JP5858870B2 - パネル部品の製造方法及びプレスライン - Google Patents

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本発明は、パネル部品の製造方法及びプレスラインに関する。
サイドパネルアウタなど自動車のパネル部品を製造する場合、ドロー工程、トリミング工程、フランジング工程、リストライキング及びピアシング工程などの各工程に対応する複数台のプレス機を設置してなるプレスラインを用いて鋼板を所要の形状に成形している。
近年、自動車は従来の多量生産から多品種少量生産に移行している。多品種少量生産に対応するためには、同じプレスラインで多品種のパネル部品を形成して、設備や設置スペースを増大させないことが好ましい。
さらに、近年、パネル部品の強度が必要な部分のみに高張力鋼板や厚い鋼板を使用することで、補強材の削減、又は、他の部分での薄い鋼板の使用によって、製品の軽量化やコストの低減を図ることがある。この場合、大きく分けて2つの手法がある。
第1の手法は、パネル部品を構成する各パネル材をそれぞれプレス成形で得た後、これらをスポット溶接などで接合して、パネル部品を得る手法である。第2の手法は、パネル部品を構成する各パネル材をスポット溶接などで接合して一体化した後に、これをプレス成形してパネル部品を得る手法である(例えば、特許文献1参照)。
特開昭59−220229号公報
上述したように多品種のパネル部品を同じプレスラインで製造することが好ましいので、1枚のパネル材からなるパネル部品と複数枚のパネル材が結合されてなるパネル部品とを同じプレスラインで製造することが望ましい。
しかしながら、上述した第1の手法では、パネル材毎にプレスラインを用意する必要がある。また、仮に1つのプレスラインで複数個のパネル材を同時にプレス成形可能としても、プレスラインの後工程にスポット溶接機などの接合設備を設ける必要がある。しかし、このような接合設備は1枚のパネル材からなるパネル部品を製造する場合には必要なく、不経済である。
また、この場合、1枚のパネル材からなるパネル部品が搬出物である場合と比較して、プレスラインの最終端からの搬出物の形態が大きく相違するので、搬出物に合せて後工程を大幅に変更する必要がある。
一方、上述した第2の手法では、接合したパネル材間の特性差が大きい場合、パネル材の境界に歪みが生じやすくなるなど、良好なプレス成形が困難になることがある。
本発明は、以上の点に鑑み、プレスライン後の接合工程や搬送工程などの後工程を大幅に変更する必要もなく、1枚のパネル材からなるパネル部品と複数枚のパネル材を結合してなるパネル部品とを同じプレスラインで製造することが可能なパネル部品の製造方法、及びプレスラインを提供することを目的とする。
本発明のパネル部品の製造方法は、金型が脱着自在な複数のプレス機を設置したプレスラインによって、第1機種の部品である第1パネル部品と、前記第1パネル部品に対応する第2機種の部品である第2パネル部品とを製造することが可能なパネル部品の製造方法であって、前記第1パネル部品は1枚のパネル材からなり、前記第2パネル部品は複数枚のパネル材を結合してなり、前記第1パネル部品を製造する場合、前記各プレス機で前記1枚のパネル材に対して順次加工を行い、前記第2パネル部品を製造する場合、前記各プレス機で前記複数枚のパネル材に対して同時に順次加工を行い、前記複数のプレス機の内の1のプレス機で、前記複数枚のパネル材を結合することを特徴とする。
本発明のパネル部品の製造方法によれば、1枚のパネル材からなる第1パネル部品と、複数枚のパネル材を結合してなる第2パネル部品とを、同じプレスラインで製造することが可能となる。
そして、第2パネル部品を製造する場合、プレスライン内のプレス機で複数枚のパネル材を結合するため、プレスライン後にスポット溶接機などの接合設備を設ける必要がない。また、プレスラインから搬出される第1パネル部品と第2パネル部品との形態を大略同等にすることが可能となるので、パネル部品の切り換え毎に後工程を大きく変更する必要がない。
ところで、プレス機でトリミングする前のパネル材には、トリミング後の成形品に対して余分な周縁部が必要であり、これらのパネル材を結合後の状態に倣って並置した場合、プレス機のプレス領域からはみ出すおそれがある。
そこで、本発明のパネル部品の製造方法において、前記第2パネル部品を製造する場合、前記複数のプレス機の内の1のプレス機で前記複数枚のパネル材の輪郭を切り出し、このプレス機の下流側のプレス機で、前記複数枚のパネル材のうちの少なくも1枚のパネル材を回転させ、このプレス機の下流側のプレス機で、前記複数枚のパネル材を結合することが好ましい。
この場合、トリミング後のパネル材をプレス機で回転させることにより、このプレス機より上流側のプレス機のプレス領域からパネル材がはみ出すことなく加工を行うことが可能となり得る。
本発明のプレスラインは、金型が脱着自在な複数のプレス機が設置され、1枚のパネル材からなり、第1機種の部品である第1パネル部品と、複数枚のパネル材を結合してなり、前記第1パネル部品に対応する第2機種の部品である第2パネル部品とを製造することが可能なプレスラインであって、前記第1パネル部品を製造する場合、前記各プレス機で前記1枚のパネル材に対して順次加工を行い、前記第2パネル部品を製造する場合、前記各プレス機で前記複数枚のパネル材に対して同時に順次加工を行い、前記複数のプレス機の内の1のプレス機で、前記複数枚のパネル材を結合することを特徴とする。
本発明のプレスラインによれば、1枚のパネル材からなる第1パネル部品と、複数枚のパネル材を結合してなる第2パネル部品とを混合して製造することが可能となる。
そして、第2パネル部品を製造する場合、プレスライン内のプレス機で複数枚のパネル材を結合するため、プレスライン後にスポット溶接機などの接合設備を設ける必要がない。また、プレスラインから搬出される第1パネル部品と第2パネル部品との形態を大略同等にすることが可能となるので、パネル部品の切り換え毎に後工程を大きく変更する必要がない。
本発明の実施形態に係るプレスラインを示す説明図。 (a)〜(d)は、第1パネル部品を製造する手順をそれぞれ説明する図。 (a)〜(d)は、第2パネル部品を製造する手順をそれぞれ説明する図。 (a)〜(c)は、シーラー塗布装置を用いて仮結合する手順をそれぞれ説明する図。 (a)〜(d)は、シーラー塗布装置を用いて仮結合する別の手順をそれぞれ説明する図。
本発明の実施形態に係るプレスライン100について図面を参照して説明する。
図1に示すように、プレスライン100は、複数台(本実施形態では4台)のプレス機10A〜10Dをワーク搬送方向に一列(タンデム)に配列したタンデムプレスライン(Tandem Press Line)であり、サイドパネルアウタなど自動車のパネル部品の製造に特に適した自動化ラインである。
プレスライン100は、4台のプレス機10A〜10Dと、各プレス機10A〜10D間に配設されたワーク搬送装置20A〜20Cとを備え、最上流側のプレス機10Aから下流側のプレス機10B,10C,10D に向けて順送り加工するように構成されている。
各プレス機10A〜10Dは、図示しない駆動力伝達機構に連結されて上下動する上金型(移動金型)11A〜11Dと、下金型(固定金型)12A〜12Dとをそれぞれ備えている。ここで、上金型11A〜11D及び下金型12A〜12Dは各プレス機10A〜10Dに対して脱着自在に構成されている。
ワーク搬送装置20A〜20Cは、各プレス機10A〜10D間でワークを搬送する装置である。
さらに、プレスライン100には、図示しないが、最上流側のプレス機10Aの上流側には素材搬入装置(ワーク受入装置)が配設され、最下流側のプレス機10Dの下流側には製品搬出装置(ワーク払出装置)が配設されている。これにより、素材搬入装置によってプレスライン100の始端から素材(具体的には、後述するパネル素材31A,41A,42A)が順次供給され、プレス機10A〜10Dを順次通過してプレス加工が進行されて、プレスライン100の終端から完成品(具体的には、後述するパネル部品30,40など)が製品搬出装置によって順次、次工程に搬出される。
素材搬入装置及び製品搬出装置の方式は任意の方法でよい。例えば、パレットを用いて積み込み、積み出しを行う方式、ハンガーを用いて吊り下げる方式、ロボットを用いた方式などが挙げられる。
さらに、プレスライン100は、図示しないが、コンピュータ装置や高速演算プロセッサ等を用いた高速演算処理装置を主体として構成されたコントローラを有している。コントローラは、各プレス機10A〜10Dの前記駆動力伝達機構を制御してそれぞれの上金型11A〜11Dを同期させて又は単独で駆動し、また、これら上金型11A〜11Dに同期させてワーク搬送装置20A〜20C、素材搬入装置、及び製品搬出装置を制御する。
以下、プレスライン100を用いた、本発明の実施形態に係るパネル部品の製造方法について図面を参照して説明する。
この製造方法では、1枚のパネル材31からなる第1パネル部品30(図2(d)参照)と、複数枚(本実施形態では2枚)のパネル材41,42を結合してなる第2パネル部品40(図3(d)参照)とを製造することができる。第1パネル部品30と第2パネル部品40とは、異なる機種の車両の互いに対応する部品である。本実施形態では、第1パネル部品30は第1機種の車両のサイドパネルアウタであり、第2パネル部品40は第2機種の車両のサイドパネルアウタである。
第1パネル部品30は、普通鋼板で形成されたパネル材31からなる。パネル材31は、サイドパネルアウタの前側を構成するフロントピラー上部、サイドパネルアウタの上部を構成するルーフサイドレール部、サイドパネルアウタの下部を構成するサイドシル部、及びサイドパネルアウタの後側を構成するリヤパネル部を一体に形成した、中央部に開口を有する枠体である。
プレスライン100を用いた第1パネル部品30の製造方法について説明する。
まず、図2(a)に示すように、最上流側のプレス機10Aで、パネル素材31Aに対してドロー工程を行う。ドロー工程では、パネル素材31Aをドロー成形(絞り成形)して、パネル材31の概略立体形状に形成されたドロー成形品31Bを得る。
ドロー工程では、具体的には、素材搬入装置で搬入されたパネル素材31Aを図示しない位置規制部材で位置決めして下金型12Aに載せたうえで、上金型11Aを合せて(図1参照)、パネル素材31Aを非拘束でドロー成形する。
次に、最上流側のプレス機10Aから下流側のプレス機10Bに、ドロー成形品31Bをワーク搬送装置20Aによって搬送する。
そして、図2(b)に示すように、プレス機10Bで、ドロー成形品31Bに対してトリミング工程を行う。トリミング工程では、ドロー成形品31Bの不必要な周縁部をトリムラインに沿って切断して、輪郭を仕上げたトリミング成形品31Cを得る。
トリミング工程では、具体的には、ドロー成形品31Bを図示しない位置規制部材で位置決めして下金型12Bに載せたうえで、上金型11Bを合せて(図1参照)、ドロー成形品31Bの余分な周縁部を切断する。
次に、プレス機10Bから下流側のプレス機10Cに、トリミング成形品31Cをワーク搬送装置20Bによって搬送する。
そして、図2(c)に示すように、プレス機10Cで、トリミング成形品31Cに対してフランジング工程を行う。フランジング工程では、トリミング成形品31Cの所定の周縁を曲げ加工してフランジ面を形成して、フランジング成形品31D(不図示)を得る。
フランジング工程では、具体的には、トリミング成形品31Cを図示しない位置規制部材で位置決めして下金型12Cに載せたうえで、上金型11Cを合せて(図1参照)、トリミング成形品31Cの所定の周縁を曲げ加工してフランジ面を形成する。
次に、プレス機10Cから最下流側のプレス機10Dに、フランジング成形品31Dをワーク搬送装置20Cによって搬送する。
そして、図2(d)に示すように、プレス機10Dで、フランジング成形品31Dに対して仕上げ工程を行う。仕上げ工程では、フランジング成形品31Dに対してリストライキングで全体の仕上げ成形を行うとともに、ピアシングで穴開けを行う。これにより、パネル材31、即ち、第1パネル部品30が得られる。
仕上げ工程では、具体的には、フランジング成形品31Dを図示しない位置規制部材で位置決めして下金型12Dに載せたうえで、上金型11Dを合せて(図1参照)、リストライキング及びピアシングを行う。
最後に、プレス機10Dから下流側の次工程に向けて、第1パネル部品30を製品搬出装置によって搬出する。
一方、第2パネル部品40は、普通鋼板で形成された第1パネル材41と、高張力鋼板で形成された第2パネル材42とからなる。第1パネル材41と第2パネル材42とはそれぞれ1枚の鋼板から別体に形成されており、第2パネル部品40は、これら2枚のパネル材41,42の両端をそれぞれ結合してなる。
第1パネル材41は、サイドパネルアウタの前側上部を構成するフロントピラー上部、サイドパネルアウタの上部を構成するルーフサイドレール部及びサイドパネルアウタの後側を構成するリヤパネル部を一体に形成した、サイドパネルアウタの上部枠体である。第1パネル材41は、SPC270などの普通冷間圧延鋼板からなる第1パネル素材41Aを成形してなる。
第2パネル材42は、サイドパネルアウタの前側下部を構成するフロントピラー下部及びサイドパネルアウタの下部を構成するサイドシル部を一体に形成した、サイドパネルアウタの下部枠体である。サイドシル部は、車体前後方向に直線的に延び、このサイドシル部の前端からフロントピラー下部が略垂直に立ち上がっており、第2パネル材42は全体としてL字状に形成されている。第2パネル材42は、SPC980などの高張力冷間圧延鋼板からなる第2パネル素材42Aを成形してなる。
プレスライン100を用いた第2パネル部品40の製造方法について説明する。
まず、図3(a)に示すように、最上流側のプレス機10Aで、2枚のパネル素材41A,42Aに対して同時にドロー工程を行う。ドロー工程では、2枚のパネル素材41A,42Aをドロー成形して、パネル材41,42の概略立体形状にそれぞれ形成されたドロー成形品41B,42Bを得る。
ドロー工程では、具体的には、パネル素材41A,42Aを図示しない位置規制部材でそれぞれ位置決めして下金型12Aに載せたうえで、上金型11Aを合せて(図1参照)、パネル素材41A,42Aを非拘束で同時にドロー成形する。ここで、金型11A,12Aは、第1パネル部品30を製造する場合にプレス機10Aで使用する金型11A,12Aとは異なり、第2パネル部品40の製造への切り替え時に取り替える。
次に、最上流側のプレス機10Aから下流側のプレス機10Bに、ドロー成形品41B,42Bを同時にワーク搬送装置20Aによって搬送する。
そして、図3(b)に示すように、プレス機10Bで、2枚のドロー成形品41B,42Bに対して同時にトリミング工程を行う。トリミング工程では、2枚のドロー成形品41B,42Bの不必要な周縁部をトリムラインに沿ってそれぞれ切断して、輪郭を仕上げたトリミング成形品41C,42Cを得る。
トリミング工程では、具体的には、ドロー成形品41B,42Bを図示しない位置規制部材でそれぞれ位置決めして下金型12Bに載せたうえで、上金型11Bを合せて(図1参照)、ドロー成形品41B,42Bの余分な周縁部を同時に切断する。ここで、金型11B,12Bは、第1パネル部品30を製造する場合にプレス機10Bで使用する金型11B,12Bとは異なり、第2パネル部品40の製造への切り替え時に取り替える。
次に、プレス機10Bから下流側のプレス機10Cに、トリミング成形品41C,42Cを同時にワーク搬送装置20Bによって搬送する。
そして、図3(c)に示すように、プレス機10Cで、トリミング成形品42Cをトリミング成形品41Cに対して相対的に回転させる回転工程を行う。
回転工程では、具体的には、トリミング成形品41C,42Cを図示しないピンなどの位置規制部材で位置決めして回転機構に載せ、その後、保持機構によってトリミング成形品41Cを持ち上げて保持した状態で、回転機構によってトリミング成形品42Cを回転させる。このとき、トリミング成形品41C,42Cが干渉しないように、トリミング成形品42Cを傾けながら回転させる。第1パネル部品30を製造する場合にプレス機10Bで使用する金型11C,12Cの代わりに保持機構及び回転機構がプレス機10Cに取り付けられる。
ここで、保持機構は、上金型11Cを上下動させる図示しないスライドに上金型11Cの代わりに取り付けられ、回転機構は、下金型12Cを位置決め固定するための図示しないピンなどを利用して下金型12Cの代わりに取り付けられる。第2パネル部品40の製造への切り替え時に、上金型11Cを保持機構に、下金型12Cを回転機構にそれぞれ取り替える。
なお、前記コントローラは、保持機構がトリミング成形品41Cを保持した旨の信号を受信した後、回転機構に回転させる旨の信号を出力する。これらの信号を送受信することで、前後のプレス機10B,10Dの動作とプレス機10Cでの保持機構及び回転機構での動作を同期することが容易になる。
次に、プレス機10Cから最下流側のプレス機10Dに、トリミング成形品41C,42Cを同時にワーク搬送装置20Cによって搬送する。
そして、図3(d)に示すように、プレス機10Dで、2枚のトリミング成形品41C,42Cに対して同時に仕上げ工程を行う。仕上げ工程では、2枚のトリミング成形品41C,42Cに対してリストライキングで全体の仕上げ成形を行うとともに、ピアシングで穴開けを行う。さらに、仕上げ工程では、トリミング成形品41C,42Cをカシメで仮結合する。これにより、第1パネル材41と第2パネル材42とが結合されてなる第2パネル部品40が得られる。
仕上げ工程では、具体的には、両端部がそれぞれ重なるようにトリミング成形品41C,42Cを図示しない位置規制部材でそれぞれ位置決めして下金型12Dに載せたうえで、上金型11Dを合せて(図1参照)、リストライキング、ピアシング及びカシメを行う。ここで、金型11D,12Dは、第1パネル部品30を製造する場合にプレス機10Dで使用する金型11D,12Dとは異なり、第2パネル部品40の製造への切り替え時に取り替える。
カシメは、例えば、上金型11Dが凸形状のパンチを有し、下金型12Dが凹形状のダイを有し、これらパンチのダイとの間に2枚のトリミング成形品41C,42Cを挟んで、凸形状に変形させればよい。
また、前述したトリミング工程でトリミング成形品41C,42Cに穴を開けておき、仕上げ工程で、ポップナット(ポップリベット・ファスナ株式会社、登録商標)などを用いて、仮接合してもよい。この場合、ポップナットなどは図示しないフィーダなどによって所定位置に供給すればよい。
なお、2枚のパネル材41,42を仮結合した第2パネル部品40が得られればよい。本結合は、第2パネル部品40を他の部品と接合するとき、本実施形態ではサイドパネルアウタである第2パネル部品40をサイドパネルインナや補強材と接合してサイドパネルを製造するときに、スポット溶接機などを用いて同時に行えばよい。これにより、スポット溶接機などの接合設備や接合工程数を増加させないことも可能となる。
最後に、プレス機10Dから下流側の次工程に向けて、第2パネル部品40が製品搬出装置によって搬出される。
以上説明したように、本発明の実施形態に係るパネル部品の製造方法によれば、1枚のパネル材31からなる第1パネル部品30と、2枚のパネル材41,42を結合してなる第2パネル部品40とを混合して製造することができる。そして、これら2つのパネル部品30,40を製造する際のプレスライン100の基本構成は同じである。よって、例えば、従来から存在する第1パネル部品30を製造するプレスライン100を用いて、第2パネル部品40を製造することも可能となる。
また、プレスライン100から下流側の次工程に向う第1パネル部品30及び第2パネル部品40は、大略同一形状となっている。よって、プレスライン100から下流側の次工程に向けて搬出する製品搬出装置を始め次工程の設備を、パネル部品30,40の切り替え時に大幅に変更する必要がない。例えば、製品搬出装置がパレットを用いて積み出しを行う方式の場合、パレットを、ハンガーを用いて吊り下げる方式の場合、ハンガーを、ロボットを用いる方式の場合、ロボットの動作を、それぞれ共通化することが可能となる。
さらに、プレスライン100の途中にスポット溶接機などの結合設備を設置することなく、2枚のパネル材41,42を仮結合した第2パネル部品40を得ることができる。
また、プレスライン100の途中にロボットなどの回転設備を設置することなく、トリミング成形品42Cを回転させることができる。もし、ロボットのハンドなどを用いてトリミング成形品42Cを回転させる場合、専用のロボットなどをプレスライン100の途中に追加して設置する必要が生じる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、仕上げ工程で、2枚のパネル材41,42を仮結合したが、回転工程で仮結合してもよい。この場合、例えば、シーラーなどの接着剤で仮結合すればよく、以下、図面を参照して説明する。
図4(a)に示すように、トリミング成形品42Cとの接合部となるトリミング成形品41Cの端部下方付近に、シーラー塗布装置50を設置しておく。そして、図4(b)に示すように、トリミング成形品42Cが上昇してシーラー塗布装置50の塗布口51に近接したときに、塗布口51からシーラーを吐出させながら、シーラー塗布装置50をトリミング成形品42Cから離れる方向に移動させる。これにより、トリミング成形品42Cの端部上面にシーラーが塗布される。
その後、図4(c)に示すように、さらにトリミング成形品42Cが上昇することによって、トリミング成形品41Cの端部下面とトリミング成形品42Cの端部上面とがシーラーを介して圧接され、トリミング成形品41C,42Cを仮結合することができる。
また、図5(a)に示すように、トリミング成形品42Cの端部にドロー工程又はトリミング工程で凹溝61を形成しておき、図5(b)に示すように、この凹溝61の容積を超えるシーラーを塗布する。そして、図5(c)に示すように、シーラー塗布装置50の拭き取り部52で余分なシーラーを拭き取り、図5(d)に示すように、トリミング成形品41C,42Cを仮結合してもよい。これにより、必要量のシーラーを確実に保持させることができ、確実に仮結合することができる。
また、トリミング成形品42Cを回転させる回転工程を有する場合について説明したが、回転工程はなくともよい。この場合、複数枚のパネルからなるパネル部品を製造する場合も、1枚のパネル材31からなる第1パネル部品30を製造する場合と同様に、プレス機10A〜10Dでそれぞれドロー工程、トリミング工程、フランジング工程、及び仕上げ工程を行うことができる。
ただし、パネル素材41A,42Aは、トリミング成形品41C,42Cに対して余分な周縁部が存在しており、パネル素材41A,42Aを結合後の状態に倣って並置して場合、プレス機10A〜10Cのプレス領域からはみ出すおそれがある。トリミング成形品42Cを途中のプレス機10Cで回転させることにより、プレス機10A〜10Cのプレス領域からはみ出すことなく、成形を行うことが可能となる。
また、各工程は例示であり、これに限定されない。また、4台のプレス機10A〜10Dを設置する場合について説明したが、4台以外の複数台のプレス機を設置してもよい。
10A〜10D…プレス機、 11A〜11D…上金型(金型)、 12A〜12D…下金型(金型)、 20A〜20C…ワーク搬送装置、 30…第1パネル部品、 31…パネル材、 31A…パネル素材、 31B…ドロー成形品、 31C…トリミング成形品、 31D…フランジング成形品、 40…第2パネル部品、 41…第1パネル材、 42…第2パネル材、 41A,42A…パネル素材、 41B,42B…ドロー成形品、 41C,42C…トリミング成形品、 50…シーラー塗布装置、 51…塗布口、 52…拭き取り部、 61…凹溝、 100…プレスライン。

Claims (3)

  1. 金型が脱着自在な複数のプレス機を設置したプレスラインによって、第1機種の部品である第1パネル部品と、前記第1パネル部品に対応する第2機種の部品である第2パネル部品とを製造することが可能なパネル部品の製造方法であって、
    前記第1パネル部品は1枚のパネル材からなり、前記第2パネル部品は複数枚のパネル材を結合してなり、
    前記第1パネル部品を製造する場合、前記各プレス機で前記1枚のパネル材に対して順次加工を行い、
    前記第2パネル部品を製造する場合、前記各プレス機で前記複数枚のパネル材に対して同時に順次加工を行い、前記複数のプレス機の内の1のプレス機で、前記複数枚のパネル材を結合することを特徴とするパネル部品の製造方法。
  2. 前記第2パネル部品を製造する場合、
    前記複数のプレス機の内の1のプレス機で前記複数枚のパネル材の輪郭を切り出し、
    このプレス機の下流側のプレス機で、前記複数枚のパネル材のうちの少なくも1枚のパネル材を回転させ、
    このプレス機の下流側のプレス機で、前記複数枚のパネル材を結合することを特徴とする請求項1に記載のパネル部品の製造方法。
  3. 金型が脱着自在な複数のプレス機が設置され、1枚のパネル材からなり、第1機種の部品である第1パネル部品と、複数枚のパネル材を結合してなり、前記第1パネル部品に対応する第2機種の部品である第2パネル部品とを製造することが可能なプレスラインであって、
    前記第1パネル部品を製造する場合、前記各プレス機で前記1枚のパネル材に対して順次加工を行い、
    前記第2パネル部品を製造する場合、前記各プレス機で前記複数枚のパネル材に対して同時に順次加工を行い、前記複数のプレス機の内の1のプレス機で、前記複数枚のパネル材を結合することを特徴とするプレスライン。
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