JP5858003B2 - 自動車車体剛性試験方法および自動車車体剛性試験装置 - Google Patents

自動車車体剛性試験方法および自動車車体剛性試験装置 Download PDF

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Description

本発明は、懸架装置を用いて自動車車体の剛性試験を行う自動車車体剛性試験方法および自動車車体剛性試験装置に関する。
自動車車体や部品の開発にあたっては、部品を自動車車体に取り付けた状態で、自動車車体全体の剛性試験を行い、自動車車体や部品の変形状態や、その応力集中部分を特定することが重要である。このような自動車車体剛性試験においては、自動車車体や部品の剛性に関する詳細情報の取得が望まれている。
従来は、自動車車体全体の剛性を評価する場合、自動車車体を載置した懸架装置の取付部分に、応力または変位を付与する装置を締結し、サイドシルや自動車車体外側付近に複数の変位計を設置し、自動車車体の変位量を検出していた。
例えば、上記のような剛性試験方法は、特許文献1に開示されている。
特開2006−292737号公報
従来の剛性試験方法では、一度に測定可能な部位が、変位計を設置できる位置に限られている。また、測定可能な変位の方向は、変位計で変位を検出できる一方向に限られている。
ここで、自動車車体の剛性試験の最終的な目的は、自動車車体開発や部品設計時に、自動車車体の剛性を改善することにある。この目的を達成するためには、部品変形状態の詳細なデータの取得や、応力集中部位の特定が重要である。しかしながら、従来の方法では、上述のように、取得できるデータが限られており、部品変形状態の詳細なデータの取得や、応力集中部位の特定を行うことが困難であった。
本発明は、このような問題点に対してなされたものであり、部品変形状態の詳細なデータの取得や、応力集中部位の特定を行うことができる自動車車体剛性試験方法および自動車車体剛性試験装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記の目的を達成するために、以下のような特徴を有している。
[1]懸架装置に固定された自動車車体に、振動を負荷することによって応力または変位を付与し、自動車車体に生じる変形を測定する自動車車体剛性試験方法であって、
前記自動車車体に負荷される前記振動と、前記自動車車体の変位検出点における変位のずれに基づいて、前記自動車車体の動的な変位挙動を解析することを特徴とする自動車車体剛性試験方法。
[2]前記自動車車体の前記変位検出点に負荷される前記振動は、サインカーブによって近似でき、
前記自動車車体の前記変位検出点における位置および/または変位をサインカーブによって近似した近似式のサインカーブを前記振動のサインカーブと仮定し、
前記近似式のサインカーブと前記自動車車体の変位検出点における位置および/または変位の差分に基づいて、前記自動車車体の変位挙動を解析することを特徴とする[1]に記載の自動車車体剛性試験方法。
[3]前記自動車車体の変位検出点の変位を、前記自動車車体の長さ方向、幅方向、および高さ方向によって規定される座標系に変換し、
長さ方向、幅方向、および高さ方向毎に、前記自動車車体の変位検出点の動的な変位挙動を解析することを特徴とする[1]または[2]に記載の自動車車体剛性試験方法。
[4]前記自動車車体の位置および/または変位をステレオマッチング法により取得することを特徴とする[1]乃至[3]のうちいずれかに記載の自動車車体剛性試験方法。
[5]懸架装置に固定された自動車車体に、振動を負荷することによって応力または変位を付与し、自動車車体に生じる変形を測定する自動車車体剛性試験装置であって、
前記自動車車体に負荷される前記振動と、前記自動車車体の変位検出点における変位のずれを算出する差分算出手段を有することを特徴とする自動車車体剛性試験装置。
[6]前記自動車車体の前記変位検出点に負荷される前記振動は、サインカーブによって近似でき、
前記自動車車体の前記変位検出点における位置および/または変位をサインカーブによって近似した近似式のサインカーブを設定する近似式設定手段を有し、
前記差分算出手段は、前記近似式設定手段によって設定された近似式のサインカーブと、前記変位検出点の位置および/または変位との差分を算出することで、前記前記振動と、前記自動車車体の変位検出点における変位のずれを算出することを特徴とする[5]に記載の自動車車体剛性試験装置。
[7]前記差分算出手段によって算出された前記振動と前記自動車車体の変位のずれに基づいて、前記自動車車体の動的な変位挙動を解析する評価手段を有することを特徴とする[5]または[6]に記載の自動車車体剛性試験装置。
本発明に係る剛性試験方法および剛性試験装置によれば、部品変形状態の詳細なデータを取得し、応力集中部位の特定を行うことができる。
本発明の実施の形態に係る剛性試験装置を示す図である。 本発明の実施例に係る剛性試験方法の変位検出点を示す図である。 本発明の実施例に係る剛性試験方法の複数の変位検出点(代表点)の変位量を示す図である。 図3の変位検出点(代表点)のx変位量、y変位量、z変位量を示す図である。 本発明の実施例における代表点(105)におけるY方向およびZ方向の位置と近似式を示す図である。 本発明の実施例における代表点(106)におけるY方向およびZ方向の位置と近似式を示す図である。
以下、添付した図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る剛性試験装置を示す図である。以下の説明においては、自動車車体1の前後方向をX方向(前方を+X)、自動車車体1の左右方向をY方向(右側を+Y)、自動車車体1の上下方向をZ方向(上方を+Z)と定義する。また、自動車車体1の特定点からのX方向の変位量をx変位量、Y方向の変位量をy変位量、Z方向の変位量をz変位量と定義する。
剛性試験装置5は、懸架装置10を有している。懸架装置10のテストベッドには、剛性試験対象である自動車車体1が設置される。懸架装置10には、自動車車体1をテストベッドに支持する部材(図示せず)と、自動車車体1に荷重を入力する(応力を負荷する)アクチュエータ(図示せず)が設けられている。
自動車車体1のうち、支持部材によって固定されている点を固定点とし、アクチュエータによって応力が入力される点を荷重入力点とする。図1の例では、固定点が自動車車体1の前方のバンパーの幅方向中心Aと、左右の後輪のリアサスペンション取付部DおよびEのそれぞれに設けられている。また、荷重入力点は、自動車車体1の前輪のフロントサスペンション取付部BおよびCのそれぞれに設けられている。
アクチュエータから自動車車体1に振動を与えることで、自動車車体1に応力または変位を付与する。具体的には、アクチュエータは、荷重入力点から、自動車車体1の左右にそれぞれ異なる応力を与えることで、自動車車体1に捻じるような負荷を与える。この捻るような負荷は、左右交互に繰り返し付与される。アクチュエータによって自動車車体1の各変位検出点に負荷される振動(応力または変位)は、サインカーブによって近似することができる。アクチュエータによって自動車車体1に入力される応力または変位は、アクチュエータ制御装置11により制御されている。
剛性試験装置5には、自動車車体1を異なる方向から撮影するステレオカメラ15、16が設けられている。例えば、ステレオカメラ15は、自動車車体1を左の側面側から撮像するように構成されている。ステレオカメラ16は、自動車車体1を後方から撮像するように構成されている。ステレオカメラ15および16は、それぞれ所定の間隔を設けて設置された2台のカメラを備えている。それぞれのステレオカメラ15および16は、自動車車体1を複数の異なる方向から同時に2台のカメラで撮影することで、奥行き方向の情報を記録できる。
ステレオカメラ15、16の2台のカメラは、デジタルカメラにより構成することができる。デジタルカメラの解像度やシャッタースピード(記録速度)は、アクチュエータの作動動作、アクチュエータの変位の大きさ、必要とする測定範囲の大きさ、分解能に応じて選択すればよい。例えば、解像度が10Mピクセル、シャッタースピードが5fps(flame per second)程度のデジタルカメラを用いれば、広範囲のデータを同時に記録することができる。
ステレオカメラ制御・画像データ記録装置13は、ステレオカメラ15、16の撮像を制御している。ステレオカメラ15、16によって撮像された画像または動画は、ステレオカメラ制御・画像データ記録装置13に出力される。なお、ステレオカメラの数や位置は、任意に設定すればよい。
剛性試験装置5には、デジタイザ14が設けられている。デジタイザ14は、多関節アームに、位置検出部が設けられることにより構成されている。デジタイザ14は、自動車車体1に設置された変位を検出する点(以下、変位検出点とする)の3次元の位置情報を取得することができる。デジタイザ14によって検出された変位検出点の3次元の位置情報は、データ処理パーソナルコンピュータ12(以下、データ処理PC12とする)に出力される。
データ処理PC12は、アクチュエータ制御装置11によるアクチュエータの駆動を制御している。また、データ処理PC12は、ステレオカメラ制御・画像データ記録装置13の動作を制御している。データ処理PC12は、撮影画像データを、アクチュエータの負荷荷重および変位量と同期して記録している。
例えば、データ処理PC12は、アクチュエータ制御装置11から自動車車体1に入力した応力に関する情報を、時間情報と対応付けて取得する。また、データ処理PC12は、ステレオカメラ制御・画像データ記録装置13から、ステレオカメラ15、16によって撮像された画像または動画に関する情報を、時間情報と対応付けて取得する。これにより、データ処理PC12は、アクチュエータ制御装置11から入力された応力に関する情報と、ステレオカメラ制御・画像データ記録装置13から入力された画像または動画に関する情報の時間情報を参照すれば、両者を対応付けることができる。
このように構成された自動車車体1の剛性試験装置5では、懸架装置10によって自動車車体1に応力または変位を付与し、ステレオカメラ15、16によって自動車車体1を撮像する。そして、データ処理PC12が、ステレオカメラ15、16によって撮像された画像または動画について画像解析を行うことにより、自動車車体1の変位検出点における3次元的な変位量を得ることができる。具体的には、ステレオカメラ15、16により撮像した連続撮影画像について、三角測量の原理に基づいて3次元的な変位情報を求めればよい。
なお、自動車車体1の特定の部位について変位挙動を解析する場合には、測定対象範囲に、同一形状で自動車車体1とのコントラストが明確なターゲットマーカーを貼付し、このターゲットマーカーの位置の変位を画像解析により求めればよい。
ターゲットマーカーを使用する場合には、ステレオカメラ15、16のカメラの解像度により、使用できるマーカーの大きさが限られる。具体的には、高解像度のカメラを用いる場合には、ターゲットマーカーの大きさを小さくする必要がある。
より詳細な解析が必要な場合には、ターゲットマーカーを用いた測定方法の代わりに、ステレオマッチング法を用いた測定方法を用いて、変位検出点の位置および/または変位を求めることが好ましい。具体的には、ステレオカメラの左右のカメラにより得られた1対の画像の中から、決められた大きさの画像を抽出する。そして、左右のパターン比較から3次元座標に変換された点群データを定義する。そして、この点群データの動きを、応力負荷の状況と共に追跡することで、自動車車体1の動的な変位挙動を解析することができる。
すなわち、ステレオマッチング法を用いた測定方法においては、設定した点群データが、ターゲットマーカーに相当する。ステレオマッチング法を用いた測定方法では、ターゲットマーカーよりも細かく点群データを設定することで、より詳細な変位挙動を把握することができる。
なお、一般的な自動車車体1の部品表面は、塗装が施されており、撮影画像のパターン認識が難しい。そのため、ステレオマッチング法を用いる場合には、ペイントスプレーなどを用いて、測定範囲の部材表面にランダムな模様を付与することが好ましい。本発明は、いずれの方法を用いて変位挙動を取得してもよく、測定目的に応じて測定方法を選択すればよい。
次に、上記のような剛性試験装置を用いた本発明の剛性試験方法について説明する。変位検出点の変位量には、自動車車体1が捻られることによる自動車車体1の必然的な変位に加え、構造上の弱点に起因する特異的な挙動が現れる。通常の自動車車体1について検出される変位量は、自動車車体1の必然的な変位の占める割合が多く、特異的な挙動を把握することが難しい。従来から用いられている、測定点の最大変位量と変位の方向を部位毎に比較する方法も有用であるが、最大変位時の座標のみの比較では、最大変位量に至るまでの過程に現れる特異的な挙動を見つけることが難しい。
本発明者らは、自動車車体1の変形による変位量の変化が、アクチュエータから各変位検出点に与えられる振動に従っていることを見出し、この振動と、振動によって生じる変位量の乱れを見つけることで、構造上の弱点に起因する特異的な挙動を評価する手法を考案した。本発明では、自動車車体1に与えられる振動と、振動によって生じる変位検出点の変位量のずれに基づいて、自動車車体の動的な変位挙動を解析する。以下に、具体的な解析方法を説明する。
自動車車体1には、荷重入力点から左右に異なる応力が与えられる動作が繰り返し付与される。そのため、自動車車体1の変位検出点に与えられるアクチュエータからの振動は、サインカーブによって近似することができる。自動車車体1が均一な材質により構成され、自動車車体1に構造的な弱点が存在しない場合では、自動車車体1の各変位検出点の変位量は、振動のサインカーブに従って変化する。しかしながら、自動車車体1は、複数の異なる材質からなる部品により構成され、剛性が弱い部分が存在する。このような部分では、振動によって生じる変位検出点の変位量は、変位検出点に与えられる振動のサインカーブからずれることとなる。そこで、本実施の形態では、変位検出点の変位量に基づいて、変位量のサインカーブからなる近似式を設定し、この近似式のサインカーブを、各変位検出点に付与される振動のサインカーブと仮定する。
そして、近似式のサインカーブと、変位検出点の変位量とのずれに基づいて、各変位検出点における剛性を評価する。例えば、近似式のサインカーブと変位検出点の変位量とのずれが大きい変位検出点において、剛性が弱いと評価することができる。
以下に、具体的な近似式の設定方法と評価方法の例を説明する。なお、以下では、Z方向のz変位量を例として説明する。なお以下の方法は、x変位量、y変位量、およびx、y、z変位量の少なくとも2つ以上からなる合成ベクトルの変位量の値についても適用することができる。
まず、変位検出点ごとに、変位検出点に適用するサインカーブの近似式を設定する。変位検出点iのz変位量の近似式のサインカーブzi,calは、式(1)により表すことができる。
式(1)において、mは倍率、tは時間、aは位相差、Tは周期、シフト定数zは無負荷時の原点におけるz方向の座標である。
次に、測定データである変位検出点iの観測値zi,obsの相関性が高くなるように、倍率mと位相差aを決定する。具体的には、変位検出点iの近似式のサインカーブの1周期と、この1周期に相当する変位検出点iの観測値である変位量zi,obsの偏差の積算値Sとし、積算値Sが最小となるように、倍率mと位相差aを決定する。積算値Sは、式(2)によって表される。式(2)において、vは、変位を計測する測定間隔(時間)を示している。
若しくは、1周期分の近似式のサインカーブの積算値Sに対する積算値Sの割合を規格化した差分Rとして算出し、この規格化した差分Rが最小となるように、倍率mと位相差aを決定するようにしてもよい。積算値Sは、式(3)によって表され、規格化した差分Rは、式(4)によって表される。なお、式(1)の倍率m、位相差aは、その他、任意の方法により設定することができる。
式(2)および式(4)による評価は、あくまで評価方法の一例であり、変位検出点の変位についての評価は、振動のサインカーブと、変位検出点の位置および/または変位との差分に基づいた評価を行えば、どのような評価値を用いてもよい。
なお、上記のような評価は、ベクトル(x変位量、y変位量、z変位量)毎に行うことが好ましい。また、正しい自動車車体1の挙動を把握するためには、図1に示すように、自動車車体1の長さ・幅・高さ方向を軸とするグローバル座標系を用いることが好ましい。そのため、変位測定時においてローカル座標系を用いている場合には、グローバル座標系に変換することが好ましい。
このように、本発明に係る剛性試験方法では、応力または変位を付与する際の振動と変位量のずれに基づいて、動的な自動車車体の変位挙動を解析する。これにより、振動と変位量のずれに現れる特異的な動きを発見することができ、自動車車体構造上の弱点部位を容易に検出することができる。
なお、上記のような解析は、データ処理PC12によって行うように構成することができる。具体的には、データ処理PC12に、変位検出点に適用するサインカーブの近似式を設定する近似式設定手段と、近似式と変位検出点の観測値との差分を算出する差分算出手段を設ければよい。
変位検出点に適用するサインカーブの近似式と、近似式と変位検出点の観測値との差分は、式(2)、(4)に示すように同時に求められるため、近似式設定手段と差分算出手段は同一の要素により構成してもよい。また、差分算出手段によって算出された差分から、変位検出点の挙動を評価する評価手段をさらに設けるように構成してもよい。評価手段では、例えば、近似式と変位検出点の観測値との差分がしきい値以上である場合には、剛性が弱いと評価するように構成することができる。
本発明は、上記のような実施の形態に限られず、種々の設計変更を適用することができる。例えば、上記の説明では、検出された変位量から近似式を求め、この近似式と変位量との差分から各変位検出点の剛性を評価するとして説明したが、アクチュエータ制御装置11からアクチュエータに出力される制御信号や、アクチュエータの伸縮長さ、荷重入力点における変位をサインカーブで近似し、この近似式を1/n倍したサインカーブを、各変位検出点に負荷される振動と仮定して差分を算出するように構成してもよい。
本発明を適用して、自動車車体の剛性試験を行った。図1に示すような剛性試験装置5を用いて、自動車車体1の荷重入力点にアクチュエータから応力を付与し、自動車車体1の変形をステレオカメラ15、16によって撮像した。そして、ステレオカメラ15、16によって撮像した変位検出点の変位を、データ処理PC12によって画像解析して取得した。さらに、データ処理PC12によって、取得された変位検出点の変位について近似式を設定し、変位検出点の変位について近似式との差分を算出した。
図2は、実施例における自動車車体のクウォーターパネルおよびバックサイドドアサイドを含むキャビン後方を示す図である。図2に示すように、自動車車体の測定対象であるキャビン後方において、変位を検出する変位検出点に、直径18mmの測定用の複数のターゲットマーカーを貼り付けた。
ターゲットマーカーには、それぞれの変位検出点の識別番号(101、102等)が付与されている。ターゲットマーカーの位置情報は、デジタイザ14によって取得され、ターゲットマーカーの識別番号に対応付けられている。
図3は、本実施例に係る剛性試験方法の複数の変位検出点の代表点の変位を示す図である。図3に示すように、ある時間における各変位検出点の変位は、ベクトルとして取得することができる。図3の例では、図2に示す複数の変位検出点のうち代表点(101)、(102)、(103)、(104)、(105)における変位ベクトルが示されている。それぞれの代表点(101)〜(105)における変位は、X成分、Y成分、Z成分に分けることができる。
図4は、図3の各代表点の変位量のX成分、Y成分、Z成分の時間的な変化を示す図である。算出された代表点のx変位量、y変位量、z変位量のそれぞれについて、近似式のサインカーブを求める。なお、図4に示すように、変位量のサインカーブは、変位検出点の位置や、変位検出点の設けられる部材の構造により、自動車車体1全体に負荷される振動のサインカーブに対して、時間軸を中心として反転したサインカーブとして現れることがある。このようにサインカーブが反転して現れる変位検出点についての式(1)の倍率mは、他の変位検出点の式(1)の倍率mと正負が逆となる。
図5および図6は、代表点(105)、(106)におけるY方向およびZ方向の位置と近似式を示す図である。図5および図6において、点は、Y方向およびZ方向の位置のそれぞれの観測値であり、実線は、計算により求めた変位量の近似式(加振曲線計算値)を示している。図5および図6中の加振曲線計算値は、自動車車体1の変位検出点iに与えられる振動を、変位検出点iの変位量の近似式であると仮定して、この近似式を計算により求めた曲線である。なお、図5および図6では、縦軸をY方向およびZ方向の位置としているが、y変位量、z変位量によって示すようにしてもよい。
図5(a)は、本発明の実施例の変位検出点(105)のY方向の位置とその近似式を示す図であり、図5(b)は、変位検出点(105)のZ方向の位置とその近似式を示す図である。また、図6(a)は、本発明の実施例の変位検出点(106)のY方向の位置とその近似式を示す図であり、図6(b)は、変位検出点(106)のZ方向の位置とその近似式を示す図である。
なお、X方向の位置については図示しないが、X方向の位置、Y方向の位置、Z方向の位置は全て算出する必要はなく、必要なものを算出すればよい。
加振曲線計算値と、測定された観測値との差分を求め、この差分の変動を解析することで、振動と変位量のずれに現れる特異的な動きを発見することができる。例えば、図5(b)のZ方向の位置と近似式との差分は、図6(b)のZ方向の位置と近似式の差分より大きいため、変位検出点(105)のz方向の剛性が弱いと判断することができる。
1 自動車車体
5 剛性試験装置
10 懸架装置
11 アクチュエータ制御装置
12 データ処理PC
13 ステレオカメラ制御・画像データ記録装置
14 デジタイザ
15、16 ステレオカメラ

Claims (7)

  1. 懸架装置に固定された自動車車体に、振動を与えることによって応力または変位を付与し、自動車車体に生じる変形を測定する自動車車体剛性試験方法であって、
    前記自動車車体に負荷される前記振動と、前記振動によって生じる前記自動車車体の変位検出点における変位のずれに基づいて、前記自動車車体の動的な変位挙動を解析することを特徴とする自動車車体剛性試験方法。
  2. 前記自動車車体の前記変位検出点における位置および/または変位をサインカーブによって近似した近似式のサインカーブを前記振動のサインカーブと仮定し、
    前記近似式のサインカーブと前記自動車車体の変位検出点における位置および/または変位の差分に基づいて、前記自動車車体の変位挙動を解析することを特徴とする請求項1に記載の自動車車体剛性試験方法。
  3. 前記自動車車体の変位検出点の変位を、前記自動車車体の長さ方向、幅方向、および高さ方向によって規定される座標系に変換し、
    長さ方向、幅方向、および高さ方向毎に、前記自動車車体の変位検出点の動的な変位挙動を解析することを特徴とする請求項1または2に記載の自動車車体剛性試験方法。
  4. 前記自動車車体の位置および/または変位をステレオマッチング法により取得することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載の自動車車体剛性試験方法。
  5. 懸架装置に固定された自動車車体に、振動を与えることによって応力または変位を付与し、自動車車体に生じる変形を測定する自動車車体剛性試験装置であって、
    前記自動車車体に負荷される前記振動と、前記振動によって生じる前記自動車車体の変位検出点における変位のずれを算出する差分算出手段を有することを特徴とする自動車車体剛性試験装置。
  6. 前記自動車車体の前記変位検出点における位置および/または変位をサインカーブによって近似した近似式のサインカーブを設定する近似式設定手段を有し、
    前記差分算出手段は、前記近似式設定手段によって設定された近似式のサインカーブと、前記変位検出点の位置および/または変位との差分を算出することで、前記前記振動と、前記自動車車体の変位検出点における変位のずれを算出することを特徴とする請求項5に記載の自動車車体剛性試験装置。
  7. 前記差分算出手段によって算出された前記振動と前記自動車車体の変位のずれに基づいて、前記自動車車体の動的な変位挙動を解析する評価手段を有することを特徴とする請求項5または6に記載の自動車車体剛性試験装置。
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