JP5857879B2 - パワーコンディショナ - Google Patents

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Description

この発明は、太陽電池モジュールにより発電した直流電力を交流電力に変換するとともに、発電電力などの運転情報を表示する機能を有するパワーコンディショナに関する。
この種のパワーコンディショナとしては、屋内もしくは屋外に設置され、表示部はパワーコンディショナ本体か、あるいはパワーコンディショナから配線によって引き出されたコントローラ部に設けられており、その時の発電電力や設置後現在までの積算の発電電力量を表示できるものが知られている。特許文献1には、インバータ本体にケーブルで接続された表示ユニットに発電電力、積算発電電力量などを表示することができるインバータ装置(パワーコンディショナ)が開示されている。
特許第3397139号公報(第3頁、第1図)
上記のような従来のパワーコンディショナにおいて、運転状態を把握するために表示部で確認したいデータは1種類だけでは不十分であり、複数種類のデータを確認したい。例えば、同じ発電電力関連の情報にも、その瞬間においてどれだけ発電しているかを示す瞬時発電電力(単位kW)や、太陽光発電システム設置後現在までにどれだけ発電したかを示す積算発電電力量(単位kWh)などがあり、複数種類のデータを確認することによってその時点でのシステムの状況をより正しく把握できるからである。
しかしながら、積算発電電力量のようなデータを表示するには数字を数桁表示できる表示器が必要であり、これを複数種類のデータ分だけ設けるのはパワーコンディショナにおける表示部のスペースやコストから考えると困難な点が多い。それゆえ表示器としては一種類のデータが表示可能な数桁程度のものとし、スイッチ操作により表示器への表示内容を切り換えるという手段が考えられるが、その場合は複数種類のデータを確認するためにその都度スイッチ操作を行わなければならないという課題があった。
この発明に係るパワーコンディショナは、上述したような課題を解決するためになされ、パワーコンディショナの出力電力に関する複数の運転データを1種類のデータが表示できる表示器に対して順番に切り換えてそれぞれ所定時間だけ表示するように構成したものである。
この発明は、上記のように構成されたため、表示切換のためのスイッチを操作することなく簡易な表示器にてパワーコンディショナの発電電力など複数の運転情報を確認できるという効果を奏するものである。
この発明の実施の形態1を示す太陽光発電システムのブロック構成図である。 この発明の実施の形態1を示すパワーコンディショナのブロック構成図である。 この発明の実施の形態1を示すパワーコンディショナの表示部のブロック構成図である。 この発明の実施の形態1を示すパワーコンディショナの表示部の外観図である。 この発明の実施の形態1を示すパワーコンディショナの表示例を示す図である。 この発明の実施の形態1を示すパワーコンディショナの表示例を示す図である。 この発明の実施の形態2を示すパワーコンディショナの外観図である。 この発明の実施の形態3を示すパワーコンディショナの表示部の外観図である。 この発明の実施の形態3を示すパワーコンディショナの表示の切換を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3を示すパワーコンディショナの表示の切換を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3を示すパワーコンディショナの表示の切換を示すブロック図である。 この発明の実施の形態4を示すパワーコンディショナの表示部のブロック構成図である。 この発明の実施の形態4を示すパワーコンディショナの表示部の外観図である。 この発明の実施の形態4を示すパワーコンディショナの表示の切換を示すブロック図である。 この発明の実施の形態5を示すパワーコンディショナの表示例を示す図である。 この発明の実施の形態5を示すパワーコンディショナの表示の切換を示すブロック図である。
実施の形態1.
図1〜図4はそれぞれこの発明を実施するための実施の形態1における太陽光発電システムのブロック構成図、パワーコンディショナのブロック構成図、パワーコンディショナの表示部のブロック構成図、パワーコンディショナの表示部の外観図であり、図5−1、図5−2はともにこの発明を実施するための実施の形態1におけるパワーコンディショナの表示例を示す図である。これらの図により、実施の形態1を説明する。
まず、太陽光発電システムについての概要を説明する。
図1において、太陽電池モジュール1によって発電された直流電力の出力は、接続箱2で集電された後、パワーコンディショナ3に入力される。パワーコンディショナ3は入力された直流電力を交流電力に変換して出力する。この交流電力出力は分電盤4を介して住宅内あるいは住宅外電気機器などの負荷5に供給されるとともに、交流電力系統6に接続(連系)され負荷5で消費しきれずに余剰電力が発生した場合は逆潮流される。
次に、本実施の形態に係るパワーコンディショナ3内の構成と動作について説明する。
図2において、太陽電池モジュールからの直流入力は、パワーコンディショナ3に入力された後、コンバータ7、インバータ8、フィルタ回路9を経由し、交流出力に変換されてパワーコンディショナ3から出力される。コンバータ7は、直流入力の電圧値を所定の電圧値に変換するDC/DC変換機能を有する。インバータ8はFETやIGBTなどのスイッチング素子から構成されており、それらのスイッチング動作により直流電力を交流電力に変換する。フィルタ回路9は、リアクトルおよびコンデンサで構成される。コンバータ7、インバータ8、フィルタ回路9により、パワーコンディショナ3の電力変換部10を形成している。
制御回路11は演算手段としてのCPU11aや記憶手段としてのメモリ11bなどを有し、インバータ8にPWM制御などによるスイッチング動作指令を出力する。また、計測手段としてのセンサ回路12からの電圧測定値、電流測定値により、交流発電電力の値を演算するとともに、それを積算して発電電力量を求め、メモリ11bに記憶する。センサ回路12は電圧センサおよび電流センサを有し、電力変換部10で変換された後の交流電力の電圧値、電流値を計測する。制御回路11、センサ回路12により、パワーコンディショナ3の制御部13を形成している。
操作部14はパワーコンディショナ3を起動、停止するための運転・停止スイッチや、連系運転モード・自立運転モードの切換スイッチなどを有する。
表示部15はパワーコンディショナ3の運転状態や発電電力や積算電力量などの運転データを表示する。
上記構成によるパワーコンディショナの動作概要を以下に述べる。まず、操作部14において使用者により選択された運転モード(連系/自立)や運転スイッチの状態が制御回路11に送られる。制御回路11は運転スイッチがONであり、かつ直流電力入力が所定値以上である場合にパワーコンディショナ3の起動条件が整っていると判断し、コンバータ7に対して入力された直流電力の電圧値を次段のインバータ8が必要とする電圧値に変換するように指令する。コンバータ7はその指令を受けて直流入力をDC/DC変換し、所定の電圧値としてインバータ8に出力する。また、制御回路11はインバータ8に対してスイッチング動作指令を出力する。インバータ8はその指令に基づいてスイッチング動作を行い、コンバータ7から入力した直流電力を交流電力に変換する。この段階の交流電力はスイッチングによるリップル分を含んだ波形であるが、次段のフィルタ回路9により、波形整形され、滑らかな正弦波の交流電力として出力される。なお、このときのスイッチング動作指令は交流電力出力が負荷5や交流電力系統6に供給可能な電圧値、周波数値(例えば単相交流200V、60Hz)になるような指令値として出力される。
電力変換部10から出力された交流電力はセンサ回路12でその電圧値、電流値が測定されて、その値は制御回路11に送られる。制御回路11はその電圧値、電流値などに基づき、インバータ8へのフィードバック制御を行うとともに、電圧値、電流値から出力交流電力の値を演算する。これがその時パワーコンディショナが発電している電力の値すなわち瞬時発電電力の値(単位kW)である。また、この瞬時発電電力を積算していくことによって、ある期間に発電した電力の量としての積算発電電力量(単位kWh)を得る。これには太陽光発電システムを設置した以降の総発電量である総積算発電電力量や、ある任意の期間の発電量や一日間、一ヵ月間における発電量としての期間積算発電電力量があってそれぞれ演算可能である。これらの電力の演算や積算はCPU11aによって行われる。また、指定期間中の瞬時発電電力の積算においては順次瞬時発電電力を加算していくためにメモリ11bが使用される。
上記瞬時発電電力や積算発電電力量の値は、表示部15に送られて表示され、使用者はそれにより太陽光発電システムでの発電情報を把握することができる。表示部15はまた、パワーコンディショナ運転状態(運転中/停止中、連系運転中/自立運転中など)を表示し、使用者はそれによりパワーコンディショナの運転状態を把握できる。
続いて、図3、図4、図5−1、図5−2により、本実施の形態に係るパワーコンディショナの表示部の構成および動作について詳細に説明する。
図3において、表示部15は、表示する項目の順番および表示時間を管理する表示管理手段としての表示管理回路16、表示する項目に対応する数値データやパワーコンディショナの運転状態情報を取り込み、データ表示器18や運転状態表示回路19に出力するとともにそれらを制御する表示制御手段としての表示制御回路17、表示制御回路17から入力した数値データを表示する数値表示手段としてのデータ表示器18、表示制御回路17から入力した運転状態情報を表示する運転状態表示回路19から構成される。なお、表示管理回路16、表示制御回路17は具体的にはマイクロコンピュータで一体化して構成したり、あるいはロジック回路の組み合わせで構成することなどが可能である。
図4において、データ表示器18は7セグメントLED6桁により構成されており、前述した瞬時発電電力や積算発電電力量など運転データを表示する箇所である。
また、運転状態表示回路19は各運転状態に応じて点灯あるいは消灯するそれぞれの単体LEDにより構成されており、代表的なものとして次に示すような種類がある。瞬時発電電力ランプ19a、積算発電電力量ランプ19bはそれぞれデータ表示器18に表示されるデータの項目に対応して点灯あるいは消灯し、表示項目を識別させるLEDである。また、kWランプ19c、kWhランプ19dはそれぞれデータ表示器18に表示されるデータの単位に対応して点灯あるいは消灯するLEDである。さらに、運転ランプ19eはパワーコンディショナ3が運転状態であるときに点灯し、エラーランプ19fはパワーコンディショナ3に何らかの異常状態が生じたときに点灯するLEDである。また、連系ランプ19gはパワーコンディショナ3が連系運転モードのときに点灯し、自立ランプ19hはパワーコンディショナ3が自立運転モードのときに点灯するLEDである。上記のうち、特に瞬時発電電力ランプ19a、積算発電電力量ランプ19b、kWランプ19c、kWhランプ19dはデータ表示器18に表示されているデータの種類を示すランプであり、識別表示手段としての役割を有している。
なお、上記において、データ表示器18は7セグメントLEDでなくても例えばLCDなどの他の表示素子でも構わないし、桁数も表示すべきデータの取りうる数値範囲に対して適切であれば6桁以上でも以下でも構わない。運転状態表示回路19の各ランプもLEDに限らず他の表示素子を使用して構わない。
図5−1、図5−2により、表示部の詳細動作について説明する。
図5−1はデータ表示器18に瞬時発電電力を表示している状態を示す。このとき、瞬時発電電力ランプ19aおよびkWランプ19cが点灯しており、積算発電電力量ランプ19bとkWhランプ19dは消灯している。この表示により、現在の発電電力が2.4kWであることが容易に確認できる。
図5−2はデータ表示器18に積算発電電力量を表示している状態を示す。このとき、積算発電電力量ランプ19bおよびkWhランプ19dが点灯しており、瞬時発電電力ランプ19aとkWランプ19cは消灯している。この表示により、現在までの積算発電電力量が13589kWhであることが容易に確認できる。
そして、表示部15は、図5−1の瞬時発電電力表示と図5−2の積算発電電力量表示とを自動的に切り換える動作を行う。具体的には、表示管理回路16が表示項目の順番と表示時間を管理する。すなわち、表示項目として例えば今瞬時発電電力あるいは積算発電電力量のいずれが選択されているか、また今の表示項目が表示を開始してからどれだけ経過したかを管理し、定められた表示時間が経過したら次の順番の表示項目を選択するという動作を行う。
表示制御回路17はそれを受けて今選択されている表示項目に対応した運転データを制御回路11のメモリ11bから取り込み、データ表示器18に送って表示させる。また、選択されている表示項目に合わせ、瞬時発電電力ランプ19a、積算発電電力量ランプ19b、kWランプ19c、kWhランプ19dなどの運転状態表示回路19へも点灯あるいは消灯の指令を出して表示制御する。
ここで表示の切換としては、例えば10秒毎に瞬時発電電力表示と積算発電電力量表示とを切り換え、それを繰り返すことを行う。なお、表示項目の各表示時間は、表示されている時間内で表示された数値を認識できることが最低限必要であるが、逆に冗長度を持たせるあまり次の表示に切り換わるまでの時間が長すぎるようにならないことも必要である。その観点からすれば、切換時間としては2秒〜20秒の範囲内であることが望ましい。
また、上記では瞬時発電電力表示と積算発電電力量表示とを自動切換表示する例を示したが、これに期間積算発電電力量表示を加えて、瞬時発電電力表示と期間積算発電電力量表示と積算発電電力量表示とを自動切換表示してもよい。この場合、瞬時発電電力ランプ19a、積算発電電力量ランプ19bに加えて、期間積算発電電力量ランプを設け、データ表示器18に期間積算発電電力量が表示されているとき期間積算発電電力量ランプも点灯させることにより、データ表示器18に表示されている数値データの種類が容易に認識できる。なお、期間積算発電電力量の単位はkWhなのでkWhランプ19dは兼用できる。
ところで、期間積算発電電力量はある任意の期間における積算発電電力量としてデータ表示器18に表示されるわけだが、ある任意の期間とは、別に備えられたリセットボタンによりリセットされた瞬間から次に再度リセットボタンが操作されるまでの期間であり、使用者が例えば一ヵ月毎の発電量を把握したいような場合には毎月決めた日に数値を確認し、その都度リセットしてその時点から翌月分の積算を開始するというような使い方をする。
さらに、自動切換表示する項目として、例えば、売電電力や買電電力、また住宅内負荷での消費電力なども考えられる。連系運転を行う太陽光発電システムにおいては、余剰電力が生ずれば交流電力系統に逆潮流して「売電」が可能であり、また夜間など発電できない場合や発電電力が住宅内負荷で消費する分より少ない場合などは交流電力系統から「買電」して賄っている。このときの売電電力や買電電力、また住宅内負荷での消費電力などは分電盤の所定の箇所に電流センサを取り付け、その測定値を取り込むことによって制御回路での演算により検出することが可能である。すなわち、表示部において自動切換表示する項目として、売電電力、買電電力、消費電力などを採用することも可能であり、一情報を表示できる程度の簡易表示器例えば本実施の形態で示した7セグメントLED6桁程度の表示器で使用者が確認できる情報の種類をさらに増やすことができる。
実施の形態1では以上のように構成したので、表示部の表示内容を切り換える操作を行わなくても、データ表示器に表示される数値情報の項目を自動的に切り換えて表示するため、必要な情報を簡単に確認することができるという効果を奏する。
また、表示切換用のボタンの操作が不要であるため、表示切換用ボタンそのものを廃止することが可能で、パワーコンディショナの材料費を削減することができる。
実施の形態2.
図6はこの発明を実施するための実施の形態2におけるパワーコンディショナの外観図である。以下、図6により、実施の形態2を説明する。なお、本実施の形態における太陽光発電システムおよびパワーコンディショナの構成、動作については実施の形態1と同じなので説明を省略する。
図6はパワーコンディショナ3の外観図の一例である。パワーコンディショナ3は全体が筐体20に覆われており、コンバータ7、インバータ8、フィルタ回路9などの電力変換部10、制御部13、表示部15、操作部14は全て筐体20内に収納されている。但し、筐体20の正面側の一部に窓が設けられて表示部15が外部から見えるようになっている。また、筐体20は防水構造となっており、パワーコンディショナ3が屋外に設置された場合でも雨水などが電力変換部10、制御部13などに浸入することによる短絡事故や腐食などを防止している。なお、表示部15が見える筐体20の窓部はガラスなどで遮蔽され、ガラスと筐体20との接続部分はシールを施すなどの簡単な構造で防水性能を確保している。
また、操作部14は筐体20の下面部に設けられた開口部内に収納され、開口部は蓋21で覆われている。この蓋21部も防水構造となっており、さらにいたずらで操作部14をいじられることがないように工具を用いないと蓋21を開けられないような構造(例えばネジなどによる固定)が採用されている。なお、操作部14にあるパワーコンディショナの運転・停止スイッチや、連系運転・自立運転の切換スイッチは、設置時に一度設定すればその後毎日設定された運転を自動で行うようになっており、通常は殆ど操作する必要がないため、上記のようなネジなどによって固定された蓋の内側に収納されていても取り扱いに不便なことはない。
上述したような防水構造の筐体を有し、操作部のいたずらを防止する構造を有するパワーコンディショナは、屋外設置用として好適である。
ところで、上記のような屋外設置されたパワーコンディショナにおいても、日々の発電状態を確認するための機能は必要である。
しかしながら、屋外設置のパワーコンディショナにおいては、上述したように防水構造およびいたずら防止構造が必要とされるため、各種スイッチやボタンは筐体の内部に隠されている。そこで複数の数値情報を確認するために表示切換ボタンを操作しようとしても、そのボタンも筐体内に隠されているので、工具を用いて蓋あるいは筐体カバーを外す作業が必要になり、思い立った時にすぐ確認できるような構造ではなかった。
もし、表示切換操作だけはいたずら操作されることを覚悟の上で工具なしで操作可能なように筐体20の外側に設けるとした場合でも、安全性、機器の寿命を考えると防水性は確保する必要があり、表示切換操作ボタン部をボタン操作が可能であってかつ防水性も確保するという複雑な構造にしなければならず、そのためパワーコンディショナがコストアップしてしまう恐れがある。
実施の形態2においては、図6に示したように表示部15が防水構造を有する筐体20の内部に収納されており、表示部15では、瞬時発電電力表示と積算発電電力量表示とを自動的に切り換える動作を行う(実施の形態1の図5−1、図5−2参照)。すなわち、例えば10秒毎に瞬時発電電力表示と積算発電電力量表示とを切り換え、それを繰り返す。
また、実施の形態1に記載したような瞬時発電電力表示と積算発電電力量表示と期間積算発電電力量表示とを自動的に切り換える動作を行うことも可能である。この場合、期間積算発電電力量表示はある任意の期間における積算発電電力量としてデータ表示器18に表示される情報であるから、ある任意の期間を設定するためのリセットが必要となる。リセットは前述したように常時実行するものではないことから、筐体内部にリセットボタンを設けておき、使用時に筐体カバーを外して操作するという方法でも可能であるが、月に一度の確認を行うと限定することにより、リセットボタンは廃止して制御回路にリアルタイムクロックなどの計時手段を設け、ひと月毎(例えば毎月月末)に自動的にリセットを掛けるようにしてもよい。
実施の形態2では以上のように構成したので、本発明に係るパワーコンディショナにおいては、表示部の表示内容を切り換える操作を行わなくても、データ表示器に表示される数値情報の項目を自動的に切り換えて表示するため、必要な情報を簡単に確認することができるという効果を奏する。
また、表示切換用のボタンの操作が不要であるため、特に屋外設置パワーコンディショナにおいては、表示切換用ボタン部やその近傍の表示部の防水性確保のための構造に複雑な機構を採用する必要がなく、単純な構成で実現できるという効果が出てくる。また、表示切換用ボタンそのものを廃止してしまうことも可能で、材料費の削減へもつながる。
さらに、期間積算発電電力量の計時期間の確定のためのリセットボタンを廃止し、定期的な自動リセット方式を採用することも可能であるため、使用者のリセット操作のための手間が省けるという効果も生じる。
実施の形態3.
図7、図8−1〜図8−3はそれぞれこの発明を実施するための実施の形態3におけるパワーコンディショナの表示部の外観図、表示の切換を示すブロック図である。以下、図7および図8−1〜図8−3により、実施の形態3を説明する。なお、本実施の形態における太陽光発電システムおよびパワーコンディショナの構成、動作については実施の形態1と同じなので説明を省略する。
図7において、データ表示器18は実施の形態1と同様であるが、瞬時発電電力ランプ、積算発電電力量ランプなどのデータ表示器18に表示されるデータの種類を示すランプ、kWランプ、kWhランプといったデータ表示器18に表示されるデータの単位を示すランプが省かれている。従って、この構成ではデータ表示器18に表示されるデータが何を示すのかがわかりにくいものとなる。それを解消するために本実施の形態では次のように構成している。
一実施例として、データ表示器18に表示されるデータのそれぞれの点灯時間に差異を設けることによって区別が可能となるように構成した。
図8−1にその表示切換のブロック図を示す。ここで、瞬時発電電力表示時はデータ表示器18に瞬時発電電力の数値を5秒間点灯し、積算発電電力量表示時はデータ表示器18に積算発電電力量の数値を10秒間点灯するようにした。2つのデータの表示時間が異なるのと、短い表示は瞬間的なイメージ、長い表示は積算的なイメージにつなげやすいことから、使用者はデータ表示器18の数値が瞬時発電電力であるか、積算発電電力量であるかを容易に判断できる。なお、単位については瞬時発電電力はkW、積算発電電力量はkWhであることが周知であるからデータ種類が類推できれば問題は生じない。
別の実施例として、データ表示器18に表示されるデータのそれぞれの表示状態に差異を設けることによって区別が可能となるように構成した。すなわち、一方を点滅、他方を点灯とした。
図8−2にその表示切換のブロック図を示す。ここで、瞬時発電電力表示時はデータ表示器18に瞬時発電電力の数値を10秒間点滅状態で表示し、積算発電電力量表示時はデータ表示器18に積算発電電力量の数値を10秒間点灯状態で表示するようにした。2つのデータの表示状態が異なるのと、点滅は瞬間的なイメージ、点灯は積算的なイメージにつなげやすいことから、使用者はデータ表示器18の数値が瞬時発電電力であるか、積算発電電力量であるかを容易に判断できる。
なお、上記の実施例では表示時間はともに10秒としているが、この時間にも差異を持たせ、さらに違いを強調してもよい。
また、実施の形態2で述べた期間積算発電電力量を加えるような場合は、各表示状態として、早い周期の点滅、遅い周期の点滅、点灯というようにして区別することも可能である。
さらに、別の実施例として、データ表示器18に表示されるデータのそれぞれの表示色調に差異を設けることによって区別が可能となるように構成した。すなわち、データ表示器18に用いる7セグメントLEDとして二色表示LEDを用いることにより、一方を例えば赤色表示、他方を例えば緑色表示とする。
図8−3にその表示切換のブロック図を示す。ここで、瞬時発電電力表示時はデータ表示器18に瞬時発電電力の数値を色調赤で表示し、積算発電電力量表示時はデータ表示器18に積算発電電力量の数値を色調緑で表示するようにした。2つのデータの表示色調が異なるため、使用者はデータ表示器18の数値が瞬時発電電力であるか、積算発電電力量であるかを容易に判断できる。
なお、二色表示の7セグメントLEDはコモン端子としてのアノード(あるいはカソード)を2本有し、そのいずれを使用するかによって簡単に表示色を切り換えることができるものである。
さらに、別の実施例として、積算発電電力量表示時のみデータ表示器18に識別のためのダミー表示を施すという方法を用いてもよい。例えば、データ表示器18の最上位桁の7セグメントLEDにおいて、セグメントc、d、e、gを順番にある時間(例えば0.5秒)だけ点灯させる。すなわち積算発電電力量表示時は数値表示に加えて最上位桁の一部のセグメントがくるくる回っている表示となり、そのダミー表示を行わない瞬時発電電力表示との区別が容易につく。
実施の形態3では以上のように構成したので、本発明に係るパワーコンディショナにおいては、表示部の表示内容を切り換える操作を行わなくても、データ表示器に表示される数値情報の項目を自動的に切り換えて表示するため、必要な情報を簡単に確認することができるという効果を奏する。
また、表示切換用のボタンの操作が不要であるため、表示切換用ボタンそのものを廃止することが可能で、パワーコンディショナの材料費を削減することができる。
さらに、表示されるデータの種類を示すLEDおよび単位を示すLEDを廃止してもデータの種類が把握しやすいように構成したため、さらにパワーコンディショナの材料費を削減できるという効果をもたらす。
実施の形態4.
図9、図10、図11はこの発明を実施するための実施の形態4におけるパワーコンディショナの表示部のブロック構成図、パワーコンディショナの表示部の外観図、表示の切換を示すブロック図である。以下、図9〜図11により、実施の形態4を説明する。なお、本実施の形態における太陽光発電システムおよびパワーコンディショナの構成、動作については実施の形態1と同じなので説明を省略する。
図9、図10において、データ表示器18や運転状態表示回路19は実施の形態1と同様であるが、筐体20の内部に収納された状態でモード設定手段としての表示設定ボタン22が設けられている。筐体20のカバーを工具を用いて外すことによって、表示設定ボタン22が表に出てきて操作が可能な状態になるものとする。すなわち、通常は操作しなくてもよいボタンなので筐体内に収納することができるため、筐体の防水構造には影響を与えない。すなわち、ボタンの操作と防水性を両立させる必要がないため、防水構造として複雑な機構がいらない。このような構造の下、本実施の形態では、データ表示器18に表示されるデータを自動切換して複数種確認できるパワーコンディショナにおいて、普段確認したいデータは一種類だけでよいという使用者に対し、不要なデータへの表示切換をなくして必要なデータのみを固定表示することを選択できるようにしたものである。
図11にて、自動切換表示もしくは固定表示の設定方法について説明する。
太陽光発電システムの設置時に、使用者が通常必要としている種類のデータ表示になるようにパワーコンディショナ3の内部の表示設定ボタン22を操作して設定する。デフォルト状態のデータ表示器18での表示は瞬時発電電力表示と積算発電電力量表示との自動切換になっているとする。この状態で表示設定ボタン22を1回押すと、データ表示器18での表示は瞬時発電電力の固定表示となる。すなわちこの状態で筐体カバーを取り付ければ、その後表示設定ボタン22の操作はできなくなるので、常時瞬時発電電力表示となる。また、瞬時発電電力の固定表示の状態で表示設定ボタン22をもう1回押すと、データ表示器18での表示は積算発電電力量の固定表示となる。この状態で筐体カバーを取り付ければ、その後表示設定ボタン22の操作はできなくなるので、常時積算発電電力量表示となる。なお、積算発電電力量の固定表示の状態で表示設定ボタン22をさらにもう1回押すと、データ表示器18での表示は瞬時発電電力と積算発電電力量との自動切換表示に戻る。
なお、自動切換表示と固定表示とを選択できるようにした場合、表示部15を見た瞬間にはどちらが選択されているかわからないという欠点が考えられる。すなわち、自動切換表示モードでの瞬時発電電力表示なのか、固定表示モードでの瞬時発電電力表示なのかは、その瞬間においては全く同じ表示状態となるため区別できない。所定の時間が経過して自動切換が行われるか、そのまま表示が変わらないかで判断できるが、パワーコンディショナ設置時に本設定を行う際、暫くの間表示部を注視していなければならないことになる。それを改善する方法として、自動切換表示モードの場合は、瞬時発電電力ランプ19aと積算発電電力量ランプ19bの両方を同時点灯させる、あるいはkWランプ19cとkWhランプ19dの両方を同時点灯させることによって固定モードとの区別を明確にするという方法が考えられる。この場合、今度は自動切換表示モードにおいて、瞬時発電電力と積算発電電力量との区別がつきにくくなるが、それについては前述した実施の形態3のいずれかの方法を採用することによって解決できる。
本実施の形態では、自動切換表示モードか固定モードかを表示設定ボタン22を押す毎に選択できるようにしたが、ボタンスイッチの操作によらず、スライドスイッチやディップスイッチなど状態がハードウェア的に固定されるスイッチで実施することも勿論可能である。その場合は、実際の表示状態を確認しなくてもスイッチの位置を所定の位置に設定するだけで設定したいモードを選ぶことができる。上述したいずれのモードになっているかわかりにくいという問題も解決できる。
実施の形態4では以上のように構成したので、本発明に係るパワーコンディショナにおいては、表示部の表示内容を切り換える操作を行わなくても、自動的に表示切換を行ってくれるため、必要な情報が簡単に確認できるという効果を奏するだけでなく、使用者が必要としているデータのみを固定して表示することも可能となる効果を有する。
また、上記に伴い、表示設定ボタンが備えられるが、システムの設置時に設定するだけなので、パワーコンディショナの筐体内に収納することができるため、特に屋外設置パワーコンディショナにおいては、表示部の防水性確保のための構造に複雑な機構を採用する必要がなく、単純な構成で実現できるという効果がある。
実施の形態5.
図12、図13はそれぞれこの発明を実施するための実施の形態5におけるパワーコンディショナの表示例を示す図、表示の切換を示すブロック図である。以下、図12、図13により、実施の形態5を説明する。なお、本実施の形態における太陽光発電システムおよびパワーコンディショナの構成、動作については実施の形態1と同じなので説明を省略する。
太陽光発電システムにおいて、システムそのものあるいはシステム外の原因によるものかを問わず何らかの異常が発生した場合はパワーコンディショナはその運転を安全に停止するように構成されている。そして、その原因が何であるか判定できる場合はその原因を示すエラーメッセージを表示するようにしておけば、修理を実施する際に有効である。このような場合、通常はデータ表示器18に最優先情報であるエラーメッセージが表示される。一方で異常により停止している場合にも積算発電電力量を確認したいという場合があり得る。例えば毎月積算発電電力量をチェックし記録している使用者にとって、丁度月末のタイミングに異常が発生してエラーメッセージが優先表示されると、積算発電電力量が確認できなくなってしまう。
実施の形態5では異常が発生した場合、瞬時発電電力と積算発電電力量との自動切換表示における瞬時発電電力の表示のみをエラーメッセージの表示に置き換えて表示するものとした。
図12はデータ表示器18にエラーメッセージ(エラーの各種類に対応して割り当てられたコード番号)が表示されている状態を示す。このとき、瞬時発電電力ランプ19aおよび積算発電電力量ランプ19b、kWランプ19c、kWhランプ19dは消灯状態となり、エラーランプ19fが点灯状態となる。
通常運転時(正常時)は図5−1の瞬時発電電力の表示と図5−2の積算発電電力量の表示とが自動的に切換表示されているが、異常発生時は上述した図12のエラーメッセージ表示と図5−2の積算発電電力量の表示との自動切換表示を行うようにする。その異常発生時の表示の切換を示すブロック図を図13に示す。
図13の例は、エラーメッセージ表示時はデータ表示器18にエラーメッセージを5秒間点滅させ、積算発電電力量表示時はデータ表示器18に積算発電電力量の数値を10秒間点灯させた例である。これにより、点滅表示は緊急事態のイメージに、点灯表示は通常時のイメージにつなげやすいことから、使用者はデータ表示器18の数値がエラーメッセージであるか、積算発電電力量であるかを容易に判断できる。
なお、異常時はパワーコンディショナの運転自体を停止させるため、瞬時発電電力が0になるので、瞬時発電電力表示を行うタイミングでエラーメッセージ表示に置き換えて表示させることで必要な情報を犠牲にするわけではない。
実施の形態5では以上のように構成したので、本発明に係るパワーコンディショナにおいては、表示部の表示内容を切り換える操作を行わなくても、自動的に表示切換を行ってくれるため、必要な情報を簡単に確認することができるという効果を奏する。
また、システムに異常が発生したような場合においても、使用者が必要としている発電データの表示と、修理業者が必要とするエラーメッセージの表示とを自動的に表示切換するため、いずれの場合であっても切換操作することなく情報が得られ、便利である。
3 パワーコンディショナ
10 電力変換部
11a CPU
11b メモリ
12 センサ回路
13 制御部
15 表示部
16 表示管理回路
17 表示制御回路
18 データ表示器
19a 瞬時発電電力ランプ
19b 積算発電電力量ランプ
19c kWランプ
19d kWhランプ
20 筐体
22 表示設定ボタン

Claims (8)

  1. 直流電力を入力し、交流電力に変換して出力する電力変換部と、
    前記電力変換部から出力される交流電力の電圧値および電流値を計測する計測手段と、
    計測された電圧値および電流値により交流電力に関する複数種類の電力数値情報を演算する演算手段と、演算された電力数値情報を記憶する記憶手段とを有する制御部と、
    少なくとも2以上の電力情報項目から1項目ずつを順番にそれぞれ所定時間の間の表示対象項目として選択し、一通り選択された以後はそれを繰り返す表示管理手段と、前記表示管理手段で選択された電力情報項目に対応する電力数値情報を前記制御部の前記記憶手段に記憶されている電力数値情報の中から読み込み出力する表示制御手段と、前記表示制御手段から出力された電力数値情報を表示する数値表示手段とを有する表示部とを備え、
    前記表示部は、電力数値情報の表示モードとして自動切換表示モードと固定表示モードのいずれかを選択するモード操作手段をさらに有し、前記表示管理手段は、前記モード操作手段によって選択された表示モードが自動切換表示モードの場合は表示対象項目として少なくとも2以上の電力情報項目から1項目ずつ順番に選択し、固定表示モードの場合は表示対象項目として1種類の電力情報項目に固定することを特徴とするパワーコンディショナ。
  2. 雨水に対する防水構造を有する筐体を備え、
    前記電力変換部と前記制御部と前記表示部とが前記筐体内に収納されている
    ことを特徴とする請求項1記載のパワーコンディショナ。
  3. 前記表示管理手段で順番に選択される2以上の電力情報項目は、瞬時発電電力および積算発電電力量を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のパワーコンディショナ。
  4. 前記表示部は、前記少なくとも2以上の電力情報項目の種類を識別する識別情報を表示する識別表示手段をさらに有し、前記表示制御手段は、前記数値表示手段に表示されている電力数値情報に対応する前記識別情報を前記識別表示手段に表示させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のパワーコンディショナ。
  5. 前記表示管理手段は、表示対象項目として選択する2以上の電力情報項目のそれぞれの所定の表示時間を異なった時間配分とする
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のパワーコンディショナ。
  6. 前記表示制御手段は、表示対象項目として選択される2以上の電力情報項目に対応する電力数値情報をそれぞれ点滅あるいは点灯の異なる表示形態で出力する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のパワーコンディショナ。
  7. 前記表示制御手段は、表示対象項目として選択される2以上の電力情報項目に対応する電力数値情報をそれぞれ異なる色調で前記数値表示手段に表示させる
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のパワーコンディショナ。
  8. 前記表示制御手段は、前記パワーコンディショナに異常が発生した場合には、表示対象項目として瞬時発電電力が選択されているタイミングで瞬時発電電力の数値情報に置き換えて異常メッセージ情報を前記数値表示手段に出力する
    ことを特徴とする請求項3に記載のパワーコンディショナ。
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