JP5856818B2 - プラスチックボトル - Google Patents

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Description

本発明は、プラスチックボトルに関する。
プラスチックボトルは、例えば、シャンプーやリンス、ボディーソープ、台所用洗剤、液体衣料洗剤、柔軟剤、あるいは洗口剤や洗眼剤等の液体を収容する容器として利用されており、日用雑貨製品、医薬部外品、飲料又は食品等の液体製品に広く用いられている。
一般に、このプラスチックボトルの製造には、パリソンと呼ばれる筒状の成形材料を溶融状態とし、金型に入れ、内部に空気を吹き込んで膨らませると同時に冷却して成形するブロー成形が用いられる。
プラスチックボトルは、液体製品が加熱充填され、キャップが閉じられ、その後、常温又は低温下で保管等されると、内部の圧力が低下して変形(減圧変形)し、胴部に凹みが形成されることがある。
胴部には、商品名等の表示が印刷されたり、表示が印刷されたラベル等が貼り付けられたりする等、表示が形成されることから、胴部に凹みが生じると、商品の見栄えを悪くするだけでなく、消費者の購入意欲を低下させる原因となる。
特に、胴部の水平断面の輪郭形状が略楕円形、略矩形であるプラスチックボトルの場合、表示が形成される面は、胴部の側面のうちで最も広い面であることが多い。この最も広い面は、プラスチックボトル内が減圧状態となったときに、最も変形しやすい面となるため、外観の見栄えを著しく損なう懸念がある。
一方、プラスチックボトルの変形防止のために、樹脂量を増やしてプラスチックを厚肉に形成したり、樹脂材料に高剛性なものを用いたりして、プラスチックボトルの剛性を高めると、生産コストの増大を招くことになる。
こうした問題に対し、胴部の形状の工夫により、減圧変形の防止を図ったプラスチックボトルが提案されている。
例えば、底部と、底部の外周から起立した4つの側壁によって構成される胴部を有し、胴部の水平断面において、少なくとも1つの角部を挟んで隣接する2つの側壁の輪郭線がそれぞれ外側に向かって円弧状をなすと共に、一方の側壁が他方の側壁よりも曲率の大きい面で構成されているプラスチックボトルが提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1の発明によれば、減圧等によって変形する部位を特定することにより、ラベルの貼付位置等に影響を与えることなく、見栄えの低下を最小限に抑えられる。
また、断面略角楕円形状のプラスチック容器において、長軸両端の直線状の外輪郭の間を結ぶ円弧状の外輪郭を曲率半径の異なる2つ以上の外輪郭によって構成し、中央部分に位置する外輪郭を最も曲率半径の小さな円弧とすると共に、左右の端部に行くに従ってそれぞれの外輪郭の曲率半径が大きくなるように設定したプラスチック容器が提案されている(例えば、特許文献2)。特許文献2の発明によれば、異なる曲率半径を組み合わせて断面形状を形成することで、減圧変形の防止を図っている。
特開2010−269828号公報 特開2005−178822号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、プラスチックボトルの形状が略立方体に制限される。特許文献2の技術では、曲率半径の異なる外輪郭によって周面が形成されて表面が複雑な形状とされているため、表示を印刷しにくかったり、ラベルを貼付する領域を十分に確保できないという問題がある。
そこで、本発明は、様々な形状に汎用でき、表示を形成しやすく、かつ減圧変形を防止できるプラスチックボトルを目的とする。
本発明のプラスチックボトルは、筒状の胴部と、該胴部の一端を閉塞する底壁部と、前記胴部の他端に設けられた天壁部と、該天壁部に形成され前記胴部の内外を連通する口部とを備えるプラスチックボトルにおいて、前記胴部は、任意の領域を囲んで他の領域から突出するように形成された段部と、該段部の突出端間に形成された突出壁部とを備えることを特徴とする。
前記突出壁部は、前記口部寄りに設けられ、前記胴部には、前記突出壁部の下端から底面に向かう稜線が形成されていることが好ましく、前記胴部は、横断面の輪郭形状が扁平形状とされ、前記突出壁部は、前記輪郭形状の短手方向の面に形成された略逆三角形であることが好ましい。
本発明のプラスチックボトルによれば、胴部に、任意の領域を囲んで他の領域から突出するように形成された段部と、該段部の突出端間に形成された突出壁部とを備えるため、様々な形状に汎用でき、表示を形成しやすく、かつ減圧変形を防止できる。
本発明のプラスチックボトルによれば、前記突出壁部は、口部寄りに設けられ、前記胴部には、前記突出壁部の下端から底面に向かう稜線が形成されているため、減圧変形をより効果的に防止できる。
本発明のプラスチックボトルによれば、前記胴部は、横断面の輪郭形状が扁平形状とされ、前記突出壁部は、前記輪郭形状の短手方向の面に形成された略逆三角形であるため、減圧変形をより効果的に防止できる。
本発明の第一の実施形態にかかるプラスチックボトルの斜視図である。 (a)本発明の第一の実施形態にかかるプラスチックボトルの正面図である。(b)本発明の第一の実施形態にかかるプラスチックボトルの側面図である。(c)図2(a)のC1−C1断面図である。(d)図2(a)のD1−D1断面図である。 本発明の第二の実施形態にかかるプラスチックボトルの斜視図である。 (a)本発明の第二の実施形態にかかるプラスチックボトルの正面図である。(b)本発明の第二の実施形態にかかるプラスチックボトルの側面図である。(c)図4(a)のC2−C2断面図である。(d)図4(a)のD2−D2断面図である。 本発明の一実施形態にかかるプラスチックボトルの斜視図である。 本発明の一実施形態にかかるプラスチックボトルの斜視図である。 本発明の一実施形態にかかるプラスチックボトルの斜視図である。 比較例1のプラスチックボトルの斜視図である。 (a)比較例1のプラスチックボトルの正面図である。(b)比較例1のプラスチックボトルの側面図である。(c)図9(a)のC3−C3断面図である。
(第一の実施形態)
本発明の第一の実施形態にかかるプラスチックボトルについて、以下に図1〜2を参照して説明する。
図1〜2に示すプラスチックボトル1は、筒状の胴部10と、胴部10の一端を閉塞する底壁部20と、胴部10の他端に設けられた天壁部30と、天壁部30から突出するように形成された略円筒形の口部40とを備えるものである。天壁部30は、胴部10の上端から上方に向かって漸次縮径された形状とされたものであり、口部40は、天壁部30の略中央に立設され、その内部が胴部10の内外を連通する連通口42とされたものである。
プラスチックボトル1は、胴部10内に内容物が収容され、口部40にキャップ(不図示)が取り付けられて用いられるものである。また、口部40には、キャップを介してポンプディスペンサー等の注出部材が取り付けられてもよい。
内容物としては、例えば、シャンプー、リンス、ボディーソープ、台所用洗剤、液体衣料洗剤、柔軟剤、洗口剤や洗眼剤等の液体が挙げられる。
胴部10は、軸線に略直交する断面(横断面)の輪郭形状が略楕円形の扁平形状とされている。胴部10における横断面の短手方向の両面には、底壁部20から天壁部30に向かって延びる下方稜線18が形成されている。この下方稜線18は、胴部10における横断面の長手方向の一方の端部2と他方の端部4との距離を略二分する位置に形成されたものである。加えて、胴部10には、下方稜線18の上端で分岐し、天壁部30に向かい漸次離間する2つの段部14が形成されて、段部14を介して胴部10の外方に突出する突出壁部12が形成されている。この突出壁部12は、表面が局面とされ、突出壁部12の正面視輪郭は、底壁部20側に頂角が形成された略三角形(即ち、略逆三角形)とされている。段部14は、突出壁部12の下端(即ち、突出壁部12の輪郭である逆三角形の頂点。以下、突出壁部下端という。)16から天壁部30に向かい漸次高くなり、次いで、漸次低くなる形状とされている。
即ち、胴部10には、第一の領域11を囲んで第二の領域15から突出する段部14と、段部14の突出端間に形成された突出壁部12とが口部40寄りに形成され、突出壁部下端16から底壁部20に向かう下方稜線18が形成されたものである。
なお、第一の領域11は、表示が印刷されたり、ラベル等が貼付されたりする領域として用いられる。
また、略三角形とは、三角形の各辺の全て又はその一部が曲線で形成された形状や、頂部の全て又はその一部に直線や曲線の隅切が形成された形状を含む概念である。
胴部10の長さL1は、プラスチックボトル1の容量等を勘案して決定できる。
底壁部20寄りの胴部10の断面輪郭における長径(以下、断面長径ということがある)R1は、プラスチックボトル1の容量等を勘案して適宜決定できる。
底壁部20寄りの胴部10の断面輪郭における短径(以下、断面短径ということがある)R2は、プラスチックボトル1の容量や、断面長径R1を勘案して決定でき、例えば、R2/R1=0.5〜1.0とされる。R2/R1が上記範囲内であれば、表示が形成される領域を十分に確保できる。
第二の領域15の表面(即ち、母面)の曲率r1は、プラスチックボトル1の容量等を勘案して適宜決定できる。
段部14の高さH1は、プラスチックボトル1の材質や厚さ等を勘案して決定でき、例えば、その最も高い部分の高さ(最大高さ)が3〜6mmとされる。
また、突出壁部下端16における段部14の高さは、0〜6mmとされる。即ち、突出壁部下端16において、段部14は母面から突出していてもよいし、母面と略同等の高さであってもよい。
胴部10と天壁部30との境界から突出壁部下端16までの長さ(下端距離)L2は、胴部10の長さL1や、胴部10の厚み、材質等を勘案して適宜決定される。例えば、L2/L1は、1/2超が好ましく、2/3以上がより好ましい。減圧変形は、胴部10における最も低い強度の領域に生じやすい。通常、最も低い強度の領域は、横断面の輪郭形状における短手方向の面の略中央に位置している。このため、L2/L1が上記下限値以上であれば、最も低い強度の領域を含むように突出壁部12が形成されて、胴部10の減圧変形をより効果的に抑制できる。L2/L1の上限は、特に限定されず、例えば、4/5以下が好ましい。
突出壁部12の最大幅W1は、断面長径R1等を勘案して適宜決定される。例えば、W1/R1は、1/2〜1/1が好ましく、6/10〜9/10がより好ましい。上記範囲内であれば、表示を形成する領域の面積を十分に確保でき、かつ胴部10の減圧変形をより効果的に防止できる。
突出壁部12の表面の曲率r2は、母面の曲率r1を勘案して適宜決定され、例えば、r1>r2とすることが好ましい。r1>r2であれば、突出壁部12の強度が高められ、突出壁部12がより減圧変形しにくくなる。
プラスチックボトル1は、従来公知の製造方法により製造される。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルやこれらを混合した合成樹脂を原料樹脂とし、この原料樹脂をブロー成形又は射出成形してプラスチックボトル1を得る方法が挙げられる。
本実施形態のプラスチックボトルによれば、胴部の強度が段部によって補強されているため、胴部の減圧変形を防止できる。
加えて、突出壁部は、段部を介して形成されており、その表面の形状が単純なものとされている。このため、表示を印刷しやすく、またラベルを貼付しやすい。
さらに、突出壁部は、母面から突出する段部によって囲まれているため、胴部内の減圧によって変形しない。このため、突出壁部に印刷された表示や、突出壁部に貼り付けられたラベルが歪むのを防止できる。
本実施形態のプラスチックボトルによれば、下方稜線が形成されているため、胴部の減圧変形をより効果的に防止できる。
(第二の実施形態)
本発明の第二の実施形態にかかるプラスチックボトルについて、以下に図3〜4を参照して説明する。なお、第一の実施形態と同じ構成には同じ符号を付してその説明を省略すると共に、主に第一の実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態のプラスチックボトル100は、胴部110における横断面の短手方向の両面に正面視逆三角形の突出壁部112が形成され、突出壁部112の上端から、胴部110と天壁部30との境界にかけて上方稜線118が形成されている。この上方稜線118は、胴部110における横断面の長手方向の一方の端部2と他方の端部4との距離を略二分する位置に形成されている。
突出壁部112は、第一の領域111を囲んで第二の領域15から突出する第一の段部113及び第二の段部114の突出端間に形成されている。
第一の段部113は、胴部110の上端と天壁部30との境界と離間し、かつ胴部110と天壁部30との境界に略平行に形成されている。第一の段部113は、端部2側から端部4側にかけて、略同一の高さとされている。
第二の段部114は、下方稜線18の上端から分岐し、天壁部30に向かい漸次離間するように形成されている。
即ち、本実施形態のプラスチックボトル100は、突出壁部112が、胴部110と天壁部30との境界から離間して形成され、突出壁部112の上端から上方に向かう上方稜線118が形成されている点で、第一の実施形態と異なる。
第一の段部113の高さは、プラスチックボトル100の材質や厚さ等を勘案して決定でき、例えば、1〜5mmとされる。
第二の段部114の高さは、段部14の高さと同様である。
突出壁部112の最大幅は、突出壁部12の最大幅と同様である。
胴部110と天壁部30との境界から突出壁部112の上端までの長さ(上端距離)L3は、プラスチックボトル100の材質や容量等を勘案して決定でき、例えば、L3/L1は、0.05〜0.15が好ましい。上記範囲内であれば、表示を形成する領域の面積を十分に確保でき、かつ胴部10の減圧変形をより効果的に防止できる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
第一の実施形態では、下方稜線が形成され、第二の実施形態では下方稜線及び上方稜線が形成されているが、本発明はこれに限定されない。
例えば、図5に示すプラスチックボトル200のように、下方稜線及び上方稜線が形成されていない胴部210を備えるものであってもよい。
第二の実施形態では、下方稜線及び上方稜線が形成されているが、本発明はこれに限定されず、上方稜線のみが形成されていてもよい。
第一及び第二の実施形態では、下方稜線は、底壁部に至るものとされているが、本発明はこれに限定されず、下方稜線は底壁部と離間していてもよい。
第一及び第二の実施形態では、両面に各1つの下方稜線が形成されているが、本発明はこれに限定されず、両面に各2つ以上の下方稜線が形成されていてもよいし、各面に形成された下方稜線の数が異なっていてもよい。
第一及び第二の実施形態では、胴部における横断面の長手方向の一方の端部と他方の端部との距離を略二分する位置に下方稜線が形成されているが、下方稜線が形成される位置は、これに限定されず、突出壁部の正面視形状等を勘案して適宜決定される。
第一及び第二の実施形態では、下方稜線が突出壁部の下端から下方に延びるように形成されているが、本発明はこれに限定されず、下方稜線が突出壁部と離間していてもよいし、段部の上端と下端との中間から下方に延びるように形成されていてもよい。
第二の実施形態では、上方稜線は、天壁部に至るものとされているが、本発明はこれに限定されず、上方稜線は天壁部と離間していてもよい。
第二の実施形態では、両面に各1つの上方稜線が形成されているが、本発明はこれに限定されず、両面に各2つ以上の上方稜線が形成されていてもよいし、各面に形成された上方稜線の数が異なっていてもよい。
第一及び第二の実施形態では、胴部における横断面の長手方向の一方の端部と他方の端部との距離を略二分する位置に上方稜線が形成されているが、上方稜線が形成される位置は、これに限定されず、突出壁部の正面視形状等を勘案して適宜決定される。
第一及び第二の実施形態では、上方稜線が突出壁部の上端から上方に延びるように形成されているが、本発明はこれに限定されず、上方稜線が突出壁部と離間していてもよい。
第一及び第二の実施形態では、突出壁部の正面視輪郭が逆三角形とされているが、本発明は、これに限定されず、突出壁部の正面視輪郭は、真円形、楕円形等の円形、矩形、五角形等、三角形以外の多角形であってもよい。
例えば、図6のプラスチックボトル300のように、下方稜線及び上方稜線が形成されていない胴部310に、胴部310と天壁部30との境界に略平行な2つの第一の段部313と、軸方向に延びる2つの第二の段部314と、第一の段部313と第二の段部314との突出端間に形成された正面視略矩形の突出壁部312とを備えるものが挙げられる。
また、例えば、図7のプラスチックボトル400のように、下方稜線18と上方稜線118が形成された胴部410に、正面視略矩形の突出壁部312が形成されたものであってもよい。
ただし、胴部の強度をより高める観点からは、突出壁部が正面視逆三角形であることが好ましい。加えて、突出壁部が正面視逆三角形であれば、その下端から下方に延びる下方稜線と組み合わせることで、胴部の強度を相乗的に高められる。
第一及び第二の実施形態では、胴部の横断面の輪郭形状が略楕円形とされているが、本発明はこれに限定されず、胴部の横断面の輪郭形状が任意の方向に扁平な多角形であってもよい。
また、例えば、胴部の横断面の輪郭形状は、真円形、正多角形等、任意の方向に扁平でないものであってもよい。
ただし、胴部の横断面の輪郭形状は扁平形状であることが好ましい。横断面の輪郭形状が扁平形状であると、輪郭形状の短手方向の面が減圧変形しやすい。このため、減圧変形しやすい面に段部と突出壁部とを形成することで、プラスチックボトルの減圧変形をより効果的に防止できる。
第一及び第二の実施形態では、胴部の横断面における短手方向の両面に段部及び突出壁部が形成されているが、本発明はこれに限定されず、胴部の横断面における短手方向の片面のみに段部及び突出壁部が形成されていてもよい。
第一及び第二の実施形態では、口部寄りに突出壁部が形成されているが、本発明はこれに限定されず、突出壁部が、胴部の略中央に形成されていてもよいし、底壁部寄りに形成されていてもよい。
第二の実施形態では、第一の段部の高さが両端にわたって略同等とされているが、本発明はこれに限定されず、上方稜線の位置から両端部に向かい漸次高くなる形状であってもよし、上方稜線の位置から両端部に向かい漸次低くなる形状であってもよい。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
(実施例1)
下記仕様により、図1〜2のプラスチックボトル1と同様のプラスチックボトルをブロー成形にて作製した。得られたプラスチックボトルについて減圧変形試験を行い、その結果を表1に示す。
<仕様>
全高(口部突端から底面までの距離):196mm
断面長径R1:84.7mm
断面短径R2:60mm
胴部長さL1:180mm
下端距離L2:112mm
突出壁部の最大幅W1:70mm
段部の最大高さH1:4mm
突出壁部下端における段部の高さ:0mm
母面曲率r1:90mm
突出壁部の曲率r2:50mm
原料樹脂:高密度ポリエチレン
原料樹脂の量:33g
満注量:733.8mL
(実施例2)
下方稜線を形成しなかった以外は、実施例1と同様にしてプラスチックボトルを作製した。得られたプラスチックボトルについて減圧変形試験を行い、その結果を表1に示す。
(実施例3)
下記仕様により、図3〜4のプラスチックボトル100と同様のプラスチックボトルをブロー成形にて作製した。得られたプラスチックボトルについて減圧変形試験を行い、その結果を表1に示す。
<仕様>
全高(口部突端から底面までの距離):196mm
断面長径R1:84.7mm
断面短径R2:60mm
胴部長さL1:180mm
下端距離L2:112mm
上端距離L3:15mm
突出壁部の最大幅:70mm
上方稜線の位置における第一の段部113の高さ:1.2mm
第一の段部113の最大高さ:3.7mm
第二の段部114の最大高さ:4mm
突出壁部下端における段部の高さ:0mm
母面曲率:90mm
突出壁部の曲率:50mm
原料樹脂:高密度ポリエチレン
原料樹脂の量:33g
満注量:733.8mL
(実施例4)
上方稜線及び下方稜線を形成しなかった以外は、実施例3と同様にして、図5のプラスチックボトル200と同様のプラスチックボトルを作製した。得られたプラスチックボトルについて減圧変形試験を行い、その結果を表1に示す。
(実施例5)
下記仕様により、図7のプラスチックボトル400と同様のプラスチックボトルをブロー成形にて作製した。得られたプラスチックボトルについて減圧変形試験を行い、その結果を表1に示す。
<仕様>
全高(口部突端から底面までの距離):196mm
断面長径:84.7mm
断面短径:60mm
胴部長さ:180mm
下端距離:79mm
上端距離:15mm
突出壁部の最大幅:70mm
第一の段部313の最大高さ:3.7mm
第二の段部314の高さ:3.3mm
母面曲率:90mm
突出壁部の曲率:50mm
原料樹脂:高密度ポリエチレン
原料樹脂の量:33g
満注量:733.8mL
(実施例6)
上方稜線及び下方稜線を形成しなかった以外は、実施例5と同様にして図6のプラスチックボトル300と同様のプラスチックボトルを作製した。得られたプラスチックボトルについて減圧変形試験を行い、その結果を表1に示す。
(比較例1)
下記仕様に従い、図8〜9のプラスチックボトル900と同様のプラスチックボトルを作製した。図8〜9に示すプラスチックボトル900は、筒状の胴部910と、胴部910の一端を閉塞する底壁部20と、胴部910の他端に設けられた天壁部30と、天壁部30から突出するように形成された略円筒形の口部40とを備えるものである。プラスチックボトル900の胴部には、上方稜線、下方稜線、段部及び突出壁部のいずれも形成されていない。
得られたプラスチックボトルについて減圧変形試験を行い、その結果を表1に示す。
<仕様>
全高(口部突端から底面までの距離):196mm
断面長径R3:84.7mm
断面短径R4:60mm
胴部長さL1:180mm
胴部横断面の曲率r3:90mm
原料樹脂:高密度ポリエチレン
原料樹脂の量:33g
満注量:733.8mL
(比較例2)
胴部の横断面における短手方向の両面に、胴部と天壁部との境界から底壁部に至る稜線を各1つ形成した以外は、比較例1と同様にしてプラスチックボトルを作製した。得られたプラスチックボトルについて減圧変形試験を行い、その結果を表1に示す。
(減圧変形試験)
各例のプラスチックボトル内に水を満たし、口部をゴム栓で塞いだ。ゴム栓に貫通孔を形成し、この貫通孔にビューレットの下端を差し込み、ビューレットの上端にアスピレータを接続した。大気圧下で、胴部に凹みが確認されるまでビューレット内を減圧した。減圧開始前のビューレット内の水位と、胴部が凹む直前におけるビューレット内の水位との差異を読み取ってこれを排水量とし、この排水量を下記評価基準に分類した。排水量が多いほど、減圧変形に対する強度が高いといえる。
<評価基準>
◎:排水量が13mL超
○:排水量が10〜13mL
×:排水量が10mL未満
Figure 0005856818
表1に示すように、本発明を適用した実施例1〜6は、いずれも減圧変形試験の評価が「○」又は「◎」であった。中でも、段部と突出壁部と稜線とが形成された実施例1、3、5は、凹みが生じるまでの排水量が多かった。さらに、突出壁部を正面視逆三角形とした実施例1、3は、稜線と組み合わせることで、実施例2、4に比べ排水量が1.5倍となった。これは、正面視矩形の突出壁部と稜線とを組み合わせた実施例5よりも、稜線との相乗効果が高いものであった。
また、実施例1〜6には、減圧変形試験後の突出壁部に凹みが生じていなかった。
一方、本発明を適用していない比較例1、2は、減圧変形試験の評価が「×」であった。
これらの結果から、本発明を適用することで、減圧変形に対する強度が高まり、かつ表示を形成する面である突出壁部が減圧によって変形しないことが判った。
1、100、200、300、400 プラスチックボトル
10、110、210、310、410 胴部
11、111 第一の領域
12、112、312 突出壁部
14、113、114、313、314 段部
15 第二の領域
16 突出壁部下端
18 下方稜線
20 底壁部
30 天壁部
40 口部
118 上方稜線

Claims (1)

  1. 筒状の胴部と、該胴部の一端を閉塞する底壁部と、前記胴部の他端に設けられた天壁部と、該天壁部に形成され前記胴部の内外を連通する口部とを備えるプラスチックボトルにおいて、
    前記胴部は、任意の領域を囲んで他の領域から突出するように形成された段部と、該段部の突出端間に形成された突出壁部とを備え、
    前記胴部は、横断面の輪郭形状が扁平形状とされ、
    前記突出壁部は、前記口部寄りに設けられ、かつ前記輪郭形状の短手方向の面に形成された略逆三角形であり、
    前記胴部には、前記突出壁部の下端から底面に向かう稜線が形成されていることを特徴とするプラスチックボトル。
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