JP5855600B2 - アーク状コイルスプリングの製造装置 - Google Patents

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本発明は、クラッチディスク等の円周方向に撓みを伴う部分に使用されるアーク状コイルスプリングの製造装置に関する。
例えば、スプリング型クラッチディスクは、ハブとディスクとの間に装着されたコイルスプリングによってトルクを伝達すると共に、クラッチ接続時の緩衝および動力伝達系での振動防止作用を行う。このスプリング型クラッチディスクのコイルスプリングは、図13に示すように、クラッチディスク51の片面円周方向に沿って複数(図示例では6個)形成されたアーク状のスプリング溝52内に嵌合される。
スプリング溝52に嵌合される前の自由状態のコイルスプリング53は直線状をなしているため、この直線状のコイルスプリング53をそのままアーク状のスプリング溝52に嵌合すると、コイルスプリング53の外周面とスプリング溝52の内壁面との間の特にA点で強い摩擦抵抗が生じる。この摩擦抵抗はクラッチディスク51の径が小さい程、すなわち、アーク状のスプリング溝52の曲率半径が小さい程大きくなり、摩擦抵抗の大きさ如何によってはコイルスプリング53の外周面やクラッチディスク51のスプリング溝52の内壁面に傷が付いてコイルスプリング53の機能が低下する恐れがある。
このため、コイルスプリング53を所謂アークスプリング化して摩擦抵抗を低減させることが知られている。従来のアークスプリング化する方法として、図14に示すような製造方法が知られている。
このアーク状コイルスプリングの製造方法は、直線状のコイルスプリング53のコイル内径側にアーク状の断面円形の芯金54を挿入することによってばねを湾曲した状態で、約350℃〜450℃で30分〜60分の低温焼鈍処理、所謂クリープテンパーを施すことにより、一定の曲率半径を有するアーク状のコイルスプリングを成形するというものである(例えば、特許文献1参照。)。
特開2007−268573号公報
然しながら、この従来の製造方法では、直線状のコイルスプリング53のコイル内径側にアーク状の芯金54を1本毎挿入する必要があると共に、アーク状のコイルスプリングの曲率半径に対応して芯金54をそれぞれ準備する必要があるため、作業が煩雑となり作業効率が悪くなるだけでなく、芯金54の管理コストが嵩み、製造コスト高を招来するという問題があった。
本発明は、各種の曲率半径に自在に対応できると共に、作業効率を向上させて低コスト化を図り、量産に好適なアーク状コイルスプリングの製造装置を提供することを目的とする。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1記載の発明は、直線状のコイルスプリングを湾曲した状態で保持し、所定の温度と時間で低温焼鈍処理することにより、一定の曲率半径を有するアーク状コイルスプリングを成形する製造装置において、前記アーク状コイルスプリングに対応する曲率半径に形成された内周面を有し、前記直線状のコイルスプリングを収容する円弧状の固定受け金具と、この固定受け金具内に進退し、前記固定受け金具の曲率半径より小さく設定された曲率半径からなる外周面を有する円筒状の可動押圧金具と、この可動押圧金具に当接され、当該可動押圧金具を前記コイルスプリングに向けて押圧する駆動部と、を備え、前記可動押圧金具の端面の略中心部にピンが立設され、前記固定受け金具の端面にロックアームが取外し自在に固定されると共に、このロックアームの軸方向所定の位置に前記ピンに係止させるための凹所が形成され、このロックアームによって前記可動押圧金具と固定受け金具間の距離が保持された状態で、前記コイルスプリングが所定の温度と時間で低温焼鈍処理される。
このように、直線状のコイルスプリングを湾曲した状態で保持し、所定の温度と時間で低温焼鈍処理することにより、一定の曲率半径を有するアーク状コイルスプリングを成形する製造装置において、アーク状コイルスプリングに対応する曲率半径に形成された内周面を有し、直線状のコイルスプリングを収容する円弧状の固定受け金具と、この固定受け金具内に進退し、固定受け金具の曲率半径より小さく設定された曲率半径からなる外周面を有する円筒状の可動押圧金具と、この可動押圧金具に当接され、当該可動押圧金具をコイルスプリングに向けて押圧する駆動部と、を備え、可動押圧金具の端面の略中心部にピンが立設され、固定受け金具の端面にロックアームが取外し自在に固定されると共に、このロックアームの軸方向所定の位置にピンに係止させるための凹所が形成され、このロックアームによって可動押圧金具と固定受け金具間の距離が保持された状態で、コイルスプリングが所定の温度と時間で低温焼鈍処理されるので、各種のアーク状コイルスプリングの曲率半径に自在に対応できると共に、作業効率を向上させて低コスト化を図り、量産に好適なアーク状コイルスプリングの製造装置を提供することができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記ピンとロックアームが前記可動押圧金具と固定受け金具の両端面にそれぞれ設けられていれば、加工中の可動押圧金具の両端面の不均衡を解消することができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記固定受け金具の内周面に前記コイルスプリングの規制手段が設けられていれば、コイルスプリングの動きを規制することができ、多様な仕様のコイルスプリングを加工することができると共に、コイルスプリングの位置決め精度と加工精度が向上し、製品精度を高めることができる。
また、請求項4に記載の発明のように、前記ロックアームが前記固定受け金具の端面に枢軸を介して揺動自在に取り付けられると共に、このロックアームの凹所が前記ピンの外径よりも僅かに大きく設定された矩形状の挿入溝と、この挿入溝の上部側に形成された円弧状の凹溝で構成されていれば、加工中に緩みが生じるのを防止し、量産時の加工効率を向上させることができる。
また、請求項5に記載の発明のように、前記ロックアームの凹所が軸方向に延び、前記ピンの外径よりも僅かに大きく設定された長窓で構成されていれば、可動押圧金具の任意な高さ調整ができ、アーク状コイルスプリングの適正な曲率半径を設定することができる。
また、請求項6に記載の発明のように、前記可動押圧金具が楕円形に形成され、その短軸側の曲率半径が前記固定受け金具の内周面の曲率半径よりも小さく、長軸側の曲率半径が前記固定受け金具の曲率半径よりも大きく設定されていれば、湾曲したコイルスプリングの両端部の曲率半径を中央部の曲率半径よりも僅かに小さく形成することができ、熱処理後にコイルスプリングの両端部が応力の解放によって変形するようなことがあっても、所望の均一な曲率半径からなるアーク状コイルスプリングを提供することができる。
本発明に係るアーク状コイルスプリングの製造装置は、直線状のコイルスプリングを湾曲した状態で保持し、所定の温度と時間で低温焼鈍処理することにより、一定の曲率半径を有するアーク状コイルスプリングを成形する製造装置において、前記アーク状コイルスプリングに対応する曲率半径に形成された内周面を有し、前記直線状のコイルスプリングを収容する円弧状の固定受け金具と、この固定受け金具内に進退し、前記固定受け金具の曲率半径より小さく設定された曲率半径からなる外周面を有する円筒状の可動押圧金具と、この可動押圧金具に当接され、当該可動押圧金具を前記コイルスプリングに向けて押圧する駆動部と、を備え、前記可動押圧金具の端面の略中心部にピンが立設され、前記固定受け金具の端面にロックアームが取外し自在に固定されると共に、このロックアームの軸方向所定の位置に前記ピンに係止させるための凹所が形成され、このロックアームによって前記可動押圧金具と固定受け金具間の距離が保持された状態で、前記コイルスプリングが所定の温度と時間で低温焼鈍処理されるので、各種のアーク状コイルスプリングの曲率半径に自在に対応できると共に、作業効率を向上させて低コスト化を図り、量産に好適なアーク状コイルスプリングの製造装置を提供することができる。
本発明に係るアーク状コイルスプリングの製造装置の一実施形態を示す分解斜視図である。 (a)は、図1のアーク状コイルスプリングの製造装置の正面図、(b)は、(a)の平面図である。 図2の変形例を示し、(a)は、アーク状コイルスプリングの製造装置の正面図、(b)は、(a)の平面図である。 図3の斜視図である。 図3(a)のV−V線に沿った横断面図である。 本発明に係る可動押圧金具の位置決め機構を示す正面図である。 図6の変形例を示す正面図である。 (a)は、可動押圧金具のピンにロックアームが係止された状態を示す説明図、(b)は、(a)の係止部を示す要部拡大図である。 (a)は、可動押圧金具のピンにロックアームが固定された状態を示す説明図、(b)は、(a)のロックアームの固定部を示す要部拡大図である。 熱処理後にピンからロックアームを解除した状態を示す説明図である。 図10のワークが可動押圧金具から解放された状態を示す説明図である。 図1の可動押圧金具の変形例を示す正面図である。 クラッチディスクを示す正面図である。 従来のアーク状コイルスプリングの製造方法を示す説明図である。
直線状のコイルスプリングを湾曲した状態で保持し、所定の温度と時間で低温焼鈍処理することにより、一定の曲率半径を有するアーク状コイルスプリングを成形する製造装置において、前記アーク状コイルスプリングに対応する曲率半径に形成された内周面を有し、前記直線状のコイルスプリングを収容する円弧状の固定受け金具と、この固定受け金具内に進退し、前記固定受け金具の曲率半径より小さく設定された曲率半径からなる外周面を有する円筒状の可動押圧金具と、この可動押圧金具に当接され、当該可動押圧金具を前記コイルスプリングに向けて押圧する駆動部と、を備え、前記可動押圧金具の両端面の略中心部にブラケットを介してピンが立設され、前記固定受け金具の両端面にロックアームが枢軸を介して揺動自在に固定されると共に、このロックアームの軸方向所定の位置に前記ピンに係止させるための凹所が形成され、この凹所が前記ピンの外径よりも僅かに大きく設定された矩形状の挿入溝と、この挿入溝の上部側に形成された円弧状の凹溝で構成され、当該ロックアームによって前記可動押圧金具と固定受け金具間の距離が保持された状態で、前記コイルスプリングが所定の温度と時間で低温焼鈍処理される。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るアーク状コイルスプリングの製造装置の一実施形態を示す分解斜視図、図2(a)は、図1のアーク状コイルスプリングの製造装置の正面図、(b)は、(a)の平面図、図3は、図2の変形例を示し、(a)は、アーク状コイルスプリングの製造装置の正面図、(b)は、(a)の平面図、図4は、図3の斜視図、図5は、図3(a)のV−V線に沿った横断面図、図6は、本発明に係る可動押圧金具の位置決め機構を示す正面図、図7は、図6の変形例を示す正面図、図8(a)は、可動押圧金具のピンにロックアームが係止された状態を示す説明図、(b)は、(a)の係止部を示す要部拡大図、図9(a)は、可動押圧金具のピンにロックアームが固定された状態を示す説明図、(b)は、(a)の固定部を示す要部拡大図、図10は、熱処理後にピンからロックアームを解除した状態を示す説明図、図11は、図10のワークが可動押圧金具から解放された状態を示す説明図、図12は、図1の可動押圧金具の変形例を示す正面図である。
図1は、本発明に係るアーク状コイルスプリングの製造装置を示している。この製造装置は、基台1に固定される円弧状の支持金具2と、この支持金具2に嵌合され、直線状のコイルスプリング(以下、ワークという)Wを収容する円弧状の固定受け金具3と、駆動部となる図示しないエアシリンダー(またはフットプレス)の上下動に伴い、この固定受け金具3内に進退する円筒状の可動押圧金具(圧力体)4を主たる構成としている。
支持金具2は、図2(a)に示すように、円筒のパイプを軸線方向に切断したような、断面が略半円形に形成され、基台1に一体固定されている。そして、この支持金具2に固定受け金具3が取外し自在に嵌合されている。固定受け金具3の内周面3aは、後述するアーク状コイルスプリングの曲率半径になるように形成され、(b)に示すように、この内周面3a上にワークWが複数(ここでは、10個)整列される。また、固定受け金具3の内周面3aには、軸方向に沿ってワークWの規制手段となる一対の規制壁5、5が凸設され、工程中にワークWが周方向に沿って移動するのを防止している。
なお、ワークWの規制手段は、このような一対の規制壁5、5に限らず、図3、4に示すようなものでも良い。この規制手段は、図3(b)および図4に示すように、円弧状の固定受け金具6の内周面6aに形成された複数のポケット7、7からなる。このポケット7は矩形状に形成され、図5に示すように、ポケット7、7間の畝部7aは、先端部が断面円弧状に形成され、ワークWがスムーズに挿入され易くなっている。そして、可動押圧金具4の下降によって湾曲されたワークWをこのポケット7内に収容することによって、ワークWを、固定受け金具6の軸方向および周方向に動きを規制することができる。これにより、多様な仕様のワークWを加工することができると共に、ワークWの位置決め精度と加工精度が向上し、製品精度を高めることができる。
図6に本発明に係る可動押圧金具4の位置決め機構を示す。固定受け金具3の両端面にはロックアーム8が枢軸9を介して揺動自在に取り付けられている。一方、可動押圧金具4の両端面にはブラケット10が設けられ、このブラケット10の軸方向の略中央部にピン11が立設されている。ロックアーム8にはブラケット10のピン11に係止させるための凹所12が形成されている。この凹所12はピン11の外径よりも僅かに大きく設定された矩形状の挿入溝12aと、この挿入溝12aの一方に円弧状の凹溝12bが形成されている。なお、凹溝12bはロックアーム8の先端部側に形成されている。このように、可動押圧金具4の両端面にブラケット10が立設され、これらのブラケット10にロックアーム8が係止されるピン11がそれぞれ設けられているので、加工中の可動押圧金具4の両端面の不均衡を解消することができる。
ここで、可動押圧金具4の位置決め機構としては、これ以外にも、図7に示すような機構を例示することができる。可動押圧金具4の両端面の略中央部にピン11が立設されている一方、固定受け金具3(基台1または支持金具2)の両端面にはロックアーム13が取り付けられている。このロックアーム13にはピン11に係止させるための長窓13aが所定長さに形成されている。この長窓13aはピン11の外径よりも僅かに大きく設定され、ロックアーム13の先端部側に軸方向に延びている。そして、後述する可動押圧金具4の高さ調整(位置決め)を自在にすることができる。すなわち、この長窓13aが形成されたロックアーム13を採用することにより、可動押圧金具4の任意な高さ調整ができ、アーク状コイルスプリングの適正な曲率半径を設定することができる。
次に、図8〜図11を用いて、アーク状コイルスプリングの製造方法を説明する。
図8(a)に示すように、固定受け金具3の内周面3aにワークWが整列された状態で、可動押圧金具4がエアシリンダー14の下降に伴って下降され、ワークWを固定受け金具3に向け押圧して行く。そして、固定受け金具3とワークWおよび可動押圧金具4間に隙間がなくなった状態、すなわち、ワークWが固定受け金具3の内周面3aに当接するエアシリンダー14の下死点の状態でエアシリンダー14が停止される。この時のエアシリンダー14のストローク量をL+αとする。その後、ロックアーム8を揺動させ、凹所12の挿入溝12aを可動押圧金具4のピン11に挿入させる。
ここで、(b)に示すように、ピン11の先端部にはナット状の頭部11aが螺着され、加工中にロックアーム8が緩んだり、ピン11から外れたりしないよう、頭部11aがピン11に締め付けられ、ロックアーム8がガタなくピン11に固定される。なお、このピン11の外径と凹所12の凹溝12bとの距離(すきま)がαに設定されている。ここでは、加工性や作業性を考慮して、この距離αは2〜3mmに設定されている。
次に、図9(a)に示すように、エアシリンダー14を解放させて上死点まで上昇させると、ワークWの反発力によって可動押圧金具4が僅かにαだけ上昇し、ピン11がロックアーム8の凹溝12bにすきまなく係止される((b)参照)。このように、ロックアーム8の凹所12に凹溝12bを設けてピン11を係止させるようにしたので、加工中に緩みが生じるのを防止し、量産時の加工効率を向上させることができる。
その後、図10に示すように、再度エアシリンダー14が下降を始め、ワークWが固定受け金具3の内周面3aに当接した状態で停止される。そして、ワークWが位置決め固定された状態で、図示しないコンベアによって後述する熱処理工程に移行される。この熱処理終了後、ロックアーム8が揺動されてピン11から解放される。その後、図11に示すように、エアシリンダー14を上昇させることにより、可動押圧金具4が自重でワークWの上に載っている状態となり、ワークWはこの可動押圧金具4から解放されて容易に取り出すことができる。
ここで、図10に示すように、固定受け金具3の内周面3aの曲率半径Rは、ワークW(完成後のアーク状コイルスプリング)の曲率半径R0と略同一に設定(R=R0)されると共に、可動押圧金具4の外周面の曲率半径R1は固定受け金具3の曲率半径Rよりも小さく設定(R1<R)されている。なお、ここでいう「略同一」の略とは、例えば、設計の狙い値であって実質的に径差がない状態、すなわち、加工誤差等によって生じるは径差は当然許容されるべきものである。これにより、従来のように、アーク状のコイルスプリングの曲率半径に対応して芯金をそれぞれ準備する必要がなくなり、各種のアーク状コイルスプリングの曲率半径に自在に対応できると共に、作業効率を向上させて低コスト化を図り、量産に好適なアーク状コイルスプリングの製造装置を提供することができる。
なお、前述した構成以外にも、例えば、図示はしないが、固定受け金具3の内周面3aの曲率半径RをワークW(完成後のアーク状コイルスプリング)の曲率半径R0よりも大きく設定(R>R0)しても良い。この場合、ロックアーム8の枢軸9とピン11までの距離とエアシリンダー14のストローク量を適宜選択することにより、自在にワークWの曲率半径を設定することができる。
また、図12に示すように、可動押圧金具15を断面を楕円形に形成し、その長軸側の曲率半径R2を固定受け金具3の内周面3aの曲率半径Rよりも小さく、短軸側の曲率半径R3を固定受け金具3の曲率半径Rよりも大きく設定(R2<R<R3)しても良い。これにより湾曲したワークWの両端部の曲率半径を中央部の曲率半径R0よりも僅かに小さく形成することができ、完成後にワークWの両端部が応力の解放によって変形するようなことがあっても、所望の均一な曲率半径からなるアーク状コイルスプリングを提供することができる。
次に、ワークWの熱処理工程等の後工程について説明する。図9に示すように、ワークWの圧縮加工が終了した後、ロックアーム8によって可動押圧金具4と固定受け金具3が位置決め固定された状態で、雰囲気炉の中をコンベアによって移動される。雰囲気炉は全長2.0〜3.0mに設定され、25〜30分かけてワークWが加熱される。この時の温度条件は、ワークWの材質によって適宜設定されるが、例えば、ワークWの素材がばね用ピアノ線で形成されている場合は200〜300℃の範囲に、また、ステンレス線あるいはオイルテンパー線で形成されている場合は300〜420℃の範囲に設定される。すなわち、アーク状コイルスプリングの成型時と同様の温度条件に設定されるのが好ましい。
また、必要に応じて、アーク状コイルスプリングの成型の前、あるいは成型後にショットピーニング処理を実施することにより、耐へたり性と耐疲労性を向上させると共に、表面硬さを高めて耐摩耗性を向上させることができる。さらに、ショットピーニング処理の後、アーク状コイルスプリングのへたり防止のために、常温あるいは温間で圧縮セッチング等の処理を実施しても良い。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係るアーク状コイルスプリングの製造装置は、ばね線材をコイリング成形により直線状のコイルスプリングに成形後、金型内に収容して圧縮荷重を加えた状態で円弧状に保持し、所定の低温焼鈍処理する製造装置に適用することができる。
1 基台
2 支持金具
3、6 固定受け金具
3a、6a 固定受け金具の内周面
4、15 可動押圧金具
5 規制壁
7 ポケット
7a 畝部
8、13 ロックアーム
9 枢軸
10 ブラケット
11 ピン
11a ピンの頭部
12 凹所
12a 挿入溝
12b 凹溝
14 エアシリンダー
51 クラッチディスク
52 スプリング溝
53 コイルスプリング
54 芯金
L エアシリンダーのストローク量
R0 アーク状コイルスプリングの曲率半径
R 固定受け金具の内周面の曲率半径
R1 可動押圧金具の外周面の曲率半径
R2 可動押圧金具の長軸側の曲率半径
R3 可動押圧金具の短軸側の曲率半径
W ワーク
α ピンの外径と凹所の凹溝との距離

Claims (6)

  1. 直線状のコイルスプリングを湾曲した状態で保持し、所定の温度と時間で低温焼鈍処理することにより、一定の曲率半径を有するアーク状コイルスプリングを成形する製造装置において、
    前記アーク状コイルスプリングに対応する曲率半径に形成された内周面を有し、前記直線状のコイルスプリングを収容する円弧状の固定受け金具と、
    この固定受け金具内に進退し、前記固定受け金具の曲率半径より小さく設定された曲率半径からなる外周面を有する円筒状の可動押圧金具と、
    この可動押圧金具に当接され、当該可動押圧金具を前記コイルスプリングに向けて押圧する駆動部と、を備え、
    前記可動押圧金具の端面の略中心部にピンが立設され、前記固定受け金具の端面にロックアームが取外し自在に固定されると共に、
    このロックアームの軸方向所定の位置に前記ピンに係止させるための凹所が形成され、このロックアームによって前記可動押圧金具と固定受け金具間の距離が保持された状態で、前記コイルスプリングが所定の温度と時間で低温焼鈍処理されることを特徴とするアーク状コイルスプリングの製造装置。
  2. 前記ピンとロックアームが前記可動押圧金具と固定受け金具の両端面にそれぞれ設けられている請求項1に記載のアーク状コイルスプリングの製造装置。
  3. 前記固定受け金具の内周面に前記コイルスプリングの規制手段が設けられている請求項1または2に記載のアーク状コイルスプリングの製造装置。
  4. 前記ロックアームが前記固定受け金具の端面に枢軸を介して揺動自在に取り付けられると共に、このロックアームの凹所が前記ピンの外径よりも僅かに大きく設定された矩形状の挿入溝と、この挿入溝の上部側に形成された円弧状の凹溝で構成されている請求項1または2に記載のアーク状コイルスプリングの製造装置。
  5. 前記ロックアームの凹所が軸方向に延び、前記ピンの外径よりも僅かに大きく設定された長窓で構成されている請求項1または2に記載のアーク状コイルスプリングの製造装置。
  6. 前記可動押圧金具が楕円形に形成され、その短軸側の曲率半径が前記固定受け金具の内周面の曲率半径よりも小さく、長軸側の曲率半径が前記固定受け金具の曲率半径よりも大きく設定されている請求項1または2に記載のアーク状コイルスプリングの製造装置。
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