JP5853803B2 - 布材 - Google Patents

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本発明は、布材に関する。更に詳しくは、本発明は、布材自身の柔軟性が失われることなく、電気的な相互接続をするための接続部材が布材本体の側部に取り付けられた布材に関する。
従来、車両、特に乗用車等のシートの着座面を加熱する手段として、表皮材を構成する織物や編み物の構成糸の一部に導電線材を使用し、この導電線材に通電することにより、発熱させて昇温させるものが知られている。
具体的には、例えば、通電により発熱可能な導電線材を備える布材が知られている。この布材における導電線材は、その長さ方向の一部が、布材から外部に露出した状態で設けられている。そして、この導電線材の外部に露出した露出部に対し、少なくとも一方に導電性を備える第1の面状体と第2の面状体とが、露出部を間に挟み込んだ状態となって互いに面当接した状態に一体的に加熱溶着されて電気的に接続されたものである(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載された布材では、その端部において、第1の面状体と第2の面状体とが加熱溶着によって、全面的に面接着されている。そして、布材端部における接着部分は、このような全面的な面接着により硬化してしまい、布材自身の柔軟性が失われてしまうという問題があった。布材の柔軟性が乏しいと、座席の形状への追随性が低下し、外観品質が損なわれるおそれがある。また、着座時に、硬い物として感じ、着座者に違和感を与えるおそれがある。
そのため、布材自身の柔軟性が失われることなく、電気的な相互接続をするための接続部材が布材本体の側部に取り付けられた布材が求められている。
尚、布材における第1の面状体と第2の面状体とが加熱溶着ではなく、縫い付けることによって接合されたものも知られている。この場合、布材端部における布材自身の柔軟さは十分に保持されている。しかしながら、一つの縫い線のなかで、糸切れが発生すると、その縫い線全体において接続圧力が低下してしまい、導電線材との電気的な接続が十分に得られなくなるおそれがある。更には、縫製の場合には、表裏の面状体同士の接続面積が小さく、必要な接続面積を得るためには縫製処理を2回以上行う必要があり、工程数増加の要因となる。また、縫製時におけるミシン針と、導電線材や面状体に導電性を付与する導線との接触によって、導線等が切断されてしまうおそれがある。更には、この接触により、ミシン針が摩耗し易いという問題点もある。
特開2011−243312号公報
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、布材自身の柔軟性が失われることなく、電気的な相互接続をするための接続部材が布材本体の側部に取り付けられた布材を提供することを目的とする。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、通電により発熱可能な複数の導電線材を備える布材本体と、
前記布材本体の側部に取り付けられ、前記複数の導電線材の電気的な相互接続をするための導電性の接続部材と、を備える布材であって、
前記複数の導電線材の端部は、前記布材本体の前記側部から露出して露出部とされており、
前記接続部材は、溶着可能な導電布により構成されており、
前記接続部材は、その一端側において、前記布材本体の前記側部を両面側から挟むようにして、前記側部に取り付けられているとともに、前記接続部材は、その他端側において、前記露出部を挟むようにして溶着されて前記複数の導電線材の電気的な相互接続をしており
前記溶着によって形成された溶着部は、非溶着部を介しながら略直線上に飛び飛びに並んで配置されていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記溶着部は、導電線材上に形成されていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記溶着部の外周は、丸みを帯びていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項において、前記溶着部は、その周囲よりも窪んだ凹部とされており、
前記凹部の底面部から側面部にかけては、角部なく丸みをもって移り変わるように形成されていることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項において、前記溶着部が略直線上に配置されて形成される破線が、複数例形成されており、
一の列に、残りの他の列が全て重なるように平行移動させた際、平行移動された複数の溶着部と重なることによって、前記一の列に飛び飛びに配置された前記溶着部が全て繋がる態様であることを要旨とする。
本発明の布材では、電気的な相互接続をするための接続部材が、導電線材を有する布材本体の側部及び導電線材の端部(露出部)を挟むようにして溶着されている。そして、その溶着によって形成された溶着部が非溶着部を介しながら略直線上に飛び飛びに並んで配置されている。そのため、従来のような接続部材を取り付けたことによる布材端部の柔軟性の喪失を抑制することができ、布材自身の柔軟性を十分に維持することができる。更には、従来の縫製での接続で生じる、糸切れによる接続圧力の低下の心配がなく、長期に渡って接続圧力を維持することができる。
また、上記溶着部が導電線材上に形成されている場合には、導電線材の電気的な相互接続をより確実にすることができる。
更に、上記溶着部の外周を、丸みを帯びるように形成することで、溶着時の導電線材の損傷を十分に抑制することができる。
また、溶着部を、その周囲よりも窪んだ凹部とし、凹部の底面部から側面部にかけては、角部なく丸みをもって移り変わるように形成することで、溶着時の導電線材の損傷を十分に抑制することができる。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
実施例1の布材が適用された車両用シートの斜視図である。 実施例1の布材を説明するための模式図である。 実施例1の布材を説明するための模式図である。 溶着部を説明するための模式図である。 図4のI−I断面図である。 図4のII−II断面図である。 溶着部を説明するための模式図である。 布材の製造工程を説明するための模式図である。 布材の製造工程を説明するための模式図である。 布材の製造工程を説明するための模式図である。 押圧ローラにおける突部を説明するための模式図である。 図11のIII−III断面図である。 図11のIV−IV断面図である。 他の実施形態の布材を説明するための模式図である。 他の実施形態の布材を説明するための模式図である。
ここで示される事項は例示的なもの及び本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の布材は、通電により発熱可能な複数の導電線材を備える布材本体と、布材本体の側部に取り付けられ、複数の導電線材の電気的な相互接続をするための導電性の接続部材とを備えるものである。そして、複数の導電線材の端部は、布材本体の側部から露出して露出部とされている。接続部材は、溶着可能な導電布により構成されている。また、接続部材は、その一端側において、布材本体の側部を両面側から挟むようにして、側部に取り付けられているとともに、その他端側において、露出部を挟むようにして溶着されて前記複数の導電線材の電気的な相互接続をしており、溶着によって形成された溶着部は、非溶着部を介しながら略直線上に飛び飛びに並んで配置されている。
上記布材本体としては、例えば、構成糸として、複数の非導電糸と、複数の導電線材とを用いた織物や編み物を挙げることができる。織物は特に限定されず、平織り、綾織り、朱子織り等のいずれの織り組織であってもよい。また、編み物も特に限定されず、緯編み及び経編みのいずれの編み組織であってもよい。
上記非導電糸の材質は特に限定されず、植物系及び動物系の天然繊維、レーヨン等の再生繊維、アセテート等の半合成繊維、ポリアミド及びポリエステル等の合成樹脂からなる合成繊維等を用いてなる糸が挙げられる。これらの非導電糸は1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。尚、これらの非導電糸は、通常、比抵抗が10Ω・cmを超え、絶縁性である。
上記導電線材は、通電可能な導電性の繊維状材料であり、特にJIS K 7194に準拠して測定した比抵抗(体積抵抗率)が100〜10−12Ω・cmの導電糸を使用することができる。このような導電糸としては、例えば、金属線、めっき線材及び炭素繊維のフィラメント等が挙げられる。これらの導電線材は1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記布材本体の側部においては、複数の導電線材の端部が布材本体の側部から露出して露出部とされている。
布材本体の端部より導電線材を部分的に露出させる方法は特に限定されない。例えば、導電線材を露出させる端部において、導電線材以外の非導電糸等を加熱等により除去することで露出部を形成することができる。尚、導電線材に電気絶縁性の被覆がなされている場合には、露出された導電糸の被覆を加熱することによって、溶融又は燃焼させて除去することができる。
この際における加熱手段は特に限定されず、電熱加熱により昇温した発熱部材等を接触させる方法、及び炭酸ガスレーザ、YAGレーザ、エキシマレーザ等のレーザを照射する方法等が挙げられる。これらのなかでも、レーザを照射する方法が好ましい。
また、上記布材本体は、その裏面側にカバーパッドや裏基布等の他部材が設けられたものであってもよい。
上記接続部材は、通常、超音波や高周波によって溶着可能な導電布により構成されている。そして、この接続部材は、超音波や高周波による溶着によって、布材本体の側部及びその側部から露出した導電線材(露出部)を、布材本体の表側と裏側から挟むようにして布材本体に取り付けられている。このようにして、本発明の布材では、導電性を備える接続部材によって、複数の導電線材の電気的な相互接続がなされている。
上記導電布としては、例えば、構成糸として、複数の導線と、複数の溶着用繊維と、を用いた織物や編み物を挙げることができる。織物は特に限定されず、平織り、綾織り、朱子織り等のいずれの織り組織であってもよい。また、編み物も特に限定されず、緯編み及び経編みのいずれの編み組織であってもよい。
上記導線は、通電可能な導電性の繊維状材料であり、特にJIS K 7194に準拠して測定した比抵抗(体積抵抗率)が100〜10−12Ω・cmの導電糸を使用することができる。このような導線としては、例えば、金属線、めっき線材及び炭素繊維のフィラメント等が挙げられる。これらの導線は1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記溶着用繊維の材質は、絶縁性であり、超音波や高周波により溶融可能であれば特に限定されない。例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)等の合成樹脂からなる合成繊維等を用いてなる糸が挙げられる。尚、溶着用繊維は1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
尚、上記導電布には、導線及び溶着用繊維以外に、他の絶縁性の非導電糸を構成糸として用いてもよい。
上記接続部材において、溶着によって形成された溶着部は、非溶着部を介しながら略直線上に飛び飛びに並んで配置されている。即ち、複数の溶着部が全体として破線を形成するように配置されている。特に、この溶着部は、露出した導電線材上に形成されていることが好ましい。
溶着部の形状は特に限定されないが、図4〜図6に示すように、溶着部15の外周は丸みを帯びるように形成されていることが好ましい。更には、その周囲よりも窪んだ凹部とされており、凹部の底面部15Aから側面部15Bにかけては、角部なく丸みをもって移り変わるように形成されていることが好ましい。尚、複数の溶着部の形状は、全て同一であってもよいし、異なっていてもよい。
複数の溶着部が略直線上に配置されて形成される破線は、1本のみ形成されていてもよいし、複数本形成されていてもよい。特に、電気的な接続に必要な接続面積が十分に得られ、長期に渡って接続圧力を維持することができるという観点から、複数本の破線が並列に形成されていることが好ましい。
また、複数列の破線が形成されている場合には、次のような態様とされていることが好ましい。
まず、一の列に、残りの他の列が全て重なるように平行移動させる(具体的には、例えば、図7に示すように、仮想線X上の一の列に全ての仮想線が重なるように、仮想線Y上の他の列を図の矢印のように平行移動させる)。その際、一の列において隣り合って配置された2つの溶着部は、平行移動された他の溶着部と重なる態様(具体的には、例えば、図7の仮想線X上の一の列において隣り合う溶着部15D、15Eは、仮想線Y上の溶着部15Fが平行移動された溶着部15F’と重なる態様)であることが好ましい。更には、上述のように平行移動させた際、平行移動された複数の溶着部と重なることによって、一の列に飛び飛びに配置された溶着部が全て繋がる態様であることが好ましい。
このような場合、導電線材の露出部は溶着部に確実に挟持され、複数の導電線材の電気的な相互接続を確実に行うことができる。
このような溶着部は、通常、突部を有する加圧ローラを備えた超音波ミシンや高周波ミシン等を用いることで形成される。
上記加圧ローラにおける突部の形状は特に限定されないが、図11〜図13に示すように、面取りされており、その頂上部19Aから側面部19Bにかけては、角部なく丸みをもって移り変わるように形成された突部19であることが好ましい。この場合、接続部材の端部を加圧して溶着する際における、露出した導電線材や接続部材を構成する導線の損傷を十分に防止することができる。
以下、図面を用いて実施例により本発明を具体的に説明する。尚、本実施例では、本発明に係る「布材」として、車両用シートに配される布材を例示する。
<実施例1>
実施例1における布材は、図1に示すように、車両用シート1における座面や背もたれにおけるヒータ領域(網掛け部)に用いられるものである。
(1−1)布材の構成
布材3は、図2〜図7に示すように、複数の導電線材5を備える布材本体7と、布材本体7の両側の側部に取り付けられた接続部材9と、を備える。そして、接続部材9に接続された電源ケーブル11から、接続部材9を介して、複数の導電線材5に通電が行われ、導電線材5が発熱可能となっている。
布材本体7は、通電により発熱可能な複数の導電線材5と、非導電糸とを用いてなる織物である。尚、この布材本体の裏面側には、カバーパッド13が設けられている。
導電線材5の端部は、布材本体7の側部から露出して露出部5Aとされており、接続部材9により挟持されている。尚、布材本体7の側部における非導電糸はレーザ等により除去されている。
接続部材9は、表側導電布9Aと裏側導電布9Bとから構成されている。これらの導電布9A、9Bは、導線(例えば、すずメッキ銅線)と、溶着用繊維(例えば、PET繊維)の糸を用いてなる織物である。
接続部材9は、布材本体7の端部において、露出している導電線材(露出部5A)及び布材本体7の側部を、表側導電布9Aと裏側導電布9Bとで挟むようにして取り付けられている。
接続部材9における布材本体側(接続部材9の取り付け側)においては、布材本体7及びカバーパッド13を挟持するように、表側導電布9Aと裏側導電布9Bとが縫製により一体化されている。
一方、布材3の端部側においては、表側導電布9Aと裏側導電布9Bとが超音波溶着により接合されて複数の溶着部15が形成されている。
超音波溶着によって形成された溶着部15は、図4〜図6に示すように、その外周は丸みを帯びており、その周囲よりも窪んだ凹部とされている。更に、凹部の底面部15Aから側面部15Bにかけては、角部なく丸みをもって移り変わるように形成されている。
複数の溶着部15は、2列にわたって略直線上(図7における仮想線X及びY上)に、非溶着部17を介しながら飛び飛びに並んで配置されている。
また、図7に示すように、仮想線X上の列に、仮想線Y上の列を仮想線が重なるように矢印の如く平行移動させた際、仮想線X上の隣り合った溶着部15D、15Eは、仮想線Y上の溶着部15Fが平行移動された溶着部15F’と重なるように配置されている。更に、この平行移動を行った際、平行移動された複数の溶着部と重なることによって、仮想線X上に飛び飛びに配置された溶着部15が全て繋がるように配置されている。
(1−2)接続部材の布材本体への接続方法
まず、図8及び図9に示すように、カバーパッド13及び複数の導電線材5を備える布材本体7の端部に、接続部材を構成する表側導電布9A及び裏側導電布9Bのそれぞれの一端を縫い付けて一体化する。尚、複数の導電線材5の端部は、布材本体7の側部から露出して露出部5Aとされている。
その後、図10に示すように、表側導電布9A及び裏側導電布9Bの端部を、突部19が形成された加圧ローラ21を備える超音波ミシン(株式会社プロコ製、型名「PUS−1150−WA」)を用いて超音波溶着する。尚、加圧ローラ21の表面には、複数の突部19が2列にわたって破線を形成するように配置されている。そして、これらの突部19は、図11〜図13に示すように、面取りされており、その頂上部19Aから側面部19Bにかけては、角部なく丸みをもって移り変わるように形成されている。そのため、布材3に形成される溶着部15は、非溶着部17を介しながら、2列にわたって略直線上に飛び飛びに配置される。また、溶着部15の外周は丸みを帯びており、その周囲よりも窪んだ凹部となる。更に、凹部の底面部15Aから側面部15Bにかけては、角部なく丸みをもって移り変わるように形成される(図4〜図6参照)。
以上にようにして、布材本体7の側部に、接続部材9が接続される。
(1−3)実施例1の作用効果
本実施例1の布材3では、電気的な相互接続をするための接続部材9が、溶着によって、導電線材5を有する布材本体7の側部及び導電線材5の端部(露出部5A)を挟むようにして取り付けられている。そのため、従来の縫製で生じる糸切れによる接続圧力の低下が起こることがなく、長期に渡って接続圧力を維持することができる。
また、超音波溶着によって形成された溶着部15は、非溶着部17を介しながら略直線上に飛び飛びに並んで配置されている。そのため、従来のような、熱溶着により全面的に接続部材を取り付けたことによる布材端部の柔軟性の喪失を抑制することができ、布材自身の柔軟性を十分に維持することができる。
更に、図7に示すように、仮想線X上の列に仮想線Y上の列を平行移動させた際、仮想線X上の隣り合った溶着部15D、15Eは、平行移動された溶着部15F’と重なるように配置されている。更に、この平行移動を行った際、平行移動された複数の溶着部と重なることによって、仮想線X上に飛び飛びに配置された溶着部15が全て繋がるように配置されている。そのため、布材本体7から露出する導電線材(露出部5A)の大半が、接続部材9における溶着部15に挟持され、確実に電気的な相互接続が行われる。
また、接続部材9における溶着部15の形成には、超音波ミシンを用いた超音波溶着が用いられているため、1回の加工処理で、十分な接続面積を得ることができる。更には、ミシン針を使用していないため、針との接触により導電線材5や接続部材9を構成する導線が損傷してしまうおそれがない。
また、溶着部15の外周は丸みを帯びており、その周囲よりも窪んだ凹部とされ、凹部の底面部から側面部にかけては、角部なく丸みをもって移り変わるように形成されている。このような形状に溶着部15が形成されることにより、超音波溶着時の加圧の際における加圧ローラ21の突部19による導電線材(露出部5A)や接続部材9を構成する導線の損傷が十分に抑制されている。
尚、本発明においては、上記実施例1に限られず、目的、用途に応じて、本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。
即ち、上記実施例1においては、接続部材9を、表側導電布9Aと裏側導電布9Bとで構成しているが、図14に示すように、1枚の導電布9Cで構成することもできる。
また、上記実施例1においては、布材3の端部側において、表側導電布9Aと裏側導電布9Bとで導電線材5が挟持されるように超音波溶着を行っているが、接続強度をより向上させるために、図15に示すように、面状の中間体(例えば、アルミ箔等)23を、導電線材5と表側導電布9A(又は裏側導電布9B)との間に介在させた形態としてもよい。
更に、上記実施例1においては、電源ケーブル11が布材3の両側に配設されているが、導電線材への通電が可能である限り、片側のみに形成されていてもよい。
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
本発明の布材は、車両用のシートクッション及びシートバック、ホットカーペット、電気毛布、家庭用電動マッサージシート、バイク用ヒータ付きジャケット等の、昇温させ、暖めることが必要とされる各種の製品に利用することができる。特に、乗用車等の車両のシートのように屋外ではないところで用いられる製品を暖めるヒータ部材において有用である。
1;車両用シート、3;布材、5;導電線材、5A;露出部(導電線材)、7;布材本体、9;接続部材、9A;表側導電布、9B;裏側導電布、9C;導電布、11;電源ケーブル、13;カバーパッド、15;溶着部、15A;底面部、15B;側面部、15D、15E、15F、15F’;溶着部、17;非溶着部、19;突部、19A;頂上部、19B;側面部、21;加圧ローラ、23;中間体。

Claims (5)

  1. 通電により発熱可能な複数の導電線材を備える布材本体と、
    前記布材本体の側部に取り付けられ、前記複数の導電線材の電気的な相互接続をするための導電性の接続部材と、を備える布材であって、
    前記複数の導電線材の端部は、前記布材本体の前記側部から露出して露出部とされており、
    前記接続部材は、溶着可能な導電布により構成されており、
    前記接続部材は、その一端側において、前記布材本体の前記側部を両面側から挟むようにして、前記側部に取り付けられているとともに、前記接続部材は、その他端側において、前記露出部を挟むようにして溶着されて前記複数の導電線材の電気的な相互接続をしており
    前記溶着によって形成された溶着部は、非溶着部を介しながら略直線上に飛び飛びに並んで配置されていることを特徴とする布材。
  2. 前記溶着部は、導電線材上に形成されている請求項1に記載の布材。
  3. 前記溶着部の外周は、丸みを帯びている請求項1又は2に記載の布材。
  4. 前記溶着部は、その周囲よりも窪んだ凹部とされており、
    前記凹部の底面部から側面部にかけては、角部なく丸みをもって移り変わるように形成されている請求項1乃至3のいずれかに記載の布材。
  5. 前記溶着部が略直線上に配置されて形成される破線が、複数例形成されており、
    一の列に、残りの他の列が全て重なるように平行移動させた際、平行移動された複数の溶着部と重なることによって、前記一の列に飛び飛びに配置された前記溶着部が全て繋がる態様である請求項1乃至4のいずれかに記載の布材。
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