JP5853665B2 - 車両用デファレンシャル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用デファレンシャル装置に関し、特にその車両用デファレンシャル装置に備えられたドライブシャフトの抜けを防止する技術に関するものである。
特許文献1の車両用ファレンシャル装置には、(a) 駆動源からの駆動力により回転駆動されるデフケースと、(b) そのデフケース内に収容され、一軸心まわりに回転自在に配置された一対のサイドギアと、(c) その一対のサイドギアと噛合い、そのデフケースと共に回転する一対のピニオンギアと、(d) その一対のサイドギアに相対回転不能に且つそのサイドギアの軸心方向の移動可能にそれぞれ嵌め入れられた一対のドライブシャフトと、(e) そのサイドギアの背面とそのデフケースの内壁面との間に予圧状態でそれぞれ配設された一対の皿バネとが備えられている。なお、特許文献1の車両用デファレンシャル装置は、前記一対の皿バネの付勢力によって前記サイドギアが前記ピニオンギア側に押圧されている。
上記のような特許文献1の車両用デファレンシャル装置は、前記一対の皿バネの付勢力によって前記サイドギアが前記ピニオンギア側に押圧されることにより、そのピニオンギアの外周歯に噛み合うサイドギアの外周歯とそのピニオンギアの外周歯との間の隙間すなわちバックラッシが略ゼロになる。なお、上記のような車両用デファレンシャル装置には、前記ドライブシャフトの前記サイドギアからの抜けを阻止するために装着された止め輪が備えられている。
特開平08−49758号公報
ところで、上記のような特許文献1の車両用デファレンシャル装置において、前記一対の皿バネの付勢力により前記バックラッシを略ゼロにしていることから、上記車両用デファレンシャル装置の差動回転時には、前記サイドギアが前記バックラッシの変動量に相当する分だけ前記サイドギアの軸心方向に往復移動させられる。すなわち、前記バックラッシが比較的大きい位相では前記サイドギアが前記弾性部材の付勢力により前記ピニオンギアに接近する側に押し出され、前記バックラッシが比較的小さくなる位相では前記サイドギアが前記皿バネの付勢力に抗してそのピニオンギアから離間する側に押し戻されて、前記サイドギアがそのサイドギアの軸心方向において往復運動を行う。なお、前記サイドギアと前記ドライブシャフトとは、例えば、前記サイドギアの嵌合穴の内周面に形成されたスプライン歯に前記ドライブシャフトの軸端部の外周面に形成されたスプライン溝が嵌め入れられていることによって、トルクを伝達している。そして、前記ドライブシャフトの軸端部に装着された前記止め輪によって前記ドライブシャフトが前記サイドギアの嵌合穴からの抜け止めが施されているので、前記ドライブシャフトが前記サイドギアと共に往復運動を行う。
このため、前記サイドギアと前記ドライブシャフトとが共に往復運動している際に前記サイドギアが前記デフケースに衝突することがある。これによって、前記デフケースに衝突する前記サイドギアとは異なり、衝突するもののない前記ドライブシャフトには、前記サイドギアから抜ける方向の慣性力が作用し、その慣性力の大きさが、例えば前記サイドギアのスプライン歯と前記ドライブシャフトのスプライン溝との間の抵抗力と前記止め輪の抜け抵抗荷重との合力以上になると、前記ドライブシャフトが前記サイドギアから抜ける可能性があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであって、その目的とするところは、サイドギアがデフケースに衝突した際のドライブシャフトの慣性力の大きさを従来に比較して低下させ、そのドライブシャフトのサイドギアからの抜けを防止する車両用デファレンシャル装置を提供することにある。
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、(a) 駆動源からの駆動力により回転駆動されるデフケースと、(b) そのデフケース内に収容され、一軸心まわりに回転自在に配置された一対のサイドギアと、(c) その一対のサイドギアと噛合い、そのデフケースと共に回転する一対のピニオンギアと、(d) その一対のサイドギアに相対回転不能に且つそのサイドギアの軸心方向の移動可能にそれぞれ嵌め入れられた一対のドライブシャフトと、(e) そのドライブシャフトのそのサイドギアからの抜けを阻止するためにそのドライブシャフトの軸端に装着された止め輪と、(f) そのサイドギアの背面とそのデフケースの内壁面との間に予圧状態でそれぞれ配設された一対の皿バネとを備えた車両用ファレンシャル装置であって、(g) 前記一対のピニオンギアのうちの一方の歯厚が他方の歯厚よりも異なる値で設定されている。
本発明の車両用デファレンシャル装置によれば、前記一対のピニオンギアのうちの一方の歯厚が他方の歯厚よりも異なる値で設定されているので、前記サイドギアが前記デフケースの回転軸心に対して傾く。このため、前記一対のピニオンギアと前記サイドギアの噛合いによる前記サイドギアの移動量が従来の一対のピニオンギアの歯厚が同じものに比較して小さくなるので、前記サイドギアが前記デフケースに衝突する際の衝突速度が小さく前記サイドギアの前記デフケースに衝突する力の大きさが従来に比較して低下し、前記サイドギアが前記デフケースに衝突した際における前記ドライブシャフトの慣性力の大きさが従来に比較して低下する。これにより、前記ドライブシャフトの前記サイドギアからの抜けが防止される。
本発明が適用された車両用デファレンシャル装置(後輪用デファレンシャル装置)を備えた駆動力伝達装置の構成を説明する図である。 図1の車両用デファレンシャル装置の構成を説明する断面図である。 図2の一対のピニオンギアの一方の外周歯の形状を示す断面図である。 図2の一対のピニオンギアの他方の外周歯の形状を示す断面図である。 外周歯の歯厚がそれぞれ同一の一対のピニオンギアを有する従来のデファレンシャル装置において、その一対のピニオンギアと噛み合う一対のサイドギアの一方がデフケースに衝突した際の状態を模式的に説明する図である。 図5のデファレンシャル装置の差動回転時において、サイドギアがデフケースに衝突するまでの実質的な移動量を模式的に説明する図である。 図2のデファレンシャル装置において、一対のピニオンギアと噛み合う一対のサイドギアの一方がデフケースに衝突した際の状態を模式的に説明する図である。 図7のデファレンシャル装置の差動回転時において、サイドギアがデフケースに衝突するまでの実質的な移動量を模式的に説明する図である。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は理解を容易とするために適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が好適に適用される前置エンジン前輪駆動(FF)を基本とする前後輪駆動車両10に備えられた駆動力伝達装置12の構成を説明する骨子図である。この図1に示す駆動力伝達装置12において、エンジン(駆動源)14により発生させられた駆動トルクは、トルクコンバータ16、変速機18、前輪用デファレンシャル装置20、及び一対の前輪車軸22lおよび22rを介して一対の前輪24lおよび24rへ伝達される一方、駆動トルク伝達軸であるプロペラシャフト26、前後輪駆動力配分装置である電子制御カップリング28、後輪用デファレンシャル装置30(以下、単にデファレンシャル装置(車両用デファレンシャル装置)30という)、及び一対の後輪車軸32lおよび32r(以下、一対のドライブシャフト32lおよび32rという)を介して一対の後輪34lおよび34rへ伝達されるように構成されている。
図2は、デファレンシャル装置30の構成を示すためにピニオンシャフト36の軸心C1及び一対のドライブシャフト32lおよび32rの軸心C2を含む平面で切断した断面図である。その図2に示すように、デファレンシャル装置30は、そのデファレンシャル装置30を収容するハウジング38と、そのハウジング38内において一対の軸受40および42を介して一対のドライブシャフト32lおよび32rの軸心C2と略同じ第1回転軸心C3まわりに回転可能に支持されたデフケース44と、そのデフケース44の外周部44aにボルト46により固定されたリングギア48と、デフケース44に両端部が支持され、そのデフケース44の第1回転軸心C3に直交する姿勢でノックピン50によりそのデフケース44に固定された円柱形状のピニオンシャフト36と、そのピニオンシャフト36を挟んで対向する状態で軸心C4まわりに回動自在に配置され、デフケース44内に収容された一対のサイドギア52および54と、ピニオンシャフト36が挿通させられることによってそのピニオンシャフト36により回転可能に支持された状態でデフケース44と共に回転し、一対のサイドギア52および54の外周歯52aおよび54aと噛み合う外周歯56aおよび58aを有する一対のピニオンギア56および58とを備えている。なお、一対の軸受40および42とハウジング38との間には、環状の一対のシム60が介在されている。また、一対のサイドギア52および54の外周歯52aおよび54aは偶数歯であり、一対のピニオンギア56および58の外周歯56aおよび58aは偶数歯である。
図2に示すように、デフケース44には、一対のドライブシャフト32lおよび32rを回転可能に支持するために形成された一対の貫通穴44bが備えられている。ドライブシャフト32lおよび32rのピニオンシャフト36側の軸端部の外周には、スプライン溝32aがそれぞれ形成されている。また、一対のサイドギア52および54の嵌合穴52bおよび54bの内周部には、ドライブシャフト32lおよび32rのスプライン溝32aと噛み合うスプライン歯52cおよび54cがそれぞれ形成されている。
デフケース44の一対の貫通穴44bにそれぞれ挿入された一対のドライブシャフト32lおよび32rは、一対のサイドギア52および54のスプライン歯52cおよび54cに、その一対のドライブシャフト32lおよび32rのスプライン溝32aが相互に噛み合わされるように嵌め入れられている。すなわち、一対のドライブシャフト32lおよび32rは、サイドギア52および54に相対回転不能に且つサイドギア52および54の軸心C4方向の移動可能に、それぞれ一対のサイドギア52および54の嵌合穴52bおよび54bに嵌め入れられている。ドライブシャフト32lおよび32rの軸心C2とサイドギア52および54の軸心C4とは、略同一軸心上に設けられている。
図2に示すように、ドライブシャフト32lおよび32rのスプライン溝32aを形成する外周の一部には、スナップリング(止め輪)62を嵌入させるための環状の溝32bがそれぞれ設けられており、その環状の溝32bにスナップリング62が嵌め入れられている。このため、ドライブシャフト32lおよび32rがサイドギア52および54から抜けようとすると、そのドライブシャフト32lおよび32rに装着されたスナップリング62がサイドギア52および54のスプライン歯52cおよび54cに当接し、ドライブシャフト32lおよび32rのサイドギア52および54からの抜けが阻止される。
図2に示すように、一対のサイドギア52および54の背面52dおよび54dとデフケース44の内壁面44cとの間には、その一対のサイドギア52および54の背面52dおよび54dとデフケース44の内壁面44cとの間に予圧状態でそれぞれ配設された一対の皿バネ64および66が介装されており、一対の皿バネ64および66の付勢力によって、サイドギア52および54がピニオンギア56および58に接近する方向に押圧されている。図2に示すように、皿バネ64および66とデフケース44の内壁面44cとの間には、環状の座金68および70がそれぞれ介在されている。
図3および図4は、一対のピニオンギア56および58の外周歯56aおよび58aの形状を示す断面図である。一対のピニオンギア56および58は、その一方であるピニオンギア56の外周歯56aの歯厚Aがその他方であるピニオンギア58の外周歯58aの歯厚Bよりも異なる値で設定されている。すなわち、ピニオンギア58の外周歯58aの歯厚Bがピニオンギア56の外周歯56aの歯厚Aよりも大きく設定されている。なお、本実施例において、歯厚A、Bとは、円弧歯厚A1、B1および弦歯厚A2、B2の一方又は他方を意味するものであり、一対のピニオンギア56および58では、外周歯58aの円弧歯厚B1が外周歯56aの円弧歯厚A1よりも大きく設定されていると共に、外周歯58aの弦歯厚B2が外周歯56aの弦歯厚A2よりも大きく設定されている。
図3および図4に示すように、一対のピニオンギア56および58は、そのピッチ円直径がそれぞれ同じであり、その外周歯56aおよび58bの歯先のタケD1および歯元のタケD2がそれぞれ同じである歯数がたとえば10の歯車である。すなわち、一対のピニオンギア56および58は、それぞれ歯厚A、Bの大きさが異なるだけでそれ以外は同じ形状である。なお、図3および図4に示す、円弧状の一点鎖線は、一対のピニオンギア56および58のピッチ円Pの一部を示すものである。また、一対のピニオンギア56および58は、サイドギア52および54と噛み合う噛み合い位相が相互に同一になるように、一対のピニオンギア56および58の外周歯56aおよび58aとサイドギア52、54の外周歯52a、54aとが噛み合わされている。つまり、本実施例では、サイドギア52においてピニオンギア56と噛み合う噛み合い位相とピニオンギア58と噛み合う噛み合い位相とが相互に同一になり、且つ、サイドギア54においてピニオンギア56と噛み合う噛み合い位相とピニオンギア58と噛み合う噛み合い位相とが相互に同一になっている。
以上のように構成されたデファレンシャル装置30によれば、車両走行中のデファレンシャル装置30の差動回転時には、デフケース44がエンジン14からリングギア48を介して入力される駆動トルクによって回転駆動され、一対の後輪34lおよび34rの路面からの抵抗に従って、その一対の後輪34lおよび34rに回転差が与えられる。また、デファレンシャル装置30は、一対の皿バネ64および66の付勢力によって一対のサイドギア52および54とデフケース44との間に摩擦力を発生させて、一対の後輪34lおよび34rの差動を制限する差動制限機能を備えている。
デファレンシャル装置30は、一対の皿バネ64および66の付勢力によりサイドギア52および54がピニオンギア56および58に接近する方向に付勢され、サイドギア52および54の外周歯52aおよび54aとピニオンギア56および58の外周歯56aおよび58aとの間の隙間すなわちバックラッシが略ゼロとなっている。そのため、デファレンシャル装置30の差動回転時には、サイドギア52および54がバックラッシの変動量に相当する分だけサイドギア52および54の軸心C4方向に往復移動させられる。また、デファレンシャル装置30の差動回転時には、ドライブシャフト32lおよび32rとサイドギア52および54とが、ドライブシャフト32lおよび32rに装着されたスナップリング62を介して共に往復運動させられる。そして、サイドギア52、54およびドライブシャフト32lおよび32rが共に往復運動している際に、一対のサイドギア52および/または54が、デフケース44に衝突することがある。
ここで、従来のデファレンシャル装置72および本発明が適用されたデファレンシャル装置30において、サイドギア54がデフケース44に衝突した際のドライブシャフト32rに作用する慣性力Fs1と慣性力Fs2との大きさの関係を図5乃至図8を用いて説明する。なお、サイドギア54がデフケース44に衝突した状態を示す図5および図7において、矢印F1はサイドギア54のスプライン歯54cとドライブシャフト32rのスプライン溝32aとの間の抵抗力を示すものであり、矢印F2はスナップリング62の抜け抵抗荷重を示すものである。
図5は、従来のデファレンシャル装置72においてサイドギア54がデフケース44に衝突した状態を示す図である。また、図6は従来のデファレンシャル装置72の差動回転時において、サイドギア54がデフケース44に衝突するまでのデフケース44の第1回転軸心C3方向の実質的な移動量E1を示す図であり、図5のサイドギア54およびデフケース44を簡略化して示す図である。なお、従来のデファレンシャル装置72では、同一の歯厚Bを有する一対のピニオンギア58および58と一対のサイドギア52および54とが噛み合わされており、歯厚Bが同一のピニオンギア58を一対使用している点だけがデファレンシャル装置30と相違するものである。
図6に示すように、従来のデファレンシャル装置72の差動回転時において、歯厚Bが同一の一対のピニオンギア58および58と噛み合うサイドギア54の両側のバックラッシの変動量がそれぞれ同じであることから、サイドギア54は、その軸心C4がデフケース44の第1回転軸心C3に対して平行に往復運動する。このため、図5に示すようにサイドギア54の背面54dの略全面が皿バネ66および座金70を介してデフケース44の内壁面44cに衝突するので、図6に示すようにピニオンギア58と噛み合うサイドギア54の最も小さいバックラッシとピニオンギア58と噛み合うサイドギア54の最も大きいバックラッシとの差すなわちバックラッシの変動量がそのサイドギア54の移動量E1となる。
図7は、歯厚AおよびBの大きさがそれぞれ異なる一対のピニオンギア56および58とそれぞれ噛み合うサイドギア54が、デフケース44に衝突した状態を示す図である。また、図8は、デファレンシャル装置30の差動回転時において、サイドギア54がデフケース44に衝突するまでのデフケース44の第1回転軸心C3方向の実質的な移動量E2を示す図であり、図7のサイドギア54およびデフケース44を簡略化して示す図である。なお、サイドギア54の背面54dを直線で示す図8において、実線はサイドギア54のピニオンギア58側を示すものであり、破線はサイドギア54のピニオンギア56側を示すものである。
図8に示すように、デファレンシャル装置30の差動回転時において、サイドギア54は、歯厚AおよびBが相互に異なる一対のピニオンギア56および58と噛み合うことにより、サイドギア54のピニオンギア56側のバックラッシの変動量とサイドギア54のピニオンギア58側のバックラッシの変動量とに差が発生する。そのため、サイドギア54は、図7に示すように、サイドギアの軸心C4がデフケース44の第1回転軸心C3に対して傾斜した状態で、サイドギア54のピニオンギア58側の背面54dが皿バネ66および座金70を介してデフケース44の内壁面44cに衝突する。
以上のことから、デファレンシャル装置30および従来のデファレンシャル装置72の差動回転時において、デファレンシャル装置30におけるサイドギア54の移動量E2は、従来のデファレンシャル装置72におけるサイドギア54の移動量E1より小さい。そのため、デファレンシャル装置30および従来のデファレンシャル装置72の差動回転時における差動回転数が同一の時においては、デファレンシャル装置30におけるサイドギア54のデフケース44の第1回転軸心C3方向における移動速度が、従来のデファレンシャル装置72のサイドギア54の移動速度に比較して小さくなる。これによって、サイドギヤ54がデフケース44に衝突する力の大きさが、従来のデファレンシャル装置72のサイドギヤ54がデフケース44に衝突する力の大きさに比較して低下し、サイドギヤ54のデフケース44への衝突時のサイドギア54と共に移動するドライブシャフト32rに作用する慣性力Fs2が従来のデファレンシャル装置72におけるドライブシャフト32rの慣性力Fs1より小さくなる。
デファレンシャル装置30におけるサイドギア52の移動量も、サイドギア54と同様に、従来のデファレンシャル装置72におけるサイドギア52の移動量より小さく、デファレンシャル装置30におけるドライブシャフト32lの慣性力が従来のデファレンシャル装置72におけるドライブシャフト32lの慣性力より小さくなる。
本実施例のデファレンシャル装置30によれば、一対のピニオンギア56および58のうちの一方のピニオンギア56の外周歯56aの歯厚Aが他方のピニオンギア58の外周歯58aの歯厚Bよりも異なる値で設定されているので、サイドギア54の軸心C4がデフケースの第1回転軸心C3に対して傾く。このため、一対のピニオンギア56および58とサイドギア54の噛合いによるサイドギア54の移動量E2が従来の歯厚Bが同じ一対のピニオンギア58および58を有するデファレンシャル装置72のサイドギア54の移動量E1に比較して小さくなるので、サイドギア54がデフケース44に衝突する際の衝突速度が小さくサイドギア54のデフケース44に衝突する力の大きさが従来に比較して低下し、サイドギア54がデフケース44に衝突した際におけるドライブシャフト32rの慣性力Fs2の大きさが従来のドライブシャフト32rの慣性力Fs1の大きさに比較して低下する。これにより、デファレンシャル装置30におけるドライブシャフト32lおよび32rのサイドギア52および54からの抜けが防止される。
また、本実施例のデファレンシャル装置30によれば、一対のピニオンギア56および58のサイドギア54に対する噛合い位相が相互に同一であるので、サイドギア54の移動量E2が好適に小さくなる。また、従来のピニオンギア56および58の一方の歯厚を変更するだけで、サイドギヤ54等の仕様を変更することなく、本発明が低コストで適用可能となる。
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
たとえば、本実施例のデファレンシャル装置30は、エンジン14を備える車両に適用され、エンジン14からの駆動力によりデフケース44が回転駆動するものであった。しかしながら、デファレンシャル装置30は、例えば、電気自動車またはシリーズHV車にも適用することができ、デフケース44がその電気自動車またはシリーズHV車の駆動源からの駆動力により回転駆動するようにしても良い。
また、本実施例のデファレンシャル装置30において、一対のピニオンギア56および58の外周歯56aおよび58aは、偶数歯であったが奇数歯にしても良い。また、一対のサイドギア52および54の外周歯52aおよび54aは、偶数歯であったが奇数歯にしても良い。
また、本実施例のデファレンシャル装置30において、そのデファレンシャル装置30は、後輪用のデファレンシャル装置として使用されたが、前輪用のデファレンシャル装置に適用させても良い。
その他一々例示はしないが、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
14:エンジン(駆動源)
30:後輪用デファレンシャル装置(車両用デファレンシャル装置)
32l、32r:一対の後輪車軸(一対のドライブシャフト)
44:デフケース
44c:内壁面
52、54:一対のサイドギア
52d、54d:背面
56、58:一対のピニオンギア
62:スナップリング(止め輪)
64、66:一対の皿バネ
A、B:歯厚
C4:軸心

Claims (1)

  1. 駆動源からの駆動力により回転駆動されるデフケースと、該デフケース内に収容され、一軸心まわりに回転自在に配置された一対のサイドギアと、該一対のサイドギアと噛合い、該デフケースと共に回転する一対のピニオンギアと、該一対のサイドギアに相対回転不能に且つ該サイドギアの軸心方向の移動可能にそれぞれ嵌め入れられた一対のドライブシャフトと、該ドライブシャフトの該サイドギアからの抜けを阻止するために該ドライブシャフトの軸端に装着された止め輪と、該サイドギアの背面と該デフケースの内壁面との間に予圧状態でそれぞれ配設された一対の皿バネとを備えた車両用ファレンシャル装置であって、
    前記一対のピニオンギアのうちの一方の歯厚が他方の歯厚よりも異なる値で設定されていることを特徴とする車両用ファレンシャル装置。
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