JP5852843B2 - 殺菌性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、殺菌性組成物に関する。
微生物の存在及び増殖は、種々の不具合や感染症を発生することがあり、その対策が求められてきた。
近年、衛生志向の高まりから、衣料用洗浄剤、台所用洗浄剤等の日用品分野における各種洗浄剤には、視認できる汚れを除去することに加え、被洗浄物に付着した微生物を殺菌できるものが求められている。洗浄剤に用いられる殺菌成分としては、次亜塩素酸ナトリウム等の塩素系殺菌剤、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、過酸化水素等の酸素系殺菌剤、塩化ジデシルジメチルアンモニウム塩、塩化ベンザルコニウム等の4級アンモニウム塩等が知られている。
酸素系殺菌剤は、殺菌力が低いものであり、液体製剤に配合されると保管中に過酸化水素が分解されやすく、剤形が制限されるという問題がある。
塩素系殺菌剤、4級アンモニウム塩は、錆を発生させやすく、金属部材が腐食されやすいという問題がある。加えて、4級アンモニウム塩は、アニオン界面活性剤と併用すると、殺菌力が著しく低下するという問題がある。
従来、酸素系殺菌剤、塩素系殺菌剤、4級アンモニウム塩以外の殺菌成分を含む製剤が提案されてきた。
例えば、特定の水溶性金属塩と、特定の長鎖アルキルアミンとの混合物又は錯体を含有する除菌・抗菌剤組成物が提案されている(例えば、特許文献1)。
あるいは、N,N−ビス(3−アミノプロピル)オクチルアミンを含有する殺菌剤が提案されている(例えば、特許文献2)。
国際公開第2009/110590号 特表2003−503321号公報
しかしながら、特許文献1〜2の技術では、未だ満足できる殺菌力が得られなかった。
そこで、本発明は、金属部材の腐食を抑制でき、かつ殺菌力に優れる殺菌性組成物を目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定のN,N−ビス(3−アミノアルキル)アルキルアミンと、特定の金属とを併用することで、金属腐食を生じず、かつ殺菌力が向上することを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明の殺菌性組成物は、(A)成分:下記一般式(I)で表されるN,N−ビス(3−アミノアルキル)アルキルアミンと、(B)成分:銀、亜鉛及び銅からなる群から選択される1種以上と、を含有することを特徴とする。
−N[(CH−NH ・・・(I)
[(I)式中、Rは、炭素数8〜18のアルキル基を表し、nは1〜4の数である。]
前記(A)成分は、N,N−ビス(3−アミノプロピル)アルキルアミンであることが好ましい。
本発明の殺菌性組成物によれば、金属部材の腐食を抑制しつつ、殺菌力の向上が図れる。
(殺菌性組成物)
本発明の殺菌性組成物は、(A)成分:N,N−ビス(3−アミノアルキル)アルキルアミンと、(B)成分:銀、亜鉛及び銅からなる群から選択される1種以上と、を含有するものである。
殺菌性組成物とは、被処理物に対し、殺菌効果を奏する全ての組成物を意味する。
殺菌性組成物の剤形は、液体であってもよいし、粒状、タブレット、ブリケット、シート又はバー等の固体であってもよく、被処理物に直接塗布したり、水等で希釈したりする際の利便性の観点から液体が好ましい。
液体の殺菌性組成物(以下、液体殺菌性組成物ということがある)の場合、(A)成分と(B)成分とが共に分散媒中に混在した一液型であってもよいし、(A)成分を含有する第一の液体と、(B)成分を含有する第二の液体とからなる二液型であってもよい。
固体の殺菌性組成物(以下、固体殺菌性組成物ということがある)の場合、(A)成分と(B)成分とが混合されていてもよいし、(A)成分と(B)成分とが各々別個の粒状物として用意されたものであってもよい。
液体殺菌性組成物の粘度は、特に限定されず、例えば、10〜300mPa・sとされる。なお、液体殺菌性組成物の粘度は、B型粘度計(TOKIMEC社製)により測定される値(測定条件:ロータNo.2、回転数30rpm、10回転後の粘度)を示す。
液体殺菌性組成物のpHは、剤形を勘案して決定できる。水に投じられて希釈された処理液として用いられる濃縮型の液体殺菌性組成物のpHは、例えば、4〜12が好ましく、pH7〜11がより好ましい。上記下限値未満であると、処理液のpHが低くなり、殺菌力が低下するおそれがある。上記上限値超であると、保存中に沈殿物が生成するおそれがある。
また、水で希釈せずに用いられるストレート型の液体殺菌性組成物の場合、pH4〜12が好ましく、pH7〜11がより好ましく、pH8〜10がさらに好ましく、pH9〜10が特に好ましい。上記下限値未満であると、殺菌力が低下したり、防食性が低下したりするおそれがあり、上記上限値超では殺菌力が低下するおそれがある。pH(25℃)は、pHメーター(ホリバF−22、株式会社堀場製作所製)を用い、JIS K3362−1998に準拠して測定される値を示す。
<(A)成分>
(A)成分は、下記一般式(I)で表されるN,N−ビス(3−アミノアルキル)アルキルアミンである。殺菌性組成物は、(A)成分を含有することで、金属部材の腐食を抑制し(防食性)つつ、殺菌力を発揮できる。
−N[(CH−NH ・・・(I)
[(I)式中、Rは、炭素数8〜18のアルキル基を表し、nは1〜4の数である。]
は、直鎖であってもよいし、分岐鎖であってもよく、中でも直鎖が好ましい。Rが直鎖であれば、殺菌性組成物の殺菌力をより高められる。
の炭素数は、8〜18であり、8〜14が好ましく、12がより好ましい。上記下限値未満では殺菌力が低下し、上記上限値超では水への溶解性が低下する。
nは、1〜4の数であり、2〜4が好ましく、3がより好ましい。上記範囲内であれば良好な殺菌力を発揮できる。
このような(A)成分としては、N,N−ビス(3−アミノメチル)オクチルアミン、N,N−ビス(3−アミノメチル)デシルアミン、N,N−ビス(3−アミノメチル)ドデシルアミン等のN,N−ビス(3−アミノメチル)アルキルアミン;N,N−ビス(3−アミノエチル)オクチルアミン、N,N−ビス(3−アミノエチル)デシルアミン、N,N−ビス(3−アミノエチル)ドデシルアミン等のN,N−ビス(3−アミノエチル)アルキルアミン;N,N−ビス(3−アミノプロピル)オクチルアミン、N,N−ビス(3−アミノプロピル)デシルアミン、N,N−ビス(3−アミノプロピル)ドデシルアミン等のN,N−ビス(3−アミノプロピル)アルキルアミン;N,N−ビス(3−アミノブチル)オクチルアミン、N,N−ビス(3−アミノブチル)デシルアミン、N,N−ビス(3−アミノブチル)ドデシルアミン等のN,N−ビス(3−アミノブチル)アルキルアミン等が挙げられ、中でも、N,N−ビス(3−アミノプロピル)アルキルアミンが好ましく、N,N−ビス(3−アミノプロピル)ドデシルアミンがより好ましい。
殺菌性組成物中の(A)成分の含有量は、殺菌性組成物の剤形等を勘案して決定できる。例えば、水に投じられて希釈されて用いられる濃縮型の液体殺菌性組成物中の(A)成分の含有量は、0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましく、0.3〜3質量%がさらに好ましい。上記下限値未満では、殺菌力が不十分になるおそれがあり、上記上限値超では、液安定性が損なわれるおそれがある。
あるいは、水で希釈せずに用いられるストレート型の液体殺菌性組成物中の(A)成分の含有量は、0.1質量ppm以上が好ましく、1質量ppm以上がより好ましく、3質量ppm以上がさらに好ましい。(A)成分の含有量が多いほど、幅広い微生物に対して良好な殺菌力を発揮できる。例えば、感受性の高い大腸菌に対しては、(A)成分の含有量が0.1質量ppmであれば十分な殺菌力を発揮し、感受性の低い黄色ブドウ球菌に対しては、(A)成分の含有量が3質量ppm以上であれば十分な殺菌力を発揮できる。
ストレート型の液体殺菌性組成物中の(A)成分の含有量の上限は、特に限定されず、例えば、10000質量ppm以下が好ましく、1000質量ppm以下がより好ましく、100質量ppm以下がさらに好ましい。このように(A)成分の含有量が少なくても、本発明の殺菌性組成物は良好な殺菌力を発揮できる。
また、例えば、固体殺菌性組成物中の(A)成分の含有量は、0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましく、0.3〜3質量%がさらに好ましい。上記下限値未満では、殺菌力が不十分になるおそれがあり、上記上限値超では、固体殺菌性組成物の形態安定性が損なわれるおそれがある。
<(B)成分>
(B)成分は、銀、亜鉛及び銅からなる群から選択される1種以上である。殺菌性組成物は、(B)成分を含有することで、金属部材に対する防食性を高め、かつ(A)成分の殺菌力を高められる。
(B)成分としては、亜鉛が好ましい。銀は、被処理物を黒色化させるおそれがあり、銅は、被処理物を変色させるおそれがあるためである。加えて、防食性が亜鉛>銅≧銀の傾向にあるためである。
(B)成分は、各種金属化合物として殺菌性組成物に配合されていてもよい。
(B)成分の金属化合物は、水に溶解するものであればよく、例えば、硝酸塩、硫酸塩、塩化物、過塩素酸過物、塩化アンモニウム塩、シアン化物等の無機塩、酢酸塩、グルコン酸塩、酒石酸塩、グリシン塩等の有機塩等の水溶性金属塩が挙げられる。
水溶性銀塩としては、水に溶解するものであり、その際に銀イオンを放出するものであれば特に限定されず、例えば、硫酸銀、硝酸銀、酢酸銀、フッ化銀、過塩素酸銀及びこれらの水和物等が挙げられ、中でも、取り扱い性及び臭気の点で、硫酸銀及びその水和物が好ましい。
水溶性銅塩としては、水に溶解するものであり、その際に銅イオンを放出するものであれば特に限定されず、例えば、硝酸銅、硫化銅、硫酸銅、塩化銅、酢酸銅、シアン化銅、塩化アンモニウム銅、グルコン酸銅、酒石酸銅、過塩素酸銅及びこれらの水和物等が挙げられ、中でも、取り扱い性、コスト、原料供給性等の点で硫酸銅、塩化銅、グルコン酸銅及びこれらの水和物が好ましく、硫酸銅及びその水和物が好適である。
水溶性亜鉛塩としては、水に溶解するものであり、その際に亜鉛イオンを放出するものであれば特に限定されず、例えば、硝酸亜鉛、硫化亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、シアン化亜鉛、塩化アンモニウム亜鉛、グルコン酸亜鉛、酒石酸亜鉛、過塩素酸亜鉛及びこれらの水和物等が挙げられ、中でも、取り扱い性、コスト、原料供給性等の点で硫酸亜鉛、塩化亜鉛、グルコン酸亜鉛及びこれらの水和物が好ましく、硫酸亜鉛及びその水和物がより好ましい。
殺菌性組成物中の(B)成分の含有量は、殺菌性組成物の剤形等を勘案して決定できる。水で希釈せずに用いられるストレート型の液体殺菌性組成物中の(B)成分の含有量は、(B)成分の種類を勘案して決定でき、(B)成分が銀であれば、0.01質量ppm以上が好ましく、0.069質量ppm以上がより好ましく、0.69質量ppm以上がさらに好ましい。上記下限値以上であれば、十分な殺菌効果が得られるためである。
また、(B)成分が銅である場合、ストレート型の液体殺菌性組成物中の(B)成分の含有量は、0.013質量ppm以上が好ましく、0.13質量ppmがより好ましく、0.5質量ppm以上がさらに好ましい。上記下限値以上であれば、十分な殺菌効果が得られるためである。
(B)成分が亜鉛である場合、ストレート型の液体殺菌性組成物中の(B)成分の含有量は、0.012質量ppm以上が好ましく、0.12質量ppm以上がより好ましく、0.23質量ppm以上がさらに好ましい。上記下限値以上であれば、十分な殺菌効果が得られるためである。
水に投じられて希釈されて用いられる濃縮型の液体殺菌性組成物中の(A)成分の含有量は、0.012〜3質量%が好ましく、0.12〜3質量%がより好ましく、0.23〜3質量%がさらに好ましい。上記下限値未満では、殺菌力が不十分になるおそれがあり、上記上限値超では、液安定性が損なわれるおそれがある。
また、例えば、固体殺菌性組成物中の(B)成分の含有量は、0.012〜3質量%が好ましく、0.12〜3質量%がより好ましく、0.23〜3質量%がさらに好ましい。上記下限値未満では、殺菌力が不十分になるおそれがあり、上記上限値超では、固体殺菌性組成物の形態安定性が損なわれるおそれがある。
殺菌性組成物中の(B)成分の含有量は、(A)成分の含有量を勘案して決定でき、例えば、(A)成分/(B)成分で表されるモル比(以下、(A)/(B)比ということがある)は、0.1〜100が好ましく、0.3〜20がより好ましく、0.5〜6がさらに好ましい。上記範囲内であれば、(A)成分と(B)成分とによる相乗効果が顕著に表れるためである。
<任意成分>
本発明の殺菌性組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、酸素系殺菌剤、漂白活性剤、界面活性剤、無機塩類(ただし、(B)成分を除く)、有機酸塩類(ただし、(B)成分を除く)、高分子化合物、膨潤性水不溶性鉱物、pH調整剤、pH緩衝剤、酵素、色素、香料等の任意成分を含有できる。
≪酸素系殺菌剤≫
酸素系殺菌剤としては、過酸化水素、又は水に溶解して過酸化水素を発生する過酸化物が挙げられる。酸素系殺菌剤を併用することで、グラム陽性菌とグラム陰性菌の双方に対する殺菌力をより高められる。
水に溶解して過酸化水素を発生する過酸化物としては、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム・3水和物等が挙げられる。
殺菌性組成物中の酸素系殺菌剤の含有量は、剤形等を勘案して決定でき、例えば、0.0001〜20質量%が好ましく、0.0005〜5質量%がより好ましい。上記下限値未満では、殺菌力のさらなる向上が図れないおそれがあり、上記上限値超では、被処理物を損傷するおそれがある。
≪漂白活性剤≫
漂白活性化剤としては、オクタノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、デカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ウンデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクタノイルオキシ安息香酸、ノナノイルオキシ安息香酸、デカノイルオキシ安息香酸、ウンデカノイルオキシ安息香酸、ドデカノイルオキシ安息香酸、オクタノイルオキシベンゼン、ノナノイルオキシベンゼン、デカノイルオキシベンゼン、ウンデカノイルオキシベンゼン、ドデカノイルオキシベンゼン等が挙げられる。
≪界面活性剤≫
界面活性剤としては、従来公知のアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤及び両性界面活性剤等が挙げられる。殺菌性組成物は、界面活性剤を含有することで、洗浄力が高まり、洗浄剤として好適に用いられる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、以下のものが挙げられる。
(1)炭素数8〜18のアルキル基を有する直鎖又は分岐鎖のアルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS又はABS)。
(2)炭素数10〜20のアルカンスルホン酸塩。
(3)炭素数10〜20のα−オレフィンスルホン酸塩(AOS)。
(4)炭素数10〜20のアルキル硫酸塩又はアルケニル硫酸塩(AS)。
(5)炭素数2〜4のアルキレンオキサイドのいずれか、又はエチレンオキサイド(EO)とプロピレンオキサイド(PO)(モル比EO/PO=0.1/9.9〜9.9/0.1)を、平均0.5〜10モル付加した炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル(又はアルケニル)基を有するアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸塩(AES)。
(6)炭素数2〜4のアルキレンオキサイドのいずれか、又はエチレンオキサイド(EO)とプロピレンオキサイド(PO)(モル比EO/PO=0.1/9.9〜9.9/0.1)を、平均3〜30モル付加した炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル(又はアルケニル)基を有するアルキル(又はアルケニル)フェニルエーテル硫酸塩。
(7)炭素数2〜4のアルキレンオキサイドのいずれか、又はエチレンオキサイド(EO)とプロピレンオキサイド(PO)(モル比EO/PO=0.1/9.9〜9.9/0.1)を、平均0.5〜10モル付加した炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル(又はアルケニル)基を有するアルキル(又はアルケニル)エーテルカルボン酸塩。
(8)炭素数10〜20のアルキルグリセリルエーテルスルホン酸のようなアルキル多価アルコールエーテル硫酸塩。
(9)炭素数8〜20の飽和又は不飽和α−スルホ脂肪酸塩(α−SF)又はそのメチル、エチルもしくはプロピルエステル。
(10)長鎖モノアルキル、ジアルキル又はセスキアルキルリン酸塩。
(11)ポリオキシエチレンモノアルキル、ジアルキル又はセスキアルキルリン酸塩。
(12)炭素数10〜20の高級脂肪酸塩(石鹸)。
これらのアニオン界面活性剤は、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩や、アミン塩、アンモニウム塩等として用いられる。また、これらのアニオン界面活性剤を混合物として使用してもよい。
ノニオン界面活性剤としては、従来、洗浄剤に用いられるものであれば、特に限定されることなく、例えば、以下のものが挙げられる。
(1)炭素数6〜22、好ましくは8〜18の脂肪族アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを平均3〜30モル、好ましくは4〜20モル、さらに好ましくは5〜17モル付加したポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテル。中でも、ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル(又はアルケニル)エーテルが好適である。ここで使用される脂肪族アルコールとしては、第1級アルコールや、第2級アルコールが挙げられる。また、そのアルキル基は、分岐鎖を有していてもよい。脂肪族アルコールとしては、第1級アルコールが好ましい。
(2)ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)フェニルエーテル。
(3)長鎖脂肪酸アルキルエステルのエステル結合間にアルキレンオキサイドが付加した、例えば下記一般式(i)で表される脂肪酸アルキルエステルアルコキシレート。
CO(OA)OR・・・(i)
(i)中、RCOは、炭素数6〜22、好ましくは8〜18の脂肪酸残基を示す。OAは、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等の炭素数2〜4、好ましくは2〜3のアルキレンオキサイドの付加単位を示す。pはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示し、一般に3〜30、好ましくは5〜20の数である。Rは炭素数1〜3の置換基を有してもよい低級アルキル基である。
(4)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル。
(5)ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル。
(6)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル。
(7)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油。
(8)グリセリン脂肪酸エステル。
(9)脂肪酸アルカノールアミド。
(10)ポリオキシエチレンアルキルアミン。
(11)アルキルグリコシド。
(12)アルキルアミンオキサイド。
カチオン界面活性剤としては、従来、洗浄剤に用いられるものであれば、特に限定されることなく、例えば、以下のものが挙げられる。
(1)ジ長鎖アルキルジ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩。
(2)モノ長鎖アルキルトリ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩。
(3)トリ長鎖アルキルモノ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩。
(上記長鎖アルキルは炭素数12〜26、好ましくは14〜18のアルキル基を示す。短鎖アルキルは、炭素数1〜4好ましくは1〜2のアルキル基、ベンジル基、炭素数2〜4、好ましくは2〜3のヒドロキシアルキル基、又はポリオキシアルキレン基を示す。)
両性界面活性剤としては、従来、洗浄剤に用いられるものであれば、特に限定されることなく、各種の両性界面活性剤が挙げられる。
これらの界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
殺菌性組成物中の界面活性剤の含有量は、殺菌性組成物の用途等を勘案して、適宜決定される。
≪無機塩類≫
無機塩類としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、結晶性層状珪酸ナトリウム、非結晶性層状珪酸ナトリウム等のアルカリ性塩、硫酸ナトリウム等の中性塩、オルソリン酸塩、ピロリン酸塩、トリポリリン酸塩、メタリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、フィチン酸塩等のリン酸塩、下記一般式(ii)で表される結晶性アルミノ珪酸塩、下記一般式(iii)、(iv)で表される無定形アルミノ珪酸塩、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム等の無機アンモニウム塩等が挙げられる。
α(MO)・Al・β(SiO)・γ(HO) ・・・(ii)
(ii)式中、Mはナトリウム、カリウム等のアルカリ金属原子、α、β及びγは各成分のモル数を示し、一般的には、αは0.7〜1.5、βは0.8〜6の数、γは任意の正数を示す。
α(MO)・Al・β(SiO)・γ(HO) ・・・(iii)
(iii)式中、Mはナトリウム、カリウム等のアルカリ金属原子、α、β及びγは各成分のモル数を示し、一般的には、αは0.7〜1.2、βは1.6〜2.8、γは0又は任意の正数を示す。
α(MO)・Al・β(SiO)・η(P)・γ(HO) ・・・(iv)
(iv)式中、Mはナトリウム、カリウム等のアルカリ金属原子、α、β、η及びγは各成分のモル数を示し、一般的には、αは0.2〜1.1、βは0.2〜4.0、ηは0.001〜0.8、γは0又は任意の正数を示す。
≪有機酸塩類≫
有機酸塩類としては、例えばニトリロトリ酢酸塩、エチレンジアミンテトラ酢酸塩、β−アラニンジ酢酸塩、アスパラギン酸ジ酢酸塩、メチルグリシンジ酢酸塩、イミノジコハク酸塩等のアミノカルボン酸塩;セリンジ酢酸塩、ヒドロキシイミノジコハク酸塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸塩、ジヒドロキシエチルグリシン塩等のヒドロキシアミノカルボン酸塩;ヒドロキシ酢酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩等のヒドロキシカルボン酸塩;ピロメリット酸塩、ベンゾポリカルボン酸塩、シクロペンタンテトラカルボン酸塩等のシクロカルボン酸塩;カルボキシメチルタルトロネート、カルボキシメチルオキシサクシネート、オキシジサクシネート、酒石酸モノ又はジサクシネート等のエーテルカルボン酸塩、p−トルエンスルホン酸ナトリウム、キシレンスルホン酸ナトリウム、キュメンスルホン酸ナトリウム等の炭素数1〜5の短鎖アルキルを有するベンゼンスルホン酸塩、安息香酸ナトリウム、ベンゼンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
≪高分子化合物≫
高分子化合物としては、アクリル酸系高分子化合物、ポリアセタールカルボン酸塩、イタコン酸、フマル酸、テトラメチレン−1,2−ジカルボン酸、コハク酸、アスパラギン酸等の重合体又は共重合体、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン及びその誘導体、シリコーン油等が挙げられる。
≪水溶性有機物≫
水溶性有機物としては、D−グルコース、尿素、蔗糖等が挙げられる。
≪膨潤性水不溶性物質≫
膨潤性水不溶性物質としては、スメクタイト等の粘土鉱物類が挙げられる。
≪pH調整剤≫
pH調整剤としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、クエン酸、リン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム等が挙げられる。
≪pH緩衝剤≫
pH緩衝剤としては、従来公知のpH緩衝剤を用いることができ、アルカノールアミンが好ましく、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンがより好ましく、モノエタノールアミンがさらに好ましい。これらのpH緩衝剤は、液体殺菌性組成物の液安定性を低下させず、処理液のpHを任意の範囲にして殺菌性組成物の殺菌力をより高められる。
(殺菌性組成物の製造方法)
本発明の殺菌性組成物は、剤形に応じて、従来公知の製造方法により得られる。例えば、液体殺菌性組成物の製造方法としては、(A)成分、(B)成分及び必要に応じて任意成分を溶媒に溶解し、pH調整剤で任意のpHに調整する方法が挙げられる。溶媒としては、水、水とアルコールとの混合物等が挙げられる。
固体殺菌性組成物の製造方法としては、(A)成分、(B)成分及び必要に応じて任意成分を粉体混合して、粒状の殺菌性組成物を得る方法が挙げられる。あるいは、(A)成分を含有する粒子を得、これと(B)成分とを粉体混合して、粒状の殺菌性組成物を得る方法が挙げられる。さらに、粒状の殺菌性組成物をタブレット、ブリケット、シート、バー等に成形する製造方法が挙げられる。
また、例えば、(A)成分、(B)成分及び必要に応じて任意成分を捏和し、これをタブレット、ブリケット、シート、バー等に成形する製造方法や、得られた捏和物に粉砕造粒や押出し造粒を施し、粒状にする製造方法が挙げられる。
また、あるいは、(A)成分、(B)成分及び任意成分をそれぞれ個別に粉体としたものが挙げられる。
(使用方法)
本発明の殺菌性組成物の使用方法、即ち、本発明の殺菌方法は、本発明の殺菌性組成物を被処理物に接触させるものである。
被処理物としては、特に限定されず、例えば、衣料品、布帛、絨毯等の繊維製品、陶磁器、ガラス、金属、プラスチック等の硬質表面等、従来の殺菌性組成物が処理対象とするものが挙げられる。
殺菌性組成物を被処理物に接触させる方法としては、ストレート型の液体殺菌性組成物の場合、被処理物をこの液体殺菌性組成物に浸漬したり、液体殺菌性組成物を被処理物に噴霧する方法等が挙げられる。
濃縮型の液体殺菌性組成物又は固体殺菌性組成物の場合、これらを水に溶解して処理液とし、得られた処理液に被処理物を浸漬したり、処理液を被処理物に噴霧する方法が挙げられる。また、あるいは、(A)成分を含有する第一の処理液と、(B)成分を含有する第二の処理液とを調製し、第一の処理液を被処理物に接触させた後、第二の処理液を被処理物に接触させる方法や、第二の処理液を被処理物に接触させた後、第一の処理液を被処理物に接触させる方法等が挙げられる。ただし、第二の処理液を被処理物に接触させた後、第一の処理液を被処理物に接触させると、殺菌力が低下するおそれがある。このため、第一の処理液と第二の処理液とを用いる場合には、第一の処理液を被処理物に接触させた後、第二の処理液を被処理物に接触させことが好ましい。
処理液中の殺菌性組成物の濃度は、殺菌性組成物中の(A)成分、(B)成分の含有量に応じて決定できる。例えば、処理液中の(A)成分の含有量は、0.1質量ppm以上が好ましく、1質量ppm以上がより好ましく、3質量ppm以上がさらに好ましい。処理液中の(A)成分の含有量が多いほど、幅広い微生物に対して良好な殺菌力を発揮できる。例えば、感受性の高い大腸菌に対しては、処理液中の(A)成分の含有量が0.1質量ppmであれば十分に殺菌力を発揮し、感受性の低い黄色ブドウ球菌に対しては、処理液中の(A)成分の含有量が3質量ppm以上であれば十分に殺菌力を発揮できる。
また、処理液中の(B)成分の含有量は、0.01質量ppm以上が好ましく、0.069質量ppm以上がより好ましく、0.69質量ppm以上がさらに好ましい。上記下限値以上であれば、十分な殺菌効果が得られるためである。
処理液中の(A)成分のモル濃度は、例えば、0.3μM/L〜10mM/Lが好ましく、10μM/L〜1mM/Lがより好ましい。上記下限値未満では、殺菌力が低下するおそれがあり、上記上限値超としても殺菌力が飽和するためである。
処理液中の(B)成分のモル濃度は、例えば、30nM/L〜10mM/Lが好ましく、2.3μM/L〜100μM/Lがより好ましい。上記下限値未満では、殺菌力が低下するおそれがあり、上記上限値超では、沈殿物が生じやすくなるためである。
処理液は、pH4〜12が好ましく、pH7〜11がより好ましく、pH8〜10がさらに好ましく、pH9〜10が特に好ましい。上記下限値未満であると、殺菌力が低下したり、防食性が低下したりするおそれがあり、上記上限値超では殺菌力が低下するおそれがある。処理液のpHは、pH調整剤を用いて調整できる。
処理液の温度は、例えば、0〜65℃とされる。上記温度範囲内において、本発明の効果が顕著に表れる。
被処理物に処理液を接触させる時間は、処理液中の(A)成分の濃度等を勘案して決定でき、例えば、10分以上とされる。
上述の通り、本発明の殺菌性組成物は、(A)成分と(B)成分とを含有するため、金属部材の腐食を抑制しつつ、優れた殺菌力を発揮できる。本発明の殺菌性組成物が優れた殺菌力を発揮するメカニズムは明らかではないが、処理液中で(A)成分と(B)成分とが錯体を形成し、この錯体が被処理物に付着した微生物に対し、高い殺菌効果を示すものと推測される。
本発明の殺菌剤は、例えば、衣料用洗浄剤、衣料用柔軟剤、衣料用漂白剤、衣料用仕上げ剤等の衣料用処理剤、台所用洗剤、生ごみ消毒剤、洗浄器具用殺菌剤、洗濯機用洗浄剤、エアコン・空気清浄機用洗浄剤、フィルターの殺菌付与剤、配管洗浄剤、硬表面殺菌剤、プール用殺菌剤、燃料タンク用殺菌剤、手指消毒剤、身体消毒剤等に好適に適用できる。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
(使用原料)
<(A)成分>
A−1:トリアミンY12D(N,N−ビス(3−アミノプロピル)ドデシルアミン(CAS番号2372−82−9)、ライオンアクゾ株式会社製)
A−2:トリアミンT(牛脂由来のN,N−ビス(3−アミノプロピル)アルキルアミン、ライオンアクゾ株式会社製)
<(A’)成分:(A)成分の比較品>
A’−1:デュオミンCD(ヤシ油由来のアルキルプロピレンジアミン、ライオンアクゾ株式会社製)
<(B)成分>
B−1:硫酸銀、和光純薬工業株式会社製
B−2:硫酸銅5水和物、関東化学株式会社製
B−3:硫酸亜鉛7水和物、関東化学株式会社製
<(B’)成分:(B)成分の比較品>
B’−1:硫酸マンガン1水和物、関東化学株式会社製
<任意成分>
ノニオン界面活性剤:LMAO(ラウリルアルコール1モルあたり平均15モルの酸化エチレンを付加させたアルコールエトキシレート)、ライオンケミカル株式会社製
塩化ベンザルコニウム:オスバン溶液、日本製薬株式会社製
エタノール:関東化学株式会社製
0.1N硫酸:関東化学株式会社製
1N硫酸:関東化学株式会社製
モノエタノールアミン:関東化学株式会社製
ジエタノールアミン:関東化学株式会社製
(評価方法)
<殺菌力>
大腸菌(Eschericha coli)NBRC3972をダイゴ社製SCD寒天培地に白金耳にて植菌し、37℃で24時間培養した。白金耳を用いて増殖したコロニーを採取して滅菌水に懸濁し1×10/mLに調製して大腸菌懸濁液とした。同様にして、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)NBRC12732の1×10/mLのブドウ球菌懸濁液を調製した。
JISかなきん3号を1cm四方に切断し、その約0.3gを50mL容量の遠心管に入れて高圧蒸気滅菌した。ここに各例の処理液10mLを添加して攪拌し、その後に大腸菌懸濁液又はブドウ球菌懸濁液0.01mLを添加した。大腸菌懸濁液を添加した場合には25℃で10分間放置し、ブドウ球菌懸濁液を添加した場合には、25℃で3分間放置した。放置後に0.3mLを抽出し、ダイゴ社製SCDLP培地2.7mLに添加した。その0.3mLを日本薬局方リン酸緩衝液2.7mLにて順次希釈し、各1mLをダイゴ社製SCDLP寒天培地と混合した後に37℃にて混釈培養を行い、生育したコロニー数より生菌数(V1)を求めた。また、同様にして、処理液に換えて精製水を用いて生菌数(VO)を求め、下記(1)式により殺菌活性値(ΔLOG)を求めた。
殺菌活性値(ΔLOG):log10(V0)−log10(V1)・・・(1)
<防食性評価>
ドライカットした鋳鉄の切り屑(FC−25、8〜12メッシュ)をクロロホルムで洗浄、乾燥した。各例の処理液に乾燥後の切り屑約5gを10分間浸漬し、ろ紙(アドバンテックNo.2、ワットマン社製)を敷いたシャーレに広げフタをして室温(25℃)で放置した。24時間放置後の錆の発生の有無を目視で観察し、下記評価基準に従って防食性を評価した。
≪評価基準≫
◎:錆の発生が認められない
○:1〜9個の錆が認められ、その面積の合計が全体の面積の半分未満
△:10個以上、かつ全体の面積の半分未満に錆が発生
×:全体の面積の半分以上に錆発生
(実施例1〜40、比較例1〜14)
表1〜5の組成に従い、各成分を精製水に溶解して、各例の処理液(1000mL)を得た。得られた処理液について、大腸菌又は黄色ブドウ球菌に対する殺菌活性値、及び防食性を評価し、その結果を表中に示す。なお、表中における各成分の組成は、純分換算量である(以降において同じ)。
(実施例41〜42)
表6の組成物組成に従い、各成分を精製水に溶解して各例の殺菌性組成物(1000mL)を得た。得られた殺菌性組成物1質量部を3°DHの希釈水999質量部に添加し、殺菌力評価用の処理液を得た。この処理液について、大腸菌に対する殺菌活性値を評価し、その結果を表中に示す。また、得られた殺菌性組成物1質量部を東京江戸川区平井の水道水999質量部に添加し、防食性評価用の処理液を得た。この処理液について、防食性を評価し、その結果を表中に示す。
なお、3°DHの希釈水は、以下の手順により調製されたものである。まず、塩化カルシウム二水和物59.3g及び塩化マグネシウム六水和物27.21gに精製水を加えて1000mLになるようにして3000°DHの硬水を調製し、この硬水1質量部を滅菌水999質量部と混合して希釈水を得た。
Figure 0005852843
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表1〜4に示すように、本発明を適用した実施例1〜33は、大腸菌に対する殺菌活性値(ΔLOG)が1.5以上であり、かつ防食性が「○」又は「◎」であった。実施例2、10〜15の中で、pHが8〜10である実施例12〜14は、特に殺菌活性値が高いものであった。
一方、(B)成分を含有しない比較例1、2は、いずれも大腸菌に対する殺菌活性値(ΔLOG)が0.7以下と低いものであった。(A)成分を含有しない比較例3〜5は、大腸菌に対する殺菌活性値が0.3以下であった。(A)成分に換えてデュオミンCDを用いた比較例7〜8は、大腸菌に対する殺菌活性値が1.2以下であった。(A)〜(B)成分に換えて、塩化ベンザルコニウムを用いた比較例6は、防食性が「×」であり、(A)〜(B)成分に換えて、過酸化水素を用いた比較例10は、大腸菌に対する殺菌活性値(ΔLOG)が0であった。(B)成分に換えてマンガンを用いた比較例9は、大腸菌に対する殺菌活性値(ΔLOG)が0.5であった。
表5に示すように、本発明を適用した実施例34〜40は、黄色ブドウ球菌に対する殺菌活性値(ΔLOG)が3.2以上であり、防食性が「◎」であった。
これに対し、(B)成分を含有しない比較例11、(A)成分を含有しない比較例12は、黄色ブドウ球菌に対する殺菌活性値(ΔLOG)が1.2以下であり、防食性が「△」であった。また、(A)〜(B)成分に換えて塩化ベンザルコニウムを用いた比較例13は、防食性が「×」であり、(A)〜(B)成分に換えて、過酸化水素を用いた比較例14は黄色ブドウ球菌に対する殺菌活性値(ΔLOG)が0であり、防食性が「×」であった。
表6に示すように、本発明を適用した実施例41〜42は、大腸菌に対する殺菌活性値が2.1以上であり、防食性が「◎」であった。
以上の結果から、本発明を適用することで、金属部材の腐食を抑制でき、かつ殺菌力を高められることが判った。

Claims (2)

  1. (A)成分:下記一般式(I)で表されるN,N−ビス(3−アミノプロピル)アルキルアミンと、
    (B)成分:硫酸銀、硫酸銀の水和物、硫酸亜鉛、硫酸亜鉛の水和物、硫酸銅及び硫酸銅の水和物からなる群から選択される1種以上と、
    を含有し、かつ、過酸化水素又は過酸化物を含有せず、
    (A)成分/(B)成分で表されるモル比が0.3〜56である殺菌性組成物。
    −N[(CH−NH ・・・(I)
    [(I)式中、Rは、炭素数12〜18のアルキル基を表し、nはである。]
  2. (A)成分:下記一般式(I)で表されるN,N−ビス(3−アミノプロピル)アルキルアミンと、
    (B)成分:硫酸銀、硫酸銀の水和物、硫酸亜鉛、硫酸亜鉛の水和物、硫酸銅及び硫酸銅の水和物からなる群から選択される1種以上と、
    を含有し、かつ、過酸化水素又は過酸化物を含有せず、
    (A)成分/(B)成分で表されるモル比が0.3〜56であり、
    前記(A)成分の含有量が、0.1質量ppm以上10000質量ppm以下である液体の殺菌性組成物。
    −N[(CH −NH ・・・(I)
    [(I)式中、R は、炭素数12〜18のアルキル基を表し、nは3である。]
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