JP5852402B2 - 気相成長装置及び材料ガス噴出器 - Google Patents

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Description

本発明は、気相成長装置、特に、バーチカル方式のMOCVD(Metal-Organic Chemical Vapor Deposition)装置及びこれに用いられる材料ガス噴出器に関する。
従来から半導体等の成長プロセスにおいて、広く気相成長装置が用いられている。例えば、電子デバイスや、発光素子等の産業分野で半導体単結晶成長方法としてMOCVD法等の気相成長が幅広く用いられている。 気相成長装置には、基板の成長面に対して材料ガス流(ガスフロー)を垂直に流す方式(バーチカル方式)と、水平に流す方式(ホリゾンタル方式)とがある。また、材料ガスを水平に流し、垂直方向から押さえガスを流す2フロー方式などがある。使用する材料ガスと目的デバイス等により適した方式が選択される。
バーチカル方式の成膜装置として、例えば、特許文献1には、シャワーヘッド状に構成され、材料ガスを噴出するガス入口部品が設けられたCVD反応装置が開示されている。また、特許文献2には、MOCVD装置等の気相成長装置のガス吹き出し部が開示されている。特許文献3には、化学気相析出法により薄膜を成膜する装置であって、多数の噴き出し孔が形成された噴き出し面を有するシャワーを備えた成膜装置が開示されている。
特表2009−516777号公報 特開2004−172386号公報 特許2726005号公報
しかしながら、従来のバーチカル方式の成膜装置においては、ガス噴出口を有し、材料ガスを基板に向けて噴出する材料ガス噴出器(シャワーヘッド)に対する基板またはサセプタからの輻射熱が及ぼす影響については十分に検討されていなかった。本願の発明者は、有機金属材料が材料ガス噴出器等に吸着して起こる供給及び停止遅延(メモリー効果)が、ドーピング制御、組成制御の障害となり、また成長層の結晶性低下の要因であるとの知見を得た。
例えば、このような装置によって半導体結晶を成長し、半導体素子を製造した場合では、素子特性の低下、不良品の発生、製造歩留まりが悪くなるという問題がある。また、LED素子を製造した場合では、リーク電流が増加し、I−V(電流−電圧)特性、I−L(電流−光出力)特性、発光波長などがバラつき、素子特性の低下、製造歩留まりが悪くなるという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、メモリー効果を抑制し、急峻な材料ガスの切替え制御が可能で、組成や不純物濃度制御に優れ、ピット密度が低く高品質な結晶成長を行うことができ、量産性に優れたバーチカル方式のMOCVD装置などの気相結晶成長装置及びこれに用いられる材料ガス噴出装置を提供することにある。
本発明のガス噴出器は、第1の材料ガス及び第2の材料ガスがそれぞれ供給され、互いに上下に分離された第1の材料ガス供給室及び第1の材料ガス供給室の上部に設けられた第2の材料ガス供給室と、第1の材料ガス供給室に隣接して第1の材料ガス供給室の下部に設けられた第1の冷却ジャケット及び第1の冷却ジャケットの下部に配された第2の冷却ャケットとからなる冷却器と、冷却器を貫通するとともに、第1の材料ガス供給室に連通して第1の材料ガスを噴出する第1の材料ガス通気孔と、冷却器を貫通するとともに、第2の材料ガス供給室に連通して第2の材料ガスを噴出する第2の材料ガス通気孔と、を有し、前記第1の冷却ジャケット及び前記第2の冷却ジャケットの間に、前記第1の冷却ジャケット及び前記第2の冷却ジャケットの材料よりも熱伝導率の低い材料で形成されたスペーサが設けられていることを特徴としている。
また、本発明の気相成長装置は、上記ガス噴出器と、第1の冷却ジャケット及び第2の冷却ジャケットの温度を制御する温度制御器と、を有することを特徴としている。
本発明のバーチカル方式の結晶成長装置の構成を模式的に示す図である。 実施例1の材料ガス噴出器(シャワーヘッド)を模式的に示す平面図及び断面図である。 実施例2の材料ガス噴出器を模式的に示す平面図及び断面図である。 実施例2によるシャワーヘッドの、それぞれ第1の通気孔及び第2の通気孔が設けられた部分を模式的に示し、第1の通気孔及び第2の通気孔の詳細構成を説明するための部分拡大断面図である。 第2の通気孔について、基板及びサセプタからの見通し経路を説明するための模式的な断面図である。 実施例2の第2の通気孔の形状、サイズ等の一例及び流出側開口から流入側開口を見通せないための設計法を示す断面図である。 実施例1,2に対する比較例のシャワーヘッドを模式的に示す平面図及び断面図である。 成長層の層構造(積層構造1)を示す断面図である。 成長層の層構造(積層構造2)を示す断面図である。 実施例#1及び比較例#1(積層構造1)の結晶成長の制御シーケンスを模式的に示す図である。 (a),(b)は、それぞれ実施例#1及び比較例#1(積層構造1)のサンプルの二次イオン質量分析によるSIMSプロファイルを示す図である。 有機金属材料が材料ガス噴出器等に吸着して起こる供給遅延(メモリー効果)を説明するための模式的な断面図である。 メモリー効果によってMOガス(CpMg)の実際の供給及び停止が、それぞれ供給開始制御時刻T=T1からΔT1だけ遅延し、供給停止制御時刻T=T2からΔT2だけ遅延することを示す図である。 実施例#2及び比較例#2(積層構造2)の結晶成長の制御シーケンスを示す図である。 成長シーケンスを模式的に示し、MOガス(CpMg)の供給開始遅延及び供給停止遅延を示す図である。 (a)、(b)は、実施例#2のサンプルの成長層のそれぞれ微分偏向顕微鏡像と(100)ωのロッキングカーブを示す図である。 (a)、(b)は、比較例#2のサンプルの成長層のそれぞれ微分偏向顕微鏡像と(100)ωのロッキングカーブを示す図である。
以下においては、バーチカル方式のMOCVD装置及びこれに用いられるガス供給シャワーヘッドについて図面を参照して詳細に説明する。以下においては、本発明の好適な実施例について説明するが、これらを適宜改変し、組合せてもよい。また、以下に説明する図において、実質的に同一又は等価な部分には同一の参照符を付して説明する。
図1は、本発明のバーチカル方式の結晶成長装置10の構成を模式的に示している。結晶成長装置10の装置構成について以下に詳細に説明する。
[装置構成]
図1に示すように、結晶成長装置(MOCVD装置)10は、外部と気密された反応容器11を有し、反応容器11の内部に材料ガス噴出器12、基板15を載置・保持するサセプタ14、ヒータ16、ヒータ16の熱を遮断するための遮熱板17、排気管18が設けられている。また、サセプタ14(すなわち、基板15)を回転させる基板回転機構19が設けられている。また、MOCVD装置10には、成長に用いられる材料ガスを材料ガス噴出器12に供給する材料ガス供給部13が設けられている。
図2は、材料ガス噴出器(以下、シャワーヘッドともいう。)12を模式的に示す平面図及び断面図である。なお、図2下側には、シャワーヘッド12の下面であるガス噴出面12A側から見た平面図を示し、シャワーヘッド12のガス噴出面12Aの1/2の部分を示している。シャワーヘッド12は、内部が3層構造に区切られている。より詳細には、シャワーヘッド12は、その内部で、ガス噴出面(材料ガス噴出器12の下面)12A側から順に、冷却器30、第1の材料ガス供給室23及び第2の材料ガス供給室24に分離されている。冷却器30は、第1の冷却ジャケット21と、第1の冷却ジャケット21の下部に設けられた第2の冷却ジャケット22と、第1の冷却ジャケット21及び第2の冷却ジャケット22の間に設けられたスペーサ29と、から構成されている。なお、第1の冷却ジャケット21及び第2の冷却ジャケット22の間にスペーサ29を設けた場合を例に説明するが、スペーサ29を設けずに、第1の冷却ジャケット21及び第2の冷却ジャケット22を隣接して設けてもよい。この場合、第1の冷却ジャケット21及び第2の冷却ジャケット22の片側又は両側を、後述する熱伝導率の低い材料で形成することが好ましい。
冷却器30、すなわち第1の冷却ジャケット21の上部、すなわち、冷却器30の裏面(内面)30R側に第1の冷却ジャケット21に隣接して第1の材料ガス供給室23が設けられ、第1の材料ガス供給室23の上部に第1の材料ガス供給室23に隣接して第2の材料ガス供給室24が設けられている。第1の材料ガス供給室23及び第2の材料ガス供給室24はそれぞれ隔壁23W及び隔壁24Wによって画定及び分離されている。
第1の冷却ジャケット21及び第2の冷却ジャケット22は、材料ガスが基板15及びサセプタ14からの輻射熱で熱分解されないように備えられている。第1の冷却ジャケット21及び第2の冷却ジャケット22は、ステンレス(SUS304)を用い、冷却水ジャケットとして構成され、それぞれ吸水口21A、22Aから冷却水が取り込まれ、排水口21B、22Bから排出される。温度制御器45には、第1の冷却ジャケット21及び第2の冷却ジャケット22の冷却水を循環させる冷却水循環器46が設けられている。温度制御器45は、例えば冷却水循環器46の冷却水温度から第1の冷却ジャケット21及び第2の冷却ジャケット22の温度検知を行い、当該検知温度に基づいて冷却水循環器46を制御し、第1及び第2の冷却ジャケット21、22の温度制御を行う。なお、冷却水によって冷却を行う冷却ジャケット21、22の場合を例に説明するが、冷却水に限らず、内部に冷媒を導入して冷却を行う冷却ジャケットであってもよい。また、温度制御器45は上記した構成に限らず、第1の冷却ジャケット21及び第2の冷却ジャケット22の温度制御を行う構成のものであればよい。
第1の材料ガス供給室23及び第2の材料ガス供給室24には、材料ガス供給部13からの第1の材料ガス及び第2の材料ガスがそれぞれ第1の材料ガス供給管25及び第2の材料ガス供給管26から供給される。そして、冷却器30には第1の材料ガス供給室23と連通する(接続された)第1の材料ガス通気孔31が設けられ、第1の材料ガス通気孔(以下、第1の通気孔ともいう。)31の噴出口から第1の材料ガスが噴出され、基板15に吹付けられる構造となっている。同様に、冷却器30には第2の材料ガス供給室24と連通する(接続された)第2の材料ガス通気孔32が設けられ、第2の材料ガス通気孔(以下、第2の通気孔ともいう。)32の噴出口から第2の材料ガスが噴出され、基板15に吹付けられる構造となっている。第1の通気孔31及び第2の通気孔32はともに冷却器30を基板鉛直方向に真っ直ぐに貫通する直線状の貫通孔である。 図2の平面図に示すように、シャワーヘッド12は、例えば、その外径PH1がφ110mmであり、噴出し有効部28の直径(噴出し有効部径)PH2がφ70mmである。第1の通気孔31及び第2の通気孔32の孔径(直径)は1.5mmである。第1の通気孔31及び第2の通気孔32はそれぞれ孔間隔(D1)が2×21/2mmであるように配されている。そして、第1の通気孔31と第2の通気孔32との間隔(D2)は4mmとし、通気孔の穴ズレ(D3)は第1の通気孔31及び第2の通気孔32を結ぶ中心線方向に2mmとした。また、第1の冷却ジャケット21及び第2の冷却ジャケット22の厚さ、すなわち第1の通気孔31及び第2の通気孔32の長さはともに5mmとした。
スペーサ29は、第1及び第2の冷却ジャケットの素材と同じSUS304を用い、厚さを2mmにした。ステンレス(SUS)は熱伝導率が低い材料なので、厚くするだけで断熱効果が得られる。尚、スペーサ29には、第1及び第2の冷却ジャケット21、22の少なくともいずれか一方と接する面にディンプル加工が施されていると、空気層が増加し断熱性を向上することができる。なお、他の材料としてはアルミナや窒化ケイ素がある、また断熱性が高く耐熱性が高いテフロン(テフロンは登録商標である。)も有効である。スペーサ29を熱伝導率の低い材料で形成することで、第1の冷却ジャケット21と第2の冷却ジャケット22の熱交換を防ぐことができ、特に反応ガスを保温する第1の冷却ジャケット21の温度(水温)を安定化することができる。当該熱伝導率の低い素材は、例えば、テフロン、SUS、アルミナ、窒化ケイ素が好ましい。
本実施例においては、第1の冷却ジャケット21には材料ガスを分解しない温度(最適には40℃〜90℃)の保温水を流し、第2の冷却ジャケット22には材料ガス噴出器(シャワーヘッド)12を保護する温度(最適には15℃〜30℃)の冷却水を流す構造とした。冷却器30を冷却ジャケット2層の構造とし、外側(材料ガス噴出口側)の冷却ジャケット(第2の冷却ジャケット22)は水温を低くし、内側の冷却ジャケット(第1の冷却ジャケット21)は水温を高く制御することで、後述する反応ガスのメモリー効果を防止でき、同時に材料ガス噴出器も基板やサセプタからの輻射熱からの保護や噴出孔閉塞の防止が可能になる。なお、材料ガス(有機金属ガス)が分解しない温度範囲で、第1の冷却ジャケット21の温度が第2の冷却ジャケット22の温度よりも高くなるように制御することによって、メモリー効果を減少または抑止することが可能である。
また、第1の冷却ジャケット21及び第2の冷却ジャケット22の間に熱伝導率の低い材料で形成されたスペーサ29を配置した。スペーサ29には、熱伝導率が第1の冷却ジャケット21及び第2の冷却ジャケット22の材料よりも熱伝導率の低い材料で形成されていることが好ましい。スペーサ29は冷却ジャケットにより、十分冷却できる構造とする。
図3は、図2(実施例1)と同様な図であり、実施例2のシャワーヘッド(材料ガス噴出器)12を模式的に示す平面図及び断面図である。実施例1の場合と同様に、冷却器30には第1の材料ガス供給室23と連通する第1の材料ガス通気孔31及び第2の材料ガス供給室24と連通する第2の材料ガス通気孔32が設けられている。実施例1の場合と異なるのは、冷却器30の内部において第1の通気孔31及び第2の通気孔32はともに屈曲した形状を有している点である。その他の構成は実施例1と同様である。
図4は、実施例2によるシャワーヘッド12の、それぞれ第1の通気孔31及び第2の通気孔32が設けられた部分を模式的に示し、第1の通気孔31及び第2の通気孔32の詳細構成を説明するための部分拡大断面図である。図に示すように、第1の通気孔31は、第1の冷却ジャケット21を真っ直ぐ鉛直方向に貫通する貫通孔である第1の材料ガスの流入側通気部31Aと、スペーサ29に設けられ、第1の通気孔31の屈曲部31Kを構成する貫通孔と、第2の冷却ジャケット22を真っ直ぐ鉛直方向に貫通する貫通孔である第1の材料ガスの流出側通気部31Bと、からなっている。すなわち、第1の材料ガス供給室23に供給された第1の材料ガスは第1の通気孔31の流入側開口31Iから流入し、流出側開口31Oから流出するように構成されている。
同様に、第2の通気孔32は、第1の冷却ジャケット21を真っ直ぐ鉛直方向に貫通する貫通孔である第2の材料ガスの流入側通気部32Aと、スペーサ29に設けられ、第2の通気孔32の屈曲部32Kを構成する貫通孔と、第2の冷却ジャケット22を真っ直ぐ鉛直方向に貫通する貫通孔である第2の材料ガスの流出側通気部32Bと、から構成されている。そして、第2の材料ガス供給室24に供給された第2の材料ガスは第2の通気孔32の流入側開口32Iから流入し、流出側開口32Oから流出するように構成されている。
なお、このように、第1の通気孔31及び第2の通気孔32が、それぞれ第1の冷却ジャケット21及び第2の冷却ジャケット22を真っ直ぐ鉛直方向に貫通し、スペーサ29内で屈曲している構造の場合、第1の冷却ジャケット21又は第2の冷却ジャケット22内に屈曲部を設ける場合よりも冷却器30の製造が容易であるという利点を有する。
なお、以下においては、第1の通気孔31及び第2の通気孔32が直径φHの円形状の断面を有する場合を例に説明するが、断面が楕円形状、矩形形状などいかなる形状を有していてもよい。なお、ガス噴出面である冷却器30の表面12A(ガス噴出器12の下面)及び裏面(内面)30Bが、互いに平行でかつ基板に対しても平行である場合を例に説明する。
図5は、第2の通気孔32について、基板15及びサセプタ14からの見通し経路を説明するための模式的な断面図である。直線経路LSを矢印で模式的に示すように、流出側開口32Oからどのような角度で流入側開口32Iを見ても流入側開口32Iを見通すことはできない。すなわち、基板15側からの赤外線が通気孔32の流出側開口32Oからいかなる角度で入射しても通気孔32の内壁で遮断(ブロック)され、通気孔32の流入側開口32Iから出ていくことがないように、通気孔32が構成されている。換言すれば、流出側開口32Oから流入側開口32Iを見通すことができない。つまり、通気孔32は、流出側開口32Oから流入側開口32Iへの見通し経路を有しない、又は見通し不可(NLOS:Non Line Of Sight)であるように形成されている。
また、第1の通気孔31についても同様であり、第1の通気孔31の流出側開口31Oからどのような角度で流入側開口31Iを見ても流入側開口31Iを見通すことはできない。つまり、通気孔31は、流出側開口31Oから流入側開口31Iへの見通し経路を有しない、又は見通し不可(NLOS)であるように形成されている。
このように、第1の通気孔31及び第2の通気孔32の材料ガスの流出口から流入口を見通せない構造とすることで、通気孔31及び32に入射する熱放射(赤外線)は冷却器30に吸収される。熱放射は赤外線なので一部は反射するが、通気孔31及び32内での多重反射で冷却器30の内壁で吸収される。 図6は、実施例2の第2の通気孔32の形状、サイズ等の一例及び流出側開口32Oから流入側開口32Iを見通せないための設計法(以下、遮光ルールともいう。)を示す断面図である。通気孔32の流入側通気部32A及び流出側通気部32Bは鉛直(すなわち、基板15に垂直)方向に形成され、屈曲部32Kは流入側通気部32A及び流出側通気部32Bに直交方向、すなわち水平方向(基板15に平行方向)に形成されている。流入側通気部32A及び流出側通気部32Bは屈曲部32Kによって連通、接続されている。
通気孔32の屈曲中心側の冷却器30の屈曲点をA,Bとすると、屈曲点Aおよび点Bを結ぶ線分ABと、A点の鉛直方向への延長線と通気孔32の内壁との交点Cを結ぶ線分ACとの成す角θ(式1)から、最小ジャケット厚みL1およびL2を求めることができる。
すなわち、
L1=R1/tanθ (式1)
L2=R2/tanθ (式2)
θ=tan-1(WD/WH) (式3)
従って、流出側開口32Oから流入側開口32Iを見通せない(NLOS)又は見通し経路を有しない条件は、
L1<W1 (式4)
又は
L2<W2 (式5)
である。すなわち、流入側及び流出側の最小ジャケット厚さL1、L2より、それぞれ実際のジャケット厚さW1、W2が厚ければ、基板15およびサセプタ14からの放射熱(赤外線)は流出側開口32Oから流入側開口31Iへ抜けないことになる。
このような第2の通気孔32についての遮光ルールは、第1の通気孔31についても同様であり、流出側開口31Oから流入側開口31Iを見通せないように構成することで基板15およびサセプタ14からの放射熱(赤外線)は流入側開口31Iから抜けないことになる。従って、本実施例の構成によれば、基板15およびサセプタ14からの放射熱は冷却器30で吸収され、第1の材料ガス供給室23及び第2の材料ガス供給室24に達することを防止できる。
[比較例]
図7は、実施例1,2に対する比較例のシャワーヘッド112を模式的に示す平面図及び断面図である。比較例のシャワーヘッド11には、1つの冷却ジャケット121だけが設けられている。
より詳細には、冷却ジャケット121の上部に冷却ジャケット121に隣接して第1の材料ガス供給室123が設けられ、第1の材料ガス供給室123の上部に第1の材料ガス供給室123に隣接して第2の材料ガス供給室124が設けられている。第1の材料ガス供給室123及び第2の材料ガス供給室124には、それぞれ第1の材料ガス供給管125及び第2の材料ガス供給管126から第1の材料ガス及び第2の材料ガスが供給される。そして、冷却ジャケット121には第1の材料ガス供給室123及び第2の材料ガス供給室124とそれぞれ連通する第1の材料ガス通気孔131及び第2の材料ガス通気孔132が設けられ、第1の材料ガス通気孔131の噴出口から第1の材料ガスが、第2の材料ガス通気孔132の噴出口から第2の材料ガスが噴出され、基板15に吹付けられる構造となっている。第1の通気孔131及び第2の通気孔132はともに冷却ジャケット121を鉛直方向(基板に垂直方向)に真っ直ぐに貫通する貫通孔である。また、冷却ジャケット121は、ステンレス(SUS304)で形成され、その内部にそれぞれ吸水口121Aから冷却水が取り込まれ、排水口121Bから排出される。
[結晶成長]
実施例1及び実施例2のシャワーヘッド(材料ガス噴出器)12を備えたMOCVD装置を用いて結晶成長を行い、その成長結晶の評価を行った。以下にその結晶成長の手順、条件等を説明する。また、上述の比較例のシャワーヘッドを備えたMOCVD装置を用いて同様な結晶成長を行い、成長結晶の比較を行った。なお、実施例1、2及び比較例のシャワーヘッドを用いた結晶成長は全て同じ手順、条件で実施した。
図8は、成長層の層構造(以下、積層構造1という。)を示す断面図である。基板15上にZnO単結晶層及びGaドープn型MgZnO単結晶層を成長した層構造である。より詳細には、基板15にはZnO(酸化亜鉛)基板を用い、+c面(Zn極性面)上に結晶成長を行った。有機金属材料としてCpMg(ビスシクロペンタジエニルマグネシウム)、DMZ(ジメチルジンク)を用い、水素化物材料ガスとしてHO(水蒸気)を用いた。またn型不純物としてTMG(トリメチルガリウム)を用いた。有機金属材料(CpMg)ガス(第2の材料ガス)は第2の材料ガス供給管26から供給し第2の材料ガス通気孔32から噴出させ、基板に吹付けた。水素化物材料ガス(第1の材料ガス)は、第1の材料ガス供給管25から供給し第1の材料ガス通気孔31から噴出させ、基板に吹付けた。尚、前記第1及び第2の材料ガス供給管25、26には、運搬ガス(キャリアガス)としてN(窒素)ガスを常時流した。流量は各供給管毎に、材料ガスと合わせて3L/min流した。
次に積層構造1の成長手順について説明する。まず、ZnO基板15をHOガス雰囲気下で800℃に加熱し、10分間アニールした。次にDMZを10μmol/min、HOを800μmol/min供給し、コンタクト層51としてZnO単結晶層を150nmの層厚で成長した。次に、基板温度を875℃にし、CpMgを1.0μmol/min、DMZを30μmol/min、HOを800μmol/min供給し、不純靴としてTMGを0.3nmol/minの流量で添加し、Gaドープn型MgZnO単結晶層52を630nmの層厚で成長した。
図9は、成長層の層構造(以下、積層構造2という。)を示す断面図である。基板15にはZnO(酸化亜鉛)基板を用い、+c面(Zn極性面)上に結晶成長を行った。用いた有機金属材料、水素化物材料(水蒸気)、不純物材料等は積層構造1の場合と同じである。また、有機金属ガスを第2の材料ガス通気孔32から噴出させ、水素化物材料ガス(水蒸気)を第1の材料ガス通気孔31から噴出させ、基板に吹付けた点も積層構造1の場合と同じである。また、キャリアガスとしてNガスを材料ガスと合わせて3L/min常時流した点も積層構造1の場合と同じである。
次に積層構造2の成長手順について説明する。まず、ZnO基板15をHOガス雰囲気下で800℃に加熱し、10分間アニールした。次にDMZを10μmol/min、HOを800μmol/min供給し、コンタクト層としてZnO単結晶層55を150nmの層厚で成長した。
次に、基板温度を875℃にし、CpMgを1.0μmol/min、DMZを30μmol/min、HOを800μmol/min供給し、不純物としてTMGを0.09nmol/minの流量で添加し、アンダークラッド層としてGa濃度が1.0×1018(以下、1.0E18のようにも表記する。)atoms/cm3のGaドープn型MgZnO単結晶層56を200nmの層厚で成長した。
次に、基板温度を800℃にし、DMZを5μmol/min、H2Oを800μmol/min供給し、発光層としてZnO単結晶層57を40nmの層厚で成長した。
次に、基板温度を875℃にし、CpMgを1.0μmol/min、DMZを30μmol/min、HOを800μmol/min供給し、NH3を24umol/minの流量で添加し、アッパークラッド層としてN(窒素)濃度が約2.0E19atoms/cm3程度のNドープMgZnO(MgZnO:N)単結晶層58を150nmの層厚で成長した。
上記の実施例1,2及び比較例のシャワーヘッドを備えたMOCVD装置を用い、上記した積層構造及び成長法により、以下の成長サンプルを作製した。なお、以下の比較例の成長層サンプル#1、#2の成長手順、成長条件は実施例1,2の場合と同様であった。
(1)実施例#1(積層構造1):実施例1のシャワーヘッドを用い、第1の冷却ジャケット21の水温を60℃、第2の冷却ジャケット22の水温を20℃に制御した。
(2)実施例#2(積層構造2):実施例2のシャワーヘッドを用い、第1の冷却ジャケット21の水温を60℃、第2の冷却ジャケット22の水温を20℃に制御した。
(3)比較例#1(積層構造1):比較例のシャワーヘッドを用い、冷却ジャケット121の水温を20℃に制御した。
(4)比較例#2(積層構造2):比較例のシャワーヘッドを用い、冷却ジャケット121の水温を20℃に制御した。
[成長層の評価結果(1)]
図10は、実施例#1及び比較例#1(積層構造1)のGaドープMgZnO結晶層52の結晶成長の制御シーケンスを模式的に示す図である。また、図11(a),(b)は、それぞれ実施例#1及び比較例#1(積層構造1)のサンプルの二次イオン質量分析(SIMS; Secondary Ion Mass Spectrometry)によるSIMSプロファイルである。また、表1に成長層の評価結果を示す。なお、図中、BG(Ga)はGaのバックグランド濃度を、LM(Al)はアルミニウム(Al)の検出下限界を示している。
表1及び成長層のSIMSプロファイル(図11(a),(b))に示すように、実施例1のZnO層51のGa濃度がバックグランド濃度(図中、破線:BG(Ga))であるのに対して、比較例1のZnO層にはGaが1.0E15〜1.0E16atoms/cm3の濃度で拡散していることが分かる。これは、実施例#1及び比較例#1における、GaドープMgZnO結晶成長において、Cp2Mgのメモリー効果がMgZnO結晶成長開始に与える影響を示している。すなわち、比較例の場合において、図12に模式的に示すように、常温で固体の有機金属材料であるCpMgがシャワーヘッド(材料ガス噴出器)112等に吸着して起こる供給遅延(メモリー効果)が生じたからである。つまり、実施例#1の場合では、材料ガス供給の制御シーケンス(図10)と基板に供給開始(ラン)及び供給停止(ベント)される材料ガスのタイミングは一致している。これに対し、比較例#1の場合では、図13に示すように、メモリー効果によってCpMgの実際の供給及び停止がそれぞれ供給開始制御時刻T=T1からΔT1だけ遅延し、供給停止制御時刻T=T2からΔT2だけ遅延することによる。
換言すれば、メモリー効果が存在すると、MgZnO結晶成長において、CpMgガスの供給開始時点及び供給停止時点の両者において問題が生じる。具体的には、供給開始時点においては、CpMgが供給されない間、意図しないZnO層が成長するという問題が生じ、供給停止時点においては、意図せずにCpMgが遅延して供給されている間にMgO結晶が成長するという問題が生じる。 前者の場合、例えばGaドープMgZnOを成長する際に、CpMgが供給遅延する間にGaドープZnO結晶層が成長する。不純物のGaはZnO結晶中では拡散し易く、アンドープZnO層とするべき層がGaドープZnO層となるという問題が生じる。また、後者の場合では、MgZnO層上にZnO層又は当該MgZnO層と異なるMgZnO層の積層を困難にする。ZnOおよびMgZnO結晶がウルツァイト結晶であることに対してMgO結晶は岩塩型結晶であり、結晶構造が異なる。すなわち、メモリー効果によりMgZnO結晶上にMgO結晶が成長されることになるので、その上層にZnO、MgZnO結晶層の成長を困難にし、高品質化を阻害することになる。以上の何れの場合においても、このような成長結晶層を用いて半導体素子やLED等の発光素子を製造すると、I−V(電流−電圧)特性、I−L(電流−発光)特性などの素子特性を低下させ、素子の製造歩留まりを低下させることになる。
尚、成長に用いたZnO基板はAlドープされており、SIMSプロファイルでAl濃度が低下する地点がZnO層の成膜開始点であり、Mgイオン強度が上昇する地点が終了地点である。また、比較例1のMgZnOの成長時間が長いが、成長時間による拡散ではない。
[成長層の評価結果(2)]
図14は、実施例#2及び比較例#2(積層構造2)の結晶成長の制御シーケンスを、図15は、成長シーケンスを模式的に示し、MOガス(CpMg)の供給開始遅延及び供給停止遅延を説明する図である。また、図16(a)、(b)は、実施例#2のサンプルの成長層の微分偏向顕微鏡写真と(100)ωのロッキングカーブを示し、図17(a)、(b)は、比較例#2のサンプルの成長層の微分偏向顕微鏡写真と(100)ωのロッキングカーブを示している。また、表2に成長層の評価結果であるピット密度と(100)ωの半値幅を示す。
実施例#2及び比較例#2(積層構造2)は、MgZnO層とZnO層を交互に積層した場合のCpMgのメモリー効果の影響を比較したものである。実施例#2の成長ではメモリー効果が抑制され、材料ガス供給の制御シーケンス(図10)と基板に供給される材料ガスのタイミングは一致している。これに対し、比較例#2の場合では、図15に示すように、メモリー効果によってCpMgの供給開始制御時刻T=T1,T3からそれぞれΔT1,ΔT3だけ遅延し、CpMgの供給停止制御時刻T=T2,T4からΔT2,ΔT4だけ遅延する。その結果、積層表面の微分偏向顕微鏡像(図16(a))に示されるように、実施例#2の成長層表面はスムースでありピット密度も2.1E3cm-2と低く(表2)、これに対して比較例#2の積層成長層表面はピット密度が6.0E7cm-2と非常に高く(表2)、成長層表面の微分偏向顕微鏡像(図17(a))に示されるように凹凸状のモフォロジを呈している。またX線回折(XRD)にて測定した(100)ωのロッキングカープのプロファイルおよび半値幅からも、実施例#2の半値幅が31.4arcsecと狭く(すなわち、基板と同等)(図16(b))、これに対して比較例#2では47.7arcsecと広く(図17(b))、結晶配列性が低下し、ツイスティング、チルティングは生じていることが理解できる。
[メモリー効果の抑制及び冷却ジャケットの温度]
前述のように、有機金属化合物ガスと水素化物ガスが、材料ガス噴出器の内部で反応し、結晶成長を阻害する目的外生成物(MgやZnの単体や複合体)や中間生成物の生成が問題となる。そして、有機金属材料が材料ガス噴出器等に吸着して起こる供給及び停止遅延(メモリー効果)が、ドーピング制御、組成制御の障害となり、また成長層の結晶性低下の要因であるとの知見を得た。この問題は、特に、材料ガス噴出器(シャワーヘッド)を基板(及びサセプタ)の上方数mmから数十mmに配置して、噴出孔から基板へ勢いよく材料ガスを吹付ける構造としたMOCVD装置に構造的な問題である。
材料ガス噴出器は基板からの高温の輻射熱にさらされるので、熱劣化防止のために温度を低くする必要がある。ところが、材料ガス供給室内部も冷やされ、有機金属(例えばCpMg)が吸着し、メモリー効果を誘発することになる。一方、メモリー効果を減少または抑止するには、材料ガス噴出器が熱劣化から保護でき、且つ材料ガス(特に有機金属ガス)が分解しない範囲で、材料ガス噴出器の壁面温度を上昇させる方法がある。ところが、温度を高くすると有機金属ガスの噴出孔に分解生成物が付着し易くなり、噴出孔を閉塞する(又は、閉塞するまでの期間が短くなる)問題が発生するので、安易に材料ガス噴出器の温度を高くできない。
上記したように、本発明においては、材料ガス噴出器12は基板からの高温の輻射熱による熱劣化防止のために、材料ガス噴出器12を保護する温度(最適には15℃〜30℃)で第2の冷却ジャケット22を制御している。また、有機金属(例えばCpMg)の吸着によるメモリー効果を抑制するために、材料ガスを分解しない温度(最適には40℃〜90℃)となるように、第1の冷却ジャケット21を制御している。すなわち、冷却器30を冷却ジャケット2層の構造とし、外側(材料ガス噴出口側)の冷却ジャケットは温度を低くし、内側(材料ガス供給室側)の冷却ジャケットは温度を高く制御する構造と制御方法によって、反応ガスのメモリー効果を防止でき、同時に材料ガス噴出器も基板やサセプタからの輻射熱からの保護や噴出孔閉塞の防止が可能になる。
従って、本発明によれば、メモリー効果を抑制し、急峻な材料ガスの切替え制御が可能で、組成制御や不純物濃度制御に優れ、ピット密度が低く高品質な結晶成長を行うことができ、量産性に優れたバーチカル方式のMOCVD装置などの気相結晶成長装置及び材料ガス噴出装置を提供することができる。また、かかる装置によって半導体結晶を成長し、半導体素子を製造した場合、素子特性に優れ、不良品の発生が少なく、製造歩留まりの高い半導体素子を製造できる。例えば、LED素子等の発光素子を製造した場合では、リーク電流が低減され、I−V(電流−電圧)特性、I−L(電流−光出力)特性、発光波長などのバラつきの少ない、素子特性に優れ、製造歩留まりの高い発光素子を製造できる。
10 結晶成長装置
12 材料ガス噴出器
14 サセプタ
13 ガス供給部
15 基板
21 第1の冷却ジャケット
22 第2の冷却ジャケット
23 第1の材料ガス供給室
24 第2の材料ガス供給室
29 スペーサ
30 冷却器
31 第1の材料ガス通気孔
32 第2の材料ガス通気孔
45 温度制御器

Claims (10)

  1. 反応容器内に載置した基板を加熱し、前記基板の上方から第1の材料ガス及び第2の材料ガスをその下面から前記基板上に噴出して結晶成長を行う縦型気相成長装置のガス噴出器であって、
    前記第1の材料ガス及び前記第2の材料ガスがそれぞれ供給され、互いに上下に分離された第1の材料ガス供給室及び前記第1の材料ガス供給室の上部に設けられた第2の材料ガス供給室と、
    前記第1の材料ガス供給室に隣接して前記第1の材料ガス供給室の下部に設けられた第1の冷却ジャケット及び前記第1の冷却ジャケットの下部に配された第2の冷却ャケットとからなる冷却器と、
    前記冷却器を貫通するとともに、前記第1の材料ガス供給室に連通して前記第1の材料ガスを噴出する第1の材料ガス通気孔と、
    前記冷却器を貫通するとともに、前記第2の材料ガス供給室に連通して前記第2の材料ガスを噴出する第2の材料ガス通気孔と、を有し、
    前記第1の冷却ジャケット及び前記第2の冷却ジャケットの間に、前記第1の冷却ジャケット及び前記第2の冷却ジャケットの材料よりも熱伝導率の低い材料で形成されたスペーサが設けられていることを特徴とするガス噴出器。
  2. 前記スペーサは、前記第1の冷却ジャケット及び前記第2の冷却ジャケットの少なくともいずれか一方と接する面にディンプル加工が施されていることを特徴とする請求項に記載のガス噴出器。
  3. 前記第1の材料ガス通気孔及び前記第2の材料ガス通気孔は、前記冷却器内部で屈曲していることを特徴とする請求項1又は2に記載のガス噴出器。
  4. 前記第1の材料ガス通気孔及び前記第2の材料ガス通気孔は、前記第1の冷却ジャケット及び前記第2の冷却ジャケットを真っ直ぐに貫通し、前記スペーサ内で屈曲していることを特徴とする請求項又はに記載のガス噴出器。
  5. 前記第1の材料ガス通気孔及び前記第2の材料ガス通気孔は、前記第1の材料ガス通気孔及び前記第2の材料ガス通気孔のガス噴出開口からガス流入開口への見通し経路を有しないように形成されていることを特徴とする請求項又はに記載のガス噴出器。
  6. 前記スペーサは、テトラフルオロエチレン系重合体、ステンレス、アルミナ、窒化ケイ素のいずれか1により形成されていることを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載のガス噴出器。
  7. 反応容器内に成長面を水平に載置した基板を加熱し、前記基板の上方から前記基板の鉛直方向に第1の材料ガス及び第2の材料ガスを前記基板上に噴出して結晶成長を行う縦型の気相成長装置であって、
    請求項1乃至のいずれか1項に記載のガス噴出器と、
    前記第1の冷却ジャケット及び前記第2の冷却ジャケットの温度を制御する温度制御器と、を有することを特徴とする縦型気相成長装置。
  8. 前記温度制御器は、前記第2の材料ガスが分解しない温度であるように前記第1の冷却ジャケットの温度を制御することを特徴とする請求項に記載の縦型気相成長装置。
  9. 前記温度制御器は、前記第2の冷却ャケットを保護する温度であるように前記第2の冷却ャケットの温度を制御することを特徴とする請求項又はに記載の気相成長装置。
  10. 前記温度制御器は、前記第1の冷却ジャケットの温度が前記第2の冷却ジャケットの温度よりも高くなるように制御することを特徴とする請求項又はに記載の気相成長装置。
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