JP5851852B2 - 加硫ゴムと樹脂の積層体及び積層体の製造方法 - Google Patents

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本発明は、接着剤を使用することなく、加硫ゴムと補強繊維を含有する樹脂とを接着させた積層体に関するものである。
ゴムと樹脂部材とを接着させる場合には、例えば特許文献1、2に記載のように、樹脂部材に接着剤であるレゾルシン・ホルムアルデヒド縮合物とゴムラテックスとの混合物を含浸処理し、乾燥、ベーキング処理した後、未加硫ゴムと加硫接着させる方法がある。
しかるに、このような技術では、未加硫ゴムは加硫接着で接着できるものの、構造的に緻密で、官能基が少ない加硫ゴムは、樹脂部材と良好な接着を行うことができなかった。
本願発明者らは、加硫ゴムと樹脂部材の接着方法として、前処理を施した加硫ゴム表面に接着剤(レゾルシン−ホルムアルデヒド−ラテックス(RFL))を塗布して、塗布物と樹脂部材を熱圧着させることにより、加硫ゴムと樹脂部材の接着を可能とした。
特開平07−224267号公報 特開2000−34455号公報
本発明は、さらに、製造工程の簡略化のため、上記の接着剤塗布工程を省略することを課題とする。すなわち、接着剤塗布工程を経ることなく良好な接着性を示す、加硫ゴムと樹脂との積層体、及び該積層体の製造方法を提供する。
本発明にかかる加硫ゴムと樹脂の積層体は、前記加硫ゴムがレゾルシン、メチレンドナー化合物、ビスマレイミド、及びヒドラジド化合物を含有するゴム組成物からなり、前記樹脂がポリアミド及び補強繊維を含有し、前記加硫ゴム及び前記樹脂の接着面の少なくとも一方にコロナ放電を施した状態で、これらを積層して熱圧縮させてなる、ことを特徴とする。加硫ゴムを構成する前記ゴム組成物に、チウラム系化合物を含まない加硫促進剤を配合する。前記樹脂中に含まれる補強繊維の含有量は、50重量%以下であることが好ましい。また、前記ゴム組成物中のビスマレイミドの融点は、ゴム加硫温度以下であることが好ましい。ゴム加硫温度は、目的とする製品やゴム配合により異なるが、具体的には170℃以下、特に120〜170℃とすることが好ましい。
前記積層体の製造方法は、前記加硫ゴム及び前記樹脂の少なくとも一方の接着面に前処理を施す工程、前記加硫ゴムと前記樹脂とを積層させて熱圧縮する工程とを含む。

本発明の積層体については、加硫ゴムを構成するゴム組成物中に、レゾルシン、メチレンドナー化合物、ビスマレイミド、ヒドラジド化合物を配することにより、加硫後のゴム自体に接着性をもたせ、ポリイミドを含有する樹脂との接着性を高めることができるものである。ここで、本発明に係る樹脂には、樹脂部材の強度を高めるために補強繊維が含まれ、補強繊維の存在により加硫ゴムと樹脂部材のポリアミドとの接触面積が限定され、補強繊維の含有量が多ければ多いほど両部材間の接着力が弱くなるおそれがある。これについて、加硫ゴムを構成する前記ゴム組成物に通常使用される加硫促進剤を、チウラム系化合物を含まない加硫促進剤とすることで、接着剤塗布時と同等の層間の接着を実現させることできる。加えて、積層体形成層(加硫ゴム、及びゴム組成物)の接着面の少なくとも一方に前処理を施し、かつ、積層した後に熱圧縮をかけることにより、両部材間に接着性を持たせることが可能である。
以上の構成により、接着剤塗布時と同等の層間の接着を実現させることできる。これにより、積層体製造工程において、接着剤塗布工程を省略することができ、製造工程の簡略化、製造設備の低コスト化が可能となる。積層体の接着効果は、特に、ゴム組成物中に添加するビスマレイミド化合物を、その融点がゴムの加硫温度以下であるものとすることで、高く維持することができる。
本発明の接着方法の工程、及び本発明における剥離試験の概要を示す概略図である。
本発明は、加硫ゴムと樹脂とを接着してなる積層体であって、前記加硫ゴムがレゾルシン、メチレンドナー化合物、ビスマレイミド及びヒドラジド化合物を含有するゴム組成物からなり、前記樹脂がポリアミドと補強繊維とを含有し、前記加硫ゴムと前記樹脂の少なくとも一方の接着面に前処理を施し、前記加硫ゴムと前記樹脂とを積層させて熱圧縮してなり、前記ゴム組成物に加硫促進剤が配合され、前記加硫促進剤がチウラム系化合物を含有しない、
ことを特徴とする加硫ゴムと樹脂の積層体である。
具体的には、加硫ゴムのゴム材料は、特に制限されるものではないが、例えば天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、各種ポリブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム等のジエン系ゴムを好適に使用できる。
加硫ゴムを構成するゴム組成物には、添加剤として、チオウレア系、グアニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド−アンモニア系等の加硫促進剤が使用される。一方、加硫ゴムと樹脂との接着を阻害する性質があるため、チウラム系化合物を含有しない加硫促進剤は、使用を避けることとする。
加硫ゴムは、上記のゴム材料及び加硫促進剤の他に、カーボンブラック、加硫剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などのタイヤ用、その他のゴム組成物用に一般的に配合されている各種添加剤を配合して、一般的な方法で混練して、加硫したものである。
これらのゴムや添加剤は単独又は任意に混合して使用することができる。
樹脂部材を構成する樹脂組成物としては、脂肪族ポリアミド及び芳香族ポリアミドの少なくとも一方を含む組成物を使用する。ポリアミドとしては、6,6−ナイロン、6−ナイロン、6,10−ナイロン、6,12−ナイロン等を特に好適に使用できる。樹脂組成物には、さらに、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリイミド、脂肪族ポリケトン等の合成高分子を含有させてもよい。樹脂部材は、上記の樹脂成分に、必要に応じて、充填剤、カップリング剤、酸化防止剤、滑剤、表面処理剤、顔料、紫外線吸収剤、帯電防止剤、分散剤、中和剤等の添加剤を配合して、所定の形状に形成したものである。
これらの樹脂や添加剤は単独又は任意に混合して使用することができる。また、樹脂部材の形状は、特に限定されず、コード、ケーブル、フィラメント、フィラメントチップ、コード織物、帆布等のいずれの形状とすることができる。
樹脂部材は、添加剤として、さらに補強繊維を含有する。補強繊維としては、ガラス繊維、どの無機中空フィラー、炭素繊維等を使用できる。補強繊維は、樹脂部材中、50重量%以下、特に10〜30重量%とすることが好ましい。補強繊維が多すぎれば、加硫ゴムと樹脂成分(ポリアミド)との接触面積が過剰に限定され、十分な接着が行われない、という問題が生じ得る。
加硫ゴムを構成するゴム組成物には、さらに、レゾルシン、メチレンドナー化合物、ビスマレイミド、ヒドラジド化合物が添加される。ゴム組成物中のレゾルシンの含有量は、ゴム材料100重量部に対して3〜20重量部、特に5〜15重量部、さらに5〜10重量部とすることが好ましい。20重量部を超えると伸びなどのゴム弾性物性が低下、耐疲労性が低下するという問題が生じ得る。また、5重量部未満であると接着力が低下するという問題が生じ得る。
レゾルシンのメチレンドナーとしては、ヘキサメチレンテトラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ラウリルオキシメチルピリジニウムクロリド、エトキシメチルピリジニウムクロリド、トリオキサンヘキサメトキシメチルメラミン、及びパラホルムアルデヒドのようなホルムアルデヒドのポリマー等が挙げられる。特に、ゴム配合物として一般的であり加硫促進剤としても効果があるという理由で、ヘキサメチレンテトラミンが好適に使用可能である。メチレンドナーは、レゾルシンに対して、0.5〜1.5倍、特に0.5〜0.75倍、の重量部で添加することが好ましい。1.5倍を超えると、反応しない余分なメチレンドナーがゴムのスコーチタイムを極端に早めたり、ゴムの耐破壊物性を低下させる、かつ接着力を低下させるという問題が生じ得る。また、0.5倍未満であると、反応しないレゾルシンがゴム弾性物性を低下させる、かつ接着力を低下させるという問題が生じ得る。
レゾルシンとヘキサメチレンテトラミン等のメチレンドナーとなる化合物とを配合することによる接着性向上効果の原理は、十分には解明されていないが、ヘキサメチレンテトラミン等のアミン化合物がメチレンドナーとして働き、レゾルシンのRH重合体を形成させる。そして、このRH重合体が、ゴムと樹脂の分子鎖同士の絡み合いによって結合を形成すると考えられる。
ビスマレイミドとしては、4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、m−フェニレンビスマレイミド、ビスフェノールAジフェニルエーテルビスマレイミド、3,3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、4−メチル−1,3−フェニレンビスマレイミド、1,6’−ビスマレイミド−(2,2,4−トリメチル)ヘキサン、等公知のものを使用できる。特に、融点が200℃以下、特に、120〜200℃、さらに120〜170℃のものが好ましい。即ち、後述の熱プレス処理の温度条件より低融点のビスマレイミドを使用することが好ましい。熱プレス温度より融点の低いビスマレイミドを使用することで、熱プレス時の反応性を高め、接着効果を向上させることが可能である。さらにゴム加硫温度より融点の低いビスマレイミドを使用することで、加硫中にゴムへの分散が良好となる。中でも、接着性、コスト面、加工性という理由から、4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミドを好適に使用できる。
ビスマレイミドによる接着効果についても、十分に解明されてはいないものの、加硫ゴム中のビスマレイミドが、加熱条件下で、付加反応によりポリアミドのアミド基に結合することにより、加硫ゴムとポリアミド含有樹脂との接着性を高めると考えられる。
ヒドラジド化合物としては、イソフタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド等が挙げられる。特に、後述する加硫工程において、チウラム系及びチアゾール系の加硫促進剤を使用する場合、ヒドラジド化合物は、これらの加硫促進剤がビスマレイミドと反応することによる、接着阻害作用を抑制する効果を奏する。ヒドラジド化合物は、ゴム材料100重量部に対して3〜15重量部、特に3〜10重量部、さらに3〜5重量部とすることが好ましい。
ヒドラジド化合物は、接着阻害の緩和のみならず、ポリアミド分子間の架橋や、ポリアミド−加硫ゴム間の結合に関与することで、直接的に加硫ゴムと樹脂との接着を促進する効果も有すると推測される。
発明者らは、その詳細な原理は不明であるが、加硫ゴムを構成するゴム組成物において、レゾルシン、メチレンドナー、ビスマレイミド及びヒドラジド化合物を、上記の配合量で配合することで、相乗的にポリアミド含有樹脂との接着効果が向上することを見出した。当該ゴム組成物の加硫ゴムは、例えば、レゾルシン−メチレンドナーのみを配合して同様に製造したものと比して、顕著に高い接着効果を有する。
加硫ゴムを構成するゴム組成物は、ゴム材料に、レゾルシン、メチレンドナー、ビスマレイミド及びヒドラジドを各所定の配合量で添加し、バンバリーミキサー等で混練することによって生成する。
ゴム組成物の加硫は、温度150〜200℃、圧力5〜8MPaの条件下で、前記温度にての加硫時間で実施することが好ましい。加硫温度が高すぎれば、ポリマー主鎖切断によるゴムの劣化や加硫戻りによるゴム物性の低下という問題を生じ、また、低すぎれば、加硫が十分に進まない、加硫時間が長くなりすぎる、等の問題を生じる。
図5に、本発明における加硫ゴムと樹脂の接着方法の工程図を示す。まず(1)平板状の加硫ゴム1の接着面にコロナ放電等の前処理を施し、(2)予め平板状に成形したポリイミド含有樹脂2の接着面にも同様に前処理を施し、(3)加硫ゴム1及び樹脂成形体2の処理済みの面が接触するように積層し配置する。その後(4)両者について熱処理とプレス成形を行う。これらの工程により、加硫ゴムと樹脂を強固に接着させることができる。
上記の工程において、前処理は、加硫ゴム1または樹脂成形体2のいずれか一方にのみ施してもよいが、上記のように両方に施す形態とすることがより好ましい。熱処理・プレス成型時の圧力は、5〜25MPa、特に10〜25MPa、さらに10〜15MPaとすることが好ましい。熱処理の温度は、樹脂のガラス転移温度以上とすることが好ましく、180〜220℃、特に180〜200℃、さらに190〜200℃とすることが好ましい。ただし加熱条件温度は各ポリアミドの融点以下とする。また、熱処理・プレス成型の時間は、5〜60分間、特に10〜60分間、さらに10〜60分間とすることが好ましい。
ここで、前処理は、電子線、マイクロ波、コロナ放電、プラズマ処理等を行うことができ、好ましくはコロナ放電による処理であり、この表面処理により極性成分と水素結合成分を増大させて接着力を向上させ、かつ、部材各々のぬれ性(密着性)を向上させることができる。
このような接着方法は、タイヤ、コンベアベルト、ベルト、ホース、空気バネ等のあらゆる樹脂ゴム複合品に適用できる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(樹脂成形体)
補強材としてガラスフィラー50重量%を配合した6,6−ナイロンペレットを、射出成形機にて板厚3mmの板状の樹脂成形体を成型作成した。なお、接着性への影響を回避するため、ガラスフィラー等の補強材の使用は行わなかった。成形条件等は成形品にヒケやボイドといった成形欠陥の発生しない条件とした。本実施例では、成形温度(樹脂温度)280℃、金型温度90℃とした。作成した樹脂成形体の片面に、コロナ表面処理装置(WEDGE社製)を用いてコロナ放電処理を施した(コロナ処理:機器名(CTW−0212、ウエッジ株式会社製)、処理条件(出力:0.35kW、処理速度:25mm/分、処理回数:往復2回、電極距離:10mm))。
(実施例)
実施例:ゴム材料として100%のNRを使用したものを下記の通りに調製した。未加硫のNRに、C/B、加硫剤、加硫促進剤(チウラム系を除く)など各種ゴム薬、及び、レゾルシン(R)、ヘキサメチレンテトラミン(H)、ジフェニレンビスマレイミド(BMI)、イソフタル酸ジヒドラジド(IDH)を表1に示す配合で添加し、バンバリーミキサーにて混練し、所定の温度と圧力を加えゴムを加硫させた。加硫温度は、170℃、圧力は8MPa、加硫時間は前記温度にて3.5分とした。上記加硫ゴムの板状試験体(縦20mm×横80mm×厚さ3mm)の片面に、コロナ表面処理装置(WEDGE社製)を用いてコロナ放電処理を施した(コロナ処理:機器名(CTW−0212、ウエッジ株式会社製)、処理条件(出力:0.35kW、処理速度:25mm/分、処理回数:往復2回、電極距離:10mm))。加硫ゴムのコロナ放電処理を施した面側に、上記6,6−ナイロン樹脂成形体をコロナ放電処理を施した面を接触させて配置し、15MPaの圧力、200℃、10分の温度と圧力で、両者について熱処理とプレス成形を行った。得られた成形体を実施例とした。なお、同様の条件で3個の試験体を準備した。
比較例1:加硫促進剤としてチウラム系加硫促進剤を使用した以外は、実施例1と同様の条件で試験体を準備した。
比較例2:R、H、BMIの添加をしなかった以外は、実施例1と同様の条件で試験体を準備した。
比較例3:BMIの添加をしなかった以外は、実施例1と同様の条件で試験体を準備した。
比較例4:コロナ放電処理を行わなかった以外は、実施例1と同様の条件で試験体を準備した。
比較例5:補強材を含まない6,6−ナイロンの成型体を樹脂成形体として使用した以外は、実施例1と同様の条件で試験体を準備した。
(剥離試験)
テンシロン万能試験機を用い、90度剥離試験用の治具を用いて樹脂側を固定した後、接着していない引張りしろのゴム部分をテンシロンのロードセルチャック部分に固定し、図5に示すように、毎分50mmの速度で引っ張った。実施例、比較例について、その引張強度により接着力を比較した。また、剥離後の界面形態を目視観察した。
実施例、比較例1のゴム組成物の加硫に要した時間は、それぞれ3.5分、2.5分であった。実施例、比較例1〜5について、加硫ゴム1と樹脂成形体2との剥離強度の測定結果を表1に示す。また、接着性に合わせて、接着面を剥離した際に、樹脂側へのゴム付きの割合を観察し、表1に示した。
上記試験より、実施例においては、ゴムの加硫時間は長くなるものの、加硫ゴムと樹脂成形体との良好な接着性が見られ、ガラスフィラーを含有しない試験体(比較例5)と同等以上の接着性が見られた。比較例2は両者を接着することができなかった。比較例1,2〜4については、実施例と比して接着性が低く、またゴム付きも少量もしくは界面剥離であった。
したがって、実施例では、比較例1〜4に対して、十分な接着を確保することができた。
Figure 0005851852
※1 FEFグレード
※2 普通硫黄5%オイルトリート
※3 チウラム系「アクセルTMT−PO(商品名)」川口化学工業株式会社製
※4 チアゾール系「ノクセラーCZ−G(商品名)」大内新興化学株式会社製
1 加硫ゴム
2 樹脂成形体

Claims (4)

  1. 加硫ゴムと樹脂とを接着してなる積層体であって、前記加硫ゴムがレゾルシン、メチレンドナー化合物、ビスマレイミド、及びヒドラジド化合物を含有するゴム組成物からなり、前記樹脂がポリアミド及び補強繊維を含有し、
    前記加硫ゴムと前記樹脂の少なくとも一方の接着面にコロナ放電を施した状態で、前記加硫ゴムと前記樹脂とを積層させて熱圧縮してなり、
    前記ゴム組成物にチウラム系化合物を含有しない加硫促進剤が配合された、
    ことを特徴とする加硫ゴムと樹脂の積層体。
  2. 前記樹脂における補強繊維の含有量が50重量%以下である、請求項1記載の加硫ゴムと樹脂の積層体。
  3. 前記ビスマレイミドの融点が170℃以下である、請求項1または2に記載の加硫ゴムと樹脂の積層体。
  4. 加硫ゴムと樹脂の積層体の製造方法であって、
    前記加硫ゴムとして、レゾルシン、メチレンドナー化合物、ビスマレイミド、及びヒドラジド化合物を含有するゴム組成物からなる加硫ゴムを使用し、前記樹脂として、ポリアミド及び補強繊維を含有する樹脂を使用し、
    前記加硫ゴムと前記樹脂の少なくとも一方の接着面に前処理を施す工程、及び前記加硫ゴムと前記樹脂とを積層させて熱圧縮する工程とを含み、
    前記ゴム組成物にチウラム系化合物を含有しない加硫促進剤を配合する、
    ことを特徴とする積層体の製造方法。
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