JP5851716B2 - 分岐化ポリカーボネート樹脂 - Google Patents
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Description
しかしながら、ポリ乳酸は、工業材料として使用するに当っては、その耐熱性が不足し、また生産性の高い射出成形によって成形品を得ようとすると、結晶性ポリマーとしてはその結晶性が低いため成形性が劣るという問題がある。
1.植物由来の下記式(1)で表されるエーテルジオール残基15〜100モル%を占め、比粘度が0.14〜0.50であり、ガラス転移温度(Tg)が80℃以上165℃以下である分岐化ポリカーボネート樹脂を溶融成形して得られた成型品。
3.JIS K7120で求められる5%重量減少開始温度が240℃以上400℃以下である分岐剤を用いる前記1または2に記載のポリカーボネート樹脂を溶融成形して得られた成型品。
4.分岐剤が原料のジヒドロキシ化合物に対して、0.01mol%以上3mol%以下である前記1〜3のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂を溶融成形して得られた成型品。
5.分岐剤がペンタエリトリトール、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)エタンで表される化合物である前記1〜4のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂を溶融成形して得られた成型品。
6.ポリカーボネート樹脂の構造粘性指数Nが1.4〜8である前記1〜5のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂を溶融成形して得られた成型品。
本発明のポリカーボネート樹脂は、植物由来のエーテルジオール残基を含み、下記式(a)で表されるエーテルジオールおよび炭酸ジエステルと分岐剤から溶融重合法により製造したポリカーボネート樹脂である。
一方、本発明に用いるに適した共重合構成単位のジオール化合物としては、直鎖脂肪族ジオール化合物、脂環式ジオール化合物、芳香族ジヒドロキシ化合物のいずれでも良い。
ホスファイト化合物としては、例えば、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリオクチルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、ジオクチルモノフェニルホスファイト、ジイソプロピルモノフェニルホスファイト、モノブチルジフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノオクチルジフェニルホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、トリス(ジエチルフェニル)ホスファイト、トリス(ジ−iso−プロピルフェニル)ホスファイト、トリス(ジ−n−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、およびトリス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトなどが挙げられる。
上記のリン系安定剤は、単独でまたは2種以上を併用して使用することができ、少なくともペンタエリスリトール型ホスファイト化合物を有効量配合することが好ましい。リン系安定剤はポリカーボネート樹脂100重量部当たり、好ましくは0.001〜1重量部、より好ましくは0.01〜0.5重量部、さらに好ましくは0.01〜0.3重量部配合される。
ペレットを塩化メチレンに溶解、濃度を約0.7g/dLとして、温度20℃にて、オストワルド粘度計(装置名:RIGO AUTO VISCOSIMETER TYPE VMR−0525・PC)を使用して測定した。なお、比粘度ηspは下記式から求められる。
ηsp=t/to−1
t :試料溶液のフロータイム
to :溶媒のみのフロータイム
ポリカーボネートペレット(短径×長径×長さ(mm)=2.5×3.3×3.0)のL,a,b値を日本電色工業製ND−1001DPを用いて反射法で測定した結果の内、黄色度の尺度としてb値を用いた。
構造粘性指数は、ポリカーボネートのペレットを高化式フローテスター(島津製作所(株)製)シリンダー;ノズル径1mmノズル長10mmに仕込み、温度280℃に一定にして、加えた圧力、P(100〜200kg/cm2)と、それに対する溶融樹脂の留出量Q(mL/sec)を測定し、それぞれの値を両対数グラフにプロットして得られる回帰直線の勾配から求めた。
80℃で、24時間乾燥したポリカーボネート組成物を、押出機により溶融し、金型に供給した後、18Lのボトルをブロー成形し、成形性を評価した。得られた成型品の外観を評価した。成型品を通して文字を目視したときにはっきりと見えるものを良好とし、ぼやけて見えるものを目視不良とし、ボトルの形状が不良の場合、成型不良とした。
イソソルビド1096重量部とヘキサンジオール295重量部とジフェニルカーボネート2138重量部とペンタエリトリトール(5%重量減少温度 262℃)4.1重量部とを反応器に入れ、重合触媒としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを0.36重量部、および水酸化ナトリウムを4×10−4重量部仕込んで窒素雰囲気下常圧で180℃に加熱し溶融させた。
撹拌下、反応槽内を30分かけて徐々に減圧し、生成するフェノールを留去しながら13.3×10−3MPaまで減圧した。この状態で20分反応させた後に200℃に昇温した後、20分かけて徐々に減圧し、フェノールを留去しながら4.00×10−3MPaで20分間反応させ、さらに、220℃に昇温し30分間、250℃に昇温し30分間反応させた。
ペンタエリトリトール4.1重量部の代わりに1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(5%重量減少温度 334℃)9.2重量部を用いた以外は実施例1と同様にしてポリカーボネートの溶融重合を行った。得られたポリマーを実施例1と同様に評価した。
イソソルビド731重量部とシクロヘキサンジメタノール720重量部とジフェニルカーボネート2138重量部とペンタエリトリトール4.1重量部以外は実施例1と同様にしてポリカーボネートの溶融重合を行った。得られたポリマーを実施例1と同様に評価した。
ペンタエリトリトール4.1重量部の代わりに1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン9.2重量部を用いた以外は実施例3と同様にしてポリカーボネートの溶融重合を行った。得られたポリマーを実施例1と同様に評価した。
ペンタエリトリトール6.8重量部を用いた以外は実施例1と同様にしてポリカーボネートの溶融重合を行った。得られたポリマーを実施例1と同様に評価した。
ペンタエリトリトール4.1重量部を用いなかった以外は実施例1と同様にしてポリカーボネートの溶融重合を行った。得られたポリマーを実施例1と同様に評価した。
ビスフェノールA1140重量部とジフェニルカーボネート1103重量部と1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン9.2重量部とを反応器に入れ、重合触媒としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを0.36重量部、および水酸化ナトリウムを4×10−4重量部仕込んで窒素雰囲気下常圧で180℃に加熱し溶融させた。
撹拌下、反応槽内を30分かけて徐々に減圧し、生成するフェノールを留去しながら13.3×10−3MPaまで減圧した。この状態で20分反応させた後に200℃に昇温した後、20分かけて徐々に減圧し、フェノールを留去しながら4.00×10−3MPaで20分間反応させ、さらに、240℃に昇温し、30分間反応させた。
ビスフェノールA1140重量部とジフェニルカーボネート1103重量部とを反応器に入れ、重合触媒としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを0.36重量部、および水酸化ナトリウムを4×10−4重量部仕込んで窒素雰囲気下常圧で180℃に加熱し溶融させた。
撹拌下、反応槽内を30分かけて徐々に減圧し、生成するフェノールを留去しながら13.3×10−3MPaまで減圧した。この状態で20分反応させた後に200℃に昇温した後、20分かけて徐々に減圧し、フェノールを留去しながら4.00×10−3MPaで20分間反応させ、さらに、240℃に昇温し、30分間反応させた。
また、ブロー成形が良好な上に、バイオマス由来のため、カーボンニュートラルな成形品を効率良く生産することが可能な、分岐化ポリカーボネート樹脂が得ることができる。
Claims (6)
- 分岐剤が一分子中に3個以上のヒドロキシル基を含んでなる化合物である請求項1記載のポリカーボネート樹脂を溶融成形して得られた成型品。
- JIS K7120で求められる5%重量減少開始温度が240℃以上400℃以下である分岐剤を用いる請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂を溶融成形して得られた成型品。
- 分岐剤が原料のジヒドロキシ化合物に対して、0.01mol%以上3mol%以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂を溶融成形して得られた成型品。
- 分岐剤がペンタエリトリトール、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)エタンで表される化合物である請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂を溶融成形して得られた成型品。
- ポリカーボネート樹脂の構造粘性指数Nが1.4〜8である請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂を溶融成形して得られた成型品。
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