JP5851603B2 - インデキサブル式盛上げタップ - Google Patents

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本発明はインデキサブル式盛上げタップに係り、特に、ねじ締結によりボデーの先端部にチップが着脱可能に取り付けられるインデキサブル式盛上げタップの改良に関するものである。
(a)軸形状のボデーと、(b)ねじ締結により前記ボデーの先端部に同心に着脱可能に取り付けられ、そのボデーと共に軸心Oまわりに回転駆動されることにより所定の加工を行うチップ、を有するインデキサブル式回転工具が提案されている。特許文献1に記載のタップはその一例で、ボデーに軸心Oと同心にねじ穴が設けられるとともに、チップには軸心Oと同心に取付穴が貫通して設けられ、取付ねじがチップの取付穴を貫通してボデーのねじ穴に螺合されることにより、チップがボデーに一体的に固定されるようになっている。また、ボデーとチップとの合わせ面にはそれぞれ凹凸が設けられ、それ等の凹凸が噛み合わさることにより、軸心Oまわりの相対回転が阻止されるようになっている。
図17および図18は、このような従来のインデキサブル式回転工具の一例である盛上げタップ150を示す図で、ボデー152に取付ねじ154を介してチップ156が着脱可能に取り付けられるとともに、ボデー152およびチップ156が軸方向において互いに対面させられる対向面には、それぞれ図18に示すように多数の噛合い歯160および歯溝162が交互に放射状に設けられており、互いに噛み合わされることにより相対回転不能に一体的に固定される。図18はチップ156の対向面を示す図で、歯溝162に比較して噛合い歯160の幅寸法が大きくされており、ボデー152側はその逆に構成されている。ボデー152には、軸方向に流体供給路158が設けられているとともに、その流体供給路158は途中で2以上の複数の分岐路159にY字状に分岐させられており、それ等の分岐路159から冷却流体が斜め前方へ吐出されることにより、チップ156による転造加工部が冷却されるようになっている。
米国特許出願公開第2004/0185948号公報 特許第4117131号公報
しかしながら、このように取付ねじがチップの取付穴を貫通してボデーのねじ穴に螺合されることにより、チップがボデーに一体的に固定されるインデキサブル式回転工具においては、部品数が3点であるためボデーとチップとの心出し精度が得られ難いとともに、各部品の断面積が小さくなって十分な強度が得られ難くなり、負荷トルクによって突発的に連結部が破損することがあり、工具寿命が短くなったりばらついたりする問題があった。そして、このように工具寿命がばらつくと、工具の交換時期を予測することが難しいため、無人運転を行うことができない。
また、前記図17、図18に記載のインデキサブル式盛上げタップ150の場合、チップ156による加工部位に対して冷却流体を供給できるものの、複数の分岐路159によりチップ156から離れた位置から斜めに流体を吐出するため、遠心力等により流体が分散して必ずしも十分な冷却性能が得られず、チップ156にワークが溶着して転造刃の刃欠けやタップ150の折損を生じることがあり、これも工具寿命が短くなったりばらついたりする一因となっていた。
一方、特許文献2には、チップに軸心Oと同心にねじ軸を一体に設け、ボデーに設けられたねじ穴に直接螺合することにより、チップのねじ軸まわりの環状ショルダーをボデーの先端面に押圧して一体的に固定する技術が提案されている。この場合は、別体の取付ねじが不要となってボデーおよびチップの2部品で構成されるため、高い心出し精度が得られ易いとともに各部品の断面積が大きくなって強度が高くなり、工具寿命のばらつきが抑制されるが、環状ショルダーがボデーの先端面に押圧されることによりねじ軸に引張応力が作用するため、高い締結強度が得られ難い。特に、チップ材料として広く用いられている超硬合金の場合、圧縮応力に比較して引張応力に対する強度が低いため、十分な締結強度が得られない。このため、例えば盛上げタップのように、めねじの転造後に逆回転(バッキング)させて工具を抜き出す際にも、転造めねじの弾性により引き摺りトルクが生じる場合、ねじが緩んでボデーからチップが外れる可能性があった。すなわち、盛上げタップにおいては、めねじの転造加工時に締まり勝手となるねじれ方向のねじ軸およびねじ穴が設けられるため、バッキング時には緩み勝手となり、締結強度が低いと引き摺りトルクでねじが緩んでしまうのである。チップに一体に設けられたねじ軸をボデーのねじ穴に螺合して締結する場合、両者の合わせ面(対向面)に互いに噛み合う凹凸を設けることができないため、このようなねじの緩みが問題になる。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、ねじ締結によりボデーの先端部にチップが着脱可能に取り付けられるインデキサブル式盛上げタップにおいて、工具寿命のばらつきを抑制するとともに高い締結強度が得られるようにすることにある。
かかる目的を達成するために、第1発明は、(a) 軸形状のボデーと、(b) ねじ締結により前記ボデーの先端部に同心に着脱可能に取り付けられ、そのボデーと共に軸心Oまわりに回転駆動されることによりめねじを転造加工するチップ、を有するインデキサブル式盛上げタップにおいて、(c) 前記ボデーに前記軸心Oと同心に設けられたねじ穴と、前記チップにその軸心Oと同心に設けられてそのねじ穴に螺合されるねじ軸とによって、前記ねじ締結が構成されており、(d) 前記チップが前記ボデーに取り付けられた状態では、(d-1) そのねじ締結により、前記ボデーの先端が前記チップに当接することなく前記ねじ軸の先端面が前記ねじ穴の底面に密着するように押圧されており、その押圧によって前記チップが前記ボデーに一体的に固定されているとともに、(d-2) 前記ボデーに前記軸心Oと同心に設けられた拘束穴と、前記チップにその軸心Oと同心に設けられてその拘束穴内に嵌合される拘束部とによって、それ等のボデーおよびチップがその軸心Oと同心に位置決めされている一方、(e) 前記ねじ穴の底面に密着させられる前記ねじ軸の先端面の外径は、前記チップによる加工径の30%〜55%の範囲内で、(f) 前記ねじ穴および前記ねじ軸の呼び径は、前記チップによる加工径の48%〜66%の範囲内であることを特徴とする。
なお、上記軸心Oは、チップがボデーに取り付けられた盛上げタップの軸心であるが、それ等のチップおよびボデーは同心に連結されるため、チップおよびボデーの個々の軸心も軸心Oと見做すことができ、本明細書ではそれ等を区別することなく軸心Oと表現している。また、「〜」は数値範囲の上限および下限を含む。
第2発明は、第1発明のインデキサブル式盛上げタップにおいて、前記ねじ軸のねじは、進み側フランクのフランク角が追い側フランクのフランク角に比較して小さい逆バットレスねじであることを特徴とする。
第3発明は、第1発明または第2発明のインデキサブル式盛上げタップにおいて、(a)前記ボデーには、前記軸心Oを縦通して前記ねじ穴の底面に開口するように流体供給路が設けられている一方、(b)前記チップには、前記ねじ軸の先端面から前記軸心O上にセンター穴が設けられるとともに、そのセンター穴に連通するように外周部から複数の径方向穴が設けられており、(c)前記ボデーの流体供給路から前記チップのセンター穴および複数の径方向穴を通って冷却流体がそのチップの外周側へ吐出されることを特徴とする。
第4発明は、第1発明〜第3発明の何れかのインデキサブル式盛上げタップにおいて、前記ねじ軸の先端面は前記軸心Oと同心の凸形状のテーパ面で、前記ねじ穴の底面はその軸心Oと同心で且つそのねじ軸のテーパ面とテーパ角が等しい凹形状のテーパ面であり、それ等のテーパ面が互いに面接触するように押圧されることを特徴とする。
このようなインデキサブル式盛上げタップにおいては、チップに設けられたねじ軸がボデーに設けられたねじ穴に螺合されることでねじ締結が行われ、このねじ締結でチップがボデーに着脱可能に取り付けられるとともに、ボデーに設けられた拘束穴内にチップの拘束部が嵌合されることで、それ等のボデーとチップとが軸心Oと同心に位置決めされる。これにより、前記特許文献2と同様に別体の取付ねじが不要となり、ボデーおよびチップの2部品で構成されるため、高い心出し精度が得られ易いとともに、各部品の断面積が大きくなって強度が高くなり、工具寿命のばらつきが抑制されて優れた工具寿命が安定して得られるようになる。
また、ねじ締結によりねじ軸の先端面がねじ穴の底面に密着するように押圧されて、チップがボデーに一体的に固定されるため、ねじ軸には圧縮応力が作用するようになり、引張応力が作用する特許文献2に比較して高い締結強度でチップをボデーに締結できる。これにより、めねじの転造後に逆回転(バッキング)させて工具を抜き出す際に、転造めねじの弾性により引き摺りトルクが生じる場合でも、その引き摺りトルクでねじ軸のねじが緩んでチップがボデーから外れることが適切に防止される。
また、ねじ穴の底面に密着させられるねじ軸の先端面の外径がチップによる加工径の30%〜55%の範囲内であるため、ねじ穴が設けられるボデーの強度を適切に維持しつつ、ねじ穴の底面とねじ軸の先端面との摩擦接触により高い締結強度が得られる。ボデーおよびチップの材質によっても異なるが、ねじ軸の先端面の外径が加工径の30%未満になると、ねじ穴底面との接触摩擦によるトルクが小さくなって十分な締結強度が得られ難くなり、55%を超えると、ボデーのねじ穴の周囲の肉厚が薄くなってボデーが破損し易くなる。
また、ねじ穴およびねじ軸の呼び径がチップによる加工径の48%〜66%の範囲内であるため、チップおよびボデーの強度を適切に維持しつつ、それ等のねじ穴およびねじ軸のねじ締結により高い締結強度が得られる。ボデーおよびチップの材質によっても異なるが、ねじの呼び径が加工径の48%未満になるとねじ軸が細くなってチップが破損し易くなり、66%を超えると、ボデーのねじ穴の周囲の肉厚が薄くなってボデーが破損し易くなる。
第3発明では、ボデーに設けられた流体供給路からチップのセンター穴および複数の径方向穴を通って冷却流体がそのチップの外周側へ吐出されるため、そのチップによる加工部位へ冷却流体を確実に供給することが可能で、優れた冷却性能が得られるようになる。これにより、冷却不足による溶着等が抑制され、優れた工具寿命が安定して得られるようになる。
第4発明では、ねじ軸の先端面およびねじ穴の底面が共に軸心Oと同心のテーパ面で、互いに面接触するように押圧されることにより、それ等の接触摩擦で高い締結強度が得られるだけでなく軸心Oと同心に心出しされるため、前記拘束穴と拘束部との嵌合と相まって、ボデーとチップとが軸心Oと同心により高い精度で位置決めされる。
本発明の一実施例であるインデキサブル式盛上げタップを示す図で、軸心Oと直角方向から見た正面図である。 図1のインデキサブル式盛上げタップのチップを含む先端部分の拡大断面図である。 図1のインデキサブル式盛上げタップのチップを単独で示す斜視図である。 従来品および本発明品をそれぞれ2本用意して折損トルクを調べた《折損強度試験》の結果を説明する図である。 図4の折損トルクの測定結果を比較して示したグラフである。 従来品および本発明品を1本ずつ用いてめねじの転造加工を行い、耐久性(加工穴数)を調べた《耐久性試験1》の結果を示すグラフである。 チップとボデーとの締結ねじ径が異なる5種類の試験品を用意し、めねじの転造加工を行って耐久性を調べた《耐久性試験2》の結果を説明する図である。 図7の耐久性(加工穴数)の測定結果を、締結ねじ径比率を横軸として示したグラフである。 チップとボデーとの底当て面径が異なる5種類の試験品を用意し、めねじの転造加工を行って耐久性を調べた《耐久性試験3》の結果を説明する図である。 図9の耐久性(加工穴数)の測定結果を、底当て面径比率を横軸として示したグラフである。 従来品および本発明品を1本ずつ用いてめねじの転造加工を行い、耐久性(加工穴数)を調べた《耐久性試験4》の結果を示すグラフである。 図1のインデキサブル式盛上げタップに好適に用いられるチップの別の例を示す正面図である。 図1のインデキサブル式盛上げタップに好適に用いられるチップの更に別の例を示す正面図である。 図1のインデキサブル式盛上げタップに好適に用いられるチップの更に別の例を示す正面図である。 図14のチップが用いられたインデキサブル式盛上げタップの先端部分の断面図である。 本発明の更に別の実施例を説明する図で、図2に対応する断面図である。 従来のインデキサブル式盛上げタップの一例を示す図で、軸心と直角方向からみた正面図である。 図17のインデキサブル式盛上げタップのボデーおよびチップの対向面にそれぞれ設けられた噛合い歯を説明する図である。
ボデーとしてはダイス鋼や高速度工具鋼が好適に用いられ、チップとしては超硬合金が好適に用いられるが、他の工具材料や硬質材料を採用することもできる。
チップに設けられるねじ軸およびボデーに設けられるねじ穴のねじのねじれ方向は、軸心Oまわりの一方へ回転駆動してめねじを転造加工するインデキサブル式盛上げタップの場合、その加工時の回転抵抗により締まり勝手となるように設定することが望ましい。例えばボデー側から見て右まわりに回転駆動して加工を行う場合、ねじ軸およびねじ穴も右ねじとすれば良い。
ねじ締結によりねじ軸の先端面がねじ穴の底面に密着するように押圧されることにより、その先端面と底面との面接触による摩擦やねじ軸およびねじ穴の摩擦で所定の締結強度が得られる。ねじ軸の先端面およびねじ穴の底面は、例えば軸心Oと直角な平坦面とされるが、第4発明のようにテーパ面とすることもできるし、部分球面状等の凸曲面および凹曲面とすることもできるなど、種々の態様が可能である。また、ねじ軸およびねじ穴のねじ山形状は、通常の三角ねじであっても良いが、鋸歯状のバットレスねじなどを採用することもできる。
ボデーに設けられる拘束穴は、例えばねじ穴の開口部分に設けられ、チップに設けられる拘束部はねじ軸の基端部分に設けられるが、拘束穴をねじ穴の底部側に設けるとともに拘束部をねじ軸の先端部分に設けることも可能である。これ等の拘束穴および拘束部は、例えば径寸法が一定の円筒形状とされ、その嵌め合い公差は例えばH6/h6等級程度が適当である。それ等の間に僅かな隙間が生じたり、僅かに締まり嵌めになったりしても良い。また、拘束部の外周面および拘束穴の内周面の少なくとも一方をテーパ面とし、そのテーパ面の係合により軸心Oと同心に心出しして位置決めすることもできる。その場合は、拘束穴の弾性変形などで、テーパ面の係合に拘らずねじ締結によりねじ軸の先端面がねじ穴の底面に押圧されることが許容されるように構成される。
第3発明では、ボデーの軸心Oを縦通してねじ穴の底面に開口するように流体供給路が設けられ、チップのセンター穴および複数の径方向穴を通って冷却流体がチップの外周側へ吐出されるが、このような流体供給路やセンター穴、径方向穴は必要に応じて適宜設けられれば良く、外部給油でチップによる加工部位へ冷却流体を直接供給することもできる。また、図17の従来例のようにボデーから斜めに吐出するようにしても良いなど、種々の態様が可能である。冷却流体としては、冷却用や潤滑用の油剤が好適に用いられるが、冷却エアなどの気体を供給することもできる。油剤は、液体の状態で供給したりミストの状態で供給したりすることができる。
以下、本発明の実施例を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例であるインデキサブル式盛上げタップ(以下、単に盛上げタップという)10を示す図で、軸心Oと直角方向から見た正面図である。図2は、盛上げタップ10のチップ14を含む先端部分の拡大断面図で、図3はチップ14を単独で示す斜視図である。この盛上げタップ10は、軸形状のボデー12と、ねじ締結によりボデー12の先端部に同心に着脱可能に取り付けられるチップ14とを備えており、軸心Oまわりに回転駆動されることによりチップ14によってねじの転造加工が行われる。ボデー12はダイス鋼または高速度工具鋼にて構成されている一方、チップ14は超硬合金にて構成されている。チップ14の表面には必要に応じて硬質被膜がコーティングされる。
チップ14は、加工すべきめねじに対応するおねじが外周面に設けられたおねじ部16を備えているとともに、そのおねじ部16には軸心Oと平行に複数(実施例では8本)の油流通溝18が設けられており、おねじが周方向において複数に分断されている。おねじ部16は、ねじ山が外側へ湾曲した辺からなる正多角形状、本実施例では略八角形状の断面を成すように設けられており、その八角形状の頂点に相当する8箇所の突出部が転造刃20として機能し、ワークの下穴の表層部に食い込んで塑性変形させることによりめねじを転造加工する。上記油流通溝18は八角形の各辺に設けられる。おねじ部16は、転造刃20の径寸法が略一定の完全山部16aと、先端側へ向かうに従って径寸法が徐々に小さくなる食付き部16bとを備えている。本実施例のチップ14は、M14×1.5の右ねじのめねじを転造加工するもので、ボデー12側から見て右まわりに回転駆動されつつリード送りされることにより、チップ14がワークの下穴内にねじ込まれて転造刃20によりめねじを転造加工する。図2の径寸法Dtは、チップ14の加工径である転造刃径で、本実施例では14mmである。
上記おねじ部16の完全山部16a側の端面22には、軸心Oと同心にねじ軸24が立設されており、ボデー12に軸心Oと同心に設けられたねじ穴26に螺合されることにより、ねじ軸24の先端面24fがねじ穴26の底面26fに密着するように押圧され、チップ14がボデー12に一体的に取り付けられる。先端面24fおよび底面26fは何れも軸心Oと直角な平坦面で、それ等の面接触による摩擦と、ねじ軸24およびねじ穴26のねじ山の面接触による摩擦とにより、所定の締結強度が得られる。この締結状態において、ボデー12の先端すなわちねじ穴26の開口側の端面28と、チップ14のおねじ部16の端面22との間には、所定の隙間が形成され、ねじ軸24とねじ穴26とのねじ締結によりねじ軸24の先端面24fがねじ穴26の底面26fに確実に押圧されるようになっている。また、上記ねじ軸24およびねじ穴26のねじのねじれ方向は、チップ14による転造加工時の回転抵抗で締まり勝手となるように定められており、ボデー12側から見て右まわりに回転駆動して転造加工を行う本実施例の盛上げタップ10においては、ねじ軸24およびねじ穴26も右ねじである。おねじ部16には平坦な工具係止部30が設けられ、チップ14をボデー12に締結する際に工具を係止してトルクを付与できるようになっている。
上記ねじ軸24の先端面24fとねじ穴26の底面26fとが密着させられる底当て面径Df、すなわち先端面24fの外径寸法は、転造刃径Dtの30%〜55%の範囲内、具体的には4.2〜7.7mmの範囲内とされている。また、ねじ軸24およびねじ穴26のねじの呼び径すなわち締結ねじ径Dsは、転造刃径Dtの48%〜66%の範囲内、具体的には6.72〜9.24mmの範囲内で、例えばM7〜M9のねじが設けられる。この締結ねじ径Dsは、底当て面径Dfよりも大きな値となる。
ボデー12は、径寸法が異なる段付き円柱形状を成していて、後部側のシャンク32と、先端側の連結部34と、それ等の間の小径の首部36とを同心に一体に備えており、連結部34に前記ねじ穴26が設けられている。このねじ穴26の開口部分には、締結ねじ径Dsよりも大径の一定の径寸法の拘束穴38が軸心Oと同心に設けられている一方、前記チップ14のねじ軸24の基端部には、その拘束穴38と略同じ径寸法の円筒外周面を有する拘束部40が軸心Oと同心に設けられており、ねじ締結に伴って拘束部40が拘束穴38内に嵌合されることにより、ボデー12およびチップ14が軸心Oと同心に位置決めされる。これ等の拘束穴38および拘束部40は、例えばH6/h6等級程度の嵌め合い公差で設けられており、高い精度で軸心Oと同心に位置決めされる。
また、ボデー12には、シャンク32側の後端から軸心Oを縦通してねじ穴26の底面26fに開口するように流体供給路42が設けられている一方、チップ14には、ねじ軸24の先端面24fから軸心O上にセンター穴44が設けられるとともに、そのセンター穴44に連通するように外周部から複数の径方向穴46が設けられいる。複数の径方向穴46は、何れもおねじ部16の油流通溝18の溝底に開口するように、例えば軸心Oと直交するように設けられており、油流通溝18に対応して8本設けられる。また、センター穴44は、チップ14を軸方向に貫通して設けられており、先端側の開口部は栓部材48によって閉塞されている。これにより、ボデー12の後端から冷却流体が流体供給路42内に供給されると、その冷却流体はチップ14のセンター穴44および複数の径方向穴46を通っておねじ部16の油流通溝18内に吐出され、そのおねじ部16による転造加工部が適切に冷却、潤滑される。冷却流体は、冷却エアや冷却油剤、潤滑油剤などである。
このような盛上げタップ10においては、チップ14に設けられたねじ軸24がボデー12に設けられたねじ穴26に螺合されることでねじ締結が行われ、このねじ締結でチップ14がボデー12に着脱可能に取り付けられるとともに、ボデー12に設けられた拘束穴38内にチップ14の拘束部40が嵌合されることで、それ等のボデー12とチップ14とが軸心Oと同心に位置決めされる。これにより、前記特許文献2と同様に別体の取付ねじが不要となり、ボデー12およびチップ14の2部品で構成されるため、高い心出し精度が得られ易いとともに、各部品の断面積が大きくなって強度が高くなり、工具寿命のばらつきが抑制されて優れた工具寿命が安定して得られるようになる。
また、ねじ締結によりねじ軸24の先端面24fがねじ穴26の底面26fに密着するように押圧されて、チップ14がボデー12に一体的に固定されるため、ねじ軸24には圧縮応力が作用するようになり、引張応力が作用する特許文献2に比較して高い締結強度でチップ14をボデー12に締結できる。本実施例ではチップ14が超硬合金製であるため、圧縮応力に比較して引張応力に対する強度が低く、ねじ締結で圧縮応力が加えられるようにしたことにより締結強度を大幅に向上させることができる。これにより、めねじの転造加工後に盛上げタップ10を逆回転(バッキング)させて抜き出す際に、転造めねじの弾性により引き摺りトルクが生じる場合でも、その引き摺りトルクでねじ軸24のねじが緩んでチップ14がボデー12から外れることが適切に防止される。
また、本実施例ではねじ穴26の底面26fに密着させられるねじ軸24の先端面24fの外径である底当て面径Dfが、チップ14による加工径すなわち転造刃径Dtの30%〜55%の範囲内であるため、ねじ穴26が設けられるボデー12の強度を適切に維持しつつ、ねじ穴26の底面26fとねじ軸24の先端面24fとの摩擦接触により高い締結強度が得られる。すなわち、底当て面径Dfが転造刃径Dtの30%未満になると、先端面24fと底面26fとの接触摩擦によるトルクが小さくなって十分な締結強度が得られ難くなり、底当て面径Dfが転造刃径Dtの55%を超えると、ボデー12のねじ穴26の周囲の肉厚が薄くなってボデー12が破損し易くなる。
また、本実施例ではねじ軸24およびねじ穴26の呼び径すなわち締結ねじ径Dsが、チップ14による加工径すなわち転造刃径Dtの48%〜66%の範囲内であるため、チップ14およびボデー12の強度を適切に維持しつつ、それ等のねじ軸24およびねじ穴26のねじ締結により高い締結強度が得られる。すなわち、締結ねじ径Dsが転造刃径Dtの48%未満になると、ねじ軸24が細くなってチップ14が破損し易くなり、締結ねじ径Dsが転造刃径Dtの66%を超えると、ボデー12のねじ穴26の周囲の肉厚が薄くなってボデー12が破損し易くなる。
また、本実施例ではボデー12に設けられた流体供給路42からチップ14のセンター穴44および複数の径方向穴46を通って冷却流体がチップ14の外周側へ吐出されるため、そのチップ14による転造加工部位へ冷却流体を確実に供給することが可能で、優れた冷却性能が得られるようになる。これにより、冷却不足による溶着等が抑制され、優れた工具寿命が安定して得られるようになる。
《折損強度試験》
ここで、上記実施例の本発明品および前記図17、図18に示す従来品を、それぞれNo1、No2の2本ずつ用意し、以下の試験条件で折損強度を調べたところ、図4および図5に示す結果が得られた。折損強度は、深さ10mmの下穴に対して盛上げタップが折損するまでねじ込み(底当て)、折損するまでの最大トルクを「折損トルク」として測定した。「安全率」は、折損トルクを転造トルクで割り算した値であり、転造トルクは通り穴の下穴に対して正常にめねじを転造加工した時のトルクで、今回の試験では32(N・m)である。
〈試験条件〉
・呼び:M14×1.5 ・下穴径:φ13.3(深さ10mmの止まり穴) ・被転造材料:SCM440(JISの規定によるクロムモリブデン鋼) ・被転造材硬さ:30HRC ・転造速度:6m/min ・加工機械:ラジアルボール盤 ・切削油剤:ミスト
図4の試験結果から明らかなように、従来品の平均折損トルクは91.28(N・m)で安全率は2.85であるのに対し、本発明品の平均折損トルクは102.34(N・m)で安全率は3.20であり、それ等の折損トルクや安全率が約12%向上した。図5は、4本の試験品の折損トルクを比較して示したグラフで、従来品は2本の試験品の折損トルクのばらつきが13.06(N・m)と大きいのに対し、本発明品は2.54(N・m)とばらつきが小さく、安定した折損強度が得られることが分かる。
《耐久性試験1》
図6は、前記実施例の本発明品および前記図17、図18に示す従来品を用いて、以下の試験条件でめねじの転造加工を行って耐久性を調べた結果を示した図である。
〈試験条件〉
・呼び:M14×1.5 ・下穴径:φ13.3(貫通穴) ・穴深さ:30mm ・被転造材料:SCM440(JISの規定によるクロムモリブデン鋼) ・被転造材硬さ:30HRC ・転造速度:30m/min ・切削油剤:水溶性
図6から明らかなように、本発明品によれば従来品に比べて耐久性(加工穴数)が約7%向上した。また、従来品は転造刃の欠損により突発的に寿命になるため寿命予測が困難で無人運転が難しいのに対し、本発明品は転造刃の摩耗により寿命になるため、転造トルクの変化などから寿命を予測でき、無人運転化が可能である。
《耐久性試験2》
図7は、前記締結ねじ径Dsが異なるNo1〜No5の5種類の試験品(盛上げタップ)を用意し、以下の試験条件でめねじの転造加工を行って耐久性を調べた結果を説明する図で、図8は締結ねじ径比率を横軸として各試験品の耐久性(加工穴数)を示したグラフである。5種類の試験品の締結ねじ径DsはそれぞれM6.5、M7、M8、M9、M9.5で、「締結ねじ径比率」は(締結ねじ径Ds/転造刃径Dt)である。また、「判定」欄の○(合格)、×(不合格)は、3000穴を判定基準として判定したもので、3000穴以上が合格「○」である。
〈試験条件〉
・呼び:M14×1.5 ・下穴径:φ13.3(貫通穴) ・穴深さ:30mm ・被転造材料:SCM440(JISの規定によるクロムモリブデン鋼) ・被転造材硬さ:30HRC ・転造速度:6m/min ・切削油剤:ミスト
図7および図8に示す結果から明らかなように、締結ねじ径比率50%〜64.3%の試験品No2〜No4によれば、7000穴前後のめねじの転造加工が可能で優れた耐久性が得られた。これに対し、締結ねじ径比率が46.4%の試験品No1ではチップ14の破損で1穴も加工することができず、締結ねじ径比率が67.9%の試験品No5ではボデー12の破損で1穴も加工することができなかった。このことから、締結ねじ径Dsは、転造刃径Dtの48%〜66%の範囲内が望ましい。
《耐久性試験3》
図9は、底当て面径Dfが異なるNo1〜No5の5種類の試験品(盛上げタップ)を用意し、《耐久性試験2》と同じ試験条件でめねじの転造加工を行って耐久性を調べた結果を説明する図で、図10は底当て面径比率を横軸として各試験品の耐久性(加工穴数)を示したグラフである。5種類の試験品の底当て面径Dfはそれぞれ3mm、5.5mm、6.2mm、7.5mm、8mmで、「底当て面径比率」は(底当て面径Df/転造刃径Dt)である。また、「判定」欄の○(合格)、×(不合格)は、3000穴を判定基準として判定したもので、3000穴以上が合格「○」である。
図9および図10に示す結果から明らかなように、底当て面径比率が39.3%〜53.6%の試験品No2〜No4によれば、5000穴以上のめねじの転造加工が可能で優れた耐久性が得られた。これに対し、底当て面径比率が21.4%の試験品No1では、転造加工後のバッキング時に締結ねじが緩んでチップ14が外れ、1穴も加工することができなかった。また、底当て面径比率が57.1%の試験品No5では、328穴のめねじの転造加工でボデー12が破損した。このことから、底当て面径Dfは、転造刃径Dtの30%〜55%の範囲内が望ましい。
《耐久性試験4》
図11は、前記実施例の本発明品および前記図17、図18に示す従来品を用いて、以下の試験条件でめねじの転造加工を行って耐久性を調べた結果を示した図である。
〈試験条件〉
・呼び:M14×1.5 ・下穴径:φ13.3(貫通穴) ・穴深さ:30mm ・被転造材料:S50C(JISの規定による機械構造用炭素鋼;生材) ・転造速度:15m/min ・切削油剤:ミスト
図11から明らかなように、本発明品によれば従来品に比べて5倍以上の耐久性(加工穴数)が得られた。これは、被転造材料が比較的溶着を生じ易い材料で、従来品はボデー152から斜めにミストを噴射しているため適切な潤滑性能が得られず、溶着により早期に転造刃が摩耗するのに対し、本発明品は、ボデー12に設けられた流体供給路42からチップ14のセンター穴44および複数の径方向穴46を通っておねじ部16による転造加工部位へ直接ミストが噴射されるため、優れた冷却性能が得られて溶着が適切に抑制されるためと考えられる。
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の実施例において前記実施例と実質的に共通する部分には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
図12は、前記チップ14の代わりに用いることができるチップ50の正面図で、チップ14に比較してねじ軸52のねじ山形状が相違する。すなわち、チップ14のねじ軸24のねじは、ねじ山形状が略正三角形の通常の三角ねじであるが、チップ50のねじ軸52のねじは、進み側フランク(遊び側フランク)のフランク角が追い側フランク(圧力側フランク)のフランク角に比較して小さい鋸歯形状の逆バットレスねじである。
図13のチップ60は、同じく前記チップ14の代わりに用いることができるもので、ねじ軸62のねじが上記チップ50のねじ軸52と同様に鋸歯形状であるが、ねじ軸52とは逆に追い側フランク(圧力側フランク)のフランク角が進み側フランク(遊び側フランク)のフランク角に比較して小さい正バットレスねじの場合である。
図14のチップ70は、同じく前記チップ14の代わりに用いることができるものであるが、ねじ軸24の先端に軸心Oと同心にテーパ凸部72が設けられている一方、図15に示すようにボデー12のねじ穴26の底部には、そのテーパ凸部72とテーパ角が等しい凹形状のテーパ底面74が軸心Oと同心に設けられている。そして、ねじ軸24がねじ穴26に螺合されてねじ締結されることにより、テーパ凸部72のテーパ外周面72fがねじ穴26のテーパ底面74に面接触するように押圧される。これにより、それ等のテーパ外周面72fとテーパ底面74との接触摩擦で高い締結強度が得られるだけでなく軸心Oと同心に心出しされるため、前記拘束穴38と拘束部40との嵌合と相まって、ボデー12とチップ70とが軸心Oと同心により高い精度で位置決めされる。テーパ外周面72fはねじ軸24の先端面に相当し、テーパ底面74はねじ穴26の底面に相当する。
図16は、前記図2に対応する断面図で、この実施例ではボデー12の先端部に設けられた拘束穴80が開口端へ向かうに従って大径となるテーパ面とされて、軸心Oと同心に設けられている。また、チップ14のねじ軸24の基端部に設けられた拘束部82の外周面は、前記おねじ部16から離間するに従って小径となり且つ上記拘束穴80とテーパ角が等しいテーパ面とされて、軸心Oと同心に設けられている。そして、ねじ軸24がねじ穴26に螺合されてねじ締結される際に、拘束部82のテーパ外周面が拘束穴80のテーパ内周面に面接触するようにテーパ嵌合され、ボデー12とチップ14とが軸心Oと同心に心出しされて位置決めされる。この場合、ボデー12の拘束穴80が設けられた部分、すなわち円筒形状の連結部34の先端部分は、拘束部82とのテーパ嵌合で外周側へ拡径するように弾性変形させられ、これによりねじ軸24とねじ穴26とのねじ締結でねじ軸24の先端面24fがねじ穴26の底面26fに密着するように押圧されることが許容され、その先端面24fと底面26fとの摩擦係合で高い締結強度が得られることは前記実施例と同じである。なお、この実施例では、拘束穴80と拘束部82との間の面接触による摩擦も締結強度に寄与する。また、このようにテーパ嵌合する拘束穴80および拘束部82を、図12〜図15の実施例に適用することもできる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
10:インデキサブル式盛上げタップ 12:ボデー 14、50、60、70:チップ 24、52、62:ねじ軸 24f:先端面 26:ねじ穴 26f:底面 28:端面(ボデーの先端) 38、80:拘束穴 40、82:拘束部 42:流体供給路 44:センター穴 46:径方向穴 72f:テーパ外周面(先端面、テーパ面) 74:テーパ底面(底面、テーパ面) O:軸心 Dt:転造刃径(加工径) Df:底当て面径(先端面の外径) Ds:締結ねじ径(呼び径)

Claims (4)

  1. 軸形状のボデーと、
    ねじ締結により前記ボデーの先端部に同心に着脱可能に取り付けられ、該ボデーと共に軸心Oまわりに回転駆動されることによりめねじを転造加工するチップ、
    を有するインデキサブル式盛上げタップにおいて、
    前記ボデーに前記軸心Oと同心に設けられたねじ穴と、前記チップに該軸心Oと同心に設けられて該ねじ穴に螺合されるねじ軸とによって、前記ねじ締結が構成されており、
    前記チップが前記ボデーに取り付けられた状態では、
    前記ねじ締結により、前記ボデーの先端が前記チップに当接することなく前記ねじ軸の先端面が前記ねじ穴の底面に密着するように押圧されており、該押圧によって前記チップが前記ボデーに一体的に固定されているとともに、
    前記ボデーに前記軸心Oと同心に設けられた拘束穴と、前記チップに該軸心Oと同心に設けられて該拘束穴内に嵌合される拘束部とによって、該ボデーおよび該チップが該軸心Oと同心に位置決めされている一方、
    前記ねじ穴の底面に密着させられる前記ねじ軸の先端面の外径は、前記チップによる加工径の30%〜55%の範囲内で、
    前記ねじ穴および前記ねじ軸の呼び径は、前記チップによる加工径の48%〜66%の範囲内である
    ことを特徴とするインデキサブル式盛上げタップ。
  2. 前記ねじ軸のねじは、進み側フランクのフランク角が追い側フランクのフランク角に比較して小さい逆バットレスねじである
    ことを特徴とする請求項1に記載のインデキサブル式盛上げタップ。
  3. 前記ボデーには、前記軸心Oを縦通して前記ねじ穴の底面に開口するように流体供給路が設けられている一方、
    前記チップには、前記ねじ軸の先端面から前記軸心O上にセンター穴が設けられるとともに、該センター穴に連通するように外周部から複数の径方向穴が設けられており、
    前記ボデーの流体供給路から前記チップのセンター穴および複数の径方向穴を通って冷却流体が該チップの外周側へ吐出される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のインデキサブル式盛上げタップ。
  4. 前記ねじ軸の先端面は前記軸心Oと同心の凸形状のテーパ面で、前記ねじ穴の底面は該軸心Oと同心で且つ該ねじ軸のテーパ面とテーパ角が等しい凹形状のテーパ面であり、それ等のテーパ面が互いに面接触するように押圧される
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のインデキサブル式盛上げタップ。
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