JP5849671B2 - 掘削工具 - Google Patents

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    • E21B7/20Driving or forcing casings or pipes into boreholes, e.g. sinking; Simultaneously drilling and casing boreholes

Description

本発明は、ケーシングパイプ内に挿入されたインナービットの先端部が、ケーシングパイプ先端から突出させられるとともに、ケーシングパイプ先端に配設されたリングビットと係合して一体回転可能とされ、これらインナービットとリングビットにより地盤を掘削して削孔を形成しつつ、これと同時に該削孔内に上記ケーシングパイプを挿入してゆく掘削工具に関するものである。
このように、地盤掘削と同時にケーシングパイプを挿入してゆく掘削工具として、本発明の発明者等は、特許文献1、2において、掘削中にリングビットが不用意に脱落しないように、リングビットを係止部材等の係止手段によりケーシングパイプに対して回転自在としつつもケーシングパイプの軸線方向に係止して、インナービットに与えられる回転力をリングビットに伝播させるとともに、軸線方向先端側に与えられる推力や打撃力をケーシングパイプと、このケーシングパイプを介して、あるいは直接的にリングビットにも伝播させて掘削を行う掘削工具を提案している。
ところが、このようにリングビットがケーシングパイプ先端に軸線方向に係止された掘削工具では、ケーシングパイプをそのまま削孔内に残置する場合は問題はないが、このケーシングパイプを建て込み部材と置き換えたり、仮設杭として使用したりする場合など、一時的に削孔内に挿入して使用したケーシングパイプを削孔から引き上げて地上に回収するときには、ケーシングパイプ先端に係止されたリングビットはケーシングパイプよりも外径が大きいために削孔の内周面との間の抵抗の増大を招き、これにより過大な引き上げ力が必要となったりして効率的な回収が困難となるおそれがある。
そこで、本発明の発明者はさらに、特許文献3において、上述のような係止手段に、リングビットをケーシングパイプに対して上記軸線方向先端側に抜脱する抜脱機構を備え、ケーシングパイプを挿入する削孔が所定の深さまで形成された後は、この抜脱機構によってリングビットをケーシングパイプに対して軸線方向先端側に抜脱するようにした掘削工具を提案している。従って、このような掘削工具によれば、リングビットをケーシングパイプ先端から抜脱して取り外すことにより、削孔内周面との抵抗の増大を招くことなくケーシングパイプだけを削孔から引き上げて回収することができる。
特開2001−140578号公報 特開2006−37613号公報 特開2007−255106号公報
しかしながら、この特許文献3に記載された掘削工具においては、上記抜脱機構によってリングビットをケーシングパイプ先端から抜脱するのに、削孔が所定の深さまで形成された後にインナービットを一旦ケーシングパイプから引き抜き、次いでこのインナービットよりも外径の小さな第2のインナービットをケーシングパイプに挿入してリングビットと係合させ、この第2のインナービットをケーシングパイプ先端から突き出すことによってリングビットを抜脱するようにしている。
このため、そのような特許文献3に記載の掘削工具では、リングビットと係合可能な上記第2のインナービットが必要となるのは勿論のこと、形成された削孔が深い場合には、この第2のインナービットをケーシングパイプ先端から突き出すために、第2のインナービットの後端側に多数の掘削ロッドを継ぎ足していかなければならず、このような多数の掘削ロッドや、これらを継ぎ足すための時間や労力なども必要となるので、効率的にリングビットを抜脱するとともにケーシングパイプを引き上げて回収することはやはり困難となる。
本発明は、このような背景の下になされたもので、上述のような第2のインナービットなどを要することなくリングビットを抜脱可能とすることにより、効率的なケーシングパイプの引き上げを行うことが可能な掘削工具を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、軸線を中心とした円筒状をなすケーシングパイプの先端内周部に、該ケーシングパイプの内径が一段小さくなる段部が形成されるとともに、上記ケーシングパイプ内には、上記段部に当接可能な当接部が外周に形成されたインナービットが上記軸線方向後端側から挿入されて、該インナービットの先端部が上記ケーシングパイプの先端から突出させられており、このケーシングパイプの先端から突出した上記インナービットの先端部の周囲には、円環状をなすリングビットが配設されていて、このリングビットの内周部に形成された係合凹部に、上記インナービットの先端部外周に出没可能に設けられた係合凸部が外周側に突出して係合することにより、上記リングビットが上記インナービットに対して上記軸線回りに掘削時の回転方向に向けて一体回転可能かつ該軸線方向先端側に係止されるとともに、上記係合凸部が内周側に後退することにより、上記リングビットが先端側に抜脱可能とされており、第1には、上記係合凸部は、外周側に付勢されて上記インナービットの先端部外周に出没可能に設けられてるとともに、上記係合凹部の後端部には、後端側に向かうに従い上記リングビットの内周側に向けて傾斜する案内壁が形成されていることを特徴とし、また第2には、上記段部に上記当接部が当接するとともに上記係合凹部に上記係合凸部が係合した状態で、上記ケーシングパイプの先端面に上記リングビットの後端面が当接可能とされていることを特徴とするものである。
このように構成された掘削工具では、ケーシングパイプ内に挿入されたインナービットの当接部がケーシングパイプの段部に当接することにより、インナービットに与えられる軸線方向先端側への推力や打撃力がケーシングパイプに伝播されて、インナービットおよびリングビットによって形成された削孔にケーシングパイプが挿入されてゆく。一方、このケーシングパイプの先端から突出したインナービット先端部外周には係合凸部が出没可能に設けられており、この係合凸部が外周側に突出して、インナービット先端部の周囲に配設されたリングビットの内周部に形成された係合凹部に係合することにより、リングビットがインナービットに対して軸線回りに掘削時の回転方向に向けて一体回転可能とされて回転力が伝播されるとともに、軸線方向先端側に係止されて抜け止めされる。
そして、さらにインナービット先端部外周に出没可能とされたこの係合凸部が内周側に後退してリングビット内周部の係合凹部から没することにより、これら係合凹凸部の係合が解かれてリングビットは軸線方向先端側への係止も解かれ、抜脱可能とされる。従って、上記構成の掘削工具によれば、第2のインナービットを要したり、これをリングビットと係合させるために掘削ロッドを継ぎ足したりすることなく、このような係合凸部の出没動作によりリングビットを抜脱して取り外すことができる。従って、インナービットをケーシングパイプから引き抜いて該ケーシングパイプを一時的に使用した後には、リングビットを削孔に残してケーシングパイプだけを削孔から引き抜くことができるので、外径の大きなリングビットによって抵抗の増大を招くことはなく、効率的にケーシングパイプを回収することが可能となる。
また、このような構成の掘削工具では、ケーシングパイプの上記段部にインナービットの上記当接部が当接するとともにリングビット内周部の上記係合凹部にインナービットの上記係合凸部が係合した状態で、上記ケーシングパイプの先端面に上記リングビットの後端面が当接可能とすることにより、段部と当接部の当接によってインナービットからケーシングパイプに与えられる軸線方向先端側への推力や打撃力をケーシングパイプからリングビットにも伝播させることができる。
従って、掘削時にインナービットと一体回転するリングビットによって一層効率的な削孔の形成を図ることができるとともに、インナービットから直接リングビットに推力や打撃力を伝播させる場合のように、リングビットの内径を段部の内径よりも小さくする必要がなくなるため、リングビットの肉厚を薄くしたり、上述のようにケーシングパイプを建て込み部材と置き換える場合などに建て込み部材の外径に対してケーシングパイプの径を小さくしたりすることができ、掘削に要するコストの削減を図ることができる。
一方、上述のように、係合凸部をインナービットの先端部外周に出没可能に設けて、外周側に突出させてリングビット内周部の係合凹部に係合させるとともに、内周側に後退させることによりリングビットを抜脱可能とするのに、この係合凸部を、外周側に付勢されてインナービットの先端部外周に出没可能に設けるとともに、上記係合凹部の後端部には、後端側に向かうに従い上記リングビットの内周側に向けて傾斜する案内壁を形成することにより、外周側に付勢されて突出した係合凸部が係合凹部に係合した状態から案内壁に当接した状態とした上で、さらにインナービットを軸線方向後方側に後退させることによって、係合凹部の上記案内壁に係合凸部を摺接させながら案内して付勢力に抗して内周側に後退させることができ、簡略な構造ながらも確実に係合凹凸部の係合を解いてリングビットを抜脱可能とすることができる。
なお、このように係合凹部の後端部に案内壁を設けるとともに、係合凸部を圧縮コイルバネによって外周側に付勢するようにした場合には、この圧縮コイルバネのバネ定数K(N/mm)を、上記リングビットの重量W(N)と、上記案内壁の上記軸線に対する傾斜角θ(°)と、上記リングビットの内周面から上記インナービットの外周側に突出した上記係合凸部の突端までの上記軸線に対する径方向の距離である該係合凸部の引っ掛かり高さh(mm)と、上記インナービットに設けられる上記係合凸部の数n(個)に対して、K>W/(tanθ×h×n)とすることにより、リングビットが下向きとされて案内壁に係合凸部が当接した状態にあっても、自重によってリングビットが不用意に抜け外れてしまうような事態が生じるのを防ぐことができる。
以上説明したように、本発明によれば、掘削時にはインナービットとリングビットによって削孔を形成しつつ該削孔にケーシングパイプを挿入することができるとともに、所定の深さまで削孔が形成された後には、第2のインナービットや、この第2のインナービットの後端側に継ぎ足される掘削ロッドなどを必要とすることなく、インナービットの係合凸部を後退させてリングビットを抜脱可能とすることにより、リングビットを削孔に残してケーシングパイプだけを効率的に削孔から引き上げて回収することができる。
本発明の一実施形態を示す掘削時の側断面図(図2におけるAA断面図)である。 図1に示す実施形態の拡大正面図である。 図1におけるBB拡大断面図である。 図1に示す実施形態において係合凹凸部の係合を解く際の側断面図(図5におけるAA断面図)である。 図4に示す実施形態の拡大正面図である。 図4におけるBB拡大断面図である。 (a)図4に示す状態からインナービットを後退させて係合凸部を案内壁に当接させた際の拡大側断面図、(b)図7(a)からさらにインナービットを後退させた際の拡大側断面図である。 図1に示す実施形態において係合凸部を後退させた際の側断面図(図9におけるAA断面図)である。 図8に示す実施形態の拡大正面図である。 図8におけるBB拡大断面図である。 図1に示す実施形態のリングビット、ケーシングトップ(ケーシングパイプ先端部)、およびインナービットを示す斜視図である。 図1に示す実施形態の係合凸部を示す(a)斜視図、(b)平面図、(c)側面図、(d)背面図である。 図1に示す実施形態において係合凸部をインナービットに取り付ける際の組み立て図である。 図1に示す実施形態のリングビットを示す(a)斜視図、(b)正面図、(c)図14(b)におけるAA断面図、(d)図14(b)におけるBB断面図である。 図1に示す実施形態によって掘削を行う際の(a)削孔を形成するときの断面図、(b)ケーシングパイプからインナービットを引き抜くときの断面図、(c)インナービットが引き抜かれたときの断面図、(d)削孔からケーシングパイプを引き上げるときの断面図である。 図15(c)に示した状態から、(a)第2のインナービットによってさらに削孔を形成するときの断面図、(b)図16(a)で形成したさらに深い削孔まで建て込み部材を建て込むとともに削孔からケーシングパイプを引き上げるときの断面図である。
図1ないし図14は本発明の一実施形態を示すものであり、図15および図16は、この実施形態の掘削工具によって掘削を行う場合を説明する図である。本実施形態においてケーシングパイプ1は鋼材等から形成されて軸線Oを中心とした円筒状をなし、必要に応じて複数のケーシングパイプ1が軸線O方向に順次継ぎ足されて、最先端のケーシングパイプ1のさらに先端側に突き出されたインナービット2と、このインナービット2の周囲に配設されたリングビット3とによって形成される削孔Hに、インナービット2に伴われて挿入されてゆく。
こうして必要に応じて継ぎ足されるケーシングパイプ1のうち最先端のケーシングパイプ1のさらに先端部には、やはり鋼材等からなるケーシングトップ1Aが接合されて一体に取り付けられている。このケーシングトップ1Aは、内径がケーシングパイプ1より一段小さくされる一方、外径は先端側(図1、図4、図7等における左側)がケーシングパイプ1と等しくされるとともに後端側(図1、図4、図7等における右側)はケーシングパイプ1内に嵌挿可能な大きさとされた多段円筒状をなし、こうして後端側の部分が最先端のケーシングパイプ1内に先端側から嵌挿された上で溶接により接合されて取り付けられている。
従って、この最先端のケーシングパイプ1の先端内周部には、このケーシングトップ1Aによって内径が一段小さくなる段部1Bが形成されることになり、本実施形態ではこの段部1Bは、その軸線O方向後端側を向く後端面が内周側に向かうに従い先端側に向かうように傾斜した軸線Oを中心とするテーパ面とされている。また、これとは反対のケーシングトップ1Aの先端面1Cは、本実施形態では軸線Oに垂直な円環面とされている。
一方、削孔Hが形成される地盤の地上部には、掘削時に上記軸線O回りの回転方向Tに向けた回転力と軸線O方向先端側への推力とを掘削ロッドに与える図示されない掘削装置が配設され、この掘削装置からケーシングパイプ1と同様に必要に応じて複数の上記掘削ロッドが軸線Oに沿って順次継ぎ足されてケーシングパイプ1内に挿通される。さらに、このうち最先端の掘削ロッドの先端にはダウンザホールハンマ4が取り付けられるとともに、このダウンザホールハンマ4の先端には上記インナービット2が取り付けられてケーシングパイプ1の後端側から挿入され、上記掘削装置からダウンザホールハンマ4に供給される圧縮空気によって軸線O方向先端側への打撃力が与えられる。
このインナービット2は、その本体がケーシングパイプ1と同軸とされる軸線Oを中心とした外形多段円柱状に鋼材等によって一体に形成され、この本体の後端部は上記ダウンザホールハンマ4に取り付けられるシャンク部2Aとされている。また、このシャンク部2Aの先端側は、ケーシングパイプ1の内径より僅かに小さく、ケーシングトップ1Aの内径よりは大きな外径を有してインナービット2の最大外径部となる軸線Oを中心とした円板状の当接部2Bとされ、この当接部2Bの先端面は、ケーシングトップ1Aによる段部1Bの上記後端面と等しい傾斜角で内周側に向かうに従い先端側に向かうように傾斜した軸線Oを中心とするテーパ面とされている。
さらに、上記当接部2Bよりも先端側のインナービット2の先端部2Cは、ケーシングトップ1Aの内径より僅かに小さな外径の軸線Oを中心とした外形略円柱状とされている。ここで、当接部2Bから先端部2Cの先端面すなわちインナービット2の先端面までの先端部2Cの長さは、ケーシングトップ1Aとリングビット3の軸線O方向の長さを合わせた長さよりも長くされている。
さらにまた、この先端部2Cの先端面の中央部は軸線Oに垂直な平坦面とされるとともに、この先端面の外周縁部は内周側に向かうに従い先端側に向かうように傾斜するテーパ面とされている。そして、この先端面の中央部と外周縁部には、超硬合金等の硬質材料により形成されて地盤を掘削するチップ5が、これら中央部がなす平坦面と外周縁部がなすテーパ面とに対してそれぞれ垂直に複数個ずつ植設されている。
また、このインナービット2の先端部2Cと当接部2Bには、上記先端面から外周面にかけて、掘削時に上記チップ5により生成された繰り粉を排出する排出溝2Dが形成されている。この排出溝2Dは、先端面では、その溝底がインナービット2の周方向に湾曲する凹曲面状をなして、該先端面の中心から僅かに外周側に離れた位置から、軸線Oに対する半径方向に外周側に延びつつ溝深さが漸次深くなるように形成されている。
さらに、この排出溝2Dは、外周面では、先端面よりも周方向に幅広の断面「コ」字状をなして先端面の排出溝2Dの外周端に連通し、軸線Oに平行に後端側に向けて一定の溝深さで延びた後、溝深さが漸次深くなるように延び、次いで再び一定の溝深さで延びた後、溝深さが漸次浅くなるようにして延びて、当接部2Bの後端面に開口するようにされている。本実施形態では、このような排出溝2Dが、周方向に複数条(3条)等間隔に形成されている。
さらにまた、インナービット2内には、シャンク部2Aの後端から先端側に向けて、ダウンザホールハンマ4に供給された圧縮空気が排気されるブロー孔2Eが軸線Oに沿って形成されている。このブロー孔2Eは、インナービット2の先端部2Cにおいて複数の小径孔に分岐して、先端面における上記排出溝2Dの溝底にそれぞれ開口させられている。
さらに、インナービット2の先端部2Cの外周面には、径方向内周側に凹む凹所2Fが形成されており、この凹所2Fに、係合凸部6が外周側に出没可能に収容されている。ここで、この凹所2Fは、軸線Oに直交する中心軸Cを有する一定内径の断面円形孔とされて、軸線Oに沿ったブロー孔2Eには達しない深さで形成されている。ただし、このブロー孔2Eから凹所2Fにかけては、先端面の排出溝2Dの溝底に向けて分岐した上記小径孔よりもさらに小径の分岐孔が形成されて、凹所2Fの底面の周縁部に開口させられている。
本実施形態ではこのような凹所2Fが、先端部2C外周面の隣接する排出溝2Dの間それぞれにおいて掘削時のインナービット2の回転方向Tの後方側に1つずつ、すなわち排出溝2Dと同数の複数(3つ)の凹所2Fが周方向に等間隔に形成されていて、これらの凹所2Fそれぞれに係合凸部6が収容されている。なお、本実施形態では、インナービット2およびリングビット3は、その先端に植設されるチップ5の配列を除いて、360°を係合凸部6の数で除した角度(本実施形態では360°/3=120°)ずつ軸線O回りの周方向に回転対称形状とされている。
また、インナービット2の先端部2Cには、周方向に隣接する排出溝2Dの間の外周面の凹所2Fに対する回転方向T側から、この凹所2Fの内周面が中心軸Cに直交する断面においてなす円の接線のうち該凹所2Fの軸線O方向後端側において該軸線Oに直交する平面上に延びる接線に沿ってピン孔2Gが形成されており、このピン孔2Gは、その中心線が凹所2Fの内周面の断面がなす上記円に接するようにして該凹所2F内周面に開口した後、該凹所2Fの回転方向T後方側の先端部2C外周面に形成された排出溝2Dに貫通させられている。ただし、こうして排出溝2Dに貫通する側ではピン孔2Gの内径は一段小さくされている。
上記凹所2Fに収容される係合凸部6は鋼材等により形成されていて、図12に示すようにその基端側(図12(a)、(c)、(d)において下側)部分が凹所2Fに嵌挿可能な外径とされて該凹所2Fと同軸とされる中心軸Cを中心とした円柱状とされている。一方、係合凸部6が凹所2Fに収容された状態でインナービット2の外周側に向けられる係合凸部6の突端面6Aは、同状態において軸線Oに平行な方向に長手方向を有して、図12(b)に示すように基端側部分の外周面の断面がなす円に内接する中心軸Cに垂直な長方形面とされている。
この突端面6Aがなす長方形面の四辺のうち、係合凸部6が上記凹所2Fに収容された状態で軸線O方向先端側に向けられる辺と上記回転方向Tの後方側に向けられる辺とに連なる係合凸部6の外周面の突端面6A側部分は、これらの辺に対して垂直に係合凸部6の外周側に向かうに従い基端側に向かうように該辺に沿ってそれぞれ斜めに面取りされている。また、上記突端面6Aの四辺のうちの残りの、係合凸部6が凹所2Fに収容された状態で軸線O方向後端側に向けられる辺と上記回転方向T側に向けられる辺とに連なる係合凸部6の外周面は、それぞれこれらの辺において上記長方形面に直交する方向に延びる平面により係合凸部6の基端側に向けて切り欠かれた後、外周側に切れ上がるように形成されている。
これらの平面のうち、係合凸部6が凹所2Fに収容された状態で回転方向T側に向けられる平面は係合凸部6の係合面6Bとされ、この係合面6Bと上記突端面6Aとが交差する上記長方形面の回転方向T側に向けられる辺には、これら係合面6Bと突端面6Aとに滑らかに接するように断面1/4凸円弧状の面取りが施されている。一方、同じく係合凸部6が凹所2Fに収容された状態で軸線O方向後端側に向けられて該軸線Oに垂直とされる平面は係止面6Cとされて、この係止面6Cと突端面6Aとが交差する辺にも係合面6Bの辺よりは小さな半径の断面1/4凸円弧状の面取りが施されている。また、この係止面6Cは上記中心軸C方向の長さが係合面6Bよりも長くされるとともに、係止面6Cから係合凸部6の外周側に切れ上がる部分は上記ピン孔2Gの半径と等しい半径の断面1/4円弧状の凹曲面をなすようにされている。
さらに、係合凸部6内には、その基端面から突端側に向けて中心軸Cを中心とした断面円形の凹孔6Dが形成されている。この凹孔6Dは、基端面から突端側に向けて係止面6Cが切れ上がる位置を越えて延び、係合面6Bが切れ上がる位置の手前に孔底を有するように形成されている。また、この凹孔6Dの孔底の中央からは小径孔が突端側に向かうに従い係止面6Cとは反対側に延びて、上述のように係合凸部6の突端側部分に形成された面取りのうち、当該係合凸部6が凹所2Fに収容された状態で軸線O方向先端側に向けられる上記辺に沿った面取り部分に開口するようにされている。
この凹孔6Dには図13に示すように、係合凸部6をインナービット2の外周側に出没可能とする出没機構として、本実施形態では係合凸部6を外周側に付勢する付勢手段としての圧縮コイルバネ7と、この圧縮コイルバネ7を保持する保持部材8が収容される。保持部材8は有底円筒状に形成されて、その外径は凹孔6Dに嵌挿可能な大きさとされ、底部とは反対の開口部を係合凸部6の上記突端側に向けて中心軸Cと同軸に凹孔6D内に挿入される。なお、この保持部材8の円筒部には周方向に間隔をあけて径方向に貫通する貫通孔8Aが複数(本実施形態では周方向に等間隔に4つ)形成されている。
また、圧縮コイルバネ7は中心軸C回りに螺旋状をなすように捩れて、保持部材8の内周部に嵌挿可能な外径と、圧縮されていない状態でこの保持部材8の内周部の底面から開口部までの円筒部長さよりも長い中心軸C方向の長さとを有し、この中心軸C方向の一端を上記内周部の底面に当接させて保持部材8内に保持された状態で、他端が保持部材8の開口部から必要長さ突出するようにされている。
ここで、本実施形態ではこの圧縮コイルバネ7のバネ定数K(N/mm)は、上記リングビット3の重量W(N)と、図7に示すようにこのリングビット3に形成された後述する案内壁の軸線Oに対する傾斜角θ(°)と、リングビット3の内周面からインナービット2の外周側に突出した係合凸部6の突端までの軸線Oに対する径方向の距離である係合凸部6の引っ掛かり高さh(mm)と、インナービット2に設けられる係合凸部6の数n(個)に対して、K>W/(tanθ×h×n)とされている。
このような圧縮コイルバネ7を内周部に保持した保持部材8が上述のようにして係合凸部6の凹孔6D内に挿入されて、圧縮コイルバネ7の上記他端が凹孔6Dの孔底に当接させられ、この状態で係合凸部6が、上記係合面6Bを回転方向T側に向けるとともに係止面6Cを軸線O方向後端側に向けるようにして凹所2Fに収容され、保持部材8の底部が凹所2Fの底面に当接させられる。
そして、この状態から圧縮コイルバネ7の付勢力に抗してさらに係合凸部6を凹所2F内に押し込み、係止面6Cの切れ上がり部分が凹所2F内周面に開口したピン孔2Gよりもインナービット2の内周側に位置したところで、図13に示すようにピン孔2Gに回転方向T側からピン9Aを嵌挿して、ピン孔2Gが排出溝2Dに貫通する側の内径が一段小さくなる部分に当接させ、さらにピン孔2Gにスプリングピン9Bを装入することによりピン9Aを固定する。
これにより、このピン9Aの外周部がピン孔2Gの凹所2F内周面への開口部から該凹所2F内にはみ出して、係止面6Cの切れ上がり部分よりもインナービット2の外周側に位置するので、押し込みを解いて係合凸部6が圧縮コイルバネ7により外周側に突出しようとしても、係止面6Cの切れ上がり部分がこのはみ出したピン9Aに当接して突出が拘束される。従って、これにより係合凸部6はインナービット2の外周側に付勢されて出没可能とされつつ、軸線Oに対する径方向に位置決めされる。
なお、こうして係止面6Cの切れ上がり部分がピン9Aに当接して径方向に位置決めされた状態で、係合凸部6は、インナービット2の先端部2Cの外周面から当接部2Bの外周面と略等しい突出高さで突出させられている。また、この状態から係合凸部6を凹所2F内に押し込むことにより、係合凸部6は、その上記突端面6Aがインナービット2の先端部2C外周面と略等しい位置となるように埋没可能とされている。
一方、リングビット3は、その本体が鋼材等により形成されて、図14に示すようにケーシングパイプ1やインナービット2と同軸となる軸線Oを中心とした外形略円環状あるいは円筒状をなしており、その内径はケーシングパイプ1先端のケーシングトップ1Aの内径と等しく、従ってインナービット2の先端部2Cの外径より僅かに大きくされている。また、リングビット3の後端面3Aは軸線Oに垂直な円環面とされるとともに、この後端面3Aの外径はケーシングトップ1Aの先端面1Cの外径と等しくされていて、すなわちこれら先後端面1C、3Aは互いに合同な円環面とされている。
さらに、リングビット3の外周面は、後端面3Aから先端側に向けて漸次拡径する軸線Oを中心としたテーパ面とされた後、軸線Oを中心とした一定外径の円筒面とされ、さらにその先端側では軸線Oに沿った断面が凹曲線状をなすくびれ部を介して、再び漸次拡径するテーパ面とされて、リングビット3の先端面に至るようにされている。従って、リングビット3の外径は、ケーシングパイプ1やケーシングトップ1Aの外径よりも大きくされる。
また、このリングビット3の先端面は、外周部が内周側に向かうに従い先端側に向かうテーパ面とされるとともに、内周部は外周側に向かうに従い先端側に向かうテーパ面とされている。そして、これらのテーパ面と、該テーパ面同士が交差する先端面の突端に形成された軸線Oに垂直な平坦面とに、やはり超硬合金等の硬質材料よりなるチップ5が、各テーパ面と平坦面とにそれぞれ垂直に複数個ずつ植設されている。
さらに、リングビット3の内周部には、インナービット2の係合凸部6と同数の複数(3つ)の係合凹部10が周方向に等間隔に形成されていて、これらの係合凹部10に、インナービット2の先端部2C外周に突出した上記係合凸部6が係合することにより、リングビット3はインナービット2に対して軸線O回りに掘削時の回転方向Tに向けて一体回転可能とされるとともに、軸線O方向先端側に向けて係止される。そして、さらに上述のようにインナービット2の外周側に出没可能とされた係合凸部6が内周側に後退することにより、こうして軸線O方向先端側に係止されていたリングビット3は、先端側に抜脱可能とされる。
ここで、係合凹部10は、上記後端面3Aとの間に間隔をあけるとともにリングビット3の先端面に開口するように形成され、リングビット3の内周側を向く底面10Aと、この底面10Aからリングビット3の内周部に向けてそれぞれ延びる回転方向T側を向く壁面10Bと、回転方向T後方側を向く壁面10Cと、先端側を向く壁面10Dとにより画成されている。また、1つの係合凹部10の壁面10B、10C間の周方向の幅は、インナービット2の排出溝2Dや係合凸部6の周方向の幅などよりも大きく、さらに隣接する係合凹部10の壁面10C、10B間の周方向の間隔よりも大きくされている。
このうち、底面10Aは軸線Oを中心とした略円筒面状をなしており、その軸線Oに対する半径は、軸線Oから上述のようにインナービット2の外周側に突出して径方向に位置決めされた係合凸部6の突端面6Aまでの距離よりも僅かに大きくされている。また、係合凹部10の壁面10B、10Cは、いずれも軸線Oに直交する断面が、この底面10Aの断面がなす凹円弧に滑らかに接する凹曲線状をなしており、ただしこのうち回転方向Tの後方側を向く壁面10Cは断面1/4凹円弧状とされて、その半径が、壁面10Bがなす凹曲線の曲率半径よりも小さく、係合凸部6の突端面6Aの回転方向T側の辺に形成された面取りがなす断面1/4凸円弧の半径と略等しくされている。
さらに、係合凹部10の先端側を向く壁面10Dは、その回転方向T側の部分が軸線Oおよび底面10Aに垂直な平坦面とされている。ここで、この平坦面とリングビット3の後端面3Aとの間隔は、ケーシングトップ1Aの段部1Bにインナービット2の当接部2Bを当接させた状態でのケーシングトップ1Aの先端面1Cとインナービット2の係合凸部6における係止面6Cとの間隔よりも小さくされ、またこの平坦面の周方向の幅はインナービット2の周方向における係合凸部6の幅よりも大きくされている。
一方、壁面10Dの回転方向T後方側の部分は、この平坦面が底面10Aから後端側に向かうに従いリングビット3の内周側に向けて傾斜するように切り欠かれるように形成されて、案内壁10Eとされている。ここで、この案内壁10Eは、本実施形態では軸線Oに沿った断面において図7に示すように、該軸線Oに対して一定の上記傾斜角θで傾斜するように形成されている。また、案内壁10Eの周方向の幅も係合凸部6の周方向の幅より大きくされている。
このようなリングビット3を、ケーシングトップ1Aの先端から突出したインナービット2の先端部2Cの周囲に配設して係合凹凸部6、10を係合させるには、まずインナービット2をケーシングパイプ1の後端側から挿入して、その外周側に付勢された係合凸部6をケーシングトップ1Aの段部1Bの後端面に当接させる。次いで、インナービット2をさらに挿入して前進させてゆくと、この段部1Bの後端面がなすテーパに係合凸部6の軸線O方向先端側に向けられた面取りが案内されるようにして係合凸部6がインナービット2の内周側に後退させられ、この係合凸部6の突端面6Aがケーシングトップ1Aの内周面に当接した状態となる。
そこで、さらにインナービット2を前進させて、図8に示すように係合凸部6がケーシングトップ1Aの先端側に抜けきらないところで、インナービット2の周方向における係合凸部6の位置に係合凹部10の位置を合わせつつ、リングビット3を先端側からインナービット2の先端部2Cの周囲に同軸となるように被せ、その後端面3Aをケーシングトップ1Aの先端面1Cに当接させて保持する。そして、インナービット2をさらに前進させると、係合凸部6がケーシングトップ1Aの内周面からリングビット3の内周部に当接したまま移動し、係合凹部10の位置に達したところで圧縮コイルバネ7の付勢力によって係合凸部6が外周側に突出して係合凹部10に収容される。
ここで、上述のように軸線Oから係合凹部10の底面10A前の半径が、外周側に突出した係合凸部6の突端面6Aまでの距離より大きくされているため、こうして突出した係合凸部6が係合凹部10に収容された状態で、その突端面6Aと係合凹部10の底面10Aとの間には、図7に示すように僅かな間隔があけられるようにされており、同図7に示すようにケーシングトップ1Aと等しい内径とされたリングビット3の内周面から係合凸部6の突端面6Aまでの軸線Oに対する径方向の距離が、係合凸部6の上記引っ掛かり高さhとされる。
このようにして係合凸部6が係合凹部10に収容されたインナービット2を上記回転方向Tに回転させると、図1に示すように係合凸部6が係合凹部10の回転方向T側に位置して、係合凸部6の軸線Oに垂直な係止面6Cが、同じく軸線Oに垂直な係合凹部10の上記壁面10Dの回転方向T側の平坦面と対向することになる。従って、この状態でケーシングパイプ1ごとインナービット2およびリングビット3を軸線O方向先端側が下向きとなるように配置しても、この壁面10Dが係止面6Cに当接することにより、上述のようにリングビット3がインナービット2に対して先端側に向けて係止されるので、リングビット3が脱落するようなことはない。
また、こうしてインナービット2を回転方向Tに回転させると、図2および図3に示すように係合凸部6の回転方向Tに向けられた係合面6Bが係合凹部10の回転方向Tの後方側を向く壁面10Cと対向し、この係合面6Bと係合凸部6の上記突端面6Aとが交差する該突端面6Aの回転方向T側の辺に形成された断面1/4凸円弧の面取りが、これと略等しい半径の断面1/4凹円弧状をなす係合凹部10の上記壁面10Cと当接する。従って、リングビット3はインナービット2に対して、上述のように軸線O回りに掘削時の回転方向Tに向けて一体回転可能とされる。
次に、このように構成された掘削工具によって地盤に所定の深さまで下向きに削孔Hを形成しつつケーシングパイプ1を挿入し、次いでインナービット2をケーシングパイプ1から引き抜いて、ケーシングパイプ1を仮設杭などとして一時的に使用した後に、該ケーシングパイプ1を削孔Hから引き上げて地上に回収する場合について、図1ないし図10と図15(a)〜(d)を用いて説明する。
まず、上述のように軸線O方向先端側が下向きとなるようにケーシングパイプ1、インナービット2およびリングビット3を配置して、上記掘削装置から掘削ロッドを介してインナービット2に回転方向Tへの回転力と軸線O方向先端側への推力とを与えて掘削を開始すると、ケーシングパイプ1はケーシングトップ1Aの段部1Bがインナービット2の当接部2Bに当接することによって推力だけが伝播され、回転することなくインナービット2と一体に前進させられる。
これに対して、リングビット3は、当初は自重によって降下していることにより、係合凹部10の壁面10Dが係合凸部6の係止面6Cに当接して軸線O方向先端側に係止された状態のまま、図2および図3に示すように係合凹部10の壁面10Cが係合凸部6の係合面6B突端側の面取り部分に上述のように当接することによってインナービット2と一体に回転されることとなるが、リングビット3の先端が地盤に接地すると、インナービット2およびケーシングパイプ1に対して相対的に軸線O方向後端側に押し上げられ、図1に示したようにその後端面3Aがケーシングトップ1Aの先端面1Cに当接させられた状態となる。
そこで、この状態から上記ダウンザホールハンマ4に圧縮空気を供給して軸線O方向先端側への打撃力もインナービット2に付与しつつ削孔Hを形成すると、この打撃力と上記推力は、当接部2Bから段部1Bを介してケーシングトップ1Aおよびケーシングパイプ1に伝播するとともに、ケーシングトップ1Aの先端面1Cから後端面3Aを介してリングビット3にも伝播して、インナービット2から直接与えられる回転力とともに、図15(a)に示すように、これらインナービット2とリングビット3による掘削が行われ、こうして形成される削孔Hに、ケーシングトップ1Aに伝播した打撃力と推力によってケーシングパイプ1が挿入されてゆく。
なお、このように掘削が行われている間は、リングビット3は地盤に接地している状態となるので、その後端面3Aが専らケーシングトップ1Aの先端面1Cに当接したままとなり、ケーシングトップ1Aからの打撃力と推力が伝播される。また、この打撃力による衝撃によってリングビット3がケーシングトップ1Aから離れて先端側に飛び出ても、インナービット2の係合凸部6の係止面6Cに係合凹部10の壁面10Dが当接して係止されることにより、リングビット3が脱落するようなことはない。
さらに、掘削中は、ダウンザホールハンマ4に供給された圧縮空気の排気がインナービット2のブロー孔2Eから排出溝2Dに噴出させられ、掘削時に生成された繰り粉を、この排出溝2Dを通して軸線O方向後端側に送り出してケーシングパイプ1内から排出する。また、この排気は、ブロー孔2Eから凹所2Fの底面にかけて延びる分岐孔を介して該凹所2Fにも供給され、この凹所2Fに供給された排気は、保持部材8の貫通孔8Aから圧縮コイルバネ7の間を通して係合凸部6の凹孔6D内に流入し、さらにこの凹孔6Dの孔底の中央から延びる小径孔を通してリングビット3の係合凹部10内に先端側に向けて噴出させられる。
次に、このようにして所定の深さまで削孔Hが形成されてケーシングパイプ1が挿入された後に、インナービット2をケーシングパイプ1から引き抜くには、まず図5に白抜き矢線で示すようにインナービット2を掘削時の回転方向Tとは反対側に回転させて、図4ないし図6に示すように係合凸部6を係合凹部10の壁面10Dにおける上記案内壁10Eの軸線O方向先端側に位置させる。
そして、この状態から掘削ロッドおよびダウンザホールハンマ4ごとインナービット2を軸線O方向後端側に後退させると、図7(a)に示したように係合凸部6の突端面6Aと係止面6Cとの交差稜線部が案内壁10Eに当接し、さらに後退させると、図7(b)や図9および図10に示すように案内壁10Eに沿って案内されるように係合凸部6が圧縮コイルバネ7による付勢力に抗してインナービット2の径方向内周側に後退して凹所2F内に没し、その突端面6Aと係止面6Cとの交差稜線部がリングビット3の内周面に当接させられる。
従って、図8に白抜き矢線で示すようにそのままインナービット2を後退させれば、係合凸部6の突端面6Aがリングビット3の内周面からケーシングトップ1Aの内周面を摺接しつつ、インナービット2の先端部2Cがこれらリングビット3およびケーシングトップ1Aの内周部から抜け出て、係合凸部6がケーシングトップ1Aを越えたところで再び外周側に突出するものの、その外径はケーシングパイプ1の内径より小さいために以後はインナービット2の後退が拘束されることがなくなるので、図15(b)に示すようにインナービット2をケーシングパイプ1から抜き出すことが可能となる。
そして、さらにこうしてインナービット2が抜き出されたところで、リングビット3はケーシングパイプ1に対し、図15(c)に示すようにケーシングトップ1Aの先端面1Cにリングビット3の後端面3Aが当接しただけの状態となって抜脱可能とされる。このため、上述のようにケーシングパイプ1を一時的に使用した後は、図15(d)に示すようにそのままケーシングパイプ1を引き上げるだけで、リングビット3を削孔Hの孔底に残置してケーシングパイプ1のみを削孔Hから引き抜いて回収することができる。
このように、上記構成の掘削工具によれば、掘削時にはインナービット2の係合凸部6が外周側に突出してリングビット3の係合凹部10と係合することにより、リングビット3がインナービット2に対して、軸線O方向先端側に係止されて抜け止めされるとともに、軸線O回りに掘削時の回転方向Tに向けて一体回転可能とされて掘削を行うことができる。その一方で、掘削終了後にリングビット3を抜脱するには、インナービット2を後退させて係合凸部6を内周側に没するだけでよく、特許文献3に記載の掘削工具のように第2のインナービットを必要とすることはない。
このため、このような第2のインナービットを用意したり、特に削孔Hが深いときに掘削ロッドを連結して孔底まで第2のインナービットを挿入したりする必要もなく、効率的にリングビット3を残置したままケーシングパイプ1を回収することができる。しかも、削孔Hはケーシングパイプ1よりも大径のリングビット3によって形成されたものであるので、その内径は図15(d)に示したようにケーシングパイプ1の外径よりも大きく、従ってケーシングパイプ1の引き抜きの際に大きな抵抗が作用することはないため、この回収作業を容易にすることもできる。
ただし、図15(c)に示した状態から図16に示すように、所定の深さまで形成された上記削孔Hの孔底から、さらに削孔Kを延長して形成して建て込み部材Lを建て込むような場合には、インナービット2をケーシングパイプ1から抜き出した後に、図16(a)に示すようなケーシングトップ1Aおよびリングビット3の内径よりも僅かに小さな外径でリングビット3と係合することのない掘削ビット11を用いるようにしてもよい。
この場合には、図16(a)に示したように、ケーシングパイプ1内に通した上記掘削ビット11をケーシングトップ1Aおよびリングビット3の内周部から削孔Hの孔底に接地させて掘削を行うことにより削孔Kを所定の深さまで形成し、次いでこの掘削ビット11を引き抜いてから、図16(b)に示すように建て込み部材Lを建て込んで、しかる後リングビット3を残置してケーシングパイプ1を削孔Hから引き抜き、回収すればよい。このような場合においても、上記構成の掘削工具によれば、ケーシングパイプ1を引き抜くのに大きな抵抗が作用することがなく、その回収を容易に行うことができる。
また、本実施形態では、ケーシングパイプ1におけるケーシングトップ1Aの段部1Bにインナービット2の当接部2Bが当接するとともにリングビット3の内周部の係合凹部10にインナービット2の係合凸部6が係合した状態で、ケーシングトップ1Aの先端面1Cにリングビット3の後端面3Aが当接可能とされていて、インナービット2に与えられた推力と打撃力とがケーシングトップ1Aを介してリングビット3に伝播させられるようにされているため、特許文献1、3に記載されたインナービットから直接リングビットに推力や打撃力を伝播する掘削工具のように、ケーシングトップの段部の先端側にさらにリングビットの段部を内周側に一段縮径するように形成する必要がない。
従って、本実施形態のようにケーシングトップ1Aの内径とリングビット3の内径とを互いに等しくするなど、リングビット3の内径がケーシングトップ1Aの内径より小さくならないようにすることができるので、同じ内径の削孔Hを形成する場合でもリングビット3の肉厚を薄くしたり、あるいは上述のように延長した削孔Kに建て込み部材Lを建て込む場合でも同じ外径の建て込み部材Lに対して内径の小さなケーシングパイプ1を用いたりすることができ、掘削コストの削減を図ることができる。
さらに、本実施形態では、係合凸部6をインナービット2の先端部2Cの外周側に出没可能とするのに、該係合凸部6を圧縮コイルバネ7等の付勢手段によって外周側に付勢してインナービット2の凹所2Fに保持している一方、突出したこの係合凸部6が係合するリングビット3の係合凹部10には、その後端部の先端側を向く壁面10Dの回転方向Tの後方側に、後端側に向かうに従いリングビット3の内周側に向けて傾斜する案内壁10Eが形成されている。
このため、掘削終了後には、上述のようにインナービット2を掘削時の回転方向Tの後方側に回転させて係合凸部6を案内壁10Eの先端側に配置し、そのままインナービット2を軸線O方向の後端側に後退させることにより、係合凸部6が案内壁10Eに摺接しながら案内され、付勢力に抗してインナービット2の内周側に押し込まれつつ後退させられて係合凹部10から離脱させられるので、係合凸部6と係合凹部10との係合を比較的容易に解いて確実にインナービット2をリングビット3から抜き出すことができる。その一方で、掘削時に係合凸部6は係合凹部10の回転方向T側に位置していて、その軸線O方向後端側には係合凹部10の軸線Oに垂直な壁面10Dが配置され、この壁面10Dが同じく軸線Oに垂直な係合凸部6の係止面6Cに当接することによりリングビット3が係止されるので、不用意にリングビット3が脱落するようなことはない。
さらに、このようなリングビット3の脱落を防ぐのに、本実施形態では、係合凸部6をインナービット2の外周側に付勢する付勢手段としての圧縮コイルバネ7のバネ定数K(N/mm)を、リングビット3の重量W(N)と、上記案内壁10Eの軸線Oに対する傾斜角θ(°)と、リングビット3の内周面からインナービット2の外周側に突出した係合凸部6の突端までの軸線Oに対する径方向の距離である係合凸部6の引っ掛かり高さh(mm)と、インナービット2に設けられる係合凸部6の数n(個)に対して、K>W/(tanθ×h×n)としている。
このため、上述のように軸線O方向先端側を下向きにして掘削を行う場合においても、係合凸部6が案内壁10Eに当接しただけの状態では、リングビット3の重量Wにより係合凸部6が圧縮コイルバネ7の付勢力に抗して案内壁10Eに摺接しながらインナービット2の内周側に後退することはなく、掘削中にリングビット3が自重によって不用意に抜け外れてしまってその後の掘削が不可能となるような事態が生じるのを防止することができる。
ただし、上記の式で表されるのは、リングビット3が自重で脱落しない最低限の条件であり、より確実にリングビット3の脱落を防ぎつつ、リングビット3を残置する際に比較的スムーズに係合凸部6を後退させてインナービット2を引き抜くためには、圧縮コイルバネ7のバネ定数K(N/mm)は、W/(tanθ×h×n)に対して8倍程度までの範囲で大きくされるのが望ましい。
1 ケーシングパイプ
1A ケーシングトップ
1B 段部
1C ケーシングトップ1Aの先端面
2 インナービット
2B 当接部
2C インナービット2の先端部
2F 凹所
3 リングビット
3A リングビット3の後端面
5 チップ
6 係合凸部
7 圧縮コイルバネ
10 係合凹部
10E 案内壁
O ケーシングパイプの軸線
T 掘削時のインナービット2の回転方向
θ 案内壁10Eの軸線Oに対する傾斜角
h 係合凸部6の引っ掛かり高さ

Claims (4)

  1. 軸線を中心とした円筒状をなすケーシングパイプの先端内周部に、該ケーシングパイプの内径が一段小さくなる段部が形成されるとともに、上記ケーシングパイプ内には、上記段部に当接可能な当接部が外周に形成されたインナービットが上記軸線方向後端側から挿入されて、該インナービットの先端部が上記ケーシングパイプの先端から突出させられており、このケーシングパイプの先端から突出した上記インナービットの先端部の周囲には、円環状をなすリングビットが配設されていて、このリングビットの内周部に形成された係合凹部に、上記インナービットの先端部外周に出没可能に設けられた係合凸部が外周側に突出して係合することにより、上記リングビットが上記インナービットに対して上記軸線回りに掘削時の回転方向に向けて一体回転可能かつ該軸線方向先端側に係止されるとともに、上記係合凸部が内周側に後退することにより、上記リングビットが先端側に抜脱可能とされており、上記係合凸部は、外周側に付勢されて上記インナービットの先端部外周に出没可能に設けられてるとともに、上記係合凹部の後端部には、後端側に向かうに従い上記リングビットの内周側に向けて傾斜する案内壁が形成されていることを特徴とする掘削工具。
  2. 上記段部に上記当接部が当接するとともに上記係合凹部に上記係合凸部が係合した状態で、上記ケーシングパイプの先端面に上記リングビットの後端面が当接可能とされていることを特徴する請求項1に記載の掘削工具。
  3. 上記係合凸部は圧縮コイルバネによって外周側に付勢されており、この圧縮コイルバネのバネ定数K(N/mm)が、上記リングビットの重量W(N)と、上記案内壁の上記軸線に対する傾斜角θ(°)と、上記リングビットの内周面から上記インナービットの外周側に突出した上記係合凸部の突端までの上記軸線に対する径方向の距離である該係合凸部の引っ掛かり高さh(mm)と、上記インナービットに設けられる上記係合凸部の数n(個)に対して、K>W/(tanθ×h×n)とされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の掘削工具。
  4. 軸線を中心とした円筒状をなすケーシングパイプの先端内周部に、該ケーシングパイプの内径が一段小さくなる段部が形成されるとともに、上記ケーシングパイプ内には、上記段部に当接可能な当接部が外周に形成されたインナービットが上記軸線方向後端側から挿入されて、該インナービットの先端部が上記ケーシングパイプの先端から突出させられており、このケーシングパイプの先端から突出した上記インナービットの先端部の周囲には、円環状をなすリングビットが配設されていて、このリングビットの内周部に形成された係合凹部に、上記インナービットの先端部外周に出没可能に設けられた係合凸部が外周側に突出して係合することにより、上記リングビットが上記インナービットに対して上記軸線回りに掘削時の回転方向に向けて一体回転可能かつ該軸線方向先端側に係止されるとともに、上記係合凸部が内周側に後退することにより、上記リングビットが先端側に抜脱可能とされており、上記段部に上記当接部が当接するとともに上記係合凹部に上記係合凸部が係合した状態で、上記ケーシングパイプの先端面に上記リングビットの後端面が当接可能とされていることを特徴とする掘削工具。
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