JP3379418B2 - 掘削工具 - Google Patents

掘削工具

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JP3379418B2
JP3379418B2 JP00611498A JP611498A JP3379418B2 JP 3379418 B2 JP3379418 B2 JP 3379418B2 JP 00611498 A JP00611498 A JP 00611498A JP 611498 A JP611498 A JP 611498A JP 3379418 B2 JP3379418 B2 JP 3379418B2
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猛 林
和由 吉田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アンカー工事、各
種さく井工事、基礎杭工事などの土木工事において土
砂、岩石等の掘削に用いられる掘削工具に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】この種の掘削工具においては、工具本体
に形成された取付孔に軸部を挿入させて掘削ビットが取
り付けられたものが知られている。例えば、実公昭63
−23508号公報には、軸線回りに回転されるととも
に該軸線方向に打撃力を受ける工具本体の先端に、上記
軸線から偏心した位置に中心軸を有する複数の取付孔が
形成され、これらの取付孔に、いわゆる拡径ビットと称
される掘削ビットが、その軸部を挿入させて上記中心軸
周りに回動自在に取り付けられた掘削工具が記載されて
いる。そして、この掘削工具においては、上記掘削ビッ
トの軸部の外周面に周方向に環状溝が形成される一方、
上記工具本体には、この軸部を上記取付孔に挿入した状
態で上記環状溝に接して開口するように、取付孔の接線
方向にピン孔が形成されており、このピン孔に挿入され
たピンが上記環状溝に係合することにより、掘削ビット
の上記中心軸方向の移動が拘束されてその取付孔からの
脱落が防がれるようになされている。
【0003】しかるに、このように構成された掘削工具
では、上述したように工具本体が回転されつつ掘削を行
うことにより、掘削抵抗によって掘削ビットがその上記
軸線からの外径を拡げるように上記中心軸回りに回転
し、工具本体の外径よりも大きな径の掘削孔を形成する
ことができる一方、掘削時の回転方向とは逆方向に工具
本体を回転させることによって掘削ビットがその外径を
縮径させるように回転するので、例えば工具本体の外周
にケーシングを係合させてケーシングを伴った掘削を行
い、しかる後上記拡径ビットを縮径させて工具本体ごと
ケーシングから引き抜くことにより、ケーシングだけを
地盤に埋設することが可能となる。なお、上記公報に記
載されているのは、掘削ビットが上記中心軸回りに回動
自在とされた掘削工具であるが、このように掘削ビット
が回動自在とされずに工具本体に固定される場合には、
一般に上記軸部の外周に雄ねじ部を形成するとともに上
記取付孔の内周にはこの雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を
形成して、軸部を取付孔にねじ込んで掘削ビットを工具
本体に取り付けた上で、さらに上記ピンにより掘削ビッ
トの脱落を防止するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
掘削ビットの軸部に形成された環状溝に工具本体の取付
孔の接線方向に挿入されたピンを係合させて掘削ビット
を中心軸方向に拘束した掘削工具では、このピンと軸部
との係合部位が上記環状溝とピン孔とが接する接点一点
だけとなり、十分な係合強度を確保することが難しいと
いう問題がある。また一方、掘削ビットを回転しないよ
うに工具本体にねじ込んで固定した掘削工具にあって
は、特にこの工具本体に上述のように回転打撃力を与え
て掘削を行う場合、その回転力による抵抗によって掘削
ビットの軸部の雄ねじ部が取付孔の雌ねじ部にさらにね
じ込まれて強く締め付けられてしまい、掘削によって摩
耗した掘削ビットを交換しようとする際に、その取り外
しが困難となってしまうという問題がある。
【0005】本発明は、このような背景の下になされた
もので、工具本体の取付孔に軸部を挿入させて掘削ビッ
トが取り付けられた掘削工具において、第1には、掘削
ビットと工具本体との上記中心軸方向の係合強度を十分
に確保することを目的とし、また第2には、特に掘削ビ
ットを回転しないように固定した場合に、回転力が作用
しても掘削ビットの着脱を容易とすることを目的として
いる。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決し
て、まず上記第1の目的を達成するために、本発明は工
具本体に形成された取付孔に軸部を挿入させて掘削ビッ
トが取り付けられてなる掘削工具において、上記軸部の
外周面と上記取付孔の内周面とに、この軸部を取付孔に
挿入した状態で互いに対向する凹溝をこれら内外周面の
周方向に延びるようにそれぞれ形成し、これらの凹溝が
対向して画成される凹孔に、上記内外周面の周方向に沿
って可撓性を有する軸状部材で構成された係止部材が、
上記工具本体に形成された挿入孔から送り込まれて挿入
され、掘削時にその中心軸線回りに回転されつつ、該軸
線方向先端側に打撃力を受けるデバイスの先端部外周側
に拡径ビットが装着されるとともに、上記デバイスの中
心部には上記軸線に沿って貫通孔が形成され、この貫通
孔の先端側が上記取付孔とされていて、この取付孔に上
記掘削ビットとしてのパイロットビットが上記拡径ビッ
トよりも上記軸線方向先端側に位置して取り付けられて
おり、このパイロットビットの外径が上記拡径ビットの
内周端から上記デバイスの軸線までの径方向の間隔より
も大きく設定されていることを特徴とする。従って、掘
削ビットの軸部と工具本体の取付孔とは、その周方向に
延びるように画成された凹孔に挿入される係止部材を介
して係合させられるため、両者の係合部位を大きくする
ことができ、十分な係合強度を確保することが可能とな
る。さらに、このような掘削工具によれば、パイロット
ビットの外径が拡径ビットの内周端からデバイスの軸線
までの径方向の間隔よりも大きくなるように設定されて
いるので、拡径ビットについては、その軸部を従来のよ
うにピンなどで係止したりせずとも、拡径ビットを回動
自在に支持して先端側に抜け出したりするのを防止する
ことができる。また、先行するパイロットビットによる
掘削で破砕されやすくなった地盤が拡径ビットによって
掘削されるので、掘削効率の一層の向上を図ることがで
きる。
【0007】ここで、取付孔に軸部を挿入した状態で画
成される上記凹孔に係止部材を挿入するには、例えば工
具本体に上記取付孔の凹溝に連通するように挿入孔を形
成することにより、軸部を取付孔に挿入して凹孔を画成
した後に上記挿入孔からこの凹孔に係止部材を挿入する
ことが可能であるが、このような場合には、この係止部
材を上記挿入孔から凹孔に挿入した後に該凹孔に沿って
周方向に湾曲可能にしなければならない。そこで、上記
係止部材として、例えば金属線を螺旋状に巻回したコイ
ルや金属線を撚り上げたワイヤロープなど、可撓性を有
する軸状部材を挿入孔から凹孔に挿入するようにし、凹
孔に沿って周方向に湾曲させて係止部材を挿入すること
ができる。
【0008】さらに、上記第1の目的を達成するため
に、本発明は、工具本体に形成された取付孔に軸部を挿
入させて掘削ビットが取り付けられてなる掘削工具にお
いて、上記軸部の外周面と上記取付孔の内周面とに、そ
れぞれ周方向に間隔をあけて複数の係合部と被係合部と
を突設し、上記軸部に突設された係合部を、該軸部を上
記取付孔に挿入する際には該取付孔に突設された上記被
係合部の間を挿通可能とし、かつこの軸部を上記取付孔
に挿入した状態では該軸部を取付孔に対して所定角度回
転させることによりその挿入方向の後方側に向けて上記
被係合部に係合可能とされており、掘削時にその中心軸
線回りに回転されつつ、該軸線方向先端側に打撃力を受
けるデバイスの先端部外周側に拡径ビットが装着される
とともに、上記デバイスの中心部には上記軸線に沿って
貫通孔が形成され、この貫通孔の先端側が上記取付孔と
されていて、この取付孔に上記掘削ビットとしてのパイ
ロットビットが上記拡径ビットよりも上記軸線方向先端
側に位置して取り付けられており、このパイロットビッ
トの外径が上記拡径ビットの内周端から上記デバイスの
軸線までの径方向の間隔よりも大きく設定されている
とを特徴とする。従って、このような掘削工具において
も、軸部に突設された複数の係合部を取付孔に突設され
た複数の被係合部の間を通して挿通した上で、軸部を取
付孔に対して所定角度回転させてこれら係合部を挿入方
向後方側に向けて被係合部に係合させることにより、複
数の係合部と被係合部とが係合して軸部が取付孔に係止
されるため、両者の係合強度を確保することが可能とな
る。また、パイロットビットによって先行して掘削を行
うので、掘削効率の一層の向上を図ることができる。
【0009】一方、上記第2の目的を達成するために、
本発明は、工具本体に形成された取付孔に軸部を挿入さ
せて掘削ビットが取り付けられてなる掘削工具におい
て、上記軸部の外周面および上記取付孔の内周面の一方
には、これら軸部および取付孔の中心軸に平行に延びる
突条部が形成されるとともに、これら内外周面の他方に
は、上記突条部を収容可能かつ該突条部が周方向に係合
可能な凹部が形成されており、上記突条部の回転方向側
を向く壁面と上記凹部の回転方向の後方側を向く壁面と
が互いに等しい曲率半径の曲面で形成されているととも
に、上記軸部を上記取付孔に挿入した上で該軸部を上記
回転方向の後方側に回転させることで同一円周上に位置
する上記突条部の壁面と凹部の壁面との間に、この曲率
半径と等しい半径の円柱状の円柱状のピン部材が介装さ
れており、掘削時にその中心軸線回りに回転されつつ、
該軸線方向先端側に打撃力を受けるデバイスの先端部外
周側に拡径ビットが装着されるとともに、上記デバイス
の中心部には上記軸線に沿って貫通孔が形成され、この
貫通孔の先端側が上記取付孔とされていて、この取付孔
に上記掘削ビットとしてのパイロットビットが上記拡径
ビットよりも上記軸線方向先端側に位置して取り付けら
れており、このパイロットビットの外径が上記拡径ビッ
トの内周端から上記デバイスの軸線までの径方向の間隔
よりも大きく設定されていることを特徴とする。従っ
て、このような掘削工具によれば、軸部および取付孔の
中心軸に平行に延びる上記突条部と凹部との係合によっ
てこれら軸部と取付孔とが周方向に係合するため、ねじ
込みの場合のように工具本体に回転力が作用しても掘削
ビットの軸部が取付孔に締め込まれるようなことはな
い。なお、この場合、上記突条部が上記凹部に係合した
状態で、周方向に互いに対向するこれら突条部と凹部と
壁面が互いに等しい曲率半径の曲面で形成されてお
り、この壁面同士の間に、ピン部材を介装することによ
り、上述のような回転力が作用しても工具本体や軸部の
損傷を防ぐことができ、掘削ビットの着脱を一層容易に
することが可能となる。また、パイロットビットによっ
て先行して掘削を行うので、掘削効率の一層の向上を図
ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1ないし図5は、本発明の掘削
工具の第1の実施形態を示すものである。本実施形態の
掘削工具では、円筒状のケーシング1の先端に設けられ
る略円筒状のケーシングトップ2の内周に、当該掘削工
具の工具本体3が、その外周と上記ケーシングトップ2
の内周との間に略円筒状のドライブガイド4を介して挿
通された構成とされており、さらに上記工具本体3にお
いては、上記ドライブガイド4の内周に嵌挿される当該
工具本体3のデバイス5の先端に、上記ケーシングトッ
プ2およびドライブガイド4の先端に突出する4つの拡
径ビット6…と1つのパイロットビット7とが配設され
た構成とされていて、このパイロットビット7が本実施
形態における上記掘削ビットとして工具本体3のデバイ
ス5に取り付けられている。
【0011】ここで、上記ケーシングトップ2は、先端
側から後端側に向けてその外径が一段縮径するように形
成された多段円筒状とされており、この先端側における
外径は上記ケーシング1の外径と等しく、また後端側に
おける外径はケーシング1内に嵌挿可能な大きさとされ
ている。そして、このケーシングトップ2は、この後端
側の外径部をケーシング1に嵌挿させて溶接されること
により、ケーシング1の先端に一体に取り付けられてお
り、その内径はケーシング1の内径よりも小さくされ、
両内径部の間にはケーシングトップ2の後端面2Aによ
る段部が形成されている。
【0012】一方、上記デバイス5は概略多段円柱状に
形成されていて、その小径とされる後端部側がシャンク
部8とされ、このシャンク部8に装着される図示しない
ハンマにより、掘削時にはその中心軸線O回りに回転方
向Tに回転されつつ該軸線O方向先端側に打撃力を受け
る。また、このデバイス5の大径とされる先端部9の先
端外周側には、この先端部9の先端面9Aおよび外周面
9Bに開口して上記拡径ビット6がそれぞれ装着される
4つの凹所10…が周方向に等間隔に形成されていると
ともに、デバイス5の中心部には上記軸線Oに沿って貫
通孔11が形成されており、この貫通孔11の先端側は
多段的に拡径するように形成されて、上記掘削ビットと
してのパイロットビット7が取り付けられる、本実施形
態における工具本体3の取付孔12とされている。な
お、このデバイス5の上記先端面9Aは、その外周部9
aよりも内周部9bが概略円形をなして先端側に一段突
出するように形成されていて、これら内外周部9a,9
bの間には段部9cが形成されており、上記凹所10…
は図2に示すようにこの段部9cを越えて先端面9Aの
内周部9bにまで至るように形成されている。
【0013】上記凹所10は、デバイス5の上記先端面
9Aから一段後退する底面10Aと、この底面10Aか
ら垂直に屹立して先端面9Aに連なる壁面10B〜10
Eとから画成されており、上記軸線O方向先端側から見
て、これらの壁面10B〜10Eのうち、上記回転方向
T側を向く壁面10Bと外周側を向く壁面10Dとは、
両壁面10B,10Dに滑らかに連なる凹円弧面状の壁
面10Cを介して互いに鋭角に交差する方向に配置され
る一方、回転方向Tと反対側を向く壁面10Eは、上記
壁面10Bに略平行となるように配置され、従って壁面
10Dとは鈍角に交差するように配置されている。さら
に、この凹所10の上記底面10Aには、その上記回転
方向T側に、外周側に向かうに従い漸次深くなる凹部1
3が形成されるとともに、この凹部13に対して上記回
転方向Tの反対側には、先端側から見て上記壁面10C
がなす凹円弧の軸線Pと同軸となるように、上記断面円
形の取付孔14が形成されている。
【0014】また、デバイス5内には、上記貫通孔11
から分岐して先端側に向かうに従い外周側に向かう4つ
の空気孔15…が形成されており、これらの空気孔15
…はそれぞれ各凹所10…の底面10Aに形成された上
記凹部13に開口させられている。さらに、デバイス5
の先端部9の外周面9Bには、この先端部9の上記先端
面9Aから後端面にかけて軸線Oに平行に延びる4条の
くり粉排出用の凹溝16…が周方向に等間隔に形成され
ており、これらの凹溝16…は、先端側において上記凹
所10…の上記回転方向T側に開口して、該凹所10お
よびその底面10Aに形成された凹部13の外周側に連
通させられている。なお、この凹溝16の周方向の幅
は、周方向に隣り合う凹溝16,16同士の間に残され
るデバイス5の外周面9Bの幅と略等しく設定されてい
る。
【0015】さらにまた、デバイス5の先端部9の外周
面9Bには、周方向に互いに隣り合うすべての上記凹溝
16,16同士の間に、軸線Oを含む断面が「コ」字状
をなす凹溝16よりも浅い凹溝が、軸線O方向に3条並
んでそれぞれ周方向に延びるように形成されており、こ
のうち先端側の2条8つの凹溝は、それぞれ上記隣り合
う凹溝16,16の双方に開口する通し溝状に形成され
て第1の係合凹部17とされる一方、後端側の1条4つ
の凹溝は、上記凹溝16,16のうち上記回転方向T側
に位置する凹溝16にのみ開口し、この凹溝16から回
転方向Tの反対側に延びた後、回転方向T側を向く壁面
18Aによって上記外周面9Bに連なる止まり溝状に形
成されて第2の係合凹部18とされている。
【0016】一方、上記ドライブガイド4は、上記ケー
シングトップ2とこのデバイス5の先端部9の外周面9
Bとの間に介装されており、その外周面4Aには、先端
側から後端側に向けて順に、上記ケーシング1およびケ
ーシングトップ2の外径と略同外径のフランジ部19
と、上記ケーシングトップ2の内径部に嵌挿可能な外径
の凹部20と、このケーシングトップ2の内径部よりも
大きく、かつケーシング1の内径部に嵌挿可能な外径の
段部21とが、上記軸線O回りに周回するように形成さ
れている。なお、上記凹部20の軸線O方向の幅は、ケ
ーシングトップ2の軸線O方向の幅よりも大きくされて
いる。従って、このドライブガイド4は、ケーシングト
ップ2に対しては軸線O回りに相対回転可能とされると
ともに、軸線O方向先端側に向けては段部21がケーシ
ングトップ2の後端面2Aに当接することにより、また
軸線O方向後端側にはフランジ部19がケーシングトッ
プ2の先端面2Bに当接することにより、それぞれ係合
可能とされている。
【0017】また、このドライブガイド4の内周面4B
の内径は、デバイス5の先端部9の上記外周面9Bが嵌
挿可能な大きさとされており、さらにこの内周面4Bに
は、該内周面4Bから突出してデバイス5の上記外周面
9Bの上記係合凹部に挿入可能とされた凸部が、軸線O
方向に間隔をあけて3列、かつ周方向には等間隔をあけ
て4列形成されている。そして、さらにこれらの凸部の
うち、軸線O方向先端側2列の8つの凸部は、その周方
向の長さがデバイス5の先端部9の上記外周面9Bに形
成された上記凹溝16の幅よりも僅かに小さくされて第
1の係合凸部22とされる一方、軸線O方向後端側1列
の4つの凸部は、周方向の幅が上記外周面9Bの第2の
係合凹部18の幅と略等しくされて第2の係合凸部23
とされている。
【0018】なお、これら第1、第2の係合凸部22
…,23…は、軸線Oを含む断面において、上記第1、
第2の係合凹部17…,18…がなす「コ」の字よりも
幅および厚さが一回り小さな長方形状に形成されてい
る。また、これら第1、第2の係合凸部22…,23…
の軸線O方向の間隔は、図1に示すようにこれら第1、
第2の係合凸部22…,23…を上記第1、第2の係合
凹部17…,18…に挿入してデバイス5をドライブガ
イド4に対して軸線O方向先端側に係合させた状態で、
第1の係合凸部22…の後端側を向く壁面22Aが第1
の係合凹部17…の先端側を向く壁面17Aにそれぞれ
当接する一方、第2の係合凸部23…の後端側を向く壁
面23Aは第2の係合凹部18…の先端側を向く壁面1
8Bとの間に僅かに間隔をあけるように設定されてい
る。さらに、これら第1、第2の係合凸部22…,23
…は、ドライブガイド4の内周面4Bの上記軸線O方向
において同一の列に位置する第1、第2の係合凸部2
2,22,23の上記回転方向T側を向く壁面22B,
22B,23Bが、周方向に略同位置に並ぶように配置
されている。
【0019】また一方、本実施形態では、デバイス5の
先端部9の上記凹所10に装着される上記拡径ビット6
は、この凹所10に収容可能とされるブロック状の本体
24の先端面24Aおよび1の側面24Bに、超硬合金
等の硬質材料よりなる多数のチップ25…が植設される
とともに、この本体24の後端面24Cには円柱状の軸
部26が形成された構成とされており、この軸部26を
上記取付孔14に嵌挿させて、これら軸部26および取
付孔14の上記軸線P回りに回動自在に上記凹所10に
取り付けられている。また、この本体24の上記側面2
4Bとは反対側の側面24Dは、上記軸部26を取付孔
14に嵌挿して拡径ビット6を装着した際に凹所10の
上記壁面10Cに摺接可能となるように、上記軸線Pを
中心とし、かつ凹所10の凹円弧面状の上記壁面10C
と略等しい曲率半径をなす凸円弧面状に形成されてい
る。
【0020】さらに、この本体24の上記側面24Bと
側面24Dとの間の側面24E,24Fは互いに平行と
され、このうち側面24Eは、図2に示すように拡径ビ
ット6が軸線P回りに上記回転方向Tの後方側向きに回
転して拡径した際に、凹所10の上記壁面10Bに当接
して当該拡径ビット6を位置決めするようになされてい
る。なお、この拡径ビット6が拡径して位置決めされた
状態において、上記側面24Bは、上記ケーシング1の
外周面よりも外周側に突出し、かつ上記軸線Oを中心と
した凸円弧面状をなすように形成されている。一方、反
対側の側面24Fは、図3に示すように拡径ビット6が
軸線P回りに上記回転方向T側向きに回転して縮径した
際に、凹所10の上記壁面10Dに当接して当該拡径ビ
ット6を位置決めするようになされており、この拡径ビ
ット6が縮径して位置決めされた状態で、その本体24
は、凹溝16内に臨むドライブガイド4の上記係合凸部
22…,23…に軸線O方向に干渉しないように、先端
側から見て凹所10の底面10A内に略収まるようにな
されている。
【0021】なお、本実施形態では、この拡径ビット6
の上記軸部26の長さは、凹所10の取付孔14の深さ
よりも僅かに長く形成されており、これにより図1に示
すように、この軸部26を取付孔14に嵌挿して拡径ビ
ット6を装着した状態で、軸部26の後端面26Aは取
付孔14の底面14Aに当接する一方、拡径ビット6の
本体24の後端面24Cと凹所10の底面10Aとの間
には僅かな隙間が形成されることとなる。また、この拡
径ビット6の上記先端面24Aの側面24D側の部分
は、上記軸線Pに直交するチップ25が植設されない平
坦面24aとされており、この平坦面24aは、先端面
24Aの他の部分との間に段部24bを介して、この他
の部分に植設されたチップ25よりも僅かに先端側に突
出するように形成されていて、上述のように軸部26の
後端面26Aを取付孔14の底面14Aに当接させて拡
径ビット6をデバイス5の凹所10に装着した状態で、
上記平坦面24aは、デバイス5の先端面9Aの上記突
出した内周部9bよりも、極僅かに後退した位置に配置
されている。
【0022】さらに、この拡径ビット6の先端面24A
に形成される上記段部24bは、当該拡径ビット6が拡
径した状態において、図2に示すように先端側から見て
デバイス5の上記先端面9Aに形成される上記段部9c
に連なるように、上記軸線Oを中心とした円弧状に形成
されている。一方、この段部24bは、当該拡径ビット
が縮径した状態においては、図3に示すように先端側か
ら見てデバイス5の先端面9Aの上記外周部9aから内
周部9bに向けて上記段部9cを横切るように延び、掘
削時の工具本体3の回転方向T側を向いて配置されるこ
ととなる。
【0023】さらにまた、本実施形態では、デバイス5
の先端部9の上記取付孔12に取り付けられる上記パイ
ロットビット7は、円盤状の本体27の先端面27Aお
よび外周面27Bに超硬合金等の硬質材料よりなる多数
のチップ28…が植設されるとともに、この本体27の
後端面27Cの中央には、上記取付孔12に嵌挿可能な
軸部29が形成された構成とされている。そして、この
軸部29の後端側の外周には、上記軸線Oを中心軸とし
た凹溝30が周方向に一周する環状に形成される一方、
上記取付孔12の内周には、軸部29を挿入してパイロ
ットビット7を工具本体3のデバイス5に取り付けた状
態で上記凹溝30に対向する位置に、凹溝31がやはり
上記軸線Oを中心軸として一周する環状に形成されてお
り、さらにパイロットビット7の上記取付状態において
これらの凹溝30,31が対向して円環状に画成される
凹孔32には、上記周方向に沿って係止部材33が挿入
されている。
【0024】ここで、本実施形態における上記係止部材
33としては、図5に示すように複数の鋼球等の球状部
材34…が用いられており、かかる複数の球状部材34
…が上記凹孔32の全周に亙って上記凹溝31,32の
双方に摺接するように充填されている。また、上記工具
本体3のデバイス5には、その先端部9の外周面9Bか
ら、上記軸線Oに直交して上記凹孔32を含む平面内に
おいて、円環状に画成される該凹孔32に接するように
挿入孔35が形成されるとともに、このデバイス5の外
周面9Bに形成された1の上記凹溝16の外周側を向く
底面からは、上記挿入孔35と上記凹孔32との接点に
おいて該挿入孔35に鈍角に交差するように他の挿入孔
36が形成されており、上記球状部材34…は、取付孔
12に軸部29を挿入した上でこれらの挿入孔35,3
6を通して上記凹孔32内に挿入されて充填され、さら
に該挿入孔35,36を図示されないピン等によって封
止することにより、凹孔32から抜け出ないように拘束
される。
【0025】さらに、本実施形態では、上記パイロット
ビット7の軸部29の外周面の上記凹溝30よりも先端
側に、この外周面から突出して上記軸線Oに平行に延び
る突条部37が周方向に等間隔に複数形成される一方、
上記デバイス5の取付孔12には、やはり上記凹溝31
よりも先端側に、上記突条部37…と同数の凹部38…
がそれぞれ上記軸線Oに平行に延びるように、かつ互い
に周方向に等間隔に形成されている。ここで、上記凹部
38…は、図4に示すようにその周方向の幅および軸線
Oに対する径方向の深さが、上記突条部37…の幅およ
び径方向の高さよりも大きくされていて、軸部29を取
付孔12に挿入した状態で各突条部37…を収容可能と
されており、かつ該突条部37…が周方向に係合可能と
されている。
【0026】また、上記凹部38…は、その軸線Oに直
交する断面が図4に示すように、上記回転方向Tに向け
て曲率半径の大きな円弧と曲率半径の小さな円弧とが並
ぶように形成されていて、このうち曲率半径の小さな円
弧によって凹部38の回転方向Tの後方側を向く壁面3
8Aが形成される一方、上記突条部37…の間に画成さ
れる隙間は、逆に上記回転方向Tに向けて曲率半径の小
さな円弧と曲率半径の大きな円弧とが並ぶように形成さ
れており、このうち曲率半径の小さな円弧によって突条
部37の回転方向T側を向く壁面37Aが形成されてい
る。そして、これらの壁面37A,38Aの断面がなす
上記小さな円弧は、その曲率半径が互いに等しくされて
いるとともに、軸部29を取付孔12に挿入した上で該
軸部29を上記回転方向Tの後方側に回転させて突条部
37…を凹部38…に当接した状態で同一円周上に位置
するようになされており、この状態で壁面37A,38
Aの間に画成される円柱状の空間には、円柱状のピン部
材39がその周面を壁面37A,38Aに密着させて介
装されている。
【0027】なお、このように取付孔12に取り付けら
れたパイロットビット7の上記本体27は、その後端面
27Cがデバイス5の先端部9の上記先端面9Aとの間
に間隔を開けて先端側に位置し、すなわちデバイス5の
凹所10…に取り付けられた拡径ビット6…よりも軸線
O方向先端側に位置しており、しかもその軸線Oからの
外径は、各拡径ビット6…の内周端からデバイス5の軸
線Oまでの径方向の間隔よりも大きくなるように、上記
軸線Oと軸線Pとの径方向の間隔より僅かに大きく設定
されている。従って、これらにより、このパイロットビ
ット7の本体27は、図1に示すように上記拡径ビット
6…の内周側の部分に覆い被さるように配設され、特に
拡径ビット6…が拡径した状態においては、図2に示す
ように拡径ビット6の本体24の上記平坦面24aを覆
い隠すように配設されることとなる。
【0028】そして、さらに本実施形態では、このパイ
ロットビット7の本体27の後端面27Cと、デバイス
5の先端部9の先端面9Aおよび拡径ビット6…の本体
24先端の上記平坦面24aとの間に、円環平板状をな
すスペーサ40が、その中央の貫通孔40Aにパイロッ
トビット7の軸部29を挿通させて介装されている。こ
こで、このスペーサ40は、工具本体3のデバイス5や
拡径ビット6…およびパイロットビット7を形成する金
属材料よりも、やや硬度の小さい金属材料から形成され
てなるものであり、かかるスペーサ40を上述のように
介装した状態でパイロットビット7の軸部29を取付孔
12に挿入することにより、当該スペーサ40はその先
端側および後端側の両端面40B,40Cをパイロット
ビット7の本体27の後端面27Cとデバイス5の先端
面9Aとにそれぞれ密着させて取り付けられている。な
お、上述のように、このデバイス5の先端面9Aに対し
て拡径ビット6…の上記平坦面24aが僅かに後退して
いることから、この平坦面24aとスペーサ40の後端
面40Cとの間には、極小さな隙間が画成されることと
なる。
【0029】また、パイロットビット7の本体27の先
端面27Aには、その中央から外周側に向かう4条の凹
溝41…が周方向に等間隔に、かつ軸線O方向先端側か
ら見てデバイス5の凹所10…の各壁面10Dに直交す
る方向に延びるように形成されている。さらに、この本
体27の外周面27Bには、多数の凹溝42…が軸線O
方向に延びるように形成されており、そのうちの4条の
凹溝42A…は幅広とされて、それぞれ上記凹溝41…
の外周端において各凹溝41…に連通するように形成さ
れる一方、残りの凹溝42…のうちさらに4条の凹溝4
2B…は、先端側から見て図2に示すように、デバイス
5の上記凹所10の凹部13に開口する上記空気孔15
の位置に一致するように配置されている。さらに、この
パイロットビット7には、上記軸部29から本体27に
向けて軸線Oに沿って先端側に延びるように空気孔43
が形成されており、この空気孔43は先端側で2つに分
岐して、上記凹溝41…のうち互いに反対側に位置する
一対の凹溝41,41の内周側端部に開口するように形
成されている。
【0030】しかるに、このように構成された掘削工具
では、工具本体3を軸線O回りに上記回転方向Tに回転
させつつ該軸線O方向先端側に打撃力を与えることによ
り、各拡径ビット6…の本体24が掘削抵抗によって図
1および図2に示すように拡径して位置決めされ、この
拡径状態でさらに回転打撃力が与えられることにより、
これら拡径ビット6…とパイロットビット7とが土砂や
岩石等を破砕しつつ掘削が行われる。このとき、本実施
形態によれば、先行するパイロットビット7による掘削
で破砕されやすくなった地盤が拡径ビット6…によって
掘削されるので、掘削効率の一層の向上を図ることがで
きる。
【0031】そして、上記構成の掘削工具では、まず本
実施形態における掘削ビットとしてのパイロットビット
7の軸部29を工具本体3のデバイス5に形成された取
付孔12に挿入した状態で、軸部29の外周面に形成さ
れた凹溝30と取付孔12の内周に形成された凹溝31
とが対向して周方向に延びるように画成される凹孔32
に、複数の球状部材34…が係止部材33として挿入さ
れており、この係止部材33を介して軸部29が取付孔
12に軸線O方向先端側に向けて係止される。従って、
軸部29と取付孔12との係合部位を、従来の接点一点
から凹孔32の周方向に亙って大きくすることができ、
これによりパイロットビット7と工具本体3との係合強
度を十分に確保して、掘削時にパイロットビット7がガ
タついたり脱落したりするような事態を未然に防ぐとと
もに、掘削時の負荷が大きくされた係合部位に分散され
るので、かかる掘削負荷による係止部材33の損傷等も
防止することができ、長期に渡って安定した掘削を促す
ことが可能となる。
【0032】また、本実施形態では、この係止部材33
が上述のように鋼球等の複数の球状部材34…によって
構成されており、このような球状部材34…が、工具本
体3のデバイス5に形成された挿入孔35,36から挿
入されて上記凹孔32内に充填され、軸部29を取付孔
12に係止するようになされている。従って、軸部29
を取付孔12に挿入することにより画成される上記凹孔
32にも、かかる係止部材33を確実に挿入して両者を
係合せしめることが可能であり、また掘削によってパイ
ロットビット7に摩耗が生じたりしてこれを交換する場
合などでも、上記挿入孔35,36を封止した上記ピン
等を該挿入孔35,36から取り外し、これら挿入孔3
5,36の交点の位置が下側となるように工具本体3を
保持することにより、球状部材34は自然に挿入孔3
5,36から転がり落ちて凹孔32から抜き出されるの
で、かかる交換作業を容易に行うことができる。
【0033】なお、本実施形態ではこのように係止部材
33として複数の球状部材34…を用いているが、これ
を、工具本体3に凹孔32の接線方向に延びる1つの挿
入孔35だけを形成するとともに、この挿入孔35から
係止部材33として可撓性を有する軸状部材を送り込ん
で、凹孔32に沿って周方向に湾曲させつつ該凹溝32
内に周方向に亙って挿入するようにしてもよい。ここ
で、このような可撓性を有する軸状部材としては、例え
ば図6に示す本発明の第2の実施形態のような金属線を
螺旋状に巻回してなるコイル44や、あるいは図7に示
す本発明の第3の実施形態のような多数の金属線を撚り
上げてなるワイヤロープ45などを用いることができ、
このような掘削工具においても、凹孔32に周方向に亙
って挿入された上記コイル44やワイヤロープ45によ
って軸部29が取付孔12に係止されるので、パイロッ
トビット7の工具本体3への係合強度の向上を図ること
ができるとともに、パイロットビット7を交換する際に
は、挿入孔35からこれらコイル44やワイヤロープ4
5を引き抜けばよく、交換作業の簡略化を図ることがで
きる。
【0034】また、上記各実施形態では、パイロットビ
ット7の軸部29の外周面と工具本体3の取付孔12の
内周面とに、その周方向の全周に亙って凹溝30,31
が形成されていて、これにより凹孔32も上記軸線O回
りに1周するように画成されているが、この凹孔32が
1周に至らなくても、従来の接点一点のみで軸部が取付
孔に係止されていた場合に比べれば、パイロットビット
7の工具本体3への係合部位を大きくして係合強度の向
上を図ることができる。さらに、例えば凹溝30,31
を周方向に複数に分割することにより、該凹溝30,3
1が対向して画成される凹孔32も複数に分割するとと
もに、これらの凹孔32にそれぞれ連通するように挿入
孔35を形成し、各挿入孔35から係止部材33を挿入
するようにしてもよい。
【0035】一方、上記第1の実施形態においては、工
具本体3のデバイス5に回転打撃力が与えられることに
より、上記パイロットビット7および拡径ビット6…に
よって掘削がなされ、このうち拡径ビット6…は従来と
同様に、工具本体3の回転方向Tへの回転に伴って上記
軸線P回りに軸線Oからの外径が拡がるように回転して
位置決めされるのに対し、パイロットビット7は工具本
体3に対して軸線O回りに固定されて一体に回転するよ
うになされている。そして、このようにパイロットビッ
ト7を工具本体3の軸線O回りに固定するに際して、本
実施形態では、パイロットビット7の軸部29に形成さ
れた突条部37…が工具本体3の取付孔12に形成され
た凹部38…に周方向に係合することにより両者が一体
回転するようになされており、従来の雄ねじ部と雌ねじ
部との螺合による固定のように掘削時の回転力によって
パイロットビット7の軸部29が取付孔12に締め込ま
れるようなことはなく、上述したようなパイロットビッ
ト7の交換作業を容易に行うことが可能となる。
【0036】さらに、本実施形態では、このようにパイ
ロットビット7の軸部29の突条部37…と工具本体3
の取付孔12の凹部38…とを係合させるに際して、周
方向に互いに対向する突条部37の壁面37Aと凹部3
8の壁面38Aとの間に円柱状のピン部材39が介装さ
れている。このため、掘削時の回転力によってこれら突
条部37と凹部38との間に周方向に過大な負荷が作用
しても、これによって突条部37や凹部38が変形して
損傷したりするような事態を防止することが可能とな
る。
【0037】なお、本実施形態では、このパイロットビ
ット7の本体27の後端面27Cとデバイス5の先端面
9Aおよび拡径ビット6…先端の平坦面24aとの間に
円環平板状のスペーサ40が介装されており、従って、
これらパイロットビット7とデバイス5および拡径ビッ
ト6との間に掘削時に生成されるくり粉が侵入して摩耗
が生じたりするのを防ぐとともに、工具本体3に与えら
れる打撃力を上記先端面9Aの内周部9bからスペーサ
40を介してパイロットビット7に確実に伝えることが
できる。しかも、本実施形態では、このスペーサ40
が、工具本体3やパイロットビット7を形成する材質よ
りも硬度の小さい材質により形成されており、従って掘
削時の負荷によってパイロットビット7がデバイス5側
に押し付けられたり、打撃力の反動によって拡径ビット
6の先端面25Aがスペーサ40に衝突したりしても、
スペーサ40が損傷するだけでパイロットビット7やデ
バイス5が損傷することはなく、スペーサ40を交換す
るだけで容易に元の工具本体3の状態を復元することが
可能となる。
【0038】また、本実施形態では、パイロットビット
7とともにデバイス5に取り付けられる拡径ビット6…
が、その軸部26を上記取付孔14に嵌挿して拡径ビッ
ト6を装着した状態で、軸部26の後端面26Aが取付
孔14の底面14Aに当接する一方、拡径ビット6の本
体24の後端面24Cと凹所10の底面10Aとの間、
および本体24の先端面24Aの平坦面24aとスペー
サ40の後端面40Cとの間には僅かな隙間が形成され
ており、従って拡径ビット6が拡縮径する際に負荷を受
けつつ摺動する部分は軸部26の後端面26Aだけとな
るので、摺動面積を小さくして拡径ビット6の拡縮径を
容易に行うことが可能となる。しかも、本実施形態で
は、パイロットビット7および上記スペーサ40の外径
が拡径ビット6…の内周端からデバイス5の軸線Oまで
の径方向の間隔よりも大きくなるように設定されている
ので、拡径ビット6については、その軸部26を従来の
ようにピンなどで係止したりせずとも、拡径ビット6を
回動自在に支持して先端側に抜け出したりするのを防止
することができる。
【0039】ただし、本実施形態では、このように掘削
ビット6がその軸部26を取付孔14に嵌挿させること
によって回動自在とされ、またその本体24がスペーサ
40に当接することによって先端側に抜け出さないよう
にされているが、この掘削ビット6についても、上記第
1ないし第3の実施形態におけるパイロットビット7の
取付孔12からの抜け止め構造と同じように、掘削ビッ
ト6の軸部26の外周面と取付孔14の内周面とに、軸
部26を挿入した状態で互いに対向する凹溝を周方向に
延びるように形成し、これらの凹溝が対向して画成され
る凹孔に周方向に沿って係止部材を挿入するようにして
もよい。この場合、特に係止部材として第1の実施形態
のような複数の球状部材34…を用いれば、この抜け止
め構造がベアリング効果を奏するので、拡径ビット6の
回動をより円滑にさせることが可能となる。
【0040】さらに本実施形態では、この拡径ビット6
の本体24の先端面24Aに、段部24bを介して先端
側に一段突出する平坦面24aが形成されており、この
段部24bは、当該拡径ビット6が縮径した状態におい
て図3に示すように掘削時の回転方向T側を向き、内周
側に向かうに従いデバイス5の先端面9Aの上記段部9
cを横切って上記回転方向T側に向けて延び、デバイス
5の先端面9Aの一段低められた外周部9aにはみ出す
ように形成されている。このため、拡径ビット6が縮径
した状態から、工具本体3の回転によって上記回転方向
Tの反対側に向けて周方向に抵抗が作用すると、上記外
周部9aにはみ出した段部24bがこの抵抗を受けて上
記軸線P回りに回転させられるので、より速やかに拡径
ビット6を拡径されることが可能となる。また、その一
方で、この拡径ビット6が拡径した状態で上記段部24
bは、図2に示すようにデバイス5の先端面9Aの上記
段部9cと同一の円弧状に配置されるので、掘削時の抵
抗によって拡径ビット6に余計な負荷が作用するのを避
けることができる。
【0041】一方、本実施形態の掘削工具では、ケーシ
ング1の先端に設けられるケーシングトップ2と、回転
打撃力を受ける工具本体3のデバイス5との間に、ドラ
イブガイド4が介装されている。そして、このドライブ
ガイド4はケーシングトップ2に対しては、その段部2
1がケーシングトップ2の後端面2Aに当接することに
より、軸線O回りに相対回転可能かつ軸線O方向先端側
に向けて係合可能とされるとともに、このドライブガイ
ド4に対して工具本体3は、上記第2の係合凹部18…
に第2の係合凸部23…が係合することにより工具本体
3が掘削時の回転方向Tに回転したときには一体に回転
可能、かつ上記第1の係合凹部17…に第1の係合凸部
22…が係合することにより軸線O方向先端側に向けて
係合可能とされる一方、工具本体3が上記回転方向Tと
反対側に回転したときには両者は相対回転可能とされ
て、各係合凸部22…,23…がデバイス5の外周面9
Bの凹溝16…に臨むように配設された回転位置(図3
に示す回転位置)において軸線O方向先端側に抜脱可能
とされている。
【0042】従って、本実施形態の掘削工具によれば、
軸線O回りに回転されるとともに該軸線O方向に打撃力
を受ける工具本体3により、ケーシングトップ2を介し
てケーシング1を伴いつつ掘削を行って所定の深さまで
埋設した後、工具本体3をケーシングトップ2から軸線
O方向先端側に抜脱し、ケーシング1を残して工具本体
3によりさらに掘削を行うことが可能となる。このた
め、例えば軟弱な地層の下に硬質な地層が展開するよう
な地盤を掘削する場合において、この軟弱な地層に対し
てはケーシング1を伴って削孔の崩壊を防ぎながら掘削
を行う一方、削孔の崩壊のおそれの少ない硬質な地層に
対しては、ケーシング1を伴わない工具本体3のみによ
る掘削を同一の掘削工具で連続して行うことが可能とな
り、これにより硬質な地層においては掘削抵抗を低減し
て掘削効率の向上を図るとともに、上記軟弱な地層から
硬質な地層にかけて削孔の径を均一にすることができ
る。
【0043】また、上記実施形態の掘削工具では、工具
本体3の外周面9Bとドライブガイド4の内周面4Bと
のうち、ドライブガイド4の内周面4Bに該内周面4B
から突出する係合凸部22…,23…が形成されるとと
もに、工具本体3の外周面9Bには軸線O方向に延びる
凹溝16…と、この凹溝16…から掘削時の工具本体3
の回転方向Tに延びる係合凹部17…,18…とが形成
されている。従って、工具本体3の外周面9Bに形成さ
れるくり粉排出用の凹溝16…を工具本体3の抜脱に利
用することができるとともに、工具本体3とケーシング
トップ2との間に介装されるために薄肉とならざるを得
ないドライブガイド4の肉厚がさらに削がれるのを防い
で、その強度を確保することができるという効果も得ら
れる。
【0044】さらに、本実施形態では、第1の係合凸部
22…の軸線O方向後端側を向く壁面22Aに第1の係
合凹部17の先端側を向く壁面17Aが当接することに
より、ドライブガイド4に対して工具本体3が軸線O方
向先端側に係合可能とされるとともに、第2の係合凸部
23…に第2の係合凹部18…の回転方向T側を向く壁
面18Aが当接することにより、工具本体3とドライブ
ガイド4とが一体回転可能とされている。従って、工具
本体3に与えられる回転打撃力のうち、回転方向T側へ
の回転力は第2の係合凹部18…と第2の係合凸部23
…との係合によってドライブガイド4に伝えられる一
方、軸線O方向先端側への打撃力は第1の係合凹部17
…と第1の係合凸部22…との係合によってドライブガ
イド4に伝えられるので、これら回転力および打撃力の
いずれか一方だけが作用することとなって回転打撃力が
集中するようなことはなく、従ってこのような回転打撃
力の集中によって各係合凹部17,18および係合凸部
22,23に破損が生じるような事態を防止することが
できる。
【0045】しかも、本実施形態では、より大きな負荷
となる打撃力が作用する第1の係合凹部17…および第
1の係合凸部22…は、第2の係合凹部18…および第
2の係合凸部23…よりも、個々の大きさは大きく、ま
た数も多く形成されていて、その壁面17A…,22A
…の当接面積が確保されているので、上述のような大き
な負荷も十分に分散させて受け止めることができ、破損
等が生じるのを一層確実に防ぐことができる。さらに、
本実施形態では、ドライブガイド4の先端に形成された
フランジ部19がケーシングトップ2の先端面2Bに当
接することにより、ドライブガイド4がケーシングトッ
プ2に対して軸線O方向後端側に向けても係合可能とさ
れる一方、工具本体3は、ドライブガイド4の第1、第
2の係合凸部22…,23…が工具本体3の凹溝16…
を通り抜けることにより、ドライブガイド4に対して軸
線O方向後端側にも抜脱可能とされているので、掘削後
に工具本体3を後端側に引き抜く際には、拡径ビット6
…が上記第1、第2の係合凸部22…,23…に干渉し
ないように縮径されることとも相俟って、確実に工具本
体3をドライブガイド4の後端側に抜き出し、さらにケ
ーシング1から引き抜くことが可能となる。
【0046】次に、図8ないし図12は、本発明の第4
の実施形態の主要部を示すものであり、図1ないし図5
に示した第1の実施形態と共通する部分については、同
一の符号を配して説明を省略する。本実施形態において
は、工具本体3のデバイス5に形成される取付孔12
が、本実施形態における掘削ビットとしてのパイロット
ビット7の軸部29よりも一回り大きく形成されてお
り、このパイロットビット7の軸部29の後端外周面
に、外周側に突出する3つの係合部51…が周方向に等
間隔に形成される一方、上記取付孔12の内周面には、
上記軸部29をこの取付孔12に挿入した状態で上記係
合部51…よりも僅かに軸線O方向先端側に、係合部5
1…と同じ3つの被係合部52…が内周側に突出するよ
うに形成されている。
【0047】ここで、上記係合部51…は、その軸線O
からの外径が上記取付孔12の後端部における内径より
も僅かに小さくされるとともに、それぞれの周方向の幅
が個々の上記被係合部52の周方向の幅よりも小さく、
かつ周方向に隣り合う被係合部52,52同士の間の間
隔よりも小さくされている。また、取付孔12の内周に
突出する上記被係合部52…の軸線Oからの内径は、軸
部29の外径よりも僅かに大きく設定されており、これ
らにより、上記軸部29に突設された係合部51…は、
該軸部29を上記取付孔12に挿入する際には図11に
示すように該取付孔12に突設された上記被係合部52
…の間を通してこれら被係合部52…よりも後端側に挿
通可能とされ、かつ、こうして軸部29を取付孔12に
挿入した状態で、図12に示すように該軸部29を取付
孔12に対して所定角度θ回転させることにより、上記
係合部51…は被係合部52…に周方向に重なり合っ
て、該軸部29の挿入方向と反対側に向け、すなわち軸
線O方向の先端側に向け、被係合部52…にそれぞれ係
合可能とされる。
【0048】一方、本実施形態においても、上記軸部2
9の外周面には、該軸部29を取付孔12に挿入した状
態で上記被係合部52…よりも先端側に位置するよう
に、軸線Oに平行に延びる複数の突条部53…が周方向
に等間隔に形成される一方、上記取付孔12の上記被係
合部52…より先端側の内周面には、これらの突条部5
3…を収容可能かつ該突条部53…に周方向に係合可能
な凹部54…が、軸線Oに平行かつ周方向に等間隔に上
記突条部53…と同数形成されている。また、これら突
条部53の工具回転方向T側を向く壁面53Aと、この
壁面53Aに周方向に対向する凹部54の工具回転方向
Tの反対側を向く壁面54Aとは、軸線Oに直交する断
面において曲率半径の等しい円弧状をなすように形成さ
れており、壁面53Aにはこの曲率半径と等しい半径の
円柱状のピン部材55がはめ込まれて取り付けられてい
る。
【0049】ただし、本実施形態において上記取付孔1
2の内周に形成される凹部54…は、その周方向の幅が
第1の実施形態の凹部38よりも大きくされる一方、軸
部29外周の突条部53…もその周方向の間隔が第1の
実施形態よりも大きくされており、取付孔12に軸部2
9を挿入して突条部53を収容した状態で、図9および
図10に示すように軸部29が軸線O回りに上記角度θ
だけ回転可能となるように設定されている。そして、本
実施形態では、上述のように係合部51…を被係合部5
2…の間を通して軸部29を取付孔12に挿入した上
で、軸部29を回転方向T側に回転させることにより、
ピン部材55を介して上記壁面53A,54Aが当接し
て突条部53が凹部38に周方向に係合するとともに、
軸部29後端の上記係合部51…が取付孔12の上記被
係合部52…に重なり合って、軸部29の挿入方向と反
対側に係合させられる。
【0050】従って、このように構成された第4の実施
形態の掘削工具においても、軸部29は、その外周に形
成された複数の係合部51…が取付孔12の複数の被係
合部52…に係合して、その取付孔12への挿入方向と
反対側、すなわち軸線O方向先端側に向けて拘束される
ので、従来のように接点一点のみで軸部を拘束する場合
に比べ、掘削ビットとしてのパイロットビット7と工具
本体3との係合強度を十分に確保することができ、掘削
時のパイロットビット7のガタつきや脱落を確実に防ぐ
ことが可能となる。また、この第4の実施形態によれ
ば、上述のように軸部29に突設された係合部51…が
取付孔12に突設された被係合部52…に係合して軸部
29が拘束されており、上記第1ないし第3の実施形態
のような係止部材を必要とせず、かかる係止部材を凹孔
に挿入するための挿入孔を形成する必要もないので、当
該掘削工具を構成する部品数の削減を図るとともに、工
具本体3の製造を容易にすることができるという利点も
得られる。
【0051】一方、本実施形態においても、工具本体3
と一体に回転して掘削を行うパイロットビット7は、そ
の軸部29に形成された突条部53…と取付孔12の凹
部54…とがピン部材55…を介して周方向に係合する
ことにより工具本体3と一体回転するようになされてお
り、従って従来の雄ねじ部と雌ねじ部とを螺合させる場
合のように、掘削時にパイロットビット7の軸部29が
取付孔12に締め込まれるようなことはなく、また掘削
時に周方向に過大な負荷が作用しても突条部53…や凹
部54…が損傷するような事態を防止することができ
る。しかも、この第4の実施形態では、取付孔12に軸
部29を挿入した状態で、軸部29の軸線O回りの回動
が上記所定角度θの範囲で許容されており、これにより
上記係合部51…が被係合部52…に重なり合って係合
可能とされている。そして、この係合部51…と被係合
部52…とが重なり合った状態から、反対に軸部29を
回転方向Tの後方側に回転させることにより、係合部5
1…と被係合部52…との係合が解かれて軸部29が取
付孔12から抜脱可能な状態となるので、本実施形態に
よればパイロットビット7を交換する際の作業を一層容
易とすることができるという利点も得られる。
【0052】なお、上記第1および第4の実施形態にお
いては、掘削ビットとしてのパイロットビット7の軸部
29の外周面に突条部37…,53…を、また工具本体
3におけるデバイス5の取付孔12の内周面に凹部38
…,54…を形成しているが、逆に取付孔12に突条部
を形成するとともに軸部29に凹部を形成するようにし
てもよい。ただし、軸部29の大きさには自ずと制限が
あるので、そのような軸部29に凹部38…,54…を
形成するのは強度の点等から好ましくはなく、従って上
記実施形態のように凹部38…,54…は取付孔12側
に形成するのが望ましい。また、図8ないし図10に示
した突条部53…と凹部54…とによる所定角度θでの
回転を許容した軸部29の取付孔12への取付構造は、
この角度θを適宜に設定することにより、拡径ビット6
の軸部26の取付孔14への取付構造にも適用すること
が可能である。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の掘削工具
によれば、まず第1に、掘削ビットの軸部の外周面と工
具本体の取付孔の内周面とに互いに対向する凹溝を周方
向に形成して、これらの凹溝が対向して画成される凹孔
に係止部材を挿入することにより、あるいは軸部の外周
面と取付孔の内周面とに周方向に間隔をあけて複数の係
合部と被係合部とを突設して、この係合部を、被係合部
の間を挿通可能、かつこの挿入状態で軸部を所定角度回
転させることによって該軸部の挿入方向後方側に向けて
被係合部に係合可能とすることにより、掘削ビットと工
具本体との係合強度を十分に確保して掘削ビットのガタ
つきや脱落を防ぎ、安定した掘削を図ることが可能とな
る。また、第2に、軸部の外周面と取付孔の内周面と
に、軸部および取付孔の中心軸に平行に延びる突条部と
この突条部を収容可能かつ該突条部が周方向に係合可能
な凹部とを形成することにより、掘削時の負荷によって
掘削ビットの軸部が取付孔に締め付けられるような事態
を防止し、掘削ビットの交換作業を容易としてその作業
効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の掘削工具の第1の実施形態を示す側
断面図である。
【図2】 図1に示す実施形態の拡径ビット6…が拡径
した状態を示す先端側から見た一部破断正面図である。
【図3】 図1に示す実施形態の拡径ビット6…が縮径
した状態を示す先端側から見た一部破断正面図である。
【図4】 図1におけるWW断面図である。
【図5】 図1におけるXX断面図である。
【図6】 本発明の第2の実施形態を示す、図1のXX
断面図に相当する断面図である。
【図7】 本発明の第3の実施形態を示す、図1のXX
断面図に相当する断面図である。
【図8】 本発明の第4の実施形態の主要部を示す側断
面図である。
【図9】 図8において軸部29を取付孔12に挿入し
た状態におけるYY断面図である。
【図10】 図8において取付孔12に挿入した軸部2
9を角度θ回転させた状態におけるYY断面図である。
【図11】 図8において軸部29を取付孔12に挿入
した状態におけるZZ断面図である。
【図12】 図8において取付孔12に挿入した軸部2
9を角度θ回転させた状態におけるZZ断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 ケーシングトップ 3 工具本体 4 ドライブガイド 5 デバイス 6 拡径ビット 7 パイロットビット(掘削ビット) 12 取付孔 29 パイロットビット7の軸部 30 軸部29の外周面に形成される凹溝 31 取付孔12の内周面に形成される凹溝 32 凹孔 33 係止部材 34 球状部材 35,36 挿入孔 37,53 突条部 37A,53A 突条部37,53の周方向を向く壁面 38,54 凹部 38A,54A 凹部38,54の周方向を向く壁面 39,55 ピン部材 40 スペーサ 44 コイル(可撓性を有する軸状部材) 45 ワイヤロープ(可撓性を有する軸状部材) O 工具本体3の回転軸線 T 掘削時の工具本体3の回転方向
フロントページの続き (72)発明者 佐分利 明弘 岐阜県安八郡神戸町大字横井字中新田 1528番地 三菱マテリアル株式会社 岐 阜製作所内 (56)参考文献 実開 平5−3392(JP,U) 実開 昭59−5696(JP,U) 実開 昭60−154492(JP,U) 実用新案登録3045581(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21B 10/40 E21B 10/32

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具本体に形成された取付孔に軸部を挿
    入させて掘削ビットが取り付けられてなる掘削工具にお
    いて、上記軸部の外周面と上記取付孔の内周面とには、
    この軸部を取付孔に挿入した状態で互いに対向する凹溝
    がこれら内外周面の周方向に延びるようにそれぞれ形成
    されており、これらの凹溝が対向して画成される凹孔
    に、上記内外周面の周方向に沿って可撓性を有する軸状
    部材で構成された係止部材が、上記工具本体に形成され
    た挿入孔から送り込まれて挿入されており、掘削時にそ
    の中心軸線回りに回転されつつ、該軸線方向先端側に打
    撃力を受けるデバイスの先端部外周側に拡径ビットが装
    着されるとともに、上記デバイスの中心部には上記軸線
    に沿って貫通孔が形成され、この貫通孔の先端側が上記
    取付孔とされていて、この取付孔に上記掘削ビットとし
    てのパイロットビットが上記拡径ビットよりも上記軸線
    方向先端側に位置して取り付けられており、このパイロ
    ットビットの外径が上記拡径ビットの内周端から上記デ
    バイスの軸線までの径方向の間隔よりも大きく設定され
    いることを特徴とする掘削工具。
  2. 【請求項2】 工具本体に形成された取付孔に軸部を挿
    入させて掘削ビットが取り付けられてなる掘削工具にお
    いて、上記軸部の外周面と上記取付孔の内周面とには、
    それぞれ周方向に間隔をあけて複数の係合部と被係合部
    とが突設されており、上記軸部に突設された係合部は、
    該軸部を上記取付孔に挿入する際には該取付孔に突設さ
    れた上記被係合部の間を挿通可能とされ、かつこの軸部
    を上記取付孔に挿入した状態では該軸部を取付孔に対し
    て所定角度回転させることによりその挿入方向の後方側
    に向けて上記被係合部に係合可能とされており、掘削時
    にその中心軸線回りに回転されつつ、該軸線方向先端側
    に打撃力を受けるデバイスの先端部外周側に拡径ビット
    が装着されるとともに、上記デバイスの中心部には上記
    軸線に沿って貫通孔が形成され、この貫通孔の先端側が
    上記取付孔とされていて、この取付孔に上記掘削ビット
    としてのパイロットビットが上記拡径ビットよりも上記
    軸線方向先端側に位置して取り付けられており、このパ
    イロットビットの外径が上記拡径ビットの内周端から上
    記デバイスの軸線までの径方向の間隔よりも大きく設定
    されていることを特徴とする掘削工具。
  3. 【請求項3】 工具本体に形成された取付孔に軸部を挿
    入させて掘削ビット が取り付けられてなる掘削工具にお
    いて、上記軸部の外周面および上記取付孔の内周面の一
    方には、これら軸部および取付孔の中心軸に平行に延び
    る突条部が形成されるとともに、これら内外周面の他方
    には、上記突条部を収容可能かつ該突条部が周方向に係
    合可能な凹部が形成されており、上記突条部の回転方向
    側を向く壁面と上記凹部の回転方向の後方側を向く壁面
    とが互いに等しい曲率半径の曲面で形成されているとと
    もに、上記突条部の壁面と凹部の壁面との間に、この曲
    率半径と等しい半径の円柱状のピン部材が介装されてお
    り、掘削時にその中心軸線回りに回転されつつ、該軸線
    方向先端側に打撃力を受けるデバイスの先端部外周側に
    拡径ビットが装着されるとともに、上記デバイスの中心
    部には上記軸線に沿って貫通孔が形成され、この貫通孔
    の先端側が上記取付孔とされていて、この取付孔に上記
    掘削ビットとしてのパイロットビットが上記拡径ビット
    よりも上記軸線方向先端側に位置して取り付けられてお
    り、このパイロットビットの外径が上記拡径ビットの内
    周端から上記デバイスの軸線までの径方向の間隔よりも
    大きく設定されていることを特徴とする掘削工具。
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