JP5847905B2 - 熱処理方法および熱処理装置 - Google Patents

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本発明は、半導体ウェハーや液晶表示装置用ガラス基板等(以下、単に「基板」と称する)に対して光を照射することによって該基板を加熱する熱処理方法および熱処理装置に関する。
従来より、イオン注入後の半導体ウェハーのイオン活性化工程においては、ハロゲンランプを使用したランプアニール装置が一般的に使用されていた。このようなランプアニール装置においては、半導体ウェハーを、例えば、1000℃ないし1100℃程度の温度に加熱(アニール)することにより、半導体ウェハーのイオン活性化を実行している。そして、このような熱処理装置においては、ハロゲンランプより照射される光のエネルギーを利用することにより、毎秒数百度程度の速度で基板を昇温する構成となっている。
一方、近年、半導体デバイスの高集積化が進展し、ゲート長が短くなるにつれて接合深さも浅くすることが望まれている。しかしながら、毎秒数百度程度の速度で半導体ウェハーを昇温する上記ランプアニール装置を使用して半導体ウェハーのイオン活性化を実行した場合においても、半導体ウェハーに打ち込まれたボロンやリン等のイオンが熱によって深く拡散するという現象が生ずることが判明した。このような現象が発生した場合においては、接合深さが要求よりも深くなり過ぎ、良好なデバイス形成に支障が生じることが懸念される。
このため、キセノンフラッシュランプ(以下、単に「フラッシュランプ」とするときにはキセノンフラッシュランプを意味する)を使用して半導体ウェハーの表面にフラッシュ光を照射することにより、イオンが注入された半導体ウェハーの表面のみを極めて短時間(数ミリセカンド以下)に昇温させる技術が提案されている(例えば、特許文献1,2)。キセノンフラッシュランプの放射分光分布は紫外域から近赤外域であり、従来のハロゲンランプよりも波長が短く、シリコンの半導体ウェハーの基礎吸収帯とほぼ一致している。よって、キセノンフラッシュランプから半導体ウェハーにフラッシュ光を照射したときには、透過光が少なく半導体ウェハーを急速に昇温することが可能である。また、数ミリセカンド以下の極めて短時間のフラッシュ光照射であれば、半導体ウェハーの表面近傍のみを選択的に昇温できることも判明している。このため、キセノンフラッシュランプによる極短時間の昇温であれば、イオンを深く拡散させることなく、イオン活性化のみを実行することができるのである。
特開2004−55821号公報 特開2004−88052号公報
ところで、フラッシュ加熱を行う前工程でのイオン注入時に高エネルギーのイオンを打ち込んだ結果、半導体ウェハーのシリコン結晶には多数の欠陥が導入される。このような欠陥は、イオン注入層よりもやや深い位置に導入される傾向がある。フラッシュ加熱を行う際には、イオン活性化のみらず、導入された欠陥の回復をも併せて行うことが望ましい。
しかしながら、フラッシュランプの発光時間が1ミリセカンド程度の極短時間照射の場合、半導体ウェハーの表面の温度上昇速度の方がシリコンの熱伝導によって熱がウェハー内部に伝わるよりも早いため、イオン注入層の昇温は可能であるものの、欠陥が導入されている深さ位置までの昇温は困難であった。もっとも、フラッシュランプから極めて高いエネルギーの光を照射すれば、1ミリセカンド程度の極短時間照射であっても欠陥が導入されている深さ位置まで昇温することができ、欠陥の回復を行うことはできるものの、表面温度が著しく上昇して半導体ウェハーにダメージを与えるという問題が生じる。
また、フラッシュランプに電力供給を行う電源回路のコイル定数を調整することによってフラッシュランプの発光時間を数ミリセカンド程度に伸ばすことができる。発光時間を数ミリセカンド程度とすれば、半導体ウェハーの表面のみならず内部をもある程度昇温することができ、イオン注入時に導入された欠陥の回復には有効であると考えられる。ところが、フラッシュランプの発光時間を数ミリセカンド程度と長くすると、半導体ウェハーの表面が昇温し続けて新たな結晶欠陥が発生するおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、基板にダメージを与えることなく、基板の表面よりもやや深い深さ位置までもある程度昇温することができる熱処理方法および熱処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、基板に対して光を照射することによって該基板を加熱する熱処理方法において、発光出力を目標値まで増大させつつ基板に光照射を行う第1光照射工程と、前記目標値から±20%以内の変動幅の範囲内で発光出力を維持しつつ基板に光照射を行う第2光照射工程と、を備え、前記第1光照射工程での光照射時間が0.1ミリ秒以上10ミリ秒以下、前記第2光照射工程での光照射時間が5ミリ秒以上1秒未満であり、前記第1光照射工程での光照射時間と前記第2光照射工程での光照射時間との合計が1秒以下であり、前記第1光照射工程および前記第2光照射工程の光照射によって前記基板の表面温度を1000℃〜1300℃の処理温度に昇温して当該処理温度に10ミリ秒以上維持することを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る熱処理方法において、前記第2光照射工程での基板上の照射エネルギーは5J/cm以上100J/cm以下であることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項2の発明に係る熱処理方法において、前記第1光照射工程および前記第2光照射工程での光照射はフラッシュランプによって行い、前記第2光照射工程にて前記フラッシュランプに流れる電流値は100A以上1500A以下であることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、基板に対して光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置において、基板を保持する保持手段と、前記保持手段に保持された基板に光を照射する光照射手段と、前記光照射手段の発光出力を制御する発光制御手段と、を備え、前記発光制御手段は、発光出力を目標値まで増大させつつ基板に初期光照射を行った後、前記目標値から±20%以内の変動幅の範囲内で発光出力を維持しつつ基板に後続光照射を行うように前記光照射手段の発光出力を制御し、かつ、前記初期光照射での光照射時間が0.1ミリ秒以上10ミリ秒以下で前記後続光照射での光照射時間が5ミリ秒以上1秒未満となり、前記初期光照射での光照射時間と前記後続光照射での光照射時間との合計が1秒以下となるように前記光照射手段を制御して前記初期光照射および前記後続光照射により前記基板の表面温度を1000℃〜1300℃の処理温度に昇温して当該処理温度に10ミリ秒以上維持することを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項4の発明に係る熱処理装置において、前記発光制御手段は、前記後続光照射での基板上の照射エネルギーを5J/cm以上100J/cm以下とすることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項5の発明に係る熱処理装置において、前記光照射手段はフラッシュランプを備え、前記発光制御手段は、前記後続光照射にて前記フラッシュランプに流れる電流値を100A以上1500A以下とすることを特徴とする。
請求項1から請求項3の発明によれば、第1光照射工程および第2光照射工程の光照射によって基板の表面温度を1000℃〜1300℃の処理温度に昇温して当該処理温度に10ミリ秒以上維持するため、基板表面を過度に加熱することなくその表面よりもやや深い深さ位置まである程度昇温することができ、基板にダメージを与えることなく、基板の表面よりもやや深い深さ位置までもある程度昇温することができる。
請求項4から請求項6の発明によれば、初期光照射および後続光照射により基板の表面温度を1000℃〜1300℃の処理温度に昇温して当該処理温度に10ミリ秒以上維持するため、基板表面を過度に加熱することなくその表面よりもやや深い深さ位置まである程度昇温することができ、基板にダメージを与えることなく、基板の表面よりもやや深い深さ位置までもある程度昇温することができる。
本発明に係る熱処理装置の構成を示す側断面図である。 図1の熱処理装置のガス路を示す断面図である。 保持部の構成を示す断面図である。 ホットプレートを示す平面図である。 図1の熱処理装置の構成を示す側断面図である。 フラッシュランプの駆動回路を示す図である。 予備加熱が開始されてからの半導体ウェハーの表面温度の変化を示す図である。 パルス信号の波形と回路に流れる電流との相関の一例を示す図である。 フラッシュランプの発光出力と半導体ウェハーの表面温度との相関の一例を示す図である。 フラッシュランプの発光出力と半導体ウェハーの表面温度との相関の他の例を示す図である。 パルス信号の波形と回路に流れる電流との相関の他の例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
まず、本発明に係る熱処理装置の全体構成について概説する。図1は、本発明に係る熱処理装置1の構成を示す側断面図である。熱処理装置1は基板として略円形の半導体ウェハーWに光を照射してその半導体ウェハーWを加熱するランプアニール装置である。
熱処理装置1は、半導体ウェハーWを収容する略円筒形状のチャンバー6と、複数のフラッシュランプFLを内蔵するランプハウス5と、を備える。また、熱処理装置1は、チャンバー6およびランプハウス5に設けられた各動作機構を制御して半導体ウェハーWの熱処理を実行させる制御部3を備える。
チャンバー6は、ランプハウス5の下方に設けられており、略円筒状の内壁を有するチャンバー側部63、および、チャンバー側部63の下部を覆うチャンバー底部62によって構成される。また、チャンバー側部63およびチャンバー底部62によって囲まれる空間が熱処理空間65として規定される。熱処理空間65の上方は上部開口60とされており、上部開口60にはチャンバー窓61が装着されて閉塞されている。
チャンバー6の天井部を構成するチャンバー窓61は、石英により形成された円板形状部材であり、ランプハウス5から出射された光を熱処理空間65に透過する石英窓として機能する。チャンバー6の本体を構成するチャンバー底部62およびチャンバー側部63は、例えば、ステンレススチール等の強度と耐熱性に優れた金属材料にて形成されており、チャンバー側部63の内側面の上部のリング631は、光照射による劣化に対してステンレススチールより優れた耐久性を有するアルミニウム(Al)合金等で形成されている。
また、熱処理空間65の気密性を維持するために、チャンバー窓61とチャンバー側部63とはOリングによってシールされている。すなわち、チャンバー窓61の下面周縁部とチャンバー側部63との間にOリングを挟み込むとともに、クランプリング90をチャンバー窓61の上面周縁部に当接させ、そのクランプリング90をチャンバー側部63にネジ止めすることによって、チャンバー窓61をOリングに押し付けている。
チャンバー底部62には、保持部7を貫通して半導体ウェハーWをその下面(ランプハウス5からの光が照射される側とは反対側の面)から支持するための複数(本実施の形態では3本)の支持ピン70が立設されている。支持ピン70は、例えば石英により形成されており、チャンバー6の外部から固定されているため、容易に取り替えることができる。
チャンバー側部63は、半導体ウェハーWの搬入および搬出を行うための搬送開口部66を有し、搬送開口部66は、軸662を中心に回動するゲートバルブ185により開閉可能とされる。チャンバー側部63における搬送開口部66とは反対側の部位には熱処理空間65に処理ガス(例えば、窒素(N)ガスやヘリウム(He)ガス、アルゴン(Ar)ガス等の不活性ガス、あるいは、酸素(O)ガス等)を導入する導入路81が形成され、その一端は弁82を介して図示省略の給気機構に接続され、他端はチャンバー側部63の内部に形成されるガス導入バッファ83に接続される。また、搬送開口部66には熱処理空間65内の気体を排出する排出路86が形成され、弁87を介して図示省略の排気機構に接続される。
図2は、チャンバー6をガス導入バッファ83の位置にて水平面で切断した断面図である。図2に示すように、ガス導入バッファ83は、図1に示す搬送開口部66の反対側においてチャンバー側部63の内周の約1/3に亘って形成されており、導入路81を介してガス導入バッファ83に導かれた処理ガスは、複数のガス供給孔84から熱処理空間65内へと供給される。
また、熱処理装置1は、チャンバー6の内部において半導体ウェハーWを水平姿勢にて保持しつつ光照射前にその保持する半導体ウェハーWの予備加熱を行う略円板状の保持部7と、保持部7をチャンバー6の底面であるチャンバー底部62に対して昇降させる保持部昇降機構4と、を備える。図1に示す保持部昇降機構4は、略円筒状のシャフト41、移動板42、ガイド部材43(本実施の形態ではシャフト41の周りに3本配置される)、固定板44、ボールネジ45、ナット46およびモータ40を有する。チャンバー6の下部であるチャンバー底部62には保持部7よりも小さい直径を有する略円形の下部開口64が形成されており、ステンレススチール製のシャフト41は、下部開口64を挿通して、保持部7(厳密には保持部7のホットプレート71)の下面に接続されて保持部7を支持する。
移動板42にはボールネジ45と螺合するナット46が固定されている。また、移動板42は、チャンバー底部62に固定されて下方へと伸びるガイド部材43により摺動自在に案内されて上下方向に移動可能とされる。また、移動板42は、シャフト41を介して保持部7に連結される。
モータ40は、ガイド部材43の下端部に取り付けられる固定板44に設置され、タイミングベルト401を介してボールネジ45に接続される。保持部昇降機構4により保持部7が昇降する際には、駆動部であるモータ40が制御部3の制御によりボールネジ45を回転し、ナット46が固定された移動板42がガイド部材43に沿って鉛直方向に移動する。この結果、移動板42に固定されたシャフト41が鉛直方向に沿って移動し、シャフト41に接続された保持部7が図1に示す半導体ウェハーWの受渡位置と図5に示す半導体ウェハーWの処理位置との間で滑らかに昇降する。
移動板42の上面には略半円筒状(円筒を長手方向に沿って半分に切断した形状)のメカストッパ451がボールネジ45に沿うように立設されており、仮に何らかの異常により移動板42が所定の上昇限界を超えて上昇しようとしても、メカストッパ451の上端がボールネジ45の端部に設けられた端板452に突き当たることによって移動板42の異常上昇が防止される。これにより、保持部7がチャンバー窓61の下方の所定位置以上に上昇することはなく、保持部7とチャンバー窓61との衝突が防止される。
また、保持部昇降機構4は、チャンバー6の内部のメンテナンスを行う際に保持部7を手動にて昇降させる手動昇降部49を有する。手動昇降部49はハンドル491および回転軸492を有し、ハンドル491を介して回転軸492を回転することより、タイミングベルト495を介して回転軸492に接続されるボールネジ45を回転して保持部7の昇降を行うことができる。
チャンバー底部62の下側には、シャフト41の周囲を囲み下方へと伸びる伸縮自在のベローズ47が設けられ、その上端はチャンバー底部62の下面に接続される。一方、ベローズ47の下端はベローズ下端板471に取り付けられている。べローズ下端板471は、鍔状部材411によってシャフト41にネジ止めされて取り付けられている。保持部昇降機構4により保持部7がチャンバー底部62に対して上昇する際にはベローズ47が収縮され、下降する際にはべローズ47が伸張される。そして、保持部7が昇降する際にも、ベローズ47が伸縮することによって熱処理空間65内の気密状態が維持される。
図3は、保持部7の構成を示す断面図である。保持部7は、半導体ウェハーWを予備加熱(いわゆるアシスト加熱)するホットプレート(加熱プレート)71、および、ホットプレート71の上面(保持部7が半導体ウェハーWを保持する側の面)に設置されるサセプタ72を有する。保持部7の下面には、既述のように保持部7を昇降するシャフト41が接続される。サセプタ72は石英(あるいは、窒化アルミニウム(AIN)等であってもよい)により形成され、その上面には半導体ウェハーWの位置ずれを防止するピン75が設けられる。サセプタ72は、その下面をホットプレート71の上面に面接触させてホットプレート71上に設置される。これにより、サセプタ72は、ホットプレート71からの熱エネルギーを拡散してサセプタ72上面に載置された半導体ウェハーWに伝達するとともに、メンテナンス時にはホットプレート71から取り外して洗浄可能とされる。
ホットプレート71は、ステンレススチール製の上部プレート73および下部プレート74にて構成される。上部プレート73と下部プレート74との間には、ホットプレート71を加熱するニクロム線等の抵抗加熱線76が配設され、導電性のニッケル(Ni)ロウが充填されて封止されている。また、上部プレート73および下部プレート74の端部はロウ付けにより接着されている。
図4は、ホットプレート71を示す平面図である。図4に示すように、ホットプレート71は、保持される半導体ウェハーWと対向する領域の中央部に同心円状に配置される円板状のゾーン711および円環状のゾーン712、並びに、ゾーン712の周囲の略円環状の領域を周方向に4等分割した4つのゾーン713〜716を備え、各ゾーン間には若干の間隙が形成されている。また、ホットプレート71には、支持ピン70が挿通される3つの貫通孔77が、ゾーン711とゾーン712との隙間の周上に120°毎に設けられる。
6つのゾーン711〜716のそれぞれには、相互に独立した抵抗加熱線76が周回するように配設されてヒータが個別に形成されており、各ゾーンに内蔵されたヒータにより各ゾーンが個別に加熱される。保持部7に保持された半導体ウェハーWは、6つのゾーン711〜716に内蔵されたヒータにより加熱される。また、ゾーン711〜716のそれぞれには、熱電対を用いて各ゾーンの温度を計測するセンサ710が設けられている。各センサ710は略円筒状のシャフト41の内部を通り制御部3に接続される。
ホットプレート71が加熱される際には、センサ710により計測される6つのゾーン711〜716のそれぞれの温度が予め設定された所定の温度になるように、各ゾーンに配設された抵抗加熱線76への電力供給量が制御部3により制御される。制御部3による各ゾーンの温度制御はPID(Proportional,Integral,Derivative)制御により行われる。ホットプレート71では、半導体ウェハーWの熱処理(複数の半導体ウェハーWを連続的に処理する場合は、全ての半導体ウェハーWの熱処理)が終了するまでゾーン711〜716のそれぞれの温度が継続的に計測され、各ゾーンに配設された抵抗加熱線76への電力供給量が個別に制御されて、すなわち、各ゾーンに内蔵されたヒータの温度が個別に制御されて各ゾーンの温度が設定温度に維持される。なお、各ゾーンの設定温度は、基準となる温度から個別に設定されたオフセット値だけ変更することが可能とされる。
6つのゾーン711〜716にそれぞれ配設される抵抗加熱線76は、シャフト41の内部を通る電力線を介して電力供給源(図示省略)に接続されている。電力供給源から各ゾーンに至る経路途中において、電力供給源からの電力線は、マグネシア(マグネシウム酸化物)等の絶縁体を充填したステンレスチューブの内部に互いに電気的に絶縁状態となるように配置される。なお、シャフト41の内部は大気開放されている。
次に、ランプハウス5は、筐体51の内側に、複数本(本実施形態では30本)のキセノンフラッシュランプFLからなる光源と、その光源の上方を覆うように設けられたリフレクタ52と、を備えて構成される。また、ランプハウス5の筐体51の底部にはランプ光放射窓53が装着されている。ランプハウス5の床部を構成するランプ光放射窓53は、石英により形成された板状部材である。ランプハウス5がチャンバー6の上方に設置されることにより、ランプ光放射窓53がチャンバー窓61と相対向することとなる。ランプハウス5は、チャンバー6内にて保持部7に保持される半導体ウェハーWにランプ光放射窓53およびチャンバー窓61を介してフラッシュランプFLから光を照射することにより半導体ウェハーWを加熱する。
複数のフラッシュランプFLは、それぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプであり、それぞれの長手方向が保持部7に保持される半導体ウェハーWの主面に沿って(つまり水平方向に沿って)互いに平行となるように平面状に配列されている。よって、フラッシュランプFLの配列によって形成される平面も水平面である。
図6は、フラッシュランプFLの駆動回路を示す図である。同図に示すように、コンデンサ93と、コイル94と、フラッシュランプFLと、スイッチング素子96とが直列に接続されている。フラッシュランプFLは、その内部にキセノンガスが封入されその両端部に陽極および陰極が配設された棒状のガラス管(放電管)92と、該ガラス管92の外周面上に付設されたトリガー電極91とを備える。コンデンサ93には、電源ユニット95によって所定の電圧が印加され、その印加電圧に応じた電荷が充電される。また、トリガー電極91にはトリガー回路97から電圧を印加することができる。トリガー回路97がトリガー電極91に電圧を印加するタイミングは制御部3によって制御される。
本実施の形態では、スイッチング素子96として絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT;Insulated gate bipolar transistor)を用いている。IGBTは、ゲート部にMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field effect transistor)を組み込んだバイポーラトランジスタであり、大電力を取り扱うのに適したスイッチング素子である。スイッチング素子96のゲートには制御部3のパルス発生器31からパルス信号が印加される。
コンデンサ93が充電された状態でスイッチング素子96のゲートにパルスが出力されてガラス管92の両端電極に高電圧が印加されたとしても、キセノンガスは電気的には絶縁体であることから、通常の状態ではガラス管92内に電気は流れない。しかしながら、トリガー回路97がトリガー電極91に電圧を印加して絶縁を破壊した場合にはガラス管92内の両端電極間で電流が瞬時に流れ、そのときのキセノンの原子あるいは分子の励起によって光が放出される。
また、図1のリフレクタ52は、複数のフラッシュランプFLの上方にそれら全体を覆うように設けられている。リフレクタ52の基本的な機能は、複数のフラッシュランプFLから出射された光を保持部7の側に反射するというものである。リフレクタ52はアルミニウム合金板にて形成されており、その表面(フラッシュランプFLに臨む側の面)はブラスト処理により粗面化加工が施されて梨地模様を呈する。このような粗面化加工を施しているのは、リフレクタ52の表面が完全な鏡面であると、複数のフラッシュランプFLからの反射光の強度に規則パターンが生じて半導体ウェハーWの表面温度分布の均一性が低下するためである。
制御部3は、熱処理装置1に設けられた上記の種々の動作機構を制御する。制御部3のハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。すなわち、制御部3は、各種演算処理を行うCPU、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAMおよび制御用ソフトウェアやデータなどを記憶しておく磁気ディスクを備えて構成される。また、制御部3は、パルス発生器31および波形設定部32を備えるとともに、入力部33に接続されている。入力部33としては、キーボード、マウス、タッチパネル等の種々の公知の入力機器を採用することができる。入力部33からの入力内容に基づいて波形設定部32がパルス信号の波形を設定し、その波形に従ってパルス発生器31がパルス信号を発生する。パルス発生器31は、発生したパルス信号をスイッチング素子96のゲートに出力する。これにより、制御部3は、スイッチング素子96をオンオフすることによってフラッシュランプFLへの通電を制御し、フラッシュランプFLの発光出力を制御する。
上記の構成以外にも熱処理装置1は、半導体ウェハーWの熱処理時にフラッシュランプFLおよびホットプレート71から発生する熱エネルギーによるチャンバー6およびランプハウス5の過剰な温度上昇を防止するため、様々な冷却用の構造を備えている。例えば、チャンバー6のチャンバー側部63およびチャンバー底部62には水冷管(図示省略)が設けられている。また、ランプハウス5は、内部に気体流を形成して排熱するための気体供給管55および排気管56が設けられて空冷構造とされている(図1,5参照)。また、チャンバー窓61とランプ光放射窓53との間隙にも空気が供給され、ランプハウス5およびチャンバー窓61を冷却する。
次に、熱処理装置1における半導体ウェハーWの処理手順について説明する。ここで処理対象となる半導体ウェハーWはイオン注入法により不純物(イオン)が添加された半導体基板であり、添加された不純物の活性化およびイオン注入時に導入された欠陥の回復が熱処理装置1による光照射加熱処理(アニール)により実行される。
まず、保持部7が図5に示す処理位置から図1に示す受渡位置に下降する。「処理位置」とは、フラッシュランプFLから半導体ウェハーWに光照射が行われるときの保持部7の位置であり、図5に示す保持部7のチャンバー6内における位置である。また、「受渡位置」とは、チャンバー6に半導体ウェハーWの搬出入が行われるときの保持部7の位置であり、図1に示す保持部7のチャンバー6内における位置である。熱処理装置1における保持部7の基準位置は処理位置であり、処理前にあっては保持部7は処理位置に位置しており、これが処理開始に際して受渡位置に下降するのである。図1に示すように、保持部7が受渡位置にまで下降するとチャンバー底部62に近接し、支持ピン70の先端が保持部7を貫通して保持部7の上方に突出する。
次に、保持部7が受渡位置に下降したときに、弁82および弁87が開かれてチャンバー6の熱処理空間65内に常温の窒素ガスが導入される。続いて、ゲートバルブ185が開いて搬送開口部66が開放され、装置外部の搬送ロボットにより搬送開口部66を介して半導体ウェハーWがチャンバー6内に搬入され、複数の支持ピン70上に載置される。
半導体ウェハーWの搬入時におけるチャンバー6への窒素ガスのパージ量は約40リットル/分とされ、供給された窒素ガスはチャンバー6内においてガス導入バッファ83から図2中に示す矢印AR4の方向へと流れ、図1に示す排出路86および弁87を介してユーティリティ排気により排気される。また、チャンバー6に供給された窒素ガスの一部は、べローズ47の内側に設けられる排出口(図示省略)からも排出される。なお、以下で説明する各ステップにおいて、チャンバー6には常に窒素ガスが供給および排気され続けており、窒素ガスの供給量は半導体ウェハーWの処理工程に合わせて様々に変更される。
半導体ウェハーWがチャンバー6内に搬入されると、ゲートバルブ185により搬送開口部66が閉鎖される。そして、保持部昇降機構4により保持部7が受渡位置からチャンバー窓61に近接した処理位置にまで上昇する。保持部7が受渡位置から上昇する過程において、半導体ウェハーWは支持ピン70から保持部7のサセプタ72へと渡され、サセプタ72の上面に載置・保持される。保持部7が処理位置にまで上昇するとサセプタ72に保持された半導体ウェハーWも処理位置に保持されることとなる。
ホットプレート71の6つのゾーン711〜716のそれぞれは、各ゾーンの内部(上部プレート73と下部プレート74との間)に個別に内蔵されたヒータ(抵抗加熱線76)により所定の温度まで加熱されている。保持部7が処理位置まで上昇して半導体ウェハーWが保持部7と接触することにより、その半導体ウェハーWはホットプレート71に内蔵されたヒータによって予備加熱されて温度が次第に上昇する。
図7は、予備加熱が開始されてからの半導体ウェハーWの表面温度の変化を示す図である。処理位置にて時間t1の予備加熱が行われ、半導体ウェハーWの温度が予め設定された予備加熱温度T1まで上昇する。予備加熱温度T1は、半導体ウェハーWに添加された不純物が熱により拡散する恐れのない、200℃ないし800℃程度、好ましくは350℃ないし600℃程度とされる(本実施の形態では600℃)。また、半導体ウェハーWの予備加熱を行う時間t1は、約3秒〜200秒とされる(本実施の形態では60秒)。なお、保持部7とチャンバー窓61との間の距離は、保持部昇降機構4のモータ40の回転量を制御することにより任意に調整することが可能とされている。
時間t1の予備加熱時間が経過した後、時刻AにてフラッシュランプFLによる半導体ウェハーWの光照射加熱(フラッシュ加熱)が開始される。フラッシュランプFLからの光照射を行うに際しては、予め電源ユニット95によってコンデンサ93に電荷を蓄積しておく。そして、コンデンサ93に電荷が蓄積された状態にて、制御部3のパルス発生器31からスイッチング素子96にパルス信号を出力する。
図8は、パルス信号の波形と回路に流れる電流との相関の一例を示す図である。ここでは、図8(a)に示すような波形のパルス信号がパルス発生器31から出力される。パルス信号の波形は、入力部33からパルスの立ち上がっている時間(ON時間)とパルス間のスペース時間(OFF時間)とを順次設定したレシピを入力することによって規定することができる。このようなレシピをオペレータが入力部33から制御部3に入力すると、制御部3の波形設定部32は図8(a)に示すようなパルス波形を設定する。図8(a)に示すパルス波形においては、最初に比較的長いパルスPAが設定されるとともに、その後に比較的短い複数のパルスPBが設定されている。また、比較的短い複数のパルスPBにおいては、最初のパルスP1から最後のパルスP2に向けて漸次パルス幅が長く(つまり時間が長く)なるように設定されている。そして、波形設定部32によって設定されたパルス波形に従ってパルス発生器31がパルス信号を出力する。その結果、スイッチング素子96のゲートには図8(a)のような波形のパルス信号が印加され、スイッチング素子96のオンオフ駆動が制御されることとなる。
また、パルス発生器31から出力するパルス信号がONになるタイミングと同期して制御部3がトリガー回路97を制御してトリガー電極91に電圧を印加する。これにより、スイッチング素子96のゲートに入力されるパルス信号がONのときにはガラス管92内の両端電極間で必ず電流が流れ、そのときのキセノンの原子あるいは分子の励起によって光が放出される。制御部3からスイッチング素子96のゲートに図8(a)の波形のパルス信号を出力するとともに、該パルス信号がONになるタイミングと同期してトリガー電極91に電圧を印加することにより、フラッシュランプFLを含む回路中に図8(b)に示すような電流が流れる。すなわち、スイッチング素子96のゲートに入力されるパルス信号がONのときに、フラッシュランプFLのガラス管92内に流れる電流値が増加する。なお、各パルスに対応する個々の電流波形はコイル94の定数によって規定される。
図8(b)に示すような波形の電流が流れてフラッシュランプFLが発光する。フラッシュランプFLの発光出力は、フラッシュランプFLに流れる電流にほぼ比例する。従って、フラッシュランプFLの発光出力の出力波形は図9(a)に示すようなパターンとなる。図9(a)に示す如きフラッシュランプFLからの出力波形にて、処理位置の保持部7に保持された半導体ウェハーWに光照射が行われる。その結果、半導体ウェハーWの表面温度は図9(b)に示すように変化する。
従来のように、スイッチング素子96を使用することなくフラッシュランプFLを発光させた場合には、コンデンサ93に蓄積されていた電荷が1回の発光で消費され、フラッシュランプFLからの出力波形は幅が0.1ミリセカンドないし10ミリセカンド程度のシングルパルスとなる。これに対して、本実施の形態のように、回路中にスイッチング素子96を接続してそのゲートに図8(a)のようなパルス信号を出力することにより、いわばフラッシュランプFLの発光がチョッパ制御されることとなり、コンデンサ93に蓄積された電荷が分割して消費され、極めて短い時間の間にフラッシュランプFLが点滅を繰り返す。なお、図8に示すように、電流値が完全に”0”となる前に次のパルスがスイッチング素子96のゲートに印加されて電流値が再度増加するため、フラッシュランプFLが点滅を繰り返している間も発光出力が完全に”0”になるものではない。
図9(a)に示す如き出力波形は、従来のシングルパルスと比較してほぼ一定の発光出力を維持しつつ発光時間を比較的長く引き延ばしたものとみなすことができる。すなわち、フラッシュランプFLからの発光出力を目標値LPまで増大させつつ半導体ウェハーWに初期光照射を行った後(第1光照射工程)、その目標値LPから±20%以内の変動幅の範囲内で発光出力を維持しつつ半導体ウェハーWに後続光照射を行っている(第2光照射工程)。
より詳細に述べれば、初期光照射では、最初にパルス発生器31がスイッチング素子96のゲートに比較的長いパルスPAを出力することによって、フラッシュランプFLからの発光出力が目標値LPまで増大するようにスイッチング素子96をオン状態とする。図8(b)に示すように、スイッチング素子96がオン状態の間はフラッシュランプFLを流れる電流値は増大し、それと比例してフラッシュランプFLからの発光出力も増大する。
そして、フラッシュランプFLからの発光出力が目標値LPまで増大した後、後続光照射に移行し、パルス発生器31がスイッチング素子96のゲートに比較的短い複数のパルスPBを断続的に出力することによって、フラッシュランプFLからの発光出力が目標値LPから±20%以内の変動幅の範囲内に維持される安定状態となるようにスイッチング素子96のオンオフを繰り返す。図8(b)に示すように、スイッチング素子96がオフのときにはフラッシュランプFLを流れる電流値が減少するが、それが大きく減少する前に再びスイッチング素子96をオンにすることによって電流値は再上昇する。そして、フラッシュランプFLを流れる電流値が大きく上昇する前に再度スイッチング素子96をオフとすることによって電流値は再び減少する。これを繰り返すと、フラッシュランプFLを流れる電流値は概ね一定に保たれ、その結果フラッシュランプFLからの発光出力が目標値LPから±20%以内の変動幅の範囲内に安定して維持される。
この後続光照射においてフラッシュランプFLには5000V〜500Vの電圧で100A以上1500A以下の電流が流れる。また、この発光条件が維持されることによって、後続光照射において処理位置の保持部7に保持された半導体ウェハーWの表面に照射される光の照射エネルギーは5J/cm以上100J/cm以下となる。なお、後続光照射において、実際にはスイッチング素子96をオンにした瞬間に一時的に大電流(突入電流)が流れてフラッシュランプFLからの発光出力が瞬間的に増大することがあり、このような突入電流を考慮すると発光出力の変動幅が±20%となる。図8,9ではこのような突入電流を平滑化して示しており、そのような突入電流の平滑化を行うのであれば、フラッシュランプFLからの発光出力が目標値LPから±10%以内の変動幅の範囲内に安定して維持されるとみなすことができる。
また、後続光照射においては、複数のパルスPBのうち最初のパルスP1から最後のパルスP2に向けて漸次パルス幅が長くなる。すなわち、安定状態のときには、最初のオン状態から最後のオン状態に向けて時間が漸次長くなるように制御部3がスイッチング素子96のオンオフを繰り返す。このようにしているのは、後続光照射における複数のパルスPBのパルス幅が一定であると、徐々にフラッシュランプFLを流れる電流値が低下し、フラッシュランプFLからの発光出力も目標値LPから20%を超えて低下するおそれがあるためである。最初のパルスP1から最後のパルスP2に向けて漸次パルス幅を長くすることによって、フラッシュランプFLを流れる電流値をほぼ一定に保ち、フラッシュランプFLからの発光出力を目標値LPから±20%以内の変動幅の範囲内に安定して維持することができる。なお、後続光照射におけるスイッチング素子96のオフ状態の時間は一定である。
また、初期光照射における光照射時間は0.1ミリ秒以上10ミリ秒以下であり、後続光照射における光照射時間は5ミリ秒以上1秒未満である。但し、1回のフラッシュ加熱におけるフラッシュランプFLの光照射の総時間、つまり初期光照射での光照射時間と後続光照射での光照射時間との合計は1秒以下である。
図9(a)に示すような出力波形にてフラッシュランプFLから上記の初期光照射および後続光照射を行うことによって、半導体ウェハーWの表面温度は予備加熱温度T1から処理温度T2にまで昇温される。処理温度T2は、半導体ウェハーWに注入された不純物の活性化が生じる1000℃ないし1300℃程度とされる(本実施の形態では約1000℃)。本実施形態においては、図9(b)に示すように、初期光照射から後続光照射へと移行する過程で半導体ウェハーWの表面温度が従来のシングルパルスと比較して緩やかに処理温度T2まで昇温する。そして、後続光照射にてフラッシュランプFLからの発光出力を目標値LPから±20%以内の変動幅の範囲内に維持することにより、半導体ウェハーWの表面温度を10ミリ秒以上にわたって処理温度T2に維持している。このような加熱を行うと、イオン注入層よりもやや深い、欠陥が導入されている深さ位置までもある程度昇温されることとなり、その結果欠陥の回復も進行することとなる。しかも、図9(b)に示すように、半導体ウェハーWの表面温度が処理温度T2を超えて著しく昇温することはないため、半導体ウェハーWに熱的なダメージを与えることも防止される。
後続光照射も終了すると、半導体ウェハーWの表面温度は処理温度T2から急速に降温する。そして、フラッシュランプFLによる光照射加熱が終了し、処理位置における約10秒間の待機の後、保持部7が保持部昇降機構4により再び図1に示す受渡位置まで下降し、半導体ウェハーWが保持部7から支持ピン70へと渡される。続いて、ゲートバルブ185により閉鎖されていた搬送開口部66が開放され、支持ピン70上に載置された半導体ウェハーWは装置外部の搬送ロボットにより搬出され、熱処理装置1における半導体ウェハーWの光照射加熱処理が完了する。
既述のように、熱処理装置1における半導体ウェハーWの熱処理時には窒素ガスがチャンバー6に継続的に供給されており、その供給量は、保持部7が処理位置に位置するときには約30リットル/分とされ、保持部7が処理位置以外の位置に位置するときには約40リットル/分とされる。
従来のようにシングルパルスの閃光照射を行う際に、欠陥回復をも可能なように高エネルギー照射或いはロングパルスの閃光照射を行うと、表面温度が著しく昇温して半導体ウェハーWに熱的なダメージを与えることは既述した通りである。本実施形態においては、発光出力を目標値LPまで増大させつつ半導体ウェハーWに初期光照射を行った後、その目標値LPから±20%以内の変動幅の範囲内で発光出力を維持しつつ半導体ウェハーWに後続光照射を行っている。このような光照射加熱を行うことによって、半導体ウェハーWの表面温度を処理温度T2を超えて著しく昇温させることなく、表面よりもやや深い位置をもある程度昇温することができる。その結果、半導体ウェハーWに熱的なダメージを与えることなく、注入されたイオンの活性化および導入された欠陥の回復の双方を行うことができる。
後続光照射におけるフラッシュランプFLからの発光出力を目標値LPから±20%以内の変動幅の範囲内で維持しているのは、発光出力が目標値LPから20%を超えて強くなると、半導体ウェハーWの表面温度が処理温度T2を超えて昇温し、熱的なダメージが発生するためである。また、発光出力が目標値LPから20%を超えて弱くなると、半導体ウェハーWの表面温度が処理温度T2から大きく降温し、イオンの活性化は可能であっても導入された欠陥の回復までは出来なくなるからである。
また、本実施形態の光照射加熱は、フラッシュランプFLからの光照射の総時間が1秒以下であり、スイッチング素子96がオン状態の初期光照射における光照射時間を0.1ミリ秒以上10ミリ秒以下とし、スイッチング素子96のオンオフを繰り返す後続光照射における光照射時間を5ミリ秒以上1秒未満としている。初期光照射における光照射時間を10ミリ秒以下としているのは、最初のスイッチング素子96のオン状態が10ミリ秒を越えると、フラッシュランプFLからの発光出力が目標値LPを超えて著しく強くなり、半導体ウェハーWの表面温度が処理温度T2を超えて昇温し、熱的なダメージが発生するためである。また、後続光照射における光照射時間を5ミリセカンド以上としているのは、欠陥の回復が進行する程度の時間、半導体ウェハーWの表面温度を処理温度T2に維持するためである。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、フラッシュランプFLによる光照射加熱は図9の例に限定されるものではなく、図10のようなものであっても良い。図10(a)に示す例においても、フラッシュランプFLからの発光出力を目標値LPまで増大させつつ半導体ウェハーWに初期光照射を行った後、その目標値LPから±20%以内の変動幅の範囲内で発光出力を維持しつつ半導体ウェハーWに後続光照射を行っている。図10(a)の例が図9(a)と相違するのは、後続光照射の光照射時間が図9の例よりも長時間である点である。スイッチング素子96のオンオフを繰り返す後続光照射における光照射時間を長くすることにより、図10(b)に示すように、半導体ウェハーWの表面温度を処理温度T2に維持する時間を長くすることができる。
このようにしても、半導体ウェハーWの表面温度が処理温度T2を超えて著しく昇温することはない一方、表面よりもやや深い位置もある程度昇温するため、上記実施形態と同様に、半導体ウェハーWに熱的なダメージを与えることなく、注入されたイオンの活性化および導入された欠陥の回復の双方を行うことができる。後続光照射における光照射時間は図10の例よりもさらに長時間であっても良いが、初期光照射での光照射時間と後続光照射での光照射時間との合計は1秒以下である。
集約すれば、光照射の総時間が1秒以下の光照射加熱(いわゆるミリセカンドアニール)において、発光出力を目標値LPまで増大させつつ半導体ウェハーWに初期光照射を行った後、その目標値LPから±20%以内の変動幅の範囲内で発光出力を維持しつつ半導体ウェハーWに後続光照射を行うものであれば良い。このような光照射を行うことができれば、図6とは異なる回路構成であっても良く、例えば、コイル定数の異なる2つの電力供給回路を1つのフラッシュランプFLに接続するようにしても良い。また、光源としてはフラッシュランプFLに限定されるものではなく、照射時間が1秒以下の光照射が可能なものであれば良く、例えばレーザであっても良い。上記のような光照射加熱を行うことによって、半導体ウェハーWの表面温度を処理温度T2に維持しつつも、表面よりやや深い位置をもある程度昇温することができるため、半導体ウェハーWに熱的なダメージを与えることなく、注入されたイオンの活性化および導入された欠陥の回復の双方を行うことができる。
また、上記実施形態においては、後続光照射における複数のパルスPBのうち最初のパルスP1から最後のパルスP2に向けて漸次パルス幅が長くなるようにしていたが、最初のパルスP1よりも最後のパルスP2の方が長ければ、つまり安定状態におけるスイッチング素子96の最初のオン状態の時間よりも最後のオン状態の方が長ければ、その間のオン状態の時間は一定或いは段階的に長くなるようにしても良い。これにより、フラッシュランプFLを流れる電流値をほぼ一定に保ち、フラッシュランプFLからの発光出力を目標値LPから±20%以内の変動幅の範囲内に維持することができる。
また、パルス発生器31からスイッチング素子96に図11のようなパルス信号を出力するようにしても良い。図11は、パルス信号の波形と回路に流れる電流との相関の他の例を示す図である。図11(a)に示すパルス波形においては、比較的長いパルスPCおよびそれに続く比較的短い複数のパルスPDからなるパルスセットPSが複数設定されている。すなわち、複数の比較的短いパルスPDに適当な間隔をあけて比較的長いパルスPCを混在させている。このようなパルス波形が波形設定部32によって設定されてパルス発生器31からパルス信号として出力され、その結果スイッチング素子96のゲートには図11(a)のような波形のパルス信号が印加され、スイッチング素子96のオンオフ駆動が制御される。なお、パルス発生器31から出力するパルス信号がONになるタイミングと同期して制御部3がトリガー回路97を制御してトリガー電極91に電圧を印加するのは上記と同じである。
このようにすれば、フラッシュランプFLを含む回路中に図11(b)に示すような電流が流れてフラッシュランプFLが発光し、その発光出力の出力波形は上記実施形態と同様に図9(a)に示すようなパターンとなる。すなわち、フラッシュランプFLからの発光出力を目標値LPまで増大させつつ半導体ウェハーWに初期光照射を行った後、その目標値LPから±20%以内の変動幅の範囲内で発光出力を維持しつつ半導体ウェハーWに後続光照射を行う。初期光照射では、最初にパルス発生器31がスイッチング素子96のゲートに比較的長いパルスPC(最初のパルスセットPSにおけるパルスPC)を出力することによって、フラッシュランプFLからの発光出力が目標値LPまで増大するようにスイッチング素子96をオン状態とする。そして、フラッシュランプFLからの発光出力が目標値LPまで増大した後、後続光照射に移行し、パルス発生器31がスイッチング素子96のゲートに比較的長いパルスPCと比較的短い複数のパルスPDとの組み合わせを複数回繰り返し出力し、フラッシュランプFLからの発光出力が目標値LPから±20%以内の変動幅の範囲内に維持される安定状態となるようにスイッチング素子96のオンオフを繰り返す。
図11の例においては、安定状態のときに、比較的長いオン状態とそれに続く比較的短い複数のオン状態との組み合わせを複数回繰り返すように、つまり比較的短いオン状態およびそこに適当な間隔をあけて混在された比較的長いオン状態を実現するように制御部3がスイッチング素子96のオンオフを繰り返す。このようにしても、上記実施形態と同様に、図9(a)に示すようなパターンの光照射を行って半導体ウェハーWの表面温度を処理温度T2に維持しつつも、表面よりやや深い位置をもある程度昇温することができ、半導体ウェハーWに熱的なダメージを与えることなく、注入されたイオンの活性化および導入された欠陥の回復の双方を行うことができる。
また、安定状態のときにパルス発生器31からスイッチング素子96のゲートに出力するパルス信号の波形は、図8と図11とを組み合わせたようなものであっても良い。すなわち、安定状態のときに、スイッチング素子96の比較的長いオン状態とそれに続く比較的短い複数のオン状態との組み合わせを複数回繰り返すのであるが、時間の経過に伴ってオン状態の時間を長くする。このときには、比較的長い長期オン状態の時間のみを長くするようにしても良いし、比較的短い短期オン状態の時間をも併せて長くするようにしても良い。
また、パルス信号の波形の設定は、入力部33から逐一パルス幅等のパラメータを入力することに限定されるものではなく、例えば、オペレータが入力部33から波形を直接グラフィカルに入力するようにしても良いし、以前に設定されて磁気ディスク等の記憶部に記憶されていた波形を読み出すようにしても良いし、或いは熱処理装置1の外部からダウンロードするようにしても良い。
また、上記実施形態においては、パルス信号がONになるタイミングと同期してトリガー電極91に電圧を印加するようにしていたが、トリガー電圧を印加するタイミングはこれに限定されるものではなく、パルス信号の波形とは無関係に一定間隔で印加するようにしても良い。また、パルス信号のスペース幅が狭く、あるパルスによってフラッシュランプFLを流れた電流の電流値が所定値以上残っている状態で次のパルスによって通電を開始されるような場合であれば、そのままフラッシュランプFLに電流が流れ続けるため、パルス毎にトリガー電圧を印加する必要はない。上記実施形態の図8のように、パルス信号の全てのスペース幅が狭い場合には、最初のパルスPAが出力されたときのみにトリガー電圧を印加するようにしても良く、その後はトリガー電圧を印加せずともスイッチング素子96のゲートに図8(a)のパルス信号を出力するだけで図8(b)のような電流波形を形成することができる。つまり、パルス信号がONになるときに、フラッシュランプFLに電流が流れるタイミングであれば、トリガー電圧の印加タイミングは任意である。
また、上記実施形態においては、ランプハウス5に30本のフラッシュランプFLを備えるようにしていたが、これに限定されるものではなく、フラッシュランプFLの本数は任意の数とすることができる。また、フラッシュランプFLはキセノンフラッシュランプに限定されるものではなく、クリプトンフラッシュランプであっても良い。
また、上記実施形態においては、スイッチング素子96としてIGBTを使用していたが、これに限定されるものではなく、IGBT以外の他のトランジスタであっても良いし、入力されたパルス信号の波形に応じて回路をオンオフできる素子であれば良い。もっとも、フラッシュランプFLの発光には相当に大きな電力が消費されるため、大電力の取り扱いに適したIGBTやGTO(Gate Turn Off)サイリスタをスイッチング素子96として採用するのが好ましい。
また、本発明に係る熱処理装置によって処理対象となる基板は半導体ウェハーに限定されるものではなく、液晶表示装置などに用いるガラス基板であっても良い。また、本発明に係る技術は、金属とシリコンとの接合、或いはポリシリコンの結晶化に適用するようにしても良い。
1 熱処理装置
3 制御部
4 保持部昇降機構
5 ランプハウス
6 チャンバー
7 保持部
31 パルス発生器
32 波形設定部
33 入力部
60 上部開口
61 チャンバー窓
65 熱処理空間
71 ホットプレート
72 サセプタ
91 トリガー電極
92 ガラス管
93 コンデンサ
94 コイル
96 スイッチング素子
97 トリガー回路
FL フラッシュランプ
W 半導体ウェハー

Claims (6)

  1. 基板に対して光を照射することによって該基板を加熱する熱処理方法であって、
    発光出力を目標値まで増大させつつ基板に光照射を行う第1光照射工程と、
    前記目標値から±20%以内の変動幅の範囲内で発光出力を維持しつつ基板に光照射を行う第2光照射工程と、
    を備え、
    前記第1光照射工程での光照射時間が0.1ミリ秒以上10ミリ秒以下、前記第2光照射工程での光照射時間が5ミリ秒以上1秒未満であり、
    前記第1光照射工程での光照射時間と前記第2光照射工程での光照射時間との合計が1秒以下であり、
    前記第1光照射工程および前記第2光照射工程の光照射によって前記基板の表面温度を1000℃〜1300℃の処理温度に昇温して当該処理温度に10ミリ秒以上維持することを特徴とする熱処理方法。
  2. 請求項1記載の熱処理方法において、
    前記第2光照射工程での基板上の照射エネルギーは5J/cm以上100J/cm以下であることを特徴とする熱処理方法。
  3. 請求項2記載の熱処理方法において、
    前記第1光照射工程および前記第2光照射工程での光照射はフラッシュランプによって行い、
    前記第2光照射工程にて前記フラッシュランプに流れる電流値は100A以上1500A以下であることを特徴とする熱処理方法。
  4. 基板に対して光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置であって、
    基板を保持する保持手段と、
    前記保持手段に保持された基板に光を照射する光照射手段と、
    前記光照射手段の発光出力を制御する発光制御手段と、
    を備え、
    前記発光制御手段は、発光出力を目標値まで増大させつつ基板に初期光照射を行った後、前記目標値から±20%以内の変動幅の範囲内で発光出力を維持しつつ基板に後続光照射を行うように前記光照射手段の発光出力を制御し、かつ、前記初期光照射での光照射時間が0.1ミリ秒以上10ミリ秒以下で前記後続光照射での光照射時間が5ミリ秒以上1秒未満となり、前記初期光照射での光照射時間と前記後続光照射での光照射時間との合計が1秒以下となるように前記光照射手段を制御して前記初期光照射および前記後続光照射により前記基板の表面温度を1000℃〜1300℃の処理温度に昇温して当該処理温度に10ミリ秒以上維持することを特徴とする熱処理装置。
  5. 請求項4記載の熱処理装置において、
    前記発光制御手段は、前記後続光照射での基板上の照射エネルギーを5J/cm以上100J/cm以下とすることを特徴とする熱処理装置。
  6. 請求項5記載の熱処理装置において、
    前記光照射手段はフラッシュランプを備え、
    前記発光制御手段は、前記後続光照射にて前記フラッシュランプに流れる電流値を100A以上1500A以下とすることを特徴とする熱処理装置。
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