JP5843848B2 - 便器に連結されることを意図したマセレータ装置 - Google Patents

Description

本発明は、一般的に、トイレまたはＷＣ装置用のマセレータ(macerator)に関し、このマセレータは、固形物を引き裂き、小径のパイプを通って、ＷＣ装置の出口へ導くのに用いられる。

それ自体知られているように、このような装置は、洗浄するときに便器内に水を注ぐタンクを含み、ある場合、このタンク内には、洗面台および／またはシャワーあるいは、浴槽から出た水が注がれる。排出ポンプは、バスケットの底部に配置される引き裂き手段を介してタンク内の水内容物を吸引し、その内容物を、排出管に向けて放出する。引き裂き手段は、一般的にグリルの前で回転するカッターである。圧力スイッチは、タンク内の水位を検出するのに用いられ、タンクが空にされるとき、マイクロスイッチを介して排出ポンプを始動する。

このような装置を用いて引き起こされる問題は、タンクの排出が不良のとき、それらを修繕することである。排出故障は、主に３つの場合がある。即ち、キャパシタによって与えられるポンプモータの動力源の故障、マイクロスイッチによるポンプモータの故障、あるいは、引き裂きカッターの回転を防止するような、カッター回りの排出物の目詰まりによる故障である。

これは、キャパシタへのアクセス、マイクロスイッチおよび／または引き裂き手段へのアクセスが必要である。

このような装置が存在しているので、多くの装置が提案されてきた。初期には、ポンプモータ及びその電源は、タンクの外側に置かれ、一方、ポンプ及び引き裂き手段は、タンクの底部に置かれた。電源の故障またはモータの故障の場合における点検修理は、容易であり、特に子供に対してわずかな安全性を提供しただけである。ポンプまたは引き裂き手段を修繕するためのタンク底部への接近は、容易ではなく、それらの組立は、むしろ魅力のないものであった。

より最近の装置では、モータ／ポンプ／引き裂き手段のアセンブリは、防水が施され、かつタンク内に配置され、防水加工された電源の配線がタンクの壁を通り、モータを電源回路に接続している。同様に、マイクロスイッチ及びキャパシタは、圧力スイッチ内に収納され、そのスイッチ内部には、スイッチの底部に置かれている圧力スイッチの薄膜を介してのみアクセスすることができる。
さらに、アセンブリの安全性を改善するために、蓋が、強いスナップ圧入嵌合手段によってタンクに固定されている。

このような装置の欠点は、いかなる修理に対しても熟練者によるサービスを必要とすることである。便器のうしろに収納されたアセンブリは、見える状態で接近可能であり、かつ蓋をクリックさせないために、多少の経験を必要としている。

本発明は、この電気機器の通常の故障の場合に、非熟練者によって可能で容易なメンテナンスを可能にするように配置されたマセレータ装置を提案している。

この目的のため、本発明は、タンクからなる便器に連結されることを意図したマセレータ装置を提供しており、このタンク内に便器からの水と排出物をもたらし、かつ、便器内にモータを配置し、その頂部にバスケット内に含まれる引き裂き手段と、モータ底部にポンプを備えている。

このモータは、キャパシタと、マイクロスイッチに接続され、マイクロスイッチを制御する圧力検知スイッチによって始動される。マイクロスイッチ／キャパシタ／圧力検知スイッチのアセンブリは、制御モジュールを形成しており、この制御モジュールは、タンクの蓋内に設けられかつ取り外し可能なカバーによってシールされたアクセスハッチの下に配置されている。マイクロスイッチとキャパシタは、制御モジュールの頂部にあって接近可能であり、および／または、モータ／ポンプ／引き裂き手段のアセンブリは、タンクの蓋内に設けられる取り外し可能なカバーによりシールされた、アクセスハッチの下に配置されている。

本発明に従うマセレータ装置は、それゆえ、３つの実施形態を有する。
1）第１の実施形態では、制御モジュールが、タンクの蓋内に設けられかつ取り外し可能なカバーによってシールされたアクセスハッチの下に配置され、マイクロスイッチとキャパシタが、制御モジュールの頂部において接近可能である。

2）第２の実施形態では、モータ／ポンプ／引き裂き手段のアセンブリが、タンクの蓋内に設けられかつ取り外し可能なカバーによってシールされたアクセスハッチの下に配置されている。

3）第３の実施形態では、制御モジュールが、タンクの蓋内に設けられかつ取り外し可能なカバーによってシールされたアクセスハッチの下に配置され、マイクロスイッチとキャパシタが、制御モジュールの頂部において接近可能であり、また、モータ／ポンプ／引き裂き手段のアセンブリが、タンクの蓋内に設けられかつ取り外し可能なカバーによってシールされたアクセスハッチの下に配置されている。

上記第３の実施形態の場合において、マイクロスイッチ／キャパシタ／圧力検知スイッチのアセンブリが、制御モジュールを形成し、また、モータ／ポンプ／引き裂き手段のアセンブリが、便器に対して連結パイプのいずれかの側のタンク内に有益に配置される。

また、マセレータ装置は、次の特徴を有する。
‐アクセスハッチまたは複数のハッチが、肩部を含む垂直円筒スカート部によって定められ、かつ、たとえば、タンクの蓋にネジ止めするように、取り外し可能なカバーによってシールされる。
‐引き裂き手段へのアクセスハッチは、アクセスハッチに漏れないように取り付けた付加的な蓋に適合される。たとえば、付加的な蓋は、アクセスハッチを形成する垂直スカート部の肩部にねじ込まれる。
‐制御モジュールは、その底部に薄膜を備え、タンク内を上昇する水の圧力下で、制御モジュールの頂部に配置されたマイクロスイッチを作動させるロッドを上昇させる。
‐キャパシタが、制御モジュールの凹部に収納される。

これは、サービスに対して影響を受けやすい能動部品にアクセスするために、便器またはスナップフィットされた蓋を解体することなく、カバーまたは複数のカバーを取り除くことによって可能になる。

本発明は、図面を参照して以下に詳細に説明される。

従来技術に従うマセレータ装置の概略正面図である。 従来技術に従うマセレータ装置の概略平面図である。 本発明の第１実施形態に従うマセレータ装置の内部を示す概略正面図である。 図２Ａのマセレータ装置の内部を示す概略平面図である。 本発明の第２実施形態に従うマセレータ装置の内部を示す概略正面図である。 図３Ａのマセレータ装置の内部を示す概略平面図である。 本発明の第３実施形態に従うマセレータ装置の内部を示す概略正面図である。 図４Ａのマセレータ装置の内部を示す概略平面図である。

上記すべての図面において、同一の参照番号は、従来技術と本発明における指定された同一の要素に用いられる。

従来技術では、モータ／ポンプ／引き裂き手段のアセンブリが、便器から排出物及び水が到達する連結パイプ１０１に面して配置され、一方、制御モジュールが、その側面に配置される。この制御モジュールは、圧力検知スイッチ５０からなり、シール５２によって圧力スイッチに固定される薄膜５１をスイッチ底部に備えている。また、図１Ａ及び図１Ｂでは見ることができないが、タンク内で上昇する水の圧力の下で、圧力検知スイッチに内蔵されたマイクロスイッチを作動するロッドを上昇させる。また、モータ３は、図１Ａ及び図１Ｂでは見ることができないが、圧力検知スイッチ５０内に収納されるキャパシタに接続される。

スペース節約の理由から、圧力検知スイッチは、楕円部分を有しており、その影響により、薄膜５１の漏れ防止用の固定と、同部分へのシール５２の取付けが、より難しくなっている。

本発明によるマセレータ装置は、略平行六面体形状のタンク１を含み、このタンク１に取付けられる蓋２により、タンク１に生じるスナップフィット手段１１０を用いて密封される。これらのスナップフィット手段は、強く、かつ適当なツールを備えた熟練者によってのみ外すことができる。

それ自体知られているように、タンク１は、便器からの排出物と水が到着するため、比較的大きな寸法の連結パイプ１０１と、ビデまたはシャワーの出口に接続されたパイプ１０２と、洗面台の出口に接続されたパイプ１０３と、制御された機械的な換気装置に接続されたパイプ１０４とを含む。

以下に、図４Ａ及び図４Ｂを参照して、本発明の第３の実施形態を説明する。第１、第２の実施形態は、単に、この第３の実施形態の変形例であり、第３の実施形態は、これらの手段が便器への連結パイプ１０１の中心として表示されているが、制御モジュールの位置及びモータ／ポンプ／引き裂き手段のアセンブリの位置には無関係である。

この実施形態の場合、制御モジュール１０と、モータ／ポンプ／引き裂き手段のアセンブリ３,７,５,６は、便器に対して連結パイプのいずれかの側に配置される。これにより、円筒部分に圧力検知スイッチを配置することが可能であり、また、嵌合を容易にかつより漏れ防止を与えるため円形部分の薄膜を用いることが可能になる。

モータ３は、その底部に、たとえば、連結パイプ１０１の左側に排出物及び水を運ぶポンプ７を備えて、ポンプ７がタンク１の底部に配置される。モータの上部には、穿孔を有するバスケット４を有し、その底部に、カッター５と遠心ハブ６からなる引き裂き手段が取付けられる。ポンプ７は、パイプ１１１を介して排出される。外側部分とモータとの間の電気的接続は、表示もまたは記載もされていないが、当業者にはよく知られている。モータとポンプとの間の電気的接続は、表示されないが、後に記載される。

キャパシタ１２とマイクロスイッチ１１は、制御モジュール１０内で、排出物及び水を運ぶ連結パイプ１０１の右側に配置される。

制御モジュール１０の位置とモータ／ポンプ／引き裂き手段のアセンブリの位置は、本発明に影響しないで逆に設けることもできる。

この制御モジュール１０は、その底部に薄膜を備えて、タンク内を上昇する水の圧力下において、煙突部１０Ａ内を移動し、かつ、制御モジュール１０の頂部に配置されたマイクロスイッチを作動させるロッドを上昇させる。また、モータは、キャパシタ１２に接続されており、このキャパシタは、制御モジュール１０の煙突部１０Ａに取り付けられた円筒ハウジング１３内に配置される。キャパシタとマイクロスイッチは、モータを始動させるために用いられる。マイクロスイッチ及びキャパシタをモータに接続する電線は、必要ならば、以下で定める位置から制御モジュール１０を取り除くことができるように、制御モジュールとモータとの間の距離よりも長い防水されたシース内に収納される。

制御モジュール１０は、蓋２内のアクセスハッチを形成する円筒垂直壁２０の肩部２２の下に配置することによって適切に保持される。このアクセスハッチは、実施を容易にする、ねじまたは他の固定手段により固定されるカバー８によってシールされる。カバー８を取り外すことにより、マイクロスイッチ１１及びキャパシタ１２へのアクセスが可能になる。

モータ／ポンプ／引き裂き手段のアセンブリへのアクセスハッチは、肩部２３を含んでいる円筒垂直壁２１に形成されている。このハッチは、実装を容易にするねじまたは他の固定手段によって固定されるカバー８ａによってシールされ、かつ、カバー８ａを介して漏れを防止するために、肩部２３に漏れ防止態様で固定される蓋９によってシールされる。

システムの作動は、従来型である。トイレから、ビデから、シャワーから、洗面台から、それぞれ水がタンク１内に供給されるとき、水は、薄膜に作用し、上昇することにより、マイクロスイッチを作動させ、モータを始動する。ポンプは、水と排出物を吸引し、それらをカッター５及び穿孔したバスケット４を通過させ、そして、パイプ１１１を通って排出される。

このようなシステムの故障は、主に３つある。
‐マイクロスイッチ１１の故障
‐キャパシタ１２の故障
‐障害物の存在または穿孔したバスケット４内に髪の毛のような排出物の塊の存在により、カッター５の回転を妨げること。

本発明の第３の実施形態に従う装置は、一方で、カバー８,８ａを通ってマイクロスイッチ１１及びキャパシタ１２に、他方で、穿孔したバスケット４及び引き裂き手段５,６にアクセスできるようにする。第１、第２の実施形態に従う装置は、１つまたはこれら２つのアセンブリ１１,１２及び４,５,６にアクセスできるようにする。

一旦カバー８が開くと、使用者は、マイクロスイッチ１１またはキャパシタ１２を交換することができる。

たとえば、タンク１の蓋２及び垂直壁２１の肩部２３に、それぞれ、ねじによって固定された、カバー８ａ、さらに、蓋９を開いた後、使用者は、バスケット４に接近し、かつ障害物または髪の毛のような排出物の塊をバスケットから取り除くことができる。

使用者を傷つけることを避けるために、蓋９は、たとえば、赤色が、「電源をオフした後にのみ開く」という形式の警告として有効な目印となる。

本発明の別の特徴によれば、洗面台および／またはシャワーから、または浴槽からそれぞれ水を出口に運ぶ複数のパイプとともに、逆止弁１０５，１０６が、タンク１の外側にある、入口パイプ１０２,１０３内に設けられる。

従来の場合、複数の入口パイプにおける各逆止弁は、タンクと各パイプとの接合部分で、タンク内に配置される。そして、タンク内部からのみアクセス可能である。逆止弁１０５,１０６は、パイプ１０２,１０３内に取付けられる。

本発明では、パイプ１０２，１０３は、洗面台から、および／またはシャワーから、または浴槽から（表示されていない）、出口パイプにねじ部品によって結合された短いパイプである。取り外すことにより、使用者は、それらを取り換える、または、開位置または閉位置にある逆止弁の障害または詰まりを生じさせる対象物を取り除くことのいずれか行うため、逆止弁にアクセスすることができる。

それゆえ、本発明に従うマセレータ装置は、もっとも普通の故障の原因である複数の要素への介入を、熟練者の助けなしで、容易に提供する。

Claims (8)

1. タンク（1）から成るトイレ用の便器に連結されることを意図したマセレータ装置であって、
   前記タンク内に前記便器から水及び排出物が運ばれ、前記タンク（1）は、頂部に、バスケット（4）内に含まれる引き裂き手段（5,6）を備えたモータ（3）と、底部に、ポンプ（7）を有し、
   前記モータ（3）は、キャパシタ（12）とマイクロスイッチ（11）に接続され、かつ、前記マイクロスイッチを制御する圧力検知スイッチ（50）によって始動され、
   前記マイクロスイッチ、前記キャパシタ、及び前記圧力検知スイッチの組立体が、制御モジュール（10）を形成しており、
   前記制御モジュール（10）は、前記タンクの蓋（2）内に設けたアクセスハッチの下側に位置して、取り外し可能なカバー（8）によってシールされ、前記マイクロスイッチ（11）と前記キャパシタ（12）は、前記制御モジュールの頂部においてアクセス可能であり、さらに、前記モータ、前記ポンプ、及び前記引き裂き手段の組立体（3,7,5,6）が、前記タンクの蓋（2）内に設けたアクセスハッチの下側に配置され、かつ、取り外し可能なカバー（8a）によってシールされ、
   前記制御モジュール（10）は、前記圧力検知スイッチの底部に固定された薄膜（51）を備えており、前記タンク内で上昇する水の圧力下で、前記制御モジュール（10）の頂部に配置されたマイクロスイッチ（11）を作動させるロッドを上昇させることを特徴とするマセレータ装置。
2. 前記制御モジュール（10）と、前記モータ、前記ポンプ、及び前記引き裂き手段の組立体（3,7,5,6）の両方が、前記取り外し可能なカバー（8a）によってシールされるアクセスハッチの下側に配置される場合、前記制御モジュールと前記組立体（3,7,5,6）は、トイレ用の便器に対する連結パイプ（101）のいずれかの側の前記タンク（1）内に配置されることを特徴とする請求項１に記載のマセレータ装置。
3. 各アクセスハッチが、肩部（22,23）を含む垂直円筒スカート部（20,21）によって形成され、かつ前記取り外し可能なカバー（8,8a）によってシールされることを特徴とする請求項１または請求項２に記載のマセレータ装置。
4. 前記取り外し可能なカバー（8,8a）は、前記タンク（1）の蓋（2）にネジ止めされていることを特徴とする請求項３に記載のマセレータ装置。
5. 前記引き裂き手段（5,6）への前記アクセスハッチは、前記アクセスハッチに漏れ防止態様で取り付けられた付加的な蓋（9）に装着されていることを特徴とする請求項１〜４のいずれか１項に記載のマセレータ装置。
6. 前記付加的な蓋（9）は、前記アクセスハッチを形成する垂直スカート部（21）の肩部（23）にネジ止めされていることを特徴とする請求項５に記載のマセレータ装置。
7. 前記キャパシタ（12）は、前記制御モジュール（10）に取り付けた円筒ハウジング（13）内に配置されていることを特徴とする請求項１に記載のマセレータ装置。
8. 洗面台から、シャワーから、またはビデから排出された水を運ぶパイプ（102,103）が、タンク（1）の外側に取り付けられた逆止弁（105,106）を備えていることを特徴とする請求項１〜７のいずれか１項に記載のマセレータ装置。