JP5843124B2 - コアの製造方法 - Google Patents

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本発明は非晶質軟磁性合金薄帯に代表される軟磁性合金薄帯を用いたコア、アキシャルギャップモータ、およびその製造方法に関するものである。
近年の環境改善施策の一つとして原価や製造コストが高くともエネルギー変換効率の良いモータを用いることが推奨されている。従来のモータは打ち抜いた電磁鋼板を積層して筒状のステータやロータに用い、コイルや永久磁石を磁場発生源として組み合わせる構造が主流であったが、上記の事情からさらに高効率のモータが要求されている。
モータのエネルギー変換効率を向上させるための手段として、高飽和磁束密度の軟磁性材料がコア材として用いられる。電磁鋼板は高い飽和磁束密度を持つが1.5T程度の飽和磁束密度しか持たない。それに比してFeSiB系等の非晶質の軟磁性合金薄帯は1.6T程度の飽和磁束密度を持つため、将来的な環境改善のさらなる厳格化を想定すると有望な材料として注目されている。さらに、非晶質の軟磁性合金薄帯は厚さが50μm以下と薄いため、通常100μmを越す電磁鋼板の積層品と比較すると渦電流損失が格段に小さくできるという利点がある。モータ用途では上記のように薄帯を複数層重ねて使用するため、この非晶質金属軟磁性薄帯からなるコアを用いたモータは今後市場が拡大される分野として注目されている。
例えば非晶質の軟磁性合金薄帯を用いたモータ用コアとして、例えば特許文献1に示すように、コアの断面形状に合金薄帯を打ち抜き、その打ち抜いた合金薄帯に樹脂を塗布して一体化した構造のものが有る。但し、この積層は合金薄帯層毎に樹脂を塗布するため、コアの占積率を高めづらいという問題が有る。また、打ち抜き加工のプレス機器と金型が必要で高価な設備投資が必要となり、また、薄帯から打ち抜いて製造するため、不要な部分は廃棄されて有効に材料を活用できないという問題点がある。
モータ構造としてアキシャルギャップモータがある。アキシャルギャップモータは軸方向にロータとステータのギャップが形成された構造を持つ。アキシャルギャップモータは、一般のモータのラジアル方向にロータとステータのギャップが形成された構造のものより低損失であり、エネルギー変換効率の良いモータとして注視されるものである。例えば特許文献1では、軟磁性薄帯を積層した各コアが同心円状に複数個配置された構造の回転器が開示されている。
しかしながら非晶質の軟磁性合金薄帯は、前記のように50μm以下、通常30μm以下であるため、積層数を多くする必要があり、コストの点で電磁鋼板を用いたモータ用コアに対して不利である。例えば厚さ20μmのFeSiB系等の非晶質金属軟磁性薄帯を用いて10mmの高さのロータを作る場合、単純計算で500枚の積層枚数が必要になる。実際は層間を接着するための樹脂が塗布されるのでそれ以下の積層枚数であるが、それでも積層枚数が減るのは5%程度であり、製造コストを考慮すると各電動機メーカや家電品メーカが要求する価格にすることは難しい。
そこで、打ち抜き加工や積層工程を用いず、連続した帯状の非晶質の軟磁性合金薄帯をそのまま用いてコアとすることが検討されている。特許文献2では、帯状の非晶質金属軟磁性薄帯を巻いた巻きコアを複数個用意し、それぞれを扇型に成形しつつ合成樹脂製のインシュレータに挿入し、同心円状に6箇所配置してアキシャルギャップモータ用のコアを形成している。
特開2000−253635公報 特開2007−104795公報
特許文献2のアキシャルギャップモータでは電磁鋼板を巻き回したものをコアとしている。しかし実際には、巻き回したコアを扇状に変形させるのは難しく、特に非晶質の軟磁性合金薄帯は機械的強度が高いため、これをコア材料として用いた場合は塑性変形させることがさらに難しい。また、高価な設備が必要でない代わりに扇形に成形した際に占積率を高めることが難しいという問題点がある。
よって本発明の課題は、高価な金型設備が不要で簡易に製造可能であり、かつ占積率の高いコア、アキシャルギャップ用モータおよびその製造方法を提供することにある。
本発明は、軟磁性合金薄帯を巻き回した環状体のコア部材を用いて如何に扇状に近い形状に成形し、かつコアの占積率を高めるかを検討したものである。その特徴として環状のコア部材とその周囲に別体のコア部材を配置し、その後それぞれを変形させて組み合わせることで一体の扇状コアとしている。別体のコア部材を互いに変形させるので、従来のような一体型のコアと違い、コア部材同士の間に隙間ができる。コアにできる隙間自体は好ましいものではないが、コア全体でみれば本発明のコアは単なる一体の厚い環状コアを変形させた従来のコアよりも占積率を高くできる。
つまり本発明は、軟磁性合金薄帯が巻かれた屈曲部を持つ巻磁心部材を用いたコアの製造方法であって、前記巻磁心部材と、前記巻磁心部材の外周側に配置される軟磁性合金薄帯を用いた外周側磁心部材を少なくとも備え、前記巻磁心部材の周囲の側面と外周側磁心部材の内側の側面は部分的に隙間が設けられた状態で接触していることを特徴とする。
前記外周側磁心部材は軟磁性合金薄帯を厚み方向に曲げた少なくとも一つの屈曲部を持ち、前記隙間は前記巻磁心部材の屈曲部外側と前記外周側磁心部材の屈曲部内側の間に形成される。
一体の厚肉の環状体からなるコア部材を用いた場合と異なり、別体の環状コアをそれぞれ変形させて組み合わせることで占積率の高いコアを得ることができる。つまり、各コア部材の屈曲部では内側と外側で曲率が変わるためにその屈曲部同士の間で隙間ができるものの、図2(b)、図5(b)に示すように屈曲部の曲率、特に扇状の外側の円弧と径方向の辺との間の角における屈曲部の曲率が小さくなり、占積率を高くすることができる。
本発明の、「前記巻磁心部材の周囲の側面と外周側磁心部材の内側の側面は部分的に隙間が設けられた状態で接触している」とは、例えば図2(b)、図5(b)に示すような状態が該当する。軟磁性合金薄帯の平面部分が積層もしくは巻きまわされて側面となる。図2(b)では、巻磁心部材の屈曲部外周側の曲率R1と外周側磁心部材の屈曲部内周側の曲率R2が異なっている。占積率を上げるためには、巻磁心部材の屈曲部の外周側での曲率R1が外周側磁心部材の屈曲部の内周側での曲率R2よりも大きく、かつこの間の隙間が小さいことが好ましい。屈曲部以外の辺状の平坦な輪郭部分は第一のコア部材と第二のコア部材は隙間が無い状態で接触させる。屈曲部の隙間は小さい方が占積率を上げるのに好ましいが、この隙間は後述する本発明の製造方法を適用した際、コアの大きさ、コアの形状、巻磁心部材や外周側磁心部材の厚さ、外周側磁心部材の分割数などにより適宜決定される。
前記屈曲部は軟磁性合金薄帯の積層体や巻き回した環状体を変形させる際に形成される部分である。
前記外周側磁心部材は、前記巻磁心部材が軸平行の状態で内包するためのもので、軟磁性合金薄帯が巻かれた少なくとも一つの環状体を用いることができる。軟磁性合金薄帯を巻いた環状体のみでコアを構成することができ、製造工程が簡略化できる。図1,2,3に示すように同芯状に3つ以上の環状体を用いることでさらにコア内の占積率を向上させることができる。
前記巻磁心部材と前記外周側磁心部材の環状体はそれぞれ屈曲部を持ち、屈曲部の外周側の曲率R1はコアの最大径をLとした場合、R1=0.7L/2以下となるように設計することがコアの占積率向上のために好ましい。好ましくはR1=0.5L/2以下、さらに好ましくは0.3L/2とすることが好ましい。回転子の直径が150mm以下のモータであれば、巻磁心部材や外周磁心部材の積層方向の各厚みtは5mm以下程度が好ましい。
屈曲部の内周側の曲率R2は軟磁性合金薄帯の厚さtに対してR2≧2tにすることが好ましい。これは、軟磁性合金薄帯としてFe系非晶質薄帯(厚さ15〜50μm)を使用した場合、その機械的強度と扇状に変形させるための応力を考慮した場合、実際に施工可能でかつ占積率を高めることができる軟磁性合金薄帯の厚さt0とコア部材の屈曲部の曲率を規定したものである。
外周側の曲率R1は、内周側の局率R2に巻磁心部材や外周磁心部材の積層方向の各厚みtを足した値とほぼ等しい。実際には軟磁性合金薄帯の間に絶縁層などが形成されるため、外周側の曲率R1は内周側の局率R2と巻磁心部材や外周磁心部材における積層方向の各厚みtの和よりも若干大きいが、その差は僅である。外周側の曲率R1が大きいと、屈曲部の隙間が大きくなってコアの占積率を上げることができなくなる。このため巻磁心部材や外周磁心部材の積層方向の各厚みtは小さい方が好ましいが、これは必要となるコアの厚みや、外周側磁心部材の分割数Nなどで適宜決める必要が有る。
前記巻磁心部材と前記環状体の外周側磁心部材が略相似形に形成されていることが好ましい。両巻磁心部材を略相似形にすることで、屈曲部以外の周囲が平行に隣接して両者の隙間が小さくなり、コアの占積率を向上させることができる。
前記外周側磁心部材の輪郭形状が扇状であることが好ましい。モータ用の固定子として用いる場合、扇状にすれば(図7に示すように)複数のコアを隙間無く環状に並べることができ、モータのエネルギー変換効率を改善できる。当然、中央部の巻磁心部材も扇状に形成することが好ましい。
前記外周側磁心部材は、前記巻磁心部材を囲むように曲げられた少なくとも一つの軟磁性合金薄帯からなる積層体を用いることができる。
環状のコア部材と積層体とを組み合わせることで、積層体のみのコアよりも簡単かつ低コストで製造が可能であり、かつ、複数のコアを組み合わせることで占積率の高いコアとすることができる。軟磁性合金薄帯は各々矩形状であると積層体を形成しやすい。
前記積層体は積層方向に向かって長さが徐々に長くなる軟磁性合金薄帯を積層させたものを用いることができる。内側の巻磁心部材に積層体を巻く場合には、積層体の外周側になるほど周長が伸びるため、すべて同じ長さの軟磁性合金薄帯を用いると積層体の端面が斜めにずれてしまう。図6に示すように最初から長さが徐々に異なる軟磁性合金薄帯の積層体を用いれば、巻始めと巻終りの端面が平坦になる。そのためコアとして好ましい形状を形成しやすい。積層体の軟磁性合金薄帯は各々矩形状である。
前記外周側磁心部材の輪郭形状が扇状であることが好ましい。モータのエネルギー変換効率を改善できる。
前記外周側磁心部材は、積層体の長手方向端部の積層面がどちらも扇状の断面形状の中心側に向くよう配置され、その間の積層部が前記巻磁心部材を囲むように形成することができる。積層体の厚みは、略扇状とするコアの内径側での弧の長さに対してほぼ半分とすることが好ましい。図5(b)に示すように、両端の積層面をそのまま略扇上の内径側の一辺とすることができ、積層体を折り曲げた形状が扇状に近いので、その後の成形が容易で、コアとして好ましい形状を形成できる。
前記の前記巻磁心部材と前記外周側磁心部材はそれぞれ屈曲部を持つ。屈曲部の曲率は
コアの大きさ、コアの形状、巻磁心部材の厚さ、巻磁心部材の分割数などにより適宜決定される。
コアに形成された前記隙間に、少なくとも磁性粉末が充填されていることが好ましい。磁性材の占積率を向上できるため、モータのエネルギー損失を抑えることができる。例えば磁性粉末と樹脂を混合したスラリーを流し込むことができる。
前記巻磁心部材の中央空隙部に、少なくとも磁性粉末もしくは軟磁性合金薄帯の積層体を入れることが好ましい。磁性材の占積率を向上できるため、モータのエネルギー損失を抑えることができる。
これらのコアはアキシャルギャップ用モータのコアとして特に有用である。
本発明のコアの製造方法は、軟磁性合金薄帯を用いた円環状の第一の巻磁心部材と、軟磁性合金薄帯を用いた前記巻磁心部材の外径よりも内径が大きい円環状の第二の巻磁心部材を少なくとも製造する工程と、前記第二の巻磁心部材の内側に前記第一の巻磁心部材を軸平行になるよう配置する工程と、前記第2の巻磁心部材の外周側から応力を与えて第一及び第二の巻磁心部材を所望の形状に変形させる工程を有することを特徴とする。
複数の巻磁心部材を同芯状に組み合わせてから所望形状に変形させているため、従来のように一体肉厚の巻磁心を変形させるよりも各巻磁心部材が変形しやすく、かつ変形させるための機械的応力も小さくできる。変形量が大きいために必要なコア形状に近づけやすく、環状の巻磁心部材における周囲の一部を鋭角な形状にもできるため、従来では空隙部となっていたコアの角部などにも軟磁性材料を配置させることができるので占積率を高めることができる。本発明では、第2の巻磁心部材の外周側から応力を与える方法として、例えばボビンなどの中に巻磁心部材を入れて変形させるものも含む。
前記巻磁心部材を変形させる工程により、前記第一の巻磁心部材の屈曲部外側と第二の巻磁心部材における屈曲部内側の間に隙間が形成される。
これは第二の巻磁心部材における内周の長さが第一の巻磁心部材における外周の周長よりも大きいため、巻磁心部材を変形させた際にその両者の長さの差が屈曲部に隙間となって表れるためである。
図2(a)のように円形で同心状に巻磁心部材と外周側磁心部材を配置した場合、巻磁心部材の外周側と外周磁心部材の内周側にある隙間は、変形後の屈曲部の隙間とほぼ同じになる。この隙間が小さいと、所望の形状に変形させた後に、外周磁心部材の屈曲部の内側での曲率が大きくなり、それに追従する形で外側での曲率も大きくなるので、最外周側に配置される外周磁心部材は屈曲部の外側での曲率がさらに大きくなり、結果として最終形状での角部分に隙間ができてコアの占積率を高くすることができない。
例えば、第二の巻磁心部材の内径d2は第一の巻磁心部材の外径Dに対して、1.03D≦d2≦1.1Dとすることが好ましい。第二の巻磁心部材の内径d2が第一の巻磁心部材の外径D1の1.03倍未満であると、隙間が小さすぎて巻磁心部材の変形能が小さくなり、所望の形状にするために大きな機械的応力が必要になるだけでなく、環状の巻磁心部材における周囲の一部を鋭角な形状にさせることが難しくなる。また、第二の巻磁心部材の内径d2が第一の巻磁心部材の外径D1の1.1倍よりも大きいと、隙間が大きくなりすぎて占積率が下がり、エネルギー損失の低いモータ用コアとすることができない。
また、本明のコアの製造方法は、軟磁性合金薄帯を用いた円環状の巻磁心部材と、軟磁性合金薄帯を用いた積層部材を製造する工程と、前記積層部材を曲げて前記巻磁心部材の外周側を囲む工程と、前記積層部材の外周側から応力を与えて前記積層部材と巻磁心を所望の形状に変形させる工程と有することを特徴とする。
図5に示すように円環状の巻磁心部材の周囲に積層体を巻き、その周囲から応力を付与することで所望の形状にすることができる。前記と同様に、複数の部材に分割しているので各巻磁心部材が変形しやすく、かつ変形させるための機械的応力も小さくできる。よって、占積率が高いコアを製造することが可能になる。
前記積層と巻磁心部材を変形させた状態で前記金型とともに熱処理して扇状のコアとする工程により、前記巻磁心部材の屈曲部外側と積層の屈曲部内側の間に隙間が形成される。
前記隙間を形成後、その隙間に磁粉と樹脂からなる混合物を充填することが好ましい。
各部材を変形させる工程の後、その変形させた状態のまま熱処理を行うことができる。磁心部材を変形させるには、金型を用いることができる。この金型に入った状態のまま熱処理すれば、コアの形状が弾性変形によって元の磁心部材に戻ることなく所望の形状のコアが得られる。
本発明のコアの製造方法では製造しやすい環状の巻磁心部材を用いるために製造が容易でかつ低コストである。また、複数の磁心部材を組み合わせて変形させるので、磁心部材同士の間に隙間はできるものの、一体肉厚の環状の巻磁心からコアを製造するよりも変形能に優れており、磁気工学的に必要となるコア形状に近づけやすく、占積率が高いコアを得ることができる。
この本発明の製造方法で得られたコアを用いることでモータ効率が高いアキシャルギャップモータを構成することが出来る。
本発明の製造方法で得られるコアの一態様を示す斜視図である。 図1のコアの巻磁心部材114と外周側磁心部材111〜113の変形前と変形後の様子を示す図である。 変形後のコアの屈曲部の拡大図である。 本発明の製造方法で得られる別のコアの一態様を示す斜視図である。 図1のコアの巻磁心部材142と外周側磁心部材141の変形前と変形後の様子を示す図である。 図5の外周側磁心部材141を説明するための図である。 コアを組み込んだモータの一例である。 従来のコアを示す図である。
本発明は、軟磁性合金薄帯が巻かれた屈曲部を持つ巻磁心部材を用いてコアを製造するものである。軟磁性合金薄帯は、通常Cu製等の冷却ロールを高速で回転させ、その冷却ロールの周側面に溶湯を噴出し、急冷させる液体急冷法で製造される。合金溶湯が急冷されることで非晶質相の合金薄帯が連続して製造できる。
モータ用コアとして用いる軟磁性合金薄帯として最も有力視されているのはFe基非晶質合金薄帯である。このFe基非晶質合金薄帯は、例えば組成式:FeCoSi(原子%で、d+e+f+g=100であり、72≦d+e≦85、1<f<13、7<g<18、15≦f+g≦25)なる条件を満足する合金組成を用いることができる。
また、Feの代わりに、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Ru、Ni、Pd、Cu、Zn、Y、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dyのうちの少なくとも1種以上からなる元素を3原子%以下の範囲で添加しても良い。
また、この外にもCo基非晶質合金薄帯、ナノ結晶合金薄帯などを用いることができる。
製造される軟磁性合金薄帯は平均板厚が15〜50μmであり、一般的な平均板厚は16〜40μmである。
本発明の製造方法で得られるコアはアキシャルギャップモータ用のコアとして好適である。代表的なアキシャルギャップモータの構成は、例えば図7に示すように、巻線を施した複数の扇形のコアをロータ出力軸から等距離かつ等間隔でヨーク内に並べた固定子と、永久磁石を前記コアに対してロータ出力軸の軸線方向に対向するよう配置した回転子を備えている。
なお、回転子は、固定子の両側もしくは片側のいずれかに配置される。コアは、基本的には扇形の状態で配置される。本実施例では複数の磁心部材を組み合わせて配置することで扇形に近い形状のコアを製造した。
本発明において、コア部材の断面形状とは軸断面での外輪の形状を指す。このコア部材の断面形状が実質的に扇状となり、回転器のステータやロータに組み込まれる。本発明での扇状とは180°未満の中心角を持つものを指す。図1、図4に示すように、中心角となる部分が無く内周側の円弧(もしくはそれに類似する)の外輪郭があるものも含まれる。
それぞれのコアで用いられる環状の巻磁心部材は、屈曲部の内径側での曲率R2を50μm以上にし、軟磁性合金薄帯が割れないようにしている。また、巻磁心部材の外側を囲む外周側磁性部材は、肉厚の分だけ必然的に曲率R1が大きくなる。変形させられた巻磁心部材の屈曲部の外側と内側を比べると、屈曲部の外側の曲率よりも内側の曲率の方が大きい。
また、軟磁性合金薄帯は延性の小さい材料であるため、外力を与えただけでは塑性変形させることが難しい。ボビンなどに入れて所望の形状にしても良いが、磁気特性の向上も兼ねて各コアを外周側から金型などを用いて変形させた状態で固定し、熱処理を行うことで塑性変形させ、例えば扇型などの所望の形状とすることができる。
コアは環状の巻磁心部材同士を組み合わせて構成することが好ましい。軟磁性合金薄帯は前記のように液体急冷法で連続的に製造されて、それが巻き取られた状態で保管される。軟磁性合金薄帯は非常に薄いので、この巻き取られた軟磁性合金薄帯を必要な大きさに切断もしくは打ち抜いて積層させることは工程の増大やコスト増を招くため適用しがたい。コアとして環状の巻磁心部材を用いるのであれば、巻き取られた状態からそのまま連続的に引き出して別の巻き取り機に巻きつけることで簡単に占積率の高い磁心部材を得ることができる。
巻磁心部材同士を同芯状に重ねてコアとする場合、巻磁心部材は内周側と外周側の二つだけでもよいが、扇状や矩形状にすることを考えると占積率を上げる為に磁心部材の変形能を高める必要がるので、3つ以上の巻磁心部材を用いることが好ましい。
複数個の巻磁心部材を用いる場合、中心軸側から第N番目(Nは2以上の整数)の巻磁心部材は、第N−1目の巻磁心部材の外径よりも大きい内径持つ。
第N番目の内周部と第N−1番目の巻磁心部材における外周部の間には隙間ができるように設計する。この隙間は、当然巻磁心部材内の巻かれて隣接する軟磁性薄帯同士の隙間よりも大きな値である。巻かれて隣接する軟磁性合金薄帯同士の隙間は、薄帯間を絶縁するための非磁性の微粉末を薄帯表面に吹きつけたためにできたり、軟磁性合金薄帯の表面粗さによってできたりするものであり、巻磁心部材の変形を考慮して設けるものではない。第N番目の内周部と第N−1番目の巻磁心部材の外周部との間の隙間により、両者を変形させる際に摩擦などによって互いが干渉せずに塑性変形できる。その隙間は、第N−1番目の巻磁心部材磁性材厚t(n−1)に対して、10%以上50%以下の幅が好ましい。
このN個の鉄心を同心円状に組み合わせて、扇状に成形することで、占積率を高めた鉄心を得ることが出来る。
コアのサイズは、内側のトロイダルコアの方が、角部のRサイズが肉厚の分大きくなるため、周長としてはちいさくなることから、トロイダル形状の状態で容易に組み合わせることが出来る。また、このトロイダルコア同士の周長の差は肉厚が大きくなるほど大きく取れるようになるが、占積率としては小さくなってしまう。
また、コアは巻磁心部材と積層体を組み合わせたものでも良い。巻磁心部材の周りを囲むように積層体を配置する。環状のコア部材と積層体とを組み合わせることで、積層体のみのコアとするよりも簡単かつ低コストで製造が可能であり、かつ、複数のコアを組み合わせることで占積率の高いコアとすることができる。
積層体の厚さは巻磁心部材よりも厚くすることが好ましい。高い占積率をもつコアを得ることができる。
積層体は積層方向に向かって長さが徐々に長くなる軟磁性合金薄帯を積層させたものを用いることができる。この積層体を用いることで、一対の積層面がどちらも扇状の断面形状の中心側に配置され、その間の積層部が前記巻磁心部材を囲むように形成することができ、扇状の輪郭を形成しやすくなる。
積層体の各軟磁性合金薄帯の間には絶縁性のある塗料を塗布することが好ましい。薄帯間の絶縁を保つことで磁心の鉄損を低くすることが出来る。膜厚は0.2μm以上1μm以下の膜厚で塗布することが望ましい。0.2μm未満であると絶縁性を確保することが難しく、1μmを超えると占積率が低下する。
コアの磁性部材同士の隙間には、磁性粉末と樹脂からなる混合物を充填する。磁性材の占積率を向上できるため、モータのエネルギー損失を抑えることができる。磁性粉末と樹脂の混合比は適宜決定されるが、重量比率で磁性粉末は90wt%以上とすることが好ましい。
(実施例1)
以下、本発明の実施例について図1、図2を用いて説明する。
図1に本発明の金属薄帯を利用したコアを示す。コアは軟磁性合金薄帯にメトグラス社製のFe基非晶質合金薄帯(製品名:SA1)を用いた。Fe基非晶質合金薄帯の平均厚さは20.2μmである。この軟磁性合金薄帯の表面に絶縁コーティングを施した。絶縁コーティング材として、スピンオングラス材を用い、厚さを平均1μmとして塗布した。
固定子鉄心となるコア101は、Fe基金属薄帯を巻き回した巻磁心部材114と111〜113のFe基金属薄帯を巻き回した複数の環状体111〜113から主に構成され、それらの隙間は磁粉を含む樹脂を充填されている。図2は、図1に示した固定子鉄心の製造方法を説明するためのものである。非晶質合金薄帯を巻いて、肉厚が2mmの巻磁心部材を製造した。また、その外周側に配置する環状体の外周側磁心部材(以後、環状体)を同様に製造した。巻磁心部材114の内径は4.62mm、外径は8.62mmである。環状体113の内径は9.4mm、外径は13.4mmである。環状体112の内径は14.32mm、外径は18.32mmである。環状体111の内径は19.32mm、外径は23.32mmである。各々隣接する部材は周に沿って、環状体の厚さ2mmに対して0.15%〜0.3%程度の隙間ができる。また、環状体111と環状体112、環状体112と環状体113の間も同じ隙間ができるように外径、内径の寸法を決めた。
巻磁心部材114と環状体111〜113を図2(a)のように同軸上に重ね、図2(b)に示すような扇状の金型に入れて成形を行った。図2(b)上で左右から開閉する横型と上下から開閉する上型、下型によって環状体111の外周側から応力を付与する。付与された応力は、環状体111、環状体112、環状体113の順に環状体を変形させ、最後に巻磁心部材114を変形させる。環状の各部材を扇状の形に変形するにつれ、屈曲部となる部分以外で巻磁心部材114および環状体111〜113の周囲が平行に隣接し、逆に屈曲部では離間して隙間が大きくなる。
図2(b)の破線の矩形部分を拡大させた図を図3に示す。図3は、巻磁心部材114と環状体111〜113の屈曲部の内周側と外周側の曲率を説明するためのものである。
巻磁心部材114の屈曲部の外周側は、巻磁心部材の積層厚さによってなだらかな弧を描き、曲率R1は比較的大きく2.1mmである。対して、環状体113の屈曲部の内周側は極めて小さい弧を描き、曲率R2は0.5mm以下である。
隙間は金型からの圧縮応力によって大きさを変えるが、なるべく小さくなるように各部材の寸法を幾何学的に決定する。
この実施例1の扇形状に対する隙間とコアの面積比は6.5:93.5であり、巻磁心部材、外周側磁心部材自体の占積率を考慮すると、扇形状に換算した時の軟磁性合金薄帯の占積率は85.3%である。
非晶質合金薄帯は弾性変形領域が広く、変形させただけでは所定の形状を保持することができない。変形させた状態で熱処理を行うことで、その形状を維持できるようになるとともに磁気特性が向上する。本実施例では、金型内に入れた状態のまま、350℃×1時間の熱処理を行った。その後、隙間に樹脂と磁性粉末からなる混合物を充填した。樹脂にはシリコン樹脂を用い、磁性粉末はメトグラス社製のFe基非晶質合金薄帯(製品名:SA1)の粉砕粉を用いた。これによって、磁性材料の占積率を上げることができ、また、各部材を固定することができる。
(比較例1)
図8は比較例である従来のコアの一例である。一体の環状コアで、積層部の厚さが8mmものを扇状に変形したコアである。コア131は、肉厚の分だけ外周部の角部にRが設けられるため、本来の扇形の形状と比較すると角部が丸まった形状となり、図3(b)に示すような角部の空白部分が発生している。その扇形状に対する隙間とコアの面積比は18.4:81.6であり、本発明実施例1のコアの占積率に比べて低い値しか得られていない。
(実施例2)
図4は本発明の製造方法で得られる別のコアの形態を示す図である。コア140は軟磁性合金薄帯にメトグラス社製のFe基非晶質合金薄帯(製品名:SA1)を用いている。Fe基非晶質合金薄帯の平均厚さは20.2μmである。軟磁性合金薄帯の表面には絶縁コーティングは施さず、そのまま後述の巻磁心部材および積層体として用いた。
コア140は、Fe基金属薄帯を巻き回した巻磁心部材142とFe基金属薄帯を積層した積層体141から主に構成され、それらの隙間は磁粉を含む樹脂を充填されている。図5は、図4に示した固定子鉄心の製造方法を説明するための図である。非晶質合金薄帯を巻いて、肉厚が2mmの巻磁心部材を製造した。また、その外周側に配置する積層体からなる外周側磁心部材(以後、積層体)を製造した。積層体141は図6に示すように、積層面の一端が垂直に揃っており、多端は積層方向に向かって徐々に短くなるように形成されている。
巻磁心部材142の外径は4.8mmである。積層体の積層方向の厚さは5.5mmであり、図面下側の長手方向の長さは58.8mmであり、図面上側の長手方向の長さは39.8mmとした。
積層体141を巻磁心部材142の周囲に沿って曲げた後、巻磁心部材142と積層体141を図5(b)に示す扇状の金型に入れて成形を行った。図5(b)上で左右から開閉する横型と上下から開閉する上型、下型によって環状体114の外周側から応力を付与した。付与された応力は、積層体142を介して巻磁心部材141を変形させる。各部材が扇状の形に変形するにつれ、屈曲部では隙間が大きくなり、また巻磁心部材141および積層体142の周囲の大部分が平行に隣接する。
積層体の非晶質合金薄帯は、最も短いものは金属薄帯が巻磁心部材141の外周長さにほぼ等しい長さである。積層体の厚さ方向に徐々に非晶質合金薄帯の長さが変わるが、20枚以下なら同じ長のものが連続して積層されていてもよい効率よく切断するには複数の金属薄帯を一括で切断することが好ましい。金属薄帯の長さは、送り長さがプログラムによりコントロールされた送り装置により測定される。非晶質合金薄帯は順次短い長さに切断され、突き当てによって型内で整列されて金属薄帯片の集合体141を得る。型内で整列された金属薄帯片141は、突き当てした側が仮固定された状態で金属片部材として得られる。
金型122内で成形した後、熱処理を350℃×1時間施し、ワニス処理でリボン切断面の保護を行うと共に外周面の塗装を行い、エッジ部の保護を行った。このようにして得られたコアの扇形状に対する隙間とコアの面積比は、9.8:90.2であった。巻磁心部材、外周側磁心部材自体の占積率を考慮すると、扇形状に換算した時の軟磁性合金薄帯の占積率は82.3%である。
このように巻磁心部材と積層体のみでコアを得ることができ、従来の一体の巻磁心部材を用いたコアよりも占積率を高めることができたため、アキシャルギャップモータの効率向上に寄与することが出来る。
また、本実施例では、扇形のコアとしていたが、固定子鉄心の形状は扇型に限ったものではなく、金型で成形可能な形状であれば、どのような形状でも対応可能である。
100:コア、111〜113:環状体(外周側磁心部材)、114:巻磁心部材、121:金型、
140:コア、142:積層体(外周側磁心部材)、141:巻磁心部材、122:金型、
130:コア
150:固定子、151:コイル,ボビン

Claims (15)

  1. 軟磁性合金薄帯が巻かれた環状の内側巻磁心部材と、前記内側巻磁心部材の外周側を包む、軟磁性合金薄帯を用いた外周側磁心部材を少なくとも備えた扇状のコアの製造方法であって、
    前記軟磁性合金薄帯がFe基非晶質合金であり、
    前記内側巻磁心部材となる円環状の巻磁心部材と、前記外周側磁心部材となる円環状の巻磁心部材、又は積層体とを扇状に変形させ、
    前記変形により形成された屈曲部において、前記内側巻磁心部材の前記屈曲部の外側の側面と外周側磁心部材の内側の側面との間に形成された隙間に、樹脂とFe基非晶質合金の磁性粉末からなる混合物を充填し、前記内側巻磁心部材と前記外周側磁心部材とを固定したことを特徴とするコアの製造方法
  2. 請求項1に記載のコアの製造方法であって、
    前記外周側磁心部材は軟磁性合金薄帯を厚み方向に曲げた少なくとも一つの屈曲部を持ち、前記隙間は前記内側巻磁心部材の屈曲部外側と前記外周側磁心部材の屈曲部内側の間に形成されることを特徴とするコアの製造方法
  3. 請求項1または2に記載のコアの製造方法であって、
    前記外周側磁心部材は、前記内側巻磁心部材が軸平行の状態で内包されるように軟磁性合金薄帯が巻かれた少なくとも一つの環状体であり、前記内側巻磁心部材が軸平行の状態で内包されるように配置されることを特徴とするコアの製造方法
  4. 請求項3に記載のコアの製造方法であって、
    前記内側巻磁心部材と前記外周側磁心部材はそれぞれ屈曲部を持ち、
    屈曲部の外周側の曲率R1はコアの最大径をLとした場合、R1=0.7L/2以下であることを特徴とするコアの製造方法
  5. 請求項3または請求項4に記載のコアの製造方法であって、
    前記内側巻磁心部材と前記環状体の外周側磁心部材が相似形に形成されていることを特徴とするコアの製造方法
  6. 請求項1または請求項2に記載のコアの製造方法であって、
    前記外周側磁心部材は、前記内側巻磁心部材を囲むように軟磁性合金薄帯が曲げられた少なくとも一つの積層体であることを特徴とするコアの製造方法
  7. 請求項6に記載のコアの製造方法であって、
    前記積層体は積層方向に向かって長さが徐々に長くなる軟磁性合金薄帯を積層させたものであることを特徴とするコアの製造方法
  8. 請求項6または請求項7に記載のコアの製造方法であって、
    前記外周側磁心部材の輪郭形状が扇状であることを特徴とするコアの製造方法
  9. 請求項8に記載のコアの製造方法であって、
    前記外周側磁心部材は、積層体の長手方向端部の積層面がどちらも扇状の断面形状の中心側に向くように配置され、その間の積層部が前記内側巻磁心部材を囲むように形成されることを特徴とするコアの製造方法
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のコアの製造方法であって、
    前記磁性粉末がFe基非晶質合金薄帯を粉砕したものであることを特徴とするコアの製造方法
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれかに記載のコアの製造方法であって、
    前記内側巻磁心部材の中央空隙部に、少なくとも磁性粉末もしくは軟磁性合金薄帯の積層体が配置されていることを特徴とするコアの製造方法
  12. 請求項1乃至5のいずれかに記載のコアの製造方法であって、
    前記内側巻磁心部材となる円環状の第一の巻磁心部材と、前記外周側磁心部材となる前記巻磁心部材の外径よりも内径が大きい円環状の第二の巻磁心部材を少なくとも製造する第一工程と、
    前記第二の巻磁心部材の内側に前記第一の巻磁心部材を軸平行になるように成形用の金型内に配置する第二工程と、前記第二の巻磁心部材の外周側から金型により応力を与えて第一及び第二の巻磁心部材を所望の形状に変形させた状態で前記金型とともに熱処理して扇状のコアとする第三工程を有することを特徴とするコアの製造方法。
  13. 請求項12に記載のコアの製造方法であって、
    前記第三工程は、前記第一の巻磁心部材の屈曲部外側と第二の巻磁心部材の屈曲部内側との間に隙間が形成されるように行い、
    更に前記隙間に樹脂と磁性粉末からなる混合物を充填し、前記第一の巻磁心部材と前記第二の巻磁心部材とを固定する第四工程を有することを特徴とするコアの製造方法。
  14. 請求項1、2、6乃至9のいずれかに記載のコアの製造方法であって、
    前記内側巻磁心部材となる円環状の巻磁心部材と、前記外周側磁心部材となる積層体を製造する工程と、前記積層体を曲げて前記内側巻磁心部材の外周側を囲む工程と、前記積層体の外周側から金型により応力を与えて前記積層体と内側巻磁心部材を所望の形状に変形させた状態で前記金型とともに熱処理して扇状のコアとする工程と有することを特徴とするコアの製造方法。
  15. 請求項14に記載のコアの製造方法であって、
    前記積層体と内側巻磁心部材を変形させた状態で前記金型とともに熱処理して扇状のコアとする工程は、前記巻磁心部材の屈曲部外側と積層体の屈曲部内側の間に隙間が形成されるように行い、
    更に、前記隙間に樹脂と磁性粉末からなる混合物を充填し、前記内側巻磁心部材と前記積層部材とを固定する工程を有することを特徴とするコアの製造方法。
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