JP5842405B2 - 移動体通信システム、移動体通信方法、基地局およびその制御方法と制御プログラム - Google Patents

移動体通信システム、移動体通信方法、基地局およびその制御方法と制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、移動体の移動経路を用いた移動体通信技術に関する。
上記技術分野において、特許文献1には、カーナビゲーションシステムが、移動ルートにあるハンドオーバ先の基地局候補を選び出してPHS(Personal Handy-phone System)に通知する技術が記載されている。この基地局候補は、PHSがカーナビゲーションシステムに送った、PHSが受信した複数の基地局の位置情報と基地局情報とから移動ルートに従い選び出される。また、特許文献2では、基地局に登録保持されているハンドオーバ可能な基地局を記憶するネイバーリストに無い基地局へのハンドオーバを防いで、通信断を抑える技術が記載されている。すなわち、基地局が移動局からハンドオーバを求めるRouteUpdateを受信した時に、ハンドオーバ先の基地局がネイバーリストに無い場合にはハンドオーバ処理を遅延させて、ネイバーリストに有る正規の基地局へのハンドオーバを確実に行なうことができる。
特開平11−341543号公報 特開2010−021890号公報
しかしながら、上記特許文献1において、ハンドオーバ先の基地局候補は、PHSが位置情報と基地局情報とを受信可能な基地局からしか選択できない。したがって、移動局が隣接する基地局からの信号がようやく受信可能なような大きなセルからなる携帯電話のシステムでは、移動ルートにある隣接セルより遠いハンドオーバ先の基地局候補を得ることはできない。また、移動局が車上にあって高速に移動している場合にも、移動局の受信情報に基づくハンドオーバ先の基地局候補選択では移動速度に追い付かない。一方、上記特許文献2において、ネイバーリストには在圏する基地局から移動局がハンドオーバ可能な隣接基地局が示されているが、移動ルートにある隣接セルより遠いハンドオーバ先の基地局候補を得るものではない。すなわち、上記従来技術では、現在移動局では信号受信ができない位置については、目的地に向かう移動ルートである予測移動経路に沿った一連のハンドオーバ先候補を得ることができなかった。
本発明の目的は、上述の課題を解決する技術を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る移動体通信システムは、
移動局と、
前記移動局のハンドオーバを制御する基地局と、
を備え、
前記移動局は、前記移動局の予測移動経路に関する情報を前記基地局に送信し、前記基地局から受信した、ハンドオーバを制御するための制御情報を使ってハンドオーバを行ない、
前記基地局は、前記移動局からの予測移動経路に関する情報の受信に応じて、複数の基地局から収集した隣接する通信エリア間の関係を保持する通信エリアテーブルから前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアを選択し、前記選択された複数の通信エリアへのハンドオーバを制御するための前記制御情報を生成して、前記移動局に送信し、
前記制御情報は、前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアと、前記予測移動経路にある複数の通信エリアにおける前記基地局からの受信信号から在圏を判定するための閾値を、前記予測移動経路にない他の通信エリアの閾値に対して相対的に引き下げるオフセット情報とを対応付けて含む、ことを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る移動体通信方法は、
移動局が、前記移動局の予測移動経路に関する情報を送信する経路情報送信ステップと、
基地局が、前記移動局からの予測移動経路に関する情報の受信に応じて、複数の基地局から収集した隣接する通信エリア間の関係を保持する通信エリアテーブルから前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアを選択し、前記選択された複数の通信エリアへのハンドオーバを制御するための制御情報を生成する制御情報生成ステップと、
前記基地局が、前記予測移動経路にある複数の通信エリアへのハンドオーバを制御するための前記制御情報を、前記移動局に送信する制御情報送信ステップと、
前記移動局が、前記制御情報を使ってハンドオーバを制御するハンドオーバステップと、
を含み、
前記制御情報は、前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアと、前記予測移動経路にある複数の通信エリアにおける前記基地局からの受信信号から在圏を判定するための閾値を、前記予測移動経路にない他の通信エリアの閾値に対して相対的に引き下げるオフセット情報とを対応付けて含む、ことを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る基地局は、
移動局から、前記移動局の予測移動経路に関する情報を受信する受信手段と、
記予測移動経路に関する情報の受信に応じて、複数の基地局から収集した隣接する通信エリア間の関係を保持する通信エリアテーブルから前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアを選択し、前記選択された複数の通信エリアへのハンドオーバを制御するための制御情報を生成する制御情報生成手段と、
前記制御情報を前記移動局に送信する送信手段と、
を備え
前記制御情報は、前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアと、前記予測移動経路にある複数の通信エリアにおける前記基地局からの受信信号から在圏を判定するための閾値を、前記予測移動経路にない他の通信エリアの閾値に対して相対的に引き下げるオフセット情報とを対応付けて含む、ことを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る基地局の制御方法は、
移動局から、前記移動局の予測移動経路に関する情報を受信する受信ステップと、
記予測移動経路に関する情報の受信に応じて、複数の基地局から収集した隣接する通信エリア間の関係を保持する通信エリアテーブルから前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアを選択し、前記選択された複数の通信エリアへのハンドオーバを制御するための制御情報を生成する制御情報生成ステップと、
前記制御情報を前記移動局に送信する送信ステップと、
を含み、
前記制御情報は、前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアと、前記予測移動経路にある複数の通信エリアにおける前記基地局からの受信信号から在圏を判定するための閾値を、前記予測移動経路にない他の通信エリアの閾値に対して相対的に引き下げるオフセット情報とを対応付けて含む、ことを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る基地局の制御プログラムは、
移動局から、前記移動局の予測移動経路に関する情報を受信する受信ステップと、
記予測移動経路に関する情報の受信に応じて、複数の基地局から収集した隣接する通信エリア間の関係を保持する通信エリアテーブルから前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアを選択し、前記選択された複数の通信エリアへのハンドオーバを制御するための制御情報を生成する制御情報生成ステップと、
前記制御情報を前記移動局に送信する送信ステップと、
をコンピュータに実行させる基地局の制御プログラムであって、
前記制御情報は、前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアと、前記予測移動経路にある複数の通信エリアにおける前記基地局からの受信信号から在圏を判定するための閾値を、前記予測移動経路にない他の通信エリアの閾値に対して相対的に引き下げるオフセット情報とを対応付けて含む、ことを特徴とする。
本発明によれば、目的地に向かう予測移動経路に沿って、移動局では信号受信ができない一連のハンドオーバ先候補を得ることができる。
本発明の第1実施形態に係る移動体通信システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る移動体通信システムの概念を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る移動体通信システムの機能構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る移動体通信システムの動作手順を示すシーケンス図である。 本発明の第2実施形態に係る予測移動経路情報の構成を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る経路ネイバーセルリストの構成を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る基地局のハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係るネイバーリレーションテーブルの構成を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る基地局の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る移動局のハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る移動局の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る経路ネイバーセルリストの構成を示す図である。 本発明の第4実施形態に係る移動体通信システムの機能構成を示すブロック図である。 本発明の第4実施形態に係るオフセットセルリストの構成を示す図である。 本発明の第4実施形態に係る経路ネイバーセルリストの構成を示す図である。 本発明の第5実施形態に係る移動体通信システムの概念を示す図である。 本発明の第5実施形態に係る移動体通信システムの機能構成を示すブロック図である。 本発明の第5実施形態に係る移動体通信システムの動作手順を示すシーケンス図である。 本発明の第6実施形態に係る移動体通信システムの機能構成を示すブロック図である。 本発明の第7実施形態に係る移動体通信システムの動作手順を示すシーケンス図である。 本発明の第8実施形態に係る移動体通信システムの動作手順を示すシーケンス図である。 本発明の第9実施形態に係る移動体通信システムの動作手順を示すシーケンス図である。 本発明の第10実施形態に係る移動体通信システムの動作手順を示すシーケンス図である。
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態について例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態としての移動体通信システム100について、図1を用いて説明する。図1に示すように、移動体通信システム100は、移動局101と、ハンドオーバ制御装置102と、を含む。移動局101は、ハンドオーバを制御するための制御情報103を使ってハンドオーバする。ハンドオーバ制御装置102は、取得した移動局101の予測移動経路105に従って、隣接する通信エリア間の関係を保持する通信エリアテーブル104に基づき、移動局101の予測移動経路104にある複数の通信エリア(A0-A4-A2-A5/A3)へのハンドオーバを制御するための制御情報103を生成して、移動局101に送信する。
本実施形態によれば、目的地に向かう予測移動経路に沿った、移動局では信号受信ができない一連のハンドオーバ先候補を得ることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る移動体通信システムについて説明する。本実施形態においては、移動局で現在地と目的地とから移動経路(以下、ルート情報とも言う)を予測して、その予測移動経路を在圏している基地局に送信する。基地局においては、予測移動経路上のセルを管理する基地局群からネイバーリレーションテーブル(以下、NRT:Neighbor Relation Table)を収集する。そして、移動局がハンドオーバの対象とする予測移動経路上のセルを含むネイバーセルリスト(以下、NCL:Neighbor Cell List)を構築して、移動局に送信する。移動局は、受信したNCLに従った基地局からの信号レベルを測定して、信号レベルがハンドオーバ条件を満足するとハンドオーバを基地局に要求する。
本実施形態によれば、移動局はハンドオーバ対象として適切なセルの測定を開始でき、測定結果がハンドオーバ開始条件を満たすと適切なセルに対してハンドオーバを実施できる。したがって、予測移動経路に沿った無駄のないスムースなセル間のハンドオーバが可能になる。
なお、本実施形態においては、移動局が車両に設置された移動端末とカーナビとからなる例を示すが、カーナビに移動端末が内蔵された構成や、カーナビと移動端末とがまったく別の機器として独立していて有線あるいは無線で接続される構成でもよい。
また、本実施形態においては、カーナビゲーション装置(以下、カーナビ)が現在地と目的地とから移動経路を予想する例で説明するが、これに限定されない。例えば、携帯電話やタブレット端末などで地図から目的地への移動経路を生成して送信する場合にも適用できる。すなわち、移動は車に限定されず、徒歩・走行・自転車などの低速移動から、列車や飛行機などの高速移動までに対応が可能である。
また、本実施形態においてはNCLを基地局が生成する例を示すが、ネットワーク側で作成して移動局に送信する構成であれば生成するのは基地局に限定されない。例えば、基地局で分散管理するのではなく、基地局より上位の運用管理装置によりハンドオーバ先を生成して基地局に通知することにより、移動局が適切なセルにハンドオーバできる集中型のシステム構成に対応して拡張可能である(第7実施形態参照)。
《本実施形態の基礎技術》
3GPP(Third Generation Partnership Project) TS36.300において、LTE(Long Term Evolution)という無線通信システムで使用されるANR機能(Automatic Neighbor Relation Function)が定義されている。ANR機能は、ある基地局とその基地局の周囲の近隣のセルの関係をNRTとして通信事業者の運用担当者の介入無しに自律的に生成する機能である。基地局はNRTに基づいて、管理しているセルに在圏している移動局(UE:User Equipment)がハンドオーバの対象とするセルを含むNCLを構築することが可能となる。
3GPP TS36.300では基地局(eNB:evolved NodeB)がUEから近隣のセルの測定報告(以下、MR:measurement report)を受け取るとUEにその近隣セルのECGI(Evolved Cell Global Identifier)やCGI(Cell Global Identifier)などの情報を調べさせ、UEから取得したそれらの情報に基づきNRTを生成する手法を提案している。
本実施形態においては、基地局は、UEの予測移動経路に基づいて、その予測移動経路上のeNBが有するNRTから予測移動経路に沿ったNCLを生成する。なお、NRTは予測移動経路上のeNBから取得するのみに限定されない、基地局より上位の機器、例えば運用管理装置などから取得してもよい。以下、本実施形態においては、上記従来のNCLと区別するため“経路ネイバーセルリスト”または“経路NCL”と言う。
《本実施形態に係る移動体通信システムの概念》
図2は、本実施形態に係る移動体通信システム200の概念を示す図である。
図2においては、移動局210は現在Cell#0(230)に在圏している。移動局210が有するカーナビ機能によりカーナビルート情報(予測移動経路)が生成されて、Cell#0(230)を制御する基地局220に送信する。ここで、カーナビルート情報は図2のような直線移動と仮定する。
基地局220は、通常、周囲のセル(Cell#3以外は破線円で示す)をNRTとして有している。また、従来の移動局210に対するNCLはそのNRTから選ばれたCell#3(233)や破線円で示すセルの幾つかである。本実施形態においては、基地局220は、受信したカーナビルート情報から移動局210の移動先を知ることができる。そして、基地局220は、他の基地局223,221,226,229などのNRTから、移動局210の移動先にCell#3(233),Cell#1(231),Cell#6(236),Cell#9(239)が存在することが分かる。基地局220は、Cell#3(233),Cell#1(231),Cell#6(236),Cell#9(239)を順に指定した経路NCLを生成して、移動局210に送信する。
移動局210は、受信した経路NCLに従って、Cell#3(233),Cell#1(231),Cell#6(236),Cell#9(239)の順にハンドオーバ用の隣接セルとして信号計測を開始でき、それぞれのセルへ順次無駄のないスムースなハンドオーバが可能となる。
従来のように、各基地局のNRTに基づくNCLを受信しながらのハンドオーバの場合には、図2においてCell#2,Cell#4,Cell#7,Cell#5もNCLに含まれているため、Cell#2,Cell#4,Cell#7,Cell#5を制御する基地局からの信号計測も同時に行なう。そのため、移動局210の負荷が増大すると共に、予測移動経路上には無いCell#2,Cell#4,Cell#7,Cell#5に誤ってハンドオーバする場合も起こり得る。図2はカーナビルート情報が単純な直線の場合を示しているが、複雑なルートの場合、あるいは高速移動の場合には、誤ったハンドオーバやハンドオーバ失敗が増加することになる。
《移動体通信システムの機能構成》
図3は、本実施形態に係る移動体通信システム200の機能構成を示すブロック図である。本実施形態の移動体通信システム200は、移動局210と基地局220とからなる。
移動局210は、基地局220との通信を制御する移動端末部310−1とカーナビ機能を有するカーナビゲーション部310−2とを有する。
カーナビゲーション部310−2は、地図情報を蓄積する地図データベース(以下、DB)317を有する。移動経路予測部316は、現在地318aと目的地318bとから地図DB317の情報を参照して移動経路を予測する。移動経路予測部316が予測した予測移動経路は、予測移動経路記憶部315に記憶される。カーナビゲーション部310−2は、また、ユーザとのインタフェースを行なう報知部/操作部319を有する。報知部/操作部319は、表示画面やタッチパネル、マイク、スピーカなどを含む。報知部/操作部319からは、表示された目的地欄からの選択、表示された地図上の指示、マイクからの音声指示などにより目的地318bが入力される。また、報知部/操作部319は、予測移動経路記憶部315に記憶された予測移動経路を地図に重畳して表示する。
移動端末部310−1は、基地局220との通信を制御する通信制御部311を有する。移動端末部310−1の予測移動経路送信部314は、通信制御部311を介して予測移動経路記憶部315に記憶された予測移動経路情報(図5参照)を基地局220に送信する。一方、通信制御部311を介して基地局220から受信したネイバーセルリスト(経路NCL)は、ネイバーセルリスト記憶部312に記憶される。そして、ハンドオーバ制御部313は、ネイバーセルリスト記憶部312に記憶された経路NCLに従って、移動局210のハンドオーバを制御する。
基地局220は、移動局210との通信を制御する通信制御部321を有する。なお、通信制御部321は移動局210のみの通信でなく、上位装置である基地局制御装置や在圏管理装置などとの通信も制御する。予測移動経路記憶部322は、通信制御部321を介して移動局210から受信した予測移動経路情報を記憶する。基地局220は、自局のセルに隣接するセルを配下の移動局からの信号を基に保持するネイバーリレーションテーブル323を有する(図8参照)。ネイバーセルリスト生成部324は、ハンドオーバを制御するための制御情報を生成する制御情報生成部である。ネイバーセルリスト生成部324は、予測移動経路記憶部322に記憶された予測移動経路情報を参照して、ネイバーリレーションテーブル323の隣接するセルの情報に基づいて予測移動経路を送信した移動局の経路NCLを生成する。なお、各基地局のネイバーリレーションテーブル323は、遠方の目的地までのセル情報を含んでいないので、予測移動経路上の基地局からセルの情報を獲得する。あるいは、定期的にセル情報を収集して格納してもよいし、在圏管理装置などの上位装置からセル情報を受信して保持していてもよい。ネイバーセルリスト生成部324が生成した経路NCLは、制御情報送信部であるネイバーセルリスト送信部325によって通信制御部321を介して、対応する移動局210に送信される。
《移動体通信システムの動作手順》
図4は、本実施形態に係る移動体通信システム200の動作手順400を示すシーケンス図である。
まず、ステップS401において、移動端末部310−1がGPSなどにより現在地を算出する。現在地の情報は、例えば、緯度・経度・高度やECGI(Evolved-UTRAN Cell Global Identifier)、CGI(Cell Global Identifier)などを使用する。ステップS403において、算出された現在地は逐次移動端末部310−1からカーナビゲーション部310−2に送られる。
カーナビゲーション部310−2においては、ステップ405において、ユーザから目的地が入力されると、ステップS407に進んで、現在地と目的地とから地図情報に基づいて予測移動経路が生成される。ステップS409において、生成された予測移動経路情報が移動端末部310−1に送られる。
移動端末部310−1は、ステップS411において、カーナビゲーション部310−2から受け取った予測移動経路情報の移動端末の識別子(以下、移動端末ID)を付加して、基地局220に送信する。基地局220では、ステップS413において、受信した予測移動経路情報に基づいて経路NCLを生成する。そして、ステップS415において、移動端末個別の経路NCLを送信して、ハンドオーバ用隣接セルに対する信号測定の開始を指示する。
経路NCLを受信した移動端末部310−1は、ステップS417において、経路NCLに示された現在在圏するセルの隣接セルに対する信号測定を開始する。そして、信号の測定レベルがハンドオーバ条件となった(閾値を超えた)場合に、ステップS419において、信号の測定レベルがハンドオーバ条件となったことを基地局220に通知する。基地局220は、通知を受信するとステップS421において、移動局210のハンドオーバを起動する。
以下、移動局210は経路NCLに従って順次にハンドオーバを行なっていく。このように、ハンドオーバするごとに現在在圏するセルの隣接セル情報を得て、そのいずれにハンドオーバするかを判断する必要が無いので、無駄のないスムースなかつ確実なハンドオーバが可能となる。
なお、本実施形態においては、移動局から基地局への予測移動経路情報の送信はカーナビで現在地と目的地とから移動経路が予想された時点で行なわれ、経路NCLも基地局において生成された時点で行なわれている。このように、新たな送受信のプロトコルとメッセージとを追加することによっても実現できるが、3GPPなどで既に標準化されたプロトコルとメッセージとを使用して、予測移動経路情報や経路NCLを追加することによっても実現可能である。あるいは、今後標準化されるプロトコルとメッセージとを使用することも可能である。
(予測移動経路情報の構成)
図5は、本実施形態に係る予測移動経路情報500の構成を示す図である。図5の予測移動経路情報500は、図4のステップS409においてカーナビゲーション部から移動端末部へ渡され、ステップS411において基地局への送信メッセージで移動端末IDと共に基地局に送信される。
予測移動経路情報500は、上述の緯度・経度・高度やECGI、CGIなどを使用した始点座標501と終点座標502、始点座標501と終点座標502との間の経路形状503で示されている。図5の座標中に示したP1、P2、PGなどは、例えば図1の地点を示している。なお、予測移動経路情報500の構成は、図5の例に限定されない。既存の移動経路を表わす構成が使用可能である。
(経路ネイバーセルリストの構成)
図6は、本実施形態に係る経路ネイバーセルリスト600の構成を示す図である。図6の経路NCL600は、図4のステップS413において基地局で生成され、ステップS415において基地局からの送信メッセージで移動端末IDと共に移動端末部に送信されるリスト形式の情報である。
図6の経路NCL600は、予測経路上にあるセルを識別する識別子であるセルID601と、セルの有する属性602と、その他の情報603と、を記憶する。属性602としては、使用周波数や信号レベルなどの物理的属性と共に、NRT323への登録時間や登録期間などの属性も記憶されてよい。また、3GPP TS36.300に記載されている、No Remove, No HO, No X2なども属性に含まれる。なお、経路NCL600の構成は、図6の例に限定されない。例えば、基地局IDが記憶されてもよい。
《基地局のハードウェア構成》
図7は、本実施形態に係る基地局220のハードウェア構成を示すブロック図である。
図7で、CPU710は演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで図3の各機能構成部を実現する。ROM720は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびプログラムを記憶する。通信制御部221は、UEまたは上位装置のMMEなどと通信する。
RAM740は、CPU710が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM740には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。741は、予測移動経路情報を基地局220に送信してきた移動局の識別子である移動局IDである。なお、本実施形態の構成においては、移動局IDは移動端末IDに相当するが、これに限定されない。500は、図5に示した移動局ID741の示す移動局から受信した予測移動経路情報である。742は、本基地局を含む予測移動経路上の基地局のNRTを収集したセル情報であり、経路NCLを生成する元となる情報である。600は、移動局ID741の示す移動局に送信する図6に示した経路NCLである。
ストレージ750は、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。323は、本基地局220で生成したNRTである。751は、他の基地局からのNRTである。なお、MMEなどの在圏管理装置からのセル(あるいはTA)情報であってもよい。ストレージ750には、以下のプログラムが格納される。752は、全体の処理を実行させる通信処理プログラムである。324は、通信処理プログラム752において、経路NCLを生成するネイバーセルリスト生成モジュールである。
なお、図7には、本実施形態に必須なデータやプログラムのみが示されており、OSなどの汎用のデータやプログラムは図示されていない。
(ネイバーリレーションテーブルの構成)
図8は、本実施形態に係るネイバーリレーションテーブル323の構成を示す図である。NRT323は、基地局(eNB)がUEから近隣のセルのMRを受け取ると、UEにその近隣セルのECGIやCGIなどの情報を調べさせ、UEから取得したそれらの情報に基づき生成する。
NRT323は、セルを識別する識別子であるセルID801と、セルまたは基地局の属性823と、を記憶する。属性803としては、使用周波数や信号レベルなどの物理的属性と共に、NRT323への登録時間や登録期間などの属性も記憶されてよい。また、3GPP TS36.300に記載されている、No Remove, No HO, No X2なども属性に含まれる。なお、NRT323の構成は、図8の例に限定されない。例えば、基地局IDが記憶されてもよい。
なお、NRT323をUEにその近隣セルのECGIやCGIなどの情報を調べさせて生成する例を示したが、通信事業者がNRT323を自ら設定してもよい。例えば、基地局の設置時、あるいは他の基地局の追加・撤去などによるセル構成の変更、あるいは基地局の機能変更による属性変化などに対応して、通信事業者がNRT323を設定することが考えられる。
《基地局の処理手順》
図9は、本実施形態に係る基地局220の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、図7のCPU710によってRAM740を使用しながら実行され、図3の基地局220の各機能構成部を実現する。
まず、ステップS901において、移動局からの予測移動経路情報の受信か否かを判定する。他の受信内容を含む他のイベントであれば、ステップS911に進んで対応する他の処理を行なう。
移動局からの予測移動経路情報であればステップ903に進んで、移動局IDを保持すると共に、予測移動経路を含む各基地局(または、他の上位装置)のNRTを収集する。ステップS905においては、予測移動経路をカバーするすべてのNRTを収集したかを判断し、まだであればステップS903に戻って収集を繰り返す。予測移動経路をカバーするすべてのNRTを収集した場合はステップS907に進んで、予測移動経路を含むセルを移動順に紐付けて並べたNCLを生成する。そして、ステップS909において、ステップS907で生成されたNCLを、経路NCLとして移動局IDと共に移動局に送信する。
《移動局のハードウェア構成》
図10は、本実施形態に係る移動局210のハードウェア構成を示すブロック図である。
図10で、CPU1010は演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで図3の各機能構成部を実現する。ROM1020は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびプログラムを記憶する。通信制御部211は、eNBと通信する。
RAM1040は、CPU1010が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM1040には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。318aは、図示しないGPS機能を使った緯度・経度・高度やECGI、CGIなどを使用して表わした現在地である。318bは、表示/操作部1061からの操作やマイク1062などからユーザが入力した目的地である。1041は、現在地318aと目的地318bとからカーナビ機能により生成した、基地局220に送信する予測移動経路情報である。1042は、基地局220から送信された経路NCLである。1043は、ハンドオーバ条件を検出するために測定した信号受信レベルである。1044は、信号受信レベル1043からハンドオーバ条件を検出するためのハンドオーバ判定レベルである。1045はカーナビの表示画面であり、1046はカーナビ操作入力である。
ストレージ1050は、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。317は、カーナビゲーションのための地図DBである。ストレージ1050には、以下のプログラムが格納される。1051は、カーナビゲーションを制御するカーナビゲーションプログラムである。316は、カーナビゲーションプログラム1051において、移動経路を予測する移動経路予測モジュールである。1052は、全体の通信処理を実行させる通信処理プログラムである。313は、通信処理プログラム1052において、移動局のハンドオーバを制御するハンドオーバ制御モジュールである。
なお、図10には、本実施形態に必須なデータやプログラムのみが示されており、OSなどの汎用のデータやプログラムは図示されていない。
《移動局の処理手順》
図11は、本実施形態に係る移動局210の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、図10のCPU1010によってRAM1040を使用しながら実行され、図3の移動局210の各機能構成部を実現する。
まず、ステップS1111において、経路NCLの次のセルを制御する基地局からの、ハンドオーバ条件を検出する制御信号の受信であるか否かを判定する。また、ステップS1121において、予測移動経路を基地局に送信することを直接あるいは間接的にユーザに指示されたかを反転する。また、ステップS1131においては、基地局からの経路NCLの受信か否かを判定する。
制御信号の受信であればステップS1113に進んで、受信した信号レベルが閾値の判定レベルαを越えたか否かを判断する。越えていなければ処理は終了する。越えていればステップS1115に進んで、基地局にハンドオーバ条件を満たしたことを通知する。そして、ステップS1117において、経路NCLに含まれる他のセルの制御信号の受信を開始する。
予測移動経路送信指示であればステップS1123に進んで、目的地の入力をユーザに促して入力を待つ。目的地の入力があればステップS1125に進んで、現在地を計測する。ステップS1127においては、ユーザの入力した目的地と計測された現在地とから、地図DB317を参照して移動経路を予測する。かかる移動経路の予測は、カーナビゲーションの既知の処理であるので詳説は省略する。そして、ステップS1129において、予測移動経路情報を基地局に送信する。
基地局からの経路NCLの受信であればステップS1133に進んで、経路NCLを記憶する。そして、ステップS1135においては、まず経路NCLのリストされているセルを制御する基地局からの制御信号を、優先して受信する。いずれのイベントでもない場合はステップS1141に進んで、対応する他の処理を行なう。
なお、本実施形態においては、カーナビゲーション装置と移動端末とを一体化した移動局として説明したが、カーナビゲーション装置と移動端末とを別途の機器として構成して、通信により接続する構成であってもよい。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る移動体通信システムについて説明する。第2実施形態においては、セルを指定した経路ネイバーセルリストから予測移動経路に沿ったセルを選択してハンドオーバする。しかしながら、本実施形態に係る移動体通信システムでは、あらかじめ経路ネイバーセルリストによりハンドオーバするセルの順序を通知し、その順序に従ってハンドオーバを制御する。本実施形態によれば、移動局はあらかじめ示されたハンドオーバ対象として適切なセルの測定を開始でき、適切なセルに対してハンドオーバを実施できる。したがって、予測移動経路に沿ったさらに無駄のないスムースなセル間のハンドオーバが可能になる。なお、本実施形態においては、第2実施形態との相違部分を説明する。その他の構成および動作は、第2実施形態と同様であるため、その詳しい説明を省略する。
(経路ネイバーセルリストの構成)
図12は、本実施形態に係る経路ネイバーセルリスト1200の構成を示す図である。図12の経路NCL1200は、図4のステップS413において基地局で生成され、ステップS415において基地局からの送信メッセージで移動端末IDと共に移動端末部に送信されるリスト形式の情報である。
図12の経路NCL1200は、ハンドオーバすべきセルの順序1201の順序に、セルを識別する識別子であるセルID1202と、を記憶する。また、予測移動経路が2つのセルの境界付近である場合に2つ以上のセルを重複して選択していることを表わす単数/複数フラグ1203と、属性1204と、を記憶する。なお、経路NCL1200の構成は、図12の例に限定されない。例えば、基地局IDが記憶されてもよい。
本実施形態においては、経路NCL1200を受信することによって、移動局は、図11のステップS1117において、“経路NCLに含まれる他のセルの制御信号受信開始”ではなく、“経路NCLに含まれる次のセルの制御信号受信開始”をすることになる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る移動体通信システムについて説明する。第2実施形態においては、セルを指定した経路ネイバーセルリストによって予測移動経路に沿ったセルにハンドオーバする。しかしながら、本実施形態に係る移動体通信システムでは、ハンドオーバ条件の判定レベルをオフセットする。すなわち、基地局は予測移動経路情報に基づいたNCLにおいて、予測移動経路上のセルには、予測移動経路外のセルよりもハンドオーバをしやすい設定を施す。
第2実施形態の図2を参照して本実施形態を説明すると、Cell#3、Cell#1、Cell#6、Cell#9に対してCell#7、Cell#2、Cell#4、Cell#5よりも小さいオフセット値を設定する。あるいは、Cell#7、Cell#2、Cell#4、Cell#5に対して、Cell#3、Cell#1、Cell#6、Cell#9よりも大きいオフセット値を設定する。移動局は、ハンドオーバを実施するかどうかの条件の受信信号レベルにこのオフセット値を加えた値を使用する。すなわち、本実施形態においては、Cell#3、Cell#1、Cell#6、Cell#9の受信信号レベルの閾値を相対的に引き下げるオフセット情報である。そのため、オフセット値の設定によってセルをハンドオーバ先として選ばれやすくしたり、選ばれにくくしたりすることが可能となり、結果として不必要なハンドオーバを避けるようになる。これは、3GPPにおけるCIO(Cell Individual Offset)の設定に対応する。
本実施形態によれば、経路ネイバーセルリストに無いセル圏内に移動した場合であってもハンドオーバができ、柔軟性のあるハンドオーバが可能となる。なお、本実施形態においては、第2実施形態との相違部分を説明する。その他の構成および動作は、第2実施形態と同様であるため、その詳しい説明を省略する。
《移動体通信システムの機能構成》
図13Aは、本実施形態に係る移動体通信システム1300の機能構成を示すブロック図である。以下、第2実施形態と異なる機能構成部のみを説明する。その他の構成および動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
図13Aにおいて、基地局1320のオフセットセルリスト生成部1324は、まず、移動局1310から送信された予測移動経路情報とNRTとからセルを指定した経路NCLを生成する。そしてさらに、経路NCLに従って予測移動経路を含むセルに対して、ハンドオーバ条件となる受信信号レベルの閾値に加えるオフセット値を設定するオフセットセルリスト(以下、OCL)を生成する。また、オフセットセルリスト送信部1325は、通信制御部321を介して生成されたOCLを移動局1310に送信する。
一方、移動局1310の移動端末部1310−1のオフセットセルリスト記憶部1312は、通信制御部311を介して基地局1320から受信したOCLを記憶し、ハンドオーバ制御部1313はOCLを使用したハンドオーバ制御を行なう。
(オフセットセルリストの構成)
図13Bは、本実施形態に係るオフセットセルリスト1330の構成を示す図である。基地局1320で生成されたオフセットセルリスト1330は、移動局1310に送信されて、このオフセットセルリスト1330に従って受信信号レベルの判定が行なわれる。
オフセットセルリスト1330は、セルを識別する識別子であるセルID1331と、閾値の信号レベルへのオフセット値1332と、その他の情報1333とを記憶する。図13Bにおけるかかるオフセット値1332は、例えば、第2実施形態の閾値αに対して、セル#1、セル#3およびセル#nでは−β1、−β3、−βnのオフセット値を記憶して、ハンドオーバ対象セルへの閾値を下げている。一方、セル#2およびセル#4では閾値が保持される。しかしながら、図13は概念を単純化して示したのみであり、このオフセット値は、受信信号レベルの判定の仕組みが変われば異なるのは明らかである。例えば、受信電力強度に対して+βのオフセットをして、相対的に閾値を下げるようにしてもよい。なお、オフセットセルリスト1330の構成は、図13Bの例に限定されない。例えば、基地局IDが記憶されてもよい。
(経路ネイバーセルリストの構成)
図13Cに、上記第3実施形態のハンドオーバのセル順序とオフセット値とを記憶した、経路ネイバーセルリスト1340の構成を示す。このような経路NCL1340によれば、ハンドオーバのより繊細な制御が可能となる。
図13Cの経路NCL1340は、ハンドオーバすべきセルの順序1341の順序に、セルを識別する識別子であるセルID1342と、を記憶する。また、閾値の信号レベルへのオフセット値1343と、予測移動経路が2つのセルの境界付近である場合に2つにおセルを重複して選択していることを表わす単数/複数フラグ1344と、属性1345と、を記憶する。なお、経路NCL1340の構成は、図12の例に限定されない。例えば、基地局IDが記憶されてもよい。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る移動体通信システムについて説明する。本実施形態に係る移動体通信システムは、上記第2実施形態と比べると、移動局が有するカーナビ機能がネットワーク上のナビゲーションサーバにより提供される点で異なる。本実施形態によれば、ネットワーク上のナビゲーションサーバを利用する場合においても、予測移動経路に沿った無駄のないスムースなハンドオーバが可能である。なお、本実施形態においては、第2実施形態との相違部分を説明する。その他の構成および動作は、第2実施形態と同様であるため、その詳しい説明を省略する。
《本実施形態に係る移動体通信システムの概念》
図14は、本実施形態に係る移動体通信システム1400の概念を示す図である。ここでは、図14においては、第2実施形態の図2との相違点のみを説明する。その他の構成は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
図14においては、図2の移動局210のカーナビ機能がネットワーク上のナビゲーションサーバ1440にあり、移動局1410にはカーナビ機能としては報知および操作機能が残っている構成に変更している。
《移動体通信システムの機能構成》
図15は、本実施形態に係る移動体通信システム1400の機能構成を示すブロック図である。図15においては、第2実施形態の図3との相違点のみを説明する。その他の構成および動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
図15においては、移動局1410の構成が第2実施形態と異なる。まず、カーナビゲーション部1510−2には移動経路を予測する機能は無い。そして、目的地318bをナビゲーションサーバ1440に送信するため移動端末部1510−1に渡し、受信した地図およびナベゲーション情報を表示するための、表示/操作制御部1515がある。また、移動端末部1510−1においては、移動経路情報を送信するための機能が無い。また、現在地1518aは、カーナビゲーション部1510−2に送る必要は無いため、移動端末部1510−1にある。
そして、ネットワーク1550を介して通信して、移動局1410にナビゲーション情報を提供するナビゲーションサーバ1440が追加されている。ナビゲーションサーバ1440は、通信を制御する通信制御部1541を有する。そして、通信制御部1541を介して移動局1410から現在地と目的地とを受信する現在地/目的地受信部1542を有する。移動経路予測部1544は、現在地/目的地受信部1542からの現在地と目的地とから、地図DB1543を参照して移動経路を予測する。予測移動経路送信部1545は、移動経路予測部1544からの予測移動経路情報を基地局220に送信する。
基地局220は、第2実施形態と構成および動作は同じであり、予測移動経路情報を移動局1410からではなくナビゲーションサーバ1440から受信する点が異なるに過ぎない。
《移動体通信システムの動作手順》
図16は、本実施形態に係る移動体通信システム1400の動作手順1600を示すシーケンス図である。図16において、第2実施形態の図4と同様の動作手順については、同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
ステップS1605においては、カーナビゲーション部1510−2から移動端末部1510−1にユーザが入力した目的地が送られる。ステップS1607においては、移動端末部1510−1が目的地に現在地および移動端末IDを付加してナビゲーションサーバ1440に送信する。
ステップS1609において、ナビゲーションサーバ1440は予測移動経路情報を生成する。そして、ステップS1611において、移動端末IDを付加した予測移動経路情報を基地局に送信する。
以下、ステップS413〜S421の操作手順は。第2実施形態と同様であるので説明を省略する。
なお、移動局1410がナビゲーションサーバ1440から地図を取得することを、基地局220が検出できる場合、基地局220はこれを契機として地図を合わせた経路NCLや第3実施形態で示したCIOを移動局1410に送信してもよい。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態に係る移動体通信システムについて説明する。第5実施形態においては、カーナビから移動端末を介して基地局やナビゲーションサーバに移動端末の識別子などを送信する際に使用する無線通信システムと、基地局から移動端末に経路NCLを送信する際に使用する無線通信システムと、が同じであることを前提としている。本実施形態に係る移動体通信システムは、上記第4実施形態と比べると、移動局の移動端末部とカーナビゲーション部とが独立してネットワークを介して通信可能である点で異なる。したがって、移動局のカーナビゲーション部とナビゲーションサーバとの通信と、移動端末部と基地局との通信とが、それぞれ独立した通信経路で可能である。本実施形態によれば、それぞれの通信が同じ回線で輻輳することなく実現するので、通信のエラーや遅れを防ぐことができる。なお、本実施形態においては、第5実施形態との相違部分を説明する。その他の構成および動作は、第2乃至第5実施形態と同様であるため、その詳しい説明を省略する。
《移動体通信システムの機能構成》
図17は、本実施形態に係る移動体通信システム1700の機能構成を示すブロック図である。図17においては、第5実施形態の図15との相違点のみを説明する。その他の構成および動作は、第5実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
図17においては、移動端末部1710−1と基地局720とによるハンドオーバなどの移動体通信制御と、カーナビゲーション部1510−2とナビゲーションサーバ1440とによるカーナビケーション処理とを異なる無線通信システムを介して行なう。そのために、移動端末部1710−1の通信制御部1711は、カーナビケーション処理ではネットワーク1751を使用し、移動体通信制御ではネットワーク1752を使用する。一方、基地局1720の通信制御部1721においても、カーナビケーション処理ではネットワーク1751を使用し、移動体通信制御ではネットワーク1752を使用する。
なお、図17には、本実施形態の概念を明瞭とするためネットワーク1751と1752とを設けたが、1つのネットワークをそれぞれ独立した2つの無線通信システムで使用することも可能である。
[第7実施形態]
次に、本発明の第7実施形態に係る移動体通信システムについて説明する。本実施形態に係る移動体通信システムは、上記実施形態と比べると、経路NCLの生成を基地局ではなく基地局経由あるいは他のアプリケーションサーバ経由で移動局と通信する上位の管理装置である運用管理装置で行なう点で異なる。本実施形態によれば、基地局による分散型制御ではなく上位管理装置の集中型管理によっても、eNB間の無駄のないスムースなハンドオーバが可能となる。なお、本実施形態においては、上記第2乃至第6実施形態との相違部分を説明する。その他の構成および動作は、第2乃至第6実施形態と同様であるため、その詳しい説明を省略する。
《移動体通信システムの動作手順》
図18は、本実施形態に係る移動体通信システム1700の動作手順1800を示すシーケンス図である。図18においては、上位の運用管理装置で予測移動経路に基づいて経路NCLを生成する部分が上記実施形態と異なる。その他の動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
ステップS1811において、基地局は、移動端末部から受信した移動端末IDと予測移動経路情報にさらに基地局IDを追加して、運用管理装置に送信する。なお、基地局から運用管理装置への送信は、他のアプリケーションサーバを介して送信される構成でもよい。運用管理装置は、ステップS1813において、受信した予測移動経路情報に基づきあらかじめ蓄積しているセル情報から経路NCLを生成する。そして、ステップS1815において、基地局IDの示す基地局に送信する。以下、ステップS415〜S421の動作手順は、第2実施形態の図4の処理と同様である。
なお、本実施形態においては、上位装置を運用管理装置で代表させたが、他の無線通信システムの上位装置であっても、さらに、移動体通信のためのハンドオーバ情報を管理するためのサーバを別途設けて、一括管理することも可能である。
[第8実施形態]
次に、本発明の第8実施形態に係る移動体通信システムについて説明する。本実施形態に係る移動体通信システムは、上記実施形態と比べると、予測移動経路を1つの移動局の情報から得るのではなくて、複数の移動局によりそれぞれ現在地または目的地を送ることで、予測移動経路を生成して経路NCLを生成する点で異なる。なお、本実施形態においては、運用管理装置において予測移動経路を生成して経路NCLを生成する例を示すが、これに限定されない。予測移動経路の生成と経路NCLの生成とは、別の装置に分離されてもよい。
本実施形態によれば、複数の移動局からの情報によって、eNB間の無駄のないスムースなハンドオーバが可能となる。なお、本実施形態においては、上記第2乃至第7実施形態との相違部分を説明する。その他の構成および動作は、第2乃至第7実施形態と同様であるため、その詳しい説明を省略する。
《移動体通信システムの動作手順》
図19は、本実施形態に係る移動体通信システムの動作手順1900を示すシーケンス図である。なお、図19においては、第1移動局が経路NCLを必要とし、第2移動局が目的地の情報を送る役割と仮定する。また、第2移動局は、自局の現在地を目的地としているが、第1移動局と同様の現在地と異なる目的地であってもよい。また、第1移動局が第2移動局の位置に向かう場合に、第1移動局へのナビゲーションが必要であるが、かかる処理は既知の技術であり本発明の特徴部分ではないので、説明を省略する。
ステップS1901において、第1移動局が現在地を算出する。そして、ステップS1903において、現在在圏中の第1基地局に第1移動局IDと算出した現在地とを送信する。ステップS1905においては、第1移動局IDと現在地とに第1基地局IDを追加して上位の運用管理装置に送信する。一方、ステップS1907において、第2移動局が現在地を算出する。そして、ステップS1909において、現在在圏中の第2基地局に第2移動局IDと算出した現在地とを送信する。ステップS1911においては、第2移動局IDと現在地とに第2基地局IDを追加して上位の運用管理装置に送信する。
運用管理装置は、ステップS1913において、第1移動局の現在地と目的地である第2移動局からの現在地とに基づいて、予測移動経路を生成する。もちろん、予測移動経路の生成はカーナビゲーションサーバで行なってもよい。次に、ステップS1915において、生成された予測移動経路に基づいて、経路NCLを生成する。ステップS1917において、生成された経路NCLを第1基地局に送信する。
以下、第1基地局から第1移動局への経路NCLの送信以降の処理は、第2実施形態の図4と同様でるので、説明を省略する。
なお、本実施形態では、第2移動局から送信されるのは目的地であるが、第2移動局から第1移動局の予測移動経路情報を送信することによって、経路NCLを第1移動局に送る構成であってもよい。
[第9実施形態]
次に、本発明の第9実施形態に係る移動体通信システムについて説明する。上記第2乃至第8実施形態においては、予測移動経路を移動局の情報に基づいて生成した。しかしながら、本実施形態に係る移動体通信システムは、予測移動経路を移動局の情報から得るのではなくて、オペレータなどから予測移動経路を得ることで中央集権的に経路NCLを生成、送信する点で異なる。なお、本実施形態においては、運用管理装置において経路NCLを生成する例を示すが、これに限定されない。経路NCLの生成は、別の装置や基地局で行なわれてもよい。
本実施形態によれば、移動局からの情報によらず、中央集権的な構成によりeNB間の無駄のないスムースなハンドオーバが可能となる。なお、本実施形態においては、上記第2乃至第8実施形態との相違部分を説明する。その他の構成および動作は、第2乃至第8実施形態と同様であるため、その詳しい説明を省略する。
《移動体通信システムの動作手順》
図20は、本実施形態に係る移動体通信システムの動作手順2000を示すシーケンス図である。なお、図20においては、移動局が必要とする経路NCLの基になる予測移動経路情報をオペレータから取得する例を説明する。ここで、オペレータは、運用管理装置を操作するオペレータであっても、移動局の移動経路を管理あるいは制限可能な他の上位の装置であっても、さらに、他の移動局であってもよい。また、移動局へのナビゲーションが必要であるが、かかる処理は既知の技術であり本発明の特徴部分ではないので、説明を省略する。
まず、ステップS1901〜S1905は、第8実施形態の第1移動局の動作と同様である。ステップS2001において、オペレータから運用管理装置に予測移動経路情報が送信される。予測移動経路を取得した運用管理装置は、ステップS1915で経路NCLを生成して基地局に送る。以降の操作は、第8実施形態の図19と同様であるので、説明は省略する。
[第10実施形態]
次に、本発明の第10実施形態に係る移動体通信システムについて説明する。本実施形態に係る移動体通信システムは、上記実施形態9と比べると、同じ経路NCLを基地局が配下の全移動局に送信する点で異なる。なお、本実施形態においては配下の全移動局に同じ経路NCLを送信する例を示すが、同じ移動をする複数の移動局を登録して同じ経路NCLを送信する構成であってもよい。また、運用管理装置において経路NCLを生成する例を示すが、これに限定されない。経路NCLの生成は、別の装置や基地局で行なわれてもよい。
本実施形態によれば、同じ移動をすると予想される複数の移動局に対して、eNB間の無駄のないスムースなハンドオーバが可能となる。なお、本実施形態においては、上記第2乃至第9実施形態との相違部分を説明する。その他の構成および動作は、第2乃至第9実施形態と同様であるため、その詳しい説明を省略する。
《移動体通信システムの動作手順》
図21は、本実施形態に係る移動体通信システムの動作手順2100を示すシーケンス図である。ここで、オペレータは、運用管理装置を操作するオペレータであっても、移動局の移動経路を管理あるいは制限可能な他の上位の装置であっても、さらに、他の移動局であってもよい。また、本実施形態は、例えば、列車やバスなどで移動基地局の配下の全移動局が同じ経路を移動する場合などに有効である。あるいは、自動車などの乗員全体のハンドオーバを効率的に行なう場合にも有効である
最初に示したステップS2101における処理は、オプションである。すなわち、基地局が列車やバス内に設置された移動基地局の場合を想定すると、まず、移動基地局が基地局IDと現在地とを運用管理装置に送信することになる。ステップS1915での経路NCLの生成と、ステップS1917での経路NCLの基地局への送信とは、第8および第9実施形態と同様である
ステップS2115において、基地局は基地局配下の第1移動局〜第n移動局に同じ経路NCLを送信して、ハンドオーバ用に隣接セルの電波強度測定の開始を指示する。ステップS2117−1〜S2117−nは、第1〜第n移動局における隣接セルの電波強度測定である。そして、ステップS2119において、それぞれの移動局は測定レベルがハンドオーバ条件となった場合に、その旨を基地局に通知する。基地局では、ステップS2121において、ハンドオーバ条件となった旨を通知してきた移動局からハンドオーバを起動する。
なお、全移動局が列車やバスで同じ移動経路である場合は、いずれか1つの基地局がハンドオーバ条件となった場合に、全移動局を一括にハンドオーバしても構わない。
また、本発明は、無線アクセス方式に依存せず、LTEのほかに、3G(W-CDMA,CDMA2000)やGSMなど他の無線アクセス方式にも適用できる。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について詳述したが、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステムまたは装置も、本発明の範疇に含まれる。例えば、第2実施形態の分散型制御システムと第7実施形態の集中型制御システムとを組み合わせた、ハイブリッド型であってもよい。ハイブリッド型では、基地局で生成したNCLの妥当性を運用管理装置で確認する構成、またはその逆に運用管理装置で生成したNCLの妥当性を基地局で確認する構成なども含まれてよい。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されてもよいし、単体の装置に適用されてもよい。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する制御プログラムが、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされる制御プログラム、あるいはその制御プログラムを格納した媒体、その制御プログラムをダウンロードさせるWWW(World Wide Web)サーバも、本発明の範疇に含まれる。
[実施形態の他の表現]
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
ハンドオーバを制御するための制御情報を使ってハンドオーバする移動局と、
取得した前記移動局の予測移動経路に従って、隣接する通信エリア間の関係を保持する通信エリアテーブルに基づき、前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアへのハンドオーバを制御するための前記制御情報を生成して、前記移動局に送信するハンドオーバ制御装置と、
を備えることを特徴とする移動体通信システム。
(付記2)
前記移動局の予測移動経路は、当該移動局から前記ハンドオーバ制御装置に送信されることを特徴とする付記1に記載の移動体通信システム。
(付記3)
前記移動局の予測移動経路は、当該移動局でない通信装置から前記ハンドオーバ制御装置に送信されることを特徴とする付記1に記載の移動体通信システム。
(付記4)
前記制御情報は、前記予測移動経路にある複数の通信エリアを記憶するリスト形式の情報であり、
前記移動局は、前記予測移動経路にある複数の通信エリアを制御するハンドオーバ制御装置の制御信号を優先して受信することを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の移動体通信システム。
(付記5)
前記制御情報は、前記予測移動経路にある複数の通信エリアの移動順を記憶し、
前記移動局は、前記予測移動経路にある複数の通信エリアを制御するハンドオーバ制御装置の制御信号を前記移動順に優先して受信することを特徴とする付記4に記載の移動体通信システム。
(付記6)
前記制御情報は、前記予測移動経路にある複数の通信エリアにおける受信信号から在圏を判定する閾値を、他の通信エリアの閾値に対して相対的に引き下げるオフセット情報を含むことを特徴とする付記4または5に記載の移動体通信システム。
(付記7)
前記通信エリアテーブルは、前記移動局と前記ハンドオーバ制御装置との間の信号レベルに基づき、前記移動局のハンドオーバが予想される複数の通信エリアを記憶することを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の移動体通信システム。
(付記8)
前記通信エリアテーブルは、通信事業者の設定に基づき、前記移動局のハンドオーバが予想される複数の通信エリアを記憶することを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の移動体通信システム。
(付記9)
前記移動局は、現在地と入力された目的地とから前記予測移動経路を生成する移動経路予測手段を有することを特徴とする付記1乃至8のいずれか1項に記載の移動体通信システム。
(付記10)
前記移動局は車両に設置され、
前記移動経路予測手段は、カーナビゲーション装置に含まれることを特徴とする付記9に記載の移動体通信システム。
(付記11)
前記移動局は車両に設置され、
前記移動経路予測手段は、現在地と目的地とを送信するカーナビゲーション装置と、前記現在地と目的地とを受信して前記予測移動経路を生成するナビゲーションサーバとを含むことを特徴とする付記9に記載の移動体通信システム。
(付記12)
前記カーナビゲーション装置と前記ナビゲーションサーバとの前記現在地と前記目的地との通信と、前記ハンドオーバ制御装置から前記移動局への前記制御情報の通信は、独立した通信経路であることを特徴とする付記11に記載の移動体通信システム。
(付記13)
前記通信エリアは、前記移動局と通信する基地局が制御するセルであって、
前記ハンドオーバ制御装置は、前記移動局のセル間のハンドオーバを制御する前記基地局であることを特徴とする付記1乃至12のいずれか1項に記載の移動体通信システム。
(付記14)
前記通信エリアは、前記移動局と通信する基地局が制御するセルであって、
前記ハンドオーバ制御装置は、前記移動局のセル間のハンドオーバを制御する前記基地局の上位に接続された運用管理装置であることを特徴とする付記1乃至12のいずれか1項に記載の移動体通信システム。
(付記15)
移動局の予測移動経路を取得する取得ステップと、
取得した前記移動局の予測移動経路に従って、隣接する通信エリア間の関係を保持する通信エリアテーブルに基づき、前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアへのハンドオーバを制御するための制御情報を生成する制御情報生成ステップと、
前記予測移動経路にある複数の通信エリアへのハンドオーバを制御するための前記制御情報を、前記移動局に送信する制御情報送信ステップと、
前記移動局が、前記制御情報を使ってハンドオーバを制御するハンドオーバステップと、
を含むことを特徴とする移動体通信方法。
(付記16)
移動局の予測移動経路を取得する取得手段と、
取得した前記予測移動経路に従って、隣接する通信エリア間の関係を保持する通信エリアテーブルに基づき、前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアへのハンドオーバを制御するための制御情報を生成する制御情報生成手段と、
前記制御情報を前記移動局に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする通信処理装置。
(付記17)
移動局の予測移動経路を取得する取得ステップと、
取得した前記予測移動経路に従って、隣接する通信エリア間の関係を保持する通信エリアテーブルに基づき、前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアへのハンドオーバを制御するための制御情報を生成する制御情報生成ステップと、
前記制御情報を前記移動局に送信する送信ステップと、
を含むことを特徴とする通信処理装置の制御方法。
(付記18)
移動局の予測移動経路を取得する取得ステップと、
取得した前記予測移動経路に従って、隣接する通信エリア間の関係を保持する通信エリアテーブルに基づき、前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアへのハンドオーバを制御するための制御情報を生成する制御情報生成ステップと、
前記制御情報を前記移動局に送信する送信ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする制御プログラム。

Claims (8)

  1. 移動局と、
    前記移動局のハンドオーバを制御する基地局と、
    を備え、
    前記移動局は、前記移動局の予測移動経路に関する情報を前記基地局に送信し、前記基地局から受信した、ハンドオーバを制御するための制御情報を使ってハンドオーバを行ない、
    前記基地局は、前記移動局からの予測移動経路に関する情報の受信に応じて、複数の基地局から収集した隣接する通信エリア間の関係を保持する通信エリアテーブルから前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアを選択し、前記選択された複数の通信エリアへのハンドオーバを制御するための前記制御情報を生成して、前記移動局に送信し、
    前記制御情報は、前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアと、前記予測移動経路にある複数の通信エリアにおける前記基地局からの受信信号から在圏を判定するための閾値を、前記予測移動経路にない他の通信エリアの閾値に対して相対的に引き下げるオフセット情報とを対応付けて含む、ことを特徴とする移動体通信システム。
  2. 前記予測移動経路に関する情報は、前記移動局が生成した予測移動経路情報、または、前記移動局の現在地および目的地である、ことを特徴とする請求項1に記載の移動体通信システム。
  3. 前記制御情報は、前記予測移動経路にある複数の通信エリアを記憶するリスト形式の情報であり、
    前記移動局は、前記予測移動経路にある複数の通信エリアを制御する基地局の制御信号を優先して受信することを特徴とする請求項1または2に記載の移動体通信システム。
  4. 前記制御情報は、前記予測移動経路にある複数の通信エリアの移動順を記憶し、
    前記移動局は、前記予測移動経路にある複数の通信エリアを制御する基地局の制御信号を前記移動順に優先して受信することを特徴とする請求項に記載の移動体通信システム。
  5. 移動局が、前記移動局の予測移動経路に関する情報を送信する経路情報送信ステップと、
    基地局が、前記移動局からの予測移動経路に関する情報の受信に応じて、複数の基地局から収集した隣接する通信エリア間の関係を保持する通信エリアテーブルから前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアを選択し、前記選択された複数の通信エリアへのハンドオーバを制御するための制御情報を生成する制御情報生成ステップと、
    前記基地局が、前記予測移動経路にある複数の通信エリアへのハンドオーバを制御するための前記制御情報を、前記移動局に送信する制御情報送信ステップと、
    前記移動局が、前記制御情報を使ってハンドオーバを制御するハンドオーバステップと、
    を含み、
    前記制御情報は、前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアと、前記予測移動経路にある複数の通信エリアにおける前記基地局からの受信信号から在圏を判定するための閾値を、前記予測移動経路にない他の通信エリアの閾値に対して相対的に引き下げるオフセット情報とを対応付けて含む、ことを特徴とする移動体通信方法。
  6. 移動局から、前記移動局の予測移動経路に関する情報を受信する受信手段と、
    記予測移動経路に関する情報の受信に応じて、複数の基地局から収集した隣接する通信エリア間の関係を保持する通信エリアテーブルから前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアを選択し、前記選択された複数の通信エリアへのハンドオーバを制御するための制御情報を生成する制御情報生成手段と、
    前記制御情報を前記移動局に送信する送信手段と、
    を備え
    前記制御情報は、前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアと、前記予測移動経路にある複数の通信エリアにおける前記基地局からの受信信号から在圏を判定するための閾値を、前記予測移動経路にない他の通信エリアの閾値に対して相対的に引き下げるオフセット情報とを対応付けて含む、ことを特徴とする基地局
  7. 移動局から、前記移動局の予測移動経路に関する情報を受信する受信ステップと、
    記予測移動経路に関する情報の受信に応じて、複数の基地局から収集した隣接する通信エリア間の関係を保持する通信エリアテーブルから前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアを選択し、前記選択された複数の通信エリアへのハンドオーバを制御するための制御情報を生成する制御情報生成ステップと、
    前記制御情報を前記移動局に送信する送信ステップと、
    を含み、
    前記制御情報は、前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアと、前記予測移動経路にある複数の通信エリアにおける前記基地局からの受信信号から在圏を判定するための閾値を、前記予測移動経路にない他の通信エリアの閾値に対して相対的に引き下げるオフセット情報とを対応付けて含む、ことを特徴とする基地局の制御方法。
  8. 移動局から、前記移動局の予測移動経路に関する情報を受信する受信ステップと、
    記予測移動経路に関する情報の受信に応じて、複数の基地局から収集した隣接する通信エリア間の関係を保持する通信エリアテーブルから前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアを選択し、前記選択された複数の通信エリアへのハンドオーバを制御するための制御情報を生成する制御情報生成ステップと、
    前記制御情報を前記移動局に送信する送信ステップと、
    をコンピュータに実行させる基地局の制御プログラムであって、
    前記制御情報は、前記移動局の予測移動経路にある複数の通信エリアと、前記予測移動経路にある複数の通信エリアにおける前記基地局からの受信信号から在圏を判定するための閾値を、前記予測移動経路にない他の通信エリアの閾値に対して相対的に引き下げるオフセット情報とを対応付けて含む、ことを特徴とする制御プログラム。
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