JP2005252623A - 通信端末及び情報提供装置並びにハンドオーバ処理方法 - Google Patents

通信端末及び情報提供装置並びにハンドオーバ処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 移動可能な通信端末の移動時に生じる通信のハンドオーバに係る処理を最適化する。
【解決手段】 ハンドオーバ最適化手段6は、目的地までの経路や、通信端末10の現在の移動速度、渋滞情報などの道路交通情報などをナビゲーションシステム1から受けて、経路上の各地点と当該各地点に係る通過時刻とが関連付けられた経路通過予測情報を計算する。続いて、ハンドオーバ最適化手段は、経路上で受信可能な各無線基地局からの電波の受信電界強度を取得し、さらに、モード設定情報格納手段8から、ハンドオーバの最適条件を設定するモード設定情報を取得する。これらの情報を基にして、ハンドオーバ地点に係る計算が行われて、ハンドオーバを行うべき地点と、ハンドオーバ時に新たに接続すべき無線基地局とが決定され、通信端末がこのハンドオーバ地点に到達した場合には、ハンドオーバ制御手段7に対して、ハンドオーバ実行指示が行われる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、移動可能な通信端末の移動時に生じる通信のハンドオーバに係る処理を行うための通信端末及び情報提供装置並びにハンドオーバ処理方法に関し、特に、車両や列車などの移動体に搭載又は配置された通信端末が移動する際に生じる通信のハンドオーバに係る処理を行うための通信端末及び情報提供装置並びにハンドオーバ処理方法に関する。
ユーザが持ち運び可能な携帯型の通信端末や、車両や列車などの移動体に搭載又は配置される通信端末は、ユーザや移動体の移動に伴って、直接の通信相手となる無線基地局の切り換え(ハンドオーバ)を行う。上記のハンドオーバの際に、通信端末が継続して通信を行うことを可能とする従来の技術として、例えば、モバイルIPv4(Internet Protocol version 4)やモバイルIPv6(Internet Protocol version 6)などのモバイルIPの規格がIETF(Internet Engineering Task Force)において検討されている(下記の非特許文献1参照)。
図15は、従来の技術におけるモバイルIPの概念を示すネットワーク構成図である。図15には、移動可能なMN(Mobile Node:モバイルノード)81、サブネットを構成する複数のAR(Access Router:アクセスルータ)82a〜82c、各AR82a〜82cの配下に設置された無線基地局(AP:Access Point)83a〜83c、各無線基地局83a〜83cにより形成される通信エリア84a〜84c、MN81の位置情報を管理するHA(Home Agent:ホームエージェント)85、MN81の通信相手であるCN(Correspondent Node:コレスポンデントノード)86、AR82a〜82c、HA85、CN86間を結ぶ通信ネットワーク87が図示されている。なお、各AR82a〜82cは、複数台の無線基地局83a〜83cを配下に有し得るが、ここでは、説明を簡単にするため、各AR82a〜82cがそれぞれ1台ずつ無線基地局83a〜83cを配下に有するものとする。
MN81は、例えば、通信エリア84a内において、無線基地局83aと無線通信を行うことにより、AR82a及び通信ネットワーク87を介して、HA85やCN86と通信を行うことが可能である。モバイルIPv6の技術では、MN81が、どのAR82a〜82cが構成するサブネットに接続しているかを示す位置情報(CoA:Care of Address)を取得し、この位置情報をHA85やCN86に通知する。これにより、HA85やCN86は、MN81がどのAR82a〜82cに接続しているかを把握することができ、MN81は、接続先のAR82a〜82cを切り換えた場合(ハンドオーバが行われた場合)でも、HA85やCN86との間で通信を継続することが可能となる。
また、上述のモバイルIPv6において、ハンドオーバに係る処理を迅速に行い、シームレスな通信の実現を試みる技術として、ファストハンドオーバ技術がIETFにおいて検討されている(下記の非特許文献2参照)。このファストハンドオーバ技術では、MN81がハード・ハンドオーバ(通信チャネルの切り換え)を行う前に、MN81の移動先(新しい接続先)のサブネットに適合した位置情報があらかじめ生成される。これにより、ハンドオーバ時におけるパケットロス率の低減、ハンドオーバ時に発生する通信切断や通信遅延などが極力抑えられて、ハンドオーバ時におけるシームレスな通信が実現される。なお、ファストハンドオーバ技術では、新しい接続先のサブネットにおける位置情報の生成方法が検討されており、新しい接続先の予測方法や選択方法に関しては、特に規定されていない。
一方、MN81がハード・ハンドオーバを行った場合でも通信が継続されるように、通信エリア84a〜84cはオーバラップして配置される必要がある。従来の技術では、MN81は、各通信エリア84a〜84c同士のオーバラップエリアにおいて、所定の条件に基づいて新しい接続先の選択を行う。新しい接続先の選択を行うための所定の条件としては、一般的に、各無線基地局からの受信電力強度の比較が利用されている。例えば、MN81は、オーバラップエリアにおいて、複数の無線基地局からの受信電力強度を計算して、現在受信中の無線基地局からの受信電力強度と、他の無線基地局からの受信電力強度とを比較し、他の無線基地局からの受信電力強度のほうが大きくなった場合などに、現在の無線基地局との通信を遮断するとともに、新しい基地局(受信電力強度の強い無線基地局)に中継局を切り替えるアルゴリズムを実装している。これにより、MN81は、ハンドオーバを行うタイミングを適切に把握し、通信を継続させることが可能となる。
Mobile IP WG(http://www.ietf.org/html.charters/mobile-charter.html) Mobile IP WG(http://www.ietf.org/internet-drafts/draft-ietf-mobileip-fast-mipv6-08.txt)
しかしながら、MN81における通信を継続させるために行われるハンドオーバ(特に、ハード・ハンドオーバ)では、ハンドオーバ処理が行われる瞬間(約数秒間)、通信が途切れたり通信の遅延が生じたりする可能性がある。上述のファストハンドオーバ技術は、この問題の解決を試みるものであるが、すべてのAR82a〜82cにおいてファストハンドオーバ技術が採用されているとは限らず、また、ファストハンドオーバ技術においても通信の切断や通信の遅延が生じる可能性は残っている。すなわち、ハンドオーバ時には通信のスループットが低下する問題が生じ、可能な限りハンドオーバの回数を減らしたほうが好ましい傾向にある。
以下、図16を参照しながら、ハンドオーバの回数を減らすことによって、通信のスループットが向上する一例について説明する。例えば、図16に示すように、MN81が、無線基地局83a〜83c(図16では不図示)のそれぞれが形成する通信エリア84a〜84cを経路L1(A地点を起点とし、B地点を終点とする経路)で通過する場合を考えてみる。この場合、受信電力強度の比較によってハンドオーバのタイミングを決定するアルゴリズムを実装したMN81は、まず無線基地局83bからの受信電力強度が相対的に大きくなった地点(C地点)で、無線基地局83aから無線基地局83bへのハンドオーバを行い、続いて無線基地局83cからの受信電力強度が相対的に大きくなった地点(D地点)で、無線基地局83bから無線基地局83cへのハンドオーバを行うことになる(2回のハンドオーバ)。
一方、図16を参照すれば分かるように、経路L1は、通信エリア84aと通信エリア84cとのオーバラップエリアを通過しており、通信エリア84a及び通信エリア84cの少なくとも一方に常に包含されている。すなわち、経路L1の通過時には、MN81は、例えばE地点で無線基地局83aから無線基地局83cへのハンドオーバを1回のみ行うことによって、通信を継続させることが可能だったことが分かる。このように、受信電力強度の比較によってハンドオーバのタイミングを決定する方法は、ハンドオーバ時に起こり得る通信のスループットの低下に関しては、まったく考慮していない方法であると言うことができる。
また、上述のように、ハンドオーバの回数を減らすことによって、通信のスループットを向上させることが可能な一方、ハンドオーバの回数を減らすことによって、通信のスループットが結果的に低下してしまう場合もある。例えば、図16に示す無線基地局83bとの間で行われる通信の速度が、無線基地局83aや無線基地局83cとの間で行われる通信の速度よりも極端に大きい場合には、上述のように2回のハンドオーバを行ったほうが、1回のハンドオーバを行った場合よりも、経路L1を通過する間にMN81が送受信可能な総データ量が多くなることもある。したがって、ハンドオーバによる通信切断や通信遅延の状態を回避するためにハンドオーバの回数を減らすだけでは、かえって、通信のスループットが低下してしまうおそれもある。
上記問題点に鑑み、本発明は、移動可能な通信端末移動時に生じる通信のハンドオーバに係る処理を最適化するための通信端末及び情報提供装置並びにハンドオーバ処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明によれば、移動可能な通信端末であって、
無線基地局と接続するための無線通信を行う通信手段と、
現在位置を示す情報を取得する現在位置取得手段と、
前記無線基地局との接続の切り換えを行うよう定められたハンドオーバ地点を示す情報と、前記ハンドオーバ地点における接続の切り換えによって、新たに接続すべき前記無線基地局を特定するハンドオーバ対象を示す情報とをあらかじめ取得するハンドオーバ情報取得手段と、
前記現在位置取得手段によって取得された前記現在位置を示す情報に基づき、前記現在位置と前記ハンドオーバ地点とが一致した場合には、前記通信手段が、前記ハンドオーバ対象を示す情報によって特定される前記無線基地局への接続の切り換えを行うように制御するハンドオーバ制御手段とを、
有する通信端末が提供される。
また、上記目的を達成するため、本発明によれば、移動可能な通信端末に対して、通信ネットワークを介して情報を提供することが可能な情報提供装置であって、
前記通信ネットワークと接続し、前記通信ネットワークに接続している前記通信端末と通信を行う通信手段と、
任意の地点における1つ又は複数の無線基地局からの電波の受信電界強度を示す受信環境情報を格納する受信環境情報格納手段と、
前記受信環境情報格納手段に格納されている前記受信環境情報を参照することによって、任意の経路上の任意の地点において、前記通信端末が受信可能な1つ又は複数の前記無線基地局からの電波の受信電界強度を取得する受信電界強度取得手段と、
前記受信電界強度取得手段によって取得された前記受信電界強度に基づいて、前記経路上における複数のハンドオーバ地点及びハンドオーバ対象に係る候補を計算するハンドオーバ候補計算手段と、
前記ハンドオーバ候補計算手段によって計算された前記候補の中から、最適な条件となる前記候補を選択する最適ハンドオーバ候補選択手段とを有し、
前記通信端末から、前記通信端末において設定された目的地までの所定の経路を示す情報を受信し、前記最適ハンドオーバ候補選択手段が、受信した前記所定の経路に基づいて前記最適な条件となる前記候補を選択するように構成されている情報提供装置が提供される。
また、上記目的を達成するため、本発明によれば、無線基地局と接続するための無線通信を行う通信手段と、ユーザによる操作を可能とする操作入力手段と、地図情報を格納するための地図情報格納手段と、前記地図情報格納手段に格納されている前記地図情報を参照して、前記操作入力手段によって設定された目的地までの経路を計算する経路計算手段とを有し、かつ、移動可能な通信端末が行うべき前記無線基地局との接続の切り換えに係るハンドオーバ地点、及び、前記ハンドオーバ地点において新たに接続すべき前記無線基地局をあらかじめ決定するためのハンドオーバ処理方法であって、
任意の地点における1つ又は複数の前記無線基地局からの電波の受信電界強度を示す受信環境情報を参照して、前記経路上の任意の地点における1つ又は複数の前記無線基地局からの電波の受信電界強度を取得するステップと、
前記受信電界強度に基づいて、複数の前記ハンドオーバ地点及び前記ハンドオーバ地点で新たに接続すべき前記無線基地局に係る候補を計算するステップと、
計算された前記候補の中から、最適な条件となる前記候補を選択するステップとを、
有するハンドオーバ処理方法が提供される。
本発明の通信端末及び情報提供装置並びにハンドオーバ処理方法は、上記構成を有しており、移動可能な通信端末の移動時に生じる通信のハンドオーバに係る処理を最適化することが可能となる。
以下、図面を参照しながら、本発明の第1及び第2の実施の形態について説明する。なお、本発明の第1の実施の形態では、通信端末が最適ハンドオーバ情報を計算する態様、本発明の第2の実施の形態では、ハンドオーバ最適化サーバが最適ハンドオーバ情報を計算する態様についてそれぞれ説明する。
<第1の実施の形態:通信端末による経路予測情報に基づく処理>
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態におけるネットワーク構成図である。図1には、移動可能な通信端末10、複数の中継装置11a〜11c、各中継装置11a〜11cの配下に設置された無線基地局12a〜12c、各無線基地局12a〜12cにより形成される通信エリア13a〜13c、通信端末10の通信相手である通信相手端末14、中継装置11a〜11cと通信相手端末14との間を結ぶ通信ネットワーク15が図示されている。本発明における通信方式は特に限定されないが、モバイルIP通信方式を利用した場合には、通信端末10は図15に示すMN81、中継装置11a〜11cは図8に示すAR82a〜82c、通信相手端末14は図8に示すCN86にそれぞれ対応するものである。
図1に示す通信端末10は、ユーザが持ち運び可能な通信端末10や、車両や列車などの移動体に搭載又は配置される通信端末10であり、ユーザや移動体の移動に伴って、直接の通信相手となる無線基地局12a〜12cとの接続を切り換えながら、通信ネットワーク15に接続された通信端末(例えば、通信相手端末14)との通信を行う。
また、複数の中継装置11a〜11cはそれぞれ通信ネットワーク15に接続されるとともに、配下に無線基地局12a〜12cを有しており、主に通信端末10と通信ネットワーク15との間の通信を中継する機能を有している。また、無線基地局12a〜12cは通信エリア13a〜13cを形成しており、この通信エリア13a〜13c内に存在する通信端末10との間で通信を行うことが可能である。なお、各中継装置11a〜11cは、それぞれ複数台の無線基地局12a〜12cを配下に有し得るが、ここでは、説明を簡単にするため、各中継装置11a〜11cがそれぞれ1台ずつ無線基地局12a〜12cの配下に存在する場合について説明する。また、同様に、複数台存在し得る通信端末10や通信相手端末14に関しても、それぞれ1台のみを図示する。
次に、本発明の第1の実施の形態における通信端末10の内部構成について説明する。図2は、本発明の第1の実施の形態における通信端末の内部構成を示すブロック図である。図2に示す通信端末10は、ナビゲーションシステム1、地図情報格納手段2、通信手段3、操作入力手段4、通信エリア配置情報格納手段5、ハンドオーバ最適化手段6、ハンドオーバ制御手段7、モード設定情報格納手段8、アプリケーション検知手段9を有している。
図2に示すナビゲーションシステム1は、現在地又は出発地から目的地までの経路探索を行い、ユーザに対して経路案内を行うことが可能である。なお、このナビゲーションシステム1による経路探索は、従来のナビゲーションシステム1で行われる処理と同一であり、例えば、GPS(Global Positioning System)信号に基づく現在地の位置情報の取得、地図情報の参照、移動速度(移動の速さ及び方向)の検出、VICS(Vehicle Information Communication System)による道路交通情報の取得(特に、車載ナビゲーションシステムの場合)、現在地又は出発地から目的地までの距離や所要時間の推測などの各処理を経て、現在地又は出発地から目的地までの最適な経路を探索するものである。また、地図情報格納手段2は、上記のナビゲーションシステム1が参照する地図情報(地図データベース)を格納するための手段であり、例えば、地図情報を格納するハードディスクやDVD(Digital Versatile Disc)などによって実現される。
また、通信手段3は、無線基地局12a〜12cと無線通信を直接行い、通信ネットワーク15に接続された通信相手端末14などとの通信を行うための手段である。この通信手段3は、送受信電波と電気信号との変換や符号化/復号化などを含み、モバイルIP通信方式の場合にはハンドオーバ時のバインディングアップデート処理などを行うための様々なハードウェア及びソフトウェアを模式的に表す構成要素である。また、操作入力手段4は、操作スイッチ、リモートコントローラ、テンキー(数字及び文字が割り当てられた入力手段)、タッチパネルなど、ユーザが操作・入力・設定などを行うための手段である。なお、ここでは、操作入力手段4は、後述のモード設定を行うために主に使用される。
また、通信エリア配置情報格納手段5は、経度及び緯度によって特定される地図上の任意の位置において通信可能な無線基地局12a〜12c、及び、その位置における無線基地局12a〜12cとの通信効率(例えば、受信電界強度)に関する情報(通信エリア配置情報)を格納するための手段である。なお、本発明では、無線基地局12a〜12cが接続されているネットワークの種類(例えば、第2世代携帯電話通信網、第3世代携帯電話通信網、無線LAN、PHS通信網などの各種類)に限定はなく、通信エリア配置情報には、同種ネットワークへの接続サービスを提供する無線基地局12a〜12cのみに関する情報が含まれていてもよく、異種ネットワークへの接続サービスを提供する無線基地局12a〜12cに関する情報が混在していてもよい。また、例えば、建築物などによるフェージングを考慮して詳細な通信エリアに関する情報を通信エリア配置情報とすることも可能であり、また、さらには、降雨などの影響を考慮して通信エリアの実効値を推測することも可能である。
なお、図2では、地図情報が地図情報格納手段2に格納され、通信エリア配置情報が通信エリア配置情報格納手段5に格納されているが、例えば、地図上に各無線基地局12a〜12cの通信エリア13a〜13cを重ね合わせることによって、地図情報と通信エリア配置情報とを1つの情報にまとめることが可能である。すなわち、あらかじめ、地図情報内の地図上に通信エリア13a〜13cをマッピングして、地図情報と通信エリア配置情報とを1つの情報にまとめることによって、地図情報格納手段2及び通信エリア配置情報格納手段5を、1つの格納手段によって実現することが可能である。
また、ハンドオーバ最適化手段6は、様々な条件や情報を取得して、通信端末10がハンドオーバを行うために最も適した地点(最適ハンドオーバ地点)を計算するための手段である。なお、このハンドオーバ最適化手段6の動作については、図3に示すフローチャートや、後述の最適ハンドオーバ情報の具体的な計算アルゴリズムを参照しながら、後述する。また、ハンドオーバ制御手段7は、ハンドオーバ最適化手段6によって計算された最適ハンドオーバ地点及び最適ハンドオーバ対象に係る情報に基づいて、適切なタイミングで、通信手段3に対してハンドオーバの実行を指示するための手段である。
また、モード設定情報格納手段8は、ユーザによって操作入力手段4を使用して設定されたモードに係る情報や、アプリケーション検知手段9から供給されるモードに係る情報を格納するための手段である。モードに係る情報(モード設定情報)は、ユーザによる操作入力手段4やアプリケーション検知手段9からモード設定情報格納手段8に供給され、必要に応じて、ハンドオーバ最適化手段6によってモード設定情報格納手段8から読み出される。また、アプリケーション検知手段9は、現在利用されているアプリケーションを検知して、そのアプリケーションに応じて最適なモード設定の選択を行い、モード設定情報を出力する手段である。
操作入力手段4又はアプリケーション検知手段9によって設定されるモードには、例えば、ハンドオーバ回数を減らして通信が途切れる状態を少なくしてシームレスな通信を実現する通信継続優先モード、送受信可能な総データ量を最も大きくする通信量優先モード、通信コストを最も低く抑えるコスト低減モードなどが存在する。ユーザが操作入力手段4を使用して、こうした各モードの中から所望のモードを選択して手動設定することも可能であり、また、アプリケーション検知手段9が、現在利用されているアプリケーションに係る最適なモードを自動設定することも可能である。
モード設定情報は、ハンドオーバ最適化手段6による最適ハンドオーバ情報の作成の際に参照される条件の1つとなり、このモード設定情報によって指示されるモードによって、最適ハンドオーバ地点が大きく異なってくる。なお、モード設定情報によって指示されるモードとしては、上記の通信継続優先モード、通信量優先モード、コスト低減モード以外にも様々なモードを採用することが可能であり、また、複数のモードを組み合わせることも可能である。
以下、アプリケーション及びモードの間の好適な対応関係の例を挙げる。例えば、音声通話、ビデオフォンによるビデオ通話、ネットワークゲーム、リアルタイム視聴型のコンテンツ視聴(ストリーミングコンテンツの視聴)などの各アプリケーションは、常にデータ(コンテンツ)をダウンロードできる状態が維持される必要があり、シームレスな通信が要求される。したがって、こうしたアプリケーションが利用されている場合には、ハンドオーバの際に発生する通信切断や通信遅延をなるべく避けることが望ましく、すなわち、通信継続優先モードが設定されることが望ましい。
一方、例えば、コンテンツ蓄積型のコンテンツ視聴(コンテンツを随時ダウンロードして蓄積しておき、蓄積後に適宜コンテンツの再生を行う方法)などのアプリケーションや、所定のサービス(ストリーミングコンテンツの視聴などのサービス)を受けるための通信帯域が不足している状態がなるべく起こらないようにしたい場合などには、トータルのダウンロードデータ量(例えば、出発地から目的地まで到着するまでの間のダウンロードデータ量)が最も大きくなるようにすることが望ましい。したがって、このような場合には、ハンドオーバを実行するか否かによらず、送受信可能なデータ量が最も大きくなる通信量優先モードが設定されることが望ましい。
また、例えば、シームレスな通信及び通信量の大きい通信の両方が特に要求されないWebコンテンツの閲覧や電子メールの送受信などのアプリケーションが使用されている場合には、通信継続優先モードや通信量優先モードが設定される必要はない。この場合には、例えば、ユーザが支払う通信料を抑えるコスト低減モードが設定されることが好ましい。
また、例えば、送受信可能な総データ量は大きい値で維持したいが、あまりにも通信コストが高くなるときには当該総データ量が多少下がってもよいなどの設定を行う場合には、通信量優先モード80%:コスト低減モード20%などのように、モードを複合的に組み合わせることも可能である。なお、ハンドオーバ最適化手段6は、ユーザの手動設定によるモード設定情報、及び、アプリケーション検知手段9から出力されるモード設定情報のいずれか一方又は両方を参照することが可能であり、例えば、両方のモード設定情報を参照する場合には、あらかじめ、どちらのモード設定情報に重きを置くかの設定(ユーザによる手動設定も可能)が行われていることが望ましい。
なお、上り回線(アップロード)と下り回線(ダウンロード)とでは通信速度が異なる場合も多いことから、送受信可能な総データ量を最も大きくする通信量優先モードに関して、さらに送信可能な総データ量を最も大きくする送信量優先モードと、受信可能な総データ量を最も大きくする受信量優先モードとに分けることも可能である。
また、図2に示すブロック図は、通信端末10の各機能を模式的に表すものであり、例えば、ハンドオーバ最適化手段6、ハンドオーバ制御手段7、アプリケーション検知手段9などの各機能をCPU(中央演算処理装置:Central Processing Unit)により実行可能なプログラムによって実現することも可能である。この場合、本発明に係るプログラム(例えば、後述の図3に示すフローチャートの各処理を行うためのプログラム)は、通信端末10内のROM(ロム:Read Only Memory)、RAM(ラム:Random Access Memory)、ハードディスクなどに格納され、必要に応じてCPUによって読み出されて処理される。また、ナビゲーション機能及び通信機能を搭載した既存のPC、携帯電話機、車載ナビゲーションシステムなどに、本発明に係るプログラムをインストールして実行させることも可能である。
次に、図3に示すフローチャートを参照しながら、図2に示す通信端末10のハンドオーバに係る処理について説明する。図3は本発明の第1の実施の形態における通信端末のハンドオーバに係る処理を示すフローチャートである。まず、通信端末10のナビゲーションシステム1によって、現在地から、ユーザの操作・入力によって設定された目的地までの経路探索が行われる(ステップS101)。
次に、ナビゲーションシステム1からハンドオーバ最適化手段6に対して、ステップS101で探索された経路情報に加えて、さらに、現在の移動速度情報や道路交通情報などが供給される。ハンドオーバ最適化手段6は、これらの経路情報、現在の移動速度情報、道路交通情報などを参照して、経路上の各地点の通過が予測される通過時刻を推定することによって、経路上の各地点と当該各地点に係る通過時刻とが関連付けられた経路通過予測情報を取得する(ステップS103)。なお、上述の通過時刻において、道路交通情報内の渋滞情報などのほかに、例えば、信号待ちの時間や右折時に対向車を待つ時間などを考慮して、各地点の通過時刻をより正確に把握することによって、後に計算される最適ハンドオーバ地点をより正確に計算することができる。
また、本明細書では、経路案内に最低限必要とされる情報(緯度や経度などによって特定される経路上の位置情報と、現在地から目的地までの推定所要時間情報)を経路情報と呼び、上記の経路情報に加えて、経路上の各地点を通過すると予測される通過時刻情報を含んだ情報(経路情報+通過時刻情報)を経路通過予測情報と呼ぶことによって区別する。
また、ここでは、ナビゲーションシステム1からハンドオーバ最適化手段6に対して、経路情報、移動速度情報、道路交通情報などが供給され、ハンドオーバ最適化手段6が、これらの情報に基づいて経路通過予測情報を生成する場合を説明しているが、ナビゲーションシステム1が経路通過予測情報を生成する機能を有している場合には、ナビゲーションシステム1からハンドオーバ最適化手段6に対して、経路通過予測情報が供給されるようにすることも可能である。
続いて、ハンドオーバ最適化手段6は、通信エリア配置情報格納手段5から通信エリア配置情報を取得する(ステップS105)。この通信エリア配置情報は、上述のように、任意の地点において、通信端末10が通信可能なすべての無線基地局12a〜12cに関する情報、及び、すべての無線基地局12a〜12cからの受信電界強度に係る情報を有している。なお、このとき、ハンドオーバ最適化手段6は、少なくとも経路上の地点に関する通信エリア配置情報(すなわち、経路が進入している通信エリアを有する無線基地局12a〜12cに係る通信エリア配置情報)を取得する必要がある。
さらに、ハンドオーバ最適化手段6は、モード設定情報格納手段8から、モード設定情報を取得する(ステップS107)。そして、ハンドオーバ最適化手段6は、ステップS103で取得した経路通過予測情報、及び、ステップS105で取得した通信エリア配置情報に基づいて、ハンドオーバ地点に係る計算を行い、さらに、ステップS107で取得したモード設定情報に基づいて、ハンドオーバを行うべき地点(最適ハンドオーバ地点)と、ハンドオーバ時に新たに接続すべき無線基地局(最適ハンドオーバ対象)とを決定する(ステップS109)。なお、本明細書では、上記の最適ハンドオーバ地点及び最適ハンドオーバ対象を含む情報を最適ハンドオーバ情報と呼ぶことにする。最適ハンドオーバ情報には、経路上を移動する通信端末10が行うべきハンドオーバに係る最適なシナリオが記載されていると言える。
ハンドオーバ最適化手段6による最適ハンドオーバ情報の生成後、ステップS109で決定された最適ハンドオーバ情報は、ハンドオーバ最適化手段6からハンドオーバ制御手段7に供給される。そして、ハンドオーバ制御手段7は、常に、又は、一定の周期で、ナビゲーションシステム1から現在地情報を取得し(ステップS111)、最適ハンドオーバ情報に基づいて、通信端末10が最適ハンドオーバ情報に記載されているハンドオーバ地点(最適ハンドオーバ地点)に到着したか否かを監視する(ステップS113)。通信端末10がハンドオーバ地点に到着していない場合(ステップS113で『いいえ』)には、ハンドオーバ地点への到着を繰り返し監視し続ける。
一方、通信端末10がハンドオーバ地点に到着した場合(ステップS113で『はい』)には、ハンドオーバ制御手段7は、通信手段3に対して、最適ハンドオーバ情報によって定められている最適ハンドオーバ対象(無線基地局12a〜12c)へのハンドオーバの実行指示を行う(ステップS115)。ハンドオーバの実行指示は、例えば、ハンドオーバ先となる無線基地局12a〜12cのキャリア種別(ネットワーク種別)や無線基地局12a〜12cの識別情報などを含むハンドオーバ実行指示情報がハンドオーバ制御手段7から通信手段3に供給されることによって行われる。そして、通信手段3は、ハンドオーバ実行指示情報に従って、ハンドオーバを実行する(ステップS117)。通信端末10は、目的地に到着するまで現在地を監視して、最適ハンドオーバ情報によって定められたハンドオーバ地点におけるハンドオーバを繰り返し実行する(ステップS119で『いいえ』)。そして、通信端末10が目的地に到着した場合には、ハンドオーバに係る処理は終了となる(ステップS119で『はい』)。
なお、最適ハンドオーバ情報内に、最適ハンドオーバ地点の代わりに最適ハンドオーバ時刻(ハンドオーバを行う時刻)を記載することも可能である。この場合には、ハンドオーバ制御手段7は現在地情報の代わりに現在時刻情報を取得して、ハンドオーバ時刻と現在時刻とが一致した場合にハンドオーバの実行指示を行えばよい。しかしながら、ハンドオーバのタイミングを時刻によって規定した場合には、通信端末10の移動速度の変動などにより誤差が大きくなることが考えられるので、上述のように、ハンドオーバ地点と現在地との一致に応じてハンドオーバ実行指示を行うことが望ましい。
また、通信端末10において、経路通過予測情報が変更された場合((経路情報や通過時刻情報が変更された場合)や、モード設定情報の変更が行われた場合などには、当該変更に基づいて、再度、最適ハンドオーバ情報を決定することにより、時々刻々と経路通過予測情報が変化する場合や、利用されているアプリケーションの変更がされた場合などにも対応することが可能となる。
また、例えば、通信ネットワーク15に通信エリア配置情報や地図情報を管理する情報管理手段(不図示)を設け、情報管理手段から通信端末10に対して、通信エリア配置情報や地図情報の差分情報が提供されるよう構成することによって、通信端末10は、常に最新の通信エリア配置情報や地図情報を保持できるようにすることも可能である。
次に、図4〜図11を参照しながら、ハンドオーバ最適化手段6における具体的な最適ハンドオーバ情報の計算アルゴリズムについて説明する。なお、この計算アルゴリズムは、ハンドオーバ最適化手段6が、図3に示すステップS103〜S107において取得した経路通過予測情報、通信エリア配置情報、モード設定情報に基づき、ステップS109において最適ハンドオーバ情報を決定するためのアルゴリズムの一例である。
図4は、本発明の第1の実施の形態における通信端末が移動する経路Tαβの一例と、経路Tαβ上において受信可能な無線基地局の通信エリアとを示す模式図である。ここでは、図3に示すステップS101において、ナビゲーションシステム1が、出発地αから1回の右折及び1回の左折を経て目的地βに達する通信端末10の経路Tαβを探索した場合を一例に挙げる。なお、出発地αから目的地βまでの推定所要時間はtαβであり、出発地αの出発時刻を時刻tα、目的地βの到着予想時刻を時刻tβ(=tα+tαβ)とする。また、この経路Tαβ上には、4台の無線基地局(図4では図示せず)の通信エリア43a〜43dが重なっており、通信端末10は、経路Tαβの移動中に通信エリア43a〜43dを形成する4台の無線基地局と通信を行うことができるものとする。
また、図5は、電波を放射する無線基地局からの距離rと、距離rの地点における受信電界強度との関係を示す模式図である。なお、図5の上部に図示されているグラフは、図5の下部に模式的に図示されている無線基地局52及び通信エリア53のA−B線上における受信電界強度のグラフである。無線基地局52から放射された電波の電界強度は、近似的に距離rに逆比例して減衰することが知られており、図5に示すように、無線基地局52から離れるほど、通信端末10と無線基地局52との間における電波の送受信効率が悪くなる。また、受信電界強度が所定の閾値よりも低い場所では、通信端末10と無線基地局52との間の通信は不可能となる。すなわち、無線基地局52からの距離が所定の距離R以下となる範囲において、通信端末10は無線基地局52との通信が可能であり、本明細書では、無線基地局52からの距離が所定の距離R以下となる範囲を通信エリア53と呼んでいる。なお、図5では、無線基地局52が無指向性アンテナを有し、電波が空間内に等方的に伝搬する場合について図示しているが、指向性アンテナから放射される電波やフェージングを受けた電波に関しても同様に、通信エリア53が存在する。
ハンドオーバ最適化手段6は、経路Tαβに係る経路通過予測情報と、この経路Tαβ上において受信可能な4台の無線基地局に係る通信エリア配置情報とを取得して、図6に示すようなグラフを作成する。図6は、図4に示す経路Tαβにおいて、通信端末が4台の無線基地局から受信する電波の受信電界強度のグラフである。なお、図6には、出発地αと目的地βとの間における所定の閾値以上の受信電界強度が図示されている。また、図6に示すグラフ領域において、縦軸は受信電界強度Fの値、横軸は通信端末10の移動中の時刻tであり、通信エリア43aを形成する無線基地局からの受信電界強度(後述のFa[x(t)])は実線、通信エリア43bを形成する無線基地局からの受信電界強度(後述のFb[x(t)])は点線、通信エリア43cを形成する無線基地局からの受信電界強度(後述のFc[x(t)])は1点鎖線、通信エリア43dを形成する無線基地局からの受信電界強度(後述のFd[x(t)])は2点鎖線でそれぞれ図示されている。
ハンドオーバ最適化手段6は、例えば、図6に示すようなグラフを作成する場合には、まず、経路通過予測情報内の経路情報と、経路上の各地点の通過予測時刻を含む通過時刻情報とを参照して、任意の時刻t(ただし、tα≦t≦tβ)における通信端末の位置x(t)(位置xは、地表面上の位置を特定する2次元、又は、空間内の3次元)を計算する。そして、経路Tαβ上の各通信エリア43a〜43dの通信エリア配置情報を参照して、経路Tαβ上の任意の位置x(t)における各通信エリア43a〜43d内の受信電界強度Fi[x(t)](ただし、iは各通信エリア43a〜43dを識別する記号であり、ここではi=a〜dとする)をそれぞれ把握して、横軸に時刻t、縦軸に受信電界強度Fが設定されたグラフ領域内に受信電界強度Fi[x(t)]をプロットする。
なお、例えば、横軸に経路上の位置x、縦軸に受信電界強度Fが設定されたグラフ領域内に受信電界強度Fi[x(t)]をプロットし、任意の時刻tにおける通信端末の位置x(t)に基づいて、横軸を位置xから時刻tに変換することによっても、同様に図6に示すグラフが得られる。また、経路上の各地点の通過予測時刻の予測が困難な場合には、上述のように、横軸に経路上の位置x、縦軸に受信電界強度Fが設定されたグラフ領域内に受信電界強度Fi[x]をプロットした後、位置xをそのまま時刻tに置き換えることも可能であり、この場合には、通信端末10が等速で移動しているという仮定で、図6に示すグラフが作成されることとなる。
次に、ハンドオーバ最適化手段6は、モード設定情報を参照し、モード設定情報によって設定されるモードに応じた最適ハンドオーバ地点を決定する。例えば、モード設定情報により設定されるモードが、通信継続優先モードのみの場合、又は、コスト低減モードのみの場合には、ハンドオーバ最適化手段6は、この図6に示すグラフを参照して最適ハンドオーバ地点を見つけることが可能である。
図7は、本発明の第1の実施の形態における通信継続優先モードの最適ハンドオーバ地点を示す模式図であり、図8は、本発明の第1の実施の形態における通信継続優先モードの最適ハンドオーバ地点と受信電界強度との関係を示すグラフである。例えば、通信継続優先モードのみが設定されている場合には、ハンドオーバの回数が最も低くなるシナリオを探せばよく、すなわち、図7及び図8に示す位置hsから位置heまでの範囲(通信エリア43a及び通信エリア43dの両方がオーバラップする範囲)の任意の位置(例えば、通信エリア43aを形成する無線基地局からの受信電界強度と、通信エリア43dを形成する無線基地局からの受信電界強度とが等しくなる位置h21)において、通信エリア43aを形成する無線基地局から、通信エリア43dを形成する無線基地局へのハンドオーバを1回のみ行えばよいことが分かる。
また、図9は、本発明の第1の実施の形態におけるコスト低減モードの最適ハンドオーバ地点を示す模式図である。例えば、コスト低減モードのみが設定されている場合には、各無線基地局に係る属性から、各無線基地局との通信に係る通信コストを判別する。一般的に、例えば、携帯電話通信網との接続には、通信時間に応じた通信コストが発生(従量制課金)する一方、ホットスポットなどにおける無線LANとの接続は、通信時間によらず定額である。こうした情報に基づいて、ハンドオーバ最適化手段6は、コスト低減モードの設定時には、なるべく通信コストの安いネットワークを提供する無線基地局へのハンドオーバを行うようにする。例えば、通信エリア43bを形成する無線基地局との通信コストが高く、通信エリア43cを形成する無線基地局との通信コストが安いと判断できるような場合には、図9に示すように、通信エリア43bを形成する無線基地局との通信を行わず、通信エリア43cを形成する無線基地局との通信がなるべく長くなるように最適ハンドオーバ地点h22、h23(経路Tαβが通信エリア43cに入る地点と、経路Tαβが通信エリア43cから出る地点)を決定する。
また、通信量優先モードが設定されている場合や、複数のモードが複合的に設定されている場合には、ハンドオーバ最適化手段6は、さらに、受信強度関数Fに基づいて、各モードに応じた所定の関数W(F)を計算することによって、図6に示すグラフの数値を処理し、その処理結果から最適ハンドオーバ地点を決定する。
図10は、本発明の第1の実施の形態における通信量優先モードの最適ハンドオーバ地点と受信電界強度との関係を示すグラフであり、図11は、本発明の第1の実施の形態における通信量優先モードの最適ハンドオーバ地点を示す模式図である。例えば、通信量優先モードのみが設定されている場合には、関数Wとしてダウンロードデータレート(伝送レート)の期待値を導く関数を設定すればよい。直感的には、ダウンロードデータレートは、受信電界強度F及び通信速度qの両方に比例するものであり、最も簡単な関数Wの例として、例えば、W(F)=k×F(kは通信速度qに応じた定数)などのような形式が利用可能である。
上述のように、各無線基地局からの受信電界強度Fの数値に基づいて、図10に示すような所定の関数W(F)に係るグラフが導出される。なお、図10に示すグラフ領域において、縦軸は関数Wの値、横軸は通信端末10の移動中の時刻tであり、図6と同様に、通信エリア43aにおける受信電界強度に基づく関数Wa[x(t)]の値は実線、通信エリア43bにおける受信電界強度に基づく関数Wb[x(t)]の値は点線、通信エリア43cにおける受信電界強度に基づく関数Wc[x(t)]の値は1点鎖線、通信エリア43dにおける受信電界強度に基づく関数Wd[x(t)]の値は2点鎖線実線でそれぞれ図示されている。
例えば、各通信エリア43a〜43dを形成する各無線基地局との通信速度をqa〜qdと表記し、この通信速度がqb≫qc>qa=qdの関係となっている場合を考える。この場合、ハンドオーバ最適化手段6は、各通信エリア43a〜43dの受信電界強度から、各通信エリア43a〜43dに係る関数Wi[x(t)]を計算し、図10に示すようなグラフを作成する。そして、上述のように、この関数Wi[x(t)]をダウンロードデータレートの期待値とみなすことによって、この関数Wi[x(t)]の時間積分を、通信端末10が出発地αから目的地βまで移動する間にダウンロード可能なデータ量(総ダウンロードデータ量の期待値)とみなすことが可能となる。
すなわち、図10及び図11に示すように、ハンドオーバ最適化手段6は、関数Wi[x(t)]の時間積分が最大となるように、最適ハンドオーバ地点h24、、h25、h26(関数Wa[x(t)]と関数Wb[x(t)]とが交わる地点、関数Wb[x(t)]と関数Wc[x(t)]とが交わる地点、関数Wc[x(t)]と関数Wd[x(t)]とが交わる地点)とを決定する。
上述の関数W(F)から最適ハンドオーバ地点を決定するアルゴリズムは、下記のように一般化される。すなわち、ハンドオーバ最適化手段6は、まず、各通信エリア43a〜43dにおける受信電界強度Fiから、各通信エリア43a〜43dにおける関数Wiを求め、これらの関数Wiの交点を求める。そして、関数Wiに係るすべての交点の組み合わせを考え、すべての組み合わせのそれぞれに関して、下記の式のように総ダウンロードデータ量の期待値を計算し、この総ダウンロードデータ量の期待値が最大となる交点の組み合わせから最適ハンドオーバ時刻を導いて、最適ハンドオーバ情報を決定する。
Figure 2005252623
また、この場合には、総ダウンロードデータ量の期待値が最大となる組み合わせは、ダウンロードデータレートの期待値が最大となる組み合わせであり(すなわち、max{∫Wdt}=∫max(W)dt)、t=tα〜tβの範囲でmax(W)となる数値をトレースして、このトレース結果から最適ハンドオーバ時刻を導き、最適ハンドオーバ情報を決定することも可能である。
また、無線基地局の切り換えを行う際に、通信端末10は、一定時間(例えば、S秒)を要するハンドオフ処理を行い、このハンドオフ処理時間中は通信を行うことが不可能となる。なお、上記のハンドオフ処理中に発生する通信が不可能となる一定時間は、例えば、ハンドオーバの態様によって異なっており、一般的に、同種ネットワークにおけるハンドオーバに係るハンドオフ処理よりも異種ネットワーク間のハンドオーバに係るハンドオフ処理のほうが、通信が不可能となる時間が長くなることが予想される。このようなハンドオフコストを考慮して、上述のアルゴリズムに加えて、ハンドオフ処理を行う際のS秒の間は、関数W=0と定義して計算を行うことも可能である。これにより、ハンドオフコストを考慮して、最適ハンドオーバ情報を決定することが可能となる。
以上、説明したように、本発明の第1の実施の形態によれば、移動しながら通信を行う通信端末10における通信の安定化を実現するとともに、ハンドオーバ時のパケットロス率を低減させることが可能となり、通信端末10における通信環境を向上させることが可能となる。
<第2の実施の形態:ハンドオーバ制御サーバによる経路予測情報に基づく処理>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図12は、本発明の第2の実施の形態におけるネットワーク構成図である。図12には、図1に示すネットワーク構成に加えて、通信ネットワーク15にハンドオーバ最適化装置50が接続されている構成が図示されている。
また、図13は、本発明の第2の実施の形態における通信端末の内部構成を示すブロック図である。なお、この図13は、図12に示す通信端末10の内部構成の詳細を示すものである。図13に示す通信端末10は、ナビゲーションシステム61、地図情報格納手段62、通信手段63、操作入力手段64、アプリケーション検知手段65、モード設定情報格納手段66、ハンドオーバ制御手段67を有している。
基本的には、図13に示すナビゲーションシステム61、地図情報格納手段62、通信手段63、操作入力手段64、アプリケーション検知手段65、モード設定情報格納手段66、ハンドオーバ制御手段67は、図2に示すナビゲーションシステム1、地図情報格納手段2、通信手段3、操作入力手段4、アプリケーション検知手段9、モード設定情報格納手段8、ハンドオーバ制御手段7と同一の動作を行うが、いくつかの点で、接続の態様(情報の入出力先)が異なっている。
すなわち、ナビゲーションシステム61は、経路予測情報、移動速度情報を通信手段63に供給し、また、モード設定情報格納手段66は、モード設定情報を通信手段63に供給して、通信手段63は、これらの経路予測情報、移動速度情報、モード設定情報を、通信ネットワーク15を介してハンドオーバ最適化装置50に送信する。一方、ハンドオーバ制御手段67は、通信ネットワーク15を介して受信した最適ハンドオーバ情報が通信手段63から供給され、この最適ハンドオーバ情報に基づいて、ハンドオーバ実行指示情報を通信手段63に送出することによって、通信端末10のハンドオーバが実行される。
また、図14は、本発明の第2の実施の形態におけるハンドオーバ最適化装置の内部構成を示すブロック図である。なお、この図14は、図12に示すハンドオーバ最適化装置50の内部構成の詳細を示すものである。図14に示すハンドオーバ最適化装置50は、通信手段71、ハンドオーバ最適化手段72、地図情報格納手段73、通信エリア配置情報格納手段74、道路交通情報取得手段75を有している。
通信手段71は、通信ネットワーク15と接続し、同様に通信ネットワーク15に接続している通信端末10との通信を行うための手段である。また、ハンドオーバ最適化手段72は、図2に示すハンドオーバ最適化手段6と基本的に同一の機能を有しており、通信手段71を介して通信端末10から供給される経路予測情報、移動速度情報、モード設定情報や、道路交通情報取得手段75から供給される道路交通情報に基づいて最適ハンドオーバ情報を決定するための手段である。なお、ハンドオーバ最適化手段72によって決定された最適ハンドオーバ情報は通信手段71に供給され、通信ネットワーク15を介して通信端末10に送信される。
また、地図情報格納手段73及び通信エリア配置情報格納手段74は、図2に示す地図情報格納手段2及び通信エリア配置情報格納手段5と基本的に同一である。また、道路交通情報取得手段75は、図2に示すナビゲーションシステム1の機能の1つであるVICSによる道路交通情報の取得機能を実現する手段であり、ハンドオーバ最適化手段72に対して、常に最新の道路交通情報を提供するものである。
図13に示す通信端末10は、経路予測情報、移動速度情報、モード設定情報を図14に示すハンドオーバ最適化装置50に送信する。ハンドオーバ最適化装置50は、経路予測情報、移動速度情報、モード設定情報を受けて、さらに道路交通情報などを参照して、上述のアルゴリズム(例えば、図10に示す関数Wの計算処理など)を用いた最適ハンドオーバ情報の決定を行い、この最適ハンドオーバ情報を通信端末10に返すことによって、通信端末10は、設定された経路に応じた最適ハンドオーバ情報を取得することが可能となる。なお、例えば、第1の実施の形態と同様に、通信端末10が経路通過予測情報(経路情報+通過時刻情報)を生成することができる場合には、経路通過予測情報をハンドオーバ最適化装置50に送信し、ハンドオーバ最適化装置50は、この経路通過予測情報に基づいて、最適ハンドオーバ情報を決定することも可能である。
以上、説明したように、本発明の第2の実施の形態では、図2に示す本発明の第1の実施の形態における通信端末10の機能の一部を図14に示すハンドオーバ最適化装置50として実現することによって、ハンドオーバ最適化装置50が、複数の通信端末10のそれぞれの状況に応じた最適ハンドオーバ情報を各通信端末10に提供できるようになり、第1の実施の形態における効果に加えて、通信端末10における処理負荷を軽減させることが可能となる。また、地図情報格納手段73内の地図情報や通信エリア配置情報格納手段74内の通信エリア配置情報の更新が容易となり、各通信端末10は、適切な最適ハンドオーバ情報を常に取得できるようになる。
なお、例えば、通信コストやダウンロードデータ量に関しては、上述の第1及び第2の実施の形態で利用されるグラフ(図6、図8、図10に示すグラフ)を作成するアルゴリズムを用いて、通信端末が存在している通信エリアと、その近隣に存在する通信エリアとの間における受信電界強度Fや関数Wを作成することが可能であり、すなわち、あらかじめ最適ハンドオーバ地点を把握することが可能である。
これにより、例えば、通信端末が目的地の設定(経路の設定)を行わずに移動している場合でも、通信コストが安い通信エリアに到達した場合や、ダウンロードデータ量が多くなると予測される地点に到達した場合には、最適と判断される無線基地局へのハンドオーバを行うことによって、通信効率を向上させることが可能となる。
本発明に係る通信端末及び情報提供装置並びにハンドオーバ処理方法は、移動可能な通信端末の移動時に生じる通信のハンドオーバに係る処理を最適化するものであり、移動時に生じる通信のハンドオーバに係る処理のための技術に適用され、特に、車両や列車などの移動体に搭載又は配置された通信端末が移動する際に生じる通信のハンドオーバに係る処理のための技術に適用される。
本発明の第1の実施の形態におけるネットワーク構成図である。 本発明の第1の実施の形態における通信端末の内部構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態における通信端末のハンドオーバに係る処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態における通信端末が移動する経路Tαβの一例と、経路Tαβ上において受信可能な無線基地局の通信エリアとを示す模式図である。 電波を放射する無線基地局からの距離rと、距離rの地点における受信電界強度との関係を示す模式図である。 図4に示す経路Tαβにおいて、通信端末が4台の無線基地局から受信する電波の受信電界強度のグラフである。 本発明の第1の実施の形態における通信継続優先モードの最適ハンドオーバ地点を示す模式図である。 本発明の第1の実施の形態における通信継続優先モードの最適ハンドオーバ地点と受信電界強度との関係を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態におけるコスト低減モードの最適ハンドオーバ地点を示す模式図である。 本発明の第1の実施の形態における通信量優先モードの最適ハンドオーバ地点と受信電界強度との関係を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態における通信量優先モードの最適ハンドオーバ地点を示す模式図である。 本発明の第2の実施の形態におけるネットワーク構成図である。 本発明の第2の実施の形態における通信端末の内部構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態におけるハンドオーバ最適化装置の内部構成を示すブロック図である。 従来の技術におけるモバイルIPの概念を示すネットワーク構成図である。 本発明が解決しようとする課題を説明するための図である。
符号の説明
1、61 ナビゲーションシステム
2、62、73 地図情報格納手段
3、63、71 通信手段
4、64 操作入力手段
5、74 通信エリア配置情報格納手段
6、72 ハンドオーバ最適化手段
7、67 ハンドオーバ制御手段
8、66 モード設定情報格納手段
9、65 アプリケーション検知手段
10 通信端末
11a〜11c 中継装置
12a〜12c、52、83a〜83c 無線基地局
13a〜13c、43a〜43d、53、84a〜84c 通信エリア
14 通信相手端末
15 通信ネットワーク
50 ハンドオーバ最適化装置
75 道路交通情報取得手段
81 MN
82a〜82c AR
85 HA
86 CN
87 通信ネットワーク

Claims (21)

  1. 移動可能な通信端末であって、
    無線基地局と接続するための無線通信を行う通信手段と、
    現在位置を示す情報を取得する現在位置取得手段と、
    前記無線基地局との接続の切り換えを行うよう定められたハンドオーバ地点を示す情報と、前記ハンドオーバ地点における接続の切り換えによって、新たに接続すべき前記無線基地局を特定するハンドオーバ対象を示す情報とをあらかじめ取得するハンドオーバ情報取得手段と、
    前記現在位置取得手段によって取得された前記現在位置を示す情報に基づき、前記現在位置と前記ハンドオーバ地点とが一致した場合には、前記通信手段が、前記ハンドオーバ対象を示す情報によって特定される前記無線基地局への接続の切り換えを行うように制御するハンドオーバ制御手段とを、
    有する通信端末。
  2. ユーザによる操作を可能とする操作入力手段と、
    地図情報を格納するための地図情報格納手段と、
    前記地図情報格納手段に格納されている前記地図情報を参照して、前記操作入力手段によって設定された目的地までの経路を計算する経路計算手段と、
    前記経路上の任意の地点における1つ又は複数の前記無線基地局からの電波の受信電界強度を取得する受信電界強度取得手段と、
    前記受信電界強度取得手段によって取得された前記受信電界強度に基づいて、前記経路上における複数の前記ハンドオーバ地点及び前記ハンドオーバ対象に係る候補を計算するハンドオーバ候補計算手段と、
    前記ハンドオーバ候補計算手段によって計算された前記候補の中から、最適な条件となる前記候補を選択する最適ハンドオーバ候補選択手段とを有し、
    前記ハンドオーバ情報取得手段が、前記最適ハンドオーバ候補選択手段によって選択された前記候補の前記ハンドオーバ地点及び前記ハンドオーバ対象に係る情報を、前記無線基地局との接続の切り換えを行うべき前記ハンドオーバ地点を示す情報及び前記ハンドオーバ対象を示す情報として取得するように構成されている請求項1に記載の通信端末。
  3. 任意の地点における1つ又は複数の前記無線基地局からの電波の受信電界強度を示す受信環境情報を格納する受信環境情報格納手段を有し、
    前記受信電界強度取得手段が、前記受信環境情報格納手段に格納されている前記受信環境情報を参照することによって、前記経路上の任意の地点における1つ又は複数の前記無線基地局からの電波の受信電界強度を取得するように構成されている請求項2に記載の通信端末。
  4. 当該通信端末で使用されているアプリケーションを検知し、検知された前記アプリケーションに応じた条件を設定するアプリケーション検知手段を有し、
    前記アプリケーション検知手段によって検知されたアプリケーションに応じた前記条件、又は、前記操作入力手段による前記ユーザからの入力によって設定された条件が、前記最適な条件として設定されるように構成されている請求項2又は3に記載の通信端末。
  5. 前記最適な条件として、通信コストが最も安くなる条件、前記無線基地局との接続の切り換えを行う回数が最も少なくなる条件、前記目的地に到着するまでの総ダウンロードデータ量が最も大きくなる条件のうちのいずれか1つ又はそれらの組み合わせが設定されるように構成されている請求項2から4のいずれか1つに記載の通信端末。
  6. 前記経路計算手段によって計算された前記経路上の任意の地点における通過時刻を推定する通過時刻推定手段を有し、
    前記ハンドオーバ候補計算手段が、前記通過時刻推定手段によって推定された前記通過時刻に基づいて、前記複数の前記ハンドオーバ地点及び前記ハンドオーバ対象に係る候補を計算するように構成されている請求項2から5のいずれか1つに記載の通信端末。
  7. 前記ハンドオーバ候補計算手段が、前記ハンドオーバ地点において前記無線基地局との接続の切り換えを行う際に通信不可能となる所定の時間を設定して、前記複数の前記ハンドオーバ地点及び前記ハンドオーバ対象に係る候補を計算するように構成されている請求項6に記載の通信端末。
  8. 現在の移動速度を示す情報を取得する移動速度取得手段と、
    前記経路上の任意の地点における道路交通情報を取得する道路交通情報取得手段とを有し、
    前記通過時刻推定手段が、前記移動速度取得手段によって取得された現在の移動速度を示す情報と、前記道路交通情報取得手段によって取得された前記道路交通情報とに基づいて、前記経路上の任意の地点における前記通過時刻を推定するように構成されている請求項6又は7に記載の通信端末。
  9. ユーザによる操作を可能とする操作入力手段と、
    地図情報を格納するための地図情報格納手段と、
    前記地図情報格納手段に格納されている前記地図情報を参照して、前記操作入力手段によって設定された目的地までの経路を計算する経路計算手段とを有し、
    所定の情報提供装置に対して前記経路を示す情報を送信し、前記所定の情報提供装置における処理結果を受信することによって、前記ハンドオーバ情報取得手段が、その処理結果から、前記無線基地局との接続の切り換えを行うべき前記ハンドオーバ地点を示す情報及び前記ハンドオーバ対象を示す情報を取得するように構成されている請求項1に記載の通信端末。
  10. 前記経路計算手段によって計算された前記経路上の任意の地点における通過時刻を推定する通過時刻推定手段を有し、
    所定の情報提供装置に対して前記経路を示す情報と共に前記通過時刻を示す情報を送信するように構成されている請求項9に記載の通信端末。
  11. 現在の移動速度を示す情報を取得する移動速度取得手段と、
    前記経路上の任意の地点における道路交通情報を取得する道路交通情報取得手段とを有し、
    所定の情報提供装置に対して前記経路を示す情報と共に前記現在の移動速度を示す情報及び前記道路交通情報を送信するように構成されている請求項9又は10に記載の通信端末。
  12. 当該通信端末で使用されているアプリケーションを検知し、検知された前記アプリケーションに応じた条件を設定するアプリケーション検知手段を有し、
    所定の情報提供装置に対して前記経路を示す情報と共に、前記アプリケーション検知手段によって検知されたアプリケーションに応じた前記条件、又は、前記操作入力手段による前記ユーザからの入力によって設定された条件を示す情報を送信するように構成されている請求項9から11のいずれか1つに記載の通信端末。
  13. 前記条件として、通信コストが最も安くなる条件、前記無線基地局との接続の切り換えを行う回数が最も少なくなる条件、前記目的地に到着するまでの総ダウンロードデータ量が最も大きくなる条件のうちのいずれか1つ又はそれらの組み合わせが設定されるように構成されている請求項12に記載の通信端末。
  14. 移動可能な通信端末に対して、通信ネットワークを介して情報を提供することが可能な情報提供装置であって、
    前記通信ネットワークと接続し、前記通信ネットワークに接続している前記通信端末と通信を行う通信手段と、
    任意の地点における1つ又は複数の無線基地局からの電波の受信電界強度を示す受信環境情報を格納する受信環境情報格納手段と、
    前記受信環境情報格納手段に格納されている前記受信環境情報を参照することによって、任意の経路上の任意の地点において、前記通信端末が受信可能な1つ又は複数の前記無線基地局からの電波の受信電界強度を取得する受信電界強度取得手段と、
    前記受信電界強度取得手段によって取得された前記受信電界強度に基づいて、前記経路上における複数のハンドオーバ地点及びハンドオーバ対象に係る候補を計算するハンドオーバ候補計算手段と、
    前記ハンドオーバ候補計算手段によって計算された前記候補の中から、最適な条件となる前記候補を選択する最適ハンドオーバ候補選択手段とを有し、
    前記通信端末から、前記通信端末において設定された目的地までの所定の経路を示す情報を受信し、前記最適ハンドオーバ候補選択手段が、受信した前記所定の経路に基づいて前記最適な条件となる前記候補を選択するように構成されている情報提供装置。
  15. 前記通信端末から、通信コストが最も安くなる条件、前記無線基地局との接続の切り換えを行う回数が最も少なくなる条件、前記目的地に到着するまでの総ダウンロードデータ量が最も大きくなる条件のうちのいずれか1つ又はそれらの組み合わせを示す条件情報を受信し、受信した前記条件情報内の条件を前記最適な条件と設定するように構成されている請求項14に記載の情報提供装置。
  16. 前記通信端末から、前記経路上の任意の地点に到達すると推定される通過時刻情報を受信し、受信した前記通過時刻情報に基づいて、前記ハンドオーバ候補計算手段が、前記複数の前記ハンドオーバ地点及び前記ハンドオーバ対象に係る候補を計算するように構成されている請求項14又は15に記載の情報提供装置。
  17. 前記ハンドオーバ候補計算手段が、前記ハンドオーバ地点において前記無線基地局との接続の切り換えを行う際に通信不可能となる所定の時間を設定して、前記複数の前記ハンドオーバ地点及び前記ハンドオーバ対象に係る候補を計算するように構成されている請求項16に記載の情報提供装置。
  18. 前記通信端末から、前記通信端末の現在の移動速度を示す情報を受信し、受信した前記現在の移動速度を示す情報に基づいて、前記ハンドオーバ候補計算手段が、前記複数の前記ハンドオーバ地点及び前記ハンドオーバ対象に係る候補を計算するように構成されている請求項14から17のいずれか1つに記載の情報提供装置。
  19. 前記所定の経路上の任意の地点における道路交通情報を取得する道路交通情報取得手段を有し、前記道路交通情報取得手段によって取得された前記道路交通情報に基づいて、前記ハンドオーバ候補計算手段が、前記複数の前記ハンドオーバ地点及び前記ハンドオーバ対象に係る候補を計算するように構成されている請求項14から18のいずれか1つに記載の情報提供装置。
  20. 無線基地局と接続するための無線通信を行う通信手段と、ユーザによる操作を可能とする操作入力手段と、地図情報を格納するための地図情報格納手段と、前記地図情報格納手段に格納されている前記地図情報を参照して、前記操作入力手段によって設定された目的地までの経路を計算する経路計算手段とを有し、かつ、移動可能な通信端末が行うべき前記無線基地局との接続の切り換えに係るハンドオーバ地点、及び、前記ハンドオーバ地点において新たに接続すべき前記無線基地局をあらかじめ決定するためのハンドオーバ処理方法であって、
    任意の地点における1つ又は複数の前記無線基地局からの電波の受信電界強度を示す受信環境情報を参照して、前記経路上の任意の地点における1つ又は複数の前記無線基地局からの電波の受信電界強度を取得するステップと、
    前記受信電界強度に基づいて、複数の前記ハンドオーバ地点及び前記ハンドオーバ地点で新たに接続すべき前記無線基地局に係る候補を計算するステップと、
    計算された前記候補の中から、最適な条件となる前記候補を選択するステップとを、
    有するハンドオーバ処理方法。
  21. 前記通信端末が現在位置を示す情報を取得する現在位置取得手段を有しており、前記現在位置取得手段によって取得された前記現在位置を示す情報に基づき、前記現在位置と、前記最適な条件となる前記候補によって定められた前記ハンドオーバ地点とが一致した場合には、前記最適な条件となる前記候補によって定められた前記無線基地局への接続の切り換えを行うように制御するステップを有する請求項20に記載のハンドオーバ処理方法。
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