図1は、本発明の実施形態に係るカラオケシステム1の全体の主要構成を示す概略図である。本実施形態のカラオケシステム1は、カラオケ楽曲を提供するシステム側に設けられるカラオケサーバ10と、ユーザ側に設けられるカラオケ端末装置30とをネットワークNWで接続した構成になっている。カラオケサーバ10は、カラオケ楽曲DB(データベース)20及びカラオケ画面を構成する各種素材データ(データファイル)を格納した素材DB21等の各種データベースを備えており、ユーザの要望するカラオケ楽曲を、ネットワークNWを介してカラオケ端末装置30へ供給する。カラオケ端末装置30は、カラオケサーバ10から供給されたカラオケ楽曲を再生すると共に、複数のレイヤー(素材が配置される素材レイヤー)を重ね合わせた合成画像をカラオケ画面として表示する。
特に、本実施形態では、歌詞テキストの動き方を規定した歌詞パターン(以下、「タイポグラフィー素材」と称す)を用いて、複数の素材レイヤーの中の一つにおいて、歌詞テキストを今までにない形態で様々に動くように表示可能とすることにより(図9〜13参照)、カラオケを楽しむ雰囲気を盛り上げられるようにしたことを特徴にしている。さらに本実施形態は、このような歌詞テキストと共に、イコライザー表示又は背景画面の切替表示を組み合わせて、よりカラオケユーザーの気分を視覚的に盛り上げられるようにしている(図24参照)。
なお、図1では、カラオケ端末装置30として1台のみを示しているが、本実施形態に係るカラオケシステム1に含めることが可能なカラオケ端末装置30は1台に限定されるものではなく、ネットワークNWを通じて接続される複数のカラオケ端末装置30をカラオケシステム1に導入することが可能である。また、本発明の内容に直接的に関係しないので図1では図示を省略しているが、ユーザ登録及び登録したユーザの認証等に係る処理等を行うサーバ等もカラオケシステム1に含むことも可能である。以下、カラオケサーバ10、カラオケサーバ10に含まれる各種データベース、カラオケ端末装置30等について順次説明する。
図2は、カラオケサーバ10の主要な内部構成を示している。本実施形態のカラオケサーバ10には一般的なサーバコンピュータを適用しており、全体的な制御及び各種処理を行うMPU10aに、各種デバイス等を内部接続線10iで接続したものである。各種デバイス等には、通信モジュール10b、RAM10c、ROM10d、入力インタフェース10e、出力インタフェース10f、大容量記憶システム(HDDシステム)10g等がある。
通信モジュール10bは、ネットワークNWとの接続モジュールに相当し、所要の通信規格に応じたものである(例えばIEEE規格に応じたLANモジュール)。通信モジュール10bは、所要の通信機器(図示は省略。例えばルータ等が該当)を介してネットワークNWと接続されており、カラオケ端末装置30から送られてくるユーザの操作指示等を受け付けてMPU10aへ伝えると共に、MPU10aの制御指示に基づき、カラオケ端末装置30へ各種データ等(各種データベース、カラオケ楽曲のデータ、各種素材のデータ等のファイル)を送信する。
RAM10cは、MPU10aの処理に伴う内容、ファイル等を一時的に記憶するものであり、ROM10dは、MPU10aの基本的な処理内容を規定したプログラム等を記憶するものである。入力インタフェース10eは、カラオケサーバ10のオペレータからの操作指示等を受け付けるキーボード11、マウス等が接続されるものであり、オペレータから受け付けた操作指示等をMPU10aへ伝える。出力インタフェース10fは、ディスプレイ12の出力装置が接続されるものであり、MPU10aの処理に伴う内容をディスプレイ12へ出力し、オペレータが現在の処理内容等を確認できるようにしている。
大容量記憶システム10gは、カラオケサービスを提供するに当たり必要なデータを含む各種データベース及びプログラム等を記憶するものであり、具体的には、サーバプログラム13、カラオケサービスプログラム14、カラオケ楽曲DB20、素材DB21等を記憶している。
サーバプログラム13は、サーバ用のオペレーションシステムに応じた処理を規定したものであり、この規定内容に基づいた処理をMPU10aが行うことで、カラオケサーバ10は、サーバとしての機能を果たす。
カラオケサービスプログラム14は、カラオケサービスを提供するために、MPU10aが行う各種処理を規定したものであり、具体的には、カラオケ端末装置30から送られてきた操作指示に応じて、ユーザが所望するカラオケ楽曲をカラオケ楽曲DB20から検索する処理、ユーザが選択したカラオケ楽曲に応じた楽曲データ(楽曲データのファイル)及びカラオケ楽曲に係る各種内容を含むカラオケデータ(カラオケファイル)をカラオケ楽曲DB20から抽出して送信する処理、素材DB21等を送信する処理等を規定している。
図3(a)は、カラオケ楽曲DB20の中身の概要を示している。カラオケ楽曲DB20は、カラオケ楽曲を識別するための曲IDごとに、複数のカラオケ楽曲の楽曲データ(楽曲データのファイル)に対応付けて、カラオケデータ(カラオケファイル)を格納したものになっている。
楽曲データとは、再生用データであり、この楽曲データがカラオケ端末装置30で再生されることにより、カラオケ楽曲の再生音がカラオケ楽曲装置30で出力される。なお、楽曲データとしては、MIDI形式のもの、または生音ベースのファイル形式のもの(例えば、ミドルウェアADX2の圧縮データ形式のもの)等のいずれか一つの形式のものをシステム仕様に応じて用いることが可能である。
図3(b)は、カラオケ楽曲DB20において、曲IDが200001の楽曲データに対応付けられたカラオケファイル201の中身となる構成の概要を示しており、このような中身の構成は、図3(a)に示すカラオケ楽曲DB20に格納される他のカラオケ楽曲に対応付けられたカラオケファイル202〜20n等でも同じである。カラオケファイル201は、FMPフォーマットというフォーマット形式によって、1曲単位で1つのファイルにまとめられたものであり、このフォーマット形式に従ってヘッダ部201a、情報データ部201b、歌詞データ部201c、タイミングデータ部201d、及びテキストデータ部201eを含んだものになっている。
カラオケファイル201のヘッダ部201aは、カラオケ楽曲について設定される管理情報を有しており、ファイルを識別するためのファイルID、上述した各部201b〜201eのファイルデータ中のアドレス(ファイル先頭からのオフセット値)等を含んだものになっている。
カラオケファイル201の情報データ部201bは、曲名、歌手名、作詞者名、作曲者名、歌いだし(歌いだしの歌詞のテキストデータ)、曲時間、及び属性情報等を有したものである。属性情報とは、各カラオケ楽曲のカテゴリ、イメージ、ジャンル、ムード等を示すテキストの情報であり、具体的には、「演歌人情」、「演歌自然」、「ハイテンション」、「懐メロ」、「自然」、「アニメ」、「ウインター」、「サマー」、「ダーク」等のキーワードが属性情報に該当する。
図4は、上述した情報データ部の中身のイメージ例として、カラオケ楽曲DB20に格納されるカラオケファイル201〜208の情報データ部201b〜208bについて示したものである。これらの情報データ部201b〜208bは、図4で示すように、曲名、歌手名、属性情報、歌いだし、及び曲時間等を有している(図示していないが、作詞者名、作曲者名等も有する)。
カラオケファイル201の歌詞データ部201cは、カラオケファイル201が対応する曲IDが200001のカラオケ楽曲の歌詞に応じたデータであり、従来の一般的な歌詞表示の際に使用される歌詞データを有している。従来の一般的な歌詞表示とは、画面中の所定箇所に一、二行程度で歌詞の文字を示すフォントが表示され、カラオケ楽曲の再生進行に合わせて、歌唱タイミングに応じた歌詞の文字の色等を変化させるものである。なお、本実施形態に係るカラオケシステム1は、カラオケ楽曲DB20の中に格納されたカラオケファイル201に、歌詞データ部201cを有することで、従来の一般的な歌詞表示も行えるようにしている。
次に、カラオケファイル201に含まれるタイミングデータ部201dは、本実施形態に係るカラオケシステム1の特徴である歌詞テキストを動かして表示する機能に関連するものであり、「歌詞テキストの表示タイミング」、「歌詞テキストの動く時間」、「歌詞テキスト中の一文字の動く時間」、「(表示していた)歌詞テキストの消去タイミング」等を有すると共に、「背景画像切替タイミング」等も有したものになっている。
本実施形態では、後述する様々なタイポグラフィー素材(歌詞パターンに相当)を二種類に大別しており、一つめの種類は、あるフレーズに応じた歌詞部分に含まれるテキストが一文字ずつ徐々に(又は順次)画面上に表示されるタイプのものである(後述する図9、11、12に示すタイポグラフィー素材に応じたタイプ)。二つめの種類は、あるフレーズに応じた歌詞部分に含まれるテキストの全文字が一度に画面上に表示されるタイプのものである(後述する図10、13に示すタイポグラフィー素材に応じたタイプ)。そのため、タイミングデータ部201dは、カラオケファイル201の対応する曲IDが200001のカラオケ楽曲の進行状況に合わせて、上述した一つめの種類に対応した表示タイミング(後述の表示タイミングNo.1)と、二つめの種類に対応した表示タイミング(後述の表示タイミングNo.2)の計2種類を有したものになっている。
図5(a)は、タイミングデータ部201dが含む計2種類の表示タイミングの中の上述した一つめの種類に応じた表示タイミングNo.1であり、この表示タイミングNo.1は、カラオケ楽曲の開始時(図中「0」で示す)から、カラオケ楽曲の終了時(図中「終」で示す)に至るまでの時間軸において、カラオケ楽曲を構成する所定期間(所定フレーズ等)ごとに応じた歌詞テキスト(全歌詞中のある歌詞部分に応じたテキスト)を表示するタイミングを「t1−1」、「t1−2」、「t1−3」、「t1−4」、・・・「t1−n」で規定するものになっている。なお、「t1−1」、「t1−2」、「t1−3」等は、カラオケ楽曲の開始時からの時間を0.1秒単位で示すものである。
図5(b)は、上述した二つめの種類に応じた表示タイミングNo.2であり、この表示タイミングNo.2も、上記の表示タイミングNo.1と同様に、カラオケ楽曲を構成する所定期間ごとに応じた歌詞テキスト(全歌詞中のある歌詞部分に応じたテキスト)の全文字を表示するタイミングを「t2−1」、「t2−2」、「t2−3」、「t2−4」、・・・「t2−n」で規定するものになっている。なお、表示タイミングNo.2は、一度に歌詞テキストの全文字を表示するものに応じたタイミングを規定することから、一文字ずつ歌詞テキストを表示するものに比べて遅い目の時間を規定している(「t1−1」<「t2−1」、「t1−2」<「t2−2」等の関係が成立)。
そして、タイミングデータ部201dは、図6に示す割当テーブル210を有しており、このテーブル210は、上述した二種類の表示タイミングNo.1、No.2のそれぞれに対応付けられたタイポグラフィー素材を指定している。そのため、複数の中の一つのタイポグラフィー素材が決まると、この割当テーブル210が参照されることで、表示タイミングNo.1、No.2のいずれが、その決まったタイポグラフィー素材に対して適用されるかを判断できるようになっている。
また、タイミングデータ部201dが含む「歌詞テキストの動く時間」とは、画面上に表示された歌詞テキストの動く時間(又は継続して表示される時間)を規定したものであり、表示された歌詞テキストが動いている時間、又は表示されたから消去されるまでの時間をミリ秒単位で規定している。なお、「歌詞テキストの動く時間」についての具体的な内容は、後述する図9、10、11等に示すタイポグラフィー素材の例において説明する。
そして、タイミングデータ部201dが含む「歌詞テキスト中の一文字の動く時間」とは、後述する図12で示すタイポグラフィー素材のように、歌詞テキストを構成する各文字が、一文字単位で動くものに対して、各一文字が現れてから動いている時間をミリ秒単位で規定したものである。
さらに、図5(c)、(d)は、タイミングデータ部201dが有する計2種類の消去タイミングのイメージをタイムチャート的に時間軸で示したものである。図5(c)の消去タイミングNo.1は、上述した表示タイミングNo.1に対応するものであり、図5(d)の消去タイミングNo.2は、上述した表示タイミングNo.2に対応するものである。消去タイミングNo.1、No.2は、表示されていた歌詞テキストを消去するタイミングを「T1−1」、「T1−2」、「T1−3」、「T1−4」、・・・「T1−n」、及び「T2−1」、「T2−2」、「T2−3」、「T2−4」、・・・「T2−n」で、0.1秒単位の時間によって規定している。
なお、表示タイミングNo.1及び消去タイミングNo.1は、それぞれが対となって歌詞テキストの表示及び消去を行うことになるので、0<「t1−1」<「T1−1」<「t1−2」<「T1−2」<「t1−3」<「T1−3」<「t1−4」<「T1−4」、・・・「t1−n」<「T1−n」という関係が成立する。同様に、表示タイミングNo.2及び消去タイミングNo.2においては、0<「t2−1」<「T2−1」<「t2−2」<「T2−2」<「t2−3」<「T2−3」<「t2−4」<「T2−4」、・・・「t2−n」<「T2−n」という関係が成立する。
図5(e)は、タイミングデータ部201dが有する「背景画像切替タイミング」のイメージをタイムチャート的に時間軸で示したものである。背景画像とは、カラオケ再生時に歌詞等が表示されるカラオケ画面において、背景となる画像のことであり、本実施形態では、後述する図14(a)に示すように、複数の動画像ファイルに基づく各動画を背景画像として、順次切り替えて表示するようにしており、この表示を切り替えるタイミング(背景画像切替タイミング)を、「tt1」、「tt2」・・・「ttn」として、タイミングデータ部201dで規定する。なお、本実施形態の背景画像は、上述した歌詞テキストと異なり、一つの動画(一つの動画ファイルに応じた背景画像)を約10秒〜30秒程度表示してから切り替えるようにしているので、「tt1」、「tt2」・・・「ttn」のそれぞれの前後する時間間隔は、約10秒〜30秒程度となるように設定されている。
最後に、カラオケファイル201が有する中でテキストデータ部201eについて説明する(図3(b)参照)。テキストデータ部201eは、カラオケファイル201が対応する曲IDが200001のカラオケ楽曲の歌詞に応じた歌詞テキストのデータであり、上述したタイミングデータ部201dが規定する各時間に合わせてカラオケ画面上でタイポグラフィー的に表示される際に用いられるものである(上述した歌詞データ部201cのデータとは別に準備されている)。
このテキストデータ部201eは内部に、一つのカラオケ楽曲の全歌詞について、画面に表示する単位ごとにまとめた歌詞テキストのデータを複数含んでおり、例えば、1つめの歌詞テキストのデータは、上述したタイミングデータ部201dで規定される「t1−1」〜「T1−1」の間(又は「t2−1」〜「T2−1」の間)で使われるものになっており、同様に、2つめ〜n番目の歌詞テキストのデータも、上述したタイミングデータ部200dで規定される「t1−2」〜「T1−2」の間(又は「t2−2」〜「T2−2」の間)、「t1−3」〜「T1−3」の間(又は「t2−3」〜「T2−3」の間)、「t1−4」〜「T1−4」の間(又は「t2−4」〜「T2−4」の間)・・・「t1−n」〜「T1−n」の間(又は「t2−n」〜「T2−n」の間)で使われるものになっている。また、テキストデータ部201eは、上述した歌詞テキストのデータによる文字が表示された場合の文字色も規定しており、基本的に文字色は白色にしているが、カラオケ楽曲がデュエット曲である場合、各デュエットパートごとに文字色を相異させており(例えば、デュエットの男性パートは白色、女性パートは灰色、男女パートは緑色、男男パートは黄色など)、同様にカラオケ楽曲がメドレー曲である場合も、メドレー部分ごとに文字色を相異させている(例えば、最初のメドレー曲部分は白色、次のメドレー曲部分は灰色など)。さらに、カラオケ楽曲が、歌詞以外に台詞を含む場合は、台詞テキストの文字色も相違させている(例えば、歌詞テキストを白色、台詞テキストを灰色など)。
なお、上述した内容は、曲IDが200001に対応するカラオケファイル201に係る説明であるが、他の曲IDに対応するカラオケファイル202、203・・・20n(図3(a)参照)も上記と同様の構成になっており、その構成において、例えばタイミングデータ部で規定される各タイミング及び各時間が、それぞれの曲IDに応じたカラオケ楽曲の再生進行に合わせて設定されたものになっている。
次に、図2のカラオケサーバ10に示す大容量記憶システム10gに記憶される素材DB21について説明する。素材DB21は、カラオケ画面を構成する各素材レイヤーの設定対象となる素材(素材データ)を格納したデータベースである。本実施形態では計4種類の素材レイヤーを重ね合わせてカラオケ画面用の合成画像を編集作成するようにしており、4種類の素材レイヤーとしては、パーティクルレイヤー、タイポグラフィーレイヤー、イコライザーレイヤー(イコライザー用のレイヤー)及びムービーレイヤー(背景画像用のレイヤー)がある(図22(a)参照)。
まず、パーティクルレイヤーとは模様のような画像を表した素材が設定されるものである。次に、タイポグラフィーレイヤーとは、本発明の特徴となるタイポグラフィー的に表示される歌詞テキストデータ(上述したカラオケファイルのテキストデータ部に含まれるテキストのデータ)による歌詞テキストが設定されるものである。さらに、イコライザーレイヤーとはカラオケ楽曲の再生による音量等を再生進行に応じて周波数別の棒グラフ状のイコライザーで示す素材が設定されるものである。最後に、ムービーレイヤーとは動画的な背景画像となる素材が設定されるものである。
本実施形態の素材DB21は、上述した各種素材レイヤーごとの素材を格納したデータベースの集合体となっており、具体的には図7(a)〜図7(e)に示すパーティクル素材DB21a、タイポグラフィー素材DB21b(歌詞パターンデータベースに相当)、イコライザー素材DB21c(イコライザーパターンデータベースに相当)、ムービー画像素材DB21d(背景画像データベースに相当)及びムービー映像素材DB21eという計5種類のデータベースで構成されている。なお、ムービーレイヤー用のムービー画像素材DB21d及びムービー映像素材DB21eの両者は合わせて第1データベースに相当する。
図7(a)は、パーティクル素材DB21aの中身を示しており、素材名ごとに、素材データ、サムネイルデータ、説明情報及び属性情報を対応づけたものになっている。素材データとは、実際に合成画像を表示する際に使用されるファイル(データ)を意味する。サムネイルデータとは、後述する編集画面50の中のサムネイル表示で使用されるサムネイル画像用のファイル(データ)を意味する。説明情報とは、素材の内容を説明する情報であり、後述する編集画面50の中のサムネイル表示で選択状態になった場合に使用されるテキストデータである。また、属性情報とは、その素材に合ったキーワードを示す情報であり、本実施形態では、上述した図4の情報データ部201b〜208b等に含まれる属性情報と同様のキーワードである「演歌人情」、「演歌自然」、「ハイテンション」、「懐メロ」、「自然」、「アニメ」、「ウインター」、「サマー」、「ダーク」等のテキスト情報を用いて、カラオケ楽曲DB20に含まれるカラオケ楽曲との対応付けができるようにしている。
パーティクル素材DB21aに格納されるパーティクル素材の素材名には、「桜そよ風」、「星間ワープ」及び「雪」等がある。素材名が「桜そよ風」である説明情報は、「桜の花びらがそよ風になびいて舞い落ちる姿をイメージしたパーティクル。そよ風になびく動きをつけることで、様々な楽曲をさりげなくドラマチックに演出することができる。季節感を意識してしまいがちだが、女性の楽曲は雅に、男性の楽曲は色気を帯びさせる効果があり、オールラウンドに様々な楽曲に調和する。」というものである。
また、素材名が「星間ワープ」である説明情報は、「現実世界から未知の世界へといざなうかのような、ワープ空間をイメージしたパーティクル。小さいころ夢見たSF世界をドラマチックに再現し、好奇心を駆り立てる。自らも移動しているかのようなワクワクするデザインは、スピード感のあるアップテンポの楽曲に調和する。」というものである。素材名が「雪」である説明情報は、「様々な速さで舞い落ちる雪をイメージ。深々と降り続く雪を見上げるデザインは、その先に更に空間が広がっているような錯覚さえ覚える。しっとりとした雰囲気で曲に陶酔したい、そんな貴方にぴったりなパーティクル。」というものである。パーティクル素材DB21cに格納される素材データ(素材データファイル)は、上述した各説明情報に応じたパーティクル素材を画面上に表示するためのデータ内容になっている。
図8(a)に示す左端の図は、上述したパーティクル素材DB21aの中の「桜そよ風」の素材データ(サムネイルデータ)が表示された場合の一例を示すイメージであり、図8(a)の中央の図は、「星間ワープ」の素材データ(サムネイルデータ)が表示された場合の一例を示すイメージであり、図8(a)の右端の図は、「雪」の素材データ(サムネイルデータ)が表示された場合の一例を示すイメージである。なお、パーティクル素材DB21aには、上記以外にも「花火」、「雨」、「紙吹雪」及び「落ち葉」等という素材名の素材が格納されている。
次に、図7(b)は、タイポグラフィー素材DB21bの中身を示しており、上述したパーティクル素材DB21aと同様に、素材名ごとに、素材データ、サムネイルデータ、説明情報及び属性情報(属性情報の中身には、パーティクル素材DB21aの場合と同じテキスト情報を使用)というタイポグラフィー素材を対応付けたものになっている。このタイポグラフィー素材DB21bに格納される各タイポグラフィー素材の中の素材データが、カラオケ楽曲の歌詞テキストの表示の仕方(動き方)を規定している。なお、本発明における「動き方」という文言の意味には、動くという意味合い以外に、歌詞テキストが画面に現れ出る形態(現れ方)、歌詞テキストが画面から消え入る形態(消え方)も含んだものになっている。
タイポグラフィー素材DB21bには、複数種類のタイポグラフィー素材が格納されており、図7(b)はその一部を示したものにすぎず、格納されるタイポグラフィー素材には、素材名として、「ライトフレームイン」、「アッパーフレームイン」、「スライディング」、「ランダムフェードイン」、「ポヨンポヨン」、「シネマパンチイン」、「バウンドライン」、「サンドイッチライン」、「スクリュー」、「ウォータードロップ」、「スライドインライト」、「バブルアップ」、「レインダウン」、「バウンドエンドロール」、「ロングスロー」、「ウォールプリント」、「フライサークル」及び「エピソード」等がある。
素材名が「ライトフレームイン」であるタイポグラフィー素材は、説明情報として「水平方向の動きを基調とするタイポグラフィー。安定感がありながら、スピード感を同時に表現できる。様々なリズムの楽曲との相性がよく、歌唱するタイミングにもなじみやすいのが特徴。視認性が高く、歌詞を十分に追えることと、スタイリッシュさを兼ね備えた、オールラウンドタイポグラフィー。」という中身になっている。
図9(a)〜(d)は、「ライトフレームイン」という素材名のタイポグラフィー素材の素材データが規定する歌詞テキストの動かし方のイメージを示したものである。素材データは、水平方向をX座標、垂直方向をY座標として、表示用の画面(例えば、図15に示す表示装置33の画面33a)の左上を原点座標(0、0)にすると共に、X座標においては図中の右方向へ向かってプラス、Y座標においては図中の下方向に向かってプラスとした座標系で位置を規定するようにしており(他のタイポグラフィー素材でも同様)、この座標系に基づいて、座標値を段階的に指定することで、歌詞テキストを意図した箇所に配置、及び動かせるようにしている。なお、図9〜13に示す実施例は、画面33aの左上の座標値を(0、0)、右上座標値を(720、0)、左下座標値を(0、480)、右下座標値を(720、480)にした場合であるが、このような座標値に限定されるものではなく、カラオケシステムの仕様に応じて、適宜、座標値は様々な値を適用できる。
図9(a)〜(d)は、カラオケ楽曲の歌詞中の最初のフレーズ期間に応じた歌詞部分として「ここでお別れ」という歌詞テキスト(以下、図10〜13でも同様)の動き方(流れるような動き方)を示す。まず、図9(a)は、歌詞テキストの表示の開始直後の状態を示しており、丁度、図5(a)の表示タイミングNo.1の「t1−1」の直後の状態に対応したものになっており、歌詞テキストの最初の文字である「こ」だけが、画面33aの右中央に現れている。なお、図9(a)中に示す「波線の矢印」は、動く方向(又は動いている状態)を示す説明のために図示しているものであり、実際に表示されるものではない(図10〜13でも同様)。
図9(b)は、図9(a)の状態から時間が経過して、「ここでお別れ」という歌詞部分における「ここで」の途中までが表示された状態を示している。そして、図9(c)は、図9(b)の状態から時間が経過して、「ここでお別れ」という歌詞部分全体が表示されて、画面33aの中央で一旦停止した状態を示している。このように、歌詞部分の表示が開始されて、図9(c)に示すように動きが一旦停止されるまでの時間(歌詞テキストが現れ出て停止するまでの時間)が、上述したタイミングデータ部201dが含む「歌詞テキストの動く時間」として規定されている。
図9(d)は、図9(c)の状態から時間が経過して、一旦停止した動きを再開して、「ここでお別れ」という歌詞部分が図中の左方向へ流れ出して、「別れ」という文字だけが画面33aに残った状態をしている。この状態から、更に時間が経過すると、図9(d)で残っていた「別れ」の文字も消去されることになり、その消去される時間が、図5(c)の消去タイミングNo.1の「T1−1」に該当することになる。また、画面中央の一旦停止した状態から、動きを再開して、画面左中央へ消去されるまでの時間も、上述したタイミングデータ部201dが含む「歌詞テキストの動く時間」の中で規定されているものとする。
よって、「ライトフレームイン」という素材名のタイポグラフィー素材は、その素材データにおいて、図9(a)〜(d)に示すように、画面右中央から歌詞テキストを現し、その後、画面中央へ移動させてから一旦停止させ、それから画面左側への移動を再開して、画面左中央へ消去していくという動き方を規定したものになっている。なお、最初に歌詞テキストが現れる画面右中央の位置、歌詞テキストが一旦停止する画面中央の位置、歌詞テキストが消去していく画面左中央の位置等について、素材データは、上述した座標系の座標値で特定している。そして「ライトフレームイン」という素材名のタイポグラフィー素材は、上述したような歌詞テキストの動き方を規定することで、上述の説明情報に記されたように、「安定感がありながら、スピード感を同時に表現でき、様々なリズムの楽曲との相性がよく、歌唱するタイミングにもなじみやすく、視認性が高く、歌詞を十分に追えることと、スタイリッシュさを兼ね備えた」という特徴を備えたタイポグラフィー的な歌詞表示を行えるようにしている。
素材名が「アッパーフレームイン」であるタイポグラフィー素材は、説明情報として、「拳を突き上げるように、下から上に向かってフレームインしてくるのが特徴で、どのような曲調であっても、気持ちを高ぶらせてくれる。視認性よりスタイリッシュさやスピード感を重視しており、ある程度熟知している楽曲を、力強く歌い上げる場合に適している。サブリミナル的に数秒動きを遅くすることで、歌詞の意味を刷り込む力がある。」という中身になっている。
図10(a)〜(d)は、「アッパーフレームイン」という素材名のタイポグラフィー素材の素材データが規定する歌詞テキストの動かし方のイメージを示したものである。図10(a)は、歌詞テキストの表示の開始直後の状態を示しており、丁度、図5(b)の表示タイミングNo.2の「t2−1」の直後の状態に対応したものになっており、「ここでお別れ」という歌詞テキストが、画面下方より現れ出た状態になっている。
図10(b)は、図10(a)の状態から時間が経過して、「ここでお別れ」という歌詞テキストが完全に表示された状態を示している。そして、図10(c)は、図10(b)の状態から時間が経過して、「ここでお別れ」という歌詞テキストが中央より上方にまで移動した状態を示している。
そして、図10(d)は、図10(c)の状態から時間が経過して、画面上方へ「ここでお別れ」という歌詞部分が消去しかかっている状態をしている。この状態から、更に時間が経過すると、図10(d)で残っていた「ここでお別れ」の文字全体が消去されることになり、その消去される時間が、図5(d)の消去タイミングNo.2の「T2−1」に該当することになる。また、画面下方から上方へ流れるように動く時間が、上述したタイミングデータ部201dが有する「歌詞テキストの動く時間」として規定される。
よって、「アッパーフレームイン」という素材名のタイポグラフィー素材は、その素材データにおいて、図10(a)〜(d)に示すように、画面下方から上方へ歌詞テキストが移動するという動き方を規定したものになっている。そして「アッパーフレームイン」のタイポグラフィー素材は、その素材データで上述したような歌詞テキストの動き方を規定することにより、上述の説明情報で記されたように、「どのような曲調であっても、気持ちを高ぶらせることが可能であり、視認性よりスタイリッシュさやスピード感を重視しており、ある程度熟知している楽曲を、力強く歌い上げる場合に適する」という特徴を備えたタイポグラフィー的な歌詞表示を行えるようにしている。
素材名が「スライディング」であるタイポグラフィー素材は、説明情報として、「左下がりの角度がついたラインに、スライディングしてくるタイポグラフィー。中央に表示される映像を邪魔することが無いのが特徴で、熟知している楽曲を、映像重視で歌い上げる場合に適している。しかしながら、登場するテキストは存在感があり、遠慮がちに歌詞が表示されるというわけではない。スピード感をもったスタイリッシュな映像にステージを仕上げてくれるタイポグラフィー。」という中身になっている。
図11(a)〜(d)は、「スライディング」という素材名のタイポグラフィー素材の素材データが規定する歌詞テキストの動かし方のイメージを示したものである。図11(a)は、歌詞テキストの表示の開始直後の状態を示しており、丁度、図5(a)の表示タイミングNo.1の「t1−1」の直後の状態に対応したものになっており、「ここでお別れ」という歌詞テキストの中の「こ」の文字だけが、画面右上より現れ出た状態になっている。
図11(b)は、図11(a)の状態から時間が経過して、「ここでお別れ」という歌詞テキストの中の「ここで」までが、画面右上から左下へ至る左下がりの線の(略対角線)上に表示された状態を示している。そして、図11(c)は、図11(b)の状態から時間が経過して、「ここでお別れ」という歌詞テキスト全体が現れて、画面中央付近まで移動した状態を示している。
そして、図11(d)は、図11(c)の状態から時間が経過して、画面左下へ移動して、「ここでお別れ」という歌詞テキストの中の「別れ」の部分が残った状態をしている。この状態から、更に時間が経過すると、図11(d)で残っていた「別れ」の文字も消去されることになり、その消去される時間が、図5(c)の消去タイミングNo.1の「T1−1」に該当することになる。また、画面右上から左下へ流れるように動く時間が、上述したタイミングデータ部201dが有する「歌詞テキストの動く時間」として規定される。
よって、「スライディング」という素材名のタイポグラフィー素材は、その素材データにおいて、図11(a)〜(d)に示すように、画面右上から左下へ歌詞テキストが流れるように移動するという動き方を規定したものになっている。そして「スライディング」のタイポグラフィー素材は、その素材データで上述したような歌詞テキストの動き方を規定することにより、上述の説明情報で記されたように、「中央に表示される映像を邪魔することが無く、熟知している楽曲を映像重視で歌い上げる場合に適しており、登場するテキストは存在感があり、遠慮がちに歌詞が表示されるというわけではなく、スピード感をもったスタイリッシュな映像にステージを仕上げる」という特徴を備えたタイポグラフィー的な歌詞表示を行えるようにしている。
素材名が「ランダムフェードイン」であるタイポグラフィー素材は、説明情報として、「歌詞の位置や大きさがランダムで登場し、にじんで消えるタイポグラフィー。歌詞にインパクトを強く与えるが、楽曲の世界観も損なうことなく、ドラマチックにリズムを与えてくれる。表示される場所が特定できないことにより、何かを追いかけるような心理的効果があり、切なさや寂しさを強調する。」という中身になっている。そのため、このタイポグラフィー素材は、その素材データにおいて、上記の説明情報で示すように、歌詞テキストの位置を座標系でランダムに規定し、それらが、にじんで消えるというような歌詞テキストの動き方を規定したものになっている。
素材名が「ポヨンポヨン」であるタイポグラフィー素材は、説明情報として、「ポヨンポヨンという表現がぴったりとくるタイポグラフィー。明るく可愛く画面を盛り上げてくれる。文字のバウンドする速度には細心の注意を払っており、視認性の確保と跳ねるようなウキウキした印象を両立させている。子供向けアニメのリズムを彷彿とさせるが、様々な楽曲に遊び心をもって当てはめて楽しむこともできる。」という中身を有している。そのため、このタイポグラフィー素材は、その素材データにおいて、上記の説明情報で示すように、歌詞テキストが画面上方からから下方へ動くと共に、画面下辺でポヨンと跳ねるような歌詞テキストの動き方を規定したものになっている。
素材名が「シネマパンチイン」であるタイポグラフィー素材は、説明情報として、「映画のタイトル表記などに見られる演出で、一気に表示テキストに注目を集めることができる。メッセージ性の高い曲などはよりドラマチックになり、歌詞に力を与える。力強い曲との相性が良く、静かな曲調のものはやや騒がしくなる。」という中身を有している。そのため、このタイポグラフィー素材は、その素材データにおいて、上記の説明情報で示すように、映画のタイトル表記のように一気に画面上へ表示するような歌詞テキストの現れた方を規定したものになっている。
素材名が「バウンドライン」であるタイポグラフィー素材は、説明情報として、「上から落ちてくる歌詞が、中央付近のラインでバウンドして止まるタイポグラフィー。コミカルなバウンドにより、ポップな楽曲を可愛く演出する。子供っぽくさせる効果はあるが、ある程度落ち着いたバウンド幅にすることで、キュートという響きに近い演出になるよう調整した。」という中身を有している。そのため、このタイポグラフィー素材は、その素材データにおいて、上記の説明情報で示すように、歌詞テキストが画面上方から落ちてきて、画面中央付近のラインでバウンドして止まるような歌詞テキストの動き方を規定したものになっている。
素材名が「サンドイッチライン」であるタイポグラフィー素材は、説明情報として、「上下から中央のラインを挟み込むように登場するタイポグラフィー。工場のベルトコンベア上で作業するマシーンのように登場するため、秩序と堅さが表現される。上下から挟み込まれ、そして上下に歌詞が開放されるときに次へと進む力が込められる。表現形態以上にメッセージを力強くする性質がある。という中身を有している。そのため、このタイポグラフィー素材は、その素材データにおいて、上記の説明情報で示すように、上下の中央のラインを挟み込むように、歌詞テキストの各文字が画面上方及び下方から中央のラインへそれぞれ向かうような歌詞テキストの動き方を規定したものになっている。
素材名が「スクリュー」であるタイポグラフィー素材は、説明情報として、「中央に向かって、渦に吸い込まれるように登場する演出が特徴。インパクトが強い中にも、柔らかさがあるのが特徴。歌詞が消える時の柔らかいフェードアウトにこだわり、男性曲、女性曲、どちらにでも相性がよく、迷いや淡い心を歌い上げる演出に適している。」という中身を有している。そのため、このタイポグラフィー素材は、その素材データにおいて、上記の説明情報で示すように、画面中央に向かって歌詞テキストが渦に吸い込まれるような動き方を規定したものになっている。
素材名が「ウォータードロップ」であるタイポグラフィー素材は、説明情報として、「歌詞が水槽の中に落ちたように沈んでいくタイポグラフィー。水をイメージさせる動きにより、涼しい爽やかさを演出する。」という中身を有している。そのため、このタイポグラフィー素材は、その素材データにおいて、上記の説明情報で示すように、画面上方から下方へ歌詞テキストが落ちて沈んでいくような動き方を規定したものになっている。
素材名が「スライドインライト」であるタイポグラフィー素材は、説明情報として、「右からスピーディーにスライドインし、中央でふわりと消えていく演出が特徴。スタンダードで安定感のある水平方向の動きだが、ふわりとフェードアウトする歌詞は、スピード感に加え、繊細さを表現してくれる。あらゆる楽曲に繊細さを、プラスアルファしたい楽曲と相性がよい。」という中身を有している。そのため、このタイポグラフィー素材は、その素材データにおいて、上記の説明情報で示すように、画面右より中央へ移動して中央で消えていくような歌詞テキストの動き方を規定したものになっている。
素材名が「バブルアップ」であるタイポグラフィー素材は、説明情報として、「泡が水面に浮かび上がるように、下から上に加速していく動きが特徴。下部に表示されてから、加速して歌詞が上方に浮き上がっていくのを目で追っていると、自然と気持ちがウキウキしてくる。視認性は印象とは異なり非常によい。また、アップテンポな曲調との相性がよい。」という中身を有している。このタイポグラフィー素材は、その素材データにおいて、上記の説明情報で示すように、画面下方より上方へ向けて、加速するように移動する歌詞テキストの動き方を規定したものになっている。
素材名が「レインダウン」であるタイポグラフィー素材は、説明情報として、「雨のしずくのように次々に上から下に向かって、よどむことなく歌詞が流れていくのが特徴。視認性は極めて悪い部類に入るが、むしろこの演出の中で歌いこなせることがある種の技とも言える。進んでいく歌と、読み取れる歌詞のずれが不思議な心地よさを演出する。」という中身を有している。
図12(a)〜(d)は、「レインダウン」という素材名のタイポグラフィー素材の素材データが規定する歌詞テキストの動かし方のイメージを示したものである。図12(a)は、歌詞テキストの表示の開始直後の状態を示しており、丁度、図5(a)の表示タイミングNo.1の「t1−1」の直後の状態に対応したものになっており、「ここでお別れ」という歌詞テキストの中の最初の「こ」の文字だけが、画面上より現れ出た状態になっている。
図12(b)は、図12(a)の状態から時間が経過して、最初の「こ」の文字が画面下まで移動すると共に、次の「こ」の文字が画面上より現れ出た状態になっている。図12(c)は、図12(b)の状態から時間が経過して、次の「こ」の文字が画面下まで移動すると共に、「で」の文字が画面上より現れ出た状態になっている。そして、図12(d)は、上述したような文字の動き方を経て、歌詞テキストの全て(「ここでお別れ」)が画面下に出そろった状態を示している。この図12(d)に示す状態から、更に時間が経過すると、歌詞テキストの全てが画面下方へ消去されることになり、その消去される時間が、図5(c)の消去タイミングNo.1の「T1−1」に該当することになる。また、上述したように、一つの文字が画面上から下へ流れるように動く時間は、上述したタイミングデータ部201dが有する「歌詞テキスト中の一文字を動く時間」で規定されている。
よって、「レインダウン」という素材名のタイポグラフィー素材は、その素材データにおいて、図12(a)〜(d)に示すように、画面上から下へ歌詞テキストが一文字ずつ流れる落ちるように移動するという動き方を規定したものになっている。そして、このタイポグラフィー素材は、上述したような歌詞テキストの動き方を規定することで、上述の説明情報で記されたように、「視認性は極めて悪い部類に入るが、むしろこの演出の中で歌いこなせることがある種の技とも言ううことができ、進んでいく歌と、読み取れる歌詞のずれが不思議な心地よさを演出する」という特徴を備えたタイポグラフィー的な歌詞表示を実現している。
素材名が「バウンドエンドロール」であるタイポグラフィー素材は、説明情報として、「映画のエンドロールのような、下から上に向かうラインを取りながら、奇妙にバウンドする演出が特徴。バラードやハードロックなどシリアスな楽曲との相性はあまりよくないが、子供向けのアニメソングなどとは親和性が高く、飽きさせない。」という中身を有している。このタイポグラフィー素材は、その素材データにおいて、上記の説明情報で示すように、画面下から上方へ向けて動きながらバウンドするように移動する歌詞テキストの動き方を規定したものになっている。
素材名が「ロングスロー」であるタイポグラフィー素材は、説明情報として、「拾い上げた枝を、遠くに放り投げるような、有機的な動きが特徴。画面全体に放り投げられる歌詞を、つい目で追ってしまいたくなる。回転して飛んでいく印象が、見る人に開放感を与える。遠くの歌詞も視認できることが、歌のメッセージを長く心にとどめる新しい楽しさがある。」という中身を有している。このタイポグラフィー素材は、その素材データにおいて、上記の説明情報で示すように、画面上を放物線的な移動を行う歌詞テキストの動き方を規定したものになっている。
素材名が「ウォールプリント」であるタイポグラフィー素材は、説明情報として、「ストリートの壁面に歌詞が書き込まれているようなスタイリッシュな演出。視認性とデザイン性を両立させた立体的な表示は、都会的な雰囲気をかもし出す。スロー・アップ、どちらのテンポでも相性がいいのが特徴。」という中身を有している。このタイポグラフィー素材は、その素材データにおいて、上記の説明情報で示すように、徐々に歌詞テキストが一文字ずつ現れ出るような歌詞テキストの動き方を規定したものになっている。
素材名が「フライサークル」であるタイポグラフィー素材は、説明情報として、「立体的な空中に浮遊する円盤状の壁面に沿って表示されるタイポグラフィー。大きく弧を描いて迫ってくる歌詞は、空を見上げているような錯覚に見る人を引き込んでいく。空を流れていく雲を目で追いかけるように、ぼーっと眺めるような感覚にさせる楽しさがある。」という中身を有している。このタイポグラフィー素材は、その素材データにおいて、上記の説明情報で示すように、大きな円弧上を流れるような歌詞テキストの動き方を規定したものになっている。
素材名が「エピソード」であるタイポグラフィー素材は、説明情報として、「まるで映画のオープニングのエピソードが語られるかのようなタイポグラフィー。手前から奥にむかって歌詞が運ばれていくのが特徴。多くの歌詞を視認できるのが最大の特徴で、楽曲を俯瞰してみているような、ドラマチックなムードを作ってくれる楽しさがある。」という中身を有している。
図13(a)〜(d)は、「エピソード」という素材名のタイポグラフィー素材の素材データが規定する歌詞テキストの動かし方のイメージを示したものである。図13(a)は、歌詞テキストの表示の開始直後の状態を示しており、丁度、図5(b)の表示タイミングNo.2の「t2−1」の直後の状態に対応したものになっており、「ここでお別れ」という歌詞テキストの全てが大きい文字で、画面下となる手前に現れ出た状態になっている。
図13(b)は、図13(a)の状態から時間が経過して、「ここでお別れ」という歌詞テキストの全てを少し小さくすると共に、少し上方へ移動させた状態となっており、それにより、歌詞テキストが画面奥へ進んだようなイメージを出している。図13(c)は、図13(b)の状態から時間が経過して、「ここでお別れ」という歌詞テキストの全てを更に少し小さくすると共に、更に少し上方へ移動させた状態となっており、それにより、歌詞テキストが画面奥へ更に進んだようなイメージを出している。
そして、図13(d)は、図13(c)の状態から時間が経過して、「ここでお別れ」という歌詞テキストの全てを一段と小さくすると共に、より上方へ移動させた状態となっており、それにより、歌詞テキストが画面奥へ最も進んだようなイメージを出している。この図13(d)に示す状態から、更に時間が経過すると、歌詞テキストの全てが画面上方へと消去されることになり、その消去される時間が、図5(d)の消去タイミングNo.2の「T2−1」に該当することになる。なお、上述したように、歌詞テキストの全てが画面下から上へ(画面奥へ)流れるように動く時間は、上述したタイミングデータ部201dが有する「歌詞テキストの動く時間」で規定される。
よって、「エピソード」という素材名のタイポグラフィー素材は、その素材データにおいて、図13(a)〜(d)に示すように、画面手前から奥へ歌詞テキストが進んでいく動き方を規定したものになっている。そして、このタイポグラフィー素材は、上述したような歌詞テキストの動き方を規定することで、上述の説明情報で記されたように、「多くの歌詞を視認できるのが最大の特徴であり、楽曲を俯瞰してみているような、ドラマチックなムードを作ってくれる楽しさがある」という特徴を備えたタイポグラフィー的な歌詞表示を実現している。
次に、図7(c)に示すイコライザー素材DB21cの説明に戻る。図7(c)は、イコライザー素材DB21cの中身を示しており、上述したパーティクル素材DB21a及びタイポグラフィー素材DB21bと同様に、素材名ごとに、素材データ(イコライザーパターンに相当)、サムネイルデータ、説明情報及び属性情報(属性情報の中身には、パーティクル素材DB21aの場合と同じテキスト情報を使用)を対応付けたものになっている。
本実施形態のイコライザー素材DB21cに格納される素材の素材名には、「スタンダード」、「ナロー」、「3D−A」、「ウェーブ」、「ボール」、「サークル」、「サンライズ」、「インナーサークル」、「プレート」及び「チューブ」等がある。
素材名が「スタンダード」である説明情報は、「オーソドックスなタイプ。シンプルな動きで基本的なイコライザー。」というものである。素材名が「ナロー」である説明情報は、「細いタイプ。細く繊細な動きを付加することで他のレイヤーとの絡み方をダイナミックな展開に仕立てることが可能。」というものである。
素材名が「3D−A」である説明情報は、「イコライザー全体が空間に浮いている。オリジナルイコライザータイプ。」というものである。素材名が「ウェーブ」である説明情報は、「イコライザー全体が波打って浮いている。オリジナルイコライザータイプ。波打つ動きに独特のグルーヴを視覚から感じることができる。」というものである。
素材名が「ボール」である説明情報は、「大きな球面に張り付いている。球面に張り付いたような側面でのイコライザーの動きに独自のユニークなエフェクトを付加。」というものである。素材名が「サークル」である説明情報は、「イコライザーが一回りして円状になっている。サークルタイプのイコライザー。フレームとしての効果も期待できるオリジナルタイプ。」というものである。
素材名が「サンライズ」である説明情報は、「イコライザーが弧を描いている。オリジナルイコライザータイプ。独特のスペクトラムは心地のいい弧を描く。」というものである。素材名が「インナーサークル」である説明情報は、「イコライザーが円の内側へ伸びる。サークルタイプのイコライザー。内側への動きはパーティクルとの相乗効果で、よりきらびやかな演出が期待できる。」というものである。
素材名が「プレート」である説明情報は、「イコライザーが板に張り付いている。奥行き感のある演出によって他の素材とのレイヤー効果を引き立たせる。」というものである。素材名が「チューブ」である説明情報は、「円柱の中にイコライザーが入っている。上下運動がより強調された円柱タイプのオリジナルイコライザー。」というものである。
イコライザー素材DB21cは、上述した各説明情報の中身に応じたイコライザーを画面上に表示するための素材データのファイルをそれぞれ有しており、それらの素材データは、イコライザーの色を輝度の高い青色に規定している。
図8(b)に示す左端の図は、上述したイコライザー素材DB21cの中の「スタンダード」の素材データ(サムネイルデータ)が表示された場合の一例を示すイメージ(素材データの表示処理の一例)であり、図8(b)の中央の図は、「ナロー」の素材データ(サムネイルデータ)が表示された場合の一例を示すイメージであり、図8(b)の右端の図は、「3D−A」の素材データ(サムネイルデータ)が表示された場合の一例を示すイメージである。
また、図7(d)のムービー画像素材DB21d及び図7(e)のムービー映像素材DB21eは、ムービーレイヤーの設定対象となる素材(背景画像の素材)を複数種類格納したデータベースである。ムービー画像素材DB21dは上述したパーティクル素材DB21aと同様に、素材名ごとに、素材データ(背景画像データに相当)、サムネイルデータ、説明情報及び属性情報(属性情報の中身には、パーティクル素材DB21aの場合と同じテキスト情報を使用)を対応付けたものになっている。また、ムービー映像素材DB21eは、素材名ごとに、素材データ、サムネイルデータ、説明情報及び属性情報(属性情報の中身には、パーティクル素材DB21aの場合と同じテキスト情報を使用)を対応付けたものになっている。ムービー画像素材DB21dの素材データと、ムービー映像素材DB21eの素材データとでは、両者はムービーとしての中身が異なったものになっている。
図14(a)は、ムービー画像素材DB21dに格納される素材データの構成を概要的に示したものであり、この素材データは、複数の動画像ファイルの集合体(複数の背景画像を含んだ集合体)になっており、カラオケ楽曲の再生の際、これら複数の動画像ファイルによる各背景画像は所定の順序で、切替表示されると共に、そのような再生が繰り返されるようになっている。複数の中の各背景画像の表示が切り替えられる時期は、上述したように、タイミングデータ部201dが含む「背景画像切替タイミング」の時間で規定されている(図5(e)参照)。なお、各動画ファイルの表示を繰り返す回数は、再生されるカラオケ楽曲の曲時間に応じて変わってくる。また、ムービー画像素材DB21dの各素材データは、後述するような各説明情報の中身に応じた背景画像となる動画像を表示するためのものになっており、上述したタイポグラフィー素材DB21bの歌詞テキスト及びイコライザ素材DB21cのイコライザーが表示された場合に、それらが目立つようにするため、動画像の背景色は基本的に暗めの色(例えば、黒、紺、茶等)にしている。
図14(b)は、ムービー映像素材DB21eに格納される素材データ(ファイル)の構成を概要的に示したものであり、この素材データ(ファイル)は、一つの動画ファイル(映像ファイル)を含んだものとなっており、この一つの動画ファイルは所定の再生時間を有するものであり、再生されるカラオケ楽曲の時間に応じて適宜、繰り返し再生されるようになっている(最後まで再生表示されても、カラオケ楽曲の再生が続く場合、最初に戻って再生表示が行われ、以降、カラオケ楽曲の再生が終了するまで、繰り返し再生が行われる)。なお、ムービー映像素材DB21eの各素材データも、歌詞テキスト及びイコライザーが目立つようにするため、動画ファイルによる動画の背景色を基本的に暗めの色(例えば、黒、紺、茶等)にしている。
図7(d)に戻り、ムービー画像素材DB21dに格納される背景画像の素材の具体例について説明すると、素材名には、図7(d)に示す「演歌A」、「演歌B」、「ポップスA」以外に、「ポップスB」、「ポップスC」、「ポップスD」、「ポップスE」、「ポップスF」、「ポップスG」及び「ポップスH」等がある。
素材名が「演歌A」である説明情報は、「人情味の強い演歌に適している。日本の心とも言える演歌のリズムを取り入れつつ、旧来の着物や雪景色といった演歌の映像イメージの殻を破り印象派的な映像を実現した。一見演歌とは無関係と思われる色彩や動きも、ビジュアルを自在に操るVJの手に委ねることにより融合。和心に染み込む映像として渾身の素材が創作された。」というものである。素材名が「演歌B」である説明情報は、「故郷などを懐かしむ演歌に適している。叙情的な映像を多用することで楽曲に込められたメッセージを損なうことなく表現。さらに、抽象化された映像を重ねて表現することで、歌い手の個性を引き出せるよう創作された。見る人が映像に影響されることなくメッセージを受け取ることで、演歌の持つ力を飾らず感じることができ、今までと違った楽曲の表情を楽しむことができる。」というものである。
素材名が「ポップスA」である説明情報は、「アップテンポな曲に適している。まるでプロモーション映像に自らをダイブさせるように、陶酔を促してくれる映像集。次々に繰り出される、刹那的な映像には、様々な記号が混在し、どのような楽曲でも、見る人を引き込んでいく力がある。映像のエネルギーとバトルするかのように歌い上げることで、いつの間にか、楽曲と一体となったようなシンクロ感が生まれ、カラオケの新たな楽しさを味わうことができる。」というものである。素材名が「ポップスB」である説明情報は、「バラード曲に適している。楽曲に込められた様々なメッセージを歪めることなく、抽象的かつ、ドラマチックに映像が紡がれている。過去から現在まで、時代背景と男女の心情を折り重ねて表現される楽曲は、時に映像がメッセージをゆがめてしまう可能性があった。しかし、VJの繊細な映像表現により、多くの楽曲にマッチする渾身の映像集が創出された。」というものである。
素材名が「ポップスC」である説明情報は、「ゆったりした曲に適している。懐かしさと、更なる発見を繰り返し与えてくれる懐メロと呼ばれるジャンルに適した映像集。長く歌い継がれるその魅力あるメッセージとメロディーを損ねることなく、さらにその楽曲に映像を加えることで新鮮味を感じることができる。」というものである。素材名が「ポップスD」である説明情報は、「自然を歌った曲に適している。自然そのものの感動を引き出す映像集。映像に大きな装飾を加えないことで、自然そのものを愛でるような楽曲との相性を最優先に考え創出された。」というものである。
素材名が「ポップスE」である説明情報は、「アニソン(アニメソング)に適している。人間の創造力の結晶とも言えるアニメに関連する楽曲に適した映像集。次々とリズミカルに期待を裏切るアニメの世界。その世界観を込めた楽曲には、疾走感、創造力、エロス、パワー、ゴッド、カオスなど、様々な要素を含む映像が求められる。クールジャパンを追求するVJの手により、それらの複雑な魅力を包括する映像が創出された。」というものである。素材名が「ポップスF」である説明情報は、「冬の曲に適している。純粋に冬を歌った曲をドラマチックに演出する映像集。季節を反映した楽曲の感情をより豊かに表現するためには、映像によるイメージの補完が必須である。制作された映像は、感情移入しやすい記号を含めたものとした。」というものである。
素材名が「ポップスG」である説明情報は、「夏の曲に適している。夏を背景に持った楽曲は、明るさ、暑さ、華やかさといった映像が、メッセージをよりドラマチックに演出してくれる。強い日差しを表現した光の映像集により、全てを裸にするような夏の楽曲をさらに楽しい雰囲気に仕上げてくれる。」というものである。素材名が「ポップスH」である説明情報は、「アップテンポな曲に適している。数多く存在する、心の暗闇に光を当てた楽曲。その暗闇にダイブするかのように陶酔を誘う映像集。見る人に歌詞の持つ正負様々なメッセージを、スタイリッシュな映像という波で、激しく届ける。」というものである。したがって、ムービー画像素材DB21dに格納される各背景画像の素材(素材データ)は、上述した各説明情報に応じた背景画像を表示できる内容になっている。
また、図7(e)の映像素材DB21eに格納される素材については、素材名として「ムービーA」、「ムービーB」、「ムービーC」、「ムービーD」、「ムービーE」及び「ムービーF」等があり、これらの素材名に応じた説明情報も、上述の各データベースの場合と同様に、素材に係る映像内容を説明したものになっており、その詳細は省略する。なお、上述した各素材DB21a、21c、21d、21eの素材データにはそれぞれ、何も画像等が存在しない透明プレーンのファイルも含まれており、この透明プレーンのファイルが素材として選択された場合は、その素材に対する素材レイヤーは省かれた状態になる。
次に、ユーザ側に設けられるカラオケ端末装置30について説明する。図1に示すように、カラオケ端末装置30は、カラオケ背景設定DB40、カラオケお気に入りDB41、カラオケ履歴DB42、カラオケ予約DB43等の各種データベースを具備しており、リモコン装置35でユーザからの操作指示を受け付け可能にしている
図15は、カラオケ端末装置30の主要な内部構成を示すブロック図であり、本実施形態のカラオケ端末装置30には、各種アプリケーションソフトのインストールが可能な汎用性のあるゲーム機を用いており、このゲーム機は一種のコンピュータに相当する仕様になっている。カラオケ端末装置30は、後述する基本プログラム36及びカラオケプログラム37(アプリケーションソフトの一種)の規定内容に基づき全体的な制御及び各種処理を行うCPU30aに、各種デバイス等を内部接続線30kで接続している。各種デバイス等には、通信インタフェース30b、RAM30c、ROM30d、音声入力デバイス30e、音声出力デバイス30f、映像出力デバイス30g、入力インタフェース30h、赤外線受光モジュール30i、記憶部(HDD)30j等がある。
通信モジュール30bは、ネットワークNWとの接続デバイスである通信手段に相当し、所要の通信規格に応じたものである(例えばLANデバイス)。通信モジュール30bは、所要の通信機器(図示は省略。例えばルータ等が該当)を介してネットワークNWと接続されており、CPU30aの制御により、カラオケサーバ10へユーザの操作指示等を送信すると共に、カラオケサーバ10から送信されてくる各種データ等(各種データベース、カラオケ楽曲のデータ、各種素材のデータ等)を受信して取得する処理を行う。
RAM30cは、CPU30aの処理に伴う内容、ファイル等を一時的に記憶するものであり、本実施形態では編集画面50や、カラオケ画面の合成画像等の表示処理に係るグラフィックメモリも含んだ総合的な一時記憶用メモリとしての機能を有する。ROM30dは、CPU30aの基本的な処理内容を規定したプログラム等を記憶する。音声入力デバイス30eは、ユーザの歌唱音を集音するマイク31が接続されるものであり、マイク31で集音された音声をスピーカ32から出力できるように、所要の音声入力処理等を行う。音声出力デバイス30fは、ユーザの歌唱音及びカラオケ楽曲の再生音等の出力を行うスピーカ32が接続されるものであり、所要の増幅処理等を行う。
映像出力デバイス30gは、表示用の画面33a(表示部に相当)を有する表示装置33が接続されるものであり、表示装置33の画面33aで後述する編集画面50等を表示できるように、表示データの出力処理等を行う。入力インタフェース30hは、カラオケ端末装置本体に設けられた操作部34と繋がっており、操作部34で受け付けたユーザの操作指示等をCPU30aへ伝える。なお、操作部34には電源オン/オフスイッチ、音量調整スイッチ、音程調整スイッチ、上下左右キー、決定キー等が設けられている。受光モジュール30iは、リモコン装置35から発せられる赤外光を受光し、その赤外光に含まれるユーザの操作指示(リモコン装置35で受け付けたユーザの操作指示)をCPU30aへ伝える。なお、リモコン装置35にも、上下左右キー35a〜35d、決定キー35e等が設けられている(図1参照)。
記憶部30jは、カラオケ端末装置30が、ゲーム機の機能に加えてカラオケ装置として機能するために必要なプログラム及び各種データベース等を記憶するものであり、具体的には、基本プログラム36、カラオケプログラム37、ユーザ素材DB38、カラオケ背景設定DB40、カラオケお気に入りDB41、カラオケ履歴DB42、カラオケ予約DB43等を記憶する。
基本プログラム36は、コンピュータのオペレーティングシステムに相当する処理及びカラオケ端末装置30がゲーム機として機能するための各種処理等を規定したものであり、この規定内容に基づきCPU30aが各種処理を行う。
カラオケプログラム37は、一種のコンピュータに相当するゲーム機に、カラオケ端末装置30としてのカラオケ機能を具備させるための各種処理(具体的にはCPU30aが行う各種制御処理)を規定したものであり、このカラオケプログラム37(コンピュータプログラムに相当)がインストールされることで、ゲーム機はカラオケ装置として機能する。すなわち、カラオケプログラム37がインストールされることで、CPU30aが、後述する本実施形態の特徴となるカラオケ用の各種手段として機能することになる。
カラオケプログラム37は、カラオケサーバ10へアクセスして、ユーザが所望するカラオケ楽曲の検索、カラオケ楽曲の選択、選択したカラオケ楽曲の再生、再生したカラオケ楽曲の履歴作成、ユーザのお気に入りカラオケ楽曲の一覧リスト作成、歌唱予定のためのカラオケ楽曲の予約一覧リストの作成等に係る処理を規定しており、これらの各処理の主内容は、従来から存在するものなので説明は省略する。
さらに、本実施形態のカラオケプログラム37は、上述した従来から存在する各処理に加えて、図20に示す編集画面50及び各種メニューを表示するための表示パーツを含むと共に、編集画面50に係る各種処理を規定して、ユーザの所望のカラオケ画面を容易に編集できるようにしている。そして、作成したカラオケ画面を登録すると、お気に入りリスト、カラオケ履歴リスト、カラオケ予約リスト等の各種リストに反映する処理等もカラオケプログラム37は規定している。さらにまた、カラオケプログラム37は、編集された合成画像をカラオケ画面(動く歌詞を表示するもの)として表示する処理も規定しており、このようなカラオケプログラム37の規定内容に基づいたCPU30aの制御動作により、後述する本発明に関する各種処理が実現されている(例えば、CPU30aは、カラオケプログラム37の規定により、歌詞表示手段として機能することになる)。
図16(a)は、ユーザ素材DB38の中身を示しており、ユーザ素材DB38は、ユーザ素材の各種画像ファイル(画像データ)を格納したデータベースに相当するものである。ユーザ素材DB38に格納されるユーザ素材の画像ファイルは、上述したカラオケサーバ10の図7(d)のムービー画像素材DB21d及び図7(e)のムービー映像素材DB21eに格納される素材と同様に、ムービーレイヤーの設定対象となる素材に相当する。このユーザ素材DB38に格納される画像ファイルは、ユーザにより取得されたものであり、静止画、動画の両方が含まれると共に、ユーザが撮影したもの以外に、ユーザが他の手段により取得したものが含まれる(例えば、ネットワークを通じてダウンロードした画像等が格納される)。
図16(b)は、後述する編集画面50の表示を経て、ユーザ素材DB38に格納されたユーザ素材の各画像ファイルが選択対象となった場合に表示される格子状サムネイル画面70を示している。この格子状サムネイル画面70では、ユーザ素材DB38に格納された画像ファイルの中で、静止画は、その縮小画面として配置され、動画は、最初の動画フレームを構成する画像が縮小画面として配置されるようになっている。
また、図17は、カラオケ背景設定DB40(設定データベースに相当)の中身を示しており、このカラオケ背景設定DB40は、図20に示す編集画面50で編集作成された合成画像が、ある一つのカラオケ楽曲のカラオケ画面としてユーザにより登録の指示された場合に、その登録内容を格納するために用いられるものである。カラオケ背景設定DB40には、カラオケ楽曲を示す曲IDに対応付けて、登録日時、第1レイヤー(パーティクルレイヤー)に設定された素材データを示すファイル名、第2レイヤー(タイポグラフィーレイヤー)に設定された素材データを示すファイル名、第3レイヤー(イコライザーレイヤー)に設定された素材データを示すファイル名及び第4レイヤー(ムービーレイヤー)に設定された素材データを示すファイル名がそれぞれ格納(記憶)される。なお、カラオケ背景設定DB40は、ユーザによるカラオケ画面の設定数が増えるごとに、格納内容も増えることになる。
また、図15に示すカラオケお気に入りDB41、カラオケ履歴DB42、カラオケ予約DB43はそれぞれ、カラオケ楽曲を選択するためのリスト(カラオケ楽曲のリスト)を表示するために用いられる。すなわち、カラオケシステム1において、ユーザが歌唱するカラオケ楽曲を選択する仕方としては、複数の手段が提供されており、その一例として、複数種類のカラオケ楽曲のリストのいずれかをCPU30aの制御により表示し、そのリストから所望のカラオケ楽曲を選択する仕方がある。具体的には、図18(a)に示すカラオケお気に入りリスト80、図18(b)に示すカラオケ履歴リスト81、図19(a)に示すカラオケ予約リスト82、歌手名または曲名等で検索した検索結果を示す楽曲リスト83(図19(b)参照)等といった各種カラオケ楽曲のリストの中から、ユーザが所望するカラオケ楽曲を選択することができる。
図18(a)は、カラオケお気に入りDB41に基づいて、カラオケ端末装置30で表示されるカラオケお気に入りリスト80を示している。カラオケお気に入りDB41には、このようなカラオケお気に入りリスト80を表示できるように、ユーザがお気に入りとして設定したカラオケ楽曲を識別する曲IDごとに、曲名、お気に入り登録日等が格納されている。なお、カラオケ楽曲のお気に入りに関する機能は、従来より存在するものなので、詳細な説明は省略するが、本実施形態では、後述するように、カラオケお気に入りリスト80において、カラオケ背景設定DB40に曲IDが格納されたカラオケ楽曲が含まれる場合、そのカラオケ楽曲を、他の通常のカラオケ楽曲と相異する形態(リスト欄の背景色を相異させた形態)にすることが特徴になっている(図18(a)において、上から2番目及び7番目のリスト欄を参照)。
図18(b)は、カラオケ履歴DB42に基づいて、カラオケ端末装置30で表示されるカラオケ履歴リスト81を示している。カラオケ履歴DB42には、このようなカラオケ履歴リスト81を表示できるように、ユーザの選択したカラオケ楽曲が再生されたことに起因して、その再生されたカラオケ楽曲を識別する曲IDごとに、曲名、再生日時等が随時格納される。なお、カラオケ楽曲の再生履歴に関する機能も、従来より存在するものなので、詳細な説明は省略するが、本実施形態では、上記のお気に入りリスト80と同様に、カラオケ履歴リスト81において、カラオケ背景設定DB40の曲IDが格納されたカラオケ楽曲が含まれる場合、そのカラオケ楽曲を、他の通常のカラオケ楽曲と相異する形態(リスト欄の背景色を相異させた形態)にすることが特徴になっている(図18(b)において、上から3番目のリスト欄を参照)。
図19(a)は、カラオケ予約DB43に基づいて、カラオケ端末装置30で表示されるカラオケ予約リスト82を示している。カラオケ予約DB43には、このようなカラオケ予約リスト82を表示できるように、ユーザの予約したカラオケ楽曲を識別する曲IDごとに、曲名、予約日時等が随時格納されるようになっている。なお、カラオケ楽曲の予約に関する機能も、従来より存在するものなので、詳細な説明は省略するが、本実施形態では、上記のお気に入りリスト80と同様に、カラオケ予約リスト82において、カラオケ背景設定DB40に曲IDが格納されたカラオケ楽曲が含まれる場合、そのカラオケ楽曲を、他の通常のカラオケ楽曲と相異する形態(リスト欄の背景色を相異させた形態)にすることが特徴になっている(図19(a)において、上から3番目のリスト欄を参照)。
図19(b)は、歌手名で検索した場合の検索結果に応じた楽曲リスト83がカラオケ端末装置30で表示された状態を示している。この楽曲リスト83は、カラオケ端末装置30でユーザが入力した歌手名が、カラオケサーバ10へ送信され、カラオケサーバ10は、送信されてきた歌手名で、上述したカラオケ楽曲DB20を検索し、その検索結果をカラオケ端末装置30へ送信し、カラオケ端末装置30は、送信されてきた検索結果に基づき楽曲リスト83を作成して表示することになる。なお、このような楽曲リスト83に係る機能も、従来より存在するものであるが、本実施形態では、上記のお気に入りリスト80と同様に、楽曲リスト83において、カラオケ背景設定DB40に曲IDが格納されたカラオケ楽曲が含まれる場合、そのカラオケ楽曲を、他の通常のカラオケ楽曲と相異する形態(リスト欄の背景色を相異させた形態)にすることが特徴になっている(図19(b)において、上から7番目のリスト欄を参照)。
次に、図20に示す編集画面50(編集画面ページ)について説明する。編集画面50は、ユーザが所望するカラオケ画面の編集作成を行うことを可能にする画面ページであり、上述した各リスト80〜83の中から、ユーザが歌唱を希望するカラオケ楽曲を選択することに伴って、カラオケ端末装置30の表示装置33の画面33aで表示されるようになっている。
具体的には、図18(a)のカラオケお気に入りリスト80〜図19(b)の楽曲リスト83の各カラオケ楽曲のリスト80〜83において、操作部34又はリモコン装置35の上下キーでカーソルを移動させて、ユーザが歌唱を希望するカラオケ楽曲のリスト欄にカーソルを位置させた状態で、決定キーが操作されると、図21(a)に示す第1メニュー90が表示されるようになっている。
図21(a)の第1メニュー90には、選択されたリスト欄に配置されたカラオケ楽曲について、曲名、歌手名、歌いだし、曲情報が示される他に、「予約」及び「オプション」という二項目が選択可能に配置されている。「予約」の項目が上下キー及び決定キーの操作で選択されると、選択されたリスト欄に配置されたカラオケ楽曲の曲ID等の情報が、上述したカラオケ予約DB43に登録され、予約されることになる。また、「オプション」の項目が、上下キー及び決定キーの操作で選択されると、図21(b)に示す第2メニュー91が表示される。
図21(b)の第2メニュー91は、上述した第1メニュー90に対して追加的に表示されるものであり、「お気に入り登録」、「PLAY LIST登録」、「採点演奏設定」及び「レイヤーミキサー」という計四項目が選択可能に配置されたものである。「レイヤーミキサー」以外の項目は、従来から存在するものである(例えば、「お気に入り登録」の項目が上下キー及び決定キーの操作で選択されると、選択されたリスト欄に配置されたカラオケ楽曲が、上述したカラオケお気に入りDB41に格納される)。
また、「レイヤーミキサー」の項目が上下キー及び決定キーの操作で選択されると、図20に示す編集画面50が表示される。これにより、編集画面50は、各リスト80〜83の中から一つのカラオケ楽曲の選択を経てから、メニュー90、91での項目選択の結果として表示されるので、その選択されたカラオケ楽曲用のカラオケ画面を、編集画面50で編集作成することが可能となる(図20において、選択されたカラオケ楽曲の曲名が左上に配置される)。このようなカラオケ楽曲との対応付けの処理(ヒモ付け処理)は、カラオケ端末装置30において、各リスト80〜83の中から一つのカラオケ楽曲が選択されると、その選択されたカラオケ楽曲の曲IDをRAM30cに記憶し、編集画面50での作業が終了するまで、引き続き記憶することで、表示した編集画面50を、RAM30cに曲IDが記憶されたカラオケ楽曲用として処理することが可能となる。また編集画面50で編集された合成画像をカラオケ画面として登録する際は、RAM30cに記憶されていた曲IDと共に、各レイヤーに設定された素材データ及び作成日時が上述のカラオケ背景設定DB40に格納されることで実現される。
図20に示す編集画面50は、全画面領域を計四つの領域の第1領域50a、第2領域50b、第3領域50c及び第4領域50dに区分けしている。第1領域50aには、上述した4種類の素材レイヤー(パーティクルレイヤー、タイポグラフィーレイヤー、イコライザーレイヤー、ムービーレイヤー)のいずれか一つを設定作業対象(編集作業対象)として選択可能にしたレイヤーアイコン51(レイヤー選択部に相当)が、CPU30aの制御により配置表示される。
図22(a)は、第1領域50aで表示されるレイヤーアイコン51の詳細を示しており、レイヤーアイコン51は、パーティクルレイヤーを示す第1レイヤーアイコン51a、タイポグラフィーレイヤーを示す第2レイヤーアイコン51b、イコライザーレイヤーを示す第3レイヤーアイコン51c及びムービーレイヤーを示す第4レイヤーアイコン51dを含むと共に、各レイヤーアイコン51a〜51dのいずれか一つを囲むように移動可能なカーソル枠51eを含んだものになっている。カーソル枠51eは、操作部34又はリモコン装置35の上下キーでユーザ操作を受け付けることで上下に移動可能になっており、カーソル枠51eで囲われた状態のレイヤーアイコンが、編集対象として選択された素材レイヤーになる。なお、図22(a)は、カラオケ画面の合成画像を構成する各素材レイヤーの実際の重ねられる順序を示したものになっている。
また、図20に示す第2領域50bには、素材サムネイル部52が、CPU30aの制御により配置表示されており、この素材サムネイル部52は、上述した第1領域50aのレイヤーアイコン51で編集対象として選択された状態になっている素材レイヤーに応じた素材のサムネイルデータ(サムネイル画像)を、素材DB21(図7(a)〜(e)参照)及び図16(a)に示すユーザ素材DB38から複数抽出して、一列に並べたものになっている。
このサムネイルデータの抽出について、カラオケ端末装置30のCPU30aは、図21(b)の第2メニュー91で「レイヤーミキサー」が選択されたことに応じて、予めカラオケサーバ10へ素材DB21の要求指示を送信するようにしており、カラオケサーバ10は要求指示を受信すると、素材DB21をカラオケ端末装置30へ送信し、カラオケ端末装置30は、受信した素材DB21をRAM30cに記憶する。また、カラオケ端末装置30は、上述したように、各リスト80〜83の中から一つのカラオケ楽曲が選択されると、選択されたカラオケ楽曲の曲IDをカラオケサーバ10へ送信し、カラオケサーバ10は曲IDを受信すると、その曲IDに対応付けられたカラオケファイル内の属性情報を、図3(a)に示すカラオケ楽曲DB20のカラオケファイルの中から抽出し、その抽出した属性情報をカラオケ端末装置30へ送信するようにしており、カラオケ端末装置30は、受信した属性情報(現在選択中のカラオケ楽曲の属性情報)もRAM30cに記憶する。
カラオケ端末装置30では、上述した処理を経てRAM30cに一時的に記憶している素材DB21の中から、必要なサムネイルデータ、素材データ及び説明情報を適宜抽出して、編集画面50に配置するようにしている。
すなわち、サムネイルデータについて、カラオケ端末装置30のCPU30aは、第1領域50aのレイヤーアイコン51で選択状態になっている素材レイヤーに応じたサムネイルデータをRAM30cから計5個抽出するようにしており、最初に編集画面50を表示する際には、RAM30cに一時的に記憶されている属性情報に応じたサムネイルデータを必ず含むように抽出する。そして、CPU50aは、抽出した計5個のサムネイルデータを、第2領域50bの素材サムネイル部52に、横一列に並べて表示するようにしており、この際、属性情報に応じたサムネイルデータを横一列の中央に配置する。なお、素材サムネイル部52の中央の箇所は、カーソル枠52aで囲われており、それにより、中央に位置するサムネイル画像の素材が選択された状態になっていることをユーザに知らせるようにしている(図22(b)参照)。さらに、CPU50aは、抽出したサムネイルデータに応じた素材名も素材DB21から抽出し、抽出した素材名を、それぞれが対応するサムネイルデータ(サムネイル画像)の下方に配置する。
図22(b)は、第2領域50bで表示される素材サムネイル部52の詳細を示しており、素材サムネイル部52は、上述したように抽出された五個のサムネイルデータに応じたサムネイル画像を横一列に並べると共に、中央のサムネイル画像のみを、残り4個のサムネイル画像より大きいサイズで表示するようにしている。そして、この中央に位置するサムネイル画像の素材が、素材サムネイル部52において選択状態になっているものである。
さらに、素材サムネイル部52は、左右方向にスクロール可能になっており、操作部34又はリモコン装置35の左右キーの操作により、素材サムネイル画像52に配置されたサムネイル画像がスクロールされて、素材DB21に格納されている各素材のサムネイルデータを随時抽出して、スクロール量に応じて素材サムネイル部52スクロール表示できるようにしている。なお、素材サムネイル画像52の左右スクロールは、図7(a)〜(e)等に示す素材DBごとに、格納されたサムネイルデータをループ的にスクロールする(最後のサムネイルデータを素材サムネイル部52に配置してからもスクロールが続くと、最初に左端に配置されたサムネイルデータを、最後のサムネイルデータの隣に配置し、以降、このようなスクロールを繰り返す)。
そして、上述した素材サムネイル部52は、第1領域のレイヤーアイコン51で選択されるレイヤーのアイコンが切り換えられるごとに連動して、表示すべきサムネイル画像の素材(サムネイルデータ)を切り換えている。すなわち、レイヤーアイコン51で第1レイヤーアイコン51a(パーティクルレイヤー)が選択されると、カラオケ端末装置30のCPU30aは、図7(a)に示すパーティクル素材DB21aの中からサムネイルデータ及び素材名を必要数、抽出して、素材サムネイル部52に配置し表示することになる。そして、ユーザが左右キーを操作すると、CPU30aは、パーティクル素材DB21aに格納されたサムネイルデータ及び素材名を順次抽出して、素材サムネイル部52に配置することで、パーティクル素材の左右スクロールを実現すると共に、左右スクロールに伴い、中央に位置するサムネイル画像が入れ替わることで、パーティクルレイヤーの設定対象として、複数の中から一つのパーティクル素材(サムネイル画像)を適宜選択できるようにしている。
また、上下キーの操作により、レイヤーアイコン51における選択が第2レイヤーアイコン51b(タイポグラフィーレイヤー)に切り替わると、カラオケ端末装置30のCPU30aは、図7(b)に示すタイポグラフィー素材DB21bの中からサムネイルデータ及び素材名を必要数、抽出して、素材サムネイル部52に配置し表示することになる(図22(b)参照)。そして、ユーザが左右キーを操作すると、CPU30aは、タイポグラフィー素材DB21bに格納されたサムネイルデータ及び素材名を順次抽出して、素材サムネイル部52に配置することで、タイポグラフィー素材の左右スクロールを実現すると共に、左右スクロールに伴い、真ん中に位置するサムネイル画像が切り替わることで、タイポグラフィーレイヤーに対して設定するタイポグラフィー素材(サムネイル画像)が選択されるようにしている。
さらに、上下キーの操作により、レイヤーアイコン51における選択が第3レイヤーアイコン51c(イコライザーレイヤー)に切り替わると、カラオケ端末装置30のCPU30aは、図7(c)に示すイコライザー素材DB21cの中からサムネイルデータ及び素材名を必要数、抽出して、素材サムネイル部52に配置し表示することになる。そして、ユーザが左右キーを操作すると、CPU30aは、イコライザー素材DB21cに格納されたサムネイルデータ及び素材名を順次抽出して、素材サムネイル部52に配置することで、イコライザー素材の左右スクロールを実現すると共に、左右スクロールに伴い、真ん中に位置するサムネイル画像が切り替わることで、イコライザーレイヤーに対して設定するイコライザー素材(サムネイル画像)を順次選択できるようにしている。
また、上下キーの操作により、レイヤーアイコン51における選択が第4レイヤーアイコン51d(ムービーレイヤー)に切り替わると、カラオケ端末装置30のCPU30aは最初、図7(d)に示すムービー画像素材DB21dの中からサムネイルデータ及び素材名を3個抽出して、素材サムネイル部52の左から順に配置し表示すると共に、中央には、選択されたカラオケ楽曲の属性情報に応じた画像素材を配置する。さらに、CPU30aは、図7(e)に示すムービー映像素材DB21eから、選択されたカラオケ楽曲の属性情報に応じた映像素材及び素材名を一つ抽出し、その抽出した映像素材を、素材サムネイル部52の右から二番目に配置する。さらにまた、CPU30aは、図16(a)のユーザ素材DB38を示すフォルダのアイコンを、素材サムネイル部52の右端に配置する。なお、ユーザ素材DB38を示すフォルダのアイコンを配置する替わりに、例えば、ユーザ素材DB38から、一番目に格納されているユーザ素材の画像を抽出し、その抽出した画像を、素材サムネイル部52の右端に配置してもよい。
よって、第4レイヤーアイコン51dが選択されると、最初、素材サムネイル部52には、左端から中央までが図7(d)に示すムービー画像素材DB21dから抽出された画像素材のサムネイル画像が配置され、右から二番目には、図7(e)に示すムービー映像素材DB21eから抽出された映像素材のサムネイル画像が配置され、右端には図16(a)のユーザ素材DB38を示すフォルダのアイコンが配置され、異なるデータベースに格納された素材のサムネイル画像等が混在して並べられる。そして、この状態から左キーが操作されて、素材サムネイル部52が一つ分だけ左へスクロールされると、中央にムービー映像素材DB21eから抽出された映像素材のサムネイル画像が位置して選択状態となり、更に左キーが操作されて、素材サムネイル部52が更に一つ分だけ左へスクロールされると、中央にユーザ素材DB38を示すフォルダのアイコンが位置して選択状態となる。そして、この状態で、決定キーを操作すると、図16(b)に示す格子状サムネイル画面70が、編集画面50の上に表示される。
この格子状サムネイル画面70は、ユーザ素材DB38に含まれる計8個のユーザ素材が二行四列で配置されたものになっていると共に、左上の端にカーソル枠71が表示され、このカーソル枠71は、上下左右キーで移動可能であり、カーソル枠71で囲われたユーザ素材のサムネイル画像が選択された状態になる。また、格子状サムネイル画面70は、上下キーにより上下にスクロール可能であり、このスクロールもループ的なスクロールになっている。また、カーソル枠71が、いずれかのユーザ素材を囲った状態で、決定キーが操作されると、格子状サムネイル画面70は消去され、カーソル枠71で囲われていたユーザ素材のサムネイル画像が、素材サムネイル部52の中央に配置された状態に戻る。
なお、最初に編集画面50が表示された状態から、素材サムネイル部52において左スクロールを行うと、右側から順に新たなサムネイル画像が配置されることになるが、これらの新たなサムネイル画像は、図7(d)に示すムービー画像素材DB21dから抽出されたものが表示される。また、素材サムネイル部52において右スクロールを行った場合も、左側から順に新たにサムネイル画像が配置され、このような新たなサムネイル画像も、図7(d)に示すムービー画像素材DB21dから抽出されたものが表示されることになる。さらに、左又は右スクロールで一周すると、再度、図7(e)に示すムービー映像素材DB21eから抽出された映像素材のサムネイル画像及びユーザ素材DB38を示すフォルダのアイコンが現れる。
また、図20の編集画面50の第3領域50cには、各素材レイヤーで選択状態(設定状態)となっている素材を重ね合わせた合成画像がプレビュー合成画像53として、CPU30aの制御により配置表示される。すなわち、最初に編集画面50が表示された際には、各レイヤーについてCPU30aの制御によりデフォルトで設定された状態になっている各素材の合成画像が第3領域50cに表示される。
ここで、デフォルトで設定された状態になっている各素材とは、表示される編集画面50に応じたカラオケ楽曲の属性情報に応じた素材のことであり、編集画面50を最初に表示する際、CPU30a(デフォルト設定手段に相当)が、RAM30cに記憶されている属性情報(選択されたカラオケ楽曲に付随する属性情報)を読み取り、その読み取った属性情報に対応する素材を、素材DB21から素材レイヤーごとに特定し、その特定した素材をデフォルトとして設定するものである。したがって、編集画面50が最初に表示された状態で、各素材レイヤーには、それぞれデフォルトの素材が設定された状態になっており、デフォルトで設定された素材による合成画像がプレビュー合成画像53として第3領域50cに表示されると共に、素材サムネイル部50の中央には、デフォルトの素材のサムネイル画像が位置するようになっている。このようなデフォルト設定により、最初に編集画面50が表示されると、選択されたカラオケ楽曲に応じた素材が自動で設定状態となっていることから、このデフォルトの設定状態に基づきユーザは編集作業を開始でき、何も設定されていない状態に比べて効率的な編集作業を行える。
そして、上述したように上下キーの操作で編集対象の素材レイヤーを切り替え、左右キーの操作で素材サムネイル部52をスクロールして、選択状態の素材を切り替え、切り替わった素材でプレビュー合成画像53を表示するので、上下左右キーの操作のみで、ユーザは容易に編集作業を行える。
さらに、図20の編集画面50の第4領域50dには、素材サムネイル部52の中央に位置して選択状態となっている素材(サムネイル画像)に係る説明を示す文字情報である説明情報54が、CPU30aにより配置表示される。この第4領域50dの説明情報54も、素材DB21から抽出されるものであり、素材サムネイル部52の左右スクロールにより、中央に位置する素材が切り替わるごとに、それに合わせて説明情報54も随時、素材DB21から抽出されて、第4領域50dに配置される説明情報54も切り替わる。
編集画面50については、以上のような表示がなされるので、ユーザは、レイヤー毎に選択できる各素材を素材サムネイル部52で確認できると共に、現在の選択状態の素材で得られるカラオケ画面を第3領域50cのプレビュー合成画像53で確認できる。そして、素材サムネイル部52をスクロールさせると、選択すべき素材を容易に切り換えることができると共に、選択すべきか否かを第3領域のプレビュー合成画像53で、合成画像の状態でチェックでき、その上、第4領域50dの説明情報54により、選択に係る判断のための詳細な説明を確認できる。以上のことから、本実施形態のカラオケシステム1は、従来のものに比べて、カラオケ画面の効率的な編集作業を可能にしている。
また、編集画面50において、上述した上下左右キー等の操作により、ユーザの所望するカラオケ画面がプレビュー合成画像53として得られると、編集画面50の右下のバツボタン55を選択する操作を行うと、ユーザにより設定された内容が受け付けられ、図23に示す登録確認メニュー65が、編集画面50の上に表示されるようになっている。
図23の登録確認メニュー65は、計三個の項目が選択可能に配置されたものになっており、第1項目65aは「お気に入り登録&予約」というものであり、第2項目65bは「お気に入り登録」というものであり、第3項目65cは「登録しない」というものである。これらの項目は、カーソル65dを上下キーの操作で上下させることで、いずれか一つの項目が選択対象となり、その状態で決定キーが操作されることで、選択対象の項目が選択される。
第1項目65aの「お気に入り登録&予約」が選択されると、編集画面50のプレビュー合成画像53を生成する各レイヤーに設定(選択)されている素材の素材ファイルが、第1項目65aの選択操作のあった日時(登録日時)及び編集画面50に応じたカラオケ楽曲の曲IDと一緒に図17のカラオケ背景設定DB40に格納されると共に、編集画面50に応じたカラオケ楽曲の曲ID等は、カラオケ予約DB43にも格納されて、カラオケ楽曲の予約も同時に行われる。
また、第2項目65bの「お気に入り登録」が選択されると、編集画面50のプレビュー合成画像53を生成する各レイヤーに設定(選択)されている素材の素材ファイルが、第2項目65bの選択操作のあった日時(登録日時)及び編集画面50に応じたカラオケ楽曲の曲IDと一緒に図17のカラオケ背景設定DB40に格納される。なお、第3項目65cの「登録しない」が選択されると、登録確認メニュー65及び編集画面50を閉じて、図21(b)の第2メニュー91の表示状態に戻る。
このようにして図17のカラオケ背景設定DB40に格納される情報が蓄積されると、それ以降で上述した図18(a)のカラオケお気に入りリスト80、図18(b)のカラオケ履歴リスト81、図19(a)のカラオケ予約リスト82及び図19(b)の楽曲リスト83を表示する際、カラオケ端末装置30のCPU30aは、カラオケ背景設定DB40に格納されている情報(曲ID等)をチェックする。そして、各リスト80〜83の中に、カラオケ背景設定DB40に格納されている曲IDと同じものが含まれていれば、その同じ曲IDに係るカラオケ楽曲を配置したリスト欄の背景色をCPU30aの制御により、他と相異させる(例えば、図18(a)の上から2番目のリスト欄等を参照)。これにより、ユーザが設定したカラオケ画面が存在するカラオケ楽曲を一目で見分けることができる。
なお、図18(b)のカラオケ履歴リスト81については、カラオケ背景設定DB40に格納されている曲ID及び登録日時をチェックし、カラオケ履歴リスト81の中に、これら曲ID及び登録日時と同じものが存在すれば、その同じものに係るカラオケ楽曲を配置したリスト欄の背景色を他と相異させるようにしている(登録日時については、所定の時間内(例えば約20分内)は同じと判断している)。これにより、カラオケ履歴リスト81においては、曲IDだけが一致しても、登録日時が異なれば、背景色の変更はされないようになっている(図18(b)の上から2番目と3番目のリスト欄の背景色の相異を参照)。
これらの各リスト80〜83で、ユーザ設定のカラオケ画面が存在するカラオケ楽曲が歌唱のために選択されると、その選択されたカラオケ楽曲の曲IDに基づき、カラオケ背景設定DB40に登録されているレイヤー毎の素材データ(画像ファイル)等がCPU30aにより選択され(CPU30aが特定手段として機能)、その選択された各素材データが読み出され、カラオケ楽曲の再生処理に伴い、各レイヤーの素材を重ね合わせた合成画像がカラオケ画面として表示されることになる。また、ユーザ設定のカラオケ画面が存在しないカラオケ楽曲が歌唱のために選択された場合は、選択されたカラオケ楽曲の曲IDに応じた属性情報をカラオケサーバ10が検索し、その検索された属性情報に応じた素材データ(画像ファイル)等が素材DB21から各レイヤー用としてCPU30aにより選択され(CPU30aが特定手段として機能)、選択された素材を重ね合わせた合成画像がカラオケ楽曲の再生処理の際、カラオケ画面として表示されることになる。
なお、タイポグラフィレイヤーにおいては、設定されたタイポグラフィー素材の素材データに応じた表示タイミングとして、図6に示す割当テーブル210の中から一つがCPU30aにより特定され(CPU30aが特定手段として機能)、その特定された表示タイミングでタイポグラフィー素材の素材データの表示処理が行われることで、素材データの規定に従った形で、選択したカラオケ楽曲の歌詞テキストが示される(CPU30aが歌詞表示手段として機能)。
図24(a)〜(d)は、パーティクルレイヤーに素材名が「星間ワープ」という素材データが設定され、タイポグラフィーレイヤーには素材名が「ライトフレームイン」という素材データが設定され、イコライザーレイヤーには素材名が「スタンダード」という素材データが設定され、ムービーレイヤーには、ムービー画像素材DB21dの中の素材名が「サマー」という素材データ(夏の太陽がギラギラしているイメージの背景画像)が設定された場合の合成画像250が、画面33aにカラオケ画面として表示された状態を示している(図24(a)〜(d)は、カラオケ歌詞表示方法による表示状態を示す)。
図24(a)〜(d)の状態は、タイポグラフィーレイヤーにおいては「ライトフレームイン」という素材名の素材データについて説明した図9(a)〜(d)の状態に対応するものであり、楽曲データの再生処理を行う場合、楽曲データに対応付けられたタイミングデータ部で規定された歌詞表示タイミングの一つ(表示タイミングNo.1)で、複数種類の中の一つである「ライトフレーム」の素材データが規定する歌詞テキストの現れ方にもとづいて、歌詞テキストのデータの表示処理が行われる。そのため、図24(a)〜(d)の合成画像250において、今までにない形態で歌詞テキストが動くように表示されることから、視覚を通じてユーザの気分は盛り上がり、カラオケをより楽しむことができる。また、このような表示状態においても、歌詞テキストは、ムービーレイヤーの動画及びイコライザーレイヤーのイコライザーより上方に重ねて配置されることから、ユーザは、歌詞テキストの文字を把握することができると共に、歌詞テキストとイコライザーの色は異なることから、両者が重なった場合でも、ユーザは歌詞テキストの文字を認識でき、歌唱に支障は生じない。
図24(d)の状態から、更にカラオケ楽曲の再生が進行すると、2つめ以降の歌詞テキストのデータによる文字は、「ライトフレームイン」という素材データの規定内容に従って、図24(a)〜(d)に示す状態と同様に、次々と現れては消えていくように表示される。そして、その間もイコライザーは、カラオケ楽曲の再生状況に応じて、CPU30aの制御により棒グラフの長さが適宜変化して表示処理が行われ、また、ムービーレイヤーの表示対象の動画像(背景画像)は、図5(e)に示す背景画像切替タイミングに従って、図14(a)に示すようにCPU30aの制御で順次切り替わっていくので、このような様々な素材の表示内容の変化による相乗効果により、カラオケを楽しむユーザの気分及び雰囲気を盛り上げることができる。
また、カラオケシステム1では、ユーザが選択したカラオケ楽曲に連動して各レイヤーに設定される素材データがデフォルトとして選択されるので、一般的なユーザは、特別な設定操作を行わなくても簡単に、上述した今までにない歌詞テキストの表示形態等を楽しむことができる。また、こだわりのあるユーザ等にとっては、図20に示した編集画面50を通じて、ユーザ自身が所望する素材データを各レイヤーごとに設定することも可能であるため、様々な形態で動く歌詞テキストを示す合成画像250をカラオケ画面として楽しむことができる。
なお、本実施形態のカラオケシステム1は、上述した形態に限定されるものではなく、様々な変形例の適用が可能である。例えば、上記の実施例では、一つの楽曲ファイルについて用いられるタイポグラフィー素材の素材データは一種類だけであったが、カラオケ楽曲中の所定期間ごとに、用いるタイポグラフィー素材の素材データを適宜切り替えて、より多様な表示形態で歌詞テキストを表示することも可能である。具体的には、カラオケ楽曲中の所定の時間(例えば、15秒、30秒等)ごと、又はカラオケ楽曲のフレーズごとに、タイポグラフィ素材として使用する素材データを、カラオケ端末装置30のCPU30aが複数の中からランダムに選択し(乱数表等を利用したランダム選択処理を行う)、CPU30aに制御によるカラオケ楽曲の再生処理が進行すると、所定期間ごと又はフレーズごとに、ランダムに選択された素材データを用いるようにして、歌詞テキストの表示形態を順次、様々に切り替えることが考えられる(CPU30aは、歌詞パターンを切り替える手段として機能)。
あるいは、図20の編集画面50を、カラオケ楽曲中の所定期間又はカラオケ楽曲のフレーズごとに、ユーザが素材データを選択できる仕様にしておき、カラオケ楽曲の再生処理が進行すると、所定期間ごと又はフレーズごとに、ユーザが選択した素材データを用いるようにして、歌詞テキストの表示形態をCPU30aの制御により、様々に切り替えることも可能である。
このような変形例では、カラオケ楽曲中の一の所定期間に応じた箇所の楽曲データの再生処理を行う場合、複数種類の中の一つの歌詞表示タイミングで、複数種類の中の一つの素材データが規定した動き方に基づき、歌詞テキストデータの表示処理が行われ、カラオケ楽曲中の他の所定期間に応じた箇所の楽曲データの再生処理を行う場合、複数種類の中の他の歌詞表示タイミングで、複数種類の中の他の素材データが規定する歌詞テキストの動き方に基づいて行われる歌詞テキストデータの表示処理の対象となる歌詞パターンが切り替えられるので、次に、歌詞テキストが、どのような動き方をするかというワクワク感、期待感をユーザは楽しむことができ、カラオケ楽曲を楽しむユーザの気持ちを盛り上げることができる。
なお、上述した一つのカラオケ楽曲に対して複数種類のタイポグラフィー素材の素材データを切り替えて用いる変形例は、タイポグラフィー素材の素材データだけでなく、パーティクル素材の素材データ、イコライザー素材の素材データ、ムービー画像素材の素材データ、又はムービー映像素材の素材データにも勿論適用可能である。
また、上述した実施形態では、様々なタイポグラフィー素材(歌詞パターン)を二種類に区別し、その区別の基準として、あるフレーズに応じた歌詞部分に含まれるテキストが一文字ずつ徐々に(又は順次)画面上に表示されるタイプと、あるフレーズに応じた歌詞部分に含まれるテキストの全文字が一度に又は順次)画面上に表示されるタイプとで分けるにようにしたが、このような分け方の基準に限定されるものではなく、他の様々な分け方の基準を適用することが可能である。
たとえば、テキストの文字を早めに表示して(具体的には、対応するフレーズの二拍子前など)、文字表示が開始されると、ゆっくり動かすタイプと、テキストの文字を早めに表示せずに(具体的には、対応するフレーズの一拍子前など)、文字表示が開始されると、前者のタイプよりは早く動かすタイプとに分けるようにしてもよい。このような例では、図6に示す表示タイミングNo.1としては、前者のゆっくり動かすタイプを当てはめ、表示タイミングNo.2としては、後者の早く動かすタイプを当てはめることになる。そして、表示タイミングNo.1のゆっくり動かすタイプに該当するタイポグラフィー素材の例としては、「レインダウン」、「エピソード」、「ウォータードロップ」及び「ロングスロー」等があり、表示タイミングNo.2の早く動かすタイプに該当するタイポグラフィー素材の例としては、「ライトフレームイン」、「アッパーフレームイン」、「スライディング」及び「スライドインライト」等がある。
また、タイポグラフィー素材の表示又は消去タイミングは、上述したように二種類に分ける以外にも、さらに細かく分けるようにすることも可能であり、例えば、各タイポグラフィー素材ごとに、表示又は消去のタイミングを規定するようにしてもよく、この場合は、タイプグラフィー素材ごとに異なる表示又は消去タイミングを規定した複数種類のタイミングを含む割当テーブルを用いるようになる。
一方、上述した実施形態より仕様を簡易にする変形例も様々なものが存在し、例えば、図5(c)に示す背景画像切替タイミングを省略して、カラオケ楽曲の再生時間をカウント(計数)して、単純に一定の時間(例えば20秒)ごとにタイミングを切替タイミングとすることも可能である。
また、カラオケ画面の合成画像250を構成する素材レイヤーとしては、上述した4種類を必ず用いる必要はなく、カラオケ歌唱時の歌詞を確認するという意味において、タイポグラフィーレイヤーのみが必須であり、その他の素材レイヤーは適宜省略して、仕様を簡易化することも可能である。また、そのような仕様を簡易化する場合は、図20に示す編集画面50の内容も適宜簡略化できる。このような簡略化される例としては、タイポグラフィーレイヤーとインジケータレイヤーで合成画像を構成する場合、タイポグラフィーレイヤーとムービーレイヤーで合成画像を構成する場合、タイポグラフィーレイヤーとインジケータレイヤーとムービーレイヤーとで合成画像を構成する場合等が存在する。
さらに、上述した複数種類のタイポグラフィー素材の中で、同様の表示又は消去のタイミングのタイポグラフィー素材だけを用いるようにして、表示又は消去タイミングを、図5、6等で示した二種類のものを用いるのではなく、単一のタイミングだけを用いるようにして、同様のタイミングを有する複数種類の中から一つのタイポグラフィー素材による歌詞テキストの表示処理を、カラオケ楽曲の再生進行状況に合わせてCPU30aの制御により行うことも可能である。上述したような各種仕様を簡易化したものでも、本発明の特徴である「歌詞テキストが動いて表示されること」、タイポグラフィー素材を適宜変えることで、「歌詞テキストの動き方を多様にできること」等は実現されるので、カラオケを楽しむユーザの気分を盛り上げることができる。
一方、システム的な面においても様々な変形例を想定することができ、たとえば、カラオケ端末装置30に、本発明で必要なデータベース及び各種プログラム等を記憶させ、カラオケシステム1をスタンドアロンのカラオケ端末装置30で実現することもできる。また、それとは逆に、本発明で必要なデータベース及びプログラム等をカラオケサーバ10に記憶させ、カラオケ端末装置30では、処理に必要なデータ及びプログラム等を、カラオケサーバ10との通信を介して随時取り込むような仕様にすることも可能である。いずれにしても、本発明に必要な複数のデータベース及び各種プログラムを、カラオケサーバ10又はカラオケ端末装置30のいずれで記憶させるかは、設計事項的なものであり、要求される仕様等に応じて、如何様にシステムを構築することができ、そのようにシステムを構築した場合でも、本発明を実施することは可能である。