以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図中同一及び相当する構成については、同一の符号を付して同じ説明を繰り返さない。
<<1.ネットワーク構成>>
図1は、本実施形態における写真撮影遊戯機のネットワーク構成を示すブロック図である。図1に示すように、写真撮影遊戯機1は、インターネット等のネットワークを介して、外部のサーバSVと通信可能に構成され、サーバSVは、インターネット等のネットワークを介して携帯端末CLと通信可能に構成されている。
携帯端末CLは、写真撮影遊戯機1の利用者によって保有される、例えば、フィーチャーフォンやスマートフォンを含む携帯電話機や、タブレット端末等を含む。
本実施形態では、写真撮影遊戯機1で利用者がプレイすることにより写真撮影遊戯機1で作成されたコンテンツを写真撮影遊戯機1からサーバSVに送信し、サーバSVを介して、その利用者の携帯端末CLにコンテンツを提供する。サーバSVを介して利用者に提供されるコンテンツは、プレイによって得られた1又は複数の写真画像のデータや、写真画像のデータを用いて作成された動画コンテンツ等である。
<<2.写真撮影遊戯機の構成>>
<2.1.全体構成>
図2は、本実施形態に係る写真撮影遊戯機の外観を表す模式図である。写真撮影遊戯機1は、撮影ブース2と、事前接客部3と、編集ブース4と、事後接客部5(図5参照)と、を備えている。
<2.2.撮影ブースの構成>
撮影ブース2は、図2に示すように、正面筐体20A及び背面筐体20Bによって区画された空間である。撮影ブース2内では、被写体である利用者の写真撮影が行われる。なお、説明の便宜上、正面筐体20A側を前、背面筐体20B側を後ろといい、正面筐体20Aに向かって右を単に右、正面筐体20Aに向かって左を単に左という。図2に示すように、正面筐体20Aと背面筐体20Bとは前後方向に間を空けて配置されており、利用者は、正面筐体20Aと背面筐体20Bとの間を通って撮影ブース2に出入りする。
図3Aは、正面筐体20Aを表す模式図であり、図3Bの(a)は、図3Aに示す正面筐体20Aを上から見た模式図であり、図3Bの(b)は、図3Aに示す正面筐体20Aを内側正面から見た模式図である。図3A及び図3Bに示すように、正面筐体20Aの内側には、撮影ユニット20が設けられている。撮影ユニット20は、カメラ21と、正面ディスプレイ22と、照明装置23(23a、23b)と、後述するスピーカ450(図6参照)と、を備えている。
カメラ21は、正面筐体20Aの内側前面の幅方向(X軸方向)中央付近に配置されている。カメラ21は、撮影ブース2内の利用者(被写体)を撮影し、所定のタイミングで静止画像として記録する。
正面ディスプレイ22は、カメラ21の下方に配置されている。正面ディスプレイ22は、カメラ21によって撮影された利用者の映像を左右反転させ、リアルタイムにライブ表示する。また、正面ディスプレイ22上にはタッチパネルが配置されており、タッチパネルを介して、利用者による入力操作が受け付けられる。利用者による入力操作は、利用者が正面ディスプレイ22にタッチペン(図示略)又は指で直接タッチすることによって受け付けられる。
図3A及び図3Bに示すように、上方照明装置の一例である照明装置23aは、カメラ21の上方に配置され、内部にストロボ光源(図示略)を備えるとともに、ストロボ光源(図示略)を覆うドーム形状のカバー231aを備える。
照明装置23aは、カメラ21が取り付けられた位置を基準とする左右方向(X軸方向)におけるカメラ21の略中央の位置を示す中心線Lに、照明装置23aの一部が重なるように、照明装置23aの中心Cがカメラ21の中心線Lから右方向(X軸正方向)にずれた位置に配置されている。具体的には、照明装置23aは、照明装置23aの中心Cの位置が、カメラ21の中心線Lから右方向(X軸正方向)に一定の距離Wだけ離れた位置となるように配置されている。照明装置23aの中心Cは、ドーム形状のカバー231aの略中心となる位置である。また、照明装置23aの光の出射面の向きは、基準となる撮影位置(以下、基準撮影位置)に所定の光量が照射されるように、照明装置23aの取り付け位置に対して傾いている。この例において、基準撮影位置は、カメラ21の中心線Lを床面に平行移動させた線上であって、カメラ21から所定の距離だけ離れた位置である。なお、この所定の距離は、例えば、少なくとも被写体の上半身のみが撮影されることを想定して定められた距離である。
また、図3A及び図3Bに示すように、下方照明装置の一例である照明装置23bは、カメラ21の下方であって、正面ディスプレイ22の下側に配置されている。照明装置23bは、内部にストロボ光源(図示略)を備え、ストロボ光源を覆う矩形形状のカバー231bを備える。
照明装置23a、23bにおける各ストロボ光源(図示略)は、カメラ21が利用者のライブ映像を静止画として記録する瞬間に発光し、発光面を介して撮影ブース2内の利用者に光を照射する。照明装置23aは、主に、被写体の顔を照らすために用いられ、照明装置23bは、主に、被写体の顔より下側の部分を照らすために用いられる。このように、カメラ21を挟んで上下に照明装置23aと照明装置23bが設けられることで、それぞれの照明光が被写体の目に映るアイキャッチ効果が得られる。また、照明装置23bは、照明装置23aの照射による被写体に生じる影を除去するとともに、影が出来やすい被写体の足元を照らし、クロマキー処理の精度を向上させるために用いられる。
図4Aは、背面筐体20Bを表す斜視図であり、図4Bは、図4Aに示す背面筐体20Bを下方向(Z軸負方向)から見た模式図である。
図4A及び図4Bに示すように、背面筐体20Bにおいて、正面筐体20Aと向かい合う内側の面には、背面パネル24が設けられている。背面パネル24は、クロマキー合成用のパネルであってもよいし、クロマキー合成用のカーテンを備えていてもよい。背面筐体20Bの床面26には、クロマキー合成用の床マットや床板等の床部材(図示略)が設けられる。床部材の色は、背面パネル24の色と同じであり、例えば黄緑色等とされる。
また、図4Bに示すように、撮影ブース2の内側において、背面筐体20Bの天井、背面、及び左右側面には、それぞれ、ストロボ光源を備える照明装置25(25a、25b、25c、25d)が設けられている。各ストロボ光源(図示略)は、カメラ21が利用者のライブ映像を静止画として記録する瞬間に発光し、発光面を介して撮影ブース2内の利用者に光を照射する。
<2.3.事前接客部の構成>
事前接客部3は、図2及び図3Aに示すように、撮影ブース2の外に設けられており、受付装置30を備える。受付装置30は、正面筐体20Aの左側の側面に配置されている。ただし、受付装置30は、正面筐体20Aの右側の側面に設けられていてもよいし、正面筐体20Aの左右両方の側面に設けられていてもよい。
受付装置30は、受付用ディスプレイ31と、コイン投入口32と、スピーカ33と、を備えている。
受付用ディスプレイ31は、利用者がプレイに関する各種設定を入力するための画面等を表示する。受付用ディスプレイ31上にはタッチパネルが配置されており、タッチパネルを介して、利用者による入力操作が受け付けられる。利用者による入力操作は、利用者が受付用ディスプレイ31にタッチペン(図示略)又は指で直接タッチすることによって受け付けられる。コイン投入口32には、利用者によってコインが投入される。スピーカ33は、操作案内やBGM等の音声を出力する。
<2.4.編集ブースの構成>
編集ブース4は、図2及び図5に示すように、正面筐体20Aの前方に設けられており、編集ユニット40を備えている。編集ユニット40は、2つの画像編集装置41と、各画像編集装置41を支持する編集筐体43とを備えている。
2つの画像編集装置41は、左右対称となるよう背中合わせに配置されている。図5では、2つの画像編集装置41のうち、左側に配置された画像編集装置41のみが示されている。各画像編集装置41は、編集用ディスプレイ411と、2本のタッチペン412と、後述するスピーカ413(図6参照)と、非接触通信装置97(図6参照)を備えている。
編集用ディスプレイ411には、利用者に画像編集を行わせるために、撮影ブース2での撮影によって生成された写真画像が表示される。編集用ディスプレイ411上にはタッチパネルが配置されており、タッチパネルを介して、写真画像に対する利用者による編集操作が受け付けられる。
2本のタッチペン412は、編集用ディスプレイ411の両側に配置されている。利用者による編集操作は、利用者が各タッチペン412で編集用ディスプレイ411にタッチすることによって受け付けられる。ただし、利用者による編集操作は、利用者が編集用ディスプレイ411に指で直接タッチすることによって受け付けられてもよい。
スピーカ413(図6参照)は、操作案内やBGM等の音声を出力する。非接触通信装置97(図6参照)は、画像の取得に必要な情報等を利用者の端末装置に送信する際に用いられる。
<2.5.事後接客部の構成>
事後接客部5は、図5に示すように、編集ユニット40側面に設けられており、受付装置50を備えている。
受付装置50は、受付用ディスプレイ51と、写真シール排出口52と、スピーカ53と、を備えている。
受付用ディスプレイ51は、携帯端末CLで画像を取得するためのメールアドレスを入力したり、携帯端末CLに送信する画像を選択したりするための画面等を表示する。受付用ディスプレイ51上にはタッチパネルが配置されており、タッチパネルを介して、利用者による入力操作が受け付けられる。利用者による入力操作は、指で直接タッチすることによって受け付けられるが、タッチペンによってタッチすることによって受け付けられてもよい。写真シール排出口52は、受付装置50に設けられており、編集筐体43内に備わるプリンタ60(図6参照)で印刷された写真シールが排出される。スピーカ53は、操作案内やBGM等の音声を出力する。
<2.6.写真撮影遊戯機の機能構成>
次に、写真撮影遊戯機1の機能構成について、図6を参照しつつ説明する。
<2.6.1.制御装置の構成>
図6に示すように、写真撮影遊戯機1は、制御装置100を備えている。制御装置100は、コンピュータ装置101と、制御基板102と、クロマキーキャプチャボード17と、を備えている。
コンピュータ装置101は、撮影ユニット20、受付装置30、編集ユニット40の各画像編集装置41、受付装置50、及びプリンタ60と接続されている。コンピュータ装置101は、制御基板102を介して、発光制御部110、蛍光灯14、コイン制御部112、及びサービスパネル113と接続されている。
コンピュータ装置101は、Central Processing Unit(CPU)103と、ハードディスク(HDD)104と、メモリ105と、通信部106と、を備えている。
CPU103は、HDD104に記憶されている制御プログラムを実行することにより、後述する写真撮影遊戯機1の各機能を実現する。
HDD104は、CPU103によって実行される制御プログラム、各処理に必要なグラフィックデータ、音声データ、生成された写真画像の編集に利用される編集用画像データ、予め用意された撮影コースを示す情報、予め用意された複数の背景画像を示す背景画像データ、予め用意されたシートレイアウト、予め用意された動画用テンプレート等の各種設定データを記憶する。
メモリ105は、コンピュータ装置101のメインメモリであり、CPU103が制御プログラムを実行する際の一時的な作業領域である。通信部106は、ネットワークを介してサーバSV(図1参照)及び非接触通信装置97との通信を行う。
制御基板(デジタル入出力ボード(DIO))102は、コンピュータ装置101と接続され、コンピュータ装置101との間で信号の入出力を行う。また、制御基板102は、コイン制御部112、発光制御部110、蛍光灯14、及びサービスパネル113とも接続されており、これらとの間で信号の入出力を行う。
<2.6.2.事前接客処理時に動作する機能>
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、事前接客処理において予め定められた情報を受付用ディスプレイ31に表示し、事前接客処理において予め定められた音声をスピーカ33から出力させる。
<2.6.3.撮影処理時に動作する機能>
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、撮影処理において予め定められた情報を正面ディスプレイ22に表示し、撮影処理において予め定められた音声をスピーカ450から出力させる。
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、発光制御部110によって照明装置23、25を制御する。発光制御部110は、例えば、照明装置23、25の発光タイミングや発光量を制御する。
クロマキーキャプチャボード17は、撮影ユニット20及びコンピュータ装置101と接続されている。クロマキーキャプチャボード17は、カメラ21が撮影しているライブ映像を所定の間隔(例えば30フレーム/秒)で静止画データとして取り込む。クロマキーキャプチャボード17は、各静止画データから被写体である利用者の領域を抽出し、コンピュータ装置101に転送する。
<2.6.4.画像編集処理時に動作する機能>
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、画像編集処理において予め定められた情報を編集用ディスプレイ411に表示し、画像編集処理において予め定められた音声をスピーカ413から出力させる。
コンピュータ装置101は、プリンタ60と接続されている。CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、プリンタ60に印刷処理を行わせる。
<2.6.5.事後接客処理時に動作する機能>
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、事後接客処理において予め定められた情報を受付用ディスプレイ51に表示し、事後接客処理において予め定められた音声をスピーカ53から出力させる。
<<3.写真撮影遊戯機の動作>>
次に、写真撮影遊戯機1の動作について説明する。以下で説明する各処理は、図6に示すCPU103が制御プログラムを実行することにより行う。
図7は、写真撮影遊戯機1の全体動作を示すフロー図である。写真撮影遊戯機1は、まず、プレイの開始を受け付けるための事前接客処理を行う(ステップS10)。次に、写真撮影遊戯機1は、事前接客処理で受け付けたプレイごとに撮影処理を行う(ステップS20)。その後、写真撮影遊戯機1は、撮影処理で生成された写真画像に対する画像編集処理を行う(ステップS30)。最後に、写真撮影遊戯機1は、画像編集処理後の写真画像について事後接客処理を行う(ステップS40)。以下、各処理について詳述する。
<3.1.事前接客処理>
まず、事前接客処理(ステップS10)について説明する。図8は、事前接客処理のフロー図である。
CPU103は、プレイのデモンストレーション映像を表すデモ画面を受付用ディスプレイ31に表示する(ステップS111)。CPU103は、利用者が1プレイ分のコインを投入口32に投入するまで、デモ画面の表示を継続する(ステップS112:No)。このとき、CPU103は、デモンストレーション映像に応じたBGMや、所定のナレーション等をスピーカ33から出力させてもよい。
スピーカ33から出力されるナレーションは、声色やナレーションの内容が同じナレーション(以下、第1のナレーション)が繰り返し出力されてもよい。または、声色やナレーションの内容が第1のナレーションとは異なるナレーション(以下、第2のナレーション)を所定規則に従って、第1のナレーションと切り替えて出力されてもよい。具体的には、第1のナレーションの場合には、「ここでコインを入れてね。前の人が撮影中でも受付できるよ。」の音声をスピーカ33から出力する。また、第2のナレーションの場合には、写真撮影遊戯機の宣伝に起用されているモデルやアニメ等のキャラクターの声による、第1のナレーションとは異なる内容のナレーションをスピーカ33から出力する。なお、第2のナレーションは、一定時間ごとに、第1のナレーションと切り替えて出力されてもよいし、写真撮影遊戯機1における現在のプレイの回数が予め定められた回数となる度に、第1のナレーションと切り替えて出力されてもよい。このように、第1のナレーションだけでなく、所定のタイミングで第2のナレーションに切り替えて出力することにより、意外性や娯楽性が高まり、利用者のプレイに対する興味を掻き立てることができる。
コイン投入口32に1コインが投入されると、コイン制御部112(図6参照)により、コインが投入されたことを示す情報が制御基板102を介してコンピュータ装置101に出力される。CPU103は、コイン制御部112からの情報ごとにコインカウントを1つインクリメントする。CPU103は、コインカウントが1プレイ分に達すると、1プレイ分のコインが受け付けられたと判断し(ステップS112:Yes)、プレイを開始し、ステップS113以下の処理を行う。
CPU103は、撮影人数が「2人」、「3人以上」のいずれかを選択するための選択画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させ、撮影人数の選択を受け付ける(ステップS113)。なお、この例では、「2人」と「3人以上」のいずれかを選択させる例であるが、要は、撮影人数として、2人かそれ以外が選択できればよい。ここでは、撮影人数として「2人」が選択されたものとして以下説明する。
撮影人数の選択を受け付けた後、CPU103は、撮影人数が「2人」の場合には、利用者ごとの名前の入力を受け付けるための名前入力画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させ、利用者ごとに名前の入力を受け付ける(ステップS114)。なお、撮影人数が「3人以上」の場合には、利用者ごとの名前ではなく、グループ名の入力を受け付けるための入力画面を表示する。ここで入力された名前又はグループ名は、後述する画像編集処理の落書き処理で用いる編集素材として利用されるとともに、後述する動画コンテンツの作成の際に利用される。
CPU103は、名前の入力を受け付けた後、撮影人数として「2人」が選択されている場合には、撮影コース選択画面を受付用ディスプレイ31に表示させ、利用者による撮影コースの選択を受け付ける(ステップS115)。このとき、CPU103は、撮影コースの選択を促す音声をスピーカ33から出力させてもよい。
図9Aは、撮影コース選択画面を例示した模式図である。本実施形態では、2つの撮影コース(A、B)が用意されている。撮影コース選択画面210には、撮影コースAに対応するアイコン311a、撮影コースBに対応するアイコン311bが表示される。「撮影コースA」は、陰影が目立たず、従来と略同等の写りの写真画像を提供するコースであり、「撮影コースB」は、「撮影コースA」とは異なり、陰影がはっきりした立体的な写りの写真画像を提供するコースである。利用者は、撮影コースA、Bのうちのいずれか一方に対応するアイコンをタッチすることにより、撮影コースを選択する。
CPU103は、撮影コースBに対応するアイコン311bがタッチされた場合、図9Bに示すように、撮影コース選択画面210に、撮影コースとして、撮影コースBを決定するか否かを確認するガイダンス312を表示するとともに、撮影コースAへの変更を受け付けるアイコン313と、撮影コースBの決定を受け付けるアイコン314とを表示する。利用者は、アイコン313とアイコン314のいずれか一方をタッチすることにより、撮影コースを決定する。
図8に戻り、ステップS115において撮影コースが決定された後、CPU103は、ステップS113で選択された撮影人数に応じたアングル選択画面を受付用ディスプレイ31に表示し、撮影時のアングルの選択を受け付ける(ステップS116)。
本実施形態では、「撮影コースA」と「撮影コースB」のいずれも5回の撮影を行う。アングル選択は、全5回の各撮影におけるアングルを選択する処理である。この例では、撮影時のアングルとして、3つのアングル(アップ、上から全身、正面全身)が用意されている。
アングルが「アップ」の撮影は、カメラ21の鉛直方向の角度及び焦点距離を「アップ」に応じた所定の角度及び焦点距離に制御して、利用者の顔及び上半身の一部を撮影する。アングルが「上から全身」の撮影は、カメラ21の鉛直方向の角度及び焦点距離を「上から全身」に応じた所定の角度及び焦点距離に制御して、利用者の全身を撮影する。「上から全身撮影」では、利用者の斜め上方向から撮影したような画像が得られる。また、アングルが「正面全身」の撮影は、カメラ21の鉛直方向の角度及び焦点距離を「正面全身」に応じた所定の角度に制御して、利用者の全身を撮影する。「正面全身撮影」では、利用者の正面方向から撮影したような画像が得られる。
図10Aは、撮影人数として「2人」が選択されている場合のアングル選択画面を例示した模式図である。図10Aに示すように、アングル選択画面320には、5回の各撮影に対するアングルを予め組み合わせた3つのセットアングルにそれぞれ対応するセットアングル用アイコン321〜323と、5回の各撮影に対するアングルの選択を個別に受け付けるための個別選択用アイコン324(3241〜3243)と、各撮影に対して選択されたアングルの撮影イメージを表示する選択結果表示領域325(325a〜325e)とが表示される。
セットアングル用アイコン321に対応するセットアングルは、「アップ」と「上から全身」とを組み合わせたものであり、全5回の撮影のうち1〜3回目の撮影のアングルは「アップ」、4〜5回目の撮影のアングルは「上から全身」が規定されている。
セットアングル用アイコン322に対応するセットアングルは、「アップ」と「正面全身」とを組み合わせたものであり、全5回の撮影のうち1〜3回目の撮影のアングルは「アップ」、4〜5回目の撮影のアングルは「正面全身」が規定されている。
セットアングル用アイコン323に対応するセットアングルは、「アップ」のみで構成され、全5回の各撮影のアングルとして「アップ」が規定されている。
個別選択用アイコン3241は、「アップ」のアングルに対応し、個別選択用アイコン3242は、「上から全身」のアングルに対応し、個別選択用アイコン3243は、「正面全身」のアングルに対応する。
選択結果表示領域325は、1〜5回の各撮影回数に対応する5つの表示領域325a〜325eを含む。表示領域325a〜325eには、対応する撮影回数に対して選択されたアングルで撮影されたモデル画像が表示される。
なお、アングル選択画面320において、お薦めのセットアングルに対応するセットアングル用アイコンを他のセットアングル用アイコンと区別して表示したり、音声による案内を行ったりしてもよい。例えば、この例では、撮影人数が「2人」の場合、セットアングル用アイコン322に対応するセットアングル(「アップ」を3回、「正面全身」を2回)が、お薦めのセットアングルとして他のセットアングルと区別して表示される。
一方、撮影人数として「3人以上」が選択されている場合には、図10Aに示すアングル選択画面320に替えて、図10Bに示すアングル選択画面330が受付用ディスプレイ31に表示される。図10Bに示すように、アングル選択画面330は、セットアングル用アイコン323に替えて、セットアングル用アイコン333が設けられている点で図10Aに示すアングル選択画面320と異なる。セットアングル用アイコン333は、全5回の各撮影のアングルとして「上から全身」が規定されたセットアングルに対応している。つまり、撮影人数が「2人」の場合には、全5回の各撮影を「アップ」のアングルで撮影するセットアングルが設けられているのに対し、撮影人数が「3人以上」の場合には、全5回の各撮影を「上から全身」のアングルで撮影するセットアングルが設けられている。
アングル選択画面330においても、お薦めのセットアングルのセットアングル用アイコンを、他のセットアングル用アイコンと区別して表示したり、音声による案内を行ったりしてもよい。撮影人数が「3人以上」の場合には、セットアングル用アイコン333に対応するセットアングル(「上から全身」を5回)がお薦めのセットアングルとして、他のセットアングルと区別して表示される。撮影人数が「3人以上」の場合に、セットアングル用アイコン333に対応するセットアングルをお薦めのセットアングルとするのは以下の理由による。
撮影人数が2人の場合には、被写体が横に並んでも「アップ」「正面全身」「上から全身」のいずれのアングルの撮影範囲(画角)内に被写体が収まり易いが、撮影人数が3人以上、特に4人以上になると、「アップ」「正面全身」「上から全身」のいずれのアングルでも、被写体が横に並んで撮影すると撮影範囲(画角)内に被写体が収まりにくくなる。しかしながら、4人以上の場合には、被写体の顔が縦に並ぶように被写体が並ぶと、撮影範囲(画角)に被写体が収まり易くなる。特に、「上から全身」や「正面全身」は「アップ」のアングルと比べ、撮影範囲(画角)が縦長であるため、これらのアングルの撮影範囲(画角)に被写体が収まり易い。但し、「正面全身」のアングルで撮影された画像に対しては、被写体の脚を長く見せるための補正処理が施されるため、「正面全身」のアングルで、被写体の顔が縦に並ぶように撮影を行った場合、一部の被写体の顔に脚の補正処理がなされてしまう。そのため、この例では、撮影人数が「3人以上」の場合、脚の補正処理を行わない「上から全身」のアングルでの撮影を推奨する。
利用者によって、5回分の各撮影のアングルが選択され、アングル選択画面320のokボタン326がタッチされると、CPU103は、選択されたアングルを示すアングル情報を撮影回数と対応づけてメモリ105に記憶する。この例では、セットアングル用アイコン322に対応するセットアングル(「アップ」を3回、「正面全身」を2回)が選択されたものとする。
図8に戻り、CPU103は、ステップS116のアングル設定処理の後、全5回の各撮影によって得られる5枚の写真画像のそれぞれに合成する背景画像の選択を受け付ける(ステップS117)。本実施形態では、アングルごとに、複数の背景画像がHDD104に記憶されている。CPU103は、メモリ105に記憶された全5回の各撮影に対するアングル情報を参照し、撮影ごとに、当該撮影に対して設定されたアングルに応じた背景画像の中から一の背景画像の選択を受け付け、5回分の各撮影に対する背景画像を示す情報をメモリ105に記憶する。
利用者による背景画像の選択が終了すると、CPU103は、撮影ブース2が空いているか否かを判断する(ステップS118)。撮影ブース2が空いていない場合(ステップS118:No)、CPU103は、利用者に対して待機を促す待機画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させる(ステップS119)。撮影ブース2が空いている場合(ステップS118:Yes)、CPU103は、撮影ブース2への移動を誘導する誘導画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させる(ステップS120)。このとき、CPU103は、誘導画面の表示とともに、利用者を撮影ブース2へ誘導する音声をスピーカ33から出力させてもよい。
<3.2.撮影処理>
次に、撮影処理(ステップS20)について説明する。図11は、撮影処理の動作フローを示す図である。
CPU103は、撮影ブース2内の正面ディスプレイ22に、撮影開始を案内する撮影開始画面(図示略)を表示する(ステップS211)。撮影開始画面には、撮影開始ボタンが表示されており、利用者がこの撮影開始ボタンにタッチすることにより以降の処理が開始される。
本実施形態では、ステップS113において選択された撮影人数が「2人」の場合、利用者の顔をそれぞれ識別するための撮影(以下、テスト撮影)を1回行い、テスト撮影によって得られた写真画像をトリミングし、利用者ごとのテスト画像を生成する(ステップS212)。CPU103は、利用者ごとのテスト画像に対し、顔の写りや明るさなどを補正するための所定の画像処理を施し、利用者ごとに、複数のサンプル画像を生成する。サンプル画像は、後述する画像編集処理(ステップS30)において、顔に対する補正を利用者に選択させるために使用され、利用者には提供されない。
CPU103は、テスト撮影の後、メモリ105に記憶された5回分の撮影(以下、通常撮影)の各アングル情報に基づいてカメラ21の撮影方向及び角度を制御するとともに、ステップS115で選択された撮影コースに応じて、照明装置23及び25とカメラ21を制御し、5回の通常撮影を行う。そして、CPU103は、5回の通常撮影によって得られた5枚の写真画像に対し、撮影コースに応じた所定の画像処理を行い、画像処理後の写真画像(以下、通常撮影画像)を撮影回数と対応づけてメモリ105に記憶する。(ステップS213)。以下、撮影コースに応じたカメラ21と照明装置23、25の制御及び画像処理について具体的に説明する。
上述したように、撮影コースBでは、被写体の陰影がはっきりした立体的な写りの写真画像を提供し、撮影コースAでは、陰影が目立ちにくい従来と略同様の写りの写真画像を提供する。そのため、本実施形態では、撮影コースに応じた写りとなるように、カメラ21の絞り値(F値)やコントラストの設定値を調整するとともに、照明装置23、25の光量を調整する。
具体的には、カメラ21の絞り値(F値)は、例えば、撮影コースBの場合には、撮影コースAの場合よりも小さい値に設定する。つまり、撮影コースBの場合には、撮影コースAよりも被写界深度が浅くなるように絞り値(F値)が設定される。これにより、撮影コースBの場合には、所定の撮影位置で撮影したときに、所定の撮影位置を基準とする一定範囲にピントが合い、当該一定範囲の前後に写る画像はぼけたような写りとなる。そのため、撮影コースBの場合には、撮影コースBの写りとなるように、利用者に適切な撮影位置で撮影させるため、撮影の際に、撮影位置に関して注意喚起するアナウンスを行うようにしてもよい。一方、撮影コースAは、撮影コースBよりも被写界深度が深いため、所定の撮影位置からずれた位置で撮影しても、ピントが合っているような写りとなる。そのため、撮影コースAの場合、撮影コースBより撮影位置を制限する必要性は低い。
また、カメラ21のコントラストの設定値は、例えば、撮影コースAの場合には、標準のコントラストの設定値よりも小さい値に設定し、撮影コースBの場合には、標準のコントラストの設定値よりも大きい値に設定する。つまり、撮影コースAよりも撮影コースBの方が、コントラストが高くなるようにカメラ21の設定値を調整する。
また、照明装置23、25の光量は、撮影コースに応じたカメラ21の絞り値(F値)に応じて調整される。本実施形態では、上記したように、撮影コースBの場合、撮影コースAよりも絞り値(F値)が小さい値に設定されため、撮影コースBの場合には、撮影コースAの場合よりもカメラ21のレンズを透過する光量が多くなる。そのため、この例では、撮影コースBの場合には、撮影コースBの写りに適した照明となるように、撮影コースAの場合よりも照明装置23,25の光量を小さく調整する。照明装置23、25の光量の調整は上記に限らない。つまり、照明装置23、25の光量は、撮影コースに応じたカメラ21の絞り値(F値)に応じて調整されるだけではなく、上述したカメラ21のコントラストの設定値に応じて調整されてもよい。
なお、この例において、照明装置23aと照明装置23bはそれぞれ、2つのストロボ光源(図示略)を備える。照明装置23bの一方のストロボ光源(以下、第1のストロボ光源)は、照明装置23aの照射による被写体に生じる影を除去するために用いられ、他方のストロボ光源(以下、第2のストロボ光源)は、被写体の足元を照らし、クロマキー処理の精度を向上させるために用いられる。撮影コースA及び撮影コースBのいずれの場合も、照明装置23aの2つのストロボ光源の光量が同等となるように照明装置23aの光量は調整される。そして、撮影コースAの場合には、照明装置23bの第1のストロボ光源の光量を、照明装置23aの1つのストロボ光源の光量よりも小さくし、第2のストロボ光源の光量を、照明装置23aの1つのストロボ光源の光量よりも大きくするように、照明装置23a,23bの光量を調整する。また、撮影コースBの場合には、照明装置23bの第1のストロボ光源と第2のストロボ光源の光量を、照明装置23aの1つのストロボ光源の光量よりも小さくするように照明装置23a,23bの光量を調整する。
特に、照明装置23aからの光は、被写体の顔に対して照射されるため、照明装置23aの配置や光量は、被写体の顔の写りに影響する。図12Aは、カメラ21の上側に配置される上方照明装置の従来の配置例を示す模式図である。図12Aに示す照明装置80は、本実施形態の照明装置23aと同じ形状及び大きさを有する。図12Aに示すように、照明装置80は、照明装置80の中心Cがカメラ21の中心線Lと重なるように、カメラ21の真上に配置され、基準撮影位置Sに所定の光量が照射されるように傾けて配置される。この場合には、中心線Lを挟んで左右に並んだ被写体P1とP2の顔の正面から略均一に光が照射されるため、被写体P1、P2の顔の陰影は出来にくい。
一方、本実施形態では、図12Bに示すように、照明装置23aは、カメラ21の中心線Lに照明装置23aの一部が重なり、照明装置23aの中心Cが従来の照明装置80よりも距離Wだけ紙面左側に位置するように配置され、基準撮影位置Sに所定の光量が照射されるように傾いている。この場合、図12Aの照明装置80の配置より紙面左側方向から、照明装置23aからの光が照射されるため、図12Aの配置と比べ、被写体P1、P2の顔の陰影が出来やすくなる。
そのため、本実施形態では、各撮影コースで想定されている写りとなるように、撮影コースごとにカメラ21の設定値(絞り値(F値)やコントラスト)を変更し、カメラ21の設定値に応じて照明装置23a、23bの光量を調整することにより、各撮影コースの写りに適した照明を実現している。
このように、撮影コースの写りに応じた照明装置23の光量及びカメラ21の絞り値(F値)やコントラストの調整を行っても、照明装置23aの中心Cがカメラ21の中心線Lから距離Wだけずれた位置に照明装置23aが配置されていることにより、撮影コースAの場合でも、2人の被写体の顔に照射される光は均一ではなく、2人の被写体の顔の明るさに差が生じる。そのため、撮影コースAの場合には、従来の写りを好む利用者のために、撮影画像に対し、2人の被写体の顔に生じた陰影を消すための画像処理、すなわち、照明装置23aによる照明効果を弱めるための画像処理を行う。これにより、2人の被写体に均一に光が照射されたような従来の写りの通常撮影画像を生成する。一方、撮影コースBの場合には、撮影画像の被写体の陰影を残すように、肌の明るさ等を調整する画像処理を行うことで、陰影がはっきりした立体感のある写りの通常撮影画像を生成する。
ここで、照明装置23aの中心Cとカメラ21の中心線Lとの距離Wについて具体的に説明する。本実施形態において、距離Wは、W1≦W<W2の条件を満たす。W1は、照明装置23aの半径rの1/2の長さであり、W2は、照明装置23aの半径rの長さである。照明装置23aの半径rは、照明装置23aを構成するドーム形状のカバー231aの半径である。図12Bは、カメラ21の中心線Lからの距離W=W1の場合の例を示している。この例において、照明装置23aの半径rは約320mmであり、距離Wは約160mmである。また、図12Cは、上記条件を満たす距離Wが約320mm未満となる場合の照明装置23aの配置例を示している。つまり、図12B及び図12Cに示すように、照明装置23aは、少なくとも、カメラ21の中心線Lに照明装置23aの一部が重なり、照明装置23aの中心Cが、カメラ21の中心線Lを基準とする左右いずれか一方の側の一定の距離の範囲内に位置するように配置されていればよい。
なお、カメラ21の中心線Lを挟んで2つの照明装置23aを配置し、2人の被写体の顔の陰影がはっきりした写りとなるように、一方の照明装置23aの光量を他方の照明装置23aよりも大きくすることも考えられる。この場合には、2つの照明装置23aは、カメラ21の中心線Lにおいて重ならないように配置される。つまり、各照明装置23aと、中心線Lとの距離Wは、照明装置23aの半径rの長さ(=W2)以上となる。このように構成する場合、照射する光量を大きくする照明装置23aの側に立つ一方の被写体には光が多く当たり、他方の被写体は一方の被写体の影になりやすい。その結果、2人の被写体に照射される光量の差が顕著となり、他方の被写体が一方の被写体よりも暗く写ってしまい、被写体の間に写りに対する不公平感が生じる。つまり、カメラ21の中心線Lに照明装置23aの一部が重ならないように配置した場合、一方の被写体が他方の被写体よりも暗く写ってしまうという問題が生じやすい。また、このように、被写体間で照明の当たり具合に大きな差が生じると、撮影された写真画像に対して陰影を消す画像処理を行っても被写体間で均一な明るさとなるような従来の写りにすることが困難である。
また、カメラ21の中心線Lからの距離WがW1より小さい場合には、図12Aと同様、2人の被写体の正面から略均一に光が照射され、1つの照明装置23aで、2人の被写体の陰影がはっきりした写りを実現しにくいという問題が生じる。
つまり、照明装置23aの中心Cとカメラ21の中心線Lとの距離WがW2以上になると被写体間で明暗が生じ、距離WがW1よりも小さくなると被写体の顔に陰影ができない。本実施形態では、このような問題を解決するべく、図12B及び図12Cに示すように、照明装置23aの中心Cの位置が、カメラ21の中心線Lから一定の範囲内(W1≦W<W2)となるように照明装置23aを配置し、2人の被写体の顔に適度な陰影が生じるようにしている。
なお、カメラ21の中心線Lを挟んで左右それぞれに複数の照明装置を配置し、2人の被写体に照射される光量の差が顕著とならないように照明装置の光量を制御することで、2人の被写体の陰影がはっきりした写りを実現することも考えられる。しかしながら、この場合には、左右に複数の照明装置を配置するための大幅な設計変更とコストがかかる。本実施形態では、1つの照明装置23aだけで、2人の被写体の陰影がはっきりした写りを実現できるため、照明装置23aの配置の設計変更とコストを最小限に抑えることができる。
図11に戻り、CPU103は、5回分の通常撮影の後、編集ブース4が空いているか否かを判断する(ステップS214)。編集ブース4が空いていない場合(ステップS214:No)、CPU103は、利用者に対して待機を促す待機画面(図示略)を正面ディスプレイ22に表示させる(ステップS215)。編集ブース4が空いている場合(ステップS214:Yes)、CPU103は、編集ブース4への移動を誘導する誘導画面(図示略)を正面ディスプレイ22に表示させる(ステップS216)。なお、CPU103は、誘導画面の表示とともに、利用者を編集ブース4へ誘導する音声をスピーカ450から出力させてもよい。
<3.3.画像編集処理>
次に、画像編集処理(ステップS30)について説明する。図13は、画像編集処理の動作フロー図である。
CPU103は、画像編集に関するデモンストレーション映像等を表示する待機画面(図示略)を編集用ディスプレイ411(図5参照)に表示させる(ステップS311)。
撮影ブース2から編集ブース4へ移動した利用者が待機画面にタッチペン412(図5参照)でタッチすると、写り選択画面(図示略)を編集用ディスプレイ411に表示し、利用者ごとに、目の大きさや黒目の大きさ、顔の輪郭等の顔の写りの選択を受け付ける。また、CPU103は、明るさ選択画面(図示略)を編集用ディスプレイ411に表示し、肌の明るさの選択を受け付ける(ステップS312)。顔の写り選択画面(図示略)では、利用者ごとに、目の大きさ、黒目の大きさ、顔の輪郭のそれぞれについて、予め用意された複数の補正パターンから所望する補正パターンの選択を受け付ける。その際、利用者が選択した補正パターンの組み合わせに応じた画像処理がその利用者のテスト画像に施されたサンプル画像が表示される。
CPU103は、利用者ごとのテスト画像に基づき、ステップS213で生成された通常撮影画像について顔認識処理を行い、通常撮影画像に写る各被写体の顔を識別する。そして、通常撮影画像において識別した利用者ごとの顔部分に、ステップS312で利用者ごとに選択された顔の写りの補正パターンに応じた画像処理と、ステップS312で選択された明るさに応じた画像処理とを施す。そして、CPU103は、画像処理後の5枚の通常撮影画像を、縦と横の長さの比率が所定比率となるように所定の画像サイズにトリミングする(ステップS313)。これにより、5枚の通常撮影画像に対して画像処理が施され、所定の画像サイズにトリミングさされた5枚の通常写真画像が生成される。生成された5枚の通常写真画像は、撮影回数と対応づけられてメモリ105に記憶される。以下、1〜5回の各通常撮影で得られた通常写真画像を、通常写真画像G1〜G5と称する場合がある。
(落書き処理)
続いて、ステップS313の後、CPU103は、編集用ディスプレイ411に、利用者ごとの編集画面を表示する。編集画面において、利用者ごとに、5枚の通常写真画像に対し、落書き操作を受け付ける(ステップS314)。以下に、各利用者から受け付ける落書き操作に応じて、CPU103が実行する処理の例を説明する。
図14は、編集画面の一例を示す図である。図14に示す編集画面では、中央上部領域に、編集時間の残り時間を表示する残時間表示領域及びカラーパレットが縦に並んで配置される。この中央部上部領域の左右両側に、それぞれ、編集領域301L、301Rとサムネイル画像表示領域307L、307Rが配置される。各編集領域301L、301Rの下方には、編集ツールが配置される編集ツール表示領域302L、302Rが配置されている。編集領域301L、301Rは、1回のプレイで関わる複数の利用者それぞれに対応して設けられる。本例では、編集領域及び編集ツール表示領域が、左右に並んで配置されるので、2人の利用者が同時に編集画面に対して入力を行うことができる。すなわち、左側の編集領域301L、編集ツール表示領域302Lは、左側の利用者によるタッチペン412を用いた入力を受け付け、右側の編集領域301R、編集ツール表示領域302Rは、右側の利用者によるタッチペン412を用いた入力を受け付ける。
各編集領域301L、301Rの上方には、サムネイル画像表示領域307L、307Rが各々配置されている。サムネイル画像表示領域307L、307Rには、5枚の通常写真画像G1〜G5を縮小したサムネイル画像が撮影順に表示される。各編集領域301L、301Rには、初期状態において、通常写真画像G1〜G5のうち1枚の通常写真画像と、その通常写真画像に対応する背景画像とを重ねた画像が表示される。左の編集領域301Lと右の編集領域301Rには、互いに異なる通常写真画像が表示される。
利用者が、サムネイル画像表示領域307L、307Rにおいて、通常写真画像G1〜G5のいずれかのサムネイル画像をタッチペン412でタッチすると、CPU103は、タッチペン412でタッチされたサムネイル画像に対応する通常写真画像を編集領域301L、301Rに表示させる。図14の例では、左側において通常写真画像G1のサムネイル画像が選択され、編集領域301Lに通常写真画像G1が表示されている。右側において通常写真画像G2のサムネイル画像が選択され、編集領域301Rに通常写真画像G2が表示されている。CPU103は、各サムネイル画像表示領域307L、307Rにおいて、各編集領域301L、301Rに表示された通常写真画像のサムネイル画像の表示領域に、「らくがき中」の文字を表示させてもよい。
編集ツール表示領域302L、302Rには、編集領域301L、301Rに入力可能なスタンプの一覧(305)、又は、自動編集ボタン(303)が表示される。ここで、スタンプは、通常写真画像における人物の前景又は背景に入力可能な素材画像である。自動編集ボタンは、複数の素材画像の組み合わせを利用者の1クリック操作により編集領域301L、301Rの通常写真画像に配置して表示するためのボタンである。スタンプ一覧(305)の表示と、自動編集ボタン(303)の表示とは、利用者によるシートタブ3022(3021)の選択操作により切り替えられる。図14に示す例では、左の編集ツール表示領域302Lに自動編集ボタンの一例(303)が、右の編集ツール表示領域302Rにスタンプ一覧の一例(305)が表示されている。なお、編集ツール表示領域302L、302Rは、編集(落書き)操作を行う複数の利用者それぞれに対応して設けられる。そのため、スタンプ一覧の表示と自動編集ボタンの表示の切り替えは、複数の利用者それぞれに対応する編集ツール表示領域302L、302Rにおいて、互いに独立して行うことができる。
図14に示す例では、シートタブ3022で選択可能な項目として、「キャラクター」、「勝手にらくがき」、「ネーム」、・・・等が利用者に選択可能な状態で表示される。これらのシートタブ3022の項目の内容を切り替えるための大項目シートタブ3021が、さらに設けられる。大項目シートタブ3021で選択可能な項目には、「SPECIAL」、「STAMP」、「MESSAGE」、・・・等が含まれる。
図14に示す例では、左の編集ツール表示領域302Lでは、大項目シートタブ3021で「SPECIAL」が選択され、シートタブ3022で「勝手にらくがき」が選択されている。この場合、左の編集ツール表示領域302Lには、「勝手にらくがきON」ボタン303(自動編集ボタンの一例)と、「やっぱやめとく〜OFF」ボタン304とが表示される。右の編集ツール表示領域302Rでは、大項目シートタブ3021で「SPECIAL」が選択され、シートタブ3022で「キャラクター」が選択されている。この場合、右の編集ツール表示領域302Rには、スタンプ一覧305、スタンプ色切り替えボタン306、スタンプの配置レイヤ、回転、サイズ等を制御するためのボタン群3024、及びキャラクター3025が表示される。スタンプ一覧305は、このキャラクター3025にまつわるデザインとすることができる。
スタンプ一覧305には、複数のスタンプそれぞれのアイコンが選択可能な状態で表示される。各アイコンは、スタンプの画像が矩形形状のアイコンフレームの内側に配置された態様で表示される。すなわち、各アイコンは、素材画像であるスタンプの画像と、このスタンプの画像の背景の色(例えば、白色)とを含む。スタンプ色切り替えボタン306は、スタンプ一覧305に表示される、各アイコンのスタンプの画像の色及び背景色を、切り替えるためのボタンである。例えば、スタンプ色切り替えボタン306の「WHITE」が押されると、CPU103は、スタンプ一覧305の各アイコンの背景色を白色(白色系、明るい色)として、スタンプ自体の画像は、白色の背景において認識しやすい色で表示する(図14に示す状態)。スタンプ色切り替えボタン306の「BLACK」が押されると、CPU103は、各アイコンの背景色を黒色(黒色系、暗い色)として、スタンプの画像を、黒色の背景において認識しやすい色(例えば、白色)で表示する。図15は、図14に示す例において、「BLACK」が押された場合のスタンプ一覧305の表示例を示す図である。
このように、スタンプ一覧において、背景色及びスタンプの画像の色を切り替え可能とすることで、利用者は、編集領域301L、301Rの通常写真画像の色合いに応じた色のスタンプを一覧に表示させることができる。例えば、通常写真画像の人物が冬の制服のように黒系の服を着ていたり、黒髪であったりした場合、この人物に黒系のスタンプを重ねて配置しても目立たない。また、夏の制服のように白系の服を着た人物に白系のスタンプを重ねても目立たない。このように、利用者が好むスタンプを通常写真画像に配置しようとした場合に、スタンプが目立たなかったり、写真画像と合わなかったりする場合がある。そこで、本実施形態のように、スタンプ一覧におけるスタンプ画像の色とその背景を切り替え可能とすることで、写真画像に合うスタンプを提供でき、利用者の選択できるスタンプの幅を広げることができる。
また、図14に示す例では、スタンプ一覧の色及び背景色を切り替えた場合、全てのアイコンにおいて、スタンプのデザイン(模様・柄・形状等)は保ったまま、色のみが異なるよう表示が切り替えられる。そのため、利用者が気に入ったデザインを見つけた場合、同じデザインで写真画像に合う色のスタンプを提供することができる。さらに、大項目シートタブ3021及びシートタブ3022を切り替えることにより表示される全てのスタンプ一覧において、スタンプの色と背景色を切り替えることができるように構成することもできる。これにより、シートタブ3021、3022選択で表示可能なスタンプ一覧のうち一部でスタンプ色切り替えボタン306によるスタンプの色切り替え可能とする場合に比べて、利用者にとっての使い勝手が格段によくなる。
(自動編集の例)
次に、「勝手にらくがきON」ボタン303が押された場合の処理について説明する。図14に示す左の編集ツール表示領域302Lにおいて、「勝手にらくがきON」ボタン303が押されると、CPU103は、複数の素材画像の組み合わせで構成される編集用画像を、編集領域301Lに表示された写真画像に配置(合成)して表示する。CPU103は、「勝手にらくがきON」ボタン303が押される度に異なる編集用画像を写真画像に配置する。ここで、「勝手にらくがきON」ボタン303が押された時には、編集ツール表示領域302Lのどこにも表示されていなかった編集用画像が、編集領域301Lに配置される。すなわち、「勝手にらくがきON」ボタン303が押された場合に編集領域301Lの写真画像に配置される候補となる編集用画像が予め編集画面に表示されるような態様ではない。そのため、利用者は、「勝手にらくがきON」ボタン303を押して編集領域301Lに初めて表示される編集用画像を見て、意外性や新鮮味を感じることができる。
CPU103は、「勝手にらくがきON」ボタン303が押されると、編集領域301Lに編集用画像を表示すると同時に、音声(ナレーション)を出力する。CPU103は、HDD104又はメモリ105に、編集用画像に対応して予め記録された音声データを再生する。このように、音声を出力することで、編集用画像の表示に伴って利用者が感じる楽しさの度合いをより高めることができる。
編集ツール表示領域302Lにおいて、「勝手にらくがきON」ボタン303とともに表示される「やっぱやめとく〜OFF」ボタン304は、「勝手にらくがきON」ボタン303の押下によって編集領域301Lに配置された編集用画像を取り消すためのボタンである。「やっぱやめとく〜OFF」ボタン304が押されると、CPU103は、編集領域301Lにおいて、通常写真画像に重ねて配置(合成)して表示されている編集用画像の表示を消す。
また、CPU103は、「勝手にらくがきON」ボタン303が押された時に、予めHDD104又はメモリ105に記録された複数の編集用画像から少なくとも1つの編集用画像を選択し、編集領域301Lにおける通常写真画像と重ねて表示する。CPU103は、「勝手にらくがきON」ボタン303が押される度に異なる編集用画像を表示する。そのため、HDD104又はメモリ105には、複数の編集用画像が予め記録される。複数の編集用画像の少なくとも1つは、写真画像の予め決められた位置に配置される素材画像(設定配置用素材、具体例は後述)と、写真画像において画像認識される人物に基づく位置に配置される素材画像(認識配置用素材画像、具体例は後述)との組み合わせで構成される。これにより、デザイン性の高い編集用画像を準備することができる。
本実施形態では、CPU103は、「勝手にらくがきON」ボタン303が押された時に編集領域301Lに表示されている通常写真画像のアングルに応じた編集用画像を、予め記録された編集用画像から選択し、通常写真画像と重ねて表示する。一例として、通常写真画像のアングルは、「アップ」、「上から全身」又は「正面全身」のいずれかである。HDD104又はメモリ105には、各アングルに対応する複数の編集用画像が予め記録される。CPU103は、編集領域301Lに通常写真画像のアングルを特定し、特定したアングルに対応する複数の編集用画像の中から1つの編集用画像を選択する。
このように、編集画面に表示されている編集対象の通常写真画像のアングルに対応する複数の編集用画像の中から選択した編集用画像を通常写真画像に配置して表示することで、通常写真画像のアングルに合った違和感の少ない落書きを利用者に提案することができる。なお、本実施形態における「アップ」は、被写体の顔及び上半身の一部を撮影するためのアップ用アングルの一例であり、「正面全身」及び「上から全身」は、被写体の全身を撮影するためのアングルであって互いに異なる第1全身用アングル及び第2全身用アングルの例である。
図16は、「アップ」のアングルに対応する編集用画像を、通常写真画像に配置した場合の例を示す図である。図17は、「正面全身」のアングルに対応する編集用画像、図18は、「上から全身」のアングルに対応する編集用画像の配置例を示す図である。図16(a)に示す例では、編集用画像は、複数の素材画像310aで構成され、通常写真画像G1の前景に配置される。複数の素材画像310aは、同じデザイン(ハート)である。図16(b)に示す編集用画像は、互いに異なるデザインの複数の素材画像310b、310c、310dで構成される。図16(a)、(b)における素材画像310a〜310dは、いずれも、編集領域301L(通常写真画像)において予め決められた位置に配置される素材画像(設定配置用素材画像)の例である。
図16(c)に示す編集用画像は、「アップ」のアングルの通常写真画像の人物の顔に配置される耳のデザインの素材画像310e及び鼻とひげのデザインの素材画像310fと、顔以外の場所に配置される文字デザインの素材画像310gとを含む。素材画像310gは、通常写真画像の予め設定された位置に配置される設定配置用素材画像の例である。素材画像310e、310fは、通常写真画像において画像認識される人物の顔に基づく位置に配置される素材画像(顔配置用素材画像)の例である。図16(c)に示す編集用画像は、設定配置用素材画像と顔配置用素材画像の組み合わせで構成される。このように、「アップ」のアングル用に準備する編集用画像に、設定配置用素材画像と顔配置用素材画像の組み合わせを含めることができる。これにより、被写体の顔及び上半身が大きく写っている「アップ」のアングルで撮影された通常写真画像に合った配置のデザイン性の高い編集用画像が提供される。なお、顔配置用素材画像は、写真画像において画像認識される人物に基づく位置に配置される認識配置用素材画像の一例である。
図17(a)に示す編集用画像は、正面全身の通常写真画像の前景に配置される複数の素材画像310h、310iで構成される。これらの素材画像310h、310iは、設定配置用素材画像の例である。図17(b)に示す編集用画像は、「正面全身」のアングルの通常写真画像の人物の周りに配置される複数の星で構成される素材画像310jと、花デザインの素材画像310kとを含む。素材画像310jは、写真画像において画像認識される人物の身体の輪郭に基づく位置に配置される素材画像(人物配置用素材画像)の例である。素材画像310kは、設定配置用素材画像の例である。このように、「正面全身」アングル用に記録された複数の編集用画像には、設定配置用素材画像と人物配置用素材画像の組み合わせを含む編集用画像を含めることができる。これにより、被写体の全身が写っている正面全身のアングルで撮影された通常写真画像に合った配置を有し、デザイン性の高い編集用画像が提供される。なお、「正面全身」アングル用の編集用画像には、顔配置用素材画像と人物配置用素材画像の組み合わせを含む編集用画像が含まれてもよい。なお、人物配置用素材画像は、認識配置用素材画像の一例である。
図18(a)に示す編集用画像は、「上から全身」アングルの通常写真画像の人物の頭に配置される耳のデザインの素材画像310e、顔に配置される鼻とひげのデザインの素材画像310f、及び、星の形の素材画像310m、文字デザインの素材画像310Lを含む。素材画像310e、310fは、顔配置用素材画像の例であり、素材画像310m、310Lは、設定配置用素材画像の例である。図18(b)に示す編集用画像は、「上から全身」アングルの通常写真画像の人物の周りに配置される文字デザインで構成される素材画像310nと、人物の首の下方に配置される吹き出しの素材画像310pとを含む。素材画像310nは、人物配置用素材画像の例である。素材画像310pは、顔配置用素材画像の例である。このように、「上から全身」アングル用に記録された複数の編集用画像には、設定配置用素材画像と顔配置用素材画像の組み合わせを含む編集用画像と、顔配置用素材画像と人物配置用素材画像の組み合わせを含む編集用画像を含めることができる。これにより、被写体の顔が大きめに写りかつ全身が写っている上から全身のアングルで撮影された通常写真画像に合った配置のデザイン性の高い編集用画像が提供される。なお、「上から全身」アングル用の編集用画像には、設定置用素材画像と人物配置用素材画像の組み合わせを含む編集用画像が含まれてもよい。
ここで、顔配置用素材画像を通常写真画像に配置(合成)する処理の例を、図19を参照して説明する。図19(a)は、図16(c)及び図18(a)に示す素材画像310fの画像データとして記録されている時のサイズを表す。図19(b)は、CPU103が、通常写真画像に対する顔認識処理を実行した結果、顔における基準点として特定された位置の一部の例を×(バツ印)で示した図である。CPU103は、図19(b)において、顔の外縁の左右の目の高さに相当する位置を示す左右の点m1、m2を結ぶ線分K1の長さを基準に、図19(a)に示す画像のサイズを変更する。線分K1の長さは、目の高さ付近における顔の横幅に相当する。線分K1の長さは、点m1、m2の座標から求めることができる。例えば、図19(c)に示すように、素材画像310fの横幅が線分K2の長さとなるように、素材画像310fのサイズが調整される。これにより、認識された顔の大きさに応じて、素材画像310fのサイズを変更することができる。
また、CPU103は、線分K1の傾きに応じて、素材画像310fを回転させる。例えば、図19(d)に示すように、素材画像310fの左右方向が、線分K1と同じ方向になるよう素材画像310fを回転させることができる。これにより、認識された顔の傾きに応じて、素材画像310fを回転させることができる。
CPU103は、素材画像310fの中心(すなわち鼻の部分)が、通常写真画像の人物の鼻の頂点として認識された点m5の座標に位置するよう、素材画像310fを通常写真画像に対して重ねて配置(合成)する(図19(e)参照)。これにより、認識された顔の鼻の位置に、素材画像310fの鼻の部分が合うように配置することができる。このようにして、認識された顔に基づく位置に、素材画像を貼り付けることができる。すなわち、CPU103は、通常写真画像の顔に合うように、素材画像310fのサイズ、角度及び配置位置を自動的に決定する。
上記例は、素材画像のサイズ、角度、及び配置位置の全てを決定しているが、これらのうち、配置位置のみ或いは、配置位置に加えてサイズ又は角度を決定する態様であってもよい。上記例は、顔の鼻に重ねて素材画像を配置する例である。この他にも、認識された顔の基準点の座標に基づいて、例えば、頭の部分に素材画像を配置したり(図16(c)の素材画像310e)、首の下の部分に素材画像を配置したり(図18(b)の素材画像310p)、顔の右又は左のほほの部分に素材画像を重ねて配置したりすることができる。さらに、顔の輪郭を示す基準点を基に、顔の輪郭を囲む素材画像を配置することができる。これにより、例えば、通常写真画像の人物が、着ぐるみ、壁等の穴から顔だけ出しているような、愉快でかわいげのある落書きが可能になる。また、CPU103は、人物配置用素材画像の配置においても、認識された人物の輪郭における基準点の座標に基づいて、人物の輪郭に応じた位置に素材画像を配置することができる(例えば、図17(b)の素材画像310j、図18(b)の素材画像310n)。
次に、編集用画像として記録されるデータ構成の例について説明する。図20は、予め記録される編集用画像及び音声データの例を示す図である。図20に示す例では、アップ、正面全身、上から全身の各アングルに対応して、それぞれ複数の編集用画像が記録される。また、各編集用画像に対応して音声データも記録される。各音声データは、対応する編集用画像が表示される際に再生する音声のデータである。ここでは、一例として、1つのアングルにつき、6つの編集用画像が記録され、6つの編集用画像には、01〜06のデザイン番号が付与されている。図20において、各アングルのデザイン番号01〜06それぞれに対応する欄には、各編集用画像の素材画像のタイプの組み合わせ、及び、各編集用画像と対応して記録される音声データの内容が示されている。例えば、「アップ」のアングルのデザイン番号01の編集用画像には、顔配置用素材画像のみが含まれ、「プリチー」という音声も対応付けて記録される。「正面全身」のアングルのデザイン番号03の編集用画像には、設定配置用素材画像、顔配置用素材画像、及び人物配置用素材画像が含まれ、「どう?かわいい?」という音声が対応づけて記録される。
各編集用画像を、設定配置用素材画像、顔配置用素材画像、及び人物配置用素材画像のうち少なくとも1つを含むよう構成することで、例えば、図20に示すように、3種類の素材画像のタイプの様々な組み合わせで編集用画像を構成することができる。これにより、予め記録される複数の編集用画像が、変化に富み、かつ、通常写真画像に合ったデザイン性の高いものになる。
なお、各アングルに対応する複数の編集用画像の数及び組み合わせは、図20に示す例に限定されない。例えば、図20に示す例では、複数の編集用画像がアングルごとに記録されるが、アングルとは関連付けないで、複数の編集用画像を記録することもできる。また、例えば、各アングルにおいて、季節又はイベントに応じた特別編集用画像がさらに含まれてもよい。特別編集用画像は、例えば、季節又はイベントの時期に入れ替えることができる。すなわち、特別編集用画像は、他の編集用画像と保存期間(表示期間)が異なる。特別編集用画像を、デザイン番号01すなわち一番目に表示される編集用画像(表示の順番については後述)に設定することができる。これにより、1回目の「勝手にらくがきON」ボタン303が押された時に、季節又はイベントに合った編集用画像が表示されるので、利用者の高揚感をより高めることができる。イベントは、例えば、お花見、夏祭り、ハロウィーン、クリスマス、又は、バレンタインデー等である。
次に、各アングルの複数の編集用画像を表示する順番の例について説明する。CPU103は、落書き処理(S314)において、複数のアングルそれぞれについて直近の「勝手にらくがきON」ボタン303の押下で各編集領域301L、302Rに表示された編集用画像を記録しておく。例えば、各アングルの直近のボタン303押下により表示された編集用画像のデザイン番号が、落書き処理の実行中にメモリ105に一時的に記録される。CPU103は、「勝手にらくがきON」ボタン303が押されると、メモリ105を参照して、その時に編集領域301Lに表示されている通常写真画像のアングルについて、直近のボタン押下時に表示された編集用画像を特定する。CPU103は、特定した編集用画像と異なる編集用画像を、当該アングルに対応する複数の編集用画像から選択して、編集領域301Lに表示する。この時、CPU103は、例えば、予め決められた順又はランダムな順で、編集用画像を選択することができる。これにより、「勝手にらくがきON」ボタン303が押される度に、前回のボタン押下時に表示した編集用画像とは異なる編集用画像を表示することができる。
例えば、CPU103は、「勝手にらくがきON」ボタン303が押される度に、図20に示すデザイン番号01〜06の順に、各アングルにおける編集用画像を表示することができる。ここで、デザイン番号06まで表示されると、再びデザイン番号01から順に表示(ループ表示)することができる。以下のこの場合の具体例を説明する。
図21は、編集領域301Lに1つの通常写真画像G1が表示されている状態で、「勝手にらくがきON」ボタン303(以下、単にボタン303と称する)が複数回押された場合の、編集用画像の表示順の例を示す図である。図21において、説明の便宜上、「アップ」アングルのデザイン番号01、02、・・・、06の編集用画像を、それぞれ、A−1、A−2、・・・、A―6で表している。実際には、「A−1」のような文字でなく画像が表示される。図21の例では、ボタン303が6回押されると、編集用画像A−1からA―6が順に表示される((図21(a)〜(g))。7回目の押下では、編集用画像A−1が再び表示され(h)、以降、「アップ」アングルの通常写真画像の表示時のボタン押下に伴って、編集用画像A−1からA―6がループして表示される。このように、CPU103は、「アップ」アングルの通常写真画像の表示時にボタン303が押下される度に、予め決められた順、すなわちA−1、A−2、A−3、・・・、A−6で、編集用画像を表示する。
図22は、編集領域301Lにおける通常写真画像の切り替え操作を含む場合の編集用画像の表示順の例を示す図である。図22において、説明の便宜上、「正面全身」アングルのデザイン番号01の編集用画像をB−1で示す。図22に示す例では、「アップ」アングルの通常写真画像G1が表示された状態(図22(a))で1回ボタン303が押されるとアップ用の編集用画像A−1が表示される(b)。その後、編集領域301Lの表示が別の「アップ」アングルの通常写真画像G2に切り替えられた状態(c)でボタン303が押されると、編集用画像A−2が表示される(d)。さらに、この通常写真画像G2が表示された状態でボタン303が6回押されると、A−2〜A−6が順に表示された後、ループして1番目の編集用画像A−1が表示される(e)。その後、編集領域301Lの表示が、異なるアングル「正面全身」の通常写真画像G4に切り替えられ(f)、ボタン303が1回押されると、「正面全身」用の編集用画像B−1が表示される(g)。編集領域301Lの表示が、通常写真画像G4から「アップ」アングルの通常写真画像G3に切り替えられ(h)、ボタン303が押されると、編集用画像A−2が表示される(i)。編集用画像A−2は、直近のボタン303の押下により表示された編集用画像A−1の次の順番で表示されるべき編集用画像である。
このように、アングルの異なる通常写真画像が切り替わった場合でも、CPU103は、「アップ」アングルの通常写真画像の表示時にボタン303が押される度に、予め決められた順、すなわちA−1、A−2、A−3、・・・、A−6で、編集用画像を表示し、他の「正面全身」アングルの通常写真画像の表示時も、ボタン303が押される度にB−1から順に表示する。なお、「アップ」、「正面全身」アングル以外の「上から全身」アングルについても、同様に、予め決められた順で、編集用画像を表示することができる。
図23は、編集用画像の配置の取り消し操作を含む場合の編集用画像の表示順の例を示す図である。図23に示す例では、「アップ」アングルの通常写真画像G1が表示された状態(a)で1回ボタン303が押されるとアップ用の編集用画像A−1が表示される(b)。この状態で、編集領域301Lの表示が、通常写真画像G1から同じ「アップ」アングルの通常写真画像G2に切り替えられる(c)。このように、通常写真画像G1に編集用画像A−1が配置されて表示された状態(b)において、通常写真画像G1が別の通常写真画像G2に切り替えられた場合(c)、CPU103は、通常写真画像G1に編集用画像A−1が配置(合成)されること示す情報が記録される。その後、通常写真画像G2の表示時にボタン303が3回押されると、アップ用の編集用画像のA−2、A−3、A−4が順に表示される(d)。編集領域301Lの表示が、通常写真画像G2から、再び、元の通常写真画像G1に切り替えられると、通常写真画像G1に編集用画像A−1が配置されて表示される(e)。
通常写真画像G1及び編集用画像A−1の表示時(図23(e))に「やっぱやめとく〜OFF」ボタン304が押されると、編集領域301Lから編集用画像A−1の表示が消される(f)。さらに、編集領域301Lの画像が、通常写真画像G1から通常写真画像G3に切り替えられ(g)、ボタン303が押されると、編集用画像A−5が通常写真画像G3に配置されて表示される(h)。この編集用画像A―5は、直近のボタン303の押下により表示された編集用画像A−4の次の順番で表示されるべき編集用画像である。このように、編集用画像の取り消し操作が挿入された場合でも、CPU103は、各アングルの通常写真画像の表示時にボタン303が押下される度に、予め決められた順(上記例ではA−1、A−2、A−3、・・・、A−6)で、編集用画像を表示することができる。また、編集領域301Lにおいて、ある1つの編集用画像(例えば、A−1)が配置された通常写真画像(例えば、G1)の表示が、他の通常写真画像に切り替えられた場合、CPU103は、この編集用画像A−1が通常写真画像G1に合成されることを示す情報を記録しておき、再度、通常写真画像G1が表示する際には、通常写真画像G1と合成された状態で表示する。
上記図21〜図23に示す例では、編集画面の編集領域301L、302Rのうち一方の編集領域301Lにおける例である。他方の編集領域301Rでも同様の動作をすることができる。例えば、編集領域301Lと編集領域301Rにおいては、それぞれ互いに独立して、編集用画像の表示順が制御される。この場合、直近の編集領域301Lに対する「勝手にらくがきON」ボタン303押下時の編集用画像と、直近の編集領域302Rに対する「勝手にらくがきON」ボタン303押下時の編集用画像とが、それぞれメモリ105に記録される。CPU103は、編集領域301Lに対する「勝手にらくがきON」ボタン303が押された場合の編集用画像の表示順と、編集領域301Rに対する「勝手にらくがきON」ボタン303が押された場合の編集用画像の表示順とを、それぞれ、制御する。これにより、各利用者が、それぞれ「勝手にらくがきON」ボタン303を押すことによる自動編集を楽しむことができる。なお、編集領域301Lと編集領域301Rに同時に同じ編集用画像が表示されることも起こり得る。
上記の編集用画像の表示順制御の変形例として、複数の利用者用の編集領域301L及び編集領域301Rを通じて、各アングルに対応する複数の編集用画像が順に表示されるよう制御することもできる。すなわち、複数の編集領域301L、301Rを含む編集画面14において、編集領域301L又は編集領域301Rのいずれかの「勝手にらくがきON」ボタン303が押される度に、前回ボタン押下時とは異なる編集用画像を表示する構成とすることができる。例えば、直近の、編集領域301L又は編集領域301Rのいずれかに対する「勝手にらくがきON」ボタン303押下時に、編集領域301L又は編集領域301Rに表示した編集用画像を記録しておくことができる。この場合、編集領域301L又は編集領域301Rいずれかに対する「勝手にらくがきON」ボタン303が押されると、CPU103は、直近のボタン押下時に表示された編集用画像とは異なる編集用画像を予め決められた順に選択し、編集領域(301L又は301R)に表示することができる。
図21〜図23に示す例では、複数のアングルそれぞれについて複数の編集用画像の表示順を制御している。これに対して、例えば、表示されている通常写真画像のアングルに関わらず、「勝手にらくがきON」ボタン303が押される度に複数の編集用画像を順に表示することもできる。
再び、図14を参照し、編集ツール表示領域302Lには、「勝手にらくがきON」ボタン303の近傍に、特定のキャラクター3023が表示される。これにより、利用者が「勝手にらくがきON」ボタン303を押した場合に、あたかも、このキャラクター3023が、勝手気ままに編集領域301Lに落書きをしたかの印象を、利用者に与えることができる。そのため、例えば、「勝手にらくがきON」ボタン303を押したときに表示される編集用画像が、利用者の嗜好に完全に合っていない場合であっても、利用者は、キャラクター3023による落書きと受け止めて、寛大かつ愉快な気持ちになることができる。なお、キャラクター3023は、例えば、芸能人、スポーツ選手等の有名人、もしくは各種団体又はイベントにおけるマスコットキャラクター等のように実在するキャラクターであってもよいし、映画、漫画、アニメ、ゲーム等に登場する架空のキャラクターであってもよい。多くの人に親しまれているキャラクターを用いることで、利用者の楽しみ度合いを高めることができる。さらに、「勝手にらくがきON」ボタン303を押した時に出力される音声を、このキャラクター3023の声と一致させることができる。これにより、キャラクター3023が落書きをしたような感じをより高めることができる。
「やっぱやめとく〜OFF」ボタン304が押されると、編集領域301Lに、通常写真画像に合成(重畳)して表示された編集用画像の表示が消される。また、利用者は、「勝手にらくがきON」ボタン303の押下で編集領域301Lに表示された編集用画像の一部を、例えば、消しゴムツールを有効にした状態でタッチペンにより指定する操作で、消すことができる。すなわち、通常写真画像に重畳される編集用画像の一部は、利用者の操作により消すことができる。この場合も、編集用画像の一部は消える。このような処理を実現するため、編集領域301Lに合成(重畳)して表示される画像を、複数のレイヤに分けてメモリ105又はHDD104に記録することができる。例えば、「勝手にらくがきON」ボタン303により入力される編集用画像と、通常写真画像G1とは、異なるレイヤの画像として記録される。
図24は、編集領域301Lに重畳して表示される画像のレイヤ構成例を示す図である。図24の例では、下から順に、背景レイヤL21、ラクガキ人裏レイヤL22、人物レイヤL23、ラクガキ下レイヤL24、勝手にらくがき専用レイヤL25、ラクガキ上レイヤL26が重ね合わせて構成されている。背景レイヤL21は、背景が描画される。人物レイヤL23は、通常写真画像の人物が描画される。これらのレイヤL21、L23は、消しゴムツールで消されない。これらのレイヤL21、L23の間のラクガキ人裏レイヤL22は、「人物した」のON(図14参照)が選択された状態で利用者に入力されたスタンプ又はペン軌跡が描画される。勝手にらくがき専用レイヤL25には、「勝手にらくがきON」ボタン303押下時に入力される編集用画像が描画される。勝手にらくがき専用レイヤL25の上のラクガキ上レイヤL26には、通常のラクガキ用レイヤであり、「人物した」「文字した」いずれもOFFの状態で利用者に入力されたスタンプ又はペン軌跡が描画される。勝手にらくがき専用レイヤL25の下のラクガキ下レイヤL24には、「文字した」ONの状態で、利用者に入力されたスタンプ又はペン軌跡が描画される。
このように、「勝手にらくがきON」ボタン303による編集用画像用のレイヤを設けることで、利用者は、1クリックで「勝手にらくがき」の編集用画像のON/OFFを切り替えることができる。また、勝手にらくがき専用レイヤL25の上下に、その他のらくがきの編集用画像(例えば、スタンプ又はペン軌跡)用のレイヤL24、L26を配置することで、利用者は、「勝手にらくがき」で入力された編集用画像の前面及び後面に、落書きの画像を入力することができる。
以上、編集画面において、通常写真画像G1〜G5に対する編集(落書き)を受け付ける処理(図13のステップS314)の例を説明した。このような編集画面を表示して利用者による編集操作を受け付ける編集手段は、コンピュータ装置101により構成することができる。具体的には、コンピュータ装置101のCPU103が、メモリ105に記録された所定のプログラムを実行することにより、編集手段が実現される。また、上記例では、編集手段は、「勝手にらくがきON」ボタン303(自動編集ボタンの一例)が押されると、複数の素材画像で構成される編集用画像を通常写真画像に合成して表示する自動編集手段を有する。また、編集手段は、「勝手にらくがきON」ボタン303が押された時に表示される編集用画像に対応して予め記録された音声を出力するナレーション手段を有している。これらの自動編集手段、及びナレーション手段も、編集手段の一部として、コンピュータ装置101により構成することができる。
また、ステップS314における上記の「勝手にらくがきON」ボタン303が押されたときの処理は、編集(落書き)操作を行う複数の利用者それぞれに対応して、実行される。すなわち、複数の利用者それぞれが、互いに独立して「勝手にらくがきON」ボタン303を押下可能であり、「勝手にらくがきON」ボタン303押下に伴う編集用画像の表示処理も、複数の利用者それぞれに対して行うことができる。
上記構成において、前記編集手段は、前記編集画面の所定の領域に、自動編集ボタンを表示するか、或いは、前記各アングルに対応する複数の編集用画像以外の編集用画像又は素材画像の一覧を利用者が選択可能な状態で表示するかを、利用者の操作に応じて切り替えることができる。
この構成によれば、利用者は、自動編集ボタンを押すという簡単な操作で編集が可能な画面表示モードと、編集用画像又は素材画像の一覧から所望のものを選択して写真画像に配置する操作で編集を行う画面表示モードとを切り替えることができる。自動編集ボタンの画面表示モードにおいては、他の編集用画像又は素材画像の一覧は表示されないので、シンプルで分かりやすいインターフェースにすることができる。
上記構成において、前記編集手段は、前記選択可能な状態で表示される編集用画像又は素材画像の一覧において、前記編集用画像又は素材画像の色及び背景色を、利用者の操作に応じて切り替える構成とすることができる。これにより、編集画面において、編集対象の写真画像の色合いに応じた適切な色の編集用画像又は素材画像の一覧を表示することができる。
上記構成において、前記編集手段は、前記自動編集ボタンが押されると、前記選択された編集用画像を前記写真画像に合成して表示する際に、前記選択された編集用画像に対応して予め記録された音声を出力するナレーション手段をさらに備えてもよい。
上記構成によれば、自動編集ボタンを押す度に、選択された編集用画像に対応する音声を出力することができる。例えば、編集用画像ごとに異なる音声を出力したり、編集用画像の雰囲気を簡潔に表現する音声を出力したりすることができる。そのため、自動編集ボタンを押した時に写真画像に合成して表示される意外性のある編集用画像とそれに対応する音声とが相まって、利用者は、楽しみの度合が高い編集が可能になる。
なお、本実施例では、「勝手にらくがきON」ボタン303により編集用画像が決定し入力される例を示したが、他の方法であってもよい。利用者が、所定の編集操作をした場合に、配置用素材画像と認識配置用素材画像を含む編集用画像を、写真画像に合成して表示する構成とすることもできる。例えば、編集ツール領域302L又は302Rに、設定配置用素材と認識配置用素材がどのように配置されるかを示すサンプル画像を複数表示し、利用者がその複数のサンプル画像のうちのいずれかのサンプル画像を押した(選択した)場合に、そのサンプル画像に配置されている設定配置用素材と認識配置用素材を編集領域301L又は301Rに表示するようにすればよい。また、この場合、編集領域301L又は301Rに表示されている写真画像のアングルを判定し、そのアングルに応じたサンプル画像を表示するとなおよい。また、編集ツール領域302L又は302Rの、例えば左側に「勝手にらくがきON」ボタン303を表示し、それ以外の領域にサンプル画像を表示し、意外性のある自動入力と、利用者の好みによる入力の両方を備えてもよい。
このように、本実施形態では、利用者の1回の操作により、設定配置用素材と認識配置用素材を含む編集用画像を、写真画像に合成する画像として入力することができる。すなわち、利用者の1回の操作により、写真画像に写る人物や顔の位置に関係なく、例えば、人物や顔に被らない写真画像の周囲等に、適度の装飾を施すとともに、人物や顔の位置に基づいた装飾を施すことが可能である。そのような装飾を施す編集用画像が、意外性のある自動入力か利用者の好みにより入力するかは、いずれであってもよい。
CPU103は、落書き処理が終了すると、利用者ごとに、5枚の通常写真画像のそれぞれに対して選択された編集用画像を、その通常写真画像と対応づけてメモリ105に記憶する。
図13に戻り、CPU103は、利用者ごとに、動画コンテンツの種別を選択するための動画コンテンツ選択画面を編集用ディスプレイ411に表示し、利用者による動画コンテンツの種別の選択を受け付ける(ステップS315)。
(動画コンテンツ)
動画コンテンツは、サーバSVを介して利用者の携帯端末CL(図1参照)に提供される。利用者は、例えば、提供された動画コンテンツを携帯端末CLに表示させて再生したり、携帯端末CLに保存したりすることができる。
動画コンテンツは、予め用意されたテンプレートに基づいて生成される。テンプレートは、生成する動画の仕様を設定するためのテンプレート情報を有する。テンプレート情報には、動画に用いられる背景画像及び前景画像等のテンプレート画像と、テンプレート画像の配置、動画に用いる通常写真画像及び動画に用いる名前や日付の配置と、これらの配置タイミングなどが含まれる。テンプレート情報は、HDD104に予め記憶されている。
本実施形態では、動画コンテンツのテンプレートは、通常テンプレートとオリジナルテンプレートの2種類が用意されている。通常テンプレートは、予め定められたテンプレート画像と、通常写真画像とを用いて動画コンテンツを生成するテンプレートである。一方、オリジナルテンプレートは、予め定められたテンプレート画像と、通常写真画像と、動画コンテンツ用の名前及び日付(以下、動画用文字情報)とを用いて動画コンテンツを生成するテンプレートである。この例において、オリジナルテンプレートは、バースデー用テンプレートと、アニバーサリー用テンプレートが用意されている。
動画用文字情報は、後述する動画コンテンツの種別の選択後、利用者による名前や日付の入力を受け付けることにより得られる。オリジナルテンプレートでは、通常写真画像だけなく、動画コンテンツ用に利用者によって入力される名前や日付が用いられるため、通常テンプレートで作成される動画コンテンツよりも利用者のオリジナル性が高い動画コンテンツとなる。
ここで、動画コンテンツの構成について説明する。図25A、25Bは、バースデー用テンプレートに対応する動画コンテンツを構成する各フレームのうち、一定時間ごとに表示される代表的なフレームのフレーム画像F1〜F20を再生時刻順に並べて配置した図である。図25A、25Bにおいて、フレーム画像F1〜F20におけるテンプレート画像に相当する部分を符号Mで示し、プレイによって得られた通常写真画像に基づく画像(通常写真画像を含む)を符号N1で示している。なお、動画コンテンツに用いられる通常写真画像は、落書き処理の前になされる顔の写りや明るさ等の画像処理が反映された画像であり、利用者が選択した背景画像や編集用画像が合成されていない画像である。
本実施形態では、動画コンテンツのフレームごとに、そのフレームに用いられる通常写真画像を示す情報が予め設定されている。つまり、フレームに通常写真画像が用いられる場合には、その通常写真画像の撮影回数がフレームに設定されている。なお、一のフレームに、複数の通常写真画像が用いられる場合には、一のフレームにおいて、通常写真画像が配置される位置ごとに、予め撮影回数が設定される。
バースデー用テンプレートの一部のフレーム画像は、テンプレート画像Mとして、そのフレーム画像に配置される通常写真画像に、その通常写真画像に対して顔認識処理を行って認識された被写体の顔部分を装飾する装飾画像M1が合成されている。具体的には、例えば、フレーム画像F7に配置されている通常写真画像に基づく画像N1は、通常写真画像の一方の被写体の顔には眼鏡を模した装飾画像M1(M11)が合成され、他方の被写体の顔の頭部には帽子を模した装飾画像M1(M12)が合成されている。この例において、フレーム画像F9、F11、F15、F17における通常写真画像に基づく画像N1についても、フレーム画像F7と同様に装飾画像M1が合成されて表示される。つまり、フレーム画像ごとに、当該フレーム画像に用いる通常写真画像において顔認識処理を行い、認識された被写体の顔部分に、当該フレーム画像に対して予め設定された装飾画像M1が合成される。
また、オリジナルテンプレートに基づいて作成される動画コンテンツは、テンプレート画像と通常写真画像の他に、動画用文字情報を用いて作成される。図25A、25Bに例示するバースデー用テンプレートのフレーム画像において、動画用文字情報を示す画像は符号N2で表されている。具体的には、フレーム画像F1において、画像N2で示される「2015.09.21」の文字は、動画用文字情報として、利用者によって入力された誕生日の日付である。また、フレーム画像F19、F20において、画像N2で示される「AYA」の文字は、動画用文字情報として、利用者によって入力された名前である。動画用文字情報が用いられるフレームには、動画用文字情報に基づく画像が配置される位置や配置のタイミングが予め定められている。
動画コンテンツを構成する各フレーム画像は、再生時間の経過とともに、動きのある表示内容となるように、動画コンテンツのテンプレートに従って、フレーム画像に含まれるテンプレート画像(装飾画像を含む)、通常写真画像に基づく画像、動画用文字情報の位置、大きさ、角度等を変化させたものとなっている。
(フレーム画像の具体例)
例えば、図25Aに例示する、フレーム画像F7を含む再生区間では、通常写真画像に基づく画像N1がフレーム画像の略中央に表示された後、装飾画像M11、M12が現れ、画像N1に近づくように装飾画像M11、M12が移動し、画像N1における各被写体の顔部分の所定位置に配置されるように表示される。このように、所定の再生区間において、当該再生区間で用いる通常写真画像に対して認識された被写体の顔部分に装飾画像M1を合成して表示させることにより、単に、通常写真画像を表示させる場合と比べ、動画コンテンツのデザインの幅を広げることができ、意外性のある動画コンテンツを利用者に提供できる。
なお、通常写真画像について顔認識処理を行い、被写体の顔部分を用いたフレーム画像の例は、上記図25A、25Bの例に限らない。例えば、図26A〜26Cに例示するフレーム画像であってもよい。
図26Aに例示するフレーム画像Fnとフレーム画像Fn+1には、同じ通常写真画像に基づく画像N1と、同じテンプレート画像Mとが配置されているが、画像N1における被写体の顔部分の位置がフレーム画像Fnとフレーム画像Fn+1とで異なっている。つまり、フレーム画像Fnにおいて、通常写真画像について認識した各被写体の顔部分を含む2つの楕円領域の画像部分Nf1、Nf2が、フレーム画像Fn+1では、フレーム画像Fnにおける位置よりΔdだけ下側にずらした位置に配置されている。この例では、フレーム画像Fn、Fn+1を含む再生区間において、動画コンテンツと共に再生される音楽等の音声データに合わせて、画像部分Nf1、Nf2の位置が上下に変化し、テンプレート画像Mの位置は変化させないように表示される。従って、この場合、被写体の顔部分のみが音声データに合わせて上下に動く。なお、画像部分Nf1、Nf2は、例えば、フレーム画像に用いる通常写真画像において、顔認識処理によって認識された被写体の左右の目の中心間の距離と、被写体の顔の幅と、被写体の顔の長さとの比が所定の比率となるように特定される。
このように、所定の再生区間において、当該再生区間で用いる通常写真画像に対して認識された被写体の顔部分を音声に合わせて上下に動かすことで、娯楽性の高いデザインの動画コンテンツを提供することができる。
また、図26Bに例示するフレーム画像Fnには、ヤシの木を模したテンプレート画像M(M31)と、星やハートの図柄やアルファベットの文字で表されたテンプレート画像M(M32)と、通常写真画像に基づく画像N1(N11)、N1(N12)とが配置されている。画像N11、画像N12は、フレーム画像Fnに用いる1枚の通常写真画像について顔認識処理を行い、認識された2人の被写体の各顔部分の画像である。フレーム画像Fnにおいて、テンプレート画像M31は動画であり、テンプレート画像M32は静止画である。つまり、例えば、フレーム画像Fnにおいて、テンプレート画像M32と画像N11、N12はそれぞれ固定された位置に表示されるが、テンプレート画像M31はヤシの木が揺れているように表示位置や角度等が変化する。このように、動画と静止画とを用いて1つのフレーム画像が作成されることにより、静止画だけで1枚のフレーム画像が作成されている場合と比べ、より動きのある新しいデザインの動画コンテンツを提供することができる。
また、図26Cに例示するフレーム画像Fnには、フレーム画像Fnの略中央に、動画用文字情報に基づく画像N2と、アルファベットの文字からなるテンプレート画像Mとが配置され、画像N2とテンプレート画像Mの周りに、通常写真画像における被写体の顔部分の画像N1がハート型となるように配置されている。この例において、フレーム画像Fnは、5枚の通常写真画像G1〜G5が用いられ、通常写真画像G1〜G5のそれぞれについて顔認識処理を行って認識された2人の被写体の各顔部分の画像N1が交互に配置されている。フレーム画像Fnを含む再生区間では、例えば、再生時間の経過とともに、通常写真画像G1〜G5の順に、通常写真画像について認識された2人の被写体の顔部分の画像N1が交互に並ぶように1つずつ現れ、ハート型の形状になるまでこれを繰り返す。このように、所定の再生区間において、複数の通常写真画像に写る各被写体の顔部分のみを所定の形状に並べて表示させることにより、娯楽性及びデザイン性の高い動画コンテンツを提供できる。
なお、図25A、25B、及び図26A〜26Cに例示した動画コンテンツのフレーム画像は一例であり、動画コンテンツのフレーム画像の構成は上記に限らない。また、この例では、フレーム画像ごとに、フレーム画像に用いる通常写真画像について顔認識処理を行った結果を基に通常写真画像における各被写体の顔部分を特定する例を説明したが、テスト画像について顔認識処理を行った結果を基に、通常写真画像における各被写体の顔部分を特定してもよい。通常撮影では、利用者が様々なポーズで撮影する可能性が高く、通常撮影で得られた通常写真画像に対して顔認識処理を行っても、各被写体の顔を特定できない場合も生じうる。テスト撮影では、カメラ21に対して利用者が正面を向いて撮影する可能性が高いため、テスト画像に対して顔認識処理を行うことで、通常写真画像に対して顔認識処理を行う場合と比べて各被写体の顔の認識精度を上げることができる。その結果、通常写真画像における各被写体の顔部分をより確実に特定することができる。
(動画コンテンツ選択画面)
次に、動画コンテンツ選択画面において、複数のテンプレートから、利用者が所望する一のテンプレートを選択させ、動画コンテンツの選択を受け付ける処理について説明する。図27は、動画コンテンツ選択画面を表す模式図である。動画コンテンツ選択画面420において、テンプレート表示領域4201における領域4201A〜4201Gには、5つの通常テンプレートのそれぞれに対応するプレビューコンテンツと、2つのオリジナルテンプレートのそれぞれに対応するプレビューコンテンツとを縮小表示したサムネイル画像が表示される。プレビューコンテンツは、対応するテンプレートの動画コンテンツのフレーム画像の一部を含むものであり、そのフレームレートは、例えば15fpsである。プレビューコンテンツは、落書き処理の開始後、動画コンテンツ選択画面420が表示されるまでの間に、後述する動画作成処理によって生成される。
なお、図27に例示する動画コンテンツ選択画面420において、さらに、撮影人数が3人以上の場合の多人数用のテンプレート(以下、多人数用テンプレート)、季節に応じたテンプレート(以下、季節用テンプレート)等のプレビューコンテンツに対応するサムネイル画像を表示し、通常テンプレート、オリジナルテンプレート、多人数用テンプレート、季節用テンプレートの中から動画コンテンツの種別を選択させるようにしてもよい。多人数用テンプレート、撮影人数として「3人以上」が選択された場合に選択可能であり、季節用テンプレートは、季節(所定期間)ごとに、その季節に応じた季節用テンプレートに入れ替えられる。
テンプレート表示領域4201において、利用者が選択中のサムネイル画像は、選択中であることを示す太枠の画像Qがサムネイル画像の周囲に表示される。なお、テンプレート表示領域4201において、選択中のサムネイル画像のプレビューコンテンツが、実際に利用者に提供される動画コンテンツの再生時よりも速い再生速度(例えば、2倍速)でプレビュー表示されてもよい。
また、動画コンテンツ選択画面420において、テンプレート表示領域4201の上には、選択中のサムネイル画像のプレビューコンテンツをプレビュー表示するプレビュー表示領域4202が表示される。プレビュー表示領域4202においてプレビューコンテンツをプレビュー表示する際の再生速度は、実際の再生時の再生速度と同じである。
また、動画コンテンツ選択画面420において、プレビュー表示領域4202の下には、プレビュー表示領域4202に表示されるプレビューコンテンツの再生位置を示すシークバー4203が表示される。シークバー4203は、プレビューコンテンツを構成する画像の縮小画像を例えば1秒間隔で表示し、現在の再生位置をスライダ4203aによって表示する。利用者は、スライダ4203aの位置を変化させることで、プレビューコンテンツの再生位置を、そのスライダ4203aの位置に応じた再生位置に変えることができる。これにより、利用者は、プレビュー表示領域4202に表示されるプレビューコンテンツを確認しながら、所望する動画コンテンツのテンプレートを選択することができる。利用者は、所望するテンプレートを選択した後、動画コンテンツ選択画面420におけるOKボタン4204をタッチする。
CPU103は、動画コンテンツ選択画面420におけるOKボタン4204のタッチ操作を受け付けると、動画コンテンツ選択画面420におけるプレビュー表示領域4202に表示中のプレビューコンテンツに対応するテンプレートを、作成する動画コンテンツのテンプレートとして決定する。
(動画用文字情報入力)
図13に戻り、CPU103は、ステップS315で選択された動画コンテンツの種別として、オリジナルテンプレートが選択された場合には、編集用ディスプレイ411に動画用文字情報入力画面を表示して動画用文字情報の入力を受け付ける(ステップS316)。
図28Aは、ステップS315においてバースデー用テンプレートが選択された場合の動画用文字情報入力画面を例示した模式図である。動画用文字情報入力画面421において、画面左側には名前入力領域421Aが設けられ、画面右側には日付入力領域421Bが設けられている。
名前入力領域421Aには、利用者ごとに名前の入力を受け付けるための入力領域4210a、4210bが設けられ、入力領域4210a、4210bの右側には、編集ボタン4212aと消去ボタン4212bが表示され、入力領域4210a、4210bの下にはアルファベットや記号等が表されたアイコン群4211が表示される。
動画用文字情報入力画面421が表示された際、入力領域4210a、4210bには、図8に示す事前接客処理のステップS114で入力された2人の利用者のそれぞれの名前がデフォルトで表示される。編集ボタン4212aがタッチされると、対応する入力領域4210a又は4210bに表示されている名前(ひらがな、ローマ字)が編集可能な状態となり、消去ボタン4212bがタッチされると、デフォルトで表示されている名前が消去される。
動画コンテンツは、利用者から第三者に提供される場合がある。そのため、第三者の名前を動画コンテンツに表示させたい場合には、入力領域4210a又は4210bに第三者の名前を入力することで、動画コンテンツに第三者の名前を表示させることができる。また、事前接客処理のステップS114において入力された名前は落書き処理(ステップS314)の編集素材として利用されるため、シール紙に印刷される場合がある。動画コンテンツとシール紙とで表示させる名前を異ならせる場合には、入力領域4210a又は4210bに、動画コンテンツ用の名前を入力することで、シール紙に表示される名前とは異なる名前を動画コンテンツに表示させることができる。
2人の利用者はそれぞれ、対応する入力領域4210a又は4210bに表示されている名前を編集する場合には、1人ずつ、編集ボタン4212aをタッチし、アイコン群4211を操作して、対応する入力領域4210a又は4210bに名前を入力し直す。また、動画コンテンツに、名前を表示させない場合には、消去ボタン4212bをタッチし、対応する入力領域4210a又は4210bに表示されている名前を消去する。
なお、この例では、入力領域4210aと4210bに入力された名前(ひらがな、ローマ字)のうち、利用者によってタッチされた入力領域におけるローマ字で入力された名前が動画コンテンツに利用される。
なお、撮影人数が「3人以上」の場合には、事前接客処理のステップS114においてグループ名の入力を受け付けるため、動画用文字情報入力画面421には、グループ名の入力を受け付けるための入力領域が1つだけ表示され、デフォルトで、ステップS114において入力されたグループ名が表示される。
日付入力領域421Bには、「年齢入力」と「日付入力」と表された選択アイコン4214a、4214bが表示される。いずれか一方の選択アイコンがタッチされると、選択アイコン4214a、4214bの上には、タッチされた選択アイコンに対応する入力領域4215が表示される。この図の例では、「年齢入力」の選択アイコン4214aが選択されている状態であり、入力領域4215に、年齢を入力するための年齢用入力領域4215aが表示されている。なお、ここでは図示を省略するが、日付入力の選択アイコン4214bが選択された場合、入力領域4215には、年月日を入力するための日付用入力領域が表示される。
また、日付入力領域421Bにおいて、選択アイコン4214a、4214bの下には、テンキーを含むアイコン群4216が表示される。利用者は、アイコン群4216を操作して、入力領域4215に年齢又は誕生日の日付を入力する。
CPU103は、名前入力領域421AにおけるOKボタン4213がタッチされると、動画用文字情報として、利用者によってタッチされた入力領域4210a又は4210bに表示されている名前(ローマ字)を示すデータをメモリ105に記憶する。さらに、CPU103は、日付入力領域421BにおけるOKボタン4217がタッチされると、動画用文字情報として、入力領域4215に表示されている年齢又は日付を示すデータをメモリ105に記憶する。
このように、バースデー用テンプレートが選択された場合、利用者は、動画用文字情報として、利用者自身の名前やその誕生日の日付又は年齢を入力したり、利用者以外の第三者の名前やその誕生日の日付又は年齢を入力したりできる。その結果、オリジナル性の高い動画コンテンツを提供できるとともに、利用者による動画コンテンツの利用の幅を広げることができる。
なお、ステップS315においてアニバーサリー用テンプレートが選択された場合には、図28Bに示す動画用文字情報入力画面が編集用ディスプレイ411に表示される。動画用文字情報入力画面422には、「つきあって」、「結婚して」、「出会って」、「友達になって」、「Anniversary」、「Today」の文字がそれぞれ表されたアイコン4221(4221a〜4221f)が表示される。アイコン4221a〜4221fのうち、「Today」の文言が表されたアイコン4221f以外のアイコンに表されている文言は、アニバーサリー用テンプレートに基づく動画コンテンツの作成の際に利用される。
また、動画用文字情報入力画面422には、年、月、日の入力を受け付けるための入力領域4222a〜4222cが表示され、入力領域4222a〜4222cの下には、テンキーを含むアイコン群4223が表示される。利用者は、アイコン4221a〜4221fのうち所望する文字が表されたアイコンを選択し、アイコン群4223を操作して、入力領域4222a〜4222cに年、月、日を入力する。
このように、アニバーサリー用テンプレートが選択された場合には、動画用文字情報として、記念日の日付と、何の記念日であるかを表す「つきあって」、「結婚して」、「出会って」、「友達になって」、「Anniversary」のいずれかの文言とを入力することができるので、これらを用いて作成される動画コンテンツは、利用者にとって特別なオリジナル性の高いものとなる。
CPU103は、動画用文字情報入力画面422におけるOKボタン4224がタッチされると、動画用文字情報として、アイコン4221a〜4221fから選択されたアイコンに対応する文言と、入力領域4222a〜4222cに表示されている年月日を示すデータとを対応づけてメモリ105に記憶する。
図13に戻り、CPU103は、ステップS315において決定したテンプレートと、メモリ105に記憶された動画用文字情報とに基づいて、動画コンテンツの作成を開始する(ステップS317)。
(動画作成処理)
ここで、上述のプレビューコンテンツ及び動画コンテンツを生成する動画作成処理について説明する。図29は、本実施形態における動画作成処理の動作フローである。
CPU103は、動画(動画コンテンツ又はプレビューコンテンツ)を構成するフレームごとに、フレームの土台となるベース画像に、そのフレームに予め設定された通常写真画像に基づく画像を貼り付けたプリセット画像を生成する(ステップS3171)。
つまり、対象フレームに対し、撮影回数が設定されている場合には、その撮影回数で得られた通常写真画像がベース画像に貼り付けられる。なお、対象フレームにおいて、通常写真画像の色等を変える加工処理が設定されている場合には、加工処理を施してからベース画像に貼り付けられる。必要に応じて加工処理が施された通常写真画像がベース画像に貼り付けられた画像は、対象フレームにおいて設定されたサイズ、角度、形状等となるように調整され、プリセット画像が生成される。
次に、CPU103は、動画(動画コンテンツ又はプレビューコンテンツ)を構成するフレームごとに、フレーム画像を生成する(ステップS3172)。具体的には、対象フレームついて予め設定されているテンプレート画像(背景画像、前景画像、及び装飾画像)と、対象フレームについて生成されたプリセット画像とを合成させることによりフレーム画像が生成される。なお、対象フレームについて生成されたプリセット画像に装飾画像M1を合成する場合には、プリセット画像について顔認識処理を行い、認識された被写体の顔部分の画像における基準点に基づいて装飾画像M1を配置する位置を特定し、特定した位置に、サイズや角度を調整した装飾画像M1を合成する。また、対象フレームに、通常写真画像における被写体の顔部分のみを配置する場合には、プリセット画像について顔認識処理を行い、認識された被写体の顔部分のみの画像のサイズや角度を調整し、対象フレームの所定位置に配置する。
CPU103は、ステップS3172で生成された全フレーム画像に対し、予め設定された複数のフレーム単位に無圧縮動画変換処理を行って複数のフレーム画像を1つの無圧縮動画に変換し、複数の無圧縮動画を生成する。そして、無圧縮動画結合処理を行い、無圧縮動画変換処理によって変換された複数の無圧縮動画を、1つの無圧縮動画として結合させる(ステップS3173)。これにより、動画コンテンツ又はプレビューコンテンツの無圧縮動画が生成される。
CPU103は、ステップS3173で生成された無圧縮動画が利用者に提供される動画コンテンツである場合(ステップS3174:Yes)、CPU103は、無圧縮動画を所定のコーデック(例えば、H.264規格に対応したコーデック)でエンコードする(ステップS3175)。また、ステップS3173で生成された無圧縮動画がプレビューコンテンツ用である場合(ステップS3174:No)、CPU103は、動画作成処理を終了する。
なお、動画コンテンツは、テンプレートに対応して予め用意された音声データを含むものであってもよい。この場合、動画コンテンツ選択画面420のプレビュー表示領域4202においてプレビューコンテンツがプレビュー表示される際、プレビューコンテンツの再生位置に応じた音声データの再生を行うようにしてもよい。これにより、利用者は、提供される動画コンテンツの映像と音声の両方を確認することができる。
なお、この例では、撮影人数が「2人」の場合の動画コンテンツの例を説明したが、撮影人数が「3人以上」の場合も、撮影人数が「2人」の場合と同様にして動画コンテンツが作成される。
(シートレイアウト選択)
図13に戻り、CPU103は、シール紙に印刷されるシート画像のシートレイアウトを選択するためのシートレイアウト選択画面を編集用ディスプレイ411に表示させ、利用者ごとに、撮影コースごとに用意された複数のシートレイアウトの中から一のシートレイアウトの選択を受け付ける(ステップS318)。
図30は、撮影人数「2人」、「撮影コースA」の場合のシートレイアウト選択画面を例示した模式図である。図30に示すように、シートレイアウト選択画面430に向かって左側と右側には、それぞれ、4種類のシートレイアウトA1〜A4に対応するレイアウト選択アイコン431a〜431dが表示される。レイアウト選択アイコン431a〜431dは、シートレイアウトA1〜A4のそれぞれに基づく4つのシート画像をそれぞれイメージした画像(以下、シートイメージ画像)を所定サイズに縮小した画像が描かれている。シートイメージ画像は、シートレイアウト選択画面430を表示する際に用いられるものであり、シール紙に印刷されるシート画像と解像度や色味が異なるが、シート画像と同様の方法で作成される。シートイメージ画像は、CPU103によって、通常写真画像の生成後、シートレイアウト選択画面が表示されるまでの間に生成される。
本実施形態では、撮影コースごとに、4種類のシートレイアウトが予め用意されており、シートレイアウトごとに、そのデザインに応じて配置可能な通常写真画像のアングルが規定されている。そのため、各シートレイアウトの通常写真画像領域ごとに規定されているアングルが、ステップS116において選択された5つのアングルの中に含まれていなければ、CPU103は、そのシートレイアウトに対応する選択アイコンを、シートレイアウト選択画面430に表示させない。これにより、利用者によって選択されたアングルに応じたデザインのシートレイアウトのみを利用者に選択させることができる。
(シートレイアウト)
ここで、シートレイアウトA1を例にシートレイアウトの構成について具体的に説明する。図31は、シートレイアウトA1を示す模式図である。図31に示すように、1つのシートレイアウトは、デザイン画像領域4310A、個別画像領域4310B、及び付加画像領域4310Cの3つの領域を有する。
デザイン画像領域4310Aは、複数の通常写真画像に基づく画像(通常写真画像を含む)と、通常写真画像の背景や前景となる合成用画像4320とを含む1枚のデザイン画像が配置される領域である。個別画像領域4310Bは、複数の通常写真画像に基づく画像が配置される領域である。付加画像領域4310Cは、プレイ後に利用者が画像データを取得するために用いる情報(以下、画像取得情報)が配置される領域である。以下、各領域について説明する。
付加画像領域4310Cは、画像取得情報として、プレイ後に利用者が画像データを取得するための二次元コードの一例として、例えばQRコード(登録商標)が配置される二次元コード領域4441と、画像データを取得する際のアクセス先を示すURLが配置されるURL領域4442と、利用者ごとのIDが配置されるID領域4443とを含む。
個別画像領域4310Bは、5つの個別領域4331〜4335を有する。個別領域4331〜4335は、1〜5回の撮影回数がそれぞれ対応付けられており、通常写真画像G1〜G5に基づく画像G11〜G15が撮影回数の順に配置される。画像G11〜G15は、通常写真画像G1〜G5のそれぞれと、当該通常写真画像の撮影回数に対して選択された背景画像と、落書き処理で当該通常写真画像に対して入力された編集用画像とを合成した合成画像である。以下、画像G11〜G15を合成画像G11〜G15と称する。
なお、この例では、5回の各通常撮影に対するアングルとして、「アップ」のアングルで3回撮影し、「正面全身」のアングルで2回撮影するセットアングルが選択されている。そのため、個別領域4331〜4333には、「アップ」のアングルで撮影された通常写真画像G1〜G3にそれぞれ基づく3枚の合成画像G11〜G13が配置され、個別領域4334、4335には、「正面全身」のアングルで撮影された通常写真画像G4、G5にそれぞれ基づく合成画像G14、G15が配置される。以下、「アップ」、「正面全身」、「上から全身」の各アングルで撮影された通常写真画像を、それぞれ、アップ画像、正面全身画像、上から全身画像と称する。
シートレイアウトA1におけるデザイン画像領域4310Aは、通常写真画像領域4311〜4318を有する。通常写真画像領域4311〜4318には、1〜5回のいずれかの撮影回数がデフォルトで設定され、通常写真画像領域ごとに、配置可能な通常写真画像のアングルが規定されている。つまり、シートレイアウトごとに、当該シートレイアウトにおける複数の通常写真画像領域のそれぞれについて、当該通常写真画像領域に用いる通常写真画像の撮影回数が予め定められるとともに、配置可能な通常写真画像のアングルが予め定められている。
シートレイアウトA1の場合、通常写真画像領域4311〜4318のいずれも、配置する通常写真画像のアングルの制限はなく、「アップ」、「上から全身」、「正面全身」のどのアングルで撮影された通常写真画像も配置可能となっている。この例では、通常写真画像領域4311は1回目の撮影で得られた通常写真画像G1に基づく画像G21、通常写真画像領域4312、4313は2回目の撮影で得られた通常写真画像G2に基づく画像G22、G23、通常写真画像領域4314、4315は3回目の撮影で得られた通常写真画像G3に基づく画像G24、G25が配置される。また、通常写真画像領域4316は4回目の撮影で得られた通常写真画像G4に基づく画像G26、通常写真画像領域4317〜4318は5回目の撮影で得られた通常写真画像G5に基づく画像G27、G28がそれぞれ配置される。
また、デザイン画像領域4310Aには、通常写真画像領域4311〜4318における背景画像として、通常写真画像領域を区画する枠等が描かれた合成用画像4320aが配置されている。以下、通常写真画像領域の背景として配置される合成用画像を領域別背景画像と称する。この例において、正面全身画像又は上から全身画像が配置される通常写真画像領域4316〜4318は、床面を表す画像が描かれた領域別背景画像が配置され、アップ画像が配置される通常写真画像領域4311〜4315は、床面を表す画像が描かれていない領域別背景画像が配置されている。
また、デザイン画像領域4310Aには、前景画像として、通常写真画像領域4317に配置された画像G27を2つに分断するように、白色の合成用画像4320cが配置されている。合成用画像4320cは、通常写真画像領域4317に正面全身画像が配置される場合に合成され、アップ画像が配置される場合には合成されない。このように、本実施形態では、各通常写真画像領域に配置される通常写真画像のアングルに応じた合成用画像(領域別背景画像及び前景画像)が合成されるため、通常写真画像と合成用画像との合成結果が不自然にならず、バランスの良いデザイン画像となる。
通常写真画像領域4317、4318に配置される画像G27、G28は、同じ通常写真画像G5が用いられているが、画像G28は、通常写真画像G5の色味をモノクロ調に加工した画像の一部である。この例では、通常写真画像領域4318に対し、当該通常写真画像領域に配置する通常写真画像の色味をモノクロ調に変換する加工処理が予め規定されている。なお、加工処理は上記に限らず、例えば、通常写真画像領域に配置する通常写真画像における被写体の周りに影やオーラ等の画像を合成する加工処理が規定されてもよい。このように、本実施形態では、シートレイアウトにおけるデザイン画像領域のデザインに応じて、通常写真画像領域ごとに、当該通常写真画像領域に配置する通常写真画像の色味を変えたり、通常写真画像の被写体の周りに影やオーラ等の画像を合成したりして通常写真画像を配置する。これにより、同じ通常写真画像を複数の通常写真画像領域に用いても、配置される画像それぞれが違った雰囲気や印象となり、通常写真画像の表示態様を多様化することができる。
(シート画像のレイヤ構成)
ここで、シートレイアウトに基づくシート画像のレイヤ構成について説明する。図32は、シート画像のレイヤ構成を示す模式図である。図32に示すように、シート画像は、最下層から順に、レイヤL1、L2、L3、L4の4つのレイヤが重ね合わされて構成されている。以下、シートレイアウトA1に基づくシート画像を例に各レイヤについて説明する。
図33Aは、シートレイアウトA1に基づくシート画像のレイヤL1を示す模式図である。レイヤL1は、シートレイアウトの土台となるレイヤである。シートレイアウトA1の例において、レイヤL1には、通常写真画像領域4311〜4318にそれぞれ対応する領域に、白色を背景とする枠内に床面を表した領域別背景画像4320aが描かれ、領域別背景画像4320aが描かれている領域以外の領域の所定の位置に合成用画像4320bが描かれている。また、領域別背景画像4320aと合成用画像4320bが描かれている領域以外の領域には、白色等の画像が描かれている。レイヤL1における画像データは、シートレイアウトA1と対応づけてHDD104に予め記憶されている。
図33Bは、シートレイアウトA1に基づくシート画像のレイヤL2を示す模式図である。レイヤL2は、レイヤ全体に、レイヤL1における領域別背景画像4320aの背景色と同様の色の画像が描かれている。レイヤL2は、レイヤL1の上に重ねられたときに、アップ画像が配置される通常写真画像領域に対応する位置に配置された領域別背景画像4320aの床面部分をマスクするために用いられる。つまり、アップ画像が配置される通常写真画像領域に対応する位置に配置されている領域別背景画像4320aの床面部分のみがレイヤL2によってマスクされるように、マスク画像(図示略)を用いてレイヤL1とレイヤL2とが合成される。その結果、アップ画像が配置される通常写真画像領域には床面が描かれず、正面全身画像又は上から全身画像が配置される通常写真画像領域のみに床面が描かれる。
図33Cは、シートレイアウトA1に基づくシート画像のレイヤL3を示す模式図である。レイヤL3は、通常写真画像領域4311〜4318が設定され、通常写真画像領域4311〜4318には、通常写真画像領域に対応する撮影回数に応じた通常写真画像に基づく画像G21〜G28がそれぞれ配置される。レイヤL3において、通常写真画像領域4311〜4318以外の領域は透明である。
図33Dは、シートレイアウトA1に基づくシート画像のレイヤL4を示す模式図である。レイヤL4には、個別領域4331〜4335が設定され、個別領域4331〜4335には、通常写真画像G1〜G5に対応する合成画像G11〜G15がそれぞれ配置される。また、レイヤL4には、二次元コード領域4441、URL領域4442、及びID領域4443が設定され、これら各領域に、所定のQRコードを示す二次元コード画像4441p、所定のURLを示すURL画像4442p、及び利用者ごとに設定されたIDを示すID画像4443pがそれぞれ配置される。また、図33Dの例では、レイヤL4には、通常写真画像領域4317に正面全身画像又は上から全身画像が配置される場合、通常写真画像領域4317に対応する領域内の所定位置に、白色で表された矩形形状の合成用画像4320cが描かれる。通常写真画像領域4317に、アップ画像が配置される場合には、図33Eに示す、合成用画像4320cが描かれていないレイヤL4が合成される。なお、レイヤL4において、個別領域4331〜4335、二次元コード領域4441、URL領域4442、及びID領域4443、合成用画像4320c以外の領域は透明に設定されている。レイヤL4における画像データは、シートレイアウトA1と対応づけてHDD104に予め記憶されている。
(画像選択)
本実施形態では、シートレイアウトごとに、デフォルトで設定されている通常写真画像領域に配置される通常写真画像の一部を利用者が変更できるようになっている。CPU103は、シートレイアウト選択画面430において、シートレイアウトが選択された場合に、図34に例示する画像選択画面430Aを表示し、選択されたシートレイアウトにおいて利用者が変更可能な通常写真画像領域に配置する通常写真画像の選択を受け付ける。例えば、シートレイアウトA1の場合には、通常写真画像領域4316、4317にそれぞれ配置する通常写真画像を利用者が変更可能である。
図34において、画像選択画面430Aには、選択されたシートレイアウトに基づくシートイメージ画像において、利用者が変更可能な通常写真画像領域に対応する領域432aに「ここの画像を選んでね」の文字が表されたプレビュー画像432が表示される。また、画像選択画面430Aにおいて、プレビュー画像432の下には、選択されたシートレイアウトにおいて変更可能な通常写真画像領域に配置可能な通常写真画像が表されたアイコン433が表示される。
シートレイアウトA1の場合、通常写真画像領域4316、4317は、「アップ」、「上から全身」、「正面全身」のいずれのアングルで撮影された通常写真画像も配置可能である。従って、シートレイアウトA1の場合、画像選択画面430Aにおいて、通常写真画像領域4316、4317に配置可能な通常写真画像として、通常写真画像G1〜G5がそれぞれ表された5つのアイコン433(433a〜433e)が表示される。
なお、例えば、選択されたシートレイアウトにおいて変更可能な通常写真画像領域に配置可能な通常写真画像がアップ画像である場合には、画像選択画面430Aには、5枚の通常写真画像G1〜G5のうち、アップのアングルで撮影された通常写真画像のみが表されたアイコン433が表示される。また、例えば、シートレイアウトにおいて変更可能な通常写真画像領域に配置可能な通常写真画像が正面全身画像及び上から全身画像である場合には、画像選択画面430Aには、5枚の通常写真画像G1〜G5のうち、正面全身画像及び上から全身画像で撮影された通常写真画像のみが表されたアイコン433が表示される。つまり、シートレイアウトにおいて変更可能な通常写真画像領域に設定されているアングルに応じて、選択可能な通常写真画像の種類及び数が異なる。
利用者は、画像選択画面430Aにおいて、プレビュー画像432の領域432aごとに、5つのアイコン433の中から所望する一のアイコン433を選択し、当該領域に配置する通常写真画像を選択する。
本実施形態では、シートレイアウトにおいて利用者が変更可能な通常写真画像領域に配置する通常写真画像が選択されると、CPU103は、選択された通常写真画像と、予め定められた所定の配置規則に基づいて、当該シートレイアウトにおける他の通常写真画像領域に配置する通常写真画像を変更したプレビュー画像を画像選択画面430Aに表示する。
この例では、通常写真画像領域4311→通常写真画像領域4312,4313→通常写真画像領域4314,4315→通常写真画像領域4316→通常写真画像領域4317,4318の順に、配置される通常写真画像の撮影回数が大きくなるように通常写真画像G1〜G5が配置される。つまり、デフォルトでは、通常写真画像領域4311に通常写真画像G1、通常写真画像領域4312,4313に通常写真画像G2、通常写真画像領域4314,4315に通常写真画像G3、通常写真画像領域4316に通常写真画像G4、通常写真画像領域4317,4318に通常写真画像G5にそれぞれ基づく画像が配置される。そして、画像選択画面430Aにおいて、シートレイアウトにおける変更可能な通常写真画像領域の通常写真画像が変更された場合、他の通常写真画像領域に、画像の配置順序に従って、選択された通常写真画像以外の通常写真画像が撮影回数の数の小さい順に配置される。例えば、シートレイアウトA1における通常写真画像領域4316、4317に配置する通常写真画像として、アップ画像である通常写真画像G2、G1が選択されると、通常写真画像領域4311〜4315に配置する通常写真画像を切り替え、図35に示すプレビュー画像432’が表示される。つまり、通常写真画像領域4311に通常写真画像G3、通常写真画像領域4312及び4313に通常写真画像G4、通常写真画像領域4314及び4315に通常写真画像G5に基づく画像がそれぞれ配置される。このように、選択される通常写真画像に応じて、他の通常写真画像領域には、選択された通常写真画像とは異なる通常写真画像に基づく画像が所定の配置規則に従って配置される。そのため、同じシートレイアウトであっても、シート全体として異なるイメージの仕上がりとなり、あたかも、選択可能なシートレイアウトの数よりも多くのシートレイアウトが用意されているかのような印象を利用者に与えることができる。
利用者は、プレビュー画像432’で示される通常写真画像の配置を決定する場合には、図34に示す画像選択画面430AにおけるOKボタン434をタッチする。CPU103は、OKボタン434がタッチされると、プレビュー画像432’で示されている各通常写真画像領域における通常写真画像の配置を示す画像配置情報をメモリ105に記憶する。
なお、CPU103は、画像選択画面430Aにおいて、利用者による通常写真画像の選択を所定時間内に受け付けなかった場合、未選択の通常写真画像領域に配置する通常写真画像を、当該通常写真画像領域に対して予め定められた所定規則に従って5枚の通常写真画像の中から決定し、未選択の通常写真画像領域に自動配置する。
例えば、シートレイアウトA1の場合、通常写真画像領域4316、4317に自動配置する通常写真画像は、優先度の高い順に、正面全身画像、上から全身画像、アップ画像が予め設定されている。所定時間内に、通常写真画像領域4316又は4317に対する通常写真画像の選択が受け付けられなかった場合、通常写真画像G1〜G5に正面全身画像が含まれていれば、その正面全身画像のうち、利用者が選択しなかった正面全身画像を通常写真画像領域4316又は4317に自動配置する。また、利用者が選択しなかった正面全身画像と異なる正面全身画像がない場合や、通常写真画像G1〜G5に正面全身画像が含まれていない場合において、通常写真画像G1〜G5に上から全身画像が含まれていれば、一の上から全身画像を自動配置する。また、通常写真画像G1〜G5に、正面全身画像及び上から全身画像のいずれも含まれていない場合には、一のアップ画像を自動配置する。なお、所定時間内に、通常写真画像領域4316及び4317のいずれも通常写真画像の選択を受け付けなかった場合には、デフォルトで定められているアングルの通常写真画像を各通常写真画像領域に自動配置する。
このように、制限時間内に画像選択されなかった未選択の通常写真画像領域に配置する通常写真画像を、その通常写真画像領域に規定されたアングルの順番に従って自動決定することで、選択されたシートレイアウトのデザインに適したアングルの通常写真画像が配置され、シート全体としてバランスの良いシート画像を利用者に提供できる。
(シートレイアウトの他の例)
シートレイアウトA1と同様、シートレイアウトA2〜A3についても、デザイン画像領域と、個別画像領域と、付加画像領域とが設けられ、個別画像領域と付加画像領域の構成は全てのシートレイアウトに共通するが、デザイン画像領域はシートレイアウトごとに異なる。以下、シートレイアウトA1と異なるデザイン画像領域の構成について説明する。
図36Aは、シートレイアウトA2に基づくシート画像を示す模式図である。図36Aに示すように、シートレイアウトA2のデザイン画像領域4310Aには、6つの通常写真画像領域4321〜4326と、合成用画像4320(4320a、4320b)とを含む。
図36Aの例では、通常写真画像領域5313及び5314に正面全身画像が配置されているため、通常写真画像領域5313及び5314には、床面が描かれた領域別背景画像4320aが配置されているが、アップ画像が配置される場合には、床面が描かれていない領域別背景画像が配置される。
また、シートレイアウトA2は、通常写真画像領域5311〜5316にそれぞれ配置される画像全体の色味が互いに異なるように、通常写真画像領域5311〜5316のそれぞれに互いに異なる加工処理が予め規定されている。
この例において、通常写真画像領域5311〜5316はいずれも、「アップ」、「上から全身」、「正面全身」のいずれのアングルで撮影された通常写真画像も配置可能である。シートレイアウトA2において、利用者が変更可能な通常写真画像領域は通常写真画像領域5315が設定されており、シートレイアウトA2が選択された場合には、通常写真画像G1〜G5の中から通常写真画像領域5315に配置する一の通常写真画像を利用者に選択させる。
図36Bは、シートレイアウトA3に基づくシート画像を示す模式図である。図36Bに示すように、シートレイアウトA3は、4つの通常写真画像領域5321〜5324と、合成用画像4320とを含む。
シートレイアウトA3における通常写真画像領域5321〜5324には、「アップ」、「上から全身」、「正面全身」のいずれのアングルで撮影された通常写真画像も配置可能である。シートレイアウトA3において、利用者が変更可能な通常写真画像領域は通常写真画像領域5324が設定されており、シートレイアウトA3が選択された場合には、通常写真画像G1〜G5の中から通常写真画像領域5324に配置する一の通常写真画像を利用者に選択させる。シートレイアウトA2の場合、通常写真画像領域5321〜5324に配置される通常写真画像のアングルに関わらず、同じ合成用画像4320が合成される。
図36Cは、シートレイアウトA3に基づくシート画像を示す模式図である。図36Cに示すように、シートレイアウトA3は、6つの通常写真画像領域5331〜5336と、合成用画像4320とを含む。
シートレイアウトA4において、利用者が変更可能な通常写真画像領域は、通常写真画像領域5336が設定され、通常写真画像領域5336には正面全身のアングルが設定されているため、通常写真画像領域5336には正面全身画像のみが配置される。従って、ステップS116において選択されたアングルの中に正面全身のアングルが含まれていない場合には、シートレイアウト選択画面430において、シートレイアウトA4に対応するアイコン433は表示されず、利用者はシートレイアウトA4を選択できない。シートレイアウトA4の場合、通常写真画像領域5331〜5336に配置される通常写真画像のアングルに関わらず、同じ合成用画像4320が合成される。
このように、シートレイアウトA1〜A4における各デザイン画像領域には、複数の通常写真画像と、複数の通常写真画像が配置される通常写真画像領域や、通常写真画像領域以外の領域に配置される背景や前景の合成用画像とが一体的にデザインされた一枚のデザイン画像が配置される。各シートレイアウトにおける少なくとも一の通常写真画像領域に配置される通常写真画像は利用者が変更可能であり、シートレイアウトごとに、シートレイアウトの各通常写真画像領域に規定されたアングルの通常写真画像が配置される。そのため、シートレイアウトのデザイン性を損なうことなく、利用者の意思が反映されたシート画像を提供することができる。
なお、撮影コースBの場合も、撮影コースAと同様、複数のシートレイアウトが予め用意されている。図37A〜図37Cに示すシートレイアウトB1〜B3は、撮影コースBが選択された場合に選択可能なシートレイアウトの一例を示す模式図である。
図37Aは、シートレイアウトB1に基づくシート画像を示す模式図である。図37Aに示すように、シートレイアウトB1は、4つの通常写真画像領域5341〜5344と、合成用画像4320とを含む。シートレイアウトB1において、通常写真画像領域5344は、利用者が変更可能な通常写真画像領域として設定されており、通常写真画像領域5344には正面全身と上から全身のアングルが設定されている。従って、ステップS116において選択されたアングルの中に正面全身又は上から全身のアングルが含まれていない場合には、シートレイアウト選択画面430において、シートレイアウトB1に対応するアイコン433は表示されず、利用者はシートレイアウトB1を選択できない。シートレイアウトB1の場合、通常写真画像領域5341〜5344に配置される通常写真画像のアングルに関わらず、同じ合成用画像4320が合成される。
図37Bは、シートレイアウトB2に基づくシート画像を示す模式図である。図37Bに示すように、シートレイアウトB1は、2つの通常写真画像領域5351、5352と、合成用画像4320とを含む。シートレイアウトB2において、利用者が変更可能な通常写真画像領域は、通常写真画像領域5351、5352が設定され、通常写真画像領域5351、5352には正面全身のアングルが設定されているため、通常写真画像領域5351、5352には正面全身画像のみが配置される。従って、ステップS116において選択されたアングルの中に正面全身のアングルが2つ以上含まれていない場合には、シートレイアウト選択画面430において、シートレイアウトB2に対応するアイコン433は表示されず、利用者はシートレイアウトB2を選択できない。
図37Cは、シートレイアウトB3に基づくシート画像を示す模式図である。図37Cに示すように、シートレイアウトB3は、4つの通常写真画像領域5361〜5364と、合成用画像4320とを含む。通常写真画像領域5361〜5364には、それぞれ配置される画像全体の色味をモノトーン調に加工する加工処理が予め規定されており、通常写真画像領域5361〜5364には、対応する加工処理が施された画像が配置される。シートレイアウトB3において、通常写真画像領域5361、5363は、利用者が変更可能な通常写真画像領域として設定され、これら通常写真画像領域は、「アップ」、「正面全身」、「上から全身」のいずれのアングルの通常写真画像も配置可能となっている。シートレイアウトB3の場合、通常写真画像領域5361〜5364に配置される通常写真画像のアングルに関わらず同じ合成用画像4320が配置される。
上記の例では、撮影コースごとのシートレイアウトについて説明したが、バレンタインデー、ハロウィーン、及びクリスマス等のイベントの期間に、撮影コースごとのシートレイアウトに加えて、イベントに応じたシートレイアウトの選択を受け付けるようにしてもよい。
図38は、バレンタインデー用のシートレイアウトC1に基づくシート画像を示す模式図である。シートレイアウトC1においても、撮影コースに応じたシートレイアウトと同様、デザイン画像領域4310A、個別画像領域4310B、付加画像領域4310Cが設けられ、デザイン画像領域4310Aには、バレンタインデーに関するデザインの画像が配置される。
シートレイアウトC1のデザイン画像領域4310Aには、4つの通常写真画像領域5371〜5374と、合成用画像4320とを含む。通常写真画像領域5371、5373、5374には、それぞれ配置される画像全体の色味をセピア調に加工する加工処理が予め規定され、それぞれの加工処理が施された画像が配置される。シートレイアウトC1において、通常写真画像領域5371は利用者が変更可能な通常写真画像領域として設定され、「アップ」、「正面全身」、「上から全身」のいずれのアングルの通常写真画像も配置可能となっている。シートレイアウトC1の場合、通常写真画像領域5371〜5374に配置される通常写真画像に関わらず、同じ合成用画像4320が配置される。
図39Aは、ハロウィーン用のシートレイアウトC2に基づくシート画像を示す模式図である。シートレイアウトC2においても、撮影コースに応じたシートレイアウトと同様、デザイン画像領域4310A、個別画像領域4310B、付加画像領域4310Cが設けられ、デザイン画像領域4310Aには、ハロウィーンに関するデザインの画像が配置される。
シートレイアウトC2のデザイン画像領域4310Aには、3つの通常写真画像領域5381〜5383と、合成用画像4320とを含む。シートレイアウトC2において、通常写真画像領域5383は、利用者が変更可能な通常写真画像領域として設定されており、「アップ」、「正面全身」、「上から全身」のいずれのアングルの通常写真画像も配置可能となっている。通常写真画像領域5383にアップ画像が配置される場合には、正面全身画像が配置される場合の領域別背景画像4320aに替えて、図39Bに示す領域別背景画像4320aが通常写真画像領域5383に配置される。
図40は、クリスマス用のシートレイアウトC3に基づくシート画像を示す模式図である。シートレイアウトC3においても、撮影コースに応じたシートレイアウトと同様、デザイン画像領域4310A、個別画像領域4310B、付加画像領域4310Cが設けられ、デザイン画像領域4310Aに、クリスマスに関するデザインの画像が配置される。
シートレイアウトC3のデザイン画像領域4310Aには、4つの通常写真画像領域5391〜5394と、合成用画像4320とを含む。シートレイアウトC3において、通常写真画像領域5394は、利用者が変更可能な通常写真画像領域として設定され、「アップ」、「正面全身」、「上から全身」のいずれのアングルの通常写真画像も配置可能となっている。シートレイアウトC3の場合、通常写真画像領域5391〜5394に配置される通常写真画像に関わらず、同じ合成用画像4320が配置される。
図13に戻り、説明を続ける。CPU103は、ステップS318において、利用者ごとに選択されたシートレイアウトと、メモリ105に記憶された画像配置情報とに基づいて、シール紙に印刷するシート画像を利用者ごとに生成する(ステップS319)。具体的には、CPU103は、一の利用者について選択されたシートレイアウトと画像配置情報とに基づいて、選択されたシートレイアウトにおける各通常写真画像領域に、当該通常写真画像領域に対応する通常写真画像に基づく画像を配置し、選択されたシートレイアウトに応じた各通常写真画像領域に対応する背景画像と、選択されたシートレイアウトに応じた合成用画像とを合成する。そして、合成した画像に対して、シール紙の印刷に適した印刷用の解像度及び色味の調整等を行って一のシート画像を生成する。
CPU103は、シート画像を生成後、事後接客部5が空いているか否かを判断する(ステップS320)。事後接客部5が空いていない場合(ステップS320:No)、CPU103は、利用者に対して待機を促す待機画面(図示略)を編集用ディスプレイ411に表示させる(ステップS321)。事後接客部5が空いている場合(ステップS320:Yes)、CPU103は、ステップS319で生成した利用者ごとのシート画像をプリンタ60に送信し、1枚のシール紙に、利用者ごとのシート画像を並べて印刷する(ステップS322)。また、CPU103は、利用者を事後接客部5へ誘導する誘導画面(図示略)を編集用ディスプレイ411に表示させる(ステップS323)。CPU103は、誘導画面の表示とともに、利用者を事後接客部5へ誘導する音声をスピーカ413から出力させてもよい。
<3.4.事後接客処理>
次に、事後接客処理(ステップS40)について説明する。図41は、事後接客処理のフロー図である。
CPU103は、開始画面を受付用ディスプレイ51に表示させる。編集ブース4から移動してきた利用者が開始画面を指でタッチすると、画像送信処理が開始される(ステップS411)。また、CPU103は、操作に必要な音声をスピーカ53に出力する。
画像送信処理が開始されると、CPU103は、利用者ごとに、利用者の携帯端末CLに送信するための画像を選択する画像選択画面(図示略)を受付用ディスプレイ51に表示する。その後、利用者が選択した送信対象画像を取得するためのURLを記載した通知メールを利用者に送信するため、利用者にメールアドレスの入力を促す入力画面(図示略)を受付用ディスプレイ51(図5参照)に表示する。
具体的には、CPU103は、まず、画像選択画面を表示して、1人目の利用者による送信用画像の選択を受け付けた後、その利用者のメールアドレスの入力を受け付ける。1人目の利用者のメールアドレスの入力を受け付けた後、CPU103は、画像選択画面を表示して2人目の利用者の送信対象画像の選択を受け付け、続いて、2人目の利用者のメールアドレスの入力を受け付ける。
CPU103は、各利用者のメールアドレスが入力されると、利用者ごとのメールアドレスと、利用者ごとに選択された送信対象画像の情報と、ステップS313で生成された5枚の通常写真画像と、通常写真画像ごとに選択された背景画像及びステップS314で選択された編集用画像とを合成した合成写真画像データとをサーバSVに送信する。さらに、CPU103は、ステップS319で利用者ごとに生成されたシート画像の画像データをサーバSVに送信する。シート画像の画像データを送信する際、シート画像を所定の分割数で分割して送信してもよい。
CPU103は、画像データをサーバSVへ送信後、ステップS317において利用者ごとに生成された動画コンテンツの映像データに音声データを結合した動画データと、対応するテンプレート等の情報をサーバSVに送信する。なお、サーバSVに送信される動画コンテンツの動画データには音声が含まれず、動画コンテンツの音声は映像と別に送信され、サーバSVにおいて、携帯端末CLに提供されるまでに、動画データと音声データとが結合されてもよい。このように構成することで、動画コンテンツを送信する際の通信負荷を抑制することができる。
サーバSVは、写真撮影遊戯機1から送信された各利用者のメールアドレスを宛先として、写真撮影遊戯機1から送信された画像データのうち、各利用者の送信対象画像の画像データと、シート画像の画像データと、動画コンテンツとを取得するためのURLが記載された通知メールを送信する。
図13のステップS322におけるシート画像印刷処理が終了するまでの待ち時間に、上記ステップS411の処理が実行される。ステップS322においてシート画像の印刷が終了すると、CPU103は、シート画像が印刷されたシール紙(写真シール)を写真シール排出口52から排出する(ステップS412)。ここまでが、1回の利用における一連のプレイである。
<<4.利用者へのデータ提供処理>>
プレイの後、利用者は、写真撮影遊戯機1で生成された画像又は動画に対して、利用者端末から、ネットワークを介してアクセスすることができる。ここでは、写真撮影遊戯機1でプレイした利用者からのアクセスを受け付けるサーバSVについて説明する。図1に示したように、サーバSVは、写真撮影遊戯機1及び利用者の携帯端末CLと通信可能となっている。サーバSVは、写真撮影遊戯機1から、利用者のプレイで生成された画像又は動画を受信する。また、サーバSVは、利用者の携帯端末CLからのアクセスを受け付け、必要に応じて、携帯端末CLへ画像又は動画を送信する。
図42は、サーバSVの構成例を示す機能ブロック図である。サーバSVは、写真撮影遊戯機1からデータを取得するデータ取得部801、利用者端末(例えば、携帯端末CL)からのアクセスを受け付ける受付部802、利用者端末に、利用者が取得する画像を選択させる選択画面を表示する選択画面表示部803、及び、利用者端末へ画像又は動画を提供するデータ提供部804を備える。なお、サーバSVは、複数のコンピュータにより構成されてもよい。すなわち、データ取得部801、受付部802、選択画面表示部803、データ提供部804は、複数のコンピュータに分散して構成されてもよい。
データ取得部801は、写真撮影遊戯機1から、1回のプレイにおいて写真撮影遊戯機1で発行される選択画像に対応付けられたID(以下、選択画像IDと称する)と、各利用者がプレイで、例えば送信対象画像として指定した選択画像を含むデータを受信する。なお、1回のプレイにおいて、複数の利用者がそれぞれ選択画像を指定した場合は、各選択画像に対応する選択画像IDは、利用者毎に付与されるIDとなる。これに対して、例えば、1回のプレイの利用者が1人の場合には、1人の利用者が複数の選択画像を指定することもあり得る。この場合も、選択画像毎に、選択画像IDが付与される。データ取得部801は、その他、写真撮影遊戯機1で生成されたコンテンツ、又は、利用者の宛先情報(例えば、メールアドレス等)等を受信することができる。
データ取得部801は、写真撮影遊戯機1から受信した1回のプレイに関連するデータを、当該プレイのデータと識別できる態様で、サーバSVからアクセス可能な記録部805に記録する。例えば、複数の選択画像IDは、互いに対応づけられて記録される。また、選択画像IDは、その利用者が選択した選択画像と対応付けられて記録される。図43は、記録部805に記録される1回のプレイのデータの対応関係の一例を示す図である。図43の例では、各選択画像ID(図43では、一例として、利用者Aの選択画像のID及び利用者Bの選択画像のID)及びコンテンツは、プレイ毎に付与されるプレイIDに対応付けられて記録される。各選択画像IDは、利用者のメールアドレス(宛先情報の一例)及び選択画像に対応付けられて記録される。なお、プレイにおいて、メールアドレス又は選択画像が入力されなかった場合は、これらのデータは記録されないか又はブランクのデータが記録される。
以下では、一例として、写真撮影遊戯機1において、利用者の1人である利用者AのIDが、シートに印刷される場合について説明する。従来、1回のプレイでシートに印刷されるIDには、複数の利用者に対応する複数のIDが含まれていた。これに対して、写真撮影遊戯機1は、1回のプレイで印刷されるシートに1つのIDのみ含める構成とすることができる。この1つのIDは、複数の利用者のうち1人の利用者の選択画像に対して付与された選択画像IDであってもよいし、プレイに対して付与されたプレイIDであってもよい。IDは、2次元コード及び/又は文字により印刷される。上記QRコードは、2次元コードの一例である。
このように、1回のプレイで1つのIDを印刷する態様とすることで、1枚のシートに1つのIDのみが印刷される。また、シートにおいてIDを印刷するスペースを小さくすることができる。その結果、IDによって、シートの審美性が損なわれるのが抑えられる。すなわち、シートのデザイン性を高めることができる。また、2次元コードを印刷する場合は、1枚のシートに1つの2次元コードのみが印刷される。ここで、1枚のシートに複数の2次元コードを印刷すると、複数の2次元コード間の距離が小さくならざるを得ない。そのため、2次元コード読み取りの際に、読み取り装置で取得する画像に、シート上の複数の2次元コードが含まれてしまい、正しく認識できない事態が生じやすくなる。そこで、1枚のシートに1つの2次元コードを印刷する態様とすることで、2次元コードの誤認識を起こりにくくすることができる。なお、写真撮影遊戯機1が、シートを分割して複数のシートを提供する場合、複数のシートそれぞれに同じIDを印刷することができる。また、例えば、多人数分割のように、印刷されるシートは1枚だが、複数人で切り分け可能なレイアウトの場合、その切り分けたそれぞれのシートに1つずつ2次元コードを印刷する態様もある。この場合も、切り分けたそれぞれのシートには同じIDの2次元コードが印刷される。これらの場合も、1回のプレイで1つのIDが印刷される態様に含まれる。
シートに印刷される2次元コードには、サーバSVへアクセスするための情報(例えば、URL)、及び、上記1つのIDが含まれる。また、シートには、これらURL及びIDが文字で印刷される。利用者が、シートの2次元コードを利用者端末に読み取らせると、利用者端末は、自動的にサーバSVへアクセスする。この時、2次元コードに含まれる上記1つのIDが、利用者端末からサーバSVへ送信される。サーバSVの受付部802は、利用者端末からのアクセスを受け付けて、上記1つのIDを受信する。また、利用者は、利用者端末に、シートに印刷されたURLを入力し、利用者端末からサーバSVへアクセスすることができる。この場合、サーバSVの受付部802は、利用者端末に、ID入力を受け付ける画面を表示させることで、利用者端末から、上記1つのIDを取得することができる。
このようにして、受付部802は、利用者端末からのアクセスを受け付けるとともに、シートに印刷されたIDを受信する。選択画面表示部803は、受付部802が受け付けたIDを基に、そのシートのプレイにおける複数の利用者それぞれの選択画像を記録部805から抽出し、利用者端末へ選択可能に表示させる。選択画面表示部803は、例えば、シートに印刷されたIDに対応付けられて記録された選択画像IDを特定し、特定した選択画像IDに対応付けられた選択画像を記録部805から読み出すことができる。図43に示すように、プレイID、と各選択画像IDは対応付けられて記録される。そのため、シートに印刷されたIDが、1人の利用者の選択画像ID、又は、プレイIDのいずれであっても、シートに印刷されたIDからそのプレイの各利用者のIDを特定可能である。
図44は、選択画面表示部803によって、利用者端末に表示される画面の一例を示す図である。ここでは、1人の利用者Aがプレイにおいて指定した選択画像811と、他の利用者Bがプレイにおいて指定した選択画像812が、画面上に選択可能な状態で表示される。選択画像811、812のいずれかが選択されると、利用者端末は、例えば、図45に示すように、サーバSVへ画像取得の要求を送信するためのボタン813、814を表示する。図45は、利用者により選択画像811が選択された場合の利用者端末における画面の表示例である。「アプリでGet」のボタン813が押されると、利用者端末は、特定のアプリケーションを実行し、このアプリケーションの処理として、サーバSVへ画像取得要求と、利用者に選択された選択画像811を示す情報を送信する。「サイトでGet」のボタン814が押されると、利用者端末は、ブラウザのプログラムを実行し、サーバSVへアクセスするとともに、利用者により選択された選択画像811を示す情報を送信する。「アプリダウンロード」のボタン815が押されると,利用者端末は、上記の特定のアプリケーションをダウンロードするサイトへアクセスする。
このようにして、サーバSVは、選択画面表示部803により提供された選択画面のうちどれが利用者に選択されたかを示す選択情報を受信することができる。また、サーバSVは、利用者端末からアクセスを受けた際に、ログインIDとパスワード等ログイン情報も受信し、ログイン処理を実行することもできる。データ提供部804は、利用者端末から受信した選択情報を基に、利用者端末へ送信するデータを決定する。具体的には、データ提供部804は、選択情報を基に、利用者端末へ送信可能な画像又は動画等のデータを判断する。データ提供部804は、利用者端末から要求されたデータであって、かつ、利用者端末へ送信可能と判断されたデータを、利用者端末へ送信する。このとき、ログイン情報をさらに用いて、利用者端末へ送信可能な画像を決定することもできる。
データ提供部804は、選択情報を基に、データを要求している利用者が、そのプレイにおける複数の利用者A、Bのうちいずれであるかを特定することができる。すなわち、データ提供部804は、選択情報を基にデータ送信を要求している利用者の選択画像IDを特定する。この場合、データ提供部804は、選択画像IDに対応して記録される選択画像を、送信可能データと判断することができる。また、利用者端末から、ログイン情報をさらに受信している場合は、例えば、データ提供部804は、ログイン情報から利用者が、無料会員か有料会員かを判断し、有料会員の場合は、プレイIDに対応づけられる他のコンテンツも送信可能と判断することができる。
上記例では、サーバSVが、選択画面表示部803を備えるので、シートに1つのIDのみを印刷する場合であっても、このIDを基にアクセスした利用者が、プレイした複数の利用者のうちどの利用者であるかを判断することができる。そのため、利用者ごとに、適切なデータを提供すること可能になる。
<<5.利用者の操作受付時間の管理>>
上記のように、写真撮影遊戯機1は、利用者からプレイ開始を受け付ける事前接客部3と、利用者の写真撮影が行われる撮影ブース2と、撮影ブース2で撮影された写真画像に対する利用者からの編集を受け付ける編集ユニット40と、編集後に利用者から情報の入力を受け付け、写真画像が印刷されたシールを出力する事後接客部5とを備える。利用者は、事前接客部3、撮影ブース2、編集ユニット40、事後接客部5の順に移動し、それぞれにおいて操作を行う。
事前接客部3、撮影ブース2、編集ユニット40、事後接客部5の各段階における動作の受付は、利用者から開始指示の操作がなされた時、又は、直前段階の操作の完了後の所定の開始指示待ち時間経過時に開始される。ここで、撮影ブース2、編集ユニット40、及び事後接客部5の各段階において、利用者が操作を開始しようとする段階よりも前の段階で後続の利用者による操作が開始されているか否かに応じて、前記開始指示待ち時間を制御することができる。例えば、前段階で後続の利用者による操作が開始されている場合の開始指示待ち時間を、後続の利用者がいない場合の開始指示待ち時間より短く設定することができる。なお、前段階で後続の利用者による操作が開始されているか否かは、前段階において後続の利用者からの開始指示の操作があったか否かにより判断することができる。また、撮影ブース2、編集ユニット40、及び事後接客部5の全てでなくても、これらのうち少なくとも1つの段階において、上記の開始指示待ち時間を制御する態様とすることができる。例えば、撮影ブース2及び編集ユニット40において、それぞれ開始指示待ち時間を設ける構成とすることができる。
例えば、撮影ブース2、編集ユニット40及び事後接客部5では、利用者による前段階の操作の完了後、利用者からの開始指示を受け付ける画面(開始指示受付画面)が表示される。開始指示受付画面には、例えば、「画面をタッチしてね」等の開始指示の操作を利用者に促すメッセージが表示される。この開始指示受付画面は、予め設定された規定時間だけ表示される。この規定時間を経過すると、利用者からの開始指示がなくても動作(利用者からの操作受付)が開始される。この構成により、事前接客部3,撮影ブース2、編集ユニット40及び事後接客部5の各段階の利用者による操作の間の時間、すなわち利用者の移動や準備のための時間に、一定の制限を設けることができる。これにより、1プレイの時間が長くなりすぎることを抑え、次の利用者の待ち時間の短縮及び回転率の向上が図られる。
しかし、上記のように開始指示待ち時間を設定すると、移動に時間を要する場合や、1プレイにおける人数が多い場合等は、利用者の態勢が整う前に、開始指示待ち時間が経過し、次段階の操作受付が開始されてしまうことがある。また、後続の利用者がいる場合、利用者は、気を使って速やかに次段階に進むことになるが、開始指示の操作をしなければ操作が開始されないため、開始指示操作を忘れていた場合等は、開始指示待ち時間の経過を待つことになり、時間が無駄になる。
そこで、撮影ブース2、編集ユニット40及び事後接客部5のそれぞれは、後続の利用者がいるか否かを判定し、判定結果に基づいて開始指示待ち時間を変更することができる。例えば、開始指示受付画面の表示時間を、後続の利用者がいる場合は、後続の利用者がいない場合より短く設定することができる。後続の利用者がいない場合は、最大時間が経過するまで、開始指示受付画面がタイムアウトにならないようにし、後続の利用者がいる場合は、最大時間から所定時間を引いた時間でタイムアウトするようにすることできる。このように、開始指示受付画面の表示時間を、後続の利用者の有無に応じて変更することにより、開始指示待ち時間を変更することができる。
後続のユーザがいるか否かの判断は、例えば、撮影ブース2の場合、その直前の段階である事前接客部3におけるコイン投入が検出された時に、後続のユーザの操作が開始されたと判断することができる。また、撮影ブース2、編集ユニット40及び事後接客部5のそれぞれにおいて、1つ前の段階における開始指示受付画面で、開始指示の操作が入力された時に、次のユーザの操作が開始されたと判断することができる。
なお、撮影ブース2、編集ユニット40及び事後接客部5のうち一部で、上記の開始指示待ち時間の制御を行う形態であってもよい。例えば、編集ユニット40から事後接客部5への移動に要する時間が、他の段階間の移動時間に比べて短い場合、事後接客部5の開始指示待ち時間の制御を省略することができる。
図46は、編集ユニット40における、開始指示待ち動作の一例を示すフローチャートである。図46に示す例では、前段階(撮影ブース2)の操作が完了し、編集段階が開始すると(ステップS501)、CPU103は、撮影ブース2において、利用者に待機するよう指示するメッセージを含む待機画面を表示する(ステップS502)。前段階の操作の完了は、例えば、前段階において利用者による操作完了の入力があった時、又は、所定の制限時間が経過した時に、操作完了と判断される。待機画面は、例えば、撮影処理の準備中であることを示すメッセージ等を表示する。待機画面は、所定時間表示される。この所定時間の長さは、例えば、撮影ブース2で撮影された画像のデータを編集ユニット40において処理可能な状態にするのに必要な時間、すなわち、利用者の操作受付(編集処理)が可能な状態となるのに必要な時間に基づいて設定される。待機画面は、例えば、画像編集装置41の編集用ディスプレイ411に、表示される。
待機画面の表示開始から所定時間経過すると、待機画面に変わって開始指示受付画面が表示される(ステップS503)。このとき、内部タイマーは、45秒に設定され、計測開始される(ステップS504)。この内部タイマーは、撮影ブース2の内部で設定された時間を計るものである。CPU103は、開始指示受付画面に対して利用者からの開始を指示するタッチがある場合(ステップS505でYes)、操作受付(編集処理)を開始する(ステップS518)。すなわち、画像編集装置41は、利用者による編集のための入力が可能な状態となる。タッチがなければ(ステップS505でNo)、ステップS506〜S513において、CPU103は、編集ユニットの前段階及び編集ユニットでプレイ中の他の利用者の状況を判定する。
本実施形態では、一例として、編集ユニット40は、2つの画像編集装置41を備え、異なるプレイを行う2組の利用者が、同時に、2つの画像編集装置41でそれぞれ編集作業を行うことができる態様である。この場合、各プレイの利用者は、撮影処理の後、2つの画像編集装置41のうち一方に誘導される。例えば、2つの画像編集装置41に対して、プレイの受付順に、各プレイの利用者が、交互に、誘導される。この場合、1つの画像編集装置41を使用している利用者の次に、同じ画像編集装置41を使用するのは、2プレイ後の利用者になる。そのため、撮影ブース2から移動してくる利用者に対する編集ユニット40における開始指示待ち時間の制御は、2プレイ後の利用者の有無に基づいて行うことができる。2プレイ後の利用者の有無の判断は、例えば、編集ユニット40の操作の前の段階である、事前接客部3及び撮影ブース2における利用者の状況に基づいて行うことができる。具体的には、事前接客部3及び撮影ブース2において別の利用者の操作が開始されていているか否か、に基づいて、2プレイ後の利用者の有無を判定することができる。判定の結果、2プレイ後の利用者がいる場合は、開始指示待ち受付画面の表示時間を、2プレイ後の利用者がいない場合より、短くすることができる。また、誘導されない方の画像編集装置41における別の利用者の操作(使用)の有無の判定結果をさらに用いて、上記開始指示待ち時間を制御してもよい。以下に説明するステップS506〜S517は、そのような制御をするための具体的な処理の例である。
S506において、CPU103は、利用者数をカウントするための変数USER_CNTを初期化(USER_CNT=0)する。CPU103は、事前接客部3で別の利用者がプレイ中か否かを判定し(ステップS507)、プレイ中の場合は(S507でYes)、USER_CNTに1を加算する(ステップS508)。また、CPU103は、撮影ブース2で別の利用者がプレイ中か否かを判定し(ステップS509)、プレイ中の場合は(S509でYes)、USER_CNTに1を加算する(ステップS510)。さらに、CPU103は、操作受付を開始しようとしている画像編集装置41(開始指示待ち画面を表示している画像編集装置)の反対側の画像編集装置41において、別の利用者がプレイ中か否かを判定し(ステップS511)、プレイ中であれば(S511でYes)、USER_CNTに1を加算する(ステップS512)。
ステップS507〜S511の判定処理の結果、USER_CNTが2以上であれば(S513でYes)、CPU103は、内部タイマーを10秒に設定して、計測を開始する(ステップS514)。内部タイマーが10秒経過すると(S516でYes)利用者からの編集操作の受付を開始する(ステップS518)。また、内部タイマーが10秒経過する前であっても(S516でNo)、開始指示待ち画面に対する利用者のタッチがある場合(S517でYes)、編集操作受付を開始する(ステップS518)。
ステップS507〜S511の判定処理の結果、USER_CNTが2より小さい場合(S513でNo)、CPU103は、内部タイマーが45秒経過したか否かを判断し(ステップS515)、経過していれば操作受付開始(ステップS518)、経過していなければ、ステップS505〜S515の処理を繰り返す。
図46に示す処理により、例えば、撮影ブース2と事前接客部3にそれぞれ後続の利用者がいる場合、すなわち2プレイ後の利用者がいる場合には、迅速に編集操作の受付を開始することができる。すなわち、同じ画像編集装置41に誘導される後続の利用者がプレイ中である場合は、開始指示待ち時間を短くして、速やかに編集操作の受付を開始することができる。また、反対側の画像処理装置41における利用者のプレイ状況を考慮して、開始指示待ち時間を制御するため、2台の画像処理装置41は、それぞれ適切なタイミングで、画像処理を実行することができる。
なお、開始指示待ち時間の制御処理は、上記の図46に示す処理に限られない。撮影ブース2、編集ユニット40及び事後接客部5の各段階の利用者の移動状況に合うよう、それぞれに特有の処理を追加することができる。
上記例では、後続の利用者の有無に応じて、各段階の開始操作待ち時間を変更する形態であるが、同様にして、後続の利用者の有無に応じて、各段階における利用者からの入力受付時間を制御することができる。例えば、各段階の利用者からの各種情報の入力受付時間、又は利用者の動作に割り当てられる時間を変更することができる。例えば、編集ユニット40における編集操作の受付時間、又は、事後接客部5における利用者のメールアドレス入力受付時間等を、後続の利用者がいない場合の方が、いる場合より長くなるよう変更することができる。
図7に示すように、写真撮影遊戯機1は、事前接客処理(S10)、撮影処理(S20)、画像編集処理(S30)、事後接客処理(S40)を順に実行する。これらの処理(S10、S20、S30、S40)それぞれにおいて、利用者からの入力(選択、操作を含む)を、複数項目について、複数画面に渡って受け付ける入力受付処理が含まれる。例えば、図8に示す事前接客処理では、撮影人数選択(S113)、名前入力受付(S114)、撮影コース選択(S115)等、複数項目の情報について、順次表示される複数画面において、入力を受け付ける。
各入力受付処理では、各画面において利用者が入力できる入力受付時間が予め設定される。入力受付時間が経過すると、利用者が入力したいと思う情報や操作を全て入力していなくても、受付は終了する。このような入力受付時間の制限は、主に、1プレイの時間が長くなりすぎることを抑えるために設けられる。しかし、利用者は、予め設定された入力受付時間内に入力できない可能性があり、そのような場合、これにより、利用者は不満を持つ恐れがある。そこで、CPU103は、1つの画面における入力受付時間を、それより前の画面において利用者が入力に要した時間に応じて変化させることができる。例えば、第1の画面における利用者の入力が、設定された入力受付時間より早く完了した場合、早く完了した時間(残時間)に応じて、第1の画面より後に表示される第2の画面における入力受付時間を長くすることができる。例えば、1つの画面における入力の残時間を、後の画面における入力受付時間に繰り越すことができる。
なお、少なくとも1つの画面において、入力受付時間の最大値を設定し、繰り越された後の入力受付時間が、最大値を超えないようにすることができる。また、繰り越すことができる時間に最大値を設定してもよい。これにより、1つ画面の入力受付時間が不自然に長くなってしまうことが防止される。また、複数の画面における残時間の和を、1つの画面の入力受付時間に加えることもできる。例えば、入力に時間を要する可能性のある入力受付画面を、複数の入力受付画面の後に表示し、複数の入力受付画面における残時間の和を、前記後の画面の入力受付時間に加算することができる。
図47、図48は、事後接客処理における入力受付時間の制御例を示すフローチャートである。図47において、CPU103は、1人目の入力を開始すると(ステップS521)、1人目の利用者に送信画像を選択させる画面を表示する(ステップS522)。ここでは、1人目の利用者の端末に送信する画像を選択させる。この画面には、初めに入力受付時間の初期値として予め設定された12秒が表示され、時間の経過とともに更新され、残り時間を示すものとなる。1人目の送信画像の選択が終了すると、終了した時点(送信用画像確定時)の残り時間a秒を繰り越し時間とする(ステップS523)。次に、CPU103は、1人目の利用者に宛先情報としてのメールアドレスを入力させる画面を表示する(ステップS524)。この画面には、入力受付時間の初期値として予め設定された30秒に、ステップS523で決定した繰り越し時間a秒が加算された時間が表示される。すなわち、この画面の入力受付時間は、30+a秒となる。1人目のメールアドレス入力が終了すると、終了した時点(アドレス入力確定時)の残り時間b秒を繰り越し時間とする(ステップS525)。
2人目の利用者に入力を促す場所チェンジガイダンス画面が5秒表示された後(ステップS526)、2人目の利用者の入力受付が開始される(ステップS527)。2人目の送信画像選択(ステップS528)、時間繰り越し(ステップS529)、メールアドレス入力(ステップS530)、時間繰り越し(ステップS531)は、1人目のステップS522〜S525と同様に実行される。図47に示す例では、2人目のメールアドレス入力画面の入力受付時間の設定値(20秒)は、1人目のメールアドレス入力の受付時間の設定値(30秒)より短い。これは、2人目のメールアドレス入力画面では、繰り越し時間c秒がある可能性が高いためである。このように、前の画面の入力残時間を次の画面の入力受付時間に繰り越すことで、後の画面の設定時間を短くすることができる。その結果、利用者の入力状況に合わせて適切に入力受付時間を付与するとともに、全体として入力に要する時間を短くすることができる。
図48において、2人目のメールアドレス入力が終了した時点での繰り越し時間d秒が、15秒以上残っている場合(ステップS532でYes)、3人目以降の利用者が続けて入力するか否かの選択を受け付ける(ステップS533)。繰り越し時間d秒が15秒に満たない場合は、事前接客における入力受付が終了する。3人目以降の利用者が入力を続ける場合、3、5人目の場合、すなわち奇数番目に入力する利用者には、1人目が選択した画像を送信画像とする旨のガイダンスを表示(ステップS535)、4、6人目の場合、すなわち、偶数番目に入力する利用者には、2人目が選択した画像を送信画像とする旨のガイダンスを表示する(ステップS536)。このように、3人目以降は、入力する順番に応じて自動的に送信画像を決定しその旨表示することで、送信画像の選択に要する時間を省略することができる。
送信画像のガイダンス(ステップS535、S536)の後、3人目の利用者のメールアドレス入力画面が表示される(ステップS537)。この画面では、繰り越し時間d秒が、入力受付時間の初期値として表示される。3人目の利用者のメールアドレス入力が終了すると、残り時間e秒を繰り越し時間とする(ステップS538)。この繰り越し時間e秒を、d秒として(ステップS539)、ステップS532〜S539の処理が繰り返される。これにより、3人目以降のメールアドレスの入力が、残時間(d秒)が15秒を下回るまで繰り返される。すなわち、3人目以降の利用者のメールアドレスの入力受付時間は、1人目及び2人目の入力で残った時間(繰り越し時間d秒)となる。
上記の図47、図48の処理により、1人目と2人目の利用者の入力が早く終わった場合、3人目以降の利用者もメールアドレスを入力する機会を付与することができる。このように、入力受付時間の残時間を繰り越すことにより、プレイ全体の時間を延長することなく、利用者にさらなるサービスを提供することが可能になる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
(1)上述した実施形態の事前接客処理のステップS112においてデモ画面を表示する際、第1のナレーションと第2のナレーションを所定規則に従って切り替えて出力する例を説明したが、ナレーションを切り替えて出力させる処理は事前接客処理に限らない。例えば、撮影処理の通常撮影の後、利用者を編集ブース4へ誘導するナレーションを、声色とナレーションの内容が異なる第1のナレーションと第2のナレーションを所定規則に従って切り替えて出力してもよい。また、撮影処理において、例えば、1〜4回目の撮影時には、カメラのシャッター音の音声データを出力し、5回目の撮影時には、モデルの声でシャッター音を擬音化した音声データを出力してもよい。要は、利用者に対する出力音声として、声色や音声の内容が異なる複数の音声を所定の規則に従って切り替えて出力させればよい。
(2)上述した実施形態において、携帯端末CLは、拡張現実(AR:Augmented Reality)技術を用いたAR動画を再生するためのAR用アプリケーションが予め設定され、カメラを備えるものとしてもよい。この場合、携帯端末CLで、所定のAR用の画像を撮影した際に、AR用アプリケーションを介して、撮影中の写真撮影遊戯機1の動画像に合わせて、写真撮影遊戯機1の広告用のAR動画が合成されて表示されるようにしてもよい。具体的には、例えば、図49に示すように、AR用の画像として写真撮影遊戯機1の筐体の外装に描かれたモデル画像1000を携帯端末CLのカメラで撮影する。携帯端末CLは、AR用アプリケーションにより、カメラで撮影されたモデル画像1000を認識し、モデル画像1000と同じモデルを用いたAR動画をサーバSVからダウンロードする。そして、携帯端末CLは、AR用アプリケーションにより、撮影中のモデル画像1000の位置や角度等を認識し、撮影中のモデル画像1000の位置や角度等に応じた位置にAR動画を合成して表示する。
図49の例では、事後接客部が設けられた写真撮影遊戯機1の外装面にモデル画像1000が描かれている。写真撮影遊戯機1は、アミューズメント施設等に設置される際、アミューズメント施設等の壁面に写真撮影遊戯機1の一部の側面が接するように配置される。事後接客部が設けられる外装面は、シール紙が排出される部分であるため、アミューズメント施設等の壁面に接することがなく、モデル画像1000が描かれる場所としては適している。しかしながら、モデル画像1000が描かれる場所はこれに限定されない。例えば、アミューズメント施設等の壁面に接していない写真撮影遊戯機1の筐体側面であって、事前接客部においてプレイの開始を待つ利用者の列の邪魔にならない場所にモデル画像1000が描かれていればよい。
また、上記の例では、モデル画像1000と同じモデルを用いたAR動画が再生されるが、モデル画像1000のモデルとは異なるモデルやアニメ等のキャラクターの画像を用いたAR動画が再生されてもよい。
また、上記の例では、携帯端末CLで撮影されたモデル画像1000を認識して、AR動画をサーバSVからダウンロードして再生したが、携帯端末CLにAR動画を予め記憶し、AR用アプリケーションによって、モデル画像1000が認識されたときに、携帯端末CLに記憶されているAR動画を再生するようにしてもよい。また、上記の例では、写真撮影遊戯機1の外装に描かれたモデル画像1000を撮影することで、撮影中の写真撮影遊戯機1の画像と共にAR動画を合成して表示させたが、以下のようにしてもよい。例えば、シート画像とともに、AR用の画像(マーカー)をシール紙に印刷し、シール紙に印刷されたAR用の画像を携帯端末CLで撮影することにより、撮影中のシール紙の画像とともに、AR動画を合成して表示させてもよい。
このように、携帯端末CLにおいて、写真撮影遊戯機1の外装に描かれたモデル画像1000やシート画像に印刷されたマーカーの画像を認識し、携帯端末CLで撮影中の画像と合わせて広告用のAR動画を合成して表示させることにより、写真撮影遊戯機1のプレイに対して利用者の関心を惹きつけることができ、写真撮影遊戯機1の利用促進を図ることができる。
(3)上述した実施形態では、2つの撮影コースが用意されている例を説明したが、撮影コースの数は2つに限らない。要は、複数の撮影コースが用意され、複数の撮影コースのうち一の撮影コースの選択を受け付ければよい。この場合、複数の撮影コースにおける1つの撮影コースは、カメラ21のコントラストが他の撮影コースよりも高くなるように調整されてもよいし、照明装置23a、23bの各光量は、撮影コースに応じたカメラ21の設定に応じて調整されてもよい。
(4)上述した実施形態における写真撮影遊戯機1は、利用者を被写体として撮影するためのカメラと、前記カメラの上方に配置され、光を照射する上方照明装置と、前記カメラを制御して撮影を行い、写真画像を生成する撮影制御手段と、を備え、前記上方照明装置は、前記上方照明装置の一部が、前記カメラの左右方向における中心線上に重なり、前記上方照明装置の中心が、前記中心線を基準とする左右いずれか一方の側の一定の距離の範囲内に位置するように配置された写真撮影遊戯機であるが、以下の構成において、上方照明装置の配置はこれに限らない。つまり、写真撮影遊戯機は、少なくとも、上記カメラと上記上方照明装置と上記撮影制御手段とを備え、カメラの上方に上方照明装置が配置されていればよい。
本構成の写真撮影遊戯機において、前記撮影制御手段は、前記撮影を複数回行い、複数の写真画像を生成し、写真画像の少なくとも一部が配置される複数の写真画像配置領域と、背景又は前景となる合成用画像とを含む複数のシートレイアウトから一のシートレイアウトの選択を受け付けるシートレイアウト選択手段と、前記複数の写真画像配置領域のうち、予め定められた写真画像配置領域に配置する写真画像の選択を前記複数の写真画像の中から受け付ける写真画像選択手段と、選択された前記一のシートレイアウトにおける前記予め定められた写真画像配置領域に、選択された前記写真画像の少なくとも一部を配置し、他の写真画像配置領域に、前記複数の写真画像のうち、選択された前記写真画像とは異なる写真画像を配置し、前記合成用画像を合成してシート画像を生成するシート画像生成手段とをさらに備える。
この構成によれば、利用者は、複数の写真画像のうち、利用者が所望するシートレイアウトにおける予め定められた写真画像配置領域に、利用者が所望する写真画像をシートレイアウトにおける予め定められた写真画像配置領域に配置することができるので、利用者の好みが反映されたシート画像を利用者に提供することができる。
(5)上記変形例(4)の構成において、前記複数の写真画像配置領域には、前記複数の写真画像のうちの一部の写真画像が配置されることとしてもよい。この構成によれば、複数の写真画像配置領域に、撮影によって得られた全ての写真画像が配置されないため、全ての写真画像を単に並べて配置する場合と比べて、シート画像のデザインの幅を広げることができる。
(6)上記変形例(4)又は(5)の構成において、前記シート画像生成手段は、前記複数の写真画像配置領域のうち、特定の前記写真画像配置領域に配置された写真画像の色味を変える加工処理を行うこととしてもよい。この構成によれば、複数の写真画像配置領域に配置される写真画像の色味に変化をつけない場合と比べ、シート全体として斬新かつデザイン性の高いシート画像を利用者に提供できる。
(7)上記変形例(4)〜(6)のいずれかの構成において、前記撮影制御手段は、前記複数回の各撮影に対してそれぞれ設定されているアングルに応じて前記カメラを制御し、前記シート画像生成手段は、前記複数の写真画像領域のそれぞれに配置される写真画像に対応するアングルに応じた合成用画像を合成して前記シート画像を生成することとしてもよい。この構成によれば、各写真画像領域に配置される写真画像のアングルに適した合成用画像が合成されるため、不自然な合成結果になりにくく、仕上がりの良いシート画像を利用者に提供することができる。
(8)上記変形例(4)〜(7)のいずれかの構成において、前記撮影制御手段は、前記撮影を複数回行い、複数の写真画像を生成し、動画コンテンツの素材として用いるための動画用文字情報の入力を受け付ける入力手段と、前記複数の写真画像のうち、少なくとも一の写真画像と、入力された前記動画用文字情報とを用いて動画コンテンツを生成する動画生成手段とをさらに備えることとしてもよい。この構成によれば、利用者によって入力される動画用文字情報が動画コンテンツの素材として用いられるため、利用者のオリジナル性の高い動画コンテンツを提供することができる。
(9)上記変形例(8)の構成において、前記動画コンテンツは、前記複数の写真画像のうちの一の写真画像において認識した被写体の顔部分の画像のみを表示するフレームを含むこととしてもよい。この構成によれば、写真画像全体のみを用いる場合と比べ、動画コンテンツのデザインの幅を広げることができる。
(10)上記変形例(8)又は(9)の構成において、前記動画コンテンツは、前記複数の写真画像のうちの一の写真画像を表示するフレームであって、当該一の写真画像において認識した被写体の顔部分の画像のみを動作させるフレームを含むこととしてもよい。この構成によれば、写真画像における被写体の顔部分のみが動作するため、デザイン性及び娯楽性の高い動画コンテンツを利用者に提供できる。
(11)上記変形例(9)又は(10)の構成において、前記動画生成手段は、前記複数の写真画像のうちの一の写真画像を表示するフレームであって、当該一の写真画像において認識した被写体の顔部分を装飾するための装飾画像を合成して表示するフレームを含むこととしてもよい。この構成によれば、写真画像における被写体の顔部分に装飾画像が合成されて表示されるため、被写体の顔部分のみを表示させる場合と比べ、よりデザイン性の高い動画コンテンツを利用者に提供できる。
(12)また、上記変形例(4)の構成において、前記撮影制御手段は、前記撮影を複数回行い、複数の写真画像を生成し、撮影人数の入力を受け付ける撮影人数入力手段と、前記複数回の撮影に対するアングルの組み合わせとして、入力された撮影人数に応じた複数のアングルセットの中から一のアングルセットの選択を受け付けるアングルセット選択手段とをさらに備え、前記撮影制御手段は、前記複数回の撮影に対して選択された前記一のアングルセットに基づいて前記カメラを制御して前記複数回の撮影を行うこととしてもよい。この構成によれば、撮影人数に応じたアングルセットを利用者に選択させることができるため、撮影人数に適したアングルの写真画像を提供することができる。また、複数回の各撮影について個別にアングルを選択する場合と比べ、アングル選択の操作負担を軽減し、且つ、アングル選択の操作時間を短縮することができる。
(13)上述した実施形態では、撮影コースに応じてカメラ21の絞り値(F値)を変更し、カメラ21の絞り値(F値)に応じて照明装置23の光量を調整する例を説明したが、例えば、撮影コースA、Bにおけるカメラ21の絞り値(F値)及びコントラストの少なくとも一方を共通にし、撮影コースA、Bに応じた写りとなるように照明装置23の光量を調整してもよい。
(14)上述した実施形態では、撮影コースA、Bのそれぞれの撮影コースで異なる写りの写真画像を提供する例を示しているが、これに限らない。例えば、1つの撮影コースにおける複数回の撮影のうち、所定の回数の撮影では、上述の被写体の陰影がはっきりした立体的な写りの写真画像を提供し、それ以外の撮影では、陰影が目立ちにくい従来と略同様の写りの写真画像を提供してもよい。また、複数回の撮影のうち、顔が大きく写る、上半身の撮影、いわゆるアップ撮影では立体的な写りの写真画像を提供し、全身撮影では陰影が目立ちにくい従来と略同様の写りの写真画像を提供してもよい。さらに、複数回のアップ撮影において、所定の回数の撮影とそれ以外の撮影で、それぞれ上記した写りが異なる写真画像を提供するようにしてもよい。つまり、上記をまとめると、写真撮影遊戯機は、1回のプレイにおける複数回の撮影のうち、少なくとも1回の撮影において、被写体の陰影がはっきりした立体的な写りの写真画像を提供する撮影モード(第1の撮影モード)と、少なくとも1回の撮影において、被写体の陰影が目立ちにくい従来と略同様の写りの写真画像を提供する撮影モード(第2の撮影モード)とを有していればよい。