JP3793041B2 - 歌詞データ処理装置及び補助データ処理装置 - Google Patents

歌詞データ処理装置及び補助データ処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、演奏データと対で処理される歌詞データまたは補助データを処理するためのデータ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラオケ装置等は、自動演奏データと歌詞データを記憶している。カラオケ演奏等は、自動演奏データを再生すると同時に、歌詞データを表示する。自動演奏データと歌詞データを記憶する際のデータフォーマットは複数種類存在する。データフォーマットの種類は、外見上見分けられないため、歌詞データ処理装置を、複数種類のデータフォーマットに対応させることは困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
また、自動演奏データを再生するタイミングと歌詞データを表示するタイミングを合わせるため、自動演奏データと歌詞データとを混在して記憶装置に記憶させるデータフォーマットがある。この方式は、記憶装置から演奏データを読み出して再生処理すると同時に、歌詞データを読み出して表示する必要があるので、歌詞データのデータ量が多い曲については演奏(発音)の遅れが生じることがある。
【0004】
さらに、例えば、電子楽器の自動演奏データのように、世の中には、カラオケ用に作成されていない演奏データが多数存在する。これらの演奏データをカラオケ用に流用させたいとの要求がある。しかし、これらの演奏データをカラオケ用に用いることは容易ではない。
【0005】
同様に、世の中に存在している演奏データに対して、補助データ(例えば作曲者や作詞者、歌手名等の演奏データの検索に用いるためのデータ)を付加したいとの要求がある。しかし、これらのデータに補助データを付加するために新たに演奏データを作りなおすのは容易ではない。
【0006】
本発明の目的は、独立の演奏データに対して容易に歌詞データあるいは補助データを付加することができるデータ処理装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の一観点によれば、歌詞データ処理装置は、演奏データについてはあるファイル名で特定し、該演奏データと対をなす歌詞データについては該演奏データのファイル名に対応するファイル名で特定し記憶する記憶手段と、再生したい演奏データのファイル名を指示する指示手段と、前記指示手段により指示されるファイル名の演奏データを前記記憶手段から読み出し再生する演奏データ再生手段と、前記演奏データ中に歌詞データが含まれない場合には、前記指示手段により指示される演奏データのファイル名に対応する歌詞データのファイル名のサーチを行い、前記演奏データ中に歌詞データが含まれる場合にはサーチを行わないサーチ手段と、前記演奏データ中に歌詞データが含まれない場合には前記サーチ手段によりサーチされるファイル名の歌詞データを前記記憶手段から読み出し再生し、前記演奏データ中に歌詞データが含まれる場合には前記演奏データに含まれる歌詞データを再生する歌詞データ再生手段と、前記サーチ手段によりサーチされるファイル名の歌詞データが前記記憶手段に見つからなかった場合に、その旨を表示する表示手段とを有する。
【0008】
演奏データと歌詞データが異なるファイルに記憶されている際、操作者は演奏データのファイルを指定するだけで、対をなす演奏データと歌詞データの再生を行わせるができる。
【0009】
本発明の他の観点によれば、補助データ処理装置は、演奏データについてはあるファイル名で特定し、該演奏データと対をなす補助データについては該演奏データのファイル名に対応するファイル名で特定し記憶する記憶手段と、再生したい演奏データのファイル名を指示する指示手段と、前記指示手段により指示されるファイル名の演奏データを前記記憶手段から読み出し再生する演奏データ再生手段と、前記演奏データ中に補助データが含まれない場合には、前記指示手段により指示される演奏データのファイル名に対応する補助データのファイル名のサーチを行い、前記演奏データ中に補助データが含まれる場合にはサーチを行わないサーチ手段と、前記演奏データ中に補助データが含まれない場合には前記サーチ手段によりサーチされるファイル名の補助データを前記記憶手段から読み出して処理し、前記演奏データ中に補助データが含まれる場合には前記演奏データに含まれる補助データを処理する補助データ再生手段と、前記サーチ手段によりサーチされるファイル名の補助データが前記記憶手段に見つからなかった場合に、その旨を表示する表示手段とを有する。
【0010】
演奏データと補助データが異なるファイルに記憶されている際、操作者は演奏データのファイルを指定するだけで、演奏データと対をなす補助データを選択し、処理をすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施例による歌詞データ処理装置の機能を説明するための図である。
【0012】
第1の曲データD1と第2の曲データD2と第3の曲データD3は、それぞれ演奏データと歌詞データを含む。しかし、そのデータフォーマットは異なる。例えば、演奏データと歌詞データとが混在したもの、または演奏データと歌詞データとが完全に独立したもの等がある。
【0013】
データ変換装置1は、曲データD1,D2,D3のいずれが入力されてきても、統一フォーマットの曲データD0に変換し出力する。曲データD0は、演奏データと歌詞データとを分離したフォーマットを有する。統一フォーマットの曲データD0に変換することにより、入力データのフォーマットがD1であるかD2であるかD3であるかは関係なくなる。
【0014】
再生装置2は、演奏データ処理部3と歌詞データ処理部4を有し、曲データD0を受け取り、曲データD0の再生を行う。演奏データ処理部3は、演奏データの再生を行い発音処理を行う。歌詞データ処理部4は、歌詞データを表示装置に表示する。
【0015】
演奏データと歌詞データとを分離して、再生することにより、歌詞データのデータ量に依存して、演奏データの再生が遅れることはほとんどなくなる。なお、演奏データと歌詞データとは、時間的に対応付けられて再生される。詳細は、後に説明する。
【0016】
本実施例による歌詞データ処理装置は、異なるフォーマットを持つ曲データD1,D2,D3のいずれが入力されても、再生することができる。したがって、電子楽器の自動演奏データのように、演奏データのみの曲データに歌詞データを付加しただけのもののフォーマットに対応させることもできる。詳細は、後に説明する。
【0017】
図2は、本実施例による歌詞データ処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。CPU20は、バス24を介して、ROM18、RAM19、タイマ21の他、MIDIインターフェース11、検出回路12、表示回路14、音源回路15、ハードディスク装置(HDD)22、フロッピディスク装置(FDD)23に接続される。
【0018】
RAM19は、演奏イベントエリア31と歌詞イベントエリア32を有する。演奏イベントエリア31は、曲データの変換処理により生成される統一フォーマットの演奏イベントを記憶するエリアである。歌詞イベントエリア32は、統一フォーマットの歌詞データを記憶するエリアである。
【0019】
RAM19は、その他、レジスタやバッファ等、CPU20のワーキングエリアを有する。ROM18は、コンピュータプログラムや種々のパラメータを記憶する。CPU20は、ROM18に記憶されるコンピュータプログラムに応じて、各種処理を行う。
【0020】
CPU20は、ハードディスク装置22、フロッピディスク装置23またはMIDIインターフェース11から曲データを受け、統一フォーマットの曲データに変換する。そして、曲データ中の演奏データを、演奏イベントエリア31に書き込み、曲データ中の歌詞データを、歌詞イベントエリア32に書き込む。
【0021】
タイマ21は、所定時間間隔でタイマ割り込み信号をCPU20に供給する。CPU20は、タイマ割り込み信号を受けて、所定の割り込み処理を行う。フロッピディスク装置23は、抜き差し可能なフロッピディスクに対してデータの読み出しおよび書き込みを行うことができる。例えば、曲データが記憶されたフロッピディスクを、フロッピディスク装置23に差し込むことにより、CPU20は、フロッピディスクに記憶されている曲データを読み出すことができる。
【0022】
ハードディスク装置22は、大容量記憶装置であり、多数の曲データを記憶することができる。CPU20は、フロッピディスク装置23からハードディスク装置22に曲データをコピーすることができる。CPU20は、ハードディスク装置22から曲データを読み出すこともできる。
【0023】
MIDIインターフェース11は、外部に対してMIDIデータを入出力することができる。例えば、曲データを入出力することができる。検出回路12には、キーボードやマウス装置等の入力装置13が接続される。CPU20は、検出回路12を介して、入力装置13のスイッチ状態等を検出する。操作者は、入力装置13を操作することにより、各種の指定を行うことができる。例えば、再生を行いたい曲データを指定することができる。また、入力装置13は、再生を指示するための再生スイッチを有する。
【0024】
表示回路14は、RAM19中の歌詞イベントエリア32に記憶されている歌詞データを表示する。その他、ハードディスク装置22に記憶されている曲データの種類を表示することもできる。
【0025】
音源回路15は、RAM19中の演奏イベントエリア31に記憶されている演奏データを受けて、楽音信号を生成する。音源回路15は、波形メモリ方式の他、FM方式、物理モデル方式、高調波合成方式、フォルマント合成方式、VCOとVCFとVCAを含むアナログシンセサイザ方式等、どのような方式でもよい。
【0026】
D/A変換器16は、音源回路15から楽音信号を受け、デジタル信号からアナログ信号に変換する。サウンドシステム17は、アンプとスピーカを有し、D/A変換器16からアナログの楽音信号を受ける。楽音信号は、アンプにより増幅され、スピーカから発音される。
【0027】
以上の構成は、カラオケ装置の形態に限らず、電子楽器の形態でもよいし、パソコンとアプリケーションソフトの形態でもよい。また、音源回路15は、専用のハードウェアを用いる他、DSPとマイクロプログラムにより構成するようにしてもよいし、CPUとソフトウェアという構成であってもよい。また、時分割で複数の発音チャンネルを構成するようにしてもよいし、1つの発音チャンネルを1つの回路で構成してもよい。
【0028】
なお、ハードディスク装置22、フロッピディスク装置23またはMIDIインターフェース11は、様々な種類のフォーマットの曲データをCPU20に供給することができる。次に、スタンダードMIDIファイル形式のフォーマット例を3つ、図3〜図5に示す。
【0029】
図3は、第1データフォーマットを示す図である。図3(A)は、シーケンスファイルFL1のフォーマットを示す。1つの曲データは、1つのシーケンスファイルFL1で表される。シーケンスファイルFL1は、ハードディスク装置22等に記憶される。シーケンスファイルFL1は、ヘッダチャンクHCとトラックチャンクTCを有する。ヘッダチャンクHCは、トラックチャンクのデータ形式(フォーマット0または1または2)やデータの時間分解能等のデータを有する。以下、トラックチャンクTCの構成を示す。
【0030】
図3(B)は、トラックチャンクTCのデータ構成を示す。トラックチャンクTCは、複数のトラックチャンクデータTCD1,TDC2を有する。各トラックチャンクデータTCD1,TCD2は、同じデータ構成である。例えば、トラックチャンクデータTCD1は、演奏データSS1と歌詞データLL1を有する。
【0031】
さらに、演奏データSS1は、タイムデータTS1と演奏イベントデータSD1を有する。演奏イベントデータSD1が実質的な演奏データである。タイムデータTS1は、演奏開始から最初の演奏イベントデータSD1までの時間間隔を表す。タイムデータTS2は、演奏イベントデータSD1とその次の演奏イベントデータSD2との間の時間間隔を表す。
【0032】
歌詞イベントデータLL1は、タイムデータTL1と歌詞イベントデータLD1を有する。歌詞イベントデータLD1が実質的な歌詞データである。タイムデータTL1は、演奏開始から最初の歌詞イベントデータLD1までの時間間隔を表す。タイムデータTL2は、歌詞イベントデータLD1とその次の歌詞イベントデータLD2との間の時間間隔を表す。
【0033】
なお、図示はしていないが、トラックチャンクTC中に曲名や作曲者名等のデータを含ませてもよい。図4は、第2データフォーマットを示す図である。
【0034】
図4(A)は、シーケンスファイルFL1のフォーマットを示す。1つの曲データは、1つのシーケンスファイルFL1で表される。シーケンスファイルFL1は、ヘッダチャンクHCとトラックチャンクTCと歌詞チャンクLCを有する。ヘッダチャンクHCは、第1データフォーマットのヘッダチャンク(図3(A))と同じ構成である。以下、トラックチャンクTCと歌詞チャンクの構成を示す。
【0035】
図4(B)は、トラックチャンクTCのデータ構成を示す。トラックチャンクTCは、複数の演奏データSS1,SS2を有する。各演奏データSS1,SS2は、同じデータ構成である。演奏データSS1は、第1データフォーマットの演奏データ(図3(B))と同じ構成であり、タイムデータTS1と演奏イベントデータSD1を有する。
【0036】
図4(C)は、歌詞チャンクLCのデータ構成を示す。歌詞チャンクLCは、複数の歌詞データLL1,LL2を有する。各歌詞データLL1,LL2は、同じデータ構成である。歌詞データLL1は、第1データフォーマットの歌詞データ(図3(B))と同じ構成であり、タイムデータTL1と歌詞イベントデータLD1を有する。
【0037】
図5は、第3データフォーマットを示す図である。図5(A)は、シーケンスファイルFL1と歌詞ファイルFL2のフォーマットを示す。1つの曲データは、1つのシーケンスファイルFL1と1つの歌詞ファイルFL2で表され、ハードディスク等に記憶される。
【0038】
シーケンスファイルFL1は、例えば、従来より使用されている電子楽器用の自動演奏データである。歌詞ファイルFL2は、シーケンスファイルFL1を、例えばカラオケ用に流用するため新たに作成したファイルである。
【0039】
シーケンスファイルFL1は、ヘッダチャンクHCとトラックチャンクTCを有する。ヘッダチャンクHCは、第1および第2データフォーマットのヘッダチャンク(図3(A)、図4(A))と同じ構成である。
【0040】
図5(B)は、トラックチャンクTCのデータ構成を示す。トラックチャンクTCは、第2データフォーマットのトラックチャンク(図4(B))と同じ構成であり、複数の演奏データSS1,SS2を有する。演奏データSS1は、タイムデータTS1と演奏イベントデータSD1を有する。
【0041】
なお、第1データフォーマット、第2データフォーマット、第3データフォーマットのいずれも演奏データの音符のタイミングとそれに対応する歌詞のタイミングが一致するように演奏データ、歌詞データを作成することが好ましいことはいうまでもない。
【0042】
図5(C)は、歌詞ファイルFL2のデータ構成を示す。歌詞ファイルFL2は、第2データフォーマットの歌詞チャンク(図4(C))と同じ構成であり、複数の歌詞データLL1,LL2を有する。歌詞データLL1は、タイムデータTL1と歌詞イベントデータLD1を有する。
【0043】
CPU20は、以上の様々なファイル形式の曲データを統一フォーマットの曲データに変換し、その曲データをRAM19中の演奏イベントエリア31および歌詞イベントエリア32に書き込む。次に、演奏イベントエリア31および歌詞イベントエリア32に書き込まれるデータフォーマットを示す。
【0044】
図6は、統一データフォーマットを示す図である。曲データは、演奏データおよび歌詞データに分離され、それぞれ演奏イベントエリア31と歌詞イベントエリア32に書き込まれる。
【0045】
図6(A)は、RAM中の演奏イベントエリア31のデータフォーマットを示す。演奏イベントエリア31には、複数の演奏データSS1,SS2が記憶される。各演奏データSS1,SS2は、同じデータ構成である。例えば、演奏データSS1は、前述と同様、タイムデータTS1と演奏イベントデータSD1を有する。
【0046】
図6(B)は、RAM中の歌詞イベントエリア32のデータフォーマットを示す。歌詞イベントエリア32には、複数の歌詞データLL1’,LL2’が記憶される。各歌詞データLL1’,LL2’は、同じデータ構成である。例えば、歌詞データLL1’は、前述とは異なり、タイムデータTL1’と文字列イベントデータLD1’を有する。
【0047】
文字列イベントデータLD1’は、歌詞データのうちの文字列を1かたまりとして保持するデータである。例えば、変換前の第1〜3データフォーマットは1文字毎の歌詞データとして表されているので、表示回路14に、演奏の進行にしたがって文字列単独で歌詞を表示するには、文字列への変換が必要になる。文字列のタイムデータTL1’は、各文字のタイムデータを加算したデータになる。次に、具体例を示す。
【0048】
図7は、歌詞イベントデータから文字列イベントデータへの変換例を示す。図7(A)は、第1〜3データフォーマットの歌詞イベントデータの例を示す。歌詞チャンクLCは、5つの歌詞データLL1〜LL5を有する。各歌詞データのタイムデータTL1〜TL5は、それぞれt1,t2,t3,t4,t5であり、歌詞イベントデータLD1〜LD5は、それぞれ「青(あ」、「お)」、「い」、「空(そ」、「ら)/」である。ここで、/は改行である。
【0049】
図7(B)は、歌詞イベントエリア32に記憶される文字列イベントデータの例を示す。歌詞イベントエリア32には、歌詞データLL1’が記憶される。歌詞データLL1’のタイムデータTL1’は、1つ前の文字列LD0’の先頭の文字からLD1’の先頭の文字までのタイムデータの和「td+…+t1」であり、文字列イベントデータLD1’は、「青(あお)い空(そら)/」である。そして次の文字列イベントデータLD2’とタイムデータTL2’のうち、タイムデータTL2’は「t2+t3+t4+t5+t6」である。文字列イベントデータLD1’は、図7(A)の歌詞イベントデータを再編成したデータであり、改行までの文字が1つの文字列である。
【0050】
図8は、CPUが行うファイル選択処理のフローチャートである。ステップSA1では、選択ファイルの指定を受け付ける。表示回路14には、ハードディスク装置22に記憶されている曲データのシーケンスファイル名が表示される。操作者は、キーボードまたはマウス等の入力装置13を用いて、演奏したいファイルの選択を行うことができる。操作者が選択するファイルは、第1〜3データフォーマットのうちのいずれのファイルでもよい。
【0051】
ステップSA2では、指定されたファイルからトラックチャンクのデータを読み出す。ファイル中には、トラックチャンクの先頭であることを示す識別コードが含まれている。この識別コードを手掛かりにトラックチャンクの位置を特定する。
【0052】
読み出されるデータは、歌詞イベントまたは演奏イベントのいずれかである。つまり、タイムデータと歌詞イベントデータを1組として、またはタイムデータと演奏イベントデータを1組として読み出す。
【0053】
ステップSA3では、読み出したデータが歌詞イベントであるか演奏イベントであるかをチェックする。歌詞イベントであれば、ステップSA4へ進み、読み出したデータをRAM中の歌詞イベントエリア32へ転送し、ステップSA6へ進む。
【0054】
読み出したデータが演奏イベントであるときには、ステップSA5へ進み、読み出したデータをRAM中の演奏イベントエリア31へ転送し、ステップSA6へ進む。なお、ステップSA4およびSA5において、タイムデータが読み出された場合は、両エリアに同じタイムデータを転送する。第1データフォーマットのように、演奏データと歌詞データが混在する場合、それらに対応するタイムデータも混在しているので、タイムデータについては全て両エリアに転送する。タイムデータは、演奏データと歌詞データについて共通の情報である。
【0055】
ステップSA6では、トラックチャンクから全てのデータの読み出しが終了したか否かをチェックする。読み出しが終了していないときには、ステップSA2へ戻り、トラックチャンク中の次のデータについて、同様の処理を繰り返す。全てのデータについて処理が終了したときには、ステップSA7へ進む。
【0056】
ステップSA7では、トラックチャンクから読み出したデータに歌詞イベントが含まれていたか否かをチェックする。歌詞イベントが含まれていたときには、第1データフォーマットの場合であり、ステップSA8へ進む。その場合は、歌詞イベントと演奏イベントの両方についてのデータ転送が終了している。
【0057】
ステップSA8では、歌詞イベントエリアのデータを再編成し、処理を終了する。つまり、文字イベントから文字列イベントへの再編成を行う。ステップSA7において、トラックチャンクから読み出したデータに歌詞イベントが含まれていないと判断されたときには、第2または第3データフォーマットの場合であるので、歌詞イベントの処理を行うため、ステップSA9へ進む。
【0058】
ステップSA9では、選択されたシーケンスファイルの中から歌詞チャンクをサーチする。ファイル中には、歌詞チャンクの先頭を示す識別コードが含まれている。この識別コードを手掛かりに歌詞チャンクの位置を特定する。
【0059】
ステップSA10では、歌詞チャンクが見つかったか否かを判断する。歌詞チャンクが見つかったときには、第2データフォーマットの場合であるので、ステップSA11へ進む。
【0060】
ステップSA11では、見つけた歌詞チャンクのデータをRAM中の歌詞イベントエリア32へ転送する。ステップSA8では、前述と同様に、歌詞イベントエリア32のデータを再編成し、処理を終了する。
【0061】
ステップSA10において、歌詞チャンクが見つからなかったと判断されたときには、第3データフォーマットの場合であるので、ステップSA12へ進む。ステップSA12では、選択したシーケンスファイルと同一ファイル名の歌詞ファイルをサーチする。第3データフォーマットは、図5に示したように、シーケンスファイルFL1と歌詞ファイルFL2と2つからなる。
【0062】
例えば、シーケンスファイルは“ABCD.MID”の名称であり、歌詞ファイルは“ABCD.LYR”の名称である。この2つは、ファイル名が共に“ABCD”で共通し、ファイルの種類が異なる。末尾の“MID”は、シーケンスファイルであることを示し、“LYR”は、歌詞ファイルであることを示す。
【0063】
ここで、例えば、シーケンスファイル“ABCD.MID”が選択されているのであれば、同一ファイル名の歌詞ファイル“ABCD.LYR”をサーチする。
【0064】
ステップSA13では、歌詞ファイルが見つかったか否かを判断する。歌詞ファイルが見つかったのであれば、ステップSA14へ進む。ステップSA14では、見つけた歌詞ファイルのデータをRAM中の歌詞イベントエリア32へ転送する。ステップSA8では、前述と同様に、歌詞イベントエリア32のデータを再編成し、処理を終了する。
【0065】
ステップSA13において、歌詞ファイルが見つからなかったと判断されたときには、ステップSA15へ進む。ステップSA15では、「歌詞データ無し」のメッセージを表示回路14に表示し、処理を終了する。
【0066】
以上により、第1〜第3データフォーマットのデータは統一フォーマットのデータに変換され、演奏イベントエリア31および歌詞イベントエリア32に記憶される。
【0067】
図9は、演奏イベント処理と歌詞イベント処理の優先度を示す図である。演奏イベント処理と歌詞イベント処理は、共に割り込み処理である。割り込み処理の優先度は、演奏イベント処理の方が歌詞イベント処理よりも高くする。
【0068】
演奏イベント処理は、演奏データの再生を行うための処理である。歌詞イベント処理は、歌詞データの表示を行うための処理である。演奏イベント処理の優先度を高くすることにより、歌詞イベントのデータ量が多くても、演奏の遅れを防止することができる。これは、演奏データと歌詞データとを分離して、別エリアに記憶させておくことにより、可能となる。
【0069】
歌詞データの表示については、多少遅れが生じても、聴取者はそれほど気にならない。一方、演奏の遅れについては、聴取者が敏感に反応する。したがって、演奏の遅れを優先的に防止する必要がある。
【0070】
次に、演奏イベント処理と歌詞イベント処理のそれぞれについて説明する。図10は、演奏イベント処理を示すフローチャートである。演奏イベント処理は、例えば割り込み周期が10msの割り込み処理である。
【0071】
ステップSB1では、再生フラグRUNが1であるか否かをチェックする。再生フラグは、初期時には0にセットされている。その後、操作者が再生スイッチを押すと1になる。停止スイッチを押すと再び0になる。
【0072】
再生フラグRUNが0であるときには、再生が指示されていないので、再生処理をせずに、割り込み前の処理へ戻る。再生フラグRUNが1であるときには、再生処理を行うため、ステップSB2へ進む。
【0073】
ステップSB2では、レジスタTIMEの値をKだけ減じる。操作者が再生スイッチを押すと、レジスタTIMEには、初期時、最初の演奏イベントのタイムデータが格納される。このタイムデータは、再生スイッチが押されてから実際に発音が開始されるまでの時間を表す。
【0074】
Kは、次式のように、演奏テンポと割り込み周期に応じて、決まる値である。
K=(テンポ×分解能×割り込み周期)/(60×1000)
ここで、分解能とは、4分音符の分解能であり、例えば96である。Kが大きいほど単位時間に多くのデータが読み出され発音処理される。
【0075】
例えば、テンポが120であり、割り込み周期が10msである場合、K=(120×96×10)/(60×1000)
=1.92になる。なお、タイムデータも4分音符の分解能(例えば96)を最小単位とする値で記述される。
【0076】
ステップSB3では、レジスタTIMEが0以下であるか否かをチェックする。レジスタTIMEが0以下になっていないときには、今回は演奏データの処理を行わないで、処理を終了し、割り込み前の処理に戻る。
【0077】
10ms毎に割り込み処理を繰り返すと、ステップSB2でレジスタTIMEが次第に減じられていく。ステップSB3において、レジスタTIMEが0以下になったと判断されたときには、ステップSB4へ進む。
【0078】
ステップSB4では、RAM中の演奏イベントエリアのアドレスを進めて、データを読み出す。データは、タイムデータと演奏イベントデータとが別に読み出される。つまり、タイムデータまたは演奏イベントデータのいずれかが読み出される。
【0079】
ステップSB5では、読み出したデータがタイムデータか否かをチェックする。タイムデータでないときには、演奏イベントデータであるので、ステップSB7へ進む。
【0080】
ステップSB7では、演奏イベントデータを音源回路15へ出力し、ステップSB4へ戻る。ステップSB4以降では、次のデータについての処理を繰り返す。音源回路15に演奏イベントデータを出力すると、音源回路15は楽音信号を生成し、D/A変換器16およびサウンドシステム17を介して発音される。
【0081】
ステップSB5において、読み出したデータがタイムデータであると判断されたときには、ステップSB6へ進む。ステップSB6では、レジスタTIMEに読み出したタイムデータを加算する。
【0082】
ステップSB6では、レジスタTIMEが0より大きいか否かをチェックする。ステップSB2において、レジスタTIMEからKを減じた結果、レジスタTIMEが負値になってしまい、ステップSB6においてレジスタTIMEにタイムデータを加算しても、なお負値のままであるときには、ステップSB4へ戻り、さらに次のデータについても処理を行う。
【0083】
ステップSB8において、レジスタTIMEが0より大きいと判断されたら、処理を終了し、割り込み前の処理へ戻る。図11は、歌詞イベント処理を示すフローチャートである。歌詞イベント処理は、例えば割り込み周期が20msの割り込み処理である。歌詞イベント処理を、頻繁に行う必要がないときには、演奏イベント処理よりも割り込み周期を長くしてもよい。同じ割り込み周期でもよい。
【0084】
ステップSC1では、再生フラグRUNが1であるか否かをチェックする。再生フラグRUNが0であるときには、再生が指示されていないので、再生処理をせずに、割り込み前の処理へ戻る。再生フラグRUNが1であるときには、再生処理を行うため、ステップSC2へ進む。
【0085】
ステップSC2では、レジスタTIMEの値をKだけ減じる。Kは、前述のように、演奏テンポと割り込み周期に応じて、決まる値である。ステップSC3では、レジスタTIMEが0以下であるか否かをチェックする。レジスタTIMEが0以下になっていないときには、演奏データの処理を行わないで、処理を終了し、割り込み前の処理に戻る。レジスタTIMEが0以下になったと判断されたときには、ステップSC4へ進む。
【0086】
ステップSC4では、RAM中の歌詞イベントエリアのアドレスを進めて、データを読み出す。タイムデータまたは文字列イベントデータのいずれかを読み出す。
【0087】
ステップSC5では、読み出したデータがタイムデータか否かをチェックする。タイムデータでないときには、文字列イベントデータであるので、ステップSC7へ進む。
【0088】
ステップSC7では、文字列イベントデータを表示回路14へ表示し、ステップSC4へ戻る。ステップSC4以降では、次のデータについての処理を繰り返す。
【0089】
ステップSC5において、読み出したデータがタイムデータであると判断されたときには、ステップSC6へ進む。ステップSC6では、レジスタTIMEに読み出したタイムデータを加算する。
【0090】
ステップSC6では、レジスタTIMEが0より大きいか否かをチェックする。レジスタTIMEが0以下のときには、ステップSC4へ戻り、さらに次のデータについても処理を行う。一方、レジスタTIMEが0より大きいと判断されたら、処理を終了し、割り込み前の処理へ戻る。
【0091】
次に他の実施の形態について説明する。他の実施の形態においては、前述した演奏データ、歌詞データに加え、補助データが記憶される。補助データとしては、この曲データの発表年月日、制作された国を示す国情報、曲のジャンル、曲の拍子、ビート、メロディを担当する主たる楽器種類、曲を歌う歌手の性別、曲の作曲者、作詞者、編曲者、演奏者または歌手/グループ名、曲データの作成者等のデータが含まれている。
【0092】
なお、曲のジャンルとは音楽の種類を示す名称であり、ロック、ポップス、ジャズ、ラテンなどがある。また、拍子は1小節内の拍数を示すものであり、3拍子、4拍子などが一般的である。また、ビートとは、1小節に何回リズムを叩くかの回数であり、4拍子系の曲の場合には4ビート、8ビート、16ビートなどが一般的である。また、シャッフル、スイングなどもビートの一種である。メロディを担当する主たる楽器種類は、メロディパートを演奏する楽器音色を示すデータである。曲を歌う歌手の性別は、男性ソロ、女性ソロ、男女デュエット、男性複数、女性複数、歌無しなどのデータである。これらの補助データは、表示回路14へと供給されて、曲データに関する各種情報を操作者に知らせたり、検索条件としてこれらの補助データを指定し、合致する曲データを操作者に知らせたりするのに用いられる。このような補助データの記憶フォーマットを3つ、図12〜図14に示す。
【0093】
図12は、第1データフォーマットを示す図である。図3(A)は、シーケンスファイルFL1のフォーマットを示す。1つの曲データは、1つのシーケンスファイルFL1で表される。シーケンスファイルFL1は、ハードディスク装置22等に記憶される。シーケンスファイルFL1は、ヘッダチャンクHCとトラックチャンクTCを有する。ヘッダチャンクHCは、トラックチャンクのデータ形式(フォーマット0または1または2)やデータの時間分解能等のデータを有する。以下、トラックチャンクTCの構成を示す。
【0094】
図12(B)は、トラックチャンクTCのデータ構成を示す。トラックチャンクTCは、複数のデータ(補助データAA、演奏データSS1、歌詞データLL1、…)を有する。
【0095】
補助データAAは、タイムデータTA1と補助データAD1からなる。タイムデータTA1は、曲データの先頭から補助データAD1が発生するまでの時間間隔を表すデータであるが、通常、時間「0」が記憶されている。すなわち、曲の開始と同時に補助データAD1が発生することになる。補助データAD1は、前述したような多数の補助データがメタイベント形式により記憶される。
【0096】
演奏データSS1、SS2や、歌詞データLL1、LL2については、図3において前述したものと同じ構成であるので、ここでの説明は省略する。図13は、第2データフォーマットを示す図である。
【0097】
図13(A)は、シーケンスファイルFL1のフォーマットを示す。1つの曲データは、1つのシーケンスファイルFL1で表される。シーケンスファイルFL1は、ヘッダチャンクHCとトラックチャンクTCと歌詞チャンクLCと補助データチャンクACを有する。ヘッダチャンクHCは、第1データフォーマットのヘッダチャンク(図12(A))と同じ構成である。また、図13(B)にトラックチャンクTC、図13(C)に歌詞チャンクLCのデータ構成を示すが、これらは図4において前述したものと同じ構成であるので、ここでの説明は省略する。
【0098】
補助データチャンクACは、図12における補助データAD1と同様の構成である。すなわち、補助データAD1の内容が、1つのチャンクとして独立して記憶されている。
【0099】
図14は、第3データフォーマットを示す図である。図14(A)は、シーケンスファイルFL1と歌詞ファイルFL2と補助データファイルFL3のフォーマットを示す。1つの曲データは、1つのシーケンスファイルFL1と1つの歌詞ファイルFL2と1つの補助データファイルFL3で表され、ハードディスク装置22等に記憶される。
【0100】
シーケンスファイルFL1、歌詞ファイルFL2は、図5において前述したものと同様の構成である。補助データファイルFL3は、シーケンスファイルFL1、歌詞ファイルFL2からなる曲データに対して、新たに補助データを付加するために作成したファイルである。この補助データファイルFL3には、図13において前述した補助データチャンクACの内容と同様のものが記憶されている。
【0101】
図15は、CPUが行うファイル選択処理のフローチャートである。ステップSD1では、選択ファイルの指定を受け付ける。表示回路14には、ハードディスク装置22に記憶されている曲データのシーケンスファイル名が表示される。操作者は、キーボードまたはマウス等の入力装置13を用いて演奏したいファイルの選択を行うことができる。操作者が選択するファイルは、第1〜第3データフォーマットの内のいずれのファイルでもよい。
【0102】
ステップSD2では、指定されたファイルからトラックチャンクのデータを読み出す。ファイル中には、トラックチャンクの先頭であることを示す識別コードが含まれている。この識別コードを手がかりにトラックチャンクの位置を特定する。
【0103】
読み出されるデータは、歌詞イベント、演奏イベント、または補助データである。ステップSD3では、読み出したデータが補助データであるか否かをチェックする。補助データであればステップSD4へ進み、補助データにより各種処理を行う。例えば、補助データを表示回路14へと供給し、曲データに関する各種情報を表示する。あるいは、補助データを所定のレジスタへと書き込み、後に実行される検索処理(補助データの少なくとも1つを検索条件として、該検索条件に合致する曲データを検索する;詳細説明は省略)に備えるなどの処理を行う。
【0104】
読み出したデータが演奏イベントあるいは歌詞イベントであったときは、直ちにステップSD5へ進む。ステップSD5では、トラックチャンクからすべてのデータの読み出しが終了したか否かをチェックする。読み出しが終了していないときには、ステップSD2へ戻り、トラックチャンク中の次のデータについて同様の処理を繰り返す。全データについて処理が終了したときには、ステップSD6へ進む。
【0105】
ステップSD6では、トラックチャンクから読み出したデータに補助データが含まれていたか否かをチェックする。補助データが含まれていたときには、第1データフォーマットであり、このファイル選択処理を終了する。
【0106】
ステップSD6において、トラックチャンクから読み出したデータに補助データが含まれていないと判断されたときには、第2または第3データフォーマットの場合であるので、補助データの処理を行うため、ステップSD7へ進む。
【0107】
ステップSD7では、選択されたシーケンスファイルの中から補助データチャンクをサーチする。第2データフォーマットならば、ファイル中には、補助データチャンクの先頭を示す識別コードが含まれている。この識別コードを手がかりに補助データチャンクの位置を特定する。
【0108】
ステップSD8では、補助データチャンクが見つかったか否かを判断する。補助データチャンクが見つかったときには、第2データフォーマットの場合であるので、ステップSD9へ進む。ステップSD9では、ステップSD4と同様に補助データに関する処理を実行する。
【0109】
ステップSD8において、補助データチャンクが見つからなかったと判断されたときには、第3データフォーマットの場合であるので、ステップSD10へ進む。
【0110】
ステップSD10では、選択したシーケンスファイルと同一ファイル名の補助データファイルをサーチする。第3データフォーマットは、図14に示したように、シーケンスファイルFL1と補助データファイルFL3とが独立して記憶されている。
【0111】
例えば、シーケンスファイルは“ABCD.MID”の名称であり、補助データファイルは“ABCD.ASS”の名称である。末尾の“MID”はシーケンスファイルであることを示し、“ASS”は補助データファイルであることを示す。
【0112】
ここで、例えば、シーケンスファイル“ABCD.MID”が選択されているのであれば、同一ファイル名の補助データファイル“ABCD.ASS”をサーチする。
【0113】
ステップSD11では、補助データファイルが見つかったか否かを判断する。補助データファイルが見つかったのであれば、ステップSD12へ進む。ステップSD12では、見つけた補助データファイルの補助データにより、ステップSD4と同様の処理を実行する。
【0114】
ステップSD11において、補助データファイルが見つからなかったと判断されたときには、ステップSD13へ進む。ステップSD13では、「補助データ無し」のメッセージを表示回路14に表示する。
【0115】
以上により、第1〜第3データフォーマットのデータから補助データが読み出され、各種処理が実行される。なお、上述した例においては、第1データフォーマット、第2データフォーマット、第3データフォーマットの順に優先度が与えられ、先に見つかった歌詞データあるいは補助データが利用されるようにしたが、これとは異なる優先度を与えるようにしてもよい。例えば、第3データフォーマットを最優先すれば、新たなデータファイルを供給するだけで、歌詞データや補助データを新しいデータに更新することができる。
【0116】
また、補助データとしては、上述したようなデータに限らず、演奏データを補助するような種類のデータであれば何でもよい。例えば、演奏データに対して歌やバックコーラス等、音声を付加するためのデータや、演奏データに対してさらに伴奏音を付与するようなデータ(例えば伴奏パターンデータ等)であっても、本発明の補助データに含まれる。
【0117】
以上のように、本実施例によれば、異なる種類のフォーマットの曲データが供給されても、統一フォーマットのデータにデータ変換し、再生することができる。これにより、様々なアプリケーションにより生成された曲データを再生することができる。
【0118】
また、歌詞データに対応していない演奏データに対して、容易に歌詞データを付加することができる。例えば、第3データフォーマットのように、歌詞ファイルを付加するだけで、電子楽器の自動演奏データをカラオケ用に簡単に流用することができる。
【0119】
また、異なる種類のフォーマットの曲データが供給されても、補助データを確実に利用することができる。また、補助データを記憶していない演奏データに対して、容易に補助データを付加することができる。従来から存在していた演奏データに、補助データを付加することで、演奏データの検索が容易になる。また、演奏データに関する各種情報を操作者が知ることもできる。
【0120】
さらに、曲データをデータ変換し、演奏データと歌詞データとを分離して、別のエリアに記憶させることにより、演奏データの処理と歌詞データの処理を分離することができる。演奏データの処理を優先的に処理させれば、歌詞データ処理の負荷が大きくても、演奏の遅れを防止することができる。
【0121】
なお、歌詞イベントエリアには、改行までの文字を文字列とした文字列イベントデータを格納し、それらをまとめて表示するようにしたが、1文字ずつ表示するようにしてもよい。
【0122】
また、歌詞データを先読みしておき、演奏データの再生に先行して歌詞を表示するようにしてもよい。その際、表示文字の色を変えたり、下線を引く等の方法によって演奏位置を示すようにしてもよい。
【0123】
再生のテンポを変更するには、テンポクロックの周期を変更したり、テンポクロックの周期はそのままでタイムデータの値を修正したり、1回の処理においてカウントする値を変えたりすればよい。
【0124】
演奏データと歌詞データのみならず、同時に画像データを処理してもよい。その際、画像データを別に処理してもよいし、静止画像であれば、歌詞データと一緒に処理してもよい。
【0125】
本実施例は、通信カラオケやパソコン通信に適用することもできる。その際、送信側で用いても、受信側で用いてもよい。以上述べたデータフォーマットは例である。演奏データのフォーマットは、イベントと相対時間の組、イベントと絶対時間の組、音高と符長の組、その他ベタ方式等でもよい。
【0126】
また、それぞれのチャンネルがトラック毎に別れているデータ形式でもよいし、複数のチャンネルが混在したデータ形成でもよい。以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
【0127】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、演奏データと歌詞データが異なるファイルに記憶されている際、操作者は演奏データのファイルを指定するだけで、対をなす演奏データと歌詞データの再生を行わせるができる。
【0128】
また、演奏データと補助データが異なるファイルに記憶されている際、操作者は演奏データのファイルを指定するだけで、対をなす補助データも指定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例による歌詞データ処理装置の機能を説明するための図である。
【図2】 図2は、本実施例による歌詞データ処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】 第1データフォーマットを示す。図3(A)はシーケンスファイルのフォーマットを示す図であり、図3(B)はトラックチャンクTCのデータ構成を示す図である。
【図4】 第2データフォーマットを示す。図4(A)はシーケンスファイルのフォーマットを示す図であり、図4(B)はトラックチャンクのデータ構成を示す図であり、図4(C)は歌詞チャンクのデータ構成を示す図である。
【図5】 第3データフォーマットを示す。図5(A)はシーケンスファイルと歌詞ファイルのフォーマットを示す図であり、図5(B)はトラックチャンクのデータ構成を示す図であり、図5(C)は歌詞ファイルのデータ構成を示す図である。
【図6】 統一データフォーマットを示す。図6(A)はRAM中の演奏イベントエリアのデータフォーマットを示す図であり、図6(B)はRAM中の歌詞イベントエリアのデータフォーマットを示す図である。
【図7】 歌詞イベントデータから文字列イベントデータへの変換例を示す。図7(A)は第1〜3データフォーマットの歌詞イベントデータの例を示す図であり、図7(B)は歌詞イベントエリアに記憶される文字列イベントデータの例を示す図である。
【図8】 CPUが行うファイル選択処理のフローチャートである。
【図9】 演奏イベント処理と歌詞イベント処理の優先度を示す図である。
【図10】 演奏イベント処理を示すフローチャートである。
【図11】 歌詞イベント処理を示すフローチャートである。
【図12】 補助データを含む第1データフォーマットを示す。図12(A)はシーケンスファイルのフォーマットを示す図であり、図12(B)はトラックチャンクのデータ構成を示す図である。
【図13】 補助データを含む第2データフォーマットを示す。図13(A)はシーケンスファイルのフォーマットを示す図であり、図13(B)はトラックチャンクのデータ構成を示す図であり、図13(C)は歌詞チャンクのデータ構成を示す図である。
【図14】 補助データを含む第3データフォーマットを示す。図14(A)はシーケンスファイルと歌詞ファイルと補助データファイルのフォーマットを示す図であり、図14(B)はトラックチャンクのデータ構成を示す図であり、図14(C)は歌詞ファイルのデータ構成を示す図である。
【図15】 補助データを処理するためのファイル選択処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1…データ変換装置、2…再生装置、3…演奏データ処理部、4…歌詞データ処理部、11…MIDIインターフェース、12…検出回路、13…入力装置、14…表示回路、15…音源回路、16…D/A変換器、 17…サウンドシステム、18…ROM、19…RAM、20…CPU、 21…タイマ、22…ハードディスク装置、23…フロッピディスク装置、24…バス、31…演奏イベントエリア、32…歌詞イベントエリア

Claims (2)

  1. 演奏データについてはあるファイル名で特定し、該演奏データと対をなす歌詞データについては該演奏データのファイル名に対応するファイル名で特定し記憶する記憶手段と、
    再生したい演奏データのファイル名を指示する指示手段と、
    前記指示手段により指示されるファイル名の演奏データを前記記憶手段から読み出し再生する演奏データ再生手段と、
    前記演奏データ中に歌詞データが含まれない場合には、前記指示手段により指示される演奏データのファイル名に対応する歌詞データのファイル名のサーチを行い、前記演奏データ中に歌詞データが含まれる場合にはサーチを行わないサーチ手段と、
    前記演奏データ中に歌詞データが含まれない場合には前記サーチ手段によりサーチされるファイル名の歌詞データを前記記憶手段から読み出し再生し、前記演奏データ中に歌詞データが含まれる場合には前記演奏データに含まれる歌詞データを再生する歌詞データ再生手段と、
    前記サーチ手段によりサーチされるファイル名の歌詞データが前記記憶手段に見つからなかった場合に、その旨を表示する表示手段と
    を有する歌詞データ処理装置。
  2. 演奏データについてはあるファイル名で特定し、該演奏データと対をなす補助データについては該演奏データのファイル名に対応するファイル名で特定し記憶する記憶手段と、
    再生したい演奏データのファイル名を指示する指示手段と、
    前記指示手段により指示されるファイル名の演奏データを前記記憶手段から読み出し再生する演奏データ再生手段と、
    前記演奏データ中に補助データが含まれない場合には、前記指示手段により指示される演奏データのファイル名に対応する補助データのファイル名のサーチを行い、前記演奏データ中に補助データが含まれる場合にはサーチを行わないサーチ手段と、
    前記演奏データ中に補助データが含まれない場合には前記サーチ手段によりサーチされるファイル名の補助データを前記記憶手段から読み出して処理し、前記演奏データ中に補助データが含まれる場合には前記演奏データに含まれる補助データを処理する補助データ再生手段と、
    前記サーチ手段によりサーチされるファイル名の補助データが前記記憶手段に見つからなかった場合に、その旨を表示する表示手段と
    を有する補助データ処理装置。
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