JP5839913B2 - 流体機械及び流体機械の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、たとえば冷媒ガスや空気等の気体を圧縮する電動圧縮機や、たとえば水や油等の液体を移動させるポンプとして利用される流体機械及び流体機械の製造方法に関するものである。
従来から、流体機械の一つである電動圧縮機(以下、単に圧縮機と称する)は、たとえば空気調和装置、給湯機又は冷凍装置等のヒートポンプ装置の一構成要素として利用されている。一般的な圧縮機は、圧縮機構部と電動機を備えている。電動機は、回転子と固定子で構成されており、回転力を圧縮機構部に伝達するための主軸が回転子に固定されている。回転子は、主軸に焼嵌めや圧入することで固定されることが多い(たとえば、特許文献1参照)。
また、回転子を主軸に圧入して固定しているものもある(たとえば、特許文献2参照)。さらに、主軸にいわゆるキー溝(スプライン溝、切り溝)を設け、回転子にいわゆるキー部材(スプライン歯、突部)を設け、回転及び軸方向の移動を規制し、主軸と回転子とを締結しているものもある(たとえば、特許文献2、3参照)。
また、複数枚の鋼板を積層させ構成した回転子が存在している。このような回転子は、積層した鋼板の内部に永久磁石を配置し、積層鋼板の両側(両端部)に非磁性体からなる端板を有し、端板と積層鋼板とを貫通するリベットにより締結していることが多い。さらに、回転子の一端もしくは両端にバランスウエイトを配し、端板、積層鋼板、及び、バランスウエイトをリベットで締結しているものもある。
特開2010−226932号公報(たとえば、図2等) 特開昭59−106838号公報(たとえば、図2〜図5等) 特開昭62−16034号公報(たとえば、図5等)
主軸と回転子とを焼嵌め固定しているものにおいては、焼嵌め時の加熱による熱で回転子内の永久磁石も加熱されてしまい、永久磁石の特性が劣化する可能性があった。焼嵌めによらず、圧入で主軸と回転子を固定するものにおいては、回転子と主軸の強度に関する配慮が必要であり、製造コストの上昇を招くことになっていた。また、キー溝方式では、キー溝の加工やキー部材が必要となり、更に製造コストの上昇を招くことになってしまう。さらに、端板、積層鋼板及びバランスウエイトをリベットで締結するものにおいては、リベットをかしめる作業が必要となり、作業工数の増加を招いていた。
本発明は、以上のような課題のうち少なくとも1つを解決するためになされたもので、回転子を加熱することなく組み立てることができる流体機械及び流体機械の製造方法を提供することを目的としている。
本発明に係る流体機械は、密閉容器と、前記密閉容器内に配置され、流体を圧縮する圧縮機構部と、前記密閉容器内に配置され、前記圧縮機構部を駆動する電動機と、前記圧縮機構部と前記電動機とを連結する主軸と、を備え、前記電動機は、鉄心に複数相の巻線が装着された固定子と、前記主軸が固着され、前記固定子の内周面側に回転可能に配設した回転子と、で構成されており、前記回転子は、前記主軸の外径と略同一又は前記主軸の外径以上の径を有し、前記主軸が挿通される第1貫通孔、永久磁石が装着される磁石挿入孔、及び、前記回転子の円周方向の位置を決める位置決めピンが圧入される第1位置決め孔が形成された鋼板が複数枚積層された積層鋼板と、前記主軸が挿通される第2貫通孔、及び前記位置決めピンの先端が装着される位置決め凹部が形成され、前記積層鋼板の一方の面側に設けられた固定部材と、前記積層鋼板に形成された前記第1位置決め孔に圧入され、先端が前記固定部材に装着されることで前記回転子の円周方向の位置を決めるとともに、前記積層鋼板を固定する位置決めピンと、を備え、前記位置決めピンの直径は、前記第1位置決め孔の直径より大きく構成されており、前記位置決めピンは、前記第1位置決め孔に圧入されており、前記主軸の上端側には、外径が前記第1貫通孔の径よりも大きく、前記第1貫通孔の周縁に係止することで軸方向の位置を決定する段部が形成されており、前記主軸が前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔に挿通され、前記段部が前記第1貫通孔の周縁に係止し、前記位置決め凹部と前記位置決めピンの先端が合致した状態で、前記固定部材を前記主軸に固着されたものである。
本発明に係る流体機械の製造方法は、主軸が挿通される第1貫通孔、永久磁石が装着される磁石挿入孔、及び、回転子の円周方向の位置を決める位置決めピンが圧入される第1位置決め孔が形成された複数枚の鋼板を積層させた積層鋼板内に永久磁石を装着し、前記積層鋼板の上下端に、前記主軸が挿通される第3貫通孔、及び前記位置決めピンが圧入される第2位置決め孔が形成された端板を配置し、前記端板の一方側に、前記位置決めピンが圧入される第3位置決め孔が形成されたバランスウエイトを配置し、前記第1位置決め孔、前記第2位置決め孔、及び、前記第3位置決め孔に、前記第1位置決め孔、前記第2位置決め孔、及び、前記第3位置決め孔の直径より大きく構成された直径を有する位置決めピンを圧入し、前記第1貫通孔、及び、前記第3貫通孔に前記主軸を圧入又は隙間嵌めし、前記主軸が挿通される第2貫通孔、及び前記位置決めピンの先端が装着される位置決め凹部が形成された固定部材を前記主軸に挿通し、前記位置決め凹部と前記位置決めピンの先端が合致した状態で前記固定部材を前記主軸に固着するものである。
本発明に係る流体機械によれば、回転子を加熱することなく組立作業が行え、加熱による磁石特性の劣化を大幅に抑制することができる。
本発明に係る流体機械の製造方法によれば、回転子の加熱のためのエネルギーが不要であり、回転子を加熱、冷却する時間も短縮できる。そのため、製造工数、組立作業時間、製造コストの削減を図ることができる。
本発明の実施の形態1に係る電動圧縮機の概略構成の一例を示す概略縦断面図である。 本発明の実施の形態1に係る電動圧縮機の回転子を概略的に示す概略図である。 積層鋼板の平面図である。 端板の平面図である。 従来構造の回転子を概略的に示す参考図である。 本発明の実施の形態1に係る電動圧縮機の主軸と回転子との組み立てを説明するための説明図である。 本発明の実施の形態2に係る電動圧縮機の回転子を概略的に示す概略図である。 本発明の実施の形態3に係る電動圧縮機の回転子を概略的に示す概略図である。 積層鋼板内に配した永久磁石が抜け落ちないように開放側を上向きに組み立てを行う場合の参考説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る電動圧縮機(以下、圧縮機100と称する)の概略構成の一例を示す概略縦断面図である。図1に基づいて、流体機械の1つである圧縮機100の構成及び動作について説明する。この圧縮機100は、たとえば冷蔵庫や冷凍庫、自動販売機、空気調和機、冷凍装置、給湯器等の冷凍サイクル装置の一構成要素となるものである。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
この圧縮機100は、冷媒などの流体を吸入し、圧縮して高温高圧の状態として吐出するものである。圧縮機100は、圧縮機構部Aと駆動機構部Bとを有している。この圧縮機構部A及び駆動機構部Bは、シェル(密閉容器)1内に収納されている。このシェル10は、圧力容器となっている。図1に示すように、圧縮機構部Aがシェル10の上側に配置され、駆動機構部Bがシェル10の下側に配置されている。シェル10の底部は、冷凍機油を貯留する油だめ11となっている。また、シェル10には、流体を吸入するための吸入管12と、流体を吐出するための吐出管13とが連接されている。
圧縮機構部Aは、吸入管12から吸入した流体を圧縮してシェル10内の吐出空間15に排出する機能を有している。この吐出空間15に排出された流体は、吐出管13から圧縮機100の外部に吐出されるようになっている。駆動機構部Bは、圧縮機構部Aで流体を圧縮するために、圧縮機構部Aを構成する揺動スクロール24を駆動する機能を果たすようになっている。つまり、駆動機構部Bが主軸2を介して揺動スクロール24を駆動することによって、圧縮機構部Aで流体を圧縮するようになっているのである。
圧縮機構部Aは、揺動スクロール24と、固定スクロール28とで概略構成されている。図1に示すように、揺動スクロール24は下側に、固定スクロール28は上側に配置されるようになっている。固定スクロール28には、一方の面に立設された渦巻状突起であるラップ部29が形成されている。また、揺動スクロール24にも、一方の面に立設された渦巻状突起であるラップ部25が形成されている。揺動スクロール24及び固定スクロール28は、ラップ部25とラップ部29とを互いに噛み合わせ、シェル10内に装着されている。そして、ラップ部25とラップ部29との間には、相対的に容積が変化する圧縮室18が形成される。
固定スクロール28は、フレーム31に図示省略のボルト等によって固定されている。固定スクロール28の中央部には、圧縮され、高圧となった流体を吐出する吐出ポート30が形成されている。そして、圧縮され、高圧となった流体は、固定スクロール28の上部に設けられている吐出空間15に排出されるようになっている。揺動スクロール24は、固定スクロール28に対して自転運動することなく公転旋回運動を行うようになっている。また、揺動スクロール24のラップ部25形成面とは反対側の面(以下、スラスト面27と称する)の略中心部には、中空円筒形状の旋回スクロールボス部26が形成されている。この旋回スクロールボス部26には、後述する主軸2の上端に設けられた偏心ピン部2cが嵌入(係合)される。
駆動機構部Bは、主軸2に固定された回転子1と、シェル10に収容され、固着保持された固定子20と、回転軸である主軸2とで構成されている。回転子1は、主軸2に固定され、固定子20への通電が開始することにより回転駆動し、主軸2を回転させるようになっている。また、固定子20の外周面は焼嵌め等によりシェル10に固着支持されている。そして、回転子1は、固定子20の内周面側に回転可能に配設されている。すなわち、回転子1及び固定子20でモーター(永久磁石形電動機)を構成しているのである。なお、回転子1の構成については、以下で詳細に説明するものとする。
固定子20は、固定子鉄心(図示省略)に複数相の固定子巻線(図示省略)を装着して構成されている。主軸2は、回転子1の回転に伴って回転し、揺動スクロール24を旋回させるようになっている。この主軸2の上端部は、揺動スクロール24の旋回スクロールボス部26と回転自在に嵌合する偏心ピン部2cが形成されている。油だめ11に溜まっている冷凍機油は、主軸2の回転に伴い、吸い上げられて、主軸2に形成されている図示省略の給油流路を流れて圧縮機構部Aに給油されるようになっている。
主軸2の上方部分は、フレーム31の貫通孔に設けられている主軸受34で回転自在に支持され、主軸の下方部分は、サブフレーム32の貫通孔に設けられている副軸受(図示省略)で回転自在に支持されている。
フレーム31は、シェル10の内周面に固着され、中心部に主軸2を挿通される貫通孔が形成されている。この貫通孔には、主軸2を回転自在に支持する主軸受34が設けられている。また、フレーム31に、揺動スクロール24のスラスト面27側から軸方向下側に貫通する排油穴を形成し、スラスト面27を潤滑した冷凍機油を油だめ11に戻すようにしておくとよい。なお、フレーム31は、その外周面を焼嵌めや溶接等によってシェル10の内周面に固定するとよい。
サブフレーム32は、シェル10の内周面に外周面が焼嵌めや溶接等によって固着され、中心部に主軸2が挿通される貫通孔が形成されている。この貫通孔には、主軸2を回転自在に支持させるための副軸受が設けられている。このサブフレーム32は、シェル10内の下方に設置され、主軸2の下方部分を支持している。
揺動スクロール24と固定スクロール28との間、もしくは揺動スクロール24とフレーム31との間には、揺動スクロール24の偏心旋回運動中における自転運動を阻止するためのオルダムリング33が配設されている。このオルダムリング33は、揺動スクロール24と固定スクロール28との間に配設され、揺動スクロール24の自転運動を阻止するとともに、公転旋回運動を可能とする機能を果たすようになっている。つまり、オルダムリング33は、揺動スクロール24の自転防止機構として機能している。なお、図1では、揺動スクロール24と固定スクロール28との間にオルダムリング33を配設した例を示しているが、上述したように揺動スクロール24とフレーム31との間にオルダムリング33を配設してもよい。
ここで、圧縮機100の動作について簡単に説明する。
モータを構成する回転子1は、固定子20が発生する回転磁界からの回転力を受けて回転する。それに伴って、回転子1に固定された主軸2が回転駆動する。揺動スクロール24は、主軸2の偏心ピン部2cに係合されており、揺動スクロール24の自転回転運動がオルダムリング33の自転防止機構によって公転旋回運動に変換される。この主軸2の回転駆動によって、シェル10内の流体が固定スクロール28のラップ部29と揺動スクロール24のラップ部25とにより形成される圧縮室18内へ流れ、吸入過程が開始する。
圧縮室18内に流体が吸入されると、偏心させられた揺動スクロール24の公転旋回運動で、圧縮室18の容積を減少させる圧縮過程へと移行する。つまり、圧縮機構部Aでは、揺動スクロール24が公転旋回運動すると、流体が吸入口となる揺動スクロール24のラップ部25及び固定スクロール28のラップ部29の最外周開口部から取り込まれて、揺動スクロール24の回転とともに徐々に圧縮されながら中心部に向かうようになっている。なお、流体は、吸入管12からシェル10内に流入するようになっている。そして、圧縮室18で圧縮された流体は、吐出過程に移行する。つまり、流体は、固定スクロール28の吐出ポート30を通過し、吐出空間15を経由してから圧縮機100の外部へと吐出されるのである。
図2は、本発明の実施の形態1に係る電動圧縮機100の回転子1を概略的に示す概略図である。図3は、積層鋼板1aの平面図である。図4は、端板1c、端板1dの平面図である。図2〜図4に基づいて、回転子1について説明する。なお、図5は、従来構造の回転子1’を概略的に示す参考図である。この図5では、図2に示す回転子1と同一部分には、同一符号に「’」を付加して図示するものとする。また、図5では回転子内に収めた永久磁石1bを図示しているが、図2では永久磁石の図示を省略している。
図2に示す回転子1は、主軸2が回転子1に形成されている第1貫通孔1g−1に圧入又は隙間嵌めによって固定されているものである。この回転子1は、主軸2に固定され、固定子20及び主軸2とともにモーターの一部を構成し、固定子20の内周面側に回転可能に配設されるようになっている。
また、図2において、回転子1は、複数枚の鋼板(以下、積層鋼板1aと称する)を積層させて構成されている。そして、回転子1の上端及び下端には、それぞれ積層鋼板1aの外径と略等しい外径を有する端板1c、端板1dが設置されている。つまり、端板1c、端板1dは、積層鋼板1aを上下から挟むように設置されている。また、下端側の端板1dの下側には、回転時のバランスを保つためのバランスウエイト1fが取り付けられている。さらに、バランスウエイト1fの下側には、固定部材3が主軸2に対し固着されている。この固定部材3は、略中央部に形成されている第2貫通孔1g−2に主軸2が固定されることで回転子1を下方で支持している。
積層鋼板1a、端板1c、端板1d、バランスウエイト1fには、軸方向に貫通する位置決め孔が形成されている。なお、積層鋼板1aに形成されている位置決め孔を第1位置決め孔1h−1、端板1c及び端板2dに形成されている位置決め孔を第2位置決め孔1h−2、バランスウエイト1fに形成されている位置決め孔を第3位置決め孔1h−3とそれぞれ称し、以下の説明においては、それらをまとめて位置決め孔1hと称する場合がある。
位置決め孔1hには、位置決めピン1iが挿通されるようになっている。位置決めピン1iは、回転子1の円周方向の位置を決定するとともに、積層鋼板1aを固定するものである。そして、位置決めピン1iの直径は、積層鋼板1a、端板1c、端板1d、バランスウエイト1fのそれぞれに形成されている位置決め孔1hの直径より大きく構成されている。また、固定部材3には、位置決めピン1iの先端(図面下側)が装着される位置決め凹部3aが形成されている。この固定部材3には、上述したように、主軸2が挿通される第2貫通孔1g−2が形成されている。
図3に示すように、積層鋼板1aには、第1位置決め孔1h−1の他に、主軸2が挿通される第1貫通孔1g−1(以下、第1貫通孔1g−1の内径を1g−1と称する場合がある)が略中央部に貫通形成されている。また、積層鋼板1aには、第1位置決め孔1h−1及び第1貫通孔1g−1の他に、永久磁石1bが装着される空隙である磁石挿入孔1jが貫通形成されている。図3では、磁石挿入孔1jが6個形成されている場合を例に示しているが、磁石挿入孔1jの個数を特に限定するものではない。
図4に示すように、端板1c、端板1dには、第2位置決め孔1h−2の他に、主軸2が挿通される第3貫通孔1g−3が形成されている。なお、端板1c、端板1dには、磁石挿入孔が形成されていない。つまり、端板1c、端板1dが装着された永久磁石1bのストッパーとして機能している。このとき、端板1c、端板1dを非磁性体で構成することにより、回転子軸方向の漏れ磁束を抑制する機能を持たせることもある。
なお、バランスウエイト1fには、第3位置決め孔1h−3の他に、主軸2が挿通される貫通孔が形成されているものもある。なお、バランスウエイト1fには、磁石挿入孔が形成されていない。また、バランスウエイト1fの貫通孔の有無は、バランスウエイト1fの形状による。
主軸2の回転子1の取り付け部の上端には、軸方向の位置決め用の回転子位置決め用段部(以下、段部2aと称する)が形成されている。この段部2aは、主軸2の上端側が第1貫通孔1g−1に入り込まないように内径1g−1よりも外径を大きくした部分である。この段部2aが、端板1cの上端側の周縁に係止することで、回転子1の軸方向の位置が決定されることになる。また、主軸2の回転子1の第1貫通孔1g−1に対応する位置の外径には、符号「2b」を付記している。そして、図2に示す回転子1は、回転子1の内径1g−1を主軸2の外径2bに対して略同一または大きく設定(内径1g−1>外径2b)し、主軸2を圧入または隙間嵌めによって固定するようにしたものである。
それに対し、図5に示す従来の回転子1’は、主軸2’が回転子1’に焼嵌めによって固定されているものである。図5に示す回転子1’も、主軸2’に固定され、固定子20’及び主軸2’とともにモーターの一部を構成し、固定子の内周面側に回転可能に配設されるようになっている。しかしながら、回転子1’は、固定部材3が設置されておらず、積層鋼板1a’、端板1c’、端板1d’、バランスウエイト1f’に貫通形成したリベット挿通孔1h’(位置決め孔1hに相当)にリベット1eを挿通させたものである。
主軸2’と回転子1’とを焼嵌めで固定すると、回転子1’の焼嵌め加熱による熱で回転子1’内に装着されている永久磁石も加熱され、磁石特性が劣化してしまう可能性がある。そこで、回転子1は、主軸2を圧入又は隙間嵌め固定することによって、主軸2’を焼嵌め固定するものに比べ、磁石特性の劣化を大幅に抑制している。そして、回転子1は、主軸2の段部2a及び固定部材3によって、積層鋼板1aを上下から挟み込み、主軸2と回転子1の固定力をも増強するようにしている。以下に、圧入又は隙間嵌めを利用した場合の主軸2と回転子1との組み立てについて説明する。
図6は、本発明の実施の形態1に係る圧縮機100の主軸2と回転子1との組み立てを説明するための説明図である。図6に基づいて、主軸2と回転子1との組み立てについて詳細に説明する。
図6(a)
複数枚の鋼板を積層させた積層鋼板1a内に永久磁石1bを装着する。それから、積層鋼板1aの上端に端板1c、下端に端板1dを配置する。その後、端板1dの下側にバランスウエイト1fを配置し、これらに形成した位置決め孔1hに位置決めピン1iを圧入する。
図6(b)
このようにして回転子1が組み立てられる。
図6(c)
回転子1の内径1g−1は、主軸2の外径2bと略同一または1g−1>2bとなるよう設定されている。そのため、回転子1は、主軸2に対し焼嵌めすることなく圧入または隙間嵌めできる構成となっている。
このとき、締め代((2b)−(1g−1))については、焼嵌めによる組立方法では必要保持力を満足するために主軸径に対し2/10000〜100/10000として設計するのが一般的だが、隙間嵌めでは締め代<0、圧入では主軸径に対し2/10000〜30/10000の小さな締め代で設計するとよい。これにより、圧入時の圧入荷重による主軸2、回転子1の損傷や製造コストの増大を回避、抑制することが可能である。
固定部材3は、第2貫通孔1g−2に主軸2が挿通され、位置決め凹部3aと位置決めピン1iの先端が合致するように主軸2に対し固着される。固定部材3の固着を特に限定するものではないが、たとえば焼嵌め等により主軸2を固定部材3の第2貫通孔1g−2に固着するとよい。
なお、主軸2に各部材を順次投入して組み立てていく場合、位置決め孔1hに予めガイド(図示省略)を通しながら組み立てするとよい。このようにすれば、各部材の位置決めが確実に行える。最後に、位置決めピン1iを、固定部材3、積層鋼板1a、端板1c、端板1d、バランスウエイト1fに対して一回圧入し、回転子1が組み立てられる。さらに、端板1c、端板1dや積層鋼板1aの打ち抜きプレス機と主軸2―回転子1の組立装置を一体にすることもできる。このような組立装置を用いれば、打ち抜かれた端板1c、端板1d、積層鋼板1aを順次、主軸2に積層していき、所定の積厚まで打ち抜き終わると、永久磁石1bを挿通し、端板1dとバランスウエイト1fを被せ、その上から固定部材3を主軸2に挿通し固着するといった方法もあり、更なる製造工程の効率化が可能である。
以上のように、電動圧縮機100によれば、主軸2に形成した段部2aと、回転子1の下端に固着した固定部材3と、により回転子1を挟み込むことで、軸方向の位置決めと固定が可能になっている。したがって、電動圧縮機100によれば、複雑な構造にすることなく、主軸2の軸方向の位置決めと、主軸2と回転子1との固定を容易にでき、永久磁石の磁石特性の劣化抑制も実現できる。また、位置決めピン1iの一端が固定部材3の位置決め凹部3aに係合するようにしているので円周方向の位置決めと固定も確実に行える。さらに、リベットによるカシメの工程も省略できるので、製造工数の削減もできる。
よって、電動圧縮機100によれば、回転子1を加熱することなく組み立てることができ、加熱による磁石特性の劣化を大幅に抑制することができる。また、回転子1の加熱のためのエネルギーも不要であり、回転子1を加熱、冷却する時間も短縮でき、製造に要する工数、時間、コストの削減に繋がる。
なお、図2では、位置決め凹部3aが固定部材3を貫通していない状態を例に示したが、位置決め凹部3aを位置決め孔部として固定部材3を貫通していてもよい。ただし、この場合も位置決めピン1iの先端が位置決め孔部に到達した位置で組み立てる。また、位置決めピン1iは、位置決め孔1hの径よりも大きな径を有し、位置決め孔1hに圧入可能な棒状部材であればよく、材質や形状を特に限定するものではない。さらに、主軸2を回転子1に圧入又は隙間嵌めされると説明したが、回転子1を主軸2に圧入又は隙間嵌めされることを含んでいるものとする。
実施の形態2.
図7は、本発明の実施の形態2に係る電動圧縮機の回転子1Aを概略的に示す概略図である。図7に基づいて、回転子1Aについて説明する。なお、実施の形態2では実施の形態1との相違点を中心に説明し、実施の形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。また、回転子1Aにも永久磁石が収められているが、図7では永久磁石の図示を省略している。
図7に示す回転子1Aは、主軸2が回転子1Aに圧入又は隙間嵌めによって固定されているものである。この回転子1Aは、主軸2に固定され、固定子20及び主軸2とともにモーターの一部を構成し、固定子20の内周面側に回転可能に配設されるようになっている。つまり、回転子1Aは、実施の形態1で説明した電動圧縮機100等の流体機械に組み込まれて利用される。実施の形態1では、バランスウエイト1fと固定部材3とを分けた例を示したが、実施の形態2では、バランスウエイト1fと固定部材3とを一体(以下、固定部材3Aと称する)とした例を示している。それ以外は、実施の形態1と同様である。
固定部材3Aは、平面視した状態において略円環状の部分(図7に示す部分3A−1)と、平面視した状態において略扇状(扇形環形状)の部分(図7に示す部分3A−2)と、で構成されている。部分3A−1は、回転子1Aを固定するために機能する部分である。部分3A−2は、バランスウエイトとして機能する部分である。固定部材3Aの部分3A−1には、位置決めピン1iの先端(図面下側)が装着される位置決め凹部3aAが形成されている。
以下に、主軸2と回転子1Aとの組み立てについて説明する。
複数枚の鋼板を積層させた積層鋼板1a内に永久磁石1b(図3、図6参照)を装着する。それから、積層鋼板1aの上端に端板1c、下端に端板1dを配置する。その後、これらに形成した位置決め孔1hに位置決めピン1iを圧入する。このようにして回転子1Aが組み立てられる。回転子1Aの内径1g−1は、主軸2の外径2bと略同一または1g−1>2bとなるよう設定されている。そのため、回転子1Aは、主軸2に対し焼嵌めすることなく圧入または隙間嵌めできる構成となっている。固定部材3Aは、位置決め凹部3aAと位置決めピン1iの先端が合致するように主軸2に対し固着される。固定部材3Aの固着を特に限定するものではないが、たとえば焼嵌め等により固定部材3を主軸に固着するとよい。
なお、主軸2に各部材を順次投入して組み立てていく場合、位置決め孔1hに予めガイド(図示省略)を通しながら組み立てするとよい。このようにすれば、各部材の位置決めが確実に行える。最後に、位置決めピン1iを、固定部材3A、積層鋼板1a、端板1c、端板1dに対して一回圧入し、回転子1Aが組み立てられる。また、端板1c、端板1dや積層鋼板1aの打ち抜きプレス機と主軸2―回転子1Aの組立装置を一体にすることもできる。このような組立装置を用いれば、打ち抜かれた端板1c、端板1d、積層鋼板1aが順次、主軸2に積層していき、所定の積厚まで打ち抜き終わると、永久磁石1bを挿通し、端板1dを被せ、その上から固定部材3Aを主軸2に挿通し固着するといった方法もあり、更なる製造工程の効率化が可能である。
以上のように、実施の形態2に係る電動圧縮機によれば、主軸2に形成した段部2aと、回転子1Aの下端に固着した固定部材3Aと、により回転子1Aを挟み込むことで、軸方向の位置決めと固定が可能になっている。したがって、実施の形態2に係る電動圧縮機によれば、複雑な構造にすることなく、主軸2の軸方向の位置決めと、主軸2と回転子1Aとの固定を容易にでき、永久磁石の磁石特性の劣化抑制も実現できる。また、位置決めピン1iの一端が固定部材3Aの位置決め凹部3aAに係合するようにしているので円周方向の位置決めと固定も確実に行える。さらに、リベットによるカシメの工程も省略できるので、製造工数の削減もできる。加えて、固定部材3Aは、固定部材としての機能とバランスウエイトとして機能を併せ持つ構成なので、その分部品点数を削減することができる。
よって、実施の形態2に係る電動圧縮機によれば、回転子1Aを加熱することなく組み立てることができ、加熱による磁石特性の劣化を大幅に抑制することができる。また、回転子1Aの加熱のためのエネルギーも不要であり、回転子1Aを加熱、冷却する時間も短縮でき、製造に要する工数、時間、コストの削減に繋がる。また、一部の部品を一体化することで、部品点数の削減にも繋がる。
なお、図7では、位置決め凹部3aAが固定部材3Aを貫通していない状態を例に示したが、位置決め凹部3aAを位置決め孔部として固定部材3Aを貫通していてもよい。ただし、この場合も位置決めピン1iの先端が位置決め孔部に到達した位置で組み立てる。また、位置決めピン1iは、位置決め孔1hの径よりも大きな径を有し、位置決め孔1hに圧入可能な棒状部材であればよく、材質や形状を特に限定するものではない。さらに、主軸2を回転子1Aに圧入又は隙間嵌めされると説明したが、回転子1Aを主軸2に圧入又は隙間嵌めされることを含んでいるものとする。
実施の形態3.
図8は、本発明の実施の形態3に係る電動圧縮機の回転子1Bを概略的に示す概略図である。図8に基づいて、回転子1Bについて説明する。なお、実施の形態3では実施の形態1、実施の形態2との相違点を中心に説明し、実施の形態1、実施の形態2と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。また、回転子1Bにも永久磁石が収められているが、図8では永久磁石の図示を省略している。
図8に示す回転子1Bは、主軸2が回転子1Bに圧入又は隙間嵌めによって固定されているものである。この回転子1Bは、主軸2に固定され、固定子20及び主軸2とともにモーターの一部を構成し、固定子20の内周面側に回転可能に配設されるようになっている。つまり、回転子1Bは、実施の形態1で説明した電動圧縮機100等の流体機械に組み込まれて利用される。実施の形態2では、バランスウエイト1fと固定部材3とを一体として固定部材3Aで主軸2と回転子1Aとを固定する場合を例に示したが、実施の形態3では、バランスウエイト1fと固定部材3とを非磁性体材料で一体(以下、固定部材3Bと称する)とし、端板1dを省略した場合を例に示している。それ以外は、実施の形態2と同様である。
固定部材3Bは、平面視した状態において略円環状の部分(図8に示す部分3B−1)と、平面視した状態において略扇状(扇形環形状)の部分(図8に示す部分3B−2)と、で構成されている。部分3B−1は、回転子1Bを固定するために機能する部分である。部分3B−2は、バランスウエイトとして機能する部分である。固定部材3Bの部分3B−1には、位置決めピン1iの先端(図面下側)が装着される位置決め凹部3aBが形成されている。
以下に、主軸2と回転子1Bとの組み立てについて説明する。
複数枚の鋼板を積層させた積層鋼板1a内に永久磁石1b(図3、図6参照)を装着する。それから、積層鋼板1aの上端に端板1cを配置する。その後、これらに形成した位置決め孔1hに位置決めピン1iを圧入する。このようにして回転子1Bが組み立てられる。回転子1Bの内径1g−1は、主軸2の外径2bと略同一または1g−1>2bとなるよう設定されている。そのため、回転子1Bは、主軸2に対し焼嵌めすることなく圧入または隙間嵌めできる構成となっている。固定部材3Bは、位置決め凹部3aBと位置決めピン1iの先端が合致するように主軸2に対し固着される。固定部材3Bの固着を特に限定するものではないが、たとえば焼嵌め等により固定部材3Bを主軸に固着するとよい。
なお、回転子1Bには端板1dが設けられておらず、回転子1Bを主軸2に対し圧入又は隙間嵌めするとき、磁石挿入孔1jの下方が開放されている。そのため、積層鋼板1a内に配した永久磁石1bが抜け落ちないように開放側を常に上向きに組み立てを行う、もしくは抜け落ち防止のための支持や仮蓋の処置を取らなければならない(図9参照)。
図9は、積層鋼板1a内に配した永久磁石1b(図3、図6参照)が抜け落ちないように開放側を上向きに組み立てを行う場合の参考説明図である。上述したように、回転子1Bには端板1dが設けられていない。そのため、回転子1Bを主軸2に対し圧入又は隙間嵌めするとき、磁石挿入孔1jの下方が開放され、永久磁石1bが抜け落ちてしまう可能性がある。そこで、図9に示すように、積層鋼板1a内に配した永久磁石1bが抜け落ちないように開放側を上向きにする。
まず、主軸2の下端を上に向けて、主軸2をセットする(図9(1))。それから、主軸2を第1貫通孔1g−1に圧入又は隙間嵌めする(図9(2))。主軸2が第1貫通孔1g−1に挿通された状態で、固定部材3Bを、固定部材3Bの位置決め凹部3aBと位置決めピン1iの先端とが合致するように配置し、主軸2に対して固着する(図9(3))。このようにすれば、永久磁石1bが抜け落ちることもなく、複雑な作業工程を経ることもなく、主軸2と回転子1Bとを組み立てることが可能になる。
積層鋼板1a内に配した永久磁石1bが抜け落ちないように開放側を上向きに組み立てを行う場合であって、主軸2に各部材を順次投入して組み立てていく場合、位置決め孔1hに予めガイド(図示省略)を通しながら組み立てするとよい。このようにすれば、各部材の位置決めが確実に行える。最後に、位置決めピン1iを、固定部材3B、積層鋼板1a、端板1cに対して一回圧入し、回転子1Bが組み立てられる。また、端板1cや積層鋼板1aの打ち抜きプレス機と主軸2―回転子1Bの組立装置を一体にすることもできる。このような組立装置を用いれば、打ち抜かれた端板1c、積層鋼板1aが順次、主軸2に積層していき、所定の積厚まで打ち抜き終わると、永久磁石1bを挿通し、その上から固定部材3Bを主軸に固着するといった方法もあり、更なる製造工程の効率化が可能である。
以上のように、実施の形態3に係る電動圧縮機によれば、主軸2に形成した段部2aと、回転子1Bの下端に固着した固定部材3Bと、により回転子1Bを挟み込むことで、軸方向の位置決めと固定が可能になっている。したがって、実施の形態3に係る電動圧縮機によれば、複雑な構造にすることなく、主軸2の軸方向の位置決めと、主軸2と回転子1Bとの固定を容易にでき、永久磁石の磁石特性の劣化抑制も実現できる。また、位置決めピン1iの一端が固定部材3Bの位置決め凹部3aBに係合するようにしているので円周方向の位置決めと固定も確実に行える。さらに、リベットによるカシメの工程も省略できるので、製造工数の削減もできる。加えて、固定部材3Bは、固定部材としての機能とバランスウエイトとして機能と端板としての機能とを併せ持つ構成なので、その分部品点数を削減することができる。
よって、実施の形態3に係る電動圧縮機によれば、回転子1Bを加熱することなく組み立てることができ、加熱による磁石特性の劣化を大幅に抑制することができる。また、回転子1Bの加熱のためのエネルギーも不要であり、回転子1Bを加熱、冷却する時間も短縮でき、製造に要する工数、時間、コストの削減に繋がる。また、一部の部品を一体化することで、部品点数の削減にも繋がる。
なお、図8では、位置決め凹部3aBが固定部材3Bを貫通していない状態を例に示したが、位置決め凹部3aBを位置決め孔部として固定部材3Bを貫通していてもよい。ただし、この場合も位置決めピン1iの先端が位置決め孔部に到達した位置で組み立てる。また、位置決めピン1iは、位置決め孔1hの径よりも大きな径を有し、位置決め孔1hに圧入可能な棒状部材であればよく、材質や形状を特に限定するものではない。さらに、主軸2を回転子1Bに圧入又は隙間嵌めされると説明したが、回転子1Bを主軸2に圧入又は隙間嵌めされることを含んでいるものとする。
以上、本発明の特徴事項を実施の形態に分けて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。また、各実施の形態では、流体機械の一例として電動圧縮機を挙げて説明したが、各実施の形態に係る回転子を搭載する流体機械、たとえば水や油等の液体を移動させるポンプなどにも適用可能である。
1 回転子、1A 回転子、1B 回転子、1a 積層鋼板、1b 永久磁石、1c 端板、1d 端板、1e リベット、1f バランスウエイト、1g−1 第1貫通孔(内径)、1g−2 第2貫通孔、1g−3 第3貫通孔、1h 位置決め孔、1h−1 第1位置決め孔、1h−2 第2位置決め孔、1h−3 第3位置決め孔、1i 位置決めピン、1j 磁石挿入孔、2 主軸、2a 段部、2b 外径、2c 偏心ピン部、3 固定部材、3A 固定部材、3A−1 部分、3A−2 部分、3B 固定部材、3B−1 部分、3B−2 部分、3a 位置決め凹部、3aA 位置決め凹部、3aB 位置決め凹部、10 シェル、11 油だめ、12 吸入管、13 吐出管、15 吐出空間、18 圧縮室、20 固定子、24 揺動スクロール、25 ラップ部、26 旋回スクロールボス部、27 スラスト面、28 固定スクロール、29 ラップ部、30 吐出ポート、31 フレーム、32 サブフレーム、33 オルダムリング、34 主軸受、100 電動圧縮機、A 圧縮機構部、B 駆動機構部。

Claims (5)

  1. 密閉容器と、
    前記密閉容器内に配置され、流体を圧縮する圧縮機構部と、
    前記密閉容器内に配置され、前記圧縮機構部を駆動する電動機と、
    前記圧縮機構部と前記電動機とを連結する主軸と、を備え、
    前記電動機は、
    鉄心に複数相の巻線が装着された固定子と、
    前記主軸が固着され、前記固定子の内周面側に回転可能に配設した回転子と、で構成されており、
    前記回転子は、
    前記主軸の外径と略同一又は前記主軸の外径以上の径を有し、前記主軸が挿通される第1貫通孔、永久磁石が装着される磁石挿入孔、及び、前記回転子の円周方向の位置を決める位置決めピンが圧入される第1位置決め孔が形成された鋼板が複数枚積層された積層鋼板と、
    前記主軸が挿通される第2貫通孔、及び前記位置決めピンの先端が装着される位置決め凹部が形成され、前記積層鋼板の一方の面側に設けられた固定部材と、
    前記積層鋼板に形成された前記第1位置決め孔に圧入され、先端が前記固定部材に装着されることで前記回転子の円周方向の位置を決めるとともに、前記積層鋼板を固定する位置決めピンと、を備え、
    前記位置決めピンの直径は、前記第1位置決め孔の直径より大きく構成されており、前記位置決めピンは、前記第1位置決め孔に圧入されており、
    前記主軸の上端側には、外径が前記第1貫通孔の径よりも大きく、前記第1貫通孔の周縁に係止することで軸方向の位置を決定する段部が形成されており、
    前記主軸が前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔に挿通され、前記段部が前記第1貫通孔の周縁に係止し、前記位置決め凹部と前記位置決めピンの先端が合致した状態で、前記固定部材を前記主軸に固着された
    ことを特徴とする流体機械。
  2. 前記主軸が挿通される第3貫通孔、及び前記位置決めピンが圧入される第2位置決め孔が形成され、前記積層鋼板の両端面側に設けられた端板と、
    前記位置決めピンが圧入される第3位置決め孔が形成され、前記端板のうち少なくとも一方の前記積層鋼板とは反対側面に設けられたバランスウエイトと、を備え、
    前記固定部材は、
    前記バランスウエイトの前記端板とは反対側面に設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の流体機械。
  3. 前記主軸が挿通される第3貫通孔、及び前記位置決めピンが圧入される第2位置決め孔が形成され、前記積層鋼板の両端面側に設けられた端板を備え、
    前記固定部材は、
    バランスウエイトとしての機能を併せ持っている
    ことを特徴とする請求項1に記載の流体機械。
  4. 前記固定部材は、
    非磁性体で構成され、
    端板及びバランスウエイトとしての機能を併せて持っている
    ことを特徴とする請求項1に記載の流体機械。
  5. 主軸が挿通される第1貫通孔、永久磁石が装着される磁石挿入孔、及び、回転子の円周方向の位置を決める位置決めピンが圧入される第1位置決め孔が形成された複数枚の鋼板を積層させた積層鋼板内に永久磁石を装着し、
    前記積層鋼板の上下端に、前記主軸が挿通される第3貫通孔、及び前記位置決めピンが圧入される第2位置決め孔が形成された端板を配置し、
    前記端板の一方側に、前記位置決めピンが圧入される第3位置決め孔が形成されたバランスウエイトを配置し、
    前記第1位置決め孔、前記第2位置決め孔、及び、前記第3位置決め孔に、前記第1位置決め孔、前記第2位置決め孔、及び、前記第3位置決め孔の直径より大きく構成された直径を有する位置決めピンを圧入し、
    前記第1貫通孔、及び、前記第3貫通孔に前記主軸を圧入又は隙間嵌めし、
    前記主軸が挿通される第2貫通孔、及び前記位置決めピンの先端が装着される位置決め凹部が形成された固定部材を前記主軸に挿通し、前記位置決め凹部と前記位置決めピンの先端が合致した状態で前記固定部材を前記主軸に固着する
    ことを特徴とする流体機械の製造方法。
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