JP5839830B2 - 有機金属錯体化合物、有機金属錯体化合物の製造方法および有機金属錯体化合物を含む光硬化性組成物 - Google Patents

有機金属錯体化合物、有機金属錯体化合物の製造方法および有機金属錯体化合物を含む光硬化性組成物 Download PDF

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Description

本発明は、有機金属錯体化合物、有機金属錯体化合物の製造方法および有機金属錯体化合物を含む光硬化性組成物に関する。さらに詳しくは、ナノインプリント用のパターン形成材料として有用な有機金属錯体化合物、有機金属錯体化合物の製造方法および有機金属錯体化合物を含む光硬化性組成物に関する。
被加工媒体上に微細なパターンを形成する技術の一つとして、ナノインプリント技術が知られている(例えば、特許文献1)。この方法は、被加工媒体上に樹脂層を形成しておき、形成したいパターンが表面に施されているモールド(型)表面をこの樹脂層に押しつけ、モールドのパターンを樹脂層に転写することにより、微細な転写パターンを得るという方法である。このようにして得られたパターンが施されている樹脂層は、被加工媒体をエッチングする際のレジストとして使用される。
この樹脂層に用いる樹脂の材質によりインプリントの方法が異なる。すなわち、熱可塑性樹脂を用いる場合は熱ナノインプリント法(例えば、S.Chou et al.: Appl.Phys.Lett.Vol.67,114,3314(1995)(非特許文献1))が知られ、光硬化性樹脂を用いる場合は光ナノインプリント法(例えば、M.Colburn et al.: Proc.SPIE,Vol.3997,453(2000)(非特許文献2))が知られている。そして、それぞれの方法に対応する、樹脂、製造方法、装置等について、種々の観点から検討がされている。
熱ナノインプリント法では、樹脂層にそのガラス転移点以上の温度で型押しをして、冷却した後に型を外すという工程が一般的であり、樹脂層として熱可塑性樹脂、例えばポリメタクリル酸メチル(PMMA)が用いられていた(非特許文献1)。そのために、型押し時の加熱と型押し後の冷却が必要であった。このような態様においては、型押し後の冷却の際に、温度変化により型押し後の転写パターンの位置精度、線幅精度が低下するという問題があった。また、加熱−冷却という工程を経るため作業性も良好ではなく、さらに、型押し時のモールド(型)へのレジスト付着による転写パターン精度が低下するという不具合もあった。
これに対して、光ナノインプリント法では、紫外線(UV)照射により硬化する光硬化性樹脂を用いる。光硬化性樹脂としては、例えば、PMMAやポリスチレンが用いられている(非特許文献2)。
光ナノインプリント法は、例えば下記の点で、上記熱ナノインプリント法に比して優位である:
加熱−冷却工程が不要であり高スループットが見込まれる;
液状組成物を用いることができるため低加圧でのインプリントが可能;
熱膨張・収縮に依る解像度低下が少ない;
透明なモールド(型)を使用することができるためアライメント調整が容易である;
硬化後頑強な三次元架橋構造を形成できる。
インプリント方法に用いる樹脂層は、被加工媒体の特性とそれに合った製造プロセスに基づき選択され、とりわけ樹脂層に形成されたパターンを被加工媒体に転写する加工工程に依って決定される。
樹脂層に形成されたパターンを被加工媒体へ転写する方法としては、ドライエッチングに依る方法が検討されている。この加工方法を用いる場合、樹脂層には、均一な塗膜が形成されていること、耐熱性、エッチング耐性を有すること等が要求されるが、これまでに公知の材料には、これらの特性について改良の余地がある。
なお、PMMAやポリスチレン以外の光硬化性樹脂としては、ナノインプリントに用いられた例はないが、例えば、次のものが知られている。
特開2008−56852号公報(特許文献2)には、下記式で表される繰り返し単位を有する重合体または共重合体が開示されている。
また、特許文献2の実施例には、ポリ(2−アセトアセトキシエチルビニルエーテル)が、亜鉛イオン補捉性を有することや鉄のキレート化が可能であることが開示されている。
Yang−Bae Kim et al.:Macromol.Mater.Eng.2004,289,923(非特許文献3)には、1、8−ジアゾビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンを触媒として用いて、マイケル付加により2−(アセトアセトキシ)エチルアクリレート(AAEA)から超分岐ポリ(β−ケトエステル)を合成したと記載されている。
P.N.Kapoor et al.;J. Less−Common Metals,8(1965)339(非特許文献4)には、ペンタエトキシニオブあるいはペンタエトキシタンタルとβ−ジケトン化合物とを反応させて得られるニオブ系有機化合物およびタンタル系有機化合物が記載されている。
そして、非特許文献4には、M(OEt)x(lig)5-X(M=ニオブまたはタンタル、lig=アセチルアセトンまたはベンゾイルアセトン、x=4、3または2)、下記式(I)〜(III)で表される化合物および表1〜4に示される化合物などが具体的に記載されている。
なお、前述の通り、これらの先行技術文献(特許文献2、非特許文献3、非特許文献4)には、有機金属錯体化合物やそれを含む組成物を、ナノインプリント用パターン形成材料として用いることについては、なんら記載も示唆もされていない。
米国特許第5772905号明細書 特開2008−56852号公報
S.Chou et al.:Appl.Phys.Lett.Vol.67,114,3314(1995) M.Colburn et al.:Proc.SPIE,Vol.3997,453(2000) Yang−Bae Kim et al.:Macromol.Mater.Eng.2004,289,923 P.N.Kapoor et al.;J.Less−Common Metals,8(1965)339
本発明は、紫外線(UV)により容易に硬化し、パターニングが可能であり、塗膜とした時に塗膜の均一性に優れ、アルゴンガスなどのエッチングガスを用いたエッチングに高い耐性を有する硬化物となる有機金属錯体化合物、該有機金属錯体化合物の製造方法および該有機金属錯体化合物を含む光硬化性組成物を提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、光重合性の炭素-炭素不飽和結合を有する有機基を有するβ-ジケトン化合物と、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタルおよびタングステンからなる群より選択されるいずれか1つの遷移金属の原子を有するアルコキシ化合物とを反応して得られる有機金属錯体化合物、該有機金属錯体化合物の製造方法および該有機金属錯体化合物を含む光硬化性組成物が、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は以下の事項を含む。
[1] 光重合性の炭素-炭素不飽和結合を有する有機基を有するβ-ジケトン化合物と、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタルおよびタングステンからなる群より選択されるいずれか1つの遷移金属の原子を有する遷移金属アルコキシド化合物とを、上記遷移金属の原子に対する上記β−ジケトン化合物のβ-ジケトン構造の当量比が2以上となる割合で反応させて得られる有機金属錯体化合物。
[2] 前記β-ジケトン化合物が下記一般式(1)で表される[1]に記載の有機金属錯体化合物。
(式中、R1は光重合性の炭素-炭素不飽和結合を少なくとも1つ有する有機基を表す。)
[3] 前記一般式(1)における有機基R1がアクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基である[2]に記載の有機金属錯体化合物。
[4] 下記一般式(2)で表される有機金属錯体化合物。
(式中、Mはチタン、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタルおよびタングステンからなる群より選択されるいずれか1つの遷移金属を表す。R1は光重合性の炭素-炭素不飽和結合を少なくとも1つ有する有機基を表し、複数個存在する場合には互いに同一であっても異なってもよい。R2は、炭素数1〜6のアルキル基およびフェニル基からなる群より選択されるいずれか1つを表し、複数個存在する場合には互いに同一であっても異なってもよい。また、mは遷移金属Mの価数を表し、nは配位子の数を表し、1〜mの整数である。)
[5] 前記一般式(2)における有機基R1がアクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基である[4]に記載の有機金属錯体化合物。
[6] 光重合性の炭素-炭素不飽和結合を有する有機基を有するβ-ジケトン化合物と、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタルおよびタングステンからなる群より選択されるいずれか1つの遷移金属の原子を有する遷移金属アルコキシド化合物とを、上記遷移金属の原子に対する上記β−ジケトン化合物のβ-ジケトン構造の当量比が2以上となる割合で反応させる工程を含む有機金属錯体化合物の製造方法。
[7] 前記β-ジケトン化合物が下記一般式(1)で表される[6]に記載の有機金属錯体化合物の製造方法。
(式中、R1は光重合性の炭素-炭素不飽和結合を少なくとも1つ有する有機基を表す。)
[8] 前記一般式(1)における有機基R1がアクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基である[7]に記載の有機金属錯体化合物の製造方法。
[9] [1]〜[5]のいずれか1項に記載の有機金属錯体化合物および重合開始剤を含む光硬化性組成物。
[10] [1]〜[5]のいずれか1項に記載の有機金属錯体化合物および反応性希釈剤を含む光硬化性組成物。
[11] [1]〜[5]のいずれか1項に記載の有機金属錯体化合物または[9]もしくは[10]に記載の光硬化性組成物からなるナノインプリント用パターン形成材料。
本発明の有機金属錯体化合物および該有機金属錯体化合物を含む光硬化性組成物は、光重合性の炭素-炭素不飽和結合を有する有機基を有しているので光により容易に硬化する。また、本発明の有機金属錯体化合物は特定の遷移金属の原子(重金属の原子)を含む有機金属錯体化合物であり、本発明の光硬化性組成物は該有機金属錯体化合物を含むので、いずれもアルゴンガスなどのエッチングガスに対して高いエッチング耐性を有している。よって、本発明の有機金属錯体化合物および該有機金属錯体化合物を含む光硬化性組成物は、モールドのパターンを転写可能な(UV)ナノインプリント用のパターン形成材料として有用である。
本発明の製造方法は、上記のような利点を有する有機金属錯体化合物や該有機金属錯体化合物を含む光硬化性組成物を提供する上で有用である。
合成例1で得られた2-アセトアセトキシエチルアクリレートの1H−NMRスペクトルを示す図である。 実施例1で得られた反応粗生成物のIRスペクトルを示す図である。 実施例2で得られた反応粗生成物のIRスペクトルを示す図である。 比較例1で得られた反応粗生成物のIRスペクトルを示す図である。 実施例3によるモールドのパターン転写、剥離後のパターニング後断面SEM画像を示す図である。 実施例4によるモールドのパターン転写、剥離後のパターニング後断面SEM画像を示す図である。 比較例2によるモールドのパターン転写、剥離後のパターニング後断面SEM画像を示す図である。 比較例3によるモールドのパターン転写、剥離後のパターニング後断面SEM画像を示す図である。
以下、本発明の有機金属錯体化合物の製造方法、該製造方法によって得られる有機金属錯体化合物、有機金属錯体化合物を含む光硬化性組成物ならびに有機金属錯体化合物および光硬化性組成物の用途について順次詳細に説明する。
(A)有機金属錯体化合物およびその製造方法
本発明の有機金属錯体化合物の製造方法は、光重合性の炭素-炭素不飽和結合を有する有機基を有するβ-ジケトン化合物(以下、単に「β−ジケトン化合物」ともいう)と、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタルおよびタングステンからなる群より選択されるいずれか1つの遷移金属の原子を有する遷移金属アルコキシド化合物とを、上記遷移金属の原子に対する上記β−ジケトン化合物のβ-ジケトン構造の当量比が2以上となる割合で反応させる工程を含む。
ここで、本明細書において「β-ジケトン化合物」とは、二つのカルボニル基の炭素原子がその間に存在する1個の炭素原子にそれぞれ結合している構造(一方のカルボニル基に対して他方のカルボニル基が炭素結合を介してβ位にある構造)構造を有する化合物である。
(A−1)製造条件など
本発明に係る製造方法においては、上記遷移金属アルコキシド化合物と上記β-ジケトン化合物とを、通常、常圧下、露点−80℃以下の雰囲気下で、3時間以上(好ましくは3〜72時間)攪拌して反応させることで有機金属錯体化合物を製造する。
得られた反応生成物からは、必要に応じて、減圧処理などにより遊離アルコールを留去する。該反応生成物を、被加工材料に塗布する用途に用いる場合には、遊離アルコールを留去することが好ましい。
遷移金属アルコキシド化合物とβ-ジケトン化合物との反応は、該遷移金属アルコキシド化合物の遷移金属の原子に対する該β-ジケトン化合物のβ-ジケトン構造の当量比が、通常2以上、好ましくは2以上であり遷移金属の価数以下となるように、β-ジケトン化合物の仕込み量に対する遷移金属アルコキシド化合物の仕込み量を制御して行う。
このような条件で上記反応を行なうと、耐加水分解性(保存安定性)がよく、ナノインプリントによるモールドパターンの転写性に優れる有機金属錯体化合物を製造できる。
上記反応は、遷移金属アルコキシド化合物の加水分解を防ぐために、窒素ガス、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で実施することが好ましい。
また、上記反応は、上記雰囲気の露点を、−80℃以下に制御して行うことが好ましい。上記雰囲気の露点は低いほど好ましいが、一般的には装置性能による制限などを考慮すると、上記反応雰囲気の露点は通常−100〜−80℃で実施することが多い。
上記反応をこのような雰囲気下で行なう場合は、上記反応は、例えば、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガスで置換したグローブボックスなどの中で行なうことができる。
上記反応は、温度が高いとβ-ジケトン化合物の有する炭素-炭素不飽和結合の熱重合や遷移金属アルコキシド化合物の加水分解を助長するおそれがあり、温度が低いとβ-ジケトン化合物の粘度が高くなり作業性が悪くなるおそれがある。また、反応をグローブボックス内で実施する場合、反応に伴い発生するアルコールによりグローブボックス内の圧力が大きくなるのを防ぐため、発生するアルコールの沸点よりも低い温度で実施する必要がある。そのため反応は0℃〜40℃で実施することが好ましく、より好ましくは20℃〜30℃である。
上記反応は、必要に応じて、トルエン等の炭化水素系溶媒、遷移金属アルコキシド化合物のアルコキシ基に対応するアルコール(例えばエトキシ基に対応するアルコールはエタノール)などを反応系内に添加して行なってもよい。
また、(UV)ナノインプリントに好適に用いることのできる有機金属錯体化合物あるいはそれを含有する光硬化性組成物を提供する観点からは、有機金属錯体化合物合成時には触媒等の成分は用いないことが望ましい。
遷移金属アルコキシド化合物にβ−ジケトン化合物に由来する配位子が配位したことは、上記反応で得られた反応粗生成物を赤外吸収分光法(IR)で測定することにより確認することができる。
具体的には次の通りである。
原料である遷移金属アルコキシド化合物やβ−ジケトン化合物では、C=Oの伸縮振動に基づく吸収が通常約1700cm-1付近に観測される。これに対して、有機金属錯体化合物では、この吸収の他にも通常約1500cm-1〜1700cm-1に分裂した吸収が観測される。これにより、β−ジケトン化合物のジケトン構造と遷移金属アルコキシド化合物の遷移金属の原子との間でキレート配位が生じたことを確認できる。
本発明の製造方法では、例えば、遷移金属がタンタルである遷移金属アルコキシド化合物とβ−ジケトン化合物とを、遷移金属アルコキシド化合物に対するβ−ジケトン化合物の当量比が3以上となる割合で反応させた場合、「β−ジケトン構造に由来する構造」の数が1である化合物、同じく2である化合物および同じく3である化合物から構成される反応粗生成物が得られると推定される。
反応粗生成物は、単離処理に供してもよい。
(A−2)反応に原料として用いられる化合物
以下、上記反応に原料として用いられる化合物について順次説明する。
<遷移金属アルコキシド化合物>
上記遷移金属アルコキシド化合物としては、一般式M(OR2x(式中、Mはチタン、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタルおよびタングステンからなる群より選択されるいずれか1つの遷移金属の原子であり、R2は炭素数1〜6のアルキル基(好ましくは炭素数1〜5のアルキル基)もしくはフェニル基を示し、xは遷移金属アルコキシド化合物の遷移金属の価数を表す)で表される化合物を使用することができる。
このような遷移金属アルコキシド化合物は、入手のしやすさ、及び、遷移金属アルコキシド化合物とβ-ジケトン化合物の反応後に遊離するアルコールの除去のしやすさの点でR2が炭素数1〜4のアルキル基であることがより好ましい。
また、このような遷移金属アルコキシド化合物は、比重が4以上である重金属の原子を有しているため、アルゴンガスに対する高いエッチング耐性を有する点で好ましく、またそのような性質を有する有機金属錯体化合物およびそれを含む光硬化性組成物を提供できる点で好ましい。
2の具体例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−プロピル基、イソブチル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基およびフェニル基などが挙げられる。R2は、複数個存在する場合には、互いに同一であっても異なってもよい。
チタンアルコキシド化合物の具体例としては、オルトチタン酸テトラメチル、オルトチタン酸テトラエチル、オルトチタン酸テトライソプロピル、オルトチタン酸テトラノルマルプロピル、オルトチタン酸テトライソブチル、オルトチタン酸テトラノルマルブチル、オルトチタン酸テトラペンチル、オルトチタン酸テトラヘキシル、オルトチタン酸テトラフェニルを挙げることができる。
これらの中でも、常温で液体であるチタンアルコキシド化合物、すなわち、オルトチタン酸テトライソプロピル、オルトチタン酸テトラノルマルプロピル、オルトチタン酸テトライソブチル、オルトチタン酸テトラノルマルブチル、オルトチタン酸テトラペンチル、オルトチタン酸テトラヘキシルが、上記有機金属錯体化合物の製造時の取り扱いやすさの点で好ましく、さらに、オルトチタン酸テトライソプロピル、オルトチタン酸テトラノルマルプロピルが、上記反応後に遊離アルコールを除去しやすい点で特に好ましい。
ジルコニウムアルコキシド化合物の具体例としては、テトラメトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、テトライソプロポキシジルコニウム、テトラn−プロポキシジルコニウム、テトライソブトキシジルコニウム、テトラ−n−ブトキシジルコニウム、テトラ−sec−ブトキシジルコニウム、テトラ−tert−ブトキシジルコニウムを挙げることができる。
これらの中でも、常温で液体であるジルコニウムアルコキシド化合物、すなわち、テトラエトキシジルコニウム、テトライソプロポキシジルコニウム、テトラn−プロポキシジルコニウム、テトライソブトキシジルコニウム、テトラ−n−ブトキシジルコニウム、テトラ−sec−ブトキシジルコニウム、テトラ−tert−ブトキシジルコニウムが、上記有機金属錯体化合物の製造時の取り扱いやすさの点で好ましく、さらに、テトラエトキシジルコニウム、テトライソプロポキシジルコニウム、テトラn−プロポキシジルコニウムが、上記反応後に遊離アルコールを除去しやすい点で特に好ましい。
ハフニウムアルコキシド化合物の具体例としては、テトラメトキシハフニウム、テトラエトキシハフニウム、テトライソプロポキシハフニウム、テトラn−プロポキシハフニウム、テトライソブトキシハフニウム、テトラ−n−ブトキシハフニウム、テトラ−sec−ブトキシハフニウム、テトラ−tert−ブトキシハフニウムを挙げることができる。
これらの中でも、常温で液体であるハフニウムアルコキシド化合物、すなわち、テトラエトキシハフニウム、テトライソプロポキシハフニウム、テトラn−プロポキシハフニウム、テトライソブトキシハフニウム、テトラ−n−ブトキシハフニウム、テトラ−sec−ブトキシハフニウム、テトラ−tert−ブトキシハフニウムが、上記有機金属錯体化合物の製造時の取り扱いやすさの点で好ましく、さらに、テトラエトキシハフニウム、テトライソプロポキシハフニウム、テトラn−プロポキシハフニウムが、上記反応後に遊離アルコールを除去しやすい点で特に好ましい。
ニオブアルコキシド化合物の具体例としては、ペンタメトキシニオブ、ペンタエトキシニオブ、ペンタイソプロポキシニオブ、ペンタn−プロポキシニオブ、ペンタイソブトキシニオブ、ペンタ−n−ブトキシニオブ、ペンタ−sec−ブトキシニオブ、ペンタ−tert−ブトキシニオブを挙げることができる。
これらの中でも、常温で液体であるニオブアルコキシド化合物、すなわち、ペンタエトキシニオブ、ペンタイソプロポキシニオブ、ペンタn−プロポキシニオブ、ペンタイソブトキシニオブが、上記有機金属錯体化合物の製造時の取り扱いやすさの点で好ましく、さらに、ペンタエトキシニオブ、ペンタイソプロポキシニオブ、ペンタn−プロポキシニオブが、上記反応後に遊離アルコールを除去しやすい点で特に好ましい。
タンタルアルコキシド化合物の具体例としては、ペンタメトキシタンタル、ペンタエトキシタンタル、ペンタイソプロポキシタンタル、ペンタn−プロポキシタンタル、ペンタイソブトキシタンタル、ペンタ−n−ブトキシタンタル、ペンタ−sec−ブトキシタンタル、ペンタ−tert−ブトキシタンタルを挙げることができる。
これらの中でも、常温で液体であるタンタルアルコキシド化合物、すなわち、ペンタエトキシタンタル、ペンタイソプロポキシタンタル、ペンタn−プロポキシタンタル、ペンタイソブトキシタンタル、ペンタ−n−ブトキシタンタル、ペンタ−sec−ブトキシタンタル、ペンタ−tert−ブトキシタンタルが、上記有機金属錯体化合物の製造時の取り扱いやすさの点で好ましく、さらに、ペンタエトキシタンタル、ペンタイソプロポキシタンタル、ペンタ−n−プロポキシタンタルが、上記反応後に遊離アルコールを除去しやすい点で特に好ましい。
また、タングステンアルコキシド化合物の具体例としては、ペンタエトキシタングステン、ペンタイソプロポキシタングステンが挙げられる。
これら遷移金属アルコキシド化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組合わせて用いてもよい。
<β-ジケトン化合物>
β-ジケトン化合物としては、特に制限されないが、例えば、下記一般式(1)で表されるアセトアセトキシ化合物を挙げることができる。
一般式(1)中、R1は、光重合性の炭素-炭素不飽和結合を少なくとも1つ有する有機基を表す。
本発明の有機金属錯体化合物は、特定の遷移金属の原子を有する遷移金属アルコキシド化合物と、光重合性の炭素-炭素不飽和結合を有する有機基であるβ−ジケトン化合物を反応して得ることができ、光硬化性を発現する。
光重合性の炭素-炭素不飽和結合を有する有機基としては、特に制限されないが、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基およびビニル基などが挙げられる。これらの中でも、紫外線による硬化の速度が速い点でアクリロイルオキシ基およびメタクリロイルオキシ基が好ましい。
これらβ-ジケトン化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組合わせて用いてもよく、R1がアクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基であるβ-ジケトン化合物が、UV照射による硬化の速度が速い有機金属錯体化合物を提供できる観点から好ましい。
なお、β−ジケトン化合物は、ケト−エノール互変性を有し、ケト体、エノール体の両方が存在する。本明細書においてはβ−ジケトン化合物をケト体で表記するが、エノール体を排除するものではない。
<有機金属錯体化合物>
本発明の有機金属錯体化合物およびそれを含む光硬化性組成物は、次のような利点を有し、モールドのパターンを転写可能な(UV)ナノインプリント用のパターン形成材料として有用である:
光重合性の炭素-炭素不飽和結合を有する有機基を有しているので光により容易に硬化する;
特定の遷移金属の原子(重金属の原子)を含むので、アルゴンガスなどのエッチングガスに対して高いエッチング耐性を有している。
本発明の有機金属錯体化合物は、β-ジケトン化合物と遷移金属アルコキシド化合物とを反応させて得られたものであるので、遷移金属の原子、該遷移金属の原子に配位したβ−ジケトン化合物に由来する配位子、該遷移金属の原子に結合したアルキルオキシ基から構成される。
本発明の有機金属錯体化合物は、例えば、下記一般式(2)で表される構造を有する、1種または2種以上の化合物から構成されている有機金属錯体化合物であると推定される。
一般式(2)中、Mはチタン、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタルおよびタングステンからなる群より選択されるいずれか1つの遷移金属の原子を表す。
また、一般式(2)中、Mは遷移金属の原子であり、mはMの価数であり、nは、上記配位子の数を表し、1〜mの整数である。
1は、光重合性の炭素-炭素不飽和結合を少なくとも1つ有する有機基を表し、複数個存在する場合には互いに同一であっても異なってもよい。R1としては、アクリロイルオキシ基、メタアクロイルオキシ基あるいはビニル基などが挙げられる。
2は炭素数1〜6のアルキル基(好ましくは炭素数1〜5のアルキル基)もしくはフェニル基を示す。
2の具体例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−プロピル基、イソブチル基、n−ブチル基、sec−ブチル基およびtert−ブチル基などが挙げられる。R2は、複数個存在する場合には、互いに同一であっても異なってもよい。
(B)光硬化性組成物
本発明の光硬化性組成物は、上記有機金属錯体化合物と、重合開始剤または反応性希釈剤を含む。
以下、本発明の光硬化性組成物に配合される成分について説明する。
<重合開始剤、反応性希釈剤>
本発明の光硬化性組成物は、上記有機金属錯体化合物の他に、重合開始剤または反応性希釈剤を含む。
<重合開始剤>
重合開始剤としては、
2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−フェニル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノンなどの、アセトフェノン系光ラジカル重合開始剤;
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドなどのアシルホスフィンオキサイド系光ラジカル重合開始剤;
カルバゾール系光ラジカル重合開始剤;
トリフェニルホスホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、p−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−クロルフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、(2,4−シクロペンタジエン−1−イル)[(1−メチルエチル)ベンゼン]−鉄−ヘキサフルオロホスフェートなどの、ルイス酸のオニウム塩などの光ラジカル重合開始剤;
ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン-1-イル)―ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウムなどのチタノセン型の重合開始剤があげられる。
これらの重合開始剤の中でも、400nm付近の波長でも機能するアシルホスフィンオキサイド系光ラジカル重合開始剤や可視光領域の波長で機能するチタノセン型の重合開始剤が好ましく、組成物の紫外線吸収領域を避けることのできる可視光領域の波長で機能するチタノセン型の重合開始剤が特に好ましい。
これらの重合開始剤は1種単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
また、上記重合開始剤は、上記有機金属錯体化合物100質量部に対して、通常0.2〜10質量部、好ましくは、0.5〜7質量部となる量で配合する。上記重合開始剤がこのような範囲にあると、得られる光硬化性組成物の硬化性や該光硬化性組成物から得られる塗膜の物性が優れるため、好ましい。
<反応性希釈剤>
本発明の光硬化性組成物には、上記有機金属錯体化合物と共重合できる、上記有機金属錯体化合物以外の化合物を反応性希釈剤として配合してもよい。
上記有機金属錯体化合物をこのような反応性希釈剤の存在下にラジカル重合すれば、硬化性組成物が硬化する際の硬化速度を調整することが可能となる。
このような反応性希釈剤としては、(メタ)アクリロイル基、スチリル基、ビニル基、アリル基、マレイル基、フマル基等を有する化合物等が挙げられ、これらの中でも特に(メタ)アクリロイル基を有する化合物が好ましく、(メタ)アクリル酸エステルの構造を1つ以上有するモノマーまたはオリゴマーが好適に用いられる。
前記(メタ)アクリル酸エステルの構造を1つ以上有するモノマーまたはオリゴマーとしては、単官能もしくは多官能の(メタ)アクリレートが使用でき、その例として、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル等が挙げられる。
また、(メタ)アクリロイル基と共重合できる官能基を持つ化合物として、さらには、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、N−グリシジル型エポキシ樹脂、ビスフェノールAのノボラック型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を付加させたいわゆるエポキシアクリレートも用いることができる。
なお、本明細書において(メタ)アクリロイル基とはアクリロイル基および/またはメタクリロイル基を、(メタ)アクリレートとはアクリレートおよび/またはメタクリレート、(メタ)アクリル酸とはアクリル酸および/またはメタクリル酸を各々意味する。
このような反応性希釈剤は、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記反応性希釈剤を用いる場合であれば、その量は、上記有機金属錯体化合物100質量部に対して、好ましくは30質量部以下である。
<溶媒など>
本発明の光硬化性組成物には、塗布性向上のため必要に応じて溶媒等を配合することができる。
溶媒は、アセトアセトキシ化合物と遷移金属アルコキシド化合物とを反応させる際に用いた反応溶媒と同じであっても異なっていてもよい。
溶媒としては、
メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒;
トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素溶媒;
酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル系溶媒;
2−プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のアルコール系溶媒;
ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、n−メチルピロリドン等のアミド系溶媒などを挙げることができる。
このような溶媒は、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよく、上記有機金属錯体化合物100質量部に対して、通常500〜20000質量部の量で配合する。上記溶媒をこのような量で含む光硬化性組成物は、被塗物に、より効率的に塗布できる。
<その他>
本発明の硬化性組成物においては、前記有機金属錯体化合物、前記重合開始剤、反応性希釈剤の他にさらに粘度調整剤、分散剤、表面調整剤などの添加剤を、硬化性組成物の硬化性およびその硬化物としてのエッチング特性等を阻害しない範囲で含んでいてもよい。
添加剤の量は前記有機金属錯体化合物、前記重合開始剤および反応性希釈剤の合計量100質量部に対して30質量部以下となるようにすることが好ましい。
(C)有機金属錯体化合物および有機金属錯体化合物を含む光硬化性組成物の用途
本発明の有機金属錯体化合物およびそれを含む光硬化性組成物は、ナノインプリント用のパターン形成材料、層間絶縁膜などの用途に好適に用いることができる。
エッチング耐性をより高める観点からは、本発明の有機金属錯体化合物を、他成分を配合せずに、(UV)ナノインプリントなどのためのパターン形成材料に供することが好ましい。
<(UV)ナノインプリント用のパターン形成材料とパターニングされた媒体>
上記用途の中でも、ナノインプリント用のパターン形成材料がより好適である。
なお、本発明の有機金属錯体化合物およびそれを含む光硬化性組成物は、熱ナノインプリント用のパターン形成材料にも用いることができるが、硬化の速度の観点から、特に、光(特にUV)ナノインプリント用のパターン形成材料に好適に用いることができる。
光(特にUV)ナノインプリント用のパターン形成材料として本発明の有機金属錯体化合物あるいはそれを含む光硬化性組成物を用いることで、均一性に優れた塗膜が得られ、アルゴンガスなどのエッチングガスを用いたエッチングに高い耐性を有するパターン形成材料を提供できるため、十分にパターニングされた媒体を提供することができる。
<パターン形成方法>
パターン形成は、例えば、次のように行われる。
<スタンパーを用いたパターンニングによる方法>
上記有機金属錯体化合物と、必要に応じてさらに前記重合開始剤、反応性希釈剤、粘度調整剤、分散剤、表面調整剤などの添加剤とを、必要に応じてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどの溶剤に溶解させて上記有機金属錯体化合物を含む光硬化性組成物を調製する。
次いで、得られた光硬化性組成物を、必要に応じてろ紙でろ過し、次いで、例えば、スピンコーターを用いて、ガラスやダイヤモンドライクカーボンなどの媒体に該光硬化性組成物をスピンコートして薄膜を形成する。
次いで、この薄膜の上に、スタンパー(例えば、日本ゼオン製ゼオノア)を搭載し、スタンパーの上部から紫外線を照射し、次いで、スタンパーを剥離して、パターン形成された媒体を得る。紫外線照射は、通常、波長365〜400nmにおいて、照度35〜60mW/cmの紫外線を3〜25秒間照射する。
得られた媒体のパターンの様子は、断面走査型電子顕微鏡(SEM)画像測定などにより観測することができる。
<エッチングによる方法>
上記「パターン形成方法」の項目において、スタンパーを用いないことを除いて、「パターン形成方法」の項目と同様の方法で、スピンコートした媒体上の薄膜に紫外線照射して、硬化膜を得る。
この硬化膜に、ガラス小片を貼り付けてエッチング処理を実施する。次いで、ガラス小片を取り外し、エッチングされた媒体を得る。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例にのみ制限されるものではない。
(合成例1)
上述の非特許文献3に記載の合成方法に従い、2-アセトアセトキシエチルアクリレートを合成した。
具体的には、次の通りである。
2−ヒドロキシエチルアクリレート(59g、0.5mol)をフラスコに仕込み、フラスコを55〜60℃に加熱した。
次いで、フラスコの中身を攪拌しながら、無水酢酸ナトリウム(0.2g、2.4mmol)を加え、次いで、50.7g(0.6mol)の下記式(IV)で表されるジケテンを2.5時間かけて滴下した。
次いで、さらに2時間、反応溶液の温度を60℃に維持した。
なお、反応中に、ラジカル阻害剤として0.005gの4−メトキシフェノールをフラスコに2度添加した。
得られた反応生成物を塩化メチレンと水を用いて3回抽出した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した後、冷蔵により反応生成物を溶液中から結晶化させた。
次いで、得られた反応生成物をNMRで測定した。図1に測定により得られた1H−NMRスペクトルを示した。1H−NMR測定の結果より、得られた反応生成物は、2-アセトアセトキシエチルアクリレートであった。
(実施例1)
アルゴン置換したグローブボックス内で、合成例1で得られた2-アセトアセトキシエチルアクリレート2.0g(10mmol)とペンタエトキシタンタル(昭和電工株式会社製)2.0g(5mmol)とを室温下で混合した。
これらは混合直後は2層に分離していたが、グローブボックス内で一晩攪拌することで、単層となった反応粗生成物が得られた。
この反応粗生成物をグローブボックスから取り出し、臭化カリウム板に反応粗生成物を塗布しIRスペクトルの測定を実施した。
その結果を図2に示した。
図2からは、次のことが分かる。
2-アセトアセトキシエチルアクリレートは、IRチャートではアセトアセトキシエチルアクリレートのC=Oの伸縮振動に基づく吸収が1703cm-1付近にまとまって観測される。
これに対して、この反応粗生成物のIRチャートでは、該C=Oの伸縮振動に基づく吸収(1703cm-1付近)の他にも、1520cm-1と1610cm-1付近に分裂した吸収が観測されている。
これは、タンタルに対して2-アセトアセトキシエチルアクリレートがキレート配位していることを示している。
なお、図2において、合成例1で得られた2-アセトアセトキシエチルアクリレートのIRスペクトルを比較のため点線であわせて示している。
(実施例2)
アルゴン置換したグローブボックス内で、合成例1で得られた2-アセトアセトキシエチルアクリレート2.0g(10mmol)とペンタエトキシタンタル(昭和電工株式会社製)1.4g(3.4mmol)とを室温下で混合した。
これらは混合直後は2層に分離していたが、グローブボックス内で一晩攪拌することで、単層となった反応粗生成物が得られた。
この反応粗生成物をグローブボックスから取り出し、臭化カリウム板に反応粗生成物を塗布しIRスペクトルの測定を実施した。
その結果を図3に示した。
図3からは、次のことが分かる。
実施例1同様、この反応粗生成物のIRチャートで、C=Oの伸縮振動に基づく吸収(1703cm-1付近)の他にも、1520cm-1と1610cm-1付近に分裂した吸収が観測されており、タンタルに対して2-アセトアセトキシエチルアクリレートがキレート配位していることを示している。
なお、図3において、合成例1で得られた2-アセトアセトキシエチルアクリレートのIRスペクトルを比較のため点線であわせて示している。
(比較例1)
アルゴン置換したグローブボックス内で、合成例1で得られた2-アセトアセトキシエチルアクリレート2.0g(10mmol)とペンタエトキシタンタル(昭和電工株式会社製)4.0g(10mmol)を室温下で混合した。
これらは混合直後は2層に分離していたが、グローブボックス内で一晩攪拌することで、単層となった反応粗生成物が得られた。
この反応粗生成物をグローブボックスから取り出し、臭化カリウム板に反応粗生成物を塗布しIRスペクトルの測定を実施した。
その結果を図4に示した。
図4からは、次のことが分かる。
実施例1同様、この反応粗生成物のIRチャートで、C=Oの伸縮振動に基づく吸収(1703cm-1付近)の他にも、1513cm-1と1596cm-1付近に分裂した吸収が観測されており、タンタルに対して2-アセトアセトキシエチルアクリレートがキレート配位していることを示している。
なお、図4において、合成例1で得られた2-アセトアセトキシエチルアクリレートのIRスペクトルを比較のため点線であわせて示している。
上記、実施例1、2、比較例1の原料(β−ジケトン化合物、遷移金属アルコキシド化合物)の仕込み量について、下記表1にまとめた。
(実施例3)
実施例1で得られた反応粗生成物3.0g及び、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−4'−モルホリノブチロフェノン(IRGACURE369:チバ・ジャパン株式会社製)90mgを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業株式会社製)72gに溶解させた。
この溶液を孔径0.03μmのろ紙でろ過し、次いで、媒体にスピンコートした。スピンコートはコーター内にセットした媒体に、調製した溶液を約1ml滴下した後、媒体を500rpmで5秒間回転させ、次いで3000rpmで2秒間回転させ、さらに5000rpmで25秒間回転させることにより、媒体上に薄膜を形成した。
このスピンコートした薄膜の上に、無色透明な樹脂スタンパー(日本ゼオン製ゼオノア、ライン/スペース=56nm/28nm、凹部深さ40nm)を搭載し、スタンパーの上部から紫外線(波長365nmに於いて照度35mW/cm2)を25秒照射した後スタンパーを剥離した。
この媒体を破断した断面SEM画像測定を実施したところ、パターンが転写されていることを確認できた(図5)。
(実施例4)
実施例2で得られた反応粗生成物3.0g及び、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−4'−モルホリノブチロフェノン(IRGACURE369:チバ・ジャパン株式会社製)90mgを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業株式会社製)72gに溶解させた。
この溶液を孔径0.03μmのろ紙でろ過し、次いで、媒体にスピンコートした。
スピンコートはコーター内にセットした媒体に、調製した溶液を約1ml滴下した後、媒体を500rpmで5秒間回転させ、次いで3000rpmで2秒間回転させ、さらに5000rpmで25秒間回転させることにより、媒体上に薄膜を形成した。
このスピンコートした薄膜の上に、無色透明な樹脂スタンパー(日本ゼオン製ゼオノア、ライン/スペース=56nm/28nm、凹部深さ40nm)を搭載し、スタンパーの上部から紫外線(波長365nmに於いて照度35mW/cm2)を25秒照射した後スタンパーを剥離した。
この媒体を破断した断面SEM画像測定を実施したところ、パターンが転写されていることを確認できた(図6)。
(比較例2)
合成例1で得られた2-アセトアセトキシエチルアクリレート3.0g及び、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−4'−モルホリノブチロフェノン(IRGACURE369:チバ・ジャパン株式会社製)90mgを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業株式会社製)72gに溶解させた。
この溶液を孔径0.03μmのろ紙でろ過し、次いで、媒体にスピンコートした。
スピンコートはコーター内にセットした媒体に、調製した溶液を約1ml滴下した後、媒体を500rpmで5秒間回転させ、次いで3000rpmで2秒間、さらに5000rpmで25秒間回転させることにより、媒体上に薄膜を形成した。
このスピンコートした薄膜の上に、無色透明な樹脂スタンパー(日本ゼオン製ゼオノア、ライン/スペース=56nm/28nm、凹部深さ40nm)を搭載し、スタンパーの上部から紫外線(波長365nmに於いて照度35mW/cm2)を25秒照射した後スタンパーを剥離した。
この媒体を破断した断面SEM画像測定を実施したところ、パターンが転写されていないことが確認できた(図7)。
(比較例3)
比較例1で得られた反応粗生成物3.0g及び、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−4'−モルホリノブチロフェノン(IRGACURE369:チバ・ジャパン株式会社製)90mgを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業株式会社製)72gに溶解させた。
この溶液を孔径0.03μmのろ紙でろ過し、次いで、媒体にスピンコートした。
スピンコートはコーター内にセットした媒体に、調製した溶液を約1ml滴下した後、媒体を500rpmで5秒間回転させ、次いで3000rpmで2秒間回転させ、さらに5000rpmで25秒間回転させることにより、媒体上に薄膜を形成した。
このスピンコートした薄膜の上に、無色透明な樹脂スタンパー(日本ゼオン製ゼオノア、ライン/スペース=56nm/28nm、凹部深さ40nm)を搭載し、スタンパーの上部から紫外線(波長365nmに於いて照度35mW/cm2)を25秒照射した後、スタンパーを剥離した。
この媒体を破断した断面SEM画像測定を実施したところ、パターンが転写されていないことが確認できた(図8)。
実施例3、4、比較例2、3におけるそれぞれのパターン転写の可否について、下記表2にまとめた。
(実施例5、6、比較例4、5)
合成例1で得られた2−アセトアセトキシエチルアクリレート2.0g及び2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−4'−モルホリノブチロフェノン(IRGACURE369:チバ・ジャパン株式会社製)60mgを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業株式会社製)48gに溶解させて溶液を得た。
実施例2、3および比較例1で得られた反応粗組成物もそれぞれ同様の条件で処理をして、各種溶液を得た。
これらの溶液を各々孔径0.03μmのろ紙でろ過し、次いで、媒体にスピンコートした。
スピンコートはコーター内にセットした媒体に、調製した溶液を約1ml滴下した後、媒体を500rpmで5秒間回転させ、次いで3000rpmで2秒間回転させ、さらに5000rpmで25秒間回転させることにより、媒体上に薄膜を形成した。
薄膜の形成された媒体を窒素気流下、紫外線(波長365nmに於いて照度35mW/cm2)を25秒間照射し、硬化膜を得た。
以下に示す方法で、上記硬化膜のエッチングレートの測定を実施した。
(エッチング速度測定方法)
作成した硬化膜上にガラス小片を貼り付け、エッチング装置を用いて、以下の条件で上記硬化膜のエッチング処理を実施した。次いで、ガラス小片を取り外し、ガラス小片に保護された硬化膜部分とエッチングされた硬化膜部分段差を、AFM(原子間力顕微鏡)(日本ビーコ社製、型番 ステージ:D−3100 、コントロールステーション:nanoscope IIIa)を用いて測定した。
エッチング速度(nm/sec)=段差(nm)÷処理時間(sec)
エッチングの条件
エッチングガス : アルゴン
圧力 : 0.05Pa
ガス流量 : 40sccm
プラズマ電圧 : 200W
バイアス電圧 : 40W
処理時間 : 45sec
*sccm=standard centi cubic meter
硬化膜のアルゴンガスによるエッチングレートの測定結果を表3に示した。
実施例1および2で得られた反応粗生成物の光硬化物は、合成例1で得られた遷移金属を含まない有機物のみからなる2-アセトアセトキシエチルアクリレートの光硬化物に比べてアルゴンガスに対するエッチングレートが小さく、アルゴンガスによるエッチング耐性が高いことが示された。
比較例1で得られた反応粗生成物の光硬化物も実施例1、2で得られた反応粗生成物の光硬化物と略同等のアルゴンガスに対するエッチングレートが得られた。しかし、図8に示したように、モールドの転写性が不十分であり、ナノインプリント用の光硬化性組成物としては不十分であった。これに対して、実施例1、2で得られた反応粗生成物の光硬化物は、エッチングレートが小さく、アルゴンガスによるエッチング体制が高いのみならず、十分なモールドの転写性を達成しており、ナノインプリント用の光硬化性組成物として好適であった。
本発明の有機金属錯体化合物および該有機金属錯体化合物を含む光硬化性組成物は、モールドのパターンを転写可能な(UV)ナノインプリント用のパターン形成材料として有用である。
本発明の製造方法は、上記のような利点を有する有機金属錯体化合物や該有機金属錯体化合物を含む光硬化性組成物を提供する上で有用である。

Claims (8)

  1. 下記一般式(2)で表される有機金属錯体化合物。
    (式中、Mはタンタルである遷移金属を表す。R1は、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基およびビニル基から選択される有機基を表し、複数個存在する場合には互いに同一であっても異なってもよい。R2は、炭素数1〜6のアルキル基およびフェニル基からなる群より選択されるいずれか1つを表し、複数個存在する場合には互いに同一であっても異なってもよい。また、mは遷移金属Mの価数を表し、nは配位子の数を表し、1〜mの整数である。)
  2. 前記一般式(2)における有機基R1がアクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基である請求項に記載の有機金属錯体化合物。
  3. アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基およびビニル基から選択される有機基を有するβ-ジケトン化合物と、タンタルである遷移金属の原子を有する遷移金属アルコキシド化合物とを、上記遷移金属の原子に対する上記β−ジケトン化合物のβ-ジケトン構造の当量比が2以上となる割合で反応させる工程を含む有機金属錯体化合物の製造方法。
  4. 前記β-ジケトン化合物が下記一般式(1)で表される請求項に記載の有機金属錯体化合物の製造方法。
    (式中、R1は、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基およびビニル基から選択される有機基を表す。)
  5. 前記一般式(1)における有機基R1がアクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基である請求項に記載の有機金属錯体化合物の製造方法。
  6. 請求項1または2に記載の有機金属錯体化合物および重合開始剤を含む光硬化性組成物。
  7. 請求項1または2に記載の有機金属錯体化合物および反応性希釈剤を含む光硬化性組成物。
  8. 請求項1もしくは2に記載の有機金属錯体化合物または請求項もしくはに記載の光硬化性組成物からなるナノインプリント用パターン形成材料。
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