JP5839025B2 - 圧電振動デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、圧電振動デバイスに関する。
近年、各種電子機器の動作周波数の高周波化や、パッケージの小型化(特に低背化)が進んでいる。そのため、高周波化やパッケージの小型化にともなって、圧電振動デバイス(例えば水晶振動子等)も高周波化やパッケージの小型化への対応が求められている。
この種の圧電振動デバイスでは、その筐体が直方体のパッケージで構成されている。このパッケージは、ガラスからなる第1封止部材および第2封止部材と、水晶からなり両主面に励振電極が形成された水晶振動板とから構成され、第1封止部材と第2封止部材とが水晶振動板を介して積層して接合され、パッケージの内部に配された水晶振動板の励振電極が気密封止されている(例えば、特許文献1)。以下、このような圧電振動デバイスの積層形態をサンドイッチ構造という。
特開2012−244503号公報
ところで、この特許文献1に示す水晶振動子では、水晶振動板(特許文献1の中間水晶板2)に形成した励振電極を外部に電気的に接続する外部電極端子(特許文献1の実装端子124)は、特許文献1の図4に示すように、励振電極(特許文献1の励振電極134)に重畳していない。
しかしながら、現在、圧電振動子の小型化にともない、励振電極が外部電極端子に重畳しない構成で対応することは難しい。また一方で励振電極が外部電極端子に重畳した構成とすると、浮遊容量が発生することになる。
そこで、上記課題を解決するために、本発明は、サンドイッチ構造の圧電振動デバイスにおいて励振電極と外部電極端子とが重畳した構成であっても浮遊容量が発生するのを抑制する圧電振動デバイスを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明にかかる圧電振動デバイスは、基板の一主面に第1励振電極が形成され、前記基板の他主面に前記第1励振電極と対になる第2励振電極が形成された圧電振動板と、前記圧電振動板の前記第1励振電極を覆う第1封止部材と、前記圧電振動板の前記第2励振電極を覆う第2封止部材と、が設けられ、前記第2封止部材には、前記第1励振電極に接続され、外部に電気的に接続する一外部電極端子と、前記第2励振電極に接続され、外部に電気的に接続する他外部電極端子と、が設けられ、前記第1封止部材と前記圧電振動板とが接合され、前記第2封止部材と前記圧電振動板とが接合されて、前記第1励振電極と前記第2励振電極とを含む前記圧電振動板の振動部が気密封止された内部空間が形成され、前記圧電振動板の一主面には、前記第1封止部材に封止接合するための振動側第1接合パターンが形成され、前記圧電振動板の他主面には、前記第2封止部材に封止接合するための振動側第2接合パターンが形成された圧電振動デバイスにおいて、前記振動側第1接合パターンは、前記第1励振電極に接続され、前記振動側第2接合パターンは、前記第2励振電極に接続され、前記第2励振電極は、前記他外部電極端子に重畳し、前記一外部電極端子に重畳しないことを特徴とする。
本発明によれば、サンドイッチ構造の圧電振動デバイスにおいて励振電極と外部電極端子とが重畳した構成であっても浮遊容量が発生するのを抑制することが可能となる。
具体的には、前記振動側第1接合パターンは前記第1励振電極に接続され、前記振動側第2接合パターンは前記第2励振電極に接続され、前記第2励振電極は、前記他外部電極端子に重畳し、前記一外部電極端子に重畳しないので、前記第2励振電極と、前記第2励振電極に対して同極となる前記他外部電極端子とは重畳しても浮遊容量が発生することがなく、さらに、前記第2励振電極が、前記第2励振電極に対して異極となる前記一外部電極端子と重畳して浮遊容量が発生するのを抑えながら、サンドイッチ構造の圧電振動デバイスの小型化を図ることが可能となる。
上記の目的を達成するため、本発明にかかる他の圧電振動デバイスは、基板の一主面に第1励振電極が形成され、前記基板の他主面に前記第1励振電極と対になる第2励振電極が形成された圧電振動板と、前記圧電振動板の前記第1励振電極を覆う第1封止部材と、前記圧電振動板の前記第2励振電極を覆う第2封止部材と、が設けられ、前記第2封止部材には、前記第1励振電極に接続され、外部に電気的に接続する一外部電極端子と、前記第2励振電極に接続され、外部に電気的に接続する他外部電極端子と、が設けられ、前記第1封止部材と前記圧電振動板とが接合され、前記第2封止部材と前記圧電振動板とが接合されて、前記第1励振電極と前記第2励振電極とを含む前記圧電振動板の振動部が気密封止された内部空間が形成され、前記圧電振動板の一主面には、前記第1封止部材に封止接合するための振動側第1接合パターンが形成され、前記圧電振動板の他主面には、前記第2封止部材に封止接合するための振動側第2接合パターンが形成された圧電振動デバイスにおいて、前記振動側第1接合パターンは、前記第1励振電極に接続され、前記振動側第2接合パターンは、前記第2励振電極に接続され、前記第2励振電極は、前記一外部電極端子及び前記他外部電極端子に重畳し、前記第2励振電極では、前記他外部電極端子に重畳する部分に比べて前記一外部電極端子に重畳する部分が小さいことを特徴とする。
本発明によれば、サンドイッチ構造の圧電振動デバイスにおいて励振電極と外部電極端子とが重畳した構成であっても浮遊容量が発生するのを抑制することが可能となる。
具体的には、前記振動側第1接合パターンは前記第1励振電極に接続され、前記振動側第2接合パターンは前記第2励振電極に接続され、前記第2励振電極は、前記一外部電極端子及び前記他外部電極端子に重畳し、前記第2励振電極では、前記他外部電極端子に重畳する部分に比べて前記一外部電極端子に重畳する部分が小さいので、前記第2励振電極と、前記第2励振電極に対して同極となる前記他外部電極端子とは重畳しても浮遊容量が発生することがなく、さらに、前記第2励振電極が、前記第2励振電極に対して異極となる前記一外部電極端子と重畳することで発生する浮遊容量の量を抑えたサンドイッチ構造の圧電振動デバイの小型化を図ることが可能となる。
上記の目的を達成するため、本発明にかかる他の圧電振動デバイスは、基板の一主面に第1励振電極が形成され、前記基板の他主面に前記第1励振電極と対になる第2励振電極が形成された圧電振動板と、前記圧電振動板の前記第1励振電極を覆う第1封止部材と、前記圧電振動板の前記第2励振電極を覆う第2封止部材と、が設けられ、前記第2封止部材には、前記第1励振電極に接続され、外部に電気的に接続する一外部電極端子と、前記第2励振電極に接続され、外部に電気的に接続する他外部電極端子と、が設けられ、前記第1封止部材と前記圧電振動板とが接合され、前記第2封止部材と前記圧電振動板とが接合されて、前記第1励振電極と前記第2励振電極とを含む前記圧電振動板の振動部が気密封止された内部空間が形成され、前記圧電振動板の一主面には、前記第1封止部材に封止接合するための振動側第1接合パターンが形成され、前記圧電振動板の他主面には、前記第2封止部材に封止接合するための振動側第2接合パターンが形成された圧電振動デバイスにおいて、前記振動側第1接合パターンは、前記第1励振電極に接続され、前記振動側第2接合パターンは、前記第2励振電極に接続され、前記第2励振電極は、前記一外部電極端子及び前記他外部電極端子に重畳し、前記一外部電極端子において、前記第2励振電極に重畳する部分が小さいことを特徴とする。
本発明によれば、サンドイッチ構造の圧電振動デバイスにおいて励振電極と外部電極端子とが重畳した構成であっても浮遊容量が発生するのを抑制することが可能となる。
具体的には、前記振動側第1接合パターンは前記第1励振電極に接続され、前記振動側第2接合パターンは前記第2励振電極に接続され、前記第2励振電極は、前記一外部電極端子及び前記他外部電極端子に重畳し、前記一外部電極端子において、前記第2励振電極に重畳する部分が小さいので、前記第2励振電極と、前記第2励振電極に対して同極となる前記他外部電極端子とは重畳しても浮遊容量が発生することがなく、さらに、前記第2励振電極と前記一外部電極端子とが重畳することで発生する浮遊容量の量を抑えたサンドイッチ構造の圧電振動デバイスの小型化を図ることが可能となる。
前記構成において、前記第2封止部材には、前記内部空間の外方に配された貫通孔が形成され、前記内部空間の内方には前記貫通孔が形成されなくてもよい。
この場合、前記第2封止部材において前記内部空間の外方に配された前記貫通孔が形成されるので、前記貫通孔の影響が前記内部空間に及ぶことなく、前記貫通孔が前記内部空間の内方に配された構成に比べて、前記貫通孔が原因となる気密不良を避けることが可能となる。
また、本構成と異なり、貫通孔を内部空間内に配置した場合、内部空間の気密を確保する必要があり、内部空間内の貫通孔を金属等により埋める工程が必要となる。これに対して、本構成によれば、貫通孔が前記内部空間の外方に形成されるので、前記振動側第1接合パターンと前記振動側第2接合パターンと前記封止側第1接合パターンと前記封止側第2接合パターンとのパターン形成と同じ工程で配線パターンの引き回しが可能となり、製造コストを抑えることが可能となる。
前記構成において、前記内部空間は、平面視一端側に偏って位置してもよい。
この場合、前記内部空間は、平面視一端側に偏って位置するので、平面視他端側に電極パターン(や貫通孔)を形成し易くなり、その結果、内部空間に配された前記第1励振電極及び前記第2励振電極に影響が及ぶ電極パターンの形成が容易となる。さらに、前記内部空間の気密封止に影響が及ぶ貫通孔の配置も容易となる。
前記構成において、前記第1封止部材には、前記圧電振動板に接合するための封止側第1接合パターンが形成され、前記第2封止部材には、前記圧電振動板に接合するための封止側第2接合パターンが形成され、前記封止側第1接合パターンと前記振動側第1接合パターンとが接合され、前記封止側第2接合パターンと前記振動側第2接合パターンとが接合され、前記第1封止部材と前記圧電振動板とは、1.00μm以下のギャップを有し、前記第2封止部材と前記圧電振動板とは、1.00μm以下のギャップを有してもよい。
本構成によれば、当該圧電振動デバイスのパッケージの高さにバラつきが生じない。例えば、本構成と異なり、ギャップが1μmより大きくなるSn接合材のような金属ペースト封止材を用いた場合、金属ペースト封止材をパターン(前記振動側第1接合パターン、前記振動側第2接合パターン、前記封止側第1接合パターン、前記封止側第2接合パターン)上に形成する際の高さにバラつきが生じる。また、接合後においても、形成されたパターン(前記振動側第1接合パターン、前記振動側第2接合パターン、前記封止側第1接合パターン、前記封止側第2接合パターン)の熱容量分布により均一なギャップにならない。そのため、従来の技術では、第1封止部材、第2封止部材、圧電振動板の3枚の部材が積層された構造の場合、これら3枚の部材間での各々ギャップに差が生じる。その結果、積層された3枚の部材は、平行を保てない状態で接合されてしまう。特に、この問題は低背化に伴い顕著になる。これに対して、本構成では、上限が1.00μmに設定されているため、前記第1封止部材、前記第2封止部材、前記圧電振動板の3枚の部材を、平行を保った状態で積層させて接合することが可能となり、本構成は低背化に対応可能である。
本発明にかかる圧電振動デバイスによれば、サンドイッチ構造の圧電振動デバイスにおいて励振電極と外部電極端子とが重畳した構成であっても浮遊容量が発生するのを抑制することが可能となる。
図1は、本実施の形態にかかる水晶振動子の各構成を示した概略構成図である。 図2は、本実施の形態にかかる水晶振動子の第1封止部材の概略平面図である。 図3は、本実施の形態にかかる水晶振動子の第1封止部材の概略裏面図である。 図4は、本実施の形態にかかる水晶振動子の水晶振動板の概略平面図である。 図5は、本実施の形態にかかる水晶振動子の水晶振動板の概略裏面図である。 図6は、本実施の形態にかかる水晶振動子の第2封止部材の概略平面図である。 図7は、本実施の形態にかかる水晶振動子の第2封止部材の概略裏面図である。 図8は、図7に示す第2封止部材の概略裏面図において、第2励振電極と、一外部電極端子及び他外部電極端子との重畳関係を示した図である。 図9は、本実施の他の形態にかかる水晶振動子において、第2励振電極と、一外部電極端子及び他外部電極端子との重畳関係を示した第2封止部材の概略裏面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下に示す実施の形態では、圧電振動を行う圧電振動デバイスとして水晶振動子に本発明を適用した場合を示す。
−水晶振動子−
本実施の形態にかかる水晶振動子101では、図1に示すように、水晶振動板2(本発明でいう圧電振動板)と、水晶振動板2の第1励振電極221(図4参照)を覆い、水晶振動板2の一主面211に形成された第1励振電極221を気密封止する第1封止部材3と、この水晶振動板2の他主面212に、水晶振動板2の第2励振電極222(図5参照)を覆い、第1励振電極221と対になって形成された第2励振電極222を気密封止する第2封止部材4が設けられている。
この水晶振動子101では、水晶振動板2と第1封止部材3とが接合され、水晶振動板2と第2封止部材4とが接合されてサンドイッチ構造のパッケージ12が構成される。
そして、水晶振動板2を介して第1封止部材3と第2封止部材4とが接合されることで、パッケージ12の内部空間13が形成され、このパッケージ12の内部空間13に、水晶振動板2の両主面211,212に形成された第1励振電極221及び第2励振電極222を含む振動部23が気密封止されている。なお、内部空間13は、図1に示すようにパッケージ12の平面視一端側(平面視左側)に偏って位置する。
本実施の形態にかかる水晶振動子101は、1.0×0.8mmのパッケージサイズであり、小型化と低背化とを図ったものである。また、小型化に伴い、本パッケージ12では、キャスタレーションを形成せずに、貫通孔(第1貫通孔261,第2貫通孔441,第3貫通孔442参照)を用いて電極の導通を図っている。
次に、上記した水晶振動子101の各構成について図1〜7を用いて説明する。なお、ここでは、水晶振動板2と第1封止部材3と第2封止部材4が接合されていない夫々単体として構成されている各部材について説明を行う。
水晶振動板2は、図4,5に示すように、圧電材料である水晶からなり、その両主面(一主面211,他主面212)が平坦平滑面(鏡面加工)として成形されている。
また、水晶振動板2の両主面211,212(一主面211,他主面212)に一対の(対となる)励振電極(第1励振電極221,第2励振電極222)が形成されている。そして、両主面211,212には、一対の第1励振電極221,第2励振電極222を囲うように2つの切り欠き部24(貫通形状)が形成されて振動部23が構成されている。切り欠き部24は、平面視凹形状体241(1つの平面視長方形の両端から2つの長方形夫々が、長方形の長手方向に対して直角方向に延出して成形された3つの平面視長方形からなる平面視体)と、平面視長方形状体242とからなり、平面視凹形状体241と平面視長方形状体242との間が、第1励振電極221及び第2励振電極222を外部電極端子(一外部電極端子431,他外部電極端子432;下記参照)に引き出すための引出電極(第1引出電極223,第2引出電極224)を配する導通路213となっている。電極パターンに関して、一対の第1励振電極221,第2励振電極222夫々から引き出された第1引出電極223,第2引出電極224は、振動側第1接合パターン251及び振動側第2接合パターン252を介して、第2封止部材4に形成された外部電極端子(一外部電極端子431,他外部電極端子432)に電気的に接続されている。
この水晶振動板2では、両主面211,212の振動部23に沿った外方に、振動部23を囲むように第1封止部材3と第2封止部材4とを接合するための振動側封止部25がそれぞれ設けられている。振動側封止部25は、図4,5に示すように両主面211,212の平面視左側に偏って位置する。
この水晶振動板2の一主面211の振動側封止部25に、第1封止部材3に接合するための振動側第1接合パターン251が形成され、第1励振電極221は振動側第1接合パターン251に繋がる。また、水晶振動板2の他主面212の振動側封止部25に、第2封止部材4に接合するための振動側第2接合パターン252が形成され、第2励振電極222は振動側第2接合パターン252に繋がる。内部空間13は、振動側第1接合パターン251および振動側第2接合パターン252の内方(内側)に形成されることになる。
水晶振動板2の一主面211には、第1封止部材3に接合するための振動側第1接合パターン251が形成され、振動側第1接合パターン251は、一主面211上に物理的気相成長させて形成された下地PVD膜2511と、下地PVD膜2511上に物理的気相成長させて積層形成された電極PVD膜2512とからなる。また、水晶振動板2の他主面212には、第2封止部材4に接合するための振動側第2接合パターン252が形成され、振動側第2接合パターン252は、他主面212上に物理的気相成長させて形成された下地PVD膜2521と、下地PVD膜2521上に物理的気相成長させて積層形成された電極PVD膜2522とからなる。つまり、振動側第1接合パターン251と振動側第2接合パターン252とは、同一構成からなり、複数の層が両主面211,212の振動側封止部25上に積層して構成され、その最下層側からTi層(もしくはCr層)とAu層とが蒸着形成されている。このように、振動側第1接合パターン251と振動側第2接合パターン252とでは、下地PVD膜2511,2521が単一の材料(Ti(もしくはCr))からなり、電極PVD膜2512,2522が単一の材料(Au)からなり、下地PVD膜2511,2521よりも電極PVD膜2512,2522の方が厚い。また、水晶振動板2の一主面211に形成された第1励振電極221と振動側第1接合パターン251とは同一厚みを有し、第1励振電極221と振動側第1接合パターン251との表面(主面)が同一金属からなり、水晶振動板2の他主面212に形成された第2励振電極222と振動側第2接合パターン252とは同一厚みを有し、第2励振電極222と振動側第2接合パターン252との表面(主面)が同一金属からなる。また、振動側第1接合パターン251と振動側第2接合パターン252は、非Snパターンである。なお、同一主面上において同一金属で同一厚みの構成であって、振動側第1,2接合パターン251,252と振動側(第1励振電極221,第2励振電極222)とを比較した場合、 最上層(少なくとも露出している面)の金属(電極PVD膜2512,2522等)が同一であれば、その下地金属(下地PVD膜2511,2521)の種類や厚みが異なっても接合を行うことは可能である。また、振動側第1接合パターン251及び封止側第2接合パターン421では、それぞれ電極PVD膜2512,2522が平面視うろこ状体の表面となる。ここでいううろこ状体とは、活性化されて微視的に個片状体となった金属が畳敷のように重ね合わされて、平面視において隙間が無い(もしくは殆どない)形態のことをいう。
また、水晶振動板2には、図4,5に示すように、第1貫通孔261が形成され、第1貫通孔261を介して、第1励振電極221に繋がった振動側第1接合パターン251が他主面212側に引き出されている。第1貫通孔261は、内部空間13の外方に配され、図4に示すように両主面211,212の平面視他端側(平面視右側)に偏って位置し、第1貫通孔261は内部空間13の内方に形成されない。ここでいう内部空間13の内方とは、接合材11上を含まずに厳密に接合材11の内周面の内側のことをいう。
第1封止部材3には、曲げ剛性(断面二次モーメント×ヤング率)が1000[N・mm2]以下の材料が用いられている。具体的には、第1封止部材3は、図2,3に示すように、1枚のガラスウエハから形成された直方体の基板であり、この第1封止部材3の他主面312(水晶振動板2に接合する面)は平坦平滑面(鏡面加工)として成形されている。
この第1封止部材3の他主面312には、水晶振動板2に接合するための封止側第1封止部32が設けられている。封止側第1封止部32は、図3に示すように第1封止部材3の他主面312の平面視左側に偏って位置する。
第1封止部材3の封止側第1封止部32に、水晶振動板2に接合するための封止側第1接合パターン321が形成されている。封止側第1接合パターン321は、第1封止部材3の封止側第1封止部32上の全ての位置において同一幅とされる。
この封止側第1接合パターン321は、第1封止部材3上に物理的気相成長させて形成された下地PVD膜3211と、下地PVD膜3211上に物理的気相成長させて積層形成された電極PVD膜3212とからなる。なお、本実施の形態では、下地PVD膜3211には、Ti(もしくはCr)が用いられ、電極PVD膜3212にはAuが用いられている。また、封止側第1接合パターン321は、非Snパターンである。具体的には、封止側第1接合パターン321は、複数の層が他主面312の封止側第1封止部32上に積層して構成され、その最下層側からTi層(もしくはCr層)とAu層とが蒸着形成されている。また、封止側第1接合パターン321では、電極PVD膜3212が平面視うろこ状体の表面となる。
第2封止部材4には、曲げ剛性(断面二次モーメント×ヤング率)が1000[N・mm2]以下の材料が用いられている。具体的には、第2封止部材4は、図6に示すように、1枚のガラスウエハから形成された直方体の基板であり、この第2封止部材4の一主面411(水晶振動板2に接合する面)は平坦平滑面(鏡面加工)として成形されている。
この第2封止部材4の一主面411には、水晶振動板2に接合するための封止側第2封止部42が設けられている。封止側第2封止部42は、図6に示すように第2封止部材4の一主面411の平面視左側に偏って位置する。
また、第2封止部材4の他主面412(水晶振動板2に面しない外方の主面)には、外部に電気的に接続する一対の外部電極端子(一外部電極端子431,他外部電極端子432)が設けられている。一外部電極端子431は、振動側第1接合パターン251を介して第1励振電極221に電気的に直接接続され、他外部電極端子432は、振動側第2接合パターン252を介して第2励振電極222に電気的に直接接続される。一外部電極端子431,他外部電極端子432は、図7に示すように第2封止部材4の他主面412の平面視長手方向両端にそれぞれ位置する。これら一対の外部電極端子(一外部電極端子431,他外部電極端子432)は、他主面412上に物理的気相成長させて形成された下地PVD膜4311,4321と、下地PVD膜4311,4321上に物理的気相成長させて積層形成された電極PVD膜4312,4322とからなる。また、上記の振動側第1接合パターン251と振動側第2接合パターン252と封止側第1接合パターン321と封止側第2接合パターン421との各下地PVD膜2511,2521,3211,4211の厚みに対して、外部電極端子(一外部電極端子431,他外部電極端子432)の下地PVD膜4311,4321の厚みが厚い。また、一外部電極端子431及び他外部電極端子432は、第2封止部材4の他主面412のうち1/3以上の領域をそれぞれ占めている。
また、第2封止部材4の封止側第2封止部42に、水晶振動板2に接合するための封止側第2接合パターン421が形成されている。封止側第2接合パターン421は、第2封止部材4の封止側第2封止部42上の全ての位置において同一幅とされる。
この封止側第2接合パターン421は、第2封止部材4上に物理的気相成長させて形成された下地PVD膜4211と、下地PVD膜4211上に物理的気相成長させて積層形成された電極PVD膜4212とからなる。なお、本実施の形態では、下地PVD膜4211には、Ti(もしくはCr)が用いられ、電極PVD膜4212にはAuが用いられている。また、封止側第2接合パターン421は、非Snパターンである。具体的には、封止側第2接合パターン421は、複数の層が他主面412の封止側第2封止部42上に積層して構成され、その最下層側からTi層(もしくはCr層)とAu層とが蒸着形成されている。また、封止側第2接合パターン421では、電極PVD膜4212が平面視うろこ状体の表面となる。
また、第2封止部材4には、図1,6,7に示すように、2つの貫通孔(第2貫通孔441と第3貫通孔442)が形成されている。第2貫通孔441及び第3貫通孔442は、内部空間13の外方に配され、図6,7に示すように第2貫通孔441は両主面(一主面411,他主面412)の平面視右側に偏って位置し、第3貫通孔442は、平面視左上側に位置し、第2貫通孔441及び第3貫通孔442は、内部空間13の内方に形成されない。ここでいう内部空間13の内方とは、接合材11上を含まずに厳密に接合材11の内周面の内側のことをいう。そして、水晶振動板2の第1貫通孔261と第2貫通孔441を介して、水晶振動板2の第1励振電極221に繋がった振動側第1接合パターン251と他外部電極端子432とが導通される。第2貫通孔441および封止側第2接合パターン421を介して、水晶振動板2の第2励振電極222に繋がった振動側第2接合パターン252が、他外部電極端子432に導通される。
上記構成からなる水晶振動子101では、従来の技術のように別途接着剤などの接合専用材を用いずに、水晶振動板2と第1封止部材3とが振動側第1接合パターン251及び封止側第1接合パターン321を重ね合わせた状態で拡散接合され、水晶振動板2と第2封止部材4とが振動側第2接合パターン252及び封止側第2接合パターン421を重ね合わせた状態で拡散接合されて、図1に示すサンドイッチ構造のパッケージ12が製造される。なお、振動側第1接合パターン251及び封止側第1接合パターン321自身が拡散接合後に生成される接合材11となり、振動側第2接合パターン252及び封止側第2接合パターン421自身が拡散接合後に生成される接合材11となる。本実施の形態では、拡散接合を常温で行っている。ここでいう常温は、5度〜35度のことをいう。この常温拡散接合により下記する効果(ガスの発生抑制と接合良好)を有するが、これは共晶半田の融点である183度よりも低い値であって好適な例である。しかしながら、常温拡散接合だけが下記する効果を有するものではなく、常温以上230度未満の温度下で拡散接合されていればよい。特に、200度以上230度未満の温度下において拡散接合することで、Pbフリー半田の融点である230度未満であり、さらにAuの再結晶温度(200度)以上となるので、接合部分の不安定領域を安定化できる。また本実施の形態ではAu−Snといった接合専用材を使用していないため、メッキガス、バインダーガス、金属ガス等のガスの発生がない。よってAuの再結晶温度以上にすることができる。
また、ここで製造されたパッケージ12では、上記の通り、拡散接合により封止側第1接合パターン321と振動側第1接合パターン251とが接合され、封止側第2接合パターン421と振動側第2接合パターン252とが接合されているが、この接合以外に、封止側第1接合パターン321と振動側第1接合パターン251とが加圧拡散接合され、封止側第2接合パターン421と振動側第2接合パターン252とが加圧拡散接合されてもよい。この場合、加圧することで接合箇所を確保し易くなり(接合面積を実質的に増やすことができ)、高温加熱を用いずに拡散接合のみによる接合をさらに良好に行うことができる。
また、ここで製造されたパッケージ12では、第1封止部材3と水晶振動板2とは、1.00μm以下のギャップを有し、第2封止部材4と水晶振動板2とは、1.00μm以下のギャップを有する。つまり、第1封止部材3と水晶振動板2との間の接合材11の厚みが、1.00μm以下であり、第2封止部材4と水晶振動板2との間の接合材11の厚みが、1.00μm以下(具体的には、本実施の形態のAu−Au接合では0.15μm〜1.00μm)である。なお、比較として、Snを用いた従来の金属ペースト封止材では、5μm〜20μmとなる。
また、封止側第1接合パターン321と振動側第1接合パターン251とが拡散接合された接合パターンの厚みは、封止側第2接合パターン421と振動側第2接合パターン252とが拡散接合された接合パターンの厚みと同じで、外部と電気的に接続した外部電極端子(一外部電極端子431,他外部電極端子432)の厚みと異なる。
また、ここで製造されたパッケージ12では、図1〜7に示すように、内部空間13が平面視左側に偏って位置する。また、第1封止部材3に形成された封止側第1接合パターン321と、第2封止部材4に形成された封止側第2接合パターン421とは、平面視において重畳しない。具体的には、封止側第1接合パターン321内における平面視領域が、封止側第2接合パターン421内における平面視領域より広い。なお、本実施の形態では、封止側第1接合パターン321内における平面視領域が、封止側第2接合パターン421内における平面視領域より広いが、これに限定されるものでなく、封止側第2接合パターン421内における平面視領域が、封止側第1接合パターン321内における平面視領域より広くてもよい。しかしながら、第2封止部材に、一外部電極端子431,他外部電極端子432を形成しているため、封止側第1接合パターン321内における平面視領域が、封止側第2接合パターン421内における平面視領域より広く、配線パターンの引き回し(導通経路の確保)が容易になり、さらに配線パターンの引き回し領域(導通確保領域)を多くとることが可能となる。
また、水晶振動板2に形成された振動側第1接合パターン251及び振動側第2接合パターン252に比べて、第1封止部材3に形成された封止側第1接合パターン321、及び第2封止部材4に形成された封止側第2接合パターン421は、幅が広い。
また、ここで製造された水晶振動子101では、振動側第1接合パターン251は、第1励振電極221に接続され、振動側第2接合パターン252は、第2励振電極222に接続された構成において、図8に示すように、第2励振電極222は、他外部電極端子432に重畳し、一外部電極端子431に重畳しない。また、ここで製造された水晶振動子101の内部空間13は、図1,3〜6に示すように。平面視左側に偏って位置する。
また、第2封止部材4に、内部空間13の外方に配された貫通孔(第2貫通孔441,第3貫通孔442)が形成され、内部空間13の内方には貫通孔(第2貫通孔441,第3貫通孔442)が形成されていない。
上記したように、本実施の形態によれば、サンドイッチ構造の水晶振動子101において励振電極と外部電極端子とが重畳した構成(本実施の形態では、第2励振電極222と他外部電極端子432)であっても浮遊容量が発生するのを抑制することができる。
具体的には、振動側第1接合パターン251は第1励振電極221に接続され、振動側第2接合パターン252は第2励振電極222に接続され、第2励振電極222は、他外部電極端子432に重畳し、一外部電極端子431に重畳しないので、第2励振電極222と、第2励振電極222に対して同極となる他外部電極端子432とは重畳しても浮遊容量が発生することがなく、さらに、第2励振電極222が、第2励振電極222に対して異極となる一外部電極端子431と重畳して浮遊容量が発生するのを抑えながら、サンドイッチ構造の水晶振動子101の小型化を図ることができる。
また、第2封止部材4において内部空間13の外方に配された貫通孔(第2貫通孔441,第3貫通孔442)が形成されるので、第2貫通孔441,第3貫通孔442の影響が内部空間13に及ぶことなく、第2貫通孔441,第3貫通孔442が内部空間13の内方に配された構成に比べて、第2貫通孔441,第3貫通孔442が原因となる気密不良を避けることができる。
また、本実施の形態と異なり、貫通孔を内部空間内に配置した場合、内部空間の気密を確保する必要があり、内部空間内の貫通孔を金属等により埋める工程が必要となる。これに対して、本実施の形態によれば、貫通孔(第2貫通孔441,第3貫通孔442)が内部空間13の外方に形成されるので、振動側第1接合パターン251と振動側第2接合パターン252と封止側第1接合パターン321と封止側第2接合パターン421とのパターン形成と同じ工程で配線パターンの引き回しができ、製造コストを抑えることができる。
また、内部空間13は、平面視一端側(本実施の形態では平面視左側)に偏って位置するので、平面視他端側(本実施の形態では平面視右側)に貫通孔(第2貫通孔441)や電極パターンを形成し易くなり、内部空間13に配された第1励振電極221及び第2励振電極222に影響が及ぶ電極パターンの形成を容易にすることができる。さらに、内部空間13の気密封止に影響が及ぶ貫通孔(第2貫通孔441,第3貫通孔442)の配置を容易にすることもできる。
また、第1封止部材3に、全ての位置において同一幅とされた封止側第1接合パターン321が形成され、第2封止部材4に、全ての位置において同一幅とされた封止側第2接合パターン421が形成され、第2封止部材4に、内部空間13の外方に配された貫通孔(第2貫通孔441,第3貫通孔442)が形成されるので、パターンの幅が異なることによってパターンの幅の広い方に接合材11が流れるのを抑制することができ、その結果、水晶振動板2への第1封止部材3及び第2封止部材4の接合状態を安定させることができる。さらに、第2封止部材4において内部空間13の外方に配された貫通孔(第2貫通孔441,第3貫通孔442)が形成されるので、貫通孔(第2貫通孔441,第3貫通孔442)の影響が内部空間13に及ぶことなく、貫通孔(第2貫通孔441,第3貫通孔442)が内部空間13の内方に配された構成に比べて、貫通孔(第2貫通孔441,第3貫通孔442)が原因となる気密不良を避けることができる。
なお、本実施の形態では、図8に示すように、第2励振電極222は、他外部電極端子432に重畳し、一外部電極端子431に重畳しない構成としているが、これに限定されるものではなく、図9に示す第2励振電極222と、一外部電極端子431及び他外部電極端子432との重畳関係であってもよい。
具体的には、上記の実施の形態と同様に、振動側第1接合パターン251は第1励振電極221に直接接続され、振動側第2接合パターン252は第2励振電極222に直接接続されている。この構成において、図9に示すように、第2励振電極222は、一外部電極端子431及び他外部電極端子432に重畳し、第2励振電極222では、他外部電極端子432に重畳する部分に比べて一外部電極端子431に重畳する部分が小さい。
また、図9に示すように、第2励振電極222は、一外部電極端子431及び他外部電極端子432に重畳し、一外部電極端子431において第2励振電極222に重畳する部分が小さい。
上記の通り、図9に示す本実施の他の形態にかかる水晶振動子101によれば、サンドイッチ構造の水晶振動子101において励振電極と外部電極端子とが重畳した構成であっても浮遊容量が発生するのを抑制することができる。
具体的には、図9に示すように、振動側第1接合パターン251は第1励振電極221に接続され、振動側第2接合パターン252は第2励振電極222に接続され、第2励振電極222は、一外部電極端子431及び他外部電極端子432に重畳し、第2励振電極222では、他外部電極端子432に重畳する部分に比べて一外部電極端子431に重畳する部分が小さいので、第2励振電極222と、第2励振電極222に対して同極となる他外部電極端子432とは重畳しても浮遊容量が発生することがなく、さらに、第2励振電極222が、第2励振電極222に対して異極となる一外部電極端子431と重畳することで発生する浮遊容量の量を抑えたサンドイッチ構造の水晶振動子101の小型化を図ることができる。
また、図9に示すように、振動側第1接合パターン251は第1励振電極221に接続され、振動側第2接合パターン252は第2励振電極222に接続され、第2励振電極222は、一外部電極端子431及び他外部電極端子432に重畳し、一外部電極端子431において、第2励振電極222に重畳する部分が小さいので、第2励振電極222に対して同極となる他外部電極端子432とは重畳しても浮遊容量が発生することがなく、さらに第2励振電極222と一外部電極端子431とが重畳することで発生する浮遊容量の量を抑えたサンドイッチ構造の水晶振動子101の小型化を図ることができる。
また、本実施の形態によれば、水晶振動子101のパッケージの高さにバラつきが生じない。例えば、本実施の形態と異なり、封止部材(本実施の形態でいう第1封止部材3,第2封止部材4)と水晶振動板2とのギャップが1μmより大きくなるSn接合材のような金属ペースト封止材を用いた場合、金属ペースト封止材をパターン(振動側第1接合パターン251、振動側第2接合パターン252、封止側第1接合パターン321、封止側第2接合パターン421)上に形成する際の高さにバラつきが生じる。また、接合後においても、形成されたパターン(振動側第1接合パターン251、振動側第2接合パターン252、封止側第1接合パターン321、封止側第2接合パターン421)の熱容量分布により均一なギャップ(本実施の形態でいう第1封止部材3と水晶振動板2とのギャップや、本実施の形態でいう第2封止部材4と水晶振動板2とのギャップ)にならない。そのため、従来の技術では、第1封止部材、第2封止部材、圧電振動板の3枚の部材が積層された構造の場合、これら3枚の部材間での各々ギャップに差が生じる。その結果、積層された3枚の部材は、平行を保てない状態で接合されてしまう。特に、この問題は低背化に伴い顕著になる。そこで、本実施の形態では、ギャップの上限が1.00μmに設定されているため、第1封止部材3、第2封止部材4、水晶振動板2の3枚の部材を平行を保った状態で積層して接合することができ、本実施の形態は低背化に対応できる。
なお、本実施の形態では、第1封止部材3及び第2封止部材4にガラスを用いているが、これに限定されるものではなく、水晶を用いてもよい。
また、本実施の形態では、圧電振動板に水晶を用いているが、これに限定されるものではなく、圧電材料であれば他の材料であってもよく、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム等であってもよい。
また、本実施の形態では、接合材11として、Ti(もしくはCr)とAuを用いているが、これに限定されるものではなく、接合材11を例えばNiとAuとから構成してもよい。
また、本実施の形態では、振動側第1接合パターン251と振動側第2接合パターン252と封止側第1接合パターン321と封止側第2接合パターン421に、Ti(もしくはCr)とAuが含まれているが、これに限定されるものではなく、Cu(Cu単体かCu合金)が含まれてもよい。この場合、製造時(接合時、加圧などの外力が発生することによる衝撃時など)や使用時(落下などの外力が発生することによる衝撃時、はんだ実装時など)の応力緩和に寄与することができる。つまり、振動側第1接合パターン251と振動側第2接合パターン252と封止側第1接合パターン321と封止側第2接合パターン421にCuが含まれることにより機械的強度が向上する。
また、下地PVD膜2511,2521,3211,4211にCrを用いた場合、Crが電極PVD膜2512,2522,3212,4212に拡散するのを、Cuを下地PVD膜2511,2521,3211,4211に含むことで抑制することができる。その結果、Crを用いた層を厚くしても、Crが電極PVD膜2512,2522,3212,4212に拡散するのを抑制することができ、Crを用いた層を厚くすることができて製造ばらつきを抑えることができる。実際に、Crの層を0.2μmとしてもCrが電極PVD膜2512,2522,3212,4212に拡散するのを抑制することができる。
また、本実施の形態では、第2封止部材4が1枚のガラスウエハから成形された直方体の基板であるが、これに限定されるものではなく、ガラスウエハから成形された2つの直方体であってもよい。この場合、1つの直方体の基板に、封止側第2接合パターン421と第3貫通孔442と他外部電極端子432とを形成し、この基板により気密封止を行い、もう一方の直方体の基板に、第2貫通孔441と一外部電極端子431を形成する構成となる。本構成によれば、一対の外部電極端子(一外部電極端子431,他外部電極端子432)を完全に分離させることができ、短絡を防ぐことができる。また、ガラスウエハではなく、金属材料により2つの直方体の第2封止部材4を成形した場合、さらに第3貫通孔442を形成する必要もなく、貫通孔の数を少なくして小型化に寄与できる。
また、本実施の形態では、図1〜7に示すような第1引出電極223,第2引出電極224を形成しているが、これに限定されるものではなく、第1引出電極223,第2引出電極224の任意の位置の最上層にCrを用い、さらに第1引出電極223,第2引出電極224と振動側第1接合パターン251,振動側第2接合パターン252との間に隙間があってもよい。特に、隙間は、振動側封止部25上に設けられることが好ましい。このような構成とすることで、製造工程において加熱溶融接合を行う前までは、第1引出電極223,第2引出電極224と、振動側第1接合パターン251,振動側第2接合パターン252とが電気接続されないことになる。その結果、振動検査を行う検査工程において励振電極(第1励振電極221、第2励振電極222)のみを対象とした様々な検査を行うことができ、振動検査の自由度が増す。
なお、本発明は、その精神や主旨または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、圧電振動板の基板の材料に水晶を用いた水晶振動デバイスに好適である。
101 水晶振動子
11 接合材
12 パッケージ
13 内部空間
2 水晶振動板
211 一主面
212 他主面
213 導通路
221 第1励振電極
222 第2励振電極
223 第1引出電極
224 第2引出電極
23 振動部
24 切り欠き部
241 平面視凹形状体
242 平面視長方形状体
25 振動側封止部
251 振動側第1接合パターン
2511 下地PVD膜
2512 電極PVD膜
252 振動側第2接合パターン
2521 下地PVD膜
2522 電極PVD膜
261 第1貫通孔
3 第1封止部材
311 一主面
312 他主面
32 封止側第1封止部
321 封止側第1接合パターン
3211 下地PVD膜
3212 電極PVD膜
33 電極パターン
4 第2封止部材
411 一主面
412 他主面
42 封止側第2封止部
421 封止側第2接合パターン
4211 下地PVD膜
4212 電極PVD膜
431 一外部電極端子
4311 下地PVD膜
4312 電極PVD膜
432 他外部電極端子
4321 下地PVD膜
4322 電極PVD膜
441 第2貫通孔
442 第3貫通孔

Claims (6)

  1. 基板の一主面に第1励振電極が形成され、前記基板の他主面に前記第1励振電極と対になる第2励振電極が形成された圧電振動板と、
    前記圧電振動板の前記第1励振電極を覆う第1封止部材と、
    前記圧電振動板の前記第2励振電極を覆う第2封止部材と、が設けられ、
    前記第2封止部材には、前記第1励振電極に接続され、外部に電気的に接続する一外部電極端子と、前記第2励振電極に接続され、外部に電気的に接続する他外部電極端子と、が設けられ、
    前記第1封止部材と前記圧電振動板とが接合され、前記第2封止部材と前記圧電振動板とが接合されて、前記第1励振電極と前記第2励振電極とを含む前記圧電振動板の振動部が気密封止された内部空間が形成され、
    前記圧電振動板の一主面には、前記第1封止部材に封止接合するための振動側第1接合パターンが形成され、
    前記圧電振動板の他主面には、前記第2封止部材に封止接合するための振動側第2接合パターンが形成された圧電振動デバイスにおいて、
    前記振動側第1接合パターンは、前記第1励振電極に接続され、前記振動側第2接合パターンは、前記第2励振電極に接続され、
    前記第2励振電極は、前記他外部電極端子に重畳し、前記一外部電極端子に重畳しないことを特徴とする圧電振動デバイス。
  2. 基板の一主面に第1励振電極が形成され、前記基板の他主面に前記第1励振電極と対になる第2励振電極が形成された圧電振動板と、
    前記圧電振動板の前記第1励振電極を覆う第1封止部材と、
    前記圧電振動板の前記第2励振電極を覆う第2封止部材と、が設けられ、
    前記第2封止部材には、前記第1励振電極に接続され、外部に電気的に接続する一外部電極端子と、前記第2励振電極に接続され、外部に電気的に接続する他外部電極端子と、が設けられ、
    前記第1封止部材と前記圧電振動板とが接合され、前記第2封止部材と前記圧電振動板とが接合されて、前記第1励振電極と前記第2励振電極とを含む前記圧電振動板の振動部が気密封止された内部空間が形成され、
    前記圧電振動板の一主面には、前記第1封止部材に封止接合するための振動側第1接合パターンが形成され、
    前記圧電振動板の他主面には、前記第2封止部材に封止接合するための振動側第2接合パターンが形成された圧電振動デバイスにおいて、
    前記振動側第1接合パターンは、前記第1励振電極に接続され、前記振動側第2接合パターンは、前記第2励振電極に接続され、
    前記第2励振電極は、前記一外部電極端子及び前記他外部電極端子に重畳し、
    前記第2励振電極では、前記他外部電極端子に重畳する部分に比べて前記一外部電極端子に重畳する部分が小さいことを特徴とする圧電振動デバイス。
  3. 基板の一主面に第1励振電極が形成され、前記基板の他主面に前記第1励振電極と対になる第2励振電極が形成された圧電振動板と、
    前記圧電振動板の前記第1励振電極を覆う第1封止部材と、
    前記圧電振動板の前記第2励振電極を覆う第2封止部材と、が設けられ、
    前記第2封止部材には、前記第1励振電極に接続され、外部に電気的に接続する一外部電極端子と、前記第2励振電極に接続され、外部に電気的に接続する他外部電極端子と、が設けられ、
    前記第1封止部材と前記圧電振動板とが接合され、前記第2封止部材と前記圧電振動板とが接合されて、前記第1励振電極と前記第2励振電極とを含む前記圧電振動板の振動部が気密封止された内部空間が形成され、
    前記圧電振動板の一主面には、前記第1封止部材に封止接合するための振動側第1接合パターンが形成され、
    前記圧電振動板の他主面には、前記第2封止部材に封止接合するための振動側第2接合パターンが形成された圧電振動デバイスにおいて、
    前記振動側第1接合パターンは、前記第1励振電極に接続され、前記振動側第2接合パターンは、前記第2励振電極に接続され、
    前記第2励振電極は、前記一外部電極端子及び前記他外部電極端子に重畳し、
    前記一外部電極端子において、前記第2励振電極に重畳する部分が小さいことを特徴とする圧電振動デバイス。
  4. 請求項1乃至3のうちいずれか1つに記載の圧電振動デバイスにおいて、
    前記第2封止部材には、前記内部空間の外方に配された貫通孔が形成され、前記内部空間の内方に前記貫通孔が形成されないことを特徴とする圧電振動デバイス。
  5. 請求項1乃至4のうちいずれか1つに記載の圧電振動デバイスにおいて、
    前記内部空間は、平面視一端側に偏って位置することを特徴とする圧電振動デバイス。
  6. 請求項1乃至5のうちいずれか1つに記載の圧電振動デバイスにおいて、
    前記第1封止部材には、前記圧電振動板に接合するための封止側第1接合パターンが形成され、
    前記第2封止部材には、前記圧電振動板に接合するための封止側第2接合パターンが形成され、
    前記封止側第1接合パターンと前記振動側第1接合パターンとが接合され、前記封止側第2接合パターンと前記振動側第2接合パターンとが接合され、
    前記第1封止部材と前記圧電振動板とは、1.00μm以下のギャップを有し、前記第2封止部材と前記圧電振動板とは、1.00μm以下のギャップを有することを特徴とする圧電振動デバイス。
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