JP5838364B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、誘導加熱調理器に関し、特に、加熱調理時において鍋などの加熱容器からのふきこぼれを検知するふきこぼれ検知機能を有する誘導加熱調理器に関する。
特許文献1に示されるように、従来の誘導加熱調理器は、加熱コイルの外周に複数の電極を設け、これらの電極の静電容量の変化に基づいてふきこぼれ検知を行う。
図5は、特許文献1に記載される従来の誘導加熱調理器の構成を示す図である。図6は、特許文献1に記載される誘導加熱調理器における、ふきこぼれ検知を行うための電極の静電容量変化を示すグラフである。図5に示すように、従来の誘導加熱調理器では、小さい円板状の複数の電極103が加熱コイル104の外周に同心円状に分散配置されている。分散配置された各電極103は、静電容量測定回路106に接続されており、各電極103とその周囲の誘電体など、例えば空気や加熱容器などとの間の静電容量が検出されている。
このように従来の誘導加熱調理器は、複数の電極103を加熱コイル104の外周に分散配置しているので、加熱コイル104上に天板(トッププレート)を介して載置された鍋などの加熱容器の周縁部分から液体がふきこぼれたとき、いずれかの電極103の上または近傍にふきこぼれた液体が存在することになる。この結果、ふきこぼれた液体によりいずれかの電極103の静電容量が変化することで、ふきこぼれが検知される。
加熱容器を加熱する時にふきこぼれがない状態では、電極103と加熱容器との間には天板の他に比誘電率が1である空気が主として存在している。しかし、ふきこぼれが発生すると、電極103と加熱容器との間には水分が介在することになり、静電容量は急激に増加する。よって、上述のように電極103の静電容量の変化を検知することで、ふきこぼれを検知することが可能である。
特許文献1に示される誘導加熱調理器において、電極103の静電容量が急増したことを検出したとき(図6参照)、制御回路105はふきこぼれが発生したと判断する。このとき、特許文献1に示される誘導加熱調理器は、交流電源101からの電力が入力されて高周波電力を形成する駆動回路102の動作を停止するか、若しくは、加熱コイル104に流す電流を低減する。
特開2008−159494号公報
特許文献1に示される誘導加熱調理器では、複数の電極は導電性のパターン印刷により形成されている。このとき、各電極における引き回しによるインピーダンスの違いが、電極の感度、即ち、電極の静電容量の変化量に大きく影響する、という問題がある。例えば、図6に示す静電容量測定回路部に接点端子がある場合、加熱コイルを挟んで静電容量測定回路部と対角にある電極(奥側の電極)は、長い電極となり、インピーダンスも大きくなる。インピーダンスが大きい場合、インピーダンスが小さい電極と比べて、静電容量の変化量は小さくなる。そうすると、奥側の電極の近傍では、ふきこぼれの量が手前の電極に比べて多く無ければ、ふきこぼれが検知され難いことになる。このように従来の誘導加熱調理器は、利用者にとっては、ふきこぼれ発生による手入れの手間が多く、使い勝手も良いとは言えない。
通常、誘導加熱調理器においては、表面が滑らかで凹凸のない天板が調理面として設けられている。よって、ふきこぼれなどにより生じた汚れは容易に拭き取られ得る。しかし、ふきこぼれが発生してそのまま放置すると、ふきこぼれが大量である場合には安全上の問題が発生し、ふきこぼれが小量である場合でもふきこぼれが天板上で乾燥してこびり付いてしまい、拭き取りが困難になるという問題が発生する。したがって、ふきこぼれが発生した場合には、利用者に直ぐに報知するとともに、加熱動作を停止若しくは低減することが重要である。
しかしながら、従来の誘導加熱調理器では、こぼれる向きによってはふきこぼれ量が増えてしまう。また、加熱コイル上のある向き(方向)に鍋や金属物を置くときにのみ誤検知の発生頻度が増えることになる。結局、従来の誘導加熱調理器においては、誤動作による加熱低下及び加熱停止が生じてしまう。また、手入れ作業の負担も必ずしも小さくない。
本発明は、加熱時に生じる加熱容器におけるふきこぼれの量、及び誤検知レベルを全体的に均一化する誘導加熱調理器を提供することを目的とする。更に、本発明は、ふきこぼれの発生を確実に検知する誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明に係る誘導加熱調理器は、
加熱容器を載置する天板と、
前記天板の下方に設けられ、前記加熱容器を誘導加熱する加熱コイルと、
前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバータと、
前記加熱コイルの周囲近傍で前記天板裏面に設けられた複数の電極と、
前記電極に高周波信号を供給して前記電極の静電容量を検出する静電容量検知部と、
検出された静電容量を基準値として記憶可能な記憶部と、
前記インバータの加熱出力が誘導加熱開始時に設定された第1設定値になるように制御する制御部と、
少なくとも前記静電容量検知部において検出された静電容量における基準値に対する変化量が、第3変化量以上である場合に、ふきこぼれ状態を検知し前記インバータの加熱動作を停止するか又は前記インバータの加熱出力を前記第1設定値より小さな第3設定値に低減するふきこぼれ検知部と
を備え、
前記電極は、線状で前記加熱コイルの外周近傍に前記加熱コイルに沿って設けられ、
前記ふきこぼれ検知部は、前記複数の電極の各々に対して、互いに異なる前記第3変化量が設定されていることを特徴とする。
これにより、複数ある電極毎に異なるインピーダンスによるふきこぼれ感度のばらつきを、均一にすることができ、電極毎のふきこぼれ量や誤検知レベルの目標性能を均一にすることができる。
本発明に係る誘導加熱調理器は、電極の引き回しによるインピーダンスのばらつきが原因で生じるふきこぼれ感度のばらつきを、出力停止閾値の設定を調整することで均一化することにより、こぼれる方向がどの方向でもふきこぼれ感度を目標性能通りに設定できる。また、本発明に係る誘導加熱調理器は、インピーダンスの低い(即ち、感度の良い)電極における誤検知や飛沫による加熱停止を防ぐことや、インピーダンスの高い電極近傍のふきこぼれ量を低減することができるとともに、ふきこぼれの発生に関しては確実に検知することができる。このように、本発明は、信頼性及び安全性の高い誘導加熱調理器を提供できる。
本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の構成を示すブロック図 実施の形態1に係る誘導加熱調理器における天板に形成された各種電極などを示す平面図 実施の形態1に係る誘導加熱調理器において検出された静電容量検知信号の変化と、インバータから出力された加熱出力の変化の一例を示す図 実施の形態1に係る誘導加熱調理器において、第3変化量が異なって設定されている複数(3つ)の電極に関して、ふきこぼれ検知確定となる様子を示す、静電容量信号の変化図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器における操作部および表示部の表示状態を示す図であり、ふきこぼれ検知動作の設定手順を示す図 実施の形態1に係る誘導加熱調理器における操作部および表示部の表示態を示す図であり、ふきこぼれ検知動作の設定手順を示す図 実施の形態1に係る誘導加熱調理器における操作部および表示部の表示状態を示す図であり、ふきこぼれ検知動作の設定手順を示す図 実施の形態1に係る誘導加熱調理器における操作部および表示部の表示状態を示す図であり、ふきこぼれ検知動作の設定手順を示す図 実施の形態1に係る誘導加熱調理器における操作部および表示部の表示状態を示す図であり、ふきこぼれ検知動作の設定手順を示す図 従来の誘導加熱調理器の構成を示すブロック図 従来の誘導加熱調理器におけるふきこぼれ検知における静電容量の変化を示すグラフ
本出願に係る第1の発明である誘電加熱調理器は、加熱容器を載置する天板と、前記天板の下方に設けられ前記加熱容器を誘導加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバータと、前記加熱コイルの周囲近傍で前記天板裏面に設けられた複数の電極と、前記電極に高周波信号を供給して前記電極の静電容量を検出する静電容量検知部と、検出された静電容量を基準値として記憶可能な記憶部と、前記インバータの加熱出力が誘導加熱開始時に設定された第1設定値(例えば、3kW以下)になるように制御する制御部と、少なくとも前記静電容量検知部において検出された静電容量における基準値に対する変化量が、第3変化量以上である場合に、ふきこぼれ状態を検知し前記インバータの加熱動作を停止するか又は前記インバータの加熱出力を前記第1設定値より小さな第3設定値(例えば、0W)に低減するふきこぼれ検知部とを備え、前記電極は、線状で前記加熱コイルの外周近傍に前記加熱コイルに沿って設けられ、前記ふきこぼれ検知部は、前記複数の電極の各々に対して、互いに異なる前記第3変化量が設定されていることを特徴とする。誘電加熱調理器をこのように構成することにより、複数ある電極毎に異なるインピーダンスによるふきこぼれ感度ばらつきを均一にすることができ、電極毎のふきこぼれ量や誤検知レベルの目標性能を均一にすることができる。
本出願に係る第2の発明である誘電加熱調理器は、前記ふきこぼれ検知部は、(1)前記静電容量検知部において検出された静電容量における基準値に対する変化量が第1変化量値(例えば、3digit=0.0586V)未満である場合、最新の静電容量を基準値として前記記憶部に記憶させる基準値更新処理を実行し、(2)前記静電容量検知部において検出された静電容量における基準値に対する変化量が第1変化量以上である場合、前記基準値更新処理を停止することを特徴とする。誘電加熱調理器をこのように構成することにより、常に最新の状態で変化量を測定することができる。
本出願に係る第3の発明である誘電加熱調理器は、前記ふきこぼれ検知部は、(3)前記静電容量検知部において検出された静電容量における基準値に対する変化量が、前記第1変化量より大きい第2変化量(例えば、14digit=0.273V)以上である場合、前記インバータの加熱出力を、前記第1の設定値より小さい第2設定値(例えば、0.3kW)に低減することを特徴とする。誘電加熱調理器をこのように構成することにより、一時的に出力を低下させ吹きこぼれの勢いを抑制するとともにその状態で吹きこぼれの有無を更に詳しく識別することができる。
本出願に係る第4の発明である誘電加熱調理器は、更に、前記天板上に設けられた操作部を備え、前記操作部の近傍の前記電極の前記第3変化量は、他の電極と比べて、大きくなるように設定されていることを特徴とする。誘電加熱調理器をこのように構成することにより、ふきこぼれによる液体が操作部上に滲入することを防ぐことができる。
本出願に係る第5の発明である誘電加熱調理器は、前記ふきこぼれ検知部が、前記加熱コイルの設定出力が大きくなるほど、第3変化量が大きくなるように前記第3の変化量を変化させることを特徴とすることにより、加熱出力が大きくなった場合に、吹きこぼれの検知感度を低下させ不都合な誤検知を生じ難くすることができる。
以下、本発明の誘導加熱調理器に係る具体的な実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に記載した具体的な構成に限定されるものではなく、以下の実施の形態において説明する技術的思想と同様の技術的思想及び当技術分野における技術常識に基づいて構成されるものを含むものである。
1.実施の形態1
1.1.誘導加熱調理器の構成
図1は、本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の構成を示すブロック図である。図1に示す実施の形態1に係る誘導加熱調理器は、(例えば鍋などの)加熱容器1が載置される天板(トッププレート)2と、加熱容器1を誘導加熱するための加熱コイル3と、加熱コイル3に高周波電流を供給するインバータ4と、インバータ4に整流器5を介して電力を供給する交流電源6と、交流電源6から整流器5を介してインバータ4に供給される入力電流およびインバータ4から加熱コイル3に供給される出力電流を検出する電流検知部7と、電流検知部7からの入出力電流検知信号などに基づきインバータ4を駆動制御する制御部8と、天板2の裏面にパターン印刷された複数の電極9と、各電極9の静電容量を検出する静電容量検知部10と、静電容量検知部10において検出された静電容量検知信号および電流検知部7において検出された入出力電流検知信号などを記憶する記憶部12と、静電容量検知信号および入出力電流検知信号などに基づいて加熱容器1のふきこぼれ状態を検知するふきこぼれ検知部11と、を有して構成されている。なお、ここで天板2の裏面とは、図1において、加熱容器1が載置されている面を表面として、その反対側の面を指す。
なお、本実施の形態は、加熱容器1におけるふきこぼれ状態を検知するための構成および機能を主として説明するものである。つまり、本実施の形態においては、その他の状態を検知するための機能および構成、例えば、加熱容器1におけるずらし、浮かし、焦げ付き、および、小物負荷が天板2に載せられた場合の検知、などの、ふきこぼれ状態以外の状態検知機能の説明を省略している。図1のブロック図においても、ふきこぼれ状態を検知するための構成以外の構成は省略している。
図2は、導電性フィルムを用いたパターン印刷により各種電極などが形成された、実施の形態1に係る誘導加熱調理器の天板2の平面図である。パターン印刷による各種電極などは、天板2の裏面に形成されるので、図2の平面図も、天板2の裏面を示している。
図2に示す天板2は、耐熱性のガラス、例えば結晶化ガラスで形成されている。天板2には、被加熱物である加熱容器(例えば、鍋など)1が載置される加熱位置を表示する2つのサークルパターン2a、2bが描かれている。これらサークルパターン2a、2bは、例えば最大出力が3kWである加熱コイル3に対応する位置を示している。なお、図2に示す本実施の形態に係る誘導加熱調理器は、2つの加熱コイル3を有するが、加熱コイル3の数は2個に限定されるものではなく、1個、3個、4個などいくつ加熱コイル3を有してもよい。なお、その加熱コイル3の数に応じて、サークルパターンおよび電極が形成されることになる。
図2に示すように、本実施の形態に係る誘導加熱調理器の天板2においては、利用者が当該誘導加熱調理器の動作を設定するための操作スイッチとなる複数の操作電極16が設けられている。操作電極16が設けられている位置は、天板2におけるサークルパターン2a、2bより利用者側に近い領域にある。以下の説明において、天板2における利用者側を手前側と称し、その反対を奥側と称することとする。また、図2に示す図面上の位置において、例えば天板2の左右を夫々、天板2の左側、および天板2の右側と称して、天板2における位置を特定することとする。
サークルパターン2a、2bの外周部分には、複数の電極9(ふきこぼれ検知電極9a〜9g)が形成されている。これらの電極9がふきこぼれ状態などを検知するための状態検知電極となる。
図2に示す天板2における左側のサークルパターン2aの外周部分において、左側の奥側にはサークルパターン2aの円環形状に沿った円弧状の左後電極9a、左側の手前側にはサークルパターン2aの円環形状に沿った円弧状の左前電極9b、および中央側にはサークルパターン2aの円環形状に沿った円弧状の左中央電極9cが形成されている。これらの左後電極9a、左前電極9bおよび左中央電極9cにより、左側のサークルパターン2aの外周を取り囲むように構成されている。また、左後電極9a、左前電極9bおよび左中央電極9cの各電極の一方の端部には接続端子19a、19b、19cがそれぞれ形成されている。これらの接続端子19a、19b、19cはふきこぼれ状態を検出するための検出端子の機能を有している。
同様に、図2に示す天板2における右側のサークルパターン2bの外周部分においても、右側の奥側にはサークルパターン2bの円環形状に沿った円弧状の右後電極9d、右側の手前側にはサークルパターン2bの円環形状に沿った円弧状の右前電極9e、および中央側にはサークルパターン2bの円環形状に沿った円弧状の右中央電極9fが形成されている。これらの右後電極9d、右前電極9eおよび右中央電極9fにより、右側のサークルパターン2bの外周を取り囲むよう構成されている。また、右後電極9d、右前電極9eおよび右中央電極9fの各電極の一方の端部には接続端子19d、19e、19fがそれぞれ形成されている。これらの接続端子19d、19e、19fはふきこぼれ状態を検出するための検出端子の機能を有している。
天板2の中央の、左中央電極9cと右中央電極9fとの間には保護電極9gが設けられている。また、保護電極9gが設けられる領域は、左後電極9aから接続端子19aに繋がる配線パターンと右後電極9dから接続端子19dに繋がる配線パターンの間の領域でもある。更に、保護電極9gは、天板2の中央部分の手前側において、操作電極16に平行な領域にも配置されている。保護電極9gにおいても、その端部に接続端子19gが形成されている。この接続端子19gも、他の電極と同様にふきこぼれ状態を検出するための検出端子の機能を有している。
図1に戻って、図1に示す実施の形態1に係る誘導加熱調理器には、更に、加熱容器1の温度を検出するための温度検知部17、および利用者が当該誘導加熱調理器の加熱条件などを入力設定するための操作部18が設けられている。温度検知部17が出力する加熱容器1の温度を示す温度信号、および操作部18への入力設定を示す設定信号は制御部8に入力される。制御部8はそれら入力に基づいてインバータ4を駆動制御する。更に、本実施の形態に係る誘導加熱調理器には、表示部20が設けられている。表示部20は、利用者が設定した加熱条件、当該誘導加熱調理器の動作状態などが表示されるように構成されている。
更に図1に示すように、静電容量検知部10は、各電極9に高周波信号を供給する高周波信号発生部13と、各電極9からの高周波電流を整流する整流部14と、整流部14において整流された直流電圧を検出する電圧検知部15とを有する。前述の各電極9(9a〜9g)における各接続端子(19a〜19g)は、静電容量検知部10の高周波信号発生部13からの高周波信号を各電極9(9a〜9g)に供給するために高周波信号発生部13に接続されているとともに、各電極9(9a〜9g)の静電容量を検出するために整流部14に接続されている。
1.2.誘導加熱調理器の動作
以上のように構成された実施の形態1の誘導加熱調理器において、加熱容器1である鍋などがサークルパターン2a、2bで示された位置に載置され、利用者が操作部18に対して加熱条件などを入力設定して、誘導加熱動作が開始される。誘導加熱動作が開始された加熱初期段階では、ふきこぼれは直ぐには発生せず、電極9と加熱容器1との間には主として比誘電率が「1」である空気が存在している。その後、誘導加熱動作が継続することにより、加熱された加熱容器1内の内容物が沸騰状態となり、ふきこぼれが発生可能な状態となる。そして、ふきこぼれが発生すると、比誘電率が略「80」である水を多く含んだ内容物の一部が、電極9の周りに存在することになる。この結果、電極9における静電容量は急増する。ふきこぼれ状態が続けば、静電容量の増加状態が継続する。
上述のように、加熱動作において、加熱容器1の内容物が沸騰可能温度に到達するまでは、ふきこぼれ状態を検出する必要はないが、一定時間が経過して、内容物が沸騰可能温度に到達した場合には、ふきこぼれが発生する可能性がある。よって、一定時間経過後には、常時ふきこぼれ状態を監視する必要がある。よって、本実施の形態に係る誘導加熱調理器においては、加熱開始から内容物が沸騰可能温度となるまでの最少の一定時間として、例えば5秒間を設定して、この5秒間はふきこぼれ検知動作を行わないように構成されている。なお、もし、加熱開始から5秒間の間に温度検知部17により、加熱容器1などの温度が沸騰可能温度に到達したことを検知した場合には、制御部8は異常が発生したと判断して加熱動作を停止する。
本実施の形態に係る誘導加熱調理器では、ふきこぼれ状態の検出を、静電容量検知部10からの各電極9の静電容量を示す静電容量検知信号、および電流検知部7からの入出力電流信号などに基づいて、ふきこぼれ検知部11において行っている。
図3は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器において検出された静電容量検知信号の変化(図3(a))と、インバータ4から出力された加熱出力の変化(図3(b))の一例を示している。図3(a)は、静電容量検知部10からふきこぼれ検知部11に入力される静電容量検知信号(Vd)の一例を示す波形図である。図3(a)において、縦軸が電圧検知部15から出力された静電容量検知信号(電圧信号)を示し、横軸が経過時間を示す。図3(b)は、図3(a)に示す静電容量検知信号(Vd)が検出されたときのインバータ4からの加熱出力(W)の変化を示す図である。
図3(a)に示す静電容量検知信号(Vd)においては、加熱容器1からのふきこぼれが発生していずれかの電極9の静電容量が急増したことにより、電圧検知部15から出力される電圧信号である静電容量検知信号(Vd)が急激に減少している場合を示している。
1.2.1.ふきこぼれ検知動作
次に、図3(a)に示す状態におけるふきこぼれ検知動作について説明する。まず、加熱容器1に対する加熱開始において、即ち、誘導加熱動作の初期段階(図3(a)には、図示せず。)においては、加熱容器1の内容物が沸騰温度に達していないため、ふきこぼれはない。よって、静電容量検知部10の電圧検知部15により検出される静電容量検知電圧に急激な変化は生じない。前述のように、本実施の形態に係る誘導加熱調理器は、誘導加熱動作の開始から一定時間(例えば、5秒間)はふきこぼれ検知動作を行わないように構成されている。実際には、後で説明するふきこぼれ検知動作において算出される検知データ(変化量:ΔV)を無効とする処理が行われている。
誘導加熱動作の開始から一定時間(例えば、5秒間)が経過して、ふきこぼれ検知動作が開始される。各電極9から入力される各検出信号は整流部14で整流されて電圧検知部15に入力される。電圧検知部15において検出された静電容量検知信号(電圧信号:Vd)は、時間経過とともに常に変化している。このため、本実施の形態に係る誘導加熱調理器の誘導加熱動作においては、電圧検知部15は常時、ふきこぼれ検知部11に各電極9からの静電容量検知信号(Vd)を出力している。
ふきこぼれ検知部11においては、静電容量検知部10の電圧検知部15から入力された各電極9の静電容量を示す静電容量検知信号(Vd)を、一定時間毎に検出している。ふきこぼれ検知部11では、例えば、20ms(ミリ秒)ごとに検出された電圧信号(電圧値)から、所定回数毎(例えば、8回)の平均値を算出して、その算出された平均値をその検知期間(第1所定期間:例えば、1秒)における静電容量信号(Vc)としている。後で詳しく説明するが、このように算出された静電容量信号(Vc)が、ふきこぼれ検知部11において演算処理され、ふきこぼれ状態の有無が判断される。
なお、図3(a)に示すグラフは、電圧検知部15から出力される静電容量検知信号(Vd)を示しているが、この静電容量検知信号(Vd)は、ふきこぼれ検知部11において用いられる静電容量信号(Vc)と実質的に同じように推移する信号である。以後の説明においては、静電容量信号(Vc)の変化について、図3(a)に示すグラフを用いて説明する。
1.2.2.[静電容量信号(Vc)の変化量が第1変化量(ΔV1)未満の場合のふきこぼれ検知動作]
ふきこぼれ検知部11は、ふきこぼれ検知動作の最初に検出された静電容量信号(Vc(1))を、基準値(Vo)として記憶部12に記憶(登録)させる。なお、最初の基準値(Vo)に関しては、予め設定した値を用いてもよい。そして、2回目に検出された静電容量信号(Vc(2))は、登録された基準値(Vo)と比較され、その変化量(ΔV(2))が算出される。算出された変化量(ΔV(2))が、予め設定された第1変化量(ΔV1)未満であれば、そのときの静電容量信号(Vc(2))が基準値(Vo)として記憶部12に登録される。このように、静電容量信号(Vc(n))と、前回検出された静電容量信号(Vc(n−1))である基準値(電圧信号)とが比較されて、その変化量(ΔV)が算出され、閾値である第1変化量と比較されている。ここで、「Vc(n)」は、現時点において検出された静電容量信号を示す。
したがって、現時点の静電容量信号(Vc(n))の変化量(ΔV(n))が、第1変化量(ΔV1)未満であれば、その時の静電容量信号(Vc(n))が基準値(Vo)として記憶部12に登録され、続いて、次回に検出される静電容量信号(Vc(n+1))と比較される。このように、静電容量信号(Vc)が徐々に変化している期間においては、最新の基準値(Vo)が常に記憶部12に順次記憶(登録)されている。ふきこぼれ検知動作においては、上述の基準値更新動作が順次行われていくが、もし、変化量(ΔV(n))が第1変化量以上となったとき、後述するように基準値更新動作は停止される。本実施の形態に係る誘導加熱調理器において、基準値(Vo)として更新登録するか否かの閾値となる第1変化量(ΔV1)、即ち、基準値更新停止閾値は、「3digit」としている。
なお、ここで「digit」とは、5V(ボルト)に関する8bit(256digit)分解能のことを示す。よって、1digitは、0.0195Vである(3digitは0.0586Vである)。
上述のように、誘導加熱動作の通常状態、即ち、電極9の静電容量が急激に変化しない状態においては、現時点の静電容量信号(Vc(n))と、前回検出された静電容量信号(Vc(n−1))である基準値(Vo)との比較により算出される変化量は、第1変化量(ΔV1:例えば、3digit)以下である。そして、そのとき検出された静電容量信号(Vc(n))が基準値(Vo)として新たに記憶部12に登録(記憶)される。このように、本実施の形態に係る誘導加熱調理器において、誘導加熱動作の通常状態では、検出された静電容量信号(Vc)が検知期間(例えば、1秒)毎に最新の基準値(Vo)と比較される。
1.2.3.[静電容量信号(Vc)の変化量が第1変化量(ΔV1)を超えた場合のふきこぼれ検知動作]
次に、ふきこぼれ検知部11において、静電容量信号(Vc(n))が基準値(Vo)に対して、第1変化量(基準値更新停止閾値:ΔV1)以上に変化している場合の動作について説明する。
図3(a)のグラフにおいて、静電容量検知信号(Vd)、即ち、静電容量信号(Vc)と基準値との差異(変化量)が、(点Bで示すように)第1変化量(ΔV1)を超えた時点において、本実施の形態に係る誘導加熱調理器は、基準値更新停止期間に入り、前述の基準値更新処理を停止する基準値更新停止処理を実行する。即ち、検出された静電容量信号(Vc(n))が、基準値である前回の静電容量信号(Vc(n−1))に比して、第1変化量(ΔV1)以上変化しているため、前回の静電容量信号(Vc(n−1))がそのまま基準値(Vo)として登録され続ける。図3(a)に示す例においては、点Aにおける基準値(Vo)が基準値として固定される。このため、次回の静電容量信号(Vc(n+1))は、基準値(Vo)として登録されている前回の静電容量信号(Vc(n−1))と比較されて、変化量(ΔV(n+1))が算出される。このように、基準値更新停止期間においては基準値(Vo)が固定されて、その固定された基準値(Vo)に対する変化量が算出される。
なお、静電容量信号(Vc)の変化量が第1変化量(ΔV1)を超えた基準値更新停止期間(図3に示す、ふきこぼれ判定期間)になった場合においても、次に検出される静電容量信号(Vc(n+1))が以前に登録された基準値(Vo)と比べて、その変化量が第1変化量(ΔV1)以下に戻った場合には、基準値更新停止期間が解除されて、そのときに検出された静電容量信号(Vc(n+1))が基準値として新たに登録される。したがって、静電容量信号(Vc)の変化量が第1変化量(ΔV1)を超えた場合には、基準値更新停止状態となるが、一定の検知期間(例えば、1秒間)を経て新たに検出された静電容量信号(Vc)の変化量が第1変化量(ΔV1)以下であれば、ふきこぼれ検知部11は、誘導加熱動作が通常状態であると判断する。これにより、基準値更新停止期間から基準値更新期間に戻り、基準値更新処理が実行される。
1.2.4.[静電容量信号(Vc)の変化量が第2変化量(ΔV2)を超えた場合のふきこぼれ検知動作]
基準値更新停止状態(基準値更新停止期間)において、以前に登録された基準値(Vo)からの、現時点の静電容量信号(Vc(n))の変化量が、第1変化量(ΔV1)を超え、さらに第2変化量(出力低減閾値:ΔV2)以上となった場合には、本実施の形態に係る誘導加熱調理器においては、ふきこぼれ検出期間(図3(a)参照)に入る。本実施の形態に係る誘導加熱調理器において、ふきこぼれ検出期間に入るか否かの閾値となる第2変化量(ΔV2)である出力低減閾値は、「14digit」とされている。ここで、「14digit」は0.273Vを示す。このふきこぼれ検出期間は、本実施の形態に係る誘導加熱調理器においては、例えば、3.0秒に設定されており、検出された現時点の静電容量信号(Vc(n))が基準値(Vo)と比べて、その変化量が第2変化量(出力低減閾値:ΔV2)を超えた時から3.0秒後に、ふきこぼれの判定が確定するように設定されている。
本実施の形態に係る誘導加熱調理器においては、検出された静電容量信号(Vc(n))と基準値との差異(変化量)が、第2変化量(出力低減閾値:ΔV2)以上となった、ふきこぼれ検出期間において、インバータ4の加熱出力を、誘導加熱動作の条件設定時に登録された第1設定値(P1:例えば、3kW)から第2設定値(P2:例えば300W)に低減(ワットダウン)させている。
1.2.5.[静電容量信号(Vc)の変化量が第3変化量(ΔV3)を超えた場合のふきこぼれ検知動作]
基準値更新停止状態(基準値更新停止期間)において、以前に登録された基準値(Vo)からの、現時点の静電容量信号(Vc(n))の変化量が、第1変化量(ΔV1)、第2変化量(出力低減閾値:ΔV2)を超え、さらに第3変化量(出力停止閾値:ΔV3)以上となった場合には、ふきこぼれ検出期間の終了時点で、ふきこぼれ検知確定とされる。
本実施の形態に係る誘導加熱調理器において、ふきこぼれ検知確定とするか否かの閾値となる第3変化量(ΔV3)である出力停止閾値は、複数ある電極のそれぞれで設定されている。例えば、左右側の電極9c、9fでは「50digit」、手前側の電極9b、9eでは「55digit」、奥側の9a・9dは「20digit」として、設定されている。この出力停止閾値は、電極毎の、導電性フィルムを用いたパターン印刷のインピーダンスに拠って、設定されている。即ち、各電極近傍においてふきこぼれの量が一定量以上である際に第3変化量に達するように、出力停止閾値(第3変化量)が設定されている。
図3Aは、インピーダンスが異なることから第3変化量が異なって設定されている複数(3つ)の電極に関して、ふきこぼれ検知確定となる様子を示す、静電容量信号の変化図である。図3Aに示す例では、3つの電極に関して、夫々ΔV3α、ΔV3β、ΔV3γの第3変化量が設定されている。
各電極に関して、基準値更新停止期間中のふきこぼれ検出期間(例えば、3秒間)において、静電容量信号の変化量が出力停止閾値以上かどうかの判定が行われ、静電容量信号の変化量が出力停止閾値以上であれば、このふきこぼれ検出期間を経過した時点で、ふきこぼれ検知確定とされる。
以前に登録された基準値(Vo)からの、現時点の静電容量信号(Vc(n))の変化量が、第3変化量(出力低減閾値:ΔV3)以上となった、ふきこぼれ検知確定が発生すると、本実施の形態に係る誘導加熱調理器は、インバータ4の加熱出力を、上記第1設定値(P1:例えば、3kW)若しくは上記第2設定値(P2:例えば300W)から、加熱停止に移行させている。
本実施の形態に係る誘導加熱調理器においては、加熱コイルの設定出力によって、第3変化量(出力停止閾値:ΔV3)の設定を各電極で変化させてもよい。例えば、こぼれる可能性が少ないアルミ鍋を利用する場合や、加熱出力が大きい場合などは、出力停止閾値の第3変化量の設定を大きくすることで、ふきこぼれ検知の精度を落として、誤検知し難いように構成してもよい。
1.2.6.その他の検知動作について
本実施の形態に係る誘導過熱調理器においては、ふきこぼれ検出期間において、基準値更新停止状態における静電容量信号(Vc)の推移(時間的変化)が検出される。このとき、その推移状態の傾きにより、ふきこぼれ状態の大小、若しくは、ふきこぼれ状態以外の状態の判定が行われる。ここで、ふきこぼれ状態以外の状態とは、例えば、加熱容器1がずらされた状態、加熱容器1が浮かされた状態、若しくは、小物負荷が天板上に載置された状態などを示す。
また、ふきこぼれ状態の大小、及び、ふきこぼれ状態以外の状態の判定のために、このふきこぼれ検出期間において、インバータ4の出力電流や出力電圧などの出力におけるパラメータ変化が、所定値以下であるか否かの判定などが行われる。
ふきこぼれ検出期間において、検出される静電容量信号(Vc)が第2変化量(ΔV2)を超えるとともに、静電容量信号(Vc)の推移である傾きが所定の傾き値以上であり、インバータ4の出力におけるパラメータ変化が所定値以下であれば、インバータ4の加熱出力を更に低減(ワットダウン)、例えば100Wに低減するようにしてもよい。このようにインバータ4からの加熱出力が低減された状態において、検出された静電容量が、最小の静電容量信号(Vc(min))に対して所定値(例えば、15digit)以上の跳ね上がる値が示さなければ、ふきこぼれの可能性が高いとして加熱動作を停止してもよい。検出された静電容量信号が最小の静電容量信号に対して跳ね上がる値を示すときには、ふきこぼれが起こっていないと考えられるからである。
また、静電容量信号の跳ね上がりの検出が、直接的にふきこぼれ検知部11及び制御部8で利用されてもよい、例えば、ふきこぼれ判定期間(基準値更新停止期間)において検出された最小の静電容量信号(Vc(min))と、検出された最新の静電容量信号(Vc(n))が比較されて、所定値(例えば、15digit)を超える跳ね上がりが検出された場合には、ふきこぼれ状態ではないと判断して、基準値更新処理動作に復帰するように、ふきこぼれ検知部11及び制御部8を構成してもよい。上述のように、ふきこぼれ状態では静電容量信号が急激に跳ね上がらないためである。
なお、検出された静電容量信号(Vc)と基準値との差異(変化量)が、第1変化量(ΔV1)を超えたときから始まる、ふきこぼれ判定期間(基準値更新停止期間)にて、少なくとも1つの電極(9a乃至9g)からの検出信号における、静電容量の推移である傾きが所定値以上となったときに、誘導加熱動作を停止するように、ふきこぼれ検知部11及び制御部8を構成してもよい。また、このとき、加熱出力を第2設定値より低い第3設定値(例えば、0.1kW)に低減するように、ふきこぼれ検知部11及び制御部8を構成してもよいが、他の電極においても同様の静電容量の推移が示されていれば、誘導加熱動作をすぐに停止するように構成してもよい。
上述のふきこぼれ判定期間において、一つの加熱容器1に対する静電容量を検出する3つの電極9((左後電極9a、左前電極9b、及び、左中央電極9c)、若しくは、(右後電極9d、右前電極9e、及び、右中央電極9f))の静電容量信号の相互の関連性が、ふきこぼれ検知の判定材料として用いられてもよい。例えば、3つの電極9の静電容量信号が、異なる推移(時間変化)を示していれば小さなふきこぼれの可能性があり、同じ推移を示していれば大きなふきこぼれの可能性がある。これらに基づいて、すぐに加熱出力を停止すべか否かの判断が為され得る。
本実施の形態に係る誘導加熱調理器の誘導加熱動作中において、利用者が操作部18に対して出力変更(火力変更)を行った場合には、前述のふきこぼれ検知動作はリセットされて、新たにふきこぼれ検知動作が開始される。但し、新たに設定された誘導加熱動作の初期段階において、ふきこぼれ検知動作を行わない一定時間は短く(例えば、3秒に)設定されている。この初期段階においてふきこぼれ検知動作を行わない一定時間は、その状況(出力、温度など)に応じて適宜設定され得る。
本実施の形態に係る誘導加熱調理器のふきこぼれ検知部11は、検知期間(第1所定時間:例えば、1秒間)内において電極9の静電容量を複数回検出して、検出された複数の静電容量の平均値を算出して、その静電容量の平均値を基準値(Vo)と比較するように構成されている。ここで、検知期間(例えば、1秒間)において複数回検出された静電容量のうち、最終回に検出された静電容量をその検知期間の静電容量であるとして基準値(Vo)と比較するように構成してもよい。このように構成することにより、検知期間において検出された静電容量が大きく変動しても、最終的な最新の静電容量を基準値(Vo)と比較することになるので、状態検知の精度を高めることが可能となる。
また、本実施の形態に係る誘導加熱調理器において、ふきこぼれ検知部11が、検知期間(第1所定時間:例えば、1秒間)内において、複数回検知された複数の静電容量における基準値(Vo)に対する変化量が基準値更新停止閾値(3digit)以上となったとき、記憶部12に対する基準値(Vo)の更新を停止させるとともに、そのときの検知期間がリセットされて、新たに検知期間の計測が開始され、記憶部12に対して基準値更新処理を実行させるよう構成してもよい。
1.3.ふきこぼれ検知動作設定手順
1.3.1.メニュー表示
図4Aから図4Eは、実施の形態1に係る誘導加熱調理器における操作部18及び表示部20のメニュー表示の状態、並びに、ふきこぼれ検知動作を設定する手順を示している。
図4Aは、実施の形態1に係る誘導加熱調理器が誘導加熱動作前であるときに、利用者が加熱条件を設定する際の、操作部18及び表示部20の表示状態図である。図4Aに示すように、操作部18のメニュー表示部には「メニュー」の操作スイッチのみが表示されている。利用者が「メニュー」マークを選択(押圧)すると、図4Bに示すように、「メニュー」の他に、操作部18にて「切/スタート」マークが、表示部20にて「加熱」、「鍋マーク」、「揚げ物」、「焼き物」、「やかんマーク」、及び「こげつき」のマークが、表示される。このとき、「加熱」のマークのみが点滅表示される。
図4Bに示す状態において、「切/スタート」マークを選択(押圧)すると、誘導加熱動作が開始されるとともに、こげつき検知動作が開始される。こげつき検知動作とは、加熱容器1の内容物のこげつきを検知するものであり、温度検知部17において急激な温度上昇などの情報に基づいて検知される。この誘導加熱動作のときには、こげつき検知動作のみが作動して、ふきこぼれ検知動作は開始されていない。
図4Bに示す状態において、「メニュー」マークを選択(押圧)すると、図4Cに示すように表示部20のメニュー表示部が表示される。図4Cに示すように、図4Bに示す表示部20のメニュー表示部に新たに「ふきこぼれ」のマークが表示されるとともに、表示部20のメニュー表示部の「加熱」および「鍋マーク」が点滅表示される。即ち、この状態において利用者が「切/スタート」マークを選択(押圧)することにより、誘導加熱動作が開始されるとともに、こげつき検知動作及びふきこぼれ検知動作が開始されることを示している。図4Dは、誘導加熱動作中の操作部18及び表示部20の表示状態を示している。図4Dに示すように、誘導加熱動作中は「加熱」、「鍋マーク」、「メニュー」および「切/スタート」が表示されており、誘導加熱動作中において利用者はいつでもメニュー変更、若しくは誘導加熱動作を停止することが可能である。
上述のように、ふきこぼれ検知動作が設定された誘導加熱動作中において、前述のふきこぼれ検知動作の結果、ふきこぼれ判定が確定してふきこぼれ発生を検知すると、図4Eに示すように、表示部20のメニュー表示部には「ふきこぼれ」が点滅表示される。なお、実施の形態1に係る誘導加熱調理器は、ふきこぼれを検知すると表示部20のメニュー表示部の「ふきこぼれ」が点滅表示されるように構成されているが、「ふきこぼれ」が点滅表示されるとともに、ふきこぼれ状態であることを音声にて報知するように、誘導加熱調理器を構成してもよい。
なお、実施の形態1に係る誘導加熱調理器における表示部20のメニュー表示部では、「メニュー」のマークを押圧して選択するたびに、「加熱」、「揚げ物」、「焼き物」、「やかんマーク」、そして「加熱」が、順次点滅して、被加熱物の選択が行われるように構成されている。なお、「やかんマーク」は湯沸かし動作を示している。
また、実施の形態1に係る誘導加熱調理器の操作部18には、加熱ヒータの選択、温度設定(加熱出力調整)、タイマー設定などの誘導加熱調理器において必要とされる操作スイッチ(例えば、左右の移動を示す矢印マーク、増減(+、−)を示すマークなど)が設けられている。
なお、操作部18は、通常、図2に示す操作電極16に近接して設けられる。誘導加熱調理器の安全性を確保するために、この操作部18及び操作電極16の近傍におけるふきこぼれの発生及び量は、他の電極よりも少ないことが望ましい。従って、操作部18近傍の電極9b、9eについては、インピーダンスが低いことを踏まえ、出力停止閾値である第3変化量(ΔV3)が、大きめに設定されていてもよい。
1.4.まとめ
以上のように、実施の形態1に係る誘導加熱調理器は、ふきこぼれ判定期間において、ふきこぼれの可能性がある場合には加熱出力が低減(ワットダウン)され、ふきこぼれ発生の検知確定とされたとき、誘導加熱動作を停止するよう構成されている。この状態が、図3(a)および(b)に示されている。図3(a)(b)に示すように、静電容量信号(Vc)の基準値(Vo)からの変位量が第1変位量(基準値更新停止閾値:ΔV1)以上となったときから、基準値更新期間が終了して、基準値更新停止期間に入る。基準値更新停止期間においては、基準値更新停止期間に入る直前において検出された静電容量信号(図3(a)における点Aの静電容量電圧)が基準値(Vo)として用いられる。この基準値更新停止処理においては、検出された静電容量信号(Vc)の基準値(Vo)からの変化量が第2の変化量(出力低減閾値:ΔV2)を超えたとき、インバータ4の加熱出力は大幅に低減される。その後のふきこぼれ検出期間において、ふきこぼれ検知のための電極の配置条件に拠って設定される、各電極に係るふきこぼれ発生条件が満たされたとき、ふきこぼれ検知確定とされ、加熱出力は停止される。
以上のように構成された、本実施の形態に係る誘導加熱調理器は、加熱コイルの周囲近傍で天板裏面に設けられた複数の円弧状の電極からの信号に基づいて、電極に生じた静電容量の変化量の違いを精度良く検出して、誘導加熱動作時に生じる加熱容器におけるふきこぼれの誤検知を大幅に低減できるとともに、ふきこぼれの発生を確実に検知することができる。このことにより、本実施の形態に係る誘導加熱調理器は、信頼性および安全性の高い誘導加熱調理器となる。
誘導加熱動作時に生じる加熱容器におけるふきこぼれの誤検知を大幅に低減することができる信頼性の高い誘導加熱調理器を、市場に提供することができる。
1・・・加熱容器、2・・・天板、3・・・加熱コイル、4・・・インバータ、8・・・制御部、9・・・電極、10・・・静電容量検知部、11・・・ふきこぼれ検知部、12・・・記憶部、17・・・温度検知部、18・・・操作部、20・・・表示部。

Claims (5)

  1. 加熱容器を載置する天板と、
    前記天板の下方に設けられ、前記加熱容器を誘導加熱する加熱コイルと、
    前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバータと、
    前記加熱コイルの周囲近傍で前記天板裏面に設けられた複数の電極と、
    前記電極に高周波信号を供給して前記電極の静電容量を検出する静電容量検知部と、
    検出された静電容量を基準値として記憶可能な記憶部と、
    前記インバータの加熱出力が誘導加熱開始時に設定された第1設定値になるように制御する制御部と、
    少なくとも前記静電容量検知部において検出された静電容量における基準値に対する変化量が、第3変化量以上である場合に、ふきこぼれ状態を検知し前記インバータの加熱動作を停止するか又は前記インバータの加熱出力を前記第1設定値より小さな第3設定値に低減するふきこぼれ検知部と
    を備え、
    前記電極は、線状で前記加熱コイルの外周近傍に前記加熱コイルに沿って設けられ、
    前記ふきこぼれ検知部は、前記複数の電極の各々に対して、互いに異なる前記第3変化量が設定されていることを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 前記ふきこぼれ検知部は、
    (1)前記静電容量検知部において検出された静電容量における基準値に対する変化量が第1変化量値未満である場合、最新の静電容量を基準値として前記記憶部に記憶させる基準値更新処理を実行し、
    (2)前記静電容量検知部において検出された静電容量における基準値に対する変化量が第1変化量以上である場合、前記基準値更新処理を停止することを特徴とする
    請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記ふきこぼれ検知部は、
    (3)前記静電容量検知部において検出された静電容量における基準値に対する変化量が、前記第1変化量より大きく前記第3変化量より小さい第2変化量以上である場合、前記インバータの加熱出力を、前記第1の設定値より小さい第2設定値に低減することを特徴とする
    請求項2に記載の誘導加熱調理器。
  4. 更に、前記天板上に設けられた操作部を備え、
    前記操作部の近傍の前記電極の前記第3変化量は、他の電極と比べて、大きくなるように設定されていることを特徴とする
    請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  5. 前記ふきこぼれ検知部は、前記加熱コイルの設定出力が大きくなるほど、第3変化量が大きくなるように前記第3の変化量を変化させることを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
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