JP5836792B2 - 撮像装置、ヒストグラムの表示方法、プログラム - Google Patents
撮像装置、ヒストグラムの表示方法、プログラム Download PDFInfo
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Description
露出値の調整を補助するための機構としては、たとえば、特許文献1には、固体撮像素子が撮像している画像から、画素ごとに輝度レベルをカウントし、その輝度分布を示すヒストグラムを液晶モニタに表示する構成が開示されている。このような構成によれば、ユーザーは、ヒストグラムから、撮像時に露出が適正か否かが確認できる。
一方、一般に、画像による三次元計測技術として、視差のついた一対の画像(以下基準画像、参照画像とする)から被写体の距離を計測するいわゆるステレオマッチングが知られている。ステレオマッチングでは、基準画像の特定の領域が参照画像のどの位置に存在するかを相関演算によって求めることで、視差および距離を演算することが出来る。しかしながら、ステレオマッチングには、特定の条件下において、例えば画像変化のない領域や同一パターンが連続するような画像においては、一意に対応点が定まらず、誤った対応付けを行ってしまうという問題がある。このため、特許文献2には、誤対応を軽減するために、ステレオマッチングの演算結果に信頼度を付加し、信頼度の低い領域については再探索範囲を設定し、再探索を行う手法が開示されている。
また、本発明は、画像信号を生成するステップと、生成した画像信号に基づいて被写体までの距離を演算するステップと、前記被写体までの距離の演算の結果の信頼度を演算するステップと、前記信頼度の演算の結果と前記被写体までの距離の演算の結果とに基づいて、前記被写体までの距離に応じて複数のヒストグラムを生成するステップと、前記複数のヒストグラムを表示するステップと、を有し、前記複数のヒストグラムは、前記画像信号から得られた輝度値のレベルのヒストグラムと前記画像信号から得られた色成分のヒストグラムの少なくともいずれかであることを特徴とする。
また、本発明は、ヒストグラムを表示する表示部を有する撮像装置のコンピュータに、画像信号を生成するステップと、生成した画像信号に基づいて被写体までの距離を演算するステップと、前記被写体までの距離の演算の結果の信頼度を演算するステップと、前記信頼度の演算の結果と前記被写体までの距離の演算の結果とに基づいて、前記被写体までの距離に応じて複数のヒストグラムを生成するステップと、前記複数のヒストグラムを表示するステップと、を実行させ、前記複数のヒストグラムは、前記画像信号から得られた輝度値のレベルのヒストグラムと前記画像信号から得られた色成分のヒストグラムの少なくともいずれかであることを特徴とするプログラムである。
図1は、本発明の第1の実施例にかかわるデジタルカメラの要部の構成を模式的に示すブロック図である。
図1において、100はデジタルカメラである。なお、デジタルカメラ100は、デジタルスチルカメラとデジタルビデオカメラのいずれであってもよい。本発明の第1の実施例においては、デジタルカメラ100がデジタルスチルカメラであるものとする。
101は撮像光学系である。撮像光学系101は、ズームレンズやフォーカシングレンズ(以下、撮像レンズと称する)により構成される。
102は、撮像素子である。撮像素子102には、CCDやCMOSセンサーが適用される。そして、撮像素子102は、撮像光学系101の撮像レンズによって結像された被写体像を光電変換して画像信号(電気信号)を生成し、生成した画像信号を出力する。撮像素子102は、ベイヤー配列される複数の画素を有し、各画素の出力を加算してベイヤー配列の画像信号を生成する。撮像素子の構成については後述する。
103は、A/D変換部である。A/D変換部103は、撮像素子102が出力する画像信号を、アナログ信号からデジタル信号に変換する。そして、撮像素子102が出力する画像信号は、A/D変換部103を介して信号処理部106(後述)および瞳分割画像取得部108(後述)に入力される。
104はシステム制御用CPUである。システム制御用CPU104はデジタルカメラ100のシステム全体の動作を制御する。
105は、メモリである。メモリ105は、データを記憶する。
106は、信号処理部である。信号処理部106には、撮像素子102が出力した画像信号が、A/D変換部103によりデジタル信号に変換された後に入力される。そして、信号処理部106は、撮像素子102が出力するベイヤー配列の画像信号に対して所定の信号処理を行う。
107は、画像処理部である。画像処理部107は、信号処理部106が出力する画像信号に対して、ホワイトバランスの調整などの画像処理を行う。
108は瞳分割画像取得部である。瞳分割画像取得部108には、撮像素子102が出力する画像信号が、A/D変換部103によりデジタル信号に変換された後に入力される。そして、瞳分割画像取得部108は、撮像素子102によって瞳分割された信号情報に基づいて、左右に視差のついた1対のステレオ画像を生成する。
109は、距離演算部である。距離演算部109は、瞳分割画像取得部108が生成したステレオ画像から、被写体の距離を演算する。被写体の距離の演算の方法には、複数の光電変換領域を有する撮像素子を使用した位相差検出方式が適用される。
図2(a)は、撮像素子102の画素の構成を示す平面図であり、図2(b)は、撮像素子102の画素の構成を示す断面図である。図2において、700はマイクロレンズであり、703は画素であり、701と702は画素703の光電変換部である。図2に示すように、1つのマイクロレンズ700に対して、1つの画素703を有する。そして、1つの画素703は、左右の二つの光電変換部701,702を有する。このような構成により、撮像素子102は、瞳分割を行う。説明の便宜上、左右の光電変換部701の一方をA画素、他方をB画素と称して区別する。また、A画素により形成される画像(=A画素のみを集めて形成される画像)をA画像と称し、B画素により形成される画像をB画像と称する。
図3は、第1の実施例における撮像素子102の画素703の光電変換部701,702と、カラーフィルター801R,802R,801G,802G,801B,802Bの配置を模式的に示す平面図である。なお、図3においては、2列×2列の画素をのみを抜き出して示す。撮像素子102の各画素703には、R(赤色)のカラーフィルター801R,802Rと、G(緑)のカラーフィルター801G,802Gと、B(青)のカラーフィルター801B,802Bが規則的に並べられる。これにより、撮像素子102には、一般的なベイヤー配列が形成される。1つの画素703は、それぞれA画像とB画像のための2つの光電変換部701,702を有している。例えば、図3では、左上のGの画素703は、左側の光電変換部701(符号G1で示す光電変換部)および右側の光電変換部701(符号G2で示す光電変換部)を有する。このような構成によれば、各画素703の2つの光電変換部701,702は、瞳分割によって異なる射出瞳を通過した光を光電変換する。
112はヒストグラム生成部である。ヒストグラム生成部112は、複数のヒストグラムを生成する。ヒストグラム生成部112は、ヒストグラム演算用のマイコンを有する。そして、ヒストグラム生成部112は、設定されているヒストグラム生成モードに応じて、ヒストグラムを生成する。ヒストグラム生成モードについては後述する。
113は、表示用画像生成部である。表示用画像生成部113は、撮像用画像に、絞り数値や、ISO感度や、ヒストグラム生成部112が生成したヒストグラムなどの情報を重畳した表示用画像を生成する。なお、撮像用画像とは、撮像素子102によって生成され、A/D変換部103と信号処理部106と画像処理部107によって所定の信号処理と画像処理が施された画像をいう。
114は、表示部である。表示部114は、TFT液晶表示パネルなどの画像表示デバイスを有する。そして、表示部114は、表示用画像生成部113が生成した表示用画像を、D/A変換部(図略)を介して表示する。
なお、表示用画像生成部113は、撮像用画像をリアルタイムで処理し、表示部114は、表示用画像生成部113が生成した表示用画像を、リアルタイムで表示できる。これにより、表示部114は、電子ビューファインダー(EVF)機能を実現することができる。また、表示部114は、複数のヒストグラムを同時に表示することができる(=複数のヒストグラムを含む表示用画像を表示できる)。
115は、ヒストグラム生成方法切替部である。ヒストグラム生成方法切替部115は、ユーザーによるモード切替操作によって、ヒストグラム生成モードを切替える。ヒストグラム生成モードは、「推定モード」と「除外モード」と「通常モード」の3種類のいずれかに設定される。「推定モード」においては、ヒストグラム生成部112は、信頼度演算部110により信頼度が低いと判定された画素の距離を、周辺の画素から補間してヒストグラムを作成する。「除外モード」においては、ヒストグラム生成部112は、信頼度演算部110により信頼度が低いと判定された画素の情報を除外してヒストグラムを作成する。「通常モード」においては、ヒストグラム生成部112は、信頼度の高低に関わらず、ヒストグラムを作成する。そして、ヒストグラム生成部112は、ヒストグラム生成方法切替部115により設定されたモードに基づき、複数のヒストグラムを生成する。なお、実施例では、ヒストグラム生成方法切替部115は、「推定モード」と「除外モード」と「通常モード」3種類のモードが指定可能であるが、他の種類のモードを選択項目として含む構成であっても良い。
ここで、表示部114にヒストグラムを表示させる処理の全体的な流れについて、図7を参照して説明する。図7は、表示部に複数のヒストグラムを表示させる処理の全体的な流れを示すフローチャートである。
まず、ステップS700において、システム制御用CPU104は、表示部114にヒストグラムを表示させる処理を開始する。
次に、ステップS701において、システム制御用CPU104は、ヒストグラム表示モードがONかOFFの判定を行う。ヒストグラム表示モードがOFFの場合は(「NO」の場合は)、システム制御用CPU104は、ヒストグラムの生成を行わずにステップS708に進む。一方、ステップS701において、ヒストグラム表示モードがONの場合は(「YES」の場合は)、システム制御用CPU104は、ステップS702に進む。
ステップS702においては、システム制御用CPU104は、距離別ヒストグラムの表示がONかOFFの判定を行う。距離別ヒストグラム表示モードがONの場合は(「YES」の場合は)、システム制御用CPU104は、ステップS703に進み、距離別ヒストグラムの生成方法の判定を行う。一方、距離別ヒストグラム表示モードがOFFの場合は(「NO」の場合は)、システム制御用CPU104は、ステップS707に進み、画像全体のヒストグラムを生成する。その後、システム制御用CPU104は、ステップS708に進む。
次に、ステップS703において、システム制御用CPU104は、設定されているヒストグラム生成モードを判断する。そして、システム制御用CPU104は、ヒストグラム生成モードが「推定モード」に設定されていればステップS704に進み、「除外モード」に設定されていればステップS705に進み、「通常モード」に設定されていればステップS706に進む。
ステップS704、S705、S706では、ヒストグラム生成部112は、システム制御用CPU104により判定されたヒストグラム生成モードに応じて、距離範囲ごとの複数のヒストグラムを生成する。なお、距離範囲ごとの複数のヒストグラム作成の方法は後述する。ステップS704,S705,S706のそれぞれでのヒストグラム生成処理が終了すると、システム制御用CPU104は、ステップS708に進む。
ステップS708では、表示用画像生成部113は、ステップS704,S705,S706,S707のそれぞれで生成した複数のヒストグラムを、画像処理部107が画像処理した撮像用画像に合成する。合成された画像が、表示部114において表示される表示用画像となる。そして、表示部114は、表示用画像生成部113が生成した表示用画像を表示する。したがって、表示部114には、複数のヒストグラムが同時に表示される。なお、ステップS701において、ヒストグラム表示がOFFであった場合には、表示用画像生成部113は、ステップS704,S705,S706,S707のそれぞれで生成したヒストグラムを、105で画像処理された撮像用画像に合成しない。このため、この場合には、表示部114はヒストグラムを表示しない。
ステップS709において、この処理が終了する。
次いで、ヒストグラム生成モードが「推定モード」の場合におけるヒストグラムの生成の処理について、図8を参照して説明する。この処理は、図7のステップS704に含まれる処理である。
推定モードにおいては、ヒストグラム生成部112(=ヒストグラム演算用のマイコン)は、信頼度の低い画素の距離情報を、当該画素の周辺に存在する信頼度の高い画素の距離情報に基づいて補間する。そして、ヒストグラム生成部112は、補正結果を用いて輝度値の分布を示すヒストグラムを生成する。
ステップS800では、ヒストグラム生成部112は、推定モードにおけるヒストグラム生成の処理を開始する。
ステップS801では、ヒストグラム生成部112は、ヒストグラムの演算回数を初期化する。そして、ヒストグラム生成部112は、初期化が終わるとステップS802に進む。
ステップS802では、ヒストグラム生成部112は、1フレームの画素数と演算回数を比較する。演算回数が1フレームの画素数よりも大きければ、ヒストグラム生成部112は、ヒストグラム作成終了と判断しステップS810に移行する。一方、演算回数が1フレームの画素数よりも少ない場合は、ヒストグラム生成部112は、ステップS803に移行する。
ステップS803では、ヒストグラム生成部112は、現在演算中の画素に対する距離の演算の結果の信頼度の高低を判定する。信頼度の高低の判定の方法は、前記のとおりである。信頼度が低い場合はステップS804の補間処理に移行し、信頼度が高い場合はステップS805へと移行する。
ステップS804では、ヒストグラム生成部112は、距離演算の信頼度の低い画素の距離情報を、当該画素の周辺に存在する信頼度の高い距離情報を有する画素の距離情報で上書きする。このように、ヒストグラム生成部112は、ヒストグラム生成モードが「推定モード」に設定されており、かつ、信頼度演算部110の出力結果が「低い信頼度」であった場合に、低い信頼度の画素の距離情報を周囲の信頼度高の画素から補間する。
ステップS805では、ヒストグラム生成部112は、各画素の距離情報から、各画素が、特定の閾値により分割された複数の距離範囲のいずれに該当するかを判定する。この実施例では、特定の閾値により分割された複数の距離範囲として、「近距離」と「中距離」と「遠距離」の3つの距離範囲が適用される。そしてこの実施例においては、「近距離」は、被写体までの距離が0〜3mの距離範囲に設定される。「中距離」は、被写体までの距離が3〜8mの距離範囲に設定される。「遠距離」は、被写体までの距離が8〜∞mの距離範囲に設定される。ヒストグラム生成部112は、各画素の距離情報が、「近距離」と「中距離」と「遠距離」のいずれであるかを判定する。そして、ヒストグラム生成部112は、判定結果に基づいて、ステップS806,ステップS807,ステップS808のいずれかに移行する。具体的には、ヒストグラム生成部112は、距離情報が「近距離」(0〜3m)の場合にはS806へ移行し、距離情報が「中距離」(3〜8m)の場合にはステップS807へ移行し、距離情報が「遠距離」(8〜∞m)の場合にはステップS808へ移行する。
なお、前記距離範囲の分割の数および前記特定の閾値は一例であり、本発明は、前記分割数および前記閾値に限定されるものではない。
ステップS806〜ステップS808では、ヒストグラム生成部112は、ステップS805で特定の閾値で分割された距離ごとの画素の輝度値のレベルをカウントする。たとえば、輝度値のレベルは256段階で分類される。そして、ヒストグラム生成部112は、分類した画素の輝度値を、それぞれのヒストグラム演算カウンタに加算する。このように、ステップS806、ステップS807、ステップS808においては、ヒストグラム生成部112は、特定の閾値で分割された距離範囲ごとに、輝度値の分布を示すヒストグラムを生成する。
ステップS809では、ヒストグラム生成部112は、現在の演算回数をインクリメントし、ステップS802へと移行する。
ステップS810において、推定モードにおけるヒストグラム生成が終了する。
次いで、ヒストグラム生成モードが「除外モード」の場合におけるヒストグラムの生成の処理について、図9を参照して説明する。この処理は、図7のステップS705に含まれる処理である。
除外モードにおいては、ヒストグラム生成部112(=ヒストグラム演算用のマイコン)は、信頼度の低い画素を除外して輝度値の分布を示すヒストグラムを生成する。
ステップS900では、ヒストグラム生成部112は、除外モードにおけるヒストグラム生成の処理を開始する。
ステップS901では、ヒストグラム生成部112は、ヒストグラムの演算回数を初期化する。そして、ヒストグラム生成部112は、初期化が終わるとステップS902に進む。
ステップS902では、ヒストグラム生成部112は、1フレームの画素数と演算回数を比較する。演算回数が1フレームの画素数よりも大きければ、ヒストグラム生成部112は、ヒストグラム作成終了と判断しステップS909に移行する。一方、演算回数が1フレームの画素数よりも少ない場合は、ヒストグラム生成部112は、ステップS903に移行する。
ステップS903では、ヒストグラム生成部112は、現在演算中の画素に対する距離の演算の結果の信頼度の高低を判定する。信頼度の判定の方法は、前記のとおりである。信頼度が高い場合はステップS904に移行し、信頼度が低い場合はステップS908へ移行する。
ステップS904では、ヒストグラム生成部112は、各画素の距離情報から、各画素が、特定の閾値により分割された複数の距離範囲のいずれに該当するかを判定する。なお、距離範囲の分割数および特定の閾値は、前記の「推定モードにおけるヒストグラムの生成の処理」(S805)と同じ構成が適用される。したがって、ヒストグラム生成部112は、各画素の距離情報が、「近距離」と「中距離」と「遠距離」のいずれであるかを判定する。そして、ヒストグラム生成部112は、距離情報が「近距離」(0〜3m)の場合にはS905へ移行し、距離情報が「中距離」(3〜8m)の場合にはステップS906へ移行し、距離情報が「遠距離」(8〜∞m)の場合にはステップS907へ移行する。
ステップS905,ステップS906、ステップS907のそれぞれでは、ヒストグラム生成部112は、ステップS904で特定の閾値で分割された距離範囲ごとに画素の輝度値のレベルをカウントする。たとえば、輝度値のレベルは256段階で分類される。そして、ヒストグラム生成部112は、分類した画素の輝度を、それぞれのヒストグラム演算カウンタに加算する。このように、ステップS905、ステップS906、ステップS907においては、ヒストグラム生成部112は、特定の閾値で分割された距離範囲ごとに輝度値の分布を示すヒストグラムを生成する。
ステップS908では、ヒストグラム生成部112は、現在の演算回数をインクリメントし、ステップS902へと移行する。
ステップS909において、除外モードにおけるヒストグラム生成の処理が終了する。
次いで、ヒストグラム生成モードが「通常モード」の場合におけるヒストグラムの生成の処理について、図10を参照して説明する。この処理は、図7のステップS706に含まれる処理である。
通常モードにおいては、ヒストグラム生成部112(=ヒストグラム演算用のマイコン)は、距離の演算の結果のみを用いて、輝度値の分布を示すヒストグラムを生成する。
ステップS1000では、ヒストグラム生成部112は、通常モードにおけるヒストグラム生成の処理を開始する。
ステップS1001では、ヒストグラム生成部112は、ヒストグラムの演算回数を初期化する。そして、ヒストグラム生成部112は、初期化が終わると、ステップS1002に進む。
ステップS1002では、ヒストグラム生成部112は、1フレームの画素数と演算回数を比較する。演算回数が1フレームの画素数よりも大きければ、ヒストグラム生成部112は、ヒストグラム作成終了と判断し、ステップS1008に移行する。一方、演算回数が1フレームの画素数よりも少ない場合は、ヒストグラム生成部112は、ステップS1003に移行する。
ステップS1003では、ヒストグラム生成部112は、各画素の距離情報から、各画素が、特定の閾値により分割された複数の距離範囲のいずれに該当するかを判定する。なお、距離範囲の分割数および特定の閾値は、前記の「推定モードにおけるヒストグラムの生成の処理」(S805)と同じ構成が適用される。したがって、ヒストグラム生成部112は、各画素の距離情報が、「近距離」と「中距離」と「遠距離」のいずれであるかを判定する。そして、ヒストグラム生成部112は、距離情報が「近距離」(0〜3m)の場合にはS1004へ移行し、距離情報が「中距離」(3〜8m)の場合にはステップS1005へ移行し、距離情報が「遠距離」(8〜∞m)の場合にはステップS1006へ移行する。
ステップS1004、ステップS1005、ステップS1006のそれぞれでは、ヒストグラム生成部112は、ステップS1003で特定の閾値で分割された距離範囲ごとに、画素の輝度値のレベルをカウントする。たとえば、輝度値のレベルは256段階で分類される。そして、ヒストグラム生成部112は、分類した画素の輝度を、それぞれのヒストグラム演算カウンタに加算する。このように、ステップS1004、ステップS1005、ステップS1006においては、ヒストグラム生成部112は、特定の閾値で分割され距離範囲ごとに輝度値の分布を示すヒストグラムを生成する。
ステップS1007では、ヒストグラム生成部112は、現在の演算回数をインクリメントし、ステップS1002へと移行する。
ステップS1008において、通常モードにおけるヒストグラム生成の処理が終了する。
次いで、表示部114によるヒストグラムの表示の例について、図11を参照して説明する。図11(a)は、表示部114が表示する表示用画像の全体の例を示す図である。図11(b)は、表示部114が表示する表示用画像に含まれるヒストグラムの表示の態様の例を示す図である。
表示部114は、デジタルカメラ100が撮像可能な状態において電子ビューファインダー600として機能すると、表示用画像生成部113が生成する表示用画像を逐次表示する。
図11(a)において、601は、ISO感度表示である。ISO感度表示601は、ISO感度の現在の設定値を、撮像用画像に重畳して表示する。
602は、F値および露出補正の設定値表示である。F値および露出補正の設定値表示602は、現在のF値および露出補正の設定値を、撮像用画像に重畳して表示する。
603は、近距離の被写体を示す。近距離の被写体603は、デジタルカメラ100から0〜3mの距離に存在する被写体とする。604は、中距離の被写体を示す。中距離の被写体604は、デジタルカメラ100から3〜8mの距離に存在する被写体とする。605は、遠距離の被写体を示す。遠距離の被写体605は、デジタルカメラ100から8〜∞mの距離に存在する被写体とする。
606は、ヒストグラム表示である。ヒストグラム表示606は、ヒストグラム生成部112が生成した距離別の複数のヒストグラムを、撮像用画像に重畳して同時に表示する。図11(b)は、ヒストグラム表示606を拡大して示す図である。
607は上段の補助表示である。610は、上段のヒストグラムである。上段の補助表示607は、上段のヒストグラム610が、近距離(0〜3m)の距離範囲のヒストグラムであることを示す。上段のヒストグラム610は、近距離の被写体603の輝度値の分布を示す。
608は中段の補助表示である。611は、中段のヒストグラムである。中段の補助表示608は、中段のヒストグラム611が、中距離(3〜8m)の距離範囲のヒストグラムであることを示す。中段のヒストグラム611は、中距離の被写体604の輝度値の分布を示す。
609は、下段の補助表示である。612は、下段のヒストグラムである。下段の補助表示609は、下段のヒストグラム612が、遠距離(8〜∞m)の距離範囲のヒストグラムであることを示す。下段のヒストグラム612は、遠距離の被写体605の輝度値の分布を示す。
このように、表示用画像生成部113は、撮像用画像に複数のヒストグラムを重畳した表示用画像を生成する。したがって、表示部114は、複数のヒストグラムを同時に表示できる。
また、実施例では1つのマイクロレンズに対して複数の光電変換部で瞳分割をした例を示したが、本発明は、このような構成に限定されない。要は、瞳分割されている信号であっても、同様の効果が得られる。たとえば、マイクロレンズと光電変換部の間で遮光することによって瞳分割された信号でも同様の効果がある。
また、実施例1においては、単板の撮像素子による画像を用いる構成を示すが、本発明は、2板以上の撮像素子を有する撮像装置であっても、同様の効果が得られる。また瞳分割は、マイクロレンズと光電変換部の間でなくてもよい。たとえば、1枚の撮像素子が、時間分割によってA画像とB画像と生成する構成であってもよい。
また、実施例1では、被写体までの距離を演算する方法として、瞳分割された像の一致度を使用して演算する方法を示したが、本発明はこの方法に限定されない。たとえば、被写体までの距離を演算する方法としては、コントラスト法や、コントラスト法とのハイブリッド方式による方法が適用できる。
図12において、1201はミラーである。1202は絞りである。1203はリレーレンズである。リレーレンズ1203は、物体側の焦点位置にある点光源からの光を平行にする。ミラー1201は、光を平行領域(=リレーレンズ1203によって光が平行となった領域)において同時に左右に2つに分割する。1204,1205はミラーである。1206,1207は結像レンズである。1208,1209は撮像素子である。ミラー1204,1205は、左右に2つに分割された光のそれぞれを、左右それぞれの結像レンズ1206,1207に導き、左右それぞれの結像レンズ1206,1207に導かれた光は、それぞれ、撮像素子1208,1209に結像する。このような構成の光学系を有する撮像装置においては、別々の撮像素子1208,1209がA画像とB画像とを生成する。そして、このような光学系を有する撮像装置に本発明が適用されると、前記実施例1と同様の効果が得られる。
Claims (8)
- 画像信号を生成する撮像素子と、
前記画像信号から被写体までの距離を演算する距離演算部と、
前記距離演算部の演算の結果の信頼度を演算する信頼度演算部と、
前記信頼度の演算の結果と前記被写体までの距離の演算の結果とに基づいて、前記被写体までの距離に応じて複数のヒストグラムを生成するヒストグラム生成部と、
前記複数のヒストグラムを表示する表示部と、
を有し、
前記複数のヒストグラムは、前記画像信号から得られた輝度値のレベルのヒストグラムと前記画像信号から得られた色成分のヒストグラムの少なくともいずれかであることを特徴とする撮像装置。 - 信頼度の低い画素について前記被写体までの距離の補間を行う補間演算部を更に備え、
前記ヒストグラム生成部は、信頼度が高い画素については前記距離演算部が演算した前記被写体までの距離を用い、信頼度が低い画素については前記信頼度と前記距離演算部が演算し前記補間演算部が補間した前記被写体までの距離とを用いて、前記被写体までの距離に応じて前記複数のヒストグラムを生成することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 前記ヒストグラム生成部は、前記距離演算部が演算した前記被写体までの距離に基づいて、特定の閾値で分割された前記複数のヒストグラムを生成することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記ヒストグラム生成部は、ヒストグラムの生成方法を切り替えられることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記ヒストグラム生成部による前記ヒストグラムの生成方法には、前記信頼度演算部が信頼度が低いと判定した画素の輝度値を除外して前記複数のヒストグラムを生成する方法が含まれることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
- 前記表示部は、前記ヒストグラム生成部が生成した前記複数のヒストグラムを同時に表示することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 画像信号を生成するステップと、
生成した画像信号に基づいて被写体までの距離を演算するステップと、
前記被写体までの距離の演算の結果の信頼度を演算するステップと、
前記信頼度の演算の結果と前記被写体までの距離の演算の結果とに基づいて、前記被写体までの距離に応じて複数のヒストグラムを生成するステップと、
前記複数のヒストグラムを表示するステップと、
を有し、
前記複数のヒストグラムは、前記画像信号から得られた輝度値のレベルのヒストグラムと前記画像信号から得られた色成分のヒストグラムの少なくともいずれかであることを特徴とするヒストグラムの表示方法。 - ヒストグラムを表示する表示部を有する撮像装置のコンピュータに、
画像信号を生成するステップと、
生成した画像信号に基づいて被写体までの距離を演算するステップと、
前記被写体までの距離の演算の結果の信頼度を演算するステップと、
前記信頼度の演算の結果と前記被写体までの距離の演算の結果とに基づいて、前記被写体までの距離に応じて複数のヒストグラムを生成するステップと、
前記複数のヒストグラムを表示するステップと、
を実行させ、
前記複数のヒストグラムは、前記画像信号から得られた輝度値のレベルのヒストグラムと前記画像信号から得られた色成分のヒストグラムの少なくともいずれかであることを特徴とするプログラム。
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