まず、本発明が適用された遊技者用充電システムの構成は、図1に示すように、主に、遊技場内に設置された遊技島1(図2参照)の両側面に並列設置されるカードリーダ(CR)式パチンコ機(以下パチンコ機)2に1対1に対応して設けられた本発明の充電電力供給手段となる充電ボックス7a,7bと、同一の遊技島1内に設けられている各充電ボックス7a,7bに所定電圧の直流電力を供給するために各遊技島毎に設けられた共通電源50と、各遊技島1毎に設けられ、個々の遊技島1に設置されている充電ボックス7a,7bや共通電源50とともに遊技用装置であるカードユニット3にデータ通信可能に接続された島コンピュータ5と、該島コンピュータ5とローカルエリアネットワークにて接続されて、パチンコ機2やパチンコ機2に対して1対1に対応設置されるカードユニット3や充電ボックス7a,7bの管理を行うホールコンピュータ150とから主に構成されている。
尚、ローカルエリアネットワークには、図1に示すように、ホールコンピュータ150に加えて、当該遊技場に会員登録した会員遊技者を管理するための会員管理コンピュータ120や、カードユニット3において遊技媒体であるパチンコ玉の貸出し等に使用されるプリペイドカードであるビジターカードまたは会員登録により会員遊技者に発行されたプリペイドカード機能を有する会員カードに残存するプリペイド残額を管理するカード管理コンピュータ100も接続されており、ホールコンピュータ150、会員管理コンピュータ120、カード管理コンピュータ100が相互にデータ通信を実施できる。
また、ローカルエリアネットワークに接続されている各遊技島1の島コンピュータ5は、通信データの中継機能を有しており、ホールコンピュータ150、会員管理コンピュータ120、カード管理コンピュータ100は、該島コンピュータ5に接続されている当該遊技島1内の各機器とも島コンピュータ5を介して相互にデータ通信を実施できる。
具体的には、ホールコンピュータ150は、各遊技島1の島コンピュータ5を介して各遊技島1に設けられたカードユニット3や充電ボックス7a,7bや共通電源50と双方向のデータ通信を実施することができ、各カードユニット3からは、各カードユニット3が対応するパチンコ機2における遊技情報である台データが取得されて定期的に島コンピュータ5に送信されることで、これら遊技情報(台データ)が島コンピュータ5にてまとめられて、ホールコンピュータ150に所定時間毎に送信されるようになっており、ホールコンピュータ150において各パチンコ機2における遊技情報(台データ)が一元的に管理されるようになっている。
また、会員管理コンピュータ120は、各遊技島1の島コンピュータ5を介して各遊技島1に設けられたカードユニット3と双方向のデータ通信を実施することができ、各カードユニット3との間において会員カードの受付けに伴う会員情報の送受信や貯玉情報の送受信等を行う。
カード管理コンピュータ100は、各遊技島1の島コンピュータ5を介して各遊技島1に設けられたカードユニット3と双方向のデータ通信を実施することができ、各カードユニット3との間において、該カードユニット3に受付けられたビジターカードや会員カードに残存するプリペイド残額に関する情報の送受信を行う。
尚、本実施例のカードユニット3と対応するパチンコ機2とは、パチンコ玉の貸出に伴う各種の信号を入出力するために直接に接続されている。
はじめに、本実施例の充電ボックス7a,7bについて説明すると、充電ボックス7a,7bは、図2に示すように、パチンコ機2の下方位置に遊技島1の側面を横断するように形成された遊技島1の膳板6の各パチンコ機2の前方位置に、各パチンコ機2に1対1に対応して設けられている。
充電ボックス7a,7bは、膳板6の上面から窪んだ凹部71となるように、上方に開放する有底箱状体とされていて、該凹部71に携帯電話や音楽プレーヤー等の携帯端末を投入して受付けすることで、それぞれの充電ボックス7a,7bで1台毎、合計2台の携帯端末を同時に投入して充電できるようになっている。
尚、本実施例では、各充電ボックス7a,7bを、遊技者の操作性を考慮して各パチンコ機2の前方部分の膳板6に設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら充電ボックス7a,7b等の充電器をその他の位置、例えば、パチンコ機2の上部位置の装飾パネル表面等に設けるようにしても良い。
また、本実施例では、各パチンコ機2の前方部分の膳板6のスペースが比較的少ないことから、2つの充電ボックス7a,7bのみを各パチンコ機2毎に設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら充電ボックスの数を3以上として、3台以上の携帯電話を充電できるようにしても良い。
充電ボックス7a,7bの上部開口のパチンコ機2側部分には、図4に示すように、残りの充電時間や優先情報等の各種の情報が表示される表示部74が設けられているとともに、該表示部74の表面には、透明のタッチパネル76(図6参照)が設けられており、遊技者による操作の受付けを該表示部74上において実施できるようになっている。
また、充電ボックス7a,7bの上部開口は、充電ボックス7a,7bの側方位置に設けられた開閉駆動部79(図6参照)によって進退される開閉カバーとしての透明な強化ガラス75にて開閉されるようになっており、該強化ガラス75によって閉状態とされることで、充電ボックス7a,7b内部に投入された携帯端末の取り出しが不能とされる。
尚、本実施例では、閉状態においても投入された携帯端末を視認できるようにするために開閉カバーとして透明部材である強化ガラス75を使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら開閉カバーとして透明性を有しない金属板や樹脂板を使用しても良い。
図5は、充電ボックス7a,7bの側断面図であり、充電ボックス7a,7bは、有底四角箱状の樹脂ケース70を有している。該樹脂ケース70は、図5に示すように、2重底構造とされており、上方の第1底面70’の上面には、表示部74を構成する表示モジュール74’が設けられているとともに、投入された携帯端末が配置される。
この第1底面70’において、投入された携帯端末が配置される部分は、図4に示すように、パチンコ機2の近傍側が高く、遠方側(遊技者側)が低くなるように傾斜して形成されているとともに、遠方側(遊技者側)の端部近傍位置には、複数の柱状突起部73が、パチンコ玉Mの直径よりも離間するように形成されており、誤って充電ボックス7a,7b内部に遊技媒体であるパチンコ玉Mが進入したとしても、第1底面70’上を傾斜に沿って流下して、柱状突起部73の下流側に形成された貯留部72に集合貯留され、これらパチンコ玉が介在することで充電効率が低下する等の問題の発生を回避できるようになっている。
尚、強化ガラス75は、図4に示すように、該強化ガラス75が閉じた状態となっても貯留部72の上方を覆わないような形状とされており、貯留部72に集合貯留されたパチンコ玉はいつでも取り出すことができる。
また、下方の第2底面70”の上面には、投入された携帯端末に電界結合方式により非接触にて電力を供給する電界発生器81や制御基板80が設けられており、表示モジュール74’や電界発生器81や開閉駆動部79が該制御基板80に接続されている。
この制御基板80には、図6に示すように、電界発生器81から携帯端末に供給される電界結合方式による電界電力を制御するとともに、これら電界(電磁)結合による非接触データ通信を、電界発生器81を介して携帯端末との間で実施する駆動回路82や、島コンピュータ5を介してホールコンピュータ150との通信を行う通信部78や、該遊技島1に設置されている共通電源50に接続されて、該共通電源から供給される直流電力を駆動回路82や各部に動作電源として供給する電力回路83と、これら電力回路83、通信部78、駆動回路82、液晶表示器84、タッチパネル76、開閉駆動部79に接続されて各部の制御を行うマイクロコンピュータ(MPU)から成る制御部77が実装されている。
液晶表示器84は、表示部74を構成する表示体であり、該液晶表示器84とタッチパネル76とで、表示モジュール74’が構成されている。
開閉駆動部79は、強化ガラス75の端部に装着された図示しない駆動片をギア駆動する駆動ギアや、該駆動ギアを駆動する駆動モータ等から構成されていて、制御部77が駆動モータの動作を制御することで、強化ガラス75の開閉を制御部77が制御する。
電力回路83は、充電電力や動作電力を供給するとともに、使用している電力(電流量)を監視して、電力(電流量)情報を制御部77に出力する。
駆動回路82は、制御部77からの指示に基づいて、電界発生器81に供給する電力を制御するようになっており、これら駆動回路82に指示を出力することにより制御部77が、電界発生器81から携帯端末に供給される充電電力を制御できるようになっている。
また、駆動回路82は、充電ボックス7a,7bへの携帯端末の投入(受付け)をデータ通信により定期的(例えば、1秒毎)に検知し、該検知結果を制御部77に送信することで、制御部77が、携帯端末の投入(受付け)を検知できるようになっている。
尚、駆動回路82は、充電の実施・非実施にかかわらず、受付けた携帯端末と電界(電磁)結合による非接触近接通信によりデータ通信を実施できるようになっており、制御部77からのID取得要求を携帯端末に送信するとともに、該ID取得要求の送信に応じて返信される携帯端末IDを制御部77に出力する非接触近接通信部としても機能する。
本実施例では、上記したように、公知の非接触充電方式である、電磁誘導方式、電界結合(共鳴型)方式、電波受信方式のうち、電界結合方式を採用しており、これら非接触充電方式の技術としては、実用化されているワイヤレス充電器「eZone」(米国クアルコム社商品名)等の技術を好適に使用することができる。
つまり、この電界結合方式は、電波受信方式に比較して送信できる電力が大きいので充電に要する時間を短くできるとともに、電磁誘導(型)方式のように、充電時に金属であるパチンコ玉が携帯端末との間に誤って介在したとしても、該パチンコ玉が発熱してしまう危険性がないので、金属の遊技媒体を使用する遊技場において非接触充電を行う方式として好適であることによるが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技媒体であるパチンコ玉の進入を防ぐことができる場合、例えば、上述したように、パチンコ機2の上部位置に充電器を設置する場合には、電界結合方式ではなく電磁誘導(型)方式を採用しても良いし、これら電磁誘導(型)方式と電界結合(型)方式等、複数の方式を併用して、携帯電話が対応している方式を特定して、該特定した方式にて充電を実施するようにしても良い。
次いで、本実施例に用いた遊技機であるパチンコ機2について簡単に説明する。尚、本実施例では、遊技媒体としてパチンコ玉を使用するパチンコ機2を例示するが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技機は、遊技媒体としてメダルを使用するスロットマシン等であっても良く、遊技機としては所定の遊技を行えるものであれば良い。
パチンコ機2は、図2に示すように、カードユニット3とともに遊技島1の側面に、所定台数が並んで設置されている。
パチンコ機2は、図3に示すように、額縁状に形成されたガラス扉枠22を有し、該ガラス扉枠22の下部表面には打球供給皿23がある。打球供給皿23の上面所定箇所には、操作部14が設けられているとともに、打球供給皿23の下部には、打球供給皿23から溢れた景品玉を貯留する余剰玉受皿24と打球を発射する打球操作ハンドル(以下操作ノブ)25とが設けられている。
前記操作部14の上面には、図示しないが、前記カードユニット3において会員カード或いはプリペイドカードより読み出されたプリペイド残額データに基づくプリペイド残額が表示される残額表示器や、遊技の開始または前記打球供給皿23に持玉が少なくなったか或いは無くなった際に押圧操作されることで、前記残額表示器にプリペイド残額が存在する場合に所定数量のパチンコ玉の貸出がパチンコ機2より実施される貸出ボタンスイッチや、遊技の終了時にて前記カードユニット3に受付中の会員カードやプリペイドカードを返却させるための返却ボタンスイッチ等が設けられており、これら各部は操作部14内部に設けられている操作基板上に実装されているとともに、該操作基板とカードユニット3とが電気的に接続されている。
前記ガラス扉枠22の後方には、遊技盤26が着脱可能に取付けられている。また、遊技盤26の前面には遊技領域27が設けられている。この遊技領域27の向かって右側の下方領域に「特別図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される特図可変表示部28と、その中央付近には、「演出図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示されるとともに演出映像が表示される演出表示部29と、「普通図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される可変表示装置30とが設けられている。また遊技盤26には、複数の入賞口44や通過ゲート31、始動入賞口34、可変入賞球装置36が設けられているとともに、遊技領域27の下部には、入賞しなかった打込玉を回収するアウト口46が形成されている。
前記打球操作ノブ25の操作によって揺動されるハンマー(図示略)によって発射された打玉は、打球レールを通って遊技領域27に入り、その後、遊技領域27を流下していく。この際、発射勢いが弱すぎて前記遊技領域27に達しなかったパチンコ玉は、環流経路(図示略)を通じて前記余剰玉受皿24に環流されるようになっている。
また、前記遊技領域27に打ち込まれた打込玉が通過ゲート31を通過すると、可変表示装置30に停止表示されている普通図柄が可変開始する。
可変表示装置30の可変表示動作後の表示結果が予め定められた特定の表示結果(たとえば7)となった場合に、始動入賞口34に設けられた可動片35が所定時間開成して遊技者にとって有利な状態となる。
また、始動入賞口34にパチンコ玉が入賞すると、特図可変表示部28において全特別図柄が可変表示(変動表示)を開始するとともに、演出表示部29において演出表示が開始される。そして、その後、特図可変表示部28における特別図柄が停止し、その停止表示結果が予め定められた特定の表示態様となった場合には、演出表示部29における左、中、右の演出図柄の可変表示も停止し、その演出図柄の表示態様も予め定められた特定の表示態様(たとえば777)とされることで、特定遊技状態(大当り状態)が発生する。
このように大当り状態が発生した場合には、可変入賞球装置36に設けられた開閉板40が開成して遊技者にとって有利な第1の状態となる。この第1の状態は、所定期間(たとえば30秒間)の経過または打玉の所定個数(たとえば10個)の入賞のうちいずれか早い方の条件が成立することにより終了し、その後、遊技者にとって不利な第2の状態となる。
そして該第1の状態となっている可変入賞球装置36の大入賞口内に進入した打玉が特定入賞領域(Vポケット)に入賞して図示しないVカウントスイッチにより検出されれば、その回の第1の状態の終了を待って前記第2の状態から前記第1の状態に制御する繰返し継続制御が行なわれる。この繰返し継続制御の上限回数は例えば15回と定められている。
前記特図可変表示部28の表示結果並びに演出表示部29の演出図柄の表示結果が予め定められた大当り図柄の組合せで停止表示されたときには前述したように大当りが発生するが、これら大当り図柄に停止表示される以前の状態において、リーチ状態が発生する場合がある。
特図可変表示部28並びに演出表示部29で可変表示された特別図柄並びに演出図柄が所定の確率変動図柄の種類に一致した図柄の組合せで停止表示されたときには、前記繰返し継続制御による「大当り」の終了後に、再度大当りとなる確率が通常の確率状態よりも高い確率状態となる確率変動状態となるようになっており、これら確率変動図柄での大当りを通常の大当りと区別して「確変大当り」と呼称し、これら確変大当り終了後における確率変動状態中において、大当り2信号が出力状態とされるとともに、時短信号が非出力状態とされることで、該確率変動状態の発生が外部に通知される。
また、特図可変表示部28並びに演出表示部29で可変表示された特別図柄並びに演出図柄が所定の確率変動図柄以外の図柄の組合せで停止表示されたときには、前記繰返し継続制御による「大当り」の終了後に、特図可変表示部28並びに演出表示部29で可変表示が所定回数に達するか或いは次の大当りが発生するまでの間、特図可変表示部28における特別図柄および演出表示部29における演出図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態よりも短縮される時短状態となるようになっており、これら時短状態中において、大当り2信号が出力状態とされるとともに、時短信号も出力状態とされることで、該時短状態の発生が外部に通知される。
尚、上記した形態は、パチンコ機2の一例であり、上記以外の遊技性を有するパチンコ機2であっても良いことは言うまでもない。
次に、本実施例のカードユニット3について簡潔に説明すると、本実施例のカードユニット3の前面には、図3に示すように、フルカラーLEDにより構成され、複数の色に点灯することによりカードユニット3の状態等を報知可能とされた多機能ランプ301等の各種表示部と、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、装置前面より装置前方側に突出形成された突出部305、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入口309が設けられている。
カードユニット3の前面に設けられたカード挿入口309は、カードユニット3の下方位置に内蔵されるカードリーダライタ327のカードスロットに連通されており、このカード挿入口309を介してビジターカードや会員カードをカードスロットに挿入可能とされている。
この本実施例に使用されるビジターカード並びに会員カードには、種々のデータを記憶するための不揮発性メモリと、これら記録情報の書き換えや読み出しを実施するとともに、外部のリーダライタ装置との非接触通信を実施する制御部とを有するICチップが搭載されたICカードを使用しており、これらビジターカード並びに会員カードには、個々のカードを識別可能なカードID、具体的には、ビジターカードにはVCで始まるカードIDが、会員カードには、KC始まる会員カードIDが予め記憶されていて、その種別がカードIDから識別可能とされているとともに、遊技用価値であるプリペイド残額を特定可能な遊技用価値特定情報となるプリペイド残額データ等の各種データが記憶されている。尚、本実施例のビジターカードは、遊技場内に設置された図示しない発行機にて、購入、発行される。
一方、会員カードには、各会員を個々に識別可能な会員識別情報となる会員IDが記録されており、これら会員IDに対応付けて、当該会員遊技者が所有している貯蓄玉数(貯玉数、持玉数)が会員管理コンピュータ120において管理(記憶)されることで、該会員IDから該会員カードを所持する会員遊技者が所有している貯蓄玉数(貯玉数)を特定できるようになっている。
カードユニット3の前面には、前方に突出する態様にて突出部305が設けられている。該突出部305において、遊技者と対向する面には、図3に示すように、各種情報を表示可能な表示部312と、メインメニュー画面を表示させるためのメニューボタン316と、台データを表示させるための台データボタン318と、会員カードを受付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードID並びに会員IDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタン319と、再プレイボタン319の操作が有効であることを報知するための再プレイ表示部320とが設けられており、該表示部312の表面には、表示部312に表示された各表示項目を指触により入力可能とするための透明タッチパネル314が設けられている。
また、該突出部305内部には、表示部312を成す後述する液晶表示器313や各ボタンに対応するスイッチや、液晶表示器313の表示制御や、透明タッチパネル314による入力位置検出等を実施する表示制御マイコン等が実装された表示制御基板が格納されている。
カードユニット3内の上部位置には、紙幣挿入口302に連設され、該紙幣挿入口302に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を実施し、その識別結果を装置略中央部に設けられて、該カードユニット3の動作を制御する制御ユニット328に対して出力する紙幣識別ユニット321が設けられており、該紙幣識別ユニット321にて各種紙幣(1万円、5千円、2千円、千円の各紙幣)の受付けが可能とされている。
カードリーダライタ327は、カード挿入口309から挿入される会員カード或いはビジターカードに記録されている(会員)カードIDや、会員ID(会員カードのみ)、プリペイド残額データ等の記録情報の読み出し並びに書き込みを行う。
制御ユニット328は、前述したカード管理コンピュータ100双方向のデータ通信が可能とされているとともに、パチンコ玉の貸出に伴う各種の信号の授受を、パチンコ機2に設けられている図示しない賞球制御基板との間において実施可能に接続され、さらに、信号ケーブルを介して、パチンコ機2の情報出力基板と接続されることで、大当り中信号等の各種の外部出力信号が入力可能とされていて、対応するパチンコ機2における営業開始時点からの始動回数、大当り回数、確変回数、払出玉数等の遊技情報(台データ)が集計され、該集計された(台データ)が表示部312に表示されるともに、その先頭に台データを含む送信データ列であることを示す特定のデータヘッダと、当該カードユニット3の装置IDと、対応するパチンコ機2の台番号とが付与された所定フォーマットの送信データ列として島コンピュータ5に対して送信され、島コンピュータ5にて島単位にてまとめられてホールコンピュータ150に送信される。
本実施例の制御ユニット328は、制御プログラムを実行可能な中央演算処理回路(CPU)や、カードリーダライタ327に受付け中のビジターカードや会員カードの(会員)カードID並びにプリペイド残額や、貯蓄数や、対応するパチンコ機2の台データ等の各種のデータを記憶可能なRAMや、中央演算処理回路(CPU)が実行する制御プログラムや、当該カードユニット3の装置IDを含む設定情報等の各種のデータを書き換え記憶可能な不揮発性メモリであるEEPROMや、その時点の時刻情報やカレンダ情報等を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)を含む。
また、制御ユニット328には、前述したように、対応するパチンコ機2の操作部14に設けられた残額表示器や、貸出ボタンの操作を検知する貸出ボタンスイッチや、受付け中の会員カードやビジターカードを返却させる際に操作される返却ボタンの操作を検知する返却ボタンスイッチが接続されており、貸出ボタンの操作や返却ボタンの操作を検知できるとともに、これら残額表示器の表示制御を実施する。
また、制御ユニット328は、対応するパチンコ機2の図示しない賞球制御基板と接続されており、該賞球制御基板との間において貸出処理に伴う各種信号の送受が実施可能とされている。
制御ユニット328は、カード挿入口309にビジターカードまたは会員カードが新たに挿入されたときには、該挿入されたビジターカードまたは会員カードに記録されている(会員)カードIDとプリペイド残額データを含む記憶データをカードリーダライタ327にて読み出して、該読み出した(会員)カードIDとプリペイド残額データを含む照合要求をカード管理コンピュータ100に対して送信して、該カード管理コンピュータ100において(会員)カードIDに対応付けて管理されているプリペイド残額と挿入されたビジターカードまたは会員カードから読み出したプリペイド残額データによるプリペイド残額とが一致するか否かを照合させ、照合結果が「照合OK」であることを条件に、該プリペイド残額データによるプリペイド残額を残額表示器に表示して、該プリペイド残額のパチンコ玉の貸出しへの使用を可能とする。
尚、これら「照合OK」であった場合に制御ユニット328は、新たに挿入されたビジターカードまたは会員カードの(会員)カードIDと当該カードユニット3に割り当てられた装置IDとを含むカード受付け通知をホールコンピュータ150に対して送信するとともに、挿入されたカードが会員カードである場合には、さらに、該カード受付け通知を会員管理コンピュータにも送信して、ホールコンピュータ150や会員管理コンピュータ120が新たなカードの受付けによる遊技開始を検知できるようにする。
上記したように、残額表示器にプリペイド残額が表示された後、遊技者が貸出ボタンの操作を実施した場合には、該遊技者による貸出ボタンの操作が制御ユニット328により検出されることで、制御ユニット328は貸出ボタンの操作有りと判断して貸出処理を実施する。
この貸出処理においては、挿入された会員カード或いはビジターカードから読み出してRAMに記憶しているプリペイド残額が、対応するパチンコ機2における払出単位である25球に相当する1度数=100円未満であるか否かを判定し、プリペイド残額が1度数=100円以上であって貸出処理の使用度数として予め設定されている5度数以上であれば、5度数(500円)分に相当する125玉の払出を、対応するパチンコ機2に実施させ、5度数未満であれば、プリペイド残額の範囲内における最大の度数(例えば420円であれば4度数)のの払出を、対応するパチンコ機2に実施させる。
尚、この際、RAMに記憶しているプリペイド残額から使用度数に応じた金額を減算更新する(受付け中の会員カード或いはビジターカードに記憶されているプリペイド残額も減算更新される)とともに、使用度数データと(会員)カードIDと装置IDとを含む貸出完了通知をカード管理コンピュータ100とホールコンピュータ150に送信して、カード管理コンピュータ100において当該(会員)カードIDに対応して管理されているプリペイド残額から、使用度数に応じた金額を減算更新させるとともに、ホールコンピュータ150において該カードユニット3にて使用された使用金額に、該使用度数に応じた金額を加算更新させる。
これらプリペイド残額が貸出処理への使用により少なくなった場合には、紙幣挿入口302に紙幣を挿入することで、受付け中の会員カードやビジターカードのプリペイド残額に入金(追加入金)することができる。
そして、遊技者が遊技を終了する際に返却ボタンを押下した場合には、制御ユニット328により返却処理が実施されて、受付け中のビジターカードまたは会員カードがカード挿入口309から排出されて返却される。
この際、制御ユニット328は、該ビジターカードまたは会員カードの受付け時と同様に、返却するビジターカードまたは会員カードの(会員)カードIDと当該カードユニット3の装置IDとを含むカード返却通知をホールコンピュータ150に対して送信するとともに、返却されたカードが会員カードである場合には、さらに、該カード返却通知を会員管理コンピュータにも送信して、ホールコンピュータ150や会員管理コンピュータ120がカードの返却による遊技終了を検知できるようにする。
次に、本実施例に用いたホールコンピュータ150について説明すると、ホールコンピュータ150は、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス151に、処理プログラムに従って演算を行い、ホールコンピュータ150を動作させるための処理を行うCPU(セントラルプロセッシングユニット)152、該CPU152のワークメモリ等として使用されるRAM(ランダムアクセスメモリ)153、時間情報を出力するRTC(リアルタイムクロック)154、ハードディスク等からなる記憶装置155、キーボードやマウスからなる入力装置156、各種データや画面を表示する表示装置157、ローカルエリアネットワークにより各島コンピュータ5と接続されており、これら各島コンピュータ5を介して各遊技島1に設置されているカードユニット3や、充電ボックス7a,7bや、共通電源50とのデータ通信やローカルエリアネットワークを通じて他のコンピュータとのデータ通信を行う通信部158とが接続されたコンピュータである。
CPU152は、記憶装置155に記憶された処理プログラムに従って、各パチンコ機2やカードユニット3の管理や、各充電ボックス7a,7bの管理を行う。
記憶装置155には、図7に示すように、CPU152が実行する処理プログラムに加えて、各パチンコ機2の遊技情報を管理するための図8(a)に示す台データテーブルや、各カードユニット3を管理するための図8(b)に示すユニット管理テーブルと、図9に示す各パチンコ機2に対応して設置された充電ボックス7a,7bにおける充電を管理するための充電管理テーブルが記憶されている。
本実施例の台データテーブルは、図8(a)に示すように、各パチンコ機2の台番号毎に、機種名が記憶されているとともに、これら各台番号毎に遊技を行った客種別(会員または一般)、客種別が会員の場合に記憶される会員ID、遊技時間、使用金額、始動回数、大当回数、確率変動回数(確変回数)、打込玉数、払出玉数、差玉数等からなる各パチンコ機2における遊技履歴と遊技情報とが登録されており、これら台データテーブルは、カードユニット3から送信され島コンピュータ5にてまとめられたパチンコ機2の台データや、該台データにより後述するユニット管理テーブルにて集計される遊技客毎の遊技データにより更新される。
また、本実施例のユニット管理テーブルは、図8(b)に示すように、遊技場内に設置された各カードユニット3に固有に割り当てられた装置IDに対応付けて、当該カードユニット3が設置されている遊技島の島番号が格納される「設置島」と、当該カードユニット3がカードの受付中であるか待機中であるかが格納される「受付状況」と、当該カードユニット3が対応するパチンコ機2の台番号が格納される「対応台番号」と、受付け中の会員カードまたはビジターカードのカードIDが格納される「カードID」と、受付け中のカードの種別から特定される「客種別」と、「カードID」に格納されたカードIDのビジターカードや会員カードが挿入されて遊技が開始された時点の時刻が格納される「開始時刻」と、開始時点からの経過時間が格納される「遊技時間」と、「カードID」に格納されたカードIDのビジターカードや会員カードが挿入された時点から集計された各種台データとが記憶されており、これら台データとしては、使用金額、始動回数、大当り回数、確変回数、打込玉数、払出球数、差玉数等…が記憶されており、これら台データは、島コンピュータ5から送信されてくる各パチンコ機2の台データにより更新される。
尚、ユニット管理テーブルにおける「受付状況」や「カードID」や「客種別」や「開始時刻」のデータは、前述したように、カードユニット3から送信されるカード受付け通知やカード返却通知の受信に応じて更新され、各パチンコ機2に対応するカードユニット3においてビジターカードや会員カードが受付け中であるか否かや、該ビジターカードや会員カードが挿入されてからの遊技時間や使用金額や打込玉数等の、遊技期間に応じて変化する遊技情報を特定できるようになっている。
本実施例の充電管理テーブルは、図9に示すように、各パチンコ機2の台番号毎に、充電の電力(電流値)を決定する場合の電力決定条件であるビジターカード挿入条件、会員カード挿入条件、使用金額条件、打込玉数条件のそれぞれについて成立(○)、非成立(×)が格納されるとともに、充電器A(充電ボックス7a)と充電器B(充電ボックス7b)毎に、充電状況(受付け中、充電中、休止中、完了済、−(受付けなし))や、端末ID(各充電ボックス7a、充電ボックス7bに受付け中の携帯端末から取得した端末ID)、受付け順序(1、2)、電池残量(**%)、電力決定条件である登録端末条件(成立(○)、非成立(×))、優先順位(1〜4)、設定最大電力値(**mA)、完了予定時刻(**時**分)が格納されている。
「ビジターカード挿入条件」には、対応するパチンコ機2に接続されたカードユニット3にビジターカードが受付け中であるときに成立(○)が格納され、「会員カード挿入条件」には、対応するパチンコ機2に接続されたカードユニット3に会員カードが受付け中であるときに成立(○)が格納され、カードユニット3から送信されるカード受付け通知やカード返却通知の受信に応じて更新される。
「使用金額条件」は、対応するパチンコ機2に接続されたカードユニット3に受付け中のビジターカード或いは会員カードから使用された使用金額が、所定額(本実施例では、図12に示すように3000円)以上であるときに成立(○)が格納される。尚、これら使用金額は、ユニット管理テーブルにおいて対応するパチンコ機2の台番号に対応して記憶されている使用金額により特定され、該ユニット管理テーブルにおける使用金額が所定額となった時点で成立(○)に更新される。
「打込玉数条件」は、ビジターカードまたは会員カードの挿入時から対応するパチンコ機2において遊技に使用されて回収されたアウト玉の数である打込玉数が所定数(本実施例では、図12に示すように5000個)以上であるときに成立(○)が格納される。尚、これら打込玉数は、ユニット管理テーブルにおいて対応するパチンコ機2の台番号に対応して記憶されている打込玉数により特定され、該ユニット管理テーブルにおける打込玉数が所定数となった時点で成立(○)に更新される。
「充電状況」には、その時点の各充電ボックス7a、充電ボックス7bにおける状況が格納される。具体的には、各充電ボックス7a、充電ボックス7bの制御部77から送信される端末受付け通知等の各種通知により特定される状況が、充電開始前の受付け状態である場合には「受付け中」が格納され、受電中である場合には「充電中」が格納され、充電が一時休止されている場合には「休止中」が格納され、充電が完了している場合には「完了済み」が格納され、携帯端末の受付けがない場合には「−(受付けなし)」が格納される。
「端末ID」には、各充電ボックス7a、充電ボックス7bに受付け中の携帯端末の端末IDが格納され、該端末IDに基づいて、休止前の端末と同一であるかの判定や、予め登録された会員端末であるか否かの判定が実施される。
「受付け順序」には、「1」または「2」の数字が記憶され、同一のパチンコ機2に対応する充電ボックス7a、充電ボックス7bのいずれにも携帯端末が受付けられていない場合には「1」が格納され、充電ボックス7a、充電ボックス7bのいずれかに既に携帯端末が受付けられている場合には「2」が格納される。
「電池残量」には、各充電ボックス7a、充電ボックス7bに受付け中の携帯端末から定期的に取得した電池残量が格納される。
「登録端末条件」には、対応するパチンコ機2に接続されたカードユニット3に受付け中の会員カードの会員IDに対応付けて会員管理コンピュータ120に会員端末として記憶されている端末IDと、各充電ボックス7a、充電ボックス7bに受付け中の携帯端末から取得した端末IDが一致する場合に成立(○)が格納される。
「優先順位」には、図10に示すように、携帯端末の受付け順と電池残量とから決定される優先順位が格納され、該優先順位の数値が少ない方が充電に際する電力供給において図11に示すように優先される。つまり、本実施例では、充電ボックス7a、充電ボックス7bの双方に2つの携帯電話が受付けられたときには、優先順位を決定して充電を実施する。
具体的には、図10に示すように、「受付け順序」のデータから特定される受付け順序と、「電池残量」のデータから特定される電池残量との組合せから優先順位を決定し、受付け順序が早く電池残量が少ない携帯端末の優先順位を1位に決定し、受付け順序が遅く電池残量が少ない携帯端末の優先順位を2位に決定し、受付け順序が早く電池残量が多い携帯端末の優先順位を3位に決定し、受付け順序が遅く電池残量が多い携帯端末の優先順位を4位に決定する。
尚、本実施例では、遊技者は、充電が必要な電池残量が少ない携帯端末の方を先に充電しようとする場合が多いと考えられることから、優先順位の決定内容を図10に示すような決定内容としているが、例えば、短時間にて充電を終了できる電池残量が多い携帯端末を優先する決定内容としても良い。
「設定最大電力値」には、各充電ボックス7a、充電ボックス7b毎の電力決定条件から決定された最大電流値(最大電力値)が格納される。
「完了予定時刻」には、対応する設定最大電力値に基づいて充電電力の供給が開始されたときには、該供給が開始された充電電力に基づいて、携帯端末側で算出された充電時間が携帯端末から取得され、該充電時間に基づいて特定された完了予定時刻が格納される。
ここで、本実施例のホールコンピュータ150が、各遊技島1に設けられた共通電源50から供給される直流電力量が共通電源50の規定供給量を超過して当該遊技島1における充電に不具合が生じないようにするために、各共通電源50から供給される直流電力量を制限するための充電電力制限処理について、図3に基づき説明する。尚、この充電電力制限処理は、ホールコンピュータ150において所定時間間隔毎(例えば、2秒毎)に実施される。
尚、本実施例に用いた共通電源50は、規定の直流電力量以内で直流電力を安定して供給できるとともに、該規定量を多少超過しても電力を供給できるように規定供給量が予め設定されている。
また、本実施例では、各遊技島1に設置された全ての充電ボックス7a,7bにおいて携帯端末に供給可能な最大電力の合計値よりも小さな電力(本実施例では、合計値の約60%程度、すなわち、いずれか一方の充電ボックスの最大電力に余力分10%を加えた電力量)しか供給できない共通電源50を使用している。つまり、共通電源50を、これら電力を制限する必要の無い最大電力の合計値を供給できる共通電源とした場合には、共通電源の単価が非常に高くなり、これら共通電源50は、各遊技島1に設置されることから充電システム全体のコストが非常に高くなってしまうとともに、遊技島1に設置された全ての充電ボックス7a,7bにおいて同時に最大電力が使用されることはあり得ないので、これらの能力が無駄になってしまうことを防止する理由による。
充電電力制限処理においてホールコンピュータ150は、まず、各遊技島1に設置されている共通電源50から、その時点の供給電力量を取得する(ステップS1)。
そして、取得した供給電力量が上限閾値である規定供給量以上となっている共通電源50が存在するか否かを判定する(ステップS2)。
該判定において規定供給量以上となっている共通電源50が存在しない場合には、当該処理を終了する。
ステップS2の判定において規定供給量以上となっている共通電源50が存在する場合、例えば、新たに充電を開始した充電ボックス7a,7bが存在することにより供給電力量が大きくなっているときには、ステップS3に進み、該規定供給量以上となっている共通電源50に接続されている各充電ボックス7a,7bに供給する供給可能電力を算出する。
具体的な供給可能電力としては、該規定供給量以上となっている共通電源50が設置されている遊技島1の島番号に対応付けて充電管理テーブルに記憶されているデータから、対応する「状況」に充電中が格納されている台番号を全て特定し、該特定した台番号の数をカウントする。つまり、1つ以上の携帯端末に充電中の台が幾つ存在するかを計数する。
そして、カウントした数であるN台で規定供給量(Kアンペア)を除する(K/Nを算出する)ことで、供給可能電力を算出する。つまり、携帯端末を充電している遊技者毎に供給可能電力を均等に割り当てる。尚、本実施例では、会員、ビジターの遊技者種別によることなく供給可能電力を均等に割り当てているが、本発明はこれに限定されるものではなく、会員の供給可能電力をビジターよりも多くなるように、供給可能電力を割り当てるようにしても良い。
そして、ステップS3にて算出した供給可能電力(ミリアンペア)を当該共通電源50が直流電力を供給している該共通電源50が設置されている遊技島1の各充電ボックス7a,7bに対して送信して当該処理を終了する(ステップS4)。
この供給可能電力の受信に応じて各充電ボックス7a,7bの制御部77は、該供給可能電力を記憶するとともに、該供給可能電力と後述する設定最大電力値との関係、並びに充電の優先・非優先に基づいて、図11に示すように、充電ボックス7a,7bから供給される充電電力が供給可能電力の範囲内に制御されることで、共通電源50から供給される直流電力量が、安定供給可能な規定供給量の範囲に維持され、安定した充電が確保される。
ここで、本実施例の充電システムにおいて遊技者が2つの携帯端末に充電する場合の流れについて、具体的に説明する。尚、遊技者は、1の携帯端末として電池残量が15%の高機能携帯電話(以下スマートホンと呼称する)と、電池残量が40%の携帯音楽プレーヤーとを所持しており、これらスマートホンと携帯音楽プレーヤーに充電する場合について例示する。
遊技者は、例えば、図4に示すように、まず、充電の必要性が高いスマートホンを充電ボックス7aに投入し、次いで、携帯音楽プレーヤーを充電ボックス7bに投入したものとする。
これらスマートホンや携帯音楽プレーヤーの投入(受付け)は、前述したように、各充電ボックス7a,7bの制御部77により検知されて、該投入(受付け)された各スマートホンや携帯音楽プレーヤーから端末IDと電池残量とが、駆動回路82や電界発生器81を介して取得される。
そして、該取得した端末IDと電池残量、当該充電ボックス7a,7bに固有に割り当てられた装置IDとを含む端末受付け通知を、島コンピュータ5を介してホールコンピュータ150に送信する。
ホールコンピュータ150は、この端末受付け通知の受信に応じて充電管理テーブルを更新する。
具体的には、まず、各種の電力決定条件を全て非成立(×)にリセットした後、受信した端末受付け通知に含まれる装置IDに対応する「状況」を受付け中に更新するとともに、端末受付け通知に含まれる端末IDを「端末ID」に格納する。
そして、「受付け順序」に、前述したように、対として設置されている他の充電ボックスにおける携帯端末の受付け状況に基づいて、「1」または「2」を格納する。上記の場合には、充電ボックス7aに「1」が格納され、充電ボックス7bに「2」が格納される。
また、「電池残量」には、受信した端末受付け通知に含まれる電池残量が格納されるとともに、これら新たに格納した情報に基づいて優先順位を、前述したように図10に示す決定内容に基づいて決定し、該決定した優先順位を「優先順位」に格納する。上記した例では、充電ボックス7aに投入されたスマートホンの優先順位が「1」、携帯音楽プレーヤーの優先順位が「4」と決定されて格納される。
次いで、ホールコンピュータ150は、「端末ID」に格納した受信した端末受付け通知に含まれる端末IDが会員管理コンピュータ120に会員端末として登録されているか否かの端末照合要求を会員管理コンピュータ120に送信する。
この端末照合要求の送信に応じて会員管理コンピュータ120は、会員端末として登録されている端末IDと、受信した端末照合要求に含まれる端末IDとが一致するか否か、つまり、受信した端末照合要求に含まれる端末IDが会員端末として登録されているか否かを判定し、該判定結果(照合結果)をホールコンピュータ150に返信する。
ホールコンピュータ150は、端末照合要求の送信に応じて会員管理コンピュータ120からの判定結果(照合結果)から、当該端末IDの携帯端末が会員端末であると判定されるときには「会員端末条件」に成立(○)を格納し、会員端末でないと判定されるときには「会員端末条件」に非成立(×)を格納する。
次いで、ホールコンピュータ150は、受信した端末受付け通知に含まれる装置IDの充電ボックス7a、7bに対応する台番号を充電管理テーブルにて特定し、該特定した台番号に対応してユニット管理テーブルに記憶されている「受付け状況」に受付け中が記憶されているか否か、つまり、充電ボックス7a、7bに対応するパチンコ機2に接続されたカードユニット3に、ビジターカードまたは会員カードが既に受付け中であるか否かを判定する。
受付け中が記憶されていない場合においてホールコンピュータ150は、充電管理テーブルの更新を終了することで、充電ボックス7a、7bにおけるスマートホンや携帯音楽プレーヤーへの充電は開始されない。
一方、受付け中が記憶されている場合、つまり、スマートホンや携帯音楽プレーヤーが充電ボックス7a、7bに投入される前にビジターカードや会員カードがカードユニットに挿入されている場合には、ユニット管理テーブルに記憶されている各種のデータに基づいて、各種の電力決定条件の成立状況が確認されて、設定最大電力値が決定されて各充電ボックス7a、7bに通知されることで、充電ボックス7a、7bにおける充電が開始される。
遊技者が、スマートホンと携帯音楽プレーヤーを充電ボックス7a、7bに投入した後、遊技を開始するために、所持している会員カードをカードユニット3のカード挿入口309に挿入した場合には、前述したように、該会員カードに記憶されているプリペイド残額の照合がカード管理コンピュータ100との間において実施され、照合がOKである場合には、会員管理コンピュータ120とホールコンピュータ150に対して、新たに挿入された会員カードの会員カードIDと当該カードユニット3に割り当てられた装置IDとを含む前述したカード受付け通知が送信される。
このカード受付け通知の受信に応じてホールコンピュータ150は、図8(b)に示すユニット管理テーブルを更新する。具体的には、受信したカード受付け通知に含まれる装置IDに対応する「受付け状況」を「受付け中」に更新し、受信したカード受付け通知に含まれる会員カードID(ビジターカードの場合にはカードID)と「カードID」に記憶されている当該カードユニット3から前回返却されたカードのカードIDが同一であるか否かを判定し、同一でない場合には、受信した会員カードIDを「カードID」に格納し、該カードIDから特定される客種別(KCで始まるカードIDの場合には、会員カードであるので会員、VCで始まるカードIDの場合には、ビジターカードであるのでビジター)を格納し、その時点の時刻を遊技開始時刻に格納した後、遊技時間、使用金額、始動回数等の対応する台データをリセットする。
一方、受信した会員カードIDと「カードID」に記憶されている当該カードユニット3から前回返却されたカードのカードIDが同一である場合には、遊技者が一時的に会員カードを排出したが、遊技は継続しているものと判断して、遊技開始時刻の登録や遊技時間、使用金額、始動回数等の対応する台データをリセットを実施せずに更新を終了する。
つまり、遊技者が一時的に(会員)カードをカードユニット3から返却した後、再度、挿入した場合、例えば、誤って、返却ボタンを操作してしまった場合には、新たな遊技の開始と判定されずに遊技が継続しているものとして台データが保持されるようになっている。
そして、これらユニット管理テーブルの更新が実施された場合には、更新後のデータに基づいて、電力決定条件が成立しているか否か、つまり、ビジターカードの受付け、会員カードの受付け、使用金額が所定額以上、打込玉数が所定数以上であるかが判断され、電力決定条件が成立している場合には、図9に示す充電管理テーブルの当該成立した電力決定条件に成立(○)が格納される。
すなわち、カード受付け通知により「カードID」に会員カードIDが記憶され、「客種別」に「会員」が記憶されることで、会員カードの受付け条件が成立したと判断される場合には、図9に示す充電管理テーブルの「会員カード挿入条件」に成立(○)が格納される。尚、遊技者が挿入したカードがビジターカードである場合には、「ビジターカード挿入条件」に成立(○)が格納される。
また、ユニット管理テーブルにおける使用金額は、遊技者が貸出ボタンを操作して貸出処理がカードユニット3において実施された際に送信される貸出完了通知により更新され、該更新後の使用金額が所定額である3000円以上となったときに、図9に示す充電管理テーブルの「使用金額条件」に成立(○)が格納される。
また、ユニット管理テーブルにおける打込玉数は、島コンピュータ5においてまとめられて送信される各パチンコ機2の台データの受信に応じて更新され、該更新後の打込玉数が所定数である5000個以上となったときに、図9に示す充電管理テーブルの「打込玉数条件」に成立(○)が格納される。
尚、これら使用金額や打込玉数は、ビジターカードまたは会員カードが挿入された時点からの金額や玉数がユニット管理テーブルにおいて集計されるので、使用金額条件や打込玉数条件が成立する場合には、必ずビジターカード挿入条件または会員カード挿入条件のいずれかが成立していることになる。
上記した遊技者による会員カードの挿入により、会員カード挿入条件に成立(○)が格納された場合にホールコンピュータ150は、成立している電力決定条件に基づいて設定最大電力値を決定する。
具体的には、充電ボックス7aについては、成立している電力決定条件が、会員カード挿入条件と登録端末条件であるので、図12に示すように、本実施例において会員カード挿入条件に対して設定されている供給量J1(ミリアンペア)と、登録端末条件に対して設定されている供給量J5(ミリアンペア)との合計(J1+J5)を設定最大電力値として決定し、該決定した設定最大電力値を「設定最大電力値」に格納する。
一方、充電ボックス7bについては、成立している電力決定条件が、会員カード挿入条件のみであるので、会員カード挿入条件に対して設定されている供給量J1(ミリアンペア)を設定最大電力値として決定し、該決定した設定最大電力値を「設定最大電力値」に格納する。
尚、遊技者が遊技を行うことにより、使用金額条件や打込玉数条件が成立した場合には、該成立した使用金額条件に対して設定されている供給量J3(ミリアンペア)や、該成立した打込玉数条件に対して設定されている供給量J4(ミリアンペア)が設定最大電力値に加算されて設定最大電力値が更新されることで、スマートホンや携帯音楽プレーヤーに供給される充電電力が大きくなる。
そして、当該設定最大電力値を供給する優先・非優先を、対応する優先順位に基づいて判定する。例えば、設定最大電力値に対応する充電ボックス7aの優先順位が「1」であり、対として設けられている充電ボックス7bの優先順位が「4」である場合には、充電ボックス7aが優先と判定され、充電ボックス7aが非優先と判定され、これら判定された優先、非優先の優先情報とともに、個々の充電ボックス7a、7bに対して決定された設定最大電力値を、各充電ボックス7a、7bに通知する。
尚、充電ボックス7aに対して決定された設定最大電力値は、対として設置されている充電ボックス7bにも通知されて記憶され、充電ボックス7bに対して決定された設定最大電力値は、対として設置されている充電ボックス7aにも通知されて記憶されることで、対応する他の充電ボックスに設定された設定最大電力値を対として設けられている互いの充電ボックス7a、7bの制御部77が特定できるようになっている。
尚、本実施例では、ビジターカード挿入条件に設定されているJ1と、会員カード挿入条件に設定されているJ2とでは、J2の方が大きく、当該遊技場において会員となっている遊技者である場合には、多くの充電電力(電流)が供給されて優遇されるようになっている。但し、使用金額条件と打込玉数条件に対して設定されているJ3、J4は、カードユニット3に受付け中のカードの種別にかかわらず同一としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、より会員を優遇するために、対応するカードユニット3に会員カードを受付け中である場合には、J3よりも大きなJ3’や、J4よりも大きなJ4’を適用するようにしても良い。
これら設定最大電力値の通知を受けた充電ボックス7a,7bの制御部77は、該受信した設定最大電力値と優先情報を記憶する。そして、充電を開始するために、開閉駆動部79を駆動して強化ガラス75を露出させて開口を閉じるとともに、充電中であることを表示部74の色を緑から黄色に変更することで遊技者に報知するとともに、記憶した優先情報により優先であると判定される場合には、表示部74に「優先」を表示することで、充電ボックス7a,7bのいずれが優先となっているかを報知する。
そして充電ボックス7a,7bの制御部77は、前述したステップS4にてホールコンピュータ150から送信されて記憶している供給可能電力、設定最大電力値並びに優先情報に基づいて、該設定最大電力値の範囲内の電流値による充電電力のスマートホンや携帯音楽プレーヤーへの供給を開始する。
これらスマートホンや携帯音楽プレーヤーへ供給される充電電力としては、図11に示すように制御部77において制御される。
つまり、ホールコンピュータ150から送信された優先情報に基づいて、充電ボックス7aの制御部77が優先であると判断した場合には、設定最大電力値(ミリアンペア)と供給可能電力(ミリアンペア)とを比較し、設定最大電力値が供給可能電力よりも大きい場合には、該供給可能電力を受付け中のスマートホンに対して、駆動回路82並びに電界発生器81を介して供給する。
よって、遊技者がカードユニット3に会員カードまたはビジターカードを挿入して設定最大電力値が充電ボックス7a,7bに送信されない限り、充電ボックス7a,7bにおいては充電電力が供給されない、すなわち、対応するパチンコ機2に接続されているカードユニット3に会員カードまたはビジターカードが挿入されたことを条件に充電電力が供給されるので、これら会員カードまたはビジターカードをカードユニット3に挿入して遊技を行わない人により、充電ボックス7a,7bに携帯端末が投入されて充電が実施されてしまうことを防止できるようになっている。
一方、ホールコンピュータ150から送信された優先情報に基づいて非優先と判断した充電ボックス7bの制御部77は、対応する充電ボックス7aに対する設定最大電力値(ミリアンペア)と供給可能電力(ミリアンペア)とを比較し、設定最大電力値が供給可能電力よりも大きいこと、つまり、供給可能電力から充電ボックス7aの設定最大電力値を減算した値がプラスではないことに基づいて、受付け中の携帯音楽プレーヤーに対する充電電力の供給を実施しない。
このように各充電ボックス7a、7bの制御部が充電電力を制御することで、図11に示すように、優先されている充電ボックス7aに設定された設定最大電力値である優先電力量が供給可能電力よりも大きいときには、優先されている充電ボックス7aのみにおいて供給可能電力による充電が実施される。
また、優先情報に基づいて優先と判断した充電ボックス7aの制御部77が、上記した設定最大電力値と供給可能電力との比較において、設定最大電力値よりも供給可能電力が大きい場合には、該設定最大電力を受付け中のスマートホンに対して供給するとともに、優先情報に基づいて非優先と判断した充電ボックス7bの制御部77は、供給可能電力から充電ボックス7aの設定最大電力値を減算した電力値(ミリアンペア)がプラスとなることに基づいて、該電力値(ミリアンペア)と該充電ボックス7bに設定された設定最大電力値とを比較する。
算出した電力値(ミリアンペア)が充電ボックス7bに設定された設定最大電力値以下である場合には該電力値(ミリアンペア)を携帯音楽プレーヤーに供給し、算出した電力値(ミリアンペア)が充電ボックス7bに設定された設定最大電力値を超える場合には、該設定最大電力を携帯音楽プレーヤーに供給する。
以上のようにすることで、図11に示すように、供給可能電力が優先電力量よりも大きいときには、優先側である充電ボックス7aにおいて優先電力量による充電が実施されるとともに、非優先側である充電ボックス7bにおいて供給可能電力と優先電力量の差電力を使用した充電が、該充電ボックス7bに設定されている設定最大電力値の範囲内において実施される。
つまり充電ボックス7aと充電ボックス7bに設定されている設定最大電力値の合計である総設定電力量よりも供給可能電力が小さい場合においては、優先である充電ボックス7aの優先電力量と供給可能電力との差電力が非優先である充電ボックス7bにおいて充電に使用され、総設定電力量よりも供給可能電力が大きい場合においては、充電ボックス7a、7bの双方において充電電力として設定最大電力値が供給されて充電が実施される。
尚、本実施例では、優先電力量よりも供給可能電力が小さい場合においては、優先側のみを充電し、総設定電力量よりも供給可能電力が小さい場合においては、優先電力量と供給可能電力との差電力を非優先である充電ボックス7bにおいて供給するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら総設定電力量よりも供給可能電力が小さい場合にあっては、供給可能電力を、優先順位に基づく比率にて分配して、充電を実施するようにしても良い。
例えば、優先順位が1位なら4点、2位なら3点、3位なら2点、4位なら1点とし、充電ボックス7aの優先順位が1位(4点)、充電ボックス7bの優先順位が4位(1点)であれば、合計点である5点で1位の4点を除した4/5の比率で供給可能電力を分配して充電ボックス7aで充電に使用し、合計点である5点で4位の1点を除した1/5の比率で供給可能電力を分配して充電ボックス7bで充電に使用するようにしても良い。
尚、これらの制御は、大きな充電電力が必要とされる充電の開始初期において主に実施され、これら充電の実施によって、携帯端末側で充電に必要とされる電力が優先である充電ボックス7aから供給される電力よりも少なくて良い状況となった場合には、該携帯端末側で充電に必要とされる必要電力を取得して、該必要電力を設定最大電力値としてみなすようにすることで、無駄な電力を供給することを防止するようにしても良く、この場合には、これら必要電力を対応する充電ボックス7bに島コンピュータ5を介して通知して、該充電ボックス7bに記憶されている設定最大電力値を該必要電力に更新させて、該必要電力と供給可能電力との差電力を使用した充電が、充電ボックス7bにおいて実施されるようにすれば良い。
このようにして、充電ボックス7a、7bから充電電力の供給が開始された場合には、該供給が開始された充電電力に基づいて、携帯端末側で算出された充電時間が駆動回路82や電界発生器81を介して取得され、該充電時間が残り時間として表示部74に表示されるとともに(図4参照)、該取得された充電時間が各充電ボックス7a、7bの装置IDとともにホールコンピュータ150に送信されることで、ホールコンピュータ150においてその時点の時刻と該充電時間とに基づいて特定された完了予定時刻が充電管理テーブルの「完了予定時刻」に格納されるとともに、「状況」に充電中が格納される。
尚、これら充電中において、遊技者が、優先した充電したい携帯端末を、スマートホンから携帯音楽プレーヤーに変更したい場合には、充電ボックス7aの表示部74に表示されている「優先」の表示を指触して入力することにより、該充電ボックス7aの優先が解除される(優先情報が更新される)とともに、対応する充電ボックス7bに対して優先変更情報が島コンピュータ5を介して送信されることで、充電ボックス7bに記憶されている優先情報が更新されて充電ボックス7bが優先とされ、これら優先の変更による充電電力の供給制御が、上記と同様に実施されることで、優先とされた充電ボックス7bにおける充電電力の供給が優先的に実行される。
このように、本実施例では、遊技者が、優先して充電を行いたい携帯端末を指定できるようになっており、遊技者の利便性を向上できる。
そして、これら充電中において、スマートホンに電話や電子メールの着信があった場合には、該着信があったことが駆動回路82や電界発生器81を介して制御部77に通知されることにより、表示部74の表示色を着信があったことを報知する赤色に変更するとともに、開閉駆動部79を駆動して強化ガラス75を収納して開口を開状態として、スマートホンを充電ボックス7aから取り出せるようにする。
遊技者が着信を確認して充電ボックス7aからスマートホンを取り出した場合には、充電ボックス7aにおけるスマートホンの受付けが解除される。この受付けの解除により充電ボックス7aの制御部77は、予め設定された休止時間がセットされている休止タイマのタイマカウントを開始するとともに、表示部74に「休止残り時間○○秒」を表示して、休止残り時間を遊技者に報知する。そして、該受付けが解除されたスマートホンに対して決定された設定最大電力値と優先情報の記憶を消去することなく保持するとともに、ホールコンピュータ150に対して、当該充電ボックス7aの装置IDを含み、休止状態であることを通知する状態情報を送信する。該状態情報の受信に応じてホールコンピュータ150は、充電管理テーブルにおいて受信した状態情報に含まれる装置IDに対応する「状況」のデータを「充電中」から「休止中」に更新するとともに、「端末ID」に記憶されているスマートホンの端末IDを充電ボックス7aに返信する。この端末IDは、充電ボックス7aの制御部77において記憶される。
遊技者が、休止時間内にスマートホンを充電ボックス7aに戻した場合には、該スマートホンの再受付けが実施され、該スマートホンから端末IDが取得されて、制御部77に記憶されている端末IDと一致するか否かが制御部77により照合される。
端末IDが一致する場合、つまり再受付けした携帯端末が休止前において充電していた携帯端末と同一である場合には、ホールコンピュータ150に対して端末受付け通知を通知せずに、当該充電ボックス7aの装置IDを含み、充電状態であることを通知する状態情報を送信する。該状態情報の受信に応じてホールコンピュータ150は、充電管理テーブルにおいて受信した状態情報に含まれる装置IDに対応する「状況」のデータを「休止中」から「充電中」に更新する。尚、端末IDが一致しない場合には、保持している設定最大電力値と優先情報の記憶を消去するとともに、ホールコンピュータ150に対して端末受付け通知を送信する。これにより、該充電ボックス7aに新たに受付けられた携帯端末の受付け順は充電ボックス7bよりも遅くなる。
また、休止時間が経過した場合には、保持している設定最大電力値と優先情報の記憶を消去するとともに、ホールコンピュータ150に対して当該充電ボックス7aの装置IDを含む端末取り出し通知を送信することで、ホールコンピュータ150においては、充電管理テーブルにおいて受信した端末取り出し通知に含まれる装置IDに対応する「状況」のデータを「休止中」から「−(受付けなし)」に更新するとともに、該装置IDに対応する端末ID、電池残量、優先順位、設定最大電力量等のデータをリセットする。
また、充電電力の供給によって、スマートホンや携帯音楽プレーヤーにおいて充電が完了した場合、つまり、スマートホンや携帯音楽プレーヤーから逐次取得した電池残量が100%に到達している場合において制御部77は、該スマートホンや携帯音楽プレーヤーへの充電電力の供給を終了するとともに、開閉駆動部79を駆動して強化ガラス75を収納して開口を開状態として、スマートホンや携帯音楽プレーヤーを取り出し可能とする。
そして、ホールコンピュータ150に対して、当該充電ボックス7a、7bの装置IDを含み、充電完了を通知する状態情報を送信する。該状態情報の受信に応じてホールコンピュータ150は、充電管理テーブルにおいて受信した状態情報に含まれる装置IDに対応する「状況」のデータを「充電中」から「充電完了」に更新する。
尚、充電ボックス7a、7bにおいて充電中にカードユニット3から、受付け中のビジターカードまたは会員カードが返却された場合には、前述したように、カードユニットからホールコンピュータ150に対してカード返却通知が送信されることにより、ユニット管理テーブルの「受付け状況」が「待機中」に更新されることに応じて、該カードユニット3が接続されているパチンコ機2に対応する各充電ボックス7a、7bに対し、ホールコンピュータ150から取り出し通知が送信されることで、制御部77により、開閉駆動部79が駆動されて開口が開状態されることにより、スマートホンや携帯音楽プレーヤーを充電ボックス7a、7bから取り出しできるようになる。
尚、この場合、取り出し通知の受信があっても充電ボックス7a、7bの制御部77は、休止時と同様に、設定最大電力値と優先情報の記憶を消去することなく保持し、充電ボックス7a、7bにおけるスマートホンや携帯音楽プレーヤーの取り出しによる受付け解除に応じて設定最大電力値と優先情報の記憶を消去することで、カードユニット3において誤ってビジターカードや会員カードが返却され、該ビジターカードや会員カードが再度挿入された場合には、これらビジターカードや会員カードの返却前の充電条件が維持されて充電が継続されるようになる。
尚、上記した例では、遊技者が、スマートホンや携帯音楽プレーヤーの投入後にビジターカードや会員カードをカードユニット3に挿入した場合を例示したが、前述したように、ビジターカードや会員カードをカードユニット3に挿入した後に充電ボックス7a、7bにスマートホンや携帯音楽プレーヤーを投入した場合には、該投入によるスマートホンや携帯音楽プレーヤーの受付けによって端末受付け通知がホールコンピュータ150に送信されたときに、各種の電力決定条件が成立しているか否かに基づいて設定最大電力値が決定されて各充電ボックス7a、7bに送信されることで、充電電力の供給が開始される。
以上、上記した本実施例の遊技者用充電システムによれば、充電電力供給手段である充電ボックス7a、7bに同時に複数の携帯端末が受付けられていても、供給可能電力(使用上限電力)に基づいて決定された充電順序や充電電力である充電ボックス7bにおける供給可能電力と優先電力量との差電力により各携帯端末であるスマートホンや携帯音楽プレーヤーへの充電電力の供給が制御されるので、双方の携帯端末に充電できなくなってしまうことを回避して、各携帯端末への充電を行うことができるようになるので、遊技者の利便性を向上できる。
また、上記した本実施例の遊技者用充電システムによれば、遊技者は、優先的に充電する携帯端末を、携帯端末の受付け順によってコントロールすることができる。
また、上記した本実施例の遊技者用充電システムによれば、各携帯端末から必要電力量情報となる電池残量が取得されて優先順位が決定されることにより、充電が実施される順序や電力量が決定されるようになるので、遊技者は、充電に際して各携帯端末の電池残量等をいちいち確認する必要がなく、遊技者の利便性を向上できる。
また、上記した本実施例の遊技者用充電システムによれば、遊技用価値の大きさであるプリペイド残額を特定可能な記録媒体としてのビジターカードや会員カードの発行を受けており、該記録媒体を遊技用装置であるカードユニット3に挿入している遊技者の携帯端末に供給される電力量が、記録媒体をカードユニット3に挿入していない遊技者の携帯端末に供給される電力量である0に対して多くなって充電が優先されるので、ビジターカードや会員カードをカードユニット3に挿入してプリペイド残額を遊技に使用しつつ充電を行うことを促進することができる。
また、上記した本実施例の遊技者用充電システムによれば、遊技を所定の遊技期間実施することで、使用金額条件や打込玉数条件を満たした遊技者の携帯端末に供給される電力量が多くなって充電が優先されるので、これら遊技を所定の遊技期間実施している遊技者を優遇することができる。
また、上記した本実施例の遊技者用充電システムによれば、遊技場における会員となって端末IDを会員端末として会員管理コンピュータ120に記憶(登録)することにより、会員遊技者の携帯端末に供給される電力量が多くなって充電が優先されるので、会員遊技者を優遇することができ、遊技者が会員となることを促進することができる。
また、上記した本実施例の遊技者用充電システムによれば、携帯端末が例えば携帯電話である場合に、着信やメール確認等により、一時的に携帯電話を使用することで受付けが解除されても、受付けが解除される以前の優先順序並びに設定最大電力量に基づく電力量にて、休止以前と同条件の充電が再開されるので、他方の携帯端末の受付けも解除する必要がなく、遊技者の利便性を向上できる。
また、上記した本実施例の遊技者用充電システムによれば、ケーブルレスで充電電力が供給されるので、各携帯端末に充電ケーブルを接続する必要がなく、遊技者の利便性を向上できる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、会員カードについても、ビジターカードと同様にプリペイド残額からの使用金額が所定額となったことを条件に設定最大電力量が増えるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら使用金額以外に、貯蓄玉数からの使用玉数(再プレイ玉数)が所定数となったことを条件に設定最大電力量が増えるようにしても良い。
また、前記実施例では、受付けた複数の携帯端末に供給する充電電力を、個別に制御することを容易とするために、制御部77を個々に有する充電ボックス7a、7bを使用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図14に示す充電パネル200のように、1の充電パネル上に複数の携帯端末を同時に配置(受付け)して、各携帯端末毎に供給する充電電量を、例えば、各携帯端末への電力供給に使用する電磁波等の周波数等を異なる周波数とすることで、個別に制御できる場合には、単一の充電パネル200のみを用いるようにしても良い。
また、前記実施例では、電界結合方式により非接触にて携帯端末に充電電力を供給するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図15に示すように、帯状の金属板211が並列配置された充電パッド210と、該充電パッド210上の帯状の金属板211と当接する接点212を有する充電アダプタ213とを使用し、各金属板211に充電電力を供給するための高周波信号を印加することで、該高周波信号が接点212を通じて充電アダプタ213に伝達されて電力に変換され、該変換された電力が携帯端末に供給されることで、携帯端末に充電を行うようにしても良い。
また、前記実施例では、充電ボックス7a、7bにおいて、携帯端末の表示部を視認できるように、携帯端末を膳板6の表示とほぼ水平に配置した状態で受付けるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図16に示すように、携帯端末を膳板6の表示とほぼ垂直となる状態で受付けるようにして、複数の携帯端末に電力を非接触にて供給する電界発生器81’を、各携帯端末に共通に設けるようにすることで、各パチンコ機2に対応する充電ボックスのコストを低減できるとともに、充電ボックスが占有する膳板6の面積を低減できるようにしても良い。
また、これら充電する携帯端末を膳板6の上面側から投入するのではなく、図17に示すように、充電ボックスを膳板6の下面に吊り下げた状態で設け、携帯端末を水平方向にパチンコ機2の方向に水平に挿入するようにしても良い。尚、この場合において、例えば、2つの携帯端末に電磁誘導にて電力を非接触にて供給する場合には、電力供給する電磁誘導コイル90を、2つの携帯端末を挿入するための2つのスロット部の間に配置して、電磁誘導コイル90と各携帯端末との距離を近接させることにより、電磁誘導コイル90による電力供給の効率を向上できるようにしても良い。
また、前記実施例では、共通電源50を遊技島1毎に1つ設けた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら共通電源50を所定数のパチンコ機2毎に設けるようにしても良い。
また、前記実施例では、複数の遊技機であるパチンコ機2が設置される遊技島1を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ玉の揚送装置等を備えることで1台の遊技機のみが単体で設置され、これら遊技機を任意の位置に配置可能な遊技島台に適用することもできる。
また、前記実施例では、遊技機として遊技媒体としてパチンコ玉を使用するパチンコ機2を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技機としては、遊技媒体としてメダルを使用するスロットマシンであっても良いし、これら遊技媒体が、遊技機内部に内封され、貸し出されたパチンコ玉やメダルの数や、入賞に応じて付与されたパチンコ玉やメダルの数が加算される一方、遊技に使用されたパチンコ玉やメダルの数が減算されて記憶される封入式遊技機や、パチンコ玉やメダルを用いずに、例えば貸出要求に応じて貸し出されたポイントや点数等の価値や入賞に応じて付与されたポイントや点数等の価値を全てクレジットとして記憶し、クレジットとして記憶された価値のみを使用して遊技を行うことが可能な遊技機であっても良い。尚、この場合には、これらポイントや点数等が遊技媒体に相当し、クレジットが遊技用価値となる。
また、前記実施例では、電力決定条件として、カードの受付けや使用金額や打込玉数等としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら電力決定条件として、例えば、対応するパチンコ機2における台データによる条件、例えば、大当りした回数や確変回数に応じて充電電力を増やしたり、大当り間始動回数が所定数を超過した場合(大ハマリ状態)であれば充電電力を逆に減少させたり、大当りが発生した場合には、充電電力を多くして充電時間を短縮するようにしても良い。
また、前記実施例では、端末IDを使用することで、休止後の再受付けにおいて、休止前に充電していた携帯端末と同一であるか否かを判定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら端末IDを使用せずに、休止時点の電池残量を記憶しておいて、再受付けのときに電池残量を携帯端末から取得して、該電池残量が所定の範囲内で一致するか否かにより、同一の携帯端末であるか否かを判定するようにしても良い。