JP6290574B2 - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP6290574B2
JP6290574B2 JP2013208496A JP2013208496A JP6290574B2 JP 6290574 B2 JP6290574 B2 JP 6290574B2 JP 2013208496 A JP2013208496 A JP 2013208496A JP 2013208496 A JP2013208496 A JP 2013208496A JP 6290574 B2 JP6290574 B2 JP 6290574B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
volume
special
display
game
setting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013208496A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015070965A (ja
Inventor
小倉 敏男
敏男 小倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sankyo Co Ltd filed Critical Sankyo Co Ltd
Priority to JP2013208496A priority Critical patent/JP6290574B2/ja
Publication of JP2015070965A publication Critical patent/JP2015070965A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6290574B2 publication Critical patent/JP6290574B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pinball Game Machines (AREA)
  • Display Devices Of Pinball Game Machines (AREA)

Description

本発明は、パチンコ遊技機、スロットマシン等の遊技機に関する。
従来から、遊技を行うための遊技機(例えば、パチンコ遊技機やスロットマシンなど)がある。
このような遊技機として、例えば、特許文献1には、遊技店の従業員が行う第1操作に基づいて、複数段階のいずれかの段階を第1音量段階として設定する第1設定手段と、遊技者が行う第2操作に基づいて、複数段階のいずれかの段階を第2音量段階として設定する第2設定手段と、前記第1設定手段によって設定された第1音量段階と前記第2設定手段によって設定された第2音量段階とに応じた音量の音声を音声出力部から出力させる音声出力制御手段と、を備える遊技機が開示されている。
特開2013−34617号公報
特許文献1に記載された遊技機では、第1操作によって第1音量段階の変更がなされた場合、当該変更によって実際の音量が変更されてしまうので、遊技者が意図しないタイミングで音量が変更されてしまい、好適に音量を調整できなかった。
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、好適に音量を調整できる遊技を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本発明に係る遊技は、
遊技を行うことが可能な遊技(例えば、パチンコ遊技機(遊技機)1など)であって、
1操作(例えば、設定切替スイッチ300のチャンネルの切替操作など)に基づいて、複数段階のいずれかの段階を第1音量段階(例えば、第1音量段階など)として設定する第1設定手段(例えば、ステップS77で第1音量段階を設定する演出制御用CPU120など)と、
2操作(例えば、スティックコントローラ30の操作棍への操作)に基づいて、複数段階のいずれかの段階を第2音量段階(例えば、第2音量段階など)として設定する第2設定手段(例えば、ステップS77で第2音量段階を設定する演出制御用CPU120など)と、
記第1音量段階と前記第2音量段階とに応じた音量の音声を音声出力部(例えば、スピーカ8L、8Rなど)から出力させる音声出力制御手段(例えば、ステップS77で第1音量段階と第2音量段階とに基づいて音量を設定してから、その設定した音量で演出などを行う演出制御用CPU120など)と、
遊技者が視認可能な表示領域に表示される表示内容を制御する表示制御手段(例えば、図26のような音量調整用の設定画面を表示したり、強調表示される音量段階を変更したりする表示制御を行う演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記表示制御手段は、前記第2操作が行われるときに前記第2音量段階を示す段階表示(例えば、複数の音量段階のうちの1つを第2音量段階として強調表示した領域5HHなど)を前記表示領域に表示し(例えば、図26のような音量調整用の設定画面を表示する表示制御を行う演出制御用CPU120など)、
前記遊技は、前記第1操作の操作対象として、前記第1音量段階が取り得る複数段階に対応した複数位置のいずれかに前記第1操作によって物理的に変位する変位部を備える操作装置(例えば、設定切替スイッチ300など)を備え、
前記第1設定手段は、前記第1操作によって変位した前記変位部の位置に応じた前記第1音量段階を変更し、
前記第1音量段階の変更は、前記段階表示が表示されることを条件として反映され、前記段階表示が表示される前は反映されず、
前記第1操作により、前記第2操作に応じて前記第2音量段階が変更されることを制限することが可能である。
上記のような構成によれば、遊技者が意図しないタイミングで音量が変更されてしまうことを防止し、好適に音量を調整できる。
「前記第1設定手段によって設定された前記第1音量段階と前記第2設定手段によって設定された前記第2音量段階とに応じた音量の音声を音声出力部から出力させる音声出力制御手段」は、音声を出力するごとに第1音量段階と第2音量段階との両者に応じた音量の音声を出力させるものであってもよいし、第1期間中(例えば、第1設定後第2設定前の期間中)に少なくとも第1音量段階に応じた音量の音声を出力し、第2期間中(例えば、第2設定後の期間中)に少なくとも第2音量段階に応じた音量の音声を出力するものであってもよい。例えば、音量が第1音量段階に依存せず第2音量段階にのみ依存する場合などには、通常(例えば、第2操作が行われるときなど)は、第1音量段階には基づかず、第2音量段階に応じて音量を設定し、第1音量段階設定時(例えば、第2操作による第2音量段階の設定の禁止時や、電源投入時などの初期音量や初期光量の設定時など)にのみ、第2音量段階に基づかず、第1音量段階に応じて音量(例えば、上記初期音量など)を設定してもよい。
前記第1音量段階が設定される「前記変位部の位置」は、変位部が位置し得る複数位置のうちの一部の位置のいずれかであってもよいし、変位部が位置し得る複数位置すべてのうちのいずれかであってもよい。また、「前記表示制御手段によって前記段階表示が表示されるとき」は、前記段階表示が表示される期間中の所定タイミング及び段階表示を表示するタイミングの他、段階表示を表示すると決定したタイミングや、当該決定したタイミングから段階表示が表示されるまでの期間中の所定タイミングなども含む。なお、所定タイミングは、例えば、所定の事象が発生したときになどであればよい。
(2)上記(1)の遊技盤において、
前記表示制御手段は、前記第1設定手段によって設定された前記第1音量段階が高い段階であるほど、前記段階表示を表示するときの当該段階表示の初期表示が示す前記第2音量段階を高くする(例えば、図24参照)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第1音量段階と第2音量段階との関係が把握しやすので、好適に音量を調整できる。
「前記段階表示を表示するときの当該段階表示の初期表示」とは、例えば、第1設定手段によって第1音量段階が設定されたあとに最初に表示される段階表示であってもよいし、遊技盤の電源がオンになったあとに最初に表示される段階表示であってもよいし、第2操作を行うことが可能な1回の期間において最初に表示される段階表示であってもよい。
なお、第2操作が行われることによって初めて段階表示が表示される場合の初期表示とは、その第2操作で変更される前の第2音量段階を示すものであってもよい。つまり、初期表示は、第1操作が行われた後かつ第2操作が行われる前に第1音量段階に応じた音量段階を示すものであってもよく、実際に表示されていないものであってもよい。
(3)上記(1)又は(2)の遊技盤において、
前記音声出力制御手段は、前記第2設定手段によって前記第2音量段階が新たに設定されたときに当該新たに設定されたことを示す確認音を前記音声出力部から出力させ、前記第1設定手段によって前記第1音量段階が新たに設定されたときには当該新たに設定されたことを示す確認音を前記音声出力部から出力させない(例えば、演出制御用CPU120は、ステップS77において、第2音量段階を設定したときには確認音の出力制御を行うが、第1音量段階を設定したときには確認音の出力制御を行わないなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2音量段階において音でも設定を確認できるので、好適に音量を調整できる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技盤において、
前記第1設定手段によって設定される前記第1音量段階が取り得る複数段階には、前記第2設定手段が前記第2音量段階を設定することを制限する制限段階が含まれ(例えば、第1音量段階には、「A」〜「F」が含まれるなど)、
前記遊技盤は、前記第1設定手段によって前記制限段階が前記第1音量段階として設定されたときに、前記第2設定手段が前記第2音量段階を設定することを制限する設定制限を行う設定制限手段(例えば、第1音量段階として「A」〜「F」が設定されたときには、「音量・光量調整」の項目が無いメニュー画面を表示する制御を行う)をさらに備える、
ようにしてもよい。
このような構成においては、遊技者側の音量設定を制限でき、遊技店が意図しない音量での音声出力を防止できる。
(5)上記(4)の遊技盤において、
前記表示制御手段は、前記第2許可条件が成立している期間において、前記設定制限手段によって前記設定制限が行われているときには前記第2許可条件が成立していることに対応した対応画像(例えば、「音量・光量調整」の項目があるメニュー画面など)を前記表示領域に表示し、前記設定制限が行われていないときには前記対応画像を前記表示領域に表示しない(例えば、「音量・光量調整」の項目があるメニュー画面の代わりに「音量・光量調整」の項目が無いメニュー画面を表示する制御を行うなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2音量段階の設定が制限されていることを遊技者に報知できる。
(6)上記(4)の遊技盤において、
前記設定制限手段によって前記設定制限が行われているときに前記第2操作が行われたことに応じて所定演出を実行する所定演出実行手段(例えば、設定切替スイッチ300のチャンネルが「A」〜「F」のときにおいて第2操作が行われたとき、音量の変更ができない旨のブザー音の出力制御を行う演出制御用CPU120など)をさらに備える、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2音量段階の設定が制限されていることを遊技者に報知できる。
(7)上記(1)から(6)のいずれかの遊技盤において、
前記第2設定手段は、設定中の前記第2音量段階を所定タイミング(例えば、遊技者の変更があったと判断できるときなど)においてクリアし、初期設定の段階(例えば、初期表示(音量)など)を前記第2音量段階として設定し(例えば、遊技者の変更があったと判断できるときに第2音量段階を初期音量にリセットする演出制御用CPU120など)、
前記第1設定手段が設定する前記第1音量段階は、前記第1操作に基づいてのみ変更される(例えば、設定切替スイッチ300は物理的なスイッチなのでリセットがないなど)、
ようにしてもよい。
このような構成においては、第2設定手段によって設定された第2音量段階が意図せずに引きずられたまま遊技が行われることなどを防止できる。
本発明の一実施形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 図1のパチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などの例を示す構成図である。 図1のパチンコ遊技機を背面から見たときの内部構成例を示す構成図である。 図1のパチンコ遊技機を背面から見たときの演出制御基板の概略図である。 設定切替スイッチの図である。 主な制御コマンドの一例を示す図である。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 乱数値MR1〜MR3を示す図である。 特図保留記憶部の構成例を示す図である。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 特図表示結果決定テーブルの構成例を示す説明図である。 大当り種別決定テーブルの構成例を示す説明図である。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターンの構成例を示す説明図である。 大当り変動パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 ハズレ変動パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御基板側で受信する制御コマンドの一例と、受信した制御コマンドに応じてコマンド解析処理にて実行される処理内容の一例と、の関係を説明する説明図である。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 音量等設定処理の一例を示すフローチャートである。 設定切替スイッチの状態(チャンネル)と音量等設定処理で設定される音量、光量などとの関係例を示す図である。 音量や光量の設定タイミングを説明する図である。 音量や光量の設定に用いられる第2音量段階や第2光量段階を変更するとき(つまり、遊技者による操作によって音量や光量を変更するとき)に表示される設定画面を示す図である。 変形例に係る音量等設定処理の一部を示すフローチャートである。 変形例における音量や光量の設定タイミングを説明する図である。 変形例における音量や光量の設定に用いられる第2音量段階や第2光量段階を変更するとき(つまり、遊技者による操作によって音量や光量を変更するとき)に表示される設定画面を示す図である。 変形例における演出画面の一例図である。 変形例における演出画面の一例図である。 設定切替スイッチの状態(チャンネル)と音量などとの関係例を示す図である。 設定切替スイッチの状態(チャンネル)と音量などとの関係例を示す図である。 設定切替スイッチの状態(チャンネル)と音量などとの関係例を示す図である。 変形例に係るシステム構成図である。 変形例における演出画面の一例図である。 カードユニットおよびパチンコ機を示す正面図である。 カードユニットおよびパチンコ機に用いられる制御回路を示すブロック図である。 遊技玉数表示器および表示器の表示制御を説明するためのブロック図である。 相互認証の結果、異常を検知した場合の通知処理を説明するための説明図である。 カードユニット側とパチンコ機側とにおいて記憶している各種データおよびその送受信を説明するための説明図である。 カードユニットとパチンコ機との間で送受信されるコマンドおよびレスポンスの概略を説明する説明図である。 電源投入時におけるカードユニットとパチンコ機とでの処理の一例を示す図である。 カードユニットにカードが挿入されたときのカードユニットとパチンコ機との処理の一例を示す図である。 挿入したカードのプリペイド残額から玉貸したときのカードユニットとパチンコ機との処理の一例を示す図である。 持玉払出・貯玉払出をしたときのカードユニットとパチンコ機との処理の一例を示す図である。 遊技玉を計数するときのカードユニットとパチンコ機との通常の処理の一例を示す図である。 遊技玉を計数するときのカードユニットとパチンコ機との処で計数NGとなる一例を示す図である。 遊技者がカード返却操作を行なった場合の計数処理の一例を示す図である。 電源断、通信回線断線があって、カードユニットからパチンコ機への状態情報要求のコマンドが未到達のときの処理の一例を示す図である。 電源断、通信回線断線があって、パチンコ機からカードユニットへ状態情報応答のレスポンスが未到達のときの処理の一例を示す図である。 電源断、通信回線断線があって、パチンコ機からカードユニットへ状態情報応答のレスポンスが未到達のときの処理の別の一例を示す図である。 電源断、通信回線断線があって、カードユニットからパチンコ機への加算要求のコマンドが未到達のときの処理の一例を示す図である。 電源断、通信回線断線があって、パチンコ機からカードユニットへの加算応答のレスポンスが未到達のときの処理の一例を示す図である。 電源断、通信回線断線があって、パチンコ機からカードユニットへの加算応答のレスポンスが未到達のときの処理の別の一例を示す図である。 電源断、通信回線断線があって、カードユニットからパチンコ機への加算要求のコマンドが未到達のときの処理の別の一例を示す図である。 電源断、通信回線断線があって、パチンコ機からカードユニットへの計数応答のレスポンスが未到達のときの処理の一例を示す図である。 電源断、通信回線断線があって、パチンコ機からカードユニットへの計数要求のコマンドが未到達のときの処理の一例を示す図である。 電源断、通信回線断線があって、カードユニットからパチンコ機への計数応答のレスポンスが未到達のときの処理の別の一例を示す図である。 玉貸・持玉払出・貯玉払出時の遊技玉加算結果異常のときの処理の一例を示す図である。 加算通番に関するP台およびCUの動作を説明するための概念図である。 計数通番に関するP台およびCUの動作を説明するための概念図である。 第1および第2チェック処理に関する動作の一例を説明するための図である。 第3チェック処理に関する動作の一例を説明するための図である。 SCと通信制御ICとの間の業務電文シーケンスの処理を説明する図である。 通信制御ICの認証シーケンスの処理を説明する図である。 SCシリアルIDの認証シーケンスの処理を説明する図である。 通信制御ICの認証異常シーケンスの処理を説明する図である。 スロットマシンの前面扉を開放した状態を示す斜視図である。 カードユニットおよびスロットマシンのそれぞれにおいて記憶している各種データおよびその送受信態様を説明するための説明図である。
[第1の実施の形態]
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球(遊技玉ともいう)が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示される。なお、確定特別図柄は、可変表示中に表示される特別図柄とは異なるものであってもよい。
なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターン(適宜LEDを全て消灯したパターンを点灯パターンとして含んでもよい。)が、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の画面上では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。なお、確定飾り図柄は、可変表示中に表示される飾り図柄とは異なるものであってもよい。例えば、スクロール表示される飾り図柄以外の飾り図柄が確定飾り図柄となってもよい。
このように、画像表示装置5の画面上では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム(第1特図ゲームともいう。)、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム(第2特図ゲームともいう。)と同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5の画面上には、表示エリア5Hが配置されている。表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に、遊技球が進入(例えば、通過)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。この実施の形態では、保留記憶表示を、保留されている可変表示と同じ個数の図柄(本実施の形態では、丸印、四角印などであり、以下、保留表示図柄ともいう。)を表示することによって行う。第1特図を用いた特図ゲームに対応した、保留されている可変表示は、表示エリア5Hにおける向かって左側の領域(第1保留表示領域)に表示される保留表示図柄によって表される。第2特図を用いた特図ゲームに対応した、保留されている可変表示は、表示エリア5Hにおける向かって右側の領域(第2保留表示領域)に表示される保留表示図柄によって表される。
例えば、第1始動入賞口に遊技球が進入する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が進入する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、保留データ(保留記憶)が消化され、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、保留データ(保留記憶)が消化され、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。なお、保留データが消化されたときには、対応する保留表示図柄が消去される。また、第1保留表示領域及び第2保留表示領域のうち消去した保留表示図柄が表示されていた表示領域に、他の保留表示図柄が表示されていた場合には、当該表示されていた保留表示図柄を例えば1つ左の表示位置(消去した保留表示図柄が表示されていた表示位置を含む)にシフトさせる。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の特図保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
表示エリア5Hとともに、あるいは表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。ここでは、LEDの点灯個数によって、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを表示している。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口に遊技球が進入できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入しにくいように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第2始動入賞口を遊技球が進入可能な開放状態または拡大開放状態といった第1可変状態(進入容易状態)と、遊技球が進入不可能な閉鎖状態または進入困難な通常開放状態といった第2可変状態(進入困難(進入不可を含む。)状態)とに、変化できるように構成されている。第1可変状態は、第2可変状態よりも遊技球が第2始動入賞口に進入し易い状態であればよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値未満であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(例えば、通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が進入しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が進入できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口に進入できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口に進入しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を進入させて賞球を得ることが不可能または困難になり、第1状態よりも遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、例えば、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、遊技領域に形成された通過ゲート41(所定の部材によって遊技球が通過可能に形成され、遊技球の通過は、図2のゲートスイッチ21によって検出される。)を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、音声等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ30が取り付けられている。スティックコントローラ30は、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタン31Aが設けられている。トリガボタン31Aは、遊技者がスティックコントローラ30の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタン31Aに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ35A(図2を参照)が内蔵されていればよい。スティックコントローラ30の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット32が設けられていればよい。傾倒方向センサユニット32は、透過形フォトセンサなどを含んで構成され、操作棍の傾倒方向(例えば、前後左右方向)を検知するものであればよい。なお、下皿におけるスティックコントローラ30の取付位置は、下皿の中央部分に限定されず、左右のいずれかに寄せた位置であってもよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ30の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35B(図2を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン31Bとスティックコントローラ30の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン31B及びスティックコントローラ30の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン31Bとスティックコントローラ30の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
スティックコントローラ30に設けられたトリガボタン31Aは、遊技者がスティックコントローラ30の操作桿を操作手で把持した状態において、操作指で押引操作することなどにより指示操作ができるように構成されている。その一方で、プッシュボタン31Bは、スティックコントローラ30とは別個に上皿を形成する遊技機用枠3の所定位置に設けられており、遊技者がスティックコントローラ30の操作桿を把持しない状態などにおいて、操作手で押下操作することなどにより指示操作ができるように構成されている。
また、プリペイド機能を備えるプリペイドカード等の遊技用記録媒体としての遊技用カードが挿入されることによって玉貸しを可能にするカードユニットが、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示省略)。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、払出制御基板37といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。また、パチンコ遊技機1には、各基板などに電力を供給する電源基板90(図3)なども搭載されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号を受け取る機能、演出制御基板12、払出制御基板19などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンド(後述の演出制御コマンドなど)を制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。また、主基板11は、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御して、各種保留記憶数を表示する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や入力ドライバ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。入力ドライバ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号(遊技媒体の通過や進入を検出したこと(スイッチがオンになったこと)を示す検出信号)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオン状態にする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号などを受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させる機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの信号(音声信号)に基づき、スピーカ8L、8Rから音声(音声信号が指定する音声)を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。なお、音声とは、音のみからなるもの(例えば、歌が入らない演奏のみからなる楽曲、効果音など)も含む。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの信号(電飾信号)に基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動(電飾信号が示す駆動内容による点灯/消灯)を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
払出制御基板37は、賞球の払出を制御する基板であり、払出制御用マイクロコンピュータが搭載されている。払出制御基板19は、賞球個数を示すデータが設定された賞球個数コマンドの受信(主基板11から制御信号として伝送される。)に応じて、球払出装置97を駆動して、賞球の払い出しを実行する。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサ(例えば、フォトセンサ、近接スイッチなど)と称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい(遊技媒体を検出できるものであればよく、スイッチ以外のものであってもよい。)。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。また、主基板11には、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82を駆動するためのソレノイド駆動信号を伝送する配線が接続されている。また、主基板11には、賞球個数コマンドなどを制御信号として払出制御基板19に伝送する配線などが接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号(制御コマンド)は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば演出制御コマンドである(詳しくは後述する)。制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理(例えば、上記主基板11の機能を実現するための処理など。)が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンド送信テーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種データ(各種フラグやカウンタ、タイマなども含む。)が書換可能に一時記憶される。RAM102は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、例えば、停電などがあってパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても(所謂、電断などがあっても)、所定期間(例えば、バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存される。このようにバックアップRAMに保存されバックアップされたデータを適宜バックアップデータという。
I/O105は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号が入力される入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作を制御する処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作、異常の報知動作を行う処理(演出用の電気部品に所定の演出動作などを実行させる機能を実現する処理)が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての音声信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。また、演出制御基板12には、トリガボタン31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線、スティックコントローラ30の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット32から伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パターンは、飾り図柄の可変表示やリーチ演出などの各種演出を実行するためのデータの集まりであって、例えばプロセスタイマ判定値などの判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、駆動制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。
演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データ(各種フラグやカウンタ、タイマなども含む。)が記憶される。なお、RAM122は、バックアップRAMではないので、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止した場合(つまり、電断があった場合)には、記憶しているデータが失われてしまう。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき(例えば、この指令によって、表示制御部123は、演出制御用CPU120に制御される。)、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定して実行する。例えば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示画面内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定して表示制御部123に指令することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示、異常の報知表示などを画像表示装置5に実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される画像を表示するための映像信号(表示制御部123から出力される信号)や、音声制御基板13へと伝送される音声信号、ランプ制御基板14へと伝送される電飾信号などが出力される。
また、演出制御基板12には、パチンコ遊技機1における後述する第1音量段階や第1光量段階を設定するための設定切替スイッチ300が搭載されている。第1音量段階や第1光量段階は、スピーカ8L、8Rの音量や、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどの発光光量を設定するための段階であり、複数段階からなる。詳しくは後述するが、設定切替スイッチ300は、通常、遊技店の関係者のみが操作できるものである。つまり、第1音量段階や第1光量段階は、遊技店側の操作によって変更される段階である。また、後述のように、スティックコントローラ30への遊技者による操作などに基づいて、第2音量段階や第2光量段階が設定される。第2音量段階や第2光量段階は、スピーカ8L、8Rの音量や、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどの発光光量を設定するための段階であり、複数段階からなる。第2音量段階や第2光量段階は、遊技者側の操作によって変更される段階である。
演出制御基板12(演出制御用CPU120)は、第1音量段階と第2音量段階とに基づいて実際にスピーカ8L、8Rから出力する音声の音量を設定する。演出制御基板12(演出制御用CPU120)は、第1光量段階と第2光量段階とに基づいて実際に遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどを点灯させる光の光量を設定する。例えば、演出制御基板12(演出制御用CPU120)は、音声制御基板13へと伝送する音声信号において前記設定した音量も指定する。これによって、音声制御基板13は、音声信号によって指定された音量で、スピーカ8L、8Rから音声を出力する処理を実行する。つまり、演出制御用CPU120が第1音量段階及び第2音量段階に基づいて設定した音量での音声が出力される。また、演出制御基板12(演出制御用CPU120)は、ランプ制御基板14へと伝送する電飾信号により、前記設定した光量も指定する。これによって、ランプ制御基板14は、電飾信号によって指定された光量で、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどを点灯させる処理を実行する。つまり、演出制御用CPU120が第1光量段階及び第2光量段階に基づいて決定した光量での点灯が行われる。
上記のような構成によって、演出制御用CPU120は、音声制御基板13を介してスピーカ8L、8Rを制御して前記で設定した音量の音声を出力させたり、ランプ制御基板14を介して遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける前記で設定した光量での点灯/消灯駆動を行わせたり、表示制御部123を介して画像表示装置5の表示領域に演出画像を表示させたりして、各種の演出を実行する。また、演出制御用CPU120は、演出の実行時などに、トリガセンサ35A、プッシュセンサ35B、傾倒方向センサユニット32からの信号に基づいた演出(つまり、スティックコントローラ30への操作、プッシュボタン31Bへの操作などに応答した演出)を行うことが可能になっている。
次に、パチンコ遊技機1の背面の構造について図3を参照して説明する。図3は、パチンコ遊技機1の内部をパチンコ遊技機1の背面から見た背面図である。図3に示すように、主基板11及び演出制御基板12は、パチンコ遊技機1の中央に配置されている。払出制御基板37は、パチンコ遊技機1の下方に配置されている。電源基板90は、左下方に配置されている。球払出装置97は、賞球を払い出すための賞球供給路に対応してパチンコ遊技機1の右側方に配置されている。なお、主基板11は基板収納ケース150に収納されており、演出制御基板12は基板収納ケース270に収納されている。これら基板収納ケース150、270は、いずれも透光性を有するアクリル板等の部材により構成されている。設定切替スイッチ300は、図3に示すように、演出制御基板12にパチンコ遊技機1の背面方向を向くように配置されている。設定切替スイッチ300は、パチンコ遊技機1を背面から見た場合に、演出制御基板12の右上部分に配置され(図4参照)、基板収納ケース270に形成された切欠部270aを介して遊技盤ユニット250の外方から操作可能となっている。
パチンコ遊技機1が設定される遊技店(遊技ホール、遊技場など)の従業員は、例えば、パチンコ遊技機1の前面扉などを開閉させることができる(通常、遊技者は開閉できない。)。従業員は、前面扉を開放したときに、演出制御基板12などが配置された部材をパチンコ遊技機1に設けられた回転軸を軸として回転させることができる。これによって、従業員は、演出制御基板12の設定切替スイッチ300を操作することができる。一方、遊技者は、通常、前面扉を開放できないので、設定切替スイッチ300の操作できない。つまり、設定切替スイッチは、遊技店用の操作部である。つまり、この実施の形態では、前面扉の開放が、設定切替スイッチ300の操作が行える条件(遊技店用の操作を行うための第1許可条件)になっている。
設定切替スイッチ300は、図5に示すように、「0」〜「F」までの計16個のチャンネルを備えており、これらチャンネルを、ツマミ301を回動操作することで切り替えるスイッチになっている。この実施の形態では、各チャンネル「0」〜「F」それぞれに対応して、第1音量段階及び第1光量段階が用意されている。つまり、この実施の形態では、第1音量段階として、「0」〜「F」に対応した16段階(ここでは、チャンネルと同じ「0」〜「F」)が用意されている。また、この実施の形態では、第1光量段階として、「0」〜「F」に対応した16段階(ここでは、チャンネルと同じ「0」〜「F」)が用意されている。つまり、チャンネルが「0」であれば、「0」の第1音量段階及び第1光量段階が設定され、チャンネルが「1」であれば、「1」の第1音量段階及び第1光量段階が設定され、・・・チャンネルが「F」であれば、「F」の第1音量段階及び第1光量段階が設定される。この実施の形態では、設定切替スイッチ300は直接又は所定回路を介して間接的に演出制御用CPU120に接続されており、演出制御用CPU120は、設定切替スイッチ300の現在のチャンネルを読み取ることができる(例えば、チャンネルに応じた信号が演出制御用CPU120に入力される)。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技機において付与される遊技価値は、直接的には、賞球となる遊技球の払出しや、これに相当する得点の付与である。こうした遊技球や、その個数に対応する得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらの遊技球や得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、遊技機で再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
また、遊技機において付与可能となる遊技価値は、賞球となる遊技球の払出しや得点の付与に限定されず、例えば大当り遊技状態に制御することや、確変状態などの特別遊技状態に制御すること、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば「2」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となること、時短状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となること、確変状態における大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となること、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に繰り返し制御される回数である連チャン回数が第2連チャン数(例えば「5」)よりも多い第1連チャン数(例えば「10」)となることの一部または全部といった、遊技者にとってより有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)に進入すると、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたこと(第1始動口スイッチ22Aがオンになったこと)などにより第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)に進入すると、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたこと(第2始動口スイッチ22Bがオンになったこと)などにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。ただし、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口に遊技球が進入困難または進入不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたこと(ゲートスイッチ21がオンになったこと)に基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。普通図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「普図当り」にするか否かは、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始されるときになど、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われる。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の画面上に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる。
一例として、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球(大入賞口に進入した遊技球)が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「15」)に達するまで繰返し実行される。
特図表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「非確変」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる。大当り種別が「確変」又は「非確変」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が所定時間(例えば29秒などの第1期間)となる通常開放ラウンドが、15ラウンド(15回)などの所定回数分実行される。なお、大当り種別が「非確変」のときの「大当り」に基づく大当り遊技状態を「非確変大当り遊技状態」という。また、大当り種別が「確変」のときの「大当り」に基づく大当り遊技状態を「確変大当り遊技状態」という。
大当り遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数(この実施の形態では、100回)の可変表示(特図ゲーム)が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。なお、時短終了条件が成立するまでの可変表示(特図ゲームなど)の残りの実行回数を時短残回数ということがある。時短状態や確変状態も遊技者にとって有利な状態である。
この実施の形態では、非確変大当り遊技状態が終了した後の遊技状態は、時短状態となるが確変状態にはならない。この実施の形態では、確変大当り遊技状態が終了した後の遊技状態は、時短状態及び確変状態になる。
なお、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や、時短状態や、確変状態等の遊技者にとって有利な状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
時短状態では、通常状態などの時短状態になっていない非時短状態よりも第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態(開放状態または拡大開放状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御(「時短制御」あるいは「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
なお、時短状態は、「高ベース状態」、「高ベース」などともいわれ、時短状態でない遊技状態は、「低ベース状態」、「低ベース」、「非時短状態」、「非時短」などともいわれる。確変制御が行われる確変状態は、「高確状態」、「高確」などともいわれ、確変状態でない遊技状態は、「低確状態」、「低確」、「非確変状態」、「非確変」などともいわれる。確変状態及び時短状態になっているときの遊技状態は、「高確高ベース状態」、「高確高ベース」などともいわれる。確変状態とはならずに時短状態になっているときの遊技状態は、「低確高ベース状態」、「低確高ベース」などともいわれる。時短状態とはならずに確変状態になっているときの遊技状態は、「高確低ベース状態」、「高確低ベース」などともいわれる。時短状態及び確変状態のいずれかにもならない状態、つまり、通常状態は、「低確低ベース状態」、「低確低ベース」などともいわれる。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間(可変表示中の期間)では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。
ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示態様、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
上記飾り図柄の可変表示中には、画像表示装置5の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクター画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像を表示したり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたりする演出が実行される。これら演出を、飾り図柄の可変表示そのもの(これも演出である。)とともに、可変表示中演出という。つまり、可変表示中演出は、特別図柄の可変表示にともなって、画像表示装置5の画面上に表示される画像による演出であり、飾り図柄の可変表示そのものも含む概念である。可変表示中演出は、例えば、遊技の進行に対応して実行され、遊技の進行を遊技者に認識させるような演出であればよい。可変表示態様をリーチ態様にすることも、可変表示中演出のうちの1つである。可変表示中演出は、特別図柄の可変表示にともなって、画像表示装置5の画面上に表示される画像(飾り図柄の可変表示そのものも含む)による演出の他、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などによる演出が含まれていてもよい。
上記可変表示中演出ではリーチ演出が実行されることがある。リーチ演出は、リーチ態様となったことに対応して実行される。リーチ演出は、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクター画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作を行う演出である。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。この実施の形態では、リーチ演出として、演出態様がそれぞれ異なるノーマルリーチ、スーパーリーチA、スーパーリーチB、及び、スーパーリーチCが用意されている(図15参照、詳しくは後述する)。
特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、大当り種別が「非確変」または「確変」となる場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
大当り種別が「非確変」となる場合には、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出されてもよい。非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されてもよく、大当り組合せとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。このように非確変大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、非確変図柄(「通常図柄」ともいう)と称される。
大当り種別が「確変」となる場合には、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出されることもあれば、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出されることがあってもよい。確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであってもよく、大当り組合せとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。
特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)を構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の主要な動作(作用)を説明する。なお、以下では、フローチャートなどを参照して動作を説明するが、各動作(各処理)では、フローチャートに現れていない処理などが適宜行われる場合がある。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。RAM102のクリアは、例えば、電源投入時に、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないクリアスイッチなどの初期化用操作手段が操作されたことなどによって行われる。この操作は、例えば、遊技店の営業時間外に行われる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時(停電などによる電断時)における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい(例えば、クリアスイッチが押されずに電源が投入(オン)された時にRAM102に所定のデータが記憶されるなどしている状態のとき(例えば電断のときなど))。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
CPU103は、遊技制御用タイマ割込処理において、例えば、スイッチ処理を行い、メイン側エラー処理を行い、情報出力処理を行い、その後、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するための処理が含まれている。なお、遊技制御用タイマ割込処理の終了時には、割込み許可状態に設定される。これによって、遊技制御用タイマ割込み処理は、タイマ割り込みが発生するごと、つまり、割込み要求信号の供給間隔である所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとに実行されることになる。
スイッチ処理は、入力ドライバ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから検出信号が入力されたかを判定することによって、各スイッチがオン状態であるか否か(つまり、遊技球の進入又は通過があったか否か)をスイッチごとに判定する処理である。なお、スイッチ処理では、例えば、オン状態と判定したスイッチ(第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23)に対応する賞球個数を示す賞球個数コマンドの送信設定も行う。賞球個数コマンドはコマンド制御処理にて払出制御基板37に送信され、払出制御基板37は、このコマンドを受信すると、球払出装置97を制御して、このコマンドが示す賞球個数分だけ賞球を払い出す処理を実行する。
メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。
情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータ(ホールコンピュータ)等に供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。
遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3と、が含まれていればよい(図8参照)。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値であり、「1」〜「65535」のいずれかの値を取り得る。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を「確変」、「非確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」のいずれかの値を取り得る。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数の変動パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「251」のいずれかの値を取り得る。
特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かなどの決定や変動パターンの決定、当該決定結果に基づく特別図柄表示装置4における表示動作の制御(特図ゲームの実行)、大当り遊技状態の特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定(ラウンド遊技や短期開放制御の実行)などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。特別図柄プロセス処理の詳細は後述するが、タイマ割り込みの発生毎に特別図柄プロセス処理が実行されることによって、可変表示結果や変動パターンの決定、当該決定に基づく特図ゲームの実行、大当り遊技状態などが実現される。
普通図柄プロセス処理では、例えば、通過ゲート41を遊技球が通過した場合(例えば、スイッチ処理にてゲートスイッチ21がオン状態になっていると判定された場合)に保留数が上限数に達していなければ普図ゲームの保留記憶(例えば、乱数値を抽出してRAM102に記憶させること)を行ったり、保留記憶(RAM102に記憶した乱数値)を用いて普図ゲームの可変表示結果を決定したり、普図ゲームの変動パターン(変動時間など)を決定したり、変動パターンに従って普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して普通図柄の可変表示を実行して普図ゲームの可変表示結果を導出表示したり、可変表示結果が普図当りの場合に普通可変入賞球装置6Bを開放状態などの第1可変状態にする処理を行ったりする。タイマ割り込みの発生毎に普通図柄プロセス処理が実行されることによって、普図ゲームの実行や、普図当りのときの普通可変入賞球装置6Bの所定期間の第1可変状態などが実現される。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12、払出制御基板37などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理、スイッチ処理などでは、制御コマンド(演出制御コマンドなど)の送信設定(例えば、送信する制御コマンドの記憶アドレス値をRAM102に格納する等)が行われ、コマンド制御処理では、送信設定された制御コマンドを、実際に演出制御基板12、払出制御基板37に対して送信する処理が行われる。この送信する処理では、演出制御INT信号などが用いられ、制御コマンドの送信が行われる。
コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
ここで、コマンド制御処理により主基板11から演出制御基板12に送信される主な制御コマンドについて図6を参照して説明する。なお、「(H)」は16進数であることを示す。
コマンド8001(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを指定する演出制御コマンド(第1変動開始指定コマンド)である。コマンド8002(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを指定する演出制御コマンド(第2変動開始指定コマンド)である。第1変動開始指定コマンドと第2変動開始指定コマンドとを変動開始指定コマンドと総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、後述の変動パターン指定コマンドに含めるようにしてもよい。第1変動開始指定コマンド又は第2変動開始指定コマンドは、変動パターン指定コマンドなどとともに、変動パターンの設定時に実行される後述のステップS111にて送信設定される。
コマンド81XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターン指定コマンド)である。この実施の形態では、変動パターン(図15参照、詳しくは後述する。)それぞれに対応する変動パターン指定コマンドが設定されている。例えば、各変動パターンには、一意の番号(変動パターン番号)が振られ、その番号がコマンド中の「XX」に設定される(例えば、変動パターンPA1−1なら「01」など)。また、変動パターン指定コマンドは、飾り図柄の変動開始を指定するためのコマンドでもあり、変動パターンの設定時に実行される後述のステップS111にて送信設定される。
コマンド8CXX(H)は、大当りとするか否かおよび大当り種別(つまり、可変表示結果)を指定する演出制御コマンド(表示結果指定コマンド)である。この実施の形態では、表示結果それぞれに対応する表示結果指定コマンドが設定されている。例えば、各表示結果には、一意の番号が振られ、その番号がコマンド中の「XX」に設定される(例えば、「ハズレ」なら「00」、大当り種別が「確変」の「大当り」なら「01」など)。また、表示結果指定コマンドは、変動パターン指定コマンドなどとともに、変動パターンの設定時に実行される後述のステップS111にて送信設定される。
コマンド8F00(H)は、飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを指定する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。図柄確定指定コマンドは、後述のステップS112における特図ゲーム終了時にて送信設定される。
コマンド95XX(H)は、遊技状態を指定する演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)である。この実施の形態では、遊技状態それぞれに対応する遊技状態指定コマンドが設定されている。例えば、遊技状態が通常状態(低確低ベース)であれば、「XX」は、「00」に設定される。例えば、遊技状態が高確低ベース状態であれば、「XX」は、「01」に設定される。例えば、遊技状態が高確高ベース状態であれば、「XX」は、「02」に設定される。遊技状態指定コマンドは、遊技状態の変更が行われ得る後述のステップS113やステップS117の実行時に送信設定される。
コマンドA000(H)は、大当り遊技状態の開始(ファンファーレの開始)を指定する演出制御コマンド(当り開始指定コマンド)である。なお、ファンファーレとは、大当り遊技状態の開始時に実行される、大当り遊技状態になったことを報知する演出である。このコマンドは、後述のステップS113において、大当り遊技状態が開始されるときに送信設定される。
コマンドA300(H)は、大当り遊技状態の終了(エンディングの開始)を指定する演出制御コマンド(当り終了指定コマンド)である。なお、エンディングとは、大当り遊技状態の終了時に実行される、大当り遊技状態が終了することを報知する演出である。このコマンドは、後述のステップS116において、最後のラウンド遊技が終了したときに送信設定される。
コマンドB100(H)は、第1始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第1始動入賞が発生したことを指定する演出制御コマンド(第1始動口入賞指定コマンド)である。コマンドB200(H)は、第2始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第2始動入賞が発生したことを指定する演出制御コマンド(第2始動口入賞指定コマンド)である。第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドとを始動口入賞指定コマンドと総称することがある。また、これらコマンドは、後述の始動入賞判定処理(ステップS101)にて送信設定される。
コマンドC1XX(H)は、第1特図保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第1特図保留記憶数指定コマンド)である。「XX」が、第1特図保留記憶数を示す。コマンドC2XX(H)は、第2特図保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第2特図保留記憶数指定コマンド)である。「XX」が、第2特図保留記憶数を示す。第1特図保留記憶数指定コマンドと第2特図保留記憶数指定コマンドとを総称して、特図保留記憶数指定コマンドという場合がある。特図保留記憶数指定コマンドは、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が変化し得る後述のステップS101やステップS111にて送信設定される。
コマンドC500(H)は、デモ画面の表示を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。客待ちデモ指定コマンドは、保留記憶が無い場合に、ステップS110にて送信設定される。
次に、特別図柄プロセス処理について説明する。図7は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図8は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。スイッチ処理にて第1始動口スイッチ22Aがオンであると判定されているなどして第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第1特図保留記憶数カウンタ(第1特図保留記憶数をカウントするカウンタ)の格納値である第1特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。スイッチ処理にて第2始動口スイッチ22Bがオンであると判定されているなどして第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第2特図保留記憶数カウンタ(第2特図保留記憶数をカウントするカウンタ)の格納値である第2特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。第2始動口スイッチ22Bがオンでなかったり(ステップS204;No)、第2特図保留記憶数が上限値ではあったり(ステップS205;Yes)した場合には、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1特図保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2特図保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1特図保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口に遊技球が進入して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。また、第2特図保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口に遊技球が進入して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。このときには、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データ(図9参照)が抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、保留データが図10(A)に示すような第1特図保留記憶部にセットされる。一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、保留データが図10(B)に示すような第2特図保留記憶部にセットされる。なお、このとき、CPU103は、保留データが第1特図保留記憶部にセットされたときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ加算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ増やす)ようにしてもよい。なお、CPU103は、保留データが第2特図保留記憶部にセットされたときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ加算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ増やす)ようにしてもよい。
図10(A)に示す第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が進入して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第1始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行(可変表示)が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えばリーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
図10(B)に示す第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が進入して第2始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第2始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行(可変表示)が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えばリーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
ステップS210の処理に続いて、CPU103は、始動入賞時コマンドの送信設定を行う(ステップS211)。始動入賞時コマンドは、始動口入賞指定コマンドと、特図保留記憶数指定コマンドと、から構成される。始動口バッファ値が「1」のときは、始動入賞時コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドと、第1特図保留記憶数指定コマンドと、の送信設定を行う。始動口バッファ値が「2」のときは、始動入賞時コマンドとして、第2始動口入賞指定コマンドと、第2特図保留記憶数指定コマンドと、の送信設定を行う。送信設定されたコマンドは、コマンド制御処理にて送信される。
送信設定する第1特図保留記憶数指定コマンドや第2特図保留記憶数指定コマンドは、現在の第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を指定するコマンド(当該記憶数に対応したEXTデータを含むコマンド)とし、指定する特図保留記憶数は、第1特図保留記憶数カウンタや第2特図保留記憶数カウンタのカウント値によって特定すればよい。
ステップS211のあと、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS212)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS212;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS213)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であるときには(ステップS212;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS214)、ステップS204の処理に進む。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図7に戻り、ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。このとき、可変表示結果が「大当り」に決定された場合には、大当り種別を「非確変」、「確変」といった複数種別のいずれかに決定する。大当り種別の決定結果を示すデータがRAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた大当り種別バッファに格納されることにより、大当り種別が記憶される。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、ハズレ図柄)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
図11は、特別図柄通常処理として、ステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2特図保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、例えば第2特図保留記憶部の先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、ステップS209の処理で第2始動入賞口における始動入賞(第2始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2特図保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位(保留番号「1」〜「3」に対応する記憶領域)にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1特図保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口に進入した順番で、特図ゲームが実行される場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれに遊技球が進入したかを示す始動口データを、保留データとともに、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、例えば第1特図保留記憶部の先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS236)。これにより、ステップS209の処理で第1始動入賞口における始動入賞(第1始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1特図保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位(保留番号「1」〜「3」に対応する記憶領域)にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」とのいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。例えば、CPU103は、図12に示す特図表示結果決定テーブルを使用テーブルとしてセットする。特図表示結果決定テーブルでは、例えば、図12に示すように、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」とのいずれとするかの決定結果に、遊技状態が確変状態であるか否かに応じて割り当てられていればよい。
CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、遊技状態が確変状態であるか否かと、乱数値MR1を示す数値データと、に基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、乱数値MR1に合致する決定値に、遊技状態が確変状態であるか否かに応じて、割り当てられた「大当り」と「ハズレ」とのいずれかの決定結果を特図表示結果として決定すればよい。CPU103は、確変フラグ(確変状態のとくにオンになるフラグ)がオン状態である場合に、確変状態であると判定すればよい。例えば、乱数値MR1が「9000」であるとき、CPU103は、確変フラグがオン状態である場合(確変状態のとき)には、特図表示結果を「大当り」にすると決定し、確変フラグがオフ状態である場合(非確変状態のとき)には、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定する。
図12に示すように、確変状態のときには、非確変状態のときよりも高い決定割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば図7に示すステップS117の大当り終了処理により(詳しくは後述する。)、大当り種別が「確変」であった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたことなどに基づいて、現在が確変状態であるときには、非確変状態のときよりも、特図表示結果が「大当り」になりやすく、大当り遊技状態になりやすい。つまり、遊技者にとって有利である。
その後、CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;Yes)、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。CPU103は、例えば、図13に示す大当り種別決定テーブルを使用テーブルとしてセットする。大当り種別決定テーブルでは、例えば、図13に示すように、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、大当り種別を「非確変」と「確変」とのいずれとするかの決定結果に割り当てられていればよい。
CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された大当り種別決定テーブルを参照することにより、乱数値MR2に合致する決定値に割り当てられた大当り種別のいずれかを選択すればよい。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示す大当り種別バッファ設定値(例えば、「非確変」の場合には「0」、「確変」の場合には「1」となる値)を格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
特図表示結果が「大当り」でない場合(ステップS240;No)、ステップS243のあとには、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS246)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて(大当り種別バッファ設定値に応じて)、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS246の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS247にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図4に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信設定してから、デモ表示設定を終了する。演出制御基板12では、客待ちデモ指定コマンドが送信されると、デモ画面表示を行う。
図7のステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターンは、飾り図柄の可変表示の内容(可変表示態様)を指定するものであるので、この決定によって、飾り図柄の可変表示の内容が決定される。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間(特図変動時間)が決定される。さらに、変動パターン設定処理は、特別図柄表示装置4において特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
図14は、変動パターン設定処理として、ステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;Yes)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。
ステップS261にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS263)。
図15は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様にはならない「非リーチ」である場合とリーチ態様になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。
この実施の形態では、「非リーチ」の場合の「ハズレ」の変動パターンとして、PA1−1、PA1−2が用意されている。「リーチ」の場合の「ハズレ」の変動パターンとして、PA2−1(ノーマルリーチが実行される。)、PB2−1(スーパーリーチAが実行される。)、PB2−2(スーパーリーチBが実行される。)、PB2−3(スーパーリーチCが実行される。)が用意されている。また、大当り種別が「確変」、「非確変」のときの「大当り」の変動パターンとして、PA4−1(ノーマルリーチが実行される。)、PB4−1(スーパーリーチAが実行される。)、PB4−2(スーパーリーチBが実行される。)、PB4−3(スーパーリーチCが実行される。)が用意されている。
図14に示すステップS262の処理では、例えば図16に示す大当り変動パターン決定テーブルを用いて、大当り時の変動パターンが決定される。一例として、大当り変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから変動パターン決定用の乱数値MR3を読み出し、読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値MR3に該当する決定値に割り当てられた変動パターンを今回使用される変動パターンとして決定(選択)すればよい。例えば、乱数値MR3が「140」である場合、CPU103は、変動パターンPB4−2を選択する。
図14に示すステップS263の処理では、例えば図17に示すハズレ変動パターン決定テーブルを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。一例として、ハズレ変動パターン決定テーブルでは、遊技状態が時短状態であるか非時短状態であるかに応じて(RAM102の所定領域に設けられた時短フラグ(時短状態のときにオンになるフラグ)によって特定できる。)、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データと、時短フラグの状態と、に基づいて、ハズレ変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値MR3に該当する決定値に、時短状態であるか否かに応じて割り当てられた変動パターンを今回使用される変動パターンとして決定(選択)すればよい。例えば、乱数値MR3が「220」である場合、CPU103は、時短フラグがオン状態のときには(時短状態のときには)、変動パターンPA2−1を選択し、時短フラグがオフ状態のときには(非時短状態のときには)、変動パターンPB2−1を選択する。
図17に示すハズレ変動パターン決定テーブルでは、時短状態のときの方が、特図変動時間の短い変動パターンが選択されやすくなっており、時短状態のときには、非時短状態のときよりも平均的な可変表示時間を短縮して、無効な始動入賞の発生を抑制することや、遊技者による遊技球の発射停止(いわゆる「止め打ち」)を低減することができる。また、可変表示の実行頻度を高めることができる。
また、図16及び図17を参照すると、リーチ演出のうちスーパーリーチCが実行されたときが、最も高い割合で可変表示結果が「大当り」となる。そして、スーパーリーチB、スーパーリーチA、ノーマルリーチの順で、可変表示結果が「大当り」となる割合(所謂大当り期待度)が下がっていく。
図14に示すステップS262、S263のいずれかの処理を実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間(変動時間ともいう。)を設定する(ステップS266)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図15に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。CPU103は、ステップS262、S263の処理で選択した変動パターンに対応した特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。特図変動時間の設定は、例えば、特図変動時間に応じたタイマ値を、RAM102の所定領域に設けられた遊技制御プロセスタイマに設定することなどによって行われる。変動パターンの決定は、特図変動時間の決定でもある。
ステップS266の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための制御を行う(ステップS267)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信する制御を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信する制御を行う。これによって、特図ゲームが開始される。なお、CPU103は、第1特図を用いた可変表示を開始するときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ減算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。なお、CPU103は、第2特図を用いた可変表示を開始するときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ減算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。
ステップS267の処理を実行した後には、特図表示結果や変動パターンの決定結果などを演出制御基板12側に通知するために、特別図柄の変動開始時におけるコマンド(変動開始時コマンド)の送信設定が行われる(ステップS268)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して、変動開始時コマンドとして、第1変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド(ステップS262又はS263で決定した変動パターンを示すEXTデータを含むコマンド)、表示結果指定コマンド(ステップS246で決定した可変表示結果を示すEXTデータを含むコマンド)、第1特図保留記憶数指定コマンド(ステップS237で1減じた第1特図保留記憶数カウント値、つまり、特図ゲームの実行開始によって保留記憶を1つ消化したときの第1特図保留記憶数を示すEXTデータを含むコマンド)を順次に送信するための送信設定を行う。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して、変動開始時コマンドとして、第2変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド(ステップS262又はS263で決定した変動パターンを示すEXTデータを含むコマンド)、表示結果指定コマンド(ステップS246で決定した可変表示結果を示すEXTデータを含むコマンド)、第2特図保留記憶数指定コマンド(ステップS233で1減じた第2特図保留記憶数カウント値、つまり、特図ゲームの実行開始によって保留記憶を1つ消化したときの第2特図保留記憶数を示すEXTデータを含むコマンド)を順次に送信するための送信設定を行う。
ステップS268の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS269)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS269にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図7に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
図7のステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算する処理などが含まれている。そして、遊技制御プロセスタイマのタイマ値(1減算したあとのタイマ値)が0でないときには、特図変動時間が経過していないので、特図ゲームの可変表示を実行するための制御(例えば、第1特図や第2特図の表示を更新(所定時間特別図柄の表示を維持させるための更新を適宜含む。以下同じ。)させる駆動信号を送信する制御)などを行って第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための処理を行い、特別図柄変動処理を終了する。一方で、遊技制御プロセスタイマのタイマ値が0になり、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(ステップS110で設定された確定特別図柄)を停止表示(導出表示)させ(確定特別図柄は、所定時間表示し続けるように制御するとよい。)、また、停止表示されるときに図柄確定指定コマンドの送信設定も行い、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。タイマ割り込みの発生毎にステップS112が繰り返し実行されることによって、特別図柄の可変表示や確定特別図柄の導出表示などが実現される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。特別図柄停止処理において、CPU103は、大当りフラグがオン状態になっているかを判定する。大当りフラグがオン状態である場合には、時短フラグ、確変フラグをリセットし(オフ状態にし)、RAM102の所定領域に設けられた、時短状態中に実行される可変表示の残り回数(時短残回数)をカウントする時短回数カウンタのカウント値をカウントする時短回数カウンタのカウント値を「0」にする処理が行われる。そして、ファンファーレ待ち時間(大当り遊技状態におけるファンファーレの開始から終了するまでの待ち時間であり、予め定められた時間である。)に対応するタイマ値を初期値として遊技制御プロセスタイマにセットする。そして、RAM102に設けられた、ラウンド遊技をカウントするためのラウンド数カウンタに初期値として「15」を設定する。その後、当り開始指定コマンド及び現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンド(ここでは通常状態を指定するコマンド)を送信する設定を行い、特図プロセスフラグを「4」に更新するなどして特別図柄停止処理を終了する。なお、大当り遊技状態後に、遊技状態が変更されるので、ここで遊技状態指定コマンドを送信しなくてもよい。
大当りフラグがオフ状態である場合には、時短フラグがオン状態であるかを判定し、オン状態である場合には、時短回数カウンタのカウント値を「1」減算する。その後、「1」減算したあとのカウント値が「0」であるかを判定し、カウント値が「0」である場合には、時短状態が終了する時短終了条件が成立したので(つまり、時短状態において実行可能な所定回数の可変表示が実行されたので)、時短状態を終了させるために、時短フラグをオフ状態とする。その後、現在の遊技状態に基づいて遊技状態指定コマンドを送信する送信設定を行う。時短フラグがオフ状態である場合、「1」減算したあとのカウント値が「0」でない場合、又は、遊技状態指定コマンド送信設定後には、特図プロセスフラグの値を「0」に更新するなどして特別図柄停止処理を終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理では、例えば、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算する。減算後のタイマ値が「0」でない場合には、ファンファーレ待ち時間がまだ経過していないことになるので、大当り開放前処理は終了する。減算後のタイマ値が「0」である場合には、ファンファーレ待ち時間が経過し、ラウンド遊技の開始タイミングになったことになる。この場合には、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とする処理(例えば、ソレノイド駆動信号を大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する処理)、大入賞口を開放状態とする期間の上限(ここでは29秒)に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理などが実行される。大入賞口を開放状態とする処理などが実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。タイマ割り込みの発生毎にステップS114が繰り返し行われることによって、ラウンド遊技の開始タイミングまでの待機(ファンファーレの終了までの待機)及び大入賞口の開放などが実現される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算する処理や、1減算したあとのタイマ値や、1回のラウンド遊技においてカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数(スイッチ処理でカウントスイッチ23がオン状態と判定される毎に1カウントするカウンタ(RAM102に設けられる。)などによってカウントされればよい。)などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態(又は一部開放状態であってもよい。)に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれる。
1減算したあとのタイマ値が0になった、又は、検出された遊技球の個数(前記カウンタのカウント値)が所定個数(例えば9個)に達したと判定したときには、大入賞口を閉鎖するタイミングになったので、大入賞口を閉鎖状態に戻す処理(例えば、ソレノイド駆動信号を大入賞口扉用のソレノイド82に伝送することを停止してソレノイド82をオフとする処理)や、大入賞口の閉鎖期間(ラウンド遊技のインターバル期間であり、予め設定されている期間)に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理や、ラウンド数カウンタのカウント値を1減じる処理などが実行される。1減算したあとのタイマ値が0になってもなく、検出された遊技球の個数も所定個数に達していない場合には、大入賞口の開放状態に維持する処理(例えば、ソレノイド駆動信号の供給を継続する処理)などを行って、大当り開放中処理を終了する。大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。タイマ割り込みの発生毎にステップS115が繰り返し行われることによって、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングまで大入賞口の開放状態が維持されることになる。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理では、ラウンド数カウンタのカウント値が「0」になったか否かを判定する処理や、「0」になっていない場合に遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理などが行われる。
ラウンド数カウンタのカウント値が「0」であると判定された場合には、ラウンド遊技が上限回数に達したことになるので、遊技制御プロセスタイマにエンディング待ち時間(大当り遊技状態のおけるエンディングの開始から終了するまでの待ち時間であり、予め定められた時間である。)に対応したタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する。また、当り終了指定コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグを“7”に更新する処理なども行う。
遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理を行った場合には、1減じたあとのタイマ値が0であるかを判定し、0でない場合には、ラウンド遊技の開始タイミングでないので、閉鎖状態が維持され、大当り開放後処理は終了する。0である場合には、ラウンド遊技の開始タイミングになったので、大入賞口を開放状態とする処理、大入賞口を開放状態とする期間の上限(ここでは、29秒)に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理などが実行される。大入賞口を開放状態とする処理などが実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
タイマ割り込みの発生ごとにステップS114で大入賞口が開放されてからS115、S116が繰り返し実行されることによって、各ラウンド遊技が実現される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。大当り終了処理では、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理などが行われる。1減じたタイマ値が0でなっていない場合には、エンディングが終了していないので、そのまま大当り終了処理を終了する。1減じたタイマ値が0になった場合には、エンディングが終了するので、大当り種別バッファに格納された大当り種別(大当り種別バッファ設定値)に応じて、時短フラグ、時短回数カウンタ、確変フラグなどの状態を設定する。
例えば、大当り種別が「確変」であれば、時短フラグ及び確変フラグをオン状態とするとともに、RAM102の所定領域に設けられた時短回数カウンタにカウント初期値として「100」を設定する。大当り種別が「非確変」であれば、時短フラグのみをオン状態とするとともに、時短回数カウンタにカウント初期値として「100」を設定する。大当り終了処理では、このような設定のあと、設定に応じた遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドを送信する送信設定を行い、遊技制御プロセスタイマや、大当り種別バッファ設定値などの各種データ(次の可変表示に持ち越したくないもの)を適宜リセットして特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
次に、演出制御基板12における主な動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。図18は、演出制御メイン処理の一例のフローチャートである。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理(ステップS71)を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられたタイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する(ステップS72;No)。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理(ステップS74)を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファ(RAM122に設けられる。)に格納されている各種の制御コマンドを読み出した後に、その読み出された制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった発光体における点灯動作などといった各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理(ステップS76)が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。ステップS76のあとには、音量等を設定するための音量等設定処理(ステップS77)を実行し、ステップS72の処理に進む。
図19は、各制御コマンドについてコマンド解析処理にて行われる処理の表を示す図である。表における各受信フラグや、各格納領域は、RAM122の所定領域に設けられる。また、受信フラグをセットとは、オン状態にすることである。なお、受信フラグや格納領域に格納されるコマンドなどは、適宜のタイミングで適宜クリアされてもよい(例えば、一度受信フラグによってコマンドの受信が確認された場合であって、再度の確認が後の処理にて無い場合などに適宜クリアする)。
演出制御用CPU120は、遊技状態指定コマンドを受信しているときには、受信した遊技状態指定コマンドの内容に基づいて、高確フラグ及び高ベースフラグのオン状態・オフ状態を切り替える。高確フラグは、例えば、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられ、確変状態になったことに対応してオン状態になるものであり、主基板11側の確変フラグのオン状態・オフ状態の切り替えに対応して、オン状態・オフ状態が切り替わる。高ベースフラグは、例えば、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられ、時短状態になったことに対応してオン状態になるものであり、主基板11側の時短フラグのオン状態・オフ状態の切り替えに対応して、オン状態・オフ状態が切り替わる。例えば、演出制御用CPU120は、遊技状態指定コマンドが高確高ベース状態を指定するものである場合(例えば、確変フラグ及び時短フラグがオン状態であることを指定する場合)、高確フラグ及び高ベースフラグの両者をオン状態にする(すでにオン状態である場合には、オン状態を維持する。以下、両フラグについてのオン状態、オフ状態について同じ)。遊技状態指定コマンドが高確低ベース状態を指定するものである場合(例えば、確変フラグがオン状態で時短フラグがオフ状態であることを指定する場合)、高確フラグをオン状態とし、高ベースフラグをオフ状態にする。遊技状態指定コマンドが低確低ベース状態(通常状態)を指定するものである場合(例えば、確変フラグ及び時短フラグがオフ状態であることを指定する場合)、高確フラグ及び高ベースフラグをともにオフ状態にする。
また、第1特図保留記憶数指定コマンドや第2特図保留記憶数指定コマンドを受信したときには、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送するなどして、現在表示中の保留表示図柄の数を、各コマンドが指定する記憶数に応じた数に変化させるようにしてもよい。なお、保留表示図柄の数を減らすのは、後述のステップS171のときであってもよい。
図20は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた演出プロセスフラグの値(最初は、“0”である。)に応じて、以下のようなステップS170〜S175の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始指定コマンドあるいは第2変動開始指定コマンドなどを受信したか否か(例えば、各受信フラグがオン状態になっているか否か)に基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。第1変動開始指定コマンドあるいは第2変動開始指定コマンドなどを受信し、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定した場合には、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。それ以外の場合には、演出プロセスフラグの値の更新を行わずに可変表示開始待ち処理を終了する。
なお、この可変表示開始待ち処理において、飾り図柄の可変表示を開始すると判定していない場合であって、客待ちデモ指定コマンドが送信されると(客待ちデモ指定コマンド受信フラグがオン状態となっている場合)、演出制御用CPU120は、デモ画面表示を行うための制御を行う(このとき、例えば、当該フラグをクリアしてオフする。)。デモ画面表示は、ROM121に記憶されている演出制御パターンなどの各種データを用いて実行される。例えば、演出制御用CPU120は、表示制御部123を制御してデモ画像を画像表示装置5に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(音声信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった演出動作制御を行う。タイマ割り込み毎に当該演出動作制御が繰り返し実行されることで、デモ画面表示の実行が実現する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。図21は、可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された表示結果指定コマンド(表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンド)などに基づいて、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS521)。特図表示結果が「ハズレ」のときには(ステップS521;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンド(変動パターン指定コマンド格納領域に格納されているコマンド)により指定された変動パターンが、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様としない「非リーチ」の場合に対応した非リーチ変動パターン(PA1−1、PA1−2)であるか否かを判定する(ステップS522)。
ステップS522にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS522;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS523)。一例として、ステップS523の処理では、まず、乱数回路124またはRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される非リーチ組合せの飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された非リーチ組合せの飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄(非リーチ組合せの飾り図柄)を決定する。
ステップS522にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合(変動パターンが、PA2−1、PB2−1〜PB2−3のとき)には(ステップS522;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新されるリーチ組合せの飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたリーチ組合せの飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄(リーチ組合せの飾り図柄)を決定する。
ステップS521にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS521;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS525)。一例として、ステップS525の処理では、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、例えば主基板11から伝送された表示結果指定コマンド(表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンド)によって特定される大当り種別に応じて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。
ステップS523、S524、S525のあと、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドによって指定される変動パターンに対応した演出制御パターン(ROM121に予め記憶されている。)を使用パターンとして設定する(ステップS530)。演出制御パターンは、変動パターンに対応して複数種類用意されており、ここでは、変動パターン指定コマンドによって指定される変動パターンに対応した演出制御パターンが選択されて設定される。
ステップS530のあとには、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値(変動パターンに対応する特図変動時間に応じた初期値)を設定する(ステップS531)。
そして、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定(演出動作制御の開始設定)を行う(ステップS533)。このときには、例えばステップS530にて使用パターンとして決定(設定)された演出制御パターンに含まれる表示制御データに基づいて表示制御部123を制御し、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS534)、可変表示開始設定処理を終了する。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。図22は、可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値に基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間(特図変動時間)が経過したか否かを判定する(ステップS551)。一例として、ステップS551の処理では、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、1減じたタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられたデータが終了コードであるか否かを判定することによって、特図変動時間が経過したかを判定する。
終了コードでない場合、つまり、特図変動時間が経過していない場合(ステップS551;No)、演出制御用CPU120は、現在がリーチ演出を実行するためのリーチ演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS558)。当該期間は、使用パターンとなっている演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。演出制御プロセスタイマのタイマ値と同じ値のプロセスタイマ判定値に対応したデータ(演出制御パターンに含まれるデータ)がリーチ演出実行期間であることを表しているなどして、リーチ演出実行期間であると判定したときには(ステップS558;Yes)、リーチ演出を実行する演出動作制御を行う(ステップS559)。例えば、演出制御用CPU120は、使用パターンとして選択された演出制御パターンに含まれるデータのうちの、演出制御プロセスタイマのタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、リーチ演出を実行するための演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、駆動制御データなど)に基づいて、表示制御部123を制御して演出画像を画像表示装置5に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(音声信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった演出動作制御を行う。タイマ割り込み毎にステップS559が繰り返し実行されることで、リーチ演出の実行が実現する。
ステップS559のあと、リーチ演出実行期間でないと判定したときには(ステップS558;No)、その他の演出動作制御を行う(ステップS560)。例えば、演出制御用CPU120は、使用パターンとして選択された演出制御パターンに含まれるデータのうちの、演出制御プロセスタイマのタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データなど)に基づいて、表示制御部123を制御して演出画像を画像表示装置5に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(音声信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった演出動作制御を行う。タイマ割り込み毎にステップS560が繰り返し実行されることで、他の演出(例えば、飾り図柄の可変表示動作などであってもよい。)の実行が実現する。ステップS560のあと、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS551の処理で1減じたタイマ値に対応するデータが終了コードであり、特図変動時間が飾り図柄の可変表示(特図ゲームでもある)の開始から経過した場合には(ステップS551;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定指定コマンドの受信があったか否か(図柄確定指定コマンド受信フラグがオン状態であるか否か)を判定する(ステップS561)。このとき、図柄確定指定コマンド受信フラグがオフで図柄確定指定コマンドの受信がなければ(ステップS561;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定指定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定指定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS561にて図柄確定指定コマンドの受信があった場合には(ステップS561;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送することといった、飾り図柄の可変表示において可変表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)(ステップS171で決定した組合せの確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS562)。このときには、当り開始指定コマンド受信待ち時間に対応するタイマ値を演出制御プロセスタイマなどに設定する(ステップS563)。そして、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新し(ステップS564)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、例えば、当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドの受信があったと判定した場合には、大当り遊技状態時に対応した演出を実行するための演出制御パターンを使用パターンとして選択し、さらに使用パターンとして選択した演出制御パターンの実行時間に応じたタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定する。その後、演出プロセスフラグの値を“4”に更新する。
当り開始指定コマンドの受信がないと判定した場合には、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減算し、1減算したタイマ値が0でない場合には、特図当り待ち処理を終了する。一方で、1減算したタイマ値が0である場合(当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したとき)には、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する(このときには、各受信フラグや、各格納領域に格納されたデータなど(次の可変表示に持ち越したくないもの)は、適宜リセットされる)。
ステップS174の当り中処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この当り中処理において、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、使用パターンとして選択された演出制御パターンに含まれるデータのうちの、1減じたあとのタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データなど)に基づいて、表示制御部123を制御して演出画像を画像表示装置5に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(音声信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった演出動作制御を行う。タイマ割り込み毎にステップS174が繰り返し実行されることで、大当り遊技状態に対応した演出(例えば、ファンファーレを含み、エンディングを除く演出)の実行が実現する。当り中処理では、さらに、当り終了指定コマンドを受信したかを判定し、当り終了指定コマンドを受信していない場合、各ラウンド遊技が全て終了していないので、演出制御プロセスフラグの値を更新せずに当り中処理を終了する。また、当り終了指定コマンドを受信した場合には、各ラウンド遊技が全て終了したことになるので、エンディング演出の実行を開始するため、演出制御プロセスフラグの値をステップS175に対応した値である“5”に更新する。なお、この更新時では、エンディングを実行するための演出制御パターンを使用パターンとして選択し、さらに使用パターンとして選択した演出制御パターンの実行時間に応じたタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定する。
ステップS175のエンディング処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング処理において、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、使用パターンとして選択された演出制御パターンに含まれるデータのうちの、1減じたあとのタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データなど)に基づいて、表示制御部123を制御して演出画像を画像表示装置5に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(音声信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった演出動作制御を行う。タイマ割り込み毎にステップS175が繰り返し実行されることで、エンディングの演出の実行が実現する。1減じたあとのタイマ値が「0」であったり、1減じたあとのタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられたデータが終了コードであったりする場合には、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する(このときには、各受信フラグや、各格納領域に格納されたデータなど(次の可変表示に持ち越したくないもの)は、適宜リセットされる)。
次に音量等設定処理について説明する。図23は、音量等設定処理の一例を示すフローチャートである。音量等設定処理は、音量(スピーカ8L、8Rから実際に出力される音声の音量、以下単に「音量」として説明する。)の設定や光量(遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどを実際に点灯させるときの光量、以下単に「光量」として説明する。)の設定、その他メニューの表示などを行うための処理である。図24は、設定切替スイッチの状態(チャンネル)と音量等設定処理で設定される音量、光量などとの関係を示す図である。図25は、音量や光量の設定タイミングを説明する図である。図26は、音量や光量の設定に用いられる第2音量段階や第2光量段階を変更するとき(つまり、遊技者による操作によって音量や光量を変更するとき)に表示される設定画面を示す図である。
音量等設定処理では、デモ画面の表示中にメニュー画面を表示する処理などを行う。メニュー画面は、「音量・光量調整」を含む複数の選択項目などからなる。遊技者は所望の選択項目を、スティックコントローラ30などを用いて選択することができる。例えば、メニュー画面において、複数の選択項目のうちの1つが強調表示(点滅表示、選択項目の色を変化させる表示など)される。強調表示される選択項目は選択対象となる。遊技者は、スティックコントローラ30などを用いて強調表示される選択項目を切り換え、プッシュボタン31Bの押下によって強調表示される選択項目を選択する。これによって所望の選択項目が選択されたことになる。選択項目が選択されると、その選択項目に応じた画面がメニュー画面から切り替わって新たに表示される。
「音量・光量調整」の選択項目は、遊技者が音量や光量を調整するときに選択するものであり、選択によって、図26の設定画面が表示される。図26のように、設定画面では、複数の音量段階(丸で囲まれた「2」〜「14」)及び複数の光量段階(四角で囲まれた「50%」、「75%」、「100%」)が領域5HH及び領域5HLに表示されている。なお、設定画面で表示される光量段階は、設定切替スイッチ300のチャンネルによって異なる(詳しくは後述)。各音量段階(「2」〜「14」)は、それぞれ、音量の設定に用いられる第2音量段階が取り得る段階になっている。各音量段階のうち、強調表示されている音量段階(図26では「10」)が、現在の第2音量段階になる。強調表示される音量段階つまり第2音量段階は、スティックコントローラ30などを用いた操作によって、変更される。設定画面上の各光量段階(「50%」、「75%」、「100%」など)は、それぞれ、光量の設定に用いられる第2光量段階が取り得る段階になっている。各光量段階のうち、強調表示されている光量段階(図26では「75%」)が、現在の第2光量段階になる。強調表示される光量段階つまり第2光量段階は、スティックコントローラ30などを用いた操作によって、変更される。第2音量段階や第2光量段階が変更されると、変更後の段階と現在の第1音量段階や第1光量段階とに基づいて、音量や光量が設定される。つまり、図26の設定画面における強調表示された音量段階や光量段階を操作によって変更することで、音量や光量が変更される。このように、この実施の形態では、デモ画面の表示や設定画面の表示が、遊技者による音量や光量(第2音量段階や第2光量段階)の設定のための操作が行える条件(遊技者用の操作を行うための第2許可条件)になっている。
なお、設定切替スイッチ300のチャンネルが「A」〜「F」のときは、遊技者による音量や光量の設定が制限される。つまり、第2音量段階や第2光量段階の設定が制限される。このときには、音量や光量が第1音量段階や第1光量段階のみに基づいて設定される。
音量や光量は、取り得る範囲が予め定められている。具体的には、音量は、「2」〜「22」の21段階(数字が大きい方が音量が大きい)があり、光量は「30%」、「50%」、「65%」、「75%」、「100%」の5段階がある(図24参照)。なお、演出時などの音量は、常に一定ではない。設定される音量は、例えば、演出時などに出力されることが許容される最大の音量である。演出時などの光量も、常に一定ではない。上記光量は、例えば、演出時などで許容される最大の光量である。なお、光量は、最大の光量を100%とした割合(%)で段階が示される。
ここで、実際の音量や光量と、第1音量段階などとの関係を、図24を参照して説明する。
設定切替スイッチ300の行は、設定切替スイッチ300のチャンネル(第1音量段階、第2音量段階でもある)を示す(「0」〜「F」)。
初期表示(音量)の行は、設定切替スイッチ300のチャンネルの変更があってから又は電源投入から最初に表示される、設定画面における強調表示される音量段階(第2音量段階)を示す(当該音量段階を初期表示(音量)という)。チャンネルが「0」の場合には初期表示(音量)は「2」になり、チャンネルが「1」の場合には初期表示(音量)は「3」になり、チャンネルが「2」の場合には初期表示(音量)は「4」になり、チャンネルが「3」の場合には初期表示(音量)は「6」になり、チャンネルが「4」の場合には初期表示(音量)は「8」になり、チャンネルが「5」、「6」、「7」、「8」、「9」の場合には初期表示(音量)は、それぞれ、「10」、「11」、「12」、「13」、「14」になる。チャンネルが「A」〜「F」の場合、第2音量段階の設定が制限されており、図26の設定画面は表示されないので、初期表示が設定されていない。
実際の音量範囲(チャンネル「0」〜「9」)の行は、音量の取り得る範囲を示す。なお、音量範囲の行に記載された括弧内の数字は、その音量のときの第2音量段階(強調表示される音量段階)の値である。例えば、「2(2)」であれば、第2音量段階が「2」のときに、音量が「2」になることを示す。図24のように、この実施の形態では、チャンネルが「0」〜「4」のときには、音量が「2」〜「14」になる。第2音量段階が「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていくと、音量もそれに対応して「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていく。つまり、音量と第2音量段階とは値同士が一致している。また、チャンネルが「5」〜「9」のときには、音量が「10」〜「22」になる。第2音量段階が「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていくと、音量はそれに対応して「10」、「11」、「12」・・・「22」と上がっていく。つまり、音量は、第2音量段階の値に「8」足した値になる。この実施の形態では、このように、第1音量段階に応じて、実際の音量の取り得る範囲が異なっている。
実際の音量(チャンネル「A」〜「F」)の行は、設定される音量を示す。チャンネルが「A」〜「F」の場合、第2音量段階の設定が制限されており、音量は変更されないので、当該音量は固定になっている。チャンネルが「A」の場合には音量は「2」になり、チャンネルが「B」の場合には音量は「4」になり、チャンネルが「C」の場合には音量は「7」になり、チャンネルが「D」、「E」、「F」の場合にはそれぞれ音量は「10」、「15」、「22」になる。
初期表示(光量)の行は、設定切替スイッチ300のチャンネルの変更があってから又は電源投入から最初に表示される、設定画面における強調表示される光量段階(第2光量段階)を示す(当該光量段階を初期表示(光量)という)。チャンネルが「0」及び「1」の場合には初期表示(光量)は「30%」になり、チャンネルが「2」及び「3」の場合には初期表示(光量)は「65%」になる(設定画面に表示される光量段階は、「30%」、「65%」、「100%」)。チャンネルが「4」及び「5」の場合には初期表示(光量)は「50%」になり、チャンネルが「6」及び「7」の場合には初期表示(光量)は「75%」になり、チャンネルが「8」及び「9」の場合には初期表示(光量)は「75%」になる(設定画面に表示される光量段階は、「50%」、「75%」、「100%」)。チャンネルが「A」〜「F」の場合、第2光量段階の設定が制限されており、図26の設定画面は表示されないので、初期表示が設定されていない。
実際の光量範囲(チャンネル「0」〜「9」)の行は、光量の取り得る範囲を示す。音量とは異なり、光量は、強調表示される光量段階(第2光量段階)と同じ値になる(音量の場合は、値が異なる場合がある)。図24のように、この実施の形態では、チャンネルが「0」〜「3」のときには、光量は「30%」、「65%」、「100%」のいずれかになる。チャンネルが「4」〜「9」のときには、光量は「50%」、「75%」、「100%」のいずれかになる。
実際の光量(チャンネルが「A」〜「F」の場合)の行は、設定される光量を示す。チャンネルが「A」〜「F」の場合、第2光量段階の設定が制限されており、光量は変更されないので、当該光量は固定になっている。チャンネルが「A」及び「B」の場合には光量は「35%」になり、チャンネルが「C」及び「D」の場合には光量は「75%」になり、チャンネルが「E」及び「F」の場合には初期表示(光量)は「100%」になる。
電源投入時における初期音量及び初期光量は、例えば、電源投入時における設定切替スイッチ300のチャンネルに応じて予め定められていればよい。例えば、演出制御用CPU120は、ステップS71の初期化処理において、設定切替スイッチ300のチャンネルを読み取って、読み取ったチャンネルの段階(「0」〜「F」)に対応した段階(「0」〜「F」であり、上述のようにチャンネルに一対一で対応している。)を第1音量段階及び第1光量段階として設定し(例えば、RAM122の所定領域に格納し)、設定した第1音量段階及び第1光量段階に基づいて音量及び光量を初期音量及び初期光量として設定すればよい(例えば、RAM122の所定領域に格納する)。第1音量段階及び第1光量段階と初期音量及び初期光量との関係は、予め定められていればよい。当該関係は、例えば、図24に示す、「A」〜「F」と音量及び光量の関係、及び、「0」〜「9」と初期表示の第2音量段階及び第2光量段階での音量及び光量との関係などであればよい。このような設定が行われると、これ以降において、この設定された初期音量や初期光量で演出(例えば、音声信号や電飾信号は、この設定された音量や光量をも指定する。)などが実行される。
図23の音量等設定処理において、まず、演出制御用CPU120は、設定切替スイッチ300の現在のチャンネルを読み取り、読み取ったチャンネルが従前から変化しているかを判定する(ステップS701)。例えば、演出制御用CPU120は、ステップS701を実行するごとに、設定切替スイッチ300のチャンネルを読み取る。例えば、設定切替スイッチ300からの信号に基づいて現在のチャンネルを特定することで読み取る。また、演出制御用CPU120は、読み取ったチャンネル(チャンネルを示すデータ)を順次RAM122の所定領域に格納していく(所定個数分格納し、あとは、古いものから順次更新していくようにすればよい。)。演出制御用CPU120は、例えば、今回のステップS701で読み取ったチャンネルと、RAM122に格納されている前回のステップS701で読み取ったチャンネルとを比較し、両者が異なる場合には、チャンネルの変化があった(ステップS701;Yes)と判定すればよい。なお、電源を投入してから最初のステップS701では、前回のステップS701で読み取ったチャンネルがないので、必ずチャンネルの変化があったと判定してもよいし、通常、このタイミングではチャンネルの切替が無いので、チャンネルの変化がないと判定してもよい。
設定切替スイッチ300のチャンネルが変化している場合(チャンネルの切り替えがあった場合)(ステップS701;Yes)、ステップS701で読み取ったチャンネルが「A」〜「F」のいずれであるかを判定する(ステップS702)。読み取ったチャンネルが「A」〜「F」のいずれかである場合(ステップS702;Yes)、設定切替スイッチ300の状態(現在のチャンネル)に対応して設定を行う(ステップS703)。設定切替スイッチ300が「A」〜「F」のいずれかである場合には、遊技者による第2音量段階や第2光量段階の設定が制限(禁止)される(つまり、遊技者による音量や光量の調整が制限される。)。このため、音量や光量は、設定切替スイッチ300のチャンネル(つまり、第1音量段階や第1光量段階)に基づいて設定される。
ステップS703では、設定切替スイッチ300のチャンネルに対応した段階を第1音量段階及び第1光量段階として設定するとともに、設定した第1音量段階及び第1光量段階に応じた音量及び光量を実際の音量及び光量として設定する(例えば、図24に示すような関係のテーブルをROM121に用意して参照するなどして設定を行う。)。例えば、設定切替スイッチ300のチャンネルが「A」であれば、第1音量段階及び第1光量段階として「A」を設定し、実際の音量を「2」、実際の光量を「30%」に設定する。設定切替スイッチ300のチャンネルが「B」であれば、第1音量段階及び第1光量段階として「B」を設定し、実際の音量を「4」、実際の光量を「30%」に設定する。以下、図24に示すように設定を行う。この実施の形態では、ステップS703で音量及び光量の設定が行われると、以降、この設定された音量や光量で演出(例えば、音声信号や電飾信号は、この設定された音量や光量をも指定する。)などが実行される。なお、設定切替スイッチ300のチャンネルは、ステップS701でRAM122に格納したチャンネルによって特定すればよい(以下、当該チャンネルの特定について同じ)。また、設定とは、例えば、設定対象の情報(第1音量段階など)をRAM122の所定領域に格納し、その後に設定対象の情報に基づいて処理を行えるようにすることをいう(設定について同じ。)。
ステップS703のあと、設定切替スイッチ300のチャンネル変更がない場合(ステップS701;No)、又は、チャンネルが「A」〜「F」でない場合(ステップS702;No)、ステップS704の処理に移る。演出制御用CPU120は、ステップS704の処理において、現在デモ画面表示を実行しているかを判定する(ステップS704)。デモ画面表示中の場合には(ステップS704;Yes)、スティックコントローラ30やプッシュボタン31Bへの操作が受け付けられるので、プッシュセンサ35Bや傾倒方向センサユニット32から、操作があったことや操作内容を示す信号が伝送されたか否かなどに基づいて、遊技者の操作があったか否かを判定する(ステップS707)。
演出制御用CPU120は、遊技者の操作があった場合(ステップS707;Yes)、当該操作がメニュー呼出操作であるかを判定する(ステップS708)。例えば、デモ画面には、プッシュボタン31Bの押下によってメニュー画面が読み出される旨の操作画像が含まれる。遊技者は、プッシュボタン31Bを操作することによってメニュー画面を呼び出すことができる。演出制御用CPU120は、現在がデモ画面表示中に前記操作画像を表示しているときであり、前記遊技者の操作がプッシュボタン31Bの押下である場合に、当該遊技者の操作がメニュー呼出操作であると判定する(ステップS708;Yes)。
メニュー呼出操作である場合(ステップS708;Yes)、表示制御部123を制御して上述したメニュー画面を画像表示装置5に表示させることを開始する(ステップS709)。メニュー画面は、例えば、メニュー画面のレイヤーがデモ画面のレイヤーに重畳表示されるように表示される。これによって、メニュー画面の裏ではデモ画面の表示が継続される(音声出力なども継続される)。なお、メニュー画面の表示やメニュー画面から切り替わる各種画面(例えば、図26の音量・光量の設定画面)の表示は、デモ画面の表示などとともに、飾り図柄の可変表示の開始などによって終了する。なお、演出制御用CPU120は、設定切替スイッチ300のチャンネルが「A」〜「F」である場合には、「音量・光量調整」の項目が無いメニュー画面、又は、当該項目を暗くしたメニュー画面を表示するようにして、当該項目が強調表示されないようにし、音量・光量調整が制限されていることを遊技者に報知する。
ステップS709のあと、又は、遊技者の操作がメニュー呼出操作でない場合(ステップS708;No)、前記で操作有りと判定した遊技者の操作が「音量・光量調整」の選択項目を選択する操作であるかを判定する(ステップS710)。例えば、現在がメニュー画面において「音量・光量調整」の項目が強調表示されているときであり、前記遊技者の操作がプッシュボタン31Bの押下である場合に、当該遊技者の操作が「音量・光量調整」の選択項目を選択する操作であると判定する(ステップS711;Yes)。
この場合(ステップS711;Yes)、演出制御用CPU120は、表示制御部123を制御して、設定切替スイッチ300のチャンネルに応じた初期表示(音量)及び初期表示(光量)を表示する設定画面(図26のような設定画面)を表示開始する制御を行う(ステップS712)。チャンネルと初期表示との関係は、図24の関係などである(例えば、図24に示すような関係のテーブルをROM121に用意して参照するなどして初期表示の表示を行う。)。例えば、設定切替スイッチ300のチャンネルが「0」であれば、初期表示(音量)を「2」、初期表示(光量)を「30%」とした音量段階及び光量段階を含む設定画面を表示する。例えば、設定切替スイッチ300のチャンネルが「5」であれば、初期表示(音量)を「10」、初期表示(光量)を「50%」とした設定画面を表示する。例えば、設定切替スイッチ300のチャンネルが「9」であれば、初期表示(音量)を「14」、初期表示(光量)を「100%」とした音量段階及び光量段階を含む設定画面を表示する。
ステップS712のあと、演出制御用CPU120は、初期表示などに対応した音量及び光量を設定する(ステップS713)。例えば、演出制御用CPU120は、設定切替スイッチ300のチャンネルに対応した段階を第1音量段階及び第1光量段階として設定するとともに、初期表示(音量)の段階を第2音量段階として設定し、初期表示(光量)の段階を第2光量段階として設定する。また、設定した第1音量段階及び第2音量段階に基づいて音量を設定する。また、設定した第1光量段階及び第2光量段階に基づいて光量を設定する。これら設定は、例えば、図24に示すような関係のテーブルをROM121に用意して参照するなどして設定を行う。例えば、設定切替スイッチ300のチャンネルが「0」であれば、第1音量段階及び第1光量段階として「0」を設定し、第2音量段階として「2」を設定し、第2光量段階として「30%」を設定し、設定した第1音量段階及び第2音量段階に応じた音量として「2」を設定し、設定した第1光量段階及び第2光量段階に応じた光量として「30%」を設定する。設定切替スイッチ300のチャンネルが「5」であれば、第1音量段階及び第1光量段階として「5」を設定し、第2音量段階として「10」を設定し、第2光量段階として「50%」を設定し、設定した第1音量段階及び第2音量段階に応じた音量として「10」を設定し、設定した第1光量段階及び第2光量段階に応じた光量として「50%」を設定する。設定切替スイッチ300のチャンネルが「9」であれば、第1音量段階及び第1光量段階として「9」を設定し、第2音量段階として「14」を設定し、第2光量段階として「100%」を設定し、設定した第1音量段階及び第2音量段階に応じた音量として「14」を設定し、設定した第1光量段階及び第2光量段階に応じた光量として「100%」を設定する。なお、光量については、第2光量段階のみに基づいて設定してもよい。このような設定が行われると、これ以降において、この設定された音量や光量で演出(例えば、音声信号や電飾信号は、この設定された音量や光量をも指定する。)などが実行される。
ステップS713のあと、又は、遊技者の操作が「音量・光量調整」の選択項目を選択する操作でない場合(ステップS713;No)、前記で操作有りと判定した遊技者の操作が音量又は光量を変更する操作であるかを判定する(ステップS715)。例えば、図26の設定画面では、スティックコントローラ30の操作棍を前後方向に傾倒操作すると、音量の調整と光量の調整とを切り替えることができる。例えば、領域5HHと領域5HLとのうちのいずれかの枠を太くして色を変更するなどして、一方の領域を強調表示する。強調表示された領域の方が、操作対象の領域となる。スティックコントローラ30の操作棍を左右方向に傾倒操作すると、領域5HHが強調表示されている場合には、強調表示される音量段階(第2音量段階)が変更され、領域5HLが強調表示されている場合には、強調表示される光量段階(第2光量段階)が変更される。なお、図26では、領域5HLが強調表示されている。この状態で、スティックコントローラ30の操作棍を前後方向に傾倒操作すると、領域5HHが強調表示される。演出制御用CPU120は、現在が音量・光量の設定画面(図26参照)を表示しているときであり、前記遊技者の操作がスティックコントローラ30の操作棍を左右方向に傾倒操作である場合に、当該遊技者の操作が音量(第2音量段階)又は光量(第2光量段階)を変更する操作であると判定する(ステップS708;Yes)。
当該遊技者の操作が音量(第2音量段階)又は光量(第2光量段階)を変更する操作である場合(ステップS708;Yes)、演出制御用CPU120は、その操作内容に応じて強調表示している音量段階(第2音量段階)又は光量段階(第2光量段階)を変更する表示制御を行う(ステップS716)。例えば、当該遊技者の操作がスティックコントローラ30の操作棍を左に傾倒操作する操作である場合、強調表示される光量段階や音量段階を一段階下げる(現在が最下段階であれば最下段階を維持する)ように表示制御を行う。当該遊技者の操作がスティックコントローラ30の操作棍を右に傾倒操作する操作である場合、強調表示される光量段階や音量段階を一段階上げる(現在が最上段階であれば最上段階を維持する)ように表示制御を行う。例えば、図26の状態で、操作棍を左に傾倒操作すると、強調表示される光量段階(第2光量段階)を「75%」から「50%」に変更する。さらに、左に傾倒操作すると、強調表示される光量段階(第2光量段階)を「50%」のままにする(これによって、遊技者が意図せずに傾倒操作をし過ぎても最小の光量を維持することができる。)。例えば、図26の状態で、操作棍を右に傾倒操作すると、強調表示される光量段階(第2光量段階)を「75%」から「100%」に変更する。さらに、左に傾倒操作すると、強調表示される光量段階(第2光量段階)を「100%」のままにする(これによって、遊技者が意図せずに傾倒操作をし過ぎても最大の光量を維持することができる。)。
ステップS716のあと、演出制御用CPU120は、現在設定されている第1音量段階又は第1光量段階と、変更後(ここでは、操作がされたにも関わらず最上段階又は最下段階を維持する場合を含む。)の強調表示された音量段階又は光量段階と、に基づいて音量又は光量を設定する(ステップS717)。例えば、強調表示された音量段階が変更された場合には、変更後の強調された音量段階を新たな第2音量段階として設定し、第1音量段階と新たに設定した第2音量段階とに基づいて新たな音量を設定する。強調表示された光量段階が変更された場合には、変更後の強調された光量段階を新たな第2光量段階として設定し、第1光量段階と新たに設定した第2光量段階とに基づいて新たな光量を設定する。例えば、第1音量段階が「0」のときに、強調表示の音量段階が「2」又は「4」から「3」に変更された場合、第2音量段階として「3」を設定し、音量として「3」を設定する。例えば、第1音量段階が「6」のときに、強調表示の音量段階が「13」から「14」に変更された場合、第2音量段階として「14」を設定し、音量として「22」を設定する。例えば、第1光量段階が「6」のときに、強調表示の光量段階が「75%」から「100%」に変更された場合、第2光量段階として「100%」を設定し、光量として「100%」を設定する。このような設定が行われると、これ以降において、この設定された音量や光量で演出(例えば、音声信号や電飾信号は、この設定された音量や光量をも指定する。)などが実行される。
ステップS717のあと、演出制御用CPU120は、音声制御基板13に対する指令(音声信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから光量又は音量が変更されたこと(操作があったにもかかわらず維持されたことを含む)を報知する確認音を出力させる(ステップS718)。なお、このときの確認音は、設定された音量であるが(音量の変更の場合、これによって変更後の音量を確認できる。)、操作がされたにも関わらず最上段階を維持する場合には、最大音量で出力するようにしてもよい。操作がされたにも関わらず最小段階を維持する場合には、最小音量で出力するようにしてもよい(なお、確認音を分かりやすくするために、最小音量よりも大きい音量での出力を行ってもよい。)。さらに、確認音の代わり又は加えて遊技効果ランプや装飾用LEDなどを点灯又は点滅させて前記報知を行ってもよい。このときの点灯の光量は、設定された光量である(光量の変更の場合、これによって変更後の光量を確認できる。)。操作がされたにも関わらず最上段階を維持する場合には、最大光量で出力するようにしてもよい。操作がされたにも関わらず最小段階を維持する場合には、最小光量で出力するようにしてもよい(なお、点灯などによる報知を分かりやすくするために、最小光量よりも大きい光量での出力を行ってもよい。)。なお、前記報知のための発光体は、当該報知専用に設けられてものであってもよい。これによって、当該報知を分かりやすく行うことができる。また、変更後の確認のため、音量の変更の場合には、少なくとも確認音の出力を行い、光量の変更の場合には、少なくとも点灯などによる報知を行うようにしてもよい。
ステップS718のあと、又は、遊技者の操作が音量又は光量を変更する操作でない場合(ステップS715;No)、前記で操作有りと判定した遊技者の操作が上記各操作以外の他の操作であるかを判定する(ステップS719)。他の操作である場合には(ステップS719;Yes)、当該他の操作に応じた処理を実行する(ステップS720)。例えば、メニュー画面が表示されているときにスティックコントローラ30の操作棍が操作されたときには強調表示される選択項目の変更する表示制御を行う。メニュー画面が表示されているときにプッシュボタン31Bが押下された場合には、そのときに強調表示されていた選択項目に対応する新たな画面を切り替えて表示する表示制御を行う。音量・光量調整の設定画面の表示中にスティックコントローラ30の操作棍を前後方向に傾倒操作すると、強調表示する領域を領域5HHと領域5HLと「メニューに戻る」という項目とのいずれか順次変更する。なお、「メニューに戻る」という項目が強調表示されたときに、プッシュボタン31Bが押下された場合には、メニュー画面に戻る表示制御が行われる。
ステップS720のあと、他の操作でない場合(ステップS719;No)、デモ画面表示中でない場合(ステップS704;No)、操作が無かった場合(ステップS704;No)には、当該処理を終了する。
このような一連の処理によって、音量や光量の変更などが実現される。例えば、図25に示すように、遊技中に設定切替スイッチ300のチャンネルが「0」〜「9」に変更されると、そのチャンネルの変更が、音量・光量調整の設定画面(図26など)を表示したときに反映され、このときに、変更後のチャンネルに応じた第1音量段階及び第1光量段階が設定され、第1音量段階及び第1光量段階と初期表示(音量)や初期表示(光量)とに応じた音量・光量に変更される。なお、遊技中に設定切替スイッチ300のチャンネルが「A」〜「F」に変更された場合には、すぐにその変更が反映される。つまり、すぐに変更後のチャンネルに応じた第1音量段階及び第1光量段階が設定される。さらに、設定画面中の第2音量段階や第2光量段階がスティックコントローラ30の操作棍への操作などによって変更されると、その都度、光量や音量が変更されて確認音が出力される。
この実施の形態では、このような構成によって、初期表示(音量)や初期表示(光量)の段階(第2音量段階や第2光量段階の初期表示)が、設定切替スイッチ300のチャンネルの状態(第1音量段階や第1光量段階)に応じて頃なるようになっているので、設定切替スイッチ300のチャンネルの状態と第2音量段階や第2光量段階とが関連するので、遊技者は、設定切替スイッチ300のチャンネルの状態を把握しやすく、また、第1音量段階や第1光量段階が異なっているのに実際に表示される第2音量段階や第2光量段階が同じになりにくく、これによって、実際の音量や光量が誤認されにくく、好適に音量や光量を調整できる。また、上記実施形態では、第1音量段階や第1光量段階が最高段階であるときと最低段階であるときとで初期表示(音量)や初期表示(光量)が異なるようになっているので、実際の音量や光量が誤認されにくく、好適に音量や光量を調整できる。また、上記実施形態では、初期表示(音量)や初期表示(光量)が、第1音量段階や第1光量段階が最高段階以外であるときには最高段階以外の第2音量段階(「2」〜「13」)や第2光量段階(「30%」、「65%」、「50%」、「75%」)を示すように、かつ、第1音量段階や第1光量段階が最高段階であるときには最高段階である第2音量段階(「14」)や第2光量段階(「100%」)を示すようになっているので、実際の音量や光量が誤認されにくく、好適に音量や光量を調整できる。また、この構成によって、音量や光量が遊技店側の設定よりも大きくならなくなるので、遊技店側は、第1音量段階や第1光量段階を最高にしておくことで、意図しない大きな音の出力や明るい光での点灯などが防止される。
また、設定切替スイッチ300のチャンネルが変更された場合、第1音量段階や第1光量段階は、設定画面の表示時に初めて設定され、実際の音量や光量が反映されるので、遊技者の意図しないタイミング(第1音量段階や第1光量段階は、通常遊技者が設定できないので、第1音量段階や第1光量段階が変更されても遊技者にとっては変更前の音量や光量を望むことがある)で音量や光量が変更されることが防止される(設定画面の表示によって遊技者は音量や光量の変更を意図するので、このとき音量や光量の変更があっても不都合は少ない。)。
第1音量段階が上がると初期表示(音量)も上がるので、第1音量段階と第2音量段階との関係が把握しやすので、好適に音量を調整できる。第1光量段階が上がると初期表示(光量)も上がるので、第1光量段階と第2光量段階との関係が把握しやすので、好適に光量を調整できる。また、第2音量段階の設定時において確認音が出力されるので、第2音量段階において音でも設定を確認できるので、好適に音量を調整できる。設定切替スイッチ300のチャンネルとして、遊技者の音量や光量の調整を制限する「A」〜「F」が用意されているので、遊技者側の音量設定や光量設定を制限でき、遊技店が意図しない音量での音声出力を防止できる。また、前記制限中では、「音量・光量調整」の項目があるメニュー画面の代わりに「音量・光量調整」の項目が無いメニュー画面を表示するので、第2音量段階の設定が制限されていることを遊技者に報知できる。
この実施の形態では、上記構成によって、遊技を行うための遊技機(ここでは、パチンコ遊技機1)であって、遊技店用の第1許可条件が成立しているとき(ここでは、設定切替スイッチ300を操作可能な状態にしたとき)に行われる第1操作(ここでは、設定切替スイッチ300のチャンネルの切替操作)に基づいて、複数段階のいずれかの段階を第1音量段階(ここでは、第1音量段階)として設定する第1設定手段(ここでは、ステップS77で第1音量段階を設定する演出制御用CPU120)と、遊技者用の第2許可条件が成立しているとき(ここでは、図26のような音量調整用の設定画面を表示しているとき)に行われる第2操作(ここでは、スティックコントローラ30の操作棍への操作)に基づいて、複数段階のいずれかの段階を第2音量段階(ここでは、第1音量段階)として設定する第2設定手段(ここでは、ステップS77で第2音量段階を設定する演出制御用CPU120)と、前記第1設定手段によって設定された前記第1音量段階と前記第2設定手段によって設定された前記第2音量段階とに応じた音量の音声を音声出力部(ここでは、スピーカ8L、8R)から出力させる音声出力制御手段(ここでは、ステップS77で第1音量段階と第2音量段階とに基づいて音量を設定してから、その設定した音量で演出などを行う演出制御用CPU120)と、遊技者が視認可能な表示領域を有する表示手段(ここでは、画像表示装置5)と、前記表示手段を制御して前記表示領域に表示される表示内容を制御する表示制御手段(ここでは、図26のような音量調整用の設定画面を表示したり、強調表示される音量段階を変更したりする表示制御を行う演出制御用CPU120)と、を備える遊技機が構成される。
そして、上記実施形態では、上記構成によって、前記表示制御手段は、前記第2操作が行われるときに前記第2音量段階を示す段階表示(ここでは、複数の音量段階のうちの1つを第2音量段階として強調表示した領域5HH)を前記表示領域に表示するとともに(ここでは、図26のような音量調整用の設定画面を表示する表示制御を行う演出制御用CPU120)、前記段階表示を表示するときの当該段階表示の初期表示が、前記第1設定手段によって設定された前記第1音量段階に応じて異なるように(ここでは、図24など参照)、前記段階表示を表示する(ここでは、図26のような音量調整用の設定画面における初期表示(音量)を第1音量段階に応じて表示する表示制御を行う演出制御用CPU120)ことになる。このような構成によれば、好適に音量を調整できる。
さらに、上記実施形態では、上記構成によって、前記段階表示を表示するときの当該段階表示の初期表示が、前記第1設定手段によって設定された前記第1音量段階が最高段階であるときと最低段階であるときとで異なるように(ここでは、図24など参照)、前記段階表示を表示する(ここでは、図26のような音量調整用の設定画面における初期表示(音量)を第1音量段階に応じて表示する表示制御を行う演出制御用CPU120)ことになる。このような構成によれば、好適に音量を調整できる。なお、第1音量段階が最高段階及び最低段階以外のときには、初期表示は同じ、または、第1音量段階のうちの複数段階に対して初期表示が同じ、であってもよい。このような場合であっても、最高段階及び最低段階のときについては、少なくとも音量の誤認などが誤認されにくく、好適に音量を調整できる。
さらに、上記実施形態では、上記構成によって、前記段階表示を表示するときの当該段階表示の初期表示が、前記第1設定手段によって設定された前記第1音量段階が最高段階以外であるときには最高段階以外の前記第2音量段階を示すように、かつ、前記第1音量段階が最高段階であるときには最高段階である前記第2音量段階を示すように(ここでは、図24など参照)、前記段階表示を表示する(ここでは、図26のような音量調整用の設定画面における初期表示(音量)を第1音量段階に応じて表示する表示制御を行う演出制御用CPU120)ことになる。このような構成によれば、好適に音量を調整できる。なお、第1音量段階が最高段階以外のときには、初期表示は同じ、または、第1音量段階のうちの複数段階に対して初期表示が同じ、であってもよい。このような場合であっても、最高段階のときについては、少なくとも音量の誤認などが誤認されにくく、好適に音量を調整できる。
「前記第1設定手段によって設定された前記第1音量段階と前記第2設定手段によって設定された前記第2音量段階とに応じた音量の音声を音声出力部から出力させる音声出力制御手段」は、音声を出力するごとに第1音量段階と第2音量段階との両者に応じた音量の音声を出力させるものであってもよいし、第1期間中(例えば、第1設定後第2設定前の期間中)に少なくとも第1音量段階に応じた音量の音声を出力し、第2期間中(例えば、第2設定後の期間中)に少なくとも第2音量段階に応じた音量の音声を出力するものであってもよい。例えば、後述の図32に示す関係のように、実際の音量が設定切替スイッチ300のチャンネル(第1音量段階)に依存しない場合には、通常(例えば、第2操作が行われるときなど)は、第1音量段階には基づかず、第2音量段階に応じて音量を設定し、第1音量段階設定時(例えば、設定切替スイッチ300のチャンネルが「A」〜「F」のときの設定禁止状態や、電源投入時などの初期音量や初期光量の設定時など)にのみ、第2音量段階に基づかず、第1音量段階に応じて音量(例えば、上記初期音量)を設定してもよい。
「前記段階表示を表示するときの当該段階表示の初期表示」とは、例えば、第1設定手段によって第1音量段階が設定されたあとに最初に表示される段階表示であってもよいし、遊技機の電源がオンになったあとに最初に表示される段階表示であってもよいし、第2操作を行うことが可能な1回の期間において最初に表示される段階表示であってもよい(上記実施形態参照)。なお、第2操作が行われることによって初めて段階表示が表示される場合の初期表示とは、その第2操作で変更される前の第2音量段階を示すものであってもよい。つまり、初期表示は、第1操作が行われた後かつ第2操作が行われる前に第1音量段階に応じた音量段階を示すものであってもよく、実際に表示されていないものであってもよい。
例えば、段階表示は、第2音量段階(現在設定中の第2音量段階又はこれから設定される第2音量段階など)を特定可能な表示であればよく、図30のように、第2音量段階に応じた数の四角形で第2音量段階をバー表示するものであってもよい。この場合、音量調整ボタンなどを設け、デモ中の最初に音量調整ボタンが操作されると、まず、初期表示として当該バーが初期表示として表示され、その後の音量調整ボタンの操作(図30では、音量つまり第2音量段階を下げる操作)に応じて四角形の数を増減させる(図30では1つ減らす)ように表示制御してもよい。このように、音量調整用の専用の操作部を設け、当該操作部への操作が行われた場合に、音量を調整するようにしてもよい。これから設定される第2音量段階は、後述のように、表示中の音量段階(例えば、強調表示の音量段階)を変更してから決定ボタンなどで第2音量段階を設定する場合の第2音量段階である。段階表示は、例えば、第2音量段階(現在設定中の第2音量段階又はこれから設定される第2音量段階)を数字で表すものであってもよい。
例えば、段階表示は、図30と同様に、第2音量段階に応じた数の四角形で第2音量段階をバー表示し、デモ中の最初に音量調整ボタンが操作されると当該音量調整ボタンの操作(図31では、音量つまり第2音量段階を下げる操作)に応じて四角形の数を増減させたバーを最初に表示するようにしてもよい(図31)。この場合、増減させる前の仮想的なバーを初期表示とすればよい。このように、初期表示は、第1操作が行われた後かつ第2操作が行われる前に第1音量段階に応じた音量段階を示すものであってもよく、実際に表示されていないものであってもよい。
「前記第1設定手段によって設定された前記第1音量段階に応じて異なる」とは、第2音量段階が、第1音量段階が取り得る段階の少なくとも一部の変化に対応して変化する段階となっていることを含む表現である。例えば、第2音量段階は、第1音量段階が一段階変化するごとに一段階ずつ変化するものの他、第1音量段階が複数段階変化したときに一段階変化するものなどであってもよい。つまり、第1音量段階と第2音量段階とは、一対一で変化するものでなくてもよい。例えば、図32に示すように、設定切替スイッチ300のチャンネル(ここでは、第1音量段階でもある。)と初期表示や実際の音量範囲を一対一に対応させてもよいし、図33に示すように、複数のチャンネル(ここでは、第1音量段階でもある。)に1つの初期表示や音量を割り当ててもよい。また、図34に示すように、複数のチャンネル(ここでは、第1音量段階でもある。)毎に実際の音量の範囲をずらしていってもよい。なお、複数のチャンネルと第1音量段階は、上記実施形態などでは一対一に対応しているが、一定の対応関係があれば、一対一になっていなくてもよい。例えば、複数のチャンネルに1つの第1音量段階が割り当てられてもよい。
さらに、この実施の形態では、上記の構成によって、前記表示制御手段は、前記第1設定手段によって設定された前記第1音量段階が高い段階であるほど、前記初期表示が示す前記第2音量段階を高くする(ここでは、図24参照)ようになっている。このような構成によれば、第1音量段階と第2音量段階との関係が把握しやすので、好適に音量を調整できる。なお、第1音量段階を高くするほど、初期表示の第2音量段階を低くしてもよい。例えば、実際の音量範囲が、第1音量段階を高くするほど、高い音量範囲となる場合には、第1音量段階を高くするほど、初期表示の第2音量段階を低くすることで、いきなり音量が大きくなることを防止できる。
さらに、この実施の形態では、上記の構成によって、前記音声出力制御手段は、前記第2設定手段によって前記第2音量段階が新たに設定されたときに当該新たに設定されたことを示す確認音を前記音声出力部から出力させ、前記第1設定手段によって前記第1音量段階が新たに設定されたときには当該新たに設定されたことを示す確認音を前記音声出力部から出力させない(ここでは、演出制御用CPU120は、ステップS77において、第2音量段階を設定したときには確認音の出力制御を行うが、第1音量段階を設定したときには確認音の出力制御を行わない)ようになっている。このような構成によれば、第2音量段階において音でも設定を確認できるので、好適に音量を調整できる。なお、確認音は、上記で設定される音量の変更にかかわらず、常に固定の音量であってもよい(上記実施の形態では、音量は変更される。)。同様に、例えば、パチンコ遊技機1に異常が生じたときの警告音などの所定の報知音(演出に関連しない報知音であって、遊技店側に報知が必要な報知音など)についても固定とするとよい。これによって、報知音が、遊技者によって低くなってしまうことを防止できる。
前記第1設定手段によって設定される前記第1音量段階が取り得る複数段階には、前記第2設定手段が前記第2音量段階を設定することを制限する制限段階が含まれ(ここでは、第1音量段階には、「A」〜「F」が含まれる)、前記遊技機は、前記第1設定手段によって前記制限段階が前記第1音量段階として設定されたときに、前記第2設定手段が前記第2音量段階を設定することを制限する設定制限を行う設定制限手段(ここでは、第1音量段階として「A」〜「F」が設定されたときには、「音量・光量調整」の項目が無いメニュー画面を表示する制御を行う)をさらに備える、このような構成においては、遊技者側の音量設定を制限でき、遊技店が意図しない音量での音声出力を防止できる。
さらに、この実施の形態では、上記の構成によって、前記表示制御手段は、前記第2許可条件が成立している期間において、前記設定制限手段によって前記設定制限が行われているときには前記第2許可条件が成立していることに対応した対応画像(ここでは、「音量・光量調整」の項目があるメニュー画面)を前記表示領域に表示し、前記設定制限が行われていないときには前記対応画像を前記表示領域に表示しない(ここでは、「音量・光量調整」の項目があるメニュー画面の代わりに「音量・光量調整」の項目が無いメニュー画面を表示する制御を行う)ようになっている。このような構成によれば、第2音量段階の設定が制限されていることを遊技者に報知できる。なお、上記実施形態では、音量及び光量が制限されるが、いずれか一方を制限するようにしてもよい。また、チャンネルに応じて音量及び光量のいずれか一方又は両方を制限してもよい。一方を制限する場合には、図26のような設定画面において、制限態様の領域を表示しないようにすればよい。
なお、前記設定制限手段によって前記設定制限が行われているときに前記第2操作が行われたことに応じて所定演出を実行する所定演出実行手段をさらに備える、ようにしてもよい。例えば、設定切替スイッチ300のチャンネルが「A」〜「F」のときにおいて第2操作が行われたとき(ここでは、音量調整ボタンが押されたときや、「音量・光量調整」の選択項目がメニュー画面に表示される場合であって「音量・光量調整」の選択項目を選択するための操作が行われたとき)、演出制御用CPU120は、音声制御基板13を制御して、音量の変更ができない旨のブザー音などの警告音の出力制御を行うようにする。このような構成によれば、第2音量段階の設定が制限されていることを遊技者に報知できる。なお、ブザー音などの警告音に代えて又は加えて、音量の変更ができない旨の表示を画像表示装置5において行ってもよい。また、当該表示に代えて又は加えて、遊技効果ランプや装飾用LEDなどを点灯又は点滅させて前記報知を行ってもよい。警告音の音量や点灯の光量などは、設定された音量や光量でもよいし、所定の大きさ以上(例えば最大など)の固定の音量や光量などであってもよい。なお、前記報知のための発光体は、当該報知専用に設けられてものであってもよい。これによって、当該報知を分かりやすく行うことができる。
また、前記第2設定手段は、設定中の前記第2音量段階を所定タイミング(ここでは、遊技者の変更があったと判断できるとき)においてクリアし、初期設定の段階(ここでは、初期表示(音量))を前記第2音量段階として設定し、前記第1設定手段が設定する前記第1音量段階は、前記第1操作に基づいてのみ変更される(ここでは、設定切替スイッチ300は物理的なスイッチなのでリセットがない)、ようにしてもよい。
例えば、演出制御用CPU120は、音量等設定処理における所定タイミングにおいて、図27の処理を行えばよい。演出制御用CPU120は、遊技者の変更があったか否かを判定する(ステップS751)。例えば、(A)保留記憶が一定期間以上発生しなかったとき、メニュー画面が表示されずにデモ画面が一定期間以上表示されたとき、遊技媒体が一定期間以上発射されなかったときなどの、遊技が一定時間進行しなかったとき、又は、(B)ゲームデータを示す2次元コードなどの各種情報を出力したとき(各種操作に基づいて行われる。)、所定のパスワードを遊技者が入力したとき(各種操作に基づいて行われる)、メニュー画面において遊技のスタートの項目を用意し、この項目を選択する操作が行われたときなどの、遊技の開始の指示操作(パスワードの入力やスタートの選択など)や遊技の終了の指示操作(各種情報の出力のための操作など)があったときに、遊技者の変更があったと判定する。図35及び図36は、ゲームデータを利用する構成の説明図である。遊技者は、遊技終了時において、メニュー画面を見ながらスティックコントローラ30などを操作して2次元コード(今回の遊技のゲームデータを示すもの)の出力を指定する。すると、演出制御用CPU120は、図36のような2次元コードを出力する画面を画像表示装置5に表示する制御を行う。当該2次元コードは、遊技者の携帯電話901などで読み取られ、当該2次元コードが示すデータは、インターネットなどを介して、所定の管理サーバ900に送信される。管理サーバ900は、当該データを遊技者毎に管理し、当該データの蓄積によって所定条件が満たされる(例えば、クリアミッション数が所定数を超える)と、普段見ることが難しい映像などを当該遊技者の携帯電話901に配信などする。このようして、特典が付与される。なお、各種情報として、遊技終了時に、遊技に応じた内容のパスワードを2次元コードの代わりに出力するようにし、遊技者は、当該パスワードを遊技開始時に入力するようにしてもよい。当該パスワードの入力によって、例えば、演出モードを変更したり、通常音量や光量を変更できないのを変更できるようにしたりしてもよい。このようにして、特典が付与されてもよい。
遊技者の変更があった場合(ステップS751;Yes)、設定切替スイッチ300のチャンネルが「A」〜「F」であるかを判定し(ステップS752)、「A」〜「F」でない場合には、遊技者による音量や光量の調整が制限されていないので、設定切替スイッチの状態に対応した初期設定を行う(ステップS753)。初期設定では、設定切替スイッチの状態(チャンネル)に対応した音量や光量が設定されるが、当該チャンネルと音量や光量との関係は予め定められていればよい。例えば、初期設定では、電源投入時における初期音量及び初期光量の設定(上記参照)と同様の処理を行えばよい。
遊技者の変更が無い場合(ステップS751;No)、設定切替スイッチ300のチャンネルが「A」〜「F」である場合(ステップS752;Yes)、ステップS753のあとは、音量等設定処理の他の処理に移るか、音量等設定処理を終了する。
このような構成においては、第2設定手段によって設定された第2音量段階が意図せずに(特に遊技者の意図に反して)引きずられたまま遊技が行われることなどを防止できる。
なお、上記実施の形態では、電断などが発生すると、音量の設定などはバックアップされていないので、電源復旧時に音量は初期設定されるが、一度設定された音量を一定時間バックアップするようにし(例えば、バックアップRAMを設ける)、電源再投入時において、バックアップされた音量を設定し直してもよい。電源再投入時において、上記のように、遊技者の変更有りを判定した場合(判定に必要なデータもバックアップしておくとよい。)には、初期設定等を行ってもよい。
また、この実施の形態では、上記構成によって、前記遊技機は、前記第1操作の操作対象として、前記第1音量段階が取り得る複数段階に対応した複数位置のいずれかに前記第1操作によって物理的に変位する変位部を備える操作装置(ここでは、設定切替スイッチ300)を備え、前記第1設定手段は、前記第1操作によって変位した前記変位部の位置に応じた前記第1音量段階を前記第1操作に基づく前記第1音量段階として設定し(ここでは、ステップS77で設定切替スイッチ300のチャンネルに応じて第1音量段階を設定する演出制御用CPU120)、前記音声出力制御手段は、前記変位部の位置が変更されたあとにおいて、前記前記表示制御手段によって前記段階表示が表示されるときに、前記第1設定手段によって新たに設定された前記第1音量段階に応じた音量の音声を前記音声出力部から出力させることを開始する(ここでは、ステップS77において、設定切替スイッチ300のチャンネル変更後、設定画面を表示するときに、新たな第1音量段階に応じて音量を設定する演出制御用CPU120)ことになる。このような構成によって、好適に音量を調整できる。
なお、前記第1音量段階が設定される「前記変位部の位置」は、変位部が位置し得る複数位置のうちの一部の位置のいずれかであってもよいし、変位部が位置し得る複数位置すべてのうちのいずれかであってもよい。このように、設定切替スイッチ300などの操作部を構成してもよい。また、「前記表示制御手段によって前記段階表示が表示されるとき」は、前記段階表示が表示される期間中の所定タイミング及び段階表示を表示するタイミングの他、段階表示を表示すると決定したタイミング(例えば、ステップS710でYesと判定するように、段階表示を表示する操作があったことを判定したタイミングなども含む。この場合、例えば、ステップS712とS713とを入れ換える。)や、当該決定したタイミングから段階表示が表示されるまでの期間中の所定タイミングなども含む。演出制御用CPU120は、例えば、これらいずれかのタイミングで音量を設定するようにすればよい。なお、所定タイミングは、例えば、所定の事象が発生したときになどであればよい。
例えば、前記音声出力制御手段は、前記変位部の位置が変更されたあとにおいて、前記第2設定手段によって設定される前記第2音量段階が変更されるときに、前記第1設定手段によって新たに設定された前記第1音量段階に応じた音量の音声を前記音声出力部から出力させることを開始するようにしてもよい。例えば、設定切替スイッチ300のチャンネルの変更(第1音量段階の変更)や、その変更による音量の変更の反映(つまり、音量の反映)は、音量の変更操作時(例えば、第2音量段階の設定時など)であってもよい。なお、第1音量段階の変更は内部的に行っておき、実際の音量の変更の反映を音量の変更操作時(例えば、第2音量段階の設定時など)に行ってもよい。例えば、設定切替スイッチ300のチャンネルが、チャンネル切替時に演出制御用CPU120などの所定の入力ポートに入力される構成とした場合に、当該入力内容を演出制御用CPU120がチャンネル切替時ではなく変更操作時などにソフトウェア的に読みに行き、読み取った内容に基づいて第2音量段階を設定して音量を設定することを、音量の変更の反映(音量の設定)としてもよいし、演出制御用CPU120がソフトウェア的に読み取った入力内容(読み取りはチャンネル切替時に行っておく)に基づいて第2音量段階を設定し(チャンネル切替時であっても変更操作時であってもよい。)、前記変更操作時などに第2音量段階に基づいて音量を設定することを、音量の変更の反映(音量の設定)としてもよい。なお、「前記第2設定手段によって設定される前記第2音量段階が変更されるとき」は、第2操作が行われるとき(第2操作時など)や、第2操作によって第2音量段階が新たに設定されるとき(第2音量段階設定時など)などであればよい。
なお、上記構成は、音量に加え又は代えて光量についても適用してもよい。
また、図28、図29に示すように、音量や光量の変更操作があっても、強調表示する音量段階や光量段階は変化するが、音量や光量の設定は、設定の操作が行われるまで行われないようにしてもよい。例えば、図29のような設定画面において、遊技者は、スティックコントローラ30への操作などによって、強調表示する音量段階や光量段階を変化させ、最後に、プッシュボタン31Bが押下する。この押下によって、演出制御用CPU120は、そのときに強調表示している音量段階や光量段階に応じて第2音量段階や第2光量段階を設定し、音量や光量を設定するようにしてもよい(この場合、強調表示する音量段階や光量段階、領域5HH、5HLなどは、これから設定される第2音量段階や第2光量段階を示す。)。例えば、図28に示すように、音量決定操作や光量決定操作(プッシュボタン31Bの押下)があったときに、音量や光量の変更の設定を行っても良い。また、図28に示すように、設定切替スイッチの操作があっても、設定画面の表示開始時ではその操作が反映されず、音量表示の変更操作(つまり、強調表示の音量段階を変更する操作)があって変更するときに、第1音量段階の設定を行ってもよい。また、光量表示の変更操作(つまり、強調表示の光量段階を変更する操作)があって変更するときに、第1光量段階の設定を行ってもよい。なお、第1音量段階や第1光量段階は、その前に設定しておき(例えば、チャンネル操作時)、変更操作時に、当該第1音量段階や第1光量段階に基づく音量の変更や光量の変更の設定が行われても良い。また、これら変更の設定は、音量や光量の決定操作時に行われても良い。この場合には、第2音量段階や第2光量段階も用いられて音量や光量が設定される。
この発明は、上記実施の形態などについて、さらに様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態などで示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。以下では、上記実施形態の変形例を示す。下記の変形例それぞれについて、少なくとも一部を組み合わせてもよい。
(変形例1)
遊技店側が操作できる操作手段として、上記実施形態では、設定切替スイッチ300を設けたが、当該操作手段は、スティックコントローラ30などであってもよく、例えば、電源投入時から所定期間を遊技店側で操作が行われる時間として、当該所定期間内においては、スティックコントローラ30などで第1音量段階や第1光量段階を設定できるようにしてもよい。つまり、第1操作の操作対象と第2操作の操作対象は同じであってもよい。なお、設定切替スイッチ300の代わりに操作手段として、ジョグダイヤル、十字キーなどを設けてもよい。また、遊技者側が操作できる操作手段は、切替スイッチやジョグダイヤル、十字キーなど音量や光量を設定する専用の操作装置であってもよい。光量の調整は、音量の調整とは別の操作装置によって行うようにしてもよい。上記実施の形態では、「第1音量段階が取り得る複数段階に対応した複数位置のいずれかに前記第1操作によって物理的に変位する変位部を備える操作装置」として、設定切替スイッチ300(ツマミ301が変位部になっている。)を例示しているが、当該操作装置は、変位部(ツマミなど)が回転するロータリーフェーダーやジョグダイヤル、変位部(ツマミなど)が上下又は左右方向に移動するリニアフェーダーなどであってもよい。変位とは、回転、上下方向、又は、左右方向への移動なども含む。変位部は、設定切替スイッチ300のように段階的に移動するものの他、連続的に移動するもの(例えば、フェーダーァなど)であってもよい。また、変位部が変位する位置(回転の場合には、回転角などで表されればよい。)と、第1音量段階が取り得る複数段階に対応した複数位置とは、一対一に対応していなくてもよい。例えば、変位部が変位できる複数位置に対応して、第1音量段階が取り得る複数段階のうちの1つの段階が設定されていてもよい。音声出力部は、音声を出力するものであればよく、スピーカ8R、8Lなどであればよい。
(変形例2)
遊技店側が操作できる操作手段の操作は、電源投入時などに限らず、いつでも行えるようにしてもよい。つまり、第1許可条件が常に成立していてもよい。なお、第1許可条件は、遊技店用の条件であり、この条件が成立しているときは、原則、遊技店(遊技機が設定されている遊技場など)の従業員などによって操作がなされることを想定している。遊技者側が操作できる操作手段の操作(つまり、第2音量段階や第2光量段階を変更して音量や光量を変更する操作)は、大当り遊技状態中、飾り図柄の可変表示中などに行えるようにしたり、いつでも行えるようにしたりしてもよい。つまり、第2許可条件が常に成立していてもよい。なお、第2許可条件は、遊技者用の条件であり、この条件が成立しているときは、原則、遊技者によって操作がなされることを想定している(例外的に遊技店の従業員が業務などで操作することがあってもよい。)。例えば、大当り遊技状態中では、大当り中に流れる曲(BGMなど)の種類をスティックコントローラ30の操作棍の前後方向の傾倒操作に応じて選択できるようにし、操作棍の左右方向の傾倒操作に応じて音量や光量(第2音量段階や第2光量段階)を変更するようにしてもよい。このように大当り遊技状態中に変更操作を受け付けることで、遊技者の好みに応じた大当り遊技状態が実現される。また、例えば、可変表示中では、特定の演出が行われているときに、操作棍の左右方向の傾倒操作に応じて音量や光量(第2音量段階や第2光量段階)を変更するようにしてもよい。これによって、特定の演出の実行時の音量や光量を遊技者の好みに応じて変更できる。また、特定の演出が行われていないときに、操作棍の左右方向の傾倒操作に応じて音量や光量(第2音量段階や第2光量段階)を変更するようにしてもよい。これは特に特定演出が、音量や光量を変更するための操作部と同じ操作部への操作を受け付ける演出であるときに有効である。これによって、操作部への操作が両者で被らないようにすることができる。また、操作部への操作を受け付ける演出の実行中に音量や光量の変更を受け付ける場合には、音量や光量の変更のための操作部と、演出用の操作部とを別々に設けるとよい。これによって操作の重複が防止される。
(変形例3)
なお、遊技者による音量や光量の調整を制限する場合には、音量や光量を最小にするようにしてもよいし、最大にするようにしてもよい。また、制限する場合に、節電モードに移行するようにしてもよい。また、第2音量段階や第2光量段階の変更操作時に、上記実施形態では、第2音量段階や第2光量段階が最上段階のときに当該段階を上げる操作を行うと最上段階が維持されたが、最小段階に移るようにしてもよい。また、第2音量段階や第2光量段階の変更操作時に、上記実施形態では、第2音量段階や第2光量段階が最下段階のときに当該段階を下げる操作を行うと最下段階が維持されたが、最大段階に移るようにしてもよい。
(変形例4)
上記実施の形態においては、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御基板12に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板12に通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御基板12は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御基板12の方で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
(変形例5)
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、などを実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、例えばパチンコ遊技機1といった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(変形例6)
上記実施形態における技術思想は、遊技を行うための遊技機全般に適用できる。例えば、遊技媒体として遊技球を遊技領域に発射して所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となるパチンコ遊技機1に限定されず、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機に適用することもできる。より具体的には、1ゲームに対して所定の賭数(メダル枚数またはクレジット数)を設定することによりゲームが開始可能になるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を可変表示する可変表示装置(例えば複数のリールなど)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞(例えばチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞など)が発生可能とされたスロットマシンにも適用できる。例えば、パチンコ遊技機1と同様に、音量調整や光量調整を行うことができるスロットマシンなどの遊技機にも適用できる。これら遊技機であっても、遊技店用の操作手段(第1音量段階などの設定用の操作手段)が筐体内部の演出制御用の基板などに設けられてもよいし、電源投入後一定期間などにおいて、遊技者が普段操作する遊技者用の操作手段(遊技の進行に用いられる操作部や第2音量段階などを設定するための操作手段など)を遊技店用の操作手段として機能させてもよい。遊技者側の音量設定など(第2音量段階の変更など)は、例えば、デモ画面の表示中(ゲームが実行されていない期間)に実行可能とする。また、リプレイが成立してゲームが終了した場合には、自動でBETが行われるので、音量設定などを制限してもよい。音量の調整などは、ジョグダイヤルや処理の調整ボタン、スティックコントローラ、スロットマシンのレバーやストップボタンなどによって行えばよい。音量などを調整するときは、上記実施形態と同様に、メニュー画面などから設定画面を表示して調整可能としてもよいし、調整ボタンなどの専用の操作部が操作されたことに応じて画面に前記段階表示を表示するようにしてもよい。
前述したパチンコ遊技機1については、パチンコ遊技機1に関する情報(データ)を情報出力回路からパチンコ遊技機1の外部に出力する処理(図5のS29)を行なうことを説明した。このような情報出力処理によりパチンコ遊技機1の外部に出力する情報としては、遊技玉が入賞した入賞口と入賞個数とを特定可能な入賞情報信号が含まれてもよい。
パチンコ遊技機1においては、たとえば、第1始動入賞口(普通入賞球装置6A)、第2始動入賞口(普通可変入賞球装置6B)、および大入賞口(特別可変入賞球装置7)のような複数種類の入賞口が設けられている。そして、これら入賞口への遊技玉の入賞が、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、およびカウントスイッチ23のような入賞検出スイッチにより検出され、検出信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、入賞検出スイッチから入力される検出信号に基づいて、所定期間中における各入賞口に入賞した遊技玉の個数(入賞個数)を計数して記憶する処理を行なうことが可能であり、このような処理をすることにより、所定期間中における遊技玉が入賞した入賞口と入賞個数とを特定可能な入賞情報を記憶する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、このような入賞情報に基づいて、所定期間が経過するごとに、各所定期間中における遊技玉が入賞した入賞口と入賞個数とを特定可能な入賞情報信号を情報出力回路からパチンコ遊技機1の外部に出力する処理を行なう。
遊技制御用マイクロコンピュータ100において計数記憶し、遊技玉が入賞した入賞口と入賞個数とを特定可能な入賞情報信号により特定する入賞個数としては、たとえば、10分ごと等の所定の経過時間ごとの入賞個数に関する情報(所定の経過時間ごとに出力する)、各1回の大当り遊技状態が発生するまでに要する期間ごとの入賞個数に関する情報(大当り遊技状態が発生するごとに出力する)、各日の電源投入時からの入賞個数に関する情報(所定の経過時間ごとに出力する)、および、遊技者ごとの入賞個数に関する情報(遊技用カード情報等の遊技者特定情報により遊技者が特定可能な場合に、各遊技者により遊技終了が選択されたときに出力する)のいずれの情報であってもよい。
なお、遊技玉が入賞した入賞口と入賞個数とを特定可能な入賞情報信号としては、遊技玉がいずれかの入賞口に入賞するごとに出力される、入賞口と入賞個数(1個)とを特定可能な入賞情報信号であってもよい。
また、入賞情報信号をパチンコ遊技機1の外部に出力するその他の例としては、主基板11の一部の出力端子に、パチンコ遊技機1の外部に設けられた試験装置で動作試験をするための接続部品を接続し、現在の遊技状態での最新の入賞情報を示す入賞情報信号が、遊技制御用マイクロコンピュータ100から当該接続部を介して外部に出力されるようにしてもよい。
このように、遊技玉が入賞した入賞口と入賞個数とを特定可能な入賞情報信号がパチンコ遊技機1の外部に出力されるので、パチンコ遊技機1の外部において、遊技玉が入賞した入賞口と入賞個数とを特定可能な入賞情報を認識することができるようになる。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態として、第1の実施の形態で説明したパチンコ遊技機1のような遊技制御を遊技制御の一例とするパチンコ遊技機を封入循環式のパチンコ機として構成し、当該パチンコ機とカードユニットとを管理するシステムの例を説明する。なお、以下の第2の実施の形態として説明する遊技機、カードユニット、およびそれらを管理するシステムは、第1の実施の形態として説明した遊技機およびカードユニットのいずれに適用してもよい。
以下で説明する実施の形態により示される本発明は、たとえばパチンコ遊技機やスロットマシン等で代表される遊技機であって、遊技機による遊技を可能とするための遊技用システム、遊技用装置、遊技機、遊技盤および遊技枠に関する。
従来において、遊技機とカードユニットとが互いに通信可能に接続され、カードユニットに挿入された会員カード等の記録媒体の残高を消費して玉貸が行なわれ、遊技機で遊技を可能とする遊技用システムがあった(特許文献1:特開2002−292075号公報)。
この特許文献1に記載のものにおいては、返却スイッチ81を押圧操作すると、カードユニットに挿入されていた会員カード21が返却される。このとき、会員カード21は、カードユニット3の会員カード挿入口4からカバー24の外側に一部が飛出るような態様で排出(返却)されるので、遊技を終えた遊技者は会員カード21を引き抜いて遊技場を後にする。
ところが、中には、会員カード21を引き抜くのを忘れて遊技場を立ち去ってしまうような遊技者もいる。この場合、遊技場を訪れている第三者がそのカードを引き抜いて不正使用するおそれがある。
本発明は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、遊技者に対してカードの取り忘れを防止する処理が実施可能な遊技用システム、遊技用装置、遊技機、遊技盤および遊技枠を提供することである。
(1) 本発明は、入賞の発生により所定の遊技点を付与する遊技機(P台2F)と、前記遊技機と通信可能に接続され、遊技者所有の有価価値を用いて前記遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(CU3F)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技機は、
前記遊技点を記憶する遊技点記憶手段(図41:遊技玉数カウンタ)と、
前記遊技点を所定の持点に計数するための操作(たとえば、図47に示す「計数」ボタン押下)に基づいて、前記遊技点記憶手段に記憶する前記遊技点を前記持点に計数する計数要求を前記遊技用装置へ送信する計数要求送信手段(図49:P台2Fは、計数開始時の計数玉の払出要求がある場合、計数要求=ONの情報を含む状態情報応答のコマンドをCU3Fに送信する。)とを含み、
前記遊技用装置は、
前記計数要求送信手段からの前記計数要求に基づき、前記遊技点を前記持点に計数する計数処理手段(図49:CU3Fは、計数要求=ONの情報を含む状態情報応答を受信すると、要求されている計数玉数を持玉数に加算する。)と、
遊技者所有の有価価値を特定可能な記録媒体を受付ける記録媒体受付手段(図37:カードを受け付けるカード挿入/排出口309F)と、
前記計数処理手段で計数した前記持点を前記記録媒体受付手段で受付けた前記記録媒体で特定可能に処理する記録媒体処理手段(図49:CU3Fは、カード挿入/排出口309Fに挿入してあったカードに持玉数を記憶させる。)と、
前記記録媒体処理手段で処理された記録媒体を返却する記録媒体返却手段(図49:CU3Fは、持玉数を記憶させたカードを返却する。)と、
前記記録媒体返却手段により返却された前記記録媒体の取り外し待ち状態であることを前記遊技機に通知する取り外し待ち状態通知手段(図49:CU3Fは、カード抜き取り可能状態となった場合、カード返却準備状態OFFおよびカード抜き取り待ち中ONの情報をP台2Fに通知する。)とを含む。
上記構成によれば、記録媒体返却手段により返却された記録媒体が取り外し待ち状態であることを、取り外し待ち状態通知手段が遊技機に通知するので、遊技機が遊技者に対して記録媒体の取り外しを促す報知を行なうことが可能となり、記録媒体の取り外し忘れを防止することができる。また、記録媒体の取り外し忘れによる盗難防止のための注意喚起を行なうことができる。
(2) 本発明は、入賞の発生により所定の遊技点を付与する遊技機(P台2F)と通信可能に接続され、遊技者所有の有価価値を用いて前記遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(CU3F)であって、
前記遊技機からの計数要求に基づき、前記遊技点を持点に計数する計数処理手段(図49:CU3Fは、計数要求=ONの情報を含む状態情報応答を受信すると、要求されている計数玉数を持玉数に加算する。)と、
遊技者所有の有価価値を特定可能な記録媒体を受付ける記録媒体受付手段(図37:カードを受け付けるカード挿入/排出口309F)と、
前記計数処理手段で計数した前記持点を前記記録媒体受付手段で受付けた前記記録媒体で特定可能に処理する記録媒体処理手段(図49:CU3Fは、カード挿入/排出口309Fに挿入してあったカードに持玉数を記憶させる。)と、
前記記録媒体処理手段で処理された記録媒体を返却する記録媒体返却手段(図49:CU3Fは、持玉数を記憶させたカードを返却する。)と、
前記記録媒体返却手段により返却された前記記録媒体の取り外し待ち状態であることを前記遊技機に通知する取り外し待ち状態通知手段(図49:CU3Fは、カード抜き取り可能状態となった場合、カード返却準備状態OFFおよびカード抜き取り待ち中ONの情報をP台2Fに通知する。)とを備える。
上記構成によれば、記録媒体返却手段により返却された記録媒体が取り外し待ち状態であることを、取り外し待ち状態通知手段が遊技機に通知するので、遊技機が遊技者に対して記録媒体の取り外しを促す報知を行なうことが可能となり、記録媒体の取り外し忘れを防止することができる。また、記録媒体の取り外し忘れによる盗難防止のための注意喚起を行なうことができる。
(3) 本発明は、遊技者所有の有価価値を用いて遊技を可能にする遊技用装置(CU3F)と通信可能に接続され、入賞の発生により所定の遊技点を付与する遊技機(P台2F)であって、
前記遊技点を記憶する遊技点記憶手段(図41:遊技玉数カウンタ)と、
前記遊技点を所定の持点に計数するための操作(たとえば、図47に示す「計数」ボタン押下)に基づいて、前記遊技点記憶手段に記憶する前記遊技点を前記持点に計数する計数要求を前記遊技用装置へ送信する計数要求送信手段(図49:P台2Fは、計数開始時の計数玉の払出要求がある場合、計数要求=ONの情報を含む状態情報応答のコマンドをCU3Fに送信する。)とを備え、
前記計数要求送信手段からの前記計数要求に基づき計数した前記持点を、前記遊技用装置で受付けた記録媒体で特定可能に処理し、前記記録媒体を返却する場合に、前記記録媒体の取り外し待ち状態であることの通知を前記遊技用装置から受付可能(図49:P台2Fは、カード抜き取り可能状態となった場合、カード返却準備状態OFFおよびカード抜き取り待ち中ONの情報の通知をCU3Fから受ける。)である。
上記構成によれば、記録媒体返却手段により返却された記録媒体が取り外し待ち状態であることの通知を、前記遊技用装置から受けるので、遊技機が遊技者に対して記録媒体の取り外しを促す報知を行なうことが可能となり、記録媒体の取り外し忘れを防止することができる。また、記録媒体の取り外し忘れによる盗難防止のための注意喚起を行なうことができる。
(4) 上記(1)〜(3)において、
前記遊技用装置は、前記記録媒体の取り外し待ち状態であることを報知する報知手段(たとえば、図37に示す表示器312F)を含む。
上記構成によれば、遊技用装置でも記録媒体の取り外し待ち状態であることを報知することが可能となるので、記録媒体の取り外し忘れを防止することができる。
(5) 上記(1)〜(3)において、
前記遊技機は、前記遊技用装置からの通知に基づき、前記記録媒体の取り外し待ち状態であることを報知する表示手段(たとえば、図37に示す可変表示装置278F)を含む。
上記構成によれば、遊技機で記録媒体の取り外し待ち状態であることを視覚的に報知することが可能となるので、記録媒体の取り外し忘れを防止することができる。
(6) 上記(1)または(2)において、
前記取り外し待ち状態通知手段は、前記遊技用装置または前記遊技機に接続する装置(たとえば、ホールコンピュータ、P台上の呼び出しランプ)に対して、前記記録媒体の取り外し待ち状態であることを通知する。
上記構成によれば、遊技機や遊技用装置以外に対して記録媒体の取り外し待ち状態であることを通知することで、記録媒体の取り外し忘れを防止することができる。
(7) 本発明は、入賞の発生により所定の遊技点を付与する遊技機(P台2F)と、前記遊技機と通信可能に接続され、遊技者所有の有価価値を用いて前記遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(CU3F)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
遊技者所有の有価価値を特定可能な記録媒体を受付ける記録媒体受付手段(図37:カードを受け付けるカード挿入/排出口309F)と、
前記記録媒体受付手段で前記記録媒体を受付けた場合に、前記遊技用装置が設置されている遊技場を特定可能な遊技場特定情報を前記遊技機に通知する遊技場特定情報通知手段(図44:カード挿入/排出口309Fでカードを受付けると、CU3Fは、セキュリティ基板325Fで付加された「店舗コード」を含むカード挿入通知コマンドを、P台2Fに対して送信する。)とを含み、
前記遊技機は、
前記遊技場特定情報通知手段により通知された前記遊技場特定情報を記憶する遊技場特定情報記憶手段(図44:P台2Fは、挿入通知コマンドに含まれる「店舗コード」を記憶する。)と、
前記遊技機と前記遊技用装置とが通信できない通信不能状態から回復した後、通信復旧した場合に、前記遊技場特定情報通知手段により新たに通知された前記遊技場特定情報と、前記遊技場特定情報記憶手段に記憶した前記遊技場特定情報と比較する遊技場特定情報比較手段(図50:P台2Fは、CU3Fから「店舗コード」を含むリカバリ要求が送信されてくると、当該「店舗コード」と記憶してある「店舗コード」とが一致するか否かを判定する。)と、
前記遊技場特定情報比較手段により、前記遊技場特定情報が不一致と判定された場合に遊技の継続を禁止する遊技禁止手段(P台2Fは、CU3Fからの「店舗コード」と、記憶してある「店舗コード」とが不一致の場合、遊技の継続を禁止する。)と
を含む。
上記構成によれば、新たに通知された遊技場特定情報と、遊技場特定情報記憶手段に記憶した遊技場特定情報とが不一致の場合、遊技の継続を禁止するので、遊技媒体に計数玉を記憶させた状態で店舗を移動させる不正を防止することができる。
(8) 上記(7)において、
前記遊技用装置は、
前記記録媒体受付手段で前記記録媒体を受付けたとき、および前記通信復旧したときに、前記遊技用装置に含まれている遊技制御装置(たとえば、図38に示すセキュリティ基板325F)を特定可能な装置特定情報(SC基板ID)を前記遊技機に通知する装置特定情報通知手段(図44:カード挿入/排出口309Fでカードを受付けると、CU3Fは、セキュリティ基板325Fで付加された「SC基板ID」を含むカード挿入通知コマンドを、P台2Fに対して送信する。)をさらに含み、
前記遊技機は、
前記装置特定情報通知手段により通知された前記装置特定情報を記憶する装置特定情報記憶手段(図44:P台2Fは、挿入通知コマンドに含まれる「SC基板ID」を記憶する。)と、
前記通信復旧した場合に、前記装置特定情報通知手段により新たに通知された前記装置特定情報と、前記装置特定情報記憶手段に記憶した前記装置特定情報と比較する装置特定情報比較手段P台2Fは、CU3Fからの「SC基板ID」と、記憶してある「SC基板ID」とを比較する。)とをさらに含み、
前記遊技禁止手段は、前記装置特定情報比較手段により、前記装置特定情報が不一致と判定された場合に遊技の継続を禁止する(不一致の場合、遊技の継続を禁止する。)。
上記構成によれば、新たに通知された装置特定情報と、装置特定情報記憶手段に記憶した装置特定情報とが不一致の場合、遊技の継続を禁止するので、遊技媒体に計数玉を記憶させた状態で遊技機を移動させる不正を防止することができる。
(9) 上記(7)または上記(8)において、
前記遊技機は、
遊技に使用する遊技媒体に付加されている前記遊技場特定情報を読取る遊技場特定情報読取手段(たとえば、P台2Fの回収玉通過経路にセンサが設けてあり、当該センサが遊技玉に設けてある識別情報(表面の刻印など)を読取る。)をさらに含み、
前記遊技場特定情報比較手段は、前記遊技場特定情報読取手段で読取った前記遊技媒体に付加されている前記遊技場特定情報と、前記遊技場特定情報記憶手段に記憶した前記遊技場特定情報と比較する(読取った識別情報により、自店舗の遊技玉の識別情報と一致するか否かを判定して、不一致の場合、状態情報応答の「不正検知状態3」のBit0を、“1”にする。)。
上記構成によれば、遊技場特定情報読取手段で読取った遊技媒体に付加されている遊技場特定情報と、遊技場特定情報記憶手段に記憶した遊技場特定情報とが不一致であれば、遊技媒体に他店舗の遊技玉が混入していることを報知することが可能となる。
(1−1) 本発明は、遊技機(P台2F、S台2SF)と、前記遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(CU3F)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
前記遊技機による所定の動作(遊技玉の加算動作)を要求する動作要求電文(遊技玉加算要求ONの状態情報要求)を送信するか当該動作要求電文以外の電文を送信するかで異なる更新情報(加算通番;遊技玉加算要求ONのときには元の加算通番に+1したもの、遊技玉加算要求OFFのときには元の加算通番)を含む電文を送信する電文送信手段(図45、図46、図61参照)と、
前記動作要求電文の送信後に電文を受信したときに、受信電文に含まれる更新情報が前記動作要求電文に含めて送信した更新情報と一致する場合には要求承諾と判定し、不一致の場合には要求承諾以外と判定する電文判定手段(図61;加算通番がm+1であれば要求承諾、mであれば要求拒否と判定)とを含み、
前記遊技機は、
前記動作要求電文を受信したときに、要求を承諾する場合には承諾電文を送信し、要求を拒否する場合には拒否電文を送信する応答電文送信手段(図45、図46、図61参照)を含み、
前記応答電文送信手段は、
前記動作要求電文に含まれて送信されてきた更新情報を、前記承諾電文の更新情報として送信し(図61;要求承諾であればm+1を送信)、
前記動作要求電文に含まれて送信されてきた更新情報を所定情報(+1)で更新して得られる情報または更新情報の更新前の情報を前記拒否電文の更新情報として送信する(図61;要求拒否であればmを送信)。
このような構成によれば、動作要求電文の送信後に受信した電文の更新情報を参照することによって、それが同じ更新情報であれば、動作要求電文が到達しているか否かを判定できるばかりでなく、返信されてきた電文が動作要求電文に対する承諾電文であるのか否かまでを判定できる。
(1−2) 本発明は、遊技機(P台2F、S台2SF)での遊技を可能にするための遊技制御装置(CU3FまたはCU制御部323F)であって、
前記遊技機による所定の動作(遊技玉の加算動作)を要求する動作要求電文(遊技玉加算要求ONの状態情報要求)を送信するか当該動作要求電文以外の電文を送信するかで異なる更新情報(加算通番;遊技玉加算要求ONのときには元の加算通番に+1したもの、遊技玉加算要求OFFのときには元の加算通番)を含む電文を送信する電文送信手段(図45、図46、図61参照)と、
前記動作要求電文の送信後に電文を受信したときに、受信電文に含まれる更新情報が前記動作要求電文に含めて送信した更新情報と一致する場合には要求承諾と判定し、不一致の場合には要求承諾以外と判定する電文判定手段(図61;加算通番がm+1であれば要求承諾、mであれば要求拒否と判定)とを含む。
このような構成によれば、動作要求電文の送信後に受信した電文の更新情報を参照することによって、それが同じ更新情報であれば、動作要求電文が到達しているか否かを判定できるばかりでなく、返信されてきた電文が動作要求電文に対する承諾電文であるのか否かまでを判定できる。
(1−3) 本発明は、遊技を可能にするための遊技制御装置(P台2F、S台2SF、またはSC325bFと通信制御IC325aFとの間での通信制御IC325aF)であって、
所定の動作(遊技玉の加算動作)を要求する動作要求電文(遊技玉加算要求ONの状態情報要求)を受信したときに、要求を承諾する場合には承諾電文を送信し、要求を拒否する場合には拒否電文を送信する応答電文送信手段(図45、図46、図61参照)を含み、
前記応答電文送信手段は、
前記動作要求電文に含まれて送信されてきた更新情報を、前記承諾電文の更新情報として送信し(図61;要求承諾であればm+1を送信)、
前記動作要求電文に含まれて送信されてきた更新情報を所定情報(+1)で更新して得られる情報または更新情報の更新前の情報を前記拒否電文の更新情報として送信する(図61;要求拒否であればmを送信)。
このような構成によれば、動作要求電文に対する応答電文に含める更新情報を相手方に参照させることによって、それが相手方から送信されてきた更新情報と同じ更新情報であれば、動作要求電文が到達しているか否かを判定させることができるばかりでなく、返信した電文が動作要求電文に対する承諾電文であるのか否かまでを判定させることができる。
(1−4) 上記(1)の遊技用システムであって、
前記遊技機は、
前記遊技用装置へ送信した遊技情報(遊技玉数、加算玉数、減算玉数等)を記憶する送信済情報記憶手段(図41や図51の前回遊技台情報を記憶するエリア、図51や図53等のリカバリデータ(リカバリ情報)を記憶するエリア)と、
前記遊技用装置へ送信する前の遊技情報を記憶する送信前情報記憶手段(図41の最新遊技台情報を記憶するエリア)と、
前記送信前情報記憶手段に記憶されている遊技情報を前記遊技用装置へ送信する遊技情報送信手段(図53等の状態情報応答の送信)と、
前記遊技用装置との通信ができない通信不能状態から回復した後に、前記通信不能状態となる前に最後に送信した電文に含まれる更新情報(図53の前回最終送信加算通番m)を含むリカバリ電文(図51、図53等のリカバリ応答)を送信するリカバリ電文送信手段とを含み、
前記リカバリ電文送信手段は、前記送信済情報記憶手段に記憶されている遊技情報を前記リカバリ電文に含めて送信し(図51のリカバリ応答によってリカバリデータ(遊技情報)が通知される)、
前記遊技用装置は、遊技機との通信ができない通信不能状態から回復した後に前記遊技機から送信されてくるリカバリ電文(図51、図53等のリカバリ応答)に基づいて、前記遊技機と遊技情報の整合性をとる(図51において、受信したリカバリ応答(遊技情報格納有)に基づいて前回遊技台情報を処理して遊技情報(遊技玉数等)の整合をとる)とともに前記通信不能状態となる前に最後に送信した前記動作要求電文に基づいた所定動作が前記遊技機で実行されているか否かを判定し(図53においてCUは前回最終送信加算通番に基づいてCUとP台との加算通番の不一致を検出)、
前記所定動作が前記遊技機で実行されていないと判定したときには前記所定動作の要求を再送(図53のリカバリ要求2を送信することで、加算要求を再送)した後に、前記送信済情報記憶手段に記憶されている遊技情報を初期化するための初期化電文を送信し(図53の通信開始要求を送信)、
前記所定動作が前記遊技機で実行されていると判定したときには、前記所定動作の要求を再送することなく前記初期化電文(図51の通信開始要求を送信)を送信する。
このような構成によれば、リカバリ電文に基づいて、遊技機と遊技情報の整合性をとることが可能になるのみならず通信不能状態となる前に最後に送信した動作要求電文に基づいた所定動作が遊技機で実行されているか否かを判定可能となる。そして、所定動作が遊技機で実行されていなかったときには、送信済情報記憶手段が記憶している遊技情報を初期化する前に所定動作の要求を再送することで所定動作の実行を遊技機に促すことが可能となる。
(1−5) 上記(1−1)の遊技用システム、または上記(1−2)(1−3)の遊技制御装置であって、
前記電文送信手段は、前記動作要求電文を送信するときには、直前に受信した電文に含まれる更新情報を所定情報(+1)で更新して得られる情報または更新情報の更新前の情報を送信電文の更新情報として送信し、前記動作要求電文以外の電文を送信するときには、直前に受信した電文に含まれる更新情報を送信電文の更新情報として送信する(図45、図46、図61参照)。
このような構成によれば、送信されてきた電文に含まれる更新情報の更新の有無に基づいて、動作要求電文であるか否かを相手先に判別可能とすることができる。
(1−6) 上記(1−1)(1−4)(1−5)に記載の遊技用システムであって、
前記電文送信手段および前記応答電文送信手段は、電文の送信順を特定可能な送信順情報(通常通番n)を前記更新情報と別に各電文に含めて送信する(図46等)。
このような構成によれば、動作要求電文に関わる通信以外においても、電文の到達確認を行なうことが可能となる。
(2−1) 本発明は、遊技機(P台2F、S台2SF)と、前記遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(CU3F)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技機は、
前記遊技用装置による所定の動作(持玉の加算動作(計数動作))を要求する動作要求電文(計数要求ONの状態情報応答)を送信するか当該動作要求電文以外の電文を送信するかで異なる更新情報(計数通番;計数要求ONのときには元の計数通番に+1したもの、計数要求OFFのときには元の計数通番)を含む電文を送信する電文送信手段(図47、図48、図62参照)と、
前記動作要求電文の送信後に電文を受信したときに、受信電文に含まれる更新情報が前記動作要求電文に含めて送信した更新情報と一致する場合には要求承諾と判定し、不一致の場合には要求承諾以外と判定する電文判定手段(図62;計数通番がm+1であれば要求承諾、mであれば要求拒否と判定)とを含み、
前記遊技用装置は、
前記動作要求電文を受信したときに、要求を承諾する場合には承諾電文を送信し、要求を拒否する場合には拒否電文を送信する応答電文送信手段(図47、図48、図62参照)を含み、
前記応答電文送信手段は、
前記動作要求電文に含まれて送信されてきた更新情報を、前記承諾電文の更新情報として送信し(図62;要求承諾であればm+1を送信)、
前記動作要求電文に含まれて送信されてきた更新情報を所定情報で更新して得られる情報または更新情報の更新前の情報を前記拒否電文の更新情報として送信する(図62;要求拒否であればmを送信)。
このような構成によれば、動作要求電文の送信後に受信した電文の更新情報を参照することによって、それが同じ更新情報であれば、動作要求電文が到達しているか否かを判定できるばかりでなく、返信されてきた電文が動作要求電文に対する承諾電文であるのか否かまでを判定できる。
(2−2) 本発明は、遊技を可能にするための遊技制御装置(P台2F、またはSC325bFと通信制御IC325aFとの間の通信制御IC325aF)であって、
遊技機と通信可能に接続される遊技用装置(CU3F)による所定の動作(持玉の加算動作(計数動作))を要求する動作要求電文(計数要求ONの状態情報応答)を送信するか当該動作要求電文以外の電文を送信するかで異なる更新情報(計数通番;計数要求ONのときには元の計数通番に+1したもの、計数要求OFFのときには元の計数通番)を含む電文を送信する電文送信手段(図47、図48、図62参照)と、
前記動作要求電文の送信後に電文を受信したときに、受信電文に含まれる更新情報が前記動作要求電文に含めて送信した更新情報と一致する場合には要求承諾と判定し、不一致の場合には要求承諾以外と判定する電文判定手段(図62;計数通番がm+1であれば要求承諾、mであれば要求拒否と判定)とを含む。
このような構成によれば、動作要求電文の送信後に受信した電文の更新情報を参照することによって、それが同じ更新情報であれば、動作要求電文が到達しているか否かを判定できるばかりでなく、返信されてきた電文が動作要求電文に対する承諾電文であるのか否かまでを判定できる。
(2−3) 本発明は、遊技を可能にするための遊技制御装置(CU3FとP台2Fとの間でのCU3F、またはSC325bFと通信制御IC325aFとの間でのSC325bF)であって、
遊技機(P台2F)と通信可能に接続される遊技用装置(CU3F)による所定の動作(持玉の加算動作(計数動作))を要求する動作要求電文(計数要求ONの状態情報応答)を受信したときに、要求を承諾する場合には承諾電文を送信し、要求を拒否する場合には拒否電文を送信する応答電文送信手段(図47、図48、図62参照)を含み、
前記応答電文送信手段は、
前記動作要求電文に含まれて送信されてきた更新情報を、前記承諾電文の更新情報として送信し(図62;要求承諾であればm+1を送信)、
前記動作要求電文に含まれて送信されてきた更新情報を所定情報(+1)で更新して得られる情報または更新情報の更新前の情報を前記拒否電文の更新情報として送信する(図62;要求拒否であればmを送信)。
このような構成によれば、動作要求電文に対する応答電文に含める更新情報を相手方に参照させることによって、それが相手方から送信されてきた更新情報と同じ更新情報であれば、動作要求電文が到達しているか否かを判定させることができるばかりでなく、返信した電文が動作要求電文に対する承諾電文であるのか否かまでを判定させることができる。
(2−4) 上記(2−1)の遊技機または上記(2−2)(2−3)の遊技制御装置において、
前記電文送信手段は、前記動作要求電文を送信するときには、直前に受信した電文に含まれる更新情報を所定情報(+1)で更新して得られる情報または更新情報の更新前の情報を送信電文の更新情報として送信し、前記動作要求電文以外の電文を送信するときには、直前に受信した電文に含まれる更新情報を送信電文の更新情報として送信する(図47、図48、図62参照)。
このような構成によれば、送信されてきた電文に含まれる更新情報の更新の有無に基づいて、動作要求電文であるか否かを相手先に判別可能とすることができる。
(2−5) 上記(2−1)(2−4)に記載の遊技用システムであって、
前記電文送信手段および前記応答電文送信手段は、電文の送信順を特定可能な送信順情報(通常通番n)を前記更新情報と別に各電文に含めて送信する(図46等)。
このような構成によれば、動作要求電文に関わる通信以外においても、電文の到達確認を行なうことが可能となる。
(3−1) 本発明は、遊技機(P台2F、S台2SF)と、遊技者所有の遊技用価値(カード残高、持玉、貯玉)を使用して前記遊技機での遊技に必要な遊技点(遊技玉)を付与するための遊技用装置(CU3F)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
前記遊技機による前記遊技点の加算動作(遊技玉の加算動作)を要求する動作要求電文(遊技玉加算要求ONの状態情報要求)を送信するか当該動作要求電文以外の電文を送信するかで異なる更新情報(加算通番;遊技玉加算要求ONのときには元の加算通番に+1したもの、遊技玉加算要求OFFのときには元の加算通番)を含む電文を送信する電文送信手段(図45、図46、図61参照)と、
前記動作要求電文を送信したときに前記遊技用価値の使用を確定させる価値使用確定手段(図45のプリペイド消費を確定、図46の持玉・貯玉の消費を確定)と、
前記動作要求電文の送信後に電文を受信したときに、受信電文に含まれる更新情報に基づいて要求承諾であるか否かを判定する電文判定手段(図61;加算通番がm+1であれば要求承諾、mであれば要求拒否と判定)とを含み、
前記遊技機は、
前記動作要求電文を受信したときに、要求を承諾する場合と要求を拒否する場合とで異なる更新情報を含む拒否電文を送信する応答電文送信手段(図45、図46、図61参照)と、
前記遊技用装置との通信ができない通信不能状態から回復した後に、前記通信不能状態となる前に最後に送信した電文に含まれる更新情報(図53、図54のリカバリ応答に含まれる前回最終送信加算通番)を含むリカバリ電文を送信するリカバリ電文送信手段(図53、図54のリカバリ応答)とを含み、
前記遊技用装置は、
前記リカバリ電文を受信したときに、当該リカバリ電文に含まれる前記更新情報(図53、図54のリカバリ応答に含まれる前回最終送信加算通番)と、前記通信不能状態となる前に最後に送信した前記動作要求電文に含めた前記更新情報(図53、図54のCU側で記憶している前回最終送信加算通番)とに基づいて、前記通信不能状態となる前に最後に送信した動作要求電文に基づいた前記遊技点の加算動作の実行の有無を判定する加算実行判定手段(図53では前回最終送信加算通番がCUとP台とで不一致であり加算動作実行有(加算リカバリ実施)と判定、図54では前回最終送信加算通番がCUとP台とで一致し加算動作実行無(加算玉数のリカバリを要求しない)と判定)をさらに含み、
前記電文送信手段は、前記加算実行判定手段により前記加算動作が実行されていないと判定されたときに、実行されていない加算動作を要求する電文を前記遊技機へ送信する(図53のリカバリ要求2を送信)。
このような構成によれば、動作要求電文の送信後に受信した電文の更新情報を参照することによって、動作要求電文が到達しているか否かを判定できるばかりでなく、返信されてきた電文が動作要求電文に対する承諾電文であるのか否かまでを判定できる。しかも、遊技用装置側では遊技用価値の使用を早期の段階で確定できる一方、通信不能状態が発生することによって確定させた遊技用価値の使用に対応する動作要求電文が遊技機に到達したか否か不明となった場合であっても、通信不能状態から回復したときに更新情報に基づいて遊技機側での加算動作の実行有無を判定でき、必要に応じて既に確定分の加算動作の実行を要求する電文を再度送信できるため、通信不能状態の発生により遊技用装置と遊技機との間で処理が整合しない状態が発生することを防止できる。
(3−2) 本発明は、遊技者所有の遊技用価値(カード残高、持玉、貯玉)を使用して遊技機での遊技に必要な遊技点(遊技玉)を付与するための遊技制御装置(CU3F)であって、
前記遊技機による前記遊技点の加算動作(遊技玉の加算動作)を要求する動作要求電文(遊技玉加算要求ONの状態情報要求)を送信するか当該動作要求電文以外の電文を送信するかで異なる更新情報(加算通番;遊技玉加算要求ONのときには元の加算通番に+1したもの、遊技玉加算要求OFFのときには元の加算通番)を含む電文を送信する電文送信手段(図45、図46、図61参照)と、
前記動作要求電文を送信したときに前記遊技用価値の使用を確定させる価値使用確定手段(図45のプリペイド消費を確定、図46の持玉・貯玉の消費を確定)と、
前記動作要求電文の送信後に電文を受信したときに、受信電文に含まれる更新情報に基づいて要求承諾であるか否かを判定する電文判定手段(図61;加算通番がm+1であれば要求承諾、mであれば要求拒否と判定)と、
前記遊技機との通信ができない通信不能状態から回復した後に、前記通信不能状態となる前に前記遊技機が最後に送信した電文に含めた更新情報を含むリカバリ電文(図53、図54の前回最終送信加算通番を含むリカバリ応答)を前記遊技機より受信したときに、当該リカバリ電文に含まれる前記更新情報と、前記通信不能状態となる前に最後に送信した前記動作要求電文に含めた前記更新情報(図53、図54のCU側で記憶している前回最終送信加算通番)とに基づいて、前記通信不能状態となる前に最後に送信した動作要求電文に基づいた前記遊技点の加算動作の実行の有無を判定する加算実行判定手段(図53では前回最終送信加算通番がCUとP台とで不一致であり加算動作実行有(加算リカバリ実施)と判定、図54では前回最終送信加算通番がCUとP台とで一致し加算動作実行無(加算玉数のリカバリを要求しない)と判定)とを含み、
前記電文送信手段は、前記加算実行判定手段により前記加算動作が実行されていないと判定されたときに、実行されていない加算動作を要求する電文を前記遊技機へ送信する(図53のリカバリ要求2を送信)。
このような構成によれば、動作要求電文の送信後に受信した電文の更新情報を参照することによって、動作要求電文が到達しているか否かを判定できるばかりでなく、返信されてきた電文が動作要求電文に対する承諾電文であるのか否かまでを判定できる。しかも、遊技制御装置側では遊技用価値の使用を早期の段階で確定できる一方、通信不能状態が発生することによって確定させた遊技用価値の使用に対応する動作要求電文が遊技機に到達したか否か不明となった場合であっても、通信不能状態から回復したときに更新情報に基づいて遊技機側での加算動作の実行有無を判定でき、必要に応じて既に確定分の加算動作の実行を要求する電文を再度送信できるため、通信不能状態の発生により遊技制御装置と遊技機との間で処理が整合しない状態が発生することを防止できる。
(3−3) 上記(3−1)の遊技用システムであって、
前記遊技機は、
前記遊技用装置へ送信した遊技情報(遊技玉数、加算玉数、減算玉数等)を記憶する送信済情報記憶手段(図41や図51の前回遊技台情報を記憶するエリア、図51や図53等のリカバリデータ(リカバリ情報)を記憶するエリア)と、
前記遊技用装置へ送信する前の遊技情報を記憶する送信前情報記憶手段(図41の最新遊技台情報を記憶するエリア)と、
前記送信前情報記憶手段に記憶されている遊技情報を前記遊技用装置へ送信する遊技情報送信手段(図53等の状態情報応答の送信)とを含み、
前記リカバリ電文送信手段は、前記送信済情報記憶手段に記憶されている遊技情報を前記リカバリ電文に含めて送信し(図51のリカバリ応答によってリカバリデータ(遊技情報)が通知される)、
前記遊技用装置は、
前記リカバリ電文に含まれる遊技情報に基づいて、前記遊技機と遊技情報の整合性をとる整合手段(図51において、受信したリカバリ応答(遊技情報格納有)に基づいて前回遊技台情報を処理して遊技情報(遊技玉数等)の整合をとる)をさらに含み、
前記電文送信手段は、前記リカバリ電文の受信後に、前記送信済情報記憶手段に記憶されている遊技情報を初期化するための初期化電文を送信する初期化電文送信手段(図51、図53の通信開始要求を送信)を含み、
前記初期化電文送信手段は、前記加算実行判定手段により前記加算動作が実行されていないと判定されたときには、実行されていない加算動作を要求する電文の送信後に、前記初期化電文を送信する(図53のリカバリ要求2を送信することで、加算要求を再送し、その後に通信開始要求を送信)。
このような構成によれば、遊技用装置側では、通信不能状態から回復した後、リカバリ電文に基づいて遊技機との間で遊技情報の整合をとることができるとともに、遊技機側では通信不能状態回復後の遊技に向けて送信済情報記憶手段を初期化でき、さらには、通信不能状態回復前に要求した加算動作が実行されていないときには、その実行の要求を出した後で、その初期化を促すことが可能になる。
(3−4) 上記(3−1)に記載の遊技用システムまたは上記(3−2)に記載の遊技制御装置であって、
前記電文判定手段は、受信電文に含まれる更新情報が前記動作要求電文に含めて送信した更新情報と一致する場合には要求承諾と判定し、不一致の場合には要求承諾以外と判定する(図61;加算通番がm+1であれば要求承諾、mであれば要求拒否と判定)。
このような構成によれば、受信電文に含まれる更新情報と動作要求電文に含めた更新情報との一致不一致の単純判定によって要求承諾であるか否かを判定可能となる。
(3−5) 上記(3−1)に記載の遊技用システムまたは上記(3−2)に記載の遊技制御装置であって、
前記電文送信手段および前記応答電文送信手段は、電文の送信順を特定可能な送信順情報(通常通番n)を前記更新情報と別に各電文に含めて送信する(図46等)。
このような構成によれば、動作要求電文に関わる通信以外においても、電文の到達確認を行なうことが可能となる。
(3−6) 上記(3−3)に記載の遊技用システムであって、
前記初期化電文送信手段は、実行されていない加算動作を要求する電文(図55のリカバリ要求2)の送信後に、当該加算動作の要求を拒否する電文(図55のリカバリ応答2(リカバリ結果=処理NG))を受信したときにも、前記初期化電文を送信する(図55において、リカバリ結果=処理NGのリカバリ応答2を受信しても通信開始要求を送信する)。
このような構成によれば、加算動作の要求を拒否する電文を受信したときでも、通信不能状態回復後の新たな遊技に向けて、遊技機側の送信済情報記憶手段に記憶されている遊技情報を初期化することが可能となる。
(4−1) 本発明は、遊技機(P台2F、S台2SF)と、遊技者所有の遊技用価値(カード残高、持玉、貯玉)を使用して前記遊技機での遊技に必要な遊技点(遊技玉)を付与するための遊技用装置(CU3F)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技機は、
前記遊技用装置による前記遊技点の変換動作(持玉の加算動作)を要求する動作要求電文(計数要求ONの状態情報応答)を送信するか当該動作要求電文以外の電文を送信するかで異なる更新情報(計数通番;計数要求ONのときには元の計数通番に+1したもの、計数要求OFFのときには元の計数通番)を含む電文を送信する電文送信手段(図47、図48、図62参照)と、
前記動作要求電文の送信後に電文を受信したときに、受信電文に含まれる更新情報に基づいて要求承諾であるか否かを判定する電文判定手段(図62;計数通番がm+1であれば要求承諾、mであれば要求拒否と判定)と、
前記電文判定手段により要求承諾と判定されたときに前記変換動作に伴う遊技点の減点を確定させる減点確定手段(図47で計数応答ONの状態情報要求を受けて、P台は計数玉数を要求玉数から減算)とを含み、
前記遊技用装置は、
前記動作要求電文を受信したときに、要求を承諾する場合には承諾電文を送信し、要求を拒否する場合には拒否電文を送信する応答電文送信手段(図47、図48、図62参照)と、
前記遊技機との通信ができない通信不能状態から回復した後に、前記通信不能状態となる前に最後に送信した電文に含まれる更新情報(図57のリカバリ要求に含まれる前回最終送信計数通番)を含むリカバリ電文を送信するリカバリ電文送信手段(図57のリカバリ要求を送信)とを含み、
前記遊技機は、
前記リカバリ電文を受信したときに、当該リカバリ電文に含まれる前記更新情報(図57のリカバリ要求に含まれる前回最終送信計数通番)と、前記通信不能状態となる前に最後に送信した前記動作要求電文に含めた前記更新情報(図57のP台側で記憶している前回最終送信計数通番)とに基づいて、前記通信不能状態となる前に最後に送信した動作要求電文に基づいた前記遊技点の変換動作の実行の有無を判定する変換実行判定手段(図57で前回最終送信計数通番がCUとP台とで一致でありCU側で持玉加算動作実行有と判定し、P台側でも遊技玉の減算を実行する。図58で前回最終送信計数通番がCUとP台とで不一致でありCU側で持玉加算動作実行無と判定し、P台側で遊技玉の減算を実行しない。)をさらに含み、
前記減点確定手段は、前記変換実行判定手段により前記遊技点の変換動作が実行されていると判定されたときに、前記変換動作に伴う遊技点の減点を確定させる(図57で前回最終送信計数通番がCUとP台とで一致でありCU側で持玉加算動作実行有と判定し、P台側でも遊技玉の減算を実行する。)。
このような構成によれば、遊技点の変換動作の要求が発生した後に通信不能状態となり、その要求が遊技用装置側で承諾されているか否か不明であっても、その時点では遊技機側で変換動作の要求に対応する遊技点の減点を確定させていないため、変換動作の要求が承諾されていないにも関わらず遊技点が減点されてしまい、遊技者が不利益を被ることを防止できる。また、通信不能状態から回復したときに更新情報に基づいて遊技用装置側での変換動作の実行の有無を判定でき、変換動作が実行されていれば、その段階で、先の変換動作の要求に伴う遊技点の減点が確定されるため、遊技用装置側では変換動作が実行されていたにも関わらず遊技機側で遊技点が減点されないという状態が発生することを防止できる。
(4−2) 本発明は、遊技者所有の遊技用価値(カード残高、持玉、貯玉)を使用して遊技に必要な遊技点(遊技玉)を付与するための遊技用装置(CU3F)と接続可能な遊技制御装置(P台2F、S台2SF)であって、
前記遊技用装置による前記遊技点の変換動作(持玉の加算動作)を要求する動作要求電文(計数要求ONの状態情報応答)を送信するか当該動作要求電文以外の電文を送信するかで異なる更新情報(計数通番;計数要求ONのときには元の計数通番に+1したもの、計数要求OFFのときには元の計数通番)を含む電文を送信する電文送信手段(図47、図48、図62参照)と、
前記動作要求電文の送信後に電文を受信したときに、受信電文に含まれる更新情報に基づいて要求承諾であるか否かを判定する電文判定手段(図62;計数通番がm+1であれば要求承諾、mであれば要求拒否と判定)と、
前記電文判定手段により要求承諾と判定されたときに前記変換動作に伴う遊技点の減点を確定させる減点確定手段(図47で計数応答ONの状態情報要求を受けて、P台は計数玉数を要求玉数から減算)と、
前記遊技用装置との通信ができない通信不能状態から回復した後に、前記通信不能状態となる前に前記遊技用装置が最後に送信した電文に含めた更新情報(図57のリカバリ要求に含まれる前回最終送信計数通番)を含むリカバリ電文(図57のリカバリ要求)を前記遊技用装置より受信したときに、当該リカバリ電文に含まれる前記更新情報(図57のリカバリ要求に含まれる前回最終送信計数通番)と、前記通信不能状態となる前に最後に送信した前記動作要求電文に含めた前記更新情報(図57のP台側で記憶している前回最終送信計数通番)とに基づいて、前記通信不能状態となる前に最後に送信した動作要求電文に基づいた前記遊技点の変換動作の実行の有無を判定する変換実行判定手段(図57で前回最終送信計数通番がCUとP台とで一致でありCU側で持玉加算動作実行有と判定し、P台側でも遊技玉の減算を実行する。図58で前回最終送信計数通番がCUとP台とで不一致でありCU側で持玉加算動作実行無と判定し、P台側で遊技玉の減算を実行しない。)とを含み、
前記減点確定手段は、前記変換実行判定手段により前記遊技点の変換動作が実行されていると判定されたときに、前記変換動作に伴う遊技点の減点を確定させる(図57で前回最終送信計数通番がCUとP台とで一致でありCU側で持玉加算動作実行有と判定し、P台側でも遊技玉の減算を実行する。)。
このような構成によれば、遊技点の変換動作の要求が発生した後に通信不能状態となり、その要求が遊技用装置側で承諾されているか否か不明であっても、その時点では遊技制御装置側で変換動作の要求に対応する遊技点の減点を確定させていないため、変換動作の要求が承諾されていないにも関わらず遊技点が減点されてしまい、遊技者が不利益を被ることを防止できる。また、通信不能状態から回復したときに更新情報に基づいて遊技用装置側での変換動作の実行の有無を判定でき、変換動作が実行されていれば、その段階で、先の変換動作の要求に伴う遊技点の減点が確定されるため、遊技用装置側では変換動作が実行されていたにも関わらず遊技制御装置側で遊技点が減点されないという状態が発生することを防止できる。
(4−3) 上記(4−1)に記載の遊技用システムまたは上記(4−2)に記載の遊技制御装置であって、
前記電文判定手段は、受信電文に含まれる更新情報が前記動作要求電文に含めて送信した更新情報と一致する場合には要求承諾と判定し、不一致の場合には要求承諾以外と判定する(図62;計数通番がm+1であれば要求承諾、mであれば要求拒否と判定)。
このような構成によれば、受信電文に含まれる更新情報と動作要求電文に含めた更新情報との一致不一致の単純判定によって要求承諾であるか否かを判定可能となる。
(4−4) 上記(4−1)に記載の遊技用システムまたは上記(4−2)に記載の遊技制御装置であって、
前記電文送信手段および前記応答電文送信手段は、電文の送信順を特定可能な送信順情報(通常通番n)を前記更新情報と別に各電文に含めて送信する(図46等)。
このような構成によれば、動作要求電文に関わる通信以外においても、電文の到達確認を行なうことが可能となる。
(4−5) 上記(4−1)に記載の遊技用システムであって、
前記遊技機は、
前記遊技用装置へ送信した遊技情報(遊技玉数、加算玉数、減算玉数等)を記憶する送信済情報記憶手段(図41や図51の前回遊技台情報を記憶するエリア、図51や図53等のリカバリデータ(リカバリ情報)を記憶するエリア)と、
前記遊技用装置へ送信する前の遊技情報を記憶する送信前情報記憶手段(図41の最新遊技台情報を記憶するエリア)と、
前記送信前情報記憶手段に記憶されている遊技情報を前記遊技用装置へ送信する遊技情報送信手段(図53等の状態情報応答の送信)と、
前記リカバリ電文(リカバリ要求)に基づいて前記遊技用装置が記憶している遊技情報を前記送信済情報記憶手段の記憶と整合させる必要があるか否かを判定する整合判定手段(図50ではリカバリ要求に基づいてP台とCUとで前回最終送信通番一致と判定し、整合の必要無しと判定して、遊技情報格納無のリカバリ応答を送信する。図51ではリカバリ要求に基づいてP台とCUとで前回最終送信通番不一致と判定し、整合の必要有と判定して、遊技情報格納有のリカバリ応答を送信する。)とをさらに含み、
前記電文送信手段は、前記整合判定手段により整合させる必要有と判定されたときに、前記遊技用装置が記憶している遊技情報を前記送信済情報記憶手段の記憶と整合させるための電文(リカバリ応答)を前記遊技用装置へ送信する(図51において、遊技情報格納有のリカバリ応答を送信する。
このような構成によれば、通信不能状態から回復した後、遊技用装置側で記憶している遊技情報を整合性のある情報にすることが可能になる。
(5−1) 本発明は、入賞の発生により所定の遊技点を付与する遊技機(パチンコ機2F、スロットマシン2SF)と、該遊技機と通信可能に接続され、遊技者所有の有価価値(残高、貯玉、遊技玉数、現金など)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(カードユニット3F)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
遊技を行なう遊技者を特定する遊技者特定情報(C-ID等)を読取る遊技者特定情報読取手段(カードリーダライタ)と、
該遊技者特定情報読取手段により読取られた遊技者特定情報を記憶する遊技者特定情報記憶手段(CU制御部323Fは、カードリーダライタで読み取ったカードIDを記憶)と、
遊技を開始するときに、前記遊技者特定情報読取手段により読取られた遊技者特定情報を前記遊技機へ送信する制御を行なう遊技者特定情報送信制御手段(図44のカード挿入通知によりカードIDを通知)とを含み、
前記遊技機は、
前記遊技者特定情報送信制御手段の制御により送信されてきた遊技者特定情報を記憶する記憶手段(図44;カードIDをバックアップ)と、
遊技を終了するときに、前記記憶手段に記憶されている遊技者特定情報を前記遊技用装置へ送信する制御を行なう送信制御手段(図49;P台2Fは、カード返却応答によって、バックアップしているC−IDを送信)と、
前記遊技点を記憶する遊技点記憶手段(図41の遊技玉数カウンタ)と、
前記遊技点を所定の持点に変換するための操作(計数)に基づいて前記遊技点を前記持点に変換するための変換要求を前記遊技用装置へ送信する変換要求送信手段(図45;P台2Fは、計数要求=ONの状態情報要求を送信)とを含み、
前記遊技用装置は、
前記変換要求送信手段から送信されてきた変換要求に基づいて前記遊技点を前記持点に変換するための変換処理を実行する(図47;計数玉数を持玉数に加算)とともに、前記変換要求を承諾した旨の変換承諾を前記遊技機へ返信する(図47;計数応答=ONの状態情報要求を送信)変換処理手段と、
前記送信制御手段の制御により送信されてきた遊技者特定情報と前記遊技者特定情報記憶手段に記憶されている遊技者特定情報とにより同一の遊技者が特定されるか否かを判定する同一判定手段(図49;CU3F側でカード挿入時から記憶しているC−IDと、カード返却応答で通知されたC−IDとの一致判別)とをさらに含む。
このような構成によれば、変換操作に基づいて遊技点を持点に変換し、遊技機から送信されてきた遊技者特定情報と遊技開始時に記憶していた遊技者特定情報とにより同一の遊技者が特定されるか否かを判定することで遊技開始時の遊技者を特定する情報と遊技終了時の遊技者を特定する情報との同一性の判定を可能となる。また、その判定結果によって、遊技終了とすることが可能となり、遊技開始時の遊技者とは異なる遊技者によって遊技が終了されてしまう不都合を防止できる。
(5−2) 本発明は、入賞の発生により所定の遊技点を付与する遊技機(パチンコ機2F、スロットマシン2SF)と通信可能に接続するための接続部を備え、遊技者所有の有価価値(残高、貯玉、遊技玉数、現金など)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(カードユニット3F)であって、
遊技を行なう遊技者を特定する遊技者特定情報(C-ID等)を読取る遊技者特定情報読取手段(カードリーダライタ)と、
該遊技者特定情報読取手段により読取られた遊技者特定情報を記憶する遊技者特定情報記憶手段(CU制御部323Fは、カードリーダライタで読み取ったカードIDを記憶)と、
遊技を開始するときに、前記遊技者特定情報読取手段により読取られた遊技者特定情報を前記遊技機へ送信する制御を行なう遊技者特定情報送信制御手段(図44のカード挿入通知によりカードIDを通知)と、
前記遊技者特定情報送信制御手段の制御により送信された遊技者特定情報を記憶した遊技機から、遊技を終了するときに送信されてきた遊技者特定情報と、前記遊技者特定情報記憶手段に記憶されている遊技者特定情報とにより、同一の遊技者が特定されるか否かを判定する同一判定手段(図49;CU3F側でカード挿入時から記憶しているC−IDと、カード返却応答で通知されたC−IDとの一致判別)と、
前記遊技点を所定の持点に変換するための操作(計数操作)に基づいた前記遊技機からの変換要求に基づいて前記遊技点を前記持点に変換するための変換処理を実行する(図47;計数玉数を持玉数に加算)とともに、前記変換要求を承諾した旨の変換承諾を前記遊技機へ返信する(図47;計数応答=ONの状態情報要求を送信)変換処理手段とを含む。
このような構成によれば、変換操作に基づいて遊技点を持点に変換し、遊技機から送信されてきた遊技者特定情報と遊技開始時に記憶していた遊技者特定情報とにより同一の遊技者が特定されるか否かを判定することで遊技開始時の遊技者を特定する情報と遊技終了時の遊技者を特定する情報との同一性の判定を可能となる。また、その判定結果によって、遊技終了とすることが可能となり、遊技開始時の遊技者とは異なる遊技者によって遊技が終了されてしまう不都合を防止できる。
(5−3) 上記(5−1)の遊技用システムまたは上記(5−2)の遊技用装置において、
前記遊技用装置は、
当該遊技用装置が設置されている遊技場を特定可能な遊技場特定情報を記憶する遊技場特定情報記憶手段(CU3Fは、自らが設置されている店舗コードを記憶)と、
当該遊技用装置に設けられている制御装置(セキュリティチップ325bF)を特定可能な制御装置特定情報(SC基板ID)を記憶する制御装置特定情報記憶手段(CU3Fは、SC基板IDを記憶)と、
遊技者所有の遊技用価値を特定可能な記録媒体を受付ける記録媒体受付手段(カード挿入/排出口309F)と、
該記録媒体受付手段により記録媒体が受付けられたときに、前記遊技場特定情報記憶手段に記憶されている遊技場特定情報と前記制御装置特定情報記憶手段に記憶されている制御装置特定情報とを前記遊技機へ送信する送信手段(図44;カード挿入時にカード挿入通知によって店舗コードとSC基板IDとを送信)とをさらに含む。
このような構成によれば、遊技場特定情報および制御装置特定情報まで同一であるか否かを判定することができる。
(5−4) 上記(5−1)の遊技用システムまたは上記(5−2)の遊技用装置において、
前記遊技用装置は、
遊技者所有の遊技用価値を特定可能な記録媒体を受付ける記録媒体受付手段(カード挿入/排出口309F)を含み、
前記記録媒体受付手段は、前記変換要求送信手段から送信されてきた変換要求に基づいて全ての前記遊技点を前記持点に変換した場合に限り、受付けた前記記録媒体を返却する(図49;カード返却操作時に遊技点が残っていると、計数ボタン操作を促し、計数操作により遊技玉が0になったことを条件にカード返却処理実行)。
このような構成によれば、遊技機に遊技点が残ったまま記録媒体が返却されてしまうことを防止することができる。
(6−1) 本発明は、遊技機(P台2F、S台2SF)と、前記遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(CU3F)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技機は、
遊技が行なわれることにより変化する遊技情報を特定するための遊技特定情報(遊技台情報(遊技玉数、加算玉数、減算玉数))を前記遊技用装置へ送信する情報送信手段(図50〜図52、払出制御部171Fの入出力インターフェイス)と、
前記遊技用装置へ送信する前の遊技特定情報である送信前遊技特定情報(最新遊技台情報(カウント中の遊技台情報))を記憶するとともに前記遊技用装置へ送信した遊技特定情報である送信済遊技特定情報(前回遊技台情報)を記憶する遊技特定情報記憶手段(図41:払出制御部171FのRAM)とを含み、
前記遊技用装置は、
前記遊技情報を記憶する情報記憶手段(図41:CU制御部323FのRAM)と、
前記情報記憶手段が記憶している情報を前記情報送信手段から送信されてきた遊技特定情報に基づいて更新する情報更新手段(図41:CU制御部323FのCPU)とを含み、
前記情報送信手段は、前記遊技機と前記遊技用装置とが通信できない通信不能状態から回復した後の通信復旧時(リカバリ時)に、前記遊技特定情報記憶手段が記憶している前記送信前遊技特定情報と前記送信済遊技特定情報とを前記遊技用装置が区別できる態様で送信する遊技特定情報区別送信手段(図51、図52参照)を含み、
前記遊技用装置は、
前記遊技特定情報区別送信手段により送信されてきた前記送信前遊技特定情報と前記送信済遊技特定情報と前記情報記憶手段が記憶している情報とに基づいて前記送信前遊技特定情報と前記送信済遊技特定情報とが適正な情報であるか否か判定する適否判定手段(SF301、SF303、SF311、SF312、SF323)と、
該適否判定手段により適正であると判定されたことを条件として、前記送信前遊技特定情報と前記送信済遊技特定情報とに基づいて前記遊技機と遊技情報の整合性をとる整合手段(SF303でNOのときに受信した遊技玉数を新たな遊技玉数として記憶するCU制御部323FのRAM、SF313)とをさらに含む。
上記構成によれば、通信復旧時に遊技機から送られてきた送信前遊技特定情報と送信済遊技特定情報と遊技用装置側が記憶している情報とを比較してそれら送信前遊技機特定情報と送信済遊技特定情報とが適正な情報であるか否かを判定し、適正であると判定されたことを条件として遊技機と遊技情報の整合性を取るために、不適正であると判定された送信前遊技特定情報や送信済遊技特定情報に基づく遊技用装置側の遊技情報の不適正な復旧処理が行なわれることを極力防止することができる。
しかも、通信復旧時に遊技機側から送られてくる遊技特定情報が、遊技用装置へ送信する前の遊技特定情報である送信前遊技特定情報と遊技用装置へ送信した遊技特定情報である送信済遊技特定情報とに区別して送信されてくるために、両者を併せて一括して遊技特定情報が送信されてくる場合に比べて、それぞれの遊技特定情報の適否を個別に判断することができ、きめ細かな適否判断による適正な判断結果を得ることができる。
(6−2) 本発明の他の態様は、遊技機(P台2F、S台2SF)での遊技を可能にする遊技用装置(CU3F)であって、
前記遊技機で遊技が行なわれることにより変化する遊技情報を記憶する情報記憶手段(図41:CU制御部323FのRAM)と、
前記遊技情報を特定するための遊技特定情報を前記遊技機より受信する情報受信手段(図50〜図52、通信制御IC325aF)と、
前記情報記憶手段が記憶している情報を前記情報受信手段により受信された遊技特定情報に基づいて更新する情報更新手段(図41:CU制御部323FのCPU)とを含み、
前記情報受信手段は、前記遊技機と通信ができない通信不能状態から回復した後の通信復旧時(リカバリ時)に、前記遊技特定情報として前記遊技機から送信されてくる送信前遊技特定情報と該送信前遊技特定情報より1回前の前記遊技特定情報である送信済遊技特定情報とを区別できる態様で受信する遊技特定情報区別受信手段(図51、図52参照)を含み、
前記遊技用装置は、
前記遊技特定情報区別受信手段により受信された前記送信前遊技特定情報と前記送信済遊技特定情報と前記情報記憶手段が記憶している情報とに基づいて前記送信前遊技特定情報と前記送信済遊技特定情報とが適正な情報であるか否か判定する適否判定手段(SF301、SF303、SF311、SF312、SF323)と、
該適否判定手段により適正であると判定されたことを条件として、前記送信前遊技特定情報と前記送信済遊技特定情報とに基づいて前記遊技機と遊技情報の整合性をとる整合手段(SF303でNOのときに受信した遊技玉数を新たな遊技玉数として記憶するCU制御部323FのRAM、SF313)とをさらに含む。
上記構成によれば、通信復旧時に遊技機から送られてきた送信前遊技特定情報と送信済遊技特定情報と遊技用装置側が記憶している情報とを比較してそれら送信前遊技機特定情報と送信済遊技特定情報とが適正な情報であるか否かを判定し、適正であると判定されたことを条件として遊技機と遊技情報の整合性を取るために、不適正であると判定された送信前遊技特定情報や送信済遊技特定情報に基づく遊技用装置側の遊技情報の不適正な復旧処理が行なわれることを極力防止することができる。
しかも、通信復旧時に遊技機側から送られてくる遊技特定情報が、遊技用装置へ送信する前の遊技特定情報である送信前遊技特定情報と遊技用装置へ送信した遊技特定情報である送信済遊技特定情報とに区別して送信されてくるために、両者を併せて一括して遊技特定情報が送信されてくる場合に比べて、それぞれの遊技特定情報の適否を個別に判断することができ、きめ細かな適否判断による適正な判断結果を得ることができる。
(6−3) 本発明のさらに他の態様は、遊技機での遊技を可能にする遊技用装置と通信可能な遊技機(P台2F、S台2SF)であって、
遊技が行なわれることにより変化する遊技情報を特定するための遊技特定情報を前記遊技用装置へ送信する情報送信手段(図50〜図52、払出制御部171Fの入出力インターフェイス)と、
前記遊技用装置へ送信する前の遊技特定情報である送信前遊技特定情報(最新遊技台情報(カウント中の遊技台情報))を記憶するとともに前記遊技用装置へ送信した遊技特定情報である送信済遊技特定情報(前回遊技台情報)を記憶する遊技特定情報記憶手段(図41:払出制御部171FのRAM)とを含み、
前記情報送信手段は、前記遊技用装置と通信ができない通信不能状態から回復した後の通信復旧時(リカバリ時)に、前記遊技特定情報記憶手段が記憶している前記送信前遊技特定情報と前記送信済遊技特定情報とを前記遊技用装置が区別できる態様で送信する遊技特定情報区別送信手段(図51、図52参照)を含む。
上記構成によれば、遊技用装置は、通信復旧時に遊技機から送られてきた送信前遊技特定情報と送信済遊技特定情報と遊技用装置側が記憶している情報とを比較してそれら送信前遊技機特定情報と送信済遊技特定情報とが適正な情報であるか否かを判定することができ、適正であると判定されたことを条件として遊技機と遊技情報の整合性を取るために、不適正であると判定された送信前遊技特定情報や送信済遊技特定情報に基づく遊技用装置側の遊技情報の不適正な復旧処理が行なわれることを極力防止することができる。
しかも、遊技用装置は、通信復旧時に遊技機側から送られてくる遊技特定情報が、遊技用装置へ送信する前の遊技特定情報である送信前遊技特定情報と遊技用装置へ送信した遊技特定情報である送信済遊技特定情報とに区別して送信されてくるために、両者を併せて一括して遊技特定情報が送信されてくる場合に比べて、それぞれの遊技特定情報の適否を個別に判断することができ、きめ細かな適否判断による適正な判断結果を得ることができる。
(6−4) 上記(6−1)の遊技用システムまたは上記(6−2)の遊技用装置において、
前記遊技用装置は、
当該遊技用装置が設置されている遊技場を特定可能な遊技場特定情報(図44:店舗コード)を記憶する遊技場特定情報記憶手段(払出制御部171FのRAM)と、
当該遊技用装置に設けられている制御装置を特定可能な制御装置特定情報(図44:SC基板ID)を記憶する制御装置特定情報記憶手段(払出制御部171FのRAM)と、
遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残額、持玉、貯玉)を特定可能な記録媒体(カード)を受付ける記録媒体受付手段(カードリーダライタ)と、
該記録媒体受付手段により記録媒体が受付けられたときに、前記遊技場特定情報記憶手段に記憶されている遊技場特定情報と前記制御装置特定情報記憶手段に記憶されている制御装置特定情報とを前記遊技機へ送信する送信手段(図44:通信制御IC325aF)とをさらに含む。
上記構成によれば、通信復旧時以前の記録媒体受付時に遊技用装置から送信されてきた遊技場特定情報および制御装置特定情報と、通信復旧時後の記録媒体受付時に送信されてきた遊技場特定情報および制御装置特定情報とを遊技機側が比較して両者が整合しているか否かを判断することが可能となる。
(6−5) 上記(6−1)(6−4)の遊技用システムまたは上記(6−3)の遊技機において、
前記遊技機は、
前記情報送信手段が繰返し送信した遊技特定情報がどの繰返し段階まで前記遊技用装置に受信されたかを特定可能な順序情報(通番(通常通番))を、前記通信復旧時に前記遊技用装置より受信する順序情報受信手段(払出制御部171Fの入出力インターフェイス)と、
該順序情報受信手段により受信された順序情報に基づいて、前記遊技特定情報が最後の繰返し段階まで前記遊技用装置に受信されたか否かを判定する遊技特定情報受信判定手段(図50〜図52:CU側とP台側との前回最終送信通番を比較して判定)とをさらに含み、
前記遊技特定情報区別送信手段は、前記遊技特定情報受信判定手段により遊技特定情報が最後の繰返し段階までは受信されていないと判定されたときに、前記送信前遊技特定情報と前記送信済遊技特定情報とを前記遊技用装置が区別できる態様で送信する(図51:前回遊技台情報をリカバリ応答に含めて送信した後通信開始応答後の最初の状態情報応答で最新遊技台情報を送信する)。
上記構成によれば、遊技特定情報が最後の繰返し段階までは遊技用装置に受信されていないと判定されたときに、送信前遊技特定情報と送信済遊技特定情報とを遊技用装置が区別できる態様で送信されるために、遊技用装置側においては、受信されていなかった遊技特定情報をも含めて遊技情報の整合性を取ることが可能となる。しかも、遊技特定情報が最後の繰返し段階まで受信されていると判定されたときには送信済遊技特定情報を無駄に遊技用装置へ送信せず、その分情報送信に伴う負担を軽減することができる。
(6−6) 上記(6−1)(6−4)(6−5)の遊技用システムまたは上記(6−2)(6−4)の遊技用装置において、
前記遊技用装置は、
前記遊技機より現時点の前記遊技情報を受信する遊技情報受信手段(図41、図50:遊技玉数=480、加算玉数=3、減算玉数=23の状態情報応答を受信する)と、
前記情報受信手段により受信された遊技特定情報に基づいて、前記遊技情報受信手段により受信された現時点の遊技情報の適否を判定する遊技情報適否判定手段(図41:CU3Fは記憶している遊技玉数とP台2Fから送信されてきた遊技玉数とを比較して一致判定する)とをさらに含み、
前記遊技情報適否判定手段は、
前記通信復旧時に前記遊技情報受信手段により受信された前記遊技情報を初期値とし、該初期値と前記遊技特定情報とに基づいて現時点の遊技情報を算出する遊技情報算出手段(図63(b)のSF313で記憶された初期値の遊技玉数に対して、図41に示すP台2Fから送られてきた加算玉数を加算し減算玉数を減算して現時点の遊技玉数を算出する)と、
該遊技情報算出手段により算出された遊技情報と前記遊技情報受信手段により受信された現時点の遊技情報とを比較することにより、前記遊技情報受信手段により受信された現時点の遊技情報の適否を判定する(図41:CU3Fは記憶している遊技玉数とP台2Fから送信されてきた遊技玉数とを比較して一致判定する)。
上記構成によれば、通信復旧時に遊技機より受信した現時点の遊技情報を遊技用装置が初期値とし、その初期値と遊技特定情報とに基づいて現時点の遊技情報を算出するために、その算出された遊技情報が遊技機側の遊技情報との誤差が解消された新たな遊技情報となり、その新たな遊技情報と遊技機側から送信されてきた現時点の遊技情報と比較することにより適否判断を正確に行なうことが可能となる。
(6−7) 上記(6−1)(6−4)(6−5)(6−6)の遊技用システムまたは上記(6−2)(6−4)(6−6)の遊技用装置において、
前記適否判定手段は、
前記遊技特定情報区別受信手段により受信された前記送信済遊技特定情報と前記情報記憶手段が記憶している情報とを比較して該送信済遊技特定情報が適正な情報であるか否か判定する第1判定手段(SF301、SF303、SF323)と、
前記情報記憶手段が記憶している情報であって前記第1判定手段により適正と判定された前記送信済遊技特定情報に基づいて更新された情報と前記遊技特定情報区別送信手段により送信されてきた前記送信前遊技特定情報とを比較して該送信前遊技特定情報が適正な情報であるか否か判定する第2判定手段(SF311、SF312)とを含む。
上記構成によれば、第1判定手段により前記送信前遊技特定情報の適否判定を行ない、第2判定手段により前記送信済遊技特定情報の適否判定を行なうことにより、両遊技特定情報の適否判定を着実に行なうことができる。
(7−1) 本発明は、入賞の発生に応じて遊技点が加算される遊技機(パチンコ機2F、スロットマシン2SF)と、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて持点を加算するとともに前記遊技機と通信可能に接続(コネクタと接続配線)される遊技用装置(カードユニット3F)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技機は、
遊技への使用および入賞の発生に応じた遊技点の変化量(加算玉数、減算玉数)を特定する特定手段(遊技制御用のマイクロコンピュータ、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、加算数カウンタ、減算数カウンタ)と、
遊技点を記憶する第1遊技点記憶手段(遊技玉数カウンタ)と、
前記第1遊技点記憶手段が記憶している遊技点を前記変化量に応じて更新する遊技点更新手段(払出制御部171F)と、
前記変化量を特定可能な更新情報(加算玉数、減算玉数)と前記第1遊技点記憶手段に記憶されている遊技点(遊技玉数)とを前記遊技用装置へ送信する制御を行なう情報送信制御手段(払出制御部171Fは、状態情報応答をCU3Fへ送信)と、
当該遊技機で遊技を行なっている遊技者を特定可能な遊技者特定情報(C-ID)を記憶する遊技者特定情報記憶手段(払出制御部171FはCU3Fに挿入されているカードのC-IDを記憶)と、
前記遊技用装置との通信の開始の際に前記遊技者特定情報記憶手段に記憶されている遊技者特定情報を前記遊技用装置へ送信する制御を行なう遊技者特定情報送信制御手段(払出制御部171Fは、リカバリ応答に「前回挿入中カードID」を含めてCU3Fへ送信(図52、図54、図55等))と、
遊技点を持点に変換するための操作(計数操作)に基づいて遊技点を持点に変換するための変換要求を前記遊技用装置へ送信する変換要求送信手段(計数要求=ONの状態情報応答を送信(図47等))とを含み、
前記遊技用装置は、
持点を記憶する持点記憶手段(図41のCU側のカード持玉数を記憶する領域)と、
遊技点を記憶する第2遊技点記憶手段(図41のCU側の遊技玉数を記憶する領域)と、
前記更新情報を受信する情報受信手段(図50等においてCU3FはP台2Fからの状態情報応答を受信)と、
前記第2遊技点記憶手段が記憶している遊技点を前記更新情報に基づいて更新する遊技点更新手段(図41において、CU3Fは、P台2Fより送信される加算玉数、減算玉数に基づいて遊技玉数等を更新する)と、
前記変換要求送信手段から送信されてきた変換要求に基づいて遊技点を持点に変換するための変換処理(持玉数を加算)を実行するとともに、前記変換要求を承諾した旨の変換承諾(計数応答=ONの状態情報要求)を前記遊技機へ返信する変換処理手段(図47参照)と、
前記遊技者特定情報を読取る遊技者特定情報読取手段(CU3Fのカードリーダライタ)と、
前記遊技機と接続されて通信が開始された際に、前記遊技者特定情報読取手段により読取られた遊技者特定情報と前記遊技者特定情報送信制御手段の制御により送信されてきた遊技者特定情報とにより同一の遊技者が特定されるか否かを判定する同一判定手段(図52;CU3Fは、リカバリ応答によってP台2Fから送信されてきたカードID(リカバリカードID)と、挿入カードIDとの一致判定をする)と、
該同一判定手段により同一の遊技者が特定されると判定されたときに、遊技可能な状態に移行させる状態移行手段(図52;一致判定時にはリモコン操作待ちとなり、リモコン操作があれば、遊技を再開可能とする)とを含む。
このような構成によれば、遊技機と遊技用装置との通信が一旦途絶えた後に再度、通信が開始された際、遊技者特定情報読取手段により読取られた遊技者特定情報と遊技者特定情報送信制御手段の制御により送信されてきた遊技者特定情報とにより同一の遊技者が特定されると判定されたときに、遊技可能な状態に移行するため、通信断の回復後に前に遊技をしていた遊技者とは異なる遊技者によって遊技が再開されてしまう不都合を防止する。
(7−2) 本発明は、入賞の発生に応じて遊技点が加算される遊技機(パチンコ機2F、スロットマシン2SF)と通信する通信部を備え、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて持点を加算する遊技用装置(カードユニット3F)であって、
持点を記憶する持点記憶手段(図41のCU側のカード持玉数を記憶する領域)と、
遊技点を記憶する遊技点記憶手段(図41のCU側の遊技玉数を記憶する領域)と、
前記遊技機により遊技を行なう遊技者を特定する遊技者特定情報を読取る遊技者特定情報読取手段(CU3Fのカードリーダライタ)とを備え、
前記通信部は、遊技への使用および入賞の発生に応じた遊技点の変化量を特定可能な更新情報(加算玉数、減算玉数)と、遊技への使用および入賞の発生に応じて前記遊技機側で更新している遊技点(遊技玉数)と、遊技点を持点に変換するための変換操作手段(計数ボタン28F)の操作による前記遊技機からの変換要求(図47;計数要求=ONの状態情報応答)と、前記遊技機で記憶されている遊技者特定情報(C-ID)とを前記遊技機より受信し、
前記遊技用装置は、さらに、
前記遊技点記憶手段が記憶している遊技点を前記通信部により受信された前記更新情報に基づいて更新する遊技点更新手段(図41において、CU3Fは、P台2Fより送信される加算玉数、減算玉数に基づいて遊技玉数等を更新する)と、
前記通信部により受信された前記変換要求に基づいて遊技点を持点に変換するための変換処理(持玉数を加算)を実行するとともに、前記変換要求を承諾した旨の変換承諾(計数応答=ONの状態情報要求)を前記遊技機へ返信する変換処理手段(図47参照)を前記遊技機へ返信する変換処理手段(図47参照)と、
前記遊技機と接続されて通信が開始された際に、前記遊技者特定情報読取手段により読取られた遊技者特定情報と前記通信部により受信された遊技者特定情報とにより同一の遊技者が特定されるか否かを判定する同一判定手段(図52;CU3Fは、リカバリ応答によってP台2Fから送信されてきたカードID(リカバリカードID)と、挿入カードIDとの一致判定をする)と、
該同一判定手段により同一の遊技者が特定されると判定されたときに、遊技可能な状態に移行させる状態移行手段(図52;一致判定時にはリモコン操作待ちとなり、リモコン操作があれば、遊技を再開可能とする)とを含む。
このような構成によれば、遊技機と遊技用装置との通信が一旦途絶えた後に再度、通信が開始された際、遊技者特定情報読取手段により読取られた遊技者特定情報と遊技者特定情報送信制御手段の制御により送信されてきた遊技者特定情報とにより同一の遊技者が特定されると判定されたときに、遊技可能な状態に移行するため、通信断の回復後に前に遊技をしていた遊技者とは異なる遊技者によって遊技が再開されてしまう不都合を防止する。
(7−3) 上記(7−1)の遊技用システムまたは上記(7−2)の遊技用装置において、
前記遊技用装置は、
前記同一判定手段により同一でないと判定されたときに所定のエラー処理を実行するエラー処理手段(図52のエラー処理(P台2Fの遊技玉数データを無効、エラー報知等))を含む。
このような構成によれば、遊技者の同一性が担保されない場合にはエラー処理が実行されるために通信断の回復後に前に遊技をしていた遊技者とは異なる遊技者によって遊技が再開されてしまう不都合を防止できる。
(7−4) 上記(7−1)の遊技用システムまたは上記(7−2)の遊技用装置において、
前記遊技用装置は、
前記遊技機と接続されて通信が開始された際に、前記情報送信制御手段の制御により送信されてきた更新情報および遊技点とともに、前記遊技機で記憶されている遊技者特定情報を前記遊技機より受信する(図52;リカバリ応答にて遊技玉を含む遊技情報とともにカードIDを受信)。
このような構成によれば、通信開始の際に遊技者特定情報を受信できるために、同一判定手段による判定を早いタイミングで行なうことが可能となる。
(8−1) 本発明は、遊技機(P台2F、S台2SF)と、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残額、持玉、貯玉)を使用して前記遊技機での遊技に必要な遊技点を付与するための遊技用装置(CU3F)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技機は、
前記遊技点を記憶する遊技点記憶手段(払出制御部171FのRAM)と、
前記遊技点を所定の持点に変換するための変換操作手段の操作に基づいて前記遊技点を前記持点に変換するための変換要求を前記遊技用装置へ送信する変換要求送信手段(図47:通番=n+1、遊技玉数=800、計数通番=m+1、計数玉数=100、計数要求=ONを含む状態情報応答をCU3Fへ送信する)とを含み、
前記遊技用装置は、
前記変換要求送信手段から送信されてきた変換要求に基づいて前記遊技点を前記持点に変換するための変換処理を実行するとともに、前記変換要求を承諾した旨の変換承諾を前記遊技機へ返信する変換処理手段(図47:計数玉数を持玉数に加算し、通番=n+1、カード返却準備状態=OFF、計数通番=m+1、計数応答=ONを含む状態情報要求をP台2Fへ送信する)とを含み、
前記遊技機は、
前記変換要求の送信から前記変換承諾の受信までの一連の変換動作の途中で前記遊技用装置と通信できない通信不能状態が発生し該通信不能状態から回復した後の通信復旧時に、前記変換要求が前記遊技用装置に受信されたか否かを特定可能な受信特定情報(前回最終送信計数通番)を前記遊技用装置より受信し、該受信特定情報に基づいて前記変換要求が前記遊技用装置に受信されたか否か判定する判定手段(図57〜図59:P台側の前回最終送信計数通番とCUから送られてきた前回最終送信計数通番とを比較して判定)と、
該判定手段により前記変換要求が前記遊技用装置に受信されたと判定されたことを条件として前記遊技点記憶手段に記憶されている遊技点を減算する減算手段(図57:P台側の前回最終送信計数通番とCUから送られてきた前回最終送信計数通番とが一致することを条件として遊技玉数の減算を実行)とをさらに含む。
上記構成によれば、一連の変換動作の途中で通信不能状態が発生してその通信不能状態から回復した後の通信復旧時において、変換要求が遊技用装置に受信されたか否かを特定可能な受信特定情報を遊技用装置より遊技機が受信して変換要求が遊技用装置に受信されたか否かを判定し、変換要求が遊技用装置に受信されたと判定されたことを条件として遊技機側において記憶されている遊技点を減算するために、変換要求が遊技用装置に受信されていないにも拘らず遊技機側において遊技点を誤って減算する不都合を極力防止することができる。
(8−2) 本発明の他の態様は、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残額、持玉、貯玉)を使用して遊技に必要な遊技点を付与するための遊技用装置(CU3F)と通信可能に接続される遊技機(P台2F、S台2SF)であって、
前記遊技点を記憶する遊技点記憶手段(払出制御部171FのRAM)と、
前記遊技点を所定の持点に変換するための変換操作手段の操作に基づいて前記遊技点を前記持点に変換するための変換要求を前記遊技用装置へ送信する変換要求送信手段(図47:通番=n+1、遊技玉数=800、計数通番=m+1、計数玉数=100、計数要求=ONを含む状態情報要求をCU3Fへ送信する)と、
前記変換要求に基づいて前記遊技点を前記持点に変換するための変換処理を実行する前記遊技用装置から前記変換要求を承諾した旨の変換承諾を受信する変換承諾受信手段(図47:通番=n+1、カード返却準備状態=OFF、計数通番=m+1、計数応答=ONを含む状態情報要求を受信する)と、
前記変換要求の送信から前記変換承諾の受信までの一連の変換動作の途中で前記遊技用装置と通信できない通信不能状態が発生し該通信不能状態から回復した後の通信復旧時に、前記変換要求が前記遊技用装置に受信されたか否かを特定可能な受信特定情報(前回最終送信計数通番)を前記遊技用装置より受信し、該受信特定情報に基づいて前記変換要求が前記遊技用装置に受信されたか否か判定する判定手段(図57〜図59:P台側の前回最終送信計数通番とCUから送られてきた前回最終送信計数通番とを比較して判定)と、
該判定手段により前記変換要求が前記遊技用装置に受信されたと判定されたことを条件として前記遊技点記憶手段に記憶されている遊技点を減算する減算手段(図57:P台側の前回最終送信計数通番とCUから送られてきた前回最終送信計数通番とが一致することを条件として遊技玉数の減算を実行)とを含む。
上記構成によれば、一連の変換動作の途中で通信不能状態が発生してその通信不能状態から回復した後の通信復旧時において、変換要求が遊技用装置に受信されたか否かを特定可能な受信特定情報を遊技用装置より遊技機が受信して変換要求が遊技用装置に受信されたか否かを判定し、変換要求が遊技用装置に受信されたと判定されたことを条件として遊技機側において記憶されている遊技点を減算するために、変換要求が遊技用装置に受信されていないにも拘らず遊技機側において遊技点を誤って減算する不都合を極力防止することができる。
(8−3) 上記(8−1)の遊技用システムまたは上記(8−2)の遊技機において、
前記遊技機は、前記一連の変換動作の間繰返し前記遊技用装置へ送信する情報がどの繰返し段階まで前記遊技用装置に受信されたかを特定可能な順序情報(前回最終送信計数通番)を前記受信特定情報として前記遊技用装置より受信する順序情報受信手段(図57〜図59:通番=1と前回最終送信計数通番とを含むリカバリ要求を受信)をさらに含み、
前記判定手段は、前記順序情報に基づいて前記変換要求が前記遊技用装置に受信されたか否か判定する(p台側の前回最終送信計数通番とCU3Fから送られてきた前回最終送信計数通番との一致判定を行なって変定する)。
上記構成によれば、一連の変換動作の間繰返し遊技用装置へ送信される情報がどの繰返し段階まで遊技用装置に受信されたかを特定可能な順序情報に基づいて変換要求が遊技用装置に受信されたか否かを適正に判定することが可能となる。
(8−4) 上記(8−1)(8−3)の遊技用システムまたは上記(8−2)(8−3)の遊技機において、
前記変換要求送信手段は、
前記持点として所定の処理が可能となるように処理するための記録媒体処理が行なわれているときには、前記記録媒体処理が行なわれていないときに比べて、前記遊技点記憶手段に記憶されている前記遊技点のうちより多くの前記遊技点(遊技者が所有しているすべての遊技玉,遊技点)を前記変換処理の対象とするための変換要求を送信する。
上記構成によれば、記録媒体処理が行なわれているときには多くの遊技点が持点に変換でき、遊技点の変換時間を短縮することが可能となる。
(8−5) 上記(8−1)(8−3)(8−4)の遊技用システムまたは上記(8−2)(8−3)(8−4)の遊技機において、
前記変換要求送信手段は、
前記持点として所定の処理が可能となるように処理するための記録媒体処理が行なわれていないときには、遊技点記憶手段に記憶されている前記遊技点を複数回に分けて前記持点に変換するための変換要求を複数回送信する複数回変換要求送信手段(図47)と、
前記記録媒体処理が行なわれているときには、遊技点記憶手段に記憶されている前記遊技点を一括前記持点に変換するための変換要求を1回送信する一括変換要求送信手段(図49)とを含む。
上記構成によれば、記録媒体処理が行なわれていないときには遊技点を複数回に分けて持点に変換できる一方、記録媒体処理が行なわれているときには遊技点を一括持点に変換でき、遊技点の変換時間を短縮することが可能となる。
以下、図面を参照して第2の実施の形態(以下、単に“実施の形態”という)を以下に説明する。
<パチンコ機の構成>
まず、図37を参照して、本実施の形態に係るパチンコ機の構成を説明する。遊技場(ホール)内に複数配置されている各遊技島(図示略)には、遊技機の一例の封入循環式パチンコ機(以下、遊技機、パチンコ機またはP台と略称する)2Fが併設されている。なお、パチンコ機2Fの所定側の側方位置には、該パチンコ機2Fに対して遊技用装置の一例のカードユニット(以下CUと略称することもある)3Fが1対1に対応設置されている。
パチンコ機2Fは、内部に遊技媒体の一例のパチンコ玉を封入しており、遊技者が打球操作ハンドル25Fを操作することにより、発射モータ18F(図38参照)を駆動させて封入玉を1発ずつ遊技盤26F前面の遊技領域27Fに打込んで遊技ができるように構成されている。具体的には、打球操作ハンドル25Fの周囲にタッチセンサが設けられており、遊技者が打球操作ハンドル25Fを操作している状態でその遊技者の手がタッチセンサに触れ、その遊技者の手の接触をタッチセンサで検知して発射モータ18Fが駆動される。この状態で、遊技者による打球操作ハンドル25Fの回動操作量に応じて打球発射勢いが調整されて玉が遊技領域27F内に発射される。
図37に示すパチンコ機2Fは、いわゆる第1種のパチンコ機であって、遊技領域27Fの中央に可変表示装置(特別図柄とも言う)278Fが設けられている。また、遊技領域27Fには、打込まれたパチンコ玉が入賞可能な複数種類の入賞口が設けられている。図37に示す遊技領域27Fには、1つの大入賞口(可変入賞球装置)271Fと、3つの普通入賞口272F,273F,274Fと、3つの始動入賞口275F,276F,277Fとが示されている。特に、始動入賞口276Fは、遊技者にとって有利な第1の状態(たとえば開成状態)と遊技者にとって不利な第2の状態(たとえば閉成状態)とに変化可能な電動チューリップで構成されている。
可変表示装置278Fは、複数種類の識別情報(図柄)を可変表示可能な可変表示部を備えており、各始動入賞口275F,276F,277Fに入賞した始動入賞玉の検出信号に基づいてそれらの複数種類の識別情報の可変表示を開始させる。可変表示装置の表示結果が特定の識別情報の組合せ(たとえばぞろ目)になると、大当り状態となり、大入賞口271Fが開放する。
また、可変表示装置278Fの表示結果が大当り図柄の組合せ(ぞろ目)のうちの予め定められた特別の識別情報の組合せ(たとえば777等の確変図柄の組合せ)となることにより、確変大当り状態が発生し、それに伴う大当り状態の終了後大当りの発生確率が向上した確率変動状態(確変状態)が発生する。
遊技領域27F内に打込まれたパチンコ玉はいずれかの入賞口に入賞するかあるいは入賞することなくアウト口154Fに回収される。いずれかの入賞口に入賞したパチンコ玉およびアウト口154Fに回収されたパチンコ玉は再度パチンコ機2F内の回収経路を通って打球発射位置にまで還元される。そして、遊技者が打球操作ハンドル25Fを操作することにより再びその打球発射位置のパチンコ玉が遊技領域27F内に打込まれる。
パチンコ機2Fにおける遊技領域27Fの下方位置には、表示器54Fが設けられている。表示器54Fは、液晶表示装置で構成されており、持点やカード残額、あるいは可変表示装置278Fの表示と連動した様々な演出画像を遊技者に表示する。なお、表示器54Fは、図37に示すようにカードユニット(CU)3Fから独立してパチンコ機(P台)2Fに取付けられる構成でも、カードユニット(CU)3Fと一体に形成され、パチンコ機(P台)2Fの前面に嵌合させる構成でもよい。
さらに、パチンコ機2Fにおける打球操作ハンドル25Fの左方位置には、遊技玉から持玉への計数処理をするための計数ボタン28Fが設けられている。本実施の形態では、計数ボタン28Fを押下し続けた時間に応じて計数動作が繰返し実行される。なお、押下継続時間に関わらず、1度押下すると、所定数(たとえば100玉)だけ遊技玉から持玉への計数が行なわれるようにしてもよく、あるいは、計数ボタン28Fを1度押下した場合には、その押下時間にかかわらず(長押しか否かにかかわらず)、現在遊技者が所有している遊技玉のすべてが計数されるようにしてもよい。
このように、計数ボタン28Fをパチンコ機(P台)2F側に設けているため、計数ボタン28Fをカードユニット(CU)3F側に設ける場合に比較して、パチンコ機2Fに正対して座っている遊技者の操作性を向上できる。
計数ボタン28Fの右上方には、遊技玉数を表示するための遊技玉数表示器29Fが設けられている。遊技玉数表示器29Fは、7セグメント式のディスプレイである。なお、遊技玉数表示器29Fは、液晶表示器や有機EL表示器、その他の表示器で構成してもよい。
本実施の形態に係るパチンコ機2Fは、遊技盤26Fとそれ以外の遊技枠(前枠)5Fとに分けることができる。特に、遊技盤26Fは、各社が開発するパチンコ機の機種毎に異なるものである一方、遊技機枠5Fは、機種に関わらず共通の共通枠とされている。このため、遊技店は新台入れ替えの際には遊技盤26Fのみの交換で事足りる。
打球操作ハンドル25Fの上方には鍵穴10Fが設けられており、遊技場の係員が所持する鍵を挿入して前枠5Fの解錠操作(たとえば時計回り回転)することにより前枠5Fが開放され、ガラス扉(前面部材)6Fの解錠操作(たとえば反時計回り回転)することによりガラス扉6Fが開放される。
このように、パチンコ機2Fは、前述のパチンコ遊技機1のような遊技制御を行なう遊技機を封入循環式パチンコ機として構成したものであり、基本的な遊技制御および演出制御は、前述のパチンコ遊技機1と同様の制御(たとえば、保留記憶情報に基づく可変表示制御、保留記憶情報に基づく大当り遊技制御、および、保留記憶情報に基づく確変制御等の制御)が行なわれる。
<カードユニットの構成>
次に、引続き図37を参照して、本実施の形態に係るカードユニット3Fの構成を説明する。このカードユニット3Fは、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカード(一般カードとも言う)や、該遊技場に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受付ける。ビジターカードや会員カードはICカードで構成されている。
それらのカードを受付けたカードユニット3Fは、カードの記録情報により特定される遊技者所有の遊技価値(たとえばカード残額、持玉数、あるいは貯玉数等)を“遊技玉のデータ”に変換する機能を有する。パチンコ機2Fでは、遊技玉のデータによって特定される玉数相当の弾球遊技が可能とされる。つまり、“遊技玉のデータ”とは、発射可能な玉の発射残数を示すデータである。以下の説明では、“遊技玉のデータ”を貯玉や持玉と同様に、単に“遊技玉”と称する。
カードユニット3Fの前面側には、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302F、装置前面より装置前方方向に突出形成された突出部305F、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入/排出口309Fなどが設けられている。このカード挿入/排出口309Fに挿入された会員カードやビジターカードがカードリーダライタ(図示省略)に受付けられ、そのカードに記録されている情報が読取られる。
前述の突出部305Fにおいて、遊技者と対向する面には、表示器312Fと、会員カードを受付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードID(単に、カードID、C-IDとも言う)ならびに会員カードIDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタン319Fとが設けられている。
表示器312Fは、挿入された遊技用記録媒体(カード)に記録されているプリペイド残額(カード残額または単に残額とも言う)を表示するものであるが、遊技玉数やその他の各種情報を表示可能であるとともに、表面が透明タッチパネルで構成されており、表示器312Fの表示部に表示された各種表示項目を指でタッチすることにより各種操作が入力可能となるように構成されている。
再プレイボタン319Fを操作した場合に、挿入されたカードに遊技者が獲得した持玉数が記録されているときにはその持玉数の一部を引落として遊技玉に変換し、変換した遊技玉に基づいてパチンコ機2Fによる遊技を行なうことが可能となる。一方、挿入されたカードが会員カードであり持玉数が記録されておらずかつ貯玉がホール用管理コンピュータ等に記録されている場合には、その貯玉の一部が引落とされて遊技玉に変換され、パチンコ機2Fによる遊技が可能となる。つまり、挿入されたカードに対応付けて貯玉と持玉との双方が記憶されている場合には、持玉が優先的に引落とされる。なお、再プレイボタン319Fとは別に、持玉を引落とすための専用の持玉払出ボタンを設け、再プレイボタン319Fは貯玉引落とし専用のボタンとしてもよい。
ここで、「貯玉」とは、前日以前に獲得した玉でホールに預けている玉であり、貯玉払出により遊技玉となる。また、貯玉は、遊技場に預入れられた遊技媒体であり、一般的に当該遊技場に設置されたホール用管理コンピュータやその他の管理コンピュータにより管理される。
「持玉」とは、当日獲得した玉であり、持玉払出により遊技玉となる。また、持玉数は、遊技者が遊技機により遊技を行なった結果遊技者の所有となった遊技玉数をカードに記録したものであって、未だに遊技場に預入れられていない玉数のことである。一般的には、遊技場において当日遊技者が獲得した玉数を「持玉」と言い、前日以前に遊技者が獲得した玉数であって遊技場に預入れられた玉数を「貯玉」と言う。
「遊技玉」とは、遊技機で発射可能な玉である。遊技玉数のデータは、既に説明したとおり、プリペイドカードの残額、持玉、あるいは貯玉を引落とすことと引き換えにして生成される。
なお、持玉数を遊技場に設定された持玉数管理用の管理装置で管理してもよい。要するに、「貯玉」と「持玉」との違いは、遊技場に預入れるための貯玉操作が行なわれて遊技場に預入れられた玉数であるか、あるいは、未だに遊技場に預入れられていない段階の玉数であるかの点である。
本実施形態では、貯玉データは会員カードに直接記録させずホール用管理コンピュータ等の遊技場に設置されたサーバに会員カード番号と対応付けて記憶させ、会員カード番号に基づいて対応する貯玉を検索できるように構成されている。一方、持玉は、カードに直接記録している。しかし、それに限定されるものではなく、両者ともにホールサーバ801Fにカード番号と対応付けて記憶させてもよい。ビジターカードの場合も、持玉は、ビジターカードに直接記録している。しかし、それに限定されるものではなく、持玉をホールサーバ801Fにカード番号と対応させて記憶させてもよい。このホールサーバ801Fにカード番号と対応させて記憶させる際に、ホールサーバ801Fに記憶させた時刻を特定できるデータをカード(会員カード、ビジターカード)に書込んで排出してもよい。また、プリペイド残額についてはカード(会員カード、ビジターカード)に直接書込んで排出する。
なお、持玉を、カード(会員カード、ビジターカード)、またはホールサーバに記憶させるタイミングは、たとえば、計数ボタン28Fが操作されて計数処理が行なわれる度にリアルタイムに記憶させる、一定周期ごとに記憶させる、またはカードを返却するときに一括して記憶させるなどのタイミングとすることが考えられる。
また、遊技者が遊技を終えてカードユニット3Fからカードを返却したときには、カードユニット3Fに記憶していた持玉が一旦貯玉としてホールサーバ801Fに記憶されるようにし、その遊技者がカードの返却を受けた日と同じ日に再び同じまたは別のカードユニット3Fにカードを挿入したときには、一旦貯玉として記憶された当日分の持玉のみが再びそのカードユニット3Fに記憶され、その持玉の範囲で遊技玉を加算し、遊技できるようにしてもよい。
紙幣挿入口302Fに挿入された紙幣は、貨幣識別器(図示省略)により取込まれてその真贋や紙幣種別の識別がなされる。
カードユニット3Fの前面側には、さらに、IR(Infrared)感光ユニット(IR受光ユニットとも言う)320Fと、玉貸ボタン(貸出ボタンとも言う)321Fと、カード返却ボタン322Fとが設けられている。IR感光ユニット320Fは、遊技場の係員が所持するリモコン(図示略)から赤外線信号を受信して電子信号に変換して出力するIR感光ユニット320Fである。玉貸ボタン321Fは、挿入されたカードに記録されている残額を引落としてパチンコ機2Fによる遊技に用いるための操作(遊技玉への変換操作)を行なうボタンである。カード返却ボタン322Fは、遊技者が遊技を終了するときに操作され、挿入されているカードに遊技終了時の確定した遊技玉数(カード挿入時の持玉数−遊技玉への変換数+計数操作によって計数された持玉数)を記憶させて排出するための操作ボタンである。
<カードユニットとパチンコ機との構成>
図38は、カードユニット3Fとパチンコ機2Fとの構成を示すブロック図である。図38を参照して、カードユニット3Fとパチンコ機2Fとの制御回路の概略を説明する。
カードユニット3Fには、マイクロコンピュータ等から構成されたCU制御部323Fが設けられている。このCU制御部323Fは、カードユニット3Fの主制御機能部であり、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。
CU制御部323Fには、ホール用管理コンピュータやセキュリティ上の管理を行なうホールサーバ801F(図40参照)と通信を行なうための外部通信部(図示省略)が設けられている。CU制御部323Fには、パチンコ機2Fの払出制御基板17Fとセキュリティを確保しながら通信を行なうためのセキュリティ基板(SC基板)325Fが接続される。セキュリティ基板325Fは、カードユニット3Fのセキュリティ監視機能部である。なお、セキュリティ基板325F上にCU制御部323Fを設けてもよく、あるいは、セキュリティ基板325Fとは別の基板にCU制御部323Fを設けてもよい。カードユニット3Fにはパチンコ機2F側への接続部(図示省略)が設けられており、パチンコ機2Fにはカードユニット3F側への接続部(図示省略)が設けられている。これら接続部は、たとえばコネクタ等で構成されている。
カードユニット3F側のセキュリティ基板325Fとパチンコ機2F側の払出制御基板17Fとは、このコネクタと接続配線とを介して通信可能に接続される。セキュリティ基板325Fには、セキュリティ基板325Fと払出制御基板17Fとの通信を制御するための通信制御IC325aFと、パチンコ機2Fのセキュリティを監視するためのセキュリティチップ(SC)325bFが設けられている。さらに、SC325bFは、不正検知部1325Fを備え、不正検知部1325FがCU制御部323Fからパチンコ機2Fに通知される遊技玉の加算要求情報を監視することにより不正検知を行ない、不正検知時に鍵管理サーバ800F(図40参照)に通知する。また、不正検知用の設定値(定数)は鍵管理サーバ800Fから基板制御情報として通知される。
CU制御部323Fには、前述した貨幣識別器により紙幣の真贋および種類が識別されて、その識別結果信号が入力される。また、CU制御部323Fには、遊技場の係員が所持しているリモコンから発せられた赤外線をIR感光ユニット320Fが受光すれば、その受光信号が入力される。CU制御部323Fには、挿入されたカードの記録情報をカードリーダライタが読取って、その読取り情報が入力されるとともに、CU制御部323Fからカードリーダライタに対し、挿入されているカードに書込むデータが伝送されたときに、カードリーダライタはそのデータを挿入されているカードに書込む。カードの記録情報には、カードIDが含まれる。CU制御部323Fは、カードリーダライタが読み取ったカードIDを遊技終了まで記憶する。
CU制御部323Fは、遊技者が遊技している際、遊技者の持玉を管理・記憶する。CU制御部323Fから残額あるいは遊技玉数等のデータが表示制御部350Fに出力され、表示制御部350Fで表示用データに変換される。パチンコ機2Fに対し、表示制御部350Fで変換した表示用データが送信される。パチンコ機2Fに送信された表示用データは、中継基板14Fを介して表示器312Fに入力される。表示器312Fには、その表示用データに応じた画像が表示される。また、表示器312Fの表面に設けられているタッチパネルを遊技者が操作すれば、その操作信号が表示制御部350Fを介してCU制御部323Fに入力される。遊技者が玉貸ボタン321Fを操作することにより、その操作信号がCU制御部323Fに入力される。なお、玉貸ボタン321Fは、CU3Fに設ける構成に限定されるものではなく、パチンコ機2Fに設けて操作信号をCU制御部323Fに入力する構成であっても良い。遊技者が再プレイボタン319Fを操作することによりその操作信号がCU制御部323Fに入力される。遊技者がカード返却ボタン322Fを操作することによりその操作信号がCU制御部323Fに入力される。
パチンコ機2Fには、パチンコ機2Fの遊技の進行制御を行なう主制御基板16Fと、遊技玉を管理・記憶する払出制御基板17Fと、払出制御基板17Fの指令に基づいて発射モータ18Fを駆動制御する発射制御基板31Fと、可変表示装置278Fと、主制御基板16Fから送信されてくるコマンドに基づいて可変表示装置278Fを表示制御する演出制御基板15Fとが備えられている。
主制御基板16Fおよび演出制御基板15Fは、遊技盤26Fに設けてある。主制御基板16Fには主制御部161Fである遊技制御用マイクロコンピュータが搭載されている。主制御部161Fは、遊技機の主制御機能部である。遊技制御用マイクロコンピュータは、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。主制御部161Fは、遊技盤26Fに設けられている入賞センサ162F、および電波センサ163Fと接続してある。
主制御部161Fは、各始動入賞口275F,276F,277Fに玉が入賞すると、大当り(あるいはさらに小当りを含む)/外れを決定するための乱数を抽選し、その乱数を記憶する。これを保留記憶という。保留記憶数の最大値は、たとえば、4である。主制御部161Fは、可変表示装置278Fで新たな可変表示を開始できる状態になれば、保留記憶を1つ消化してその保留記憶に基づいた大当り判定を行なうとともに可変開始から表示結果の導出に至るまでの可変表示時間を複数種類の中から決定する。また、大当りを決定したときには、確率変動を生じさせるか否かも併せて決定する。主制御部161Fは、その大当り判定の結果(確変にするか否かを含む)、および可変表示時間に関する情報をコマンドとして演出制御基板15Fに搭載された演出制御部151Fへ送信する。
主制御部161Fから演出制御部151Fへ送信される可変表示に関するコマンドには、可変表示の開始を示す可変開始コマンド、可変表示の結果を示す表示結果コマンド(大当り/外れ)、可変表示パターンを特定可能な可変表示時間コマンド、可変表示結果を導出表示させるタイミングを示す可変停止コマンドなどが含まれる。さらに、主制御部161Fから演出制御部151Fへ送信されるコマンドには、大当り中に大当りの進行状況を特定可能なコマンドや、新たな保留記憶の発生を示すコマンド、遊技状態のエラーの発生を示すコマンドなどがある。
演出制御部151Fは、主制御部161Fから送信されてくるこれらのコマンドに基づいて可変表示装置278Fの可変表示内容を決定する。たとえば、演出制御部151Fは、主制御部161Fから送信されてくるコマンドに基づいて可変表示結果および可変表示時間を特定し、停止図柄を決定するとともに可変表示パターン(リーチの有無、リーチの種類)を決定し、さらには大当りやリーチに関する予告演出の演出パターンを決定する。演出制御部151Fは、決定した可変表示内容に従って可変表示装置278Fを表示制御する。
演出制御基板15Fは、遊技機枠5F側の中継基板14Fを介して、表示器54Fとも接続されている。演出制御部151Fは、可変表示装置278Fに対して可変表示等のための表示制御信号を送信するとともに、可変表示装置278Fの表示と連動する表示を行なうための表示制御信号を表示器54Fへ送信可能である。なお、中継基板14Fおよび表示器54Fは、CU3F側に設けるようにしてもよい。この場合、P台2F側の演出制御基板15Fは、CU3Fに設けた中継基板14Fと接続される。
払出制御基板17Fは、前枠5F(遊技枠)に設けてある。払出制御基板17Fには、払出制御部171Fである払出制御用マイクロコンピュータが搭載されている。払出制御部171Fは、遊技機の払出制御機能部である。払出制御用マイクロコンピュータは、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。
また、払出制御基板17Fに対し、発射玉検出スイッチ903F、アウト玉検出スイッチ701F、ファール玉検出スイッチ33F、計数ボタン28F、電波センサ173F、ガラス扉開放検出スイッチ12Fおよび前枠開放検出スイッチ13Fが電気的に接続された状態で設けられている。この電波センサ173Fは、電波を不正に発信して主に玉上げスイッチ(上)41aFを常時オン状態にする不正行為を検知するためのものである。この電波センサ173Fの検出信号が払出制御基板17Fの入力ポート(図示省略)を介して払出制御部171Fへ入力される。玉上げスイッチ(上)41aFは、オンからオフに変化したことにより遊技玉の発射を検出し、その検知に基づいて、払出制御部171Fが、遊技玉数を「1」減算する。
したがって、不正電波によりこの玉上げスイッチ(上)41aFが常時オン状態になると、いくら玉を発射しても遊技玉数が減算されない状態となる。このような電波による不正を電波センサ173Fにより検知する。
ガラス扉開放検出スイッチ12Fおよび前枠開放検出スイッチ13Fの開放回数は、図示していない計数カウンタにより計数される。計数カウンタは、CPU,ROM,RAM等が搭載され、P台2Fの電源供給が途切れたときでもバックアップ電源により動作可能で、夜間等の電源OFF時でもガラス扉6Fや前枠5Fの開放検出回数を計数してその計数値を払出制御部171Fへ送信することができる。ここで、バックアップ電源は、たとえば、P台2F内に設けられたキャパシタや蓄電池である。
主制御基板16Fから払出制御基板17Fに対し、主制御チップID、入賞口情報、ラウンド情報、接続確認信号、入賞検出信号、始動入賞口入賞情報、エラー情報、図柄確定回数、大当り情報、メーカ固有大当りの情報が送信される。
主制御チップID(メインチップIDとも言う)は、パチンコ機2Fの主制御基板16Fに記録されているチップIDのことであり、パチンコ機2Fの電源投入時に払出制御基板17Fに対して送信される情報である。入賞口情報は、入賞口の種類(始動入賞口、普通入賞口、大入賞口)と、賞球数(入賞口に遊技玉が入ったときの払出玉数)とを含む情報であり、パチンコ機2Fの電源投入時に払出制御基板17Fに対して送信される。ラウンド情報は、大当りしたときのラウンド数の情報であり、パチンコ機2Fの電源投入時に払出制御基板17Fに対して送信される。
接続確認信号は、主制御基板16Fと払出制御基板17Fとが接続されていることを確認するための信号であり、主制御基板16Fから払出制御基板17Fへ所定の電圧の信号が常時供給されており、払出制御基板17Fがその所定電圧信号を受信していることを条件として払出制御基板17Fが動作制御するように構成されている。入賞検出信号は、始動入賞口以外の入賞口に入賞したパチンコ玉の検出信号である。この検出信号を受けた払出制御基板17Fは、その入賞玉1個に対して付与すべき玉数を、遊技玉数と加算玉数とに加算する制御を行なう。
始動入賞口入賞情報とは、始動入賞口のいずれかにパチンコ玉が入賞したことを示す情報である。エラー情報とは、主制御基板16Fが遊技制御を行なっている最中にエラーが発生した場合にその旨を払出制御基板17Fへ通知するための情報である。
図柄確定回数とは、各始動入賞口への入賞に対する可変表示装置の表示結果として確定した図柄の情報である。
大当り情報とは、大当りが発生したことを示す情報であり、その内訳は、各メーカ共通の大当りを示す共通大当り情報とメーカ固有の大当りを示すメーカ固有大当り情報とがある。共通大当り情報は、たとえば15ラウンド大当り等のように、各遊技機メーカが共通に採用している大当りであり、その大当りに伴って確変が発生する場合には確変情報を含み、その大当りに伴って時短状態(可変表示装置の可変表示時間を短縮する制御状態)が発生する場合にはその時短情報を含んでいる。メーカ固有大当りとは、たとえば突然確変(突確)のような、或る遊技機メーカのみが採用している大当り状態のことである。
払出制御基板17Fから主制御基板16Fへ、ヘルスチェックコマンドと賞球個数受付コマンドとが送信される。ヘルスチェックコマンドとは、主制御基板16Fが正常に動作しているか否かをチェックするためのコマンドである。賞球個数受付コマンドとは、加算玉数を受付けた旨を示すコマンドである。
アウト玉検出スイッチ701Fから払出制御基板17Fへアウト玉検出信号が入力される。このアウト玉検出信号が入力された払出制御基板17Fは、後述するように遊技中玉数(遊技領域27Fに浮遊している浮遊玉の玉数)を減算更新する。ファール玉検出スイッチ33Fからファール玉検出信号が入力された払出制御基板17Fでは、後述するように、加算玉数と遊技玉数とを加算更新するとともに、遊技中玉数を減算更新する。発射玉検出スイッチ903Fから払出制御基板17Fへ発射玉検出信号が入力される。この発射玉検出信号が入力された払出制御基板17Fは、遊技中玉数を減算更新する。
カードユニット3Fのセキュリティ基板325Fとパチンコ機2Fの払出制御基板17Fとが電気的に接続されており、セキュリティ基板325Fから払出制御基板17Fへ、後述するように各種コマンドが送信される。逆に、払出制御基板17Fからセキュリティ基板325Fへ、後述するように各種レスポンスが送信される。
前枠5F(遊技枠)には、払出制御基板17Fの他、中継基板14F、発射制御基板31F、発射モータ18F、遊技玉数表示器29Fが設けられている。なお、遊技玉数表示器29Fは前枠5Fに直接取り付けてもよいが、玉が払い出される通常のパチンコ機の前面側に設けられた上皿や下皿のように、前枠5Fに対して回動可能な態様で設けるようにしてもよい。この点は、表示器54Fについても同様である。払出制御基板17Fの払出制御部171Fは遊技玉数表示器29Fに遊技者が現在所有している遊技玉数を表示する。
払出制御基板17Fから発射制御基板31Fへ、発射制御信号と発射許可信号とが出力される。それを受けた発射制御基板31Fは、発射モータ18Fを励磁するための信号を出力する。これにより、パチンコ玉が遊技領域27Fへ弾発発射される状態となる。発射制御基板31Fは、遊技者が打球操作ハンドル25Fに触れていることを検出するタッチリングの入力信号が入力されているときに発射モータ励磁出力を発し、発射モータ18Fを駆動させる。
前枠5F(遊技枠)には、表示器54Fが設けられている。表示器54Fは、中継基板14Fを介してカードユニット3Fの表示制御部350Fからの表示データ(表示制御信号)を受信する。さらに、表示器54Fは、中継基板14Fを介して演出制御基板15Fからの表示データ(表示制御信号)を受信する。
中継基板14Fには演出制御基板15Fおよび表示制御部350Fのうち一方からの表示制御信号を表示器54Fへ出力して表示器54Fに演出制御基板15Fまたは表示制御部350Fからの表示制御信号に基づく画像を表示するための切換回路141Fが搭載されている。
なお、本実施の形態では、パチンコ機2F側の表示器54FがCU側で制御されるように構成されているが、これに代えて、パチンコ機2F側に表示器54Fを表示制御するための表示制御用基板を設けてもよい。この場合、表示制御用基板は、払出制御部171Fの指令に基づいて表示器54Fを表示制御する。
RAMクリアスイッチ293Fは、P台2FのRAMに記憶している遊技台情報や遊技情報を消去するためのスイッチであり、P台がエラー状態となった後当該スイッチを店員が操作することで初期状態に戻すことが可能となる。このRAMクリアスイッチ293Fは、たとえばカードが排出された後に店員により操作される。
<パチンコ玉の循環経路>
ここでは、図37および図38を参照して、パチンコ機2Fにおけるパチンコ玉の循環経路を概説する。
遊技者が打球操作ハンドル25Fを操作すると、発射モータ18Fが駆動する。これにより、発射位置にまで供給されてきた1個のパチンコ玉が打球ハンマーにより弾発されてそのパチンコ玉が遊技領域27Fに打込まれる。
遊技玉の発射検出は、玉上げスイッチ(上)41aFがオンからオフに変化したことにより検出される。この検出は、払出制御部171Fが設けられている払出制御基板17F(図38参照)でのポート入力により検知され、その検知に基づいて、払出制御部171Fが、遊技玉数を「1」減算する。
遊技領域27Fに打込まれた玉のうち、アウト口154F(図37参照)に進入したアウト玉は、アウト玉流下経路を流下し、その途中に設けられたアウト玉検出スイッチ701Fによって検出される。ファール玉は、ファール玉戻り経路を通って流下し、その途中に設けられたファール玉検出スイッチ33Fによって検出される。
入賞口や可変入賞球装置に入賞したすべての入賞玉は、遊技機背面で集められて回収玉通過経路に誘導される。同様に、アウト玉およびファール玉も回収玉通過経路に誘導される。回収玉通過経路には発射玉検出スイッチ903Fが設けられている。このため、入賞玉、アウト玉、およびファール玉のすべてが発射玉検出スイッチ903Fによって検出される。つまり、発射玉検出スイッチ903Fは、弾発されたパチンコ玉のすべてを検出するスイッチである。このスイッチの検出数と、発射モータ18Fにより弾発されたパチンコ玉の弾発数とが等しくなったときに、打込まれたパチンコ玉がすべて回収されたと判定できる。
そこで、本実施の形態では、発射玉検出スイッチ903Fの検出数と弾発数との差を演算しており、この差数が0でないときには、遊技領域27Fに打込まれた玉の回収が済んでいないと判定している。この判定をすることによって、遊技領域27Fを転動中であるか、遊技領域の釘等の間に引っ掛かって落下していないような浮遊玉が存在していないかどうかを判断できる。
<表示器(タッチパネル)の表示制御>
図39は、遊技玉数表示器29Fおよび表示器54Fの表示制御を説明するためのブロック図である。この図39では、図38に示したCU3FおよびP台2Fの各種構成のうち、遊技玉数表示器29Fおよび表示器54Fの表示制御に関わる主要な構成のみを図示している。
主制御基板16Fに搭載されている主制御部161Fは、遊技制御に伴い変化する各種の遊技情報を払出制御基板17Fの払出制御部171Fへ送信する。払出制御部171Fは、主制御部161Fから送信されてくる遊技情報に基づいて玉数情報等をCU制御部323Fへ送信するとともに、遊技玉数表示器29Fを表示制御する。その結果、遊技玉数表示器29Fには、遊技者が現在所有している遊技玉数が表示され、玉の発射あるいは計数操作に基づいて遊技玉数の表示が減算更新され、入賞の発生あるいは貸玉操作等に基づいて遊技玉数の表示が加算更新される。
CU制御部323Fは、払出制御部171Fから送信されてくる玉数情報等に基づいて自ら記憶している遊技玉数等の遊技情報を更新する。また、CU制御部323Fはカード残額や遊技者の持玉を記憶しており、P台2F側の表示器54Fにそれら記憶している遊技情報に基づいた表示をするための情報を表示制御部350Fへ送信する。表示制御部350Fは、その情報に基づいた表示制御信号をP台2F側の中継基板14Fへ送信する。
一方、中継基板14Fには、演出制御基板15Fの演出制御部151Fからの表示制御信号も入力される。演出制御部151Fは、主制御部161Fから受信する各種の可変表示コマンドに基づいて可変表示装置278Fを表示制御するための表示制御信号を可変表示装置278Fへ送信するとともに、表示器54Fを表示制御するための表示制御信号を中継基板14Fへも送信する。
中継基板14Fには、通常、CU3Fの表示制御部350F側のみから表示制御信号が送信されており、演出制御部151Fからは表示制御信号は送信されない。その結果、通常は、表示器54FにはCU3Fの表示制御部350Fからの表示制御信号に基づいた持点やカード残額などの情報が表示される。ところが、演出制御部151Fは、主制御部161Fから送信されてくるコマンドに基づいて遊技機の遊技状態の変化を検出すると、その遊技状態の変化に応じた表示制御信号を中継基板14Fへ送信する。
切換回路141Fは、演出制御部151Fからの表示制御信号の入力があると、表示制御部350Fから入力される表示制御信号ではなく、演出制御部151Fから入力される表示制御信号を表示器54Fへ送信するように回路を切換える。その結果、表示器54Fには通常時はCU3F側の表示制御に基づいた持点等の表示がなされ、たとえば、可変表示装置278Fに大当り表示がなされるなどして遊技状態が変化すると、表示器54Fの表示が大当り表示などの可変表示装置278Fの表示と連動するものに切換えられる。また、その後、演出制御部151Fから中継基板14Fへの表示制御信号の送信が停止すると、切換回路141Fは、信号の入力元を切換え元に戻す。その結果、表示器54Fには、再び、CU3F側の表示制御に基づいた情報が表示される。
つまり、上記の例は、切換回路141Fは、演出制御部151Fおよび表示制御部350Fのうち、演出制御部151Fから入力される表示制御信号を優先して表示器54Fへ送信する構成である。通常時は表示制御部350Fのみから表示制御信号が切換回路141Fへと入力されるので、表示器54FにはCU3F側の表示制御に基づいた情報が表示され、大当り発生などの切換条件が成立して演出制御部151Fから表示制御信号が入力されると、その表示制御信号が優先されて表示器54Fへ送信され、表示器54Fの表示が切換えられる。
しかしながら、これに代えて、切換回路141Fは、演出制御部151Fおよび表示制御部350Fのうち、表示制御部350Fから入力される表示制御信号を優先して表示器54Fへ送信する構成を採用してもよい。
すなわち、切換回路141Fは、通常時は演出制御部151Fから常時受信する表示制御信号に基づいて表示器54Fに可変表示装置278Fの表示と連動する演出表示を行ない、遊技点や持点が残り少なくなどの所定の切換条件が成立してCU3F側からその旨を表示するための表示制御信号が入力されると、信号の入力元を演出制御部151Fから表示制御部350Fに切換えることにより、表示器54Fが遊技演出画面から遊技点や持点が残り少ない旨等を報知する画面に変化するようにしてもよい。
本実施の形態では、遊技玉数を表示する遊技玉数表示器29Fの表示制御はCU3Fではなく、遊技玉数の変動に直接的に関わるP台2Fによって行なわれるため、遊技玉数が遊技で使用されて減算され、あるいは遊技によって加算された場合に、その更新後の遊技玉数を即座に遊技玉数表示器29Fに反映させることができる。
仮に、遊技玉数表示器29Fの表示制御をCU3Fが行なうものとした場合には、P台2FからCU3Fに対して送信する遊技玉数の情報に基づいてCU3Fから遊技玉数表示器29Fへと表示制御信号が送られるものとなる、しかし、その場合、CU3FとP台2Fとの通信状況等によって、実際には遊技玉数が変化しているものの、その変化が遊技玉数表示器29Fにすぐに反映されないものとなるという不都合が生じるおそれがある。本実施の形態によれば、このような不都合が生じることを防止できる。
一方、表示器54FはCU3F側で表示制御するために、遊技玉数表示器29Fを表示制御するP台2Fがさらに表示器54Fをも表示制御する場合と比較して、P台2Fの表示制御負担を軽減できる。
ここで、表示器54Fの表示を切り替える具体例を挙げる。たとえば、通常時は表示器(タッチパネル)54にCU3Fの表示制御部350Fの表示制御に基づいたカード残額等の表示をし、大当り発生等の遊技状態の変化に応じて表示器54Fの表示を可変表示装置278Fの表示と連動したものに切換える例を挙げることができる。
あるいは、通常時は表示器(タッチパネル)54に可変表示装置278Fの表示と連動した表示(演出制御部151Fの表示制御に基づく)をし、遊技点の減少に応じて表示器54Fに遊技点が残り少ないことを報知する画像を表示する例を挙げることができる。
なお、演出制御部151Fから中継基板14Fに送信される表示制御信号で表示器54Fが表示動作する場合には、中継基板14Fは単に演出制御部151Fから送信されてきた信号を中継してそのまま表示器54Fに送信する機能を備えておけばよい。これに対して、表示器54Fを表示動作させるための表示制御信号の信号形態と、演出制御部151Fから送信される表示制御信号との信号形態とが異なる場合も考えられ、この場合には、中継基板14Fに切換回路141Fに加えて信号形態を変換する変換回路を設ければよい。
さらに、切換え条件成立時に演出制御部151Fから送信される表示制御信号によって表示器54Fに表示される演出画像と、同じく演出制御部151Fから送信される表示制御信号によって可変表示装置278Fに表示される画像とが同じものであってもよく、異なるものであってもよい。異なるものとした場合には、演出制御部151Fには可変表示装置278F用の画像データと表示器54F用の画像データとの2種類の画像データを記憶させておく必要がある。
また、遊技玉数表示器29Fは、主制御部161Fが表示制御する構成としてもよく、あるいは、主制御部161Fから演出制御部151Fへ遊技玉数に関するコマンドを送信することによって演出制御部151Fが表示制御する構成としてもよい。
以上、説明した本実施の形態によれば、P台2Fの表示器54Fには可変表示に関する演出情報を表示可能であるために、可変表示装置278Fと併せて演出効果の高い遊技を提供できる。しかも、表示器54FにCU3F側から送られてくる遊技情報を表示する条件が成立したときには、CU3Fによってその遊技情報を表示器54Fに表示するための表示制御が実行されるため、その条件の成立の際には表示器54Fを遊技演出ばかりでなくCU3Fによる遊技情報の表示にも活用でき、しかも遊技情報の表示に伴うP台2Fの表示制御負担も軽減できる。
<カードユニットおよびパチンコ機に発生した異常の通知処理>
図40は、相互認証の結果、異常を検知した場合の通知処理を説明するための説明図である。
図40を参照して、CU制御部323F、セキュリティ基板325F、払出制御部171F、あるいは主制御基板16Fにおいて異常が発生した場合には、図40の矢印で示す方向に対して通知が行なわれる。ここで言う異常には、CU制御部323F、セキュリティ基板325F、払出制御部171F、あるいは主制御基板16Fを、不正に製造された他のものに差し替えるとか、あるいはノイズ等により誤作動したり故障したりした場合や、断線等によるオフライン状態などが含まれる。図40に示される鍵管理サーバ800Fは、カードユニット3F内部の電子部品のシリアルID(SIDとも言う)毎に対応付けて、CU通信制御部のSIDと認証鍵とを記憶している鍵の管理サーバである。また、鍵管理サーバ800Fは、主制御基板16Fと互いに通信可能なサーバである。
まず、カードユニット3Fのセキュリティ基板325Fにより異常が発生した場合には、前述したCU制御部323Fとセキュリティ基板325Fとの間で行なわれる相互認証の結果、CU制御部323Fが異常を検知する。この相互認証では、後述するシリアルID認証と機器認証の他に、セッション鍵による機器認証も含まれている。
シリアルIDは、セキュリティ基板325FのシリアルID(基板シリアルID)であり、セキュリティ基板325Fのセキュリティチップ325bFを製造する段階において、該セキュリティチップ325bFのROMに記憶されている。また、CU3Fが遊技場に搬入された後、ホールサーバ801Fに接続されたときに、鍵管理センタの鍵管理サーバ800Fからホールサーバ801F経由で基板シリアルIDがダウンロードされてCU制御部323Fに記憶される。
CU制御部323Fがセキュリティ基板325Fの異常を検知した場合、CU制御部323Fはホールサーバ801Fにその旨を通知するとともに、カードユニット3Fの表示制御部350Fに異常報知コマンドを送信する。CU制御部323Fは、表示器312Fに異常発生した旨の表示を行なう制御を表示制御部350Fに行なわせるとともに、異常報知ランプ(図示せず)を点灯または点滅させて異常報知を行なう。さらに、CU制御部323Fは、外部通信部からホール用管理コンピュータへ異常が発生した旨の信号を送信する。
カードユニット3FのCU制御部323Fにより異常が発生した場合には、前述した相互認証によりセキュリティ基板325Fが異常発生を検知し、その旨を示す信号(異常通知信号)を払出制御部171Fに通知する。払出制御部171Fはそれを受けて異常発生した旨を主制御基板16Fへ通知する。主制御基板16Fは、前述と同様に、異常報知ランプを作動させる制御を行なうとともにホール用管理コンピュータへ異常が発生した旨の信号を送信する。
セキュリティ基板325Fが払出制御部171Fの異常を検知した場合には、その旨をCU制御部323Fへ通知し、CU制御部323Fがその旨をホールサーバ801Fへ通知する。
このように、セキュリティ基板325Fは、CU制御部323Fの異常を検知したときにはその旨を払出制御部171Fへ通知する一方、払出制御部171Fの異常を検知したときには、その旨をCU制御部323Fへ通知するものであり、セキュリティ基板325Fによる異常発生の通知先がそれぞれ異なる。その理由は、異常が発生した制御部に対して異常が発生した旨を通知しても、何ら異常報知のための制御が行なわれず、異常防止対策にはならないためである。しかも、セキュリティ基板325Fは、通信制御の機能は有しているものの異常報知制御の機能は有していない。よって、自ら異常報知の制御が行なえず、そのために必ず異常が発生した制御部とは反対側の制御部の方向に異常発生した旨の通知を行なうのである。なお、セキュリティ基板325Fからの異常発生の通知を受けた払出制御部171Fは、その旨を主制御基板16Fへ通知する。主制御基板16Fはその通知を受けて、前述と同様の異常報知のための制御を行なう。
払出制御部171Fに異常が発生した場合には、その旨がセキュリティ基板325Fにより検知され、異常が発生した旨がCU制御部323Fへ通知され、CU制御部323Fは前述した異常報知制御を行なうとともにホールサーバ801Fへ異常が発生した旨を通知する。また、払出制御部171Fに異常が発生した場合には、主制御基板16Fが異常発生した旨を検知し、その通知を受けて前述した異常発生報知用の制御を行なう。
払出制御基板17Fは、前述したように、セキュリティ基板325Fに異常が発生した場合にはそれを検知して主制御基板16Fへ通知する一方、主制御基板16Fに異常が発生した場合にはそれを検知してセキュリティ基板325Fへ異常が発生した旨を通知する。この払出制御基板17Fも、前述したセキュリティ基板325Fと同様に、異常が発生した旨を検知した場合にはその異常が発生した制御部に対して通知を行なっても異常報知用の制御が行なわれないために、異常が発生した制御部とは反対側の制御部あるいは制御基板に通知を行なう。なお、セキュリティ基板325Fと払出制御基板17Fとは、異常報知ランプや異常報知用表示器等の異常報知手段が接続されておらず、異常を検知しても自ら異常報知制御する機能を有していない。なお、上記の説明では、セキュリティ基板325Fと払出制御基板17Fとは、異常報知ランプや異常報知用表示器等の異常報知手段が接続されておらず、異常を検知しても自ら異常報知制御する機能を有していないこととして説明したが、セキュリティ基板325Fと払出制御基板17Fとに異常報知の機能を設け、直接異常を発生した旨を通知させてもよい。
<カードユニット側とパチンコ機側との送受信態様>
次に、図41は、カードユニット3F側とパチンコ機2F側とのそれぞれで記憶している各種データの内の主なものおよびその送受信態様を示す模式図である。図41を参照して、カードユニット3F側(CU側)とパチンコ機2F側(P台側)とのそれぞれで記憶している各種データの内の主なものおよびその送受信態様を説明する。
本実施の形態においては、P台2F側において遊技玉数の変動を算出して現在の最新の遊技玉数を記憶・管理している。CU3F側においても現在の遊技玉数の算出・記憶を行なっているが、その遊技玉数はP台2F側から送信されてきた情報に基づいたものである。一方、持玉(カード持玉数)や貯玉数、カード残額(残額)は、CU3F側において管理・記憶している。
図41では、CU3F側のCU制御部323Fに設けられているRAMの記憶データと、P台2F側の払出制御基板17Fに搭載されているRAMの記憶データとを示している。まず、P台2F(パチンコ機2F)とCU3F(カードユニット3F)とが遊技場に設置されて初めて電気的に接続された状態で電源を立上げたときに、P台2F側の払出制御基板17Fは、主制御基板16FからメインチップID(主制御チップID)を送信してもらい、そのメインチップIDをCU3F側に送信するとともに、払出制御基板17F自体が記憶している払出チップID(払出制御チップID)をCU3F側へ送信する。
CU3F側では、それら送信されてきたメインチップIDと払出チップIDとを記憶する。次に、接続時刻すなわちCU3F側とP台2F側とが接続されて通信が開始された時刻のデータがCU3F側からP台2F側へ送信され、P台2F側ではその送信されてきた接続時刻を記憶する。
この状態で、メインチップID、払出チップIDおよびCU3F側で識別された接続時刻の3つの情報がCU3F側とP台2F側とに記憶されることとなる。それ以降の電源投入時においては、P台2F側からCU3F側へそれら3つの情報、すなわち、メインチップIDと払出チップIDと前回の接続時刻データとが送信される。
CU3F側では、それら送信されてきたデータと既に記憶しているデータとを照合し、前回と同じP台2Fが接続されているか否かを判別する。なお、接続時刻のデータは、電源が立上げられる度にCU3F側とP台2F側との通信が開始された新たな接続時刻データがCU3F側からP台2F側へ送信されてその新たな接続時刻データをP台2F側において記憶することとなる。
CUおよびP台の双方は、電文に「通番」を付加して送信する。また、CUおよびP台の双方は、相手から受信した「通番」を記憶する。「通番」には、「通常通番」、「加算通番」および「計数通番」の3種類がある。「通常通番」は、電文のシーケンス番号を示す。「通常通番」は、CU3F側(一次局側)が初期値を「1」として送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する。ただし、再送時は、「通常通番」をカウントアップしない。P台2F側(二次局側)は受信した通番をそのまま送信する。なお、通番の連続性が成立しない場合は無応答となる。「加算通番」はCU3FがP台2Fに対して遊技玉の加算を要求する際に用いられる通番である。「計数通番」は、P台2FがCU3Fに対して遊技玉の計数を要求する際に用いられる通番である。
通常通番の更新権はCU3Fのみが有する。CU3Fは、送信した通常通番と同じ通常通番が返信されてきたときに、通常通番をバックアップ記憶した上で、更新した通常通番を送信する。加算通番の加算更新権はCU3Fのみが有する。CU3Fは、加算要求をする場合には、それまで通信に用いていた加算通番に+1した加算通番をP台2Fへ送信する。P台2Fは、要求を承諾するときには、同じ加算通番を返信する。要求を拒否するときには、前回、受信した加算通番(今回受信した加算通番−1)を返信する。計数通番の加算更新権はP台2Fのみが有する。P台2Fは、計数要求をする場合には、それまで通信に用いていた計数通番に+1した計数通番をCU3Fへ送信する。CU3Fは、要求を承諾するときには、同じ計数通番を返信する。要求を拒否するときには、受信した計数通番(今回受信した計数通番−1)を返信する。
以下では、「通常通番」について、CU3Fが送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する構成について説明する。しかし、本発明は当該構成に限定されるものではなく、P台2FおよびCU3Fのそれぞれが、またはP台2Fが送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信し、他方は受信した通番をそのまま送信する構成であってもよい。
また、「加算通番」および「計数通番」は、それぞれ、加算要求の処理および計数要求の処理においてカウントアップされる特別な通番である。以下では、この「加算通番」および「計数通番」がカウントアップされる際、「通常通番」もカウントアップする構成について説明する。しかし、本発明は当該構成に限定されるものではなく、「加算通番」および「計数通番」がカウントアップされる際に「通常通番」のカウントアップを停止する構成であってもよい。なお、以下では、「通常通番」を単に「通番」と称する。また、「加算通番」および「計数通番」を併せて「要求通番」とも称する。
P台2F側からCU3F側へは、最新遊技台情報(カウント中の遊技台情報)が送信される。この最新遊技台情報は、P台2F側の払出制御部171F(図38参照)のRAMの最新遊技台情報記憶領域に記憶されている。具体的には、加算玉数カウンタの情報と、減算玉数カウンタの情報と、計数玉数カウンタの情報とが含まれる。なお、遊技玉数は、最新遊技台情報に含まれず、後述するように遊技玉数カウンタのカウント値としてP台2F側からCU3F側へ送信している。しかし、これに代えて、あるいは遊技玉数カウンタに加えて、遊技玉数も最新遊技台情報に含めてもよい。
これらのカウンタの情報が、まとめてレスポンスとしてCU側へ送信される。加算玉数カウンタは、加算玉数をカウントするカウンタである。加算玉は、「賞球玉数×入賞個数」と「バック玉数」との和である。なお、バック玉とはファール玉のことである。つまり、加算玉とは、加算玉カウンタが遊技玉に加算すべき数を示す。減算玉数カウンタは、減算玉数をカウントするカウンタである。減算玉は、「発射玉数」である。つまり、玉上げスイッチ(上)41aFのオンからオフへの出力変化により検出された玉数である。なお、「減算玉数」には、「計数玉数」は含まれない。計数玉数カウンタは、計数玉数をカウントするカウンタである。計数玉は、「計数操作によって遊技玉から持玉に変換された玉数」である。ここで、「賞球玉」は、入賞口へ玉が入賞することにより払出される玉であり、セーフ玉である。「発射玉」は、遊技機が発射した玉であり、バック玉がある場合はバック玉を減算した玉数が発射玉数となる。「バック玉」は、発射玉が盤面上に跳出せずに戻ってきた玉である。「アウト口通過玉」は、アウト口154Fを通過した玉であり、アウト玉とセーフ玉の合計玉数がアウト口通過玉数を意味する。
たとえば、遊技領域27Fに打込まれたパチンコ玉が入賞して主制御基板16Fから入賞情報が払出制御基板17Fへ送信されてきたときに、その入賞情報に基づいて遊技玉を加算すべき加算玉数を加算玉数カウンタがカウントし、その加算玉数カウンタの値(加算玉数)をP台2F側からCU3F側へ送信する。また、パチンコ玉が遊技領域27F内に発射されていることによる玉上げスイッチ(上)41aFのオンからオフへの出力変化に基づいて減算玉数カウンタが発射玉数を減算玉数としてカウントし、その減算玉数カウンタの値(減算玉数)をP台2F側からCU3F側へ送信する。
あるいは、払出制御部171Fは、計数ボタン28Fの押下により、遊技玉数を計数玉数としてカウントし、その計数玉数カウンタの値(計数玉数)をP台2F側からCU3F側へ送信する。
P台2F側においては、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、および計数玉数カウンタの値をCU3F側へ送信する毎に、それらカウント値を前回遊技台情報記憶領域(払出制御部171FのRAM等)にバックアップデータとして記憶(書換え)した後、最新遊技台情報としての加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、および計数玉数カウンタの値を0クリアする(遊技玉数カウンタを除く)。なお、本実施の形態において「クリア」とは「初期化」と同じ意味である。
その結果、前回遊技台情報(直前に送信した遊技台情報)の記憶エリアに、直前にCU3F側に送信した遊技台情報である、加算玉数、減算玉数、および計数玉数のデータがバックアップデータとして記憶される。このバックアップデータは、P台2F側からCU3F側へ最新遊技台情報が送信されなかった場合に、次の送信に際して今回の各カウンタの値ばかりでなくその送信されなかった前回の各カウンタの値をも送信できるようにするためのものである。この前回遊技台情報に、直前に送信した遊技玉数をさらに加えて記憶するようにしてもよい。
また、払出制御基板17Fは、入賞の発生、玉の発射、バック玉の発生、および計数玉の発生(遊技玉から持玉への変換)に応じて、遊技玉数カウンタの値を更新し、その更新後の遊技玉数カウンタの値を遊技玉数としてCU3F側に送信する。
CU3F側においては、RAM内の累計データ記憶領域に、遊技玉数、カード持玉数(単に、持玉数とも言う)、貯玉数、残額、総加算玉数(加算玉数累計)、総減算玉数(減算玉数累計)、およびカード挿入時持玉数を記憶している。なお、カード持玉数は、カード挿入時持玉数から持玉払出数(カード持玉数から遊技玉数に変換した玉数)を減算し、計数玉数を加算した玉数である。つまり、カード持玉数は、現時点で遊技者が所有している持玉数である。
P台2F側から送信されてきた加算玉数カウンタの値(加算玉数)に基づいて総加算玉数を加算して玉数を更新する。また、P台2F側から送信されてきた減算玉数カウンタの値(減算玉数)に基づいて総減算玉数を減算して玉数を更新する。さらに、P台2Fから送信されてきた計数玉数カウンタの値に基づいてカード持玉数を加算して更新する。このように、CU3Fは、P台2Fより逐一送信されてくる最新遊技台情報によって総加算玉数、総減算玉数、カード持玉数を更新することで最新のそれらの情報を管理することが可能となる。
CU3Fは、図示のとおり、遊技玉を記憶する領域を備えているとともに、P台2F側から遊技玉数カウンタのカウント値(遊技玉数または遊技玉トータル個数情報とも言う)も受信している。CU3Fは、遊技玉を記憶する領域を以下の手順で更新する。すなわち、CU3Fは、P台側から送信されてきた加算玉数カウンタの値(加算玉数)、減算玉数カウンタの値(減算玉数)、および計数玉数カウンタの値に基づいて、記憶している遊技玉数を更新するとともに、同じタイミングでP台側から送信されてきた遊技玉数カウンタのカウント値と、更新後の遊技玉数とが一致しているか否かを判定する。一致していれば、遊技の続行を許容するが、一致していなければ、エラー状態に移行する制御を行なう。
その結果、たとえば、異常報知ランプや表示器312Fによりエラー報知が行なわれ、あるいは、ホール用管理コンピュータやホールサーバ801Fにエラーが発生した旨のエラー通知信号が送信される(この場合、ホール用管理コンピュータやホールサーバ801Fによるエラー報知が行なわれるようにしてもよい)。その結果、係員による人為的な対応を促す所定の報知が行なわれる。
なお、エラー状態に移行して遊技を停止させることに代えて、CU3F側で記憶している遊技玉数をP台2F側から送信されてきた遊技玉数カウンタのカウント値に置き換えるようにしてもよい。または、それに代えて、CU3F側で管理している遊技玉数と、P台2F側で記憶している遊技玉数との平均値に補正してもよい。
このように、本実施の形態では、CU3F側にも遊技玉数を記憶させているが、その遊技玉数がP台2F側で管理記憶している遊技玉数と整合するか否かの判定を行なえるようにしている(CU3F側機能)。そのため、仮に不正行為その他の事情で、P台2F側で記憶している遊技玉数がCU3F側で記憶している遊技玉数と一致しない状況が発生しても、その旨をチェックできる。なお、ここでは、CU3F側にその判定機能を設けたが、たとえば、CU3Fと接続されるホールサーバ801Fまたはホール用管理コンピュータによって、CU3F側で記憶している遊技玉数とP台2F側で記憶している遊技玉数とを受信し、両者が整合しているか否かの判定を行なうものとしてもよい。
図41に示すように、CU3Fは、カード持玉数、貯玉数を記憶する記憶領域と、受付けた(挿入された)カードのカード残額を記憶する記憶領域と、総加算玉数(加算玉数累計)、総減算玉数(減算玉数累計)およびカード挿入時持玉を記憶する記憶領域をさらに有する。CU制御部323F(図38参照)は、貯玉の使用を要求する入力(たとえば、CU3Fに設けられた再プレイボタン319Fの押圧入力(ただし、持玉無しのとき))に応じて貯玉を記憶する記憶領域から所定数の貯玉を減算する。
CU制御部323F(図38参照)は、持玉の使用を要求する入力(たとえば、持玉有のときのCU3Fに設けられた再プレイボタン319Fの押圧入力(ただし、持玉有のとき))に応じて持玉を記憶する記憶領域から所定数の持玉を減算する。さらに、CU制御部323F(図38参照)は、カード残額の使用を要求する入力(たとえば、玉貸ボタン321Fの押圧入力)に応じてカード残額を記憶する記憶領域から所定値を減算する。
遊技者所有の遊技用価値(たとえばプリペイド残額、持玉数、あるいは貯玉数)から価値を引落として遊技に使用する操作を遊技者が行なった場合に、その引落とし分の玉数を遊技玉数カウンタに加算するための加算玉数がCU3F側からP台2F側へ送信される。P台2F側では、それを受けて、遊技玉数カウンタを加算更新する。
本実施の形態に係る遊技システムでは、一方、遊技者所有の遊技用価値を引落としてドリンク等に交換するといういわゆるワゴンサービスのオーダ等を受付けることが可能である。ただし、遊技玉でワゴンサービスを受けることが制限されており、持玉でしかワゴンサービスを受けることができない。これは、各台計数機が配備された従来の封入式のパチンコ機において、皿に残っている計数前の玉を手で掴み出してワゴンサービスに用いることを禁止するようなイメージである。
このため、本実施の形態では、ワゴンサービスを行なう操作が実行されたときに、持玉数がワゴンサービスの希望メニューに対応する玉数に満たない場合、遊技者に計数操作を促すように構成されている。その際に遊技者が計数操作を実行すると、その操作に基づく計数玉数がP台2F側からCU3F側へ送信される。CU3F側では、それを受けて、遊技玉数を減算し、カード持玉数を加算して更新する。
<通信で用いられるフレーム構成>
次に、本実施の形態に係るCU3FとP台2Fとの間での通信について、さらに詳しく説明する。当該通信で用いられる電文は、所定のフォーマットからなるフレームで構成されている。送信データ(電文)は、必ず1フレーム単位で送信される。つまり、電文の分割送信は行なわない。また、連続で電文を送信する場合は、1ミリ秒以上の間隔をあける。
1フレームの送信データは、データ長、通常通番、加算通番、計数通番、コマンド、データ部を含む。「データ長」は、送信データのデータ長(通番〜データ部(業務電文範囲))を示す。「コマンド」は、電文のコマンドコードである。「データ部」は、電文のデータである。
<CUとP台との間で送受信するコマンドおよびレスポンス>
次に図42を参照して、カードユニット(CU)3Fとパチンコ機(P台)2Fとの間で送受信されるコマンドおよびレスポンスの概略を説明する。
図42には、送信方向および送信されるデータがコマンドかレスポンスかの別と送信情報の名称とその概略が示されている。
<<1.リカバリ要求、2.リカバリ応答>>
まず、CU3FからP台2Fに対してリカバリ要求という名称のコマンドが送信される。このリカバリ要求のコマンドは、P台2Fに対してリカバリ情報を要求するものである。このリカバリ要求に対応して、P台2FからCU3Fに対してリカバリ応答という名称のレスポンスが送信される。このリカバリ応答のレスポンスは、CU3Fに対してリカバリ情報を通知するものである。
リカバリ要求のコマンドは、CU3Fが認証を完了をした後にCU3FからP台2Fに対して送信される。リカバリ要求のコマンドは、CU3FからP台2Fに対してリカバリ情報を要求し、CU3Fが認証完了後、最初に同コマンドを送信する。リカバリ要求は、「通番」、「コマンド」、「前回最終送信通番」、「前回最終送信計数通番」、「店舗コード」および「SC基板ID」が含まれている。「通番」は、シーケンス番号(1〜255)である。「コマンド」は、状態情報要求のコマンドコードであり、16進表現のバイナリデータで示してある。
「前回最終送信通番」は、前回接続時にP台2Fに対して最後に送信した状態情報要求のコマンドの通番である。「前回最終送信通番」が“0”の場合、記憶している通番が無い状態を示している。なお、「前回最終送信通番」は、P台2Fにおいて状態情報応答を送信時に、CU3Fにおいて状態情報応答受信時に「通番」をP台2F、CU3F側ともに前回最終送信通番(通番)として記憶する通番である。
「前回最終送信計数通番」は、前回接続時にP台2Fに対して最後に送信した状態情報要求のレスポンスの計数通番である。「前回最終送信計数通番」は、“0”の場合、記憶している通番が無い状態を示している。なお、「前回最終送信計数通番」は、P台2Fにおいて状態情報応答を送信時に、CU3Fに状態情報応答受信時に計数通番をP台2F、CU3F側ともに前回最終送信計数通番として記憶する通番である。
P台2Fのリカバリ処理(計数玉数)において、セキュリティ基板325Fから通知された「店舗コード」および「SC基板ID」と、P台2Fで保持している「店舗コード」および「SC基板ID」との一致判定を行ない、一致している場合には以下の処理を行なう。不一致の場合には、計数前の遊技球数に戻す。
P台2FはCU3Fより通知された「前回最終送信計数通番」を参照して、CU3Fが計数要求に対する計数処理を実施していなかった場合は計数要求がなかったものとする。この場合、P台2Fは自らCU3Fに通知した計数要求に対応する遊技玉の減算処理を実行しない。一方、P台2FはCU3Fより通知された「前回最終送信計数通番」を参照して、CU3Fが計数処理を実施済と判定したときには計数前の遊技玉数から計数玉数を減算して遊技玉を確定する。なお、P台2Fが保持している店舗コードが全て“0”または“1”の場合は、店舗コードが一致していると判定する。
リカバリ応答のレスポンスは、CU3Fに対してP台2Fで保持しているリカバリ情報を応答するものである。リカバリ情報は、「通番」、「コマンド」、「前回最終送信通番」、「前回挿入中カードID」、「前回カード挿入時刻」、「前回最終送信加算通番」、「遊技情報格納有無」、「前回遊技台情報」および「前回遊技情報」を含んでいる。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
「前回最終送信通番」は、前回接続時にCU3Fに対して最後に送信した状態情報応答のレスポンスに含まれる通番のデータであり、“0”のときは保持している通番がない場合である。「前回挿入中カードID」は、前回接続時に挿入中だったカードのカードIDのデータであり、“0”のときは挿入中のカードがない場合である。P台2Fの払出制御部171Fは、CU3Fから送信される情報に基づいて挿入中であったカードIDを記憶保持している。
「前回カード挿入時刻」は、前回接続時に挿入中だったカードの挿入時刻のデータであり、“0”のときは挿入中のカードがない場合である。このデータも、年情報を2桁YY、月情報を2桁MM、日情報を2桁DD、時間情報を2桁hh、分情報を2桁mm、秒情報を2桁ssで表されるデータである。「前回最終送信加算通番」は、前回接続時にCU3Fに対して最後に送信した状態情報応答のレスポンスに含まれる加算通番であり、“0”のときは当該加算通番がない場合である。「遊技情報格納有無」は、遊技情報を格納していない場合“0x00”、遊技情報を格納している場合“0x01”である。
「前回遊技台情報」は、CU3Fに前回通知した遊技台情報であり、「遊技玉数」、「発射玉数」、「アウト口通過玉数」、「総賞球玉数」、「計数玉数」および「計数通番」の情報を含んでいる。「遊技玉数」は、CU3Fに前回通知した遊技玉数である。「発射玉数」は、CU3Fに前回通知した発射玉数である。「アウト口通過玉数」は、CU3Fに前回通知したアウト口通過玉数である。「総賞球玉数」は、CU3Fに前回通知した総賞球玉数である。「計数玉数」は、CU3Fに前回通知した計数玉数である。「計数通番」は、CU3Fに前回通知した計数通番である。
「前回遊技情報」は、CU3Fに前回通知した遊技情報であり、「遊技情報数」、「種別情報1」〜「種別情報n」、「賞球情報1」〜「賞球情報n」の情報を含んでいる。「遊技情報数」は、CU3Fに前回通知した遊技情報の個数(0〜n)である。なお、n=0〜22で可変長である。「種別情報1」は、CU3Fに前回通知した遊技種別情報1である。「種別情報n」は、CU3Fに前回通知した遊技種別情報nである。「賞球情報1」は、CU3Fに前回通知した遊技賞球情報1である。「賞球情報n」は、CU3Fに前回通知した遊技賞球情報nである。
なお、「前回最終送信加算通番」は、CU3Fにおいて状態情報要求を送信時、P台2Fにおいて状態情報要求受信時に、CU3F側、P台2Fともに前回最終送信加算通番として記憶する通番である。
P台2Fのリカバリ処理(遊技情報)において、セキュリティ基板325Fから通知された「店舗コード」および「SC基板ID」と、P台2Fで保持している「店舗コード」および「SC基板ID」との一致判定を行ない、「店舗コード」が不一致の場合には、リカバリデータを無しとして処理する。一致している場合には以下の処理を行なう。
遊技情報のリカバリデータがある時は「遊技情報格納無」を格納無:0x00にし、「前回遊技台情報」および「前回遊技情報」にP台2Fが保持しているリカバリデータをセットする。遊技情報のリカバリデータがない時または前回最終送信通番が0の時は「遊技情報格納有無」を格納無“0x00”にし、「前回遊技台情報」および「前回遊技情報」をALL“0”をセットする。なお、P台2Fが保持している店舗コードが全て“0”または“1”の場合は、店舗コードが一致していると判定する。
なお、また、CU3Fは、P台2Fより通知された「前回最終送信通番」の処理を実施していなかった場合、前回遊技台情報を使用してリカバリ処理を行なう。なお、「前回最終送信通番」の処理を実施している場合は、CU3Fは、前回遊技台情報のみ使用してリカバリ処理を行なう。ただし、計数玉数のリカバリは実施しない。
また、通信相手の不一致等(たとえばCU3FまたはP台2Fの交換等)でリカバリ処理が実施できない場合、P台2Fの表示情報を元にPOSで手補正することが考えられる。たとえば、P台2Fの表示情報は、可変表示装置278Fの液晶表示画面を利用して表示することが考えられる。あるいは、P台2Fに対して、払出制御部171Fが制御する表示器をさらに設けておき、その表示器に対して手補正のための情報を表示することも考えられる。なお、POSとは、景品管理システムのことであり、景品交換や景品の管理を行なうものである。また、POSは、景品交換や景品の管理を行なうものに限定されず、店舗で商品を販売するごとに商品の販売情報を記録し、集計結果を在庫管理やマーケティング材料として用いる一般的な販売時点管理(Point Of Sales system)であってもよい。
<<3.リカバリ要求2、4.リカバリ応答2>>
CU3FからP台2Fに対してリカバリ要求2という名称のコマンドが送信される。このリカバリ要求2のコマンドは、P台2Fに対して加算リカバリ情報を通知するものである。このリカバリ要求2に対応して、P台2FからCU3Fに対してリカバリ応答2という名称のレスポンスが送信される。このリカバリ応答2のレスポンスは、CU3Fに対して加算リカバリ情報処理結果を通知するものである。
リカバリ要求2のコマンドは、P台2Fに対して加算リカバリ情報を通知するものであり、「通番」、「コマンド」、「前回最終送信加算通番」および「加算玉数」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。リカバリ要求2は、P台2Fにおいて加算玉リカバリ処理を実施する必要有とCU3Fが判定したときに送信される。CU3Fは、P台2Fより受信したリカバリ応答に含まれる「前回最終送信加算通番」と自身で記憶している「前回最終送信加算通番」とを比較して一致している場合には加算玉リカバリ処理の必要無と判定し、不一致の場合には加算玉リカバリ処理の必要有と判定する。加算玉リカバリ処理の必要有と判定したときにはリカバリ要求2を送信する。
リカバリ要求2に含まれる「前回最終送信加算通番」は、前回接続時にP台2Fに対して最後に送信した状態情報要求のコマンドの加算通番のデータであり、「加算玉数」は、遊技玉の加算玉数のデータである。
次に、P台2Fのリカバリ処理について詳しく説明する。P台2Fのリカバリ処理は、P台2Fがリカバリ要求2に基づいて、CU3Fより通知された「前回最終送信通番」の処理を実施していなかった場合、加算玉数を参照して遊技玉に対して加算を行なう処理である。
リカバリ応答2のレスポンスは、CU3Fに対してP台2Fで加算リカバリ情報の処理結果を通知するもので、「通番」、「コマンド」および「リカバリ結果」を含んでいる。「リカバリ結果」は、“0x00”の場合リカバリ結果OK、“0x01”の場合リカバリ結果NGである。なお、P台2Fが加算玉数を受けられない状態の場合はリカバリ結果として処理NGを応答する。
<<5.通信開始要求、6.通信開始応答>>
CU3FからP台2Fに対して通信開始要求のコマンドが送信される。この通信開始要求のコマンドは、P台2Fに対して通信開始を要求するものである。この通信開始要求に対応して、P台2FからCU3Fに対して通信開始応答のレスポンスが送信される。この通信開始応答のレスポンスは、CU3Fに対して通信開始を応答するものである。
通信開始要求のコマンドは、P台2Fに対して正常に通信開始したことを通知するものである。通信開始要求を受信したP台2Fは、それまで記憶していたリカバリ情報をクリアする。通信開始要求のコマンドは、「通番」、「コマンド」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。なお、CU3Fは、通信開始要求後、計数通番を“0”(初期値)に、P台2Fも通信開始要求受信後、計数通番を“0”(初期値)にする。
通信開始応答のレスポンスは、CU3Fに対して、正常に通信開始したことを通知するものであり、CU3Fが、リカバリ情報をクリアする。通信開始応答のレスポンスは、「通番」、「コマンド」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
<<7.通信終了要求、8.通信終了応答>>
CU3FからP台2Fに対して通信終了要求のコマンドが送信される。この通信終了要求のコマンドは、P台2Fに対して通信終了を要求するものである。この通信終了要求に対応して、P台2FからCU3Fに対して通信終了応答のレスポンスが送信される。この通信終了応答のレスポンスは、CU3Fに対して通信終了を応答するものである。
通信終了要求のコマンドは、P台2Fに対して正常に通信終了したことを通知するものであり、「通番」、「コマンド」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
通信終了応答のレスポンスは、CU3Fに対して、正常に通信終了したことを通知するものであり、CU3FおよびP台2Fが、該通知以降、通信を停止し再起動待ちとする。通信終了応答のレスポンスは、「通番」、「コマンド」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
<<9.状態情報要求>>
CU3FからP台2Fに対して状態情報要求のコマンドが送信される。この状態情報要求のコマンドは、P台2Fに対してCU3Fの状態を要求するものである。CU3Fはこのコマンドを使用して、P台2Fの状態を定期的に確認する。また、状態情報要求のコマンドには、図41に示したCU3F側からP台2F側へ向かう加算玉数が含まれている。
この状態情報要求の具体的データには、「通番」、「コマンド」、「CU状態」、「加算玉数」、「加算通番」および「計数通番」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
「CU状態」は、P台2Fに対して通知するCU3Fの状態を表わし、Bit0が“1”のときにカード挿入中を、“0”のときカード未挿入をそれぞれ示している。つまり、Bit0は、CU3Fにカード(一般カード/会員カード)が挿入されている状態を表わしている。また、CU3Fのカードストック部に予めストックされているストックカード(一般0円0玉カード)への入金により一般カード挿入中となる。
Bit1が“1”のときカードユニット開店中を、“0”のときカードユニット閉店中をそれぞれ示している。つまり、Bit1は、CU3Fの状態により、P台2Fに対してカードユニット開店状態を通知する。カードユニット開店中を通知するタイミングは、たとえば、開店完了時である。カードユニット閉店中を通知するタイミングは、たとえば、閉店時である。なお、P台2Fは同状態が開店中から閉店中に変化時、保持している遊技玉を全て計数玉数として状態情報応答にてCU3Fに通知する。
Bit2が“1”のときカード返却準備中を、“0”のときカード返却準備中以外をそれぞれ示している。CU3Fは、カード返却、簡易離席、および食事休憩のそれぞれの操作時に、このビットを立てることによって、P台2Fに対して「カード返却準備中」を一定時間(10秒)通知する。P台2Fは、計数ボタン28Fの操作が検出されたときに、このカード返却準備中のビットがオンの状態情報要求を受信していれば、計数ボタンを1回操作したか複数回操作したかに関わらず、あるいは操作継続時間に関わらず、記憶している遊技玉を全て計数玉数として状態情報応答にてCU3Fに通知する。
Bit3が“1”のとき遊技玉加算要求を、“0”のとき遊技玉加算要求無をそれぞれ示している。つまり、Bit3は、玉貸、持玉払出、および貯玉払出の操作時に遊技玉の加算(加算玉数)を要求する。
Bit4が“1”のとき計数玉受領完了を、“0”は計数玉未受領をそれぞれ示している。Bit4は、計数玉受領時に受領完了したことをP台2Fに通知する。つまり、状態情報応答のレスポンス「計数玉数」の送達を確認するために用いている。
Bit5が“1”のときカード抜き取り待ち中を、“0”はカード抜き取り完了をそれぞれ示している。Bit5は、CU3Fからカード抜き取り待ちとなっている状態をP台2Fに通知する。なお、Bit6〜Bit7は未使用である。
「加算玉数」は、遊技玉の加算玉数であり、CU状態のBit3が“1”のときにのみ加算玉数のデータが有効となる。「加算通番」は、加算用シーケンス番号(0〜255)であり、遊技玉加算要求時にシーケンス番号を更新(+1)して通知する。「計数通番」は、計数用シーケンス番号(0〜255)であり、計数要求時に受信した計数通番をそのまま通知する。ただし、計数通番の連続性が成立しない場合は計数受領を出さない。
<<10.状態情報応答>>
状態情報要求に対応して、P台2FからCU3Fに対して状態情報応答のレスポンスが送信される。この状態情報応答のレスポンスは、CU3Fに対してP台2Fの情報・状態を通知するものである。状態情報応答のレスポンスには、図41に示した最新遊技台情報や遊技玉数が含まれている。
この状態情報要求の具体的データには、「通番」、「コマンド」、「遊技玉数」、「発射玉数」、「アウトロ通過玉数」、「総賞球玉数」、「計数要求玉数」「計数通番」、「発射強度」、「遊技台状態」、「不正検知情報」および「遊技情報」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
「遊技玉数」は、現在の遊技玉数(加算・減算を演算した結果の遊技玉数)である。「遊技玉数」は、CU3Fが後述する「総賞球玉数」「発射玉数」および「計数玉数」を使用してCU3Fの保持している遊技玉数を計算する。その後、CU3Fは、計算したCU3Fの遊技玉数と、P台2Fの遊技玉数とが一致するかをチェックする。
「発射玉数」は、発射個数(送信時に複数発射された玉がある場合は合算する)である。ただし、バック玉数がある場合はバック玉数分を減算する。つまり、「発射玉数」(減算)は、CU3Fが保持している遊技玉数から減算するデータである。カードを保持してない状態で該データを受信した場合、CU3Fは遊技玉数の減算を行なわない。また、CU3Fは、CU3F自体の保持している遊技玉数が0玉の場合、減算を行なわない。
「アウト口通過玉数」は、アウト口154Fを通過した玉の個数(送信時に複数の通過玉がある場合は合算する)である。
「総賞球玉数」は、賞球情報1−nの賞球玉数の合計である。この賞球情報1−nとは、たとえば始動口、大入賞口、入賞口(普通入賞口)等の入賞口種別毎の賞球玉数のことである。なお、「総賞球玉数」(加算)は、CU3Fより送信する「加算要求玉数」は含まない。また、CU3Fは保持している遊技玉数に総賞球玉数のデータを加算する。カードを保持していない状態で総賞球玉数のデータを受信した場合、CU3Fは遊技玉数の加算は行なわない。
「計数要求玉数」は、計数要求した遊技玉の個数である。つまり「計数玉数」(減算)は、CU3Fが保持している遊技玉数から減算し、カード持玉数に加算するデータである。なお、P台2FからCU3Fに送信する減算玉数のデータに計数玉数は利用しない。また、カードを保持してない状態で該データを受信した場合、CU3Fは遊技玉数の減算を行なわない。また、CU3Fは、CU3F自体の保持している遊技玉数が0玉の場合、減算を行なわない。
ただし、カードユニット開店状態が開店中から閉店中に変化した場合は、遊技機が保持している遊技玉を計数して計数玉数として設定する。カードユニット開店状態が開店中のときには計数ボタン28Fの操作が行なわれたことにより遊技玉を計数して計数玉数として設定する。しかし、カードユニット開店状態が開店中から閉店中に変化した場合は、計数ボタン28Fの操作を待つことなく自動的に遊技玉を計数して計数玉数として設定する。
「計数通番」は、計数用シーケンス番号(0〜255)であり、計数要求時にシーケンス番号を更新(+1)して通知する。
「発射強度」は、遊技玉の発射するための強度である。
「遊技台状態」は、CU3FからP台2Fに対して状態情報要求のコマンドが送信された時点の、P台2Fの状態を示し、「遊技台状態1」、「遊技台状態2」、「遊技台状態3」、および「遊技台エラー状態」の情報を含んでいる。
「遊技台状態1」のBit0は、遊技を許可しているか、禁止しているかを示しており、“0”のときに遊技許可中であり、“1”のとき遊技禁止中である。Bit1は、ファン(遊技者)がプレイ中(玉を発射している)か否かを示しており、0”のとき待機中(ファンが球を発射してない状態)、“1”のとき遊技中(ファンが球を発射している状態)である。ただし、遊技玉が有り、発射ハンドル(打球操作ハンドル25F)をタッチした状態(タッチセンサに触れた状態)で遊技中となる。
Bit2は、遊技玉の有無(遊技玉無の検知)を示している。“0”のとき遊技玉数有、“1”のとき遊技玉数無である。Bit3は、玉の発射が停止している状態で、全ての発射した玉の行方が確定しているか否かを示している。つまり、遊技領域27F内の浮遊玉が全て回収されたか否か示している。ただし、発射停止スイッチ(単発打ちスイッチとも言う)による玉の発射停止は除く。“0”のとき遊技未完了(全ての玉の行方が未確定の状態)、“1”のとき遊技完了(全ての玉の行方が確定している状態)である。なお、P台2Fは、玉の発射を停止してから15秒以上遊技の完了を確認できなかった場合、タイムアウトし、遊技完了とする。
Bit4は、遊技玉の計数要求の有無(計数ボタン押下の有無)を示しており、“0”のとき要求無、“1”のとき計数開始時の計数玉の払出要求がある場合である。P台は、計数操作が検出されたときに、この計数要求ONの状態情報応答をCU3Fへ送信し、計数要求が受領されたか否かを確認する。“1”のとき計数要求である。Bit5は、遊技玉加算の処理結果を示しており、“0”のとき加算OK、“1”のとき加算NGである。Bit6〜Bit7は予備である。
「遊技台状態2」のBit0は、大当り情報の大当り1(全ての大当り)を表わし、全ての大当り中“1”をセットする。Bit1は、大当り情報の大当り2(大当り+小当り)を表わし、全ての大当り中および小当り中“1”をセットする。Bit2は、大当り情報の大当り3(出玉大の大当り)を表わし、出玉が大きい大当り中“1”をセットする。Bit3は、大当り情報の大当り4(出玉小の大当り)を表わし、出玉が小さい大当り中“1”をセットする。Bit4は、大当り情報の大当り5(出玉中の大当り)を表わし、出玉が中間の大当り中“1”をセットする。Bit5〜Bit7は予備である。
「遊技台状態3」のBit0は、遊技状態情報の大当り中+時短中を表わし、大当り中および時短中“1”をセットする。Bit1は、遊技状態情報の確変中を表わし、確変中“1”をセットする。Bit2は、遊技状態情報の時短中を表わし、時短中“1”をセットする。Bit3は、遊技状態情報の変動中を表わし、変動中“1”をセットする。Bit4〜Bit7は予備である。
「遊技台エラー状態」は、P台2Fで発生中のエラーコードを示し、Bit0〜Bit5を用いて各エラーコードを表現している。なお、Bit0〜Bit5が全て“0”のときにはエラー無である。Bit6は、エラーが発生している場所を特定する情報であり、“0”のとき払出制御、“1”のとき主制御をそれぞれ表わしている。Bit7は、エラーの出力方法を示し、“0”のとき発報のみ、“1”のとき発報+ホールサーバ801Fへの出力を表わしている。
「不正検知情報」は、CU3FからP台2Fに対して状態情報要求のコマンドが送信された時点の、P台2Fで検知した情報であり、「不正検知状態1」、「不正検知状態2」、「不正検知情報1」〜「不正検知情報4」および「加算通番」の情報を含んでいる。
「不正検知状態1」は、主制御基板16Fの不正検知情報である。「不正検知状態1」のBit0は、“1”のとき電波センサ検知の不正検知情報であることを表わしている。Bit1は、“1”のとき磁気センサ検知不の正検知情報であることを表わしている。Bit2は、“1”のとき不正入賞検知の不正検知情報であることを表わしている。Bit3〜Bit7は予備である。
「不正検知状態2」は、払出制御基板17Fの不正検知情報である。「不正検知状態2」のBit0は、“1”のときガラス板開放の不正検知情報であることを表わしている。Bit1は、“1”のとき枠本体開放の不正検知情報であることを表わしている。Bit2は、“1”のとき電波センサ検知の不正検知情報であることを表わしている。Bit3は、“1”のとき近接センサ異常の不正検知情報であることを表わしている。Bit4は、“1”のとき賞球ゴト検知の不正検知情報であることを表わしている。ここで、「ゴト」とは、パチンコやスロットマシンにおいて不正な方法で出玉を獲得する不正行為のことである。Bit5は、“1”のとき複合ゴト検知の不正検知情報であることを表わしている。Bit6は、“1”のとき不正加算検知の不正検知情報であることを表わしている。Bit7は、“1”のとき夜間枠開放・監視SW異常検知の不正検知情報であることを表わしている。
「不正検知情報1」は、賞球センサゴト検知(入賞不整合玉数)の情報を示すデータである。「不正検知情報1」は、「不正検知状態2」のBit4が“1”のとき有効となる。「不正検知情報2」は、複合センサゴト検知(発射/OUT不整合玉数)の情報を示すデータである。つまり、発射玉数とアウト玉数(アウト口通過玉数)との不整合を検知したときの情報を示すデータである。「不正検知情報2」は、「不正検知状態2」のBit5が“1”のとき有効となる。「不正検知情報3」は、不正加算検知(不正加算玉数)の情報を示すデータである。「不正検知情報3」は、「不正検知状態2」のBit6が“1”のとき有効となる。「不正検知情報4」は、夜間枠開放情報を示すデータである。「不正検知情報4」は、「不正検知状態2」のBit7が“1”のとき有効となる。
「不正検知情報4」のBit7は、夜間監視スイッチ異常4が発生しているかを示す情報で、“0”のとき正常、“1”のとき異常4発生を表わしている。Bit6は、夜間監視スイッチ異常3が発生しているかを示す情報で、“0”のとき正常、“1”のとき異常3発生を表わしている。Bit5は、夜間監視スイッチ異常2が発生しているかを示す情報で、“0”のとき正常、“1”のとき異常2発生を表わしている。Bit4は、夜間監視スイッチ異常1が発生しているかを示す情報で、“0”のとき正常、“1”のとき異常1発生を表わしている。Bit0〜3は、本体枠開放回数を示す情報で、“0”のとき開放なし、“1”〜“15”は開放回数を表わしている。なお、開放回数は、15回までカウントし、16回以降のカウントは15回でホールドされる。
「加算通番」は、加算用シーケンス番号であり、加算要求時に受信した加算通番をそのまま通知する。ただし、加算通番の連続性が成立しない場合は無応答となる。
「不正検知状態3」は、払出制御基板17Fの不正検知情報である。「不正検知状態3」のBit0は、“1”のとき他店舗遊技玉検知の不正検知情報であることを表わしている。Bit1〜Bit7は予備である。なお、他店舗遊技玉検知は、たとえばP台の回収玉通過経路にセンサが設けてあり、当該センサが遊技玉に設けてある識別情報(表面の刻印など)を読取り、自店舗の遊技玉の識別情報と一致するか否かを判定する。不一致の場合、遊技玉に他店舗の遊技玉が混入しているとして「不正検知状態3」のBit0を“1”にして、CU3Fに通知する。
「遊技情報」は、CU3FからP台2Fに対して状態情報要求のコマンドが送信された時点の、P台2Fの情報であり、「遊技情報数」、「種別情報1」〜「種別情報n」、「賞球情報1」〜「賞球情報n」を含んでいる。
「遊技情報数」は、種別情報・賞球情報の個数(n)であり、n=0〜22(可変長)である。種別情報は、Bit4からBit7までがデータ種別の情報で、遊技情報のデータ種別を示しており、“0”のとき情報無、“1”のとき始動口、“2”のとき大入賞口、“3”のとき入賞口、“4”のとき図柄停止回数である。Bit0からBit3までがデータ番号の情報で、遊技情報のデータ種別毎のデータ番号を示しており、“0”のとき情報無、“1”〜“15”のときそれぞれのデータ番号を表わしている。
「種別情報1」〜「種別情報n」は、遊技種別情報1〜遊技種別情報nをそれぞれ示し、「賞球情報1」〜「賞球情報n」は、遊技賞球情報1〜遊技賞球情報nをそれぞれ示している。
ここで、賞球情報は、Bit0からBit3までが賞球玉数の情報で、遊技情報のデータ種別毎に入賞時の賞球玉数を示しており、“0”のとき情報無、“1”〜“15”のとき賞球玉数のデータをそれぞれ表わしている。Bit4からBit7までが入賞個数の情報で、遊技情報のデータ種別毎に入賞個数(累計)を示しており、“0”のとき情報無、“1”〜“15”のとき入賞個数のデータをそれぞれ表わしている。
<<11.カード挿入通知、12.カード挿入応答>>
CU3FからP台2Fに対してカード挿入通知のコマンドが送信される。このカード挿入通知のコマンドは、P台2Fに対してカード挿入を通知するものである。このカード挿入通知に対応して、P台2FからCU3Fに対してカード挿入応答のレスポンスが送信される。このカード挿入応答のレスポンスは、CU3Fに対してカード挿入通知を受信した旨の応答である。
カード挿入通知のコマンドは、カード挿入時に、P台2Fに対して挿入されたカードのカードIDと挿入時刻を通知し、「通番」、「コマンド」、「カードID」、「カード挿入時刻」、「店舗コード」および「SC基板ID」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
「カードID」は、CU3Fに挿入されたICカードの識別ID情報であり、P台2Fが保持している遊技玉との紐付に使用する。「カード挿入時刻」は、CU3Fのカード挿入/排出口309F(図37参照)にICカードが挿入された時刻であり、年情報を2桁YY、月情報を2桁MM、日情報を2桁DD、時間情報を2桁hh、分情報を2桁mm、秒情報を2桁ssで表されるデータである。カード挿入時刻は、P台2F保持の遊技玉が当日玉か過去玉かの判断に使用する。
「店舗コード」は、CU3Fが設置されている店舗識別コードであり、P台2Fが保持している遊技玉との紐付に使用する。また、CU3Fが店舗移動されたか否かを判定するためにも使用する。CU3Fは、自らが設置されている店舗コードを記憶している。なお、店舗コードは、セキュリティ基板325Fより情報付加してP台に通知する。「SC基板ID」は、CU3Fを識別するためのSC基板IDであり、CU3Fが交換されたか否かを判定するために使用する。SC基板IDは、セキュリティ基板325Fより情報付加してP台2Fに通知する。P台2Fの払出制御部171Fは、これらのカードID(C-ID)やカード挿入時刻等のカード挿入通知コマンドで通知される情報を記憶する。
カード挿入応答のレスポンスは、CU3Fに対して正常にカード挿入通知を受信したことを通知するもので、「通番」、「コマンド」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
<<13.カード返却通知、14.カード返却応答>>
CU3FからP台2Fに対してカード返却通知のコマンドが送信される。このカード返却通知のコマンドは、P台2Fに対してカード返却を通知するものである。このカード返却通知に対応して、P台2FからCU3Fに対してカード返却応答のレスポンスが送信される。このカード返却応答のレスポンスは、CU3Fに対してカード返却を応答するものである。
カード返却通知のコマンドは、P台2Fに対してカード返却を通知するもので、CU3Fが、「カード返却」ボタン押下時に同通知を送信する。カード返却通知には、「通番」、「コマンド」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
カード返却応答のレスポンスは、CU3Fに対してカード返却通知の応答を送信するもので、「通番」、「コマンド」、「カードID」、「カード挿入時刻」のデータが含まれている。「通番」、「コマンド」、「カードID」および「カード挿入時刻」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。なお、CU3Fは、カード返却応答の際、コマンドに含まれるカードIDと現在挿入中のカードのIDとが一致しない場合や、コマンドに含まれるカード挿入時刻に問題がある場合、カード返却を行なわない、持玉のカードへの書込みを禁止するなどの処理を行なう。
ここで、カード挿入通知時またはカード返却通知時のP台2Fの動作について説明する。カード挿入通知時に、CU3Fで会員カード挿入、一般カード挿入、または一般0円0玉カードへの入金の操作を行なうと、P台2FはカードIDおよびカード挿入時刻のバックアップを行なう。カード返却通知時に、CU3Fで「カード返却」ボタンの押下の操作を行なうと、P台2FはカードIDおよびカード挿入時刻のクリアを行なう。
<<15.通信テスト要求、16.通信テスト応答>>
CU3FからP台2Fに対して、通信テスト要求のコマンドが送信される。この通信テスト要求のコマンドは、P台2Fに対してテストデータを通知するものである。この通信テスト要求に対応して、P台2FからCU3Fに対して、通信テスト応答のレスポンスが送信される。このカード返却応答のレスポンスは、CU3Fに対してテストデータを応答するものである。
通信テスト要求のコマンドは、P台2Fに対してテストデータを通知するものである。なお、P台2Fに対して通知するテストデータは暗号化していない。通信テスト要求のコマンドは、「通番」、「コマンド」、および「テストデータ」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。「テストデータ」は、P台2Fに対して通知するテスト用のデータで任意のデータである。
通信テスト応答のレスポンスは、CU3Fに対してテストデータを通知するものである。なお、CU3Fに対して通知するテストデータも暗号化していない。通信テスト応答のレスポンスは、「通番」、「コマンド」、および「テストデータ」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。「テストデータ」は、CU3Fに対して通知するテスト用のデータで任意のデータである。
<CUとP台との通信における主なシーケンス>
<<コマンド、レスポンスの送信>>
まず、CU3FとP台2Fとの間でのコマンドおよびレスポンスの送信について説明する。CU3F(1次局)からP台2F(2次局)に対してコマンドが送信され、P台2Fはそのコマンドに応答してレスポンスをCU3Fに返信する。つまり、業務電文の送信は、CU3Fを1次局、P台2Fを2次局としたコマンド/レスポンス方式である。
CU3FからP台2Fへの最初のコマンドの送信から次のコマンドの送信までの期間が、200msすなわち0.2秒に制御される。またP台2FからCU3Fへのレスポンスの送信を行なった後次のレスポンスの送信までの期間が200msすなわち0.2秒に制御される。
このように、CU3FとP台2Fとの間で200msの間隔でコマンドおよびレスポンスの双方が送信される。一方、P台2Fは、打球操作ハンドル25Fを操作することによって、1分間に100発のパチンコ玉が遊技領域27F内に打込まれるから、打球発射時間間隔は、0.6秒である。その結果、玉を1発発射する間に複数のコマンドおよびレスポンスが送受信されることになる。
それゆえ、P台2FからCU3Fへは、遊技玉数の変化量を通知するためのレスポンスが玉の発射時間間隔よりも短い間隔で次々と送信されることになる。その結果、P台2Fは、遊技玉数の変化量を細やかにCU3Fに対して通知可能となる。
なお、ここでは、コマンドおよびレスポンスの送信間隔を200msにしたが、送信間隔をこれよりも長い間隔としても、また、より短い間隔としてもよく、たとえば、その送信間隔をP台2Fの発射時間間隔と一致させることも考えられる。
<<CU側の通信回線断検知>>
次に、CU3F側で通信断が検知された場合の処理について説明する。CU3FがP台2Fに対してコマンドを送信してから200ms間にレスポンスを受信できなかった場合、再度同じコマンドをP台2Fに送信する。さらにその200ms後までの間にレスポンスを受信できなかった場合には、同じコマンドをP台2Fに送信するという2回目の再送を行なう。同じコマンドを最大14回までP台2Fに再送する。14回目の再送を行なってもP台2Fからレスポンスを受信できなかった場合、CU3Fは3秒後に通信異常と判断して「通信断」とする。この通信異常は、CU3FのコネクタとP台2Fのコネクタとが離脱している場合あるいは接続配線の断線さらにはP台2Fの電源断などの原因が考えられる。CU3Fは、コマンドの再送時に通番のカウントアップを行なわない。
<<P台側の通信回線断検知>>
P台2F側で通信断を検知した場合の処理について説明する。CU3FからP台2Fへコマンドが送信され、P台2Fではそのコマンドに応答してレスポンスをCU3Fに返信する。その後CU3FからのコマンドがP台2Fに送信されてこない状態が3秒間継続した場合、P台2Fは通信断と判断し、発射モータ18Fの駆動を停止させて遊技を停止する。この通信断の発生原因も、CU3FのコネクタとP台2Fのコネクタとの離脱、接続配線の断線、あるいはCU3Fの電源断などが考えられる。
なお、P台2F側で通信断を検知するコマンド、レスポンスには、リカバリ要求/リカバリ応答、リカバリ要求2/リカバリ応答2、通信開始要求/通信開始応答、通知終了要求/通信終了応答、および通信テスト要求/通信テスト応答のコマンド、レスポンスを含まない。
<<電源投入>>
次に、電源投入時の接続シーケンスの処理について説明する。図43に示すシーケンス処理は、CU3FとP台2Fとの通信が正常に終了した後の通信再開時に実行される処理である。具体的には、カードが挿入されていない待機中において、CU3Fの電源をOFFにした後の通信再開時に実行される。典型例は、遊技場において1日の営業が終了して電源を立下げ、翌日営業開始時に電源を立上げる場合である。
まず、電源を投入する。電源投入時においては、P台2Fでは発射モータ18Fを停止させて遊技を停止させてから通信を開始する。その後、認証シーケンスが開始され、P台2FからCU3Fに対して、メインチップIDと払出チップIDとが含まれる情報が送信される。CU3Fは、受信したメインチップIDと払出チップIDとを上位の管理サーバへ送信してメインチップIDと払出チップIDとが正規に登録されているか否か照会してもらいその結果を返信してもらう。正規に登録されていれば適正な認証結果となる。
認証シーケンス後、CU3Fは、前回最終送信通番および前回最終送信計数通番を含むリカバリ要求をP台2Fへ送信し、P台2Fに対してリカバリ情報を要求する。P台2Fは、CU3Fより通知された前回最終送信計数通番を参照して、計数リカバリ処理を実行する。具体的に、P台2Fは、前回最終送信計数通番を参照して、CU3Fが計数処理を実施していなかった場合、計数要求をなかったものとし、CU3Fが計数処理を実施済の場合、計数前の遊技玉数から計数玉数を減算して遊技玉を確定する。
計数リカバリ処理の実行後、P台2Fは、P台2F内部(具体的には払出制御基板17F)でバックアップしている遊技情報リカバリデータをレスポンスとしてCU3Fへ返信する(リカバリ応答)。リカバリ情報としては、前回最終送信通番、前回挿入中カードID、前回カード挿入時刻、前回最終送信加算通番および前回遊技台情報などが含まれている。
リカバリ応答を受けたCU3Fでは、リカバリ情報に含まれる前回最終送信加算通番の処理を実行していなかった場合、リカバリ情報に含まれる前回遊技台情報を使用してCU3Fの加算リカバリ処理を実施する。CU3Fは、加算玉リカバリ処理を実施する場合、P台2Fに対して、リカバリ要求2をP台2Fへ送信し、P台2Fに対してリカバリデータを送信する。このリカバリデータには、前回最終送信通番、および加算玉数が含まれている。
それを受けたP台2Fでは、受信したリカバリデータに基づいて加算リカバリ処理を実行し、その結果をレスポンスとしてCU3Fへ返信する(リカバリ応答2)。なお、P台2Fが加算玉数を受けられない状態の場合はリカバリ結果としてリカバリ処理NGを応答する。
このリカバリ処理は、CU3FとP台2Fとの間での互いのデータの整合性を回復するための処理であり、電源起動時に実行されるばかりでなく、トラブルが発生し復旧したときにも、実行される。
CU3Fは、リカバリ要求などのコマンドを送信する度に通番をカウントアップする。ただし、コマンドの再送時の際にはカウントアップしない。P台2Fは、前回受信した通番と同じ通番のコマンドを受信した場合には、通信不良が発生してCU3Fがコマンドを再送したと判断する。CU3Fはコマンドの送信し、同じ通番のレスポンスがP台2Fから通知された時に通番をバックアップする。P台2Fは、受信したコマンドに対応するレスポンスを送信する際に、受信した通番をそのままCU3Fに通知する。P台2Fはレスポンスの送信時に通番をバックアップする。
CU3Fは、認証シーケンスが終了した後、通番を“1”としてリカバリ要求のコマンドをP台2Fに送信する。P台2Fは、受信した通番“1”をそのままリカバリ応答のレスポンスとしてCU3Fに返信する。さらに、CU3Fは、通番を“2”としてリカバリ要求2のコマンドをP台2Fに送信する。P台2Fは、受信した通番“2”をそのままリカバリ応答2のレスポンスをCU3Fに返信する。
その後、CU3Fは、通番をカウントアップして“3”として、通信開始要求のコマンドをP台2Fへ送信する。なお、CU3Fは、リカバリ要求2を送信しなかった場合、通番は1カウントダウン(−1)した“2”となる。P台2Fでは、それを受けて、リカバリデータをクリアする。そして、P台2Fは、受信した通番“3”のまま、通信開始応答のレスポンスをCU3Fへ返信する。これ以降、CU3FとP台2Fとの間で、状態情報要求のコマンドと状態情報応答のレスポンスとの送受信が行なわれる。
CU3Fは、通番をカウントアップして“4”として、状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信する。P台2Fは、それを受けて、遊技台情報、遊技情報および前回最終送信通番を更新し、更新したデータを状態情報応答のレスポンスの送信毎にバックアップする。そして、P台2Fは、受信した通番“4”のまま、状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。
CU3Fは、それを受けて、前回最終送信通番を更新し、更新したデータを状態情報応答のレスポンスの受信毎にバックアップする。
その後、CU3Fは、通番をカウントアップして“5”として、状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信し、P台2Fは、受信した通番“5”のまま、状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。
<<カード挿入>>
カードが挿入されたときのCU3FおよびP台2Fの処理について説明する。図44に示すCU3Fは、カード挿入前、通番=n、カード返却準備状態=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信する。P台2Fでは、それを受けて、通番=n、遊技禁止を含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。
その後、CU3Fでは、カードが挿入されると、カードリーダライタにカードを取込む指令信号を出力するとともに、取込んだカードに記録されている情報(カードID等)をカードリーダライタが読取って、その読取り情報を受信する等の、カード挿入時処理が実行される。
CU3Fは、カードの挿入が行なわれた後の所定期間、カード情報問合せ中の状態になる。これは、挿入されたカードの適否や当該遊技場で登録されている会員カードであるか否か、あるいは持玉、貯玉やカード残額等をたとえばホールサーバ801Fに問合せて認証している最中であることを表示器312Fに表示するとともにP台2F側の表示器54Fに表示させる処理を実行している最中であることを意味している。
CU3Fは、表示器312Fに挿入されたカードの問合せ中であることを表示している間、挿入されたカードを認証していないので、通番=n+1、カード返却準備状態=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信する。P台2Fでは、それを受けて、通番=n+1、遊技禁止を含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。なお、P台2F側の表示器54Fは、CU3Fの表示制御部350Fにより表示制御が行なわれ、カードの問合せ中である旨の表示がなされる。
その後、CU3Fは、挿入されたカードが認証されると、そのカードのカードIDとカード挿入時刻とをCU制御部323FのRAMに記憶させるとともに、通番=n+2、カードID、カード挿入時刻、店舗コードおよびSC基板IDを含むカード挿入通知のコマンドをP台2Fへ送信する。なお、店舗コードおよびSC基板IDは、カード挿入通知のコマンドがセキュリティ基板325Fを通過するときに当該コマンドに付加される情報である。P台2Fでは、それを受けて、受信したカードID、カード挿入時刻、店舗コードおよびSC基板IDのデータを払出制御部171FのRAM等にバックアップするとともに、通番=n+2を含むカード挿入応答のレスポンスをCU3Fに返信する。なお、CU3Fにおいても、挿入されたカードのカードIDをCU制御部323FのRAM等に記憶する。
CU3Fは、それを受けて、通番=n+3、カード返却準備状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信することで、カード挿入中である状態をP台2Fに対して通知する。P台2Fは、カード挿入中である状態の通知を受けて遊技を許可し、通番=n+3、遊技許可を含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信することで、遊技許可中である状態をCU3Fに対して通知する。
カード挿入中、CU3Fは、通番=n+4、カード返却準備状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信し、P台2Fは、通番=n+4、遊技許可を含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。
さらに、カード挿入中に、CU3FからP台2Fに対してカード挿入通知のコマンドが送信される場合について説明する。まず、CU3Fは、通番=n+x、カードID、カード挿入時刻、店舗コードおよびSC基板IDを含むカード挿入通知のコマンドをP台2Fへ送信する。なお、カード挿入中にカード挿入通知のコマンドが送信される場合、送信されるカードIDやカード挿入時刻は、挿入中のカードのカードIDやカード挿入時刻と異なることが多く、P台2Fに記憶しているカードIDやカード挿入時刻を意図的に変更しようとする不正が行なわれている可能性が高い。
そこで、P台2Fでは、それを受けて受信したカードID、カード挿入時刻、店舗コードおよびSC基板IDのデータを払出制御部171FのRAM等にバックアップを行なわない。なお、P台2Fでのカード挿入中か否かの判断は、状態情報要求のコマンドに含まれるカード返却準備状態=ONの情報に基づき容易に判断することができる。
次に、P台2Fは、受信したカードID、カード挿入時刻などのバックアップを行なわずに、通番=n+xを含むカード挿入応答のレスポンスをCU3Fに返信する。なお、CU3Fにおいても、カード挿入通知のコマンドで送信したカードID、カード挿入時刻などをCU制御部323FのRAM等に記憶しない。
<<プリペイド貸出>>
次に、挿入されたカードのプリペイド残額から遊技玉を貸出すときの処理について説明する。図45に示すシーケンス処理では、挿入されたカードに記録されているプリペイド残額が500円で、遊技玉数が50玉である。まず、CU3Fは、通番=n、遊技玉加算要求=OFF、加算通番=mを含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信する。それを受けて、P台2Fは、通番=n、遊技玉数=50、加算通番=mを含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。このように、加算要求が発生していない間は、加算通番が更新されることはない。
その後、遊技者が1回「貸出」ボタンを押下する貸出操作(玉貸操作)を行なうことにより、CU3Fは、残額の500円分すなわち125玉の貸出を行なう。CU3Fは、玉貸ボタン(貸出ボタン)321が押下操作された場合、500円分のプリペイド消費を確定させるとともに、加算玉数=125のデータをバックアップする。このように、残額消費は、貸出操作が行なわれた段階でCU3F側単独で確定する。その後、CU3Fは加算表示中となる。この加算表示中では、残額から125玉分引落して遊技玉に加算している最中であることを表示器54Fに表示させる。
次に、CU3Fは、P台2Fに対して遊技玉の加算要求を行なう。そのため、CU3Fは、通番=n+1、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125および加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信する。通番をカウントアップして“n+1”とするとともに、遊技玉の加算要求を行なうため、加算通番もカウントアップして“m+1”とする。CU3Fは、加算通番を“m+1”にカウントアップするとともに、前回最終送信加算通番を“m+1”に更新して、そのデータをバックアップする。それを受けて、P台2Fは、遊技玉数=50(現在の遊技玉数)+125(加算玉数)=175に遊技玉数を更新し、前回最終送信加算通番を“m+1”に更新して、そのデータをバックアップする。そして、P台2Fは、CU3Fに対して遊技玉数=175および遊技玉加算結果=OKを通知するため、通番=n+1、加算玉数=175、遊技玉加算結果=OKおよび加算通番=m+1を含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。遊技玉の加算要求に対する応答であるため、加算通番をカウントアップせずに、そのまま“m+1”とする。
その後、CU3Fは、通番=n+2、遊技玉加算要求=OFFおよび加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信し、P台2Fは、通番=n+5、加算玉数=175および加算通番=m+1を含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。遊技玉の加算要求がOFFの場合、状態情報要求および状態情報応答は、通番をカウントアップするが、加算通番はカウントアップしない。
<<持玉払出・貯玉払出(再プレイ)>>
次に、持玉払出、貯玉払出をして再プレイする処理について説明する。この図46では、当初の遊技玉数が50玉の状態となっている。まず、CU3Fは、通番=n、遊技玉加算要求=OFFおよび加算通番=mを含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信する。それを受けて、P台2Fは、通番=n、遊技玉数=50および加算通番=mを含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。このように、加算要求が発生していない間は、加算通番が更新されることはない。
その後、持玉または貯玉が存在する状態で、遊技者が持玉払出ボタンまたは再プレイボタン319Fを押下すると、CU3Fは、持玉または貯玉からの125玉分の消費を確定させる。このように、持玉または貯玉の消費は、持玉払出ボタンまたは再プレイボタン319Fを押下する操作がなされた段階でCU3F側単独で確定する。なお、持玉と貯玉との双方が存在する場合には、持玉消費が優先される。
この持玉を優先して消費する制御に代えて、貯玉再プレイボタンと持玉再プレイボタンとを設け、遊技者が選択して操作することにより、貯玉消費または持玉消費のいずれかを選べるようにしてもよい。すなわち、再プレイボタンは、貯玉(貯メダル)から遊技玉(遊技点)を得るための貯玉(貯メダル)再プレイボタンと、持玉(持点)から遊技玉(遊技点)を得るための持玉(持点)再プレイボタンとの2つで構成してもよい。
CU3Fは、持玉または貯玉からの消費を確定させた後、加算玉数=125の加算要求をP台2Fに通知する。具体的に、CU3Fは、遊技玉の加算処理中であることを表示するとともに、通番=n+1、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125および加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信する。遊技玉の加算要求を行なうため、通番をカウントアップして“n+1”とするとともに、加算通番もカウントアップして“m+1”とする。さらに、CU3Fは、前回最終送信加算通番を“m+1”に更新して、そのデータをバックアップする。それを受けて、P台2Fは、遊技玉数=50(現在の遊技玉数)+125(加算玉数)=175に遊技玉数を更新し、前回最終送信加算通番を“m+1”に更新して、そのデータをバックアップする。そして、P台2Fは、通番=n+1、加算玉数=175、遊技玉加算結果=OKおよび加算通番=m+1含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。遊技玉の加算要求に対する応答であるため、加算通番をカウントアップせずに“m+1”のままとする。
その後、CU3Fは、通番=n+2、遊技玉加算要求=OFFおよび加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信し、P台2Fは、通番=n+2、加算玉数=175および加算通番=m+1を含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。
<<遊技玉計数(通常)>>
次に、遊技玉の一部を計数して減算する通常時の計数処理について説明する。この図47では、カード返却の操作が検出されることなく計数ボタンが押下された場合を示している。それゆえ、CU3FからP台2Fへ送信されるカード返却準備状態のビットは、いずれもOFF(=0)となっている。このため、以下ではカード返却準備状態のビットの説明を省略する。
また、この図47では、挿入された記録媒体(会員用カードまたはビジターカード)により特定される持玉数が「0」玉であり、当初の遊技玉数が「800」玉の状態となっている。
なお、ここでは、計数ボタンの操作が検出されている間、100点単位での計数が継続し、計数ボタンの操作が検出されなくなった段階で計数動作が終了する例を説明する。
まず、CU3Fは、通番=n、カード返却準備状態=OFF、計数通番=m、計数応答=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信する。それを受けて、P台2Fは、通番=n、遊技玉数=800、計数通番=m、計数玉数=0、計数要求=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。
CU3Fから送信された通番nに対して、P台2Fから通番n+1が返信されている。CU3Fから送信された計数通番mに対して、P台2Fからは同じ計数通番mが返信されている。これは、計数通番が、計数要求の発生を契機として更新され、計数の完了をもって更新が終了される特別な通番だからである。
その後、遊技者が、計数ボタン28Fを押下する。この図47では、計数ボタン28Fを1回押下する操作がなされた直後に、通番=n+1、カード返却準備状態=OFF、計数通番=m、計数応答=OFFを含む状態情報要求のコマンドがCU3FからP台2Fへ送信されている。
P台2Fは、計数ボタン28Fの操作を検出した場合、状態情報要求のコマンドに対する応答として、計数要求値を具体的に100に設定した通番n+1の状態情報応答をCU3Fへ送信する。ただし、この段階でP台2Fは計数要求分の計数を実行しない。このため、通番n+1の状態情報応答では、依然として遊技玉数=800とされている。また、この状態情報応答は、計数要求を示す電文であるため、計数通番が“m+1”にカウントアップされている。P台2Fは、このとき、前回最終送信計数通番を更新し、更新した前回最終送信計数通番と計数要求状態ONとのデータをバックアップする。
通番n+1の状態情報応答を受信したCU3Fは、要求されている計数玉数相当の持玉を加算するとともに、持玉の表示を100に更新する。すなわち、CU制御部323Fは、表示制御部350Fに対して計数表示の指令を送信する。表示制御部350Fは、その指令を受けてP台2F側の表示器54Fを表示制御する。その結果、表示器54Fには、遊技玉が計数されてその数が減少する一方で、持玉が増加する画像表示が行なわれる。
この場合、遊技玉が一発ずつ、各台計数器に案内されて計数されていくような演出表示を行なうことが考えられる。この演出表示の他の例としては、遊技玉数のデータが持玉数のデータに経時的に変換されていく表示であってもよい。たとえば、遊技玉数のデータと持玉数のデータとを棒グラフで示し、遊技玉数の棒グラフを減少させつつ持玉数の棒グラフを増加させたり、遊技玉数の棒グラフの一部を持玉数の棒グラフに移動させる表示を繰返したりしてもよい。さらに演出表示の他の例としては、現在の遊技玉数のデータと持玉数のデータをそのままデジタル表示し、遊技玉数を減少させつつ持玉数を増加させたり、遊技玉数の一部を持玉数に移動させる表示を繰返したり、種々の演出表示が考えられる。
さらに、CU3Fは、前回最終送信計数通番を“m+1”に更新して、そのデータをバックアップする。続いて、CU3Fは、P台2Fに対して、通番n+2、計数通番m+1、計数応答=ONの状態情報要求を送信し、要求された計数を終えたことを通知する。
この状態情報要求を受信したP台2Fは、ようやく、計数玉数=100に対応する数だけ遊技玉数を減算し、遊技玉数表示器29Fの表示を800から700に更新する。この段階で、P台2Fは計数要求状態がOFFとなるが、計数ボタンの押下が継続しているため、P台2Fは2度目の計数要求をCU3Fへ送信する。すなわち、計数要求値を具体的に100に設定した通番n+2の状態情報応答をCU3Fへ送信する。ただし、この段階でもP台2Fは計数要求分の計数を実行しない。このため、通番n+2の状態情報応答では、遊技玉数=700とされている。また、この状態情報応答は、新たな計数要求として送信される電文であるため、計数通番を“m+2”にカウントアップして、前回最終送信計数通番を更新し、更新した前回最終送信計数通番と計数要求状態ONとのデータをバックアップする。
通番n+2の状態情報応答を受信したCU3Fは、要求されている計数玉数相当の持玉を加算するとともに、持玉の表示を200に更新する。さらに、CU3Fは、前回最終送信計数通番を“m+2”に更新して、そのデータをバックアップする。続いて、CU3Fは、P台2Fに対して、通番n+3、計数通番m+2、計数応答=ONの状態情報要求を送信し、要求された計数を終えたことを通知する。
この状態情報要求を受信したP台2Fは、計数玉数=100に対応する数だけ遊技玉数を減算し、遊技玉数表示器29Fの表示を700から600に更新する。ところが、この段階で、計数ボタンから遊技者の手が離れており、計数操作が終了している。このため、P台2Fは計数完了を通番n+3の状態情報応答でCU3Fへ通知する。すなわち、現在の遊技玉数=600とともに、計数要求=OFF、計数玉数=0の状態情報応答をCU3Fへ送信する。また、計数要求に対応するすべての計数動作が済んでいるため、この状態情報応答に含まれる計数通番もm+2のままで更新されていない。
この状態情報応答を受信したCU3Fは、計数完了と判定する。図示を省略しているが、CU3Fは、通番n+4、計数通番m+2、カード返却準備状態=OFF、計数応答=OFFの状態情報応答をP台2Fへ送信する。
このように、本実施の形態では、計数玉数を通知する情報状態応答をP台からCUへ送信する際に、P台側で早々と計数玉分の遊技玉の減算を行なっているのではなく、計数玉数を通知する情報状態応答を送信してからこれに対する受領確認をCUから受けた段階で、P台は遊技玉の減算を行なっている。
<<遊技玉計数(計数NG)>>
次に、遊技玉の一部を計数して減算する計数処理において計数処理がNGとなる場合について説明する。この図48では、カード返却の操作が検出されることなく計数ボタンが押下された場合を示している。それゆえ、CU3FからP台2Fへ送信されるカード返却準備状態のビットは、いずれもOFF(=0)となっている。このため、以下ではカード返却準備状態のビットの説明を省略する。
また、この図48では、挿入された記録媒体(会員用カードまたはビジターカード)により特定される持玉数が「0」玉であり、当初の遊技玉数が「800」玉の状態となっている。
なお、ここでは、計数ボタンの操作が検出されている間、100点単位での計数が継続し、計数ボタンの操作が検出されなくなった段階で計数動作が終了する例を説明する。
まず、CU3Fは、通番=n、カード返却準備状態=OFF、計数通番=m、計数応答=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信する。それを受けて、P台2Fは、通番=n、遊技玉数=800、計数通番=m、計数玉数=0、計数要求=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。
CU3Fから送信された通番nに対して、P台2Fから通番n+1が返信されている。CU3Fから送信された計数通番mに対して、P台2Fからは同じ計数通番mが返信されている。これは、計数通番が、計数要求の発生を契機として更新され、計数の完了をもって更新が終了される特別な通番だからである。
その後、遊技者が、計数ボタン28Fを押下する。この図48では、計数ボタン28Fを1回押下する操作がなされた直後に、通番=n+1、カード返却準備状態=OFF、計数通番=m、計数応答=OFFを含む状態情報要求のコマンドがCU3FからP台2Fへ送信されている。
P台2Fは、計数ボタン28Fの操作を検出した場合、状態情報要求のコマンドに対する応答として、計数要求値を具体的に100に設定した通番n+1の状態情報応答をCU3Fへ送信する。ただし、この段階でP台2Fは計数要求分の計数を実行しない。このため、通番n+1の状態情報応答では、依然として遊技玉数=800とされている。また、この状態情報応答は、計数要求を契機として送信される電文であるため、P台2Fは、計数通番を“m+1”にカウントアップして、前回最終送信計数通番を更新し、更新した前回最終送信計数通番と計数要求状態ONとのデータをバックアップする。
通番n+1の状態情報応答を受信したCU3Fは、通常、要求されている計数玉数相当の持玉を加算するとともに、持玉の表示を100に更新する。しかし、CU3Fは、通信エラーなどによりP台2Fからの状態情報応答を受信できず、計数玉を受取ることができなかった場合、P台2Fに対して計数受取りNGを返答する。具体的に、CU3Fは、P台2Fに対して、通番n+2、計数通番m、計数応答=OFFの状態情報要求を送信し、要求された計数玉を受取れなかったことを通知する。なお、CU3Fは、要求された計数玉を受取れなかったため、前回最終送信計数通番を更新せずに、前回最終送信計数通番mを計数通番として状態情報要求を送信する。
この状態情報要求を受信したP台2Fは、計数玉数=100に対応する数だけ遊技玉数減算を実行せずに、前回最終送信計数通番を1つカウントダウン(−1)して、そのデータをバックアップする。この段階で、計数ボタンの押下が継続しているため、P台2Fは2度目の計数要求をCU3Fへ送信する。すなわち、計数要求値を具体的に100に設定した通番n+2の状態情報応答をCU3Fへ送信する。ただし、この段階でもP台2Fは計数要求分の計数を実行しない。このため、通番n+2の状態情報応答では、遊技玉数=800とされている。また、この状態情報応答は、再度の計数要求であるため、計数通番を前回と同じm+1にして、前回最終送信計数通番を更新し、更新した前回最終送信計数通番と計数要求状態ONとのデータをバックアップする。
これに対して、CU3Fは、P台2Fに対して計数受取りNGを返答する。具体的に、CU3Fは、P台2Fに対して、通番n+3、計数通番m、計数応答=OFFの状態情報要求を送信し、要求の拒否を通知する。なお、CU3Fは、要求を拒否したため、前回最終送信計数通番を更新せずに、前回最終送信計数通番mを計数通番として状態情報要求を送信する。
この状態情報要求を受信したP台2Fは、計数玉数=100に対応する数だけ遊技玉数減算を実行せずに、前回最終送信計数通番を1つカウントダウン(−1)して、そのデータをバックアップする。ところが、この段階で、計数ボタンから遊技者の手が離れており、計数操作が終了している。このため、このため、P台2Fは計数OFF状態を通番n+3の状態情報応答でCU3Fへ通知する。すなわち、現在の遊技玉数=800とともに、計数要求=OFF、計数玉数=0の状態情報応答をCU3Fへ送信する。
このように、本実施の形態では、計数玉数を通知する情報状態応答をP台からCUへ送信する際に、P台側で早々と計数玉分の遊技玉の減算を行なっているのではなく、計数玉数を通知する情報状態応答を送信してからこれに対する受領確認をCUから受けた段階で、P台は遊技玉の減算を行なっているので、計数NGの場合に計数リカバリ処理を行なう必要がない。
<<遊技玉計数(カード返却)>>
次に、カードを返却する際の遊技玉の計数処理について説明する。図49は、遊技者がカード返却操作を行なった場合の計数処理を説明するためのシーケンス図である。図49では、挿入された記録媒体(会員用カード等)により特定されるカード持玉数が0玉であり、当初の遊技玉数が800玉の状態となっている。まず、CU3Fは、通番=n、CU開店状態=ON、カード返却準備状態=OFF、計数通番=mおよび計数応答=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信する。それを受けて、P台2Fは、通番=n、遊技玉数=800、計数通番=m、計数玉数=0および計数要求=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。
その後、遊技者が、遊技を止める場合や別の遊技台に移動する場合に「カード返却」ボタンを押下する。しかし、遊技者が「カード返却」ボタンを押下した時点では、P台2Fの遊技玉数が800玉で、CU3FはP台2Fの遊技玉数が0玉でないと判定する。また、CU3Fは、遊技者が「カード返却」ボタンを押下したのでカード返却準備状態=ONとして、通番=n+1、CU開店状態=ON、計数通番=mおよび計数応答=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信する。なお、CU3Fは、カード返却準備状態=ONの通知を10秒間、P台2Fに通知する。さらに、CU3Fは、P台2Fの遊技玉数が800玉で、0玉でないため、カード返却待機として、表示器54F等に計数操作を促す表示を行なう。
計数操作を促す表示を受けて、遊技者が計数ボタン28Fを押下して、遊技玉を持玉に変換する操作を行なう。P台2Fは、計数ボタン28Fを押下する計数操作が、カード返却準備状態=ONでの計数操作であると判定し、たとえば100玉単位での計数ではなく、一括して計数を処理する。
P台2Fは、遊技玉数800玉の計数受付要求および遊技玉数800玉を一括計数した計数玉数800玉をCU3Fに通知するために、通番=n+1、遊技玉数=800、計数通番=m+1、計数玉数=800および計数要求=ONを含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。ただし、この段階でP台2Fは計数要求分の計数を実行しない。このため、通番n+1の状態情報応答では、依然として遊技玉数=800とされている。また、この状態情報応答は、計数要求の電文であるため、P台2Fは、計数通番を“m+1”にカウントアップして、前回最終送信計数通番を更新し、更新した前回最終送信計数通番と計数要求状態ONとのデータをバックアップする。
これを受けて、CU3Fは、計数玉数800玉を持玉数に加算して、計数玉数800玉を遊技玉数800玉から0玉に減算する。また、CU3Fは、更新した前回最終送信計数通番のデータをバックアップする。そして、CU3Fは、計数玉受取りを通知するため、通番=n+2、CU開店状態=ON、カード返却準備状態=ON、計数通番=m+1および計数応答=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信する。
P台2Fは、CU3Fからの応答を受けて、計数玉数800玉を遊技玉数800玉から減算して遊技玉数0玉を表示器54F等に表示する。さらに、P台2Fは、遊技玉数0玉、計数完了した旨をCU3Fに通知するために、通番=n+2、遊技玉数=0、計数通番=m+1、計数玉数=0および計数要求=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。なお、計数要求がOFFとなるので、計数通番はm+1のままカウントアップせずにCU3Fに送信される。
CU3Fは、遊技者がカード返却ボタン322Fを押下してから10秒経過する前、つまり、カード返却準備状態中に、計数ボタン28Fを押下して遊技玉を持玉に一括計数して遊技玉数を0玉にしているので、カード返却処理を実行する。つまり、CU3Fは、通番=n+3を含むカード返却通知のコマンドをP台2Fへ送信する。それを受けて、P台2Fは、通番=n+3、払出制御基板17Fに保持してあるカードIDおよびカード挿入時刻を含むカード返却応答のレスポンスをCU3Fに返信する。カードIDおよびカード挿入時刻をCU3Fに返信後、払出制御基板17Fに保持してあるカードIDおよびカード挿入時刻のデータをクリアする。
それを受けて、CU3Fは、挿入しているカードに記憶しているカードIDと、P台2Fから受信したカードIDとの一致判別を行ない、一致した場合は挿入しているカードを返却し、不一致の場合エラー処理を行ないホールサーバ801Fなどに報告する。CU3Fは、カードIDが一致した場合、カード挿入/排出口309Fに挿入してあったカード(挿入カード)に持玉数800を記憶させてそのカードを遊技者に返却する。また、遊技者がカード挿入/排出口309Fにカードを挿入することなく入金操作により遊技を開始している場合には、CU3Fに設けられているカードストック部にストックされているカード(ストックカード)に持玉数800を記憶させてそのカードを遊技者に返却する。挿入カードまたはストックカードの返却の際、CU3Fは当該カードのカードIDと持玉数のデータとをホールサーバ801Fへ送信し、ホールサーバ801Fが当該カードのカードIDに対応付けて持玉数のデータを記憶してもよい。
その後、CU3Fから返却されたカードは、カード挿入/排出口309Fから抜き取り可能となるため、カードの一部がカード挿入/排出口309Fから突き出た状態(カード抜き取り可能状態)で保持される。CU3Fは、カード抜き取り可能状態であるか否かを判定することが可能なセンサをカード挿入/排出口309Fの近傍に取り付けてあり、当該センサの信号がON状態の場合、カード抜き取り可能状態と判定し、OFF状態の場合、カード抜き取り完了状態と判定する。
そして、CU3Fは、カード返却処理が実行され、カード抜き取り可能状態となった場合、カード返却準備状態OFFおよびカード抜き取り待ち中ONの情報をP台2Fに通知する。そのため、CU3Fは、通番=n+4、CU開店状態=ON、カード返却準備状態=OFF、カード抜き取り待ち中=ON、計数通番=m+1および計数応答=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信する。これを受けて、P台2Fは、カード抜き取り忘れを防止するため、遊技者に対して「カード抜き取って下さい」と可変表示装置278Fに表示する。また、P台2Fは、カードの抜き取りを報知するため、LEDを点灯させたり、スピーカで「カード抜き取って下さい」と音声出力させたりしてもよい。さらに、P台2Fは、通番=n+4、遊技玉数=0、計数通番=m+1、計数玉数=0および計数応答=OFFを含む状態情報応答のコマンドをCU3Fへ送信する。
カード挿入/排出口309Fの近傍に取り付けたセンサがON状態であれば、CU3Fは、カード抜き取り待ち中=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信する。しかし、遊技者がカード挿入/排出口309Fからカードを抜き取った場合、カード挿入/排出口309Fの近傍に取り付けたセンサがOFF状態となるので、CU3Fは、通番=n+5およびカード抜き取り待ち中=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信する。
これを受けて、P台2Fは、可変表示装置278Fに表示していた「カード抜き取って下さい」の表示を止め、カードの抜き取りの報知を終了する。なお、カードの抜き取りの報知は、カード抜き取り待ち中=ONを含む状態情報要求のコマンドを受取ってから、カード抜き取り待ち中=OFFを含む状態情報要求のコマンドを受取るまで報知を継続する。さらに、P台2Fは、通番=n+5を含む状態情報応答のコマンドをCU3Fへ送信する。
なお、図49で説明したカードを返却する際の遊技玉の計数処理のシーケンスは、カード返却時に限定されるものではなく、簡易離席・食事休憩時にも同様の処理を適用することができる。ここで、簡易離席とは、遊技者が小用を済ませるために5〜10分程度の短い時間遊技を中断するものである。食事休憩とは、簡易離席よりも長いたとえば30分間等遊技を中断して食事や休憩を行なうものである。
<<異常系シーケンス1>>
次に、図50を参照して、電源断/通信回線断により状態情報要求が未到達となったときの遊技玉数のリカバリ処理について説明する。図50は、特に、電源断/通信回線断線(たとえば、P台2Fの電源が一旦OFFにした後再度ONになった場合)があって、状態情報要求が未到達(CU3FからP台2Fへコマンドが未到達)で、復旧後通信相手が一致する場合の計数処理を説明するためのシーケンス図である。
図50を参照して、遊技中において電源断が発生する前に、CU3Fは、通番=nを含む状態情報要求をP台2Fに送信している。それを受けて、P台2Fは、遊技台情報CU3Fに通知するため、通番=n、遊技玉数=480、加算玉数=3および減算玉数=23を含む状態情報応答をCU3Fに送信する。P台2Fは、前回遊技台情報となる前回最終送信通番を“n”に更新する。
CU3Fは、通番=nの状態情報応答を受け、前回最終送信通番を“n”に更新してバックアアップする。また、遊技玉数=480、加算玉数=3および減算玉数=23の情報に基づいて、自ら記憶している遊技玉数や加算玉数、減算玉数を更新する。
そして、遊技中においてP台2Fに電源断が発生した後に、通番=n+1を含む状態情報要求がCU3FからP台2Fへ送信された場合に、P台2Fが電源断の状態であるためにその状態情報要求を受信できない。それ以降P台2Fからの状態情報応答が送信されてこないためにCU3Fは、3秒後に通信回線断を検知して停止する制御を行なう。P台2Fが状態情報応答のレスポンスをCU3Fに送信してから、電源断発生までの間、P台2Fにおいて遊技が続行されて遊技台情報が変化し、遊技玉数=450、加算玉数=6、減算玉数=36となり、これが最新遊技台情報となる。一方、既に送信した遊技玉数=480、加算玉数=3、減算玉数=23の遊技台情報は前回遊技台情報となる。
その後、P台2Fの電源断が復旧してONの状態になってP台2Fが動作を開始する。P台2Fが動作を開始すると、まず、CU3FとP台2Fとの間で認証シーケンスが開始され、P台2FからCU3Fに対して、メインチップIDと払出チップIDとが含まれる情報が送信される。CU3Fは、受信したメインチップIDと払出チップIDとを上位の管理サーバ(ホールサーバ801Fを経由して鍵管理サーバ800F)へ送信してメインチップIDと払出チップIDとが正規に登録されているか否か照合してもらいその結果を返信してもらう。正規に登録されていれば適正な認証結果となる。
認証シーケンス後、CU3Fは、通番=1、前回最終送信通番=n、店舗コードおよびSC基板IDを含むリカバリ要求をP台2Fへ送信する。つまり、CU3Fは、P台2Fに対してリカバリ情報の通知を要求する。それを受けたP台2Fでは、まずCU3Fのセキュリティ基板325Fから通知された「店舗コード」および「SC基板ID」と、P台2Fで保持している「店舗コード」および「SC基板ID」との一致判定を行ない、一致している場合には以下の処理を行なう。P台2Fは、受信したリカバリ要求の前回最終送信通番=nと、P台2F内部(具体的には払出制御基板17F)でバックアップしている前回最終送信通番=nとが一致しているか否かを判定する。一致している場合には、通信断の前にP台2FからCU3Fに対して最後に送信した状態情報応答はCU3Fに到達していると判断でき、この場合には、その状態情報応答に含まれる遊技情報に基づいてCU3F側でも遊技情報が更新されていることになる。このため、この場合には、P台2Fは、遊技情報格納無(具体的には前回遊技台情報無)としてリカバリ応答(通番=1)をCU3Fへ返信する。仮に、受信したリカバリ要求の前回最終送信通番=nと、P台2F内部(具体的には払出制御基板17F)でバックアップしている前回最終送信通番=nとが不一致の場合には、通信断の前にP台2FからCU3Fに対して最後に送信した状態情報応答はCU3Fに到達していないと判断できるため、このような場合には、遊技情報格納有(具体的には前回遊技台情報有)として遊技情報を含むリカバリ応答(通番=1)をCU3Fへ返信する。なお、P台2Fは、CU3Fのセキュリティ基板325Fから通知された「店舗コード」および「SC基板ID」と、P台2Fで保持している「店舗コード」および「SC基板ID」とが不一致の場合、遊技の継続を禁止する。
図50において、CU3Fは、リカバリ応答に含まれる遊技情報格納がないため、加算リカバリ処理は行なわない。なお、リカバリ応答を受信したCU3FのCU制御部323Fは、リカバリ応答としてP台2Fから送信されてくる遊技台情報に含まれている遊技玉数が適正な値になっているか否かをチェックする第1チェック処理を実行する。この第1チェック処理は、図63(a)に基づいて後述する。遊技情報格納がないため、CU3Fは、リカバリ要求2をP台2Fに送信することなく、通番=2を含む通信開始要求をP台2Fに送信する。なお、CU3Fが通信開始要求のコマンドをP台2Fに送信する際、計数通番は“0”(初期値)にクリアされる。P台2Fは、通信開始要求を受け、通番=2を含む通信開始応答をCU3Fへ送信する。また、P台2Fは、通信開始要求を受信後、リカバリデータ(遊技情報)をクリアするとともに、計数通番も“0”(初期値)にクリアする。
CU3Fは、P台2Fとの通信が開始されると、通番=3を含む状態情報要求をP台2Fに送信する。それを受けたP台2Fでは、未通知の遊技台情報(最新遊技台情報である遊技玉数=450、加算玉数=6、減算玉数=36)を状態情報応答でCU3Fに通知するとともに、前回最終送信通番を更新して、当該データをバックアップする。具体的には、状態情報応答として送信通番=3、遊技玉数=450、加算玉数=6および減算玉数=36を含む。CU3Fは、未通知の遊技台情報を含む状態情報応答を受けて、前回最終送信通番を更新して、当該データをバックアップする。なお、状態情報応答を受信したCU3FのCU制御部323Fは、状態情報応答として送信されてくる遊技台情報に含まれている遊技玉数が適正な値であるか否かをチェックする第2チェック処理を実行する。この第2チェック処理は、図63(b)に基づいて後述する。
<<異常系シーケンス2>>
次に、図51を参照して、電源断/通信回線断により状態情報応答が未到達となったときの遊技玉数のリカバリ処理について説明する。図51は、特に、電源断/通信回線断線(たとえば、P台2Fの電源が一旦OFFにした後再度ONになった場合)があって、状態情報応答が未到達(P台2FからCU3Fへコマンドが未到達)で、復旧後通信相手が一致する場合の計数処理を説明するためのシーケンス図である。
図51を参照して、遊技中において電源断が発生した後に、通番=n、遊技玉数=480、加算玉数=3および減算玉数=23を含む状態情報応答がP台2FからCUへ送信された場合に、CUが電源断の状態であるためにその状態情報応答をCUが受信できない。それ以降CU3Fからの状態情報要求が送信されてこないためにP台2Fは、3秒後に通信回線断を検知して遊技を停止する制御を行なう。具体的には、払出制御部171Fが発射制御基板31Fへ停止コマンドを送信し、発射制御基板31Fが発射モータ18Fの回転駆動を停止する。この3秒間の間、P台2Fにおいて遊技が続行されて遊技台情報が変化し、遊技玉数=450、加算玉数=6、減算玉数=36となり、これが最新遊技台情報となる。一方、既に送信した遊技玉数=480、加算玉数=3、減算玉数=23の遊技台情報は前回遊技台情報となる。
一方、CU3Fでは、電源断が発生したために、挿入されているカードを強制的に排出して遊技者に返却する制御を行なう。その際、現時点における持玉数をカードに記憶させて排出する。なお、CUの故障等が原因で持玉数をカードに記憶させることができない場合は、定期的に(たとえば5秒毎に)CU3Fから持玉数を受信してバックアップ記憶しているホールサーバ801Fの記憶データ(持玉数)を基に遊技者に損失補填するようにしてもよい。その後、CU3Fの電源断が復旧してONの状態になってCU3Fが動作を開始する。CU3Fが動作を開始すると、まず、CU3FとP台2Fとの間で認証シーケンスが開始され、P台2FからCU3Fに対して、メインチップIDと払出チップIDとが含まれる情報が送信される。CU3Fは、受信したメインチップIDと払出チップIDとを上位の管理サーバ(ホールサーバ801Fを経由して鍵管理サーバ800F)へ送信してメインチップIDと払出チップIDとが正規に登録されているか否か照合してもらいその結果を返信してもらう。正規に登録されていれば適正な認証結果となる。
認証シーケンス後、CU3Fは、通番=1、前回最終送信通番=n−1、店舗コードおよびSC基板IDを含むリカバリ要求をP台2Fへ送信する。つまり、CU3Fは、P台2Fに対してリカバリ情報の通知を要求する。それを受けたP台2Fでは、まずCU3Fのセキュリティ基板325Fから通知された「店舗コード」および「SC基板ID」と、P台2Fで保持している「店舗コード」および「SC基板ID」との一致判定を行ない、一致している場合には以下の処理を行なう。P台2Fは、受信したリカバリ要求の前回最終送信通番=n−1と、P台2F内部(具体的には払出制御基板17F)でバックアップしている前回最終送信通番=nとを比較判定する。その結果、両者が不一致であるので、電源断の発生前に最後に送信した状態情報応答がCU3Fへ到達していないものと判断する。そこで、P台2Fは、CU3Fに対して未通知の遊技情報を有しているとして遊技情報格納有(具体的には前回遊技台情報有)を含むリカバリ応答(通番=1)をCU3Fへ返信する。つまり、前回遊技台情報である遊技玉数=480、加算玉数=3、減算玉数=23をリカバリ応答に含めてCU3Fへ送信する。なお、P台2Fは、CU3Fのセキュリティ基板325Fから通知された「店舗コード」および「SC基板ID」と、P台2Fで保持している「店舗コード」および「SC基板ID」とが不一致の場合、遊技の継続を禁止する。
CU3Fは、リカバリ応答に含まれる遊技情報に基づいてリカバリ処理を実行する。ただし、通信回線断を検知する直前に遊技玉の加算要求を送信していないため、加算リカバリ処理は不要である。このため、リカバリ応答を受信した後、リカバリ要求2を送信することなく、通信開始要求を送信する。CU3Fは、この通信開始要求の送信前に、第1チェック処理を実行する。第1チェック処理では、リカバリ応答を受信したCU3FのCU制御部323Fによって、リカバリ応答としてP台2Fから送信されてくる遊技台情報に含まれている遊技玉数が適正な値になっているか否かがチェックされる。この第1チェック処理は、図63(a)に基づいて後述する。CU3Fは、リカバリ要求2をP台2Fに送信することなく、通番=2を含む通信開始要求をP台2Fに送信する。なお、CU3Fは、P台2Fから受信した前回遊技台情報を処理して、前回最終送信通番を更新して、当該データをバックアップする。CU3Fが通信開始要求のコマンドをP台2Fに送信する際、計数通番は“0”(初期値)にクリアされる。P台2Fは、通信開始要求を受け、通番=2を含む通信開始応答をCU3Fへ送信する。また、P台2Fは、通信開始要求を受信後、リカバリデータ(遊技情報)をクリアするとともに、計数通番も“0”(初期値)にクリアする。
CU3Fは、P台2Fとの通信が開始されると、通番=3を含む状態情報要求をP台2Fに送信する。それを受けたP台2Fでは、電源断の発生前にCU3Fにまで到達しなかった状態情報応答に含まれる未通知の遊技台情報(遊技玉数=450、加算玉数=6、減算玉数=36)を状態情報応答でCU3Fに通知するとともに、前回最終送信通番を更新して、当該データをバックアップする。具体的には、状態情報応答として送信通番=3、遊技玉数=450、加算玉数=6および減算玉数=36を含む。CU3Fは、未通知の遊技台情報を含む状態情報応答を受けて、前回最終送信通番を更新して、当該データをバックアップする。なお、状態情報応答を受信したCU3FのCU制御部323Fは、状態情報応答として送信されてくる遊技台情報に含まれている遊技玉数が適正な値であるか否かをチェックする第2チェック処理を実行する。この第2チェック処理は、図63(b)に基づいて後述する。
なお、再挿入されたカードのカードIDがカード情報読取処理により適正に読取られた場合に、その読取ったカードIDとリカバリ応答に含まれているカードIDとを照合して一致しているか否かをCU3FのCU制御部323Fが判定するとともに、電源断発生前の遊技開始時に挿入されたカードの挿入時刻をCU制御部323FのRAMが記憶しておりその記憶しているカードの挿入時刻とリカバリ応答に含まれているカード挿入時刻とを比較して一致するか否かをCU3FのCU制御部323Fが判定してもよい。その場合、両者一致すると判定し、加算リカバリが無い場合には、CU3Fは、通信開始要求をP台2Fへ送信する。それを受けたP台2Fでは、リカバリデータ(遊技情報)をクリアして、通信開始応答をCU3Fへ返信する。
本実施例では、この遊技者の同一性を判断するときの遊技者を特定可能な遊技者特定情報として、カードIDとカード挿入時刻とを用いている。このカードIDは、会員の遊技者個人を特定する会員用カードのカードIDばかりでなく、ビジターとして来店した遊技者が用いるビジターカードのカードIDも含む。このビジターカードの場合には、不特定の遊技者に使用されるものであり、特定の遊技者個人を特定するものではない。つまり、このカードIDの場合には、電源断/通信回線断の発生前に遊技を行なっていた遊技者と電源断復旧後に遊技を行なおうとしている遊技者とが同一の遊技者であるか否かは特定できるが、その遊技者がどの特定の個人であるかまでは特定できない。よって、上記「遊技者特定情報」とは、特定の遊技者個人を特定するものに限らず、電源断/通信回線断の発生前に遊技を行なっていた遊技者と電源断復旧後に遊技を行なおうとしている遊技者との同一性が判別できる情報をも含む広い概念である。
<<異常系シーケンス3>>
次に、図52を参照して、電源断/通信回線断により状態情報応答が未到達となったときの遊技玉数の別のリカバリ処理について説明する。図52は、特に、電源断/通信回線断線(たとえば、CU3Fの電源が一旦OFFにした後再度ONになった場合)があって、状態情報応答が未到達(P台2FからCU3Fへコマンドが未到達)で、復旧後通信相手が不一致の場合の計数処理を説明するためのシーケンス図である。この電源のOFF,ONは、たとえばCU3Fの故障、または電源を手動でOFF,ONする、あるいはCU3Fをカードユニットホルダから抜き差しすることによっても、電源がOFF,ONとなる。
図52を参照して、遊技中において電源断が発生した後に、通番=n、遊技玉数=480、加算玉数=3および減算玉数=23を含む状態情報応答がP台2FからCUへ送信された場合に、CUが電源断の状態であるためにその状態情報応答をCUが受信できない。それ以降CU3Fからの状態情報要求が送信されてこないためにP台2Fは、3秒後に通信回線断を検知して遊技を停止する制御を行なう。具体的には、払出制御部171Fが発射制御基板31Fへ停止コマンドを送信し、発射制御基板31Fが発射モータ18Fの回転駆動を停止する。この3秒間の間、P台2Fにおいて遊技が続行されて遊技台情報が変化し、遊技玉数=450、加算玉数=6、減算玉数=36となり、これが最新遊技台情報となる。一方、既に送信した遊技玉数=480、加算玉数=3、減算玉数=23の遊技台情報は前回遊技台情報となる。
一方、CU3Fでは、電源断が発生したために、挿入されているカードを強制的に排出して遊技者に返却する制御を行なう。その後、CU3Fの電源断が復旧してONの状態になり、さらにCU3Fを交換して新たなCU3Fが動作を開始する。
なお、CU交換前に稼働していたCU3Fが持玉数を記憶していたときには、その持玉数を別のカード(たとえば、CU内部のカード)に記憶させて排出するようにしてもよい。その際に、CUの故障等が原因で持玉数をカードに記憶させることができない場合は、定期的に(たとえば5秒毎に)CU3Fから持玉数を受信してバックアップ記憶しているホールサーバ801Fの記憶データ(持玉数)を基に遊技者に損失補填するようにしてもよい。
交換後のCU3Fが動作を開始すると、まず、CU3FとP台2Fとの間で認証シーケンスが開始され、P台2FからCU3Fに対して、メインチップIDと払出チップIDとが含まれる情報が送信される。CU3Fは、受信したメインチップIDと払出チップIDとを上位の管理サーバ(ホールサーバ801Fを経由して鍵管理サーバ800F)へ送信してメインチップIDと払出チップIDとが正規に登録されているか否か照合してもらいその結果を返信してもらう。正規に登録されていれば適正な認証結果となる。
認証シーケンス後、CU3Fは、通番=1、店舗コードおよびSC基板IDを含むリカバリ要求をP台2Fへ送信する。つまり、CU3Fは、P台2Fに対してリカバリ情報の通知を要求する。しかし、CU3Fは、交換したため前回最終送信通番を有していない。それを受けたP台2Fでは、まずCU3Fのセキュリティ基板325Fから通知された「店舗コード」および「SC基板ID」と、P台2Fで保持している「店舗コード」および「SC基板ID」との一致判定を行ない、一致している場合には以下の処理を行なう。P台2Fは、交換後のCU3Fから送信される前回最終送信通番=0と、P台2F内部(具体的には払出制御基板17F)でバックアップしている前回最終送信通番=nとを比較判定する。その結果、両者が不一致であるので、リカバリ処理を行なうためP台2Fに格納してある遊技情報をCU3Fへ送信する。具体的に、P台2Fは、交換後のCU3Fに対してリカバリ処理を行なうため遊技情報を有しているとして遊技情報格納有を含むリカバリ応答(通番=1)をCU3Fへ返信する。このリカバリ応答でCU3Fに通知するリカバリ情報には、前回最終送信通番=n、挿入されていたカードのカードID、カード挿入時間、前回遊技台情報として前回最終送信加算通番=mおよび前回遊技台情報が含まれている。前回遊技台情報には、遊技玉数=480、加算玉数=3、減算玉数=23を含んでいる。なお、P台2Fは、CU3Fのセキュリティ基板325Fから通知された「店舗コード」および「SC基板ID」と、P台2Fで保持している「店舗コード」および「SC基板ID」とが不一致の場合、遊技の継続を禁止する。
リカバリ応答を受信したCU3FのCU制御部323Fは、リカバリ応答としてP台2Fから送信されてくる遊技台情報に含まれている遊技玉数が適正な値になっているか否かをチェックする第1チェック処理を実行する。この第1チェック処理は、図63(a)に基づいて後述する。CU3Fは、リカバリ要求2をP台2Fに送信することなく、通番=2を含む通信開始要求をP台2Fに送信する。なお、CU3Fは、P台2Fから受信した前回遊技台情報を使用してリカバリ処理(遊技玉数=480、加算玉数累計=+3、減算玉数累計=+23)を行ない、前回最終送信通番を更新して、当該データおよびカードID、カード挿入時刻をバックアップする。CU3Fが通信開始要求のコマンドをP台2Fに送信する際、計数通番は“0”(初期値)にクリアされる。P台2Fは、通信開始要求を受け、通番=2を含む通信開始応答をCU3Fへ送信する。また、P台2Fは、通信開始要求を受信後、リカバリデータ(遊技情報)をクリアするとともに、計数通番も“0”(初期値)にクリアする。
CU3Fは、P台2Fとの通信が開始されると、通番=3を含む状態情報要求をP台2Fに送信する。それを受けたP台2Fでは、未通知の遊技台情報(遊技玉数=450、加算玉数=6、減算玉数=36)を状態情報応答でCU3Fに通知する。具体的には、状態情報応答として送信通番=3、遊技玉数=450、加算玉数=6および減算玉数=36を含む。CU3Fは、未通知の遊技台情報を含む状態情報応答を受けて、前回挿入中だったカードの挿入待ち、または店員リモコン操作(遊技玉計数)待ちの状態となる。この状態でカードが挿入されると、CU3Fは、その挿入されたカードのIDをカードリーダライタにより読み取る。そして、読み取ったカードIDと、リカバリ応答に基づいて記憶しているリカバリカードID(前回挿入されていたカードのカードID)とが一致しているか否かを判定する。一致していると判定した場合には、遊技を再開させるための店員のリモコン操作待ちとなる。リモコン操作があれば、店舗コードおよびSC基板ID等を含むカード挿入通知のコマンドがCU3FからP台2Fへ送信される。P台2Fでは、通信断以前の前回のカード挿入時に受信した店舗コードおよびSC基板IDのデータを払出制御部171FのRAM等にバックアップしており、そのバックアップしているデータとCU3Fから送信されてきた店舗コードおよびSC基板IDとを比較して一致するか否か判別する。一致していれば、遊技が再開可能となる。なお、リモコン操作を待つことなく、店舗コードおよびSC基板ID等を含むカード挿入通知のコマンドがCU3FからP台2Fへ送信されるようにしてもよい。不一致の場合には、たとえばP台2Fの遊技玉数データを無効にする等のエラー処理が行なわれる。あるいは、これに代えて、またはこれに加えてエラー報知がなされるようにしてもよい。さらには、挿入されているカードを強制的に排出して遊技者に返却する制御を行なうようにしてもよい。
なお、状態情報応答を受信したCU3FのCU制御部323Fは、状態情報応答として送信されてくる遊技台情報に含まれている遊技玉数が適正な値であるか否かをチェックする第2チェック処理を実行する。この第2チェック処理は、図63(b)に基づいて後述する。
<<異常系シーケンス4>>
次に、電源断/通信回線断により加算要求が未到達となったときの加算玉数のリカバリ処理について説明する。図53は、特に、電源断、通信回線断線により、加算要求が未到達(CU3FからP台2Fへの加算要求のコマンドが未到達)で、復旧後通信相手が一致する場合の計数処理を説明するためのシーケンス図である。
この図53では、当初の遊技玉数が50玉の状態となっている。まず、CU3Fは、通番=nおよび加算通番=mを含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信する。それを受けて、P台2Fは、通番=n、遊技玉数=50および加算通番=mを含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。なお、状態情報応答のレスポンスに含まれる計数要求がOFF(図示せず)であるので、計数通番はmのまま、カウントアップすることなくCU3Fに送信される。
その後、遊技者が再プレイボタンを押下する。そのため、CU3Fは、貯玉の消費を確定し、通番=n+1、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125玉および加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信して、貯玉を遊技玉に変換した情報を通知する。その際、CU3Fは、貯玉の消費を確定し、加算玉数=125とし、前回最終送信加算通番、および加算要求状態ONのデータをバックアップする。
しかし、P台2Fは、遊技者が再プレイボタンを押下した後、状態情報要求のコマンドを受信する前に、電源断が発生し、動作が停止する。そのため、P台2Fは、CU3Fからの状態情報要求のコマンドを受信することができない。
CU3Fは、P台2Fが停止しているので、コマンド送信後200ミリ秒間レスポンスを受信できないので、最大14回までコマンドを再送信する。CU3Fは、コマンドを再送信してもレスポンスを受信できないことにより、通信回線断を検知する。
その後、P台2Fで電源断が復旧し、P台2Fが動作を開始する。P台2Fが動作を開始すると、まず、CU3FとP台2Fとの間で認証シーケンスが開始され、P台2FからCU3Fに対して、メインチップIDと払出チップIDとが含まれる情報が送信される。CU3Fは、受信したメインチップIDと払出チップIDとを上位の管理サーバへ送信してメインチップIDと払出チップIDとが正規に登録されているか否か照会してもらいその結果を返信してもらう。正規に登録されていれば適正な認証結果となる。
認証シーケンス後、CU3Fは、リカバリ要求をP台2Fへ送信する。つまり、CU3Fは、P台2Fに対してリカバリ情報の通知を要求する。それを受けたP台2Fでは、受信したリカバリ要求のコマンドに基づいて、P台2F内部(具体的には払出制御基板17F)でバックアップしているリカバリ情報をレスポンスとしてCU3Fへ返信する。ここでは、前回最終送信加算通番=mが送信される。
リカバリ応答を受けたCU3Fでは、リカバリ情報の前回最終送信加算通番と、記憶している前回最終送信加算通番と一致しているか否かを判断する。CU3Fは、P台2Fのリカバリデータの最終送信加算通番=mに比べて、バックアップしているCU3Fで記憶している前回最終送信加算通番=m+1の方が大きい値(新しい)の場合(不一致)、前回の状態情報要求のコマンドが未到達であったと判断して加算リカバリ処理を行なう。
具体的な加算リカバリ処理としては、P台2Fに対して加算玉数=125玉のリカバリを要求する。そのため、CU3Fは、リカバリ要求2(加算玉数=125、前回最終送信加算通番=m+1)をP台2Fへ送信する。
P台2Fは、リカバリ要求2に含まれる加算玉数への加算処理を実施し、前回最終送信加算通番を更新して、当該テータをバックアップする。このタイミングで、電源断によって実現されなかった加算処理が実現され、CU3F側とP台2F側とで遊技玉数が整合する。さらに、P台2Fでは、加算処理がOKであった旨をリカバリ応答2としてCU3Fへ返信する(リカバリ応答2(処理結果=処理OK))。それを受けたCU3Fは、加算要求状態をクリアする。なお、リカバリ応答2を受信したCU3FのCU制御部323Fは、前述のリカバリ応答としてP台2Fから送信されてくる遊技台情報に含まれている遊技玉数が適正な値になっているか否かをチェックする第3チェック処理を実行する。この第3チェック処理は、図64に基づいて後述する。
さらに、CU3Fは、通信開始要求をP台2Fへ送信する。それを受けたP台2Fでは、リカバリデータ(遊技情報)をクリアして、通信開始応答をCU3Fへ返信する。また、CU3Fは、状態情報要求をP台2Fへ送信する。それを受けたP台2Fでは、未通知の遊技台情報(遊技玉数=175)を状態情報応答でCU3Fに通知する。状態情報応答を受信したCU3FのCU制御部323Fは、状態情報応答として送信されてくる遊技台情報に含まれている遊技玉数が適正な値であるか否かをチェックする第2チェック処理を実行する。この第2チェック処理は、図63(b)に基づいて後述する。
ここでは、貯玉払出によって遊技を開始する再プレイボタンを押下した場合について説明したが、持玉払出によって遊技を開始する持玉払出ボタンを押下した場合も同様な動作となる。
<<異常系シーケンス5>>
次に、電源断/通信回線断により加算応答が未到達となったときの加算玉数のリカバリ処理について説明する。図54は、特に、電源断、通信回線断線により、加算応答が未到達(P台2FからCU3Fへの加算応答のレスポンスが未到達)で、復旧後通信相手が一致する場合の計数処理を説明するためのシーケンス図である。
この図54では、当初の遊技玉数が50玉の状態となっている。まず、CU3Fは、通番=nおよび加算通番=mを含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信する。それを受けて、P台2Fは、通番=n、遊技玉数=50および加算通番=mを含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。なお、状態情報応答のレスポンスに含まれる計数要求がOFF(図示せず)であるので、計数通番はmのまま、カウントアップすることなくCU3Fに送信される。
その後、遊技者が再プレイボタンを押下する。そのため、CU3Fは、貯玉の消費を確定し、通番=n+1、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125玉および加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信して、貯玉を遊技玉に変換した情報を通知する。その際、CU3Fは、貯玉の消費を確定し、加算玉数=125とし、前回最終送信加算通番、および加算要求状態ONのデータをバックアップする。
その後、CU3Fで電源断が発生し、CU3Fの動作が停止する。しかし、P台2Fは、CU3Fで電源断が発生した直後、CU3Fの動作が停止していることを検知することができない。P台2Fが通信回線断を検知するには、1秒以上CU3Fから次のコマンドを受信できない期間が必要である。
そのため、P台2Fでは、CU3Fの動作が停止していることを知らずに、CU3Fの状態情報要求のコマンドを受けて、通番=n+1、遊技玉数=175、遊技玉加算結果=OKおよび加算通番=m+1を含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。ただし、CU3Fに返信した状態情報応答のレスポンスは、CU3Fの動作が停止しているため、CU3Fへ未到達となる。なお、P台2Fでは、CU3Fへ状態情報応答のレスポンスを返信するとともに、前回最終送信加算通番を更新し、更新したデータおよび遊技玉数=175のデータをバックアップする。
その後、CU3Fで電源断が復旧し、CU3Fが動作を開始する。CU3Fが動作を開始すると、まず、CU3FとP台2Fとの間で認証シーケンスが開始され、P台2FからCU3Fに対して、メインチップIDと払出チップIDとが含まれる情報が送信される。CU3Fは、受信したメインチップIDと払出チップIDとを上位の管理サーバへ送信してメインチップIDと払出チップIDとが正規に登録されているか否か照会してもらいその結果を返信してもらう。正規に登録されていれば適正な認証結果となる。
認証シーケンス後、CU3Fは、前回最終送信通番=n+1を含むリカバリ要求をP台2Fへ送信する。つまり、CU3Fは、P台2Fに対してリカバリ情報の通知を要求する。それを受けたP台2Fでは、受信したリカバリ要求のコマンドに基づいて、P台2F内部(具体的には払出制御基板17F)でバックアップしているリカバリ情報をレスポンスとしてCU3Fへ返信する(リカバリ応答(前回最終送信通番=n+1、前回最終送信加算通番=m+1))。このリカバリ情報としては、前回最終送信通番=n+1、カードID、カード挿入時刻および前回最終送信加算通番=m+1が含まれている。
リカバリ応答を受けたCU3Fでは、リカバリ情報のカードID、およびカード挿入時刻と、記憶しているカードIDおよびカード挿入時刻と一致しているか否かを判断する。CU3Fは、カードIDおよびカード挿入時刻が一致し、P台2Fのリカバリデータの前回最終送信加算通番=m+1と、CU3Fで記憶している前回最終送信加算通番=m+1とが一致した場合、加算リカバリ処理を要求せず、加算要求状態をクリアする。また、リカバリ応答を受信したCU3FのCU制御部323Fは、リカバリ応答としてP台2Fから送信されてくる遊技台情報に含まれている遊技玉数が適正な値になっているか否かをチェックする第1チェック処理を実行する。この第1チェック処理は、図63(a)に基づいて後述する。
さらに、CU3Fは、通信開始要求をP台2Fへ送信する。それを受けたP台2Fでは、通信開始応答をCU3Fへ返信する。
ここでは、貯玉払出によって遊技を開始する再プレイボタンを押下した場合について説明したが、持玉払出によって遊技を開始する持玉払出ボタンを押下した場合も同様な動作となる。
<<異常系シーケンス6>>
次に、電源断/通信回線断により加算応答が未到達となったときの加算玉数の別のリカバリ処理について説明する。図55は、特に、電源断、通信回線断線により、加算応答が未到達(P台2FからCU3Fへの加算応答のレスポンスが未到達)で、復旧後通信相手が一致する場合の計数処理を説明するためのシーケンス図である。
この図55では、当初の遊技玉数が50玉の状態となっている。まず、CU3Fは、通番=nおよび加算通番=mを含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信する。それを受けて、P台2Fは、通番=n、遊技玉数=50および加算通番=mを含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。なお、状態情報応答のレスポンスに含まれる計数要求がOFF(図示せず)であるので、計数通番はmのまま、カウントアップすることなくCU3Fに送信される。
その後、遊技者が再プレイボタンを押下する。そのため、CU3Fは、貯玉の消費を確定し、通番=n+1、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125玉および加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信して、貯玉を遊技玉に変換した情報を通知する。その際、CU3Fは、貯玉の消費を確定し、加算玉数=125とし、前回最終送信加算通番、および加算要求状態ONのデータをバックアップする。
その後、CU3Fで電源断が発生し、CU3Fの動作が停止する。しかし、P台2Fは、CU3Fで電源断が発生した直後、CU3Fの動作が停止していることを検知することができない。P台2Fが通信回線断を検知するには、1秒以上CU3Fから次のコマンドを受信できない期間が必要である。
そのため、P台2Fでは、CU3Fの動作が停止していることを知らずに、CU3Fの状態情報要求のコマンドを受けて、加算要求を処理する。ところが、何らかの原因(たとえば、遊技玉数が上限値に達しているなど)によって、遊技玉を加算できない状況が発生する。この場合、P台2Fは、通番=n+1、遊技玉数=50、遊技玉加算結果=NGおよび加算通番=mを含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。ただし、CU3Fに返信した状態情報応答のレスポンスは、CU3Fの動作が停止しているため、CU3Fへ未到達となる。なお、P台2Fでは、遊技玉加算異常が発生しているので、CU3Fからの加算玉を処理することができず、前回最終送信加算通番=mのままで更新していない。
その後、CU3Fで電源断が復旧し、CU3Fが動作を開始する。なお、P台2Fでは、遊技玉加算異常の状態である。CU3Fが動作を開始すると、まず、CU3FとP台2Fとの間で認証シーケンスが開始され、P台2FからCU3Fに対して、メインチップIDと払出チップIDとが含まれる情報が送信される。CU3Fは、受信したメインチップIDと払出チップIDとを上位の管理サーバへ送信してメインチップIDと払出チップIDとが正規に登録されているか否か照会してもらいその結果を返信してもらう。正規に登録されていれば適正な認証結果となる。
認証シーケンス後、CU3Fは、前回最終送信通番=n+1を含むリカバリ要求をP台2Fへ送信する。つまり、CU3Fは、P台2Fに対してリカバリ情報の通知を要求する。それを受けたP台2Fでは、受信したリカバリ要求のコマンドに基づいて、P台2F内部(具体的には払出制御基板17F)でバックアップしているリカバリ情報をレスポンスとしてCU3Fへ返信する(リカバリ応答(前回最終送信通番=n+1、前回最終送信加算通番=m))。このリカバリ情報としては、前回最終送信通番=n+1、カードID、カード挿入時刻および前回最終送信加算通番=mが含まれている。
リカバリ応答を受けたCU3Fでは、リカバリ情報のカードID、およびカード挿入時刻と、記憶しているカードIDおよびカード挿入時刻と一致しているか否かを判断する。CU3Fは、カードIDおよびカード挿入時刻が一致し、P台2Fのリカバリデータの前回最終送信加算通番=mと、CU3Fで記憶している前回最終送信加算通番=m+1とが不一致の場合、加算リカバリ処理を要求する。そのため、CU3Fは、前回最終送信加算通番=m+1、加算玉数=125を含むリカバリ要求2をP台2Fに送信する。
それを受けてP台2Fは、遊技玉加算異常により、遊技玉加算が処理されていないこと(遊技玉加算NG)をリカバリ応答2で通知する。リカバリ応答2には、リカバリ結果=処理NGが含まれている。
それを受けたCU3Fは、後述する第3チェックを行ない。さらに、CU3Fは、通信開始要求をP台2Fへ送信する。それを受けたP台2Fでは、通信開始応答をCU3Fへ返信する。
さらに、CU3Fは、P台2Fに再度加算要求を通知するために、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125、加算通番=m+1を含む状態情報要求をP台2Fに送信する。それを受けたP台2Fは、加算異常状態のため、遊技玉数=50、遊技玉加算結果=NG、加算通番=mを含む状態情報応答をCU3Fに送信する。状態情報応答を受信したCU3FのCU制御部323Fは、状態情報応答として送信されてくる遊技台情報に含まれている遊技玉数が適正な値であるか否かをチェックする第2チェック処理を実行する。この第2チェック処理は、図63(b)に基づいて後述する。
ここでは、貯玉払出によって遊技を開始する再プレイボタンを押下した場合について説明したが、持玉払出によって遊技を開始する持玉払出ボタンを押下した場合も同様な動作となる。
<<異常系シーケンス7>>
次に、電源断/通信回線断により加算要求が未到達となったときの加算玉数の別のリカバリ処理について説明する。図56は、特に、電源断、通信回線断線により、加算要求が未到達(CU3FからP台2Fへの加算要求のコマンドが未到達)で、復旧後通信相手が不一致の場合の計数処理を説明するためのシーケンス図である。
この図56では、当初の遊技玉数が50玉の状態となっている。まず、CU3Fは、通番=nおよび加算通番=mを含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信する。それを受けて、P台2Fは、通番=n、遊技玉数=50および加算通番=mを含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。なお、状態情報応答のレスポンスに含まれる計数要求がOFF(図示せず)であるので、計数通番はmのまま、カウントアップすることなくCU3Fに送信される。
その後、遊技者が再プレイボタンを押下する。そのため、CU3Fは、貯玉の消費を確定し、通番=n+1、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125玉および加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信して、貯玉を遊技玉に変換した情報を通知する。その際、CU3Fは、貯玉の消費を確定し、加算玉数=125とし、前回最終送信加算通番、および加算要求状態ONのデータをバックアップする。
しかし、P台2Fは、遊技者が再プレイボタンを押下した後、状態情報要求のコマンドを受信する前に、電源断が発生し、動作が停止する。そのため、P台2Fは、CU3Fからの状態情報要求のコマンドを受信することができない。
CU3Fは、P台2Fが停止しているので、コマンド送信後200ミリ秒間レスポンスを受信できないので、最大14回までコマンドを再送信する。CU3Fは、コマンドを再送信してもレスポンスを受信できないことにより、通信回線断を検知する。
その後、P台2Fで電源断が復旧し、さらにP台2Fを交換して新たなP台2Fが動作を開始する。P台2Fが動作を開始すると、まず、CU3FとP台2Fとの間で認証シーケンスが開始され、P台2FからCU3Fに対して、メインチップIDと払出チップIDとが含まれる情報が送信される。CU3Fは、受信したメインチップIDと払出チップIDとを上位の管理サーバへ送信してメインチップIDと払出チップIDとが正規に登録されているか否か照会してもらいその結果を返信してもらう。正規に登録されていれば適正な認証結果となる。なお、CU3Fは、P台2Fが交換されても加算リカバリは実施する。
認証シーケンス後、CU3Fは、リカバリ要求をP台2Fへ送信する。つまり、CU3Fは、P台2Fに対してリカバリ情報の通知を要求する。それを受けたP台2Fでは、受信したリカバリ要求のコマンドに基づいて、P台2F内部(具体的には払出制御基板17F)でバックアップしているリカバリ情報をレスポンスとしてCU3Fへ返信する。しかし、P台2Fは、新たに交換したため前回最終送信加算通番はバックアップしておらず、初期値“0”をCU3Fに送信することになる。
リカバリ応答を受けたCU3Fでは、リカバリ情報の前回最終送信加算通番と、記憶している前回最終送信加算通番と一致しているか否かを判断する。CU3Fは、P台2Fのリカバリデータの最終送信加算通番=0と、バックアップしているCU3Fで記憶している前回最終送信加算通番=m+1とが不一致の場合、前回の状態情報要求のコマンドが未到達であったと判断して加算リカバリ処理を行なう。具体的な加算リカバリ処理としては、P台2Fに対して加算玉数=125玉のリカバリを要求する。そのため、CU3Fは、リカバリ要求2(加算玉数=125、前回最終送信加算通番=m+1)をP台2Fへ送信する。
P台2Fは、リカバリ要求2に含まれる加算玉数への加算処理を実施し、前回最終送信加算通番を更新して、当該テータをバックアップする。さらに、P台2Fでは、加算処理がOKであった旨をリカバリ応答2としてCU3Fへ返信する(リカバリ応答2(処理結果=処理OK))。それを受けたCU3Fは、加算要求状態をクリアする。なお、リカバリ応答2を受信したCU3のCU制御部323Fは、前述のリカバリ応答としてP台2Fから送信されてくる遊技台情報に含まれている遊技玉数が適正な値になっているか否かをチェックする第3チェック処理を実行する。この第3チェック処理は、図64に基づいて後述する。
さらに、CU3Fは、通信開始要求をP台2Fへ送信する。それを受けたP台2Fでは、リカバリデータ(遊技情報)をクリアして、通信開始応答をCU3Fへ返信する。また、CU3Fは、状態情報要求をP台2Fへ送信する。それを受けたP台2Fでは、未通知の遊技台情報(遊技玉数=175)を状態情報応答でCU3Fに通知する。状態情報応答を受信したCU3FのCU制御部323Fは、状態情報応答として送信されてくる遊技台情報に含まれている遊技玉数が適正な値であるか否かをチェックする第2チェック処理を実行する。この第2チェック処理は、図63(b)に基づいて後述する。
ここでは、貯玉払出によって遊技を開始する再プレイボタンを押下した場合について説明したが、持玉払出によって遊技を開始する持玉払出ボタンを押下した場合も同様な動作となる。
<<異常系シーケンス8>>
次に、電源断/通信回線断により計数応答が未到達となったときの計数玉数のリカバリ処理について説明する。図57は、特に、電源断、通信回線断線により、計数応答が未到達(CU3FからP台2Fへの計数応答のコマンドが未到達)で、復旧後通信相手が一致する場合の計数処理を説明するためのシーケンス図である。
この図57では、当初の持玉数が0玉、遊技玉数が500玉の状態となっている。まず、CU3Fは、通番=n、計数通番=mおよび計数応答=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信する。その後、P台2Fでは、計数ボタン28Fが押下され、CU3Fに対して計数要求を送信する。具体的には、P台2Fは、通番=n、遊技玉数=500、計数通番m+1、計数玉数=100および計数要求=ONを含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。なお、P台2Fでは、遊技玉数=500、計数玉数=100およびカウントアップした計数通番=m+1をCU3Fに通知するとともに、前回最終送信計数通番を更新し、更新したデータおよび計数要求状態ONのデータをバックアップする。
それを受けてCU3Fは、計数玉数を持玉数に加算して持玉数=100にし、前回最終送信計数通番を更新し、更新したデータをバックアップする。しかし、P台2Fは、状態情報要求のコマンドを受信した後に、電源断が発生し、動作が停止する。そのため、P台2Fは、CU3Fからの通番=n+1、計数通番=m+1および計数応答=ONを含む状態情報要求のコマンドを受信することができない。つまり、P台2Fは、CU3Fからの計数応答が未到達となる。
CU3Fは、P台2Fが停止しているので、コマンド送信後200ミリ秒間レスポンスを受信できないので、最大14回までコマンドを再送信する。CU3Fは、コマンドを再送信してもレスポンスを受信できないことにより、通信回線断を検知する。
その後、P台2Fで電源断が復旧し、P台2Fが動作を開始する。P台2Fが動作を開始すると、まず、CU3FとP台2Fとの間で認証シーケンスが開始され、P台2FからCU3Fに対して、メインチップIDと払出チップIDとが含まれる情報が送信される。CU3Fは、受信したメインチップIDと払出チップIDとを上位の管理サーバへ送信してメインチップIDと払出チップIDとが正規に登録されているか否か照会してもらいその結果を返信してもらう。正規に登録されていれば適正な認証結果となる。
認証シーケンス後、CU3Fは、通番=1、前回最終送信計数通番=m+1、店舗コードおよびSC基板IDを含むリカバリ要求をP台2Fへ送信する。つまり、CU3Fは、P台2Fに対してリカバリ情報の通知を要求する。それを受けたP台2Fでは、まずCU3Fのセキュリティ基板325Fから通知された「店舗コード」および「SC基板ID」と、P台2Fで保持している「店舗コード」および「SC基板ID」との一致判定を行ない、一致している場合には以下の処理を行なう。P台2Fは、受信したリカバリ要求の前回最終送信計数通番=m+1と、P台2F内部(具体的には払出制御基板17F)でバックアップしている前回最終送信計数通番=m+1とが一致しているので、通信断の前にP台2FからCU3Fに対して最後に送信した状態情報応答はCU3Fに到達していると判断できる。この場合には、P台2Fは、計数した玉数を遊技玉数から減算する処理を実行し、計数要求状態をOFFにする。つまり、P台2Fは、この時点で遊技玉数=500から遊技玉数=400に更新される。また、P台2Fは、受信したリカバリ要求のコマンドに基づいて、レスポンスであるリカバリ応答をCU3Fへ返信する。なお、P台2Fは、CU3Fのセキュリティ基板325Fから通知された「店舗コード」および「SC基板ID」と、P台2Fで保持している「店舗コード」および「SC基板ID」とが不一致の場合、遊技の継続を禁止する。
リカバリ応答を受信したCU3FのCU制御部323Fは、リカバリ応答としてP台2Fから送信されてくる遊技台情報に含まれている遊技玉数が適正な値になっているか否かをチェックする第1チェック処理を実行する。この第1チェック処理は、図63(a)に基づいて後述する。なお、CU3Fは、加算リカバリ処理は行なわないため、CU3Fは、リカバリ要求2をP台2Fに送信することなく、通番=2を含む通信開始要求をP台2Fに送信する。なお、CU3Fは、P台2Fから受信した前回遊技台情報を処理して、前回最終送信通番を更新して、当該データをバックアップする。CU3Fが通信開始要求のコマンドをP台2Fに送信する際、計数通番は“0”(初期値)にクリアされる。P台2Fは、通信開始要求を受け、通番=2を含む通信開始応答をCU3Fへ送信する。また、P台2Fは、通信開始要求を受信後、リカバリデータ(遊技情報)をクリアするとともに、計数通番も“0”(初期値)にクリアする。
CU3Fは、P台2Fとの通信が開始されると、通番=3を含む状態情報要求をP台2Fに送信する。それを受けたP台2Fでは、未通知の遊技台情報(遊技玉数=400)を状態情報応答でCU3Fに通知する。具体的には、状態情報応答として送信通番=3、遊技玉数=400を含む。状態情報応答を受信したCU3FのCU制御部323Fは、状態情報応答として送信されてくる遊技台情報に含まれている遊技玉数が適正な値であるか否かをチェックする第2チェック処理を実行する。この第2チェック処理は、図63(b)に基づいて後述する。
<<異常系シーケンス9>>
次に、電源断/通信回線断により計数要求が未到達となったときの計数玉数のリカバリ処理について説明する。図58は、特に、電源断、通信回線断線により、計数要求が未到達(P台2FからCU3Fへの計数要求のコマンドが未到達)で、復旧後通信相手が一致する場合の計数処理を説明するためのシーケンス図である。
この図58では、当初の持玉数が0玉、遊技玉数が500玉の状態となっている。まず、CU3Fは、通番=n、計数通番=mおよび計数応答=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信する。その後、P台2Fでは、計数ボタン28Fが押下され、CU3Fに対して計数要求を送信する。具体的には、P台2Fは、通番=n、遊技玉数=500、計数通番m+1、計数玉数=100および計数要求=ONを含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。なお、P台2Fでは、遊技玉数=500、計数玉数=100およびカウントアップした計数通番=m+1をCU3Fに通知するとともに、前回最終送信計数通番を更新し、更新したデータおよび計数要求状態ONのデータをバックアップする。
しかし、CU3Fは、状態情報応答のコマンドを受信する前に、電源断が発生し、動作が停止する。つまり、CU3は、P台2Fからの計数要求が未到達となる。それ以降、CU3Fからの状態情報要求が送信されてこないために、P台2Fは、3秒後に通信回線断を検知して遊技を停止する制御を行なう。具体的には、払出制御部171Fが発射制御基板31Fへ停止コマンドを送信し、発射制御基板31Fが発射モータ18Fの回転駆動を停止する。
その後、CU3Fで電源断が復旧し、CU3Fが動作を開始する。CU3Fが動作を開始すると、まず、CU3FとP台2Fとの間で認証シーケンスが開始され、P台2FからCU3Fに対して、メインチップIDと払出チップIDとが含まれる情報が送信される。CU3Fは、受信したメインチップIDと払出チップIDとを上位の管理サーバへ送信してメインチップIDと払出チップIDとが正規に登録されているか否か照会してもらいその結果を返信してもらう。正規に登録されていれば適正な認証結果となる。
認証シーケンス後、CU3Fは、通番=1、前回最終送信計数通番=m、店舗コードおよびSC基板IDを含むリカバリ要求をP台2Fへ送信する。つまり、CU3Fは、P台2Fに対してリカバリ情報の通知を要求する。それを受けたP台2Fでは、まずCU3Fのセキュリティ基板325Fから通知された「店舗コード」および「SC基板ID」と、P台2Fで保持している「店舗コード」および「SC基板ID」との一致判定を行ない、一致している場合には以下の処理を行なう。P台2Fは、受信したリカバリ要求の前回最終送信計数通番=mと、P台2F内部(具体的には払出制御基板17F)でバックアップしている前回最終送信計数通番=m+1とが一致していないので(不一致)、通信断の前にP台2FからCU3Fに対して最後に送信した状態情報応答はCU3Fに到達していないと判断できる。この場合には、P台2Fは、計数した玉数を遊技玉数から減算する処理を実行せず、計数要求状態をOFFにする。つまり、P台2Fは、電断発生直前に送信した計数要求を取り消し、この時点で遊技玉数=500のまま維持する。また、P台2Fは、受信したリカバリ要求のコマンドに基づいて、レスポンスであるリカバリ応答をCU3Fへ返信する。なお、P台2Fは、CU3Fのセキュリティ基板325Fから通知された「店舗コード」および「SC基板ID」と、P台2Fで保持している「店舗コード」および「SC基板ID」とが不一致の場合、遊技の継続を禁止する。
リカバリ応答を受信したCU3FのCU制御部323Fは、リカバリ応答としてP台2Fから送信されてくる遊技台情報に含まれている遊技玉数が適正な値になっているか否かをチェックする第1チェック処理を実行する。この第1チェック処理は、図63(a)に基づいて後述する。CU3Fは、加算リカバリ処理は行なわないため、CU3Fは、リカバリ要求2をP台2Fに送信することなく、通番=2を含む通信開始要求をP台2Fに送信する。なお、CU3Fは、P台2Fから受信した前回遊技台情報を処理して、前回最終送信通番を更新して、当該データをバックアップする。CU3Fが通信開始要求のコマンドをP台2Fに送信する際、計数通番は“0”(初期値)にクリアされる。P台2Fは、通信開始要求を受け、通番=2を含む通信開始応答をCU3Fへ送信する。また、P台2Fは、通信開始要求を受信後、リカバリデータ(遊技情報)をクリアするとともに、計数通番も“0”(初期値)にクリアする。
CU3Fは、P台2Fとの通信が開始されると、通番=3を含む状態情報要求をP台2Fに送信する。それを受けたP台2Fでは、未通知の遊技台情報(遊技玉数=500)を状態情報応答でCU3Fに通知する。具体的には、状態情報応答として送信通番=3、遊技玉数=500を含む。状態情報応答を受信したCU3FのCU制御部323Fは、状態情報応答として送信されてくる遊技台情報に含まれている遊技玉数が適正な値であるか否かをチェックする第2チェック処理を実行する。この第2チェック処理は、図63(b)に基づいて後述する。
<<異常系シーケンス10>>
次に、電源断/通信回線断により計数応答が未到達となったときの計数玉数の別のリカバリ処理について説明する。図59は、特に、電源断、通信回線断線により、計数応答が未到達(CU3FからP台2Fへの計数応答のコマンドが未到達)で、復旧後通信相手が一致する場合の計数処理を説明するためのシーケンス図である。
この図59では、当初の持玉数が0玉、遊技玉数が500玉の状態となっている。まず、CU3Fは、通番=n、計数通番=mおよび計数応答=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信する。その後、P台2Fでは、計数ボタン28Fが押下され、CU3Fに対して計数要求を送信する。具体的には、P台2Fは、通番=n、遊技玉数=500、計数通番m+1、計数玉数=100、計数通番m+1および計数要求=ONを含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。なお、P台2Fでは、遊技玉数=500、計数玉数=100およびカウントアップした計数通番=m+1をCU3Fに通知するとともに、前回最終送信計数通番を更新し、更新したデータおよび計数要求状態ONのデータをバックアップする。
それを受けてCU3Fは、計数玉数を持玉数に加算する処理を実行するが、何らかの異常が発生して加算処理ができない。このため、CU3Fからは計数通番=mおよび計数応答=OFF(計数異常状態のため)を含む状態情報要求のコマンドが送信される。ところが、P台2Fは、状態情報要求のコマンドを受信した後に、電源断が発生し、動作が停止している。そのため、P台2Fは、CU3Fからの状態情報要求のコマンドを受信することができない。つまり、P台2Fは、CU3Fからの計数応答が未到達となる。
CU3Fは、P台2Fが停止しているので、コマンド送信後200ミリ秒間レスポンスを受信できないので、最大14回までコマンドを再送信する。CU3Fは、コマンドを再送信してもレスポンスを受信できないことにより、通信回線断を検知する。
その後、P台2Fで電源断が復旧し、P台2Fが動作を開始する。P台2Fが動作を開始すると、まず、CU3FとP台2Fとの間で認証シーケンスが開始され、P台2FからCU3Fに対して、メインチップIDと払出チップIDとが含まれる情報が送信される。CU3Fは、受信したメインチップIDと払出チップIDとを上位の管理サーバへ送信してメインチップIDと払出チップIDとが正規に登録されているか否か照会してもらいその結果を返信してもらう。正規に登録されていれば適正な認証結果となる。
認証シーケンス後、CU3Fは、通番=1、前回最終送信計数通番=m、店舗コードおよびSC基板IDを含むリカバリ要求をP台2Fへ送信する。つまり、CU3Fは、P台2Fに対してリカバリ情報の通知を要求する。それを受けたP台2Fでは、まずCU3Fのセキュリティ基板325Fから通知された「店舗コード」および「SC基板ID」と、P台2Fで保持している「店舗コード」および「SC基板ID」との一致判定を行ない、一致している場合には以下の処理を行なう。P台2Fは、受信したリカバリ要求の前回最終送信計数通番=m(計数異常のため“m”のままの更新されていない)と、P台2F内部(具体的には払出制御基板17F)でバックアップしている前回最終送信計数通番=m+1とが一致していないので(不一致)、通信断の前にP台2FからCU3Fに対して最後に送信した状態情報応答はCU3Fに到達していないと判断できる。この場合には、P台2Fは、計数した玉数を遊技玉数から減算する処理を実行せず、計数要求状態をOFFにして、前回最終送信計数通番を1つ減らす(−1)。P台2Fは、この時点で電断発生前の計数要求を取り消して遊技玉数=500のまま維持する。また、P台2Fは、受信したリカバリ要求のコマンドに基づいて、レスポンスであるリカバリ応答をCU3Fへ返信する。なお、P台2Fは、CU3Fのセキュリティ基板325Fから通知された「店舗コード」および「SC基板ID」と、P台2Fで保持している「店舗コード」および「SC基板ID」とが不一致の場合、遊技の継続を禁止する。
リカバリ応答を受信したCU3FのCU制御部323Fは、リカバリ応答としてP台2Fから送信されてくる遊技台情報に含まれている遊技玉数が適正な値になっているか否かをチェックする第1チェック処理を実行する。この第1チェック処理は、図63(a)に基づいて後述する。CU3Fは、加算リカバリ処理は行なわないため、CU3Fは、リカバリ要求2をP台2Fに送信することなく、通番=2を含む通信開始要求をP台2Fに送信する。なお、CU3Fは、P台2Fから受信した前回遊技台情報を処理して、前回最終送信通番を更新して、当該データをバックアップする。CU3Fが通信開始要求のコマンドをP台2Fに送信する際、計数通番は“0”(初期値)にクリアされる。P台2Fは、通信開始要求を受け、通番=2を含む通信開始応答をCU3Fへ送信する。また、P台2Fは、通信開始要求を受信後、リカバリデータ(遊技情報)をクリアするとともに、計数通番も“0”(初期値)にクリアする。
CU3Fは、P台2Fとの通信が開始されると、通番=3を含む状態情報要求をP台2Fに送信する。それを受けたP台2Fでは、未通知の遊技台情報(遊技玉数=500)を状態情報応答でCU3Fに通知する。具体的には、状態情報応答として送信通番=3、遊技玉数=500を含む。状態情報応答を受信したCU3FのCU制御部323Fは、状態情報応答として送信されてくる遊技台情報に含まれている遊技玉数が適正な値であるか否かをチェックする第2チェック処理を実行する。この第2チェック処理は、図63(b)に基づいて後述する。
<<加算要求異常>>
次に、加算要求異常の処理について説明する。図60は、特に、玉貸・持玉払出・貯玉払出時の遊技玉の加算結果が異常である場合の処理を説明するためのシーケンス図である。
この図60では、当初の遊技玉数が50玉の状態となっている。まず、CU3Fは、通番=n、遊技玉加算要求=OFFおよび加算通番=mを含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信する。それを受けて、P台2Fは、通番=n、遊技玉数=50および加算通番=mを含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。なお、状態情報応答のレスポンスに含まれる計数要求がOFF(図示せず)であるので、計数通番はmのまま、カウントアップすることなくCU3Fに送信される。
その後、遊技者が持玉払出ボタンを押下する。そのため、CU3Fは、持玉・貯玉の消費を確定し、通番=n+1、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125玉および加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ送信して、持玉・貯玉を遊技玉に変換した情報(加算玉数=125玉)を通知する。その際、CU3Fは、遊技玉数=50(更新前遊技玉数)+125(加算玉数)=175、更新した前回最終送信加算通番および加算要求状態ONのデータをバックアップする。
その後、P台2Fで遊技玉を加算する処理に異常が発生する。そのため、P台2Fは、CU3Fの状態情報要求のコマンドを受けて、通番=n+1、遊技玉数=50(遊技玉加算前の遊技玉数)、遊技玉加算結果=NGおよび加算通番=m+1を含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。P台2Fは、CU3Fに対して遊技玉加算結果=NG、前回最終送信加算通番の情報を通知する。
遊技玉加算結果=NGを含む状態情報応答のレスポンスを受信したCU3Fは、通番=n+2、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125玉および加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ再送する。なお、CU3Fは、状態情報要求のコマンドの再送であるが、通番は更新されn+1からn+2へカウントアップし、加算通番はm+1のままで状態情報要求のコマンドを再送する。
しかし、P台2Fは、遊技玉を加算する処理に異常が発生している状態のままである。そのため、P台2Fは、CU3Fの再送した状態情報要求のコマンドを受けて、通番=n+2、遊技玉数=50(遊技玉加算前の遊技玉数)、遊技玉加算結果=NGおよび加算通番=mを含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。
さらに、遊技玉加算結果=NGを含む状態情報応答のレスポンスを再度受信したCU3Fは、通番=n+3、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125玉および加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ2回目の再送を行なう。なお、CU3Fは、状態情報要求のコマンドの再送であるが、通番は更新されn+2からn+3へカウントアップし、加算通番はm+1のままで状態情報要求のコマンドを再送する。
P台2Fは、まだ遊技玉を加算する処理に異常が発生している状態のままである。そのため、P台2Fは、CU3Fの再送した状態情報要求のコマンドを受けて、通番=n+3、遊技玉数=50(遊技玉加算前の遊技玉数)、遊技玉加算結果=NGおよび加算通番=mを含む状態情報応答のレスポンスをCU3Fに返信する。
CU3Fは、状態情報要求のコマンドを2回再送しても、P台2Fから遊技玉加算結果=NGを含む状態情報応答のレスポンスの応答を受信する場合、P台2Fで遊技玉を加算する処理に異常が発生しているとして、加算異常復旧待ちの状態となる。
P台2Fにおいて加算異常が復旧後、CU3Fは、通番=n+X、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125玉および加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台2Fへ再送を行なう。P台2Fでは、加算異常が復旧しているので、遊技玉への加算処理を実施して遊技玉数=50(遊技玉加算前の遊技玉数)+125(加算玉数)=175とし、前回最終送信加算通番を更新して、当該データをバックアップする。
遊技玉への加算処理を実施後、P台2Fは、通番=n+X、遊技玉数=175、加算通番=m+1および遊技玉加算結果=OKを含む状態情報応答をCU3Fに送信する。これを受けて、CU3Fは、加算要求状態をOFFにする。
<加算通番に関する動作>
図61は、加算通番に関するP台2FおよびCU3Fの動作を説明するための概念図である。遊技玉の加算要求が発生していないときには、CU3FとP台2Fとの間で、図61の(1)〜(4)に示すような通常通番および加算通番を含む電文が送受信される。
(1)では、CU3FからP台2Fに対して、通常通番n、加算通番mを含む電文が送信される。(1)の電文を受信したP台2Fは、(2)のように、受信した電文と同じ通常通番nおよび加算通番mを含む(2)の電文を返信する。
(2)の電文を受信したCU3Fは、通常通番が1つ更新された(3)の電文(通常通番n+1、加算通番m)を送信する。(3)の電文を受信したP台2Fは、受信した電文と同じ通常通番nおよび加算通番mを含む(4)の電文を返信する。
このようにCU3Fは、P台2Fから電文を受信するごとに、通常通番を1つ更新して次の電文を送信する。一方、P台2Fは通常通番を更新しない。また、加算要求が発生しない限り、加算通番は更新されない。
次に、加算要求(玉貸し操作や貯玉引き落とし操作による)が発生したときには、CU3FからP台2Fに対して加算通番が1つ更新された(5)の要求電文が送信される(通常通番n+2、加算通番m+1)。この要求電文には加算要求ビットをONにしたデータも含まれている。なお、CU3Fは、この段階で既に加算要求に対する処理(カード残高の引き落としや貯玉の引き落とし)を確定させている。
P台2Fは、(5)の要求電文を受信し、加算通番が前回から1つ更新されていることに基づいて加算要求を認識する。その上で、今回の加算要求を承諾するか否かを判定する。この判定は、たとえば、P台2Fの払出制御部171Fが行なう。払出制御部171Fは、P台2F側で遊技玉を加算する処理が可能であるか否かを判定する。遊技玉の加算処理が可能でない場合とは、たとえば、遊技玉が既に予め定めた上限値に達している場合である。
要求を承諾する場合には、(6)の2つの電文のうちの承諾電文を送信し、要求を拒否する場合には、(6)の2つの電文のうちの拒否電文を送信する。承諾電文では、加算通番が(5)の要求電文に含まれていた加算通番m+1とされている。一方、拒否電文では、加算通番が(6)よりも1つ前に送受信した電文に含まれる加算通番mとされている。なお、通常通番は、承諾電文および拒否電文のいずれも(5)の要求電文に含まれていたn+2である。
CU3Fは、直前の送信電文に含めた加算通番をバックアップ記憶するエリアと、受信電文に含まれる通常通番をバックアップ記憶するエリアとを備えている。これらのエリアは、たとえば、CU3FのCU制御部323Fのマイクロコンピュータ内に設けられている。(6)の電文を受信したCU3FのCU制御部323Fは、バックアップ記憶している加算通番と、(6)の電文に含まれる加算通番とを比較判定する。その結果、記憶している加算通番と送信されてきた電文に含まれる加算通番とが同じ(この例ではm+1)であれば、要求が承諾されたと判定する。これに対して、送信されてきた加算通番の方が1つ遅れている場合(この例ではm)には、要求が拒否されたと判定する。
図61の(5)’は、要求電文がノイズその他の要因によりP台2Fに到達しなかった場合について示している。この場合、P台2FはCU3Fからの電文到達を待つため、P台2FからCU3Fに対して電文が送信されることはない。CU3Fは、(5)’の要求電文を送信してから所定期間(200ms)だけ待機し、P台2Fからの応答がないので、同じ要求電文(5)’’を再送する。
<計数通番に関する動作>
図62は、計数通番に関するP台2FおよびCU3Fの動作を説明するための概念図である。計数要求が発生していないときには、CU3FとP台2Fとの間で、図62の(1)〜(3)に示すような通常通番および計数通番を含む電文が送受信される。
(1)では、CU3FからP台2Fに対して、通常通番n、計数通番mを含む電文が送信される。(1)の電文を受信したP台2Fは、(2)のように、受信した電文と同じ通常通番nおよび計数通番mを含む(2)の電文を返信する。
(2)の電文を受信したCU3Fは、通常通番が1つ更新された(3)の電文(通常通番n+1、計数通番m)を送信する。このようにCU3Fは、P台2Fから電文を受信するごとに、通常通番を1つ更新して次の電文を送信する。一方、P台2Fは通常通番を更新しない。また、計数要求が発生しない限り、計数通番は更新されない。
次に、計数要求(計数操作の検出)が発生したときには、P台2FからCU3Fに対して計数通番が1つ更新された(4)の要求電文が送信される(通常通番n+1、計数通番m+1)。この要求電文には計数要求ビットをONにしたデータも含まれている。なお、P台2Fは、この段階では計数処理を実行していない。
P台2Fは、(4)の要求電文を受信し、計数通番が前回から1つ更新されていることに基づいて計数要求を認識する。その上で、今回の計数要求を承諾するか否かを判定する。この判定は、たとえば、CU3FのCU制御部323Fが行なう。CU制御部323Fは、計数処理(持玉の加算処理)が可能であるか否かを判定する。計数処理が可能でない場合とは、たとえば、持玉を用いた処理(ワゴンサービスなど)の途中である場合である。
要求を承諾する場合には、(5)の2つの電文のうちの承諾電文を送信し、要求を拒否する場合には、(5)の2つの電文のうちの拒否電文を送信する。承諾電文では、計数通番が(4)の要求電文に含まれていた計数通番m+1とされている。一方、拒否電文では、計数通番が(4)よりも1つ前に送受信した電文に含まれる計数通番mとされている。なお、通常通番は、承諾電文および拒否電文のいずれも(5)の要求電文から更新されており、n+2である。
P台2Fは、直前の送信電文に含めた計数通番と通常通番とをバックアップ記憶するエリアを備えている。このようなエリアは、たとえば、P台2Fの払出制御部171Fのマイクロコンピュータ内に設けられている。(5)の電文を受信したP台2Fの払出制御部171Fは、バックアップ記憶している計数通番と、(5)の電文に含まれる計数通番とを比較判定する。その結果、記憶している計数通番と送信されてきた電文に含まれる計数通番とが同じ(この例ではm+1)であれば、要求が承諾されたと判定する。これに対して、送信されてきた計数通番の方が1つ遅れている場合(この例ではm)には、要求が拒否されたと判定する。
図62の(4)’は、要求電文がノイズその他の要因によりP台2Fに到達しなかった場合について示している。この場合、CU3Fは、(3)の電文を送信してから所定期間(200ms)だけ待機し、P台2Fからの応答がないので、同じ電文(3)を再送する。再送されてきた(3)の電文を受けたP台2Fは、その電文に含まれる通常通番がn+1であり、先に(4)’の要求電文を送信しているにも関わらず、通常通番が変化していないことから、(4)’の要求電文が到達しなかったと判定する。そして、P台2Fは、(4)’と同じ要求電文(4)’’を再送する。
以上、説明したように、本実施の形態では、通常通番とは別の要求通番(加算通番、計数通番)が電文に含められて送信される。これらの要求通番は、通信相手に対して加算要求や計数要求等の動作を要求するときに加算更新され、それ以外では、電文の送受信が行なわれても加算更新されない。
これに対して、通常通番は、通信相手に対する要求の有無に関わらず、CU3Fから電文が送信されるごとに更新される(なお、通常の通番は、CU3FおよびP台2Fの双方で互いに更新する動作をしてもよい。)。
このため、通常通番の場合、送信した要求電文が相手に届いたか否かを相手先からの受信電文に含まれる通番を用いて判定できるものの、その受信電文が要求承諾を示す承諾電文であるのか、要求拒絶を示す拒否電文であるのかまでは特定できない。
ところが、上記のとおり、本実施の形態のように加算通番や計数通番といった要求通番を利用して、要求通番を更新した要求電文を送信し、これに対する応答として要求電文に含まれていた要求通番と同じ要求通番を含む電文を受信した場合には、その通番の値によって、送信した要求電文が相手に届いたか否かのみならず、相手から返信されてきた電文が承諾電文であるのか否かまでを特定できる。もちろん、本実施の形態のように、要求電文には要求ビット(加算要求ビットあるいは計数要求ビット)をONにしたデータが含まれるため、このデータを判定することでも、受信電文が承諾電文であるのか拒否電文であるのかを特定できる。しかしながら、要求通番を利用すれば、このような要求ビットを電文から削除することも可能である。これによって電文データ量を削減でき、また、電文データの要求ビットを判定する処理も不要とすることができる。
なお、本実施の形態では、要求が発生したときの要求通番に対する更新値を+1としているが、これは一例であって、+2や+3、−1や−2などの他の更新値を採用してもよい。
<第1〜第3チェック処理>
次に、図63(a)、(b)、図64に基づいて、CU制御部323Fにより実行される第1チェック処理、第2チェック処理および第3チェック処理について説明する。
まず図63(a)を参照して、第1チェック処理を説明する。ステップSF(以下単にSFという)300により、遊技台情報の格納があるか否かの判断がなされる。これは、P台2Fから送信されてきたリカバリ応答の中に遊技台情報が含まれているか否かを判断するものであり、前述した図51、図52の場合に遊技台情報(具体的には前回遊技台情報)が含まれているために、SF300によりYESの判断がなされる。遊技台情報が含まれていないと判断された場合にはこの第1チェック処理が終了する。
遊技台情報の格納があると判断された場合には制御がSF301へ進み、その受信した遊技台情報(具体的には前回遊技台情報)に含まれている加算玉数が予め定められた閾値N1以上であるか否かの判断がなされる。この閾値N1は、CU3FとP台2Fとの間での状態情報要求と状態情報応答との1周期(200ms)の間に入賞に伴う遊技玉の加算数の最大(たとえば大当り時の最大加算玉数120)よりも少し大きい値(たとえば125)に設定されている。したがって、正常な場合には、受信した加算玉数がこの閾値N1よりも小さな値になっている筈である。ところが、閾値N1よりも大きな加算玉数となっているということは、オフライン中にP台2Fに不正等が行なわれて不正に増加した加算玉数および遊技玉数を含む遊技台情報がリカバリ応答としてCU3Fへ送信されてきた虞がある。その場合には、制御がSF304へ進み、エラーの発生を異常報知ランプや表示器312Fにより報知する制御が行なわれるとともに、ホールサーバ801Fにエラーが発生した旨のエラー通知信号を送信する制御がなされる(この場合、ホールサーバ801Fによるエラー報知が行なわれるようにしてもよい)。なお、ホールサーバ801Fの代わりにまたはそれに加えて、ホール用管理コンピュータへエラー通知信号を送信するように制御してもよい。
次に制御がSF305へ進み、CU制御部323Fがリセット待ち状態となる。このリセット待ち状態となった後は、遊技場の係員によるリモコン操作によってリセット解除信号がIR感光ユニット320Fに入力されるまでCU制御部323Fが制御を停止し、リセット信号が入力されたときにCU制御部323Fがリセット状態となって電源投入(図43参照)と同じ状態に復帰する。
SF301、SF303のチェック処理の結果異常判定されたとしても、その原因が通信断後にCU3FまたはP台2Fを新たなものに交換し、その後通信を復旧させたことにより、CU3F側が記憶している情報とリカバリ処理時にP台2Fから送信されてくる情報とが全く食い違っていることに起因する場合がある。このような不正行為ではないにも拘らず異常判定する場合があり、そのために、遊技場の係員によるリモコン操作によってリセット待ち状態を解除できるようにし、遊技場の係員による人為的な判断を介在させて正常な対応ができるようにしている。
一方、SF301によりNOの判断がなされた場合には制御がSF302へ進み、CU制御部323Fが記憶している遊技玉数に対してP台から受信した加算玉数を加算するとともに減算玉数を減算してその算出結果であるR1を算出する演算が行なわれる。すなわち、P台2Fから受信した遊技台情報に含まれている加算玉数が適正であると判断された場合には、その加算玉数と減算玉数とを用いて最新の遊技玉数R1を算出するのである。次にSF303により、その算出されたR1−受信した遊技玉数の絶対値すなわちR1と受信した遊技玉数との差を演算し、その差が予め定められた閾値N2以上であるか否かの判断がなされる。本来、R1と受信した遊技玉数とは同じ値の筈であり、その差はゼロとなる筈である。しかし、遊技中におけるCU側とP台側とでの制御の進行に伴って両者間に誤差玉が発生する場合がある。その誤差玉(たとえば5個)を閾値N2と定めている。よって、R1と受信した遊技玉数との差がこの閾値N2以上である場合には、前述と同様に不正行為の発生の虞が想定され、前述と同様に制御がSF304以降に進む。
一方、R1と受信した遊技玉数との差が閾値N2未満であった場合には、受信した遊技玉数が適正な値であると判断され、その受信した遊技玉数を新たな遊技玉数としてCU制御部323FのRAMが記憶する。
次に図63(b)に基づいて第2チェック処理を説明する。通信開始応答直後の状態情報要求に対して返信されてくるP台2Fからの状態情報応答に含まれている遊技台情報(具体的には今回遊技台情報)の中の加算玉数が予め定められた閾値N3以上であるか否かの判断がSF310により行なわれる。この受信した加算玉数は、P台がCU3Fへ最後に状態情報応答を送信してからP台に電源断が発生するまであるいはP台が通信回線断を検知して遊技が停止するまでの間において変動した加算玉数であり、このような比較的短い限られた期間内の加算玉数の変動量はそれほど大きな値にはならず、ある決まった上限の範囲内となる。故に、その上限(たとえば120)よりも少し大きな値(たとえば125)を閾値N3と定めている。そして、受信した加算玉数がその閾値N3以上の場合には、制御がSF314へ進み、エラーの発生を異常報知ランプや表示器312Fにより報知する制御が行なわれるとともに、ホールサーバ801Fにエラーが発生した旨のエラー通知信号を送信する制御がなされる(この場合、ホールサーバ801Fによるエラー報知が行なわれるようにしてもよい)。なお、ホールサーバ801Fの代わりにまたはそれに加えて、ホール用管理コンピュータへエラー通知信号を送信するように制御してもよい。
次に制御がSF315へ進み、CU制御部323Fがリセット待ち状態となる。このリセット待ち状態となった後は、遊技場の係員によるリモコン操作によってリセット解除信号がIR感光ユニット320Fに入力されるまでCU制御部323Fが制御を停止し、リセット信号が入力されたときにCU制御部323Fがリセット状態となって電源投入(図43参照)と同じ状態に復帰する。
一方、SF310によりNOの判断がなされた場合には制御がSF311へ進み、CU制御部323Fが記憶している遊技玉数に対して受信した加算玉数を加算するとともに受信した減算玉数を減算してR2を算出する演算が行なわれる。なお、ここでいう「記憶している遊技玉数」とは、前述したように、SF303によりNOの判断がなされたときのP台2Fから受信した遊技玉数のことである。そして、SF312により、そのR2とP台2Fから受信した遊技玉数との差が予め定められた閾値N4以上であるか否かの判断がなされる。本来、R2と受信した遊技玉数とは同じ値の筈であり、その差はゼロとなる筈である。しかし、遊技中におけるCU側とP台側とでの制御の進行に伴って両者間に誤差玉が発生する場合がある。その誤差玉(たとえば5個)を閾値N4と定めている。よって、R1と受信した遊技玉数との差がこの閾値N4以上である場合には、前述と同様に不正行為の発生の虞が想定され、前述と同様に制御がSF314以降に進む。
SF312によりNOの判断がなされた場合には制御がSF313へ進み、CU制御部323Fは、P台2Fから受信した遊技玉数を初期値の遊技玉数として記憶した後、この第2チェック処理の制御が終了する。
このSF313の処理がなされた後には、CU3FとP台2Fとの間で通常の状態情報要求および状態情報応答の送受信が行なわれるのであり、その際、CU制御部323Fは、SF313により初期値の遊技玉数として記憶された遊技玉数を初期値として、加算玉数と減算玉数とに基づいて現在の遊技玉数を算出し、その現在の遊技玉数に基づいてP台2Fから送信されてくる遊技玉数との差が予め定められた誤差玉数(たとえば5)を超えているか否か判定し、超えている場合には異常判定して、前述のSF304、SF305、SF314、SF315と同様の制御を行なう。
次に、図64に基づいて第3チェック処理の制御を説明する。CU制御部323Fは、P台2Fからリカバリ応答2を受信した直後にこの第3チェック処理を実行する(図53、図55、図56参照)。
このリカバリ要求2およびリカバリ応答2は、前述したように、CU3FがP台2Fに対して遊技玉数の加算要求を出力したにも拘らずP台2Fがその遊技玉加算要求に従った遊技玉の加算処理を行なっていない場合にその遊技玉数の加算リカバリを行なうためのものである。そして、P台2FからCU3Fへ送られてくるリカバリ応答2によりその加算リカバリの処理が正常に行なわれたか否かの処理結果が通知される。CU制御部323Fは、SF320により、そのリカバリ結果が処理NGであるか否かの判断を行なう。処理NGすなわち加算リカバリが正常に行なわれなかった場合には、制御がSF324へ進み、エラーの発生を異常報知ランプや表示器312Fにより報知する制御が行なわれるとともに、ホールサーバ801Fにエラーが発生した旨のエラー通知信号を送信する制御がなされる(この場合、ホールサーバ801Fによるエラー報知が行なわれるようにしてもよい)。なお、ホールサーバ801Fの代わりにまたはそれに加えて、ホール用管理コンピュータへエラー通知信号を送信するように制御してもよい。
次に制御がSF325へ進み、CU制御部323Fがリセット待ち状態となる。このリセット待ち状態となった後は、遊技場の係員によるリモコン操作によってリセット解除信号がIR感光ユニット320Fに入力されるまでCU制御部323Fが制御を停止し、リセット信号が入力されたときにCU制御部323Fがリセット状態となって電源投入(図43参照)と同じ状態に復帰する。
一方、リカバリ結果が処理OKであった場合には制御がSF321へ進み、CU制御部323Fが現在記憶している遊技玉数に対してP台2Fへ送信した加算玉数を加算する処理を行なう。これは、CU3Fが出力した遊技玉加算要求での加算玉数分の加算リカバリがP台2Fにおいて正常に行なわれたために、その加算玉数を遊技玉数に加算して現時点における正常な遊技玉数を算出するための処理である。
次に制御がSF322へ進み、その加算後の遊技玉数に対してP台2Fから送信されてきた加算玉数を加算するとともに減算玉数を減算してR3を算出する演算が行なわれる。この加算玉数と減算玉数とは、リカバリ応答としてP台2Fから送信されてくる遊技台情報(具体的には前回遊技台情報)であり、リカバリ応答にその前回遊技台情報が含まれていない場合には、加算玉数と減算玉数とは共にゼロであり、その結果、加算後の遊技玉数=R3を算出することとなる。
次にSF323により、その算出されたR3とCU3Fが受信した遊技玉数との差が予め定められた閾値N2以上であるか否かの判断がなされる。本来、R1と受信した遊技玉数とは同じ値の筈であり、その差はゼロとなる筈である。しかし、遊技中におけるCU側とP台側とでの制御の進行に伴って両者間に誤差玉が発生する場合がある。その誤差玉(たとえば5個)を閾値N2と定めている。よって、R1と受信した遊技玉数との差がこの閾値N2以上である場合には、前述と同様に不正行為の発生の虞が想定され、前述と同様に制御がSF324以降に進む。
一方、R1と受信した遊技玉数との差が閾値N2未満であった場合には、受信した遊技玉数が適正な値であると判断され、その受信した遊技玉数を新たな遊技玉数としてCU制御部323Fが記憶する。
以上説明したように、P台2FからCU3Fへ、遊技台情報として前回遊技台情報が先に送信され、その後今回遊技台情報が送信され、CU3F側において両遊技台情報を区別可能となるように送信されるために、CU制御部323Fにおいては、その両遊技台情報のそれぞれの適性を判別することが可能となる。その結果、P台2Fから送られてくる前回遊技台情報中のたとえば遊技玉数データは、CU制御部323Fが現時点で記憶している遊技玉数データと大きな差はない筈であり、また、その後に送られてくる今回遊技台データ中のたとえば遊技玉数データも、CU3Fが受信した前回遊技台情報中の遊技玉数データとそれほど大きな差はない筈である。もし、これらのデータの差に大きな開きがある場合には、不正に遊技玉数データが水増しされていると異常判別することができる。
仮に、前回遊技台データと今回遊技データとを合算した合算データがP台2FからCU3Fへ一括送信される場合には、前回遊技台データと今回遊技台データとをそれぞれ個別に判別する場合に比べて大まかな判別しかできず、その分不正を判別しにくくなる。このような不都合を防止するべく、遊技台データを2段階で送信してCU制御部323Fにおいてそれら両データを区別できるようにし、それぞれの遊技台データについての木目細かな異常判別を可能とし、異常判別しやすくしている。
なお、前述した第1チェック処理〜第3チェック処理においては、先に加算玉数の適否を判定した後、適正である場合にその加算玉数に基づいて現在の遊技玉数を算出してその遊技玉数とP台2Fから送信されてきた遊技玉数を比較して送信されてきた遊技玉数が適正であるか否かの判定を行なっているが、単に、P台2Fから送信されてきた遊技玉数をCU3Fが記憶している遊技玉数と比較してその適否判定を行なうようにしてもよい。
さらに、CU3Fは、リカバリ処理以前に記憶している最終の遊技玉数(以下「CU遊技玉数」と言う)と、P台2Fから受信した前回遊技台情報中の遊技玉数(以下「P台前回遊技玉数」と言う)と、P台2Fから受信した最新遊技台情報中の遊技玉数(以下「P台最新遊技玉数」と言う)との3者間で比較判定して適否判定を行なうようにしてもよい。3者間での比較判定の具体例としては、CU遊技玉数とP台前回遊技玉数とを比較判定して正しければそのP台前回遊技玉数とP台最新遊技玉数とを比較判定する。あるいは、CU遊技玉数とP台前回遊技玉数とを比較判定して正しければCU遊技玉数とP台最新遊技玉数とを比較判定する。さらには、先にP台前回遊技玉数とP台最新遊技玉数とを比較判定して正しければCU遊技玉数とP台前回遊技玉数とを比較判定し、さらにCU遊技玉数とP台最新遊技玉数とを比較判定する。
なお、上記の第1チェック処理〜第3チェック処理は、CU3FやP台2Fの交換(入替え)が行なわれていないときに実行するのが望ましい。通信断時に交換(入替え)が行なわれているときには、リカバリ処理でCU側とP台側との遊技玉数が大幅に相違するのが一般的であるために、それが原因で上記の第1チェック処理〜第3チェック処理の結果エラー判定されるためである。ゆえに、通信断後にCU3FまたはP台2Fを交換した場合に、通信復旧時におけるリカバリ処理において第1チェック処理〜第3チェック処理を行なわないように制御してもよい。具体的には、リカバリ応答としてP台2Fから送信されてくる前回最終送信通番とCU制御部323Fが記憶している前回最新送信通番との差が2以上の場合に、CU3FまたはP台2Fが交換されたとCU制御部323Fが判断し、CU制御部323Fが第1チェック処理〜第3チェック処理を行なわないように制御する。
さらに、CU3FまたはP台2Fの交換であるか否かに拘らず、リカバリ時にはCU3F側で前回遊技台データおよび今回遊技台データのチェックを一切行なわないように制御してもよい。このようにすれば、CU3FまたはP台2Fの交換に起因したチェック異常判定が生ずる煩わしさを防止することができる。
<SCとICとの通信における主なシーケンス>
次に、図65は、SC325bFと通信制御IC325aFとの間の業務電文シーケンスの処理を説明する図である。図65を参照して、CU3Fの電源投入後のSC325bFおよび通信制御IC325aFの処理について説明する。
まず、CU3Fの電源を投入すると、SC325bFおよび通信制御IC325aFが起動される。SC325bFは、起動するとCU制御部323Fと認証が実施され、通信制御IC325aFは、起動すると遊技機(たとえばP台2F)と認証が実施される。
その後、SC325bFおよび通信制御IC325aFは、暗号鍵に認証鍵を用い、通信制御IC認証シーケンスを行なう。認証鍵には、SC325bFおよび通信制御IC325aFの製造段階から予め記憶されている仮認証鍵と、鍵管理サーバから送られてくる所定データに基づいてSC325bFおよび通信制御IC325aFが生成する本認証鍵とがある。仮認証鍵は、本認証鍵が生成されるまでの間、SC325bFとIC325aFとの間の通信に用いる暗号鍵である。この仮認証鍵を使用しての認証の下での遊技機の運用は、或る限られた期間(例えば2日)のみ許容される時限運用処理が行なわれ、時限運用期間が過ぎた段階で上位装置(鍵管理センターの鍵管理サーバ800F)に通知を行ない、上位装置のリセット処理開始まで待機状態(リセット待ち)となる。なお、通信制御IC認証シーケンスの詳細な処理については、後述する。
その後、SC325bFおよび通信制御IC325aFは、暗号鍵に本認証鍵または仮認証鍵を用い、セキュリティ情報更新シーケンスを行なう。このセキュリティ情報更新シーケンスは、SC325bFがIC325aFに対して、上位装置(具体的には、ホールサーバ801F)から取得した有効鍵を設定する処理である。有効鍵は、IC325aFが遊技機との通信を活性化するためのデータであり、この。有効鍵がなければIC325aFが遊技機と通信できない。さらに、SC325bFおよび通信制御IC325aFは、遊技機チップ情報認証シーケンスを行なう。遊技機(たとえばP台2F)に搭載されている主制御チップのチップID(主制御チップID)と払出制御チップのチップID(払出制御チップID)とを通信制御IC325aFが受信し、それら主制御チップIDと払出制御チップIDとの真正を照合するための処理である。
この遊技機チップ情報認証シーケンスは、最初、鍵管理サーバ800Fに主制御チップIDと払出制御チップIDとの照会を行なってもらう関係上時間がかかる場合があり、その間遊技機チップ情報認証待ちの仮運用が実行され、鍵管理サーバ800Fからの照会を待つことなく通信鍵要求以降の運用処理が実行される。
その後、SC325bFは、通信制御IC325aFに対して通信鍵を要求する通信鍵要求のコマンドを送信する。通信鍵要求のコマンドは、暗号鍵に本認証鍵または仮認証鍵を用いて、暗号化してある。
通信鍵要求のコマンドを受信した通信制御IC325aFは、遊技機と業務電文を通信するための通信鍵(セッション鍵)を生成し、生成した通信鍵を通信鍵応答のレスポンスでSC325bFに通知する。なお、返信する通信鍵応答のレスポンスは、暗号鍵に本認証鍵または仮認証鍵を用いて、暗号化してある。通信鍵(セッション鍵)の生成方法は、具体的には、乱数と現在時刻のデータとを用いて生成する。この現在時刻のデータは、通信制御IC325aF自ら生成してもよくまた他の装置からもらい受けてもよい。この通信鍵(セッション鍵)の生成方法は、乱数と現在時刻のデータとに限らず、前述の相互認証に用いた鍵以外の可変データであれば、いかなるものを用いてもよい。また、通信制御IC325aFではなくSC325bFの方が生成して通信制御IC325aFへ通知するように制御してもよい。
以降、SC325bFと通信制御IC325aFの両者間で通信鍵(セッション鍵)が共有されて両者間で業務電文の暗号通信が行なわれるとともに、通信制御IC325aFと遊技機(P台2F)との業務電文通信もこの通信鍵(セッション鍵)を使用して暗号通信が行なわれる。
このように、電源投入の度に通信鍵(セッション鍵)が更新されてセキュリティを担保できる。さらに、通信鍵(セッション鍵)が更新は、電源投入時以外に、更新周期毎(定期的)にも実行される。つまり、SC325bFが通信鍵の更新周期を検知したときに通信鍵(セッション鍵)を更新する制御を行なう。具体的には、ホールサーバ801F(または鍵管理サーバ800F)から更新周期毎に鍵更新指令がCU3Fへ送信され、それを受けたCU3FのSC325bFが通信鍵要求を通信制御IC325aFへ送信して前述と同様に通信鍵(セッション鍵)を更新する制御を行なう。この更新周期毎に鍵更新も乱数と現在時刻のデータとを用いて生成するため、電源投入時に更新された通信鍵(セッション鍵)とは異なる鍵に更新され、より一層セキュリティが向上する。
次に、図66は、通信制御IC325aFの認証シーケンスの処理を説明する図である。図66を参照して、SC325bFとIC325aFとの間で、第1認証シーケンスが実行される。たとえば、この第1認証シーケンスによりSC325bFのシリアルIDすなわちEEPROM(図示略)に記憶されているSC325bFのSIDの認証が行なわれる。次に、SC325bFとIC325aFとの間で、第2認証シーケンスが実行される。たとえば、この第2認証シーケンスによりIC325aFのシリアルIDすなわちEEPROM(図示略)に記憶されているIC325aFのSIDの認証が行なわれる。
その後、SC325bFとIC325aFとの間で、バージョン管理情報シーケンスが実行される。SC325bFは、鍵バージョンをチェックするために、IC325aFに対してバージョン管理情報要求のコマンドを送信する。なお、バージョン管理情報要求のコマンドは、暗号鍵として認証鍵(具体的には本認証鍵または仮認証鍵)を用いて、暗号化してある。
バージョン管理情報要求のコマンドを受信したIC325aFは、SC325bFに対して最新の鍵バージョンを通知するために、バージョン管理情報応答のレスポンスを送信する。なお、バージョン管理情報応答のレスポンスは、暗号鍵として認証鍵(具体的には本認証鍵または仮認証鍵)を用いて、暗号化してある。
その後、SC325bFとIC325aFとの間で、IC認証結果シーケンスが実行される。SC325bFは、IC325aFに対してIC認証結果通知のコマンドを送信する。このIC認証結果通知のコマンドによって、第1認証シーケンスからバージョン管理情報応答までの認証結果が総括してIC325aFに通知される。なお、IC認証結果通知のコマンドは、暗号鍵として認証鍵(具体的には本認証鍵または仮認証鍵)を用いて、暗号化してある。
IC認証結果通知のコマンドを受信したIC325aFは、SC325bFに対してIC認証結果応答のレスポンスを送信する。ここでIC認証結果応答のレスポンスによって第1認証シーケンスからバージョン管理情報応答までの認証結果を総括してSC325bFに通知される。なお、IC認証結果応答のレスポンスは、暗号鍵として認証鍵(具体的には本認証鍵または仮認証鍵)を用いて、暗号化してある。
その後、SC325bFとIC325aFとの間で、カウンタ情報シーケンスが実行される。SC325bFは、IC325aFに対してカウンタ情報要求のコマンドを送信する。このカウンタ情報要求のコマンドによって、現在時刻の情報がIC325aFに通知される。なお、カウンタ情報要求のコマンドは、暗号鍵として認証鍵(具体的には本認証鍵または仮認証鍵)を用いて、暗号化してある。
カウンタ情報要求のコマンドを受信したIC325aFは、SC325bFに対してカウンタ情報応答のレスポンスを送信する。ここでカウンタ情報応答のレスポンスによって暗号化で使用するカウンタの初期ベクタ値を生成してSC325bFに通知される。なお、カウンタ情報応答のレスポンスは、暗号鍵として認証鍵(具体的には本認証鍵または仮認証鍵)を用いて、暗号化してある。
次に、図67に基づいて前述の第1認証シーケンスの制御内容の一例を説明する。まずSC325bFからIC325aFへ認証鍵乱数が通知される。この認証鍵乱数は認証鍵(具体的には本認証鍵)を生成するためのデータである。それを受信したIC325aFは、SC325bFに対して認証鍵乱数を受信したことを示す認証鍵乱数通知応答を返信する。次に、SC325bFとIC325aFとは、互いの認証鍵乱数を用いて認証鍵(具体的には本認証鍵)を生成する。上記認証鍵乱数の通知から認証鍵(具体的には本認証鍵)の生成までのシーケンスは、仮認証鍵を使用している時のみ、すなわち未だ本認証鍵が生成されていない時のみ実行される。本認証鍵が既に生成されて使用されているときには、上記認証鍵乱数の通知から認証鍵(具体的には本認証鍵)の生成までのシーケンスを実行することなくSCシリアルID認証要求1からシーケンスを実行する。
次に、SC325bFとIC325aFとの間でSCシリアルID認証要求とSCシリアルID認証応答とを繰り返すことにより、SCシリアルIDの認証を行なう。
図68は、通信制御IC認証異常シーケンスの処理を説明する図である。図68を参照して、図66において説明をした第1認証シーケンス〜バージョン管理情報応答が実行される。この第1認証シーケンス〜バージョン管理情報応答は、暗号鍵として認証鍵(具体的には本認証鍵または仮認証鍵)を用いて、暗号化されている。なお、SC325bFとIC325aFとは共にSCのシリアルIDと通信制御ICのシリアルIDとを記憶しており、第1認証シーケンス〜バージョン管理情報応答のうち、いずれか1つはチャレンジ/レスポンス方式を用いてSCのシリアルIDを認証するシーケンスであり、また第1認証シーケンス〜バージョン管理情報応答のうち、いずれか1つはチャレンジ/レスポンス方式を用いて通信制御ICのシリアルIDを認証するシーケンスである。これらSCのシリアルIDと通信制御ICのシリアルIDと前述の基板シリアルIDとは、それぞれ異なるIDで構成されている。
これらの認証シーケンスが終了後、次にSC325bFとIC325aFとの間で、IC認証結果シーケンスが実行される。SC325bFからIC325aFへIC認証結果通知が送信される。このIC認証結果通知によって第1認証シーケンスからバージョン管理情報応答までの認証結果を総括して通知される。一方、IC325aFからSC325bFへIC認証結果応答が送信される。IC認証結果応答によって第1認証シーケンスからバージョン管理情報応答までの認証結果を総括して通知される。このIC認証結果通知および/またはIC認証結果応答が不適正(NG)である場合は、以下の制御が行なわれる。
第1認証シーケンスからバージョン管理情報応答までの認証を仮認証鍵を用いて行なっていた場合には、前述した第1認証シーケンスからバージョン管理情報応答までの処理がリトライされる。そのリトライ回数は2回が限度であり、その2回のリトライ後でもこのIC認証結果通知および/またはIC認証結果応答が不適正である場合には、SC325bFは「通信制御IC認証異常」を上位装置(鍵管理センターの鍵管理サーバ800F)に通知を行ない、上位装置のリセット処理開始まで待機する(リセット待ち)。
複数(ここでは2回)のリトライ後でもIC認証結果通知および/またはIC認証結果応答が不適正である場合には、リセット処理(たとえばリセットボタン(図示省略)の操作や電源再投入)により復帰する。しかしこれに限らず、リセット待ちの状態のときに、SC325bFが上位装置である鍵管理サーバ800Fやホールサーバ801Fとの認証が取れたことを条件に復帰させてもよい。
次に、更新直後の認証鍵すなわち図67の第1認証シーケンスの結果生成された認証鍵(具体的には本認証鍵)を用いて第1認証シーケンスからバージョン管理情報応答までの認証を行なっていた場合には、その生成された認証鍵(具体的には本認証鍵)が異常であることを示す本認証鍵更新異常のアラームを鍵管理センターの鍵管理サーバ800Fへ通知して、第1認証シーケンスより仮認証鍵を用いて実行する。それら認証結果が適正であった場合には、前述したように、或る限られた期間(例えば2日)のみ許容される時限運用処理が行なわれ、その期間に限り遊技機との業務電文通信が可能となる。時限運用期間が過ぎた段階で上位装置(鍵管理センターの鍵管理サーバ800F)に通知を行ない、上位装置のリセット処理開始まで待機状態(リセット待ち)となる。なお、時限運用は、時間の限定に代えてまたはそれに加えて、制御内容(遊技内容)等を制限してもよい。例えば、遊技玉数に上限を設け、その上限に足した時点で持玉数に一旦変換(計数)しなければ遊技の続行を許容しない等が考えられる。
以上説明したCU制御部323FとSC325Fとの間のシーケンスおよびSC325FとIC325aFとの間のシーケンスについて、その制御動作を以下にまとめて記載する。
IC325aFは、当該IC325aFを識別するためのIC325aF識別情報と、SC325bF識別情報とを記憶しており(ID情報等を記憶しており)、SC325bFは、SC325bF識別情報(基板シリアルID)と、IC325aF識別情報(ID情報等)とを記憶している。そして、SC325bFとIC325aFとの間で、SC325bFにおいて記憶しているSC325bF識別情報を用いてチャレンジコードを生成してIC325aFに送信し、該IC325aFにおいて、記憶しているSC325bF識別情報を用いて、受信したチャレンジコードからレスポンスコードを生成してSC325bFへ返信し、SC325bFにおいて、記憶しているSC325bF識別情報を用いて受信したレスポンスコードの適否を判定する第2チャレンジレスポンス認証処理(図66の第1認証シーケンス)と、IC325aFにおいて記憶しているIC325aF識別情報を用いてチャレンジコードを生成してSC325bFに送信し、該SC325bFにおいて、記憶しているIC325aF識別情報を用いて、受信したチャレンジコードからレスポンスコードを生成してIC325aFへ返信し、IC325aFにおいて、記憶しているIC325aF識別情報を用いて受信したレスポンスコードの適否を判定する第3チャレンジレスポンス認証処理(図66の第2認証シーケンス)とを行なう。
このような動作制御によれば、SC325bFとIC325aFとの間において、一方の制御手段からチャレンジコードを他方の制御手段へ送信し他方の制御手段において記憶している識別情報を用いて受信したチャレンジコードからレスポンスコードを生成して一方の制御手段へ返信するという、チャレンジレスポンス方式の認証を行なっているために、制御手段間を送受信されるチャレンジコードやレスポンスコードが漏洩されたとしても、記憶している識別情報を特定することが困難であり、識別情報の漏洩に起因した制御手段に対する不正行為を極力防止することができる。
また、互いに暗号通信を行なうSC325bFとIC325aFとを備えた遊技用システムまたは遊技機器(CU3F、P台2F、ジェットカウンタ、POS端末等)は、SC325bFとIC325aFとの間で、認証方式の異なる複数種類の相互認証処理を行なう相互認証処理手段(図68の第1認証シーケンス〜バージョン管理情報応答)と、該相互認証処理手段により行なわれる複数種類の相互認証処理における各相互認証単独での認証結果が不適正な場合に該単独での認証結果を認証相手の制御手段に通知せず、複数種類の相互認証すべてを実行した結果の異常を総括して、認証相手の制御手段に通知する総括通知手段(図68:第1認証シーケンス〜バージョン管理情報応答までの認証シーケンスを総括して通知する)とを含んでいる。そして、相互認証処理手段は、総括通知手段により異常を総括して通知した後、該異常のあった制御手段間で複数種類の相互認証処理を再度行なう再認証処理を実行する(図68:第1認証シーケンス〜バージョン管理情報応答までの認証シーケンスを最大2回リトライする)。
このような動作制御によれば、認証方式の異なる複数種類の相互認証処理が第1の制御手段と第2の制御手段との間およびIC325aFとIC325aFとの間で行なわれるために、或る1つの認証方式による相互認証のセキュリティがたとえ破られたとしても、他の異なる認証方式による相互認証によって相互認証のセキュリティを保つことができる。
また、たとえば、複数種類の相互認証処理の各相互認証の単独での認証結果が不適正な場合に該単独での認証結果を認証相手の制御手段に通知した場合には、どの種類の相互認証で不適正だったのかがわかってしまいセキュリティ上好ましくないが、総括通知手段の働きにより、各相互認証の単独での認証結果が不適正な場合に該単独での認証結果を認証相手の遊技者に通知せず、複数種類の相互認証すべてを実行した結果の異常を総括して、認証相手の制御手段に通知するために、どの種類の相互認証で異常が発生したかを見破れないようにして、セキュリティを向上させることができる。
さらに、異常を総括通知した後に、異常のあった制御手段間で再度行なう再認証処理が実行されるために、相互認証が本当に異常となるかを再度確認することができ、相互認証の信頼性を向上させることができる。
また、上記遊技用システムまたは遊技機器は、相互認証処理手段による再認証処理の結果が不適正であることを条件として、不適正な制御手段間で以降の処理を停止する停止手段(図68:リセット待ちとする)をさらに含む。
このような動作制御によれば、再認証処理の結果が不適正という信頼性の高い不適正認証の結果を条件として、不適正な制御手段間で以降の処理が停止するために、不適正でないにも拘らず以降の処理を停止する不都合を極力減少させることができる。
また、上記遊技用システムまたは遊技機器は、相互認証処理手段による再認証処理の結果が不適正であることを条件として、管理用のサーバへ異常発生の通知を行なうための処理を実行する異常通知処理手段(図68:「通信制御IC認証異常」を上位装置に通知)をさらに含む。
このような動作制御によれば、再認証処理の結果が不適正という信頼性の高い不適正認証の結果を条件として、管理用のサーバへ異常発生の通知が行なわれるために、不適正でないにも拘らず管理用のサーバへ異常発生の通知を行なう不都合を極力減少することができる。
上記の遊技用システムまたは遊技機器における相互認証処理手段は、IC325aFにおいてチャレンジコードを生成してSC325bFに送信し、該SC325bFにおいて記憶している識別情報を用いて受信したチャレンジコードからレスポンスコードを生成してIC325aFへ返信し、IC325aFにおいて、記憶している識別情報を用いて受信したレスポンスコードの適否を判定する第1チャレンジレスポンス認証処理(図66の第1認証シーケンス)と、SC325bFにおいてチャレンジコードを生成してIC325aFに送信し、該IC325aFにおいて記憶している識別情報を用いて受信したチャレンジコードからレスポンスコードを生成してSC325bFへ返信し、SC325bFにおいて、記憶している識別情報を用いて受信したレスポンスコードの適否を判定する第2チャレンジレスポンス認証処理(図66の第2認証シーケンス)とを行なう。
このような動作制御によれば、SC325bFとIC325aFとにおいて、一方の制御手段からチャレンジコードを他方の制御手段へ送信し他方の制御手段において記憶している識別情報を用いて受信したチャレンジコードからレスポンスコードを生成して一方の制御手段へ返信するという、チャレンジレスポンス方式の認証を行なっているために、両遊技手段の間を送受信されるチャレンジコードやレスポンスコードが漏洩されたとしても、記憶している識別情報を特定することが困難であり、識別情報の漏洩に起因した遊技手段に対する不正行為を極力防止することができる。
<スロットマシン>
次に、遊技機の他の例としてスロットマシンを説明する。図69は、スロットマシンの前面扉を開放した状態を示す斜視図である。これまでの説明において、パチンコ機を“P台”と略称したこととの関係上、スロットマシンを以下では、“S台”とも略称する。
遊技玉および持玉を用いた上記の遊技用システムは、S台にも同様に適用される。ただし、S台では、玉を使わずにゲームが行なわれる関係上、以下では、遊技玉を遊技点、持玉を持点と称する。
図69を参照して、スロットマシン2SFは、本体枠2aSFに対して前面扉2bSFがその左側縁を揺動中心として開閉可能に設けられている。図69では図示を省略しているが、スロットマシン2SFの図面左隣には、P台と同様にCUが接続される。
スロットマシン2SFでは、遊技点を用いることによって賭数が設定され、入賞に応じてその遊技点が加算更新される。このため、スロットマシン2SFにおいて遊技をする際には、メダルの投入操作は不要である。ゆえに、スロットマシン2SFには、メダル投入口およびメダル払出口が設けられていない。
スロットマシン2SFの筐体内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2LF、2CF、2RF(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、これらリール2LF、2CF、2RFに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉2bSFに設けられた透視窓から見えるように配置されている。リール2LF、2CF、2RFの外周部には、複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。
前面扉2bSFの各リール2LF、2CF、2RFを取り囲む部分には、タッチパネル式の表示器510Fが設けられている。この表示器510Fは、P台の表示器54Fに相当する表示器であり、表示器54Fと同種の各種情報(遊技点や持点など)が表示される他、ゲームにおいて設定された賭数などが表示される。表示器510Fは、図38の表示器54Fと同様にCUの表示制御部350Fに接続されており、CU側で表示制御される。なお、この表示器510Fは、各リール2LF、2CF、2RFを取り囲む部分に設けるのではなく、P台と同様にさらに下方のパネル部分(図69に示されるスタートスイッチ7Sよりも下方の位置の、従来のS台のメダル払出口が設けられたパネル部分)に設けてもよい。
また、前面扉2bSFには、メダル1枚分に相当する「遊技点=1」を用いて賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5SF、遊技状態に応じて定められた最大の賭数(たとえば、BB発生前の通常遊技状態およびリプレイの当選確率が高確率となるRT(Replay Time)においては「遊技点=3」、ボーナスにおいては「遊技点=2」)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6SF、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7SF、リール2LF、2CF、2RFの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8LF、8CF、8RFがそれぞれ設けられている。
スロットマシン2SFにおいてゲームを行なう場合には、まず、P台と同様に、隣接されたCUを利用して遊技点を確保の上で、その遊技点を使用して賭数を設定する。遊技点は、CUに挿入されたプリペイドカードの残額、持点、あるいは遊技場に預け入れている貯メダル(P台の貯玉に相当)を引落とすことによって得られる。遊技点を使用するには1枚BETスイッチ5SF、またはMAXBETスイッチ6SFを操作すればよい。本実施の形態では、たとえば、賭数を1設定することによって遊技点が1減点され、表示器510Fの遊技点の表示も減算更新される。賭数が設定されると、賭数および遊技状態に応じて定められた入賞ラインが有効となり、スタートスイッチ7SFの操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7SFを操作すると、各リール2LF、2CF、2RFが回転し、各リール2LF、2CF、2RFの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8LF、8CF、8RFを操作すると、対応するリール2LF、2CF、2RFの回転が停止し、透視窓に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2LF、2CF、2RFが停止されることで1ゲームが終了し、有効化された入賞ライン上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2LF、2CF、2RFの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた遊技点が遊技者に対して付与され、表示器510Fの遊技点の表示も加算更新される。
S台の場合にも、P台と同様に遊技点を計数することが可能である。図37に示すとおり、スロットマシン2SFには、遊技点を計数して持点に変換するための計数ボタン28FSが設けられている。なお、玉貸ボタン、カード返却ボタン、および再プレイボタンは、CU側に設けられている(図38参照)。遊技者は任意のタイミング、あるいは、P台と同様に計数操作を促す表示が表示器510Fに行なわれたことに基づいて、計数操作を実行する。すると、遊技点が計数されて遊技点が減少する一方で持点が増加する様子が表示器510Fに表示される。なお、玉貸ボタンは、CU側ではなくP台側およびS台側に設けてもよい。その場合に、玉貸ボタンの操作信号がCU3Fへ直接入力されるようにしてもよく、あるいは、P台2FやS台(スロットマシン)2SFを経由して状態情報応答としてCU3Fへ送信されるようにしてもよい。
入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)への移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役(リプレイ)とがある。
複数種類の入賞役のうちのいずれを当選させるか、あるいはいずれの入賞役も当選しない外れとするかは、たとえば、スタート操作が検出されたときに、スロットマシン2SFを制御する主制御部(S台の主制御部161Fに相当)によって決定される。この決定は、たとえば、所定の乱数発生器から発生され、あるいはソフトウエア上で生成される乱数を抽選することによって決定される。
その後、主制御部は、遊技者によるリールの停止操作を待ち、停止操作時を基準にして、所定のコマ数範囲に当選役に対応する図柄があればそれを引き込み、なければ、他の図柄を引込む制御を行ない、3つの図柄を停止させ、入賞の有無を判定する。主制御基部は、入賞と判定した場合には、入賞の種類に応じた遊技点を遊技者に付与する(遊技点を加算する)。
すなわち、S台により、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、前記可変表示装置に表示結果が導出される前に、複数種類の入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、前記事前決定手段の決定結果に応じて、前記可変表示装置に表示結果を導出させる制御を行なう導出制御手段と、前記入賞が発生した場合に遊技価値を付与する付与手段とを含むスロットマシンが構成されている。
図70は、カードユニットおよびスロットマシンのそれぞれにおいて記憶している各種データおよびその送受信態様を説明するための説明図である。この図70は、P台の構成として説明した図41の用語をS台用に置き換えたものであり、その態様は、図41を用いて説明したものと同様であるので、ここでは、これ以上の説明を省略する。
また、パチンコ機2Fの外部に出力する情報としては、パチンコ遊技機1について前述したような、遊技玉が入賞した入賞口と入賞個数とを特定可能な入賞情報信号と、現在の遊技状態での最新の保留記憶数を特定可能な保留記憶個数信号とが含まれてもよい。なお、パチンコ機2Fの外部に出力する情報としては、前述したパチンコ遊技機1のように情報出力回路から外部に出力する構成ではなく、主制御部161Fから払出制御部171Fを介して情報を出力するようにしてもよい。
保留記憶数の情報は、前述したように、主制御基板16Fに設けられた遊技制御用マイクロコンピュータが、加減算処理等のデータ処理をしているため、最新情報を認識している。したがって、現在の遊技状態での最新の保留記憶数を特定可能な保留記憶個数信号が、遊技制御用マイクロコンピュータから情報出力回路または払出制御用マイクロコンピュータを介して外部に出力可能である。
また、主制御基板16Fの遊技制御用マイクロコンピュータから払出制御基板17Fの払出制御用マイクロコンピュータには、前述したような情報に加えて、次のような、発射停止信号、電波センサ検出信号、磁石センサ検出信号、不正入賞検出信号、および、遊技状態情報設定完了信号等の各種信号により、各種情報を送信し、払出制御用マイクロコンピュータ側でも、これら各種情報を管理するようにしてもよい。
ここで、発射停止信号は、打球操作ハンドル25Fにおいて、タッチセンサが遊技者の手の接触を検出していないとき、発射停止スイッチ(操作されると強制的に発射停止制御が実行されるスイッチ)が操作されているとき、打球操作ハンドル25Fが一定回転角度以上回転操作されていないとき、または、カードユニット(CU)3Fとパチンコ機(P台)2Fとが電気的に未接続のとき等の所定の発射停止条件が成立したと遊技制御用マイクロコンピュータで判断したときに出力される。
電波センサ検出信号は、異常な電波(不正電波)を検出する前述の電波センサ(電波スイッチ)163Fからの電波検出信号が主制御基板16に入力されたことにより、遊技制御用マイクロコンピュータにおいて、電波センサエラーが判定され、当該判定に基づいて出力される。
磁石センサ検出信号は、異常な磁気(不正磁気)を検出する磁石センサ(磁石スイッチ)が、主制御基板16F(遊技制御用マイクロコンピュータ)に接続されている構成において、磁石を用いて遊技玉の軌道を変える等の磁石を用いた不正遊技に基づいて、磁石センサからの磁気検出信号が主制御基板16Fに入力されたことにより、遊技制御用マイクロコンピュータにおいて、磁石センサエラーが判定され、当該判定に基づいて出力される。
不正入賞検出信号は、大入賞口への入賞玉を検出するカウントスイッチが主制御基板16Fに接続されている構成において、大入賞口が閉じている状態で、入賞センサ162Fのうち大入賞口への入賞玉を検出する入賞センサの検出信号により、遊技制御用マイクロコンピュータにおいて、大入賞口内への入賞玉が検出されたことで不正入賞エラーが判定されたとき、当該判定に基づいて出力される。
遊技状態情報設定完了信号は、パチンコ機(P台)2Fの電源投入時において、主制御部161Fから払出制御部171Fへ送信する各種遊技情報(遊技状態情報)の設定が完了したときに出力される。このような遊技状態情報設定完了信号は、たとえば、CU3F側(カードユニット側)とP台2F側(パチンコ機側)との通信開始のトリガ信号として使用される。
また、払出制御基板17Fの払出制御用マイクロコンピュータから主制御基板16Fの遊技制御用マイクロコンピュータには、前述したような情報に加えて、次のような、ガラス枠・本体枠開放信号、入賞数異常信号、不正加算検出信号、電波センサ検出信号、近接センサ異常信号、夜間開放検出信号、計数報知要求信号、カード抜き取り待ち中信号、および、省電力移行要求信号等の各種信号により、各種情報を送信し、遊技制御用マイクロコンピュータ側でも、これら各種情報を管理するようにしてもよい。
ガラス枠・本体枠開放信号は、前述のガラス扉開放検出スイッチ12Fまたは前枠開放検出スイッチ13Fからの検出信号が払出制御基板17Fに入力されたことにより、払出制御用マイクロコンピュータにおいてガラス扉6Fまたは前枠5Fの開放が判定されたとき、当該判定に基づいて出力される。
入賞数異常信号は、主制御基板16Fから払出制御基板17Fに入力される入賞検出信号による入賞個数について、払出制御用マイクロコンピュータにおいて単位時間当りの入賞個数が所定数以上であるか否かを確認することに基づいて、入賞数異常であるか否かを判定し、入賞数異常が判定されたとき、当該判定に基づいて出力される。
不正加算検出信号は、CU3Fへのカード挿入中以外の状態において、払出制御基板17FがCU3Fから持玉の加算要求を受信したときに払出制御用マイクロコンピュータにおいて不正加算エラーが判定され、当該判定に基づいて出力される。
電波センサ検出信号は、異常な電波(不正電波)を検出する前述の電波センサ(電波スイッチ)173Fからの電波検出信号が払出制御基板17Fに入力されたことにより払出制御用マイクロコンピュータにおいて電波センサエラーが判定され、当該判定に基づいて出力される。
近接センサ異常信号は、入賞センサ162F、玉上げスイッチ(上)41aF、ファール玉検出スイッチ330F、アウト玉検出スイッチ701F、および、発射玉検出スイッチが玉の通過による静電容量の変化により遊技玉を検出する近接スイッチで構成されており、このような近接スイッチについて、玉検出個数の齟齬に基づいて異常であるか否かを払出制御用マイクロコンピュータにおいて判定し、異常が判定されたとき、当該判定に基づいて出力される。たとえば、玉上げスイッチ(上)41aFだけ不正電波により常時オン状態にしたときに、玉の発射が検出されなくなる一方、実際に発射された玉が回収されて発射玉検出スイッチで検出されたときには、発射玉と回収玉(アウト玉)との個数に齟齬が生じ、近接センサが異常であると判定される。
夜間開放検出信号は、次のように払出制御用マイクロコンピュータにおいて、ガラス扉6F、前枠5Fのいずれかが開放されたと判定されたときに出力される。パチンコ機2Fが電源OFFとされる夜間には、バックアップ電源により動作する前述の計数カウンタにより、ガラス扉開放検出スイッチ12F、前枠開放検出スイッチ13Fから出力される検出信号に基づいて、ガラス扉6F、前枠5Fが開放された回数がそれぞれ計数される。そして、パチンコ機2Fの電源投入時において計数カウンタから払出制御基板17Fへ出力されるそれぞれの開放回数の計数値により、払出制御用マイクロコンピュータにおいて、ガラス扉6F、前枠5Fのうちいずれが開放されたかが判定される。なお、ガラス扉6Fと前枠5Fとのうち一方のみの夜間開放を検出して、夜間開放検出信号を出力するようにしてもよい。
計数報知要求信号は、払出制御用マイクロコンピュータにおいて、計数ボタンの操作に応じて計数要求があったと判断したときに、計数値を報知する要求をするために出力される。このような計数報知要求信号は、たとえば、主基板による計数に関する音声出力および数値表示を実行するために使用される。
カード抜き取り待ち中信号は、払出制御用マイクロコンピュータにおいて、CU3Fでカード抜き取り可能状態となったと判断したときに、カード返却準備状態OFFおよびカード抜き取り待ち中ONの情報を通知するために出力される。
省電力移行要求信号は、払出制御用マイクロコンピュータにおいて、タッチセンサが遊技者の手の接触を検出していないとき(たとえば所定期間検出していないとき)、遊技玉数が「0」であるとき、CU3Fにカードが未挿入であるとき、または、変動表示が停止中であるとき等の予め定められた省電力制御移行条件が成立したと判断したときに、たとえば、液晶のバックライトの明るさの減少、および、各種ランプの発光停止等の所定の省電力制御をする省電力状態へ移行する作動要求信号として出力される。
なお、前述したパチンコ遊技機1においては、パチンコ遊技機1の外部に出力する情報として、遊技玉が入賞した入賞口と入賞個数とを特定可能な入賞情報信号が含まれる例を示したが、このような入賞情報信号の外部出力は、パチンコ機(P台)2Fにおいて適用してもよい。
また、前述したパチンコ機2Fの遊技制御用マイクロコンピュータから払出制御用マイクロコンピュータに送信する信号として説明した保留記憶個数信号、発射停止信号、および、電波センサ検出信号等の各種信号を送信することは、前述したパチンコ遊技機1において適用してもよい。また、パチンコ機2Fの払出制御用マイクロコンピュータから遊技制御用マイクロコンピュータに送信する信号として説明したガラス枠・本体枠開放信号、および、入賞数異常信号等の各種信号を送信することは、前述したパチンコ遊技機1において適用してもよい。
<変形例や特徴点など>
次に、以上、説明した本実施の形態の変形例や特徴点などを列挙する。
(1) 本実施の形態では、加算通番と計数通番とはそれぞれ別のデータとして電文フォーマットに規定されているが、これらを要求通番として共通化してもよい。特に、遊技玉の加算と遊技玉の計数とは逆の処理であるため、両処理が同時に発生することは考えにくく、その観点からも両通番を共通化して電文データ量を削減することは可能である。
また、本実施の形態では、要求通番は、予め定めた上限値に達するまで、新たな要求が発生した場合には、先に更新済みの値を元にして通番更新が行なわれる。しかながら、このような制御に代えて、1つの要求に対応する処理がすべて終了した場合には、要求通番を予め定めた初期値に初期化するようにしてもよい。たとえば、図47の例の場合には、計数完了を示す最後の状態情報応答に含める計数通番をm+6ではなく、予め定めた初期値にすることが考えられる。
また、加算通番や計数通番といった要求通番、さらには通常の通番は、1ずつカウントアップされるのではなく、P台2FおよびCU3Fの双方が記憶している所定の規則に従って更新(加算更新、減算更新、その他の演算式による更新)するものであってもよい。この場合、通番は、1,2,3といった“連続する番号”ではなく、A、B、Cなどといった概念で更新されるデータとなる。
(2) 上記遊技用システムに遊技機の一例となるスロットマシン(S台)を適用した場合、たとえば、リールおよびリールに付属する各種センサ部分とリールを制御する主制御基板とがP台の遊技盤に対応し、それ以外の構成がP台の遊技枠に対応する。ただし、S台には、図38に示した遊技枠の各種検出スイッチ41aF、701F、33F、発射制御基板31F、および発射モータ18Fは、不要である。
従来のS台にはクレジット機能が設けられており、これが有効になっているときには、賭数を設定するとクレジットが減算され、入賞が発生するとクレジットが加算される。ただし、クレジットには上限が定められており、クレジット数が上限値に達している状態で入賞が発生すると、ホッパーからメダルが払い出される。
一方、本実施の形態に係るS台では、賭数を設定すると遊技点が減算され、入賞が発生すると遊技点が加算される。また、遊技点が所定数に達すると、計数操作を促す表示がなされ、計数操作をすることによって、遊技点が持点に変換される。このため、従来のS台のようにクレジットが上限に達してメダルを払い出す必要がない。その結果、本実施の形態に係るS台にはホッパーを設ける必要がない。
その結果、遊技場は、大量のメダルを確保する必要がなく、経済的負担が軽減される。また、遊技場は、メダルの補充・回収といった業務やメダル詰まりなどに対応するためのメンテナンス業務からも解放される。遊技客は、クレジットが満タンになった後で賭け操作毎にメダルを投入する煩わしさから解放され、遊技に集中しやすくなる。
他方、S台がメダルレスになった場合には、大量のメダルを獲得した遊技者が席の脇にメダルが入った箱を積み上げて自身の腕を誇示するような行為をすることができなくなるという不都合が生じる。しかしながら、本実施の形態では、上記のとおりドル箱表示する機能が設けられているため、このような不都合が生じることも防止できる。なお、S台の場合のドル箱表示は、多数の玉に代えて多数のメダルが積載されているようにするのが望ましい。
遊技機としてS台を適用した場合、「持点」および「遊技点」の2種類と、「クレジット」および「クレジット超過点」の2種類のデータとを用いて、以下のように各データが変換されるような遊技用システムを構成することも可能である。なお、S台の表示器510Fあるいは表示器29SFには、これら4種類のデータを表示する。
まず、プリペイドカードの残額、貯メダル、または持点からの変換操作(貸出操作、貯メダル払出し操作、持点払出し操作)が検出された場合には、夫々が引き落とされて、遊技点に変換される。
遊技点は、従来のスロットマシンにおけるメダルに対応するデータである。このため、たとえば、表示器510Fあるいは表示器29SFには遊技点の点数を表示するとともに、遊技点相当の数のメダル画像を表示することが望ましい。たとえば、このメダル画像に遊技者が触れてスロットマシンに投入するような擬似投入メダル操作(たとえば、メダルを押し込むような操作)が検出されると、メダル画像が消え、遊技点が減算されて、代わりに賭数が1つ設定される。このような擬似メダル投入操作が3度行なわれることによって、賭数が最大値の3に設定される。
その後、さらに擬似メダル投入操作が検出されると、その検出に応じて、クレジットが加算される。クレジットには上限値(たとえば、50)が設定されており、クレジットが上限値を超えたときには、クレジット超過点が加算される。
賭数設定は、遊技点を用いて上記のように行なうことが可能である他、クレジットを用いて行なうことも可能である。すなわち、1枚BETスイッチ5SFの操作があれば、賭数設定値が1加算され、クレジットが1減算される。また、MAXBETスイッチ6SFの操作があれば、賭数が3に設定され、クレジットが賭数設定に応じて減算される。
ゲームの結果、入賞が発生すると、入賞に応じた数の得点がクレジットに加算される。なお、クレジットの上限値をオーバーする入賞が発生したときには、そのオーバー分の点数がクレジット超過点として記憶される。このクレジット超過点は、従来のスロットマシンにおける、クレジットの上限を超えて入賞が発生したときに払い出されるメダルに相当する。このため、たとえば、表示器510Fあるいは表示器29SFにはクレジット超過点を表示するとともに、クレジット超過点相当の数のメダル画像を表示することが望ましい。また、このメダル画像は、遊技点に対応するメダル画像と区別できるように色を変えるなどすることが望ましい。
また、クレジット超過点は、遊技者の操作によって遊技点に変換されるようにすることが望ましい。たとえば、クレジット超過点に対応するメダル画像に遊技者が触れて遊技点に変換するような擬似メダル変換操作(たとえば、メダルを押し込むような操作)が検出されると、メダル画像が消え、クレジット超過点が減算されて遊技点が加算されるものとする。
あるいは、クレジットが上限値未満になれば、自動的にクレジット超過点がクレジットに変換されるようにしてもよい。
遊技者が計数操作を実行すると、遊技点、クレジット、およびクレジット超過点の各々が計数されて持点に変換される。その結果、遊技者の持点は、「カード持玉数+遊技点+クレジット+クレジット超過点」と掲載される。なお、“カード持玉数”とは、遊技点に変換していない変換前の持点(現時点で遊技者が所有している持玉数)である。
以上の説明において、持点、遊技点、クレジット、およびクレジット超過点の4種類のデータは、CUとS台とでデータのやりとりをすることによって双方で記憶してもよく、あるいは、持点はCU側のみで、それ以外はS台側のみで記憶してもよい。また、クレジット超過点をドル箱表示の対象としてもよい。
また、以上の説明では、クレジット超過点を用いる例を説明したが、クレジット超過点を用いなくてもよい。この場合、クレジットの上限を超えるような場合には、遊技点に加算するようにしてもよい。
(3) 本実施の形態では、カード度数を消費することによって、遊技点が加算される。あるいは、貯玉(貯メダル)を消費することによって、遊技点が加算される。つまり、カード度数あるいは貯玉から遊技点に変換される。一方、カード度数および貯玉から持点(計数玉、計数メダル)には変換されない。しかしながら、カード度数および貯玉から一旦、持点に変換されるようにしてもよい。
(4) 本実施の形態では、計数操作によって、遊技点が持点に変換される。この場合の変換率は1:1である。しかしながら、変換される場合の変換率を1:1以外としてもよい。たとえば、遊技点100点を変換した場合、そのうちの3点を差し引いた97点が持点に変換されるようにしてもよい。または、持点に対して10割未満の所定割合を乗じて得られた数の遊技玉に変換されるようにしてもよい。
(5) 持点を特定可能に記録するための記録媒体は、スマートフォンなどの携帯端末を利用したものとしてもよい。この場合、CUに携帯端末と通信するための通信部を設けて、携帯端末を通信部にかざすことによって、携帯端末内に記憶されているIDをCUが認識し、後は本実施の形態に記載したような手順で遊技を可能とする。一方、遊技終了時には、再度、携帯端末を通信部にかざすことによって、遊技終了時の持点がIDを通じて遊技者の持点に加算されるようにする。
(6) 遊技点を計数するための操作手段は、CU側に設けてもよい。その場合の操作手段は、タッチパネルに表示されるものとしてもよく、物理的なスイッチで構成してもよい。
(7) 本実施の形態では、カード返却操作をしたときに、未計数の遊技点が残っているときには、P台あるいはCU側の表示器にて計数を促すメッセージを表示する。しかし、このような構成に代えて、カード返却操作をしたときに、未計数の遊技点が残っているときには、自動的に計数表示を開始するとともに、P台あるいはCU側の表示器にて、未計数の遊技点が残っているために自動計数を開始したこと、あるいは、さらにそれに加えて、自動計数が完了した後にカードが返却されることを報知してもよい。
あるいは、カード返却操作をしたときに、未計数の遊技点が残っているときには、遊技者が一時的に離席する可能性があると判断し、表示器(CU側あるいはP台側)に、一時的な離席であるか否かを確認するメッセージを表示してもよい。さらに、表示器をタッチパネルで構成し、そのメッセージに対して遊技者が応答入力できるようにしてもよい。さらに、その応答入力が遊技終了であれば、計数操作を促すメッセージを表示する。一方、応答入力が一時離席であれば、CU側あるいはP台側または双方でカードのIDを記憶した状態のままで一旦、カードを排出するようにしてもよい。その後、同じIDのカードが挿入されたときには、元の状態から遊技を再開させる。
(8) 大当り中は、遊技玉数が満タンと判断するための判断基準値を上げてもよい。つまり、大当り中とそうでないときとで、満タン判断の判断基準値を異ならせてもよい。これによって、大当り中に遊技玉数が急激に多くなり、すぐに満タン判断がなされて発射停止してしまうことを防止できる。
(9) 大当りが発生したときの遊技玉数を記憶しておき、大当り中は、満タンの判断基準値を超えた場合であっても、大当りが発生してから増加した遊技玉数が許容値(たとえば、1000玉)以内であれば、満タン判定しないものとしてもよい。
(10) 遊技玉を計数するための計数操作手段としては、2回以上の所定回数操作したときに、計数機能を発揮するようなものを採用してもよい。これによって、誤操作を防止できる。また、この場合、1回操作では、計数機能とは異なる他の機能を発揮させるようにしてもよい。たとえば、1回操作をしてから所定時間(たとえば、1秒以内)、操作が無い場合には、店員を呼び出すためのランプを点灯させるような機能を発揮させ、1操作から1秒以内に2回目の操作が検出されたときには、計数機能を発揮させることも考えられる。
(11) 「所定の記録媒体処理操作を検出したときに、前記遊技点を前記持点として、所定の処理が可能となるように処理する記録媒体処理手段」の「所定の処理」は、たとえば、CUから排出されたカードを他の遊技機に接続された別のCUに挿入して使用する場合のCUの処理(カードで特定可能に記録された持玉を引き落として遊技玉に変換する処理や持玉共有処理、あるいはワゴンサービス処理等)を意味する。あるいはまた、「所定の処理」とは、景品交換用の景品交換機でカードを受付けて当該カードで特定される持点を消費して景品交換を可能とする処理であってもよい。
また、上述した「持点として所定の処理が可能となるように処理するための記録媒体処理操作」とは、たとえば、カードの返却操作である。また、「所定の処理」とは、カードの返却操作を検出したときに、CUに挿入されているカードに持点を特定可能に記録し、当該カードを返却する処理である。ここで、「特定可能に記録」とは、カードに直接、持点を記録することの他、カードには持点を記録せずにカードのIDと持点とをCUに接続されたサーバに送信し、サーバ内でIDと持点とを対応付けて記憶するような方式を含む。
(12) 玉の発射中に計数操作をすると、そのときの遊技玉数が基準値以下の場合には、計数操作が無効とされるようにしてもよい。また、玉の発射中に計数操作が検出されたときの遊技玉数が基準値を超える場合であっても、1回の計数操作で計数される玉数が所定数に定められている場合において、計数操作が検出されたときの遊技玉数からその所定数を差し引いた値が前記基準値に満たない場合には、計数操作を無効とするようにしてもよい。
また、遊技中であるか否かを玉の発射動作が検出されているか否かで判断してもよく、遊技中球数(遊技領域27F内で浮遊している浮遊玉)が0になっているか(遊技中でない)否か(遊技中)で、判断してもよい。さらに、可変表示装置が変動中であるか否か、大当り中であるか否か、アタッカーが開いているか否か、などで遊技中であるか否かを判定することも考えられる。
さらに、遊技機としてS台を適用して遊技中の計数操作を無効とする場合の「遊技中」とは、たとえば、リール2LF、2CF、2RFが回転開始してから停止するまでの期間である。あるいは、スタート操作が検出されてからリール2LF、2CF、2RFが停止するまでの期間である。
(13) 図47を参照して、P台は、計数された計数玉(持玉)を一時記憶する計数玉数カウンタを備えているものの、計数玉の累積値を記憶するカウンタを備えていない。しかしながら、P台側に、計数玉の累積値を記憶する計数玉累積記憶カウンタを備えてもよい。また、CU側には、カード持玉(計数玉)を記憶する領域が備えられているが、この領域には、挿入されたカード自体に持玉が記録されていた場合には、そのカード持玉も含めて現在の遊技者の持玉数が記憶される。このため、この領域のみでは、今回の遊技で遊技者が計数した計数玉の数を特定できない。そこで、今回の遊技で遊技者が計数した計数玉の数を記憶する領域をCU側にさらに設けてもよい。CUは、この場合、遊技が開始してからP台から送られてくる計数玉数の情報に基づいて当該領域に持玉を加算し、持玉が遊技玉に変換されると、当該領域から持玉を減算する。
(14) 図49の計数操作を促す表示としては、文章にて「遊技玉が残っているので計数して下さい」という表示であってもよく、あるいは画面上に計数ボタン28Fを表示させて点滅するような表示であってもよい。また、カード返却準備状態ONを受けたP台2Fは、遊技玉数表示器29Fの遊技玉を点滅表示させるなどしてもよく、あるいは、遊技玉数表示器29Fを画像表示装置で構成した場合には、上記実施の形態として説明したメッセージを遊技玉数表示器29Fに表示して計数操作を促すようにしてもよい。
(15) 計数ボタンを押し続ける時間に応じて、1回の操作で持点変換する遊技点数が異なるようにするために、たとえば、長押し(たとえば、1秒以上連続操作)のときには遊技点のすべてが計数される一方、短押し(たとえば、1秒未満の連続操作)のときには、200玉だけが計数されるようにしてもよい。ただし、この場合には、遊技玉の残数が少ない場合、たとえば、200玉未満の場合には、計数ボタンの操作ですべての遊技玉が計数されるようにするのが望ましい。
(16) 遊技点の残数に応じて、計数ボタンの1回の短押下操作で計数される点数が異なるようにする場合、たとえば、次のようにすることが考えられる。たとえば、遊技点が200点未満のときには、計数ボタンの1回の短押下操作ですべての遊技点が計数されるようにする。遊技点が200以上1000未満のときには、1回の短押下操作で200点が計数されるようにする。遊技点が1000以上5000未満のときには、1回の短押下操作で1000点が計数されるようにする。遊技点が5000以上10000未満のときには、1回の短押下操作で2000点が計数されるようにする。遊技点が10000以上のときには、1回の短押下操作で2500点が計数されるようにする。なお、以上の数値は具体例であって、適宜、設定できる。
(17) 遊技玉(遊技点)を計数して持点変換する際には、計数表示のみならず、計数音をスピーカから出力する制御をしてもよい。また、遊技点の計数の際には、玉が1つずつ、玉貯留皿から計数器へと落下していくような画像表示を行なうことが考えられる。
(18) 計数操作に基づいて遊技点を持点に変換する変換表示(遊技玉を計数していき、持玉が増えていく様を示す表示)を行なうタイミングと、データ上で遊技点を減算し、持点を加算する演算を行なうタイミングとは様々なものとすることができる。変換表示が終わってから、前記演算を実行してもよい。また、そのために、変換表示が終わった後に遊技機からCUに対して計数データが送信されるようにしてもよい。なお、このような変形例は、持点を遊技点に変換する場合についても同様に適用可能である。
(19) 本実施の形態では、CUと遊技機との間の通信において、CUを一次局、遊技機を二次局とするコマンド−レスポンス方式が採用されているが、一次局と二次局との関係を逆にしてもよい。あるいは、このような主従の関係がある通信方式を採用するのではなく、通信すべき要求が生じたときに双方が相手にデータを送信するような方式を採用してもよい。
(20) 本実施の形態では、遊技機側およびCU側の双方で遊技玉(遊技点)を記憶するようにしているが、遊技玉(遊技点)は遊技機側のみで記憶し、CU側では記憶しないようにしてもよい。一方、カード持玉(持点)は、CU側でのみ記憶しているが、遊技機側でも記憶するようにしてもよい。特に、遊技玉(遊技点)は遊技機側のみで記憶し、一方、カード持玉(持点)は、CU側でのみ記憶するようにして、データの記憶管理の役割分担を明確にしてもよい。
(21) 表示器54Fで行なう計数表示や各種の報知は、同様に表示器312Fで行なうようにしてもよい。
(22) CU3Fにおいて、P台側から送信されてきた加算玉数カウンタの値(加算玉数)および減算玉数カウンタの値(減算玉数)に基づいて、記憶している遊技玉数を更新し、P台側から送信されてきた計数玉数カウンタの値に基づいて記憶している遊技玉数を減算したときに、遊技玉数の値がマイナスになる場合には、エラー(異常)判定し、エラー処理を行なうようにしてもよい。エラー処理の具体例として、異常報知ランプ等によりエラー報知が行なわれたり、あるいは、ホール用管理コンピュータやホールサーバ801Fにエラーが発生した旨のエラー通知信号が送信される(この場合、ホール用管理コンピュータやホールサーバ801Fによるエラー報知が行なわれるようにしてもよい)。
(23) 貸出操作あるいは持点(持玉)から遊技点(遊技玉)への変換操作(貸出操作)が検出された場合、遊技点は、1点ずつカウントアップするようにしてもよいが、遊技者の待ち時間を短くするために、複数点(たとえば、100円相当の25点)ずつカウントアップするように表示してもよい。また、逆に、遊技点の計数操作が実行されたときにも、複数点ずつ持点がカウントアップするように表示してもよい。さらに、遊技点あるいは持点をカウントアップ表示するときの単位数を複数種類の中から設定できるようにしてもよい。その設定の際には、P台あるいはS台の表示器のタッチパネルを利用することが考えられる。
(24) 打球操作ハンドルにタッチセンサを設けて、遊技者が打球操作ハンドルを握っていることがタッチセンサによって検出されている間は、計数操作を無効にしてもよい。計数操作を無効とは、計数操作を検出するが、その検出出力に基づいた計数動作を実行しないこと、あるいは、計数操作の検出自体をしないことの双方を意味する。または、遊技者が打球操作ハンドルに触れているだけでは計数操作を無効にせず、打球操作ハンドルを玉発射の駆動パルスが出力される程度にまで回している場合に、計数操作を無効にしてもよい。
これらの場合には、計数操作が検出されると、「ハンドルを放してください」というメッセージを遊技機あるいはCUの表示器に表示するようにしてもよい。あるいは、計数操作ボタンをタッチパネルの画面上のアイコンで表示するようにしたときには、計数操作ボタンをグレーアウトして、操作不能であることを遊技者に通知するようにしてもよい。
(25) 玉貸ボタン、カード返却ボタン、再プレイボタン、および計数ボタンのうちの少なくとも1つ、あるいはすべては、遊技機側に設けてもよく、あるいはCU側に設けてもよい。また、そのボタンは、タッチパネル式の表示器として説明した遊技機側あるいはCU側の表示器に表示することが考えられる。
(26) 本実施の形態に係る遊技用システムは、持点を使用した所定の持点使用処理を実行するための持点使用操作手段を含む。ここで、所定の持点使用処理とは、ワゴンサービスを実行するための処理や、あるいは、持点(持玉)を分割して共有する処理(持点を他人に分割譲渡する処理)を含む概念である。また、持点使用操作手段は、たとえば、タッチパネルである。あるいは、持点使用操作手段は、CU又は遊技機に対して持点使用処理の実行を指令するために遊技店の係員に与えられるリモコンであってもよい。
(27) 図43〜図61で示したシーケンス制御は、CU3F、P台2F、S台2SF等の遊技機器単体内の制御装置間の送受信シーケンスに限定されるものではなく、たとえば、CU3F、P台2F、ジェットカウンタ、POS端末等の複数の遊技機器間の送受信シーケンスに適用してもよい。また、図62、図63に示した要求通番の制御は、CU3Fの内部のCU制御部323Fとセキュリティチップ(SC)325bFとの間、セキュリティチップ(SC)325bFと通信制御IC325aFとの間に適用してもよい。
たとえば、遊技玉の加算要求に関する処理を、CU制御部323Fとセキュリティチップ(SC)325bとの間に適用した場合には、遊技玉の加算要求電文をCU制御部323Fが送信し、これに対する承諾または拒否電文をSC325bFがP台2F側の応答に基づいて通信制御IC325aF経由で返信する。
遊技玉の加算要求に関する処理を、セキュリティチップ(SC)325bFと通信制御IC325aFとの間に適用した場合には、遊技玉の加算要求電文をCU制御部323F経由でセキュリティチップ(SC)325bFが送信し、これに対する承諾または拒否電文を通信制御IC325aFがP台2F側の応答に基づいて返信する。
計数要求に関する処理を、CU制御部323Fとセキュリティチップ(SC)325bFとの間に適用した場合には、計数要求電文をSC325bFがP台2F側の要求に基づいて通信制御IC325aF経由でCU制御部323Fに送信し、これに対する承諾または拒否電文をCU制御部323Fが返信する。
計数要求に関する処理を、セキュリティチップ(SC)325bFと通信制御IC325aFとの間に適用した場合には、計数要求電文を通信制御IC325aFがP台2F側の要求に基づいて送信し、これに対する承諾または拒否電文をセキュリティチップ(SC)325bFがCU制御部323Fの指示に基づいて返信する。
(28) 前述の実施の形態では、カードIDにより遊技者の同一性の判別を行なっているが、それに代えてまたはそれに加えて、遊技者の指紋や網膜等のバイオマスにより遊技者の同一性の判別を行なってもよい。
(29) 前述の実施の形態では、カードIDと挿入時刻とが一致することを条件に遊技機から送信された得点をCUが現時点での得点として記憶しているが、遊技機とCU3Fとの通信が途絶えてから所定時間(たとえば20分)が経過するまでに通信が開始されたことを更なる条件として、遊技機から送信された得点をCUが現時点での得点として記憶するように制御してもよい。具体的には、遊技機とCU3Fとの通信が途絶えてから所定時間(たとえば20分)を計時するタイマをCU制御部323Fに設け、遊技機とCU3Fとの通信の開始時(復旧時)に該タイマが未だ計時中(タイムアップしていない状態)であるか否か判定し、計時中との判定結果であることを更なる条件として、遊技機から送信された得点をCUが現時点での得点として記憶するように制御する。
また、挿入時刻の代わりに、CU3FとP台2Fとの間で用いられた最終通番等の一致を条件に遊技機から送信された得点をCUが現時点での得点として記憶するようにしてもよい。
(30) 前述の実施の形態では、入賞の発生により直接遊技玉数や遊技点を加算するものを示したが、その代わりに、入賞の発生により持点を加算し、その加算された持点を引落して遊技玉数や遊技点を加算するように制御してもよい。
(31) 前述の実施の形態では、遊技者所有の有価価値(プリペイド残額、持玉、貯玉)の範囲内で価値を引落して該引落し相当分の遊技点を加算するにおいて、引落した価値と同じ価値の遊技点を加算するものを示したが、その代わりに、たとえば、実際に引落した価値に対し消費税相当額分少ない遊技点を加算するように制御してもよい。
(32) 本実施の形態では、遊技場から離れた鍵管理センタに鍵管理サーバを設置した。しかしながら、鍵管理サーバは遊技場内に設置してもよい。これにより、遊技場外に鍵管理サーバを設置する場合と比較すると、CUと鍵管理サーバとの通信を高速化し易く、また、通信障害の発生率を低減できる。
(33) CU制御部323Fは、ホールサーバ801Fを介して鍵管理サーバ800Fから基板セキュリティ情報(基板認証鍵や更新情報を含む)を受信する。しかしながら、これに代えて、鍵管理サーバ800FとCU制御部323Fとの間にホールサーバ801Fを介することなく、鍵管理サーバ800FからCU制御部323Fへ基板セキュリティ情報が送信される構成とてもよい。たとえば、鍵管理サーバ800FとCUとを直接、回線接続することや、鍵管理サーバ800Fと各CUとの間にホールサーバ801Fと異なる中継用の通信装置を設けることが考えられる。
(34) 前述の実施の形態では、遊技の中断操作(簡易離席操作または食事休憩操作)に基づいて自動的に計数処理された計数玉数を一旦、持玉に加算してカードに書込み排出することで、中断処理を行ない、その後、遊技を中断した遊技者が戻ってきて、そのカードを再度元のカードユニット3Fに挿入し、持玉を遊技玉に変換する操作により、125玉ずつ遊技玉に変換されて遊技が可能になるものを示した。しかし、それに代えて、中断操作時に自動計数された計数玉を遊技玉や持玉とは別の預かり玉(C−IDと挿入時刻も記憶)としてCU3Fが記憶し、持玉加算せず、持玉を記録させることなくカードを排出することで中断処理を行ない。その排出カードが再挿入されると、預かり玉がすべて一括で自動的にP台の遊技玉に変換されて遊技可能となるように制御してもよい。あるいは、この場合の預かり玉は、中断操作に基づいてP台からCUへと送信され、CU側またはホールサーバ側で記憶しておき、カードが再度挿入されたときにCUまたはホールサーバから自動的にP台側へ預かり玉の情報が送信されて遊技玉としてP台側に記憶されるものとしてもよい。また、この場合に預かり玉の情報を送信する際には、遊技玉の加算指令としてCUからP台に送信してやればよい。
さらに、上記実施の形態では、中断操作に基づいて自動的に計数処理された計数玉数を一旦、持玉に加算してカードに書込んで排出したとき、そのカードに中断中フラグを記録しておくことによって、そのカードでは景品交換できないようにした。このように景品交換を禁止する手法としては、カードの中断中フラグを利用する以外の次のような手法を採用をすることも考えられる。
まず、中断操作が行なわれたときに、CUからホールサーバにその情報(カードIDを含む)を送信し、ホールサーバ側で中断中の遊技者のカードを中断カードとして記憶する。景品交換時にはPOSなどからホールサーバに問合せをし、景品交換に用いられているカードが中断カードであるか否かをホールサーバが判定する。あるいは、全中断カード情報を予めホールサーバからPOS側に送信しておいてもよい。その上で、景品交換に用いられているカードが中断カードであれば、当該カードを用いた景品交換を禁止する。
(35) 上記実施の形態において、遊技機は、「全遊技点に対する変換処理が終了したことを条件に(遊技点=0)、前記遊技点を前記持点として遊技用装置(CU)が所定の処理(景品交換機でカードを受付けて当該カードで特定される持点を消費して景品交換を可能とする処理、CUから排出されたカードを他の遊技機に接続された別のCUに挿入して使用する場合のCUの処理)をするための記録媒体処理操作(カード返却操作(カード返却ボタン322Fの操作))を有効化する有効化手段」を含む。
(36) 本実施の形態では、遊技情報の一例として、持玉、遊技玉、カードの残額、貯玉、その他、玉数情報や遊技台情報を挙げて説明した。しかしながら、遊技情報は、遊技機での遊技に関連したその他の情報をも含む。たとえば、遊技者が選択あるいはカスタマイズした遊技者の好みのキャラクタを可変表示装置278Fや表示器54Fなどの可変表示手段(可変表示装置)に表示可能にした場合には、そのキャラクタを特定可能な情報も遊技情報に含まれる。このような遊技者の嗜好に合うキャラクタを含む画面デザインの情報は、たとえば、遊技者のカードIDと対応付けて遊技の終了時にサーバに送信して記憶させ、新たに遊技を開始する際にはサーバからCUあるいはP台へダウンロードするようにしてもよい。
(37) 遊技玉数表示器29Fでは、玉の発射または計数動作に連動して玉数が1つずつ減っていく表示がなされる。また、遊技玉数表示器29Fでは、玉貸操作等に応じて玉数が1つずつあるいは所定単位数ずつ増加する表示がなされる。遊技玉数表示器29Fを液晶表示装置などの画像表示器で構成した場合には、単に遊技玉数をデジタル表示するのではなく、遊技玉数の変化が弾球によるものであるのか、計数によるものであるのか、入賞の発生によるものであるのか、貯玉の引き落としによるものであるのか、貸出操作によるものであるか、など、その種類に応じた画像を遊技玉数の表示更新と併せて表示するようにしてもよい。
また、計数操作が行われた場合、遊技玉数表示器29Fでは、計数動作に連動した計数表示が行われるが、遊技玉数表示器29Fを液晶表示装置などの画像表示器で構成した場合には、表示器54Fと同様に、遊技玉が計数されてその数が減少する一方で、持玉が増加する画像表示を行なうようにしてもよい。この場合、先の表示器54Fの表示の変形例として説明したように、遊技玉数のデータが持玉数のデータに経時的に変換されていく表示(たとえば、棒グラフの表示)や、現在の遊技玉数のデータと持玉数のデータをそのままデジタル表示し、遊技玉数を減少させつつ持玉数を増加させたり、遊技玉数の一部を持玉数に移動させる表示を繰り返したりすることが考えられる。
(38) 図49に示したように、上記の実施の形態では、遊技玉が残っている状態で検出されたカード返却操作は、所定の待機期間で計数操作が検出されることによって、計数処理完了後に有効化されてカード返却処理に移行する。
一方、待機期間が経過しても計数操作が検出されない場合の処理としては、たとえば、先のカード返却操作を無効とすることが考えられる。この場合、CU3FあるいはP台2F側の表示器には待機期間が経過しても計数操作が検出されないため、カード返却操作が無効化された旨を表示してもよい。
あるいは、遊技玉が残っている状態で検出されたカード返却操作は、所定の待機期間で計数操作が検出されるか否かに関わらず、無効化してもよい。この場合には、カード返却操作が検出された後の計数操作に応じて全遊技玉を計数し終えた後、再度、カード返却操作を実行することによってカード返却処理を実行するものとしてもよい。あるいは、全遊技玉の計数を終えたとき、または、その前後で、カード返却操作を促す表示をCU3FあるいはP台2F側の表示器で行なうようにしてもよい。
また、本実施の形態では、カード返却操作が検出されたときに遊技玉が1点でも残っていると、図49に示した処理が実行される。しかしながら、カード返却操作が検出されたときに残っている遊技玉の数が2以上の予め定めた数であるときに、図49に示した処理が実行されるようにしてもよい。
また、カード返却操作が検出された後の計数操作では遊技玉の計数表示速度を通常時よりも早くしてもよい。たとえば、通常の計数操作では遊技玉が1つずつ計数される表示をする一方、カード返却操作が検出された後の計数操作では、遊技玉が複数ずつまとめて計数される表示、あるいは、全遊技玉が一括して計数される表示をするようにすることが考えられる。
さらに、カード返却操作が検出された後の計数操作では全遊技玉が計数対象とされるのではなく、通常の計数操作のときよりも多い数の所定数の遊技玉が計数対象とされるものとしてもよい。たとえば、通常時には1回の計数操作で最大100点の遊技玉が計数対象とされるが、カード返却操作が検出された後の計数操作では、それよりも多い200点の遊技玉が計数対象とされるようにしてもよい。この場合でも、事前にカード返却操作があった場合にはカード返却操作がなかった場合に比べると、全遊技玉を計数するための計数操作回数が減り、早期に全遊技玉を計数完了させることができる。
また、遊技玉が残っている状態でカード返却操作が検出された場合には、計数操作の検出がなくても、全遊技玉の計数を開始させ、その後にカード返却処理に移行するようにしてもよい。この場合、全遊技玉の計数を開始させるときに、全遊技玉の計数を開始させる旨をP台2FあるいはCU3Fで表示してもよい。あるいは、全遊技玉の計数を開始させてもよいか否かを確認するメッセージを表示し、所定操作(たとえば、P台2FあるいはCU3Fのタッチパネルでの操作、再度のカード返却操作など)が検出されたことを条件として、全遊技玉の計数を開始させるようにしてもよい。
また、遊技中(玉の発射中)の場合に検出されたカード返却操作を無効にしてもよいが、カード返却操作を無効にするのではなく、P台側の方で遊技中の計数操作に基づいた計数の処理を無効にしてもよい。
さらに、上記実施の形態では、カード返却操作が検出されたときに遊技玉数が0であるか否かをCU3Fが判定している。しかしながら、このような判定をP台2Fが行なうようにしてもよい。この場合、たとえば、カード返却操作が検出されたときに、カード返却操作有を示すデータをCU3FからP台2Fへ送信し、それを受けたP台2Fが自ら記憶している遊技玉数が0であるか否かを判定する。0であれば、遊技玉数が0であることまたはカード返却を許可するデータをCU3Fへ送信する一方、0でなければ、遊技玉数が0でないことまたはカード返却の待機あるいはカード返却の禁止を示すデータをCU3Fへ送信する。
また、上記実施の形態では、計数ボタンの操作が検出されたときに、その操作の検出前にカード返却操作が検出されているか否かをP台2Fが判定する。しかしながら、このような判定手段をCU3Fが備えるようにしてもよい。この場合、たとえば、P台2Fは、計数ボタンの操作が検出されたときに、その旨を示すデータをCU3Fへ送信する。それを受けたCU3Fは、そのデータを受信する前の所定期間内にカード返却操作があったか否かを判定するようにすることが考えられる。
また、上記の実施の形態では、計数操作をP台2Fが検出する一方、カード返却操作をCU3Fが検出するが、計数操作をCU3Fが検出する一方、カード返却操作をP台2Fが検出する構成としてもよく、両操作共にP台2FあるいはCU3Fが検出する構成としてもよい。また、計数ボタンおよびカードカード返却ボタンの取り付け位置は、双方共にCU3FとしてもP台2Fとしてもよく、一方がCU3FまたはP台2Fとしてもよい。
(39) 持玉または遊技玉の数の変化の有無をCUまたはP台でチェックし、所定期間、持玉または遊技玉の数が変化しない場合には、CUまたはP台でその旨を報知するようにしてもよい。あるいは、報知のための信号を外部装置(ホールコンピュータ、P台上の呼び出しランプ)に出力してもよい。これにより、たとえば、残り僅かな玉が放置されたままで遊技放棄された台を店員が把握しやすくする。
(40) あるいは、カードがCUに挿入されていないにも関わらず、遊技者の遊技玉が変化した場合には、CUまたはP台でその旨を報知するようにしてもよい。あるいは、報知のための信号を外部装置(ホールコンピュータ、P台上の呼び出しランプ)に出力してもよい。これにより、たとえば、遊技を終えてカードを排出した後に、遊技盤に引っ掛かっていた玉が入賞して遊技玉が払い出されたまま放置されているような台を店員が把握しやすくする。
(41) 本実施の形態において、CU3FはP台2Fからの前回遊技台情報と最新遊技台情報とを自ら記憶しているデータと比較判定して、P台2F側のデータに不正水増しのないことを確認してデータを補正する。仮に、CU3F側でエラー判定されると、このような状況は、単にCU3Fの交換が要因(交換後のCU3Fには比較対象の正規のデータが記憶されていない)であって、不正行為に基づくものではない可能性もあるため、ホールの店員が確認の上で、リモコン等の携帯型端末装置でエラーを解除する。ただし、このように、CU3Fが新たなものに交換されていたときには、当該CU3Fは上記のエラー判定を一切しないようにしてもよい。また、あるいは、CU3Fには、交換されたものであるか否かに関わらず、上記のエラー判定機能を設けないようにしてもよい。
(42) 本実施の形態において、遊技者所有の有価価値を特定可能な記録媒体であるカードを、遊技開始時にカード挿入/排出口309Fに挿入し、遊技終了後にカード挿入/排出口309Fから抜き取る構成について説明した。しかし、本発明はこれに限られず、カードを、遊技開始時にカード読み取り部に載置し、遊技終了後にカード読み取り部から外す構成であってもよい。つまり、遊技者所有の有価価値を特定可能な記録媒体を受付ける記録媒体受付手段に対して、遊技開始時に記録媒体受付手段に取り付け、遊技終了後に記録媒体受付手段から取り外す構成であればよい。
(43) 本実施の形態において、CU3Fは、P台2Fに対してカード抜き取り待ち中の情報を通知し、当該情報の通知を受けたP台2Fが「カード抜き取って下さい」と可変表示装置278Fに表示するなど、カードの抜き取りの報知を行なう構成について説明した。しかし、本発明はこれに限られず、CU3Fは、P台2Fに対してカード抜き取り待ち中の情報を通知しつつ、表示器54Fおよび/または表示器312Fに「カード抜き取って下さい」と表示するように制御してCU側でカードの抜き取りの報知を行なう構成であってもよい。
(44) 本実施の形態において、P台2Fは、カード抜き取り待ち中=ONを含む状態情報要求のコマンドを受取ってから、カード抜き取り待ち中=OFFを含む状態情報要求のコマンドを受取るまでカードの抜き取りの報知を継続する構成について説明した。しかし、本発明はこれに限られず、P台2Fは、カード抜き取り待ち中=ONを含む状態情報要求のコマンドを受取ってから、一定期間カードの抜き取りの報知を行なっても、カード抜き取り待ち中=ONを含む状態情報要求のコマンドを受取ってから、カード抜き取り待ち中=OFFを含む状態情報要求のコマンドを受取るまでの間、カードの抜き取りの報知を間欠的に行なってもよい。
(45) 本実施の形態において、P台2Fは、カードを受付けたとき、および通信復旧したときに、CU3Fのセキュリティ基板325Fから通知された「店舗コード」および「SC基板ID」と、P台2Fで保持している「店舗コード」および「SC基板ID」との一致判定を行ない、一致している場合にはリカバリ処理を行ない、不一致の場合、遊技の継続を禁止する構成について説明した。しかし、本発明はこれに限られず、P台2Fは、CU3Fのセキュリティ基板325Fから通知された「店舗コード」と、P台2Fで保持している「店舗コード」との一致判定を行なう、またはCU3Fのセキュリティ基板325Fから通知された「SC基板ID」と、P台2Fで保持している「SC基板ID」との一致判定を行ない、一致している場合にはリカバリ処理を行ない、不一致の場合、遊技の継続を禁止する構成であってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 パチンコ遊技機、2 遊技盤、3 遊技機用枠、4A,4B 特別図柄表示装置、5 画像表示装置、6A 普通入賞球装置、6B 普通可変入賞球装置、7 特別可変入賞球装置、8L,8R スピーカ、9 遊技効果ランプ、11 主基板、12 演出制御基板、13 音声制御基板、14 ランプ制御基板、15 中継基板、20 普通図柄表示器、21 ゲートスイッチ、22A,22B 始動口スイッチ、23 カウントスイッチ、100 遊技制御用マイクロコンピュータ、101,121 ROM、102,122 RAM、103 CPU、104,124 乱数回路、105,125 I/O、120 演出制御用CPU、123 表示制御部、2F パチンコ機、SF スロットマシン、3F カードユニット、16F 主制御基板、17F 払出制御基板、26F 遊技盤、54F,312F 表示器、309F カード挿入/排出口、319F 再プレイボタン、320F IR受光ユニット、321F 貸出ボタン、322F 返却ボタン、161F 主制御部、325F 表示制御部、171F 払出制御部、323F CU制御部。

Claims (1)

  1. 遊技を行うことが可能な遊技であって、
    1操作に基づいて、複数段階のいずれかの段階を第1音量段階として設定する第1設定手段と、
    2操作に基づいて、複数段階のいずれかの段階を第2音量段階として設定する第2設定手段と、
    記第1音量段階と前記第2音量段階とに応じた音量の音声を音声出力部から出力させる音声出力制御手段と、
    遊技者が視認可能な表示領域に表示される表示内容を制御する表示制御手段と、を備え、
    前記表示制御手段は、前記第2操作が行われるときに前記第2音量段階を示す段階表示を前記表示領域に表示し、
    前記遊技は、前記第1操作の操作対象として、前記第1音量段階が取り得る複数段階に対応した複数位置のいずれかに前記第1操作によって物理的に変位する変位部を備える操作装置を備え、
    前記第1設定手段は、前記第1操作によって変位した前記変位部の位置に応じた前記第1音量段階を変更し、
    前記第1音量段階の変更は、前記段階表示が表示されることを条件として反映され、前記段階表示が表示される前は反映されず、
    前記第1操作により、前記第2操作に応じて前記第2音量段階が変更されることを制限することが可能な、遊技
JP2013208496A 2013-10-03 2013-10-03 遊技機 Expired - Fee Related JP6290574B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013208496A JP6290574B2 (ja) 2013-10-03 2013-10-03 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013208496A JP6290574B2 (ja) 2013-10-03 2013-10-03 遊技機

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018019304A Division JP2018065054A (ja) 2018-02-06 2018-02-06 遊技機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015070965A JP2015070965A (ja) 2015-04-16
JP6290574B2 true JP6290574B2 (ja) 2018-03-07

Family

ID=53013819

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013208496A Expired - Fee Related JP6290574B2 (ja) 2013-10-03 2013-10-03 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6290574B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018065054A (ja) * 2018-02-06 2018-04-26 株式会社三共 遊技機
US10242429B2 (en) 2005-04-06 2019-03-26 Sony Corporation Reproducing device, setting changing method, and setting changing device

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6290573B2 (ja) * 2013-10-03 2018-03-07 株式会社三共 遊技機

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3563335B2 (ja) * 2000-08-10 2004-09-08 Kpe株式会社 遊技機
JP2004105343A (ja) * 2002-09-17 2004-04-08 Sanyo Product Co Ltd 遊技機
JP4167906B2 (ja) * 2003-01-14 2008-10-22 山佐株式会社 遊技機
JP2005261808A (ja) * 2004-03-22 2005-09-29 Okumura Yu-Ki Co Ltd 遊技機
JP4660644B2 (ja) * 2004-04-05 2011-03-30 株式会社高尾 弾球遊技機
JP2008178586A (ja) * 2007-01-25 2008-08-07 Aruze Corp 遊技機
US20080305872A1 (en) * 2007-06-07 2008-12-11 Aruze Gaming America Inc. Gaming machine adjusting the volume level of background music
JP2009072395A (ja) * 2007-09-21 2009-04-09 Abilit Corp 遊技機
JP5208081B2 (ja) * 2009-09-28 2013-06-12 京楽産業.株式会社 遊技機
JP2011200511A (ja) * 2010-03-26 2011-10-13 Sankyo Co Ltd 遊技機
JP2011229766A (ja) * 2010-04-28 2011-11-17 Kyoraku Sangyo Kk 遊技機、遊技機の制御方法及び制御プログラム
JP2012200336A (ja) * 2011-03-24 2012-10-22 Daito Giken:Kk 遊技台
JP5740741B2 (ja) * 2011-04-13 2015-07-01 株式会社大一商会 遊技機
JP5478567B2 (ja) * 2011-07-26 2014-04-23 株式会社大都技研 遊技台
JP5281129B2 (ja) * 2011-08-05 2013-09-04 株式会社藤商事 遊技機
JP5832824B2 (ja) * 2011-08-23 2015-12-16 株式会社ソフイア 遊技機
JP2013052090A (ja) * 2011-09-02 2013-03-21 Sammy Corp 遊技機
JP5783602B2 (ja) * 2011-09-13 2015-09-24 株式会社ニューギン 遊技機
JP6290573B2 (ja) * 2013-10-03 2018-03-07 株式会社三共 遊技機

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10242429B2 (en) 2005-04-06 2019-03-26 Sony Corporation Reproducing device, setting changing method, and setting changing device
JP2018065054A (ja) * 2018-02-06 2018-04-26 株式会社三共 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015070965A (ja) 2015-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6345425B2 (ja) 遊技機
JP6490954B2 (ja) 遊技機
JP2017080576A (ja) 遊技用システム
JP2018086308A (ja) 遊技機
JP6290574B2 (ja) 遊技機
JP6290573B2 (ja) 遊技機
JP2015042225A (ja) 遊技盤
JP6489756B2 (ja) 遊技機
JP5940376B2 (ja) 遊技用システム、および遊技用装置
JP2015126878A (ja) 遊技盤
JP2018065054A (ja) 遊技機
JP6096086B2 (ja) 遊技用システム、および遊技制御装置
JP5420021B2 (ja) 遊技用システム、および遊技用装置
JP5726133B2 (ja) 遊技用システム、および遊技制御装置
JP5369223B2 (ja) 遊技用システム、および遊技制御装置
JP5525009B2 (ja) 遊技用システム、および遊技制御装置
JP6489755B2 (ja) 遊技機
JP6406803B2 (ja) 遊技機
JP6025900B2 (ja) 遊技用システム、および遊技制御装置
JP5883522B2 (ja) 遊技用システム、および遊技用装置
JP5961211B2 (ja) 遊技用システム、および遊技制御装置
JP5946700B2 (ja) 遊技用システム、および遊技機
JP6071254B2 (ja) 遊技用システム、および遊技制御装置
JP6071253B2 (ja) 遊技用システム、および遊技制御装置
JP5706852B2 (ja) 遊技用システム、および遊技用装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160908

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170614

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170620

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170808

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180116

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180208

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6290574

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees