JP5835620B2 - コークス製造方法 - Google Patents
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Description
高炉用コークスの強度を高めるためには、コークス化性に優れる石炭を原料として用いることが有効である。コークス化性は、コークス炉で石炭を乾留する工程において、石炭が軟化溶融した後さらに温度が上昇して焼き締まりコークス化する際の性質を意味し、コークス強度の強弱によって判断される。一般に、コークス製造用の原料石炭は、コークス化性に優れているが高価な粘結炭と、コークス化性に劣るが相対的に安価な非微粘結炭とを組み合わせた複数銘柄の石炭で構成される。このような2種以上の石炭を組み合わせたコークス製造用の原料石炭は配合炭とも称される。
特許文献2に開示された発明は、コークス製造用の原料石炭の全てではなく、その一部の石炭を乾留前に事前に加熱処理する手法(以下、この加熱処理を事前加熱処理ともいう。)である。しかし、事前加熱処理を行う非微粘結炭は、事前加熱処理によるコークス化性の改善効果に基づいて分類されたものではないため、事前加熱処理により必ずしもコークス化性改善効果が得られるとは限らない。また、そもそも事前加熱処理を行うべき非微粘結炭が石炭性状等による指標を用いて明確に定義されていない。このため、実際に上記手法を用いる際には、どの銘柄の石炭を対象に事前に加熱処理を行えばよいかを判断することが困難である。
本発明は、2種以上の石炭を配合した原料石炭をコークス炉で乾留するに際し、前記原料石炭の一部を乾留前に加熱処理した後、該加熱処理を受けない残りの石炭と配合し、得られた原料石炭をコークス炉で乾留するコークス製造方法に関する。本発明によれば、加熱処理を受ける前記「原料石炭の一部」が、JIS−M8816で規定される平均最大反射率が1.0未満で、かつJIS−M8801で規定される最高流動度が2.0超である石炭を90質量%超含有し、前記加熱処理は酸素濃度が1%未満の非酸化性雰囲気中で実施される。
図1は、表1に示すRoおよびMFの値を有する複数の銘柄の石炭を対象に、事前加熱処理を行った石炭と非加熱の石炭とから得られたコークスのドラム強度指数(DI)を示すグラフである。図中、「冷間」とは、常温窒素での流動床内にて流動処理を行った石炭から得られたコークスを意味する。
まず、事前加熱処理を行う前に、コークス製造用の原料石炭として用いられる各銘柄の石炭から、予め粒径0.3mm以下の微粉を篩い分けにて取り除く。これは、流動床において微粉が排ガスとともに排出されてその回収が不十分となる可能性があるためである。また、本発明では発塵を防止する観点から微粉の成型処理を行うことを想定しており、微粉を取り除いても本発明の評価が可能であるためである。
図2中、白塗りプロットがΔDI>0、黒塗りプロットがΔDI<0、プロットの大きさがΔDIの絶対値の大きさを示す。
(実施例1)
2種類の石炭(表1に記載のA炭およびF炭)を配合した原料石炭を用いた場合の結果を以下に例証する。使用した2種類の石炭のうち、A炭はRoが1.0未満でかつMFが2.0超という条件を満たし、F炭はRoが1.0以上であるので、この条件を満たさない。
A炭とF炭とを質量で等量配合し、得られた原料石炭に対して、実施例1と同様に流動床内で100℃/分の昇温速度で300℃まで加熱することによる事前加熱処理を行った。流動床内で80℃まで冷却した後、乾留容器に排出し、試験用コークス炉において実施例1と同様に乾留と冷却を行い、得られたコークスのDIを測定した。本例でも石炭水分および装炭嵩密度は特に調整しなかった。
A炭とF炭とを質量で等量配合した。得られた原料石炭を、JIS−M 8812に記載の方法で測定される水分量が6.5%となるように調整し、乾留容器に充填し、試験用コークス炉において実施例1と同様に乾留と冷却を行い、得られたコークスのDIを測定した。この水分量の調整は水分添加および風乾処理により行った。6.5%という値は、現状の実機コークス製造工程において、石炭の水分調整が行われているが、その水分値が概ね6.5%である、という理由で選択した。
本例では、4種類の石炭(表1に記載のC炭、G炭、F炭、I炭)を配合した原料石炭を用いた場合の結果を例証する。使用した石炭のうち、C炭だけが、Roが1.0未満でかつMFが2.0超という条件を満たす。
実施例2を繰り返したが、流動床には、C炭とI炭を質量比でC炭:I炭=45:5の割合で装入して事前加熱処理を行い、冷却後の流動床に残りの非加熱のG炭およびF炭を装入して配合することにより原料石炭とし、乾留容器に排出した。その後、得られた原料石炭を実施例2と同様に乾留してコークスを製造し、DIを測定した。C炭、G炭、F炭、およびI炭の配合割合は実施例2と同様であった。
Claims (3)
- 2種以上の石炭を配合した原料石炭をコークス炉で乾留するに際し、前記原料石炭の一部を乾留前に加熱処理した後、該加熱処理を受けない残りの石炭と配合し、得られた原料石炭をコークス炉で乾留するコークス製造方法において、加熱処理を受ける前記「原料石炭の一部」は、JIS−M8816で規定される平均最大反射率が1.0未満で、かつJIS−M8801で規定される最高流動度が2.0logDDPM超である石炭を90質量%超含有し、前記加熱処理は酸素濃度が1%未満の非酸化性雰囲気中で実施され、前記最高流動度が1.0logDDPM未満の値である石炭については前記加熱処理を行わないことを特徴とするコークス製造方法。
- 前記加熱処理を250〜350℃の温度範囲で行う請求項1に記載のコークス製造方法。
- 前記加熱処理における昇温速度が40〜1000℃/分である請求項1または2に記載のコークス製造方法。
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