JP5835420B2 - プレート式反応器及び反応生成物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はプレート式反応器及びこれを用いる反応生成物の製造方法に関する。
プロパン、プロピレン、又はアクロレインの気相接触酸化反応のような、発熱又は吸熱を伴い、粒状の固体触媒が用いられる気相反応に用いられる反応器としては、例えば、流体の反応原料を反応させるための反応容器と、伝熱管を有し、前記反応容器内に並んで設けられる複数の伝熱プレートと、前記伝熱管に熱媒を供給する装置と、を有し、前記反応容器は、供給された反応原料が、隣り合う伝熱プレート間の隙間を通って排出される容器であり、前記伝熱プレートは、断面形状の周縁又は端縁で連結している複数の前記伝熱管を含み、隣り合う伝熱プレート間の隙間に触媒が充填されるプレート式反応器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなプレート式反応器は、一般に、隣り合う伝熱プレート間の隙間に形成される複数の触媒層を有し、また伝熱プレートと触媒との接触性に優れていることから、前記気相反応のような、触媒と反応原料との接触反応であって大きな発熱又は吸熱を伴う反応による生成物を大量に効率よく製造する観点で優れている。
一方で前記気相反応では、気相反応を制御する観点から、触媒の充填状態の均一化が望まれている。プレート式反応器では、隣り合う伝熱プレート間の隙間に層状に触媒が充填されることから、前記隙間のそれぞれ及び全てに触媒を一定に充填することが難しく、前記隙間に均一に触媒を充填することができる技術が望まれていた。
特開2004−202430号公報
本発明は、隣り合う伝熱プレート間の隙間に均一かつ容易に触媒を充填することができるプレート式反応器を提供する。
本発明は、プレート式反応器における隣り合う伝熱プレート間の隙間に、反応原料の流通方向に沿って、触媒を収容することができる複数の区画を形成し、各区画に触媒を一定に充填することが可能なプレート式反応器を提供する。
すなわち本発明は、流体の反応原料を反応させるための反応容器と、伝熱管を有し、前記反応容器内に並んで設けられる複数の伝熱プレートと、前記伝熱管に熱媒を供給する装置と、を有し、前記反応容器は、供給された反応原料が、隣り合う伝熱プレート間の隙間を通って排出される容器であり、前記伝熱プレートは、断面形状の周縁又は端縁で連結している複数の前記伝熱管を含み、隣り合う伝熱プレート間の隙間に触媒が充填されるプレート式反応器において、隣り合う伝熱プレート間の隙間を、反応容器内の通気方向に沿って、充填された触媒を収容する複数の区画に仕切る仕切りをさらに有するプレート式反応器を提供する。
また本発明は、前記複数の区画のそれぞれの容積が1〜200Lである前記のプレート
式反応器を提供する。
また本発明は、容積が同じである区画が全区画の50%以上ある前記のプレート式反応器を提供する。
また本発明は、前記の本発明のプレート式反応器を用いて、このプレート式反応器の伝熱プレート間の隙間に充填された触媒の存在下で流体の反応原料から反応生成物を製造する方法であって、前記反応原料に、エチレン;炭素数3及び4の炭化水素、並びにターシャリーブタノールからなる群から選ばれる少なくとも1種、又は炭素数3及び4の不飽和脂肪族アルデヒドからなる群から選ばれる少なくとも1種;炭素数4以上の炭化水素;キシレン及びナフタレンの一方又は両方;オレフィン;カルボニル化合物;クメンハイドロパーオキサイド;ブテン;又はエチルベンゼン;を用い、酸化エチレン;炭素数3及び4の不飽和脂肪族アルデヒド及び炭素数3及び4の不飽和脂肪酸の少なくとも一方;マレイン酸;フタル酸;パラフィン;アルコール;アセトン及びフェノール;ブタジエン;又はスチレン;である反応生成物を製造する方法を提供する。
本発明のプレート式反応器では、前記仕切りを有することから、仕切りによって形成される各区画の容量に応じた量の触媒を充填することができ、各区画において触媒の充填状態を一定にすることによって、プレート式反応器における隣り合う伝熱プレート間の隙間全体に触媒を均一に充填することができる。このように、本発明のプレート式反応器では、従来のプレート式反応器に比べて、隣り合う伝熱プレート間の隙間に均一かつ容易に触媒を充填することができる。
また本発明は、前記複数の区画のそれぞれの容積が1〜200Lであることが、各区画における触媒の充填作業を容易にする観点からより一層効果的である。
また本発明では、容積が同じである区画が全区画の50%以上あることが、各区画における触媒の充填状態を容易に一定にする観点からより一層効果的である。
また近年、化学製品は大規模設備において、大量生産されることが多く、製造設備内に設置される反応器は大型化され、挿入される触媒量も大量となっていて、大型反応器に触媒を均一に、効率よく充填することは非常に重要である。特に、大きな反応熱が発生或いは吸収され、反応熱による温度上昇或いは下降が、反応速度や反応成績、更には触媒の劣化の程度に影響する反応の場合には、反応原料と触媒を均一に接触させることが、より良い反応器を設計する上で、重大問題である。
本発明のプレート式反応器は、各区画に触媒を均一に充填することができることから、伝熱プレート間の隙間に触媒を均一に充填することができる。このため、本発明のプレート式反応器は、触媒の性能や寿命に影響を及ぼす程の大きな発熱又は吸熱を伴う可能性のある接触反応において、触媒の均一な充填による良好な反応を行うことができる。したがって、本発明のプレート式反応器を用いて、反応原料に、エチレン;炭素数3及び4の炭化水素、並びにターシャリーブタノールからなる群から選ばれる少なくとも1種、又は炭素数3及び4の不飽和脂肪族アルデヒドからなる群から選ばれる少なくとも1種;炭素数4以上の炭化水素;キシレン及びナフタレンの一方又は両方;オレフィン;カルボニル化合物;クメンハイドロパーオキサイド;ブテン;又はエチルベンゼン;を用い、酸化エチレン;炭素数3及び4の不飽和脂肪族アルデヒド及び炭素数3及び4の不飽和脂肪酸の少なくとも一方;マレイン酸;フタル酸;パラフィン;アルコール;アセトン及びフェノール;ブタジエン;又はスチレン;である反応生成物を製造することによって、反応生成物の大量生産においても長期に安定した生産を行うことができる。
本発明のプレート式反応器の一実施の形態における構成を概略的に示す図である。 図1のプレート式反応器をA−A’線に沿って切断したときの断面を示す図である。 図1のプレート式反応器をB−B’線に沿って切断したときの断面を示す図である。 隣り合う伝熱プレート3とその間に設けられる仕切り5を示す図である。 仕切り5の一例を示す図である。 仕切り5の他の例を示す図である。 仕切り5の他の例を示す図である。 仕切り5の他の例を示す図である。 仕切り5の他の例を示す図である。 仕切り5の他の例を示す図である。
本発明のプレート式反応器は、ガス状の原料等の流体の反応原料を反応させるための反応容器と、伝熱管を有し、前記反応容器内に並んで設けられる複数の伝熱プレートと、前記伝熱管に熱媒を供給する熱媒供給装置と、隣り合う伝熱プレート間の隙間を、反応容器内の通気方向に沿って、充填された触媒を収容する複数の区画に仕切る仕切りとを有する。
前記反応原料は流体である。また、反応原料の反応によって得られる反応生成物も流体である。反応原料及び反応生成物は、前記区画に充填されてなる触媒層を流通する流動性を有する。このような反応原料及び反応生成物の状態としては、液体、気体、及びこれらの両方を含む状態が挙げられる。
前記反応容器には、反応原料がガスである場合では反応容器における通気方向(すなわち反応原料の流通方向)に並列する複数の伝熱プレートと、隣り合う伝熱プレート間の隙間に触媒が充填されてなる、反応容器における反応原料の流通方向に並列する複数の触媒層とが形成される。反応容器には、例えば、反応原料の流通方向に対する横断面の形状が矩形であるケーシングや、前記横断面の形状が円形であるシェルが用いられる。
前記反応容器は、供給されたガス等の流体が隣り合う伝熱プレート間の隙間を通って排出される容器であり、通常、一対の流通口を有する。前記一対の流通口は、一方が反応容器に供給される反応原料の供給口となり、他方が反応容器で生成した反応生成物の排出口となる。流通口の形態は、反応容器への流体の供給と反応容器からの流体の排出とが行われる形状であれば特に限定されない。一対の流通口は、対向して設けられていることが好ましい。このような流通口としては、例えば、ケーシングやシェルの両端に設けられる一対の流通口や、シェルの中心軸を含む中心部とシェルの内周部とにそれぞれ円筒状に形成され、シェルの横断面において放射状に流体を通気させる一対の流通口が挙げられる。
前記伝熱プレートは、断面形状における周縁又は端縁で一方向に連結している複数の伝熱管を含む板状に形成される。
このような伝熱プレートは、特許文献1に開示されているように、円弧、楕円弧、矩形等のパターンが連続して形成された二枚の波板を、両波板のパターンの端に形成される凸縁で互いに接合することによって形成することができる。又は伝熱プレートは、複数の前記伝熱管を周縁又は端縁で連結して形成することができる。又は伝熱プレートは、複数の
前記伝熱管を反応容器において周縁又は端縁で接するように積み重ねて形成することができる。
伝熱プレートの形状は、反応容器の形状や大きさに応じて決められるが、一般に矩形である。また伝熱プレートの大きさは、反応容器の形状や大きさに応じて決められるが、例えば矩形の伝熱プレートである場合には、縦(すなわち伝熱管の連結高さ)が1〜3mであり、横(すなわち伝熱管の長さ)が0.05〜10mである。
反応容器において隣り合う伝熱プレートは、伝熱プレートの表面の凸縁が互いに対向するように並べられてもよいし、一方の伝熱プレートの表面の凸縁が他方の伝熱プレートの表面の凹縁に対向するように並べられてもよい。隣り合う伝熱プレート間の距離は、伝熱管の横断方向において伝熱プレート間に3〜40mmの幅の隙間が形成されるように、各伝熱プレートにおける伝熱管の長軸間の距離の平均値で23〜50mm(隣り合う伝熱プレートにおける伝熱管の幅の半値の和の1.1〜5倍)の範囲で設定することができる。
伝熱プレートにおける伝熱管は、反応容器内における流体の流通方向に対して平行な方向に延出するように形成されていないことが、伝熱管中の熱媒の温度の調整によって反応原料の反応を制御する観点から好ましく、反応容器内における流体の流通方向に対して直交する方向に延出するように形成されていること、すなわち伝熱管を流れる熱媒の方向が反応容器内における流体の流通方向に対して直交する方向であること、が、伝熱管中の熱媒の温度の調整によって反応原料の反応を制御する観点からより好ましい。
前記伝熱管は、伝熱管内の熱媒と伝熱管に外接する触媒層との間で熱が交換される伝熱性を有する材料で形成される。このような材料としては、例えばステンレス及びカーボンスチールが挙げられる。伝熱管の断面形状は、円形でもよいし、楕円形やラグビーボール型等の略円形でもよいし、矩形でもよい。伝熱管の断面形状における周縁とは、円形における周縁を意味し、伝熱管の断面形状における端縁とは、略円形における長軸端の縁や、矩形における一角の縁を意味する。
一枚の伝熱プレート中の複数の伝熱管のそれぞれにおける断面の形状及び大きさは、一定であってもよいし異なっていてもよい。伝熱管の断面形状の大きさは、例えば伝熱管の幅が3〜20mmであり、伝熱管の高さが10〜50mmである。
前記熱媒供給装置は、前記伝熱管に熱媒を供給する装置であればよい。このような熱媒供給装置としては、例えば、複数の伝熱管の全てに一方向に熱媒を供給する装置や、複数の伝熱管の一部に一方向に熱媒を供給し、複数の伝熱管の他の一部には逆方向に熱媒を供給する装置が挙げられる。熱媒供給装置は、前記伝熱管を介して反応管内外で熱媒を循環させる装置であることが好ましい。前記熱媒供給装置は、熱媒の温度を調整する装置を有することが、反応容器における反応を制御する観点から好ましい。
前記仕切りは、隣り合う伝熱プレート間の隙間に、反応容器内における流体の流通方向に沿って設けられ、前記隙間に複数の区画を形成する。前記仕切りは、各区画に触媒が充填されたときに、各区画に触媒を保持することができる部材であればよい。前記仕切りは、伝熱プレートと同じ材料で形成されることが好ましく、伝熱性を有することが好ましく、反応容器における反応に対する反応性を有さないことが好ましく、反応容器における反応が発熱反応である場合には耐熱性を有することが好ましい。また前記仕切りは、各区画内に充填された触媒を保持する観点から、剛性を有することが好ましい。このような仕切りとしては、例えば、ステンレス製の板、角棒、丸棒、網、グラスウール、及びセラミック板が挙げられる。
前記仕切りの形状は、各仕切りによって形成される区画に触媒が保持される形状であればよく、伝熱管と接する形状であってもよいし、密着する形状であってもよい。さらに前記仕切りは、それぞれの伝熱管の外壁の表面に接する形状であることが、各区画内に充填された触媒を保持する観点から好ましく、伝熱管の外壁の表面に密着する形状であることがより好ましい。また前記仕切りは、正面図が隣り合う伝熱プレート間の最短距離の幅を有する四角形となる形状であることが、仕切りを容易に設置する観点から好ましい。
前記仕切りは、仕切りによって形成される区画の容積が、一区画への触媒の充填を正確かつ容易に行うことができる観点から、1〜200Lとなる間隔で設けられることが好ましい。仕切りによって形成される区画のそれぞれの容積は、同一であってもよいし異なっていてもよいが、全区画への触媒の正確かつ容易な充填の観点から同一であることが好ましい。前記一区画の容積は、1.2〜100Lであることがより好ましく、1.5〜30Lであることがさらに好ましく、2〜15Lであることがさらに一層好ましい。
区画の容積は、プレート式反応器の設計時に決定されて一般に既知である。しかしながら、区画の容積は、流体の流通方向に沿って測定される伝熱プレート間の隙間の距離、流通方向に沿った前記隙間の長さ、及び仕切り間又は仕切りと反応容器の壁面との距離、から計算によって求めることができる。また、区画の容積は、例えば区画に十分な大きさのビニール袋を挿入する等して水密な区画を形成し、形成された水密な区画に水を供給し、水の供給量を測定することによって求めることができる。
前記仕切りは、仕切りの性状に応じて適宜に伝熱プレート間の隙間に設けることができる。例えば可撓性を有する仕切りや、伝熱プレート間の最短距離の幅を有する形状の仕切りは、予め反応容器に設置されている複数の伝熱プレートにおける隣り合う伝熱プレート間の隙間に挿入することによって伝熱プレート間の隙間に設けることができる。また、伝熱プレートの表面に密着する形状の仕切りは、反応容器に伝熱プレートを設置する際に、伝熱プレートと仕切りとを交互に設置することによって伝熱プレート間の隙間に設けることができる。
前記区画へ充填される触媒には、気相反応で管又は伝熱プレート間の隙間に充填される通常の粒状の触媒を用いることができる。触媒は一種でも二種以上でもよい。このような触媒としては、例えば粒径(最長径)が1〜20mmである触媒が挙げられる。また触媒の形状としては、例えば球状、円柱状、ラシヒリング状、ペレット状が挙げられる。触媒の形状は、前記仕切りが伝熱プレートの表面に密着しない形状に形成されている場合では、伝熱プレートと仕切りとの隙間よりも触媒の最短径が大きい形状であることが、前記区画からの触媒の漏洩を防止する観点から好ましい。
隣り合う伝熱プレート間の隙間への触媒の充填は、各区画への触媒の充填によって行われる。各区画には、一区画の容量と同量の触媒を一区画に連続して又は断続的に充填することによって、触媒を充填することができる。触媒の適切な充填状態は、例えば区画間における充填された触媒(触媒層)の天面の位置の対比や、各区画における前記天面の実測値と各区画の前記天面の計算値との比較によって判断することができる。
本発明のプレート式反応器は、前述した構成要素以外の他の構成要素をさらに有していてもよい。このような他の構成要素としては、例えば、流体の流通性を有し、前記反応容器内における流通の流通方向における下流側の伝熱プレートの端部に設けられ、充填された触媒の反応容器からの漏洩を防止するための通気板等の漏洩防止部材、及び、前記仕切りの一端部に設けられ、前記漏洩防止部材又は伝熱プレートに掛け止めるためのフック等の係止部材が挙げられる。
以下、本発明のプレート式反応器を、図面を用いてより具体的に説明する。
本発明のプレート式反応器は、例えば図1〜3に示すように、矩形のケーシング1と、伝熱管2を有し、ケーシング1内に対向して並んで設けられる複数の伝熱プレート3と、伝熱管2に供給される熱媒を収容する熱媒収容部4と、隣り合う伝熱プレート3間の隙間をケーシング1内の通気方向に沿って、触媒が充填され保持される複数の区画に仕切る複数の仕切り5と、伝熱プレート3の上部及び下部に設けられる穴あき板6、7と、熱媒収容部4の熱媒を循環させるためのポンプ8と、循環する熱媒の温度を調整するための温度調整装置9とを有する。
ケーシング1は、断面形状が矩形の通気路を形成しており、前記反応容器に相当する。ケーシング1は、ケーシング1の上端及び下端に、対向する一対の通気口10、10’を有している。伝熱管2は、例えば長径が30〜50mmであり短径が10〜20mmの断面形状が楕円形の管である。
伝熱プレート3は、複数の伝熱管2が断面形状の端縁で連結した形状を有している。伝熱プレート3は、楕円弧が連続して形成された二枚の波板を両波板の弧の端に形成される凸縁で互いに接合することによって形成されている。隣り合う伝熱プレート3は、表面の凸縁同士が対向するように並列していてもよいが、図1のプレート式反応器では、一方の伝熱プレート3の表面の凸縁と、他方の伝熱プレート3の表面の凹縁とが対向するように並列している。
伝熱プレート3は、例えば図4に示すように、断面の大きさが異なる三種の伝熱管2a〜2cを上部、中部、及び下部のそれぞれにおいて含んでいる。伝熱プレート3は、伝熱管2a〜2cの長軸が一直線上に配置されるように形成されている。また例えば、伝熱管2aは、伝熱プレート3の高さの20%分の伝熱プレート3を形成し、伝熱管2bは伝熱プレート3の高さの30%分の伝熱プレート3を形成し、伝熱管2cは伝熱プレート3の高さの40%分の伝熱プレート3を形成している。伝熱プレート3の高さの10%分は、伝熱プレート3の上端部及び下端部の接合板部で形成されている。
伝熱プレート3の上部に形成されている伝熱管2aの断面形状は、長径が50mmであり、短径が20mmの楕円形であり、伝熱プレート3の中部に形成されている伝熱管2bの断面形状は、長径が40mmであり、短径が16mmの楕円形であり、伝熱プレート3の下部に形成されている伝熱管2cの断面形状は、長径が30mmであり、短径が10mmの楕円形である。
なお、伝熱プレート3は、反応容器全体において異なる間隔で並列していてもよいが、図1のプレート式反応器では、同じ間隔(例えば伝熱管2aの外壁間の最短距離が14mm(各伝熱プレート3の伝熱管の長軸間の距離が30mm))で並列している。
熱媒収容部4は、ケーシング1の対向する一対の壁に設けられる容器であり、各伝熱管2に熱媒を供給するための供給口が前記壁に形成されており、例えば反応容器全体において、熱媒が伝熱管2を介して熱媒収容部4間を蛇行するように、所定の高さにおいて複数に区切られている。
仕切り5は、隣り合う伝熱プレート3の間を、ケーシング1内の通気方向に沿って設けられている。仕切り5は、反応容器全体において異なる間隔で設けられていてもよいが、図1のプレート式反応器では、同じ間隔(例えば1,000mm)で並列し、22Lの容積の区画を形成している。
仕切り5の設置間隔は5cm〜2mであることが好ましく、10cm〜1mであること
がより好ましい。伝熱プレート3と仕切り5とによって形成されている区画の容積は、隙間への充填物の充填を区画単位で行い、触媒の正確かつ容易な充填を行う観点から、1〜200Lが好ましく、1.2〜100Lがより好ましく、1.5〜30Lであることがさらに好ましい。各区画の容積は、例えば前述の方法によって測定可能である。
なお、図1のプレート式反応器では、仕切り5によって形成される区画における所定の高さまでの触媒の充填量は、伝熱管2の長さ方向における区画の長さが同じであれば一定である。したがって、各区画における触媒の充填量は、各区画の容積に応じて管理できるので、各区画の容積が既知であれば、各区画の容積は必ずしも一定でなくてもよい。
区画の容積は、触媒の充填作業の管理や省力化の観点から、全区画の50%以上が同じであることが好ましく、80%以上が同じであることがより好ましく、90%以上が同じであることがさらに好ましい。
仕切り5には、各区画に触媒が充填されたときに、充填された触媒を各区画に保持することができる部材が用いられる。仕切り5には、例えば図5〜7に示すように、伝熱プレート3の表面の凹凸に密着する側縁を有する形状の板や網を用いることができる。
また仕切り5には、各区画に充填された触媒が仕切り5との間の隙間から隣り合う区画に漏れなければ、隣り合う伝熱プレート3の伝熱管2aに接し、伝熱プレート3における他の伝熱管2b及び3cの凸縁及び凹縁には当接しない部材を用いることができ、例えば図8及び9に示すように、隣り合う伝熱プレート3間の最短距離の直径又は幅を有する丸棒や角棒を用いることができる。
さらに仕切り5は、図6に示すように、充填される触媒の粒の大きさよりも小さな目を有する網であってもよいし、各区画に充填された触媒が隣り合う区画に漏れなければ、図7に示すように、触媒の粒より大きな目(例えば触媒の最短径の0.8倍以下)を有する網であってもよい。
隣り合う二枚の伝熱プレート3が、一方の伝熱プレート3の凸縁に他方の伝熱プレート3の凹縁が対向するように並列する場合では、仕切り5には、図10に示すように、仕切り5の側縁が、伝熱プレート3の凹縁に向けて突出し、伝熱プレート3の凸縁から離間するジグザグ型の板や網を用いることができる。このような仕切り5は、一方の凸縁に他方の凹縁が対向するように並列する二枚の伝熱プレート3の距離(各伝熱プレート3における伝熱管2の長軸間の距離の平均値)が、各伝熱プレート3における伝熱管の最大の短径の半値の和の0.9〜1.5倍であるときに、好適に用いることができる。
図5〜7及び10に示すような、伝熱プレート3の表面の凹凸に接する側縁を有する形状の仕切り5は、伝熱プレート3をケーシング1に設置する際に、伝熱プレート3とそれに当接する仕切り5とを交互に設置することによって二枚の伝熱プレート3間に設けられる。図8及び9に示すような、隣り合う伝熱プレート3間の最短距離の直径又は幅を有する仕切り5は、伝熱プレート3とそれに当接する仕切り5とを交互に設置することによって二枚の伝熱プレート3間に設けてもよいし、既に併設されている伝熱プレート3の隣り合う伝熱プレート3の間に挿入することによって設けてもよい。網又は薄い鋼板のように可撓性を有する仕切り5は、既に併設されている伝熱プレート3の隣り合う伝熱プレート3の間に挿入することによって設けることも可能である。
また、図5〜7、及び10に示す仕切りのように伝熱プレート3の表面の凹凸に接する側縁を有する形状の仕切り5、及び図8や図9に示す仕切り5のように伝熱管の頂点(凸部)で接する仕切り5は、可撓性の無い剛性の高い材料を用いて製作されることが、伝熱
プレート3の間隔を等しく保つ観点で好ましい。
穴あき板6、7は、それぞれ、充填される触媒の最長径に対して0.20〜0.99倍の径を有する孔が20〜99%の開口率で設けられている板である。図1のプレート式反応器では、穴あき板6、7は、最も外側に配置される伝熱プレート3とケーシング1の壁との間の隙間への通気を防止するために、図3に示すように、最も外側に配置されている伝熱プレート3の端縁からケーシング1の壁までの隙間を塞ぐように形成されている。
ポンプ8には、所望の温度の熱媒を移送することができる装置が用いられる。また、温度調整装置9には、熱媒の温度を所望の温度に制御することができる熱交換器等の装置が用いられる。熱媒収容部4、ポンプ8、及び温度調整装置9は熱媒供給装置を構成している。
伝熱プレート3間への触媒の充填は、各区画へ触媒の充填することによって行われる。伝熱プレート3と仕切り5とによって形成されている区画は全て同じ容積を有していることから、一区画の容量と同等の容量(例えば一区画の容量に対して95〜100%の体積)の触媒が各区画に充填される。
反応原料の流通方向に沿って、伝熱プレートの伝熱管の形状が変化する場合には、伝熱管の形状の変化によって伝熱プレート間に形成されるそれぞれの領域で触媒充填の良否を確認することが、より良い反応結果を得る観点から好ましいことがある。この場合には、一区画の容量の触媒を、前記の形成される領域の数、例えば2から3、に分割して充填し、それぞれの分割領域で触媒の充填高さを測定することによって、より精密に触媒の充填状況をチェックすることができる。
触媒の良好な充填状態は、触媒層内に空洞部や、密度の高い部分が無く、触媒層全体において反応流体との接触が等しく行われる状態であり、触媒の充填高さの理論値と実測値との比較(例えば理論値に対する実測値の誤差が10%以内)や、各区画間での触媒の充填高さの比較(例えば各区画間の充填高さの差が充填高さの2%以内)によって判断することができる。
触媒の充填状態は、該区画の容積に見合う触媒量を充填後、該区画の触媒層の高さを測定することによって判断することが好ましい。触媒層の高さが理論値の±5%以内であることが好ましく、±3%以内であることがより好ましく、±1%以内であることがさらに好ましい。さらには、上記範囲を超えた場合は、抜き出して再度充填を行うことが好ましい。
触媒の充填高さの理論値のような触媒の充填状態の良否の判断基準は、より実用的には、伝熱プレートの凹凸形状の製作精度、伝熱プレートの製作時における設置間隔の精度や平行度、仕切りの設置間隔の精度や平行度、等によって変わる。伝熱プレートや仕切りの製作精度の確認は、プレート式反応器の組み立て前の伝熱プレートの形状の測定や、組み立て中或いは組み立て後に前記した要領で区画の容積の測定を行い、設計容積との差やばらつきを確認することによって行うことができる。触媒の充填状態の良否の判断基準は、確認された制作精度に基づいて決定することが推奨される。該判定基準は、上記容積の精度より大きく、上記容積の精度の1.1〜2倍に設定される。例えば、前記充填高さの理論値は、前記制作精度から求められる区画の容積と、充填される触媒の空間密度とから求められることが好ましく、区画の許容される精度が制作精度の±3%である場合では、触媒の許容される充填高さは、このような充填高さの理論値の±3.3〜±6.0%の任意の割合に決めることができる。
なお、仕切り5は、穴あき板7の孔又は伝熱プレート3の端部に設けられた孔や輪のような係合部に掛かるフックを有し、このフックを係合部に係止することによって仕切り5を張設することによって、隣り合う伝熱プレート3間の隙間に設けることも可能である。このような構成によれば、グラスウール等の保形性を有さない材料を仕切り5に用いることが可能となる。
前記プレート式反応器は、仕切り5を有することから、区画単位で触媒を一定の状態で充填することによって、触媒を反応器全体で均一に充填することができる。したがって、このような区画が形成されない伝熱プレート3間への触媒の充填に比べて、触媒の正確な充填をより容易に行うことができる。
また前記プレート式反応器は、伝熱プレート3と仕切り5とによって形成される全区画の50%以上が同じ容量を有することから、同一容積の区画においては一回の触媒の充填作業に用いられる触媒が一定である。したがって、このような区画が形成されない伝熱プレート3間への触媒の充填に比べて、触媒の充填作業をより迅速に行うことができる。
さらに前記プレート式反応器は、仕切り5を有することから、触媒の充填状態を区画単位で判断することができる。したがって、触媒の充填状態が不良である場合には、不良と判断された区画の触媒のみを充填し直すことによって、触媒の充填状態を修正することができる。したがって、このような区画が形成されない伝熱プレート3間への触媒の充填に比べて、触媒の充填作業の調整をより容易に行うことができる。
本発明は、プレート式反応器において固定床接触反応の工程に適用され、このような反応工程の中でも特に、高い反応熱のために触媒が劣化したり、反応成績が低下することがある反応工程に適用される。特に本発明は、反応原料がガスでも液でも適用可能であるが、液状態である場合に比べて除熱のしにくいガスである場合に好適に用いることができる。
例えば、本発明のプレート式反応器が有効に適用される反応は、前記原料が、エチレン;炭素数3及び4の炭化水素、並びにターシャリーブタノールからなる群から選ばれる少なくとも1種、又は炭素数3及び4の不飽和脂肪族アルデヒドからなる群から選ばれる少なくとも1種;n−ブタンやベンゼン等の炭素数4以上の炭化水素;キシレン及びナフタレンの一方又は両方;オレフィン;カルボニル化合物;クメンハイドロパーオキサイド;ブテン;又はエチルベンゼン;であり、得られる前記反応生成物が、酸化エチレン;炭素数3及び4の不飽和脂肪族アルデヒド及び炭素数3及び4の不飽和脂肪酸の少なくとも一方;マレイン酸;フタル酸;パラフィン;アルコール;アセトン及びフェノール;ブタジエン;又はスチレン;である接触反応である。
特に好ましくは、ホットスポットが発生しやすいことが知られている、気相接触酸化反応に適用される。反応原料が、炭素数3及び4の炭化水素、並びにターシャリーブタノールからなる群から選ばれる反応原料の少なくとも1種、又は、炭素数3及び4の不飽和脂肪族アルデヒドからなる群から選ばれる反応原料の少なくとも1種である反応が挙げられる。
具体的には、上記炭素数3の炭化水素としては、プロピレン、プロパンが挙げられる。上記炭素数4の炭化水素としては、イソブチレン、ブテン類、ブタン類が挙げられる。また、上記炭素数3及び4の不飽和脂肪族アルデヒドとしては、アクロレイン、メタクロレインが挙げられ、炭素数3及び4の不飽和脂肪酸としては、アクリル酸、メタクリル酸が挙げられる。
次に実施例を用いて、具体的に説明するが、本発明は何ら実施例に限定されるものではない。
プレート式反応器として、充填テスト用に図4に示す構成を有するプレート式反応器を製作した。伝熱プレートにおける伝熱管の軸方向の有効長さ(伝熱プレートの幅)が5mである6枚の伝熱プレートを並列し、伝熱プレートの下部には通気板(多孔板)と通気板を着脱自在に係止する係止部材とを設置した。この通気板からの伝熱プレートの軸方向の高さは、1.88mで、伝熱プレートの上端部における伝熱管の無い直線部の高さは150mmであった。並列して配置したときの伝熱プレートの直線部間の距離は24mmであった。
伝熱プレートは、下記の表1に示す仕様の伝熱管が形成されるように、断面に連続する波型が形成されるように二枚の鋼板を成形し、成形された鋼板の凸縁同士を接合して形成した。前記鋼板には、板厚が1mmのステンレス(SUS304L)製鋼板を用いた。
接合した伝熱プレートの伝熱管の長径及び短径を測定した。測定はCCDレーザー変位計を用いた。伝熱プレートの一部にも伝熱管の長径及び短径の設計値の1%を超えるものは除外して、各区画の容積の精度を高めたので、区画容積の誤差は1.5%以内であることを確認した。
Figure 0005835420
仕切りは、50cm間隔で前記隙間に設けた。仕切りには、図5に示す形状の仕切りを用い、仕切りの板厚は5mmであった。仕切りの製作は、伝熱プレートの形状に合わせるように、鋼板をレーザーカッティングしたものを用いた。図5に示す形状の仕切りは複雑な形状であるが、伝熱プレートの形状と製作精度の情報があれば、レーザーカッティング法等で精度高く製作可能であった。
使用した触媒は、Mo(12)Bi(5)Co(3)Ni(2)Fe(0.4)Na(0.4)B(0.2)K(0.08)Si(24)O(x)の組成の複合金属酸化物粉末を調製し、これを成型して外径4mmφ、高さ3mmの円柱状に成形し、焼成したものである。ここで、Mo、Bi、Co、Ni、Fe、Na、B、K、Si、Oは原子記号であり、O(x)の(x)は各金属酸化物の酸化状態によって定まる値である。
触媒の充填方法は、仕切り板間隔50cmと同じ幅を有する振動フィーダを用いて行った。触媒を11.6リットル計量し、それぞれビニール袋に小分けしたもの55袋を準備し、フィーダで各区画に充填した。充填速度1L(リットル)毎分以下(約0.8〜0.9L/分)の目安で、触媒を供給した。平均区画容積から計算した充填高さの値は182.5cmである。
その後、充填高さを測定するため、形成された触媒層の上面を均した。均した触媒層の上面と伝熱プレートの上端との距離を測定し、伝熱プレートの高さと、前記の測定された距離との差から充填高さを決定した。
振動フィーダによる触媒供給速度のバラつきがあり、一時的に供給速度が大きくなるときもあった。極端に供給速度が振れたときは、触媒層高さが大きくなり、時にはブリッジングが発生し、区画から溢れることもあったが、その時は、その区画の下部に取り付けられた係止部材を外し通気板を取り外して、その区画から触媒を抜き出し、再度充填を行った。再充填は、全部で150回の充填において、合計で3回実施すれば良かった。
充填高さの測定結果から、触媒層の層高のバラつきは、±5cm以内であった。これは、触媒の充填高さの全体に対して±2.7%のバラつきであった。この測定結果から、仕切りによって形成された区画への触媒の充填によって、プレート式反応器の各隙間に触媒を非常に均一に充填することが出来たことがわかった。
プレート式反応器では、触媒層の厚さを調整することによって反応を制御することが行われることがある。このようなプレート式反応器では、反応器全体において触媒を均一に充填することがより一層困難であるが、本発明のプレート式反応器は、触媒の充填を迅速、正確、かつ容易に行うことができ、プレート式反応器の設置、保守管理、及び定期点検における作業性の格段の向上が期待される。
1 ケーシング
2、2a〜2c 伝熱管
3 伝熱プレート
4 熱媒収容部
5 仕切り
6、7 穴あき板
8 ポンプ
9 温度調整装置
10、10’ 通気口

Claims (4)

  1. 流体の反応原料を反応させるための反応容器と、伝熱管を有し、前記反応容器内に並んで設けられる複数の伝熱プレートと、前記伝熱管に熱媒を供給する装置と、を有し、
    前記反応容器は、供給された反応原料が、隣り合う伝熱プレート間の隙間を通って排出される容器であり、
    前記伝熱プレートは、断面形状の周縁又は端縁で連結している複数の前記伝熱管を含み、
    隣り合う伝熱プレート間の隙間に触媒が充填されるプレート式反応器において、
    隣り合う伝熱プレート間の隙間を、反応容器内の通気方向に沿って、充填された触媒を収容する複数の区画に仕切る仕切りをさらに有し、
    前記仕切りは、各区画に充填された触媒を各区画に保持するために、(i)隣り合う伝熱プレート間の最短距離の直径を有する丸棒又は幅を有する角棒、(ii)充填される触媒の粒の大きさよりも小さな目を有する、又は(iii)前記隣り合う伝熱プレートが、一方の伝熱プレートの凸縁に他方の伝熱プレートの凹縁が対向して並列する場合、仕切りの側縁が伝熱プレートの凹縁に向けて突出し、伝熱プレートの凸縁から離間するジグザグ型の板又は網であることを特徴とするプレート式反応器。
  2. 前記複数の区画のそれぞれの容積が1〜200Lであることを特徴とする請求項1に記載のプレート式反応器。
  3. 容積が同じである区画が全区画の50%以上あることを特徴とする請求項1又は2に記載のプレート式反応器。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のプレート式反応器を用いて、このプレート式反応器の伝熱プレート間の隙間に充填された触媒の存在下で流体の反応原料から反応生成物を製造する方法であって、
    前記反応原料に、エチレン;炭素数3及び4の炭化水素、並びにターシャリーブタノールからなる群から選ばれる少なくとも1種、又は炭素数3及び4の不飽和脂肪族アルデヒドからなる群から選ばれる少なくとも1種;炭素数4以上の炭化水素;キシレン及びナフタレンの一方又は両方;オレフィン;カルボニル化合物;クメンハイドロパーオキサイド;ブテン;又はエチルベンゼン;を用い、
    酸化エチレン;炭素数3及び4の不飽和脂肪族アルデヒド及び炭素数3及び4の不飽和脂肪酸の少なくとも一方;マレイン酸;フタル酸;パラフィン;アルコール;アセトン及びフェノール;ブタジエン;又はスチレン;である反応生成物を製造することを特徴とする反応生成物の製造方法。
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