JP5833915B2 - 植物培養ポット及びその製造方法 - Google Patents

植物培養ポット及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、植物培養ポット及びその製造方法に関する。
植物培養ポットは育苗ポットとも通称され、例えば、野菜、草花等の播種、育苗等に広く用いられており、上方に拡開して開口する鉢状容器を複数個上下方向に積み重ね、上方から1個ずつ取り出して使用するのが一般的である。ポリエチレン、ポリプロピレン等の軟質合成樹脂材料がブロー成形により薄肉状の育苗ポットに形成されているので、取り出しの際に2個以上が重なって取り出されることがあり、作業効率の低下を招いていた。そこで従来より、軟質で薄肉状のポットの分離をよくするために、底面部に突起を設け、しかもその突起の周方向の位相をポット毎に異ならせることが提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1のように突起の位相を異ならせることによって、ポットの底面部(又は周面部)同士の密着を防止でき、ポットの1枚毎の取り出しが容易になる。しかし、例えば数十個、数百個あるいはそれ以上のポットを積み重ねて使用する場合や、特許文献2に示すポットグリッパーのように、育苗ポットの積み重ねを縦横に複数配列し、各積み重ねから育苗ポットを同時に1個ずつ取り出す場合には、同位相のポットが上下に重ならないように、突起の位相を少しずつ異ならせた多数のブロー成形型を必要とするので、製造コストが高騰するおそれがある。また、位相数をどれだけ増やしたとしても、同位相のポットが上下に重なって位置する可能性を0にすることはできないから、底面部同士密着する事態がたとえ一度でも発生すると作業効率は大幅に低下する。
特開平8−214705号公報 特開2009−89654号公報
本発明の課題は、簡便な構成によって底壁部同士の密着を防止でき、積み重ねて使用する際にも容易に取り出せる植物培養ポット及びその製造方法を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記課題を解決するために、本発明の植物培養ポットは、
肉状に形成され、上方に拡開して開口する周壁部とその下端側を閉塞する底壁部とを有し、上下方向に複数個を重ね合わせ可能とされる合成樹脂製の植物培養ポットであって、
前記底壁部の外面には、内方へ向って凸となる、隣接する2つの凹部が形成され、かつ2つの凹部の間にその凹部の深さ方向の高さを有する仕切壁状の中間部が存在し、
他方、前記底壁部の内面には、前記2つの凹部に対応し、かつ統合された1つの凸部が形成され、
前記2つの凹部の間に存在する中間部は、ポットの複数個を重ね合わせたときに、上側に位置する底壁部の外面の前記凹部に対し下側に位置する底壁部の内面の前記凸部が嵌り込むのを阻止して、前記上側の底壁部と下側の底壁部との間に空間を形成可能であることを特徴とする。
あるいは、上記課題を解決するために、本発明の植物培養ポットは、
肉状に形成され、上方に拡開して開口する周壁部とその下端側を閉塞する底壁部とを有し、上下方向に複数個を重ね合わせ可能とされる合成樹脂製の植物培養ポットであって、
前記底壁部の外面には、内方へ向って凸となる凹部が形成され、かつ凹部内にその凹部の深さ方向の高さを有する柱状の中間部が存在し、
他方、前記底壁部の内面には、前記凹部に対応し、かつ前記中間部に対応しない凸部が形成され、
前記凹部内に存在する中間部は、ポットの複数個を重ね合わせたときに、上側に位置する底壁部の外面の前記凹部に対し下側に位置する底壁部の内面の前記凸部が嵌り込むのを阻止して、前記上側の底壁部と下側の底壁部との間に空間を形成可能であることを特徴とする。
底壁部の外面に形成された隣接する2つの凹部の間に仕切壁状の中間部を残す、あるいは、底壁部の外面に形成された凹部内に柱状の中間部を残すだけの簡便な構成によって、上側ポットの凹部及び下側ポットの凸部が周方向に同位相であっても、上下で隣り合う植物培養ポットの底壁部間には空間が形成される。このように、上下のポットの底壁部同士の密着を防止でき、積み重ねて使用する際にも1個ずつ容易に取り出すことができる。なお、ブロー成形時のパリソン接続部の一部をパリソン残部として残すことによって、仕切壁状の中間部あるいは柱状の中間部を形成することができる。パリソン残部は1個でも複数個(2個又はそれ以上)でもかまわない。
仕切壁状の中間部であるパリソン残部は板状に形成されるとともに、凹部は、底壁部の外面においてパリソン残部を挟んでその厚みの両側に形成される。
このように、板状のパリソン残部の両側に凹部が形成されることによって、多数個の植物培養ポットを積み重ねて使用する場合であっても、パリソン残部が凹部(すなわち底壁部)の補強部材となって、各々の底壁部間に所定の空間を形成することができる。
パリソン残部及び凹部は、底壁部の外面において、ブロー成形時のブロー中心に対し周方向及び径方向の定位置に形成される。
上記したように、パリソン残部及び凹部が周方向及び径方向において一定の位置に形成されていても、パリソン残部によって上下で隣り合う植物培養ポットの底壁部間には空間が形成される。言い換えれば、パリソン残部によって空間が形成されるので、パリソン残部及び凹部を周方向及び径方向において一定の位置に形成することができ、従来のように突起の位相をずらした複数種の植物培養ポット(及びそのための複数種のブロー成形型)を準備する必要がない。
例えば、ブロー成形時のパーティングラインを含んで(具体的にはパーティングライン上に)パリソン残部を形成し、パーティングラインの両側に凹部を各々形成する場合には、ブロー成形型により凹部を形成することが容易にできる。
また、上記課題を解決するために、本発明の植物培養ポットの製造方法は、
ブロー成形により薄肉状に形成され、上方に拡開して開口する周壁部とその下端側を閉塞する底壁部とを有し、上下方向に複数個を重ね合わせ可能とされる合成樹脂製の植物培養ポットの製造方法であって、
ブロー成形のためのポットの底壁部を成形する金型面に互いに隣接する2つの凸部を備え、ブロー成形時の樹脂にそれら2つの凸部形状が転写されるとともに、2つの凸部間の隙間が樹脂で埋められることにより、ポットの底壁部外面には、仕切壁状の中間部を間に挟んで2つの凹部が形成され、
他方、ポットの底壁部内面には、前記2つの凹部に対応し、かつ前記2つの凸部間の隙間の全部又は一部が樹脂で埋められることにより、統合された1つの凸部が形成されることを特徴とする。
あるいは、上記課題を解決するために、本発明の植物培養ポットの製造方法は、
ブロー成形により薄肉状に形成され、上方に拡開して開口する周壁部とその下端側を閉塞する底壁部とを有し、上下方向に複数個を重ね合わせ可能とされる合成樹脂製の植物培養ポットの製造方法であって、
ブロー成形のためのポットの底壁部を成形する金型面に凸部と、その凸部内に形成された穴状の凹部とを備え、ブロー成形時の樹脂に凸部形状が転写されるとともに、前記凹部が樹脂で埋められることにより、ポットの底壁部外面には、内方へ向って凸となる凹部と、その凹部内に位置する柱状の中間部とが形成され、
他方、ポットの底壁部内面には、前記金型面の凸部に対応し、かつ前記金型面の凹部に対応しない凸部が形成される
前記凹部に対応し、かつ前記中間部に対応しない凸部が形成されることを特徴とする。
底壁部を成形する金型面に互いに隣接する2つの凸部を備え、あるいは、底壁部を成形する金型面に凸部と、凸部内に形成された凹部とを備え、2つの凸部間の隙間あるいは凹部を樹脂で埋めるだけの簡便なプロセスによって、上側ポットの凹部及び下側ポットの凸部が周方向に同位相であっても、上下で隣り合う植物培養ポットの底壁部間には空間が形成される。なお、パリソン接続部の一部をパリソン残部として残すことにより、(ブロー成形体の)底壁部の外面にパリソン残部と凹部とを形成できる。このように、複雑な工程を経ることなく、底壁部の外面にパリソン残部と凹部とを形成できるので、多数積み重ねて使用される植物培養ポットを能率よく安価に製造できる。
例えば、ブロー成形工程において、パーティングラインを含んで(具体的にはパーティングライン上に)パリソン接続部を配置する場合には、ブロー成形型においてパーティングラインの両側に凸部を各々形成することが容易にできる。
本発明に係る育苗ポットの一実施例を斜め下方から見た斜視図。 図1の育苗ポットの底面図。 図1の育苗ポットの平面図。 積み重ね状態における図3のIV-IV断面図。 積み重ね状態における図3のV-V断面図。 図5の部分拡大図。 図1の育苗ポットの製造工程を模式的に示す平面図。 図7の正面断面図。 図7に続く製造工程を模式的に示す平面図。 図9の正面断面図。 本発明に係る育苗ポットの他の実施例を斜め下方から見た斜視図。 図11の育苗ポットの底面図。 図11の育苗ポットの平面図。 積み重ね状態における図13のXIV-XIV断面拡大図。 図11の育苗ポットの製造工程を模式的に示す平面図。 図15に続く製造工程を模式的に示す平面図。
(実施例1)
以下、本発明の実施の形態につき図面に示す実施例を参照して説明する。図1に示す育苗ポット1(植物培養ポット)は、野菜、草花等の播種、育苗等に用いられ、例えばポリエチレンのような軟質合成樹脂製であり、後述するブロー成形により薄肉状に形成されている。この育苗ポット1は、上方に拡開して開口2aを有する周壁部2とその下端側を閉塞する底壁部3とを有し、上下方向に複数個を重ね合わせ、上方から1個ずつ取り出して使用される(図4,図5参照)。
底壁部3の中央(ブロー中心を含む部分)には排水口7が貫通形成され、底壁部3の外面3aには、排水口7を中心として周方向に所定の角度間隔(例えば90°の等間隔)で複数(例えば4個)の突起6が膨出形成されている。これらの突起6は、地面等に最初に接地して育苗ポット1及び内容物を支持するとともに、底壁部3の外面3aにおいて互いに異なる方向に設けられているので、滑り止めとしても機能する。
図2,図3に示すように、育苗ポット1の底壁部3の外面3aには、ブロー成形時に形成されたリブ4(パリソン残部;中間部)と凹部3bとが配置されている。リブ4は、ブロー成形時のパーティングラインPL上に1ヶ所又は複数ヶ所(図ではブロー中心に対して対称な2ヶ所)設けられ、パーティングラインPLに沿って板状に形成されている。
凹部3bは、リブ4を挟んでリブ4の厚みの両側に各々形成されているので、底壁部3の外面3aに合計4個形成される。ブロー成形時において、ブロー成形型10に形成された断面矩形状(正方形状又は長方形状)の型凸部10bにより、底壁部3の外面3aには型凸部10bと同形状の凹部3bが転写して形成され、内面3cにはその裏返しとなる矩形状の凸部3dが形成されている(図10参照)。すなわち、底壁部3の外面3aには、内方へ向って凸となる、隣接する2つの凹部3b,3bが形成され、かつ2つの凹部3b,3bの間にその凹部3bの深さ方向の高さを有する仕切壁状のリブ4が存在する。他方、底壁部3の内面3cには、2つの凹部3b,3bに対応し、かつ統合された1つの凸部3dが形成される(図6参照)。
図4〜図6に示すように、リブ4は両側に隣接配置された凹部3b,3bの底から各凹部3bの深さと同一高さで起立している。したがって、複数個(図6では2個)の育苗ポット1を上下方向に重ね合わせたときに、上側に位置する育苗ポット1の底壁部外面3aの凹部3bから起立するリブ4の先端が、下側に位置する育苗ポット1の底壁部内面3cの凸部3dの上面に当接し、上側育苗ポット1の底壁部3と下側育苗ポット1の底壁部3との間にリブ4の高さに相当する空間5が形成される。
言い換えれば、リブ4は、上側育苗ポット1の底壁部外面3aの凹部3bに対し、下側育苗ポット1の底壁部内面3cの凸部3dが嵌り込むのを阻止して、上側の凹部3bと下側の凸部3dとの間にリブ4の高さと同等の空間5を形成する。このように、リブ4によって上下のポット1,1の底壁部3,3同士の密着を防止できるので、積み重ねた集団の上方から1個ずつ容易に取り出すことができる。
次に、模式的に示す図7〜図10により、ブロー成形による育苗ポット1の製造方法を説明する。なお、以下に述べる製造方法を実現するために、例えば双頭式ブロー成形機やロータリー式ブロー成形機を用いることができる。
<パリソン形成工程>(図7,図8)
加熱により可塑化した合成樹脂(例えばポリエチレン)を押出し機(図示せず)のダイ11(口金)からチューブ形状のパリソンPRとして押し出す。なお、パリソンPRは、ブロー成形後のブロー成形体BBが、2個の育苗ポット1の開口2a(図1参照)を向かい合わせてつなぎ合わせた形状(図10参照)となるように押し出される。
<ブロー成形工程>(図9,図10)
一対のブロー成形型10,10を閉じてパリソンPRを挟み込み、ダイ11の中央部に配置されたノズル12から空気を吹き込む。吹き込んだ空気でパリソンPRを膨らませてブロー成形型10,10の内面に押し付け、一対のブロー成形型10,10から育苗ポット2個分のブロー成形体BBが作られる。
ノズル12と一対のブロー成形型10,10の半円状の切欠10a,10a(図7参照)とによって、上側の底壁部3の外面3aには円筒形状の筒状接続部PC1(パリソン接続部)が形成される(図10参照)。また、一対のブロー成形型10,10の隙間から軟化した樹脂の一部を漏れ出させることにより、上側の底壁部3の外面3aには、筒状接続部PC1(ブロー中心)を挟んで両側に板状接続部PC2(パリソン接続部)が形成される。なお、下側の底壁部3の外面3a側では、ブロー成形型10,10によりパリソン接続部(筒状接続部PC1及び板状接続部PC2)は圧縮され、筒状接続部PC1の内部空間は閉鎖される。
一方、一対のブロー成形型10,10には、底壁部3の外面3aに凹部3bを形成するための断面矩形状の型凸部10b(凸部)が形成されている(図7,図8参照)。型凸部10bは育苗ポット2個分のブロー成形体BBに合計8個(ポット1個につき4個の型凸部10b)形成されている。ブロー成形時において、底壁部3の外面3aには型凸部10bと同形状の凹部3bを転写して形成するとともに、内面3cにはその裏返しとなる矩形状の凸部3dを形成する。すなわち、ブロー成形時の樹脂に2つの型凸部10b,10bの凸部形状が転写されるとともに、2つの型凸部10b,10b間の隙間の全部又は一部が樹脂で埋められることにより、ポットの底壁部外面3aには、仕切壁状のリブ4を間に挟んで2つの凹部3b,3bが形成される。他方、ポットの底壁部内面3cには、2つの凹部凹部3b,3bに対応し、かつ2つの型凸部10b,10b間の隙間が樹脂で埋められることにより、統合された1つの凸部3dが形成される。
ブロー成形後一対のブロー成形型10,10を開いて、冷却固化したブロー成形体BBを取り出すと、上記したように上下の底壁部3の外面3aにはそれぞれ筒状接続部PC1と板状接続部PC2とが形成されている。そして、以上で述べたパリソン形成工程とブロー成形工程とを交互に繰り返すことにより、ブロー成形後のブロー成形体BBに連続して、新たなパリソンPRがダイ11から押し出された後ブロー成形されて後続のブロー成形体BBが形成される。その結果、隣り合うブロー成形体BBの底壁部3同士がパリソン接続部(筒状接続部PC1及び板状接続部PC2)によって繋がれた状態で次々と数珠繋ぎ状に製造される。
凹部3bの内周面(型凸部10bの外周面)は、キャビティCAから外方へ向うほど外側に拡開する末広がり状の傾斜面3b1(傾斜面10b1)に形成されている(図1,図6,図10参照)。型凸部10bの外周面を傾斜面10b1(及び凹部3bの内周面を傾斜面3b1)に形成することによって、ブロー成形型10,10を開くときに、傾斜面10b1に沿ってポット1(ブロー成形体BB)の底壁部3(特に凹部3b部分)を弾性変形させることができ、アンダーカットを発生することなく、離型性よく型開きできる。
また、リブ4の厚みは凹部3bの底側と開口側とで同じとした(図6参照)が、凹部3bの底側よりも開口側を大としたり、開口側よりも底側を大としたりしてもよい。なお、底壁部内面3cの凸部3dには、パーティングラインPLに沿って細い溝3eが形成される場合がある(図6参照)。これはブロー成形型10,10の型締め力等によって型10,10の合わせ目にできたりできなかったりするものであるから、統合された1つの凸部3dに含まれるものである。
パリソン接続部PC1,PC2とブロー成形体BBの底壁部3との繋ぎ部分は薄く形成されている。したがって、作業者がパリソン接続部PC1,PC2を軽くねじれば、底壁部外面3aの2つの凹部3b,3bの間に形成されたリブ4を残して、容易に分離することができる。なお、ブロー成形体BBでは、2個の育苗ポット1のつなぎ合わせ部分もきわめて薄くあるいはミシン目状に形成されているので、人手によって容易に分離することができる。
このように、ブロー成形工程において、底壁部3の外面3a同士を繋ぐ板状接続部PC2に隣接して凹部3bが形成され、パリソン接続部除去工程において、板状接続部PC2の一部をリブ4として残すことにより、底壁部3の外面3aにリブ4と凹部3bとが形成される。つまり、他の工程を付加しなくても、底壁部3の外面3aにリブ4と凹部3bとを形成できるので、多数積み重ねて使用される育苗ポット1を能率よく安価に製造できる。しかも、ブロー成形型10に型凸部10bを形成するだけで、底壁部3の外面3aに凹部3b(内面3cでは凸部3d)を容易に形成できる。
(実施例2)
図11に示す育苗ポット1(植物培養ポット)の底壁部3の外面3aにも、ブロー成形時に形成された突起部8(パリソン残部;中間部)と凹部3bとが配置されている。図12,図13に示すように、凹部3bは、ブロー成形時のパーティングラインPL上に1ヶ所又は複数ヶ所(図ではブロー中心に対して対称な2ヶ所)設けられ、パーティングラインPLと交差(図では直交)する方向に長い形状(図では楕円形状)に形成されている。突起部8は、ブロー成形時のパーティングラインPL上に設けられ、凹部3bの底から柱状(例えば円柱状)に突出して形成されている。すなわち、底壁部3の外面3aには、内方へ向って凸となる凹部3bが形成され、かつ凹部3b内にその凹部3bの深さ方向の高さを有する柱状の突起部8が存在する。他方、底壁部3の内面3cには、凹部3bに対応し、かつ突起部8に対応しない凸部3dが形成される(図14参照)。なお、突起部8の断面形状は楕円形状、多角形状等であってもよい。凹部3bの形状も楕円形状以外に長方形状等であってもよい。
したがって、図14に示すように、複数個(図では2個)の育苗ポット1を上下方向に重ね合わせたときに、上側に位置する育苗ポット1の底壁部外面3aの凹部3bから起立する突起部8の先端が、下側に位置する育苗ポット1の底壁部内面3cの凸部3dの上面に当接し、上側育苗ポット1の底壁部3と下側育苗ポット1の底壁部3との間に突起部8の高さに相当する空間5が形成される。
図15,図16に示すように、一対のブロー成形型10,10には、底壁部3の外面3aに凹部3bを形成するための型凸部10b(凸部)が半割で形成されている。したがって、図16のように型10,10を閉じたときに、断面楕円形状の凹部3bに対応した型凸部10b,10b(楕円形状)となる。また、ブロー成形型10,10の型凸部10bには、突起部8を形成するための型凹部10c(凹部)が半割で(すなわち半円状断面で)形成されている。したがって、図16のように型10,10を閉じたときに、突起部8の形状(断面円形状)と高さに対応した穴状の型凹部10c,10c(円形穴)となる。
すなわち、図14に示すように、ブロー成形時の樹脂に型凸部10b,10bの凸部形状が転写されるとともに、穴状の型凹部10c,10cが樹脂で埋められることにより、ポットの底壁部外面3aには、内方へ向って凸となる凹部3bと、その凹部3b内に位置する柱状の突起部8とが形成される。他方、ポットの底壁部内面3cには、型凸部10b(凹部3b)に対応し、かつ型凹部10c(突起部8)に対応しない凸部3dが形成される。
凹部3bの内周面(型凸部10bの外周面)は、キャビティCAから外方へ向うほど外側に拡開する末広がり状の傾斜面3b1(傾斜面10b1)に形成されている(図11,図14及び図10参照)。型凸部10bの外周面を傾斜面10b1(及び凹部3bの内周面を傾斜面3b1)に形成することによって、ブロー成形型10,10を開くときに、傾斜面10b1に沿ってポット1(ブロー成形体BB)の底壁部3(特に凹部3b部分)を弾性変形させることができ、アンダーカットを発生することなく、離型性よく型開きできる。
また、突起部8の外周面は、図11〜図13に示すような円柱面の他に、図14に示すように凹部3bの底側よりも開口側で小となるテーパ面8aとしてもよい。あるいは、凹部3bの底側よりも開口側で大となるテーパ面(図示せず)とすることもできる。なお、底壁部内面3cの凸部3dに形成された細い溝3eについては、実施例1(図6参照)と同様である。
なお、実施例2(図11〜図16)において、実施例1(図1〜図10)と共通の機能を有する部位には同一符号を付して詳細な説明を省略した。また、これらの実施例は、技術的な矛盾を生じない範囲において適宜組み合わせて実施できる。さらに、特許請求の範囲における各請求項の記載事項を各々単独で実施することも可能である。
1 育苗ポット(植物培養ポット)
2 周壁部
2a 開口
3 底壁部
3a 外面
3b 凹部
3b1 傾斜面
3c 内面
3d 凸部
4 リブ(パリソン残部;中間部)
5 空間
8 突起部(パリソン残部;中間部)
8a テーパ面
10 ブロー成形型
10a 切欠
10b 型凸部(凸部)
10b1 傾斜面
10c 型凹部(凹部)
PR パリソン
PC1 筒状接続部(パリソン接続部)
PC2 板状接続部(パリソン接続部)
BB ブロー成形体
PL パーティングライン

Claims (4)

  1. 肉状に形成され、上方に拡開して開口する周壁部とその下端側を閉塞する底壁部とを有し、上下方向に複数個を重ね合わせ可能とされる合成樹脂製の植物培養ポットであって、
    前記底壁部の外面には、内方へ向って凸となる、隣接する2つの凹部が形成され、かつ2つの凹部の間にその凹部の深さ方向の高さを有する仕切壁状の中間部が存在し、
    他方、前記底壁部の内面には、前記2つの凹部に対応し、かつ統合された1つの凸部が形成され、
    前記2つの凹部の間に存在する中間部は、ポットの複数個を重ね合わせたときに、上側に位置する底壁部の外面の前記凹部に対し下側に位置する底壁部の内面の前記凸部が嵌り込むのを阻止して、前記上側の底壁部と下側の底壁部との間に空間を形成可能であることを特徴とする植物培養ポット。
  2. 肉状に形成され、上方に拡開して開口する周壁部とその下端側を閉塞する底壁部とを有し、上下方向に複数個を重ね合わせ可能とされる合成樹脂製の植物培養ポットであって、
    前記底壁部の外面には、内方へ向って凸となる凹部が形成され、かつ凹部内にその凹部の深さ方向の高さを有する柱状の中間部が存在し、
    他方、前記底壁部の内面には、前記凹部に対応し、かつ前記中間部に対応しない凸部が形成され、
    前記凹部内に存在する中間部は、ポットの複数個を重ね合わせたときに、上側に位置する底壁部の外面の前記凹部に対し下側に位置する底壁部の内面の前記凸部が嵌り込むのを阻止して、前記上側の底壁部と下側の底壁部との間に空間を形成可能であることを特徴とする植物培養ポット。
  3. ブロー成形により薄肉状に形成され、上方に拡開して開口する周壁部とその下端側を閉塞する底壁部とを有し、上下方向に複数個を重ね合わせ可能とされる合成樹脂製の植物培養ポットの製造方法であって、
    ブロー成形のためのポットの底壁部を成形する金型面に互いに隣接する2つの凸部を備え、ブロー成形時の樹脂にそれら2つの凸部形状が転写されるとともに、2つの凸部間の隙間が樹脂で埋められることにより、ポットの底壁部外面には、仕切壁状の中間部を間に挟んで2つの凹部が形成され、
    他方、ポットの底壁部内面には、前記2つの凹部に対応し、かつ前記2つの凸部間の隙間の全部又は一部が樹脂で埋められることにより、統合された1つの凸部が形成されることを特徴とする植物培養ポットの製造方法。
  4. ブロー成形により薄肉状に形成され、上方に拡開して開口する周壁部とその下端側を閉塞する底壁部とを有し、上下方向に複数個を重ね合わせ可能とされる合成樹脂製の植物培養ポットの製造方法であって、
    ブロー成形のためのポットの底壁部を成形する金型面に凸部と、その凸部内に形成された穴状の凹部とを備え、ブロー成形時の樹脂に凸部形状が転写されるとともに、前記凹部が樹脂で埋められることにより、ポットの底壁部外面には、内方へ向って凸となる凹部と、その凹部内に位置する柱状の中間部とが形成され、
    他方、ポットの底壁部内面には、前記金型面の凸部に対応し、かつ前記金型面の凹部に対応しない凸部が形成されることを特徴とする植物培養ポットの製造方法。
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