JP5833153B2 - チップソー及びチップの組み合わせ - Google Patents

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Description

本発明は、鋼材等の被切削材を切断するためのチップソー及びチップの組み合わせに関する。
金属材料を切断する丸鋸において、円板状の台金の外周に鋸刃形の刃台を円周方向に等ピッチで形成して。各刃台の回転面側にそれぞれ超硬合金製の刃をロウ付け固定する。
このような従来技術を開示した文献としては、例えば、特許文献1(特許3433159号公報)がある。
特許文献1には、円板状丸鋸本体の外周縁部に刃体が周方向に所定ピッチで形成されているとともに、各刃体に超硬チップが取り付けられ、各超硬チップの逃げ面には切削方向に沿って、切削屑分割用溝が形成されている丸鋸において、逃げ面に一条の切削屑分割用溝を形成した超硬チップと、逃げ面に二条の切削屑分割用溝を形成した超硬チップとを、丸鋸本体の周方向に交互に配置されているものが記載されている。特許文献1に記載の丸鋸は、逃げ面に一条の切削屑分割用溝を形成した刃体と、二条の切削屑分割用溝を形成した各刃体を同高に形成してあるため、切込量を変化させても一定した切削条件が得られて、1つの丸鋸で材質、形状、肉厚等が異なる多種の被切断材の切断を行うことができるという特徴を有する。
また、特許文献2(特開平9−38826号公報)には、円板状の台金の中心部分に取付孔が形成されると共に、台金の外周縁部に取付孔方向に向けて窪んだ刃室とチップ固着部とがそれぞれ交互に多数形成され、各チップ固着部には、超硬合金等からなるチップがロー付け固着されたチップソーが記載されている。特許文献2に記載のチップは、平坦なすくい面とこのすくい面の先端から連続的に形成された逃げ面及び側面等で形成され、チップソーが所定回転数で回転することで、刃先として機能するチップのすくい面と逃げ面の接続部分(先端)が被切削材を圧縮、剥離することにより切断するようになっている。
特許3433159号公報 特開平9−38826号公報
しかしながら、特許文献1に記載の丸鋸は、逃げ面に一条の切削屑分割用溝を形成した刃体と、二条の切削屑分割用溝を形成した刃体とを交互に設けるため、二条の切削屑分割用溝を形成する刃体は、溝よりも外側の刃端が切削負荷に耐えられない狭いものとなって、付刃がセラミックの場合は特に刃欠けを生じ易く、刃欠けを生ずる都度、付刃を新しいものに更新しなければならないという問題点がある。
更に、刃体の一部に一条の切削屑分割用溝を形成し、他の一部に二条の切削屑分割用溝を形成した丸鋸は、両刃体の実質刃幅に大きな差違が生じて、刃高を同じに設定しても切削負荷が不均一になるので、丸鋸は全体のバランスが崩れて振動を発生し、この振動は切断面を凹凸状に悪化させて、切断面の修正加工を必要とするだけでなく、刃体の摩滅を速めて丸鋸の耐久性を低下させる問題点がある。
また、特許文献2に記載のチップソーは、チップの先端で被切削材を圧縮、剥離しつつ切断するため、圧縮、剥離された被切削材の切削屑が、切削時の熱や圧力でチップの先端に溶着してしまい、チップソーの切れ味を低下させる。
また、チップ先端の切削屑が溶着した溶着部が断続切削によりチップから剥離することになり、この剥離の際にチップ自体の先端部分も欠落する場合がある。
このような場合、剥離されたチップの先端部分に新たな構成刃先が形成されるものの、刃先としての切り味は鈍化し、これらのことから、チップソーは長期に亘っての良好な切り味を維持することが難しくなる。
本発明は、上記問題点を解決するために、切削時に圧縮、剥離された切削屑を逃がし易くして、良好な切れ味を長期に亘り維持することが可能なチップソー及びそのチップの組み合わせを提供することを目的とする。
(1)本発明のチップソーは、すくい面と逃げ面とを有する複数のチップが台金の外周縁部に配置されたチップソーであって、複数のチップは、逃げ面の形状が互いに異なる第一チップと第二チップとが交互に配置されており、前記第一チップの逃げ面には、チップソーの回転方向に対し、右側から順次、傾斜面、平坦部、非切削溝、平坦部が形成されており、前記第二チップの逃げ面には、チップソーの回転方向に対し、右側から順次、平坦部、非切削溝、平坦部、傾斜面が形成されており、
前記すくい面の幅方向中央線Yに対して、傾斜面と反対側に形成された非切削溝の体積と同等のチップの質量が、前記平坦部に対し傾斜角度αで形成した傾斜面とチップの側端面とで形成される体積の質量と相殺されており
チップソーの回転時の横方向の振動バランスをとるようにしたことを特徴とする。
(2)本発明のチップソーは、上記(1)において、前記台金の外周縁部において円環状凹部を形成したことを特徴とする。
(3)本発明のチップソーは、上記(1)又は(2)において、前記すくい面に形成されるすくい角を、5〜15度の範囲とすることを特徴とする。
(4)本発明のチップの組み合わせは、すくい面と逃げ面とを有して台金の外周縁部に配置されるチップの組み合わせであって、前記チップは、逃げ面の形状が互いに異なる第一チップと第二チップとが交互に配置され、前記第一チップの逃げ面には、チップソーの回転方向に対し、右側から順次、傾斜面、平坦部、非切削溝、平坦部が形成されており、
前記第二チップの逃げ面には、チップソーの回転方向に対し、右側から順次、平坦部、非切削溝、平坦部、傾斜面が形成されており、
前記すくい面の幅方向中央線Yに対して、傾斜面と反対側に形成された非切削溝の体積と同等のチップの質量が、前記平坦部に対し傾斜角度αで形成した傾斜面とチップの側端面とで形成される体積のチップの質量と相殺されており
チップソーの回転時の横方向の振動バランスをとるようにしたことを特徴とする。
本発明のチップソーは、すくい面と逃げ面とを有する複数のチップが台金の外周縁部に配置されたチップソーであって、複数のチップは、逃げ面の形状が互いに異なる第一チップと第二チップとが交互に配置されており、前記第一チップの逃げ面には、チップソーの回転方向に対し、右側から順次、傾斜面、平坦部、非切削溝、平坦部が形成されており、前記第二チップの逃げ面には、チップソーの回転方向に対し、右側から順次、平坦部、非切削溝、平坦部、傾斜面が形成されているので、
切削時に発生する切削屑の幅を小さくして逃げ面で逃がし易くでき、切削屑がチップの先端部分に溶着、剥離することによるチップの刃先部分の形状の変化が抑制され、チップソーに良好な切れ味を長期に亘り維持することができる。
(a)は本発明の実施形態のチップソーの全体図であり、(b)はその一部拡大図である。 (a)は実施形態のチップソーの要部正面図であり、(b)はその平面図である。 (a)は実施の形態の第一チップの概略断面図であり、(b)は実施の形態の第二チップの概略断面図である。 (a)は実施の形態の第一チップの逃げ面の分割構造を示す概略断面図であり、(b)は実施の形態の第二チップの逃げ面の分割構造を示す概略断面図である。 実施の形態のチップソーを使用した切削状態を示す概略説明図である。
<チップソー>
図1に、本発明の実施形態のチップソーの全体図(a)及びその一部拡大図(b)を示す。図示するように、チップソー10は、鋼板で形成された所定外径の円板状の台金12を有し、台金12の外周縁部13には多数のチップ20が固着されており、図示しない切断機の回転軸に取り付けられて回転方向Xに回転させて使用される。
台金12の中心位置には、チップソー10を、切断機の回転軸に取り付けるための取付孔16が形成されており、この取付孔16方向に窪んだ刃室17が形成されると共に、この刃室17の後方(チップソーの回転方向Xと反対方向)には、段差状もしくは凹部状のチップ固着部18が形成され、この刃室17とチップ固着部18は、台金12の外周縁部13に沿って交互に形成されている。
<チップ>
図2に、チップソーの要部拡大図を示す。(a)は要部正面図であり、(b)はその平面図である。
図3に、チップの概略断面図を示す。(a)は第一チップの概略断面図であり、(b)は第二チップの概略断面図である。
図2に示すように、台金12のチップ固着部18には、超硬合金等を素材とする第一チップ20a及び第二チップ20b(併せてチップ20という場合がある)が、ロウ付け手段等により交互に固着されている。
また、チップ20は、チップソー10の回転方向Xの前面に位置する平坦なすくい面21と、このすくい面21の先端から回転方向Xの後方向に連続的に形成された逃げ面22と、前記チップ固着部18と接合する平坦な固着面29と、を有している。
<非切削溝、平坦部、傾斜面>
また、図2(b)、図3に示すように、チップ20の逃げ面22には、非切削溝23と、その両側に位置する一対の平坦部24、25、及び傾斜面26が形成されている。
第一チップ20aにおいては、その逃げ面22に、回転方向Xに対し、右側から順次、傾斜面26、平坦部24、非切削溝23、平坦部25が形成されている。
第二チップ20bにおいては、その逃げ面22に、回転方向Xに対し、左側から順次、傾斜面26、平坦部24、非切削溝23、平坦部25が形成されている。
すなわち、第一チップ20a及び第二チップ20bの逃げ面22は、いずれも、非切削溝23、平坦部24、25、傾斜面26の4分割構造となっている。
なお、図3においては、図面視で手前が回転方向Xである。
<分割構造>
図4に、チップの逃げ面22の分割構造を示す。(a)は第一チップ20aの断面であり、(b)は第二チップ20bの断面である。
図示するように、非切削溝23の幅方向寸法、平坦部24、25の幅方向寸法、傾斜面26の平面視の幅方向寸法は、いずれも、チップ20の幅方向寸法Wを4分割した寸法W1に設定している。また、非切削溝23の深さhは、寸法W1の半分とし、傾斜面26の傾斜角度αを45°に設定している。
第一チップ20aと第二チップ20bのそれぞれのすくい面21には、その幅全体の領域のうち、互いに異なる領域を分割して少しずつ切削することができるので切削抵抗が小さく、また、切削屑も小さくすることができるので排出性に優れ、これによっても切削抵抗が小さくなり動力も小さくてすみ、装置の小型化に資することができる。
なお、本実施形態では、このすくい面21に形成されるすくい角は、5度〜15度の範囲とすることが好ましい。すくい角βが5度未満では切削速度が低下し実用上の切削効率が悪くなり、すくい角βが15度を超えるとチップの欠けのおそれが増してくるので好ましくない。
逃げ面22には、平坦部24,25を分離する非切削溝23があるので、切削屑が分割されて小さくなる。非切削溝は、チップ20の幅方向中央線Y(チップソー幅方向中央線とも一致する)に沿って配置されているのではなく、中央線Yより、それぞれ右側及び左側方向に交互に配置されているので、幅方向で切削屑の発生位置が異なっている。
また、傾斜面が、交互に左右に配置されているので、切削屑が次のチップに咬み込むことがなく、被切削材との隙間に詰まることがない。
傾斜面は、平坦部24に対して45度の角度をなしていることが好ましい。
また、第一チップ20aと第二チップ20bとでは、その幅方向中央線Yに対して互いに反対側に傾斜面26が形成されており非対称であるので、被切削時においてチップソー10に横方向の力が作用し横振動が生じるおそれがあるが、この振動の危惧は、非切削溝23の配置位置によって解決される。
すなわち、すくい面22の幅方向中央線Yに対して、傾斜面26と反対側に形成された非切削溝23が、傾斜面で取り除かれた質量と相殺され、横方向の振動バランスをとっているのである。
<非切削溝>
非切削溝23は、横断面においてU字形をなしており、非切削溝23の深さhは、被切削材が平坦部によって切削される切り込み深さよりも大きい深さ寸法を有することが好ましい。
具体的には、横断面においてU字形の非切削溝の湾曲部を除く部分の深さhは、被切削材が平坦部によって切削される切り込み深さよりも大きい深さ寸法を有することが好ましい。例えば、切り込み深さの1.5〜2倍の深さとするのが好ましい。
非切削溝の深さhは、平坦部24,25によって切削した際に、切削した切削屑を非切削溝23で二つに確実に分割する上で、また、切刃である平坦部24,25が摩耗するので、深ければ深いほど好ましいが、深すぎると平坦部24,25の必要強度が得られなくなるので、上記寸法とすることが好ましい。
また、非切削溝の両側に2つの切刃である平坦部(非切削溝の両側に形成された平坦部)を有する。
<切削状態>
図5に、チップソーを使用した場合の切削状態を示す概略説明図を示す。
(a)は被切削材とチップとの関係状態を示す概略説明図であり、(b)は被切削材から切削屑が除去された状態を示す概略説明図である。
実施形態のチップソー10を切断機に取り付けて被切削材30の切断を行うとき、まずは、1刃目において、第一チップ20aから切削が開始されると、逃げ面22に設けた非切削溝23によって2分割された平坦部24,25が、二条の切削屑36,36を両者の間に間隙37を設けて切削する。
これら切削屑36は、チップソー10の回転によって圧縮されて厚さが増加するとともに幅が拡大しても、両切削屑36,36の間には間隙37が存在するので、この隙間37が切削屑の幅の拡大を抑え、細かく分割された切削屑36,36として排出される。
このことは、以下の2刃目、3刃目の切削においても言える。
次に、2刃目において、幅方向において、第一チップ20aとは異なった位置に、非切削溝23、平坦部24,25を設けた第二チップ20bが切削するので、第二チップ20bの平坦部24,25が、1刃目で切り残しでその厚みが切削屑36よりも2倍の部分を、二条の切削屑38,38として両者の間に間隙37を設けて切削する。
さらに、3刃目において、第一チップ20aの平坦部24,25が、2刃目で切り残しでその厚みが切削屑36よりも2倍の部分を、二条の切削屑39,39として両者の間に間隙37を設けて切削する。
このように、本発明のチップソー10によれば、チップ20のすくい面21の先端から連続的に形成される逃げ面22が、回転方向Xに沿って形成された非切削溝23と、この非切削溝23の両側に形成された一対の平坦部24,25と、この平坦部24もしくは平坦部25の外側に形成された平坦な傾斜面26と、の4分割構造で形成されているため、非切削溝23や傾斜面26で、被切削材の切削時に発生する圧縮、剥離された切削屑を、逃げ面22から逃がし易くすることができる。
また、チップソー10の外周縁部13に、非切削溝23と、その両側の平坦部24、25、及び傾斜面26の位置が異なった第一チップ20a、第二チップ20bを交互に固着させるとともに、非切削溝23の幅、平坦部24,25の幅、及び傾斜面26の幅の寸法を同じ寸法W1に設定することにより、切削時に圧縮、剥離された切削屑の幅を小さくして、逃げ面22から外部に確実に排出することができる。
また、傾斜面26を設けることにより、チップ20と切断面との隙間に切削屑が挟み込まれて生ずるチップソーの摩擦を防止することができる。
また、逃げ面22に形成される非切削溝23の位置が、第一チップ20と第二チップ20とで、台金12のチップ固着部18にその回転方向Xに沿って、チップ20の幅方向で交互に配置されているため、前回の刃で切り残した部分のみを次の刃で切削するので、チップソーの回転負荷が小さくてすむ。
これらのことから、切削屑がチップの先端部分に溶着することによる構成刃先の形成が抑制されて、良好な切れ味を長期に亘り維持することができる。
なお、本実施形態においては、チップ20の逃げ面22の非切削溝23、平坦部24,25及び傾斜面26の幅寸法を全て同一としたが、各幅方向の寸法W1、非切削溝23の深さh、傾斜面26の傾斜角度等はチップの幅Wに応じて適宜に変更することもできる。
<円環状凹部形成>
円板状のチップソーは、回転によって被切削材との摩擦熱によって歪み(伸び)が生じ、台金12の半径が大きいチップ固着部18周辺の外周縁部13の伸びが最も顕著になる。
そして、外周縁部13における伸びは、チップ固着部18に固着されたチップ20の向きを、チップの中央線Yに対して外方に傾ける。その場合、チップの傾斜面26及び非切削溝23の、チップの中央線Yに対する位置関係が変わってしまうおそれがある。
そこで、図1(a)のチップソー全体図に示すように、丸鋸の外周縁部において円環状(リング状)に凹部11を形成する(腰入れ)。
この丸鋸の外周縁部における凹部11の形成は、台金の厚みを部分的に薄肉にすることである。この凹部11の形成は、台金12の両面をプレスで溝を形成したり、伸ばしロールで圧延することによって行うことができる。
なお、図1(a)においては、台金12の外周縁部13の内側にも円環状に凹部11aを形成しているが、これらの円環状凹部11aはチップソーの使用態様に応じて適宜形成することができる。
<実施例1>
円板状の台金の外周縁部に、刃幅2.4mmの超硬材からなる第一チップ20aと第二チップ20bを等ピッチで交互にロウ付けして取り付けてチップソー10とした。
第一チップ20aは、逃げ面に、チップソーの回転方向Xに対し、右側から順次、傾斜角度45度の傾斜面、平坦部、深さ0.3mmの非切削溝、平坦部となるように形成し、第二チップ20bは、逃げ面に、チップソーの回転方向Xに対し、右側から順次、平坦部、深さ0.3mmの非切削溝、平坦部、傾斜角度45度の傾斜面となるように形成した。
また、平坦部、非切削溝、傾斜面は、その平面視での幅をそれぞれ0.6mmとなるようにした。
実施例1のチップソー10は、逃げ面の形状が互いに異なる第一チップ20aと第二チップ20bとが交互に配置されているので、切削時に発生する切削屑の幅を小さくして逃げ面で逃がすことができた。
<実施例2>
実施例1のチップソー10を用いて、各種の鋼材を切断した。
その結果は以下のとおりであった。
すなわち、すくい面のすくい角を0度のチップを用いて、鋼材(直径60mm、軟鋼材)を50カット(50回の切断)したところ、切削は可能であったが時間がかかり使用を中止した。
すくい角5度のチップを用いての切断は、50〜60カットまで使用可能であった。
すくい角10度のチップを用いての切断は、120カットまで使用可能であった。
すくい角15度のチップを用いての切断は、200カットまで使用可能であった。
すくい角17度のチップを用いて切断をおこなったところ、チップが欠けるおそれがあったため使用を中止した。
本発明のチップソーは、薄肉の小径パイプだけでなく、小形の型材等から肉厚の棒材、大形型材、プロック等まで一様に切断することができ、切断面への切削屑の押し詰まりを防止でき、チップソーの焼付きを生ずることがない。
また、切削時に発生する切削屑の幅を小さくして逃げ面で逃がし易くでき、切削屑がチップの先端部分に溶着、剥離することによるチップの刃先部分の形状の変化が抑制され、チップソーに良好な切れ味を長期に亘り維持することができるので、産業上の利用可能性が極めて高い。
10:チップソー
11:凹部
12:台金
13:外周縁部
16:取付孔
17:刃室
18:チップ固着部
20:チップ
20a:第一チップ
20b:第二チップ
21:チップのすくい面
22:チップの逃げ面
23:逃げ面の非切削溝
24,25:逃げ面の平坦部
26:逃げ面の傾斜面
29:固着面
30:被切削材
36:1刃目のチップによる切削屑
37:隙間
38:2刃目のチップによる切削屑
39:3刃目のチップによる切削屑
W1:非切削溝の幅方向の寸法
W1:平坦部の幅方向の寸法
W1:傾斜面の逃げ面22を平面から見た幅方向の寸法
h:非切削溝の深さ
α:傾斜面の傾斜角度
β:すくい角
X:チップソーの回転方向

Claims (4)

  1. すくい面と逃げ面とを有する複数のチップが台金の外周縁部に配置されたチップソーであって、
    複数のチップは、
    逃げ面の形状が互いに異なる第一チップと第二チップとが交互に配置されており、
    前記第一チップの逃げ面には、
    チップソーの回転方向に対し、右側から順次、傾斜面、平坦部、非切削溝、平坦部が形成されており、
    前記第二チップの逃げ面には、
    チップソーの回転方向に対し、右側から順次、平坦部、非切削溝、平坦部、傾斜面が形成されており、
    前記すくい面の幅方向中央線Yに対して、
    傾斜面と反対側に形成された非切削溝の体積と同等のチップの質量が、
    前記平坦部に対し傾斜角度αで形成した傾斜面とチップの側端面とで形成される体積の質量と相殺されており
    チップソーの回転時の横方向の振動バランスをとるようにしたことを特徴とするチップソー。
  2. 前記台金の外周縁部において円環状凹部を形成したことを特徴とする請求項1に記載のチップソー。
  3. 前記すくい面に形成されるすくい角を、5〜15度の範囲とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のチップソー。
  4. すくい面と逃げ面とを有して台金の外周縁部に配置されるチップの組み合わせであって、前記チップは、
    逃げ面の形状が互いに異なる第一チップと第二チップとが交互に配置され、
    前記第一チップの逃げ面には、
    チップソーの回転方向に対し、右側から順次、傾斜面、平坦部、非切削溝、平坦部が形成されており、
    前記第二チップの逃げ面には、
    チップソーの回転方向に対し、右側から順次、平坦部、非切削溝、平坦部、傾斜面が形成されており、
    前記すくい面の幅方向中央線Yに対して、
    傾斜面と反対側に形成された非切削溝の体積と同等のチップの質量が、
    前記平坦部に対し傾斜角度αで形成した傾斜面とチップの側端面とで形成される体積のチップの質量と相殺されており
    チップソーの回転時の横方向の振動バランスをとるようにしたことを特徴とするチップの組み合わせ。
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