JP5830964B2 - ワーク位置決め治具 - Google Patents

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Description

この発明は、円周方向に並ぶ複数の締付対象部材または締付対象部材における円周方向に並ぶ複数箇所を別々に挟み付けてロックするロック機構を用いたワーク位置決め治具に関する。
旋盤等の工作機械にワークを供給する場合、工作機械から離れたワーク載置部に一旦ワークを載置し、そこからローダ装置によりワークを工作機械に搬送する。ワーク載置部には、ローダ装置のローダチャックがワークを正しく把持できるように、ワークの位置を揃えて保持するワーク位置決め治具が設けられている。ワーク位置決め治具は、円周方向に並ぶ複数本(例えば3本)のガイドロッドが径方向に位置調整自在に設けられ、これら複数本のガイドロッドの内側に、各ガイドロッドが外周面に当接するようにワークを配置させることで、ワークの位置決めを行うものである。従来のワーク位置決め治具は、各ガイドロッドの径方向位置を1本ずつ調整するものが一般的であった。
しかし、各ガイドロッドの径方向の位置を1本ずつ調整するのは調整作業に時間を要することから、各ガイドロッドが互いに同期して径方向に動くようにしたものが提案されている(例えば特許文献1,2)。ただし、これら提案のワーク位置決め治具も、各ガイドロッドを、調整した径方向位置に、ボルトとナット等の締付具を用いて個別に固定する構成であった。
そのため、ワークに合わせてガイドロッドの位置調整をする際、ガイドロッドごとに締付具を緩める作業と締め付ける作業を行わねばならず、位置調整作業の能率が悪かった。また、締付具を操作する工具が必要であることも、作業を煩わしいものとしていた。同種のワークを続けて加工する場合にはあまり大きな問題とはならないが、多品種、小ロット生産で段取り替えの回数が多くなると、大きな問題となる。
そこで、本件出願人は、ガイドロッドの位置調整が簡単にできるワーク位置決め治具として、各ガイドロッドが互いに同期して径方向に位置調整可能で、かつ各ガイドロッドの径方向の移動を同時にロックすることが可能な構成のものを試作した(特願2010−237670)。
特許第2630178号公報 特開平11−70437号公報
上記試作のワーク位置決め治具(図10、図11参照)は、各ガイドロッド2を個別に支持する複数の遊星歯車23を、1つの太陽歯車21で互いに同期して回転させることにより、各遊星歯車23が回転中心O2回りに自転しつつ、太陽歯車21の回転中心O1回りを公転して、各ガイドロッド2が同期して径方向に位置調整される。また、1つの第3の回転操作歯車(中心部歯車)51で複数の第4の回転操作歯車54を互いに同期して所定方向に回転させることにより、第4の回転操作歯車54に対して締付用雄ねじ部材27がねじ込まれて、基準部材2と第4の回転操作歯車54との間隔が狭まり、これら基準部材22と第4の回転操作歯車54とで遊星歯車23を中間プレート6と共に挟み付けてロックする。
この構成のワーク位置決め治具は、複数の遊星歯車23ごとに基準部材2と第4の回転操作歯車54との距離が揃っていないと、ロック時に各遊星歯車23が同じ力で挟み付けられず、挟み付け力の弱い遊星歯車23に支持されているガイドロッド2がガタつくこととなる。このガタつきを防止するために、組立時に、締付用雄ねじ部材27に対して回り止めされたワッシャ33の前記回転中心O2回りの位相を、偏心円板36を用いて調整することで、基準部材2と第4の回転操作歯車54との距離を調整する。この調整作業は、各遊星歯車23の挟み付け力を比較しながら遊星歯車23ごとに行わねばならず、時間がかかり難しかった。
の発明の目的は、円周方向に並ぶワーク位置決め用の複数のガイドロッドを互いに同期して径方向に移動させることができ、かつ任意の径方向位置で各ガイドロッドをロックすることができ、組立時の調整が容易なワーク位置決め治具を提供することである。
この発明のワーク位置決め治具は、ワークが段積みされるワーク載置部材と、このワーク載置部材のワーク載置箇所の外周に配置され径方向に位置調整自在な複数のガイドロッドと、各ガイドロッドを互いに同期して径方向に位置調整させる同期位置調整機構と、各ガイドロッドの径方向の移動をロックするロック機構とを備える。前記同期位置調整機構は、各ガイドロッドの並びの中心に位置する太陽歯車と、この太陽歯車の回転中心回りに回動自在な板状のキャリアと、このキャリアにより回転中心の径方向位置が規制され、前記太陽歯車と噛み合い前記ガイドロッドを支持する遊星歯車とを備える。前記ロック機構は、前記キャリアと、このキャリアの表面に対して垂直な中心軸回りに回転自在な中心部歯車と、この中心部歯車の中心軸と平行な回転中心回りに回転自在で、前記中心部歯車と噛み合う歯部を有し、前記キャリアに対して前記中心軸の方向に対向する複数の締付部材と、前記キャリアと前記複数の締付部材との間に配置された締付対象部材と、前記締付部材の前記回転中心上に前記締付対象部材を貫通して設けられ、一端側に前記キャリアに設けられた雌ねじ部に螺合する第1の雄ねじ部が形成され、他端側に前記締付部材に設けられた雌ねじ部に螺合する第2の雄ねじ部が形成され、これら第1の雄ねじ部と第2の雄ねじ部のねじ溝の向きが逆である締付用雄ねじ部材と、前記締付用雄ねじ部材の前記第1の雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を有し、両ねじ部のねじ山間の隙間を詰めて前記キャリアに固定された状態と、両ねじ部のねじ山間の隙間を開けて前記キャリアに固定されていない状態とに切換可能なワッシャとを備える。
この構成によると、各ガイドロッドを個別に支持する複数の遊星歯車を、1つの太陽歯車で互いに同期して回転させることにより、各遊星歯車がその回転中心回りに自転しつつ、太陽歯車の回転中心回りを公転して、各ガイドロッドが同期して径方向に位置調整される。また、ロック機構により、ガイドロッドの径方向の移動がロックされる。
ロック機構は、使用時に、キャリアにワッシャが固定された状態とする。この状態では、締付用雄ねじ部材の第1の雄ねじ部とワッシャの雌ねじ部との関係において、両ねじ部のねじ山間の隙間が詰まっている。この状態で、中心部歯車の回転により各締付部材を互いに同期して回転させることで、締付部材の雌ねじ部に対する締付用雄ねじ部材の第2の雄ねじ部のねじ込み量が変わる。ねじ込み量が増加する方向に締付部材が回転する場合、キャリアと締付部材との間隔が狭まり、その間隔が一定以下になると、キャリアと締付部材とで締付対象部材を挟み付けてロックする。
逆に、ねじ込み量が減少する方向に締付部材が回転する場合、キャリアと締付部材との間隔が広がって、ロックが解除される。締付用雄ねじ部材は、締付対象部材を貫通して設けられており、締付対象部材に対して回転自在であるが、キャリアにワッシャが固定された状態では、締付用雄ねじ部材の第1の雄ねじ部がキャリアの雌ねじ部およびワッシャの雌ねじ部に螺合して二重ナット構造と同等の構造となっているため、締付用雄ねじ部材が締付部材に連れ回りしない。
キャリアと締付部材とで締付対象部材を挟み付ける力が各締付部材で同じになるように、以下の調整を行う。調整に際しては、まず、キャリアにワッシャが固定されていない状態にする。この状態では、締付用雄ねじ部材の第1の雄ねじ部とワッシャの雌ねじ部との関係において、両ねじ部のねじ山間の隙間が開いている。そして、中心部歯車の回転により、締付部材の雌ねじ部に対する締付用雄ねじ部材の第2の雄ねじ部のねじ込み量が増加する方向に、各締付部材を互いに同期して回転させる。
キャリアと締付部材とで締付対象部材を挟み付けた状態となると、前記のキャリアにワッシャが固定された状態と違ってワッシャによる拘束がないため、締付用雄ねじ部材が締付部材に連れ回りする。これにより、キャリアの雌ねじ部に対して第1の雄ねじ部が自由に螺合する状態となる。自由に螺合するとは、キャリアの雌ねじ部のねじ山と第1のねじ部のねじ山とが部分的に強い圧力で接触した状態ではなく、各部がほぼ均等な圧力で接触した状態の螺合のことである。言い換えると、キャリアの雌ねじ部と締付用雄ねじ部材の第1の雄ねじ部との関係において、両ねじ部のねじ山間の隙間が開いている状態である。 このように、各締付用雄ねじ部材の第1の雄ねじ部がキャリアの雌ねじに自由に螺合した状態で、キャリアに各ワッシャを固定する。これにより、キャリアと締付部材とで締付対象部材を挟み付けてロックする場合に、締付対象部材を挟み付ける力が各締付部材で同じになる。この調整作業は、短時間で容易に行うことができる。
この発明のワーク位置決め治具は、ワークが段積みされるワーク載置部材と、このワーク載置部材のワーク載置箇所の外周に配置され径方向に位置調整自在な複数のガイドロッドと、各ガイドロッドを互いに同期して径方向に位置調整させる同期位置調整機構と、各ガイドロッドの径方向の移動をロックするロック機構とを備え、前記同期位置調整機構は、各ガイドロッドの並びの中心に位置する太陽歯車と、この太陽歯車の回転中心回りに回動自在な板状のキャリアと、このキャリアにより回転中心の径方向位置が規制され、前記太陽歯車と噛み合い前記ガイドロッドを支持する遊星歯車とを備え、前記ロック機構は、前記キャリアと、このキャリアの表面に対して垂直な中心軸回りに回転自在な中心部歯車と、この中心部歯車の中心軸と平行な回転中心回りに回転自在で、前記中心部歯車と噛み合う歯部を有し、前記キャリアに対して前記中心軸の方向に対向する複数の締付部材と、前記キャリアと前記複数の締付部材との間に配置された締付対象部材と、前記締付部材の前記回転中心上に前記締付対象部材を貫通して設けられ、一端側に前記キャリアに設けられた雌ねじ部に螺合する第1の雄ねじ部が形成され、他端側に前記締付部材に設けられた雌ねじ部に螺合する第2の雄ねじ部が形成され、これら第1の雄ねじ部と第2の雄ねじ部のねじ溝の向きが逆である締付用雄ねじ部材と、前記締付用雄ねじ部材の前記第1の雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を有し、両ねじ部のねじ山間の隙間を詰めて前記キャリアに固定された状態と、両ねじ部のねじ山間の隙間を開けて前記キャリアに固定されていない状態とに切換可能なワッシャとを備えるため、円周方向に並ぶワーク位置決め用の複数のガイドロッドを互いに同期して径方向に移動させることができ、かつ任意の径方向位置で各ガイドロッドをロックすることができ、組立時の調整が容易である。
この発明の一実施形態にかかるワーク位置決め治具の正面図である。 同ワーク位置決め治具の平面図である。 図1のIII−III断面図である。 図1のIV−IV断面図である。 図2のV−V断面図である。 図2のVI−VI断面図である。 図2のVII−VII断面図である。 同ワーク位置決め治具のワークを位置決めした状態を示す平面図である。 同ワーク位置決め治具の基準部材およびワッシャの各雌ねじ部と締付用雄ねじ部材の第1の雄ねじ部との螺合状態を示す断面図で、(A)は基準部材に対してワッシャが固定されている場合を示し、(B)は基準部材に対してワッシャが固定されていない場合を示す。 試作のワーク位置決め治具の一部を省略した平面図である。 同ワーク位置決め治具の要部の断面図である。
この発明の一実施形態にかかるワーク位置決め治具を図1〜図9と共に説明する。
図1および図2に示すように、このワーク位置決め治具は、ワークが段積みされるワーク載置部材1と、このワーク載置部材1の上に段積みされたワークの外周に当接させてワークを位置決めする複数本(この実施形態では3本)ガイドロッド2とを備える。ワーク載置部材1は板状で、ガイドロッド2と同数のロッド挿通孔3が放射状に形成されている。ガイドロッド2は上下に長い丸棒状で、それぞれロッド挿通孔3を貫通させて設けられている。
ワーク載置部材1の下方には、平面形状がワーク載置部材1とほぼ同形同寸のガイドプレート5、中間プレート6、およびベースプレート7が、互いに所定の間隔を開けて上下に重ねて設けられている。各プレート5,6,7の相互間隔は、平面位置で複数箇所(例えば3箇所)に介在させたカラー8,9により保たれる。また、ワーク載置部材1は、前記カラー8,9および後記太陽中心シャフト24(図5)に上から螺入したボルト10の頭部によって支持されている。
ガイドプレート5には、前記ロッド挿通孔3と同じ平面位置に径方向ガイド孔12が設けられている。ガイドロッド2の下端は、上記径方向ガイド孔12を貫通してガイドプレート5よりも下方に延びている。そして、ガイドプレート5と中間プレート6間の空間に、各ガイドロッド2を互いに同期して径方向ガイド孔12に沿って径方向に位置調整させる同期位置調整機構20が設けられている。また、中間プレート6とベースプレート7間の空間には、各ガイドロッド2の径方向の移動をロックするロック機構40の主要部が設けられている。
図3に示すように、同期位置調整機構20は、各ガイドロッド2の並びの中心に位置する太陽歯車21と、この太陽歯車21の回転中心O1回りに回動自在な板状の部材であるキャリア22と、このキャリア22により回転中心O2の径方向位置が規制され、太陽歯車21と噛み合う、ガイドロッド2と同数すなわち3個の遊星歯車23とを有する。キャリア22による径方向位置の規制により、遊星歯車23の回転中心O2は、常に太陽歯車21の回転中心O1から一定距離にある円周軌道C上に位置する。遊星歯車23は、外周の一部分にだけ歯が形成された歯車である。前記ガイドロッド2は、その下端が、遊星歯車23における回転中心O2から偏心した箇所に、植込みボルト13によって固定されている。
図5に示すように、太陽歯車21およびキャリア22は、ガイドプレート5、中間プレート6、およびベースプレート7に固定して設けた筒状の太陽中心シャフト24の外周に、それぞれ断面L形のブッシュ25,26を介して回転自在に支持されている。したがって、キャリア22の中心軸は、太陽歯車21の回転中心O1と一致する。太陽歯車21は、前記ブッシュ25により中間プレート6に対し摺動自在であり、キャリア22は前記ブッシュ26により太陽歯車21に対し摺動自在である。
また、図6に示すように、遊星歯車23は、この遊星歯車23の回転中心O2上に中間プレート6および遊星歯車23を貫通して設けられた締付用雄ねじ部材27の外周に、断面L形のブッシュ28を介して回転自在に支持されている。遊星歯車23は、回転中心O2の外周の複数箇所に設けたブッシュ29により、中間プレート6に対し摺動自在である。ガイドプレート5および中間プレート6には、締付用雄ねじ部材27を案内する円弧状の円周方向ガイド孔30,31(図2、図3)がそれぞれ設けられている。
ロック機構40は、図4〜図7に示されている。ロック機構40は、前記キャリア22と、前記複数の締付用雄ねじ部材27と、キャリア22の上側に配置されて締付用雄ねじ部材27と同数のワッシャ33と、中間プレート6の下側に配置されて締付用雄ねじ部材27と同数の締付部材34と、各締付部材34を互いに同期して回転させる回転操作手段42とで構成される。キャリア22と各締付部材34との間に配置された中間プレート6および遊星歯車23は、締付対象部材である。
締付用雄ねじ部材27は、この締付用雄ねじ部材27の一端側である上部に第1の雄ねじ部27aが形成され、他端側である下端部に第2の雄ねじ部27bが形成されている。これら第1の雄ねじ部27aおよび第2の雄ねじ部27bは、互いにねじ溝の向きが逆である。例えば、第1の雄ねじ部27aは右ねじであり、第2の雄ねじ部27bは左ねじである。締付用雄ねじ部材27の上端部は、一部分が平面状に切り欠かれた非円形部27cとされている。
締付用雄ねじ部材27の第1の雄ねじ部27aは、キャリア22に設けられた雌ねじ部22aおよびワッシャ33に設けられた雌ねじ部33aにそれぞれ螺合している。ワッシャ33は、円板状の部材であって、円周方向に等配された複数のビス35によってキャリア22に固定される。この固定状態では、締付用雄ねじ部材27の第1の雄ねじ部27aとワッシャ33の雌ねじ部33aとの関係において、両ねじ部27a,33aのねじ山間の隙間が詰まっている。ビス35を緩めると、ワッシャ33は固定から解放される。この固定されていない状態では、締付用雄ねじ部材27の第1の雄ねじ部27aとワッシャ33の雌ねじ部33aとの関係において、両ねじ部27a,33aのねじ山間の隙間が開いている。つまり、ワッシャ33は、キャリア22に固定された状態と固定されていない状態とに切換可能である。
締付用雄ねじ部材27の第2の雄ねじ部27bは、締付部材34に設けられた雌ねじ部34aに螺合している。締付部材34は、外周に歯部34bを有する歯車であって、その中心に前記雌ねじ部34aが位置する。締付部材34は、回転操作手段42の一構成要素である。
回転操作手段42は、このワーク位置決め治具により位置決め可能な最大ワークWmax(図2)よりも外周側に設けられ、上部がワーク載置部材1の上面から突出した操作部材43(図7)を有する。この操作部材43は、下方に開口する円筒状孔43aに、中間プレート6にボルト44で固定された円柱状の軸部45が嵌合することで、回動自在とされている。また、操作部材43は、上下中間部にねじ込んだ抜止めボルト46がガイドプレート5の下面に係合することにより、上方への抜け止めがなされている。
前記軸部45には、第1の回転操作歯車47が取付けられている。詳しくは、前記軸部45の外周に断面L形のブッシュ48を介して第1の回転操作歯車47が回転自在に嵌合し、この第1の回転操作歯車47と操作部材43とを、丸棒状のキー49により互いに回転伝達可能に連結してある。ブッシュ48は、第1の回転操作歯車47をベースプレート7に対して摺動自在に支持する役割も有する。
図4に示すように、前記第1の回転操作歯車47には、太陽歯車21の回転中心O1回りに回転自在な第2の回転操作歯車50が噛み合っている。第2の回転操作歯車50は、第1の回転操作歯車47に比べて大径な扇形の歯車である。第2の回転操作歯車50と一体に、第2の回転操作歯車50よりも小径の中心部歯車51が設けられている。これら第2の回転操作歯車50および中心部歯車51は、断面L形のブッシュ52,53(図5)により、太陽中心シャフト24の外周に回転自在に嵌合し、かつ中間プレート6およびベースプレート7に対しそれぞれ摺動自在である。中心部歯車51は、歯車からなる前記3個の締付部材34と噛み合っている。
このワーク位置決め治具は上記の構成であり、使用時にはロック機構40を、キャリア22にワッシャ33が固定された状態とする。この状態で、同期位置調整機構20は、以下のように作用する。すなわち、手等により任意のガイドロッド2に径方向の力を与えると、その力が遊星歯車23を介して太陽歯車21に伝達されて、太陽歯車21が回転するが、この太陽歯車21の回転は他の遊星歯車23にも伝達されるため、各遊星歯車23が互いに同期して回転することとなる。それにより、各遊星歯車23が回転中心O2回りに自転しつつ、太陽歯車21の回転中心O1回りを公転して、各ガイドロッド2が同期して径方向に移動する。
また、ロック機構40は、以下のように作用する。すなわち、操作部材43を回転操作すると、その回転が、第1の回転操作歯車47から第2の回転操作歯車50へ伝達され、さらに第2の回転操作歯車50と一体回転する中心部歯車51から各締付部材34へ伝達される。各締付部材34は、互いに同期して回転する。これにより、締付部材34の雌ねじ部34aに対する、締付用雄ねじ部材27の第2の雄ねじ部27bのねじ込み量が変わる。
例えば、操作部材43を図2の右回りに回転操作した場合、締付部材34は下から見て左回りに回転し、前記ねじ込み量が増加する。それにより、キャリア22と締付部材34との間隔が狭まり、その間隔が一定以下になると、キャリア22と締付部材34とで締付対象部材である中間プレート6および遊星歯車23を挟み付けてロックする。つまり、ガイドロッド22の径方向の移動をロックする。操作部材43を図2の左回りに回転操作した場合、ロック機構40の各部が上記と逆向きに動作して、キャリア22と締付部材34との間隔が広がって、ロックが解除される。
締付用雄ねじ部材27は、中間プレート6および遊星歯車23を貫通して設けられており、中間プレート6および遊星歯車23に対して回転自在であるが、キャリア22にワッシャ33が固定された状態では、締付用雄ねじ部材27の第1の雄ねじ部27aがキャリア22の雌ねじ部22aおよびワッシャ33の雌ねじ部33aに螺合して二重ナット構造と同様の構造となっているため、締付用雄ねじ部材27が締付部材34に連れ回りしない。
キャリア22と締付部材34とで中間プレート6および遊星歯車23を挟み付けてロックする力が各締付部材34で同じになるように、以下の調整を行う。
調整に際しては、ビス35を緩めてキャリア22にワッシャ33が固定されていない状態にしてから、締付用雄ねじ部材27を回して、締付部材34の雌ねじ部34aに対する締付用雄ねじ部材27の第2の雄ねじ部27aのねじ込み量を変更することで、キャリア22と締付部材34との間隔を調整する。これにより、中間プレート6および遊星歯車23のロック具合が調整される。なお、締付用雄ねじ部材27の回し操作は、非円形部27cにトルクレンチ等の回し工具を取付けて行う。
上記ロック具合の調整をすべての締付部材34について行い、各締付部材34でロック具合が同程度となるようにする。ロック具合の程度は、回し工具を操作するのに要する力から、感覚的に分かる。ロック具合の調整が完了したなら、ビス35を締め付けてキャリア22にワッシャ33を固定する。そして、ロック機構40のロック状態で、ガイドロッド2に対して径方向の力を与えてみて、どのガイドロッド2も動いたり、ガタついたりすることがなく、また、ロック機構40のロック解除状態で、ガイドロッド2を径方向に動かしてみて、すべてのガイドロッド2が滑らかに動けば、上記調整が良好に行なわれたと判断される。
調整が良好に行われた場合、3箇所の締付箇所において、キャリア22の雌ねじ22aに対して第1の雄ねじ部27aが自由に螺合する状態(図9(B))と、そうでない状態(図9(A))とが混在していない。自由に螺合するとは、図9(A)のように、キャリア22の雌ねじ部22aのねじ山と第1の雄ねじ部27aのねじ山とが部分的に強い圧力で接触した状態で螺合するのではなく、図9(B)のように、各部がほぼ均等な圧力で接触している状態のことである。言い換えると、キャリア22の雌ねじ部22aと締付用雄ねじ部材27の第1の雄ねじ部27aとの関係において、両ねじ部22a,27aのねじ山間の隙間が開いている状態である。
このように、各締付用雄ねじ部材27の第1の雄ねじ部27aがキャリア22の雌ねじ22aに自由に螺合した状態で、キャリア22に各ワッシャ33を固定する。これにより、キャリア22と締付部材34とで中間プレート6および遊星歯車23を挟み付けてロックする場合に、中間プレート6および遊星歯車23を挟み付ける力が各締付部材34で同じになる。この調整作業は、一般的には組立時に行われるものであるが、短時間で容易に行うことができる。それにより、組立作業の能率向上と生産コストの低減を図れる。
このワーク位置決め治具は、図1および図2において鎖線で示す各ガイドロッド2を径方向に拡張させた状態で、ワーク載置部材1の上面における各ガイドロッド2の内周側に位置するワーク載置箇所の上にワークW(図8)を段積みする。その状態で、手等により各ガイドロッド2を径方向の内側に押すと、同期位置調整機構20の作用により、各ガイドロッド2が径方向ガイド孔12に沿って同期して内径側へ移動する。常に、すべてのガイドロッド2が同じ径方向位置にある。図8に示すように、各ガイドロッド2がワークWの外周に当接した位置で、ワークWが正確に心出しして位置決めされる。図2に、位置決め可能な最大ワークWmaxと最小ワークWminを示してある。
ワークWが位置決めされたなら、ロック機構40により、各ガイドロッド2の径方向の移動をロックする。1つの操作部材43を回転操作するだけで、すべてのガイドロッド2の径方向の移動をロックすることができる。操作部材43はワーク載置部材1の上面から突出させて設けられているため、操作が容易である。締付用雄ねじ部材27の第2のねじ部27bを左ねじとしたことにより、操作部材43のロック操作が右回りとなり、感覚的に馴染みやすい。また、第3の回転操作歯車51を第2の回転操作歯車50よりも小径としたことで、限られたスペースに中心部歯車51および締付部材34を配置することができる。
このワーク位置決め治具に採用されているロック機構40の構成は、ワーク位置決め治具以外に、円周方向に並ぶ複数の締付対象部材または締付対象部材における円周方向に並ぶ複数箇所を別々に挟み付けてロックする機構部分を有する機器にも適用できる。
2…ガイドロッド
6…中間プレート(締付対象部材)
21…太陽歯車
22…キャリア
22a…雌ねじ部
23…遊星歯車(締付対象部材)
27…締付用雄ねじ部材
27a…第1の雄ねじ部
27b…第2の雄ねじ部
33…ワッシャ
34…締付部材
34a…雌ねじ部
40…ロック機構
51…中心部歯車
O1…太陽歯車の回転中心
O2…遊星歯車の回転中心
W…ワーク

Claims (1)

  1. ワークが段積みされるワーク載置部材と、このワーク載置部材のワーク載置箇所の外周に配置され径方向に位置調整自在な複数のガイドロッドと、各ガイドロッドを互いに同期して径方向に位置調整させる同期位置調整機構と、各ガイドロッドの径方向の移動をロックするロック機構とを備え、
    前記同期位置調整機構は、各ガイドロッドの並びの中心に位置する太陽歯車と、この太陽歯車の回転中心回りに回動自在な板状のキャリアと、このキャリアにより回転中心の径方向位置が規制され、前記太陽歯車と噛み合い前記ガイドロッドを支持する遊星歯車とを備え、
    前記ロック機構は、前記キャリアと、このキャリアの表面に対して垂直な中心軸回りに回転自在な中心部歯車と、この中心部歯車の中心軸と平行な回転中心回りに回転自在で、前記中心部歯車と噛み合う歯部を有し、前記キャリアに対して前記中心軸の方向に対向する複数の締付部材と、前記キャリアと前記複数の締付部材との間に配置された締付対象部材と、前記締付部材の前記回転中心上に前記締付対象部材を貫通して設けられ、一端側に前記キャリアに設けられた雌ねじ部に螺合する第1の雄ねじ部が形成され、他端側に前記締付部材に設けられた雌ねじ部に螺合する第2の雄ねじ部が形成され、これら第1の雄ねじ部と第2の雄ねじ部のねじ溝の向きが逆である締付用雄ねじ部材と、前記締付用雄ねじ部材の前記第1の雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を有し、両ねじ部のねじ山間の隙間を詰めて前記キャリアに固定された状態と、両ねじ部のねじ山間の隙間を開けて前記キャリアに固定されていない状態とに切換可能なワッシャとを備えたワーク位置決め治具。
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