JP5830739B2 - 土壌消毒機 - Google Patents

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Description

本発明は、トラクタ等の牽引走行車に装着され、薬液ポンプにより圧送した薬液を薬液注入爪により土壌に注入する土壌消毒機に関する。
従来より、トラクタ等の牽引走行車に装着され、薬液ポンプにより圧送した薬液を薬液注入爪により土壌に注入する土壌消毒機においては、薬液注入爪による薬液注入後の土壌表面を鎮圧する鎮圧ローラを備えるものがある。このような鎮圧ローラは、そのローラ面が塩化ビニル等の樹脂で構成されるため、樹脂の劣化により寿命が短くなる、という問題があった。例えば、寒冷地にある大規模農場では、寒暖差が大きいことや消毒面積が広いことから、樹脂で構成されるローラ面が劣化しやすい。
また、従来より、鎮圧ローラに代わるものとして、ローラユニットと称されるカゴ車が公知となっている(例えば、特許文献1参照。)。このようなカゴ車は、その車軸方向に延びる棒部材を有し、棒部材が側面視にて円周状に配置されて円筒カゴ状に形成され、土壌表面を転動可能とされる。
そこで、鎮圧ローラに代えてカゴ車を土壌消毒機に用いた場合、カゴ車は、その棒部材が鉄等の金属で構成されるため、ローラ面が樹脂で構成される鎮圧ローラに比べて寿命が長くなる。また、カゴ車を備える土壌消毒機においては、薬液注入爪により薬液が土壌に注入された後、土壌表面をカゴ車が転動することにより土塊が砕かれて土が拡散し、土壌表面が鎮圧される。これにより、ガス化した薬液が土壌中に拡散しやすくなると共に牽引走行車の走行跡も消えて、ガス化した薬液が土壌表面から空気中へ拡散することが抑制されるため、薬液による土壌の消毒効果を向上させることができる。
特開2010−94036号公報
しかしながら、カゴ車は、その外周に棒部材による凹凸が形成されるため、外周が滑らかなローラ面である鎮圧ローラに比べて、土壌表面を転動する際に土が付着しやすい。そして、カゴ車を備える土壌消毒機においては、カゴ車に付着した土がカゴ車の回転に伴って飛び散る、という問題があった。飛び散った土が薬液ポンプのカム軸等に付着すると、薬液ポンプが動作不良を起こす可能性がある。
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、カゴ車により薬液による土壌の消毒効果の向上を図りつつ、カゴ車の回転に伴って飛び散る土を遮ることができる土壌消毒機を提供することを目的とする。
本発明の解決しようとする課題は以上のとおりであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
請求項1においては、牽引走行車に装着され、薬液ポンプにより圧送した薬液を薬液注入爪により土壌に注入する土壌消毒機において、前記土壌消毒機の左右方向に延びる棒部材を有し、該棒部材が側面視にて円周状に配置されて円筒カゴ状に形成され、カゴ車を形成し、前記薬液注入爪による薬液注入後の土壌表面を転動可能なカゴ車と、該カゴ車を上方より覆うカバー部材とを備え、前記カバー部材における前記カゴ車に対向する側の面には、前記カゴ車の外周に沿うようにスクレーパを設け、該スクレーパは、側面視でL状部材で構成し、該L状部材の前後二辺をカバー部材の下面に固定し、該カバー部材をスクレーパの支持部材としたものである。
請求項2においては、前記カバー部材は、水平に設けられると共に、前記カバー部材の前方には、薬液が貯溜される薬液タンクが配置されるものである。
請求項3においては、前記薬液注入爪は、薬液を噴出する薬液ノズルを備え、該薬液ノズルは、前記土壌消毒機の上下方向に三段の段状に配置されるものである。
請求項4においては、前記薬液注入爪は、前記土壌消毒機の左右方向に列状に配置されると共に、隣り合う薬液注入爪は、前記土壌消毒機の前後方向に所定距離離間して配置されるものである。
請求項5においては、前記薬液注入爪は、前記土壌消毒機の前進方向に対して前斜め下方に傾斜する姿勢を保持する爪本体を有し、該爪本体の下端部は、前記薬液ノズルのうち最下部に位置するものよりも下方に配置されるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、薬液注入爪により薬液が土壌に注入された後、土壌表面をカゴ車が転動することにより土塊が砕かれて土が拡散し、土壌表面が鎮圧される。これにより、ガス化した薬液が土壌中に拡散しやすくなると共に牽引走行車の走行跡も消えて、ガス化した薬液が土壌表面から空気中へ拡散することが抑制されるため、薬液による土壌の消毒効果を向上させることができる。また、カゴ車に土が付着してもカゴ車がカバー部材で覆われるため、カゴ車の回転に伴って飛び散る土を遮ることができる。
また、カゴ車に付着した土をスクレーパで削り取ることができるため、カゴ車の回転に伴って飛び散る土を低減することができる。
また、このような構成としたことにより、スクレーパによりカバー部材の強度が補強され、薬液タンクに薬液を補給する際に、オペレータがカバー上に乗ることができる。つまり、カバーをステップとして利用することができるため、薬液の補充作業を容易にすることができる。
請求項2においては、薬液タンクに薬液を補給する際に、オペレータがカバー上に乗ることができる、つまり、カバーをステップとして利用することができるため、薬液の補充作業を容易にすることができる。
請求項3においては、薬液を土壌に多段的に注入することにより、例えば長い芋等の根を長く張る作物を栽培する土壌において、土壌中の浅層部から深層部まで薬液を浸透させて均一な消毒効果を確保することができる。
請求項4においては、隣接する薬液注入爪間の直線距離がある程度確保されつつ、薬液注入爪間の左右間隔が狭まるため、薬液注入爪で砕かれてできた土の流れから受ける抵抗が小さくなると共に、薬液の浸透領域が重なって全幅に薬液が浸透する。これにより、土壌消毒機の走行負荷を減少させて走行性能や部品寿命を向上させると共に、薬液を土壌内の隅々まで浸透させて均一な消毒効果を確保することができる。
請求項5においては、爪本体によって土壌中の深層部の土が砕かれることから、薬液注入爪がサブソイラの機能を兼用することになる。これにより、専用のサブソイラを設けなくてすむため、土壌消毒機をコンパクトに構成して軽量化すると共に、コストを低減することができる。また、土壌中の深層部の土を土壌表面に掘り起こすことにより、土壌表面の多くの土で牽引走行車の走行跡を確実に消すことができる。
本発明の第一実施形態に係る土壌消毒機を示す斜視図。 土壌消毒機を示す側面図。 土壌消毒機を示す平面図。 カゴ車、カバー及びスクレーパを示す側面図。 第一及び第二薬液注入爪を示す側面図。 薬液注入爪列を示す平面図。
以下、本発明を実施するための形態について図面に基づき説明する。
先ず、本発明の一実施形態に係る土壌消毒機1の全体構成について、図1から図3により説明する。なお、図1の矢印Fで示す方向を「前方」、矢印Uで示す方向を「上方」、図3の矢印Lで示す方向を「左方」として、以下に述べる各部材の位置や方向等を説明する。
土壌消毒機1は、牽引走行車であるトラクタ2の後部に、トップリンク3及び左右一対のロアリンク4・4を有する昇降装置5を介して、昇降可能に連結される。土壌消毒機1は、昇降装置5に装着される装着部11と、薬液を土壌に注入する薬液注入部12と、薬液注入後の土壌表面を鎮圧する土壌鎮圧部13と、を備える。なお、土壌消毒機1が装着される牽引走行車は、トラクタ2に限定されるものではなく、管理機その他の牽引走行車であってもよい。
装着部11においては、トップリンクブラケット6が立設されると共に、左右一対のロアリンクブラケット7・7が前方に突設される。このうちトップリンクブラケット6の上部には、トップリンク3の後端部が連結ピン61を介して連結される一方、左右のロアリンクブラケット7・7には、それぞれ左右のロアリンク4・4の後端部が連結ピン71・71を介して連結される。
薬液注入部12においては、平面視にて左右方向に長い矩形状に形成される機枠10が、水平に配置される。機枠10は、対向して配置される左右一対のメインフレーム10L・10Rと、メインフレーム10L・10Rの前後端部を連結して支持する前後一対の支持フレーム10F・10Bと、により構成される。このうち前支持フレーム10Fにおいて、その左右略中央には、トップリンクブラケット6が立設されると共に、トップリンクブラケット6を挟んで左右には、一対のロアリンクブラケット7・7が前方に突設される。トップリンクブラケット6は、左右一対の横補強プレート8・8を介して前支持フレーム10Fに補強的に支持されると共に、左右一対の斜補強プレート9・9を介して後支持フレーム10Bに補強的に支持される。
また、支持フレーム10F・10Bの前後間には、左右一対の縦フレーム14L・14Rが前後方向に架設される。このうち左縦フレーム14L及び左メインフレーム10Lには、前支持ステー17F・17F及び後支持ステー17B・17Bが立設される。これら前支持ステー17F・17F及び後支持ステー17B・17B上には、薬液タンク載置台16Lが後斜め下方に傾斜する姿勢に保持されて設けられると共に、薬液タンク載置台16Lには、薬液が貯溜される薬液タンク15Lが載置される。
同様に、右縦フレーム14R及び右メインフレーム10Rにも、前支持ステー17F・17F及び後支持ステー17B・17Bが立設される。これら前支持ステー17F・17F及び後支持ステー17B・17B上には、薬液タンク載置台16Rが後斜め下方に傾斜する姿勢に保持されて設けられると共に、薬液タンク載置台16Rには、薬液が貯溜される薬液タンク15Rが載置される。
また、一対の支持フレーム10F・10Bのうち、前支持フレーム10Fからは、第一薬液注入爪18・18・・・が土壌53に向かって前斜め下方に延設される一方、後支持フレーム10Bからは、第二薬液注入爪19・19・・・が土壌53に向かって前斜め下方に延設される。こうして、第一薬液注入爪18・18・・・及び第二薬液注入爪19・19・・・が、左右方向に等間隔で複数(本実施形態では八列)の列状に配置されることにより、薬液注入爪列20が構成される。
また、後支持フレーム10Bの左右両端部からは、左右一対のカゴ車支持フレーム21L・21Rが後方に延設される。さらに、後支持フレーム10Bの左右両端部には、前支持ステー22・22が立設されると共に、カゴ車支持フレーム21L・21Rの後端部には、後支持ステー23・23が立設される。これら前支持ステー22・22及び後支持ステー23・23上には、板状のカバー24が水平に設けられる。
このような構成により、薬液タンク15L・15Rに薬液を補給する際に、オペレータがカバー24上に乗ることができる、つまり、カバー24をステップとして利用することができるため、薬液の補充作業を容易にすることができる。また、薬液タンク載置台16L・16Rが後斜め下方に傾斜する姿勢に保持されることにより、薬液タンク15L・15Rがオペレータが乗るカバー24側に傾斜するため、薬液の補充作業をさらに容易にすることができる。さらに、薬液タンク15L・15Rは、その下端面がカバー24(カゴ車40の頂上部)よりも下方に配置される。これにより、薬液タンク15L・15Rの高さを低くしてコンパクトにすることができる。また、薬液タンク15L・15Rの高さが低くなることから、後述する薬液流確認計35・35・・・が取り付けられるポール33の高さを低くして、薬液流確認計35・35・・・をオペレータが視認しやすくすることができる。
また、カバー24の上面において、その前端部には、支持ステー25・25が立設されると共に、支持ステー25・25上には、ポンプ支持フレーム26が横設される。ポンプ支持フレーム26上には、第一薬液注入爪18・18・・・及び第二薬液注入爪19・19・・・と同数、本実施形態では左右一対の薬液ポンプ27L・27Rが四組で計八台、左右方向に並べて設けられる。
また、ポンプ支持フレーム26上には、左から順にポンプ駆動ケース28L、連結ケース29、ポンプ駆動ケース28R及びモータケース30が、連なった状態に設けられる。このうちポンプ駆動ケース28L・28R内には、一対の薬液ポンプ27L・27Rを駆動する図示しないポンプ駆動装置が、それぞれ二台ずつ収容される。また、モータケース30内には、ポンプモータ31が収容されると共に、ポンプモータ31の図示せぬ出力軸には、カム軸32が連結される。カム軸32は、ポンプ支持フレーム26に沿って左方に延出されると共に、ポンプ駆動ケース28L・28R内の前記ポンプ駆動装置に連結される。このように薬液ポンプ27L・27Rをポンプモータ31で駆動することにより、接地輪で駆動する場合に比べて土壌消毒機1をコンパクトにすることができる。
また、ポンプ支持フレーム26の左右略中央には、ポール33が立設されると共に、ポール33の上端部には、側面視にて略コ字状に形成される取付プレート34が設けられる。取付プレート34内には、薬液ポンプ27L・27R・・・と同数、本実施形態では八台の薬液流確認計35・35・・・が左右方向に並べて取り付けられる。薬液流確認計35と薬液タンク15L・15Rとの間は、第一吸入ホース36によって接続され、薬液流確認計35と薬液ポンプ27L・27Rとの間は、第二吸入ホース37によって接続され、薬液ポンプ27L・27Rと第一及び第二薬液注入爪18・19との間は、注入ホース38によって接続される。なお、第一吸入ホース36は、薬液タンク15L・15Rの上面に設けられる投入口151から各薬液タンク15L・15R内に投入される。
このような構成により、ポンプモータ31の動力がカム軸32を介して前記ポンプ駆動装置に伝達されることにより、薬液ポンプ27L・27Rが駆動される。すると、薬液タンク15L・15R内の薬液は、薬液ポンプ27L・27Rによって吸入され、薬液タンク15L・15Rから第一吸入ホース36、薬液流確認計35、第二吸入ホース37、薬液ポンプ27L・27R、注入ホース38を経て、第一及び第二薬液注入爪18・19に圧送される。また、前述のように薬液タンク15L・15Rが傾斜する姿勢に保持されることにより、薬液タンク15L・15R内の薬液量が少なくなっても、傾斜下方のタンク底に一定量の薬液溜まりが形成されるため、第一吸入ホース36による薬液の吸入が途切れることなく、薬液を土壌に安定的に注入することができる。
なお、薬液ポンプ27L・27Rは、往復駆動型のダイヤフラム式ポンプであるが、薬液ポンプは、ダイヤフラム式ポンプに限定されるものではなく、プランジャ式ポンプその他の往復駆動型ポンプであってもよい。また、薬液タンク15L・15Rに貯溜される薬液の具体例としては、カーバムナトリウム塩があるが、薬液の種類はこれに限定されるものではない。
土壌鎮圧部13において、左右一対のカゴ車支持フレーム21L・21Rには、左右方向に軸心を有する左右一対の回動軸39L・39Rが設けられる。回動軸39L・39Rには、カゴ車40がベアリング41L・41Rを介して回動可能に軸支される。カゴ車40は、カバー24で上方より覆われると共に、カバー24下面の後端部には、Lアングルで構成されるスクレーパ42が、カゴ車40の外周に沿って左右方向に延設される。
次に、カゴ車40、カバー24及びスクレーパ42について、図3及び図4により説明する。
カゴ車40においては、左右一対の円板43L・43Rがベアリング41L・41Rを介して回動軸39L・39Rに回動可能に軸支される。円板43L・43Rの左右間には、左右方向に軸心を有する複数本、本実施形態では十二本の棒部材である丸棒44・44・・・が架設される。丸棒44・44・・・は、側面視にて円板43L・43Rの円周に沿って所定の間隔をあけて円周状に配置される。本実施形態では、十二本の丸棒44・44・・・が側面視にて円板43L・43Rの中心(回動軸39L・39R)を基準に30度の等間隔で配置される。また、カゴ車40の内側において、丸棒44・44・・・を左右方向に略三等分する位置には、丸棒44・44・・・を補強的に支持する中間円板45・45が設けられる。
ここで、丸棒44・44・・・は、カゴ車40の外周から視たときに、回動軸39L・39Rと平行になるように配置される。換言すると、回動軸39L・39Rの軸方向から視たときに、丸棒44・44・・・は、その左端部と右端部とが一致するように配置される。これにより、棒部材の左端部と右端部とが一致しないように配置する、つまり、棒部材の左端部に対して右端部を回動軸39L・39R回りに所定角度ずらして配置する場合に比べて、カゴ車40の構成が簡単になるため、コストを低減することができる。
カバー24は、側面視にて略クランク状に形成される。具体的には、カバー24は、その前端部が上方に略垂直に折り曲げられる一方、その後端部が下方に略垂直に折り曲げられて形成される。これにより、カバー24の剛性が向上するため、カバー24の変形を防止することができる。
スクレーパ42は、その左右長さがカゴ車40の左右長さと同等又はそれ以上となるように形成されると共に、その折曲部が下方を向く、つまり、カゴ車40側に向くように配置される。また、スクレーパ42は、カバー24の下面に固定される。これにより、カバー24をスクレーパ42を支持部材として利用することにより、スクレーパ42専用の支持部材を設けなくてすむため、コストを低減することができる。また、スクレーパ42をLアングルで構成することにより、構成が簡単となってコストを低減することができる。さらに、スクレーパ42は、その前後二辺を介してカバー24に固定されるため、スクレーパ42を確実に固定することができる。
このような構成により、カゴ車40が回転することにより、カゴ車40に付着した土54がスクレーパ42に削り取られる。また、スクレーパ42は、カゴ車40の回動軸39L・39Rよりも後方に配置される。これにより、カゴ車40に付着した土をカゴ車40の頂上部に至る手前で素早く削り取ることができる。
また、カゴ車40に付着した土をそのままにしておくと、付着した土にさらに新たな土が付着することにより土溜まりが形成される。そうすると、土塊を砕いて土を拡散させ、土壌表面を鎮圧するというカゴ車40の機能が低下する。また、この土溜まりが丸棒44と丸棒44との間からカゴ車40内部に入り込むことがある。そして、カゴ車40内部に次々と土溜まりが入り込むと、カゴ車40ひいては土壌消毒機1の重量が増加することになる。このような土壌消毒機1の重量増加は、消毒作業効率の低下やトラクタ2側への悪影響(例えば、燃費の悪化や昇降装置5の負荷の増大等)等の不具合を招きやすいが、カゴ車40に付着した土54をスクレーパ42で削り取ることにより、このような不具合を防止することができる。
なお、スクレーパは、Lアングルで構成されるスクレーパ42に限定されるものではなく、カゴ車40に付着した土を削り取ることができる、その他のスクレーパであってもよい。例えば、左右方向に長い板状の部材で構成されるスクレーパを、カバー24の下面に後斜め下方(又は前斜め下方)に傾斜する姿勢で固定することもできる。
次に、第一及び第二薬液注入爪18・19並びに薬液注入爪列20について、図5及び図6により説明する。なお、第一及び第二薬液注入爪18・19は、略同一構造であるため、以下では、第一第二薬液注入爪18について説明し、第二薬液注入爪19については必要に応じて説明する。
図5に示すように、第一薬液注入爪18は、板状の爪本体46が土壌消毒機1の前進方向に対して前斜め下方に傾斜する姿勢に保持される。爪本体46の前側には、爪刃46aが爪本体46と一体的に形成される。爪刃46aは、爪本体46の下端まで形成される。
一方、爪本体46の後側には、下端部に薬液ノズル47A・47B・47Cを有するホースガイド48A・48B・48Cが設けられると共に、ホースガイド48A・48B・48C内には、それぞれ注入ホース38A・38B・38Cが挿入される。薬液ノズル47A・47B・47Cからは、注入ホース38A・38B・38Cからの薬液が土壌53中に注入される。なお、注入ホース38A・38B・38Cは、注入ホース38の中途部にて図示しない四方継手を介して分岐する。
このような構成により、第一薬液注入爪18前方の土は、爪刃46aで分断された後、砕土流として爪本体46で左右に振り分けられる。このため、爪本体46後側の注入ホース38A・38B・38Cや薬液ノズル47A・47B・47Cには、砕土が直接衝突することがなく、注入ホース38A・38B・38Cの損傷や薬液ノズル47A・47B・47Cの詰まり等を確実に防止することができる。
また、薬液ノズル47A・47B・47Cは、上下方向に等間隔で三段の段状に配置される。本実施形態では、土壌表面53aから薬液ノズル47A・47B・47C下端部までの深度をそれぞれHA、HB、HCで表すと、深度HAが約30cm、深度HBが約20cm、深度HCが約10cmとなるように、薬液ノズル47A・47B・47Cが配置される。また、爪本体46の下端部は、薬液ノズル47AよりもΔHだけ下方に配置される。
図6に示すように、薬液注入爪列20は、前述したように、第一薬液注入爪18・18・・・及び第二薬液注入爪19・19・・・が左右方向に等間隔で八列の列状に配置されて構成される。このうち第一薬液注入爪18・18・・・は、薬液注入爪列20において左から奇数番目の列20a・20c・20e・20gに配置されると共に、前支持フレーム10Fから後方に突設される前支持板49に、上下ボルト50・51によって固定される。一方、第二薬液注入爪19・19・・・は、薬液注入爪列20において左から偶数番目の列20b・20d・20f・20hに配置されると共に、後支持フレーム10Bから前方に突設される後支持板52に、上下ボルト50・51によって固定される。
このように奇数番目の列20a・20c・20e・20gを、偶数番目の列20b・20d・20f・20hよりも前方に離間して配置することにより、第一薬液注入爪18・18・・・及び第二薬液注入爪19・19・・・を全て左右方向で同一線上に並べて配置した場合と比較して、隣接する奇数番目の列と偶数番目の列との左右方向の間隔は同じであるが、隣接する奇数番目の列と偶数番目の列との間の直線距離が長くなって砕土流が流れる幅を広く確保することができる。なお、逆に、奇数番目の列20a・20c・20e・20gの方を、偶数番目の列20b・20d・20f・20hよりも後方に離間して配置してもよい。
以上のように、牽引走行車であるトラクタ2に装着され、薬液ポンプ27L・27Rにより圧送した薬液を第一及び第二薬液注入爪18・19により土壌53に注入する土壌消毒機1において、土壌消毒機1の左右方向に延びる棒部材である丸棒44を有し、丸棒44が側面視にて円周状に配置されて円筒カゴ状に形成され、第一及び第二薬液注入爪18・19による薬液注入後の土壌表面53aを転動可能なカゴ車40と、カゴ車40を上方より覆うカバー部材であるカバー24と、を備えるものである。
このような構成により、第一及び第二薬液注入爪18・19により薬液が土壌53に注入された後、土壌表面53aをカゴ車40が転動することにより土塊が砕かれて土が拡散し、土壌表面53aが鎮圧される。これにより、ガス化した薬液が土壌53中に拡散しやすくなると共にトラクタ2のタイヤ跡も消えて、ガス化した薬液が土壌表面53aから空気中へ拡散することが抑制されるため、薬液による土壌53の消毒効果を向上させることができる。また、カゴ車40に土が付着してもカゴ車40がカバー24で覆われるため、カゴ車40の回転に伴って飛び散る土を遮ることができる。
特に、寒冷地では、一般的に秋から冬の時期にかけて土壌消毒作業が行われるが、この土壌に注入された薬液は、直ぐにガス化することなく土壌中にしばらく滞留し、気温が温かくなる春の時期(春先)にガス化して徐々に拡散することになる。このため、カゴ車40の砕土、鎮圧による効果は、寒冷地で顕著に認められる。
さらに、カゴ車40によって土壌表面53aが平らに均されると共に、トラクタ2のタイヤ跡も消されることから、カゴ車40が均平板の機能を兼用することになる。これにより、専用の均平板を設けなくてすむため、土壌消毒機をコンパクトに構成して軽量化すると共に、コストを低減することができる。また、土壌消毒機1の全長(図2に示す前後方向の長さL)が短くなるので、土壌消毒機1の作業開始位置(土壌消毒機1の均平板下側)の土壌に生じる未消毒部分の発生を最小限に抑えることができる。未消毒部分が発生すると、再度その部分の消毒作業が必要となるため、消毒作業の効率が悪くなるが、このような不具合を防止することができる。
そして、カバー24におけるカゴ車40に対向する側の面には、カゴ車40の外周に沿うようにスクレーパ42が設けられるものである。
このような構成により、カゴ車40に付着した土54をスクレーパ42で削り取ることができるため、カゴ車40の回転に伴って飛び散る土を低減することができる。
また、第一及び第二薬液注入爪18・19は、薬液を噴出する薬液ノズル47A・47B・47Cを備え、薬液ノズル47A・47B・47Cは、土壌消毒機1の上下方向に三段の段状に配置されるものである。
このような構成により、薬液を土壌53に多段的に注入することにより、例えば長い芋等の根を長く張る作物を栽培する土壌において、土壌53中の浅層部から深層部まで薬液を浸透させて均一な消毒効果を確保することができる。
さらに、第一及び第二薬液注入爪18・19は、土壌消毒機1の左右方向に八列の列状に配置されると共に、隣り合う第一及び第二薬液注入爪18・19は、土壌消毒機1の前後方向に所定距離離間して配置されるものである。
このような構成により、隣接する第一及び第二薬液注入爪18・19間の直線距離がある程度確保されつつ、第一及び第二薬液注入爪18・19間の左右間隔が狭まるため、第一及び第二薬液注入爪18・19で砕かれてできた土の流れが良くなって土から受ける抵抗が小さくなると共に、薬液の浸透領域が重なって全幅に薬液が浸透する。これにより、土壌消毒機1の走行負荷を減少させて走行性能や部品寿命を向上させると共に、薬液を土壌53内の隅々まで浸透させて均一な消毒効果を確保することができる。
そして、第一及び第二薬液注入爪18・19は、土壌消毒機1の前進方向に対して前斜め下方に傾斜する姿勢を保持する爪本体46を有し、爪本体46の下端部は、薬液ノズル47A・47B・47Cのうち最下部に位置する薬液ノズル47Aよりも下方に配置されるものである。
このような構成により、爪本体によって土壌53中の深層部の土が砕かれることから、第一及び第二薬液注入爪18・19がサブソイラの機能を兼用することになる。これにより、専用のサブソイラを設けなくてすむため、土壌消毒機1をコンパクトに構成して軽量化すると共に、コストを低減することができる。また、土壌53中の深層部の土を土壌表面53aに掘り起こすことにより、土壌表面53aの多くの土でトラクタ2のタイヤ跡を確実に消すことができる。
また、カバー24は、水平に設けられると共に、カバー24の前方には、薬液が貯溜される薬液タンク15L・15Rが配置されるものである。
このような構成により、薬液タンク15L・15Rに薬液を補給する際に、オペレータがカバー24上に乗ることができる、つまり、カバー24をステップとして利用することができるため、薬液の補充作業を容易にすることができる。
1 土壌消毒機
2 トラクタ(牽引走行車)
15L 薬液タンク
15R 薬液タンク
18 第一薬液注入爪
19 第二薬液注入爪
24 カバー(カバー部材)
27L 薬液ポンプ
27R 薬液ポンプ
40 カゴ車
42 スクレーパ
44 丸棒(棒部材)
46 爪本体
47A 薬液ノズル
47B 薬液ノズル
47C 薬液ノズル
53 土壌
53a 土壌表面

Claims (5)

  1. 牽引走行車に装着され、薬液ポンプにより圧送した薬液を薬液注入爪により土壌に注入する土壌消毒機において、前記土壌消毒機の左右方向に延びる棒部材を有し、該棒部材が側面視にて円周状に配置されて円筒カゴ状に形成され、カゴ車を形成し、
    前記薬液注入爪による薬液注入後の土壌表面を転動可能なカゴ車と、該カゴ車を上方より覆うカバー部材とを備え、
    前記カバー部材における前記カゴ車に対向する側の面には、前記カゴ車の外周に沿うようにスクレーパを設け、
    該スクレーパは、側面視でL状部材で構成し、該L状部材の前後二辺をカバー部材の下面に固定し、該カバー部材をスクレーパの支持部材とした
    ことを特徴とする土壌消毒機。
  2. 前記カバー部材は、水平に設けられると共に、前記カバー部材の前方には、薬液が貯溜される薬液タンクが配置されることを特徴とする請求項1に記載の土壌消毒機。
  3. 前記薬液注入爪は、薬液を噴出する薬液ノズルを備え、該薬液ノズルは、前記土壌消毒機の上下方向に三段の段状に配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の土壌消毒機。
  4. 前記薬液注入爪は、前記土壌消毒機の左右方向に列状に配置されると共に、隣り合う薬液注入爪は、前記土壌消毒機の前後方向に所定距離離間して配置されることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の土壌消毒機。
  5. 前記薬液注入爪は、前記土壌消毒機の前進方向に対して前斜め下方に傾斜する姿勢を保持する爪本体を有し、該爪本体の下端部は、前記薬液ノズルのうち最下部に位置するものよりも下方に配置されることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の土壌消毒機。
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