JP5830422B2 - アルコール誘導体及びアルコール誘導体の製造方法 - Google Patents
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Description
また、半導体封止材料においては、銅リードフレームや金メッキされたボンディングワイヤと樹脂との間の界面での剥離が問題となっており、樹脂の金属に対する接着力の向上が望まれている。
しかしながら、特許文献1及び2に開示された方法では、接着性向上のために配合した化合物中の硫黄原子の濃度が低いため、接着力向上の効果が不充分であった。
以下に本発明を詳述する。
上記式(1)中、R1及びR2は、それぞれ独立し、炭素数1〜5のアルキレン基である。R1及びR2で表されるアルキレン基の少なくとも一方の炭素数が6以上であると、アルコール誘導体中の硫黄濃度が低すぎ、金属に対する接着性を向上させる効果が不充分となる。R1及びR2で表されるアルキレン基の炭素数の好ましい上限は2である。
本発明のアルコール誘導体を製造する方法であって、下記式(2)で表されるジチオールと下記式(3)で表される不飽和結合を有するアルコール化合物とを反応させる工程を有するアルコール誘導体の製造方法もまた、本発明の1つである。
上記触媒としては、公知の触媒を用いることができ塩基やラジカル開始剤が好ましい。
上記塩基としては、例えば、トリエチルアミン等のアミン化合物等が挙げられる。
上記ラジカル開始剤としては、アゾ化合物、過酸化物等が挙げられる。
上記溶媒としては、例えば、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、ブロモプロパン、ブロモブタン、ブロモペンタン、ブロモヘキサン、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、ヨウ化プロピル等のハロゲン化アルキル類や、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類や、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、シクロヘキサン、石油エーテル、ベンジン、ケロシン、トルエン、キシレン、メシチレン、ベンゼン等の炭化水素類等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記ジチオールと上記アルコール化合物との反応の反応時間は1〜12時間であることが好ましい。
攪拌機を備え付けた25mL容の試験管に、窒素雰囲気下で、上記式(2)で表されるジチオールとしてビス(2−メルカプトエチル)スルフィド3.9g(25mmol)、上記式(3)で表される不飽和結合を有するアルコール化合物として2−ヒドロキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業社製)6.1g(52.5mmol)を室温下で仕込み、その後、塩基触媒としてトリエチルアミン0.03g(0.25mmol)を徐々に滴下した。トリエチルアミンの滴下後、直ちに白色粉末が析出し、水、トルエンで充分に洗浄し、濾別、乾燥することによって、下記式(7)で表されるアルコール誘導体8.7gを得た。液体クロマトグラフィーにて分析したところ、得られたアルコール誘導体は、純度98%であり、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィドに対する収率は90%であった。
なお、得られたアルコール誘導体は、下記の物性を有することから同定することができた。
1H−NMR(400MHz、溶媒:CDCl3):2.20(bs,2H)、2.67(t,J=6.8Hz,4H)、2.78(s,8H)、2.86(t,J=6.8Hz,4H)、3.84(t,J=4.4,4H)、4.26(t,J=4.4,4H)
攪拌機を備え付けた25mL容の試験管に、窒素雰囲気下で、上記式(2)で表されるジチオールとしてビス(2−メルカプトエチル)スルフィド3.9g(25mmol)、上記式(3)で表される不飽和結合を有するアルコール化合物としてブレンマーGLM(日油社製)8.4g(52.5mmol)を室温下で仕込み、その後、塩基触媒としてトリエチルアミン0.03g(0.25mmol)を徐々に滴下した。トリエチルアミンの滴下後、直ちに白色粉末が析出し、水、トルエンで充分に洗浄し、濾別、乾燥することによって、下記式(8)で表されるアルコール誘導体9.8gを得た。液体クロマトグラフィーにて分析したところ、得られたアルコール誘導体は、純度99%であり、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィドに対する収率は88%であった。
なお、得られたアルコール誘導体は、下記の物性を有することから同定することができた。
1H−NMR(400MHz、溶媒:CDCl3):1.24(d,J=2.2Hz,6H)、2.20(bs,4H)、2.77(m,2H)、2.79(d,J=6.8Hz,2H)、2.81(s,8H)、3.68(d,J=4.4Hz,4H)、3.90(m,2H)、4.23(d,J=4.4,4H)
攪拌機を備え付けた25mL容の試験管に、窒素雰囲気下で、上記式(2)で表されるジチオールとしてビス(2−メルカプトエチル)スルフィド3.9g(25mmol)、上記式(3)で表される不飽和結合を有するアルコール化合物としてブレンマーPE90(日油社製)9.14g(52.5mmol)を室温下で仕込み、その後、塩基触媒としてトリエチルアミン0.03g(0.25mmol)を徐々に滴下した。トリエチルアミン滴下後、直ちに白色粉末が析出し、水、トルエンで充分に洗浄し、濾別、乾燥することによって、下記式(9)で表されるアルコール誘導体11.6gを得た。液体クロマトグラフィーにて分析したところ、得られたアルコール誘導体は、純度99%であり、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィドに対する収率は92%であった。
なお、得られたアルコール誘導体は、下記の物性を有することから同定することができた。
1H−NMR(400MHz、溶媒:CDCl3):1.24(d,J=2.2Hz,6H)、2.20(bs,2H)、2.77(m,2H)、2.79(d,J=6.8Hz,2H)、2.81(s,8H)、3.56(d,J=4.4Hz,4H)、3.65(d,J=4.4Hz,4H)、3.70(m,2H)、4.25(d,J=4.4,4H)
(エポキシ樹脂組成物の調製)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製、「jER828」)100重量部に対して、実施例1〜3で合成したアルコール誘導体をそれぞれ5重量部溶解させ、硬化促進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾール(四国化成社製、「キュアゾール2E4MZ」)3重量部を添加し、エポキシ樹脂組成物を得た。なお、比較例1として、実施例1〜3で合成したアルコール誘導体を用いなかったこと以外は同様にしてエポキシ樹脂組成物を調製した。
無酸素銅板(JIS H3100(C1020P)、100×25×1.6mm)を10%硝酸で30秒間エッチングし、蒸留水で洗浄した後、乾燥させて、試験片とした。
得られた試験片に、得られたエポキシ樹脂組成物を、接着部が12.5×25mmの長方形になるように塗布し、もう一枚の試験片を張り合わせ、150℃で3時間加熱して硬化させ、引張せん断試験片とした。
得られた引張せん断試験片について、オートグラフAGS−X(島津製作所社製)を用いて、つかみ具距離100mm、試験速度5mm/minの条件で引張せん断接着強度試験を実施した。結果を表1に示した。
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