JP5828864B2 - 乾式塗装設備 - Google Patents

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Description

本発明は、塗装室内で塗装手段によって被塗装物を塗装し、フィルタ装置を用いてエアから塗料ミストを除去する乾式塗装設備に関する。
一般に塗装設備としては、塗装ロボット、塗料供給装置、塗料ミストの回収装置、塗装室の空気循環装置、その他多くの付帯設備を擁している。昨今、塗料ミストの回収装置としてのフィルタ装置を用いてエアから塗料ミストを直接除去する乾式塗装ブースが知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1の技術では、塗装室内で塗装ロボットによって被塗装物を塗装する。そのとき発生した浮遊塗料ミストを含むエアを塗装室内から塗装室の下方に形成された排気室内に案内し、続いて排気室の側壁に隣接したフィルタ装置に案内し、フィルタ装置を用いてエアから浮遊塗料ミストを除去する。
特許第4738539号公報
上記特許文献1の技術では、フィルタ装置に向かう塗料ミストを含むエアの流れが塗装室内の塗装ロボットにより阻害され易く、被塗装物より下方を流れるエアの流れをスムーズ化する必要がある。
本発明は上記課題を解決するためのものであり、その目的は、塗装室から排気室へのエアの流れの向上および排気室の空間の有効利用が可能な乾式塗装設備を提供することにある。
本発明は、室内に塗装手段(例えば、後述の壁掛式塗装ロボット13)を有する塗装室(例えば、後述の塗装室10)と、前記塗装室の下方に前記塗装室に沿って設けられ、塗料ミストを含むエアから塗料ミストを除去するフィルタ装置(例えば、後述のフィルタ装置30)を両側壁(例えば、後述の側壁21)の外側に有する排気室(例えば、後述の排気室20)と、を備える乾式塗装設備(例えば、後述の乾式塗装設備1,1A,1B)であって、前記塗装室と前記排気室とを仕切る仕切り部(例えば、後述の仕切り部70)には、前記塗料ミストを含むエアを通過可能とするスノコ部(例えば、後述のスノコ部71)が形成され、前記塗装手段は、前記塗装室の側壁に設けられた壁掛式の塗装機であり、前記塗装機の下方に形成される空間の下部(例えば、後述の下部S1)に前記仕切り部の端部(例えば、後述の端部72)が位置し、前記排気室の側壁の下部には、前記フィルタ装置に通じる開口(例えば、後述の開口22)が形成され、前記排気室の前記側壁には、前記開口の上部に位置する開閉可能な開閉扉(例えば、後述の開閉扉24,24a,24b)が設けられ、前記仕切り部の前記端部の下方で、前記排気室の前記側壁の前記開閉扉より上方の上部が位置した隅部(例えば、後述の隅部S2)の空間には、前記塗装手段に塗料を供給する塗料配管(例えば、後述の塗料配管25)が設けられ、前記塗装室内の前記塗装手段の下方に形成される空間(例えば、後述の下部S1)には、前記塗装手段を洗浄する洗浄機(例えば、後述の洗浄機14,14a)が設けられ、前記洗浄機の配管(例えば、後述の洗浄液の供給管26および洗浄液の廃液管27)が前記隅部の空間に設けられることを特徴とする乾式塗装設備。
本発明によれば、塗装室内から排気室内に流入するエアが塗装室と排気室とを仕切る仕切り部に形成されたスノコ部を通過し、排気室内で下方に拡散して両側壁それぞれのフィルタ装置に通じる開口に流れる。ここで、スノコ部は、室幅に対して広く形成されるため、スノコ部の配設範囲を広げることができ、エアの流れが向上できる。また、排気室の両側壁の上部と仕切り部の端部とが位置した隅部のデッドスペースを利用して塗装手段に塗料を供給する塗料配管を集約させることで空間の活用が向上できるため、エアの流れに干渉しない排気室の隅部の空間が有効利用できる。また、設備内を循環するエアの温度および湿度が管理されているため、排気室内に配置された塗料配管に保温断熱材を配備する必要がなく、設備コストが低減できる。
また、本発明によれば、作業者は開閉扉を開けることでフィルタ装置のフィルタの保守点検を排気室内から実施できる。また、フィルタ装置のフィルタを保守点検する際にフィルタから落下する物質が排気室内に流入するが、作業者がこの物質をフィルタ装置に通じる開口から排出したり、乾式塗装設備の運転再開に伴いこの物質をエアの流れに乗って排気室内からフィルタ装置に除去したりできる。よって、フィルタ装置のフィルタの保守点検時に作業者による清掃作業などに手間が掛からず、作業者は保守点検に要する時間を節約できる。
また、本発明によれば、塗装手段は、塗装室の側壁に設けられた壁掛式の塗装機であり、塗装室内の塗装手段の下方には、塗装手段を洗浄する洗浄機が設けられる。これにより、塗装手段が壁掛式の塗装機であることで空間になる塗装手段の下方に洗浄機を配置し、塗装手段の下部の空間が有効利用できる。
前記洗浄機は、廃液を排気室内にミスト状に噴射する噴霧器(例えば、後述の噴霧器14b)を有することが好ましい。
本発明によれば、洗浄機が廃液を排気室内にミスト状に噴射する噴霧器を有する。噴霧器から噴射された廃液ミストは、浮遊塗料ミストと同様な組成を有するため、浮遊塗料ミストと同様にエアに含まれて排気室内から開口を通過してフィルタ装置に案内され、フィルタ装置を用いてエアから廃液ミストが除去される。これにより、洗浄機からの廃液を排出するための廃液管が削減でき、設備コストが低減できる。
前記排気室の底面(例えば、後述の底面23a)には、上方に突出させた凸部(例えば、後述の凸部23b)が形成されることが好ましい。
本発明によれば、排気室内で上方のスノコ部から下方に拡散するエアが上方に突出した凸部により案内されて両側壁それぞれの開口に流れる。これにより、排気室内のエアの流れが滞らずエア流動の効率がよい。
前記排気室の下方に上方に突出させた塗料調合室(例えば、後述の塗料調合室90)をさらに備え、前記塗料配管は、前記排気室の前記隅部(例えば、後述の隅部S2)の空間を経由して、前記塗料調合室内に設けられた塗料供給部(例えば、後述の塗料供給ポンプ92)に接続されることが好ましい。
本発明によれば、排気室の底面に上方に突出させた凸部を形成し、その凸部の直下の空間を利用して上方に突出させた塗料調合室を備える。これにより、排気室の凸部を有する底面の下方の空間が有効利用できる。また、塗料配管は、排気室内を経由して、塗料調合室内に設けられた塗料供給部に接続される。これにより、設備内を循環するエアの温度および湿度が管理されているため、塗料配管に保温断熱材を配備する必要がなく、設備コストが低減できる。また、塗料供給部から塗装手段までの距離が短く、塗料配管の長さが短縮でき、設備コストが低減できる。
本発明によれば、空間を有効利用することが可能な乾式塗装設備を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る乾式塗装設備を示す正面断面図である。 上記実施形態に係る乾式塗装設備を示す側面断面図である。 上記実施形態に係る乾式塗装設備のフィルタ装置を示す断面図である。 上記実施形態に係る乾式塗装設備のエア循環を示す説明図である。 上記実施形態に係る乾式塗装設備の保守点検時の様子を示す正面断面図である。 本発明の第2実施形態に係る乾式塗装設備を示す正面断面図である。 上記実施形態に係る乾式塗装設備を示す側面断面図である。 上記実施形態に係る乾式塗装設備の保守点検時の様子を示す正面断面図である。 本発明の第3実施形態に係る乾式塗装設備を示す正面断面図である。
以下に図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
<第1実施形態>
図1〜図5を参照して、第1実施形態に係る乾式塗装設備1について説明する。
図1は、本実施形態に係る乾式塗装設備1を示す正面断面図である。図2は、本実施形態に係る乾式塗装設備1を示す側面断面図である。図3は、本実施形態に係る乾式塗装設備1のフィルタ装置30を示す断面図である。図4は、本実施形態に係る乾式塗装設備1のエア循環を示す説明図である。
図2に示すように乾式塗装設備1は、トンネル状のブースとしてプライマリブース101、ベースブース102、クリヤブース103の順に有する。乾式塗装設備1は、各ブースに図示左方向に搬送される被塗装物Pに対してプライマリブース101においてプライマリ塗装を、ベースブース102においてベース塗装を、クリヤブース103においてクリヤ塗装をこの順に実施する。
ここで、塗装される被塗装物Pは、自動車のバンパーなどの部品が適用される。また、被塗装物Pは、自動車ボディなどの大型の物であってもよい。
図1に示すように乾式塗装設備1は、プライマリブース101、ベースブース102およびクリヤブース103のそれぞれについて、塗装室10と、排気室20と、フィルタ装置30と、を備える。
乾式塗装設備1は、各ブースにおいて、塗装室10内で被塗装物Pを塗装し、浮遊塗料ミストを含むエアを塗装室10の下方に塗装室10に沿って設けられた排気室20内に案内し、続いて排気室20内からフィルタ装置30に案内し、フィルタ装置30を用いてエアから浮遊塗料ミストを除去する。
塗装室10は、直方体状であり、被塗装物Pの搬送方向に開口したトンネル状の室内空間を有する。塗装室10は、被塗装物Pを搬送する搬送装置11と、被塗装物Pの搬送方向(図1の紙面奥行き方向)に対して平行な対向する一対の側壁12それぞれに壁掛けられた壁掛式塗装ロボット13と、壁掛式塗装ロボット13を洗浄する洗浄機14と、を有する。
搬送装置11は、被塗装物Pを保持し一定の速度で移動するコンベヤなどである。搬送装置11は、プライマリブース101、ベースブース102およびクリヤブース103に連続している。
壁掛式塗装ロボット13は、多軸の関節で繋がったアーム13aと、アーム13aの先端に取り付けられた塗装ガン13bと、を有する。塗装ガン13bは、壁掛式塗装ロボット13に供給された塗料を塗料ミスト状にして被塗装物Pに噴射する。壁掛式塗装ロボット13は、アーム13aの塗装ガン13bが取り付けられた先端と反対側の基端に繋がった基台13cを側壁の上部に固定される。壁掛式塗装ロボット13は、側壁12の外側に設けられた金属製の支柱15に支持される。
洗浄機14は、壁掛式塗装ロボット13の下方に形成される下部S1において、壁掛式塗装ロボット13の塗装ガン13bが差し込める壁掛式塗装ロボット13のアーム13aの稼働範囲内に配置される。洗浄機14は、洗浄ケース内に貯留された洗浄液を用いて壁掛式塗装ロボット13の塗装ガン13bの外表面および塗装ガン13b内の塗料を洗浄する。
塗装室10の上部には、給気チャンバ40が設けられる。給気チャンバ40は、給気チャンバ40内を上下に2分割した位置に配置されたバグフィルタ41と、給気チャンバ40と塗装室10との間を仕切る仕切り部50に配置されたフィルタ51と、を有する。バグフィルタ41は、ろ布の袋を吊り下げた状態であり、換気用エアから集塵する。フィルタ51は、バグフィルタ41の集塵後の換気用エアからバグフィルタ41を透過した微小な集塵をさらに浄化する。給気チャンバ40は、ダクト60から換気用エアを供給され、バグフィルタ41およびフィルタ51を介して換気用エアを清浄し、塗装室10内に温度および湿度を調節した換気用エアを供給する。
給気チャンバ40は、給気チャンバ40の側壁の外側に隣接するダクト60内に通じる開閉扉42を有する。
塗装室10と排気室20との間を上下に仕切る仕切り部70は、略中央部に形成されたスノコ部71と、スノコ部71の両側にそれぞれ配置され側壁21に接する端部72と、からなる。スノコ部71は、塗装室10内から排気室20内にエアを通過可能とするスノコ状である。端部72は、塗装室10内に配置された洗浄機14の設置幅で形成される。これにより、塗装室10内のエアは、床面全体の仕切り部70のうち幅方向中央部のスノコ部71に集まってから排気室20内に流入する。
排気室20は、塗装室10の下方に塗装室10に沿って設けられ、被塗装物Pの搬送方向に隣接する他の排気室とは隔壁20aを介して区画された室内空間を有する。排気室20は、塗装室10内の一対の壁掛式塗装ロボット13が配置された対向する一対の側壁12に沿って下方に連続する対向する一対の側壁21を有する。両側壁21それぞれの外側には、フィルタ装置30が配置される。また、両側壁21それぞれの下部には、開口22が形成される。開口22は、所定幅で所定の位置から排気室20の底面23との縁までの側壁21の下部に形成される。排気室20内に流入したエアは、スノコ部71に集められた状態から下方へ拡散してフィルタ装置30に通じる2箇所の開口22に流れる。
排気室20の側壁21における開口22の上部には、開閉可能な開閉扉24を有する。開閉扉24は、所定の位置から開口22の直上の位置まで形成される(図5参照)。開閉扉24は、側壁21の外側に存在するフィルタ装置30内に通じる。
排気室20は、塗装室10内の壁掛式塗装ロボット13に塗料を供給する塗料配管25と、塗装室10内の洗浄機14に洗浄液を供給する洗浄液の供給管26と、塗装室10内の洗浄機14から排出される廃液を流す洗浄液の廃液管27と、を有する。塗料配管25、洗浄液の供給管26および洗浄液の廃液管27は、支持板28上でまとめられて排気室20の開口22を有する両側壁21それぞれの上部と天面である仕切り部70の端部72とが位置した隅部S2に配置される。図2に示すように塗料配管25は、排気室20の延設方向に延び、プライマリブース101、ベースブース102およびクリヤブース103を横切って図示しない塗料調合室に接続される。洗浄液の供給管26は、排気室20の延設方向に延び、プライマリブース101、ベースブース102およびクリヤブース103を横切って図示しない洗浄液供給室に接続される。洗浄液の廃液管27は、排気室20の延設方向に延び、プライマリブース101、ベースブース102およびクリヤブース103を横切って図示しない廃液回収室に接続され、廃液が廃液回収室内の回収ドラム缶に回収される。また、塗料配管25、洗浄液の供給管26および洗浄液の廃液管27は、各ブースにおいて塗装室10内の壁掛式塗装ロボット13または洗浄機14に接続される。
排気室20の下部には、炭酸カルシウム運搬装置80が設けられる。炭酸カルシウム運搬装置80は、粒状の炭酸カルシウムをコンベヤに乗せて運搬し、フィルタ装置30に供給する。
フィルタ装置30は、排気室20の開口22を有する両側壁21それぞれの外側に隣接して2箇所設けられる。フィルタ装置30は、排気室20の側壁21に形成された開口22から流入したエアを清浄した後にフィルタ装置30の上部に接続されたダクト60に送出する。
図3に示すようにフィルタ装置30は、複数のバグフィルタ31と、炭酸カルシウム噴射ノズル32と、撹拌エアノズル33と、ホッパー34と、ロータリーバルブ35と、逆洗エア装置36と、を有する。
バグフィルタ31は、フィルタ装置30の装置ケース37に並列して内装される。バグフィルタ31は、装置ケース37の天面からろ布の円筒状の袋を吊り下げた垂下姿勢に形成される。垂下姿勢のバグフィルタ31は、排気室20の側壁21に形成された開口22よりも高い位置(上部)に配置される。バグフィルタ31は、エアに含まれた浮遊塗料ミストが吸着された粒状の炭酸カルシウムをダクト60に設けられたファン61(図4参照)の作用によって生じる吸引力でその外表面に付着させる。
炭酸カルシウム噴射ノズル32は、図示しないポンプによって粒状の炭酸カルシウムを噴射する。
撹拌エアノズル33は、図示しない高圧エアを送り出すポンプによって撹拌エアを噴射する。撹拌エアノズル33によって噴射されたエアは、粒状の炭酸カルシウムを装置ケース37内で舞い上がらせる。また、撹拌エアノズル33は、塗料ミストと炭酸カルシウム噴射ノズル32から噴射される粒状の炭酸カルシウムとを撹拌する気流を発生させて塗料ミストを粒状の炭酸カルシウムに付着させる働きをする。
ホッパー34は、バグフィルタ31の下方に配置され、下方へ向かうに連れて縮径する円錐状のじょうご型の貯蔵部である。ホッパー34は、バグフィルタ31から落下した粒状の炭酸カルシウムを捕集する。
ロータリーバルブ35は、電磁駆動される開閉弁であり、ホッパー34の最も縮径した最下部に取り付けられる。ロータリーバルブ35が開弁することで、ホッパー34に捕集された粒状の炭酸カルシウムをフィルタ装置30から排出する。フィルタ装置30から排出された粒状の炭酸カルシウムは、回収ホッパー38に回収される(図4参照)。
逆洗エア装置36は、バグフィルタ31の上部に配置され、定期的にバグフィルタ31の内部にダクト60内のエアである逆洗エアを噴射する。逆洗エア装置36が逆洗エアを噴射することで、バグフィルタ31に付着した粒状の炭酸カルシウムが定期的にホッパー34に落下する。
また、排気室20内にフィルタ装置30の保守点検用の開閉扉24が設けられ、作業者は開閉扉24を開き排気室20からフィルタ装置30の保守点検が行われる(図5参照)。
図4に示すように乾式塗装設備1は、エアの管路であるダクト60を有する。ダクト60は、プライマリブース101、ベースブース102およびクリヤブース103のそれぞれのフィルタ装置30の上方から延出された後に集合し、給気チャンバ40に接続される。
ダクト60の途中には、エアを送出させるファン61が設けられる。ファン61は、羽根車を回転駆動することでダクト60内のエアを給気チャンバ40に送出する。ファン61がダクト60内のエアを給気チャンバ40に送出させることで、乾式塗装設備1のエアは、給気チャンバ40から塗装室10内、排気室20内およびフィルタ装置30を経由してダクト60内に至って循環する。このエアの循環に伴い、フィルタ装置30のバグフィルタ31は、ファン61の作用によってフィルタ装置30のエアを引き込み、その外表面に炭酸カルシウムを付着可能な吸引力を発生させる。
次に、乾式塗装設備1の動作を説明する。
乾式塗装設備1は、塗装室10内で壁掛式塗装ロボット13によって塗装ガン13bから塗料を塗料ミスト状に噴射することで、搬送装置11によって搬送される被塗装物Pを塗装する。
塗装時に発生した塗装室10内を浮遊する浮遊塗料ミストを含むエアは、給気チャンバ40によって塗装室10内に上方から供給された換気用エアと入れ換えて下方に流され、スノコ部71に集まって排気室20内に案内される。塗装室10内において、仕切り部70の端部72が小さくスノコ部71が幅広いことと、壁掛式塗装ロボット13が壁掛けられて下方に下部S1の空間を有することとから、フィルタ装置30に向かう浮遊塗料ミストを含むエアの流れが塗装室10内の壁掛式塗装ロボット13および被塗装物Pにより阻害され難く、被塗装物Pより下方を流れるエアの流れをスムーズにしている。排気室20内に案内された浮遊塗料ミストを含むエアは、スノコ部71から上方の幅方向中央部を始点として下方に山の稜線状に拡散して両側壁21それぞれの開口22に流れる。開口22に流れた浮遊塗料ミストを含むエアは、フィルタ装置30に流入する。
フィルタ装置30では、粒状の炭酸カルシウムが炭酸カルシウム噴射ノズル32から噴射されると共に撹拌エアが撹拌エアノズル33から噴射され、粒状の炭酸カルシウムが舞い上がっており、開口22から流入したエアに含まれる浮遊塗料ミストを、粒状の炭酸カルシウムおよび撹拌エアと撹拌して舞い上がっている粒状の炭酸カルシウムに吸着させる。浮遊塗料ミストを吸着させた粒状の炭酸カルシウムは、ダクト60の途中に配置されたファン61の作用によって吸引力を発揮している垂下姿勢のバグフィルタ31の外表面に付着する。これにより、浮遊塗料ミストは、炭酸カルシウムに吸着され、この炭酸カルシウムをバグフィルタ31に付着させることでダクト60内に流入するエアから除去される。バグフィルタ31に付着した粒状の炭酸カルシウムは、逆洗エア装置36が定期的に逆洗エアをバグフィルタ31の内部に噴射することでバグフィルタ31から落下させられ、ホッパー34に捕集される。ホッパー34に捕集された粒状の炭酸カルシウムは、ロータリーバルブ35を開弁することでフィルタ装置30から排出され、回収ホッパー38に回収される。
ここで、新規な粒状の炭酸カルシウムは、プライマリブース101およびベースブース102において炭酸カルシウム噴射ノズル32に供給されて使用される。そして、プライマリブース101およびベースブース102においてフィルタ装置30から排出された粒状の炭酸カルシウムは、ふるいにかけられて再利用される。再利用される粒状の炭酸カルシウムは、クリヤブース103において炭酸カルシウム噴射ノズル32に供給されて使用される。クリヤブース103においてフィルタ装置30から排出された粒状の炭酸カルシウムは、ふるいにかけられて除去された粒状の炭酸カルシウムと一緒に廃棄される。
一方、ダクト60内に流入したエアは、ダクト60を経由して給気チャンバ40に換気用エアとして供給される。換気用エアは、給気チャンバ40において、バグフィルタ41およびフィルタ51によって清浄され、温度および湿度を管理されつつ塗装室10内に供給される。
図5は、本実施形態に係る乾式塗装設備1の保守点検時の様子を示す正面断面図である。
図5に示すように、作業者は、図示しないドアから排気室20内に入り、開閉扉24を開放することでフィルタ装置30内にアクセスできる。ここで、フィルタ装置30のバグフィルタ31は、排気室20の側壁21に形成された開口22よりも高い位置に配置されている。また、開閉扉24は、排気室20の側壁21に形成された開口22の直上に設けられている。このため、作業者は、開閉扉24を開放するだけで、排気室20内の開閉扉24を開いた正面にバグフィルタ31を露出でき、バグフィルタ31の保守点検を排気室20内から容易に実施できる。
また、フィルタ装置30のバグフィルタ31を保守点検する際にバグフィルタ31から落下する炭酸カルシウムが排気室20内に流入する。排気室20内に流入した炭酸カルシウムは、排気室20内に開口している開口22を利用して排出させられる。さらに、炭酸カルシウムは、乾式塗装設備1の運転再開に伴いエアの流れに乗って開口22に流入して排気室20内からフィルタ装置30に除去される。よって、フィルタ装置30のバグフィルタ31の保守点検時に作業者による清掃作業などに手間を掛けず、作業者は保守点検に要する時間を節約できる。
以上の本実施形態に係る乾式塗装設備1によれば、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態によれば、塗装室10と排気室20とを仕切る仕切り部70には、浮遊塗料ミストを含むエアを通過可能とするスノコ状のスノコ部71が形成され、排気室20の両側壁21それぞれの下部には、フィルタ装置30に通じる開口22が形成され、排気室20の両側壁21の上部と仕切り部70の端部72とが位置した隅部S2の空間には、壁掛式塗装ロボット13に塗料を供給する塗料配管25、洗浄機14に洗浄液を供給する洗浄液の供給管26および洗浄機14からの洗浄液の廃液を流す洗浄液の廃液管27が排気室20の延設方向に延びて設けられる。この乾式塗装設備1では、塗装室10内から排気室20内に流入するエアが塗装室10と排気室20とを仕切る仕切り部70に形成されたスノコ部71を通過し、排気室20内で下方に拡散して両側壁21それぞれのフィルタ装置30に通じる開口22に流れる。ここで、スノコ部71は、端部72が洗浄機14の設置幅で形成されることで、室幅に対して広く形成されるため、スノコ部71の配設範囲を広げることができる。また、壁掛式塗装ロボット13が壁掛けられて下方にエアを流す下部S1の空間を有する。このため、フィルタ装置30に向かう浮遊塗料ミストを含むエアの流れが塗装室10内の壁掛式塗装ロボット13および被塗装物Pにより阻害され難く、被塗装物Pより下方を流れるエアの流れが向上できる。また、排気室20の両側壁21の上部と仕切り部70の端部72とが位置した隅部S2のデッドスペースを利用して壁掛式塗装ロボット13に塗料を供給する塗料配管25、洗浄液の供給管26および洗浄液の廃液管27を集約させることで空間の活用が向上できる。このため、エアの流れに干渉しない排気室20の隅部S2の空間が有効利用できる。また、設備内を循環するエアの温度および湿度が管理されているため、排気室20内に配置された塗料配管25、並びに洗浄液の供給管26および廃液管27に保温断熱材を配備する必要がなく、設備コストが低減できる。
(2)本実施形態によれば、排気室20の両側壁21には、開口22の上部に位置する開閉可能な開閉扉24が設けられる。ここで、フィルタ装置30が両側壁21の外側に存在し、フィルタ装置30のバグフィルタ31が両側壁21の外側で開口22の上部に配置されるため、作業者は開閉扉24を開けることでバグフィルタ31の保守点検を排気室20内から実施できる。また、フィルタ装置30のバグフィルタ31を保守点検する際にバグフィルタ31から落下する炭酸カルシウムが排気室20内に流入するが、作業者がこの炭酸カルシウムをフィルタ装置30に通じる開口22から排出したり、乾式塗装設備1の運転再開に伴いこの炭酸カルシウムをエアの流れに乗って排気室20内からフィルタ装置30に除去したりできる。よって、フィルタ装置30のバグフィルタ31の保守点検時に作業者による清掃作業などに手間が掛からず、作業者は保守点検に要する時間を節約できる。
(3)本実施形態によれば、壁掛式塗装ロボット13は、塗装室10の両側壁12に設けられた壁掛式の塗装機であり、塗装室10内の壁掛式塗装ロボット13の下方は、壁掛式塗装ロボット13を洗浄する洗浄機14が設けられる。これにより、壁掛式塗装ロボット13が壁掛式の塗装機であることで空間になる壁掛式塗装ロボット13の下方に洗浄機14を配置し、壁掛式塗装ロボット13の下部S1の空間が有効利用できる。
<第2実施形態>
第2実施形態では、排気室20の底面23aおよびその下方の構成が第1実施形態と異なるが他の部分は同様であるため、その特徴部分を説明し、同様の構成については説明を省略する。
図6は、本実施形態に係る乾式塗装設備1Aを示す正面断面図である。図7は、本実施形態に係る乾式塗装設備1Aを示す側面断面図である。
図6に示すように乾式塗装設備1Aは、プライマリブース101、ベースブース102およびクリヤブース103のそれぞれについて、塗装室10と、排気室20と、フィルタ装置30と、を備える。
乾式塗装設備1Aは、各ブースにおいて、塗装室10内で被塗装物Pを塗装し、塗料ミストを含むエアを塗装室10の下方に塗装室10に沿って設けられた排気室20内に案内し、続いて排気室20内からフィルタ装置30に案内し、フィルタ装置30を用いてエアから浮遊塗料ミストを除去する。
排気室20は、塗装室10の下方に塗装室10に沿って設けられ、被塗装物Pの搬送方向に隣接する他の排気室とは隔壁20aを介して区画された室内空間を有する。排気室20は、塗装室10内の一対の壁掛式塗装ロボット13が配置された対向する一対の側壁12に沿って下方に連続する対向する一対の側壁21を有する。両側壁21それぞれの外側には、フィルタ装置30が配置される。また、両側壁21それぞれの下部には、開口22が形成される。開口22は、所定幅で所定の位置から排気室20の底面23aとの縁までの側壁21の下部に形成される。排気室20内に流入したエアは、スノコ部71に集められた状態から下方へ拡散してフィルタ装置30に通じる2箇所の開口22に流れる。
排気室20の側壁21における開口22の上部には、左右に開閉可能な開閉扉24a,24bを有する。開閉扉24a,24bは、所定の位置から開口22の直上の位置まで形成され、観音開きできる(図7参照)。開閉扉24a,24bは、側壁21の外側に存在するフィルタ装置30内に通じる。
排気室20は、洗浄機14に洗浄液を供給する洗浄液の供給管26と、洗浄機14から排出される廃液を流す洗浄液の廃液管27と、を有する。洗浄液の供給管26および廃液管27は、支持板28上でまとめられて排気室20の開口22を有する両側壁21それぞれの上部と天面である仕切り部70の端部72とが位置した隅部S2に配置される。図7に示すように洗浄液の供給管26は、排気室20の延設方向に延び、プライマリブース101、ベースブース102およびクリヤブース103を横切って図示しない洗浄液供給室に接続される。洗浄液の廃液管27は、排気室20の延設方向に延び、プライマリブース101、ベースブース102およびクリヤブース103を横切って図示しない廃液回収室に接続され、廃液が廃液回収室内の回収ドラム缶に回収される。また、洗浄液の供給管26および洗浄液の廃液管27は、各ブースにおいて塗装室10内の洗浄機14に接続される。
排気室20の底面23aは、幅方向中央部を上方に突出させた凸部23bが形成される。底面23aは、被塗装物Pの搬送方向(図1の紙面奥行き方向)に対して等しく延設される。底面23aは、凸部23bの頂きに形成された頂面23a1と、頂面23a1に接続され凸部23bの傾斜部を構成する一対の斜面23a2と、一対の斜面23a2それぞれから開口22を有する側壁21までを接続する一対の平面23a3と、を有する。
ここで、排気室20内に案内された浮遊塗料ミストを含むエアは、天面のスノコ部71から上方の幅方向中央部を始点として下方に山の稜線状に拡散して両側壁21それぞれの開口22に流れる。本実施形態では、排気室20の底面23aは、幅方向中央部を上方に突出させた凸部23bが形成されるため、上記のような排気室20内のエアの流れを阻害せず、開口22に容易に流れるように案内する。
排気室20の下方には、幅方向中央部を上方に突出させ、被塗装物Pの搬送方向に開口したトンネル状の室内空間を有する塗料調合室90が設けられる。塗料調合室90は、排気室20の凸部23bを有する底面23aを排気室20と塗料調合室90とを上下に仕切る仕切りに利用して排気室20の下方に形成される。
塗料調合室90は、塗料供給タンク91と、塗料供給ポンプ92と、補給ドラム缶93と、を有する。
塗料供給タンク91は、塗装室10内の壁掛式塗装ロボット13に供給される塗料が貯留される。
塗料供給ポンプ92は、塗料配管25を介して塗料供給タンク91に貯留された塗料を塗装室10内の壁掛式塗装ロボット13に汲み上げる。
補給ドラム缶93は、塗料供給タンク91に補給される塗料を格納したドラム缶である。
ここで、塗料配管25aは、排気室20内を経由して、塗料調合室90内の塗料供給ポンプ92および塗装室10内の壁掛式塗装ロボット13にまっすぐ接続される。このため、塗料供給ポンプ92から壁掛式塗装ロボット13までの距離が短く、塗料配管25aの長さが短縮される。
図8は、本実施形態に係る乾式塗装設備1Aの保守点検時の様子を示す正面断面図である。
図8に示すように、作業者は、図示しないドアから排気室20内に入り、図示するように開閉扉24a,24bを左右に開放することでフィルタ装置30内にアクセスできる。ここで、フィルタ装置30のバグフィルタ31は、排気室20の側壁21に形成された開口22よりも高い位置に配置されている。また、開閉扉24a,24bは、排気室20の側壁21に形成された開口22の直上に設けられている。このため、作業者は、開閉扉24a,24bを開放するだけで、排気室20内の開閉扉24a,24bを開いた正面にバグフィルタ31を露出でき、バグフィルタ31の保守点検を排気室20内から容易に実施できる。
また、フィルタ装置30のバグフィルタ31を保守点検する際にバグフィルタ31から落下する炭酸カルシウムが排気室20内に流入する。このとき、排気室20内に流入した炭酸カルシウムは、排気室20の底面23aを幅方向中央部に上方に突出させた凸部23bを有するため、底面23aを最も低くした一対の平面23a3それぞれに集合して拡散しない。一対の平面23a3それぞれに集合した炭酸カルシウムは、排気室20内に開口している開口22を利用して排出させられる。さらに、炭酸カルシウムは、乾式塗装設備1Aの運転再開に伴いエアの流れに乗って側壁21に形成された開口22に流入して排気室20内からフィルタ装置30に除去される。よって、フィルタ装置30のバグフィルタ31の保守点検時に作業者の清掃作業などに手間を掛けず、作業者は保守点検に要する時間を節約できる。
また、作業者は、塗料を調合するために塗料調合室90内に入る。このとき、塗料調合室90は、排気室20の幅方向中央部に凸部23bを有する底面23aの凸部23bの直下の空間を利用し、天面を上方に突出させた幅方向中央部に高さ方向に広い空間を有する。このため、作業者は、排気室20の底面23aの頂面23a1部分の下部で安楽な姿勢で作業を実施でき、作業効率がよい。
以上の本実施形態に係る乾式塗装設備1Aによれば、上記実施形態と同様の(1),(2)の効果を奏する。
(4)本実施形態によれば、排気室20の底面23aには、幅方向中央部を上方に突出させた凸部23bが形成される。このため、排気室20内で上方の幅方向中央部のスノコ部71から下方に拡散するエアが幅方向中央部の上方に突出した凸部23bにより案内されて両側壁21それぞれの開口22に流れる。これにより、排気室20内のエアの流れが滞らずエア流動の効率がよい。
(5)本実施形態によれば、排気室20の底面23aに上方に突出させた凸部23bを形成し、その凸部23bの直下の空間を利用して排気室20の下方に排気室に沿って設けられ、幅方向中央部を上方に突出させたトンネル状の塗料調合室90を備える。これにより、排気室20の凸部23bを有する底面23aの下方の空間が有効利用できる。また、塗料配管25aは、排気室20内を経由して、塗料調合室90内に設けられた塗料供給ポンプ92および塗装室10内の壁掛式塗装ロボット13にまっすぐ接続される。これにより、設備内を循環するエアの温度および湿度が管理されているため、塗料配管25aに保温断熱材を配備する必要がなく、設備コストが低減できる。また、塗料供給ポンプ92から壁掛式塗装ロボット13までの距離が短く、塗料配管25aの長さが短縮でき、設備コストが低減できる。
<第3実施形態>
第3実施形態では、塗装室10の洗浄機14aの構成が第2実施形態と異なるが他の部分は同様であるため、その特徴部分を説明し、同様の構成については説明を省略する。
図9は、本実施形態に係る乾式塗装設備1Bを示す正面断面図である。
図9に示すように乾式塗装設備1Bは、プライマリブース101、ベースブース102およびクリヤブース103のそれぞれについて、塗装室10と、排気室20と、フィルタ装置30と、を備える。
乾式塗装設備1Bは、各ブースにおいて、塗装室10内で被塗装物Pを塗装し、塗料ミストを含むエアを塗装室10の下方に塗装室10に沿って設けられた排気室20内に案内し、続いて排気室20内からフィルタ装置30に案内し、フィルタ装置30を用いてエアから浮遊塗料ミストを除去する。
塗装室10は、直方体状であり、被塗装物Pの搬送方向に開口したトンネル状の室内空間を有する。塗装室10は、被塗装物Pを搬送する搬送装置11と、被塗装物Pの搬送方向(図1の紙面奥行き方向)に対して平行な対向する一対の側壁12それぞれに壁掛けられた壁掛式塗装ロボット13と、壁掛式塗装ロボット13を洗浄する洗浄機14aと、を有する。
洗浄機14aは、壁掛式塗装ロボット13の下方に形成される下部S1において、壁掛式塗装ロボット13の塗装ガン13bが差し込める壁掛式塗装ロボット13のアーム13aの稼働範囲内に配置される。洗浄機14aは、洗浄液の供給管26から供給される洗浄液を用いて壁掛式塗装ロボット13の塗装ガン13bの外表面および塗装ガン13b内の塗料を洗浄する。
洗浄液の供給管26は、排気室20の隅部S2において排気室20の延設方向に延び、プライマリブース101、ベースブース102およびクリヤブース103を横切って洗浄機14aと図示しない洗浄液供給室とを接続する。
また、洗浄機14aは、壁掛式塗装ロボット13を洗浄した廃液を排気室20内にミスト状に噴射する噴霧器14bを有する。噴霧器14bは、塗装室10内の洗浄機14aから排気室20内に延設された廃液管14b1と、排気室20内の廃液管の先端で廃液をミスト状に噴射するヘッド14b2と、を有する。噴霧器14bから噴射された廃液ミストは、浮遊塗料ミストとほぼ同様な組成を有するため、浮遊塗料ミストと同様にエアに含まれて排気室20内から開口22を通過してフィルタ装置30に案内され、フィルタ装置30で粒状の炭酸カルシウムに吸着される。
以上の本実施形態に係る乾式塗装設備1Bによれば、上記実施形態と同様の(1)〜(5)の効果を奏する。
(6)本実施形態によれば、洗浄機14aが排気室20内に廃液をミスト状に噴射する噴霧器14bを有する。噴霧器14bから噴射された廃液ミストは、浮遊塗料ミストとほぼ同様な組成を有するため、浮遊塗料ミストと同様にエアに含まれて排気室20内から開口22を通過してフィルタ装置30に案内され、フィルタ装置30を用いてエアから廃液ミストが除去される。これにより、洗浄機14aからの廃液を室外へ排出するための廃液管が削減でき、設備コストが低減できる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の目的を達成できる範囲で変形、改良などを行っても、本発明の範囲に包含される。
上記実施形態では、塗装室内の両側壁に一対の壁掛式塗装ロボットを設け、排気室の下方に左右一対の開口を設け、一対の開口それぞれから通じる一対のフィルタ装置を設けていた。しかし、本発明はこのような実施形態に限定されない。例えば、壁掛式塗装ロボット、開口およびフィルタ装置などは、片側のみに1箇所設けられてもよい。
1,1A,1B…乾式塗装設備
10…塗装室
13…壁掛式塗装ロボット
14,14a…洗浄機
14b…噴霧器
20…排気室
21…側壁
22…開口
23a…底面
23b…凸部
24,24a,24b…開閉扉
25…塗料配管
70…仕切り部
71…スノコ部
72…端部
90…塗料調合室
92…塗料供給ポンプ
S1…下部
S2…隅部

Claims (2)

  1. 室内に塗装手段を有する塗装室と、
    前記塗装室の下方に前記塗装室に沿って設けられ、塗料ミストを含むエアから塗料ミストを除去するフィルタ装置を両側壁の外側に有する排気室と、を備える乾式塗装設備であって、
    前記塗装室と前記排気室とを仕切る仕切り部には、前記塗料ミストを含むエアを通過可能とするスノコ部が形成され、
    前記塗装手段は、前記塗装室の側壁に設けられた壁掛式の塗装機であり、前記塗装機の下方に形成される空間の下部に前記仕切り部の端部が位置し、
    前記排気室の側壁の下部には、前記フィルタ装置に通じる開口が形成され、前記排気室の前記側壁には、前記開口の上部に位置する開閉可能な開閉扉が設けられ、
    前記仕切り部の前記端部の下方で、前記排気室の前記側壁の前記開閉扉より上方の上部が位置した隅部の空間には、前記塗装手段に塗料を供給する塗料配管が設けられ
    前記塗装室内の前記塗装機の下方に形成される空間には、前記塗装手段を洗浄する洗浄機が設けられ、前記洗浄機の配管が前記隅部の空間に設けられることを特徴とする乾式塗装設備。
  2. 前記洗浄機は、廃液を前記排気室内にミスト状に噴射する噴霧器を有することを特徴とする請求項に記載の乾式塗装設備。
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