JP6057885B2 - 塗料ミスト捕集装置 - Google Patents

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塗装室からの排出される被処理空気に含まれる塗料ミストを捕集する塗料ミスト捕集装置に関し、詳しくは、
塗装室からの排出される被処理空気に含まれる塗料ミストを捕集するフィルタと、このフィルタに被処理空気を導く導風路に配置されて、この導風路を通過する被処理空気に対し粉剤を噴霧する粉剤ノズルとを備え、この粉剤ノズルにより噴霧された粉剤を分散状態で含んだ被処理空気を前記フィルタに通過させることで、前記フィルタの表面に粉剤の集積層を形成する状態で被処理空気中の塗料ミストを前記フィルタにより捕集する塗料ミスト捕集装置に関する。
特許文献1には、上記塗料ミスト捕集装置に、さらにフィルタ表面に形成された使用済粉剤の集積層を受け入れる受入ホッパを設け、新鮮な粉剤を収容する供給タンクを備える供給装置から新鮮粉剤を粉剤ノズルに供給し噴霧する新剤使用運転、受入ホッパに収容された塗料ミスト含有状態の使用済粉剤を再送路を通じて再度粉剤ノズルへ供給し噴霧する再送剤使用運転、受入ホッパ中の使用済粉剤を排出路を通じて回収装置に排出し回収する回収運転とを切り換えて行う塗料ミスト捕集装置が開示されている。
詳しくは、図7に示すように、塗料ミスト捕集装置において、供給装置26から粉剤ノズル11にわたる供給路25の中間部に再送路30の一端を接続するとともに、受入ホッパ17から回収装置23にわたる排出路22の中間部に再送路30の他端を接続することで、供給路25及び排出路22からの分岐路としての再送路30を設け、さらに、各分岐部には三方弁31A、31Bをそれぞれ介装し、三方弁31A、31Bの切り換え操作により新剤使用運転又は回収運転と再送剤使用運転とを切り換える。
そして、図7に示す塗料ミスト捕集装置の運転においては、最初に新剤使用運転を行い、新剤使用運転により新鮮粉剤Pを一定量供給した後は再送剤使用運転に切り換えて再送剤使用運転を行い、使用済粉剤P´の再利用により使用済粉剤P´の塗料ミスト含有割合が増加し、塗料ミストの捕集に受入ホッパ17中の使用済粉剤P´が使用困難となった際に再送剤使用運転を回収運転に切り換え使用済粉剤P´を回収装置に回収し、回収運転の後又は回収運転に並行して再び新剤使用運転を行うといったサイクルが繰り返される。
このように、上記塗料ミスト捕集装置では、再送剤使用運転による使用済粉剤P´の再利用により被処理空気中の塗料ミストの捕集において使用済粉剤P´を効率的に使用し新剤の使用量を低減するが、それでも新剤使用運転は頻繁に行われるので、供給装置26から粉剤ノズル11へ送る新鮮粉剤Pの枯渇を防ぐために定期的に供給タンク32を粉剤充填状態にする必要があり、その手段として、一般に、新鮮粉剤Pを収容した粉剤容器から供給タンクに対し粉剤を直接こぼし入れる、又は、粉剤容器と供給タンクとを配管等により接続し、粉剤容器から配管等を経由して供給タンク32に新鮮粉剤を供給するといった
手段が採られていた。
特開2013−166118号公報
しかし、上記従来の供給タンク32を粉剤充填状態にする手段のうち、粉剤容器から供給タンク32に対し新鮮粉剤Pを直接こぼし入れる手段では、粉剤Pを供給タンク32外にこぼしたり、供給タンク32内で粉剤が舞い上がり供給タンク32外に粉剤Pが飛散する虞があり、また、これらを防ぐために、新鮮粉剤Pを収容することで相当の重量である粉剤容器を慎重に操作しなければならず、このため、供給タンク32を粉剤充填状態とするのに手間と労力を要する問題があった。
そして、配管等を経由して供給タンク32に粉剤容器から新鮮粉剤Pを供給する手段では、粉剤Pを供給タンク32外へこぼすといったことを確実に回避できるものの、粉剤容器と供給タンク32とをつなぐ配管や配管を通じて粉剤Pを供給タンク32に搬送する搬送装置など別途装置類が必要となるため、装置コストが嵩むという問題があった。
また、上記塗料ミスト捕集装置のような、供給路25及び排出路22を分岐させて再送路30を設け、この再送路30を通じて受入ホッパ17中の使用済粉剤P´を粉剤ノズル11に供給して粉剤P´を再利用する方式では、再送路30、三方弁31A,31Bだけでなく、三方弁31A,31Bを制御するための制御手段や再送剤使用運転において被処理空気に粉剤P´を安定的に含ませるための粉剤P´の定量供給装置(ロータリーバルブ、ルーツブロワなど)等も必要となるため、粉剤P´の再利用に要する装置の大型化・複雑化は避けられず、また、その装置コストも嵩むといった問題もあった。
特に、粉剤の再利用に要する装置の大型化・複雑化やコストの問題は、装置の小型化・低廉化が必要となる、少量の部材に対し塗装を行う小規模塗装設備に設ける塗料ミスト捕集装置において問題であった。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、供給装置の構成の合理的改良により上記の如き問題を効果的に解消する点にある。
本発明の第1特徴構成は塗料ミスト捕集装置に係り、その特徴は、
塗装室からの排出される被処理空気に含まれる塗料ミストを捕集するフィルタと、
このフィルタに被処理空気を導く導風路に配置されて、この導風路を通過する被処理空気に対し粉剤を噴霧する粉剤ノズルとを備え、
この粉剤ノズルにより噴霧された粉剤を分散状態で含んだ被処理空気を前記フィルタに通過させることで、前記フィルタの表面に粉剤の集積層を形成する状態で被処理空気中の塗料ミストを前記フィルタにより捕集する塗料ミスト捕集装置であって、
前記粉剤ノズルに対し供給路を通じて粉剤を供給する供給装置を設け、
前記供給装置は、着脱自在な供給用容器を装備し、粉剤を収容する供給用容器から粉剤を前記供給装置内に取り込み前記粉剤ノズルに粉剤を供給する構成にし、
前記フィルタの表面から塗料ミスト含有状態の粉剤を落下させて前記フィルタを再生するフィルタ再生手段を設けるとともに、前記フィルタの表面から落下する塗料ミスト含有状態の粉剤を受け入れる受入ホッパを設け、
さらに、前記受入ホッパから排出路を通じて排出される塗料ミスト含有状態の粉剤を回収する回収装置を設け、
前記回収装置は、着脱自在な回収用容器を装備し、この回収用容器中に塗料ミスト含有状態の粉剤を回収する構成にし、
前記回収用容器は、前記供給装置に対しても着脱自在に装備可能とし、
前記供給装置は、前記回収用容器を装備することにより前記回収用容器から塗料ミスト含有状態の粉剤を前記供給装置内に取り込み前記粉剤ノズルに粉剤を供給する構成にし、
前記受入ホッパの上下中間部で内空間を仕切る仕切扉の下部において前記受入ホッパに圧縮空気を導入する圧送手段を設け、
前記仕切扉は、その開き操作により、前記フィルタ再生手段の動作によってフィルタ表面から落下させた又はフィルタ表面から落下させ前記仕切扉の上面に集積させた塗料ミスト含有状態の粉剤を前記仕切扉の下部に落下させて収容するとともに、その閉じ操作により、前記受入ホッパにおける前記仕切り扉の下部を粉剤収容状態で密閉する構成にし、
前記圧送手段により粉剤収容状態且つ密閉状態にある前記仕切り扉の下部において前記受入ホッパに圧縮空気を導入して、この圧縮空気による圧送により塗料ミスト含有状態の粉剤を圧縮空気とともに排出路を通じて前記回収装置に排出する構成にしてある点にある。
つまり、上記構成によれば、供給装置に装備する供給用容器を着脱自在にしてあるため、供給装置に装備した供給用容器中の新鮮粉剤が枯渇した際に、従来のように供給用容器に対し粉剤を直接こぼし入れる、又は、配管等を経由して供給用容器に粉剤を供給するといった手段をとらず、粉剤が枯渇した供給用容器を供給装置から取り外し、新たに粉剤充填状態にある供給用容器を供給装置に装備する手段を採ることにより継続して供給装置から粉剤ノズルに新鮮粉剤を供給させることができる。
この供給装置に対する供給用容器の取り換え操作は、粉剤を供給装置外にこぼしたり、粉剤を飛散させたりといった虞がないので、これらを防ぐための慎重な操作を不要とし、これにより、従来の粉剤を直接こぼし入れる手段に比べ、供給装置が粉剤を充填した供給用容器を装備した状態とするのを容易にすることができる。
また、供給装置への粉剤の供給に別途要する装置類は新たに供給装置に装備する供給用容器のみで済み、配管や搬送装置など別途装置類を要する供給用容器に対し配管等を経由して粉剤を供給する手段に比べ、装置コストを効果的に低減できる。
また、これに加えて、上記構成では、前記フィルタの表面から塗料ミスト含有状態の粉剤を落下させて前記フィルタを再生するフィルタ再生手段を設けるとともに、前記フィルタの表面から落下する塗料ミスト含有状態の粉剤を受け入れる受入ホッパを設け、さらに、前記受入ホッパから排出路を通じて排出される塗料ミスト含有状態の粉剤を回収する回収装置を設け、前記回収装置は、着脱自在な回収用容器を装備し、この回収用容器中に塗料ミスト含有状態の粉剤を回収する構成にし、前記回収用容器は、前記供給装置に対しても着脱自在に装備可能とし、前記供給装置は、前記回収用容器を装備することにより前記回収用容器から塗料ミスト含有状態の粉剤を前記供給装置内に取り込み前記粉剤ノズルに粉剤を供給する構成にしてあるから、次の作用効果も併せて得ることができる。
つまり、回収装置に装備する回収用容器を着脱自在とすることにより、回収用容器が粉剤充填状態となり回収装置が粉剤を回収不能となることを防ぐのに、粉剤充填状態の回収用容器を回収装置から取り外し、空状態の回収用容器を回収装置に装備するのみで済み、このため、回収用容器の粉剤充填状態を解消するため回収用容器中の粉剤を別容器に排出する排出装置等を回収用容器に別途設ける必要がなく、これにより、装置コストを効果的に低減することができる。
また、供給装置に対しても回収用容器を着脱自在に装備可能としてあるから、塗料ミスト含有状態の粉剤を充填する回収用容器を回収装置から取り外した後、取り外した回収用容器を供給用容器と取り換えて供給装置に装備するといった単純な操作により、塗料ミスト含有状態の粉剤を粉剤ノズルに供給して再利用することができる。
さらに、上記構成では、前記受入ホッパの上下中間部で内空間を仕切る仕切扉の下部において前記受入ホッパに圧縮空気を導入する圧送手段を設け、前記仕切扉は、その開き操作により、前記フィルタ再生手段の動作によってフィルタ表面から落下させた又はフィルタ表面から落下させ前記仕切扉の上面に集積させた塗料ミスト含有状態の粉剤を前記仕切扉の下部に落下させて収容するとともに、その閉じ操作により、前記受入ホッパにおける前記仕切り扉の下部を粉剤収容状態で密閉する構成にし、前記圧送手段により粉剤収容状態且つ密閉状態にある前記仕切り扉の下部において前記受入ホッパに圧縮空気を導入して、この圧縮空気による圧送により塗料ミスト含有状態の粉剤を圧縮空気とともに排出路を通じて前記回収装置に排出する構成にしてあるから、次の作用効果も併せて得ることができる。
つまり、粉剤収容状態且つ密閉状態にある前記仕切り扉の下部において前記受入ホッパに圧縮空気を導入するため、圧縮空気が受入ホッパ内で分散したり粉剤が圧縮空気により受入ホッパ上方へ飛散することを防ぎ、円滑に粉剤を回収装置に排出することができる。
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記仕切扉は、その開き操作として前記仕切扉を上方へ動作させることで、前記仕切扉の外周縁と前記受入ホッパの内周との間に隙間を生じさせて、この隙間を通じ塗料ミスト含有状態の粉剤を前記仕切扉の下部に落下させ、
かつ、その閉じ操作として前記仕切扉を下方へ動作させることで、前記隙間を閉じて前記受入ホッパにおける前記仕切り扉の下部を密閉状態にする構成にしてある点にある。
即ち、この構成によれば、仕切扉の上下動作により仕切扉を開閉することができる。
本発明の第3特徴構成は、第1特徴構成に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記フィルタから落下して前記受入ホッパに収容された塗料ミスト含有状態の粉剤を全て前記回収装置へ排出する構成にしてある点にある。
つまり、上記構成によれば、受入ホッパ中の粉剤は全て回収用容器に回収するため、上記従来例のように使用済粉剤の再利用に分岐配管や定量供給装置を用いずに、粉剤充填状態の回収用容器を供給装置に装備することにより塗料ミスト含有状態の粉剤を再利用するから、上記従来例の装置構成に比べ、粉剤の再利用に要する装置を小型且つ簡易にするこ
とができ、また、粉剤の再利用に要する装置コストを効果的に低減できる。
本発明の第4特徴構成は、第1特徴構成に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記回収装置には、前記受入ホッパから排出路を通じて排出される圧縮空気と塗料ミスト含有状態の粉剤とのうち、塗料ミスト含有状態の粉剤のみを前記回収用容器に回送する分離手段を設けてある点にある。
つまり、上記構成によれば、粉剤と圧縮空気とを分離し粉剤のみを回収装置に円滑に回収することができるが、さらに、回収装置に塗料ミスト含有状態の粉剤のみを前記回収用容器に回送する分離手段を設けるから、回収用容器に分離手段を設ける必要がなく、このため、回収用容器を簡素な構成として、その取り扱いを容易にすることができ、これにより、供給装置又は回収装置に対する回収用容器の取り換え操作を一層容易にすることができる。
本発明の第5特徴構成は、第1特徴構成に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記供給装置には、前記供給装置内に取り込んだ粉剤を流動化する供給装置用の流動化手段を設けてある点にある
つまり、上記構成によれば、粉剤を流動化することにより供給装置内で粉剤がスムーズに流れるため、粉剤ノズルへの粉剤の供給を円滑に行うことができる。
本発明の第6特徴構成は、第1特徴構成に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記受入ホッパには、前記受入ホッパ中の塗料ミスト含有状態の粉剤を流動化する受入ホッパ用の流動化手段を設けてある点ある。
つまり、上記構成によれば、粉剤を流動化することにより受入ホッパ内で粉剤がスムーズに流れるため、回収装置への粉剤の排出を円滑に行うことができる。
本発明の第7特徴構成は、第1特徴構成に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記供給用容器がフレキシブルコンテナバッグである点にある。
つまり、上記構成によれば、供給用容器として軽量且つ耐久性の高いフレキシブルコンテナバッグを用い、その取り扱いを容易にすることができ、これにより、供給用容器の取り換え操作を一層容易にすることができ、また、フレキシブルコンテナバッグは安価であるため、装置コストを一層効果的に低減できる。
本発明の第8特徴構成は、第1特徴構成に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記回収用容器がフレキシブルコンテナバッグである点にある。
つまり、上記構成によれば、回収用容器として軽量且つ耐久性の高いフレキシブルコンテナバッグを用い、その取り扱いを容易にすることができ、これにより、供給装置又は回収装置に対する回収用容器の取り換え操作を容易にすることができ、また、フレキシブルコンテナバッグは安価であるため、装置コストを一層効果的に低減できる。
塗装ブースの横断面図 図1におけるII−II線矢視図 流入口の拡大断面図 図3におけるIV−IV線矢視図 図1におけるフィルタ装置の拡大図 粉剤供給系の概略構成図 従来例におけるフィルタ装置の概略全体図
図1は搬送される被塗物Wに対し塗装を行う塗装ブース1を示す。塗装ブース1は被塗物Wの搬送方向(図1における奥行き方向)に複数連設し(例えば4つ、図示しない)、塗装ブースごとに塗装工程を変え、例えば、搬送方向に向かってプライマー工程→ベース工程I→ベース工程II→クリアー工程の順に被塗物Wに対し塗装を行うようにしてある。
なお、各塗装ブースは塗装工程が異なるのみで構成は同一である。
この塗装ブース1は、室内において被塗物W(本例では自動車バンパー)を塗装ガンにより塗装する塗装室2を備え、この塗装室2には被塗物Wを搬送する搬送装置3を装備してある。また、各塗装室2には室内全体に対して温湿度調整した換気用空気SAが天井部2aから供給される。
塗装室2の下方には、排気室4を形成してあり、この排気室4は、塗装室2に対する換気用空気SAの供給に伴い塗装室2から格子床2bを通じて下向きに排出される排出空気EAを受け入れる。
この排出空気EAには塗装室2でのオーバースプレーで生じた浮遊塗料ミストが含まれており、塗装室2の天井部2aから換気用空気SAを供給するのに伴い、ピストン流的に塗装室2の室内空気EAを下方の排気室4へ排出し、これにより、塗装室2において生じる浮遊塗料ミストを迅速かつ確実に塗装室2から排除して、被塗物Wの塗装品質を高く保つとともに塗装室2の作業環境を良好に保つ。
図1に示すように、排気室4の両横外側には、塗料ミスト捕集設備の主要装置であるフィルタ装置5を配置してあり、塗装室2からの排出空気EAを被処理空気とし、その排出空気EAに含まれる塗料ミストを捕集対象物質として、排気室4に流入した塗装室2からの排出空気EAをこれらフィルタ装置5に通過させることで、排出空気EA中に含まれる塗料ミストをフィルタ装置5により捕集して排出空気EAを浄化する。
フィルタ装置5で浄化された排出空気EAは、各フィルタ装置5の上部に接続した排気ダクト6を通じて排気ファン7により外部へ排出(又は、換気用空気SAとして空調機を通じ各塗装室2へそれぞれ還送)する。
図1及び図2に示すように、各フィルタ装置5には、複数のバグフィルタ8を垂下姿勢で並列配置して内装してあり、また、各フィルタ装置5における排気室側の装置側壁を兼ねる排気室4の側壁4aには、塗料ミストを含む排出空気EAを排気室4からフィルタ装置5に導入してバグフィルタ8に導く導風路として、横幅方向に延びる横偏平形状の2つの流入口10を形成してあり、これら2つの流入口10はそれらの横幅方向(図1における奥行き方向)に一列に並べて形成してある。
即ち、各フィルタ装置5の上部に接続した排気ダクト6を通じて排気ファン7により付与される吸引力により、被処理空気としての排出空気EAを排気室4から横偏平形状の流入口10を通じ各フィルタ装置5に流入させてバグフィルタ8に通過させ、これにより、捕集対象物質である排出空気EA中の塗料ミストをバグフィルタ8により捕集する。
捕集対象物質である塗料ミストは粘着性を有することから、各フィルタ装置5の2つの流入口10には夫々、粉剤ノズル11を装備してあり、この粉剤ノズル11により、流入口10を通過する排出空気EAに粉剤Pを混合する。
つまり、粉体状の粉剤Pを混合した排出空気EAをバグフィルタ8に通過させることにより、バグフィルタ8の表面に粉剤Pの集積層としての粉剤層(粉剤Pからなる被覆層)を形成し、この集積層に塗料ミストを捕捉させる形態で排出空気EA中の塗料ミストをバグフィルタ8により捕集する。
なお、この塗料ミスト捕集により粉剤層は排出空気EA中の塗料ミストが分散状態で混じった粉剤Pの集積層になる。
フィルタ装置5の夫々における横偏平形状の2つの流入口10は、被塗物1の搬送方向に並べた状態で排気室4の両側壁4a夫々の下端部に形成してあり、これにより、各塗装室2から各排気室4に下向きに流入する排出空気EAは、図中矢印で示す如くブース横幅方向で大きく2流に分流し、そして、それら2流の排出空気EAは、ブース長手方向において均一な気流状態を保ちながら、排気室両側壁4a夫々の下端部に位置する流入口10に向かい排気室4内を斜行して排気室4の底壁4b近くで各フィルタ装置5の流入口10に偏りなく吸入される。
図3に示すように、フィルタ装置5の各流入口10における上壁部には、流入口10の横幅方向視(塗装ブース長手方向視)において下向きに開口する断面形状の滞留用凹部12を形成してあり、この滞留用凹部12は、流入口10の横幅方向に連続させた状態で各流入口10の全幅にわたって形成してある。
流入口10における排出空気EAの通過方向において、滞留用凹部12の上流側の端縁部は、排気室4の側壁4aに連なる縦姿勢の上流側垂れ壁12aにし、同様に、この滞留用凹部12の下流側端縁部は、縦姿勢の下流側垂れ壁12bにしてある。
また、流入口10の下壁部には、上壁部の滞留用凹部12に対して対向し、かつ、流入口10における排出空気EAの通過方向において下流側ほど低くなる傾斜底13を形成してあり、この傾斜底13も流入口10の横幅方向に連続させた状態で各流入口10の全幅にわたって形成してある。
そして、流入口10における排出空気EAの通過方向において、傾斜底13の上流側端縁部は、滞留用凹部12の上流側垂れ壁12aに向かって立ち上がる縦姿勢の上流側立上り壁13aにしてある。
各流入口10は全体として上壁部の滞留用凹部12と下壁部の傾斜底13と両側壁部とからなる筒構造にしてあり、滞留用凹部12の上流側垂れ壁12aとその下方に位置する傾斜底13の上流側立上り壁13aとの間を筒構造の上流側開口10aとし、滞留用凹部12の下流側垂れ壁12bとその下方に位置する傾斜底13の下流側端縁部13bとの間を筒構造の下流側開口10bとしている。
また、この筒構造において、下流側垂れ壁12bは上流側垂れ壁12aより低位置に配置し、これにより、下流側開口10bは上流側開口10aより低位にしてある。
このような構造にした流入口10において、粉剤ノズル11は、各流入口10の長手方向である横幅方向の中央箇所から滞留用凹部12の奥部内面に向けて粉剤Pを搬送用空気Aとともに噴出する状態に配置してある。
つまり、流入口10における排出空気EAの流れが滞留用凹部12の下向き開口の近傍を通過する状況の下で、上記の如く粉剤ノズル11により滞留用凹部12の奥部内面に向けて粉体状の粉剤Pを搬送用空気Aとともに噴出することにより、図中塗り潰しの矢印で示す如く粉剤Pを伴う空気流の適当時間にわたる渦流的な滞留を滞留用凹部12において生じさせる。
そして、この渦流的な滞留による攪拌を伴いながら噴出粉剤Pを滞留用凹部12において流入口10の横幅方向へ拡散させ、その拡散した粉剤Pを滞留用凹部12の下向き開口から流入口10における排出空気EAの通過流に徐々に取り込ませる状態にし、これにより、排出空気EAに対し粉剤Pを流入口10の横幅方向において均一な分散状態で混合する。
また、滞留用凹部12の上流側垂れ壁12a及び下流側垂れ壁12bの夫々により滞留用凹部12における拡散状態の粉剤Pを空気流とともに下向きに案内し、これにより、粉剤Pを流入口10の高さ方向(短辺方向)についても効果的に分散させる。
さらに、下流側垂れ壁12bによる案内で形成した下向き流により流入口10における排出空気EAの通過流を適度に斜め下向きに向き変化させて、排出空気EAの通過流に取り込んだ粉剤Pの一部を傾斜底13の下流側部分に至らせ、このように傾斜底13の下流側部分に至らせた粉剤Pを、上流側立上り壁13aの影響で傾斜底13上に形成される渦流的な滞留により傾斜底13上に拡げた状態に保持し、これにより、粉剤層を傾斜底13上に安定的に形成して、傾斜底13への塗料ミストの付着も防止する。
そしてまた、上記の如く流入口10の筒構造における下流側開口10bを上流側開口10aよりも低位置にすることで、流入口10を斜め下向きに通過させた排出空気EAを斜め下向きから上向きへ大きく向き変化させて上方のバグフィルタ8に向わせるようにし、このことでも、排出空気EAに混合した粉剤Pの排出空気EA中での拡散を一層促進する。
フィルタ装置5の各流入口10についてさらに詳述すると、滞留用凹部12には、その上底部を形成するほぼ水平姿勢の上底壁面12cを備えさせるとともに、排出空気通過方向の上流側ほど低くなる傾斜姿勢で上底壁面12cの排出空気通過方向における上流側端と上流側垂れ壁12aの基端とにわたる上流側傾斜底壁面12d、並びに、排出空気通過方向の下流側ほど低くなる傾斜姿勢で上底壁面12cの排出空気通過方向における下流側端と下流側垂れ壁12bの基端とにわたる下流側傾斜底壁面12eを備えさせてある。
粉剤ノズル11の噴出口11aは、流入口10における排出空気EAの通過方向において滞留用凹部12の中央部よりも下流側寄りの位置に配置してあり、具体的には、この噴出口11aは、粉剤P及び搬送用空気Aを滞留用凹部12の下流側傾斜底壁面12eに沿わせる状態で、滞留用凹部12の奥部内面(即ち、上底壁面12c)に向けて斜め上向きに噴出する状態に配置してある。
即ち、粉剤ノズル11から下流側傾斜底壁面12eに沿わせて斜め上向きに噴出した粉剤P及び搬送用空気Aを、上底壁面12c、上流側傾斜底壁面12d、並びに、上流側垂れ壁12aの夫々により案内することで、滞留用凹部12の下向き開口近くを通過する排出空気EAの流れとも相俟って、前述の渦流的な滞留域を滞留用凹部12における上流側部分において効果的に生じさせ、これにより、流入口10における排出空気EAの通過流に粉剤Pを混入する箇所を滞留用凹部12の上流端側へ偏らせて、混入後の粉剤Pの拡散時間を極力大きく確保する。
滞留用凹部12の上流側傾斜壁面12dにおける上流側垂れ壁12aの近傍箇所には、下方に向かって滞留用凹部12内に突出する拡散補助突起12fを備えさせてあり、この拡散補助突起12fの下方への突出寸法は、上流側垂れ壁12aの下方への延出寸法より十分に小さくしてある。
即ち、上記の如く渦流的な滞留域を滞留用凹部12における上流側部分において効果的に生じさせることにおいて、粉剤ノズル11から噴出した粉剤P及び搬送用空気Aの一部を上流側傾斜底壁面12dによる案内下において拡散補助突起12fに衝突させることで、粉剤Pの流入口横幅方向への拡散を助長し、これにより、渦流的な滞留による攪拌を伴う滞留用凹部12での粉剤Pの流入口横幅方向へ拡散をさらに効果的に促進する。
なお、この拡散補助突起12fは、流入口10の横幅方向において粉剤ノズル11の配置箇所に対応する箇所にのみ設ける形態、あるいは、粉剤ノズル11の配置箇所に対応する箇所から流入口横幅方向へ連続に延びる状態に設ける形態のいずれを採用してもよい。
図3及び図4に示すように、粉剤ノズル11には、縦姿勢の三角板状体からなる拡散補助具11Xを取り付けてあり、この拡散補助具11Xは、その上半部が排出空気通過方向で下流側垂れ壁12bを貫通して滞留用凹部12の内部に突出する状態に、かつ、下半部が下流側垂れ壁12bの下方で排出空気通過方向に延びる状態に配置してある。
拡散補助具11Xの前縁部ea(即ち、三角板状体の排出空気通過方向における上流側板縁部)は、排出空気通過方向の上流側に向かって尖るナイフエッジ構造にしてあり、また、この拡散補助具11Xの下縁部ebも下方側に向かって尖るナイフエッジ構造にしてある。
この拡散補助具11Xは、その存在により、流入口10における通過排出空気EA、及び、滞留用凹部12において粉剤Pを伴う状態で渦流的に滞留する空気を、流入口10の横幅方向における一方側と他方側とへの向き変化を伴う状態で分流し、この分流に伴う通過排出空気EA及び渦流的滞留空気の向き変化により、滞留用凹部12での粉剤Pの流入口横幅方向への拡散を一層促進し、また、粉剤Pを滞留用凹部12から排出空気EAの通過流に取り込ませる過程での粉剤Pの拡散も促進する。
拡散補助具11Xは、流入口10における上部側にのみ配置してあり、これにより、流入口10の上部側では排出空気EAを向き変化を伴う状態で分流させながらも、流入口10の全体としては通過排出空気EAの流入口部横幅方向での均一性及び一体性を極力良好に維持する。
また、この拡散補助具11Xは、粉剤ノズル11の噴出口11aと同様、排出空気EAの通過方向において滞留用凹部12の中央部より下流側寄りに配置してあり、これにより、拡散補助具11Xより上流側の箇所で滞留用凹部12から排出空気EAの通過流に粉剤Pを十分に取り込ませて、そのように粉剤Pを十分に取り込んだ後の通過排出空気EAに対して拡散補助具11Xを分流作用させるようにしてある。
各フィルタ装置5の内部には、バグフィルタ8どうしの間に位置させた垂れ壁状の横流れ防止板14を設け、この横流れ防止板14によりフィルタ装置5内の上部での気流の横流れを防止することで、各バグフィルタ8の表面に対する粉剤Pの堆積を均等化して、各バグフィルタ8に形成する粉剤層を均一化する。
また、各フィルタ装置5の内部において、装置側壁4a,5aとバグフィルタ群との間など、上昇気流に乗って粉剤Pが上昇し易い箇所には、水平姿勢の返し板15を複数段にわたって設け、これら返し板15により粉剤Pの素通り的な上昇を抑止することでも、各バグフィルタ8に形成する粉剤層を均一化する。
またさらに、各フィルタ装置5には、バグフィルタ8に対して排出空気EAの通過方向とは逆向きの逆洗状態で圧縮空気をパルス的に作用させる剥離装置16を装備してあり、この剥離装置16を適時作動させることで、塗料濃度がある程度高くなったバグフィルタ表面の粉剤層をバグフィルタ8から剥離させ下方へ落下させる。
そして、図2、図5(a)に示すように、各フィルタ装置5の内部においてバグフィルタ8の下方で流入口10の下流側開口10bより低い装置底部には、逆錐形状の2つの受入ホッパ17を2つの流入口10に対し各別に対応させてブース長手方向に並べた状態に配置してあり、これら受入ホッパ17によって剥離装置16の作動によりバグフィルタ表面から剥離し落下した塗料ミスト含有状態の粉剤P´を受け入れる。
受入ホッパ17には、その上下中間部で内空間を仕切る仕切扉としてカバー18を設け、このカバー18は上に凸の略椀状で且つ受入ホッパ17の内周に隙間なく収まり受入ホッパ17におけるカバー18下部の空間17aを密閉状態にする構成にしてある。また、このカバー18は上下動可能とし、カバー18を開状態と閉状態とに切り換え可能にしてある。具体的には、図5(b)に示すように、カバー17の開き操作としてカバー18を受入ホッパ17の上方へ動作させることにより、カバー18の外周縁と受入ホッパ17の内周との間に隙間を生じさせた開状態とし、カバー18の閉じ操作としてカバー18を受入ホッパ17の下方へ動作させることにより、カバー18の外周縁が受入ホッパ17の内周に隙間なく収まり受入ホッパ底部17aを密閉状態にする閉状態とする。
上記した剥離装置16の動作はこのカバー18が閉状態にあるときに行い、これにより、バグフィルタ表面から剥離し落下した塗料ミスト含有状態の粉剤P´を一度カバー18の上面に集積し、その後カバー18を開状態に切り換えることによりカバー18の外周縁と受入ホッパ17の内周との間に生じた隙間からカバー18の上面に集積した粉剤P´を落下させ受入ホッパ17におけるカバー18下部の空間17aに粉剤P´を収容する。
また、受入ホッパ17におけるカバー18下部の空間17aには、塗料ミスト含有状態の粉剤P´を各フィルタ装置5ごとに設けた回収装置23に排出する排出路22を接続するとともに、カバー18下部の空間17aに圧縮空気CAを導入し、この圧縮空気CAにより粉剤P´を排出路22を通じ回収装置23に圧送する圧送手段19を設けてある。
この圧送手段19による粉剤P´の圧送は、受入ホッパ17におけるカバー18下部の空間17aに粉剤P´を収容した後、カバー18を再度閉状態へと切り換えた粉剤収容状態且つ密閉状態にあるカバー18下部の空間17aに対し行い、これにより、圧縮空気CAが受入ホッパ17内で分散したり粉剤P´が圧縮空気CAにより受入ホッパ17の上方へ飛散することを防ぎながら、円滑に粉剤P´を回収装置22に排出する。
また、受入ホッパ17の入口部には、流入口10の下流側開口10bより低い位置で受入ホッパ17を上方から覆う状態に配置したグレーチング構造やルーバ構造などの舞い上がり防止具20を設けてあり、この舞い上がり防止具20は、上方のバグフィルタ8から落下する塗料ミスト含有状態の粉剤P´の下方への通過は許容しながら、受入ホッパ17に堆積した使用済粉剤P´が流入口10からの流入空気流により舞い上げられることを防止する。
またさらに、受入ホッパ17におけるカバー18より上方の内壁には、塗料ミスト含有状態の粉剤P´を空気振動により流動化する受入ホッパ用の流動化手段21を設けてあり、カバー18下部の空間17aに粉剤P´が円滑に落下するようにしてある。
図2、図6(a)〜(c)に示すように、回収装置23には、回収装置23に排出路22を通じて導入される塗料ミスト含有状態の粉剤P´と圧送手段19による圧縮空気CAとを分離する分離手段23aを設けるとともに、フレキシブルコンテナバッグからなる回収用容器24を装備してあり、この回収用容器24に分離手段23aにより圧縮空気CAと分離した塗料ミスト含有状態の粉剤P´を回収するようにしてある。なお、図2において、回収装置23と後述の供給装置26は紙面の都合上縮小して記載してある。
また、回収用容器24は回収装置23に対し着脱自在としてあり、回収用容器24が粉剤充填状態となった場合には、粉剤充填状態となった回収用容器24を回収装置23から取り外し、新たに空状態の回収用容器24を回収装置23に装備することにより、継続して回収装置23により塗料ミスト含有状態の粉剤P´を回収する(図示しない)。
図2、図6(a)〜(c)に示すように、粉剤ノズル11への新鮮な粉剤Pの供給は、供給路25を通じて各フィルタ装置5ごとに設けた供給装置26により行う。具体的には、供給装置26に新鮮な粉剤Pを収容するフレキシブルコンテナバッグからなる供給用容器27を装備してあり、供給装置26は、粉剤取出手段26aにより供給用容器27から粉剤Pを取り出し、マイクロバッチフィーダーなどの定量供給手段26bにより粉剤Pをエジェクタなどの空気搬送手段26cに向けて供給し、供給路25を通じて空気搬送手段26cから供給される搬送用空気Aにより粉剤Pを粉剤ノズル11に空気搬送する。
また、供給装置26には、粉剤取出手段26aにより供給用容器27から取り出した粉剤Pを空気振動により流動化する供給装置用の流動化手段26dを設けてあり、定量供給手段26bから空気搬送手段26cに粉剤Pが円滑に供給されるようにしてある。
またさらに、供給用容器27は供給装置26に対し着脱自在にするとともに、回収用容器24も供給装置26に対し着脱自在に装備可能としてあり、供給用容器27中の粉剤Pが枯渇した、又は、少なくなった場合には、図6(c)に示すように、供給用容器27を取り外した供給装置26に対し、塗料ミスト含有状態の粉剤P´を回収した回収用容器24を装備することにより、供給装置26から塗料ミスト含有状態の粉剤P´を粉剤ノズル11に供給して粉剤P´を再利用する。
このように塗料ミスト含有状態の粉剤P´を再利用するのに、供給装置26に塗料ミスト含有状態の粉剤P´を回収した回収用容器24を装備する方法をとることにより、従来のような供給路25及び排出路22を分岐させて再送路30を設け、この再送路30を通じて受入ホッパ17中の塗料ミスト含有状態の粉剤P´を粉剤ノズル11に供給して粉剤P´を再利用する方法のように別途再送路30や受入ホッパ17中の粉剤P´を搬送する定量搬送装置などを必要とすることなく、粉剤P´の再利用に要する装置構成を小型且つ簡易にしてある。
なお、供給装置26に塗料ミスト含有状態の粉剤P´を回収した回収用容器24を装備し、粉剤P´を再利用する場合も、流動化手段26dによって粉剤取出手段26aにより供給用容器27から取り出した粉剤P´を空気振動により流動化し、定量供給手段26bから空気搬送手段26cに粉剤P´が円滑に供給されるようにしてある。
〔別実施形態〕
本実施形態では、供給用容器27及び回収用容器24がそれぞれフレキシブルコンテナバッグであるものを示したが、これに限定されず、どのような素材、形状のものであってもよい。
本実施形態では、供給用容器27中の粉剤Pが枯渇した、又は、少なくなった場合には、供給用容器27を取り外した供給装置26に対し、塗料ミスト含有状態の粉剤P´を回収した回収用容器24を装備するものを示したが、これに限定されず、供給用容器27を供給装置26から取り外し、新たに粉剤充填状態の供給用容器27を供給装置26に装備することにより、継続して供給装置26から粉剤Pを粉剤ノズル11に供給可能にしてもよい。
上記のような供給用容器27の取り換えといった方法をとれば、粉剤を供給装置外にこぼしたり、粉剤を飛散させたりといった虞がない状態で、且つ、別途配管等の装置類を用いず、継続して供給装置26から粉剤ノズル11に粉剤Pを供給できる。
また、供給用容器27は回収装置23にも着脱自在に装備可能としてもよく、回収用容器24が粉剤充填状態となった場合には、粉剤充填状態となった回収用容器24を回収装置23から取り外し、空状態の供給用容器27を回収装置23に装備するようにしてもよい。
さらに、各供給装置26及び各回収装置23に対し別途供給用容器27及び回収用容器24を用意することなく、用意する供給用容器27は各供給装置26に対し1つとするとともに、用意する回収用容器24も各回収装置23に対し1つとし、供給用容器27中の粉剤Pが枯渇した、若しくは、少なくなった場合、又は、回収用容器24が粉剤充填状態となった場合に、供給装置26に装備した供給用容器27と回収装置23に装備した回収用容器24とを取り換えて、供給装置26に回収装置23から取り外した回収用容器24を装備し、回収装置23に供給装置26から取り外した供給用容器27を装備するようにし、これにより、供給装置26から塗料ミスト含有状態の粉剤P´を粉剤ノズル11に供給して粉剤P´を再利用するとともに、継続して回収装置23により塗料ミスト含有状態の粉剤P´を回収するようにしてもよい。
本実施形態では、供給用容器27中の粉剤Pが枯渇した、若しくは、少なくなった場合、又は、回収用容器24が粉剤充填状態となった場合に、供給用容器27及び回収用容器24を他の回収用容器24と取り換える方法を示したが、供給用容器27を供給装置26から取り外した後、取り外した供給用容器27に別場所にて粉剤Pを供給し、再度供給装置26にこの供給用容器27を装備する方法、又は、回収用容器24を回収装置23から取り外した後、取り外した回収用容器24から別場所にて塗料ミスト含有状態の粉剤P´を回収し、再度回収装置23にこの回収用容器24を装備する方法をとってもよい。
本実施形態では、供給装置26及び回収装置23をそれぞれ各フィルタ装置5ごとに設けたものを示したが、これに限定されず、1つの供給装置26により複数のフィルタ装置5に粉剤Pを供給するようにしてもよく、1つの回収装置23に対し複数のフィルタ装置5から塗料ミスト含有状態の粉剤P´を排出するようにしてもよい。
本実施形態では、塗料ミスト含有状態の粉剤P´を再利用するのに、供給装置26に塗料ミスト含有状態の粉剤P´を回収した回収用容器24を装備する方法のみを用いたが、これに限らず、図7のように供給路25及び排出路22を分岐させて再送路30を設け、この再送路30を通じて受入ホッパ17中の塗料ミスト含有状態の粉剤P´を粉剤ノズル11に供給して粉剤P´を再利用する方式を用いてもよい。
本実施形態では、受入ホッパ17をその上下中間部で内空間を仕切る仕切扉として上に凸の略椀状で且つ受入ホッパ17の内周に隙間なく収まるカバー18を設けたが、これに限定されず、カバー18に代えて水平方向に開閉するスライドドアなどを設けてもよい。
粉剤P,P´の搬送に用いる搬送用ガスA、CAは、外気や温湿度調整した空気あるいは不活性ガスなど種々のガスを用いることができる。
本発明はガス中における粘着性物質の捕集が必要な各種分野において利用することができる。
2 塗装室
EA 被処理空気
8 フィルタ
10 流入口(導風路)
P 粉剤
11 粉剤ノズル
25 供給路
26 供給装置
27 供給用容器
P´ 塗料ミスト含有状態の粉剤
16 剥離手段(フィルタ再生手段)
17 受入ホッパ
22 排出路
23 回収装置
24 回収用容器
21、26d 流動化手段
18 カバー(仕切扉)
CA 圧縮空気
19 圧送手段
23a 分離手段

Claims (8)

  1. 塗装室からの排出される被処理空気に含まれる塗料ミストを捕集するフィルタと、
    このフィルタに被処理空気を導く導風路に配置されて、この導風路を通過する被処理空気に対し粉剤を噴霧する粉剤ノズルとを備え、
    この粉剤ノズルにより噴霧された粉剤を分散状態で含んだ被処理空気を前記フィルタに通過させることで、前記フィルタの表面に粉剤の集積層を形成する状態で被処理空気中の塗料ミストを前記フィルタにより捕集する塗料ミスト捕集装置であって、
    前記粉剤ノズルに対し供給路を通じて粉剤を供給する供給装置を設け、
    前記供給装置は、着脱自在な供給用容器を装備し、粉剤を収容する供給用容器から粉剤を前記供給装置内に取り込み前記粉剤ノズルに粉剤を供給する構成にし、
    前記フィルタの表面から塗料ミスト含有状態の粉剤を落下させて前記フィルタを再生するフィルタ再生手段を設けるとともに、前記フィルタの表面から落下する塗料ミスト含有状態の粉剤を受け入れる受入ホッパを設け、
    さらに、前記受入ホッパから排出路を通じて排出される塗料ミスト含有状態の粉剤を回収する回収装置を設け、
    前記回収装置は、着脱自在な回収用容器を装備し、この回収用容器中に塗料ミスト含有状態の粉剤を回収する構成にし、
    前記回収用容器は、前記供給装置に対しても着脱自在に装備可能とし、
    前記供給装置は、前記回収用容器を装備することにより前記回収用容器から塗料ミスト含有状態の粉剤を前記供給装置内に取り込み前記粉剤ノズルに粉剤を供給する構成にし、
    前記受入ホッパの上下中間部で内空間を仕切る仕切扉の下部において前記受入ホッパに圧縮空気を導入する圧送手段を設け、
    前記仕切扉は、その開き操作により、前記フィルタ再生手段の動作によってフィルタ表面から落下させた又はフィルタ表面から落下させ前記仕切扉の上面に集積させた塗料ミスト含有状態の粉剤を前記仕切扉の下部に落下させて収容するとともに、その閉じ操作により、前記受入ホッパにおける前記仕切り扉の下部を粉剤収容状態で密閉する構成にし、
    前記圧送手段により粉剤収容状態且つ密閉状態にある前記仕切り扉の下部において前記受入ホッパに圧縮空気を導入して、この圧縮空気による圧送により塗料ミスト含有状態の粉剤を圧縮空気とともに排出路を通じて前記回収装置に排出する構成にしてある塗料ミスト捕集装置。
  2. 前記仕切扉は、その開き操作として前記仕切扉を上方へ動作させることで、前記仕切扉の外周縁と前記受入ホッパの内周との間に隙間を生じさせて、この隙間を通じ塗料ミスト含有状態の粉剤を前記仕切扉の下部に落下させ、
    かつ、その閉じ操作として前記仕切扉を下方へ動作させることで、前記隙間を閉じて前記受入ホッパにおける前記仕切り扉の下部を密閉状態にする構成にしてある請求項1記載の塗料ミスト捕集装置。
  3. 前記フィルタから落下して前記受入ホッパに収容された塗料ミスト含有状態の粉剤を全て前記回収装置へ排出する構成にしてある請求項1記載の塗料ミスト捕集装置。
  4. 前記回収装置には、前記受入ホッパから排出路を通じて排出される圧縮空気と塗料ミスト含有状態の粉剤とのうち、塗料ミスト含有状態の粉剤のみを前記回収用容器に回送する分離手段を設けてある請求項1記載の塗料ミスト捕集装置。
  5. 前記供給装置には、前記供給装置内に取り込んだ粉剤を流動化する供給装置用の流動化手段を設けてある請求項1記載の塗料ミスト捕集装置。
  6. 前記受入ホッパには、前記受入ホッパ中の塗料ミスト含有状態の粉剤を流動化する受入ホッパ用の流動化手段を設けてある請求項1記載の塗料ミスト捕集装置。
  7. 前記供給用容器がフレキシブルコンテナバッグである請求項1記載の塗料ミスト捕集装置。
  8. 前記回収用容器がフレキシブルコンテナバッグである請求項1記載の塗料ミスト捕集装置。
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