JP5828698B2 - 管状部材の検査用治具 - Google Patents
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Description
また、従来は、タンクのノズルのようなごく一部だけを補修した場合であっても、タンク全体の水張り検査を行っていたので、非常に不経済であった。
しかしながら、特許文献1の技術は、ノズルに雄ネジが形成されていない既設のタンクには治具を適用することができない。また、駆動源や空気ボンベはタンクの外に設置しなければならないので、これらをタンク内のキャップやゴム袋に接続するために非常に長いフレキシブルワイヤや空気チューブが必要となる。そのため、治具自体の取り扱いも煩雑になる。
前記管状部材に検査用流体を流入させるための流入口を有し、かつ前記管状部材を前記タンク本体の外部側で密閉する外閉鎖部材と、
前記管状部材に挿入されるとともに、長手方向の一端部に前記内閉鎖部材が連結され、長手方向の他端部に前記外閉鎖部材が着脱可能に連結される連結部材と、を備え、
前記外閉鎖部材に、その長手方向に沿って第1筒部と、中間板と、第2筒部が設けられており、
前記第1筒部の一端がシール部材を介して前記管状部材に連結され、前記中間板が前記第1筒部の他端に固定され、前記第2筒部の一端が前記中間板に固定され、前記第2筒部の他端に当該他端を密閉する閉止板が取りはずし可能に装着され、前記連結部材は前記中間板と内閉鎖部材とを連結していることを特徴とする。
この構成によれば、連結部材の第1連結部と外閉鎖部材の第2連結部とを連結すると同時に、内閉鎖部材のシール部材を密閉部位に圧接することができる。
これにより、第1連結部と第2連結部との連結で連結部材を管軸方向に移動させる構成を容易に実現することができる。
このような構成によって、タンク本体の内部側における管状部材の端部を内閉鎖部材によって直接的に密閉することができる。
この構成によれば、タンク本体の内部側における管状部材の端部をその周囲を含めて内閉鎖部材によって密閉することができる。そのため、例えば、管状部材とタンク本体との接合部(溶接部)に対しても漏洩の有無を検査することができる。
この構成によれば、内閉鎖部材のシール部材が管状部材の内周面に嵌合されるので、タンク本体の外部側から管状部材の内部にシール部材を挿入することが可能となる。したがって、シール部材を管状部材に装着するためにタンク本体の内部に作業者が入り込む必要が無く、検査用治具の装着をより容易に行うことができる。
管状部材に配管や圧力計等の他の部品を装着するためのフランジ部が設けられている場合には、外閉鎖部材にフランジ部に連結される被連結部を設けることによって、管状部材に対して外閉鎖部材を取り付けるための加工が不要となる。したがって、既設のタンクに対して本発明の検査用治具を適用することが可能となる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る検査用治具10が装着されたタンク11の正面図である。タンク11は、高圧ガスや液化ガス等の気体や液体を収容することが可能であり、タンク本体14と、このタンク本体14の外周面に設けられたノズル(管状部材)12と、マンホール13とを備えている。ノズル12は、例えば、配管や圧力計を装着するために使用される。マンホール13は、作業者がタンク本体14の内部に入るために使用される。
本発明の検査用治具10は、例えば、ノズル12の外周面を補修した場合等に、その補修部分100からの漏洩の有無を検査するためにノズル12に対して装着される。ノズル12は、その下端部がタンク本体14に形成された取付孔15に挿入され、タンク本体14の内部に僅かに突出している。ノズル12の外周面とタンク本体14の内面及び外面とは溶接部16によって接合されている。またノズル12は、下部側が厚肉で上部側が薄肉に形成され、上端部には径方向外方に突出するフランジ部17が形成されている。このフランジ部17は、運転時に配管や圧力計等を接続するために用いられる。
なお、図2において、流入管39とボルト36及びナット37とは、同一平面状に位置するように記載されているが、実際には、ボルト36をフランジ部17及びフランジ部34に挿入することができるように周方向において位置がずらされている。
第2筒部33は、第1筒部31よりもやや内径及び外径が大きな筒形状に形成されている。第2筒部33の下端は、中間板32の上面に溶接等によって固定されている。第2筒部33の上端には、径方向外方へ突出するフランジ部42が設けられている。
締結ナット28は、第2筒部33内に配置されており、内部に雌ネジ部(第2連結部)を有している。そして、締結ナット28は、中間板32の挿通孔41に挿通された連結部材21の上端部に螺合し、外閉鎖部材20と連結部材21とを着脱可能に連結する。
以上により、ノズル12は、タンク本体14の内部側からも外部側からも密閉された状態となる。そして、流入管(流入口)39から検査用流体を所定の圧力で供給し、所定の時間圧力が保持されているかどうかを調べることによってノズル12から漏洩の有無を検査することができる。
また、検査用治具10は、内閉鎖部材19及び連結部材21をタンク本体14の内部側から装着する必要はあるものの、連結部材21と外閉鎖部材20との連結はタンク11の外部側から行うことができる。したがって、ノズル12に対する検査用治具10の装着を容易に行うことができる。
本実施の形態の検査用治具10は、内閉鎖部材19の構造が第1の実施の形態とは異なっている。すなわち、本実施の形態の内閉鎖部材19は、第1の実施の形態の押さえ板22(図2参照)の代わりに、一側部が開口する椀形状に形成された被覆部材48を備えている。具体的に、この被覆部材48は、底壁46と、この底壁46の外周から立ち上がる周壁47とを有している。そして、被覆部材48は、タンク本体14の内部に突出するノズル12の端部をその周囲を含んで被覆するように配置される。また、本実施の形態のシール部材23は、被覆部材48の周壁47の端面と、タンク本体14の内面との間に介装される。なお、被覆部材48の周壁47の端面は、タンク本体14の内面形状に沿った形状に形成される。したがって、例えば、タンク本体14の内面が湾曲している場合には、周壁47の端面もその形状に沿った湾曲形状に形成される。
上述の第1、第2の実施の形態の検査用治具10は、内閉鎖部材19及び連結部材21をタンク本体14の内部から装着する必要があった。しかしながら、第3の実施の形態の検査用治具10は、内閉鎖部材19及び連結部材21をタンク本体14の外部側から装着することが可能なように構成されている。
本実施の形態は、上述の第3の実施の形態と同様に、検査用治具10をタンク本体14の外部側から装着することができるように構成したものである。
本実施の形態の内閉鎖部材19は、第3の実施の形態と同様に、ノズル12の内周面に嵌合されるシール部材23を備えている。このシール部材23は、連結部材21の下端部に回転可能に連結されている。ノズル12の下端部には、シール部材23の下面外周部を下側から受ける突縁部56が形成されている。
ただし、本実施の形態では、ノズル12に突縁部56を予め形成しておかなければならず、その分、タンク11の製造コストが増大する。したがって、この点においては、上記第3の実施の形態の方がより有利である。
例えば、本発明は、図1に示されるような円筒型のタンクに限らず、球形等の他の形状のタンクのノズル(管状部材)に対しても使用することができる。
また、外閉鎖部材20と連結部材21との連結は、雄ネジ部と雌ネジ部(締結ナット28)によって行われているが、当該連結によって連結部材21を上下方向に移動させることができれば、他の構成(例えばレバー操作によって連結部材を引き上げつつ外閉鎖部材20に固定する構成等)を採用することもできる。
また、ノズル12のフランジ部17と外閉鎖部材20のフランジ部34との連結、本体部26のフランジ部42と閉止板27との連結は、ボルト36,44やナット37,45からなる締結具に代えて、クランプ具を使用してもよい。
11: タンク
12: ノズル
19: 内閉鎖部材
20: 外閉鎖部材
21: 連結部材
23: シール部材
24: 雄ネジ部(第1ネジ部)
28: 締結ナット(第2ネジ部)
34: フランジ部(被連結部)
39: 流入管(流入口)
48: 被覆部材
Claims (7)
- タンク本体の内外を連通する管状部材を前記タンク本体の内部側で密閉する内閉鎖部材と、
前記管状部材に検査用流体を流入させるための流入口を有し、かつ前記管状部材を前記タンク本体の外部側で密閉する外閉鎖部材と、
前記管状部材に挿入されるとともに、長手方向の一端部に前記内閉鎖部材が連結され、長手方向の他端部に前記外閉鎖部材が着脱可能に連結される連結部材と、を備え、
前記外閉鎖部材に、その長手方向に沿って第1筒部と、中間板と、第2筒部が設けられており、
前記第1筒部の一端がシール部材を介して前記管状部材に連結され、前記中間板が前記第1筒部の他端に固定され、前記第2筒部の一端が前記中間板に固定され、前記第2筒部の他端に当該他端を密閉する閉止板が取りはずし可能に装着され、前記連結部材は前記中間板と内閉鎖部材とを連結していることを特徴とする管状部材の検査用治具。 - 前記連結部材が、第1連結部を有し、
前記外閉鎖部材が、前記第1連結部に連結されるとともに、当該連結に伴って前記連結部材を前記管状部材の管軸方向へ移動させる第2連結部を有し、
前記内閉鎖部材が、前記第1連結部と前記第2連結部との連結に伴う前記連結部材の移動によって密閉部位に圧接されるシール部材を有している、請求項1に記載の管状部材の検査用治具。 - 前記第1連結部と前記第2連結部とが、互いに螺合可能なネジによって構成されている請求項2に記載の管状部材の検査用治具。
- 前記内閉鎖部材が、前記タンク本体の内部側における前記管状部材の端面に対向する押さえ部材と、当該押さえ部材と前記端面との間に介装される前記シール部材と、を有している、請求項2又は3に記載の管状部材の検査用治具。
- 前記内閉鎖部材が、一側部が開口した椀形状に形成され、かつ前記タンク本体の内部側において前記管状部材の端部をその周囲も含めて被覆する被覆部材と、この被覆部材の開口端面と前記タンク本体の内面との間に介装される前記シール部材と、を有している、請求項2又は3に記載の管状部材の検査用治具。
- 前記内閉鎖部材は、前記管状部材の内周面に嵌合し、かつ前記第1連結部と前記第2連結部との連結に伴う前記連結部材の移動によって管軸方向に圧縮されて前記管状部材の内周面に圧接される前記シール部材を有している請求項2又は3に記載の管状部材の検査用治具。
- 前記タンク本体の外部側の前記管状部材の端部には、部品取付用のフランジ部が設けられており、前記外閉鎖部材は、前記フランジ部に連結される被連結部を有している請求項1〜6のいずれかに記載の管状部材の検査用治具。
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