JP5828644B2 - 粉末浴用化粧料 - Google Patents

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本発明は、水素化マグネシウムを含有する粉末浴用化粧料に関する。
水素化マグネシウムは、マグネシウムの金属原子間の隙間に水素を保持してなる化合物であり、下記式(1)の反応式に従って水と反応して水素を放出しながら分解する。
MgH+2HO→Mg(OH)+2H…(1)
水素化マグネシウムを製造する方法には種々あるが、例えば下記特許文献1や特許文献2に開示されている方法によって、効率的に製造することが可能となっている。
水素化マグネシウムを水と反応させるとその水には気体水素が溶存し、酸化還元電位(ORP)が還元側にシフトして、抗酸化能が付与された機能水(水素水)となる。皮膚老化防止、酸化ストレスの減少、成人病予防、アンチエージングによる健康維持など、幅広い分野での応用が期待されている。
このような機能性を有する水素水をスキンケア用品として利用することも試みられている。例えば、下記特許文献3には、肌に直接接触するスキンケア用品あるいは生活用水に、ORPがORP=0.80−0.047pH以下で、皮膚のORPと同等、またはそれ以下の還元性を付与することを特徴とするスキンケア用品あるいは生活用水に皮膚のエージング(老化)抑制または予防効果を付与する方法が開示されている。また、下記特許文献4には、水素化アルカリ土類金属等の水素化合物の粉末が、ポリエチレングリコール、キシリトール、トレハロース等の水溶性化合物に包埋されてなる水素発生剤が開示されており、これを化粧水や入浴剤に用いることが記載されている。
特許第4083786号公報 特許第4425990号公報 特開2000−119161号公報 特許第4384227号公報
しかしながら、水素化マグネシウムは水と反応するため、湿気などによっても徐々に分解してしまい、水素化マグネシウムの機能を安定に発現させ難いという問題があった。
本発明の目的は、長期間保存しても水素化マグネシウムの機能が安定に発現される粉末浴用化粧料を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明者らが鋭意研究した結果、以下の発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の粉末浴用化粧料は、水素化マグネシウムと吸湿用成分とを含有することを特徴とする。
本発明の粉末浴用化粧料によれば、その吸湿用成分が水素化マグネシウムに接触しようとする水分を排除するので、湿気などによって水素化マグネシウムが徐々に分解してしまうことを防ぎ、長期間保存しても水素化マグネシウムの機能を安定に発現させることができる。
本発明の粉末浴用化粧料においては、前記水素化マグネシウムは、その平均粒径が10〜120μmに微粒子化されたものであることが好ましい。
これによれば、水素化マグネシウムは他の水素化アルカリ土類金属に比べて比較的水との反応が遅いが、微粒子化してその表面積が大きくとられているので、酸などで反応を促進しなくても、水、お湯又は含水化粧料前駆物等の含水物と合わせたときに、好適な水素発生を実現することができる。また使用時の水素化マグネシウムのざらつき感も緩和される。
本発明の粉末浴用化粧料においては、水分量が10%を超えないように調製されたものであることが好ましい。
これによれば、粉末浴用化粧料の固有の水分によって水素化マグネシウムが分解されるのを抑えることができる。例えば入浴用に用いるものとして、硫酸塩、ナトリウム、炭酸塩などの無機塩を用いることがあるが、組み合わせによっては、水分があると固結したり、ガスなどを発生し、変質したりするといった欠点があるところ、これを抑えることができる。
本発明の粉末浴用化粧料においては、更に、チンピ(ミカンの皮)、トウガラシ、高麗ニンジン、生姜、当帰、及びヨモギからなる群から選ばれた少なくとも1種の粉末を含有することが好ましい。
これによれば、これらによる血行促進効果と水素化マグネシウムにより生成する水素水による血行促進効果との相乗効果が期待できる。
本発明の粉末浴用化粧料においては、更に、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウム、及びミョウバンからなる群から選ばれた少なくとも1種の無機塩の粉末を含有してもよい。また、更に、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、及びセスキ炭酸ナトリウムからなる群から選ばれた少なくとも1種の炭酸塩の粉末を含有してもよい。
本発明の粉末浴用化粧料は、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化カリウム、酸化ナトリウム、酸化マグネシウム、酸化第二鉄、酸化カルシウム、及びこれらを含有する岩石組成物からなる群から選ばれた少なくとも1種の粉末を0.005〜5重量%含有することが好ましい。また、前記吸湿用成分を1〜99重量%含有することが好ましい。
本発明の粉末浴用化粧料によれば、その吸湿用成分が水素化マグネシウムに接触しようとする水分を排除するので、湿気などによって水素化マグネシウムが徐々に分解してしまうことを防ぎ、長期間保存しても水素化マグネシウムの機能を安定に発現させることができる。
本発明の粉末浴用化粧料は、水素化マグネシウムを含有する化粧料であって、水、お湯又は含水化粧料前駆物等の含水物と合わせて機能水(水素水)を発生させるために使用される化粧料である。水素化マグネシウムは下記式(1)の反応式に従って水と反応して水素を放出しながら分解する。
MgH+2HO→Mg(OH)+2H…(1)
本発明に用いられる水素化マグネシウムは、その入手方法に特に制限はないが、例えば特許第4083786号公報や、特許第4425990号公報に開示されている方法によって、効率的に製造することが可能となっている。
具体的には、特許第4083786号公報に開示されているように、マグネシウムを主成分とする原料粉体を、封入容器内に封入した水素ガス雰囲気中に保持しておき、その封入容器内の水素ガス雰囲気の圧力を所定圧力に維持しつつ、その封入容器内の水素ガス雰囲気の温度を、単体のマグネシウム及び水素分子が化合して水素化マグネシウムが生成する反応と逆反応との平衡曲線上の前記所定圧力に対応する温度よりも高温で、且つその温度からの温度差が所定値以内である温度に、所定の第1期間維持することによって、前記原料粉体表面の被膜を除去し、次に、その封入容器内の水素ガス雰囲気の温度を、室温へ戻さずに、前記平衡曲線上の前記所定圧力に対応する温度よりも低温で、且つその温度からの温度差が所定値以内である温度に、所定の第2期間維持することによって、前記原料粉体から水素化マグネシウムを製造する。この方法によれば、水素化率の高い水素化マグネシウムを効率的に製造することができる。また、特許第4425990号公報に開示されているように、粉体原料のかわりに、マグネシウムを主成分とする薄片を複数集積して圧縮した圧縮物を作成し、これを水素ガス雰囲気中で水素ガスとを反応させてもよい。この方法によれば、マグネシウムを主成分とする薄片から製造するので、粉塵爆発を起こす可能性がある粉体原料から製造する方法に比べて、より安全に、水素化率の高い水素化マグネシウムを効率的に製造することができる。
なお、水素化率とは、MgH分子量26とMgの分子量24に従って理想的に吸蔵され得る水素量に対する百分率であり、水素化マグネシウムの製造時に水素吸蔵前後の質量を測定して、下記式(2)のようにして求められる。
上記の方法などにより得られる水素化マグネシウムは、通常その水素化率は70〜100%程度、より好ましくは90〜100%程度であり他の水素吸蔵合金と比べても高く、化学的劣化に対しても安定であり、輸送、供給、貯蔵等の作業性の面でも扱いやすく、非常に優れた水素吸蔵体である。ただし、水と反応性を有するので長期にわたると湿気などによって徐々に分解してしまうという問題がある。
そこで本発明の粉末浴用化粧料は、上記水素化マグネシウムを含有するとともに吸湿用成分を含有せしめる。吸湿用成分としては、水分を吸収する作用を有するものを含有すればよく、例えば、シリカ、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸銅、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、アルミナ、五酸化二リン、珪藻土、ゼオライトなどを含有することが挙げられる。特にシリカ、硫酸ナトリウムが好適に用いられる。
本発明の粉末浴用化粧料においては、水素化マグネシウムの平均粒径は10〜120μmであることが好ましく、20〜80μmであることがより好ましい。平均粒径が大きいと表面積が低下する結果、水との反応による水素発生速度が低下する傾向があり、また水素化マグネシウムのざらつき感が残ってしまう傾向がある。平均粒径が小さすぎると微粒子化による静電気の増大や濡れ性の低下から、水、お湯又は含水化粧料前駆物等の含水物と合わせたときに表面に浮いてしまい溶存水素量を増加させにくくなる傾向がある。具体的には、水深約20cmの40℃の水槽中に、水1リットルに対して前記水素化マグネシウムを2.5mgの割合で添加したとき、30分後の溶存水素量が0.01mmol/L以上、より好ましくは0.03mmol/L以上となり、且つ、浮上しないような粒径とされていることが好ましい。なお、水素化マグネシウムの平均粒径を求める測定方法としては、粉末X線回折装置によって観察される回折ピーク形状の解析から粒径値を見積もる方法が簡便であり、好ましく用いられる。微粒子化は公知の方法で行えばよく特にその装置、方法等に制限はない。例えばジェットミルや高圧ガスの超微粉砕機などを用いることができる。また、乳鉢での粉砕なども簡易な方法として用いられる。
本発明の粉末浴用化粧料は、水分量が10%を超えないように調製されたものであることが好ましく、水分量が7.5%を超えないように調製されたものであることがより好ましく、5%を超えないように調製されたものであることが最も好ましい。水分量の測定は例えば次のようにして行うことができる。すなわち精秤した試料5gを蒸発皿に入れ、105℃に保たれた送風式恒温槽中で3時間乾燥した後、その試料の質量を再度測定し、下記式(3)により算出する。
なお、本発明の粉末浴用化粧料にエタノール等の揮発性成分が配合されるときにはその成分の配合量の値に基づいてその揮発による減量を補正した値を上記水分量とする。
本発明の粉末浴用化粧料は、上記水素化マグネシウムを0.005〜10重量%含有することが好ましく、0.01〜5重量%含有することがより好ましい。また、上記吸湿用成分を1〜99重量%含有することが好ましく、1〜80重量%含有することがより好ましく、10〜60重量%含有することが最も好ましい。また、その吸湿用成分は水素化マグネシウムと同程度の粒径であることが好ましい。具体的には平均粒径が10〜120μmであることが好ましく、20〜80μmであることがより好ましい。
本発明の粉末浴用化粧料においては、水素化マグネシウムにより生成する水素水による血行促進効果との協同的作用効果を付与することを目的として、更に、チンピ(ミカンの皮)、トウガラシ、高麗ニンジン、生姜、当帰、及びヨモギからなる群から選ばれた少なくとも1種の粉末を含有するようにしてもよい。この場合、水分量が10%を超えないもの又はそのように調製されたものを用いることが好ましく、水分量が7.5%を超えないもの又はそのように調製されたものを用いることがより好ましく、5%超えないもの又はそのように調製されたものを用いることが最も好ましい。また、1000μm以下に微粉砕した粉末であることが好ましい。
本発明の粉末浴用化粧料には、上記の基本成分以外に、公知の添加物やその他の成分を適宜配合することができる。例えば、エタノール等のアルコール類、非イオン界面活性剤、多糖類、低分子糖類、天然油脂、乳化剤、香料などが例示される。
さらに本発明の粉末浴用化粧料は、上記組成物に加えて、安定性を考慮する必要があるが化粧料中の水分量を考慮して、たとえば、無機塩類、無機酸類、有機酸類、油脂類、粘結剤類、多価アルコール類、保湿剤、植物粉末および生薬類(エキス、粉末)等の成分を適宜配合することができる。
具体的には、本発明の浴用化粧料は、以下の成分を含むことができる:
1)無機塩類
ホウ酸、ほう砂、硫酸マグネシウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カルシウム、硫酸アンモニウム、チオ硫酸ナトリウム、リン酸水素カルシウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、リン酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸カルシウム、硫黄、尿素、セスキ炭酸ナトリウムおよびミョウバン等。
2)無機酸類
メタケイ酸およびホウ酸等。
3)有機酸類
安息香酸、クエン酸、フマル酸、酒石酸、リンゴ酸およびサリチル酸等。
4)油脂類
オリーブ油、大豆油、アーモンド油、ひまし油、やし油、パーム油、タートル油、ヌカ油、ホホバ油、ミンク油、卵黄油、スクワラン、アボガド油、ラノリン、流動パラフィン、白色ワセリン、DHAおよびEPA等。
5)粘結剤類
カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ナトリウム塩、カゼイン、ぺクチン、デンプン、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ローカストビーンガム、カラギナン、寒天、カーボポールおよびグルコマンナン等。
6)多価アルコール類、保湿剤
グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、ポリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ビタミンC及びその誘導体、加水分解シルク、コラーゲン、コンドロイチン及びその蛋白複合体、グリチルリチンおよびその誘導体等。
7)香料類
ラベンダー油、ジャスミン油、ローズ油、レモン油、オレンジ油、ハッカ油、タイム油、ショウブ油、ウイキョウ油、スギ油、ヒバ油、ヒノキ油、バラ油、ユーカリ油、カンファー、ペパーミント油、スペアミント油、ゲラニオール、ミカン油、トウヒ、シトロネロール等の天然及び合成香料等。
8)植物粉末および生薬類(エキス、粉末)
レモンの皮、海藻、スピルリナ、クロロフィル、ドナリエラ、ヒノキ、ヒバ、米ヌカ、シュウブ、ショウキョウ、カンゾウ、トウヒ、ハッカ、ケイヒ、ウバイ、ドクダミ、モモノハ、カミツレ、アロエ、ジャスミン、ローズヒップ、ラベンダー、グァバ、オウゴン、クコ、レイシ、ニワトコ、アシタバ、ウコギ、ゴボウ、カンゾウ、コウカ、ゲンノショウコ、ショウキョウ、トウガラシ等の粉砕物およびその水溶性または油溶性抽出液。
さらに、本発明の粉末浴用化粧料は、上記のもの以外にも、必要に応じて、殺菌剤、界面活性剤、ビタミン類、アミノ酸および医薬品、医薬部外品、並びに化粧品用タール系色素等を適宜含むことができる。
本発明の粉末浴用化粧料は、任意の濃度で使用することができる。通常、浴用化粧料は、浴槽のお湯150〜220lに対し25g〜30g程度の使用量が一般的である。また、浴用化粧料に鉱石を含有する場合、入浴時の水中の鉱石濃度は、通常1ppb〜20,000ppmである。したがって、本発明の粉末浴用化粧料は、たとえば入浴時に、二酸化ケイ素を主成分とする組成物の濃度が1ppb〜20,000ppm(2重量%)の濃度となるように使用することができる。たとえば、本発明の浴用化粧料は、実施例に示したように、250mgの組成物を含有する25gの浴用化粧料を180Lの湯に混合することにより、使用することができる
本発明の粉末浴用化粧料は、アルミ包装、ビニル包装、紙包装や、不活性ガス封入等によって湿気を遮断するように包装された状態で使用者に提供されるように調製されていることが好ましい。また使用時に包装から取り出して、水、お湯又は含水化粧料前駆物等の含水物と合わせて化粧料として用いるように調製されていることが好ましい。なお、なお本発明において含水化粧料前駆物とは、水素化マグネシウムと反応するための水を含有し、本発明の粉末浴用化粧料と組み合わされて所望の化粧料とされるように調製されたものを意味する。
本発明の粉末浴用化粧料が適用される化粧料としては、全身用、半身用、足用、腕用の浴用化粧料や浴用剤等が挙げられる。例えば、浴用剤としては、水素化マグネシウムが浴用水1リットルに対して0.5〜125mg、より好ましくは2.5〜50mg添加されるように調製して用いることが好ましい。
以下に例を挙げて本発明について具体的に説明するが、これらの例は本発明の範囲を限定するものではない。
<製造例1>
特許第4425990号公報に開示されている方法にてインゴット形状の水素化マグネシウム(水素化率90〜95%)を調製し、これをミル機で粗く砕いて0.1mm程度に粉砕し、さらにジェットミルで微粉砕化した。得られた水素化マグネシウムの粒径は、粉体X線回折装置を用いた解析によると60μmであった。
<試験例1>
製造例1で得られた水素化マグネシウムを用いてお湯に添加したときの溶存水素量の変化を以下のようにして測定した。
すなわち、熱帯魚用の水槽(横60cm×縦30cm×奥行き40cm)に水道水のお湯50L(水深20cm)を入れ、ヒーターで水温を40℃に保ち浴槽モデルとした。これに上記水素化マグネシウムの0.125gを入れ、50cm長のプラスチック定規で2往復撹拌した。その後、水流は特に起こさずに静置して、水素化マグネシウムを入れた時間から0、15、30、60、120、180分後の溶存水素濃度を測定した。計測には溶存水素計「Micro-sensor Multi-Meter(H2 sensor)」(UNISENSE社製)を用い、その電極を水槽内のお湯に入れたままにして、時間ごとの計測値を観測した。なお、室内は特に換気は行わず、設置してある空調で温度湿度の管理を行った。試験は日時をかえて計8回行った。
表2には計8回の試験の結果を示す。
その結果、水素化マグネシウムを入れてから0〜15分の間に溶存水素量が平均で0.036mmol/L程度に増加し、その後も時間の経過とともに溶存水素量が徐々に増加した。
<実施例1>(浴用剤)
製造例1で得られた水素化マグネシウムを用いて下記表1の配合で浴用剤を製造し、常法に従いアルミ包装した。
この浴用剤25gをアルミ包装より取り出してお湯200Lに入れて使用したところ、入浴中の皮膚に対する感触が良く、刺激も無く、入浴後の肌につや、しっとり感(保湿性)を与え美肌効果に優れていた。また保温効果(温まり感)も優れていた。
<試験例2>
製造例1で得られた水素化マグネシウムを用いて下記表3の上段の配合で粉末浴用化粧料を製造し、常法に従いアルミ包装した。
得られた粉末浴用化粧料の保存安定性試験を行った。具体的には60℃、4日間保管後の包装アルミ内空気の膨張性についての良否、40℃、6ヶ月間保管後の粉末の流動性についての良否、40℃、6ヶ月間保管後の粉末の固まりの無さについての良否を、◎:きわめて良好、○:良好、△:若干悪い、×:悪い、の4段階で評価した。
その結果、表3の下段に示すように、硫酸ナトリウムを98重量%配合した実施例2や50重量%配合した実施例3〜6では、いずれの評価についても保存安定性がきわめて良好であった。また、炭酸水素ナトリウムを98質量%配合した比較例1に比べて、その炭酸水素ナトリウムの50質量%を硫酸ナトリウム50重量%で置換した実施例7のほう保存安定性が良好であった。また、炭酸ナトリウムを98質量%配合した比較例2に比べて、その炭酸ナトリウムの50質量%を硫酸ナトリウム50重量%で置換した実施例8のほうが保存安定性が良好であった。また、炭酸カルシウムを98質量%配合した比較例3に比べて、その炭酸カルシウムの50質量%を硫酸ナトリウム50重量%で置換した実施例9のほうが保存安定性が良好であった。また、セスキ炭酸ナトリウムを98質量%配合した比較例4に比べて、そのセスキ炭酸ナトリウムの50質量%を硫酸ナトリウム50重量%で置換した実施例10のほうが保存安定性が良好であった。
したがって、硫酸ナトリウムによって、水素化マグネシウムを含有する粉末浴用化粧料の保存安定性を改善できることが明らかとなった。
<試験例3>
製造例1で得られた水素化マグネシウムを用いて下記表4の上段の配合で粉末浴用化粧料を製造し、常法に従いアルミ包装した。
得られた粉末浴用化粧料の水分量(乾燥減量)を常法に従い測定した。具体的には、105℃に保たれた送風式恒温槽中で3時間乾燥して、下記式(3)により算出した。
また、上記試験例2と同様の保存安定性試験を行った。具体的には60℃、4日間保管後の包装アルミ内空気の膨張性についての良否、40℃、6ヶ月間保管後の粉末の流動性についての良否を、◎:きわめて良好、○:良好、△:若干悪い、×:悪い、の4段階で評価した。
その結果、表4の下段に示すように、実施例11では水分量が3.5%であり、保存安定性がきわめて良好であった。また、実施例11の配合に近く水分量が10%である実施例12でも保存安定性は良好であった。それに比べて、実施例11,12の配合に近いが水分量が11.2%である比較例5、6では、包装アルミ内空気の膨張が認められ、また粉末の流動性も悪くなってしまった。一方、別の配合態様の実施例13〜16においては、水分量が2.8〜4.8%程度に調製されており、いずれも保存安定性はきわめて好ましいか又は良好であった。
したがって、水分量を所定値以下に調製することによって、水素化マグネシウムを含有する粉末浴用化粧料の保存安定性を改善できることが明らかとなった。

Claims (6)

  1. 平均粒径10〜120μmの微粒子状の水素化マグネシウムと、シリカ、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸銅、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、アルミナ、五酸化二リン、珪藻土、及びゼオライトからなる群から選ばれた1種又は2種以上の吸湿用成分とを含有し、水分量が10%を超えないように調製され、酸による水素発生促進剤を含まないことを特徴とする粉末浴用化粧料。
  2. 更に、塩化ナトリウム、塩化カリウム、及びミョウバンからなる群から選ばれた少なくとも1種の無機塩の粉末を含有する請求項1記載の粉末浴用化粧料。
  3. 更に、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、及びセスキ炭酸ナトリウムからなる群から選ばれた少なくとも1種の炭酸塩の粉末を含有する請求項1又は2記載の粉末浴用化粧料。
  4. 更に、チンピ(ミカンの皮)、トウガラシ、高麗ニンジン、生姜、当帰、及びヨモギからなる群から選ばれた少なくとも1種の粉末を含有する請求項1〜3のいずれか1つに記載の粉末浴用化粧料。
  5. イ酸アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化カリウム、酸化ナトリウム、酸化マグネシウム、酸化第二鉄、酸化カルシウム、及びこれらを含有する岩石組成物からなる群から選ばれた少なくとも1種の粉末を0.005〜5重量%含有する請求項1〜4のいずれか1つに記載の粉末浴用化粧料。
  6. 前記吸湿用成分を1〜99重量%含有する請求項1〜5のいずれか1つに記載の粉末浴用化粧料。
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