JP5828411B2 - 孫の手 - Google Patents

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Description

本発明は、孫の手および薬品塗布具に関する。
高齢になると、体の柔軟性が失われるため、背中などの手の届きにくい部位にかゆみを感じて掻く場合に、孫の手が利用されている。また、加齢だけでなく、障がいや事故などにより、肩や肩甲骨などの関節の可動領域の狭い人においても、同様に、孫の手を利用して背中などを掻くことが行われている。たとえば、特許文献1はこのような器具を開示している。
特に高齢者では、老人性皮膚掻痒症が起きやすくなり、皮膚のかゆみを感じることが多くなる。このような場合や、背中に筋肉痛を感じたりした場合などでは、適切な薬品を塗布することが望ましい。特許文献2は、一端に掻く部分を設け、他端に薬品容器を保持する部分を設けて、かゆい部分を掻くほか、市販の薬品を保持して、手の届きにくい背中等の患部に薬品を塗布できるようにした孫の手を開示している。
特開平11−104196号公報 特開2006−280833号公報
しかしながら、上記した特許文献2のものは、薬品容器の底部付近でクランプするものであるため、背中などの目に見えない部分に塗布する場合、塗布面と容器を保持する箇所が離れており、馴れない人には操作がしづらく、また、塗布面を支点として倒れやすく、筋力の低下した高齢者などには扱いづらいものであった。また、塗布面の軸が底面の軸に対して傾いているタイプの薬品容器は使用しづらかった。
さらに、特許文献1、2のものは、使用時の本体部が略直線状であるため、加齢により関節の可動領域がさらに狭くなった人や、事故等で極度に関節の可動領域が狭くなった人にとっては、腕が十分に上がりにくいため利用しにくいものであった。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、掻痒部の他に容器保持部を有し、馴れない人にも習熟を要することなく使用可能であり、多くの種類の薬品容器を使用することができるとともに、軟膏剤タイプの薬品の塗布も可能な孫の手を提供すること、および、携行しやすく、加齢などによってさらに腕が上がりにくくなった人にも使い勝手のよい孫の手を提供すること目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明は、全体の略中央でヒンジ部を介して連結される第1本体部と第2本体部とからなり、使用時には少なくとも2つのいずれかの所定の角度で、該第1本体部と該第2本体部とを固定でき、該第1本体部の一端に掻痒部を有し、該第2本体部の他端に薬品容器を保持する容器保持部を有した孫の手において、前記容器保持部は、薬品容器のキャップ装着用の雄ねじ部を挿通して保持するとともに、
前記他端に、前記第2本体部から略直角に突出する、先端が半円筒状の突出部を有し、 該突出部を覆う繊維シート部材の両端側をはさんで固定することを特徴とする。
この構成によれば、背中に手の届きにくい人でも、掻痒部により背中の痒みを解消できるほか、薬品保持部により、薬品を手の届かない背中等に塗布することができる。また、容器保持部は、薬品容器のキャップ装着用の雄ねじ部を挿通して保持するため、塗布面と皮膚とは安定した関係を保つことができ、薬品塗布を容易に行なうことができるという効果を奏する。
さらに、全体の略中央でヒンジ部を介して連結される第1本体部と第2本体部とからなり、使用時には少なくとも2つのいずれかの所定の角度で、第1本体部と第2本体部とを固定できるものとすることができるから、以下のような使い方ができる
すなわち、ヒンジ部を介して連結されるので、折りたたみ可能なものとすることができ、携行に適するものとできるほか、少なくとも2つのいずれかの所定の角度で第1本体部と第2本体部とを固定できるので、身体の自由が利きにくくなった人でも、使いやすい角度で固定して使用することができ、掻痒部または薬品容器を保持した薬品保持部を背中等に作用させ、かゆみを解消したり、薬品を塗布したりすることができる。
さらにまた、他端に、第2本体部から略直角に突出する、先端が半円筒状の突出部を有するものとし、かつ該突出部を覆う繊維シート部材の両端側をはさんで固定することができる。このため、布またはティッシュペーパーなどの繊維シート部材を、ゴムバンドなどを利用して固定すれば、軟膏剤タイプの薬品を背中等に塗布することができる。
好適な態様において、突出部を他端の側に引き出し、第2本体部との間に繊維シート部材の両端側を重ねた状態ではさんで固定するものとすることができる。この構成によれば、布またはティッシュペーパーなどを他部材なしに固定可能なものとすることができ、軟膏剤タイプの薬品を背中等に塗布することができる。
好適な態様において、容器保持部は、穴と押圧部材を有し、穴に薬品容器の雄ねじ部を挿通し、押圧部材にて押圧固定するものとすることができる。この構成によれば、薬品容器を確実に固定することができ、また、簡単な操作で薬品容器を着脱できるものとすることができる。
好適な態様において、掻痒部は、半径の異なる3つの球形面からなり、もっとも半径の大きな球形面を下段に、つぎに半径の大きな球形面を中段に、もっとも半径の小さな球形面を上段に配した三重構造を有し、上段の球形面と中段の球形面との半径の比は1:7から1:10であるものとすることができる。
この構成によれば、掻痒部が皮膚に接する場合、上段に配置されたもっとも半径が小さな球形面と共に、中段に配置された2番目に半径の大きな球形面が接するようにすることができるので、もっとも半径が小さな球形面に、過度に力がかかることを防ぐことができ、皮膚に傷が付くことを防ぐことができる。また、このことにより、もっとも半径が小さな球形面の半径を小さなものとすることができるため、筋力が低下した人による弱い力であっても、皮膚に適度な刺激を与えることができ、確実にかゆみを解消することができる。また、下段に配置されたもっとも半径が大きな球形面は、掻痒部が皮膚の面上を移動する際に、皮膚が受ける力がなだらかに増加、減少するため、引っかかりにくくなり、皮膚を傷つけることがない。また、掻痒部が傾いて接したとしても、片当りして皮膚を傷つけることがない。
本発明によれば、薬品容器を保持する部分を薬品容器の塗布面近傍の雄ねじ部としたことにより、動きが安定し、薬品を塗りやすいものとすることができる。また、塗布面の軸が容器底面の軸に対して傾いているタイプの容器を使用することができる。さらに、薬品容器の保持部近傍には半円筒状の突出部があり、該突出部を覆うように布またはティッシュペーパーなどの繊維シート部材の両端側をはさむことにより簡単に固定することができるから、軟膏剤タイプの薬品を背中等に塗布する際に、繊維シート部材の交換が容易で好都合である。
また、全体の略中央でヒンジ部を介して連結される第1本体部と第2本体部とからなり、使用時には少なくとも2つのいずれかの所定の角度で、該第1本体部と該第2本体部とを固定できる構成であって、折りたたむことができるため、旅行などの外出に際して、携行しやすいものとすることができる。また、所定の角度で固定できるため、高齢者や事故等のケガの後遺症により、手が上がりにくくなった人にも使いやすいものとすることができる。
使用時の状態を表す斜視図である。 折りたたんだ状態を表す斜視図である。(a)は主に第1本体部から見た図であり、(b)は主に第2本体部から見た図である。 主要部品を表す分解図である。 第1本体部と第2本体部の回動の様子を示す側面図である。 掻痒部の側面の一部を拡大して示す図である。 ラッチと受け溝の関係を表す模式図である。 薬品容器をキャップを外した状態で示す図である。 薬品容器を装着した様子を示す図である。 別の使用方法を示す図である。 容器保持部の変形例を示す図である。 突出部の変形例を示す図である。
以下、本発明の孫の手の具体的な実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1〜図4に示すように、本発明の孫の手1は、第1本体部2と第2本体部3とからなり、略中央で折りたたむことができる。また、第1本体部2と第2本体部3との位置関係を、所定の角度で固定できるようになっている。
第1本体部2には、一端側に掻痒部4が設けられており、他端側にヒンジ部5が設けられている。掻痒部4は、孫の手として使用される場合に皮膚に接する部分であり、図5に示すように、凸状球形面4aと、下部突起4bと、上部突起4cとからなる三重構造を有している。
この場合の三重構造とは、もっとも半径の大きな球形面(凸状球形面4a)を下段に、つぎに半径の大きな球形面(下部突起4b)を中段に、もっとも半径の小さな球形面(上部突起4c)を上段に配した構造である。
さらに詳しく述べると、凸状球形面4a上には、凸状球形面4aより半径の小さい球形面状の下部突起4bが複数(19個)設けられている。さらに各下部突起4bには、凸状球形面4aから見た最上部に、下部突起4bより半径の小さい球形面状の上部突起4cが設けられている。本実施形態では、凸状球形面4aを約SR25[mm]、下部突起4bを約SR1.3[mm]、上部突起4cを約SR0.16[mm]、上部突起4cの下部突起4bに対する突出量を0.07[mm]として構成した。この場合、上段の球形面である上部突起4cと中段の球形面である下部突起4bとの半径の比は、約1:8.1であるが、1:7から1:10であればよい。
図1、2に示したように、第2本体部3には、一端側に容器保持部6と突出部8と溝9が設けられており、他端側にヒンジ部7が設けられている。容器保持部6には、穴6aと固定部材6bがあり、後述するように薬品容器12が固定できるようになっている。なお、本実形態では、第1本体部2、第2本体部3の長さを、それぞれ略300[mm]として構成した。したがって、孫の手1は、全体として、一端に掻痒部4を有し、他端に容器保持部を有し、図1のように第1本体部2と第2本体部3との相互の角度を180度としたとき、全長は略600[mm]程度となる。
第1本体部2のヒンジ部5と、第2本体部3のヒンジ部7について説明する。ヒンジ部5、7は、第1本体部2と第2本体部3とを、図4に示すように、相互の角度を約0度から約180度の範囲で回動可能に結合している。図2に示すように、ヒンジ部5には、受け溝10があり、ヒンジ部7にはラッチ11があって、受け溝10とラッチ11とで、ラッチ構造を形成し、ラッチ11の先端が受け溝10に入り、第1本体部2と第2本体部3との相対的な動きを規制することにより、全体が所定の角度で固定される。
図4に実線で示したときのラッチ11と受け溝10の関係を図6(a)、(b)に示した。これは、第2本体部3に対して第1本体部2を90度の角度で固定しようとするときのものである。なお、ラッチ11の周囲の第2本体部3は、煩雑となるため省略してある。図6に示したように、受け溝10は、受け溝10a〜受け溝10eの5つが設けられ、それぞれ第1本体部2と第2本体部3とを、受け溝10aが0度、受け溝10bが90度、受け溝10cが120度、受け溝10dが150度、受け溝10eが180度に固定するためのものである。
したがって、図4に実線で示した状態は、図6(b)に示したように、ラッチ11の先端が受け溝10bに入っている場合である。また、図1の状態は、ラッチ11の先端が受け溝10eに入っている場合であり、図2の状態は、ラッチ11の先端が受け溝10aに入っている場合である。
ラッチ11は、図2(b)に示すように、第2本体部3の表面に一部が露出し、この面に滑り止めのための複数の溝が設けてあり、指を掛けられるようになっている。図6(a)において、ラッチ11は、不図示の指により先端が受け溝10から退避させられており、この状態では、第1本体部2と第2本体部3とは、相互の角度を約0度から約180度の範囲で自由に回動する。ラッチ11はコイルばねで加圧されており、指を放すと矢印で示した方向に移動し、先端が受け溝10bに入り、図6(b)に示した状態となり、第1本体部2と第2本体部3の相互の角度は固定される。
容器保持部6は、図7(a)、(b)に示したような液体状の薬品を入れた薬品容器12を保持するために設けられており、薬品容器のキャップを装着するための雄ねじ部14を保持するようになっている。
図1〜3に示す穴6aは、薬品容器12の雄ねじ部14を挿通し、固定部材6bを第2本体部3内に置かれた2つのコイルばね6cで加圧し、薬品容器の雄ねじ部14を一方向から押圧して穴6a内に固定する。図8に図7(a)の薬品容器を固定した様子を示す。本実施形態では、穴6aはφ27[mm]とした。
突出部8は後述するように、軟膏やゲル状の薬品を塗布する際に使用する部分であり、突出部8は、第2本体部3から略直角に突出し、の先端は、R2.5〜R5程度の半円筒面となっている。溝9は、突出部8にティッシュペーパーや綿布をかぶせて固定する際、ゴムバンドを収めるために使用する。
なお、材質については、特に限定しないが、金属や、合成樹脂が利用できる。特に量産には、合成樹脂を射出成形により製造すれば、安価に生産することができる。
(使用方法)
使用方法について述べる。初期状態を図2のように折りたたんだ状態とする。この状態では、受け溝10とラッチ11とによるラッチ構造により、第1本体部2と第2本体部3との位置関係は、相互の角度を0度に固定された状態であり、携行する際、バッグの中などで開いたりしないようになっている。
使用する際は、第2本体部3の表面に露出したラッチ11を、指で容器保持部6側へスライドして受け溝10aから退避させ、固定状態を解除する。するとヒンジが可動状態となり、第1本体部2と第2本体部3とを開くことができる。開いたら、所定の角度で、ラッチ11をいずれかの受け溝10内に入れ、固定する。
本実施形態では、図4に示すように、使用時に、90度、120度、150度、180度の4箇所の角度が選択できる。これは、図6(a)、(b)に示した受け溝10b〜10eの位置によるもので、受け溝10の設け方により、他の角度であってもよい。
孫の手として使用する場合は、第1本体部2と第2本体部3とを開いて、所定の角度に固定したのち、第2本体部3等の任意の部分を手で握り、掻痒部4を背中などの掻きたい部位に接触させて使用する。
掻痒部4は、前述のように三重構造を有している。皮膚は柔らかく、弾力があるため、弱い力で押し当てた場合であっても、図5示す上部突起4cだけでなく、下部突起4bも皮膚に接する。このため、かゆみが解消されずに、より強い力で孫の手1を皮膚に接触させようとした場合であっても、下部突起4bによって、上部突起4cの先端だけが深く皮膚に入り込むことがなく、先端がより小さな半径で形成された上部突起4cに、過度に力がかかることを防いでいる。
したがって、上部突起4cにより皮膚が傷つくことを、下部突起4bによって防いでいる。従来の孫の手でみられたような、かゆみがなかなか取れない場合に、強い力でこすり、皮膚を傷つけてしまう、といったことが回避される。高齢者では皮膚が弱くなっているため傷つきやすく、また、高齢者では、傷は治りにくいため、傷をつけないように配慮することは重要なことである。また、上部突起4cがあることによって、筋力が低下した高齢者の弱い力であっても皮膚に適度な刺激を与えることができ、確実にかゆみを解消することができる。
凸状球形面4aには、掻痒部4が皮膚の面上を移動する際に、皮膚が受ける力がなだらかに増加、減少するため、引っかかりにくくなり、皮膚を傷つけることがないという作用がある。また、下部突起4b、上部突起4cを平面に配置した場合であれば、掻痒部4と皮膚が傾いて接したとき、端部の突起が片当りし、力が集中して皮膚を傷つけることが考えられるが、下部突起4b、上部突起4cは、凸状球形面4a上に配置されているので、掻痒部4と皮膚が傾いて接したとしても、端部が片当りして皮膚を傷つけることがない。このように、掻痒部4を三重構造としたことで、皮膚を傷つけることなく、かゆみを容易に解消できるものとすることができる。
上記したように、本実施形態では、ラッチ11を操作して受け溝10を選択することにより、4つの角度から使いやすい角度を選択して使用することができる。角度を180度とした場合、全体が600[mm]程度の長さとなるため、加齢により肩等の関節の可動範囲が狭くなった人でも、背中の下部や腰も掻くことができる。角度を90度とした場合には、肩から下の部分は第1本体部2だけとなるため、長さは300[mm]程度となるが、背中の上部を掻くことは、十分にできる。
また、加齢によりさらに関節の可動範囲が狭くなった人にとっては、腕が上がりにくいため、第1本体部2と第2本体部3との角度を180度としたときには、背中を掻くことが困難な場合や、苦痛を感じる場合があるが、150度、120度、90度などの角度を選択すれば、たとえば、胸のあたりまでしか腕が上がらずとも、背中を掻くことができ、腕を大きく上げることの苦痛が軽減される。
さらに、特に第1本体部2と第2本体部3との角度を90度〜150度として角度を持たせて固定した場合は、別の作用があることがわかった。本体部が直線状に構成された従来の孫の手では、孫の手を上下方向に動かして皮膚を掻くだけであったが、角度を90度〜150度とした場合には、第2本体部3を体の前方方向に引くことにより第1本体部2の掻痒部4が、背中の皮膚の面に対して垂直に、身体の前方方向に押圧することができる。
皮膚がかゆい場合、皮膚をこすらずに押圧しただけでも痒みが解消される場合がある。この場合、皮膚を傷つけることは皆無となる。また、皮膚と掻痒部4の位置関係を維持したまま、こすらずに、皮膚に対して水平方向に往復運動や円周運動を行えば、背中のマッサージをすることができる。この場合も皮膚を傷つけることがない。さらに、単に押圧することにより、背中の筋肉を自分で指圧することができる。第1本体部2と第2本体部3とのなす角度を90度〜150度とした場合には、力が加えやすいため、以上のような効果がある。
(薬品塗布具としての使用方法1)
本実施形態の孫の手1は、背中などのかゆい部分を掻くほか、前記の携帯性や角度が選択できることを利用して、薬品容器を保持して背中などに薬品を塗布するものとして使用することもできる。この場合の使用方法について説明する。
図7(a)、(b)は、本実施形態で想定している薬品容器12を示している。ここでは、容器から直接皮膚に塗布することができる、液剤タイプの外用鎮痛消炎薬や虫さされ用の薬品として販売されているものなどを使用する。
薬品容器12はポリプロピレン(PP)などの材質であり、上部にキャップ(不図示)を装着するための雄ねじ部14が一体に設けられていて、上部先端に別部材からなるスポンジジ状の塗布面13がある。塗布面13の内部には、不図示の弁があり、塗布面が皮膚に押し付けられると弁が開き、このとき容器内部の薬品の液面より弁が下にあるように容器が傾けられている場合、薬品が塗布面に達し、皮膚に塗布することができる。
図7(a)は、雄ねじ部と塗布面が容器底面と略同軸となるよう設けられているタイプであり、図7(b)は、肩等に塗布する場合に腕をあまり上げなくとも容易に塗布できるように、雄ねじ部と塗布面の軸が容器底面の軸に対して傾いているタイプである。
図1〜3に示すように、固定部材6bは、一部が第2本体部3の表面に露出し、この面に滑り止めのための複数の溝が設けてあり、指を掛けられるようになっている。また、一部が穴6a内に退避可能に侵入するようになっている。固定部材6bはコイルばね6cで穴6aの中心方向へ付勢されているので、指によりヒンジ部7の方向に力を加えて穴6aから退避させ、薬品容器12の雄ねじ部14を穴6aに挿通する。指を放すと固定部材6bにより、雄ねじ部14は穴6a内に固定され、薬品容器12は保持され、図8に示した状態となる。
液剤タイプの薬品の塗布具として使用する場合は、第1本体部2と第2本体部3とを開いて、所定の角度に固定したのち、上記のように第2本体部3の容器保持部6に薬品容器12を保持し、第1本体部2等の任意の部分を手で握り、薬品容器12の塗布面13を背中などの塗布したい部位に接触させて使用する。
背中を掻くために使用する場合と同様に、ラッチ11を操作して受け溝10を選択することにより、4つの角度から使いやすい角度を選択して使用することができる。角度を180度とした場合、加齢により肩等の関節の可動範囲が狭くなった人でも、背中の下部や腰に薬品を塗布することができる。加齢などによりさらに関節の可動範囲が狭くなった人には、150度、120度、90度などの角度を選択すれば、背中に薬品を塗布することができる。
また、薬品容器12を保持する場所を、塗布面13近傍のキャップを装着するための雄ねじ部14としたことにより、目視確認ができない背中に塗布する場合であっても、動きが安定し、薬品を塗布する操作が容易となる。薬品容器12の胴部や底部で保持する場合では、保持する場所が、塗布時に皮膚から力を受ける塗布面13から離れているため、特に筋力が低下している場合や、扱いに馴れていない場合には、薬品容器12が皮膚に対して倒れるような動きが発生しやすくなり、操作には習熟が必要である。本実施形態では、塗布面13の近傍で保持するため、このようなことがなく、塗りすいものとすることができる。
また、保持する場所を雄ねじ部14としたことにより、塗布時に第2本体部3を背中と平行に近くすることができるため、扱いやすいものとすることができる。薬品容器12の胴部や底部で第2本体部3に対して直角に保持するようにした場合では、薬品容器12のたて方向の寸法の影響により、第2本体部3を背中と平行に保つことがむずかしくなり、感覚的に操作しづらいものとなる。結果として薬品容器は背中に対して直角にならず、程度によっては塗布面13が片当りして、不快に感じる場合がある。
また、保持する場所を雄ねじ部14としたことにより、図7(b)に示したような、雄ねじ部と塗布面の軸が容器底面の軸に対して傾いているタイプの容器を使用することができるという利点がある。
なお、一般に、雄ねじ部をクランプして固定することは、ねじ山をつぶしてしまい、雌ねじとの締結不具合が発生することから、忌避されることである。しかし、薬品容器12のような容器では、雄ねじ部は、金型に合成樹脂を射出成形することなどにより形成しており、ねじ山の先端は凸のR形状となっていて、金属製のねじのようにとがってはおらず、つぶれにくい。本実施形態の容器保持部6で実験してみると、薬品容器12のねじ山には、変形やつぶれ等の不都合が生じないことがわかった。
(薬品塗布具としての使用方法2)
本実施形態の孫の手1は、液体状の薬品のほか、チューブやびんに入れて提供される軟膏剤タイプの薬品を塗布することもできる。図9に示すように、第2本体部3の一端側に設けられた突出部8をティッシュペーパーや綿布などの繊維シート部材で覆い、その両端側をそれぞれ第2本体部3の両面に沿わせた状態で溝9の上からゴムバンドや輪ゴムなどで留め、動かないようにする。図9のように突出部8の外側に相当する部分に軟膏やゲル状の薬品を塗布し、患部に塗るようにする。
軟膏剤タイプの薬品の塗布具として使用する場合も、液剤タイプの薬品の場合と同様に、まず、第1本体部2と第2本体部3とを開いて、所定の角度に固定する。そののちに、上記のように第2本体部3の突出部8に固定したティッシュペーパー等に軟膏剤タイプの薬品を塗布し、第1本体部2等の任意の部分を手で握り、塗布した部分を背中などの塗布したい部位に接触させて使用する。
ティッシュペーパーや綿布は簡単に新しいものと交換して使用することができ、衛生的である。また、容易に交換できるので、他人に貸与したり、他人と共用したりする場合に、抵抗なく使用することができる。この場合も、背中などのかゆい部分を掻くために使用する場合と同様に、所定の角度の内から、もっとも使いやすい角度を選択できる。
(変形例)
なお、本発明は上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能であることはいうまでもない。
実施形態では、第1本体部2と第2本体部3とからなるとしたが、一体の本体部としてもよい。この場合、折りたたむことや、使用時の角度を選択することはできないが、全長を短くすれば、携帯性は犠牲にならず、小柄な人を対象とする場合、十分なときがある。また、この場合、本体部を湾曲させたり、所定の角度で折り曲げた形態としてもよい。
一体とした場合であっても、薬品容器を保持して背中などに塗布するものとして使用するときの、動きが安定し、薬品を塗りすいものとすることができるという効果や、雄ねじ部と塗布面の軸が容器底面の軸に対して傾いているタイプの容器を使用することができるという効果は、同様である。
実施形態では、いろいろな製薬会社の製品に対応できるよう、容器保持部6は、穴6aと固定部材6bとにより容器を保持するものとしたが、製品を限定する場合は、穴6aの内周に、容器の雄ねじに対応するような雌ねじを形成して、薬品容器12の雄ねじ部14をねじ込んで保持するようにしてもよい。
また、実施形態では、容器保持部6に穴6aを設けるものとしたが、図10に示したように、穴6aに替えて、切欠きを設け、薬品容器12の雄ねじ部14を挿通して保持するようにしてもよい。また、いわゆる洗濯ばさみのような構造で、雄ねじ部14挿通してばね力ではさみ込み保持するようにしてもよい。
また、固定部材6bをコイルばねで押圧するものとしたが、他の弾性部材であってもよく、あるいは、弾性部材をなくして、薬品容器12の雄ねじ部14挿通したのち、第2本体部3に設けたねじで、固定部材6bを固定して使用するようにしてもよい。
実施形態では、使用時に4つの角度を選択可能としたが、180度と90度などの2つだけであってもよい。この場合、ヒンジ部の構造を簡略化できる。
また、繊維シート部材をゴムバンドなどで留めるとしたが、図11に示したように、突出部8を第2本体部3の一端側(孫の手1の全体としてみた場合、他端の側である)に引き出し可能なものとして、繊維シート部材を折り込むなどして、矢印で示したヒンジ部7の方向に移動させて、突出部8と第2本体部3との間に重ねた状態ではさみ込んで固定すれば、ゴムバンドなどを不要なものとすることができる。突出部8を固定する構造は、ノッチ(V溝)と板バネによるクリックなどの構造や、その他の知られた構造が利用できる。
1 孫の手
2 第1本体部
3 第2本体部
4 掻痒部
4a 凸状球形面
4b 下部突起
4c 上部突起
5 ヒンジ部
6 容器保持部
6a 穴
6b 固定部材
6c コイルばね
7 ヒンジ部
8 突出部
9 溝
10 ラッチ
11、11a〜e 受け溝
12 薬品容器
13 塗布面
14 雄ねじ部

Claims (4)

  1. 全体の略中央でヒンジ部(5、7)を介して連結される第1本体部(2)と第2本体部(3)とからなり、使用時には少なくとも2つのいずれかの所定の角度で、該第1本体部と該第2本体部とを固定でき、該第1本体部の一端に掻痒部(4)を有し、該第2本体部の他端に薬品容器を保持する容器保持部(6)を有した孫の手(1)において、
    前記容器保持部は、薬品容器のキャップ装着用の雄ねじ部(14)を挿通して保持するとともに、
    前記他端に、前記第2本体部から略直角に突出する、先端が半円筒状の突出部(8)を有し、 該突出部を覆う繊維シート部材の両端側をはさんで固定することを特徴とする孫の手。
  2. 前記突出部を前記他端の側に引き出し、前記第2本体部との間に繊維シート部材の両端側を重ねた状態ではさんで固定することを特徴とする請求項1に記載の孫の手。
  3. 前記容器保持部は、穴(6a)と押圧部材(6b)を有し、
    前記穴に前記雄ねじ部を挿通し、前記押圧部材にて押圧固定することを特徴とする請求項1または2に記載の孫の手。
  4. 前記掻痒部は、半径の異なる3つの球形面からなり、もっとも半径の大きな球形面(4a)を下段に、つぎに半径の大きな球形面(4b)を中段に、もっとも半径の小さな球形面(4c)を上段に配した三重構造を有し、上段の球形面と中段の球形面との半径の比は1:7から1:10であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の孫の手。
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