JP5828254B2 - 自動水栓 - Google Patents
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Description
センサの検出方向と吐水方向は、使用者の使い勝手の点から、同一方向になっていることが好ましく、結果としてセンサの検出方向は洗面器に向いていることが望ましい。
そこで、センサの検出方向を洗面器に向けた自動水栓制御装置として特許文献1が公知となっている。
こうすることで、洗面器の材質が赤外光を鏡面反射するようなものであっても誤検出することがないとしている。
吐水口から湯を吐水したときは、洗面器周辺に湯気が発生する。また、浴槽等の湯を使う設備が隣接されている場合は、吐水口から水を吐水しても洗面器周辺に湯気が発生することがある。湯気は水の粒子の集まりであるため、投光された赤外光は乱反射する。乱反射することによって、投光時に偏光されていた光は偏光成分を失ってしまう。そして、偏光成分を失った光を受光することで、センサが誤検知してしまい、誤吐水をする可能性があった。
なお、偏光板を使用しない場合でも湯気での乱反射による受光は発生するため、偏光板を使用しない自動水栓においても同様に抱えている課題である。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明の課題は、湯気が発生している際に、検知センサが湯気を検知して予期せぬ誤動作をすることのない自動水栓を提供することにある。
これにより、湯気が発生している状態であっても誤って吐水を継続することを防止することができる。また、湯気が発生し前記伝播波の反射量が高い状態であっても、吐水終了の判断閾値が高く設定されているので、湯気により吐水が継続することがなくなる。
これにより、前記伝播波の反射量が第3の閾値未満であっても、手洗い等の動きで吐水を継続することができるため、意図せぬ吐水終了で使用者に不快な思いをさせることがない。
これにより、湯気により吐水終了と判断した後に、誤って湯気で吐水開始することを防ぐことができる。
これにより、湯気により吐水終了と判断した後に、誤って湯気で吐水開始することを防ぐことができる。
これにより、湯気により吐水終了と判断した後に、誤って湯気で吐水開始することを防ぐことができる。
(第1の実施形態)
ここからは第1の実施形態(止水終了判断)について説明する。
図1は本発明の第1の実施形態にかかる自動水栓を例示する模式図である。
図1に示すように、洗面台1に本発明の実施形態である自動水栓2が設置されている。自動水栓2には、水栓本体4の横に物体検知センサ8が配置されており、この物体検知センサ8により物体検知センサ8の検知エリア12内に在る手などの物体を検知して、水栓本体4からの湯水の吐水、止水を切り替えるように構成されている。
なお、本実施形態の自動水栓2は、洗面台1以外にも、例えばキッチンといった、吐水が必要な場所に設置することができる。
図2に示すように、自動水栓2は、給水源28と、給湯源80と、水栓本体4と、物体検知センサ8と、水側電磁弁26と、湯側電磁弁82と、制御部10とを有している。制御部10には、電磁弁駆動手段73、メモリ11を有しており、後述する第1の閾値、第2の閾値、第3の閾値、第5の閾値、第6の閾値、第1変化量、第2変化量はこのメモリ11に格納されているものとする。
また、給湯源80からは湯が供給されており、給湯経路としての給水ホース81と給水ホース86に接続された湯側電磁弁82を経由して、更にシングルレバー式湯水混合水栓60と給水ホース85を経由して水栓本体4の吐水口30から湯が吐水される。
また、シングルレバーを操作することによって吐水量や湯水の混合割合を変更することができ、強制的に止水することもできる。
投光素子20は、ボウル部43に臨ませて設けられており、所定の投光量の光をボウル部43に向けて投光する。投光素子20から投光された光は、ボウル部43や使用者の手など被検知物体13によって反射され、この反射光を受光素子22が受光し、その受光レベルの大きさが配線56を通じて制御部10に送信される。
被検知物体13が存在しない時は、受光レベルは第2の閾値よりも低い安定レベル付近で安定している(止水状態)。被検知物体13が物体検知センサ8の検知エリア12に入ることで受光レベルが上がり、受光レベルが第1の閾値以上になった時点(タイミングt3)で制御部10は吐水開始であると判断し、その信号が電磁弁駆動手段73へと渡され、電磁弁駆動手段73は水側電磁弁26と湯側電磁弁82を開駆動して吐水動作開始となる。なお、制御部10は、洗面台1の下部に設けられており、物体検知センサ8と、水側電磁弁26と、湯側電磁弁82とは電気信号を伝送するそれぞれの配線56と、配線55と、配線83とによって接続されている。
そして、被検知物体13が存在しているT1の期間は手洗い動作等で受光レベルが大きくばらつくが(吐水状態継続)、被検知物体13が物体検知センサ8の検知エリア12から退くと受光レベルが安定レベルに戻る。受光レベルが第2の閾値未満になった時点(タイミングt4)で制御部10は吐水終了であると判断し、その信号が電磁弁駆動手段73へと渡され、磁弁駆動手段73は水側電磁弁26と湯側電磁弁82を閉駆動して吐水動作終了となる。つまりT0、T2の期間が止水状態、T1の期間が吐水状態となり、物体検知センサ8の検知エリア12での被検知物体13の存在状態と吐水状態が合致する。またノイズ等で受光レベルが変動した時のことを考慮して、第1の閾値は第2の閾値より高い値に設定するのが一般的である。
T10の期間、吐水開始タイミング(タイミングt14)は図3で説明した動きと同一である。被検知物体13が存在しているT11の期間は手洗い動作等で受光レベルが大きくばらつく(吐水状態継続)。被検知物体13が物体検知センサ8の検知エリア12から退いても(タイミングt15)、湯気が発生している場合は投光された赤外光は乱反射し受光レベルが安定レベルにまで戻らない。この時、第2の閾値のみが設定されているだけであると、受光レベルが第2の閾値未満になるまで吐水を継続することになる(T12、T13期間は吐水状態)。しかし制御部10が、第3の閾値を別途設け、受光レベルが第3の閾値未満の状態が一定時間(T12期間)継続した時点で、被検知物体13は存在せず現在の受光レベルの状態は湯気の影響によるものなので吐水終了と判断することで、湯気が発生している状態であっても吐水を終了することができる。或いは、現在の受光レベルが第3の閾値より低い時、現在受光レベルと第3の閾値との差を積分していき、その値がある一定値に達したら吐水終了と判断しても良い。かかる処理によりT10、T13の期間が止水状態、T11、T12の期間が吐水状態となり、物体検知センサ8の検知エリア12での被検知物体13の存在状態と吐水状態が合致することができる。
受光レベルの変化量は、ある一定期間の受光レベルのサンプリングデータで演算した、標準偏差や分散といった値で表すことができる。T20やt24といった記号は図5とリンクしているものとする。
かかる処理によりT20の期間が止水状態、T21、T22、T23の期間が吐水状態となり、物体検知センサ8の検知エリア12での被検知物体13の存在状態と吐水状態が合致することができる。
受光レベルが第2の閾値より小さいかを判断する(S700)。受光レベルが第2の閾値より小さいければ(S700でYes)、湯気が発生しておらず、前記被検知物体13が物体検知センサ8の検知エリア12から退いたと判断して吐水終了となる(S704)。受光レベルが第2の閾値以上であれば(S700でNo)、受光レベルの変化量と第1変化量を比較する(S701)。受光レベルの変化量が第1変化量以上の時は(S701でYes)、前記被検知物体13が存在していると判断して吐水継続とする(S703)。受光レベルの変化量が第1変化量未満の時は(S701でNo)、受光レベルが第3の閾値より小さい状態が一定時間経過したかを比較する(S702)。受光レベルが第3の閾値より小さい状態が一定時間経過していれば(S702でYes)、記被検知物体13が存在しておらず、湯気で受光レベルが上がっていると判断して吐水終了とする(S704)。受光レベルが第3の閾値より小さい状態で一定時間経過していなければ(S702でNo)、まだ前記被検知物体13が存在していると判断し、吐水継続とする(S703)。
かかる処理により、たとえ湯気が発生していたとしても、物体検知センサ8の検知エリア12での被検知物体13の存在状態と吐水状態を合致することができる。
ここからは、第2の実施形態(吐水開始判断)について説明する。第2の実施形態においても自動水栓を例示する模式図、自動水栓を例示するブロック図は、図1、図2と同一であるため、説明は省略する。
T30の期間は湯気が発生している状態なので、受光レベルは湯気が発生していない時の安定レベルよりも高い状態で推移している。この時湯気の揺らぎ等で、受光レベルが吐水開始の条件である第1の閾値を超え、誤吐水をしてしまう恐れがある。そこで前記制御部10が、吐水開始の条件である第1の閾値よりも高い値である第6の閾値を別途設け、第6の閾値で一時的に吐水開始の判断をすることで、前記誤吐水を防ぐことができる。しかし、第6の閾値で吐水開始の判断を継続すると、物体検知センサ8の検知エリア12が狭くなり使用者の使い勝手が悪化する。そこで前記制御部10は第1の閾値、及び第3の閾値よりも低い値である第5の閾値を別途設ける。
例えば図8で説明したように、受光レベルが第5の閾値未満の状態が一定期間継続するまで、吐水開始判断の閾値を第6の閾値に設定するということは、一時的ではあるが物体検知センサ8の検知エリア12が狭まるということなる。一方、図9で説明したように受光レベルの変化量を確認する方法では、前記被検知物体13が前記物体検知センサ8の検知エリア12内へゆっくりと近づいて来た場合は、受光レベルの変化量が第2変化量を超えず、吐水開始と判断されない恐れがある。
2…自動水栓
4…水栓本体
8…物体検知センサ
10…制御部
11…メモリ
12…物体検知センサ8の検知エリア
13…被検知物体
20…投光素子(送信部)
22…受光素子(受信部)
26…水側電磁弁
28…給水源
30…吐水口
43…ボウル部
52…給水ホース
53…給水ホース
55…配線
56…配線
60…シングルレバー式湯水混合水栓
73…電磁弁駆動手段
80…給湯源
81…給水ホース
82…湯側電磁弁
83…配線
85…給水ホース
86…給水ホース
Claims (5)
- 給水経路から給水された湯水を吐出する吐水口と、
前記給水経路に接続された電磁弁と、
伝播波を送信し、その反射量を検出するセンサと、
前記伝播波の反射量が第1の閾値以上であると吐水開始であると判断し、この第1の閾値より小さな第2の閾値未満になると吐水終了であると判断する制御部と、
前記制御部の判断出力に基づいて、前記電磁弁を駆動する電磁弁駆動手段と、
を備えた自動水栓において、
前記制御部は、前記第2の閾値よりも大きく、前記第1の閾値よりも小さな第3の閾値を設け、前記伝播波の反射量が前記第1の閾値を超えて吐水中且つ前記第2の閾値以上である時に、前記伝播波の反射量が前記第2の閾値以上であって前記第3の閾値未満であることが一定時間継続した時、吐水終了であると判断する湯気判断処理を行うことを特徴とする自動水栓。 - 前記制御部は、前記伝播波の反射量が前記第1の閾値を超えて吐水中且つ前記第2の閾値以上である時に、前記伝播波の反射量の変化量が第1変化量未満である時は、前記第3の閾値による湯気判断処理を行い、前記伝播波の反射量の変化量が前記第1変化量以上である時は、前記第3の閾値による湯気判断処理を行わずに吐水を継続させることを特徴とする請求項1記載の自動水栓。
- 前記制御部は、前記湯気判断処理によって吐水終了と判断した後は、前記第1の閾値より大きな判断基準で吐水開始と判断することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動水栓。
- 前記制御部は、前記湯気判断処理によって吐水終了と判断した後は、前記第1の閾値、及び前記第3の閾値よりも小さく、前記第2の閾値よりも大きな第5の閾値を設け、前記伝播波の反射量が第5の閾値未満であることが一定時間継続するまで、前記第1の閾値の値より大きな第6の閾値を設け、前記第6の閾値で吐水開始と判断し、前記伝播波の反射量が前記第5の閾値未満であることが一定時間継続すると、前記第1の閾値で吐水開始と判断することを特徴とする請求項3記載の自動水栓。
- 前記制御部は、前記湯気判断処理によって吐水終了と判断した後は、前記伝播波の反射量の変化量が第2変化量以上である時に吐水開始であると判断することを特徴とする、請求項3又は請求項4に記載の自動水栓。
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JP6199612B2 (ja) | 2013-05-31 | 2017-09-20 | 株式会社Lixil | 人体検知センサ及び自動水栓 |
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