JP5827955B2 - Peg化タンパク質の精製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、PEG化タンパク質を含むサンプルから不純物を除去することによる、PEG化タンパク質、特に、それだけではないが、第IX因子(FIX)などのビタミンK依存性血液凝固因子の精製方法、前記方法により精製されるタンパク質、及び治療における、特に、それだけではないが、血友病の予防的治療などの、血液凝固因子によって緩和される疾病の治療に関する、前記精製タンパク質の使用に関する。
血液凝固は、さまざまな血液成分、または因子の複雑な相互作用からなる方法であり、最終的にフィブリン塊を生じさせる。一般に、凝固「カスケード」と呼ばれるものに参加する血液成分は、プロ酵素またはチモーゲン、それ自身が活性化された凝固因子である活性化因子の作用によってタンパク質分解酵素に転換される酵素的に不活性なタンパク質である。転換などにさらされる凝固因子は一般に「活性因子」と呼ばれ、小文字「a」の接尾辞を付けて表される(例えば、第VIIa因子)。
活性化因子X(「Xa」)はプロトロンビンをトロンビンに転換させるのに必要であり、トロンビンは次いでフィブリノーゲンをフィブリン塊を形成する最終段階としてフィブリンに転換させる。第X因子の活性化を促進する、2つの系、または経路が存在する。「内因性の経路」は血漿にのみ存在する因子の利用を介してトロンビンの形成へと通ずるそれらの反応を指す。一連のプロテアーゼ介在活性化は最終的に第IXa因子を生成させ、それは、第VIIIaと協同して、第X因子を切断してXaにする。同一のタンパク質分解が、血液凝固の「外因性の経路」において、第VIIa因子とその補因子、組織因子によってもたらされる。組織因子は膜結合タンパク質であり、通常、血漿中を循環しない。しかし、血管破裂の際には、第VIIa因子と複合体を形成して、Ca2+およびリン脂質の存在下、第X因子の活性化または第IX因子の活性化を触媒し得る。止血における2つの凝固経路の相対的な重要性は依存として明らかではない。
第IXa因子(FIXa)は、Xase複合体の一部として、凝固中に適切なトロンビン形成をサポートするのに必要な第Xa因子のほとんどを生成させることによって、止血における重要な役割を提供するトリプシン様セリンプロテアーゼである(Hoffman M. and Monroe D. M., III (2001) A cell-based model of hemostasis. Thromb Haemost 85, 958-965で報告される)。第IXa因子の活性の先天性欠損は、約100,000人に1人の男性に影響を与えるX連鎖出血性疾患B型血友病の原因因子(cause)である。これらの血友病患者は、現在、組換えまたは血漿由来の血液凝固第IX因子のいずれかを用いた補充療法によって治療されている。
第IX因子は第VII因子、第X因子、およびプロテインCに構造的に類似したビタミンK依存性血液凝固因子である。約18〜30時間の血漿半減期を有する、循環チモーゲン形態(zymogen form)は、N末端γ-カルボキシグルタミン酸に富んだ(Gla)ドメイン(rich (Gla) domain)、2つのEGFドメイン、及びC末端トリプシン様セリンプロテアーゼドメインを含む、4つの明確なドメインに分けられる415アミノ酸から成る。第IX因子の活性化は限定されたタンパク質分解によってArg145-Ala146とArg180-Val181で生じ、35アミノ酸断片の、いわゆる活性化ペプチドを放出する(Schmidt A. E. and Bajaj S. P. (2003) Structure-function relationships in Factor IX and Factor IXa. Trends Cardiovasc Med 13, 39-45)。活性化ペプチドは大量にグリコシル化されており、2つのN結合型及び最大4つのO結合型グリカンを含む。
タンパク質の循環半減期の延長は、タンパク質の天然構造の改変によって為し得る。PEG化はタンパク質の循環半減期を延長させるための確立した方法である。第IX因子(FIX)のグリコPEG化により、モノ-、ジ-、及びトリ-PEG化した種などのさまざまなPEG化した種が生じる。したがって、このような配置(arrangement)は、さまざまなモノ-PEG化およびジ-PEG化した種の形成を可能にする。モノ-PEG化した形態は望ましい薬理学的特性を所有するものとして同定され、したがって、好ましい薬剤候補物として選択されている。したがって、PEG化した種と非PEG化の種の混合物からモノ-PEG化した形態を単離することが望ましい。
精製工程では、PEG化した種の、互いからの、そして非PEG化の種からの単離に加えて、反応に使用される試薬が十分に減少(reduction)されなければならない。望ましい製品品質を確かにする方法を開発することが必要とされており、工程に関連した不純物(PEG化試薬、酵素、試薬由来の副産物など)のみならず製品に関連した不純物(非PEG化の種など)を十分に減少できる単一の精製工程を開発することが有利である。
US 2008/207879 (Baxter Int)は、製品を陰イオン交換カラム上にロードする工程、及びカラムを200mMを超える塩濃度で洗浄する工程、及び二価陽イオンを含む溶出バッファーで溶出する工程を含む、rFIXの精製方法について記述している。
US 2008/207879 (Baxter Int)
Hoffman M. and Monroe D. M., III (2001) A cell-based model of hemostasis. Thromb Haemost 85, 958-965 Schmidt A. E. and Bajaj S. P. (2003) Structure-function relationships in Factor IX and Factor IXa. Trends Cardiovasc Med 13, 39-45
本発明の第一の態様によれば、溶出バッファーを用いた、陰イオン交換クロマトグラフィーを行う工程を含む、PEG化タンパク質の精製方法が提供され、前記クロマトグラフィーは、溶出の前に不純物除去工程を含むことを特徴とし、前記不純物除去工程は、酸性バッファーを用いて前記陰イオン交換カラムを洗浄する工程を含む。
本発明の第二の態様によれば、本明細書において規定される方法によって得ることが可能な精製したPEG化血液凝固第IX因子が提供される。
本発明の精製方法を用いて得られるクロマトグラムを示す図である。
本発明の第一の態様によれば、溶出バッファーを用いた、陰イオン交換クロマトグラフィーを行う工程を含む、PEG化タンパク質の精製方法が提供され、前記クロマトグラフィーは、溶出の前に不純物除去工程を含むことを特徴とし、前記不純物除去工程は、酸性バッファーを用いて前記陰イオン交換カラムを洗浄する工程を含む。
本発明の精製方法は、以前に開示された精製方法に対して多くの利点を提供する。PEG化タンパク質(例えば、FIX)は、酸性バッファーにも関わらず、洗浄工程の間、依然として、樹脂に結合することが驚くべきことに見出された。さらに、精製因子(PEG化タンパク質と不純物との濃度の比率)は驚くべきほど高い。
例えば、生じたフラクションにおけるST3Gal3の含量は本発明において有意に減少した。ST3Gal3はグリコPEG化のプロセスの間に使用されるPEG化酵素である。生じたフラクション中のかかる酵素の存在は明らかに望ましくないが、さらなるPEG化が精製工程に続いて発生し得るからである。さらに、残存酵素は不純物とみなされるので、モノ-PEG化rFIXaの医薬品の製造において、残存酵素の量は非常に低いレベルにまで減少されることが望ましい。
本発明の酸性の洗浄工程は、サンプル内に存在し得るいずれかのpH感受性ウイルスを不活性化する利点をも提供する。
本発明は、単一のクロマトグラフィーの工程における精製を可能にするさらなる利点をも提供する。
PEG化タンパク質は、当業者に公知の、文献公知の方法の1つによって得ることができる。WO 2005/055950およびWO 2006/127896はFIXのPEG化の方法を記述しており、ここで、PEG基はグリコシル基に酵素的に結合する。本発明の方法による精製にさらされるPEG化反応混合物は、グリコPEG化によって、または他の周知のPEG化の方法によって得ることができる。
PEG化タンパク質の精製は本発明の特定の態様を構成するが、本方法は、また、例えばポリシアル酸などの、PEG以外のポリマーに接合するタンパク質の精製に同様に適用可能である。
一実施態様において、結合したPEG基のサイズは約2〜約40 KDまで変化する。
一実施態様において、酸性の洗浄工程によって除去される不純物はST3Gal3である。
一実施態様において、不純物除去工程は、3.8と5.0との間のpHで(すなわち、3.9, 4.0, 4.1, 4.2, 4.3, 4.4, 4.5, 4.6, 4.7, 4.8, 4.9または5.0のいずれか1つのpHで)、例えば4.0と4.5との間のpHなどで(すなわち、4.0, 4.1, 4.2, 4.3, 4.4または4.5のいずれか1つのpHで)、例えば、4.0と4.4との間、特に4.1と4.3との間、とりわけ4.1、4.2または4.3のpHで、酸性バッファーを用いて洗浄する工程を含む。4.5以下のpHで不純物除去工程を実施する利点は、PEG化タンパク質は、Ca2+結合ドメインの存在により、このようなpHに強く結合することであり、したがって、酸性洗浄は、PEG化タンパク質よりも高い等電点を有する他の汚染物質の濃度を減少させるために使用可能である。
約4.5以下にpHを減少させることが可能ないずれかの適切なバッファーを含むが、適切には、バッファーは二価陽イオンを含まないものと理解されるであろう。一実施態様において、酸性バッファーは酢酸ナトリウム及び/または酢酸を含む。さらなる一実施態様において、酸性バッファーは50 mmolの酢酸ナトリウムおよび140 mmolの酢酸を含む。低濃度の酢酸ナトリウムおよび酢酸を使用してもよいが、これらの2成分間の比率は定常に維持され、酸性洗浄工程はpHを4.5以下に減少できるように十分に長いことが重要であると理解される。
酸性洗浄工程を溶出の前に実施し、続いて陰イオン交換カラムへサンプルを適用すると理解される。一実施態様において、平衡工程はサンプルの適用工程の前に実施される。平衡工程を実施する利点は、未結合PEG化タンパク質を陰イオン交換カラムを介して洗浄することである。さらなる一実施態様において、平衡工程は、5と7との間のpHにおいて、平衡バッファーを適用する工程を含む。5と7との間のpHで平衡工程を実施する利点は、驚くべきことには、このようなpHで陰イオン交換カラムに不純物CMP-NANが結合しないことであり、それゆえに、流出物(flowthrough)中に除去されることである。
一実施態様において、第2の平衡工程が酸性の洗浄工程の前に実施されるが、かかる第2の平衡工程は省略可能である(例えば、酸性の洗浄工程をサンプル適用工程の直後に行うことができる)と理解される。酸性の洗浄工程の前に平衡工程を実施する利点は、ST3Gal3が平衡条件から(例えば、5と7との間のpHで)のpHシフトもしくはpH勾配および酸性洗浄条件で(例えば、4と4.5との間のpHで)選択的に溶出されるということである。いっそうさらなる一実施態様において、平衡工程は、pHが6のヒスチジン含有バッファーなどの、pHが6の平衡バッファーの適用工程を含む。
一実施態様において、平衡バッファーは酢酸ナトリウムおよび酢酸を含む。さらなる一実施態様において、平衡バッファーは10 mMの酢酸および90 mMの酢酸ナトリウムを含む。
PEG化サンプルを平衡工程に続いて陰イオン交換カラムに適用してもよい(すなわち、平衡工程の後であるが酸性洗浄工程の前)と理解される。PEG化サンプルをpH4〜4.5で酸性洗浄工程の間に直接適用してもよい。しかし、ST3Gal3の結合は有意に減少するにも関わらず、PEG化サンプルに結合する陰イオン交換カラムの能力は減少するかもしれない。
一実施態様において、第3の平衡工程が酸性の洗浄工程後であって溶出の前に実施される。
一実施態様において、PEG化タンパク質は、ビタミンK依存性血液凝固因子などのビタミンK依存性タンパク質である。さらなる一実施態様において、ビタミンK依存性血液凝固因子はガラクトース含有血液凝固因子を含む。いっそうさらなる一実施態様において、ビタミンK依存性血液凝固因子は第II因子(FII), 第VII因子(FVII), 第IX因子(FIX), 第X因子(FX), プロテインSおよびプロテインCから選択される。いっそうさらなる一実施態様において、ビタミンK依存性血液凝固因子は第IX因子(FIX)または第VII因子(FVII)である。なおいっそうさらなる一実施態様において、ビタミンK依存性血液凝固因子は第IX因子(FIX)である。
本発明の前述の態様のいずれかの一実施態様において、第IX因子は、WO 03/031464, US 2005/0106658, WO 2004/099231, US 2004/0132640, US 2005/0100982, US 2004/0137557, US 2006/0030521, US 2004/0063911, US 2006/0040856, WO 2005/055950, WO 2006/127896またはWO 2008/119815に開示される、非限定的な、第IX因子誘導体のいずれかから選択される。さらなる一実施態様において、第IX因子は、WO 2008/119815の実施例1に開示されるように、PEG40k-FIXである。
一実施態様において、第IX因子がPEG40k-FIXである場合、不純物除去工程の酸性バッファーに関するpH値の下限は約pH3.7〜3.8であり、それはPEG40k-FIXがこのpHで溶出するからである。
陰イオン交換クロマトグラフィーは当業者に公知の手法にしたがって実施可能であると理解される。適切な陰イオン交換物質の例としては、Q-樹脂、第4級アミン、およびDEAE樹脂、ジエチルアミノエタンが挙げられる。陰イオン交換樹脂は市販されており、例えば、Mono Q Source 15Qもしくは30Q (GEヘルスケア), Poros 20HQもしくは50HQ (Applied Biosystems), Toyopearl Q650S (Toso Haas)及びその他がある。
一実施態様において、陰イオン交換物質はHQ、Poros(登録商標)HQなど、例えば、Poros(登録商標)50 HQを含む。Poros(登録商標)HQはApplied Biosystemsから入手可能であり、高性能を発揮する四級化ポリエチレンイミン官能基に基づく。
本発明の第2の態様によれば、本明細書において規定される方法によって得ることが可能な精製PEG化タンパク質が提供される。
一実施態様において、PEG化タンパク質はビタミンK依存性血液凝固因子などのビタミンK依存性タンパク質である。さらなる一実施態様において、ビタミンK依存性血液凝固因子はガラクトースを含む血液凝固因子を含む。なおさらなる実施態様において、ビタミンK依存性血液凝固因子は第II因子(FII), 第VII因子(FVII), 第IX因子(FIX), 第X因子(FX), プロテインSおよびプロテインCから選択される。いっそうさらなる一実施態様において、ビタミンK依存性血液凝固因子は第IX因子(FIX)または第VII因子(FVII)である。なおいっそうさらなる一実施態様において、ビタミンK依存性血液凝固因子は第IX因子(FIX)である。
一実施態様において、モノ-PEG化ビタミンK依存性タンパク質などの精製タンパク質はST3Gal3が実質的に存在しない。「実質的に存在しない」とはモノ-PEG化ビタミンK依存性タンパク質が100 ng/ml未満のST3Gal3を含むことを意味する。
一実施態様において、モノ-PEG化ビタミンK依存性タンパク質などの精製タンパク質はマルチPEG化した種が実質的に存在しない。「実質的に存在しない」とは、モノ-PEG化ビタミンK依存性タンパク質は20%未満のマルチPEG化した種、例えば15%未満など、または10%未満または5%未満、3%未満、2%未満または1%未満などを含む。
本発明のさらなる態様によれば、精製した第IX因子などの、本明細書に規定される精製PEG化タンパク質を含む医薬組成物が提供される。
精製血液凝固因子および当該血液凝固因子を含む医薬組成物を、血液凝固因子(例えば、FIX)の投与によって軽減される疾病、例えば血友病である出血性疾患、血液疾患、関節血症、血腫(hematomas)、皮膚粘膜出血、遺伝的血液疾患、家族性出血性疾患、家族性血液疾患などの治療または因子補充療法に使用してもよい。一実施態様において、血液凝固因子の投与によって軽減される疾患は、B型血友病、またはクリスマス病などの、血友病である。
したがって、本発明のさらなる態様によれば、本明細書で上述される治療上有効量の精製血液凝固因子を患者に投与する工程を含む、血友病の治療方法が提供される。
血友病の治療における使用のための、本明細書で上述される精製血液凝固因子もまた提供される。
血友病の治療用医薬の製造における、本明細書で上述される精製血液凝固因子の使用もまた提供される。
血友病の治療における使用のための、本明細書で上述される精製血液凝固因子を含む医薬組成物もまた提供される。
治療的及び予防的(prophylactic (preventive))レジメンは本発明の別の態様を表すものと理解される。特に、本発明は、血漿での精製血液凝固因子の半減期を増加させるので、血友病の予防的治療に望ましいと理解される。血友病のかかる予防的治療は本発明の好ましい実施態様を構成する。
製剤はバッファー系、保存剤、等張化剤、キレート剤、安定化剤および界面活性剤をさらに含んでもよい。本発明の一実施態様において、医薬製剤は水性製剤であり、すなわち、水を含む製剤である。かかる製剤は典型的には溶液または懸濁液である。本発明の一実施態様において、医薬製剤は水溶液である。
一実施態様において、医薬製剤は凍結乾燥製剤であり、医師または患者は、使用前に、溶媒および/または希釈剤をそれに対して添加する。
一実施態様において、医薬製剤は何ら先に溶解することなく、即時に使用できる乾燥製剤(例えば、凍結乾燥または噴霧乾燥)である。
一実施態様において、本発明は、本発明の精製血液凝固因子の水溶液とバッファーを含む医薬製剤に関し、前記精製血液凝固因子は0.1〜100 mg/mlの濃度で存在し、前記製剤は約2.0から約10.0のpHを有する。
本発明の一実施態様において、製剤のpHは2.0, 2.1, 2.2, 2.3, 2.4, 2.5, 2.6, 2.7, 2.8, 2.9, 3.0, 3.1, 3.2, 3.3, 3.4, 3.5, 3.6, 3.7, 3.8, 3.9, 4.0, 4.1, 4.2, 4.3, 4.4, 4.5, 4.6, 4.7, 4.8, 4.9, 5.0, 5.1, 5.2, 5.3, 5.4, 5.5, 5.6, 5.7, 5.8, 5.9, 6.0, 6.1, 6.2, 6.3, 6.4, 6.5, 6.6, 6.7, 6.8, 6.9, 7.0, 7.1, 7.2, 7.3, 7.4, 7.5, 7.6, 7.7, 7.8, 7.9, 8.0, 8.1, 8.2, 8.3, 8.4, 8.5, 8.6, 8.7, 8.8, 8.9, 9.0, 9.1, 9.2, 9.3, 9.4, 9.5, 9.6, 9.7, 9.8, 9.9および10.0からなる群から選択される。
本発明の一実施態様において、バッファーは酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸塩、グリシルグリシン、(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸(HEPES), 3-(N-モルホリノ)プロパンスルホン酸(MOPS); 2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸(MES); N-シクロヘキシル-3-アミノプロパンスルフォン酸(CAPS); N-シクロヘキシル-2-アミノエタンスルホン酸(CHES);ヒスチジン、グリシン、リシン、アルギニン、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸ナトリウム、およびトリス(ヒドロキシメチル)-アミノメタン, ビシン(bicine), トリシン(tricine), リンゴ酸, コハク酸, マレイン酸, フマル酸, 酒石酸, アスパラギン酸またはこれらの混合物からなる群から選択される。これらの具体的なバッファーのそれぞれが本発明の代替的な実施態様を構成する。
本発明の一実施態様において、製剤は活性部位阻害剤をさらに含む。
本発明の一実施態様において、製剤は医薬的に許容できる保存剤をさらに含む。本発明の一実施態様において、保存剤はフェノール、o-クレゾール、m-クレゾール、p-クレゾール、p-ヒドロキシ安息香酸メチル、p-ヒドロキシ安息香酸プロピル、2-フェノキシエタノール、p-ヒドロキシ安息香酸ブチル、2-フェニルエタノール、ベンジルアルコール、クロロブタノール、およびチメロサール、ブロノポール、安息香酸、イミド尿素、クロルヘキシジン(chlorohexidine)、デヒドロ酢酸ナトリウム、クロロクレゾール、p-ヒドロキシ安息香酸エチル、塩化ベンゼトニウム、クロルフェネシン(3p-クロルフェノキシプロパン-1,2-ジオール)またはこれらの混合物からなる群から選択される。
本発明の一実施態様において、保存剤は0.1 mg/mlから20 mg/mlの濃度で存在する。本発明の一実施態様において、保存剤は0.1 mg/mlから5 mg/mlの濃度で存在する。本発明の一実施態様において、保存剤は5 mg/mlから10 mg/mlの濃度で存在する。本発明の一実施態様において、保存剤は10 mg/mlから20 mg/mlの濃度で存在する。これらの具体的な保存剤のそれぞれが本発明の代替的な実施態様を構成する。医薬組成物における保存剤の使用は当業者に周知である。便宜的に、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 20th edition, 2000を参照する。
本発明の一実施態様において、製剤は等張化剤をさらに含む。本発明の一実施態様において、等張化剤は、塩(例えば、塩化ナトリウム)、糖または糖アルコール、アミノ酸(例えば、L-グリシン、L-ヒスチジン、アルギニン、リジン、イソロイシン、アスパラギン酸、トリプトファン、トレオニン)、アルジトール(例えば、グリセロール(グリセリン)、1,2-プロパンジオール(プロピレングリコール)、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、ポリエチレングリコール(例えばPEG400)、またはこれらの混合物からなる群から選択される。例えば、フルクトース、グルコース、マンノース、ソルボース、キシロース、マルトース、ラクトース、スクロース、トレハロース、デキストラン、プルラン、デキストリン、シクロデキストリン、可溶性でんぷん、ヒドロキシエチルでんぷんおよびカルボキシメチルセルロース-Naを含む、モノ-、ジ-、もしくは多糖類、または水溶性グルカンなどのいずれかの糖を使用してもよい。一実施態様において、糖添加物(sugar additive)はスクロースである。糖アルコールは、少なくとも1つの-OH基を有するC4〜C8の炭化水素として規定され、例えば、マンニトール、ソルビトール、イノシトール、ガラクチオール、ズルシトール、キシリトールおよびアラビトールが挙げられる。一実施態様において、糖アルコール添加剤(sugar alcohol additive)はマンニトールである。上述した糖または糖アルコールは、個々に、または組み合わせて使用してよい。糖または糖アルコールが液体製剤に可溶であり、本発明の方法を用いて達成される安定化作用に悪影響を与えない限り、使用される量に決められた制限はない。一実施態様において、糖または糖アルコール濃度は約1 mg/mlと約150 mg/mlとの間である。本発明の一実施態様において、等張化剤は1 mg/mlから50 mg/mlの濃度で存在する。本発明の一実施態様において、等張化剤は1 mg/mlから7 mg/mlの濃度で存在する。本発明の一実施態様において、等張化剤は8 mg/mlから24 mg/mlの濃度で存在する。本発明の一実施態様において、等張化剤は25 mg/mlから50 mg/mlの濃度で存在する。これらの具体的な等張化剤のそれぞれが本発明の代替的な実施態様を構成する。医薬組成物における等張化剤の使用は当業者に周知である。便宜的に、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 20th edition, 2000を参照する。
本発明の一実施態様において、製剤はキレート剤をさらに含む。本発明の一実施態様において、キレート剤はエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、クエン酸、及びアスパラギン酸の塩、及びこれらの混合物から選択される。本発明の一実施態様において、キレート剤は0.1 mg/mlから5 mg/mlの濃度で存在する。本発明の一実施態様において、キレート剤は0.1 mg/mlから2 mg/mlの濃度で存在する。本発明の一実施態様において、キレート剤は2 mg/mlから5 mg/mlの濃度で存在する。これらの具体的なキレート剤のそれぞれが本発明の代替的な実施態様を構成する。医薬組成物におけるキレート剤の使用は当業者に周知である。便宜的に、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 20th edition, 2000を参照する。
本発明の一実施態様において、製剤は安定化剤をさらに含む。医薬組成物における安定化剤の使用は当業者に周知である。便宜的に、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 20th edition, 2000を参照する。
より詳しくは、本発明の組成物は安定化された液体医薬組成物であり、それの治療上有効成分は、液体医薬製剤における保管中に凝集体形成を示し得るポリペプチドを含む。「凝集体形成」とはポリペプチド分子間の物理的相互作用を意図し、溶液から沈殿する、可溶な、または大きな可視的な、凝集体のままであってよい、オリゴマーの形成を生じさせる。「保管中」とはいったん調製された液体の医薬組成物もしくは医薬製剤を意図し、対象にただちに投与されない。むしろ、調製後、液体形態で、凍結状態で、または乾燥形態のいずれかで、液体形態に後ほど再構成させるために、または対象に投与用に適切な他の形態で、保管用に包装される。「乾燥形態」とは凍結乾燥(freeze drying)(すなわち、凍結乾燥(lyophilization);例えば、Williams and Polli (1984) J. Parenteral Sci. Technol. 38:48-59を参照せよ)、噴霧乾燥(Masters (1991) in Spray-Drying Handbook (5th ed; Longman Scientific and Technical, Essez, U.K.), pp. 491-676; Broadhead et al. (1992) Drug Devel. Ind. Pharm. 18:1169-1206; およびMumenthaler et al. (1994) Pharm. Res. 11:12-20を参照せよ)、または空気乾燥(Carpenter and Crowe (1988) Cryobiology 25:459-470; and Roser (1991) Biopharm. 4:47-53)のいずれかによって乾燥される液体医薬組成物または製剤を意図する。
液体医薬組成物の保管中のポリペプチドによる凝集体形成はかかるポリペプチドの生物学的活性に悪影響を与え得るので、医薬組成物の治療的有効性の喪失が生じる。さらに、凝集体形成は、注入系(infusion system)を用いてペプチド含有医薬組成物を投与する際の、管、膜またはポンプの閉塞などの他の問題を生じ得る。
本発明の医薬組成物は、組成物の保管中、ポリペプチドによる凝集体形成を減少させるのに十分な量のアミノ酸塩基をさらに含んでもよい。「アミノ酸塩基」は、任意の所定のアミノ酸が遊離塩基形態または塩の形態のいずれかで存在する場合の、アミノ酸またはアミノ酸の組み合わせを意図する。アミノ酸の組み合わせが使用される場合、アミノ酸のすべてが遊離の塩基形態で存在してもよく、すべてが塩の形態で存在してもよく、または一部が遊離の塩基形態で存在する一方で他方は塩の形態で存在してもよい。一実施形態において、本発明の組成物を調製するのに使用するためのアミノ酸は、アルギニン、リシン、アスパラギン酸およびグルタミン酸などの荷電した側鎖を保有するアミノ酸である。特定のアミノ酸(例えば、メチオニン、ヒスチジン、イミダゾール、アルギニン、リシン、イソロイシン、アスパラギン酸、トリプトファン、スレオニンおよびこれらの混合物)のいずれかの立体異性体(すなわち、L、D、またはこれらの混合物)またはこれらの立体異性体の組み合わせは、特定のアミノ酸が遊離の塩基形態または塩の形態のいずれかで存在している限り、本発明の医薬組成物中に存在してもよい。一実施態様において、L-立体異性体が使用される。
本発明の組成物はこれらのアミノ酸の類似体とともに製剤化されてもよい。「アミノ酸の類似体」は、本発明の液体医薬組成物の保管中のポリペプチドによる凝集体形成を減少させるのに望ましい効果を生じさせる、天然に存在するアミノ酸の誘導体を意図する。適切なアルギニンの類似体には、例えば、アミノグアニジン、オルニチン、およびN-モノエチルL-アルギニンが挙げられ、適切なメチオニンの類似体には、エチオニンおよびブチオニンが挙げられ、適切なシステインの類似体にはS-メチル-Lシステインが挙げられる。他のアミノ酸と同様に、アミノ酸の類似体は、遊離の塩基形態または塩の形態のいずれかで組成物中に取り込まれる。本発明の一実施態様において、アミノ酸またはアミノ酸の類似体は、タンパク質の凝集を防止するかまたは遅らせるのに十分な濃度で使用される。
本発明の一実施態様において、メチオニン(または他の含硫アミノ酸(sulphuric amino acids)またはアミノ酸の類似体)は、治療剤として作用するポリペプチドが酸化されやすい少なくとも1つのメチオニン残基を含むポリペプチドである場合に、メチオニン残基のメチオニンスルホキシドへの酸化を阻害するために添加されてもよい。「阻害する」とは時間に対するメチオニン酸化種の蓄積が最小限であることを意図する。メチオニンの酸化を阻害することにより、適切な分子形態でポリペプチドがより保持される。メチオニンのいずれかの立体異性体(L、D、またはこれらの混合物)またはそれらの組み合わせを使用可能である。添加されるべき量は、メチオニンスルホキシドの量が規制当局にとって許容可能であるような態様でメチオニン残基の酸化を阻害するのに十分な量であるべきである。典型的には、これは、組成物が約10%から約30%のメチオニンスルホキシドのみを含むことを意味する。一般的に、メチオニン残基に添加されるメチオニンの比率が約1:1から約1000:1、例えば10:1から約100:1などの範囲にある態様で、メチオニンを添加することによって、これは達成され得る。
本発明の一実施態様において、製剤は高分子量のポリマーまたは低分子量の化合物の群から選択される安定化剤をさらに含む。本発明の一実施態様において、安定化剤は、ポリエチレングリコール(例えば、PEG3350)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン、カルボキシ-/ヒドロキシセルロースまたはそれらの誘導体(例えば、HPC、HPC-SL、HPC-LおよびHPMC)、シクロデキストリン、モノチオグリセロール、チオグリコール酸および2-メチルチオエタノールなどの含硫物質、および異なる塩(例えば、塩化ナトリウム)から選択される。これらの具体的な安定化剤のそれぞれが本発明の代替的な実施態様を構成する。
医薬組成物は、また、それ中の治療上活性なポリペプチドの安定性をさらに増加させる、追加の安定化剤を含んでもよい。本発明に特に関連する安定化剤には、限定はされないが、メチオニンの酸化からポリペプチドを保護する、メチオニンおよびEDTA、および凍結融解または力学的せん断に伴う凝集からポリペプチドを保護する、非イオン性界面活性剤が挙げられる。
本発明の一実施態様において、製剤は界面活性剤をさらに含む。本発明の一実施態様において、界面活性剤は、洗剤、エトキシ化ヒマシ油、ポリグリコール化(polyglycolyzed)グリセリド、アセチル化モノグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシプロピレン-ポリオキシエチレンブロックポリマー(例えば、Pluronic(登録商標)F68、ポロキサマー188および407、Triton X-100などのポロキサマー)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキル化やアルコキシル化された誘導体などのポリオキシエチレン誘導体やポリエチレン誘導体(tweens、例えばTween-20, Tween-40, Tween-80およびBrij-35)、モノグリセリドまたはそれのエトキシ化誘導体、ジグリセリドまたはそれのポリオキシエチレン誘導体、アルコール、グリセロール、レクチンおよびリン脂質(例えば、ホスファチジルセリン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、ジホスファチジルグリセロールおよびスフィンゴミエリン)、リン脂質の誘導体(例えば、ジパルミトイルホスファチジン酸)およびリゾリン脂質(例えば、パルミトイルリゾホスファチジル-L-セリンおよびエタノールアミン、コリン、セリンまたはスレオニンとの1-アシル-sn-グリセロ-3-リン酸エステル(eg. palmitoyl lysophosphatidyl-L-serine and 1-acyl-sn-glycero-3-phosphate esters of ethanolamine, choline, serine or threonine))、およびリゾホスファチジルおよびホスファチジルコリンのアルキル、アルコキシル(アルキルエステル)、アルコキシ(アルキルエーテル)誘導体、例えば、リゾホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリンのラウロリルおよびミリストイル誘導体、および極性頭部基、すなわち、コリン、エタノールアミン、ホスファチジン酸、セリン、スレオニン、グリセロール、イノシトールの改変、および正電荷のDODAC, DOTMA, DCP, BISHOP、リゾホスファチジルセリンおよびリゾホスファチジルスレオニン、およびグリセロリン脂質(例えば、ケファリン)、グリセロ糖脂質(例えば、ガラクトピラノシド)、スフィンゴ糖脂質(例えば、セラミド、ガングリオシド)、ドデシルホスホコリン、鶏卵リゾレシチン、フシジン酸誘導体-(例えば、タウロジヒドロフシジン酸ナトリウム)、長鎖脂肪酸およびその塩C6-C12(例えば、オレイン酸およびカプリル酸)、アシルカルニチン誘導体、リシン、アルギニンまたはヒスチジンのNα-アシル化誘導体、またはリシンもしくはアルギニンの側鎖アシル化誘導体、リシン、アルギニンまたはヒスチジンおよび中和もしくは酸性アミノ酸のいずれかの組み合わせを含むジペプチドのNα-アシル化誘導体、および、中和アミノ酸および2つの電荷アミノ酸の任意の組み合わせを含むトリペプチドのNα-アシル化誘導体、DSS(ドキュセート・ナトリウム、CAS登録番号[577-11-7])、ドキュセート・カルシウム、CAS登録番号[128-49-4])、ドキュセート・カリウム、CAS登録番号[7491-09-0])、SDS(ドデシル硫酸ナトリウムまたはラウリル硫酸ナトリウム)、カプリル酸ナトリウム、コール酸またはその誘導体、胆汁酸およびその塩、および、グリシンまたはタウリン共役体、ウルソデオキシコール酸、コール酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、グリココール酸ナトリウム、N-ヘキサデシル-N,N-ジメチル-3-アンモニオ-1-プロパンスルフォネート、アニオン性(アルキル-アリール-スルフォネート) 一価界面活性剤、両性イオン界面活性剤(例えば、N-アルキル-N,N-ジメチルアンモニオ-1-プロパンスルフォネート、3-コラミド-1-プロピルジメチルアンモニオ-1-プロパンスルフォネート、カチオン性界面活性剤(第4級アンモニウム塩基) (例えば、セチル-トリメチル臭化アンモニウム、塩化セチルピリジニウム)、非イオン性界面活性剤(例えば、ドデシルβ-D-グルコプラノシド)、 ポロキサミン(例えば、テトロン酸のもの)であって、エチレンジアミンに対してプロピレンオキシドおよびエチレンオキシドを連続的に付加したもの由来の四官能性ブロックコポリマーであるもの、またはイミダゾリン誘導体またはそれらの混合物から選択されてもよい界面活性剤から選択される。これらの具体的な界面活性剤のそれぞれが本発明の代替的な実施態様を構成する。
医薬組成物における界面活性剤の使用は当業者に周知である。便宜的に、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 20th edition, 2000を参照する。
他の材料が本発明の医薬製剤中に存在してもよいであろう。このような追加の材料には、湿潤剤、乳化剤、抗酸化剤、充填剤、張力改変剤(tonicity modifier)、キレート剤、金属イオン、油性賦形剤(oleaginous vehicles)、タンパク質(例えば、ヒト血清アルブミン、ゼラチンまたはタンパク質)および双性イオン(例えば、ベタイン、タウリン、アルギニン、グリシン、リシンおよびヒスチジンなどのアミノ酸)を挙げてもよい。このような追加の材料は、勿論のことながら、本発明の医薬製剤の全体的な安定性に悪影響を与えるべきではない。
本発明の精製血液凝固因子を含む医薬組成物をそのような治療を必要としている患者に複数の部位で、例えば、局所的部位で、例えば、皮膚および粘膜部位、または、動脈、静脈、心臓といった、吸収、例えば、投与をしなくても代替的に到達可能な(bypass)部位で、および、皮膚中、皮膚下、筋肉内、または腹部中の、吸収、例えば、投与に関わる部位で投与してよい。
本発明による医薬組成物の投与は、このような治療を必要とする患者に対して、複数の投与経路、例えば、舌、舌下、頬、口中、経口、胃腸中、鼻、肺、例えば、細気管支および肺胞またはそれらの組み合わせを介して、表皮、真皮、経皮、膣、直腸、眼球、例えば、結膜を介して、尿道(uretal)、および非経口を介してよい。
本発明の組成物は複数の剤形で、例えば、溶液、懸濁液、エマルション、マイクロエマルション、多重エマルション、泡、軟膏(salves)、ペースト、軟膏(ointments)、錠剤、コーティングされた錠剤、すすぎ液(rinse)、カプセル、例えば、硬ゼラチンカプセルおよび軟ゼラチンカプセル、坐薬、直腸用カプセル、ドロップ、ゲル、スプレー、粉末、エアロゾル、吸入物(inhalant)、点眼剤、眼軟膏、眼すすぎ液(ophthalmic rinses)、膣ペッサリー、膣リング、膣軟膏、注射溶液、in situ形質転換溶液(transforming solutions)、例えばin situゲル化剤、in situ硬化剤(setting agent)、in situ沈降剤、in situ結晶化剤、輸液、およびインプラント(implant)として投与してよい。
本発明の組成物は、さらに、例えば、共有、疎水性および静電気相互作用を介して、薬物担体、薬物送達システム、または高度な(advanced)薬物送達システム中に混ぜ合わせられるか(compounded)、または結合されて(attached)、本発明のペプチドの安定性をさらに高め、バイオアベイラビリティを増加させ、溶解性を増加させ、副作用を減少し、当業者に周知の時間療法を実現し、そして患者の服薬遵守(compliance)を高め、それらのいずれかの組み合わせでもよい。担体、薬物送達システム、および高度な薬物送達システムの例には、限定されないが、ポリマー、例えば、セルロースおよび誘導体、多糖類、例えば、デキストランおよび誘導体、デンプンおよび誘導体、ポリ(ビニルアルコール)、アクリレートおよびメタクリレートポリマー、ポリ乳酸およびポリグリコール酸およびそれらのブロックコポリマー、ポリエチレングリコール、担体タンパク質、例えば、アルブミン、ゲル、例えば、加熱ゲル化系(thermogelling systems)、例えば、当業者に周知のブロックコポリマー系、ミセル、リポソーム、微小球、ナノ粒子、液晶およびそれらの分散系、脂質-水系における相挙動の当業者に周知の、L2相およびそれらの分散系、ポリマーミセル、多重エマルション、自己乳化剤、自己マイクロエマルション化剤、シクロデキストリンおよびその誘導体、およびデンドリマーが挙げられる。
本発明の組成物は、例えば、定量吸入器、乾燥粉末吸入器、および噴霧器を用いた、本発明のペプチドの経肺投与のための、固体、半固体、粉末および溶液の製剤において有用であり、それらすべては当業者に周知の装置である。
本発明の組成物は制御された、除放性の、持続性の、遅延化させた、または持続放出の薬物送達システムの製剤において特に有用である。より具体的には、限定はされないが、組成物は、当業者に周知の、非経口の制御放出および持続性の放出系の製剤において有用である(両方の系とも投与回数は大幅に減少される(many-fold reduction))。よりいっそう好ましくは、制御放出および持続性の放出系は皮下で投与される。本発明の範囲を制限することにはならないが、有用な制御放出系と組成物の例は、ヒドロゲル、油性ゲル、液晶、ポリマーミセル、微小球およびナノ粒子である。
本発明の組成物に有用な制御放出系の産生方法には、限定はされないが、結晶化、濃縮、共結晶化、沈殿、共沈殿、乳化、分散、高圧均質化、カプセル化、噴霧乾燥、マイクロカプセル化、液滴形成、相分離、溶媒蒸発により微小球を産生すること、押出し、および超臨界流体プロセスが挙げられる。一般的な参考文献にはHandbook of Pharmaceutical Controlled Release (Wise, D.L., ed. Marcel Dekker, New York, 2000)およびDrug and the Pharmaceutical Sciences vol. 99: Protein Formulation and Delivery (MacNally, E.J., ed. Marcel Dekker, New York, 2000)がある。
非経口投与はシリンジ、場合によりペン様シリンジを用いて、皮下の、筋肉内の、腹腔内の、または静脈内の注射によって実施してもよい。あるいは、非経口投与は輸液ポンプを用いて実施可能である。さらなる選択肢は、鼻腔用スプレーまたは肺用スプレーの形態にある、本発明のペプチドの投与用溶液または懸濁液であってよい組成物である。いっそうさらなる選択肢として、本発明のペプチドを含む医薬組成物は、例えば、無針注射により、または、パッチ、場合によりイオン導入(iontophoretic)パッチからの、経皮投与、または経粘膜的な、例えば、頬への投与にも適合可能である。
用語「安定化組成物」は、物理的安定性が増加し、化学的安定性が増加し、または物理的および化学的安定性が増加した組成物を指す。
本明細書において用いられるタンパク質組成物の用語「物理的安定性」は、タンパク質の、熱機械ストレス(thermo-mechanical stresses)および/または疎水性の表面および接触面などの、不安定化している接触面および表面との相互作用への暴露の結果として、生物学的に不活性なおよび/または不溶なタンパク質の凝集体を形成する、タンパク質の傾向を指す。水性タンパク質組成物の物理的安定性は、さまざまな期間、異なる温度で、適当な容器(例えば、カートリッジまたはバイアル)に充填された組成物を機械的/物理的ストレス(例えば、攪拌)に暴露した後に、外観検査および/または濁度測定を用いて評価する。組成物の外観検査は暗い背景で強い集中光において実施する。組成物の濁度は0から3のスケールで例えば濁度の程度を順位付けする視覚スコアによって特徴付けられる(濁度を示さない組成物は視覚スコア0に相当し、昼光で目で見える濁度を示す組成物は視覚スコア3に相当する)。昼光で目で見える濁度を示す場合、タンパク質の凝集に関して組成物は物理的に不安定と分類化される。あるいは、組成物の濁度は当業者に周知の簡易な濁度測定によって評価可能である。水性タンパク質組成物の物理的安定性は、また、タンパク質の立体配座の状態の分光剤またはプローブを用いて評価可能である。プローブは、好ましくは、タンパク質の非天然配座異性体に優先的に結合する小分子である。タンパク質構造の小分子の分光プローブの一例はThioflavin Tである。Thioflavin Tはアミロイド原繊維の検出に関して広く使用されている蛍光染料である。原繊維の存在下、おそらくは他のタンパク質の立体配座と同様に、原繊維タンパク質種に結合すると、Thioflavin Tは、約450 nmで新たな励起極大を、約482 nmで増強発光を生じる。未結合Thioflavin Tはこれらの波長で本質的に非蛍光である。
他の小分子は、タンパク質構造の天然から非天然状態への変化のプローブとして使用可能である。例えば、「疎水性パッチ」はタンパク質の露出された疎水性パッチに優先的に結合するものを調べる。疎水性パッチは天然状態におけるタンパク質の三次構造内に一般的に埋蔵されるが、タンパク質が展開され、または変性され始めると暴露される。これらの小分子の分光プローブの例には、芳香族の、疎水性染料、例えば、アントラセン、アクリジン、フェナントロリンなどがある。他の分光プローブには金属-アミノ酸複合体、例えば、フェニルアラニン、ロイシン、イソロイシン、メチオニンおよびバリンなどの疎水性アミノ酸のコバルト金属複合体などがある。
本明細書において用いられるタンパク質組成物の用語「化学的安定性」は、天然のタンパク質構造と比較して、生物学的有効性が潜在的により少ない、および/または免疫原性の特性が潜在的に増加した、化学分解産物の形成へとつながる、タンパク質構造における化学的に共有結合性の変化を指す。さまざまな化学分解産物が、天然タンパク質の種類および性質およびタンパク質が暴露される環境に応じて形成され得る。化学分解の排除は、ほぼ確実に、完全には回避はできないであろうし、化学分解産物の量の増大は、当業者に周知であるように、タンパク質組成物の保管および使用中にしばしば観察される。多くのタンパク質は、グルタミニルまたはアスパラギニル残基における側鎖アミド基が加水分解されて遊離のカルボン酸を形成するプロセスである、脱アミドにさらされる傾向がある。他の分解経路は、2つ以上のタンパク質分子が、アミノ基転移および/またはジスルフィド相互作用を介して互いに共有結合的に結合することにより、共有結合的に結合された二量体、オリゴマーおよびポリマー分解産物が形成される、高分子量の変換生成物の形成に関与する(Stability of Protein Pharmaceuticals, Ahern. T.J. & Manning M.C., Plenum Press, New York 1992)。(例えばメチオニン残基の)酸化は化学分解の別の変形例として挙げることができる。タンパク質組成物の化学安定性は異なる環境条件に暴露後に様々な時間点で化学分解産物の量を測定することによって評価可能である(分解産物の形成はしばしば例えば温度を増加させることによって加速され得る)。個々の分解産物の量は、さまざまなクロマトグラフィー技術を用いて、分子のサイズおよび/または電荷に応じて、分解産物の分離によってしばしば決定される(例えば、SEC-HPLCおよび/またはRP-HPLC)。
したがって、上述したように、「安定化組成物」は、物理的安定性が増加し、化学的安定性が増加し、または物理的および化学的安定性が増加した組成物を指す。一般に、組成物は、有効期限が満了するまで(推奨される使用および保管条件に応じて)使用および保管中安定でなければならない。
本発明の一実施態様において、本発明の精製タンパク質を含む医薬組成物は6週間以上使用に関して安定であり、3年間以上保管に関して安定である。
本発明の別の実施態様において、本発明の精製タンパク質を含む医薬組成物は4週間以上使用に関して安定であり、3年間以上保管に関して安定である。
本発明のさらなる一実施態様において、本発明の精製タンパク質を含む医薬組成物は4週間以上使用に関して安定であり、2年間以上保管に関して安定である。
本発明のいっそうさらなる一実施態様において、本発明の精製タンパク質を含む医薬組成物は2週間以上使用に関して安定であり、2年間以上保管に関して安定である。
本発明のいっそうさらなる一実施態様において、本発明の精製タンパク質を含む医薬組成物は1週間以上使用に関して安定であり、6か月以上保管に関して安定である。
本発明は以下の非制限例に関連してこれよりさらに記述される。
[実施例1]
PEG化FIXの精製
(a) 負荷(load)溶液
95%純度を超える純度のPEG化FIXをバッファー交換した。負荷(load)中のpH値は約6である。FIX-濃度は約1 mg/mlである。負荷(load)はおよそ5g産物/L樹脂
(b) カラム
Poros 50 HQ、15.7 mL。
(c) バッファー
- 平衡バッファー: 10 mM酢酸、90 mM酢酸ナトリウム、pH 〜 5.7
- 酸性洗浄: 5 CV酸性洗浄バッファー:酢酸ナトリウム65 mmol/kg、酢酸: 185 mmol/kg pH 〜 4.3; 5 CV
- 溶出液: 100%の平衡バッファーから100%の溶出バッファーまでの、5 CV線密度勾配(linear gradient) (10 mM ヒスチジン、50 mM NaCl、50 mM CaCl2)
- 再生液(Regeneration): 3 CV 1M NaCl
(d) 手順
工程 バッファー CV %-溶出バッファー
平衡 平衡バッファー 5 0%
適用
洗浄 平衡バッファー 3 0%
酸性洗浄 酸性洗浄バッファー 3 0%
(=洗浄2)
洗浄3 平衡バッファー 3 0%
溶出 溶出バッファー 5 0…100 %
再生 再生バッファー 3 0%

流速: 24 CV/h = 6.28 ml/分
温度: 5 ℃
クロマトグラフの精製手順の結果を図1に示す。図1はUV280nmシグナルで得られたクロマトグラムを描写する。「1」と記されるピークは例えばCMP-NANが除去される場合の流出物(flowthrough)を描写する。「2」と記されるピークは3T3Gal3に相当するピークを描写し、すなわち、それはST3Gal3が除去される場合を示し、「3」と記されるピークは産物(product)のピークを描写する。
図1の結果はST3Gal3およびCMP-Nanなどの不純物から産物ピークが明らかに独立することを明示し、本発明の方法によって提供される効率的な精製が確かめられる。
[実施態様のリスト]
実施態様1: 溶出バッファーを用いて陰イオン交換クロマトグラフィーを行う工程を含む、PEG化タンパク質の精製方法であって、前記クロマトグラフィーは、溶出の前に不純物除去工程を含むことを特徴とし、前記不純物除去工程は、酸性バッファーを用いて前記陰イオン交換カラムを洗浄する工程を含む、方法。
実施態様2: 結合するPEG基のサイズが約2から約40KDまで変化する、実施態様1の方法。
実施態様3: 酸性洗浄工程によって除去される不純物がST3Gal3である、実施態様1または実施態様2の方法。
実施態様4: 不純物除去工程が3.8から5.0、3.9から4.8または4.0から4.5の間のpHで酸性バッファーを用いて洗浄する工程を含む、前述の実施態様のいずれかの方法。
実施態様5: pHが3.9, 4.0または4.1である、実施態様4の方法。
実施態様6: pHが4.2である、実施態様4の方法。
実施態様7: pHが4.3である、実施態様4の方法。
実施態様8: pHが4.4である、実施態様4の方法。
実施態様9: pHが4.5である、実施態様4の方法。
実施態様10: pHが4.6である、実施態様4の方法。
実施態様11: pHが4.7である、実施態様4の方法。
実施態様12: pHが4.8である、実施態様4の方法。
実施態様13: pHが4.9である、実施態様4の方法。
実施態様14: pHが5.0である、実施態様4の方法。
実施態様15: pHが4.0と4.4との間にある、実施態様4の方法。
実施態様16: pHが4.1と4.3との間にある、実施態様4の方法。
実施態様17: 酸性バッファーが2価の陽イオンを含まない、前述の実施態様のいずれかの方法。
実施態様18: 酸性バッファーが酢酸ナトリウムおよび/または酢酸を含む、前述の実施態様のいずれかの方法。
実施態様19: 酸性バッファーが50 mmolの酢酸ナトリウムおよび140 mmolの酢酸を含む、前述の実施態様のいずれかの方法。
実施態様20: サンプル適用工程の前に平衡工程を実施する、前述の実施態様のいずれかの方法。
実施態様21: 平衡工程が、5から7のpHでの平衡バッファーの適用を含む、実施態様20の方法。
実施態様22: 第2の平衡工程が酸性洗浄工程の前に実施される、実施態様20または実施態様21の方法。
実施態様23: 平衡工程が、pH6での平衡バッファーの適用を含む、実施態様20から22のいずれかの方法。
実施態様24: 平衡バッファーがpH6でのヒスチジン含有バッファーである、実施態様23の方法。
実施態様25: 平衡バッファーが酢酸ナトリウムおよび酢酸を含む、実施態様21から24のいずれかの方法。
実施態様26: 平衡バッファーが10 mMの酢酸および90 mMの酢酸ナトリウムを含む、実施態様21から25のいずれかの方法。
実施態様27: 第3の平衡工程が酸性洗浄工程後であって溶出の前に実施される、実施態様22から26のいずれかの方法。
実施態様28: PEG化タンパク質がビタミンK依存性タンパク質である、前述の実施態様のいずれかの方法。
実施態様29: PEG化タンパク質がビタミンK依存性血液凝固因子である、実施態様28の方法。
実施態様30: PEG化タンパク質はガラクトース含有血液凝固因子である実施態様28または実施態様29の方法。
実施態様31: PEG化タンパク質は、第II因子(FII), 第VII因子(FVII), 第IX因子(FIX), 第X因子(FX), プロテインSおよびプロテインCから選択されるビタミンK依存性血液凝固因子である、実施態様28から30のいずれかの方法。
実施態様32: PEG化タンパク質は第IX因子(FIX)または第VII因子(FVII)である、実施態様28から31のいずれかの方法。
実施態様33: PEG化タンパク質は第IX因子(FIX)である、実施態様28から32のいずれかの方法。
実施態様34: PEG化タンパク質はPEG40k-FIXである、実施態様28から30のいずれかの方法。
実施態様35: 陰イオン交換クロマトグラフィーがQ-樹脂、第4級アミン、またはDEAE樹脂、ジエチルアミノエタンを含む、前述の実施態様のいずれかの方法。
実施態様36: 陰イオン交換樹脂がMono Q Source 15Qもしくは30Q (GEヘルスケア), Poros 20HQもしくは50HQ (Applied Biosystems)またはToyopearl Q650S (Toso Haas)である、実施態様35の方法。
実施態様37: 陰イオン交換物質がHQを含む、実施態様36の方法。
実施態様38: 陰イオン交換物質がPoros(登録商標)HQを含む、実施態様37の方法。
実施態様39: 陰イオン交換物質がPoros(登録商標)50 HQを含む、実施態様38の方法。
実施態様40: 前述のいずれかの実施態様において記載される方法により得ることができる精製PEG化タンパク質。
実施態様41: 実施態様1から39のいずれかにおいて記載される方法により得ることができる精製PEG化FIXタンパク質。
実施態様42: 実質的にST3Gal3が存在しない実施態様40または実施態様41に記載される精製PEG化タンパク質。
実施態様43: 100 ng/ml未満のST3Gal3を含む実施態様40から42のいずれかに記載される精製PEG化タンパク質。
実施態様44: マルチPEG化した種が実質的に存在しない実施態様40から43のいずれかに記載される精製PEG化タンパク質。
実施態様45: 20%未満のマルチPEG化した種を含む実施態様40から44のいずれかに記載される精製PEG化タンパク質。
実施態様46: 15%未満のマルチPEG化した種を含む実施態様40から45のいずれかに記載される精製PEG化タンパク質。
実施態様47: 10%未満のマルチPEG化した種を含む実施態様40から46のいずれかに記載される精製PEG化タンパク質。
実施態様48: 5%未満のマルチPEG化した種を含む実施態様40から47のいずれかに記載される精製PEG化タンパク質。
実施態様49: 3%未満のマルチPEG化した種を含む実施態様40から48のいずれかに記載される精製PEG化タンパク質。
実施態様50: 2%未満のマルチPEG化した種を含む実施態様40から49のいずれかに記載される精製PEG化タンパク質。
実施態様51: 1%未満のマルチPEG化した種を含む実施態様40から50のいずれかに記載される精製PEG化タンパク質。
実施態様52: 実施態様40から51のいずれかに記載される本明細書に規定される精製PEG化タンパク質を含む医薬組成物。
実施態様53: 精製PEG化第IX因子タンパク質を含む医薬組成物。
実施態様54: 血液凝固因子(例えば、FIX)の投与によって軽減される疾病、例えば血友病である出血性疾患、血液疾患、関節血症、血腫(hematomas)、皮膚粘膜出血、遺伝的血液疾患、家族性出血性疾患、家族性血液疾患などの治療または因子補充療法に使用するための、実施態様41から51のいずれかに記載される精製PEG化タンパク質または実施態様53に記載される医薬組成物。
実施態様55: 血友病の治療に使用するための、実施態様41から51のいずれかに記載される精製PEG化タンパク質または実施態様53に記載される医薬組成物。
実施態様56: B型血友病、またはクリスマス病の治療に使用するための、実施態様41から51のいずれかに記載される精製PEG化タンパク質または実施態様53に記載される医薬組成物。
実施態様57: 治療上有効量の、実施態様41から51に記載される精製血液凝固因子を患者に投与する工程を含む、血友病の治療方法。
実施態様58: 血友病の治療用医薬の製造における実施態様41から51に記載される精製血液凝固因子の使用。
本明細書において引用される、刊行物、特許出願および特許を含むすべての参照文献が、本明細書のどこかで別々に特定の文献として援用されるにも関わらず、それらの全体が参照により本明細書に援用され、かつ、各参照文献が(法により許される最大限度まで)個々に、かつ具体的に参照により援用されているように示され、本明細書においてその全体が説明されているものとして、同じように、参照により本明細書に援用される。
本発明を記載する文脈において、用語「a」および「an」および「the」および類似の指示対象の使用は、本明細書において他に指定のない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数と複数の両方をカバーしているものと解釈されるであろう。例えば、語句「the compound(その化合物)」は、他に指定のない限り、本発明のさまざまな「compound(化合物)」または特定の記載された態様を参照するものとして理解されるであろう。
他に指定のない限り、本明細書において提供されるすべての正確な値は、対応する近似の値の典型例である(例えば、特定の因子または測定値に関して提供されるすべての正確な例示的値は、適切な場合、「約」によって修正された、対応する近似の測定値をも提供するものとして理解されよう)。
構成要件(単数または複数)に関して「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」または「含む(containing)」などの用語を用いた、本発明のいずれかの態様の、本明細書における記述は、他に記載されない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、特定の構成要件(単数または複数)「からなる(consists of)」、「から本質的になる(consists essentially of)」、または「を実質的に含む(substantially comprises)」、本発明の類似の態様に関して裏付けを提供することを意図している(例えば、特定の構成要件を含むものとして本明細書に記載される組成物は、他に記載されない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、その構成要件からなる組成物をも記述するものとして理解されるべきである)。

Claims (8)

  1. 溶出バッファーを用いて陰イオン交換クロマトグラフィーを行う工程を含む、PEG化タンパク質の精製方法であって、前記クロマトグラフィーは、溶出の前に不純物除去工程を含むことを特徴とし、前記不純物除去工程は、酸性バッファーを用いて前記陰イオン交換カラムを洗浄する工程を含み、前記不純物除去工程は、3.9から4.5の間のpHで酸性バッファーを用いて洗浄する工程を含む、方法。
  2. 前記不純物がST3Gal3である、請求項1に記載の方法。
  3. 酸性バッファーが、酢酸ナトリウムおよび/または酢酸を含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 平衡工程が酸性洗浄工程の前に実施される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 平衡工程が5から7のpHでの平衡バッファーの適用を含む、請求項4に記載の方法。
  6. 平衡バッファーが、酢酸および酢酸ナトリウムを含む、請求項4または5に記載の方法。
  7. PEG化タンパク質が、第II因子(FII), 第VII因子(FVII), 第IX因子(FIX), 第X因子(FX), プロテインSおよびプロテインCから選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 陰イオン交換物質がHQを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
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