JP5827493B2 - 倒立用エアゾール製品 - Google Patents
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Description
しかし、このようにディップチューブを備えたエアゾール製品は、エアゾール容器を正立状態にして噴射させるものであり、倒立状態で噴射させると気相の噴射剤のみが噴射されてしまう。
また、エアゾール容器を倒立状態にして噴射させるエアゾール製品も知られている。このようなエアゾール容器には、エアゾールバルブにディップチューブが設けられておらず、エアゾールバルブのハウジングにエアゾール容器を倒立状態にしたとき液相と連通する連通孔が形成されている。しかし、このエアゾール製品は、正立状態で噴射操作すると、ハウジングの連通孔から気相の噴射剤のみ導入され、噴射剤のみが噴射される。
特許文献1には、エアゾール容器を正立状態にして噴射させるエアゾール製品であって、エアゾール容器を倒立状態にしたときに、エアゾール容器に取り付けられた押釦をロックし、操作できないように構成されたエアゾール製品が開示されている。
特許文献2には、エアゾール容器を倒立状態にして噴射させるエアゾール製品であって、エアゾール容器を正立状態にしたときに、エアゾール容器に取り付けられたノズル(噴射部材)をロックし、操作できないように構成されたエアゾール製品が開示されている。
材が配置されてロック状態となり、前記エアゾール容器が倒立状態にあるとき、噴射部の下方への動きを許すようにロック部材が配置されてアンロック状態になり、前記ロック部材が、前記トリガー部に沿って上下動するものであり、前記ロック状態では、前記ロック部材が前記隙間を塞ぐように下側に配置され、前記アンロック状態では、前記ロック部材が前記隙間を開放するように上側に配置されることを特徴としている。このようなものであって、前記ロック部材がトリガー部の外周に取り付けられるリング状のものであり、前記トリガー部の下部が、ロック部材の抜け落ちを防止するストッパー部を備えているものが好ましい。
本発明の倒立用エアゾール製品であって、ロック部材が、トリガー部に沿って上下動するものであり、ロック状態では、ロック部材が隙間を塞ぐように下側に配置され、アンロック状態では、ロック部材が隙間を開放するように上側に配置される場合、エアゾール容器を正立状態から倒立状態に向きを変えるだけでロック状態とアンロック状態とをスムースに移行でき、かつ、ロック部材の位置を確認することができるため使用者がどの状態にあるか確認できる。また、前記ロック部材がトリガー部の外周に取り付けられるリング状のものであり、前記トリガー部の下部が、ロック部材の抜け落ちを防止するストッパー部を備えている場合、構成が簡易であり、製造しやすい。
耐圧容器15は、底部15aと、その周縁から上方に延びる下胴部15bと、その上端から縮径するように延びるテーパー部15cと、その上端から上方に延びる上胴部15dと、その上端から縮径するように延びる肩部15eと、その上端に形成されるビード部(図示せず)とからなる。この耐圧容器15は、金属スラグをインパクト成型するなどにより有底筒状にし、その上部を絞りしごき加工、ネッキング加工するとにより成形される。なお、耐圧容器は合成樹脂や耐圧ガラスなど、耐圧性を有する他の材質のものを用いてもよい。
エアゾールバルブ16は、ステム16aを下降させることにより、耐圧容器15と大気とを連通させるものである。エアゾールバルブのマウンティングカップ16bを耐圧容器15のビード部を覆わせて固着することにより耐圧容器15の開口部を閉じる。このエアゾールバルブ16は、倒立用のものであり、マウンティングカップ16bに保持されるハウジング16cが、倒立状態のときに内容物の液相と連通する連通孔を備えたものである。
装着部21は、マウンティングカップ16bと係合する円筒状の部位であり、下端に半径方向内側に延びる係合突起21aが形成されており、上端に半径方向内側に延び、マウンティングカップ16bを覆うようにフランジ部21bが形成されている。
保護部22は、図2bに示すように、装着部21の後部を除き、装着部の周縁から上方に立ち上がる筒状の外壁部22aと、その内側に前後方向に平行に延びる2つの内壁部22bと、外壁部22aと内壁部22bの上端を覆う上面22cとからなる。内壁部22bの前方下部の内面には、内壁部22bに対して垂直に、かつ、内側に延びる(水平方向に延びる)軸心22dが設けられている(図2a参照)。つまり、保護部22は、図2bのようにエアゾール製品10の上方から見ると操作部材19の周縁を隙間を挟んで覆い、後部が開口したC字状となっている。そして、保護部22および操作部材19により、エアゾール容器11の上端が実質的に覆われる。
ノズル本体18aは、下端中央に設けられ、ステム16aと係合するステム係合部18cと、上端中央に設けられた開口部18dと、ステム係合部18cと開口部18dとを連通する連通路18eとからなる。また、ノズル本体18aの下部外周には、下方に向かって拡径する環状の段部18fが形成されている。
噴射チップ18bは、中心に噴射孔18gを有する。噴射チップ18bは、ノズル本体18aの開口部に連結され、内容物の通路を絞り内容物をミスト状に噴霧するためのものである。
天面部19aは、若干上方に湾曲しており、中央には下方に延びる筒状のノズル係合部19dが形成されている。ノズル係合部19dにノズル本体18aの上部を挿入することにより、ノズル部材18と操作部材19とが連結される。このとき、ノズル係合部19dの下端がノズルの段部18fと当接する。これにより、操作部材19の下方への力は、ノズル部材18に伝動される。
また天面部19aの後部下面には、ロック部材13を回動自在に支持する軸受け部24が形成されている。軸受け部24は、図2cに示すように、天面部19aの後部下面から突出する支持部24aと、その下部に形成された水平方向に延びる軸受け孔24bとからなり、ロック部材13の軸を受け入れる切欠き部24cの幅が軸より若干小さくなっている。
トリガー部19cは、天面部19aの後端から後方、かつ、下方に、エアゾール容器11の側面と隙間S1を形成するように耐圧容器の上胴部15dに沿って延びる。また、トリガー部19cは、下方に向かうにつれて若干エアゾール容器11の側面から離れるように延びる。このトリガー部19cを隙間S1方向に押圧することにより、ヒンジ部19bの軸受け19eを中心に操作部材19は回動し、天面部19aおよびノズル部材18を下方に移動させることができる。
一方、図3bに示すように、エアゾール容器11を倒立状態にすると、重力を受けロック部材13の係合部13cが前方側に自動的に回転し、ロック部材13は横になる。そのため、フランジ部21bと、天面部19aの軸受け部24との間に押圧空間Xが形成され
る。そのため、図3cのように、トリガー部19cを隙間S1方向(矢印方向)に押圧することにより、天面部19aは下側(図3cでは上側)へ移動し、それと伴いノズル部材18およびステム16aも下降(図3cでは上昇)し、エアゾールバルブ16が開放される。
操作部材34は、略平面状の天面部34aと、天面部の前部から下方に延びるヒンジ部19b、その天面部の後端から湾曲しながら下方に延びるトリガー部34bとからなる。天面部34aは、軸受け部24を備えていないことを除いて図1の天面部19aと実質的に同じものであり、ヒンジ部19bは、図1のヒンジ部19bと実質的に同じものである。
トリガー部34bは、その中央近辺に外周方向に突出したストッパー部36を備えている。ストッパー部36は、トリガー部34bの外周に係止される筒状のものである。しかし、トリガー部34bの中央近辺の太さを太くしてストッパー部を形成してもよい。他の構成は、図1のトリガー部19cと実質的に同じものである。
ロック部材32は、トリガー部34bの外周に取り付けられた筒体32aと、その筒体32aからエアゾール容器方向に突出した柱状の係止部32bとからなる。筒体32aは、トリガー部34bの上部とストッパー部36との間を上下動するように構成されている。
一方、図4bに示すように、エアゾール容器11を倒立状態にすると、重力を受けたロック部材32がトリガー部34bの上側(図4bでは下側)に自動的に移動し、係合突起32bの先端がエアゾール容器11あるいは装着部21から離れる。そのため、トリガー部34bの隙間S1方向への押圧が可能となり、ノズル部材18およびステム16aを下側(図4bでは上側)へ移動させ、エアゾールバルブ16を開放することが可能となる。
11 エアゾール容器
12 噴射部材
13 ロック部材
13a 軸部
13b 挟持部
13c 係合部
15 耐圧容器
15a 底部
15b 下胴部
15c テーパー部
15d 上胴部
15e 肩部
16 エアゾールバルブ
16a ステム
16b マウンティングカップ
16c ハウジング
17 カバー部材
18 ノズル部材
18a ノズル本体
18b 噴射チップ
18c ステム係合部
18d 開口部
18e 連通路
18f 段部
18g 噴射孔
19 操作部材
19a 天面部
19b ヒンジ部
19c トリガー部
19d ノズル係合部
19e 軸受け
21 装着部
21a 係合突起
21b フランジ部
22 保護部
22a 外壁部
22b 内壁部
22c 上面
22d 軸心
24 軸受け部
24a 支持部
24b 軸受け孔
24c 切欠き部
30 エアゾール製品
31 噴射部材
32 ロック部材
32a 筒体
32b 係止部
34 操作部材
34a 天面部
34b トリガー部
36 ストッパー部
Claims (3)
- 倒立状態で使用されるエアゾール容器と、
そのエアゾール容器のエアゾールバルブに取り付けられる噴射部材と、
前記噴射部材の作動を妨げるロック状態および前記噴射部材の作動を許すアンロック状態との間で動くロック部材とを有しており、
前記噴射部材は、下降することによってエアゾールバルブを開放する噴射部と、その噴射部の後方からエアゾール容器の側面と隙間を形成するように下方に延びるトリガー部とを備えており、
前記トリガー部を前記隙間方向に操作することにより噴射部を下降させて噴射部材が作動する倒立噴射用のエアゾール製品であって、
前記エアゾール容器が正立状態にあるとき、噴射部の下方への動きを妨げるようにロック部材が配置されてロック状態となり、
前記エアゾール容器が倒立状態にあるとき、噴射部の下方への動きを許すようにロック部材が配置されてアンロック状態になり、
前記ロック部材が、前記噴射部の下側に設けられており、軸部および係合部を有し、前記係合部が水平方向の軸周りに回動するものであり、
前記ロック状態では、前記係合部が前記エアゾール容器の上部と噴射部の下部との間に配置され、
前記アンロック状態では、前記係合部が前記ロック状態から回動し、前記エアゾール容器の上部と噴射部の下部との間に噴射部の下方への動きを許すような空間を形成する、
倒立用エアゾール製品。 - 倒立状態で使用されるエアゾール容器と、
そのエアゾール容器のエアゾールバルブに取り付けられる噴射部材と、
前記噴射部材の作動を妨げるロック状態および前記噴射部材の作動を許すアンロック状態との間で動くロック部材とを有しており、
前記噴射部材は、下降することによってエアゾールバルブを開放する噴射部と、その噴射部の後方からエアゾール容器の側面と隙間を形成するように下方に延びるトリガー部とを備えており、
前記トリガー部を前記隙間方向に操作することにより噴射部を下降させて噴射部材が作動する倒立噴射用のエアゾール製品であって、
前記エアゾール容器が正立状態にあるとき、噴射部の下方への動きを妨げるようにロック部材が配置されてロック状態となり、
前記エアゾール容器が倒立状態にあるとき、噴射部の下方への動きを許すようにロック部材が配置されてアンロック状態になり、
前記ロック部材が、前記トリガー部に沿って上下動するものであり、
前記ロック状態では、前記ロック部材が前記隙間を塞ぐように下側に配置され、
前記アンロック状態では、前記ロック部材が前記隙間を開放するように上側に配置される、
倒立用エアゾール製品。 - 前記ロック部材がトリガー部の外周に取り付けられるリング状のものであり、
前記トリガー部の下部が、ロック部材の抜け落ちを防止するストッパー部を備えている、請求項2記載の倒立用エアゾール製品。
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