JP5827377B2 - 乾燥システム - Google Patents
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Description
このような衣類乾燥システムでは、換気空調装置によって吹出口から外気を送風し、吸込口から室内空気を吸込むようになっている。
ところで、衣類を乾燥する場合、常温の風(空気)より温風の方が効率的に乾燥できるのは周知のことである。
しかし、上記従来の衣類乾燥システムでは、外気を取り込んで、この外気を吹出口から吹き出しており、特にこの外気を加熱することはしていない。外気を加熱するには、熱源が必要であり、コスト高になる。
前記建物1は、基礎2上に構築された建物本体3と、この建物本体3の上に棟5を持った切妻の屋根4を備えており、
建物本体3は2階建てのものであり、1階には、洗面室36が配置され、当該洗面室36内に、洗濯機置場19aと、当該洗濯機置場19aの上方にある物干しスペース19bとが配置されており、
1階の床下31の地盤G上には防湿土間コンクリート33が打設され、前記基礎2の立上部の床下31側を向く側面には断熱材34が設けられ、前記防湿土間コンクリート33の表面には蓄熱手段35が設けられており、
2階の中間位置には中間床15が設けられ、この中間床15は2階床16の一部の上方に配置されて当該中間床15と2階床16との間に収納空間17を形成しており、かつ前記中間床15の直下にある天井20の天井裏空間21に蓄熱手段12が設けられており、
前記屋根4の前記棟5の両側に形成された屋根面42のうち片側の屋根面42に、複数のシースルー型太陽電池モジュール8が前記屋根面42との間に空気流通層Sを介在させた状態で設けられ、当該空気流通層Sは、前記屋根面42の前記棟5側に形成されて屋根裏に通じる開口部424と連通する管状の空気流通路13に接続されており、
前記空気流通路13は、ダクト13a,13b,13c、チャンバーボックス13d、ファンを備えたファンユニット13eを使用しており、
前記ダクト13a,13b,13cは、
一端部が前記屋根面42に形成された前記開口部424に接続され、他端部が前記チャンバーボックス13dに接続される複数のダクト13aと、
一端部が前記チャンバーボックス13dに接続され、他端部が前記ファンユニット13eに接続されるダクト13bと、
一端部が前記ファンユニット13eに接続されたうえで、建物内に床や壁を貫通して導入される縦ダクト13cと、
前記縦ダクト13cから分岐して横方向に延出する横ダクト3hと、を含んでおり、
前記一端部が前記開口部424に接続される前記複数のダクト13aは、前記他端部が前記ファンユニット13eに接続される前記ダクト13bの数よりも多く用いられており、
前記チャンバーボックス13dは前記屋根4の前記棟5の方向に長尺な筒状のもので、一方の端部は前記建物本体3の妻壁に設けられた換気ガラリに接続されることで屋外に排気可能とされており、他方の端部は閉塞され、さらに外周部に前記一端部が前記開口部424に接続された前記複数のダクト13aが接続されており、
前記チャンバーボックス13d内には、当該チャンバーボックス13dと前記一端部がチャンバーボックス13dに接続された前記ダクト13bとの接続部を開閉する第1電動ダンパと、当該チャンバーボックス13dの前記一方の端部を開閉する第2電動ダンパとが設けられ、
前記中間床15直下の前記天井裏空間21には、前記縦ダクト13cが接続され、当該天井裏空間21の前記蓄熱手段12に前記空気流通層Sからの加熱された空気が流れるようになっており、
前記1階の床下31には、前記縦ダクト13cが接続され、前記1階の床下31の前記蓄熱手段35に前記空気流通層Sからの加熱された空気が流れるようになっており、
前記物干しスペース19bに面する天井16aに設けられた吹出口16cに、前記縦ダクト13cから分岐する前記横ダクト13hが接続されて、前記洗面室36に前記空気流通層Sからの加熱された空気が流れるようになっており、かつ、当該横ダクト13hから温風を送って前記洗面室36を乾燥させるようになっており、
さらに、前記縦ダクト13cは玄関ホール29を上下に貫通しており、当該縦ダクト13cに、吹出口13gが玄関ホール29に向けて設けられており、
前記建物本体3に備えられた前記蓄熱手段12,35に蓄熱する場合、
夏季の日中は、前記第1電動ダンパを閉じるとともに、前記第2電動ダンパを開けることによって、前記空気流通層S内の加熱された空気を前記妻壁の前記換気ガラリから自然排気し、
夏季の夜間は、前記第1電動ダンパを開けるとともに、前記第2電動ダンパを閉じることによって、夜間の冷気を前記空気流通層Sに取り込み、前記屋根面42や前記太陽電池モジュール8の表面からの放射冷却も作用させ、前記各ダクト13a,13b,13c、前記チャンバーボックス13dに流通させて、前記蓄熱手段12、35に蓄冷させ、
冬季の日中は、前記第1電動ダンパを開けるとともに、前記第2電動ダンパを閉じることによって、前記空気流通層Sで加熱された空気を、前記各ダクト13a,13b,13c、前記チャンバーボックス13dに流通させて、前記蓄熱手段12、35に蓄熱させ、
冬季の夜間は、前記第1電動ダンパを閉じるとともに、前記第2電動ダンパを開けることによって、前記空気流通層S内の冷気を前記妻壁の前記換気ガラリから自然排気する
ことを特徴とする。
また、洗濯機置場19aおよび物干しスペース19bは洗面室36内に配置されているので、前記吹出口16cから吹き出される温風を、洗面室36の乾燥にも利用できる。
また、空気流通路13の縦ダクト13cが玄関ホール29を上下に貫通して、床下31まで延出されているので、この空気流通路13の縦ダクト13cを流通する温風を床暖房として利用できる。
また、前記空気流通路13の縦ダクト13cに吹出口13gが玄関ホール29に向けて設けられているので、この吹出口13gから吹き出される温風によって玄関ホール29を暖房できる。
また、チャンバーボックス13dは屋根4の棟5の方向に長尺な筒状のもので、一方の端部は建物本体3の妻壁に設けられた換気ガラリに接続され、他方の端部は閉塞されており、さらに、チャンバーボックス13d内には、当該チャンバーボックス13dと一端部がチャンバーボックス13dに接続されたダクト13bとの接続部を開閉する第1電動ダンパと、当該チャンバーボックス13dの一方の端部を開閉する第2電動ダンパとが設けられているので、季節および時間に応じて第1電動ダンパおよび第2電動ダンパを適宜動作させることによって、空気流通層Sで加熱された空気を利用して、建物1の温熱環境をより効果的に調整できる。これによって、建物1内に、より快適な居住環境を形成できる。
前記縦ダクト13cは、前記天井16aとその直上にある床16とを貫通しており、
前記横ダクト13hは、前記天井16aと床16との間の天井裏空間16bで横方向に延出し、先端部が前記吹出口16cに接続されていることを特徴とする。
また、縦ダクト13cは前記天井16aとその直上にある床16とを貫通しているので、縦ダクト13cを床下31まで延出することによって、縦ダクト13cを流通する温風を床暖房として利用できる。
前記洗面室36に隣接して、換気口が設けられた浴室37が設けられ、この浴室37と前記洗面室36とを仕切る壁38に出入口38aが形成されていることを特徴とする。
また、物干しスペース19bを、換気口が設けられた浴室37に隣接する洗面室36に設けたことで、衣類乾燥に伴う水分(湿気)が他の居室に流れ込むことを防ぐことができ、結露防止につながる。
前記洗濯機置場19aおよび前記物干しスペース19bは、平断面コ字型の壁39によって囲まれており、この平断面コ字型の壁39の開口が前記洗面室36の内側に向いていることを特徴とする。
また、平断面コ字型の壁39の開口が洗面室36の内側に向いているので、吹出口16cから吹き出される温風を洗面室36に行き渡らせることができる。
前記洗面室36と前記玄関ホール29とが、互いに連通した状態で隣接配置されていることを特徴とする。
さらに、洗面室36と玄関ホール29は共に居室ではないため、建物1の中でも、それぞれがヒートショックの発生しやすい箇所となっている。これに対して、以上のように洗面室36の天井16aから吹き出される温風も、玄関ホール29に吹き出される温風も互いに使用することができるので、洗面室36から玄関ホール29に行く場合も、玄関ホール29から洗面室36に行く場合もヒートショックが発生しにくくなる。
また、空気流通路が玄関ホールを上下に貫通して、床下まで延出されているので、この空気流通路を流通する温風を床暖房として利用できる。空気流通路に吹出口が玄関ホールに向けて設けられているので、この吹出口から吹き出される温風によって玄関ホールを暖房できる。
また、季節および時間に応じて第1電動ダンパおよび第2電動ダンパを適宜動作させることによって、空気流通層で加熱された空気を利用して、建物の温熱環境をより効果的に調整できる。これによって、建物内に、より快適な居住環境を形成できる。
図1は本発明に係る乾燥システムを備えた建物の一例を示す分解斜視図、図2は太陽光発電集熱システムの概略構成を示す図、図3は、乾燥システムを備えた建物の一例を示す要部の縦断面図、図4は乾燥システムを備えた建物の1階の平面図、図5は洗濯機置場を示す正面図である。
シースルー型太陽電池モジュール8は、矩形薄板状をなすものであり、単結晶シリコンのPVセルを強化ガラス(上面)と透明バックシート(下面)との間に、EVA樹脂を使って封入したものであり、PVセルとPVセルとの間に照射された太陽光が透明バックシートを透過することによって、採光性を確保するようになっている。
フレーム9は、屋根4の傾斜方向に沿って左右に配置される一対の縦枠部9Aと、これら縦枠部9Aの上下端部を接続し、かつ、屋根4の桁方向に沿って配置される上枠部9B及び下枠部9Cとを備えている。これら縦枠部9A、上枠部9B及び下枠部9Cによって太陽電池モジュール8の防水及び補強がなされている。
支持レール10は、屋根面42に屋根4の軒先から棟に向けて延在する長尺なものであり、該支持レール10は、棟方向に所定間隔で複数設けられ、隣り合う支持レール10,10によって太陽電池モジュール8が支持されている。
支持レール10は、図6に示すように、内部が中空で縦枠部9Aの固定片92Aを受けてビスB3で固定される縦枠受部101と、この縦枠受部101を支持し、屋根面42上にビスB4で固定される縦枠支持部102とを備えている。縦枠受部101の長手方向に沿った両端には、太陽電池モジュール8及びカバー部材93Aとの間から万が一侵入してきた雨水等が屋根面42上に落ちることを防ぐ止水部103が形成されている。
すなわち、太陽電池モジュール8には、その周縁部が縦枠部9A、上枠部9B及び下枠部9Cの一対の突出片91A、93B、95C内に嵌め込まれることによってフレーム9が取り付けられている。また、図6に示すように、屋根面42上には、支持レール10がその縦枠支持部102がビスB4で固定されることによって取り付けられており、この支持レール10に縦枠部9Aが支持されることによって太陽電池モジュール8が取り付けられている。
具体的には、上下方向に互いに隣接する太陽電池モジュール8は、図5及び図6に示すように、下方に配置される太陽電池モジュール8の上枠部9Bと上方に配置される太陽電池モジュール8の下枠部9Cとにおいて、下枠部9Cの鍔部92Cが上枠部9Bの枠本体91Bの上面に当接するとともに、上枠部9Bの当接片92Bが下枠部9Cの枠本体91Cの側面に当接することによって、互いに遊嵌している。
また、左右方向に互いに隣接する太陽電池モジュール8は、右側に配置される太陽電池モジュール8の縦枠部9Aと左側に配置される太陽電池モジュール8の縦枠部9Aとにおいて、支持レール10の縦枠受部101に各縦枠部9Aの固定片92AがビスB3でそれぞれ固定されている。さらに、これら両縦枠部9Aの上面に形成された開口Kには、ビスB2によりカバー部材93Aが取り付けられている。つまり、左右に隣接する太陽電池モジュール8どうしの間に、カバー部材93Aが配置されている。
このようにして太陽電池モジュール8が、前記屋根面42との間に空気流通層Sを介在させた状態で設けられている。
なお、図1に示すように、太陽電池モジュール8は屋根4の傾斜方向に複数枚設置されるが、棟近傍には、太陽電池モジュール8に代えて、PVセルがないことを除いて太陽電池モジュール8と同様の構造の透明ガラスモジュール8aが設置される。これによって、空気流通層Sの温度上昇と日照量向上を図ることができる。なお、透明ガラスモジュール8aの納まりは、太陽電池モジュール8と同様である。
ここで、空気流通路13を屋根面42の棟5側に形成された開口部424に接続したのは、空気流通層S内で加熱された空気を屋根4の棟5側からそのまま空気流通路13に伝達することができるためである。つまり、温度の高い空気は屋根4の棟5側に上昇し易いことから、空気流通路13を棟5側に設けた方が軒先側に設ける場合よりも集熱率が高くなるため好ましい。
ダクト13aは、一端部が前記屋根面42に形成された開口部424に接続され、他端部が前記チャンバーボックス13dに接続されたものである。開口部424は屋根の棟方向に沿って複数設けられており、各開口部424にそれぞれダクト13aが接続されている。
ダクト13bは、一端部が前記チャンバーボックス13dに接続され、他端部が前記ファンユニット13eに接続されたものである。ファンユニット13eは複数あり、各ファンユニット13eにそれぞれダクト13bが接続されている。
ダクト13cは、その一端部がファンユニット13eに接続されたうえで、建物内に床や壁を貫通して導入されている。
そして、空気流通層S内の加熱された空気は、ファンユニット13eのファンによって、空気流通層Sから吸い込まれ、ダクト13a、チャンバーボックス13d、ダクト13b、ダクト13cを流通するようになっている。
第1および第2電動ダンパは、図示しないコントローラに接続され、このコントローラに、前記透明ガラスモジュール8aの近傍の空気流通層Sに設置された図示しない温度センサに接続されている。
そして、第1および第2電動ダンパは、空気流通層Sの温度変化に伴って、前記コントローラによって自動的に開閉されるようになっている。例えば、夏季の日中は、第1電動ダンパを閉じるとともに、第2電動ダンパを開けることによって、空気流通層S内の加熱された空気を妻壁の換気ガラリから自然排気し、夏季の夜間は、第1電動ダンパを開けるとともに、第2電動ダンパを閉じることによって、夜間の冷気を空気流通層Sに取り込み、屋根面42や太陽電池モジュール8の表面からの放射冷却も作用させ、ダクト13a、チャンバーボックス13d、ダクト13b、ダクト13cを流通させ、後述する蓄熱手段12、35に蓄冷させることができる。
また、冬季の日中は、第1電動ダンパを開けるとともに、第2電動ダンパを閉じることによって、空気流通層Sで加熱された空気を、ダクト13a、チャンバーボックス13d、ダクト13b、ダクト13cを流通させ、後述する蓄熱手段12、35に蓄熱させることができ、冬季の夜間は第1電動ダンパを閉じるとともに、第2電動ダンパを開けることによって、空気流通層S内の冷気を妻壁の換気ガラリから自然排気することができる。
中間床15と2階床16との間は収納空間17となっている。収納空間17と2階床上の部屋18a,18bとは隣接しており、この部屋18a,18bから収納空間17に出入りできるようになっている。
なお、前記ダクト13cは複数本あるが、図3においては、1本だけ図示している。また、ダクト13cは、図3に示すように、2階の天井22を貫通したうえで、中間床15上の部屋27、中間床15、2階床16を貫通しているが、2階の天井を貫通したうえで、2階の内壁28内を貫通して、2階床16を貫通してもよい。この場合、前記吹出管13fは、中間床15を構成する床パネルの框材を貫通させて、天井裏空間21に接続すればよい。
前記支持部材としては例えば、桟材を水平面内で縦横に組んだものが使用されており、この支持部材は中間床15を構成する床パネルの框材に固定されている。なお、床パネルは框材を矩形枠状に組み立てるとともに、この矩形枠の内部に補強用の桟材を縦横に組み付けて枠体を構成し、枠体の上面に合板等からなる面材を取り付けてなるものである。
また、前記中間床15の部屋18a側の端部と、天井20の部屋18a側の端部との間には、図3に示すように、吹出口25が設けられ、中間床15には、図2に示すように、上下に貫通する吹出孔26が設けられている。
ダクト13cには、吹出口13gが設けられている。この吹出口13gは玄関ホール29に開口しており、この吹出口13gから暖気(加熱された空気)を玄関ホール29に吹き出すようになっている。
さらに、ダクト(縦ダクト)13cには、分岐ダクト(横ダクト)13hが、2階床16とその直下の天井16aとの間の天井裏空間16bにおいて、水平に接続され、さらに下方に曲げられて、図5に示すように、天井16aに設けられた吹出口16cに接続されている。吹出口16cは筒状に形成されており、その先端部(下端部)に環状のフランジ部が形成されている。そして、この吹出口16cは天井16aに形成された孔に嵌めこまれており、フランジ部は天井16aの下面に当接している。
吹出口16cの上端部は天井16aの上面から突出しており、この上端部開口に分岐ダクト13hの先端部が挿入されている。吹出口16cの下端開口は天井16aの下面に開口しており、分岐ダクト13hを流通してきた温風が吹出口16cから下方に向けて吹き出されるようになっている。
なお、図3では、ダクト13cから分岐する分岐ダクト13hを天井16aの下面に開口したが、これに限ることなく、例えば、図1および図2に示すように、複数のダクト13cのうちの1本のダクト13cを直接天井16aの下面に開口してもよい。
洗濯機置場19aおよび物干しスペース19bは、図4に示すように、洗面室36内に配置されている。
この洗面室36に隣接して浴室37が設けられており、この浴室37と洗面室36とを仕切る壁38に出入口38aが形成されている。また、洗面室36を形成する壁または天井には、図示しない換気扇を備えた換気口が設けられている。
前記洗濯機置場19aおよび物干しスペース19bは、平断面コ字型の壁39によって囲まれており、この平断面コ字型の壁39の開口が洗面室36の内側に向いている。なお、平断面コ字型の壁39の一部は、階段室を構成する壁の一部を構成している。
また図5に示すように、物干しスペース19bにおいて平断面コ字型の壁39の、対向する壁39a,39a間には、物干し竿40が配置され、この物干し竿40の両端部が前記壁39a,39aに支持されている。物干し竿40はその両端部を壁39a,39aにビス等によって固定してもよいし、その両端部を壁39a,39aに圧接することによって固定してもよい。
防湿土間コンクリート33の表面には、川砂を所定の厚さで敷き詰められてなる蓄熱手段35が設けられており、この蓄熱手段35にダクト13cが接続されている。すなわち、ダクト13cの下端部は分岐して、略水平に配置されたうえで、蓄熱手段35内に埋設されており、蓄熱手段35内に埋設されたダクト13cの外周部には、軸方向に所定間隔で吹出口が形成されている。そして、この吹出口から暖気を吹き出し、蓄熱手段35に暖気の熱を蓄熱するようになっている。したがって、蓄熱手段35に蓄熱された熱を1階床30の部屋の床暖房に利用できる。
また、1階床30を構成する床パネルには、吹出孔が形成されており、この吹出孔から暖気を1階の部屋に吹き出すようにもなっている。
また、吹出口16cに接続される空気流通路13が、縦ダクト13cと、この縦ダクト13cから分岐する横ダクト13hを備えているので、物干しスペース19bに面する天井16aに設けられた吹出口16cの位置に応じて、横ダクト13hの長さや延出方向を適宜設定することによって、この横ダクト13hの先端部を吹出口16cに容易に接続できる。
また、縦ダクト13cは前記天井16aとその直上にある床16とを貫通しているので、縦ダクト13cを床下31まで延出することによって、縦ダクト13cを流通する温風を床暖房として利用できる。
また、物干しスペース19bを、換気扇を備えた換気口が設けられた浴室37に隣接する洗面室36に設けたことで、衣類乾燥に伴う水分(湿気)が他の居室に流れ込むことを防ぐことができ、結露防止につながる。
また、洗濯機置場19aおよび物干しスペース19bが、平断面コ字型の壁39によって囲まれているので、物干しスペース19bにおいてコ字型の壁39の、対向する壁39a,39aに物干し竿40を容易に固定できるとともに、吹出口16cから吹き出される温風を物干し竿40にかけられた衣類等に効果的に当てることができる。また、この温風を洗濯機置場19aに設置された洗濯機19cにも効果的に当てることができ、洗濯機19cの湿気を除去できる。
また、平断面コ字型の壁39の開口が洗面室36の内側に向いているので、吹出口16cから吹き出される温風を洗面室36に行き渡らせることができる。
また、前記ダクト13cに吹出口13gが玄関ホール29に向けて設けられているので、この吹出口13gから吹き出される温風によって玄関ホール29を暖房できる。
その結果、蓄熱手段12に蓄熱された熱を中間床上の部屋27の床暖房に利用できるとともに、天井20に、この天井20より断熱効果の高い断熱材24が設けられているので、蓄熱手段12から下方に向けて放出された熱は断熱材24でその大部分が断熱される。したがって、蓄熱手段12に蓄熱された熱を中間床上の部屋27の床暖房として効率よく使用できる。また、中間床15には吹出孔26が形成されており、この吹出孔26から暖気が吹出すので、中間床上の部屋27の暖房として利用できる。
さらに、空気流通層S内で加熱された空気は、空気流通路13を介して、1階の床下31に流入し、加熱された空気の熱が床下31に設けられた蓄熱手段35に蓄熱される。その結果、蓄熱手段35に蓄熱された熱を1階の床暖房に利用できる。
また、蓄熱手段12と天井20との間に空気流通路23が形成されているので、蓄熱手段12から下方に向けて放出される熱によって暖められた暖気が空気流通路23を通って天井裏空間21に行き渡るので、床暖房として有効利用できる。
さらに、蓄熱手段12が潜熱蓄熱材であるので、蓄熱容量を比較的大きくすることができ、また、蓄熱温度が安定するので蓄熱効果を高めることができる。
したがって、太陽電池モジュール8の設置作業だけで、太陽電池モジュール8の設置とともに、空気流通層Sを形成できる。したがって、施工が容易となるとともに、透光性部材が不要となるので、その分部品点数を軽減できる。
さらに、空気流通路13が、屋根4の棟側において空気流通層Sに接続されているので、空気流通層S内で加熱された空気を屋根4の棟側からそのまま空気流通路13に伝達することができる。つまり、温度の高い空気は屋根4の棟側に上昇し易いことから、空気流通路13を棟側に設けた方が軒先側に設ける場合よりも集熱率が高くなるため好ましい。
また、屋根4の軒先から棟に向けて延在する支持レール10が棟方向に所定間隔で複数設けられており、空気流通路13が屋根の棟側において空気流通層Sに接続されているので、空気流通層S内で加熱された空気が支持レール10の延在方向に沿ってスムーズに流れて、空気流通路13に至る。
4 屋根
8 シースルー型太陽光発電モジュール
13 空気流通路
13c 縦ダクト
13h 分岐ダクト(横ダクト)
13g 吹出口
16 床
16a 天井
16b 天井裏空間
16c 吹出口
19a 洗濯機置場
19b 物干しスペース
36 洗面室
37 浴室
38 壁
38a 出入口
39 平断面コ字型の壁
42 屋根面
S 空気流通層
Claims (5)
- 建物に備えられた乾燥システムにおいて、
前記建物は、基礎上に構築された建物本体と、この建物本体の上に棟を持った切妻の屋根を備えており、
建物本体は2階建てのものであり、1階には、洗面室が配置され、当該洗面室内に、洗濯機置場と、当該洗濯機置場の上方にある物干しスペースとが配置されており、
1階の床下の地盤上には防湿土間コンクリートが打設され、前記基礎の立上部の床下側を向く側面には断熱材が設けられ、前記防湿土間コンクリートの表面には蓄熱手段が設けられており、
2階の中間位置には中間床が設けられ、この中間床は2階床の一部の上方に配置されて当該中間床と2階床との間に収納空間を形成しており、かつ前記中間床の直下にある天井の天井裏空間に蓄熱手段が設けられており、
前記屋根の前記棟の両側に形成された屋根面のうち片側の屋根面に、複数のシースルー型太陽電池モジュールが前記屋根面との間に空気流通層を介在させた状態で設けられ、当該空気流通層は、前記屋根面の前記棟側に形成されて屋根裏に通じる開口部と連通する管状の空気流通路に接続されており、
前記空気流通路は、ダクト、チャンバーボックス、ファンを備えたファンユニットを使用しており、
前記ダクトは、
一端部が前記屋根面に形成された前記開口部に接続され、他端部が前記チャンバーボックスに接続される複数のダクトと、
一端部が前記チャンバーボックスに接続され、他端部が前記ファンユニットに接続されるダクトと、
一端部が前記ファンユニットに接続されたうえで、建物内に床や壁を貫通して導入される縦ダクトと、
前記縦ダクトから分岐して横方向に延出する横ダクトと、を含んでおり、
前記一端部が前記開口部に接続される前記複数のダクトは、前記他端部が前記ファンユニットに接続される前記ダクトの数よりも多く用いられており、
前記チャンバーボックスは前記屋根の前記棟の方向に長尺な筒状のもので、一方の端部は前記建物本体の妻壁に設けられた換気ガラリに接続されることで屋外に排気可能とされており、他方の端部は閉塞され、さらに外周部に前記一端部が前記開口部に接続された前記複数のダクトが接続されており、
前記チャンバーボックス内には、当該チャンバーボックスと前記一端部がチャンバーボックスに接続された前記ダクトとの接続部を開閉する第1電動ダンパと、当該チャンバーボックスの前記一方の端部を開閉する第2電動ダンパとが設けられ、
前記中間床直下の前記天井裏空間には、前記縦ダクトが接続され、当該天井裏空間の前記蓄熱手段に前記空気流通層からの加熱された空気が流れるようになっており、
前記1階の床下には、前記縦ダクトが接続され、前記1階の床下の前記蓄熱手段に前記空気流通層からの加熱された空気が流れるようになっており、
前記物干しスペースに面する天井に設けられた吹出口に、前記縦ダクトから分岐する前記横ダクトが接続されて、前記洗面室に前記空気流通層からの加熱された空気が流れるようになっており、かつ、当該横ダクトから温風を送って前記洗面室を乾燥させるようになっており、
さらに、前記縦ダクトは玄関ホールを上下に貫通しており、当該縦ダクトに、吹出口が玄関ホールに向けて設けられており、
前記建物本体に備えられた前記蓄熱手段に蓄熱する場合、
夏季の日中は、前記第1電動ダンパを閉じるとともに、前記第2電動ダンパを開けることによって、前記空気流通層内の加熱された空気を前記妻壁の前記換気ガラリから自然排気し、
夏季の夜間は、前記第1電動ダンパを開けるとともに、前記第2電動ダンパを閉じることによって、夜間の冷気を前記空気流通層に取り込み、前記屋根面や前記太陽電池モジュールの表面からの放射冷却も作用させ、前記各ダクト、前記チャンバーボックスに流通させて、前記蓄熱手段に蓄冷させ、
冬季の日中は、前記第1電動ダンパを開けるとともに、前記第2電動ダンパを閉じることによって、前記空気流通層で加熱された空気を、前記各ダクト、前記チャンバーボックスに流通させて、前記蓄熱手段に蓄熱させ、
冬季の夜間は、前記第1電動ダンパを閉じるとともに、前記第2電動ダンパを開けることによって、前記空気流通層内の冷気を前記妻壁の前記換気ガラリから自然排気する
ことを特徴とする乾燥システム。 - 請求項1に記載の乾燥システムにおいて、
前記縦ダクトは、前記天井とその直上にある床とを貫通しており、
前記横ダクトは、前記天井と床との間の天井裏空間で横方向に延出し、先端部が前記吹出口に接続されていることを特徴とする乾燥システム。 - 請求項1または2に記載の乾燥システムにおいて、
前記洗面室に隣接して、換気口が設けられた浴室が設けられ、この浴室と前記洗面室とを仕切る壁に出入口が形成されていることを特徴とする乾燥システム。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の乾燥システムにおいて、
前記洗濯機置場および前記物干しスペースは、平断面コ字型の壁によって囲まれており、この平断面コ字型の壁の開口が前記洗面室の内側に向いていることを特徴とする乾燥システム。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の乾燥システムにおいて、
前記洗面室と前記玄関ホールとが、互いに連通した状態で隣接配置されていることを特徴とする乾燥システム。
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