JP3859519B2 - 高機能手摺および換気装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は建築物のベランダ、屋上、窓などに設置される高機能手摺およびこれを利用した換気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
戸建住宅、マンション、アパートなどの集合住宅などにおいては、室外に張り出したベランダが設けられ、洗濯物の物干しなどの屋外作業のためのスペース、動植物を生育するスペース、日光浴、天体観測のためのスペース、物をストックするスペースなどさまざまな形態で利用されている。
【0003】
こうしたベランダは前方が開放されているので、人や物体が誤って落下する危険を防止するため、端領域に手摺が設置されている。かかるベランダ手摺は、全体の形状の確保とベランダを構成する構造体に固定するための基本構造部分と、人体や物体がベランダの内から外へ通り抜けないようにする面構造部部分から構成されているが、いずれにしても従来の手摺の機能は、もっぱら人体や物体の落下危険防止であった。
【0004】
一方、住宅の居住空間や事務・作業空間をより快適な温度環境とするために、建築の高断熱、高気密化が進んでおり、その結果、押入れ、クローゼット、浴室、その他の窓などの空気流通手段のないスペースにおける結露という新たな問題が発生している。この結露は、建材の腐食のみならず、カビ・ダニなどの発生を招き、人の健康に悪影響を与える。
【0005】
この対策として、従来、種々の換気装置、換気システムが提案されているが、単純に外部空気を取り入れても、その空気が室温よりも低い温度では結露を防止できず、その空間の室温より高温な空気を対流させなければならない。そのためには、ボイラーやヒーターなどの別の熱源とエネルギー機器を必要する。そのため、高価で、構造が大型、複雑になったり、スペースをとったりするなどの問題があった。
また、外部空気を換気用として室内に導入した場合、杉などの植物の花粉が室内に取り込まれることにより花粉症を引き起こしたりする危険があり、こうした花粉類を除去するには、これまた特別な機器を必要とし、ますます大型、複雑、高価な装置やシステムになるという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記のような問題点を解消するためになされたもので、その基本的な目的は、設置される場所の特性(太陽光が当たる・外気に接する)を利用して、落下危険防止の機能だけでなく、結露防止などのために室温よりも高温の改質された空気を特別な熱源を要さずに連続的に生成して室内に送給することができる構造簡易な高機能手摺と換気装置を提供することにある。
【0007】
また、本発明の第2の目的は、改善高温空気の生成と併せて太陽光発電を行って室内供給用のファンを経済的に駆動することができる高機能手摺と換気装置を提供することにある。
本発明の第3の目的は、さらに外部空気の高温化に加え、特別な機器を要さずに花粉や塵埃を同時に除去して換気に適した空気に改善して室内に供給することができる構造簡易な高機能手摺と換気装置を提供することにある。
【0008】
また、本発明の第4の目的は、改善高温空気の室内への供給制御を自動的に行うことができる高機能手摺と換気装置を提供することにある。
本発明による「手摺」は、ベランダ(テラス、バルコニーなどの露台を包含する)に好適であるほか、屋上、窓などに対するものを含んでいる。本発明で得られる加熱空気は主として結露防止、換気に用いられるが、暖房さらには乾燥用や燃焼用空気などとしても広く利用できる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するため本発明は、全体の形状確保と構造体に固定するための基本構造部分と、人体や物体の通過を阻止するための面状の構造部分を有し、ベランダ、屋上、窓外側など建築物外部に設置される手摺において、該手摺が、外気取入れ部と、取入れた外気を太陽エネルギーで加熱する内部空間部と、加熱された空気の誘導部を有する空気集熱パネル備え、かつ、前記基本構造部分が柱と下桟および内部を通路とした上桟を備え、面状の構造部分が空気の流通・集熱のための空間部を内在させるように対峙して上桟および下桟に連結一体化された外側板と内側板を備え、下桟に外気取入れ部が設けられ、上桟が前記空間部と連通し加熱された空気の誘導部となっていることを特徴としている。
また、本発明は嵌め込み型の場合を含み、すなわち、全体の形状確保と構造体に固定するための基本構造部分と、人体や物体の通過を阻止するための面状の構造部分を有し、ベランダ、屋上、窓外側など建築物外部に設置される手摺において、該手摺が、外気取入れ部と、取入れた外気を太陽エネルギーで加熱する内部空間部と、加熱された空気の誘導部を有する空気集熱パネル備え、かつ、前記基本構造部分が柱と内部を通路とした上桟を備え、面状の構造部分が空気の流通・集熱のための空間部を内在させるように外側板と内側板を含む6面体に構成されかつ下部に外気取入れ部を設けたボックス状体からなり、該ボックス状体が基本構造部分にはめ込まれるとともに、加熱された空気の誘導部としての上桟と連通されていることを特徴としている。
【0010】
第2の目的を達成するため本発明は、全体の形状確保と構造体に固定するための基本構造部分と、人体や物体の通過を阻止するための面状の構造部分を有し、ベランダ、屋上、窓外側など建築物外部に設置される手摺において、該手摺が、外気取入れ部と、取入れた外気を太陽エネルギーで加熱する内部空間部と、太陽光発電部と、加熱された空気を室内に向かって導くための誘導部を有する空気集熱・太陽発電パネルを備え、かつ、かつ前記基本構造部分が柱と下桟および内部を通路とした上桟を備え、面状の構造部分が空気の流通・集熱のための空間部を内在させるように対峙して上桟および下桟に連結一体化された透明体からなる外側板と太陽電池を有している内側板を備え、下桟に外気取入れ部が設けられ、上桟が前記空間部と連通し加熱された空気の誘導部となっていることを特徴としている。
また、本発明は嵌め込み型の場合を含み、すなわち、全体の形状確保と構造体に固定するための基本構造部分と、人体や物体の通過を阻止するための面状の構造部分を有し、ベランダ、屋上、窓外側など建築物外部に設置される手摺において、該手摺が、外気取入れ部と、取入れた外気を太陽エネルギーで加熱する内部空間部と、太陽光発電部と、加熱された空気を室内に向かって導くための誘導部を有する空気集熱・太陽発電パネルを備え、かつ、前記基本構造部分が柱と内部を通路とした上桟を備え、面状の構造部分が空気の流通・集熱のための空間部を内在させるように透明体からなる外側板と太陽電池を有している内側板を含む6面体に構成されかつ下部に外気取入れ部を設けたボックス状体からなり、該ボックス状体が基本構造部分にはめ込まれるとともに、加熱された空気の誘導部としての上桟と連通されていることを特徴としている。
【0011】
削除
【0012】
削除
【0013】
第3の目的を達成するため本発明は、外気取入れ部に、花粉類の除去機構を備えていることを特徴としており、花粉類の除去機構は、たとえば、外気を衝突させて花粉類を分離する衝板と、分離された花粉類を捕集する液の収容部とを備えているものが挙げられる。
【0014】
第4の目的を達成するため本発明の換気装置は、既述したいずれかの手摺と、室内の所望個所に加熱空気を導くべく前記手摺の誘導部に連結されたダクトとダクトに介在されたファンと、前記手摺の空間部の加熱された空気の温度に対応して前記ファンの駆動を制御するための温度センサーとを組み合わせたことを特徴としている。
【0015】
また、本発明の換気装置は、既述した太陽電池を備えたいずれかの手摺と、室内の所望個所に加熱空気を導くべく前記手摺の誘導部に連結されたダクトと、室内ダクトに介在され前記太陽電池を駆動電源とするファンとを組み合わせたことを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施態様について添付図面を参照して説明する。
図1は本発明による高機能手摺をベランダに適用した換気装置(給気装置)の一例を示している。
Aは建物の室内部分、Bは建物の室内部分Aの外部に張出し形成されたベランダ本体であり、盤状をなしている。ベランダ本体Bと室内部分Aは開閉窓Fで仕切られている。
【0017】
Cは本発明による高機能手摺であり、全体の形状の確保とベランダ本体を構成する構造体に固定するための基本構造部分C1と、人体や物体の通過を阻止する面状構造部分C2から構成されているが、本発明においては、面状構造部分C2あるいはこれと基本構造部分C1が空気を包含できる空間を内在させて外気加熱機能を具備させた中空パネル構造になっており、面状構造部分C2または基本構造部分C1には外気取入れ部を有し、これから取入れられた外気が前記空間で太陽の熱エネルギーを受けて外気温度よりも高温に加熱されるようになっている。
【0018】
そして、基本構造部分C1は特に上部領域が前記空間に連通する通路に構成され、面状構造部分C2内で加熱昇温された改質空気が誘導され、基本構造部分の一部それ自体または特設の取り出し部C3(誘導部)を介して室内部分Aへ導かれるようになっている。
室内部分Aには取り出し部C3と接続したダクト(誘導配管)Dが設けられ、前記ダクトDには、シロッコファンで代表されるファンEが設置され、結露等の除去を必要とする部位A1、A2あるいは換気を必要とする部位A3に加熱昇温された改質空気が放出されるようになっている。
部位A1としてはたとえば洗面所、トイレ、浴室など、部位A2としてはたとえば押入れやクローゼットなど、部位A3としてはたとえば居間、事務室、作業室などが挙げられる。
【0019】
また、空気の温度が最も高くなる部位に対応する面状構造部分C2の適所には温度センサーHが配され、その配線hは取り出し部C3内あるいは外部から室内に導かれ、ファンEに対する駆動スイッチを含むコントローラJに接続され、面状構造部分C2内の空気が一定温度レベルになったときに自動的にファンEを駆動させ、一定温度レベル以下になったときに自動的にファンEの駆動を停止させるようになっている。
【0020】
次に、前記高機能手摺Cの具体的構成を説明する。
〔第一実施例〕−全体一体型
図2ないし図4は外気加熱機能を有する面状構造部分C2を中空状のパネルとし、基本構造部分C1と一体化して高機能手摺Cを構成した全体一体型を示している。
1は下端がベランダ本体Bに固設された柱、2は柱1,1間または柱1と建物壁間に渡された上桟、3は柱1,1間または柱1と建物壁間に渡された下桟、4は上桟2と下桟3間に連結された縦桟であり、これらにより基本構造部分C1が構成されている。上桟2や柱1は生成した加熱空気の保温のため、外面及び/又は内面が保温材で被覆されることも好都合である。
【0021】
5は前記基本構造部分C1の前面(反ベランダ側)に張設された外側板、6は前記基本構造部分C1の背面(ベランダ側)に張設された内側板であり、それら外側板5と内側板6と前記基本構造部分C1により上下、前後及び左右の6面からなる外気加熱機能を有する面状構造部分C2が構成され、外側板5と内側板6の間に空気加熱用空間7が形成されている。
【0022】
前記外側板5と内側板6のうち、外側板5は太陽熱と太陽光を効率的に取り入れるために、好ましくは、ガラスあるいは塩ビやポリカーボネイトで代表される合成樹脂あるいは複合材料などの光エネルギーの透過性の良い材料で構成されており、内側板6板は室内の明るさが減少することを回避する要求がある場合を除いて特には通光性を必要としないので、吸熱性のよい任意の材料で構成されてよい。
なお、外側板5と内側板6のいずれか1方あるいは双方は、平板のほか角形,台形状、波状などをなした凹凸部を有していてもよい。
【0023】
前記基本構造部分C1もしくは面状構造部分C2は、下部領域に、前記空気加熱用空間7に通じる外気取入れ部8を有している。
該外気取入れ部8は、この実施例では、下桟3に設けられており、花粉類(花粉及び粉塵)除去機構8aを有している。
【0024】
詳述すると、外気取入れ部8は、図4(b)のように、下桟3の下面に形成した1個以上の穴やスリット状の開口80からなり、ここに花粉類除去機構8aとして、フィルター81を回動自在な支えを介して交換可能に取り付けており、さらに下桟3の内部には、フィルター81を通過した外気を衝突させてこれに含まれる花粉類を自然落下分離する衝板82をフィルター81と対峙させて設けている。
そして、開口80の外側には、衝板82との衝突で分離された花粉類を捕集するための液(通常水)を満たした溝状の液収容部83が設けられており、その液収容部83には給排水部84が接続されている。
【0025】
また、基本構造部分C1の上部領域には空気加熱用空間7で昇温された加熱空気を室内に向けて導くための誘導部(通路)9を有している。誘導部9は前記取り出し部C3として機能する。
加熱空気の誘導部9は、この例では、上桟2と柱1に設けられている。すなわち、上桟2は内部が中空状となっており、下部の開口90が前記空気加熱用空間7に連通している。そして上桟2の端部は内部を中空通路10とした柱1に通じており、その柱1は直接かまたは別の配管によって室内のダクトDに接続されている。ダクトDとしては、簡便にはボイド管・塩ビ管・スチール管・ステンレス管等のパイプが用いられる。
【0026】
図5は第一実施例の別の態様を示しており、外側板5と内側板6の下部が下桟3を前後から挟むように固定されている。
他の構成は第一実施例と同様であるから、同じ部分に同符号を付し、説明は省略する。
【0027】
図6は第一実施例の別の態様を示しており、外側板5と内側板6の下部を下桟3挟むように固定していることは図5の場合と同じであるが、外側板5と内側板6の少なくともいずれか(図面では双方)が板厚方向に凹凸部を有しており、下桟3の外面に凹部500,600が接することにより下桟3の外面とこれから離間した凸部501,601とによって下方に開口した外気取入れ部8を形成している。下桟3の底面にプール状の液収容部83を形成している。
なお、上桟2の外面との間に凹凸部による隙間が形成されるため、これを塞ぐべく溝形状の竿木2aをシリコンなどのシール材を介して冠着している。この竿木2aは加熱空気で熱くなった上桟2を直接手などに触れさせない利点もある。
【0028】
前記各実施例及び後述する各実施例において、外側板5と内側板6の上下桟2,3との一体化形式は任意である。
図7はそのいくつかの例を示しており、(a)は上桟2と下桟3の幅方向両側にL状の段部200,300を形成し、それら段部200,300に外側板5と内側板6の端部を当接させ、接着あるいはビスなどの固定要素とシール材を併用して固定している。(b)は(a)の構成に加えて押板202,303を外側板5と内側板6の端部外面に当接させて、接着あるいはビスなどの固定要素で固定している。(c)は上桟2と下桟3の幅方向両側に嵌め込み溝201,301を形成し、それら嵌め込み溝201,301に外側板5と内側板6の端部をシール材を介して差し込み固定している。
【0029】
なお、この一体型の場合、あらかじめ柱1、上桟2、下桟3と外側板5と内側板6で中空状のパネルとしたものをベランダ本体Bや建築本体へ固定してもよい。また、外気取入れ部8は必ずしも下面部位に限定されず、側面部位であってもよい。それは下桟3の側面に開口を形成したり、あるいは外側板5と内側板6の双方または1方に開口を形成することで実現できる。
【0030】
ベランダに対する据付けと加熱空気の室内への誘導は種々の形態を採用できるもので、図8ないし図10はその例を示している。
図8は柱1,1をベランダ本体Bに立設し、柱1,1に上桟2と下桟3を横架し、それら上桟2と下桟3および柱1,1に外側板5と内側板6を張設して空気加熱用空間7を形成している。そして、上桟2と下桟3の両端を建物の壁面B’に固定し、上桟2を取り出し部C3として室内に誘導している。
【0031】
図9は柱1をベランダ本体Bと建物の上部B”間に立設し、上桟2と柱1を取り出し部C3として室内に導いている。
図10は柱1,1をベランダ本体Bに立設し、上桟2の適所または支柱1に屈曲延長部11を設け、この屈曲延長部11を取り出し部C3として室内に誘導している。
この場合、屈曲延長部11に支持具110を取り付けることにより物干し竿類の支持も行える利点がある。
【0032】
〔第二実施例〕=支柱間部分型
図11と図12は本発明による高機能手摺Cの第二実施例を示している。この実施例は、外気加熱用の面状構造部分をあらかじめ基本構造部分C1とは別体に作り、基本構造部分C1、すなわち、図11(a)のように柱1と上桟2と下桟3で囲まれた空間か、あるいは図11(b)のように柱1と上桟2及びベランダ本体Bで囲まれた空間に組み込んで高機能手摺Cを構成している。
【0033】
この実施例の高機能手摺Cは、外部から取入れた空気の包含、形状の確保および基本構造部分との結合を図るために、外気加熱用の面状構造部分が上下、左右、前後の6面を有する箱状体(ボックス状パネル)C2’からなる。すなわち、天板12と底板13と外側板5と内側板6と左右端板14,15により構成されている。
通常、箱状体C2’の巾はベランダの開口巾または柱間の巾とし、高さは上桟2と下桟3間の高さ以下又は上桟2とベランダ本体B間の高さ以下とし、厚みは包含空気の量を最大限に確保できつつベランダスペースの利用を妨げない範囲(たとえば10〜30cm位)とする。
【0034】
そして、天板12には短筒状の接続部体120を数箇所突設し、底板13には外気取入れ部8を設け、さらに好ましくは内部に花粉類除去機構8aを配している。接続部体120は加熱空気の導路を兼ねている。
前記状体C2’は柱1と上桟2と下桟3(またはベランダ本体)で囲まれた空間にはめ込まれ、閉鎖断面状の上桟2に設けた開口周辺に接続部体120で連結され、底板13と左右端板14,15が支持部体16,16で下桟3及び柱1,1に連結されている。なお、左右端板14,15は支持部体を介してでなく、柱1,1に密接するように構成されてもよい。
【0035】
図13と図14は第二実施例の別の態様を示している。この態様も外気加熱用面状構造部部分が天板12と底板13と外側板5と内側板6と左右端板14,15からなる箱状体C2’として構成されているが、天板12には閉鎖断面状の上桟2に設けた数個の開口に連通する通路(穴または溝)123が設けられている。また、外気取入れ部8が、外側板5と内側板6の双方または1方に形成されており、好ましくは内部に花粉類除去機構8aを配している。
前記箱状体C2’は柱1と上桟2と下桟3で囲まれた空間にはめ込まれ、上桟2に設けた開口に通路123が整合するようにシール材を介して密接され、底板13と左右端板14,15は下桟3及び柱1,1に支持されている。
【0036】
前記第二実施例の箱状体C2’は、好適には天板12と底板13と左右端板14,15が金属材で外殻として構成され、外側板5と内側板6は第一実施例と同じ材料で構成され、それら外側板5と内側板6は図7で例示したように段部形式、溝嵌め込み形式などによって外殻に一体化される(図7の上桟2と下桟3が天板12と底板13に相当する)。
他の構成は第一実施例と同様であるから説明は援用する。また、基本構造部分のベランダへの据付方式と加熱空気の誘導方式は第一実施例の図8に示すものと同じであるから説明は援用する。
【0037】
第二実施例において、外気取入れ部8と花粉類除去機構8aは種々の態様を採用しうる。
図15はその例を示しており、(a)は底板13の底面に開口80を設け、ここにフィルター81を回動自在な支えを介して交換可能に取り付けており、内部には、フィルター81を通過した外気を衝突させて外気に含まれる花粉類を分離する衝板82をフィルター81と対峙させて設けている。
そして、開口80の外側には、衝板82との衝突で分離された花粉類を捕集するための溝状の液収容部83が設けられており、その液収容部83には給排水部84が接続されている。
【0038】
図15(b)では底板13の少なくとも片側の側面に開口80を設け、ここにフィルター81を回動自在な支えを介して交換可能に取り付けており、内部には、フィルター81を通過して上昇する外気を衝突させて花粉類を分離する衝板82を設けている。そして、底板13の底部には、衝板82との衝突で分離された花粉類を捕集するための液収容部83が設けられており、その液収容部83には給排水部84が接続されている。
【0039】
図15(c)では外側板5と内側板6の少なくとも1方に凹凸部を有するものが用いられ、底板13の側面に凹部500,600が接することにより底板13の側面とこれから離間した凸部501,601とによって外気取入れ部8を形成し、底板13の底面に水の収容部83を形成している。そして、内方には衝板82が設けられている。
【0040】
第一実施例及び第二実施例において、高機能手摺Cは必ずしも垂直である場合に限定されない。図16のように太陽光とできるだけ直交状になるようにすべく、傾斜状に据付けてもよい。この場合、ベランダ先端と高機能手摺Cの下部間にはパネル、ネット,格子などからなる落下防止体Gが付設される。
さらに、第二実施例は外気加熱用の面状構造部分をあらかじめ基本構造部分C1とは別体に構成するので、基本構造部分C1が柱部と上桟部と下桟部とを有しているコンクリート製やモルタル製である場合も、該基本構造部分C1に窓状の開口が設けられている場合には、その窓状の開口に箱状体C2’を嵌め込み固定し、上桟部を中空構造に変更するかあるいは中空構造の上桟を設けて上桟部か上桟に箱状体C2’の天板12を連通させることで高機能手摺Cとし得る。これも本発明に含まれるのは勿論であり、したがって、既述した柱、上桟、下桟は、柱部、上桟部、下桟部を包含する概念である。
【0041】
〔第三実施例〕=太陽光発電型
図17と図18は外気の加熱と同時に太陽光発電を行って主としてファンEの駆動電力をまかなえるようにした高機能手摺Cを示している。
この第三実施例における高機能手摺Cの構成は、既述した第一実施例及び第二実施例と基本的に同じであり、第一実施例及び第二実施例と組み合わせ使用されるが、太陽電池部すなわち集積型の太陽電池を表面に有するパネル状の内側板6’用いられることが特徴である。これは、内側板それ自体が太陽電池である場合と、太陽電池とバックアップ板との積層体である場合を含む。
【0042】
かかる内側板6’は通常、複数枚のモジュールとして構成され、接続線h’によって順次結線され、端末の配線hは取り出し部C3を通してあるいは外部から室内に導かれ、接続器、インバーター、分電盤、スイッチ及びマイクロコンピューターなどを含むコントローラーMを介してファンEの駆動部と電気的に接続されている。また、あわせて温度センサーHがコントローラMに接続され、一定のプログラムでファンEの発停を行うようになっている。
【0043】
すなわち、たとえば、▲1▼面状構造部分C2又はC2’内の空気温度が室内温度よりも高い一定温度レベルに達したか否か、▲2▼太陽電池による発電量が十分か否かを判断し、▲1▼▲2▼がyesであったときには内側板6’による電力でファンEを駆動し、▲1▼がnoであるときにはファンEの駆動を停止させておく。また、▲1▼がyesであるが▲2▼がnoであるときには一般用の電力でファンEを駆動する。
【0044】
本発明の高機能手摺は前記実施例のようにベランダ用に限定されるものではなく、屋上及び/又は窓の高機能手摺として適用される。
図19は屋上Kの端部と窓Lの近傍に設けている。高機能手摺それ自体の構成は第一実施例、第二実施例のいずれでもよく、したがって説明は援用する。
図20は屋上Kへの設置形式を例示しており、(a)は屋上Kの端部上面に基本構造部分C1を垂直に立設しており、(b)は屋上Kの端部壁面に柱などからなる基本構造部分C1’を設け、これで高機能手摺を支えている。(c)は太陽光を効率よく受光すべく屋上Kの端部に柱などの基本構造部分C1’を傾斜状に立設して高機能手摺を傾斜状に配置させている。そして、屋上Kにおいては、上方に柱の上端を支える構造物がないため、加熱空気誘導部9としての上桟2の適所に屈曲延長部11を設け、この屈曲延長部11を室内に誘導するようにしている。
【0045】
また、図21は窓Lへの設置形式と加熱空気の誘導形式の例を示しており、(a)は壁面に柱などの基本構造部分C1’を設け、これで高機能手摺の上桟2と下桟3を支え、上桟2に対する基本構造部分C1’を通路構造の取り出し部C3や誘導部9として、加熱空気を室内に導くようにしている。(b)は壁面に基本構造部分C1’を設けて高機能手摺の下桟3を支え、上桟2を窓Lより上方の庇など張出し部Nにいたる柱状の基本構造部分C1で支えるとともに、基本構造部分C1を通路構造の取り出し部C3や誘導部9として、加熱空気を室内に導くようにしている。(c)は壁面に基本構造部分C1’を設けて高機能手摺の下桟3を支え、屈曲部11を有する通路構造の柱からなる基本構造部分C1で上桟2を支えるとともに加熱空気を室内に導くようにしている。
【0046】
図22は、第三実施例の内側板6’を太陽発電パネル(太陽電池パネル)とした高機能手摺を屋上及び/又は窓に設置した例を示している。もちろん、屋上に設置するものだけあるいは窓に設置するものだけを太陽発電パネルタイプとしてもよい。設置形式や加熱空気の誘導形式は前記図20,21に示したものと同様である。
【0047】
なお、本発明は、温度センサーHを換気条件が整ったかどうかの検知・サイン手段として利用し、ファンEの発停は手動で行ってもよい。
本発明の高機能手摺は、手摺延べ面積が広い場合、その一部に設けられる場合を含む。
【0048】
【実施例の作用】
第一実施例においては、基本構造部分C1によってベランダ本体の前部に固設され面状の構造部分C2が人体や物体の通過を阻止するため、人体や物体の落下危険防止という元来の機能を果たすことができるのはもちろん、面状の構造部分C2が所定の間隔で対峙する外側板5と内側板6との間に空気を包含するに十分な集熱用の空間部7を有し、かつ下部には花粉類除去機構8aを内在させた外気取入れ部8を有している。
【0049】
このため、外気が外気取入れ部8の開口80から侵入すると、フィルター81により花粉、塵埃などの異物が捕集される。さらに、フィルター81で捕集し得なかった少量の花粉類は、空間部7の上流側に設置されている衝板82に花粉類が混在した空気が衝突することにより分離され、花粉類は空気よりも重いため下方の水が少量貯められている収容部83に自重落下し、水に溶解することで除去される。収容部83の水は給排水部によって簡単に交換することができる。
【0050】
このように花粉や塵埃が除去された空気は、衝板82を迂回して空間部7に入り、外側板5を通して空間部7に太陽熱と太陽光が集熱されるため加熱される。これにより花粉類の除去され加熱された換気に適した良質な空気となり、上昇気流となって空間部7から上桟2の通路に導かれ、上桟2それ自体から直接か、上桟2及び通路構造の柱1などの誘導部9や取り出し部C3を経て室内のダクトDに導かれ、室内空間に供給される。こうして室温より高温で花粉類が除去された空気を対流させることで花粉症も引き起こすことなく、効果的に結露の防止や換気を行うことができる。
【0051】
空気は上昇気流としての移動エネルギーは有するが、これだけの力では全空気を結露防止や換気を必要とする空間に誘導することは困難であるため、ファンEが駆動され、室内に放出される。
ファンEの発停は使用者が駆動スイッチを操作することで行ってもよいが、空間部7に温度センサーHを配してファンの駆動部と接続しておいたときには、空気温度が温度センサーHによって検出され、室温よりも高い設定した所定温度に達すると、ファンEの駆動スイッチが自動的にオンとなり、ファンが駆動され室内に放出される。また生成された空気が所定温度以下になったときには、ファンEの駆動スイッチが自動的にオフとされ、室内への供給が停止される。
【0052】
従来、暖房用の加熱空気を生成する手段として、屋根設置型のソーラーシステムがあるが、このシステムは、第一に、屋根上のソーラーパネルからの空気の引き込みに大きな配管設備が必要となり、空気の温度のロスを防止する工作も必要であり、メンテナンスも大変である。第二に、マンションやオフィスビルの屋根から個々の居住空間や事務・作業空間へ高温な空気の均等な分配とその制御は大変な設備工事となる。第三に、屋根上のソーラーパネルをベランダに設置しようとしても、ベランダ本来の目的である屋外作業・ストック・動植物を飼う等のスペースが減少したり、火災等の災害時避難の妨げとなったりし、また、共同住宅においてはベランダが共有部分とされ、居住者の個人的都合で形状変更や物置等の障害物の設置が規制されることが多いので、実現が困難である。
【0053】
これに対して、本発明は建物に新たな換気専用の構造物を設置するのでなく、ベランダや屋上、あるいは窓の一部をなすものとして欠かせない構造物でかつ設置される状況が太陽光が当たりかつ外気に接する特性を持つ手摺を利用して、改質された温空気を連続的に生成し、それを室内に導いて放出するので、設備の大型化、複雑化を招かず、新設の建物、既設の建物を問わず、比較的安価に実施することができる。
【0054】
第一実施例は、手摺の基本構造部分C1を、集熱のための箱状空間部7を画成する構成部分 (左右面、上下面)として利用し、また上桟2あるいは柱1を空気誘導手段として利用するので、外側板5と内側板6を張設する簡単な工事で安価に実施できる。
【0055】
第二実施例によれば、加熱された空気が空間部7から接続部120または開口123から上桟2に導入されることを除いて前記第一実施例と基本的には同じ作用が得られるが、基本構造部分C1と別個に、外気取入れ部8や花粉類除去機構8aを備えた6面体の箱状体C2’を使用して基本構造部分C1の空間にはめ込むことで高機能化を得るので、外気取入れ部8を下面、側面など自由に選定して設けることができ、また、箱状体からなる部体を工場で生産しておくことで、現場で能率よく施工できる。さらに、破損したり性能が低下した場合、その箱状体C2’を交換することで機能を再生することができる。
【0056】
第三実施例によれば、内側板6それ自体あるいはこれをバックアップ材として太陽光発電パネルにすることにより、換気用の改質空気と電気を同時に作り出すことができ、発生した電気はファンEの稼動電気として利用されるため、電気料が節減され経済的なものとなる。
【0057】
【発明の効果】
以上説明した本発明の請求項1の手摺によるときには、本来の落下防止機能に止まらず、建物で太陽光のあたりやすい条件に恵まれた特性を活かして外部空気を改善し加熱された空気を連続的に生成して室内の必要か所に供給することができ、しかも建築物の外観、構造を変更することなく比較的簡易に実施できるというすぐれた基本的効果が得られる。
しかも、基本構造部分C1が柱1と下桟3および内部を通路とした上桟2を備え、面状の構造部分C2が空気の流通・集熱のための空間部7を内在させるように対峙して上桟2および下桟3に連結一体化された外側板5と内側板6を備え、下桟3に外気取入れ部8が設けられ、上桟2が前記空間部7と連通し加熱された空気の誘導部となっており、手摺の基本的構造部分を加熱空気を生成する空間部を得るための部材として利用し、下桟を外気の導入のための手段、上桟を生成された加熱空気を集めて誘導する部材としておのおの利用するので、新たな構造物をほとんど追加せずに、前記効果を経済的に達成させることができるというすぐれた効果が得られる。
請求項2の手摺によれば、前記基本的効果に加え、基本構造部分C1と別個に、外気取入れ部8を備えた6面体の箱状体C2´を使用して基本構造部分C1に囲まれた空間にはめ込むことで高機能化を得るので、かかる箱状体を工場で生産しておくことで、現場では簡単な嵌め込み作業で能率よく施工でき、さらに、破損したり性能が低下した場合、その箱状体C2´を交換することで機能を再生することができるなどのすぐれた効果が得られる。
【0058】
請求項3によれば、本来の落下防止機能に止まらず、建物で太陽光のあたりやすい条件に恵まれた特性を活かし、太陽の熱的エネルギーと光エネルギーの双方により加熱空気と電気を連続的に生成することができ、特別な電力を特に要さずに結露防止や換気を行う省エネルギー型の高性能手摺を提供できるというすぐれた効果が得られる。
しかも、基本構造部分C1が柱1と下桟3および内部を通路とした上桟2を備え、面状の構造部分C2が空気の流通・集熱のための空間部7を内在させるように対峙して上桟2および下桟3に連結一体化された透明体からなる外側板5と太陽電池を有している内側板6を備え、下桟3に外気取入れ部8が設けられ、上桟2が前記空間部7と連通し加熱された空気の誘導部となっており、手摺の基本的構造部分を加熱空気を生成する空間部を得るための部材として利用し、下桟を外気の導入のための手段、上桟を生成された加熱空気を集めて誘導する部材としておのおの利用するので、新たな構造物をほとんど追加せずに、前記基本的効果を経済的に達成させることができるというすぐれた効果が得られる。
【0059】
削除
【0060】
請求項4によれば、本来の落下防止機能に止まらず、建物で太陽光のあたりやすい条件に恵まれた特性を活かし、太陽の熱的エネルギーと光エネルギーの双方により加熱空気と電気を連続的に生成することができ、特別な電力を特に要さずに結露防止や換気を行う省エネルギー型の高性能手摺を提供できるというすぐれた効果が得られる。
しかも、基本構造部分C1が柱1と内部を通路とした上桟2を備え、面状の構造部分C2が空気の流通・集熱のための空間部7を内在させるように透明体からなる外側板5と太陽電池を有している内側板6を含む6面体に構成されかつ下部に外気取入れ部を設けたボックス状体C2´からなり、該ボックス状体C2´が基本構造部分C1にはめ込まれるとともに、加熱された空気の誘導部としての上桟2と連通されており、基本構造部分C1と別個に、6面体の箱状体C2´を使用して基本構造部分C1に囲まれた空間にはめ込むことで高機能化を得るので、かかる箱状体を工場で生産しておくことで、現場では簡単な嵌め込み作業で能率よく施工でき、さらに、破損したり性能が低下した場合、その箱状体C2´を交換することで機能を再生することができるなどのすぐれた効果が得られる。
請求項5によれば、花粉の減少した加熱空気を生成することができるというすぐれた効果が得られる。
【0061】
請求項6によれば、花粉の除去を簡単な構造で確実に行うことができるというすぐれた効果が得られる。
請求項7によれば、加熱された空気の室内への誘導を簡単にかつベランダなどの外観を損なわずに行えるというすぐれた効果が得られる。
請求項8によれば、前記請求項1ないし7のいずれかの効果に加え、加熱空気を生成し、それが結露などの防止上室温との関係で適切なものになったときに自動的に室内に導入して放出させることができ、快適な室内環境を創成できるというすぐれた効果が得られる。
請求項9によれば、前記請求項1ないし7のいずれかの効果に加え、加熱空気を生成して室内に導入して快適な室内環境を創成でき、しかも室内に導入して放出させるためのファンの駆動電力にコストがかからないので、経済的なものとなるというすぐれた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による高機能手摺をベランダに適用した例を示す説明図である。
【図2】 (a)は本発明による高機能手摺の第一実施例を示す正面図、(b)はその断面図である。
【図3】図2(a)の部分切欠一部拡大図である。
【図4】 (a)は図3の断面図、(b)は(a)の下部部分の拡大図である。
【図5】 (a)は第一実施例の別の態様を示す断面図、(b)は部分切欠正面図である。
【図6】 (a)は第一実施例の別の態様を示す断面図、(b)は部分的な底面図である。
【図7】 (a)(b)(c)は空気加熱空間を内在させる面状構造部分の部材取り合い例を示す部分的断面図である。
【図8】 (a)は第一実施例の設置例と加熱空気の誘導例を示す断面図、(b)はその正面図である。
【図9】第一実施例の設置例と加熱空気の誘導例を示す断面図である。
【図10】 (a)は第一実施例の設置例と加熱空気の誘導例を示す断面図、(b)はその斜視図である。
【図11】(a)、(b)は本発明による高機能手摺の第二実施例を示す正面図である。
【図12】 (a)は図11(a)の部分切欠部分拡大図、(b)はその断面図である。
【図13】第二実施例の別の態様を示す正面図である。
【図14】 (a)は図13の部分拡大図、(b)はその断面図である。
【図15】(a)(b)(c)は第二実施例における外気取入れ部の例を示す断面図である。
【図16】第一実施例と第二実施例の他の設置例を示す断面図である。
【図17】本発明による高機能手摺の第三実施例をベランダに適用した場合で示す説明図である。
【図18】第三実施例の背面図である。
【図19】本発明による高機能手摺を屋上や窓に適用した例を示す説明図である。
【図20】 (a)(b)(c)は高機能手摺を屋上に設置した場合の設置態様を示す側面図である。
【図21】 (a)(b)(c)は高機能手摺を窓に設置した場合の設置態様を示す側面図である。
【図22】本発明による発電付加方高機能手摺を屋上や窓に適用した例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 柱
2 上桟
3 下桟
5 外側板
6 内側板
6’ 太陽電池を有する内側板
7 加熱用の空間部
8 外気取入れ部
8a 花粉類除去機構
9 誘導部
C1 基本構造部分
C2 面状構造部分
C2’ 箱状体
C3 取り出し部
E ファン
H 温度センサー
80 開口
82 衝板
83 液の収容部
Claims (9)
- 全体の形状確保と構造体に固定するための基本構造部分(C1)と、人体や物体の通過を阻止するための面状の構造部分(C2)を有し、ベランダ、屋上、窓外側など建築物外部に設置される手摺において、該手摺が、外気取入れ部(8)と、取入れた外気を太陽エネルギーで加熱する空間部(7)と、加熱された空気の誘導部(9)を有する空気集熱パネルを備え、かつ、前記基本構造部分(C1)が柱(1)と下桟(3)および内部を通路とした上桟(2)を備え、面状の構造部分(C2)が空気の流通・集熱のための空間部(7)を内在させるように対峙して上桟(2)および下桟(3)に連結一体化された外側板(5)と内側板(6)を備え、下桟(3)に外気取入れ部(8)が設けられ、上桟(2)が前記空間部(7)と連通し加熱された空気の誘導部となっていることを特徴とする高機能手摺。
- 全体の形状確保と構造体に固定するための基本構造部分(C1)と、人体や物体の通過を阻止するための面状の構造部分(C2)を有し、ベランダ、屋上、窓外側など建築物外部に設置される手摺において、該手摺が、外気取入れ部(8)と、取入れた外気を太陽エネルギーで加熱する空間部(7)と、加熱された空気の誘導部(9)を有する空気集熱パネルを備え、かつ、前記基本構造部分(C1)が柱1と内部を通路とした上桟(2)を備え、面状の構造部分(C2)が空気の流通・集熱のための空間部(7)を内在させるように外側板(5)と内側板(6)を含む6面体に構成されかつ下部に外気取入れ部を設けたボックス状体(C2´)からなり、該ボックス状体(C2´)が基本構造部分(C1)にはめ込まれるとともに、加熱された空気の誘導部としての上桟(2)と連通されていることを特徴とする高機能手摺。
- 全体の形状確保と構造体に固定するための基本構造部分(C1)と、人体や物体の通過を阻止するための面状の構造部分(C2)を有し、ベランダ、屋上、窓外側など建築物外部に設置される手摺において、該手摺が、外気取入れ部(8)と、取入れた外気を太陽エネルギーで加熱する空間部(7)と、太陽光発電部(6´)と、加熱された空気を室内に向かって導くための誘導部(9)とを有する空気集熱・太陽発電パネルを備え、かつ前記基本構造部分(C1)が柱(1)と下桟(3)および内部を通路とした上桟(2)を備え、面状の構造部分(C2)が空気の流通・集熱のための空間部(7)を内在させるように対峙して上桟(2)および下桟(3)に連結一体化された透明体からなる外側板(5)と太陽電池を有している内側板(6)を備え、下桟(3)に外気取入れ部(8)が設けられ、上桟(2)が前記空間部(7)と連通し加熱された空気の誘導部となっていることを特徴とする高機能手摺。
- 全体の形状確保と構造体に固定するための基本構造部分(C1)と、人体や物体の通過を阻止するための面状の構造部分(C2)を有し、ベランダ、屋上、窓外側など建築物外部に設置される手摺において、該手摺が、外気取入れ部(8)と、取入れた外気を太陽エネルギーで加熱する空間部(7)と、太陽光発電部(6´)と、加熱された空気を室内に向かって導くための誘導部(9)とを有する空気集熱・太陽発電パネルを備え、かつ前記基本構造部分(C1)が柱1と内部を通路とした上桟(2)を備え、面状の構造部分(C2)が空気の流通・集熱のための空間部(7)を内在させるように透明体からなる外側板(5)と太陽電池を有している内側板(6)を含む6面体に構成されかつ下部に外気取入れ部を設けたボックス状体(C2´)からなり、該ボックス状体(C2´)が基本構造部分(C1)にはめ込まれるとともに、加熱された空気の誘導部としての上桟(2)と連通されていることを特徴とする高機能手摺。
- 外気取入れ部(8)が、花粉類の除去機構(8a)を備えている請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の高機能手摺。
- 花粉類の除去機構(8a)が、外気を衝突させて花粉類を分離する衝板(82)と、分離された花粉類を捕集する液の収容部(83)とを備えている請求項5に記載の高機能手摺。
- 柱(1)が加熱された空気の誘導部の一部を構成している請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の高機能手摺。
- 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の高機能手摺(C)と、室内の所望個所に加熱空気を導くべく前記手摺の誘導部に連結されたダクト(D)と、ダクトに介在されたファン(E)と、前記手摺の空間部(7)で加熱された空気の温度に対応して前記ファン(E)の駆動を制御するための温度センサー(H)とを備えていることを特徴とする換気装置。
- 請求項3と請求項4のいずれかに記載の高機能手摺(C)と、室内の所望個所に加熱空気を導くべく前記手摺の誘導部に連結されたダクト(D)と、ダクトに介在され手摺内側の太陽電池(6´)を駆動電源とするファン(E)とを備えていることを特徴とする換気装置。
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