JP2003213808A - 高機能手摺および換気装置 - Google Patents
高機能手摺および換気装置Info
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Abstract
のために室温よりも高温の改質された空気を特別な熱源
を要さずに連続的に製造して室内に送給することができ
る構造簡易な高機能手摺と換気装置を提供する 【解決手段】ベランダ、屋上、窓外側など建築物外部に
設置される手摺において、該手摺が、外気取入れ部と、
取入れた外気を太陽エネルギーで加熱する空間部と、加
熱された空気の誘導部を備えた空気集熱パネルあるいは
空気集熱・太陽発電パネルからなる。
Description
屋上、窓などに設置される高機能手摺およびこれを利用
した換気装置に関する。
集合住宅などにおいては、室外に張り出したベランダが
設けられ、洗濯物の物干しなどの屋外作業のためのスペ
ース、動植物を生育するスペース、日光浴、天体観測の
ためのスペース、物をストックするスペースなどさまざ
まな形態で利用されている。
ので、人や物体が誤って落下する危険を防止するため、
端領域に手摺が設置されている。かかるベランダ手摺
は、全体の形状の確保とベランダを構成する構造体に固
定するための基本構造部分と、人体や物体がベランダの
内から外へ通り抜けないようにする面構造部部分から構
成されているが、いずれにしても従来の手摺の機能は、
もっぱら人体や物体の落下危険防止であった。
より快適な温度環境とするために、建築の高断熱、高気
密化が進んでおり、その結果、押入れ、クローゼット、
浴室、その他の窓などの空気流通手段のないスペースに
おける結露という新たな問題が発生している。この結露
は、建材の腐食のみならず、カビ・ダニなどの発生を招
き、人の健康に悪影響を与える。
換気システムが提案されているが、単純に外部空気を取
り入れても、その空気が室温よりも低い温度では結露を
防止できず、その空間の室温より高温な空気を対流させ
なければならない。そのためには、ボイラーやヒーター
などの別の熱源とエネルギー機器を必要する。そのた
め、高価で、構造が大型、複雑になったり、スペースを
とったりするなどの問題があった。また、外部空気を換
気用として室内に導入した場合、杉などの植物の花粉が
室内に取り込まれることにより花粉症を引き起こしたり
する危険があり、こうした花粉類を除去するには、これ
また特別な機器を必要とし、ますます大型、複雑、高価
な装置やシステムになるという問題があった。
問題点を解消するためになされたもので、その基本的な
目的は、設置される場所の特性(太陽光が当たる・外気
に接する)を利用して、落下危険防止の機能だけでな
く、結露防止などのために室温よりも高温の改質された
空気を特別な熱源を要さずに連続的に生成して室内に送
給することができる構造簡易な高機能手摺と換気装置を
提供することにある。
気の生成と併せて太陽光発電を行って室内供給用のファ
ンを経済的に駆動することができる高機能手摺と換気装
置を提供することにある。本発明の第3の目的は、さら
に外部空気の高温化に加え、特別な機器を要さずに花粉
や塵埃を同時に除去して換気に適した空気に改善して室
内に供給することができる構造簡易な高機能手摺と換気
装置を提供することにある。
気の室内への供給制御を自動的に行うことができる高機
能手摺と換気装置を提供することにある。本発明による
「手摺」は、ベランダ(テラス、バルコニーなどの露台
を包含する)に好適であるほか、屋上、窓などに対する
ものを含んでいる。本発明で得られる加熱空気は主とし
て結露防止、換気に用いられるが、暖房さらには乾燥用
や燃焼用空気などとしても広く利用できる。
るため本発明は、全体の形状確保と構造体に固定するた
めの基本構造部分と、人体や物体の通過を阻止するため
の面状の構造部分を有し、ベランダ、屋上、窓外側など
建築物外部に設置される手摺において、該手摺が、外気
取入れ部と、取入れた外気を太陽エネルギーで加熱する
内部空間部と、加熱された空気の誘導部を備えた空気集
熱パネルからなることを特徴としている。
の形状確保と構造体に固定するための基本構造部分と、
人体や物体の通過を阻止するための面状の構造部分を有
し、ベランダ、屋上、窓外側など建築物外部に設置され
る手摺において、該手摺が、外気取入れ部と、取入れた
外気を太陽エネルギーで加熱する内部空間部と、太陽光
発電部と、加熱された空気を室内に向かって導くための
誘導部を備えた空気集熱・太陽発電パネルからなること
を特徴としている。
適な具体的構成としては、一体組付け型と嵌め込み型が
ある。すなわち、前者は、基本構造部分が柱と下桟およ
び内部を通路とした上桟を備え、面状の構造部分が空気
の流通・集熱のための空間部を内在させるように対峙し
て上桟および下桟に連結一体化された外側板と内側板を
供え、下桟に外気取入れ部が設けられ、上桟が前記空間
部と連通し加熱された空気の誘導部となっている。
した上桟を備え、面状の構造部分が空気の流通・集熱の
ための空間部を内在させるように外側板と内側板を含む
6面体に構成されかつ下部に外気取入れ部を設けたボッ
クス状体からなり、該ボックス状体が基本構造部分には
め込まれるとともに、加熱された空気の誘導部としての
上桟と連通されている。
取入れ部に、花粉類の除去機構を備えていることを特徴
としており、花粉類の除去機構は、たとえば、外気を衝
突させて花粉類を分離する衝板と、分離された花粉類を
捕集する液の収容部とを備えているものが挙げられる。
置は、既述したいずれかの手摺と、室内の所望個所に加
熱空気を導くべく前記手摺の誘導部に連結されたダクト
とダクトに介在されたファンと、前記手摺の空間部の加
熱された空気の温度に対応して前記ファンの駆動を制御
するための温度センサーとを組み合わせたことを特徴と
している。
電池を備えたいずれかの手摺と、室内の所望個所に加熱
空気を導くべく前記手摺の誘導部に連結されたダクト
と、室内ダクトに介在され前記太陽電池を駆動電源とす
るファンとを組み合わせたことを特徴としている。
付図面を参照して説明する。図1は本発明による高機能
手摺をベランダに適用した換気装置(給気装置)の一例
を示している。Aは建物の室内部分、Bは建物の室内部分
Aの外部に張出し形成されたベランダ本体であり、盤状
をなしている。ベランダ本体Bと室内部分Aは開閉窓Fで
仕切られている。
の形状の確保とベランダ本体を構成する構造体に固定す
るための基本構造部分C1と、人体や物体の通過を阻止す
る面状構造部分C2から構成されているが、本発明におい
ては、面状構造部分C2あるいはこれと基本構造部分C1が
空気を包含できる空間を内在させて外気加熱機能を具備
させた中空パネル構造になっており、面状構造部分C2ま
たは基本構造部分C1には外気取入れ部を有し、これから
取入れられた外気が前記空間で太陽の熱エネルギーを受
けて外気温度よりも高温に加熱されるようになってい
る。
前記空間に連通する通路に構成され、面状構造部分C2内
で加熱昇温された改質空気が誘導され、基本構造部分の
一部それ自体または特設の取り出し部C3(誘導部)を介
して室内部分Aへ導かれるようになっている。室内部分A
には取り出し部C3と接続したダクト(誘導配管)Dが設
けられ、前記ダクトDには、シロッコファンで代表され
るファンEが設置され、結露等の除去を必要とする部位A
1、A2あるいは換気を必要とする部位A3に加熱昇温
された改質空気が放出されるようになっている。部位A1
としてはたとえば洗面所、トイレ、浴室など、部位A2
としてはたとえば押入れやクローゼットなど、部位A3
としてはたとえば居間、事務室、作業室などが挙げられ
る。
応する面状構造部分C2の適所には温度センサーHが配さ
れ、その配線hは取り出し部C3内あるいは外部から室内
に導かれ、ファンEに対する駆動スイッチを含むコント
ローラJに接続され、面状構造部分C2内の空気が一定温
度レベルになったときに自動的にファンEを駆動させ、
一定温度レベル以下になったときに自動的にファンEの
駆動を停止させるようになっている。
明する。 〔第一実施例〕−全体一体型 図2ないし図4は外気加熱機能を有する面状構造部分C
2を中空状のパネルとし、基本構造部分C1と一体化して
高機能手摺Cを構成した全体一体型を示している。1は
下端がベランダ本体Bに固設された柱、2は柱1,1間
または柱1と建物壁間に渡された上桟、3は柱1,1間
または柱1と建物壁間に渡された下桟、4は上桟2と下
桟3間に連結された縦桟であり、これらにより基本構造
部分C1が構成されている。上桟2や柱1は生成した加
熱空気の保温のため、外面及び/又は内面が保温材で被
覆されることも好都合である。
ンダ側)に張設された外側板、6は前記基本構造部分C
1の背面(ベランダ側)に張設された内側板であり、そ
れら外側板5と内側板6と前記基本構造部分C1により
上下、前後及び左右の6面からなる外気加熱機能を有す
る面状構造部分C2が構成され、外側板5と内側板6の間
に空気加熱用空間7が形成されている。
は太陽熱と太陽光を効率的に取り入れるために、好まし
くは、ガラスあるいは塩ビやポリカーボネイトで代表さ
れる合成樹脂あるいは複合材料などの光エネルギーの透
過性の良い材料で構成されており、内側板6板は室内の
明るさが減少することを回避する要求がある場合を除い
て特には通光性を必要としないので、吸熱性のよい任意
の材料で構成されてよい。なお、外側板5と内側板6の
いずれか1方あるいは双方は、平板のほか角形,台形
状、波状などをなした凹凸部を有していてもよい。
分C2は、下部領域に、前記空気加熱用空間7に通じる
外気取入れ部8を有している。該外気取入れ部8は、こ
の実施例では、下桟3に設けられており、花粉類(花粉
及び粉塵)除去機構8aを有している。
(b)のように、下桟3の下面に形成した1個以上の穴
やスリット状の開口80からなり、ここに花粉類除去機
構8aとして、フィルター81を回動自在な支えを介し
て交換可能に取り付けており、さらに下桟3の内部に
は、フィルター81を通過した外気を衝突させてこれに
含まれる花粉類を自然落下分離する衝板82をフィルタ
ー81と対峙させて設けている。そして、開口80の外
側には、衝板82との衝突で分離された花粉類を捕集す
るための液(通常水)を満たした溝状の液収容部83が
設けられており、その液収容部83には給排水部84が
接続されている。
気加熱用空間7で昇温された加熱空気を室内に向けて導
くための誘導部(通路)9を有している。誘導部9は前記
取り出し部C3として機能する。加熱空気の誘導部9
は、この例では、上桟2と柱1に設けられている。すな
わち、上桟2は内部が中空状となっており、下部の開口
90が前記空気加熱用空間7に連通している。そして上
桟2の端部は内部を中空通路10とした柱1に通じてお
り、その柱1は直接かまたは別の配管によって室内のダ
クトDに接続されている。ダクトDとしては、簡便にはボ
イド管・塩ビ管・スチール管・ステンレス管等のパイプ
が用いられる。
り、外側板5と内側板6の下部が下桟3を前後から挟む
ように固定されている。他の構成は第一実施例と同様で
あるから、同じ部分に同符号を付し、説明は省略する。
り、外側板5と内側板6の下部を下桟3挟むように固定
していることは図5の場合と同じであるが、外側板5と
内側板6の少なくともいずれか(図面では双方)が板厚方
向に凹凸部を有しており、下桟3の外面に凹部500,
600が接することにより下桟3の外面とこれから離間
した凸部501,601とによって下方に開口した外気
取入れ部8を形成している。下桟3の底面にプール状の
液収容部83を形成している。なお、上桟2の外面との
間に凹凸部による隙間が形成されるため、これを塞ぐべ
く溝形状の竿木2aをシリコンなどのシール材を介して
冠着している。この竿木2aは加熱空気で熱くなった上
桟2を直接手などに触れさせない利点もある。
て、外側板5と内側板6の上下桟2,3との一体化形式
は任意である。図7はそのいくつかの例を示しており、
(a)は上桟2と下桟3の幅方向両側にL状の段部20
0,300を形成し、それら段部200,300に外側
板5と内側板6の端部を当接させ、接着あるいはビスな
どの固定要素とシール材を併用して固定している。
(b)は(a)の構成に加えて押板202,303を外側
板5と内側板6の端部外面に当接させて、接着あるいは
ビスなどの固定要素で固定している。(c)は上桟2と
下桟3の幅方向両側に嵌め込み溝201,301を形成
し、それら嵌め込み溝201,301に外側板5と内側
板6の端部をシール材を介して差し込み固定している。
1、上桟2、下桟3と外側板5と内側板6で中空状のパ
ネルとしたものをベランダ本体Bや建築本体へ固定して
もよい。また、外気取入れ部8は必ずしも下面部位に限
定されず、側面部位であってもよい。それは下桟3の側
面に開口を形成したり、あるいは外側板5と内側板6の
双方または1方に開口を形成することで実現できる。
への誘導は種々の形態を採用できるもので、図8ないし
図10はその例を示している。図8は柱1,1をベラン
ダ本体Bに立設し、柱1,1に上桟2と下桟3を横架
し、それら上桟2と下桟3および柱1,1に外側板5と
内側板6を張設して空気加熱用空間7を形成している。
そして、上桟2と下桟3の両端を建物の壁面B’に固定
し、上桟2を取り出し部C3として室内に誘導してい
る。
B”間に立設し、上桟2と柱1を取り出し部C3として室内
に導いている。図10は柱1,1をベランダ本体Bに立
設し、上桟2の適所または支柱1に屈曲延長部11を設
け、この屈曲延長部11を取り出し部C3として室内に誘
導している。この場合、屈曲延長部11に支持具110
を取り付けることにより物干し竿類の支持も行える利点
がある。
例を示している。この実施例は、外気加熱用の面状構造
部分をあらかじめ基本構造部分C1とは別体に作り、基
本構造部分C1、すなわち、図11(a)のように柱1
と上桟2と下桟3で囲まれた空間か、あるいは図11
(b)のように柱1と上桟2及びベランダ本体Bで囲ま
れた空間に組み込んで高機能手摺Cを構成している。
入れた空気の包含、形状の確保および基本構造部分との
結合を図るために、外気加熱用の面状構造部分が上下、
左右、前後の6面を有する箱状体(ボックス状パネル)
C2’からなる。すなわち、天板12と底板13と外側
板5と内側板6と左右端板14,15により構成されて
いる。通常、箱状体C2’の巾はベランダの開口巾また
は柱間の巾とし、高さは上桟2と下桟3間の高さ以下又
は上桟2とベランダ本体B間の高さ以下とし、厚みは包
含空気の量を最大限に確保できつつベランダスペースの
利用を妨げない範囲(たとえば10〜30cm位)とする。
20を数箇所突設し、底板13には外気取入れ部8を設
け、さらに好ましくは内部に花粉類除去機構8aを配し
ている。接続部体120は加熱空気の導路を兼ねてい
る。前記状体C2’は柱1と上桟2と下桟3(またはベ
ランダ本体)で囲まれた空間にはめ込まれ、閉鎖断面状
の上桟2に設けた開口周辺に接続部体120で連結さ
れ、底板13と左右端板14,15が支持部体16,1
6で下桟3及び柱1,1に連結されている。なお、左右
端板14,15は支持部体を介してでなく、柱1,1に
密接するように構成されてもよい。
示している。この態様も外気加熱用面状構造部部分が天
板12と底板13と外側板5と内側板6と左右端板1
4,15からなる箱状体C2’として構成されている
が、天板12には閉鎖断面状の上桟2に設けた数個の開
口に連通する通路(穴または溝)123が設けられてい
る。また、外気取入れ部8が、外側板5と内側板6の双
方または1方に形成されており、好ましくは内部に花粉
類除去機構8aを配している。前記箱状体C2’は柱1と
上桟2と下桟3で囲まれた空間にはめ込まれ、上桟2に
設けた開口に通路123が整合するようにシール材を介
して密接され、底板13と左右端板14,15は下桟3
及び柱1,1に支持されている。
は天板12と底板13と左右端板14,15が金属材で
外殻として構成され、外側板5と内側板6は第一実施例
と同じ材料で構成され、それら外側板5と内側板6は図
7で例示したように段部形式、溝嵌め込み形式などによ
って外殻に一体化される(図7の上桟2と下桟3が天板
12と底板13に相当する)。他の構成は第一実施例と
同様であるから説明は援用する。また、基本構造部分の
ベランダへの据付方式と加熱空気の誘導方式は第一実施
例の図8に示すものと同じであるから説明は援用する。
粉類除去機構8aは種々の態様を採用しうる。図15は
その例を示しており、(a)は底板13の底面に開口80
を設け、ここにフィルター81を回動自在な支えを介し
て交換可能に取り付けており、内部には、フィルター8
1を通過した外気を衝突させて外気に含まれる花粉類を
分離する衝板82をフィルター81と対峙させて設けて
いる。そして、開口80の外側には、衝板82との衝突
で分離された花粉類を捕集するための溝状の液収容部8
3が設けられており、その液収容部83には給排水部8
4が接続されている。
の側面に開口80を設け、ここにフィルター81を回動
自在な支えを介して交換可能に取り付けており、内部に
は、フィルター81を通過して上昇する外気を衝突させ
て花粉類を分離する衝板82を設けている。そして、底
板13の底部には、衝板82との衝突で分離された花粉
類を捕集するための液収容部83が設けられており、そ
の液収容部83には給排水部84が接続されている。
くとも1方に凹凸部を有するものが用いられ、底板13
の側面に凹部500,600が接することにより底板1
3の側面とこれから離間した凸部501,601とによ
って外気取入れ部8を形成し、底板13の底面に水の収
容部83を形成している。そして、内方には衝板82が
設けられている。
能手摺Cは必ずしも垂直である場合に限定されない。図
16のように太陽光とできるだけ直交状になるようにす
べく、傾斜状に据付けてもよい。この場合、ベランダ先
端と高機能手摺Cの下部間にはパネル、ネット,格子な
どからなる落下防止体Gが付設される。さらに、第二実
施例は外気加熱用の面状構造部分をあらかじめ基本構造
部分C1とは別体に構成するので、基本構造部分C1が柱
部と上桟部と下桟部とを有しているコンクリート製やモ
ルタル製である場合も、該基本構造部分C1に窓状の開
口が設けられている場合には、その窓状の開口に箱状体
C2’を嵌め込み固定し、上桟部を中空構造に変更する
かあるいは中空構造の上桟を設けて上桟部か上桟に箱状
体C2’の天板12を連通させることで高機能手摺Cと
し得る。これも本発明に含まれるのは勿論であり、した
がって、既述した柱、上桟、下桟は、柱部、上桟部、下
桟部を包含する概念である。
て主としてファンEの駆動電力をまかなえるようにした
高機能手摺Cを示している。この第三実施例における高
機能手摺Cの構成は、既述した第一実施例及び第二実施
例と基本的に同じであり、第一実施例及び第二実施例と
組み合わせ使用されるが、太陽電池部すなわち集積型の
太陽電池を表面に有するパネル状の内側板6’用いられ
ることが特徴である。これは、内側板それ自体が太陽電
池である場合と、太陽電池とバックアップ板との積層体
である場合を含む。
ールとして構成され、接続線h’によって順次結線さ
れ、端末の配線hは取り出し部C3を通してあるいは外部
から室内に導かれ、接続器、インバーター、分電盤、ス
イッチ及びマイクロコンピューターなどを含むコントロ
ーラーMを介してファンEの駆動部と電気的に接続され
ている。また、あわせて温度センサーHがコントローラ
Mに接続され、一定のプログラムでファンEの発停を行
うようになっている。
又はC2’内の空気温度が室内温度よりも高い一定温度
レベルに達したか否か、太陽電池による発電量が十分
か否かを判断し、がyesであったときには内側板6’
による電力でファンEを駆動し、がnoであるときには
ファンEの駆動を停止させておく。また、がyesであ
るががnoであるときには一般用の電力でファンEを駆
動する。
ベランダ用に限定されるものではなく、屋上及び/又は
窓の高機能手摺として適用される。図19は屋上Kの端
部と窓Lの近傍に設けている。高機能手摺それ自体の構
成は第一実施例、第二実施例のいずれでもよく、したが
って説明は援用する。図20は屋上Kへの設置形式を例
示しており、(a)は屋上Kの端部上面に基本構造部分C1
を垂直に立設しており、(b)は屋上Kの端部壁面に柱
などからなる基本構造部分C1’を設け、これで高機能
手摺を支えている。(c)は太陽光を効率よく受光すべ
く屋上Kの端部に柱などの基本構造部分C1’を傾斜状に
立設して高機能手摺を傾斜状に配置させている。そし
て、屋上Kにおいては、上方に柱の上端を支える構造物
がないため、加熱空気誘導部9としての上桟2の適所に
屈曲延長部11を設け、この屈曲延長部11を室内に誘
導するようにしている。
気の誘導形式の例を示しており、(a)は壁面に柱などの
基本構造部分C1’を設け、これで高機能手摺の上桟2と
下桟3を支え、上桟2に対する基本構造部分C1’を通路
構造の取り出し部C3や誘導部9として、加熱空気を室
内に導くようにしている。(b)は壁面に基本構造部分
C1’を設けて高機能手摺の下桟3を支え、上桟2を窓
Lより上方の庇など張出し部Nにいたる柱状の基本構造
部分C1で支えるとともに、基本構造部分C1を通路構造
の取り出し部C3や誘導部9として、加熱空気を室内に
導くようにしている。(c)は壁面に基本構造部分C
1’を設けて高機能手摺の下桟3を支え、屈曲部11を
有する通路構造の柱からなる基本構造部分C1で上桟2
を支えるとともに加熱空気を室内に導くようにしてい
る。
発電パネル(太陽電池パネル)とした高機能手摺を屋上及
び/又は窓に設置した例を示している。もちろん、屋上
に設置するものだけあるいは窓に設置するものだけを太
陽発電パネルタイプとしてもよい。設置形式や加熱空気
の誘導形式は前記図20,21に示したものと同様であ
る。
件が整ったかどうかの検知・サイン手段として利用し、
ファンEの発停は手動で行ってもよい。本発明の高機能
手摺は、手摺延べ面積が広い場合、その一部に設けられ
る場合を含む。
C1によってベランダ本体の前部に固設され面状の構造
部分C2が人体や物体の通過を阻止するため、人体や物
体の落下危険防止という元来の機能を果たすことができ
るのはもちろん、面状の構造部分C2が所定の間隔で対
峙する外側板5と内側板6との間に空気を包含するに十
分な集熱用の空間部7を有し、かつ下部には花粉類除去
機構8aを内在させた外気取入れ部8を有している。
0から侵入すると、フィルター81により花粉、塵埃な
どの異物が捕集される。さらに、フィルター81で捕集
し得なかった少量の花粉類は、空間部7の上流側に設置
されている衝板82に花粉類が混在した空気が衝突する
ことにより分離され、花粉類は空気よりも重いため下方
の水が少量貯められている収容部83に自重落下し、水
に溶解することで除去される。収容部83の水は給排水
部によって簡単に交換することができる。
は、衝板82を迂回して空間部7に入り、外側板5を通
して空間部7に太陽熱と太陽光が集熱されるため加熱さ
れる。これにより花粉類の除去され加熱された換気に適
した良質な空気となり、上昇気流となって空間部7から
上桟2の通路に導かれ、上桟2それ自体から直接か、上
桟2及び通路構造の柱1などの誘導部9や取り出し部C
3を経て室内のダクトDに導かれ、室内空間に供給され
る。こうして室温より高温で花粉類が除去された空気を
対流させることで花粉症も引き起こすことなく、効果的
に結露の防止や換気を行うことができる。
有するが、これだけの力では全空気を結露防止や換気を
必要とする空間に誘導することは困難であるため、ファ
ンEが駆動され、室内に放出される。ファンEの発停は
使用者が駆動スイッチを操作することで行ってもよい
が、空間部7に温度センサーHを配してファンの駆動部
と接続しておいたときには、空気温度が温度センサーH
によって検出され、室温よりも高い設定した所定温度に
達すると、ファンEの駆動スイッチが自動的にオンとな
り、ファンが駆動され室内に放出される。また生成され
た空気が所定温度以下になったときには、ファンEの駆
動スイッチが自動的にオフとされ、室内への供給が停止
される。
して、屋根設置型のソーラーシステムがあるが、このシ
ステムは、第一に、屋根上のソーラーパネルからの空気
の引き込みに大きな配管設備が必要となり、空気の温度
のロスを防止する工作も必要であり、メンテナンスも大
変である。第二に、マンションやオフィスビルの屋根か
ら個々の居住空間や事務・作業空間へ高温な空気の均等
な分配とその制御は大変な設備工事となる。第三に、屋
根上のソーラーパネルをベランダに設置しようとして
も、ベランダ本来の目的である屋外作業・ストック・動
植物を飼う等のスペースが減少したり、火災等の災害時
避難の妨げとなったりし、また、共同住宅においてはベ
ランダが共有部分とされ、居住者の個人的都合で形状変
更や物置等の障害物の設置が規制されることが多いの
で、実現が困難である。
専用の構造物を設置するのでなく、ベランダや屋上、あ
るいは窓の一部をなすものとして欠かせない構造物でか
つ設置される状況が太陽光が当たりかつ外気に接する特
性を持つ手摺を利用して、改質された温空気を連続的に
生成し、それを室内に導いて放出するので、設備の大型
化、複雑化を招かず、新設の建物、既設の建物を問わ
ず、比較的安価に実施することができる。
を、集熱のための箱状空間部7を画成する構成部分 (左
右面、上下面)として利用し、また上桟2あるいは柱1
を空気誘導手段として利用するので、外側板5と内側板
6を張設する簡単な工事で安価に実施できる。
間部7から接続部120または開口123から上桟2に
導入されることを除いて前記第一実施例と基本的には同
じ作用が得られるが、基本構造部分C1と別個に、外気
取入れ部8や花粉類除去機構8aを備えた6面体の箱状
体C2’を使用して基本構造部分C1の空間にはめ込むこ
とで高機能化を得るので、外気取入れ部8を下面、側面
など自由に選定して設けることができ、また、箱状体か
らなる部体を工場で生産しておくことで、現場で能率よ
く施工できる。さらに、破損したり性能が低下した場
合、その箱状体C2’を交換することで機能を再生する
ことができる。
るいはこれをバックアップ材として太陽光発電パネルに
することにより、換気用の改質空気と電気を同時に作り
出すことができ、発生した電気はファンEの稼動電気と
して利用されるため、電気料が節減され経済的なものと
なる。
よるときには、本来の落下防止機能に止まらず、建物で
太陽光のあたりやすい条件に恵まれた特性を活かして外
部空気を改善し加熱された空気を連続的に生成して室内
の必要か所に供給することができ、しかも建築物の外
観、構造を変更することなく比較的簡易に実施できると
いうすぐれた効果が得られる。
能に止まらず、建物で太陽光のあたりやすい条件に恵ま
れた特性を活かし、太陽の熱的エネルギーと光エネルギ
ーの双方により加熱空気と電気を連続的に生成すること
ができ、特別な電力を特に要さずに結露防止や換気を行
う省エネルギー型の高性能手摺を提供できるというすぐ
れた効果が得られる。
を加熱空気を生成する空間部を得るための部材として利
用し、下桟を外気の導入のための手段、上桟を生成され
た加熱空気を集めて誘導する部材としておのおの利用す
るので、新たな構造物をほとんど追加せずに、請求項1
の効果を経済的に達成させることができるというすぐれ
た効果が得られる。
個に、外気取入れ部8や花粉類除去機構8aを備えた6
面体の箱状体C2’を使用して基本構造部分C1に囲まれ
た空間にはめ込むことで高機能化を得るので、かかる箱
状体を工場で生産しておくことで、現場では簡単な嵌め
込み作業で能率よく施工でき、さらに、破損したり性能
が低下した場合、その箱状体C2’を交換することで機
能を再生することができるなどのすぐれた効果が得られ
る。請求項6によれば、花粉の減少した加熱空気を生成
することができるというすぐれた効果が得られる。
造で確実に行うことができるというすぐれた効果が得ら
れる。請求項8によれば、加熱された空気の室内への誘
導を簡単にかつベランダなどの外観を損なわずに行える
というすぐれた効果が得られる。請求項9によれば、加
熱空気を生成し、それが結露などの防止上室温との関係
で適切なものになったときに自動的に室内に導入して放
出させることができ、快適な室内環境を創成できるとい
うすぐれた効果が得られる。請求項10によれば、加熱
空気を生成して室内に導入して快適な室内環境を創成で
き、しかも室内に導入して放出させるためのファンの駆
動電力にコストがかからないので、経済的なものとなる
というすぐれた効果が得られる。
例を示す説明図である。
示す正面図、(b)はその断面図である。
拡大図である。
(b)は部分切欠正面図である。
(b)は部分的な底面図である。
面状構造部分の部材取り合い例を示す部分的断面図であ
る。
を示す断面図、(b)はその正面図である。
断面図である。
例を示す断面図、(b)はその斜視図である。
第二実施例を示す正面図である。
(b)はその断面図である。
図である。
気取入れ部の例を示す断面図である。
断面図である。
ンダに適用した場合で示す説明図である。
た例を示す説明図である。
場合の設置態様を示す側面図である。
合の設置態様を示す側面図である。
窓に適用した例を示す説明図である。
Claims (10)
- 【請求項1】全体の形状確保と構造体に固定するための
基本構造部分C1と、人体や物体の通過を阻止するための
面状の構造部分C2を有し、ベランダ、屋上、窓外側な
ど建築物外部に設置される手摺において、該手摺が、外
気取入れ部8と、取入れた外気を太陽エネルギーで加熱
する空間部7と、加熱された空気の誘導部9を備えた空
気集熱パネルからなることを特徴とする高機能手摺。 - 【請求項2】全体の形状確保と構造体に固定するための
基本構造部分C1と、人体や物体の通過を阻止するため
の面状の構造部分C2を有し、ベランダ、屋上、窓外側
など建築物外部に設置される手摺において、該手摺が、
外気取入れ部8と、取入れた外気を太陽エネルギーで加
熱する空間部7と、太陽光発電部6’と、加熱された空
気を室内に向かって導くための誘導部9を備えた空気集
熱・太陽発電パネルからなることを特徴とする高機能手
摺。 - 【請求項3】基本構造部分C1が柱1と下桟3および内
部を通路とした上桟2を備え、面状の構造部分C2が空気
の流通・集熱のための空間部7を内在させるように対峙
して上桟2および下桟3に連結一体化された外側板5と
内側板6を備え、下桟3に外気取入れ部8が設けられ、
上桟2が前記空間部7と連通し加熱された空気の誘導部
となっている請求項1または2に記載の高機能手摺。 - 【請求項4】基本構造部分C1が柱1と内部を通路とし
た上桟2を備え、面状の構造部分C2が空気の流通・集
熱のための空間部7を内在させるように外側板5と内側
板6を含む6面体に構成されかつ下部に外気取入れ部を
設けたボックス状体C2’からなり、該ボックス状体C
2’が基本構造部分C1にはめ込まれるとともに、加熱さ
れた空気の誘導部としての上桟2と連通されている請求
項1または2に記載の高機能手摺。 - 【請求項5】外側板5が透明体からなり、内側板6が太
陽電池を有している請求項2ないし4に記載の高機能手
摺。 - 【請求項6】外気取入れ部8が、花粉類の除去機構8a
を備えている請求項1ないし4のいずれかに記載の高機
能手摺。 - 【請求項7】花粉類の除去機構8aが、外気を衝突させ
て花粉類を分離する衝板82と、分離された花粉類を捕
集する液の収容部83とを備えている請求項6に記載の
高機能手摺。 - 【請求項8】柱1が加熱された空気の誘導部の一部を構
成している請求項3または4に記載の高機能手摺。 - 【請求項9】請求項1ないし8のいずれかに記載の高機
能手摺Cと、室内の所望個所に加熱空気を導くべく前記
手摺の誘導部に連結されたダクトDと、ダクトに介在さ
れたファンEと、前記手摺の空間部7で加熱された空気
の温度に対応して前記ファンEの駆動を制御するための
温度センサーHとを備えていることを特徴とする換気装
置。 - 【請求項10】請求項2と5のいずれかに記載の高機能
手摺Cと、室内の所望個所に加熱空気を導くべく前記手
摺の誘導部に連結されたダクトDと、ダクトに介在され
手摺内側の太陽電池6’を駆動電源とするファンEとを
備えていることを特徴とする換気装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002011853A JP3859519B2 (ja) | 2002-01-21 | 2002-01-21 | 高機能手摺および換気装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002011853A JP3859519B2 (ja) | 2002-01-21 | 2002-01-21 | 高機能手摺および換気装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003213808A true JP2003213808A (ja) | 2003-07-30 |
JP3859519B2 JP3859519B2 (ja) | 2006-12-20 |
Family
ID=27649231
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002011853A Expired - Fee Related JP3859519B2 (ja) | 2002-01-21 | 2002-01-21 | 高機能手摺および換気装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3859519B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011069103A (ja) * | 2009-09-25 | 2011-04-07 | Sankyo Tateyama Aluminium Inc | 集熱体付き手摺 |
KR101594001B1 (ko) * | 2014-07-24 | 2016-02-15 | 오계현 | 발코니 난간에 설치된 태양열집열장치 |
JP2017036845A (ja) * | 2015-08-06 | 2017-02-16 | ニッケイ株式会社 | 屋外ダクト、屋外ダクトの施工方法、ダクト用ユニット |
-
2002
- 2002-01-21 JP JP2002011853A patent/JP3859519B2/ja not_active Expired - Fee Related
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