JP5825820B2 - 擬似皮膚 - Google Patents

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Description

本発明は、擬似皮膚に関する。
化粧品開発のツールとして、化粧料の付き方や見え方の評価のために、擬似皮膚が使用されている。このような擬似皮膚について、人間の皮膚に近い表面形状や外観色を有するよう、種々検討がなされている。
例えば、弾性材により形成した弾性肉質層の表面に、軟弾性材製の皮膜部を形成し、この皮膜部の外面に、表面に梨地状の凹凸を形成したシリコーンゴム製の表皮部を形成した人体モデル用皮膚(特許文献1)、ゴム材料を主材として柔軟に且つ比較的肉厚に形成した真皮層と、該真皮層の上部に肉薄に積層されたウレタンエラストマーを主材とする表皮層とからなる人工皮膚(特許文献2)、相対的に耐久力が高く伸びの大きな第一のウレタン樹脂で形成し、内部に肌の色を表す着色剤層を挟み込んだ表面層と、第一のウレタン樹脂より相対的に軟質な第二のウレタン樹脂で形成される基層とよりなる人工皮膚モデル(特許文献3)などが知られている。
これらの技術により、擬似皮膚の表面形状や外観色を、人間の皮膚にある程度合わせることは可能であった。しかしながら、皮膚の質感に関わる因子の一つである透明性、具体的には、光が皮膚中に入って皮膚の中を移動し、再び皮膚の外へ光が出てくるという光の伝搬性(以後、透明性と言う)については検討されておらず、現在使用されている擬似皮膚は、外観色は人間の皮膚に近いが、透明感がなく見え方が不自然で、実際の皮膚とは質感が大きく違うものであった。このため、化粧料を塗布したときの見え方も、実際の皮膚に塗布したときの見え方と大きく違っていた。
特開昭62−109504号公報 特開平3−165772号公報 特開平11−9339号公報
本発明は、透明性が高く、表面形状や外観色が人間の皮膚に近く、見え方が自然で皮膚に非常に近い質感を持つ擬似皮膚を提供することを課題とする。
本発明者らは、特定の色相角と透明性を有する擬似皮膚が、上記課題を解決するもので、化粧料を塗布した際の塗布膜の付き方や見え方を評価するために好適であることを見出した。
本発明は、L***表色系(D65光源)による色相角が45〜95°であり、以下の方法により測定された波長650nmにおける透明性が0.2〜0.6である擬似皮膚を提供するものである。
(透明性の測定方法)
分光測色計を用いて、入射/受光の向き(拡散光d/8°)に設定し、以下の条件でサンプルの650nmにおける反射率を測定する。
反射率(大):照射領域を直径11mmの円とし、測定領域をその内側の直径8mmの同心円とする。
反射率(小):照射領域を直径4mmの円とし、測定領域を同じ直径4mmの円とする。
透明性は、以下の計算式から算出する。
Figure 0005825820
ここで、L***表色系とは、1976年に国際照明委員会(Commission Internationale de l‘Eclairage)が色を数値で表す方法として制定したものである。
また、本発明は、様々な地域の多数の人間の肌について、分光測色計を用いて、L***を求め、更に、前記方法により測定される波長650nmにおける透明性を求め、これらの値から地域別、人種別に肌色と肌の透明性の分布を得、人の肌を分類し、その分類に対応する同一のL***及び透明性を有する前記擬似皮膚を作製し、これらを組み合わせた人種別擬似皮膚キットを提供するものである。
また、本発明は、年代別の肌について、分光測色計を用いて、L***を求め、更に、前記方法により測定される波長650nmにおける透明性を求め、これらの値を人の年代で分類し、この分類に対応する同一のL***及び透明性を有する前記擬似皮膚を作製し、これらを組み合わせた年代別擬似皮膚キットを提供するものである。
また、本発明は、前記擬似皮膚に化粧料を塗布し、その化粧料が作る化粧塗膜を評価する化粧料の評価方法を提供するものである。
また、本発明は、前記擬似皮膚に化粧料を塗布し、化粧料の塗布見本として使用する方法を提供するものである。
また、本発明は、化粧料を塗布される人の肌と類似の色相角及び透明性を有する擬似皮膚を用いて、メイクアップ化粧料を実際に塗布したときの見え方を確認することを特徴とするメイクアップ化粧料の選択方法を提供するものである。
また、本発明は、人の肌について、分光測色計を用いて、L***を求め、更に、前記の方法により測定される波長650nmにおける透明性を求め、これらの値に類似した値をもつ擬似皮膚を示し、その人の皮膚の状態を説明する方法を提供するものである。
また、本発明は、前記擬似皮膚を物体に取り付け、物体の外観を人の皮膚のように見せる方法を提供するものである。
本発明の擬似皮膚は、透明性が高く、表面形状や外観色が人間の皮膚に近く、見え方が自然な皮膚に近いものである。化粧料のつきや色評価などのためにも、好適に使用することができる。
本発明において、各測定値は、サンプルを白い台(L*値:90〜95、a*値:0.5〜1.5、b*値:−5.0〜5.0、波長550nmの反射率:80〜90)の上においた状態で、擬似皮膚サンプルの上部(表面又は、上層面方向)から測定器で5回測定し、その平均値を示すものである。
本発明の擬似皮膚は、L***表色系(D65光源)による色相角が45〜95°、好ましくは55〜75°のものである。色相角がこの範囲内であることにより、人間の皮膚に近い外観色が得られる。
色相角は、分光測色計によりa*値及びb*値を測定し、表色系色度図を用いて求められる。
また、L*値は55〜80、a*値は5〜15、b*値は15〜35であるのが好ましい。
また、本発明の擬似皮膚は、前記方法により測定された波長650nmにおける透明性が0.2〜0.6、好ましくは0.2〜0.45のものである。
透明性がこの範囲内であることにより、擬似皮膚内に入った光が内部で散乱し、光の回り込みが感じられ、透明感があり、見え方が自然で、実際の皮膚に近い質感を持つ擬似皮膚を得ることができる。
透明性の測定は、より具体的には、以下のように行うことができ、下記式より、透明性を求めることができる。
測定装置として、分光測色計を用いることができる。例えば、分光測色計CM2600d(コニカミノルタ社製)、解析ソフトとしてKONICA Spectra Magic NXを用いて、ゼロ校正ボックス(分光測色計CM2600d付属品)、白色校正板(同付属品)及びサンプルの650nmにおける反射率を、測定部にターゲットマスク大(同付属品:φ11mm)及びターゲットマスク小(オリジナル品:φ4mm)を取り付けて測定し、以下の計算式により波長650nmでの透明性を求める。ゼロ校正ボックスについて、ターゲットマスク(大)を用いて測定した650nmにおける反射率をゼロ校正値(大)、ターゲットマスク(小)を用いて測定した650nmにおける反射率をゼロ校正値(小);白色校正板について、ターゲットマスク(大)を用いて測定した650nmにおける反射率を白校正値(大)、ターゲットマスク(小)を用いて測定した650nmにおける反射率を白校正値(小);サンプルについて、ターゲットマスク(大)を用いて測定した650nmにおける反射率をサンプル値(大)、ターゲットマスク(小)を用いて測定した650nmにおける反射率をサンプル値(小)とする。
ここで、ターゲットマスク(小)とはターゲットマスク(大)のφ11mmを黒い紙で外周を覆い、φ4mmの大きさに調整したものである。
Figure 0005825820
本発明の擬似皮膚は、表面より第1層と第2層を有するものが好ましく、第1層及び第2層は、以下の条件を満たすものであるのが好ましい。
第1層は、厚さが10〜100μmであるのが好ましく、更に30〜100μmであるのが好ましく、第1層の厚さ方向から測定された全透過率は35〜95%、更に65〜95%であるのが好ましい。
また、第1層は、色相角が30〜110°、更に50〜105°であるのが好ましく、彩度が0〜60、更に1〜40であるのが好ましい。
更に、明度が60〜95であるのが好ましく、第1層の厚さ方向から測定されたヘイズ値は80〜95であるのが好ましい。
第2層は、第1層の表面とは反対側に接触しており、第1層より内側の層を示し、厚さが30μm〜30mm、更に100μm〜10mmであるのが好ましく、第2層の厚さ方向から測定された全透過率は7〜50%、更に15〜40%であるのが好ましい。
また、第2層は、色相角が45〜95°、更に55〜75°であるのが好ましく、彩度が15〜40、更に20〜30であるのが好ましい。
更に、明度は55〜80であるのが好ましく、第2層の厚さ方向から測定されたヘイズ値は80〜100であるのが好ましい。
第2層は、2以上の層が積層したものであっても良く、その場合には、全体としての厚さ、全透過率、色相角、彩度が前記範囲であるのが好ましい。
なお、第1層と第2層の関係において、第2層の全透過率が小さいことが、自然な見え方をする観点で好ましい。
本発明の擬似皮膚は、第2層の下に、更に、彩度が5以下の基層を有することができる。基層の厚さは、1mm以上であるのが好ましく、使用性の観点から1〜10mmであるのが好ましい。基層は、明度が70〜100、更に80〜98であるのが好ましく、全透過率が0〜95%、更に4〜50%であるのが、光を反射させ、第1層、第2層を明るく見せることができ、更に擬似皮膚全体の透明感を高めることができるので好ましい。
本発明において、全透過率とヘイズ値は、ヘイズメーターを用い、主波長550nmにて、測定サンプルを直接測定部に貼り付けて、サンプル全体としての全透過率(Tt)と拡散透過率(Td)を測定し、これらの値からヘイズ値(H)を求める。全透過率とヘイズ値は、それぞれ第1層(10〜100μm)全体の厚さ、第2層(30μm〜30mm)全体の厚さについて、そのままのものを用いて求めるものである。
本発明の擬似皮膚は、例えば、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、天然ゴム等のポリマーを基剤とし、これに着色顔料を配合することにより、製造することができる。擬似皮膚を構成する各層に用いるポリマーは、同一でも異なっていても良い。また、これらの混合物であっても良い。
また、着色顔料としては、赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン等を用いることができ、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、予めポリオール等の溶剤に着色顔料を分散させたペースト状のものを用いることができる。
本発明においては、着色顔料の種類、組み合わせ、配合量等を調整することにより、目的の色相角、透明性を有する擬似皮膚を得ることができる。
擬似皮膚が第1層及び第2層を有する場合、着色顔料は、第1層中に0〜0.075質量%、更に0〜0.015質量%配合するのが好ましく、第2層中に0.05〜0.45質量%、更に0.15〜0.25質量%配合するのが好ましい。
また、着色顔料は、擬似皮膚全体(第1層及び第2層)として、0.05〜0.525質量%、更に0.15〜0.25質量%配合するのが好ましい。
例えば、上記のような第1層、第2層を有する擬似皮膚の場合、より具体的には、以下のようにして製造される。
第1層は、皮膚の表皮層に対応するもので、肌のキメやシワを再現するため、皮膚表面の模様を示す凹凸を外側に設けるのが好ましい。外側の皮膚表面模様の形成には、実際の皮膚模様を再現する方法が好ましく、一般には次のような方法により行われる。すなわち、まず、例えば2液型又は3液型のシリコーン、2液型のポリエーテル、チオコールなどの精密印象材を用いて皮膚模様を印象採得した後(陰(凹)型の作成)、寸法安定性と細部再現性に優れた注型剤を流し込む(陽(凸)型の作成)。次いで、この凸型にシリコーン印象材のRTV型又は加熱キュアータイプのシリコーンを用いてマスターモデル(原型)を完成させる。ここで、皮膚模様の印象採得、注型剤による凸型の形成、シリコーンを利用するマスターモデルの形成等はいずれも常法に従って行えばよい。
このようにして得られたマスターモデルを、型枠内にセットし、このマスターモデル上に第1層を形成させる。第1層の形成は、種々の方法で行うことができる。例えば、第1層を形成するポリマーは、溶剤で希釈して、溶液又は分散液とし、マスターモデル上に塗布又は吹き付け法で噴射し、加熱キュアーさせて用いる方法や、ポリマーを常温で硬化させるスプレーエラストマーを用いる方法などが挙げられる。
第1層を形成後、第2層を形成するポリマーを注入し、第2層を形成させる。場合によっては、更に、第2層を形成後、基層を形成するポリマーを注入し、基層を形成させる。
更に、例えば、第1層を形成させた後、第1層及び第2層とは色の異なる一液型又は二液型のポリウレタン樹脂塗料等を塗布し、硬化させることにより、部分的又は全体の皮膚の色の調整を行うことができる。塗布方法としては、噴霧法、ハケ塗り法等の塗装方法を用いることができる。
部分的な着色を施すことにより、しみ、ソバカス、痣等の色むらを形成することができる。
本発明の擬似皮膚は、透明性が高く、表面形状や外観色が人間の皮膚に近く、見え方が自然で、皮膚に非常に近い質感を持つため、例えば、以下のような種々の用途に使用することができる。
本発明の擬似皮膚は、様々な地域の多数の人間の肌について、分光測色計を用いて、L***を求め、更に、前記方法により測定される波長650nmにおける透明性を求め、これらの値から地域別、人種別に肌色と肌の透明性の分布を得、人の肌を分類し、この分類に対応する同一のL***及び透明性を有する前記擬似皮膚を作製し、これらを組み合わせた人種別擬似皮膚キットとして、適用することができる。
例えば、多数の日本人の肌の色相と透明性を測定し、色相と透明性の組み合わせより、数種に分類し、それぞれに対応する擬似皮膚を作成することにより、日本人全体の肌をカバーした擬似皮膚キットとすることができる。
また、本発明の擬似皮膚は、年代別の肌について、分光測色計を用いて、L***を求め、更に、前記方法により測定される波長650nmにおける透明性を求め、肌色と肌の透明性を人の年代で分類し、この分類に対応する同一のL***及び透明性を有する前記擬似皮膚を作製し、これらを組み合わせた年代別擬似皮膚キットとして、適用することができる。
また、本発明の擬似皮膚は、当該擬似皮膚に化粧料を塗布し、得られた化粧塗膜を評価することにより、化粧料を評価するのに用いることができる。
これにより、メイクアップ化粧料の仕上がりや塗布膜を評価することができる。
また、本発明の擬似皮膚は、当該擬似皮膚に化粧料を塗布し、化粧料の塗布見本として使用することができる。
また、本発明の擬似皮膚は、化粧料を塗布される人の肌と類似の色相角及び透明性を有する擬似皮膚を用いて、メイクアップ化粧料を実際に塗布したときの見え方を確認することにより、メイクアップ化粧料を選択するのに用いることができる。
また、本発明の擬似皮膚は、人の肌について、分光測色計を用いて、L***を求め、更に、前記の方法により測定される波長650nmにおける透明性を求め、これらの値に類似した値をもつ擬似皮膚を示し、その人の皮膚の状態を説明するのに用いることができる。
これらの方法は、化粧料等を販売する際に、店頭でデモンストレーションするのに有用である。また、化粧料の塗り方の練習にも用いることができる。
また、本発明の擬似皮膚は、塗布した化粧料を、クレンジング溶液等で容易に拭き取ることができるので、繰り返し使用することができる。
また、本発明の擬似皮膚は、物体に取り付け、物体の外観を人の皮膚のように見せるために用いることができる。例えば、マネキン、ドール、人形、ロボット、ファントム、お面等の表面に貼り付けて、使用することができる。
第1層及び第2層を有する擬似皮膚を白色の物体に取り付けると、第2層の下に基層を有するのと同様の状態になる。
製造例1
(1)人肌の印象採得:
(a)印象をとる肌の部分をエチルアルコールなどできれいに拭き、汚れを除去する。
(b)精密印象材(付加型シリコーンソフトボディタイプ、2液型)を練和し、採得すべき肌の部分の中心から円を描くように任意の大きさに塗布する。厚みは2mm前後が望ましい。
(c)塗布した精密印象材はおよそ3分程度で硬化するので、これをゆっくり剥がして適当な大きさにカットして肌の陰(凹)型基盤とする。
(2)マスターモデルの作製:
(a)肌の陽(凸)型基盤の作成;
アクリル板でコア(型枠)を作り、下に上記(1)で肌の印象採得して得た肌の陰(凹)型基盤を張り合わせる。次に、注型用エポキシ主剤に硬化剤を加え、均一に練和し、十分に脱泡したものを上記コア(型枠)注入する。次いで、これを乾燥炉に入れ、40℃で5〜7時間綮留し、硬化後型枠から外してエポキシ凸型基盤を得る。
(b)マスターモデルの作製;
凸型と同様にアクリル板で任意の大きさのコア(型枠)を作り、凸型をセットした後ワックススペーサーを一層し、付加型シリコーンのヘビーボディタイプを圧入して、マスターモデルの概型印象を作製する。次いで、この概型印象が硬化した後、ワックススペーサーを除去し、この空隙に付加型シリコーンのソフトボディタイプを注入する。最後に、先の概型印象したヘビーボディタイプを、注意深く気泡を巻き込まないように圧入し、常温で10分間程度保持し、硬化後、凸型基盤と離し、周辺部のバリを取ることにより、マスターモデルが得られた。
以下の実施例では、直径50mmの円形の擬似皮膚を製造した。
実施例1
(a)流し込む材料の流動性と硬化を促進するため、マスターモデルを乾燥炉の中に入れ、約70℃で5分間加温する。
(第1層の製造)
(b)ポリプロピレングリコールとポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートを反応させ、気泡がなくなるまで真空脱泡撹拌を行ない、ウレタンエラストマーを得た。このウレタンエラストマーをトルエンで希釈した後、温めたマスターモデル全体に、ガン吹きで均一にコーティングし、ドライヤーで乾燥させた(70℃、5分間)。膜厚は約30μmであった。
(第2層の製造)
(c)ポリテトラメチレングリコールと硬化剤であるイソシアネートプレポリマー(ナフタレンジイソシアネート)を1:1の比率で混合し、更に、この樹脂全体に対して、0.2質量%に相当する顔料(赤酸化鉄:約0.004質量部、黄酸化鉄:約0.022質量部、黒酸化鉄:約0.002質量部、酸化チタン:約0.172質量部)を加え、約3分間、気泡がなくなるまで真空脱泡撹拌を行ない、ウレタンエラストマーを得た。
(d)撹拌終了後、(c)のウレタンエラストマー主剤と硬化剤を、大気中で(b)で得たマスターモデルの注型部分にゆっくりと注入する。厚さを2mmとした。
(e)注入後、型を乾燥炉に入れ、70℃で15分間綮留し、硬化させる。硬化した後、大気中で徐冷する。
(基層の製造)
(f)ポリテトラメチレングリコールと硬化剤であるイソシアネートプレポリマー(ナフタレンジイソシアネート)を1:1の比率で混合し、更に、この樹脂全体に対して、1.25質量%に相当する顔料(酸化チタン)を加え、約3分間、気泡がなくなるまで真空脱泡撹拌を行ない、ウレタンエラストマーを得た。
(g)撹拌終了後、(f)のウレタンエラストマーを、大気中で(e)で得たマスターモデルの注型部分にゆっくりと注入する。厚さを3mmとした。
(h)注入後、型を乾燥炉に入れ、70℃で15分間綮留し、硬化させる。硬化した後、大気中で徐冷する。
(i)硬化徐冷後、脱型し、脱型後プレート辺縁部のバリをカットすることにより、擬似皮膚が完成した。
実施例2
(第1層の製造)
(a)流し込む材料の流動性と硬化を促進するため、マスターモデルを乾燥炉の中に入れ、約70℃で5分間加温する。
(b)ポリプロピレングリコールと、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートを反応させ、更に、この樹脂全体に対して、0.013質量%に相当する顔料(黄酸化鉄)を加え、気泡がなくなるまで真空脱泡撹拌を行ない、ウレタンエラストマーとした。このウレタンエラストマーをトルエンで希釈した後、温めたマスターモデル全体に、ガン吹きで均一にコーティングし、ドライヤーで乾燥させた(70℃、5分間)。膜厚は約30μmであった。
(第2層の製造)
第2層の製造において、実施例1とは異なる混合比で組み合わせた赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタンの顔料混合物0.2質量%を用いる以外は、全て実施例1と同様に製造した。
(基層の製造)
実施例1と同様に製造した。
以下、硬化徐冷後、脱型し、脱型後プレート辺縁部のバリをカットすることにより、擬似皮膚が完成した。
実施例3
(第1層の製造)
実施例2と同様に製造した。なお、膜厚は、約100μmであった。
(第2層の製造)
第2層の製造において、実施例1とは異なる混合比で組み合わせた赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタンの顔料混合物0.2質量%を用いた以外は、全て実施例1と同様に製造した。
(基層の製造)
実施例1と同様に製造した。
以下、硬化徐冷後、脱型し、脱型後プレート辺縁部のバリをカットすることにより、擬似皮膚が完成した。
実施例4
(第1層の製造)
第1層の製造において、顔料を、0.027質量%とする以外は、実施例2と同様に製造した。
(第2層の製造)
実施例1と同様に製造した。
(基層の製造)
実施例1と同様に製造した。
以下、硬化徐冷後、脱型し、脱型後プレート辺縁部のバリをカットすることにより、擬似皮膚が完成した。
実施例5
(第1層の製造)
実施例2と同様に製造した。
(第2層の製造)
第2層の製造において、実施例1とは異なる混合比で組み合わせた赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタンの顔料混合物0.22質量%を用いた以外は、全て実施例1と同様に製造した。
(基層の製造)
実施例1と同様に製造した。
以下、硬化徐冷後、脱型し、脱型後プレート辺縁部のバリをカットすることにより、擬似皮膚が完成した。
実施例6
(第1層の製造)
実施例1と同様に製造した。
(第2層の製造)
第2層の製造において、実施例1とは異なる混合比で組み合わせた赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタンの顔料混合物0.21質量%を用いた以外は、全て実施例1と同様に製造した。
(基層の製造)
実施例1と同様に製造した。
以下、硬化徐冷後、脱型し、脱型後プレート辺縁部のバリをカットすることにより、擬似皮膚が完成した。
実施例7
(第1層の製造)
実施例1と同様に製造した。
(第2層の製造)
第2層の製造において、実施例1とは異なる混合比で組み合わせた赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタンの顔料混合物0.28質量%を用いた以外は、全て実施例1と同様に製造した。
(基層の製造)
実施例1と同様に製造した。
以下、硬化徐冷後、脱型し、脱型後プレート辺縁部のバリをカットすることにより、擬似皮膚が完成した。
実施例8
(第1層の製造)
実施例1と同様に製造した。
(第2層の製造)
第2層の製造において、実施例1とは異なる混合比で組み合わせた赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタンの顔料混合物0.33質量%を用いた以外は、全て実施例1と同様に製造した。
(基層の製造)
実施例1と同様に製造した。
以下、硬化徐冷後、脱型し、脱型後プレート辺縁部のバリをカットすることにより、擬似皮膚が完成した。
実施例9
(第1層の製造)
実施例2と同様に製造した。
(第2層の製造)
第2層の製造において、顔料を含まないこと以外は、全て実施例1と同様に製造した。
(基層の製造)
実施例1と同様に製造した。
以下、硬化徐冷後、脱型し、脱型後プレート辺縁部のバリをカットすることにより、擬似皮膚が完成した。
実施例10
(第1層の製造)
実施例2と同様に製造した。
(第2層の製造)
第2層の製造において、実施例1とは異なる混合比で組み合わせた赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタンの顔料混合物0.066質量%を用いた以外は、全て実施例1と同様に製造した。
(基層の製造)
実施例1と同様に製造した。
以下、硬化徐冷後、脱型し、脱型後プレート辺縁部のバリをカットすることにより、擬似皮膚が完成した。
実施例11
(第1層の製造)
実施例2と同様に製造した。
(第2層の製造)
第2層の製造において、実施例1とは異なる混合比で組み合わせた赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタンの顔料混合物0.13質量%を用いた以外は、全て実施例1と同様に製造した。
(基層の製造)
実施例1と同様に製造した。
以下、硬化徐冷後、脱型し、脱型後プレート辺縁部のバリをカットすることにより、擬似皮膚が完成した。
実施例12
(第1層の製造)
実施例2と同様に製造した。
(第2層の製造)
第2層の製造において、実施例1とは異なる混合比で組み合わせた赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタンの顔料混合物0.2質量%を用いた以外は、全て実施例1と同様に製造した。
(基層の製造)
実施例1と同様に製造した。
以下、硬化徐冷後、脱型し、脱型後プレート辺縁部のバリをカットすることにより、擬似皮膚が完成した。
実施例13
(第1層の製造)
膜厚を100μmとする以外は、実施例1と同様に製造した。
(第2層の製造)
第2層の製造において、実施例1とは異なる混合比で組み合わせた赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタンの顔料混合物0.33質量%を用いた以外は、全て実施例1と同様に製造した。
(基層の製造)
実施例1と同様に製造した。
以下、硬化徐冷後、脱型し、脱型後プレート辺縁部のバリをカットすることにより、擬似皮膚が完成した。
実施例14
(第1層の製造)
(a)流し込む材料の流動性と硬化を促進するため、マスターモデルを乾燥炉の中に入れ、約70℃で5分間加温する。
(b)ポリプロピレングリコールと、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとを反応させ、更に、この樹脂全体に対して、0.0012質量%に相当する顔料(黄酸化鉄)を加え、気泡がなくなるまで真空脱泡撹拌を行ない、ウレタンエラストマーとした。このウレタンエラストマーをトルエンで希釈した後、温めたマスターモデル全体に、ガン吹きで均一にコーティングし、ドライヤーで乾燥させ(70℃、5分間)、ウレタン膜の表層部コーティングを行った。膜厚は約100μmであった。
(第2層の製造)
実施例1と同様に製造した。
(基層の製造)
(c)ウレタンエラストマー主剤であるポリオール(ポリテトラメチレングリコール)と硬化剤であるイソシアネートプレポリマー(ナフタレンジイソシアネート)を1:1の比率で混合し、更に、この樹脂全体に対して、1.225質量%に相当する酸化チタン及び0.0125質量%に相当するカーボンブラックを加え、約3分間、気泡がなくなるまで真空脱泡撹拌を行ない、ウレタンエラストマーを得た。
(d)撹拌終了後、(c)のウレタンエラストマー主剤と硬化剤を、大気中でマスターモデルの注型部分にゆっくりと注入する。厚さを3mmとした。
(e)注入後、型を乾燥炉にいれ、70℃で15分間綮留し、硬化させる。硬化した後、大気中で徐冷する。
(f)硬化徐冷後、脱型後プレート辺縁部のバリをカットすることにより、擬似皮膚が完成した。
実施例15
(第1層の製造)
実施例14と同様に製造した。
(第2層の製造)
第2層の製造において、実施例1とは異なる混合比で組み合わせた赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタンの顔料混合物0.2質量%を用いる以外は、全て実施例1と同様に製造した。
(基層の製造)
基層の製造において、樹脂全体に対して、1.2質量%に相当する酸化チタン及び0.025質量%に相当するカーボンブラックを加える以外は、全て実施例14と同様に製造した。
以下、硬化徐冷後、脱型し、脱型後プレート辺縁部のバリをカットすることにより、擬似皮膚が完成した。
実施例16
(第1層の製造)
実施例14と同様に製造した。
(第2層の製造)
第2層の製造において、実施例1とは異なる混合比で組み合わせた赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタンの顔料混合物0.2質量%を用いた以外は、全て実施例1と同様に製造した。
(基層の製造)
実施例1と同様に製造した。
以下、硬化徐冷後、脱型し、脱型後プレート辺縁部のバリをカットすることにより、擬似皮膚が完成した。
実施例17
(第1層の製造)
実施例14と同様に製造した。
(第2層の製造)
第2層の製造において、実施例1とは異なる混合比で組み合わせた赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタンの顔料混合物0.2質量%を用いた以外は、全て実施例1と同様に製造した。
(基層の製造)
基層の製造において、樹脂全体に対して、1.2475質量%に相当する酸化チタン及び0.00125質量%に相当するカーボンブラックを加える以外は、全て実施例14と同様に製造した。
以下、硬化徐冷後、脱型し、脱型後プレート辺縁部のバリをカットすることにより、擬似皮膚が完成した。
実施例18
(第1層の製造)
実施例2と同様に製造した。
(第2層の製造)
実施例1と同様に製造した。
以下、硬化徐冷後、脱型し、脱型後プレート辺縁部のバリをカットすることにより、擬似皮膚が完成した。
実施例19
(第1層の製造)
実施例2と同様に製造した。厚さは50μmである。
(第2層の製造)
実施例1と同様に製造した。
以下、硬化徐冷後、脱型し、脱型後プレート辺縁部のバリをカットすることにより、擬似皮膚が完成した。
実施例20
(第1層の製造)
実施例2と同様に製造した。厚さは100μmである。
(第2層の製造)
実施例1と同様に製造した。
以下、硬化徐冷後、脱型し、脱型後プレート辺縁部のバリをカットすることにより、擬似皮膚が完成した。
比較例1
頬部肌模型(20代〜40代):バイオスキン(株式会社ビューラックス製)
試験例1
実施例1〜20及び比較例1の擬似皮膚について、L*値、a*値、b*値、色相角及び波長650nmにおける透明性を測定した。結果を表1〜3に示す。
(測定方法)
各測定はすべて、サンプルを白い台(L*値:90〜95、a*値:0.5〜1.5、b*値:−5.0〜5.0、波長550nmの反射率:80〜90)の上においた状態で、サンプルの上部(表面又は、上層面方向)から測定器で5回測定し、その平均値を求めた。
(1)表色系L***の測定(D65光源):
測定装置として分光測色計CM2600d(コニカミノルタ社製)、解析ソフトとしてKONICA Spectra Magic NXを用いて、測定部にターゲットマスク大(CM2600d付属品:φ11mm)を取り付けて測定する。
色相角は、上記方法で、a*値及びb*値を測定し、表色系色度図を用いて求める。
(2)透明性の測定:
測定装置として分光測色計CM2600d(コニカミノルタ社製)、解析ソフトとしてKONICA Spectra Magic NXを用いて、ゼロ校正ボックス(CM2600d付属品)、白色校正板(CM2600d付属品)及びサンプルの650nmにおける反射率を、測定部にターゲットマスク大(CM2600d付属品:φ11mm)及びターゲットマスク小(オリジナル品:φ4mm)を取り付けて測定し、以下の計算式により波長650nmでの透明性を求める。ゼロ校正ボックスについて、ターゲットマスク(大)を用いて測定した650nmにおける反射率をゼロ校正値(大)、ターゲットマスク(小)を用いて測定した650nmにおける反射率をゼロ校正値(小);白色校正板について、ターゲットマスク(大)を用いて測定した650nmにおける反射率を白校正値(大)、ターゲットマスク(小)を用いて測定した650nmにおける反射率を白校正値(小);サンプルについて、ターゲットマスク(大)を用いて測定した650nmにおける反射率をサンプル値(大)、ターゲットマスク(小)を用いて測定した650nmにおける反射率をサンプル値(小)とする。
ここで、ターゲットマスク小とはターゲットマスク大のφ11mmを黒い紙で外周を覆いφ4mmの大きさに調整したものである。
Figure 0005825820
Figure 0005825820
Figure 0005825820
Figure 0005825820
試験例2
実施例1、2、3、15及び18の擬似皮膚について、各層の厚さ、全透過率、ヘイズ値、彩度、色相角及び明度を測定した。結果を表4〜8に示す。
なお、それぞれの層の厚さは、デジタルノギスにて測定した。
(測定方法)
各測定はすべて、サンプルを白い台(L*値:90〜95、a*値:0.5〜1.5、b*値:−5.0〜5.0、波長550nmの反射率:80〜90)の上においた状態で、サンプルの上部(表面又は、上層面方向)から測定器で5回測定し、その平均値を求めた。
(1)表色系L***の測定(D65光源):
測定装置として分光測色計CM2600d(コニカミノルタ社製)、解析ソフトとしてKONICA Spectra Magic NXを用いて、測定部にターゲットマスク大(CM2600d付属品:φ11mm)を取り付けて測定する。
彩度は、上記方法で、a*値及びb*値を測定し、a*値の2乗とb*値の2乗の和の平方根で求める。
色相角は、上記方法で、a*値及びb*値を測定し、表色系色度図を用いて求める。
明度は、上記方法で、L*値を求めた。
(2)全透過率とヘイズ値:
擬似皮膚の第1層と第2層を切り分け、全透過率とヘイズ値を求めた。
すなわち、全透過率とヘイズ値は、HAZEMETER HM-150(Murakami Color Resarch Laboratory)を用い、測定サンプルを直接測定部に貼り付けて、主波長550nmにて、サンプル全体としての全透過率(Tt)と拡散透過率(Td)を測定し、これらの値から以下の計算式よりヘイズ値(H)を求める。全透過率とヘイズ値は、それぞれ第1層(10μm〜100μm)全体、第2層(30μm〜30mm)全体について、そのままのものを用いて求める。
Figure 0005825820
Figure 0005825820
Figure 0005825820
Figure 0005825820
Figure 0005825820
Figure 0005825820
実施例21(日本人女性肌対象の擬似皮膚キット)
日本人女性(20代〜60代)のL***値を求め、肌色、透明性の視点から一般的日本人女性の肌質を示す擬似皮膚キットを作成した。
*:60〜70
*:6〜13
*:15〜30
透明性:0.24〜0.45
擬似皮膚キット:実施例1、5、6、7、8、15、16
実施例22(年代別の擬似皮膚キット)
日本人の女性(30代〜50代)のL***値を求め、肌の透明性の視点から年代別に擬似皮膚キットを作成した。
30代:透明性0.33〜0.45
40代:透明性0.29〜0.35
50代:透明性0.24〜0.31
(年代別擬似皮膚キット)
30代擬似皮膚キット:実施例1,12,14,16
40代擬似皮膚キット:実施例1、2,3、4
50代擬似皮膚キット:実施例2、7,8、13
実施例23(化粧料の評価方法)
以下のパウダーファンデーション1〜3を常法により調製し、擬似皮膚を用いて、化粧料の評価を行なった。
(パウダーファンデーション1)
(1)タルク 残量(質量%)
(2)マイカ 20.0
(3)ウレタン粉体 4.0
(4)ナイロン粉体 4.0
(5)酸化チタン 10.0
(6)酸化鉄黄 3.0
(7)酸化鉄赤 1.0
(8)酸化鉄黒 0.3
(9)ポリプロピレングリコール 6.0
(10)スクワラン 3.0
(11)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシ 2.7
合計 100.0
(パウダーファンデーション2)
(1)タルク 残量(質量%)
(2)マイカ 20.0
(3)ウレタン粉体 4.0
(4)ナイロン粉体 4.0
(5)酸化チタン 8.0
(6)酸化鉄黄 3.3
(7)酸化鉄赤 1.1
(8)酸化鉄黒 0.4
(9)ポリプロピレングリコール 6.0
(10)スクワラン 3.0
(11)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシ 2.7
合計 100.0
(パウダーファンデーション3)
(1)タルク 残量(質量%)
(2)マイカ 20.0
(3)ウレタン粉体 4.0
(4)ナイロン粉体 4.0
(5)酸化チタン 12.0
(6)酸化鉄黄 2.7
(7)酸化鉄赤 0.9
(8)酸化鉄黒 0.2
(9)ポリプロピレングリコール 6.0
(10)スクワラン 3.0
(11)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシ 2.7
合計 100.0
パウダーファンデーション1を実施例1の擬似皮膚と比較例1の擬似皮膚に塗布し、透明性を測定すると、実施例1は0.30であるのに対して、比較例1は0となる。実際30代の女性(透明性0.33)にファンデーション1を塗布して透明性を測定すると0.31となる。この結果、実施例1は、実際に人に塗布した様に見えることがわかった。一方、比較例1は不自然な見え方となり、化粧料の評価にはあまり適さないことがわかった。
次に、ファンデーション1〜3を実施例1の擬似皮膚に塗布し、その見え方を専門パネラーが評価した。この結果、ファンデーション1は自然な見え方がすること、ファンデーション2は薄づき感のある見え方がすること、ファンデーション3は厚塗り感のある見え方がすること、がわかった。
実施例24(化粧料の塗布見本)
実施例1の擬似皮膚にファンデーション1〜3を塗布し、カバー力の異なるファンデーションの見本とした。
実施例25(化粧料の選択方法)
30代の女性(L*値60.0、a*値9.8、b*値17.3、透明性0.33)に、実施例1の擬似皮膚にファンデーション1〜3をそれぞれ塗布した塗布見本を見せ、自分の好みのカバー力になるファンデーションを選択してもらった。
実施例26(皮膚の状態を説明する方法)
特定の日本人女性の肌のL***と透明性を測定し、この値に近い擬似皮膚を示した。日本人女性擬似皮膚キット及び日本人女性年代別擬似皮膚キットにおいて、どのような位置付けになるか。そのことからどのような状態になっているかを説明した。
実施例27(デモンストレーション方法)
店頭で、実施例24〜26の方法を行った。
実施例28(皮膚のように見せる方法)
白いプラスチックでできたマネキンの顔面部に実施例1の擬似皮膚を貼り付け、見た目が人間の皮膚に近い印象をもつものを作製した。

Claims (18)

  1. ***表色系による色相角が45〜95°であり、以下の方法により測定された波長650nmにおける透明性が0.2〜0.6である、化粧料を評価又は選択する、化粧料の塗り方を練習する、或いは物体に取り付けて人の皮膚のように見せるために用いる擬似皮膚。
    (透明性の測定方法)
    分光測色計を用いて、入射/受光の向き(拡散光d/8°)に設定し、以下の条件でサンプルの650nmにおける反射率を測定する。
    反射率(大):照射領域を直径11mmの円とし、測定領域をその内側の直径8mmの同心円とする。
    反射率(小):照射領域を直径4mmの円とし、測定領域を同じ直径4mmの円とする。
    透明性は、以下の計算式から算出する。
    Figure 0005825820
  2. 表面より第1層と第2層を有し、第1層が、厚さ10〜100μmで、全透過率35〜95%であり、第2層が、厚さ30μm〜10mmで、全透過率7〜50%である請求項1記載の擬似皮膚。
  3. 第1層の色相角が30〜110°である請求項1又は2記載の擬似皮膚。
  4. 第2層の色相角が45〜95°である請求項1〜3のいずれか1項記載の擬似皮膚。
  5. 第1層の彩度が0〜60である請求項1〜4のいずれか1項記載の擬似皮膚。
  6. 第2層の彩度が15〜40である請求項1〜5のいずれか1項記載の擬似皮膚。
  7. 第2層の下に、彩度が5以下の基層を有する請求項1〜6のいずれか1項記載の擬似皮膚。
  8. 基層の明度が70〜100である請求項7記載の擬似皮膚。
  9. 基層の全透過率が0〜95%である請求項7又は8記載の擬似皮膚。
  10. 第1層のヘイズ値が80〜95であり、第2層のヘイズ値が80〜100である請求項1〜9いずれか1項記載の擬似皮膚。
  11. 様々な地域の多数の人間の肌について、分光測色計を用いて、L***を求め、更に、請求項1記載の方法により測定される波長650nmにおける透明性を求め、これらの値から人の肌を分類し、その分類に対応する同一のL***及び透明性を有する請求項1〜10のいずれか1項記載の擬似皮膚を作製し、これらを組み合わせた人種別擬似皮膚キット。
  12. 年代別の肌について、分光測色計を用いて、L***を求め、更に、請求項1記載の方法により測定される波長650nmにおける透明性を求め、これらの値を人の年代で分類し、その分類に対応する同一のL***及び透明性を有する請求項1〜10のいずれか1項記載の擬似皮膚を作製し、これらを組み合わせた年代別擬似皮膚キット。
  13. 請求項1〜10のいずれか1項記載の擬似皮膚に化粧料を塗布し、その化粧料が作る化粧塗膜を評価する、化粧料の評価方法。
  14. 請求項1〜10のいずれか1項記載の擬似皮膚に化粧料を塗布し、化粧料の塗布見本として使用する方法。
  15. 請求項1〜10のいずれか1項記載の擬似皮膚のうち、化粧料を塗布される人の肌と類似の色相角及び透明性を有する擬似皮膚を用いて、メイクアップ化粧料を実際に塗布したときの見え方を確認することを特徴とするメイクアップ化粧料の選択方法。
  16. 人の肌について、分光測色計を用いて、L***を求め、更に、請求項1記載の方法により測定される波長650nmにおける透明性を求め、これらの値に類似した値をもつ擬似皮膚を示し、その人の皮膚の状態を説明する方法。
  17. 店頭でのデモンストレーション用である請求項14〜16のいずれか1項記載の方法。
  18. 請求項1〜10のいずれか1項記載の擬似皮膚を物体に取り付け、物体の外観を人の皮膚のように見せる方法。
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