JP5823713B2 - 蒸発器及び冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、蒸発器及び冷却装置に関する。
熱源体の冷却装置として用いられる循環型のヒートパイプは、蒸発器を有し、この蒸発器内に設けられる多孔質体の毛細管力により液状の冷媒を駆動する。多孔質体内に浸透する冷媒は熱源体の熱により蒸発し、蒸気化した冷媒がその潜熱を輸送することで熱源体を冷却する。
特公平6−33972号公報
しかしながら、例えば熱源体の発熱量が大きく冷媒の蒸発量が多い場合には、多孔質体が乾燥し、毛細管力による冷媒の駆動ができず、その結果、熱源体の冷却効率が低下し安定的に冷却できないという課題があった。
そこで、本実施形態はこれら課題を解決するために、熱源体の冷却を安定的に行うことのできる蒸発器及び冷却装置を提供することを目的とする。
実施形態の蒸発器は、液状の冷媒を流入する第1の開口と、前記液状の冷媒の蒸発により得られる気状の冷媒を流出する第2の開口とを有し、外部の熱源からの熱を伝える第1の面を有する中空の容器と、前記容器内で前記第1の面に接して配置され、前記液状の冷媒を浸透させる多孔質体と、前記多孔質体に接して配置され、当該接面に、前記第1の開口と連接する第1の領域側に開口する第1の溝と、前記第2の開口と連接する第2の領域側に開口する第2の溝とを有する流路板と、前記多孔質体と前記第1の溝により形成され、前記第1の領域と連通し、前記第2の領域と隔離される第1の流路と、前記多孔質体と前記第2の溝により形成され、前記第2の領域と連通し、前記第1の領域と隔離される第2の流路とを備え、前記第1の面は、前記第2の流路の直下に凸部を有し、前記多孔質体の、前記第1の流路との接触面及び前記第1の面との接触面間の間隔が、前記多孔質体の、前記第2の流路との接触面及び前記第1の面との接触面間の間隔よりも広い前記容器の外部熱源の冷却用の蒸発器である。
別の実施形態の蒸発器は、液状の冷媒を流入する第1の開口と、気状の冷媒を流出する第2の開口とを有し、熱源からの熱を伝える第1の面を有する中空の容器と、前記容器内で前記第1の面に接して配置され、前記液状の冷媒を浸透させる多孔質体と、前記多孔質体に接して配置され、当該接面に、前記第1の開口と連接する第1の領域側に開口する第1の溝と、前記第2の開口と連接する第2の領域側に開口する第2の溝とを有する流路板と、前記多孔質体と前記第1の溝により形成され、前記第1の領域と連通し、前記第2の領域と隔離される第1の流路と、前記多孔質体と前記第2の溝により形成され、前記第2の領域と連通し、前記第1の領域と隔離される第2の流路とを備え、前記第1の面は、前記第2の流路の直下に凸部を有し、前記多孔質体の、前記第1の流路との接触面及び前記第1の面との接触面間の間隔が、前記多孔質体の、前記第2の流路との接触面及び前記第1の面との接触面間の間隔よりも広い。
実施形態の冷却装置は、上記の蒸発器を備え、第3の開口と、第4の開口とを有し、前記気状の冷媒を放熱により前記液状の冷媒に凝縮する凝縮器と、前記蒸発器の第1の開口と前記凝縮器の第3の開口とを連通し、前記液状の冷媒を流動させる第1の管と、前記蒸発器の第2の開口と前記凝縮器の第4の開口とを連通し、前記気状の冷媒を流動させる第2の管とを備える。
第一の実施形態に係る冷却装置の構成図。 図1に示された蒸発器の分解図。 図2に示された流路板の斜視図。 図1に示された蒸発器の内部の構成図。 図4に示された蒸発器のA-A断面図。 図4に示された蒸発器のB-B断面図。 図4に示された蒸発器のC-C断面図。 図4に示された蒸発器の第一の変形例に係るA-A断面図。 図4に示された蒸発器の第二の変形例に係る流路板の上面図。 第二の実施形態に係る冷却装置の構成図。 図10に示された蒸発器の分解図。 図10に示された蒸発器の内部の構成図。 図11に示された流路板の斜視図。 図12に示された蒸発器のD-D断面図。 図12に示された蒸発器のE-E断面図。
以下、発明を実施するための実施形態について図面を用いて説明する。
(第一の実施形態)
図1は、第一の実施形態に係る冷却装置100の構成図である。図1において冷却装置100は、冷媒により熱源体を冷却する蒸発器10と、冷媒の熱を放出する凝縮器30と、蒸発器10と凝縮器30とを連通し冷媒が移動する液管40及び蒸気管50とを備えており、これらは環状に接続されている。冷却装置100には冷媒(例えば、水、不凍液、アルコール、代替フロン、アンモニアなど)が封入され、冷却装置100内をこの冷媒が液状と気状とに状態を変化しながら一方向に循環する。
この冷却装置100は、例えば電子機器内のCPUなどの熱源体(図示せず)を冷却するために用いることができる。すなわち、蒸発器10を熱源体に接触させて配置することで熱源体からの熱を吸収し、この熱を冷媒が凝縮器30まで輸送し、熱源体の冷却を行う。
以下、冷却装置100の構成について詳細に説明する。
蒸発器10は、熱源体に熱伝達可能に接触して配置することで、内部に有する液状の冷媒(以下、液状冷媒)の蒸発潜熱により熱源体の熱を吸収する装置である。蒸発器10は、薄型矩形状の容器から構成される。
凝縮器30は、蒸発器10で発生する気状の冷媒(以下、気状冷媒)を冷却して、液状冷媒に凝縮する装置である。凝縮器30としては、放熱フィンが取り付けられたヒートシンクなどを用いる。また、ここでは必要に応じて、ヒートシンクの放熱性能を向上させるためにファンによる強制空冷や、液冷等を併用してもよい。この放熱フィンが熱伝達により気状冷媒の熱を奪い、気状冷媒を冷却することで再び液状冷媒へ凝縮する。この際の熱は、放熱フィンが放熱することにより装置外へ放出される。
液管40は、蒸発器10と凝縮器30とに接続され、蒸発器10及び凝縮器30とを連通する。凝縮器30で液状にされた冷媒が、この液管40内を一方向に流れ蒸発器10まで移動する。
蒸気管50は、蒸発器10と凝縮器30とに接続することで、蒸発器10及び凝縮器30とを連通する。蒸発器10で気化した気状冷媒が、この蒸気管50を一方向に流れ凝縮器30まで移動する。
次に、図2乃至図7を参照して、蒸発器10の構成について詳細に説明する。
図2は、蒸発器10の分解図である。蒸発器10は、熱源体からの熱を伝熱する伝熱板11と、毛細管力により液状溶媒を浸透させる多孔質板14と、複数の溝が形成される流路板15と、上蓋16とを備える。そして、図2に示すように、上蓋16と伝熱板11とで容器を形成し、その内部には多孔質板14及び流路板15が積層されている。この容器は、例えばアルミ、銅などの金属材料、または、これらの合金などの熱伝導性に優れる材料が好ましい。なお、以下の説明においては、上蓋側16を上方、伝熱板11側を下方と定義する。
伝熱板11は、熱源体と直接あるいはグリース等の熱接続部材を介して接し、熱源体からの熱を内部に伝える矩形状の伝熱面を底面に有する。この伝熱面の縁部には壁面(壁面A、B、C、D)が設けられている。また、伝熱板11の、壁面Aには、液管40と接続され、液状冷媒が流入する流入口12と、その壁面Aと対向する壁面Cには、蒸気管50と接続され、気状冷媒が蒸気管50へ流出する流出口13が形成されている。
多孔質板14は、毛細管力により液状溶媒を浸透させる矩形状の多孔質の部材(側面a、b、c、d)である。多孔質板14は、伝熱板11の伝熱面に平面部を接触させて、かつ上記の流入口12及び流出口13を有する壁面A、Cと直交する2つの壁面B、Dに、側面b、dをそれぞれ接触させて、伝熱板11の上方に配置する。
流路板15は、多孔質板14と同サイズの平面を有する矩形状の部材(側面e、f、g、h)である。図3は、図2における流路板15の下方側の面を示す斜視図である。図3に示すように、流路板15は、一方の面に、側面eから側面gの方向に延伸し、側面e側のみに開口を有する複数の溝17’と、側面gから側面eの方向に延伸し、側面g側のみに開口を有する複数の溝18’とを有する。この溝17’及び18’は流路板15の全面に渡って、平行にかつ交互に等間隔で形成されている。
そして、流路板15を、溝17’及び18’が形成されている面を多孔質板14の上方の面に接触させ、かつ側面を揃えて配置する。この際、流路板15の上方の面と、伝熱板11の壁面の上方とは同一の高さにする。
図4は、上蓋16を外した蒸発器30の内部の構成図である。伝熱板11内には、多孔質板14及び流路板15により、流入口12側の液状冷媒を蓄える液体空間19と、流出口13側の気状冷媒を蓄える気体空間20とが形成される。
ここで、図4におけるA-A、B-B、C-C断面図を図5乃至図7にそれぞれ示す。図5から図7に示すように、中央部(A‐A)では、流路板15の溝17’及び18’と、多孔質板14の平面とで囲まれる空間として、それぞれ液体流路17及び気体流路18とが形成され(図5)、液体空間19(B‐B)では、液体流路17の開口を有し、気体空間20とは隔離され(図6)、気体空間20(C‐C)では、気体流路18の開口を有し、液体空間19とは隔離されている(図7)。
上蓋16は、流路板15の上方の面及び伝熱板11の壁面の上方に接触させて配置することで、蒸発器10を概密閉する。これにより、上記の液体空間19と気体空間20とは、連通することなく隔離される。
なお、多孔質板14としては、熱源体の発熱量から想定される熱輸送量に対して必要な毛細管力を発生できる孔径を有する、焼結金属や炭素を固めたもの、ウレタン等の樹脂等の材質を用いることができる。また流路板15としては、溝を形成することのできる材質であればよいが、金属を用いる場合には、液体流路17内の液状冷媒の温度上昇を抑えるために、熱伝導率が比較的低いものが好ましい。
また、伝熱板11、多孔質板14、流路板15、上蓋16の接合は、それぞれの材質に合わせて接着やロウ付け等を用いてもよい。
さらに、多孔質板14と流路板15の接触面は、液体流路17から隣接する気体流路18に直接液状冷媒が流れない程度に表面を平らにする必要がある。そのため、流路板15の材質としてシール材にも利用されるゴム系やシリコン系の材質を用いれば、上蓋16と伝熱板11と挟みこむことで、液体流路17から気体流路18への流れを抑制することが可能である。
以上のように構成された冷却装置100の動作について、以下に詳細に説明する。なお、凝縮器30の機能については前述の通りであるので、ここでは蒸発器10の機能について説明する。
上述した蒸発器10においては、多孔質板14の側面a及び流路板15の側面eは、液体空間19に接している。このため、液体空間19の液状冷媒は、毛細管力により多孔質板14の内部に側面aから徐々に浸透していく。このとき、多孔質板14の内部には、液状冷媒が保持されている。
また、多孔質板14及び流路板15間に形成される液体流路17は、液体空間19側に開口を有しているため、この液体流路17内には液状冷媒が満たされている。なお、この液体流路17は、気体空間20側に開口していないので、液状冷媒が気体空間20に流入することはない。これにより、気体空間20に連通する蒸気管50内に液状冷媒が流入し、蒸気管50内での気状冷媒の流れを妨げることを防ぐ。
ここで、熱源体が発熱すると、この熱源体に接触して配置されている蒸発器10の伝熱板11を介して多孔質板14に熱が伝わる。
この熱により、多孔質板14内の液状冷媒が加熱され、気体流路18の空間へ蒸発する。そして、蒸発により発生する気状冷媒が気体流路18を通って気体空間20へ移動する。
なお、この気体流路18は液体空間19側に開口していないので、気状冷媒が気体流路18内を逆流して液体空間19へ流入しない。これにより、液体空間19に連通する液管40内に気状冷媒が流入し、液管40内での液状冷媒の流れを妨げることを防ぐ。
したがって、蒸発器10は、液状冷媒から気状冷媒へ状態を変化させるため、この際の蒸発潜熱を熱源体から奪い、熱源体を冷却することができる。
また、液状冷媒の蒸発により気体空間20内の圧力は上昇するが、気体空間20と隔離されている液体空間19には、気体空間20内の気状冷媒が直接流れることがないので、液体空間19内の圧力は上昇しない。
したがって、気体空間20及び液体空間19間の圧力差により、気体空間20内の気状冷媒は、蒸発器10の流出口13を抜けて蒸気管50へ流れ、一方向に凝縮器30に至る。なお、凝縮器30に至った気状冷媒は液状冷媒へ凝縮され、液管40内を一方向に流れることで、再び液体空間19に至る。
ここで、蒸発器10の多孔質板14においては、乾燥による毛細管力の低下を防ぐために、液状冷媒の蒸発と同時に随時液状冷媒を内部に供給することが必要である。多孔質板14の側面aから供給される液状冷媒は徐々に多孔質板14の内部に浸透していくが、例えば熱源体からの発熱量が大きい場合には、液状冷媒の蒸発量も増加し、液状冷媒の浸透が蒸発に追いつかずに多孔質板14の一部が乾燥してしまうことがある。
本実施形態の蒸発器30によれば、多孔質板14の上方に液体流路17を形成しているので、多孔質板14の側面aからの浸透に加え、液体流路17内の液状冷媒が多孔質板14内に浸透し、多孔質板14の内部に迅速に液状冷媒を供給することができる。これにより、液状冷媒の蒸発量が多い場合であっても、多孔質板14の乾燥を防ぎ、毛細管力の低下による冷却性能の低下を防ぐことができる。
さらに、液体流路17は、多孔質体14を基準に熱源体に接触する伝熱板11の伝熱面とは逆側に設けられているため、伝熱面からの熱が直接液体流路17に伝わることがない。そのため、液体流路17内で液状冷媒が蒸発してしまうことによる気泡の発生を防ぐことができる。これにより、気泡が液体流路17内での液状冷媒の流れを妨げることがない。
すなわち、本実施形態の冷却装置100によれば、冷却性能を低下させることなく、熱源体の冷却を安定に行うことが可能となる。
(第一の変形例)
次に、第一の実施形態における蒸発器10の第一の変形例を示し説明する。ここで、図8は、図4に示すA‐A断面図であり、気体流路及び液体流路の形状や伝熱板の形状の変形例を示している。
蒸発器10において、多孔質板14に保持される液状冷媒は、伝熱面から伝わる熱により蒸発し、気体流路18へ抜ける。このとき、一部の気状冷媒が液体流路17側に抜けていく可能性があり、この気状冷媒が、液体流路17の液状冷媒による冷却で液状冷媒に再凝縮したり、液体流路17内を逆流することで、液状冷媒の浸透を妨げてしまうことがある。したがって、気状冷媒はできるだけ気体流路18側に抜けさせることが望ましい。
そこで、図8に示すように、第一の変形例では、気体流路18の延伸方向に垂直な断面の開口部の幅を、液体流路17の延伸方向に垂直な断面の開口部の幅よりも広く形成する。あるいは、気体流路18の上記開口部の面積を、液体流路17の上記開口部の面積よりも大きく形成する。
また、伝熱板11の伝熱面の気体流路18の直下に位置する領域に凸部21を設ける。このとき同時に、この凸部21に合わせて多孔質体14に凹部を設ける。これにより、多孔質体14の気体流路18との接触面及び伝熱面間の距離が、多孔質体14の液体流路17との接触面及び伝熱面間の距離よりも短くなる。
以上の構成により、液体流路17から抜ける気状冷媒の量に比べて、気体流路18の断面の開口部の幅が広く、多孔質板14との接触面積がより広い気体流路18から抜ける気状冷媒の量が多くなる。
さらに、多孔質板14との接触面及び伝熱面間の距離が短いため熱伝導の速度が速くかつ熱量密度が高くなる、気体流路18の直下の多孔質体14から蒸発する気状冷媒の量が多くなり、その結果、気体流路18から抜ける気状冷媒の量が多くなる。
本変形例の冷却装置100によれば、蒸発器10において、液状冷媒が蒸発する際、液体流路17から抜ける気状冷媒の量に比べて、気体流路18から抜ける気状冷媒の量を多くすることができるために、効率的に熱輸送を行うことが可能となる。また、液体流路17内の気状冷媒の逆流を抑制することが可能となる。
なお、多孔質板14の材質として、ウレタンやゴム等の弾力性のある多孔質部材を用いて、伝熱板11に押し付けることで、多孔質板14に凹部を設けなくても、伝熱板11の凸部21に形状を適合させることができる。
また、液体流路17及び気体流路18の延伸方向の断面形状としては、図8に示す矩形状あるいは円形状に限定されるものではなく、液状冷媒あるいは気状冷媒を流すことのできる形状であればよい。
(第二の変形例)
次に、第一の実施形態における蒸発器10の第二の変形例を示し説明する。ここで、図9は、本変形例における流路板15を示している。
第一の実施形態においては、溝17’及び18’が流路板15の全面に渡って、等間隔に形成されるものとして説明を行った。第二の変形例では、流路板15の溝17’及び18が熱源体との位置関係を考慮して形成される点で異なる。
具体的には、蒸発器10が熱源体に接触して配置されるとき、熱源体の直上の位置において、熱源体の直上以外の場所よりも溝17’及び18’を密に形成する。ここでは、図9に示すように、溝17’及び18’の延伸方向の長さをそれぞれ変化させることで、熱源体の直下の位置において密に隣接するよう形成されている。
上述した以外にも、熱源体の直上以外の場所よりも、直上の位置における各溝の間隔を狭く形成することや、各溝の延伸方向に垂直な幅を広くさせることも可能である。
これにより、流路板15の全面に渡って溝17’及び18’を形成する場合に比べ、より少ない溝で熱源体の効率的な冷却を行うことができる。
(第二の実施形態)
以下、図10乃至図14を参照して、本実施形態の冷却装置200について詳細に説明する。
図10は第二の実施形態に係る冷却装置200の構成図である。図10の冷却装置200は、蒸発器60と、凝縮器30と、これらを連通する液管40及び蒸気管50を備える。なお、ここでは、凝縮器30、液管40、蒸気管50は第一の実施形態の冷却装置100と同一の構成とし説明を省略する。
図11は蒸発器60の分解図である。また、図12は、上蓋66をはずした蒸発器60の内部の構成図である。
蒸発器60の伝熱板61は、底面に矩形状の伝熱面を有し、この伝熱面の縁部には壁面(壁面a、b、c、d)が設けられている。また、伝熱板61は、壁面Aには、液管40と接続され、液状冷媒が流入する流入口62と、その壁面Aと対向する壁面Cには、蒸気管50と接続され、気状冷媒が蒸気管50へ流出する流出口63とをそれぞれ有する。
多孔質板64は、矩形状の多孔質の部材(側面a、b、c、d)である。多孔質板64は、伝熱板11の上方に、平面部を伝熱面に接触させて配置する。このとき、第一の実施形態とは異なり、壁面bと側面b、壁面dと側面dはそれぞれ離間している。
図13は、図12における流路板65の下方側の面を示す斜視図である。
流路板65は、多孔質板64と同サイズの平面を有する矩形状の部材(側面e、f、g、h)である。流路板65には、一方の面に、側面eから側面gの方向に延伸し、側面e側のみに開口を有する複数の溝67’と、側面gから側面eの方向に延伸し、側面g側のみに開口を有する複数の溝68’とを有する。また、図12に示すように、この溝67’には延伸方向に沿って複数の孔部22が形成されている。
そして、流路板65を、上記の溝67’及び68’が形成されている面を多孔質板64の上方の面に接触させ、かつ側面を揃えて配置する。この際、第一の実施形態とは異なり、流路板65の上方の面を伝熱板の壁面の高さよりも低く構成する。上蓋66は、伝熱板61の壁面の上方に接触させて配置する。
ここで、図11におけるD-D、E-E断面図を図14及び図15にそれぞれ示す。このとき、図14に示すように、上記の溝67’及び68’と多孔質板64により、それぞれ液体流路67及び気体流路68が形成される。
また、図15に示すように、上蓋66、伝熱板61、多孔質板64及び流路板65との間であって、流出口63側近傍に壁部63を形成し、蒸発器60内の空間を、流入口62側の液体空間69と、流出口63側の気体空間70とに隔離する。
すなわち、液体空間69は、側面a及びeと壁面A間だけではなく、側面b及びfと壁面B間、側面d及びhと壁面D間、さらに流路板65の上方の面と上蓋66間に空間を有することになる。
以上の構成により、液体空間69と多孔質板64との接触面積を増すことができ、多孔質板64に液状冷媒を迅速に供給することが可能となる。また、液体流路67に対して、孔部22を通して液状冷媒を随時供給できるので、液体流路67内の液状冷媒が枯渇することを防ぐことができる。
なお、液体空間69としては、側面a及びeと壁面A間と、流路板65の上方の面と上蓋66間に空間を有して、側面b及びfと壁面B、側面d及びhと壁面Dを接触させる構成とすることも可能である。
本実施形態の冷却装置200によれば、冷却性能を低下させることなく、熱源体の冷却を安定的に行うことが可能となる。
これら実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、様々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同時に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10、60・・・蒸発器
11、61・・・伝熱板
12、62・・・流入口
13、63・・・流出口
14、64・・・多孔質板
15、65・・・流路板
16、66・・・上蓋
17’、18’、67’、68’・・・溝
17、67・・・液体流路
18、68・・・気体流路
19、69・・・液体空間
20、70・・・気体空間
21・・・凸部
22・・・孔部
30・・・凝縮器
40・・・液管
50・・・蒸気管
63・・・壁部
100、200・・・冷却装置

Claims (8)

  1. 液状の冷媒を流入する第1の開口と、前記液状の冷媒の蒸発により得られる気状の冷媒を流出する第2の開口とを有し、外部の熱源からの熱を伝える第1の面を有する中空の容器と、
    前記容器内で前記第1の面に接して配置され、前記液状の冷媒を浸透させる多孔質体と、
    前記多孔質体に接して配置され、当該接面に、前記第1の開口と連接する第1の領域側に開口する第1の溝と、前記第2の開口と連接する第2の領域側に開口する第2の溝とを有する流路板と、
    前記多孔質体と前記第1の溝により形成され、前記第1の領域と連通し、前記第2の領域と隔離される第1の流路と、
    前記多孔質体と前記第2の溝により形成され、前記第2の領域と連通し、前記第1の領域と隔離される第2の流路と、
    を備え
    前記第1の面は、前記第2の流路の直下に凸部を有し、前記多孔質体の、前記第1の流路との接触面及び前記第1の面との接触面間の間隔が、前記多孔質体の、前記第2の流路との接触面及び前記第1の面との接触面間の間隔よりも広い前記容器の外部熱源の冷却用の蒸発器。
  2. 液状の冷媒を流入する第1の開口と、気状の冷媒を流出する第2の開口とを有し、熱源からの熱を伝える第1の面を有する中空の容器と、
    前記容器内で前記第1の面に接して配置され、前記液状の冷媒を浸透させる多孔質体と、
    前記多孔質体に接して配置され、当該接面に、前記第1の開口と連接する第1の領域側に開口する第1の溝と、前記第2の開口と連接する第2の領域側に開口する第2の溝とを有する流路板と、
    前記多孔質体と前記第1の溝により形成され、前記第1の領域と連通し、前記第2の領域と隔離される第1の流路と、
    前記多孔質体と前記第2の溝により形成され、前記第2の領域と連通し、前記第1の領域と隔離される第2の流路と を備え、
    前記第1の面は、前記第2の流路の直下に凸部を有し、前記多孔質体の、前記第1の流路との接触面及び前記第1の面との接触面間の間隔が、前記多孔質体の、前記第2の流路との接触面及び前記第1の面との接触面間の間隔よりも広い蒸発器。
  3. 前記第1の開口と前記第2の開口とは前記容器の第1の方向の両端部にそれぞれ設けられ、前記第1の流路と前記第2の流路とは前記第1の方向に略平行に延伸し、少なくとも1箇所で隣接する請求項1または2記載の蒸発器。
  4. 前記第2の流路の延伸方向に垂直な開口の幅が、前記第1の流路の延伸方向に垂直な開口の幅よりも広い請求項3記載の蒸発器。
  5. 前記第2の流路の延伸方向に垂直な開口の断面積が、前記第1の流路の延伸方向に垂直な開口の断面積よりも大きい請求項3または4記載の蒸発器。
  6. 前記流路の間隔、延伸方向の長さ、延伸方向に垂直な幅の少なくとも1つが、前記熱源との位置関係によって異なる請求項3乃至いずれか1項に記載の蒸発器。
  7. 請求項1乃至いずれか1項に記載の蒸発器を備え、
    第3の開口と、第4の開口とを有し、前記気状の冷媒を放熱により前記液状の冷媒に凝縮する凝縮器と、
    前記蒸発器の第1の開口と前記凝縮器の第3の開口とを連通し、前記液状の冷媒を流動させる第1の管と、
    前記蒸発器の第2の開口と前記凝縮器の第4の開口とを連通し、前記気状の冷媒を流動させる第2の管と、
    を備える冷却装置。
  8. 請求項1乃至いずれか1項に記載の蒸発器と、
    この蒸発器の外部に設けた熱源体と
    を備える電子機器。
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