JP5817537B2 - 押出成形品の製造方法、押出成形金型の製造方法及び画像処理装置 - Google Patents

押出成形品の製造方法、押出成形金型の製造方法及び画像処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、押出成形品の製造方法、押出成形金型の製造方法及び画像処理装置に関する。
長手方向に延在する中空を有する長尺な中空成形体を押出成形により成形する技術としては、特許文献1、2に記載のものがある。
特許文献1の押出成形金型は、材料流路が形成されたアウターダイ(同文献中のブッシング部)と、材料流路内に配置されたピンと、を有し、材料流路に流される材料を押出口(同文献中のダイ出口)から押し出すことにより押出成形を行う。ピンの内部には、液体もしくは気体の通路が形成されている。
特許文献1には、ピン内の通路を介して凝固液又は凝固気体を流して、中空糸を成形することが記載されている。
特許文献2の押出成形装置は、ダイに形成された材料流路の中央に配置されたピンを有し、このピンには成形品の中央に中空を形成するための空気吹き込み孔が形成されている。
特許文献2には、この押出成形装置を用いて、管状成形品を押出成形することが記載されている。
特許文献1、2のピンは、何れも、片持ち梁式に設けられている。すなわち、ピンは、その基端のみが金型に固定され、基端以外の部位は金型から離間している。
特開2008−049649号公報 特開2003−103599号公報
本発明者は、特許文献1、2の技術における下記の技術的課題を見出した。
特許文献1、2の技術では、上述のように、材料流路内に、片持ち梁式にピンが設けられている。このため、樹脂から受ける圧力によって、ピンの先端側の部分が所望の位置からずれてしまう可能性がある。ピンの先端側の部分の位置がずれた状態で押出成形を行うと、押出成形品内の中空が所望の配置からずれてしまう。この不具合は、押出成形品内に形成される中空が細径であるほど、すなわちピンが細径であるほど、顕著となる。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、長手方向に延在する中空等を内部に有する押出成形品を成形するに際し、押出成形品内における中空等を高精度に所望の配置にすることが可能な押出成形品の製造方法、押出成形金型の製造方法及び画像処理装置を提供する。
本発明は、材料流路と、押出口と、前記材料流路内に配置されるピンを有する第1金型部材と、前記第1金型部材が特定の位置関係で固定される第2金型部材と、を有する押出成形金型の、前記材料流路を介して前記押出口から成形材料を押出成形することにより、押出成形品を製造する押出成形品の製造方法であって、
アライメントマークを有するアライメント用部材を、位置決め台の位置決め部に対して位置決めして設置する工程と、
前記位置決め部に前記アライメント用部材を設置した状態で前記アライメントマークを撮像装置により撮像し、撮像された前記アライメントマークを指標として、前記撮像装置の視野方向と交差する面内において前記撮像装置と前記位置決め台との相対位置調整を行う工程と、
前記位置決め部から前記アライメント用部材を取り外す工程と、
前記第1金型部材を前記位置決め部に対して位置決めして設置する工程と、
前記撮像装置により前記ピンを撮像し、その撮像結果に基づいて、前記ピンを矯正する工程と、
前記ピンが矯正された前記第1金型部材を含む前記押出成形金型を用いて、前記押出成形品を製造する工程と、
を有することを特徴とする押出成形品の製造方法を提供する。
この製造方法によれば、アライメント用部材を用いて撮像装置と位置決め台との相対位置調整を行った後で、位置決め台の位置決め部に第1金型部材を位置決めして設置することにより、撮像装置と第1金型部材との相対位置調整を行うことができる。更に、その状態でピンを撮像し、その撮像結果に基づいてピンを矯正することにより、ピンを容易且つ適切に矯正することができる。その後、第1金型部材を含む押出成形金型を用いて、押出成形品を製造することにより、押出成形品内における中空等を高精度に所望の配置にすることができる。
また、本発明は、材料流路と、押出口と、前記材料流路内に配置されるピンを有する第1金型部材と、前記第1金型部材が特定の位置関係で固定される第2金型部材と、を有する押出成形金型を製造する方法であって、
アライメントマークを有するアライメント用部材を、位置決め台の位置決め部に対して位置決めして設置する工程と、
前記位置決め部に前記アライメント用部材を設置した状態で前記アライメントマークを撮像装置により撮像し、撮像された前記アライメントマークを指標として、前記撮像装置の視野方向と交差する面内において前記撮像装置と前記位置決め台との相対位置調整を行う工程と、
前記位置決め部から前記アライメント用部材を取り外す工程と、
前記第1金型部材を前記位置決め部に対して位置決めして設置する工程と、
前記撮像装置により前記ピンを撮像し、その撮像結果に基づいて、前記ピンを矯正する工程と、
を有することを特徴とする押出成形金型の製造方法を提供する。
また、本発明は、材料流路と、押出口と、前記材料流路内に配置されるピンを有する第1金型部材と、前記第1金型部材が特定の位置関係で固定される第2金型部材と、を有する押出成形金型の前記ピンの矯正に用いられる画像処理装置であって、
撮像装置と、
前記撮像装置の視野方向と前記ピンの突出方向とが向かい合い、前記撮像装置の視野に前記ピンが収まる状態で、前記第1金型部材を位置決めして設置可能な位置決め部を有する位置決め台と、
前記撮像装置の視野方向と交差する面内における前記撮像装置と前記位置決め台との相対位置調整の指標となるアライメントマークを有するアライメント用部材であって、前記視野に前記アライメントマークが収まる状態で、当該アライメント用部材を前記位置決め部に対して位置決めして設置可能なアライメント用部材と、
画像処理部と、
を有し、
前記画像処理部は、
前記撮像装置により撮像された前記アライメントマークの位置と、前記アライメントマークを調整すべき位置との、前記視野方向と交差する面内における関係を、表示又は演算する第1画像処理と、
前記撮像装置による前記ピンの撮像結果に基づいて、前記ピンの位置と、前記ピンを矯正すべき位置と、の関係を表示又は演算する第2画像処理と、
を行うことを特徴とする画像処理装置を提供する。
本発明によれば、長手方向に延在する中空等を内部に有する押出成形品を成形するに際し、押出成形品内における中空等を高精度に所望の配置にすることが可能である。
実施形態に係る画像処理装置の模式的な正面断面図であり、位置決め台上にアライメント用部材を設置した状態を示す。 実施形態に係る画像処理装置の模式的な正面断面図であり、位置決め台上にインナーダイ(第1金型部材)を設置した状態を示す。 位置決め台の模式的な平面図である。 インナーダイを示す模式図である。 アライメント用部材を示す模式図である。 実施形態に係る画像処理装置のブロック図である。 アライメント動作を説明するための模式図である。 アライメント動作を説明するための模式図である。 インナーダイのピンの位置ずれを示す模式図である。 インナーダイのピンの位置補正動作を説明するための模式図である。 インナーダイのピンの位置補正動作を説明するための模式図である。 位置補正機構を説明するための模式的な平面図である。 位置補正機構を説明するための模式的な正面図である。 実施形態に係る押出成形品の製造方法の流れを示すフローチャートである。 インナーダイのピンの位置補正動作の変形例を説明するための模式図である。 アライメント動作の変形例を説明するための模式図である。 実施形態に係る押出成形品の製造方法に用いられる押出成形装置の側断面図である。 図17の要部拡大図である。 図18の要部拡大図である。 図19のA−A線に沿った正面断面図である。 実施形態に係る押出成形品の製造方法により製造される成形品の一例を示す図であり、このうち(a)は縦断面図、(b)は(a)のI−I断面図である。 実施形態に係る押出成形品の製造方法により製造されるカテーテルの一例を示す縦断面図である。 図22のII-II断面図である。 カテーテルの動作を説明するための模式的な縦断面図であり、(a)は自然状態のカテーテルを示し、(b)は操作線を牽引した状態のカテーテルを示す。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
図1及び図2は実施形態に係る画像処理装置200の模式的な正面断面図である。このうち図1は位置決め台220上にアライメント用部材230を設置した状態を示し、図2は位置決め台220上にインナーダイ(第1金型部材)130を設置した状態を示す。
図3は位置決め台220の模式的な平面図である。
図4はインナーダイ130を示す模式図であり、このうち(a)はインナーダイ130を縦置きしたときの正面図、(b)はインナーダイ130を縦置きしたときの平面図、(c)はインナーダイ130を縦置きしたときの底面図である。
図5はアライメント用部材230を示す模式図であり、このうち(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は平面図、(d)は(c)の中央部の拡大図である。
図6は画像処理装置200のブロック図である。
図7及び図8はアライメント動作を説明するための模式図である。
図9はインナーダイ130のガス供給管(ピン)160の位置ずれを示す模式図である。
図10及び図11はインナーダイ130のガス供給管160の矯正動作を説明するための模式図である。
図12及び図13は矯正機構400を説明するための模式図であり、このうち図12は平面図、図13は正面図である。
図14は実施形態に係る押出成形品の製造方法の流れを示すフローチャートである。
図15はインナーダイ130のガス供給管160の位置補正動作の変形例を説明するための模式図である。
図16はアライメント動作の変形例を説明するための模式図である。
図17は実施形態に係る押出成形品の製造方法に用いられる押出成形装置100の側断面図である。
図18は図17の要部拡大図である。
図19は図18の要部拡大図である。
図20は図19のA−A線に沿った正面断面図である。
図21は実施形態に係る押出成形品の製造方法により製造される成形品の一例を示す図であり、このうち(a)は縦断面図、(b)は(a)のI−I断面図である。
図22は実施形態に係る押出成形品の製造方法により製造されるカテーテル10の一例を示す縦断面図である。
図23は図22のII-II断面図である。
図24はカテーテル10の動作を説明するための模式的な縦断面図であり、(a)は自然状態のカテーテル10を示し、(b)は操作線40を牽引した状態のカテーテル10を示す。
本実施形態に係る画像処理装置200は、押出成形金型110(図17乃至図19)のピン(例えばガス供給管160)の矯正に用いられるものである。押出成形金型110は、材料流路150と、押出口111と、材料流路150内に配置されるピン(例えばガス供給管160)を有する第1金型部材(例えばインナーダイ130)と、第1金型部材が特定の位置関係で固定される第2金型部材(例えばアウターダイ120)と、を有する。
この画像処理装置200は、撮像装置(カメラ241)と、位置決め台220と、アライメント用部材230と、画像処理部242(図6)と、を有している。
位置決め台220は、撮像装置の視野方向(例えば、下方向)とピンの突出方向とが向かい合い、撮像装置の視野にピンが収まる状態で、第1金型部材を位置決めして設置可能な位置決め部221を有する。
アライメント用部材230は、撮像装置の視野方向と交差する面内(例えば水平面内(撮像装置の視野方向と直交する面内))における撮像装置と位置決め台220との相対位置調整の指標となるアライメントマーク233を有している。
アライメント用部材230は、撮像装置の視野にアライメントマーク233が収まる状態で、アライメント用部材230を位置決め部221に対して位置決めして設置可能である。
画像処理部242は、以下の第1画像処理と第2画像処理とを行う。
第1画像処理では、撮像装置により撮像されたアライメントマーク233の位置と、アライメントマーク233を調整すべき位置との、撮像装置の視野方向と交差する面内における関係を、表示又は演算する。
第2画像処理では、撮像装置によるピンの撮像結果に基づいて、ピンの位置と、ピンを矯正すべき位置と、の関係を表示又は演算する。
本実施形態に係る画像処理装置200を詳しく説明する前に、図17乃至図20を参照して、押出成形金型110を有する押出成形装置100について説明する。
図17に示すように、押出成形金型110は、アウターダイ120と、アウターダイ120の内部の所定位置に配置されるインナーダイ130と、を有している。インナーダイ130は、アウターダイ120に対して着脱可能となっている。
アウターダイ120は、例えば、前部121及び後部122を含んで構成されている。なお、後部122は押出成形金型110のベースと呼ばれることがあり、その場合、図17に示す前部121のみによりアウターダイ120が構成される。
インナーダイ130は、円柱状の先端部131と、それぞれ円錐台状に形成された中部132及び後部133と、後部133の後方に位置するフランジ部134と、を含む。先端部131、中部132、後部133及びフランジ部134は、互いに同軸上に配置されている。
中部132及び後部133は、成形材料の押出方向に向けて縮径している。すなわち、中部132及び後部133は、それぞれ先細りの(先端側ほど細い)錐台形状である。
インナーダイ130には、その中心軸に沿って、挿通孔135が直線状に形成されている。挿通孔135は、先端部131、中部132、後部133及びフランジ部134を貫通している。
したがって、先端部131は、円筒状である。
インナーダイ130の先端部131の外径は、中部132の先端面132aの外径よりも小さい。先端面132aは、先端部131と中部132との境界に位置する段差面となっており、前方(図17〜図19の左方)を向いている。先端部131は、先端面132aの中央から押出方向に突出している。
中部132の後端の径は、後部133の先端の径と等しい。フランジ部134の径は、後部133の後端の径よりも大きい。
アウターダイ120の内部には、インナーダイ130を収容する中空部125が形成されている。この中空部125は、前部121の前端から後部122の後端に亘って形成され、アウターダイ120を前後に貫通している。
インナーダイ130の外周形状は、中空部125の周壁に沿う形状に形成されている。インナーダイ130は、アウターダイ120の中空部125内に配置されて、アウターダイ120に対して特定の位置関係で固定されている。具体的には、例えば、インナーダイ130は、アウターダイ120に対して一義的な位置関係で固定される。すなわち、インナーダイ130の中心軸周りにおけるインナーダイ130の回転位相が所定の一義的な回転位相となるように、インナーダイ130がアウターダイ120に対して固定される。
アウターダイ120の中空部125において、インナーダイ130の中部132を収容する部位(第1中空部)は、先細りの錐台形状となっている。
また、中空部125において、インナーダイ130の先端部131を収容する部位(第2中空部)は、押出方向に沿った直線状(ストレート形状)に形成され、第1中空部の先端から押出口111へ連通している。
このように、アウターダイ120には、先細りの錐台形状の第1中空部と、第1中空部の先端から押出口111へ連通するストレート形状の第2中空部と、が形成されている。
そして、インナーダイ130とアウターダイ120との間の間隔により材料流路150の少なくとも一部区間(例えば、後述する下流区間152)が形成されている。
ここで、材料流路150について詳述する。
例えば、材料流路150の上流区間151は、アウターダイ120内に形成されている。
より具体的には、上流区間151の上流部151aは、アウターダイ120の後部122内に形成されている。
上流区間151の下流部151bは、アウターダイ120の後部122と前部121との間のクリアランスにより構成されている。
上流区間151の上流部151aの最上流部には、図示しない材料供給装置から、溶融した成形材料(樹脂材料)が供給される。
一方、材料流路150の下流区間152は、インナーダイ130の外周面とアウターダイ120の内周面(中空部125の周壁)との間に形成されている。
より具体的には、下流区間152の上流部152aは、その最上流部が、インナーダイ130の後部133の先端部とアウターダイ120の前部121の内周面との間のクリアランスにより構成されている。
下流区間152の上流部152aの残りの部分は、インナーダイ130の中部132の外周面とアウターダイ120の前部121の内周面との間のクリアランスにより構成されている。この部分(以下、テーパー状流路153(図18)は、横断面形状がリング状となっており、且つ、その径が先細り形状のテーパー状となっている。すなわち、テーパー状流路153は、先端側に向けて、絞り込まれる形状となっている。
下流区間152の下流部152bは、インナーダイ130の先端部131の外周面と、アウターダイ120の前部121の内周面との間のクリアランスにより構成されている。この部分は、横断面形状がリング状(ドーナツ状)の流路であり、且つ、押出方向に沿って直線的に延在するストレート状の流路(以下、ストレート状流路154(図18))となっている。ストレート状流路154の横断面形状及び横断面寸法は、押出方向における位置にかかわらず一定である。ストレート状流路154の内径(先端部131の外径で規定される)は、押出方向における位置にかかわらず一定である。また、ストレート状流路154の外径(アウターダイ120の前部121の内周面で規定される)も、押出方向における位置にかかわらず一定である。
このように、材料流路150は、先細り形状のテーパー状流路153と、テーパー状流路153と押出口111との間に位置し、押出方向に沿って延在するストレート状流路154と、を有している。そして、テーパー状流路153の先端がストレート状流路154の基端に連通している。
テーパー状流路153内の成形材料の流動方向は、ストレート状流路154内の成形材料の流動方向に対して傾斜(つまり交差)している。
材料流路150の先端は、押出成形金型110から外部(図17乃至図19の左方)へ成形材料を吐出する押出口111となっている。
次に、ガス供給管160について詳述する。
ガス供給管160は、インナーダイ130に設けられている。ガス供給管160は、例えば、インナーダイ130に一体形成されている。ガス供給管160は、中部132の先端面132aより押出方向に突出している。
ガス供給管160は、材料流路150内において、該ガス供給管160の先端が押出方向を向くよう片持ち梁式に設けられている。
より具体的には、ガス供給管160は、ストレート状流路154内に配置されている。
ガス供給管160は、先端部131の外周面から離間しているとともに、アウターダイ120の内周面(具体的には前部121の内周面)からも離間している。
ガス供給管160は、材料流路150の横断面における中心からオフセットして配置されている。なお、本実施形態の場合、材料流路150の横断面における中心位置は、インナーダイ130の先端部131の中心位置であるため、材料流路150を構成するわけではない。
各ガス供給管160は、インナーダイ130の先端部131の周囲に配置されている。例えば、図4に示すように、先端部131の周囲に、2つのガス供給管160が互いに180度間隔で配置されている。
ガス供給管160は、その基端が中部132の先端部により支持されて、先端部131の周囲に配置されている。
より具体的には、横断面において、ガス供給管160どうしは、インナーダイ130の先端部131内の挿通孔135の中心を基準として、互いに回転対称位置に配置されている。
ガス供給管160は、直線状に形成されている。各ガス供給管160の軸心は互いに平行となっている。つまり、各ガス供給管160は、互いに同方向に突出している。
ガス供給管160の軸心とインナーダイ130の先端部131の軸心(つまり挿通孔135の軸心)とは互いに平行となっている。これらの方向は、押出方向とも平行である。すなわち、ガス供給管160は、その先端が押出方向を向くように、該押出方向に沿って配置されている。
また、押出成形金型110は、ガス供給管160よりも大径の主管としての、中空の(つまり内部に挿通孔135が形成された)先端部131を、材料流路150の中央に有している。押出成形金型110は、先端部131(主管)を介して、押出口111へ芯線(芯材)又は流体を供給する。すなわち、挿通孔135を介して、先端部131の先端から芯線又は流体を吐出する。これにより、中心に大径の中空を有する長尺な成形品を形成する。なお、後述するように、本実施形態では、具体的には、例えば、先端部131を介して押出口111へ芯線を供給する。
押出成形金型110は、ガス供給管160へガスを供給する複数(例えば2つ)のガス供給路136を有している。各ガス供給路136は、ガス供給管160と1対1で対応しており、対応するガス供給管160へ通じている。
ガス供給路136は、例えば、インナーダイ130の内部に形成されている。これらガス供給路136は、挿通孔135の周囲に配置されている。
ガス供給路136は、図示しないガス供給源に接続され、このガス供給源から導入されるガスを、対応するガス供給管160へ供給する。ガス供給管160は、その先端から、押出口111へガスを供給する。
これにより、本実施形態の場合、成形品の内部には、長手方向に延在する小径の中空が形成される。この中空は、成形品において、ガス供給管160の先端と対応する位置に形成される。
本実施形態の場合、複数のガス供給管160を有し、それらガス供給管160は、インナーダイ130の先端部131の周囲に均等に配置されている。すなわち、押出成形金型110は、主管の周囲に均等に配置された複数の流体供給管(ガス供給管160)を有している。
このため、成形品には、中心に大径の中空が形成される他に、その大径の中空の周囲に、複数の小径の中空が形成され、且つ、これら小径の中空は等角度間隔に配置される。
例えば、アウターダイ120の前面には、後方に向けて窪んだ凹部126が形成されている。この凹部126は、押出方向に対して直交し、前方を向く平坦面124を含む。この平坦面124内において、押出口111が開口している。
インナーダイ130の先端部131の先端面は、例えば、平坦面124と面一となっている。
押出方向において、ガス供給管160の先端の位置は、平坦面124と同じであっても良いし、平坦面124よりも若干前方(図17乃至図19の左方)に突出していても良いし、或いは、平坦面124よりも若干後方(図17乃至図19の右方)に位置していても良い。
図4(b)に示すように、ガス供給管160の突出方向からインナーダイ130を正視したときの、インナーダイ130におけるガス供給管160を除く部位の形状は、回転対称形である。より具体的には、例えば、ガス供給管160の突出方向からインナーダイ130を正視したときの、ガス供給管160を含むインナーダイ130全体の形状は、回転対称形である。
材料流路150の上流側から成形材料(具体的には、例えば、溶融した樹脂材料)が供給されると、押出口111から吐出される成形材料により、長尺な成形品が成形される。
この成形品の横断面形状は、材料流路150の横断面とほぼ同形状である。
成形品の成形中は、各ガス供給管160を介して、押出口111へガスを供給する。これにより、成形品には、ガス供給管160の先端と対応する位置に、中空91(図21)が形成され、且つ、この中空91は、成形品の長手方向に延在する形状となる。
図21に示すように、押出成形により成形される押出成形品90は、例えば、芯線(芯材)92の周囲に成形材料(例えば樹脂材料)が被着することにより構成される。
この押出成形品90は、例えば、後述するカテーテル10の外層60となる。
ここで、ストレート状流路154の基端部(上流部)には、テーパー状流路153内を流れてきた成形材料が流入する。上述のように、テーパー状流路153は、横断面形状がリング状で先細りの流路であり、テーパー状流路153内の成形材料の流動方向は、ストレート状流路154内の成形材料の流動方向に対して交差している。
したがって、ガス供給管160は、ガス供給管160の延在方向(つまり押出方向)に対して交差する方向の圧力(荷重)を成形材料から受ける。
より具体的には、ストレート状流路154の基端部には、その周囲から集まってくる成形材料が流入する形となる。このため、ガス供給管160は、該ガス供給管160をインナーダイ130の先端部131側へ曲げようとする方向の圧力(荷重)を受ける。
また、成形材料は、ガス供給管160の内周側(ガス供給管160と先端部131との間)に進入しにくく、外周側(ガス供給管160とアウターダイ120との間)を流れやすい。このことからも、ガス供給管160に対して、該ガス供給管160をインナーダイ130の先端部131側へ曲げようとする方向の圧力(荷重)が加わる。
成形材料から受ける圧力によって、ガス供給管160の先端の位置が所望の位置からずれた状態で、押出成形を行うと、成形品内における(小径の)中空の形成位置も、所望の位置からずれてしまう。
そこで、本実施形態では、以下に詳述する画像処理装置200を用いて、ガス供給管160の矯正を行う。
図1に示すように、画像処理装置200は、基台210と、基台210上に設けられた位置決め台220と、アライメント用部材230と、カメラ(撮像部)241と、落射照明ユニット250と、を有している。
画像処理装置200は、上面が平坦且つ水平な載置台201上に、基台210及び位置決め台220と、カメラ241と、落射照明ユニット250と、を載置した状態で用いられる。
基台210は、平坦に形成されている。基台210を載置台201上に載置することにより、基台210の上面は水平となる。
位置決め台220も平坦に形成されている。位置決め台220を基台210上に載置することにより、位置決め台220の上面は水平となる。
位置決め台220の上面には、アライメント用部材230又はインナーダイ130が択一的に位置決めして設置される位置決め部221が形成されている。
水平面内において、位置決め台220に対するアライメント用部材230の位置と向きとを一義的に定めて、アライメント用部材230を位置決め部221に対して位置決めできるように、位置決め部221は構成されている(図1)。
それと同時に、水平面内において、位置決め台220に対するインナーダイ130の位置と向きとを一義的に定めて、インナーダイ130を位置決め部221に対して位置決めできるように、位置決め部221は構成されている(図2)。
位置決め部221は、例えば、アライメント用部材230の下端部232及びインナーダイ130のフランジ部134(後述)と嵌合する嵌合部である。
より具体的には、位置決め部221は、例えば、アライメント用部材230の下端部232及びインナーダイ130のフランジ部134の外周形状と対応する嵌合穴222と、この嵌合穴222の底部に形成された嵌合突起223と、を有している。
一方、アライメント用部材230の底面には、嵌合突起223が嵌入可能な嵌合凹部235が形成されている。同様に、インナーダイ130の基端側の面(図2のようにインナーダイ130を縦置きしたときの底面)にも、嵌合突起223が嵌入可能な嵌合凹部137(図4(a)、(c))が形成されている。
ここで、位置決め部221の嵌合突起223は、一例として、図3に示すような平面形状であり、アライメント用部材230の嵌合凹部235の平面形状は、嵌合突起223と対応する形状である。つまり、嵌合突起223及び嵌合凹部235は方向性のある形状をなしている。
このため、嵌合穴222に対してアライメント用部材230の下端部232を嵌入させ、且つ、嵌合突起223と嵌合凹部235とを嵌合させるためには、位置決め台220に対するアライメント用部材230の位置と向き(回転位相)とを水平面内において一義的に定める必要がある。
したがって、位置決め部221にアライメント用部材230を設置することにより、位置決め台220に対するアライメント用部材230の水平面内における位置と向きとを一義的に定めて、アライメント用部材230を位置決めすることができる。
同様に、インナーダイ130の嵌合凹部137の平面形状は、嵌合突起223と対応する形状であり、やはり、方向性を有する。
このため、嵌合穴222に対してインナーダイ130のフランジ部134を嵌入させ、且つ、嵌合突起223と嵌合凹部137とを嵌合させるためには、位置決め台220に対するインナーダイ130の位置と向き(回転位相)とを水平面内において一義的に定める必要がある。
したがって、位置決め部221にインナーダイ130を設置することにより、位置決め台220に対するインナーダイ130の水平面内における位置と向きとを一義的に定めて、インナーダイ130を位置決めすることができる。
このように、インナーダイ130を位置決め部221に対して位置決めして設置することにより、位置決め台220に対するインナーダイ130の位置と向きとが定まった状態で、インナーダイ130と位置決め部221とが嵌合する。また、アライメント用部材230を位置決め部221に対して位置決めして設置することにより、位置決め台220に対するアライメント用部材230の位置と向きとが定まった状態で、アライメント用部材230と位置決め部221とが嵌合する。
基台210は、その上面に位置決め台220が載置されることによって、該位置決め台220を保持する。
基台210は、位置決め台220をカメラ241の視野方向(例えば、下方向)と交差する面内(例えば、水平面内)において、位置決め台220を基台210に対して相対的に、任意の方向に移動及び回転させることが可能な台移動部330を有する。
台移動部330は、位置決め台220を水平面内にて第1の方向(X方向)へ任意量移動させることが可能である。
更に、台移動部330は、位置決め台220を水平面内にて第1の方向に対して直交する第2の方向(Y方向)へ任意量移動させることが可能である。
更に、台移動部330は、位置決め台220を水平面内にて任意の向きに回転させることが可能である。
台移動部330の具体的な機構の図示は省略するが、台移動部330は、位置決め台220を基台210に対して相対的にX方向に移動可能に保持するX方向移動機構と、位置決め台220を基台210に対して相対的にX方向に移動させるモータ等のX方向アクチュエータと、を有している。
更に、台移動部330は、位置決め台220を基台210に対して相対的にY方向に移動可能に保持するY方向移動機構と、位置決め台220を基台210に対して相対的にY方向に移動させるモータ等のY方向アクチュエータと、を有している。
更に、台移動部330は、水平面内において位置決め台220を基台210に対して回転可能に保持する回転機構と、水平面内において位置決め台220を基台210に対して回転させるモータ等の回転アクチュエータと、を有している。
一例として、回転機構としての回転台が、基台210の下部を構成する本体部211の上に設置され、その回転台の上に、X方向移動機構が設置され、更にX方向移動機構の上に、Y方向移動機構が設置され、更に、Y方向移動機構の上に、位置決め台220が設置されていることが挙げられる。そして、回転アクチュエータは、回転台を本体部211に対して相対的に水平面内で回転させ、X方向アクチュエータは、X方向移動機構を回転台に対して相対的にX方向へ移動させ、Y方向アクチュエータは、Y方向移動機構をX方向移動機構に対して相対的にY方向へ移動させるようになっていることが挙げられる。
載置台201上には、落射照明ユニット250の支持台(図示略)が設置されている。この支持台は、該支持台より起立する支持アーム(図示略)を介して、落射照明ユニット250を載置台201の上方において支持している。落射照明ユニット250を載置台201上に載置するとは、その支持台を載置台201上に載置することを意味する。
落射照明ユニット250は、例えば、平面視ドーナツ状の枠体251と、枠体251に固定されて落射照明光を照射する発光部材252と、枠体251の中央に保持された透光部材253と、を有している。透光部材253は、例えば、ガラス或いは透明樹脂等の透光性の部材である。透光部材253は、平板状に形成されていても良いし、レンズ形状(凸レンズなど)であっても良い。
カメラ241も、落射照明ユニット250と同様に、図示しない支持台及び支持アームを介して、載置台201の上方において支持されている。カメラ241を載置台201上に載置するとは、その支持台を載置台201上に載置することを意味する。
なお、カメラ241は落射照明ユニット250と一体化されていても良く、この場合、カメラ241と落射照明ユニット250とを共通の支持台及び支持アームにより支持することができる。
カメラ241は透光部材253の上方に配置され、カメラ241の視野方向は下向きに設定されている。カメラ241及び落射照明ユニット250は、一定の高さに保持されている。
カメラ241は、透光部材253を介して、アライメント用部材230の上面、及び、インナーダイ130の上端部(先端部)を撮像する。
カメラ241の被写界深度は、位置決め台220に設置されたアライメント用部材230の上面、及び、位置決め台220に設置されたインナーダイ130の上端部(先端部)を適切に撮像することが可能な被写界深度に設定されている。
アライメント用部材230は、本体部231と、本体部231より下方に突出している下端部232と、を有する。本体部231は、例えば円柱状などの柱状の形状に形成されている。
下端部232を位置決め部221に設置したときの本体部231の上面の高さ(鉛直方向位置)は、インナーダイ130の基端部を位置決め部221に設置したときのガス供給管160の上端部(先端部)の高さ(鉛直方向位置)と等しい。
アライメント用部材230の本体部231は、その上面に、アライメントマーク233を有している。このアライメントマーク233は、例えば、アライメント用部材230の本体部231の上面に形成された穴233a、233bであることが挙げられる。
具体的には、例えば、アライメントマーク233を構成する各穴233a、233bの位置は、インナーダイ130の複数のガス供給管160の各々が理想位置に位置するときの、各ガス供給管160の先端の位置に等しい。
すなわち、位置決め部221にアライメント用部材230を設置して、カメラ241によりアライメントマーク233を撮像したときの、各穴233a、233bの位置は、各ガス供給管160が理想位置に位置するインナーダイ130を位置決め部221に設置して、カメラ241によりインナーダイ130を撮像したときの、各ガス供給管160の先端の位置に等しい。
図6に示すように、画像処理装置200は、他に、オペレータにより操作される操作部320と、画像表示を行う表示部340と、制御部310と、を有している。制御部310は、台移動部330、カメラ241及び画像処理部242の動作制御を行う。
カメラ241により撮像された画像(撮像画像)は、画像処理部242の制御下で、表示部340の表示画面G(図7乃至図11)に表示される。
図7乃至図11に示すように、表示画面G内における一定の位置に、常にインジケータ260が表示されるようになっている。例えば、表示画面Gには、撮像画像と、インジケータ260と、を重ね合わせる合成処理により得られる表示画像が表示される。
なお、カメラ241のファインダーにインジケータ260と対応する線を描いておき、この線がカメラ241により撮像される結果として、表示画面Gにインジケータ260が表示されるようにしても良い。
一例として、インジケータ260は、表示画面Gの中央を横断するX方向軸線261と、表示画面Gの中央を縦断するY方向軸線262と、第1基準円263と、第2基準円264と、を含む。
第1基準円263及び第2基準円264は、X方向軸線261とY方向軸線262との交点を中心とする同心円である。
第1基準円263の半径は、位置決め部221にインナーダイ130を設置した状態で、カメラ241によりインナーダイ130を撮像したときに表示画面Gに表示される画像内の、インナーダイ130の先端部131の外形線(この外形線は円形となる)の半径に等しい。
第2基準円264の半径は、ガス供給管160が理想位置に位置する場合に、位置決め部221にインナーダイ130を設置した状態で、カメラ241によりインナーダイ130を撮像したときに表示画面Gに表示される画像内の、先端部131の中心からガス供給管160の中心までの距離に等しい。
アライメント後の位置決め台220の位置決め部221にインナーダイ130を設置して、カメラ241によりインナーダイ130を撮像したときには、表示画面G内で第1基準円263と先端部131の外形線とが一致するとともに、理想位置に位置するガス供給管160の中心はX方向軸線261と第2基準円264との交点である点P1、P2とそれぞれ一致するようになっている。すなわち、点P1、P2は、表示画面G内におけるガス供給管160a、160bの理想位置を示す。
上述のように、画像処理部242は、カメラ241により撮像されたアライメントマーク233の穴233a、233bの位置と、アライメントマーク233の穴233a、233bを調整すべき位置との、水平面内における関係を、表示又は演算する第1画像処理を行う。
本実施形態の場合、点P1、P2は、アライメントマーク233を構成する穴233a、233bの位置を表示画面G内において調整すべき位置でもある。したがって、点P1、P2と穴233a、233bとを表示画面Gに表示することは、上記の第1画像処理に相当する。
なお、画像処理部242は、点P1、P2と穴233a、233bとの関係を演算しても良く、この場合、この演算が、上記の第1画像処理に相当する。第1画像処理では、更に、このように演算した情報を、文字情報或いは音声情報などにより報知しても良い。
また、画像処理部242は、カメラ241によるガス供給管160の撮像結果に基づいて、ガス供給管160の位置と、ガス供給管160を矯正すべき位置(具体的には、例えば、以下に説明する矯正目標位置170a、170b(図10))と、の関係を表示又は演算する第2画像処理を行う。
本実施形態の場合、画像処理部242は、例えば、第2画像処理として、矯正目標位置170a、170bの位置を演算し、該矯正目標位置170a、170bを表示画面Gに表示させる処理を行う。
例えば、第2画像処理には、撮像結果に基づいてガス供給管160の位置を判定する処理と、判定されたガス供給管160の位置と、ガス供給管160の予め定められた理想位置と、に基づいて、ガス供給管160を矯正するのに必要な矯正情報を生成する処理と、が含まれる。
例えば、第2画像処理には、ガス供給管160の撮像画像とともに、矯正情報としてガス供給管160の矯正目標位置170a、170bを表示する処理が含まれる。
例えば、画像処理部242は、矯正情報に従ってガス供給管160をその矯正目標位置170a、170bへ矯正した後で、ガス供給管160がスプリングバックする結果、ガス供給管160の位置が理想位置となるように、矯正情報を生成する。すなわち、予めスプリングバック量を見越して、矯正情報を生成する。
例えば、画像処理部242は、ガス供給管160の単位矯正量とスプリングバック量との関係を示す関係情報を、矯正の方向ごとに予め記憶した関係情報記憶部243を有している。画像処理部242は、関係情報記憶部243に記憶された関係情報に基づいて、矯正情報を生成する。
特に、ガス供給管160の横断面形状が円形ではない場合に、そのような関係情報を予め求めて記憶しておくことが重要となる。
例えば、成形材料から受ける圧力によってガス供給管160が先端部131側へ近づいてしまうことを抑制するために、ガス供給管160の横断面径形状を、先端部131側及びその反対方向において肉厚の形状とする場合が想定される。そのような場合には、ガス供給管160の単位矯正量とスプリングバック量とが、矯正の方向ごとに異なる。この場合に、上記のような関係情報に基づいて矯正情報を生成することにより、矯正の方向が何れの方向であっても、それぞれ適切なスプリングバック量を考慮して、矯正情報を得ることができる。
画像処理部242は、矯正情報として、ガス供給管160をその矯正目標位置170a、170bへ矯正するのに必要な矯正量と、その矯正の方向と、を表示する処理を行っても良い。
次に、本実施形態に係る押出成形品の製造方法を説明する。
この製造方法は、材料流路150と、押出口111と、材料流路150内に配置されるピン(例えばガス供給管160)を有する第1金型部材(例えばインナーダイ130)と、第1金型部材が特定の位置関係で固定される第2金型部材(例えばアウターダイ120)と、を有する押出成形金型110の、材料流路150を介して押出口111から成形材料を押出成形することにより、押出成形品90を製造する押出成形品の製造方法である。
この製造方法は、以下の(1)〜(6)の工程を有する。
(1)アライメントマーク233を有するアライメント用部材230を、位置決め台220の位置決め部221に対して位置決めして設置する工程。
(2)位置決め部221にアライメント用部材230を設置した状態でアライメントマーク233を撮像装置(カメラ241)により撮像し、撮像されたアライメントマーク233を指標として、撮像装置の視野方向と交差する面内(例えば水平面内)において撮像装置と位置決め台220との相対位置調整を行う工程。
(3)位置決め部221からアライメント用部材230を取り外す工程。
(4)第1金型部材を位置決め部221に対して位置決めして設置する工程。
(5)撮像装置によりピンを撮像し、その撮像結果に基づいて、ピンを矯正する工程。
(6)ピンが矯正された第1金型部材を含む押出成形金型110を用いて、押出成形品90を製造する工程。
以下、詳細に説明する。
この製造方法は、上述した画像処理装置200を用いて行う。
先ず、基台210とカメラ241とをそれぞれ載置台201上のおよその位置に載置する(図14のステップS1)。また、落射照明ユニット250を、その透光部材253がカメラ241の下方に位置するように載置台201上に載置する。落射照明ユニット250は、その発光部材252により、落射照明光を照射する。また、カメラ241は、その視野内の撮像を行う。
次に、基台210上の位置決め台220の位置決め部221に対し、アライメント用部材230を位置決めして設置する(図14のステップS2)。これにより、水平面内において、位置決め台220に対するアライメント用部材230の位置(X方向位置及びY方向位置)と向き(回転位相)とが一義的に定まるように、アライメント用部材230を位置決め台220に対して位置決めした状態となる。
なお、上記のステップS1とステップS2とを行う順序は、上記と逆でも良いし、ステップS1とステップS2とを同時に(並行して)行っても良い。
次に、アライメント用部材230をカメラ241に対して位置合わせする(図14のステップS3)。
ここで、カメラ241により撮像される画像(撮像画像)は、例えば、リアルタイムで表示部340(図6)の表示画面G(図7)に表示される。アライメント前の状態で、カメラ241により撮像される画像は、例えば、図7に示すような画像となる。
表示画面Gに表示されるアライメントマーク233の穴233a、233bを指標として、カメラ241と位置決め台220との相対位置を水平面内において調整するアライメント動作を行うことにより、アライメント用部材230をカメラ241に対して位置合わせすることができる。
このとき、オペレータが操作部320に対して操作を行うことにより、制御部310の制御下で台移動部330が駆動されて、位置決め台220及びアライメント用部材230が基台210に対して相対的に水平面内で移動する。
オペレータは、表示画面Gを確認しながら、インジケータ260に対してアライメントマーク233の穴233a、233bが位置合わせされるように、アライメント用部材230を必要によりX方向移動、Y方向移動、及び回転移動を組み合わせて移動させることにより、アライメントを行うことができる。
具体的には、図7に示す点P1、P2に対して、穴233a、233bがそれぞれ一致するように、アライメント用部材230を移動させて、アライメントを行う(図8)。
次に、位置決め台220の位置決め部221からアライメント用部材230を取り外した後、押出成形金型110から取り外したインナーダイ130を位置決め部221に位置決めして設置する。すなわち、アライメント用部材230をインナーダイ130に置き換える(図14のステップS4)。これにより、水平面内において、位置決め台220に対するインナーダイ130の位置(X方向位置及びY方向位置)と向き(回転位相)とが一義的に定まるように、インナーダイ130を位置決め台220に対して位置決めした状態となる。
これにより、カメラ241によりインナーダイ130が撮像される状態となる(図14のステップS5)。
ここで、図9に示すように、インナーダイ130の先端部131の外形線は、第1基準円263と一致する。
一方、ガス供給管160が変形している場合、ガス供給管160a、160bの先端の位置は、それらの理想位置を示す点P1、P2からずれる。
次に、画像処理部242は、画像認識により、ガス供給管160a、160bを理想位置へ矯正するのに必要な矯正情報を生成する。
すなわち、画像処理部242は、撮像結果に基づいてガス供給管160a、160bの位置を判定する。そして、画像処理部242は、判定されたガス供給管160a、160bの位置と、ガス供給管160a、160bの予め定められた理想位置と、に基づいて、ガス供給管160a、160bを理想位置へ矯正するのに必要な矯正情報を生成する。
ここで、画像処理部242は、矯正情報に従ってガス供給管160a、160bをその矯正目標位置170a、170b(図10)へ矯正した後で、ガス供給管160a、160bがスプリングバックする結果、ガス供給管160a、160bの位置が理想位置(点P1、P2)となるように、矯正情報を生成する。
すなわち、画像処理部242は、例えば、図10に示すように、矯正前のガス供給管160a、160bの位置から見て、理想位置を越えた位置である矯正目標位置170a、170bを演算する(図14のステップS6)。
このためには、上述のように、ガス供給管160a、160bの単位矯正量とスプリングバック量との関係を示す関係情報を、矯正の方向ごとに予め求め、且つ、例えば上記のように関係情報記憶部243に記憶保持しておく。そして、関係情報記憶部243に記憶されている関係情報に基づいて、矯正情報を生成する。
更に、画像処理部242は、その生成した矯正情報を報知する処理を行う。具体的には、画像処理部242は、例えば、ガス供給管160a、160bの撮像画像とともに、矯正情報としてガス供給管160a、160bの矯正目標位置170a、170b(図10(a))を表示画面Gに表示させる(図14のステップS7)。
次に、ガス供給管160の矯正を行う。すなわち、図10(b)に示すように、ガス供給管160a、160bの先端の位置が、表示画面G上において、矯正目標位置170a、170bに一致するように、ガス供給管160a、160bをそれぞれ矯正する(ステップS8)。
ここで、ガス供給管160a、160bは、矯正後、図11(a)に示すようにスプリングバックする。その結果、図11(b)に示すように、ガス供給管160a、160bの先端の位置が、それぞれ理想位置(点P1、P2)に一致する状態となる。
こうして、各ガス供給管160a、160bの位置を、理想位置へ調整することができる。
ここで、ガス供給管160の矯正は、工具などを用いて手作業で行うこととしても良いが、以下に説明する矯正機構400を用いて行っても良い。
図12及び図13に示すように、矯正機構400は、ガス供給管160の先端を保持する保持部410と、アーム部420と、移動機構(図示略)と、を有している。
保持部410には、下向きに開口する保持穴411が形成されている。この保持穴411内にガス供給管160の先端が挿入された状態で、保持部410を水平方向に移動させることにより、ガス供給管160を矯正することができるようになっている。
アーム部420は、その先端において、保持部410を支持している。
保持部410を水平方向に移動させるためには、アーム部420を水平方向に移動させる。アーム部420の基端部は、図示しない微量移動機構によって、水平方向(例えば、X方向及びY方向)に移動可能となっている。微量移動機構は、例えば、第1被螺入体と、この第1被螺入体に対してX方向に螺入されるX方向ネジと、第2被螺入体と、この第2被螺入体に対してY方向に螺入されるY方向ネジと、を有している。第1被螺入体に対するX方向ネジの螺入量を増減することにより、X方向ネジとともに、アーム部420の基端部をX方向において移動させることができるようになっている。同様に、第2被螺入体に対するY方向ネジの螺入量を増減することにより、Y方向ネジとともに、アーム部420の基端部をY方向において移動させることができるようになっている。
従って、保持穴411にガス供給管160の先端を挿入した状態で、保持部410を水平方向に移動させることにより、ガス供給管160の先端の位置を水平方向において微調整することができる。
更に、上記の微量移動機構及びアーム部420は、図示しない移動機構により、水平方向及び上下方向に移動可能となっている。この移動機構は、保持部410が表示画面G外の退避位置に退避するようにアーム部420及び微量移動機構を移動させる動作と、保持部410がガス供給管160に被さってガス供給管160の先端が保持穴411内に挿入されるようにアーム部420及び微量移動機構を移動させる動作と、を行う。
矯正機構400によりガス供給管160を矯正するには、先ず、上記の移動機構によりアーム部420及び微量移動機構を水平方向に移動させることにより、保持部410をガス供給管160の上方位置へ移動させる。
次に、アーム部420及び微量移動機構を下降させることにより、保持部410をガス供給管160の先端に被せて、ガス供給管160の先端を保持穴411内に挿入させる(図13(b)、図12参照)。
次に、微量移動機構のX方向ネジ及びY方向ネジの螺入量をそれぞれ調節することにより、保持部410を所望の位置に移動させるとともに、ガス供給管160の先端を所望の矯正目標位置170a、170bに移動させる。
こうして、矯正機構400によるガス供給管160の矯正を行うことができる。
矯正を終えたら、上記の移動機構により保持部410を上昇させて、ガス供給管160の先端から保持部410を外した後に、保持部410を水平方向に移動させて、保持部410を表示画面G外の退避位置へ退避させる。
ガス供給管160の矯正後は、インナーダイ130をアウターダイ120の内部にセットする。すなわち、インナーダイ130がアウターダイ120に対して特定の位置関係となるように、インナーダイ130をアウターダイ120に対して固定する。
そして、押出成形金型110を用いて、押出成形品90を押出成形する。すなわち、ガス供給管160を介して押出口111へ流体(例えばガス)を供給しながら、材料流路150を介して押出口111から成形材料を押出成形することにより、押出成形品90を製造する(図14のステップS9)。
ここで、押出成形金型110のガス供給管160の位置は、所望の位置(理想位置)に矯正されているので、押出成形品90内における中空91等を高精度に所望の配置にすることができる。
本実施形態に係る押出成形品の製造方法は、以下に説明するようなカテーテル10の製造工程を更に含んでいても良い。
ここで、このカテーテル10の製造工程について詳細に説明する前に、カテーテル10について説明する。
カテーテル10は、血管内に挿通させて用いられる血管内カテーテルであることが好適な一例である。より具体的には、カテーテル10は、肝臓の8つの亜区域の何れにも進入させることが可能な寸法のものであることが好適な一例である。
図22に示すように、カテーテル10は、長尺な本体部としてのシース16を有している。
なお、本明細書では、カテーテル10(並びにシース16)の遠位端(先端)DEを含む所定の長さ領域のことを、カテーテル10(並びにシース16)の遠位端部15という。同様に、カテーテル10(並びにシース16)の近位端(基端)PEを含む所定の長さ領域のことを、カテーテル10(並びにシース16)の近位端部(基端部)17(図24)という。
シース16の内部には、メインルーメン20と、サブルーメン30とが形成されている。メインルーメン20及びサブルーメン30は、シース16の(カテーテル10の)長手方向(図22における左右方向)に沿って延在している。メインルーメン20は、シース16の横断面(長手方向に直交する断面)における中央に配置され、サブルーメン30は、メインルーメン20の周囲に配置されている。より具体的には、横断面において、サブルーメン30どうしは、メインルーメン20の中心を基準として、回転対称位置に配置されている。
図23に示すように、カテーテル10は、例えば、複数個のサブルーメン30を有している。各サブルーメン30は、メインルーメン20よりも小径である。すなわち、本実施形態の場合、サブルーメン30よりも大径のメインルーメン20が、シース16内に、シース16の長手方向に沿って形成されている。
サブルーメン30どうし、並びに、メインルーメン20とサブルーメン30とは、互いに離間して個別に配置されている。複数のサブルーメン30は、メインルーメン20の周囲に分散して配置されている。図23の例では、サブルーメン30の数は2つであり、サブルーメン30は、メインルーメン20の周囲に180度間隔で配置されている。
これらサブルーメン30の内部には、それぞれ操作線40が収容されている。すなわち、各サブルーメン30の内部には、それぞれ操作線40が挿通されている。
操作線40は、サブルーメン30の周壁に対して摺動することにより、サブルーメン30に対して相対的に、サブルーメン30の長手方向へ移動可能となっている。すなわち、操作線40は、サブルーメン30の長手方向に摺動可能となっている。
操作線40は、単一の線材により構成されていても良いが、複数本の細線を互いに撚りあわせることにより構成された撚り線であっても良い。
一本の撚り線を構成する細線の本数は特に限定されないが、3本以上であることが好ましい。細線の本数の好適な例は、3本又は7本である。細線の本数が3本の場合、横断面において3本の細線が点対称に配置される。細線の本数が7本の場合、横断面において7本の細線が点対称にハニカム状に配置される。
操作線40を構成する線材(或いは撚り線を構成する細線)の材料としては、低炭素鋼(ピアノ線)、ステンレス鋼(SUS)、チタンもしくはチタン合金などの可撓性の金属線のほか、ポリ(パラフェニレンベンゾビスオキサゾール)(PBO)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリイミド(PI)もしくはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ボロン繊維などの高分子ファイバーを用いることができる。
ここで、サブルーメン30の構造としては、例えば、以下の2通りの構造を例示できる。
1つ目の構造では、図22及び図23に示すように、予め形成された中空管32をシース16の長手方向に沿って外層60(後述)内に埋設し、その中空管32の内腔をサブルーメン30とする。すなわち、これらの例では、サブルーメン30は、シース16内に埋設された中空管32の内腔により構成されている。
中空管32は、例えば、熱可塑性樹脂により構成することができる。その熱可塑性樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの低摩擦樹脂が挙げられる。
2つ目の構造では、外層60(後述)内に、シース16の長手方向に沿う長尺な中空を形成することによって、サブルーメン30を形成する。
シース16は、より具体的には、例えば、内層21と、内層21の周囲に積層して形成された外層60と、外層60の周囲に形成されたコート層64と、を有する。
内層21は管状の樹脂材料からなる。内層21の中心には、メインルーメン20が形成されている。
外層60は、内層21と同種または異種の樹脂材料からなる。サブルーメン30は、外層60の内部に形成されている。
コート層64は、カテーテル10の最外層を構成するものであり、親水性の材料からなる。なお、コート層64は、シース16の遠位端部15の一部長さに亘る領域にのみ形成されていても良いし、シース16の全長に亘って形成されていても良い。
内層21の材料は、例えば、フッ素系の熱可塑性ポリマー材料であることが挙げられる。このフッ素系の熱可塑性ポリマー材料は、具体的には、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、或いはペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)である。
内層21をこのようなフッ素系樹脂により構成することによって、メインルーメン20を通じて造影剤や薬液などを患部に供給する際のデリバリー性が良好となる。
外層60の材料は、例えば、熱可塑性ポリマーであることが挙げられる。この熱可塑性ポリマーとしては、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ナイロンエラストマー、ポリウレタン(PU)、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)またはポリプロピレン(PP)を挙げることができる。
コート層64は、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)やポリビニルピロリドンなどの親水性の樹脂材料で成形することによって、親水性となっている。なお、コート層64は、外層60の外表面に潤滑処理を施して少なくとも外層60の外表面を親水性とすることによって形成されていても良い。
シース16は、例えば、樹脂材料からなる。シース16を構成する樹脂材料は、無機フィラーを含有していても良い。例えば、シース16の肉厚の大部分を占める外層60を構成する樹脂材料として、無機フィラーを含有するものを用いることができる。
この無機フィラーは、例えば、硫酸バリウム、或いは次炭酸ビスマスであることが挙げられる。このような無機フィラーを外層60に混入することにより、X線造影性が向上する。
例えば、カテーテル10は、内層21の周囲に巻回されたコイル50を更に有している。コイル50は、例えば、弾性体により構成された単数又は複数の線材52を螺旋状に屈曲させることにより構成されている。コイル50を構成する線材52の材料としては、例えば、金属を用いることが好ましい一例であるが、この例に限らず、内層21及び外層60よりも高剛性で弾性を有する材質であれば、その他の材質(例えば樹脂等)を用いても良い。具体的には、線材52の金属材料として、例えば、ステンレススチール(SUS)、ニッケルチタン系合金、鋼、チタン或いは銅合金を用いることができる。線材52の断面形状は特に限定されないが、例えば、矩形状又は円形であることが好ましい例である。
コイル50は、外層60に内包されている。
本実施形態においては、サブルーメン30は、外層60の内部において、コイル50の外側に形成されている。
なお、カテーテル10は、コイル50に代えて、ブレード層(図示略)を有していても良い。ブレード層は、ワイヤをメッシュ状に編むことによって構成され、コイル50と同等の位置に配置される。
カテーテル10の遠位端部15には、X線等の放射線が不透過な材料からなるリング状のマーカー66が設けられている。具体的には、マーカー66は白金などの金属材料により構成されている。マーカー66は、例えば、メインルーメン20の周囲、且つ、外層60の内部に設けられている。
ここで、本実施形態のカテーテル10の各構成要素の代表的な寸法について説明する。
メインルーメン20の半径は200〜300μm程度、内層21の厚さは10〜30μm程度、外層60の厚さは100〜150μm程度、コイル50の外径は直径500〜860μm、コイル50の内径は直径420〜660μmとすることができる。
カテーテル10の軸心からサブルーメン30の中心までの半径(距離)は300〜350μm程度、サブルーメン30の内径(直径)は40〜100μmとする。そして、操作線40の太さは30〜60μm程度とする。
カテーテル10の最外径(半径)は350〜450μm程度、すなわち外径が直径1mm未満である。これにより、本実施形態のカテーテル10は腹腔動脈などの血管に挿通可能である。
図24は、本実施形態に係るカテーテル10の動作を説明するための模式的な縦断面図である。このうち図24(a)は、自然状態、すなわち操作線40の非牽引状態のカテーテル10を示す。図24(b)は、操作線40を牽引した状態のカテーテル10を示す。
図24では、カテーテル10の2本の操作線40のうち、1本のみを図示している。
操作線40の先端部41は、シース16の遠位端部15に固定されている。操作線40の先端部41を遠位端部15に固定する態様は特に限定されない。たとえば、操作線40の先端部41をマーカー66に溶接或いは締結してもよく、シース16の遠位端部15に溶着してもよく、または接着剤によりマーカー66またはシース16の遠位端部15に接着固定してもよい。
サブルーメン30は、少なくともカテーテル10の近位端PE側において開口している。操作線40の基端部42は、サブルーメン30の開口から近位端PE側に突出している。この基端部42は、シース16の近位端PE側に設けられた操作部70に接続されている。操作部70は、操作者が2本の操作線40を個別に、または2本の操作線40を同時に牽引することで、カテーテル10の遠位端部15を屈曲させる機構である。操作部70の構造に関する詳細な図示および説明は省略する。
図24(b)に示すように、操作部70を操作して操作線40の基端部42を矢印のように図中右方に牽引すると、カテーテル10の遠位端部15には操作線40を通じて引張力が与えられる。この引張力が所定以上であると、カテーテル10の軸心を基準として、当該操作線40が挿通されているサブルーメン30の側に向かって、シース16の遠位端部15は屈曲する。つまり、操作線40の基端部42を牽引することによってシース16の先端部が屈曲する。
ここで、シース16が屈曲するとは、シース16が「くの字」状に折れ曲がる態様と、弓なりに湾曲する態様とを含む。
操作部70に対する操作によって、2本の操作線40を選択的に牽引することにより、カテーテル10の遠位端部15を第1の方向と、その反対方向である第2の方向と、に屈曲させることができる。第1の方向と、第2の方向は、互いに同一平面に含まれる。
したがって、内視鏡に挿入されたカテーテル10の全体を軸回転させるトルク操作を牽引操作に組み合わせることにより、カテーテル10の遠位端DEの向きを自在に制御することが可能となる。
更に、操作線40の牽引量を調節することにより、カテーテル10の遠位端DEの屈曲量を調節することができる。
このため、本実施形態のカテーテル10は、たとえば分岐する血管等の体腔に対して、所望の方向に進入させることが可能である。
次に、上述のようなカテーテル10の製造工程を詳細に説明する。
例えば、以下に説明するように、カテーテル10の各部を別個に作成し、それらを組み合わせることによって、カテーテル10を製造する。
外層60は、上述した押出成形装置100により、成形材料としての樹脂材料を押出成形することによって作成する。この押出成形の際には、樹脂材料とともに芯線92(マンドレル)(図21参照)を押し出すことにより、この芯線92の周囲に、外層60となる樹脂材料を被着させる。
芯線の材質は特に限定されないが、一例として、銅または銅合金、炭素鋼やSUS等の合金鋼、ニッケルまたはニッケル合金を挙げることができる。
芯線の表面には、任意で離型処理を施してもよい。離型処理としては、フッ素系やシリコン系などの離型剤の塗布のほか、光学的または化学的な表面処理をおこなってもよい。
ここで、外層60において後に中空管32が埋設されることによりサブルーメン30が形成される位置の各々に、長手方向に沿う長尺な中空91(図21)が形成されるように、上記のガス供給管160の各々からガスを吐出しながら押出成形する。この中空91の内径は、中空管32の外径よりも大きい。これは、後にこの中空91内に中空管32を差し込む工程を容易にするためである。
押出成形後、芯線92を引き抜くことにより、中空形状の外層60を作成することができる。なお、外層60の成形に用いられる芯線92の線径は、コイル50の外径よりも大きい。これは、後にコイル50(及び内層21)の周囲に外層60を被せる工程を容易にするためである。
内層21は、外層60を作成するための押出成形装置とは別の押出成形装置(図示略)により樹脂材料を押出成形することによって作成する。この押出成形の際には、樹脂材料とともに芯線を押し出すことにより、この芯線の周囲に、内層21となる樹脂材料を被着させる。芯線の線径は、メインルーメン20の径に相当する。なお、内層21は、ディスパージョン成形装置により成形しても良い。
コイル50は、芯線(内層21の作成用、外層60の作成用とは別の芯線)の周囲に、線材を螺旋状に巻回する工程などを経て作成する。その後、コイル50内の芯線を引き抜く。
その後、芯線付きの内層21の周囲にコイル50を被せる。従って、この段階では、未だ、内層21内には芯線が挿通されたままである。
中空管32は、内層21を作成するための押出成形装置、並びに、外層60を作成するための押出成形装置とは別の押出成形装置(図示略)により、樹脂材料を押出成形することによって作成する。ここで、押出成形装置の押出口(ノズル)の中心に配置された吐出管から、ガスなどの流体を吐出しながら押出成形を行うことによって、中空管32の中心に中空を形成する。
また、中空管32内に挿通されるダミー芯線を別途準備し、このダミー芯線を中空管32内に挿通する。
外層60を作成し、且つ、内層21の周囲にコイル50を被せた後で、そのコイル50の周囲に外層60を被せる。これにより、中心側から順に、芯線(内層21の形成に用いたもの)、内層21、コイル50及び外層60が同心状に配置された状態となる。
次に、外層60の中空の各々に対し、中空管32(ダミー芯線入り)を挿通する。
次に、外層60の周囲に熱収縮チューブ(図示略)を被せる。次に、加熱により、熱収縮チューブを収縮させて、外層60を周囲から締め付けるとともに、外層60を溶融させる。なお、この加熱温度は、外層60の溶融温度よりも高く、内層21の溶融温度よりも低い。この加熱により、外層60と内層21とが溶着により接合する。このとき、外層60を構成する樹脂材料が、コイル50を内包し、該樹脂材料がコイル50に含浸する。また、外層60と中空管32とが溶着により接合する。
次に、熱収縮チューブに切り込みを入れ、該熱収縮チューブを引き裂くことによって、熱収縮チューブを外層60から取り除く。
次に、中空管32からダミー芯線を引き抜いた後、中空管32内に操作線40を挿通する。
また、別途、環状の金属部材であるマーカー66を準備する。
次に、マーカー66に対する操作線40の先端部の固定と、外層60の先端部の周囲に対するマーカー66のかしめ固定と、を行う。
次に、メインルーメン20の基端部に対し、薬液等の導入口となる部材(図示略)を接続する。
次に、内層21内の芯線を引き抜く。芯線の引き抜きは、芯線の長手方向両端を引っ張ることにより芯線を細径化した状態で行う。これにより、内層21の中心には、メインルーメン20となる中空が形成される。
次に、別途作成した操作部70に対し、操作線40の基端部を連結する。
こうして、操作線40に対する牽引操作によりシース16が屈曲する状態とする。
次に、コート層64を形成する。
こうして、図22及び図23に示すような、中空管32を有する構造のカテーテル10を製造することができる。
なお、本実施形態に係る押出成形品の製造方法は、本実施形態に係る押出成形金型の製造方法を含む。
この本実施形態に係る押出成形金型の製造方法は、材料流路150と、押出口111と、材料流路150内に配置されるピン(例えばガス供給管160)を有する第1金型部材(例えばインナーダイ130)と、第1金型部材が特定の位置関係で固定される第2金型部材(例えばアウターダイ120)と、を有する押出成形金型110を製造する方法である。
この製造方法は、上記(1)〜(5)の工程を有する。
以上のような実施形態によれば、アライメント用部材230を用いてカメラ241と位置決め台220との相対位置調整を行った後で、位置決め台220の位置決め部221にインナーダイ130を設置することにより、カメラ241とインナーダイ130との相対位置調整を行うことができる。更に、その状態でガス供給管160を撮像し、その撮像結果に基づいてガス供給管160を矯正することにより、ガス供給管160を容易且つ適切に矯正することができる。その後、インナーダイ130を含む押出成形金型110を用いて、押出成形品90を製造することにより、押出成形品90内における中空91等を高精度に所望の配置にすることができる。
上記の実施形態では、ガス供給管160の数が2本である例を説明したが、ガス供給管160の数は1本でも良いし、3本以上であっても良い。
また、上記の実施形態では、アライメント用部材230及びインナーダイ130と、位置決め部221とが、嵌合する例を説明したが、位置決め部221は、アライメント用部材230及びインナーダイ130を位置決めすべき位置を示す枠線や、その位置を示す色表示などであっても良い。ただし、上述した嵌合構造により、アライメント用部材230及びインナーダイ130と、位置決め部221とが、嵌合する方が、位置精度の点で好ましい。
また、上記の実施形態では、オペレータが操作部320に対して操作を行うことにより、台移動部330により位置決め台220を移動させて、アライメント用部材230をカメラ241に対してアライメントする例を説明したが、アライメント動作を自動化しても良い。すなわち、制御部310の制御下で台移動部330を自動制御して、アライメント用部材230をカメラ241に対してアライメントすることもできる。
また、上記の実施形態では、矯正目標位置170a、170bの演算と表示とを行う例を説明したが、図15に示すように、単に、理想位置である点P1、P2を表示画面Gに表示しながら、ガス供給管160a、160bを点P1、P2の位置へ矯正しても良い。このようにガス供給管160a、160bを矯正すべき位置が理想位置(点P1、P2)の場合、例えば、点P1、P2とガス供給管160a、160bとを表示画面Gに表示することが、上記の第2画像処理に該当する。
或いは、第2画像処理は、点P1、P2とガス供給管160a、160bとのズレ量及びズレの方向を演算することであっても良い。すなわち、矯正情報は、判定されたガス供給管160の位置と、理想位置と、のズレ量及びズレの方向を示す情報でも良い。更には、その演算した情報を、文字情報或いは音声情報などにより報知しても良い。
また、上記の実施形態では、ガス供給管160のスプリングバックを考慮して、矯正目標位置170a、170bを演算する例を説明したが、スプリングバックは考慮せず、単に、理想位置からのガス供給管160a、160bの位置ズレ量(矯正量)及びズレの方向(矯正の方向)を演算し、その演算結果を報知(文字情報として表示報知したり、音声情報として報知したりするなど)しても良い。つまり、この場合、理想位置が矯正目標位置であるとともに、理想位置を示す情報が、矯正情報である。
上記の実施形態では、位置決め台220と基台210とが別体である例を説明したが、位置決め台220と基台210とが一体であり、基台210が載置台201上でX方向及びY方向に移動可能であるとともに回転可能となっていても良い。
上記の実施形態では、インジケータ260が、X方向軸線261、Y方向軸線262、第1基準円263及び第2基準円264を含む例を説明したが、例えば、図16(a)に示すように、インジケータ260は、第1基準円263を含んでいなくても良い。また、インジケータ260は、アライメント動作により表示画面G内においてアライメントマーク233の穴233a、233bと重なるアライメント目標表示180a、180bを含んでいても良い。
また、図16(b)に示すように、インジケータ260は、アライメント目標表示180a、180bのみからなっていても良い。
また、上記の実施形態では、アライメントマーク233の穴233a、233bが各ガス供給管160の理想位置と対応している例を説明したが、アライメントマーク233は、アライメント用部材230及び位置決め台220をカメラ241に対して位置合わせするための指標となるならば、その他の位置に形成されていても良い。
上記の実施形態では、押出成形品90を押出成形する際に、芯線92を送り出す方式(芯線押し出し成形)を例示したが、芯線92を用いる代わりに、挿通孔135を介して、押出口111に流体(空気、或いは水など)を供給する方式(引き落とし成形)を採用しても良い。
上記の実施形態では、ピンとしてガス供給管160を例示したが、ピンは、水などの液体を押出口111に供給する流体供給管(中空ピン)であっても良い。この場合も、上記と同様に、押出成形品90には、流体供給管の先端と対応する位置に、中空91を形成することができる。
上記の実施形態では、押出成形品90に中空91を形成する例を説明したが、中空91を形成する代わりに、成形材料とは異なる材料(以下、異種材料)が充填されることにより構成された異種材料充填部(図示略)を押出成形品90に形成しても良い。この場合、流体供給管を介して、異種材料を押出口111へ供給しながら、上記の各実施形態と同様に押出成形品90の押出成形を行う。これにより、押出成形品90には、その長手方向に延在する樹脂材料充填部が形成される。
上記の実施形態では、オペレータがネジ(X方向ネジ、Y方向ネジ)の螺入量を増減させる操作を行うことによって、ピンの矯正を行う例を説明したが、画像処理装置200は、矯正情報に従って、自動制御によりピンを矯正する自動矯正機構を有していても良い。この場合、画像処理装置200は、例えば、上記の保持部410を水平方向に移動させるモータ等のアクチュエータを有し、制御部310は、このアクチュエータを矯正情報に応じて制御することにより、ピンを矯正する。
上記の実施形態では、ピン(ガス供給管160)の形状の矯正を行う例を説明したが、ピンの全体の位置の矯正(位置補正)を行っても良い。
上記の実施形態では、押出成形品として、管状のものを成形する例を説明したが、成形品は、長尺な中空を内部に有するシート状のものであっても良い。
10 カテーテル
15 遠位端部
16 シース
17 近位端部
20 メインルーメン
21 内層
30 サブルーメン
32 中空管
40 操作線
41 先端部
42 基端部
50 コイル
52 線材
60 外層
64 コート層
66 マーカー
70 操作部
90 押出成形品
91 中空
92 芯線
100 押出成形装置
110 押出成形金型
111 押出口
120 アウターダイ
121 前部
122 後部
124 平坦面
125 中空部
126 凹部
130 インナーダイ
131 先端部
132 中部
132a 先端面
133 後部
134 フランジ部
135 挿通孔
136 ガス供給路
137 嵌合凹部
150 材料流路
151 上流区間
151a 上流区間の上流部
151b 上流区間の下流部
152 下流区間
152a 下流区間の上流部
152b 下流区間の下流部
153 テーパー状流路
154 ストレート状流路
160、160a、160b ガス供給管
170a、170b 矯正目標位置
180a、180b アライメント目標表示
200 画像処理装置
201 載置台
210 基台
211 本体部
220 位置決め台
221 位置決め部
222 嵌合穴
223 嵌合突起
230 アライメント用部材
231 本体部
232 下端部
233 アライメントマーク
233a、233b 穴
235 嵌合凹部
241 カメラ
242 画像処理部
243 関係情報記憶部
250 落射照明ユニット
251 枠体
252 発光部材
253 透光部材
260 インジケータ
261 X方向軸線
262 Y方向軸線
263 第1基準円
264 第2基準円
310 制御部
320 操作部
330 台移動部
340 表示部
400 矯正機構
410 保持部
411 保持穴
420 アーム部
DE 遠位端
PE 近位端

Claims (21)

  1. 材料流路と、押出口と、前記材料流路内に配置されるピンを有する第1金型部材と、前記第1金型部材が特定の位置関係で固定される第2金型部材と、を有する押出成形金型の、前記材料流路を介して前記押出口から成形材料を押出成形することにより、押出成形品を製造する押出成形品の製造方法であって、
    アライメントマークを有するアライメント用部材を、位置決め台の位置決め部に対して位置決めして設置する工程と、
    前記位置決め部に前記アライメント用部材を設置した状態で前記アライメントマークを撮像装置により撮像し、撮像された前記アライメントマークを指標として、前記撮像装置の視野方向と交差する面内において前記撮像装置と前記位置決め台との相対位置調整を行う工程と、
    前記位置決め部から前記アライメント用部材を取り外す工程と、
    前記第1金型部材を前記位置決め部に対して位置決めして設置する工程と、
    前記撮像装置により前記ピンを撮像し、その撮像結果に基づいて、前記ピンを矯正する工程と、
    前記ピンが矯正された前記第1金型部材を含む前記押出成形金型を用いて、前記押出成形品を製造する工程と、
    を有することを特徴とする押出成形品の製造方法。
  2. 前記ピンを矯正する前記工程は、
    前記撮像結果に基づいて前記ピンの位置を判定する工程と、
    前記判定された前記ピンの位置と、前記ピンの予め定められた理想位置と、に基づいて、前記ピンを矯正するのに必要な矯正情報を生成する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の押出成形品の製造方法。
  3. 前記ピンを矯正する前記工程は、
    更に、前記矯正情報を報知する工程を含むことを特徴とする請求項2に記載の押出成形品の製造方法。
  4. 前記矯正情報を報知する前記工程では、
    前記ピンの撮像画像とともに、前記矯正情報として前記ピンの矯正目標位置を表示することを特徴とする請求項3に記載の押出成形品の製造方法。
  5. 前記矯正情報を報知する前記工程では、
    前記矯正情報として、前記ピンをその矯正目標位置へ矯正するのに必要な矯正量と、その矯正の方向と、を報知することを特徴とする請求項3又は4に記載の押出成形品の製造方法。
  6. 前記矯正情報を生成する前記工程では、
    前記矯正情報に従って前記ピンをその矯正目標位置へ矯正した後で、前記ピンがスプリングバックする結果、前記ピンの位置が前記理想位置となるように、前記矯正情報を生成することを特徴とする請求項2乃至5の何れか一項に記載の押出成形品の製造方法。
  7. 前記ピンの単位矯正量とスプリングバック量との関係を示す関係情報を、矯正の方向ごとに予め求めておき、
    前記矯正情報を生成する前記工程では、前記関係情報に基づいて、前記矯正情報を生成することを特徴とする請求項6に記載の押出成形品の製造方法。
  8. 前記ピンを矯正する前記工程は、
    前記矯正情報に従って、自動制御により前記ピンを矯正する工程を含むことを特徴とする請求項2乃至7の何れか一項に記載の押出成形品の製造方法。
  9. 前記ピンの突出方向から前記第1金型部材を正視したときの、前記第1金型部材における前記ピンを除く部位の形状は、回転対称形であることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の押出成形品の製造方法。
  10. 材料流路と、押出口と、前記材料流路内に配置されるピンを有する第1金型部材と、前記第1金型部材が特定の位置関係で固定される第2金型部材と、を有する押出成形金型を製造する方法であって、
    アライメントマークを有するアライメント用部材を、位置決め台の位置決め部に対して位置決めして設置する工程と、
    前記位置決め部に前記アライメント用部材を設置した状態で前記アライメントマークを撮像装置により撮像し、撮像された前記アライメントマークを指標として、前記撮像装置の視野方向と交差する面内において前記撮像装置と前記位置決め台との相対位置調整を行う工程と、
    前記位置決め部から前記アライメント用部材を取り外す工程と、
    前記第1金型部材を前記位置決め部に対して位置決めして設置する工程と、
    前記撮像装置により前記ピンを撮像し、その撮像結果に基づいて、前記ピンを矯正する工程と、
    を有することを特徴とする押出成形金型の製造方法。
  11. 材料流路と、押出口と、前記材料流路内に配置されるピンを有する第1金型部材と、前記第1金型部材が特定の位置関係で固定される第2金型部材と、を有する押出成形金型の前記ピンの矯正に用いられる画像処理装置であって、
    撮像装置と、
    前記撮像装置の視野方向と前記ピンの突出方向とが向かい合い、前記撮像装置の視野に前記ピンが収まる状態で、前記第1金型部材を位置決めして設置可能な位置決め部を有する位置決め台と、
    前記撮像装置の視野方向と交差する面内における前記撮像装置と前記位置決め台との相対位置調整の指標となるアライメントマークを有するアライメント用部材であって、前記視野に前記アライメントマークが収まる状態で、当該アライメント用部材を前記位置決め部に対して位置決めして設置可能なアライメント用部材と、
    画像処理部と、
    を有し、
    前記画像処理部は、
    前記撮像装置により撮像された前記アライメントマークの位置と、前記アライメントマークを調整すべき位置との、前記視野方向と交差する面内における関係を、表示又は演算する第1画像処理と、
    前記撮像装置による前記ピンの撮像結果に基づいて、前記ピンの位置と、前記ピンを矯正すべき位置と、の関係を表示又は演算する第2画像処理と、
    を行うことを特徴とする画像処理装置。
  12. 前記第1金型部材を前記位置決め部に対して位置決めして設置することにより、前記位置決め台に対する前記第1金型部材の位置と向きとが定まった状態で、前記第1金型部材と前記位置決め部とが嵌合し、
    前記アライメント用部材を前記位置決め部に対して位置決めして設置することにより、前記位置決め台に対する前記アライメント用部材の位置と向きとが定まった状態で、前記アライメント用部材と前記位置決め部とが嵌合することを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
  13. 前記位置決め台を保持する基台を更に有し、
    前記基台は、前記位置決め台を前記視野方向と交差する面内において任意の方向に移動及び回転させることが可能な相対位置調整機構を有することを特徴とする請求項11又は12に記載の画像処理装置。
  14. 前記第2画像処理には、
    前記撮像結果に基づいて前記ピンの位置を判定する処理と、
    前記判定された前記ピンの位置と、前記ピンの予め定められた理想位置と、に基づいて、前記ピンを矯正するのに必要な矯正情報を生成する処理と、
    が含まれることを特徴とする請求項11乃至13の何れか一項に記載の画像処理装置。
  15. 前記第2画像処理には、
    前記ピンの撮像画像とともに、前記矯正情報として前記ピンの矯正目標位置を表示する処理が含まれることを特徴とする請求項14に記載の画像処理装置。
  16. 前記第2画像処理には、
    前記矯正情報として、前記ピンをその矯正目標位置へ矯正するのに必要な矯正量と、その矯正の方向と、を表示する処理が含まれることを特徴とする請求項14又は15に記載の画像処理装置。
  17. 前記画像処理部は、前記矯正情報を生成する前記処理において、
    前記矯正情報に従って前記ピンをその矯正目標位置へ矯正した後で、前記ピンがスプリングバックする結果、前記ピンの位置が前記理想位置となるように、前記矯正情報を生成することを特徴とする請求項14乃至16の何れか一項に記載の画像処理装置。
  18. 前記ピンの単位矯正量とスプリングバック量との関係を示す関係情報を、矯正の方向ごとに予め記憶した関係情報記憶部を有し、
    前記画像処理部は、前記矯正情報を生成する前記処理において、前記関係情報に基づいて、前記矯正情報を生成することを特徴とする請求項17に記載の画像処理装置。
  19. 前記矯正情報に従って自動制御により前記ピンを矯正する自動矯正機構を有することを特徴とする請求項14乃至18の何れか一項に記載の画像処理装置。
  20. 前記位置決め部に前記アライメント用部材を設置したときの、前記撮像装置の視野内における前記アライメントマークの位置は、
    前記位置決め部に前記第1金型部材を設置したときの、前記視野内における前記ピンの理想位置と一致することを特徴とする請求項11乃至19の何れか一項に記載の画像処理装置。
  21. 前記撮像装置による撮像画像には、前記アライメントマークの位置合わせの際、及び、前記ピンの矯正の際に、それぞれ指標となるインジケータが含まれることを特徴とする請求項11乃至20の何れか一項に記載の画像処理装置。
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